JPH08285514A - フィルム厚の変化のその場での監視方法 - Google Patents

フィルム厚の変化のその場での監視方法

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JPH08285514A
JPH08285514A JP8087858A JP8785896A JPH08285514A JP H08285514 A JPH08285514 A JP H08285514A JP 8087858 A JP8087858 A JP 8087858A JP 8785896 A JP8785896 A JP 8785896A JP H08285514 A JPH08285514 A JP H08285514A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下地本体上のフィルムの厚さの変化をその場
で監視する方法および装置を提供する。 【解決手段】 半導体基板などの下地本体102上のフ
ィルム100の厚さの変化を、フィルム内に電流を誘起
することによってその場で監視し、フィルムの厚さが変
化(増加あるいは減少)したときに、電流の変化を検出
する。導電性フィルムの場合、コンデンサ118とイン
ダクタ114を含んでいるセンサ110によって交番電
磁界を発生させて、渦電流をフィルムに誘起する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表面上のフィルムの
厚さの変化を監視することを目的とし、詳細にいえば、
半導体基板上のフィルムの厚さの変化を監視することを
目的とする。
【0002】
【従来の技術】半導体業界において、半導体ウェハの生
産時の重要なステップは下地基板上でのフィルムの選択
的形成と除去である。フィルムは各種の物質で作成さ
れ、導電体(たとえば、金属や強磁性導電体)であって
も、不導体(たとえば、絶縁体や磁気フェライト絶縁
体)であってもよい。
【0003】典型的な半導体加工において、(1)フィ
ルムを付着させ、(2)リソグラフィおよびエッチング
を使用してフィルムの領域をパターン化し、(3)エッ
チされた領域を充填するフィルムを付着させ、(4)エ
ッチングまたは化学機械研磨(CMP)によって構造体
を平坦化することによって、フィルムが使用されてい
る。各種の周知の方法、たとえば、スパッタリングや蒸
着による物理的付着(PVD)、化学的気相付着(CV
D)、プラズマ強化化学的気相付着(PECVD)、お
よび電解または無電解メッキにによって、フィルムは基
板上に形成される。いくつかの周知の方法、たとえば、
化学機械研磨(CMPとも呼ばれる)、反応性イオン・
エッチング(RIE)、湿式エッチング、電気化学エッ
チング、気相エッチング、およびスプレイ・エッチング
のいずれかによって、フィルムは除去される。
【0004】回路を形成する金属皮膜用の多層相互接続
プロセスの1つは、(1)リソグラフィで規定された基
板の上面にシードないしバリア層ならびに導電性フィル
ムを付着させて、導電性フィルムがバイアと呼ばれる層
間接続、あるいは誘電体の層間ラインを充填し、かつ誘
電体フィルムを覆うようにし、(2)バリア層と二酸化
シリコンなどの下地絶縁フィルムの間の界面まで化学機
械研磨(CMP)して、バイア/ラインだけに導電性フ
ィルムを残し、ワイヤを形成し、(3)絶縁フィルムの
他の層を付着させ、(4)指定された厚さまで平坦化
し、(5)リソグラフィおよびパターン化し、(6)ス
テップ(1)−(5)を繰り返すことを含んでいる。こ
のプロセスをフィルムを形成し、パターン化し、選択的
に除去することによって繰り返して、所望の半導体回路
配線を製造する。
【0005】フィルムの形成および除去の場合、適正な
厚さが付加されたか、除去されたかしたとき(エンド・
ポイントに達したとき)にプロセスを停止することがき
わめて重要である。CMPの場合、化学的反応性のある
スラリの存在下に制御された量の圧力をかけて研磨パッ
ドに押しあてて半導体ウェハを回転させる(あるいは、
ウェハに押しあててパッドを回転させる、あるいは両方
を行う)ことによって、フィルムをウェハから選択的に
除去する(すなわち、フィルムの部分がバイアまたはラ
インにないようにする)。導電性フィルムの研磨が過剰
である(除去が多すぎる)と、回路の抵抗が増加し、ウ
ェハがスクラップされる可能性が増大する。多くの処理
工程がCMP以前に行われているため、金属相互接続の
形成時にウェハをスクラップすることは、大きな財務的
損失を意味する。一方、導電性フィルムの研磨が過少で
ある(除去が少なすぎる)と、回路の絶縁障害につなが
り、電気的短絡が生じ、これは生産コストを上昇させる
リワーク(CMPプロセスをもう一度行うこと)につな
がる。除去の所望のエンドポイントに達し、研磨を停止
すべき時期を検出するために各種の方法が用いられてき
た。
【0006】CMPエンドポイントを検出するための従
来技術の方法は次のタイプの測定を含んでいる。(1)
単純なタイミング、(2)摩擦またはモータ電流、
(3)スラリの化学分析、(4)容量性測定、(5)光
学的方法、(6)音響的方法、および(7)導電的方法
である。これらの従来技術の方法は各々、リアルタイム
の監視ができない、研磨装置からのウェハの取り外しの
必要性(現場ではない)、あるいは感度が不足している
などの固有の欠点を有している。
【0007】単純タイミング法はフィルムの厚さの変
動、スラリの成分によって生じる研磨速度の変動、パッ
ドに対するウェハの圧力、パッドのタイプ、および相対
回転速度の影響を受けるため、大きな誤差をもたらす。
ウェハとパッドの間に生じる摩擦の変化によるモータ電
流の変化を監視することでは、変動の結果の値だけしか
得られず、せいぜいのところウェハを間接的に監視し、
ウェハの平均値が得られるにすぎない。スラリの化学的
分析には、研磨パッドから分析場所までスラリを運ぶ必
要があり、また原子発光分光学用の電磁結合プラズマ
(ICP)などの高価な計測器を使用することを必要と
し、本当の意味でのリアルタイム応答をもたらさない。
容量性測定は研磨パッド下方の研磨テーブルに検知要素
を埋め込むものであり、それ故、除去時の変化の連続的
かつ信頼性の高い測定値をもたらさない。容量性測定は
また、多層の金属相互接続の上面の金属フィルムには特
に適しないものである。光学的方法も使用されてきた
が、反射率の変化すなわち厚さの変化を測定するため
に、プロセスを時々中断することを必要とする。音響的
方法も提案されているが、しかし、これまで有望なデー
タは得られていない。導電的方法は研磨パッドまたは研
磨テーブルのいずれかに埋め込まれた電極からウェハに
流れる電流を監視する。このタイプの方法は電極とウェ
ハ表面の間のある種の直接接触、ならびに腐食性のスラ
リに対するこれらの露出や研磨パッドとの接触を必要と
し、これらはパッドの汚染やウェハにひっかき傷が付く
可能性をもたらす。この手法による結果はこれまでのと
ころ決定的なものではない。
【0008】非CMP固有の方法が金属物品を監視する
ために使用されているが、下地本体上のフィルムの厚さ
の変化の現場監視に適していない。たとえば、金属物品
の破断部を判定するために誘導性プローブを使用するこ
とは当分野で周知である。Soychakの「Detecting Undes
ired Breaks in Metal Ladders」というIBMテクニカ
ル・ディスクロージャ・ブレティンVol.9、No.
4、1966年9月においては、U字形コア対を配置
し、ラダーの各面に一方のコアをおき、頂部コアを発振
器に接続している。コア対を中心とした連続金属経路が
この対と発振器のタンク・コイルにつながっており、そ
の信号レベルを低下させる。発振器回路の負荷がない場
合、破断部が示される。この装置はフィルムの変化を周
囲の金属から区別することができず、コアが物体の両側
にあること事実と組み合わされると、特にCMPプロセ
スにおいてフィルムの厚さの変化を現場で監視するため
に使用することができない。
【0009】金属物体のコーティングの厚さを測定する
技法も周知である。たとえば、米国特許第471500
7号では、コイルが巻回された鉄コア製のプローブを表
面に絶縁フィルムがコーティングされた鉄材に押しつけ
ている。プローブが鉄材に接近したときの電流の変化が
フィルムの厚さを示す。上記米国特許の装置は導電性フ
ィルムの厚さの変化を現場で監視するのに使用すること
ができず、したがって、導電性フィルムに関してCMP
プロセスを監視するのに使用することができない。この
装置は金属とプローブの間のギャップを横切って延びる
磁界における変化を測定する。このタイプのセンサはギ
ャップの周りの漏れ磁界が影響を受けるため、包囲して
いる金属容器に埋め込むことができない。磁界は測定対
象のフィルム近傍の他の金属などの漂遊磁束の領域の他
の金属の影響も受ける。
【0010】他の例は米国特許第3626344号で、
これは複雑な構成と小さい曲率半径の両方を特徴とする
物品の表面断面を監視し、管理するために渦電流を使用
する際の拡張機能を教示している。この米国特許の装置
は発生する磁界を強くするために強化されたインダクタ
ンス・コイルだけからなっている。この装置は金属物品
のコーティングを検査する際の感度を高めるトランスデ
ューサにすぎない。これは他の金属が存在する際の導電
性フィルムを区別できず、したがって、このようなフィ
ルムの変化を検出できない。したがって、フィルムの変
化を検出する現場監視機能を有しておらず、また上記の
引用例と同じ理由で、CMPプロセスを監視するのに適
当でもない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】導電性基板を含む任意
の材料でよい下地本体上のフィルムの厚さの変化を現場
で、リアルタイムに無接触で監視することは、従来の技
術で知られていない。それ故、本発明の目的は、下地本
体上のフィルムの厚さの変化をその場で監視する方法お
よび装置を提供することである。
【0012】本発明の他の目的は、半導体基板からの導
電性フィルムの除去の現場監視をもたらすことである。
【0013】本発明の他の目的は、化学機械研磨による
半導体基板からの導電性フィルムの除去の現場監視をも
たらすことである。
【0014】本発明のさらに他の目的は、半導体基板上
での導電性フィルムの形成の現場監視をもたらすことで
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の上記および他の
目的を達成するために、下地本体上のフィルムの厚さの
変化を現場監視する方法および装置は、フィルムに電流
を誘導し、フィルムの厚さが変化したときに電流の変化
を監視することを含んでいる。導電性フィルムの場合、
コンデンサおよびインダクタを含むセンサによって交番
電磁界を発生することによって、渦電流がフィルムに誘
導される。
【0016】
【発明の実施の形態】好ましい実施の形態の一般的な概
念はコンデンサとインダクタで構成されたセンサをフィ
ルムに近接して配置し、センサを励起して、フィルムを
通過する磁界を発生させ、センサ回路へのフィルムの影
響を測定することである。フィルムを監視するために使
用される効果は次の式によって表される。
【0017】
【数1】 ただし、 z=回路インピーダンス j=−1の平方根(虚数部) L=インダクタンス ω=共振周波数 C=キャパシタンス R=フィルム負荷抵抗
【0018】また、抵抗負荷がない場合(Rが∞にな
る)
【数2】
【0019】それ故、本願において、共振周波数ωは、
選択したCおよび磁界とフィルムの間の結合によって決
まるLと関連づけられている。
【0020】監視対象のフィルムが導電性または磁性で
ある場合、インダクタを使用して、交番(ac)電磁界
をフィルムに結合する。フィルムが存在している場合、
渦電流(フォーカウルト(Faucault)電流)がフィルム
に誘導され、2つの効果が存在することとなる。まず、
フィルムが損失抵抗として作用し、その効果はセンサ回
路に対する抵抗負荷であり、これは共振信号の振幅を下
げ、共振周波数を下げる。第2に、フィルムの厚さが減
少すると、金属ロッドがインダクタのコイルから引き抜
かれるかのような効果を生じ、これによってインダクタ
ンスの変化ならびに周波数シフトを引き起こす。同様
に、厚さの増加は金属ロッドをコイルに挿入するのと同
様であり、反対方向への対応する周波数シフトが生じ
る。追加または除去のいずれかによってフィルムの厚さ
が変化すると、渦電流が変化し、それ故、これらの抵抗
負荷効果および周波数シフトの大きさも同様に変化す
る。フィルムが存在していない場合、センサ回路には何
の影響もない。すなわち、抵抗負荷も、インダクタンス
の変化も、周波数シフトもない。したがって、周波数シ
フトの変化を監視することによって、厚さの変化を連続
的に監視することができる。
【0021】半導体基板上のフィルムだけではなく、任
意の導電性フィルムをこの態様で監視できることに留意
されたい。たとえば、電界メッキ法において、陽極とし
て作用する金属ブロック電極から溶融したメッキ溶液中
の金属イオンは、陰極におけるターゲットに付着して、
フィルムを形成する。本発明を使用して、ターゲット上
でのフィルムの形成プロセスをその場で、かつリアルタ
イムに監視することができる。
【0022】図1は本発明の基本概念を示すもので、並
列共振電気回路を使用して、化学機械研磨プロセスを監
視するものである。LCタンク回路はインダクタ要素へ
フィルム表面が近接することによってウェハ表面上の導
電性フィルムを監視するプローブとして機能する。フィ
ルムが導電体であっても、磁性体であってもよく、不導
電性磁性体がある種のセラミック・フェライト材料を含
んでいてもよいことに留意されたい。また、エッチング
による除去やフィルムの形成などの、本発明を使用でき
る他のプロセスがあることにも留意されたい。これらの
他のプロセスについては代替実施形態で説明する。
【0023】図1において、金属フィルム100がウェ
ハ102の一方面(ここでは、底面)に形成されてい
る。ウェハがドープまたは未ドープ・シリコン基板であ
っても、1層または数層の導電性もしくは不導電性下地
フィルムが形成され、多層金属皮膜構造のゲート、ワイ
ヤまたは相互接続にパターン化されている基板であって
もよいことに留意されたい。多層相互接続構造に通常使
用される導電性フィルムのいくつかの例(完全なリスト
ではない)としては、Cu、Cr、W、Al、Ta、T
i、ならびに貴金属または準貴金属およびTiNおよび
これらの組合せがある。下地フィルムが除去対象のフィ
ルムと同じ材料であってもよいことにも留意されたい。
本発明を使用して、5層の金属皮膜を有する200mm
の製品ウェハからのタングステン層の研磨を監視するこ
とに成功した。
【0024】この実施例において、センサ110はウェ
ハの裏側に配置されている。センサ110はコンデンサ
118(たとえば、4700pF)と、特殊な形状のフ
ェライト・トロイド112に巻き付けられて、インダク
タ要素116を形成するコイル114の並列な組合せで
構成されている。これは「タンク回路」とも呼ばれるも
のであり、最大インピーダンスが共振周波数ωで発生す
る。代替構成、たとえば、センサ要素のインダクタとコ
ンデンサを直列に接続したものが可能であり、この場
合、最小インピーダンスが回路全体のLおよびCの要素
の両端の共振周波数で生じる。トロイドの面がウェハに
平行であり、センサ110が図示のように金属フィルム
100に対向させて(ウェハの背面に)配置されるか、
あるいは金属フィルム100に向かい合わせて(ウェハ
の前面に)配置されることに留意されたい。インダクタ
・コイルをウェハの周辺の周囲に配置することも可能で
ある。
【0025】センサ110は抵抗120、たとえば2M
Ωの直列抵抗を介して励起ポイント「e」でスペクトル
・アナライザ130の掃引出力132によって励起さ
れ、スペクトルはプローブ・ポイント「p」で検出され
る。ここでは20Hzないし40.1MHzの検出周波
数範囲をカバーできるヒューレット・パッカードHP3
585Bスペクトル・アナライザを使用した。一般に、
適切なアナライザの選択はセンサ回路のLC値によって
決定される。センサに対する他の外部励起ソースも可能
であることに留意されたい。一例として、正弦波発生
器、方形波発生器、または三角波発生器でよい関数発生
器からの掃引出力があり、他の例としては掃引周波数発
振器である。抵抗120の代わりに、インダクタまたは
コンデンサまたはその組合せなどの、抵抗を含む他のイ
ンピーダンス装置によってセンサを励起できることにも
留意されたい。センサ110が励起されると、発振電流
がコイル114を流れ、交番(または、発振)電磁界を
発生する。この電磁界は次いで、ウェハ102上の金属
フィルム100に渦電流を誘導する。渦電流が金属フィ
ルムに誘導され、センサ回路に並列な損失抵抗(タンク
回路両端の)として作用し、全体的なインダクタンスL
を変更する。抵抗120を含む回路全体は分圧器として
機能するようにセットアップされる。高インピーダンス
直列抵抗120の選択は回路の適正な作動に重要であ
る。この抵抗の値が高すぎる場合、開回路のように振る
舞い、センサはほとんど励起されない。インピーダンス
が低すぎると、短絡回路のように機能し、プローブが掃
引信号のみを測定した場合に、研磨される金属による変
化が観察されることがない。プローブ・ポイントpから
の信号はスペクトル・アナライザ130で図2および図
3におけるような励起スペクトルとして観察される。セ
ンサスペクトルの各々はタンク回路および監視される基
板上の金属フィルムと関連した固有周波数ωに共振ピー
クを有している。共振ピーク200は信号の強さに対応
した高さと、共振ピーク周波数の広がりまたは分布の尺
度である幅を有している。幅はピークから3dB下の高
さで測定される。回路の品質すなわちQは幅に対する共
振ピーク高さの比率に比例している。金属フィルムが図
2に示すようにウェハ上に存在している場合、渦電流が
フィルムに誘導され、回路負荷ならびにインダクタンス
の変化が生じ、Qの低下がもたらされる。低いQはそれ
故、低いピーク高さ200および広い幅を特徴としてい
る。この場合、共振ピークが生じる周波数は、「マー
カ」値すなわち376400Hzとして示されている。
この共振ピーク周波数はここではたとえば4700pF
のコンデンサ118、および、ここではたとえば42m
Hのインダクタ116、ならびに金属フィルム負荷の効
果とによって決定される。
【0026】フィルムが除去されると、図3に示すよう
に2つの現象が生じる。まず、ピーク200が鋭くなっ
て、ピーク200'となり(すなわち、幅が狭くな
り)、振幅(すなわち、高さ)が増加する。振幅の相違
はこの場合20.58dBm、すなわち、−72.38
dBmないし−51.80dBmである。第2に、ピー
クが低い周波数へシフトする。これは高さを増やし、幅
を減らし、これとともに、周波数シフトはセンサ回路の
全体的な負荷が金属フィルムを除去することによって減
少することのクリア・インジケータとなる。
【0027】逆も成り立つことに留意されたい。金属フ
ィルムがウェハ上に形成された場合、共振ピークは振幅
が減少して、幅が広くなり、異なる周波数へシフトす
る。この効果、ならびにセンサ・ヘッドをウェハから離
せること、すなわちウェハと接触せず、ウェハの背面に
近接して配置できることは、本発明を以下の代替の実施
の形態で説明するように、フィルム形成プロセスを監視
し、制御するために使用できることを意味する。
【0028】金属フィルムの除去中に、センサ回路から
出力される信号は、そのピーク振幅、幅および共振周波
数などを変更し続ける。すべてのこのような変化が停止
した場合、金属フィルムはセンサの近傍で完全に除去さ
れ、研磨は完了する。ただし、本発明を使用して、フィ
ルムの完全な除去の前の時点で停止できることに留意さ
れたい。フィルムをその元の厚さのわずかな部分まで一
様に除去することを、製造プロセスが要求している場
合、渦電流の変化に関連した信号特性を厳密に監視し、
下地基板のいずれかの部分でも露出する前に、研磨を必
要な時点で停止することができる。
【0029】CMPにおいて、ウェハ・フィルムが回転
しているテーブル上の研磨パッドに押しあてられるの
で、研磨中に直接測定を行うためにフィルムにアクセス
するのが困難である。本発明においては、センサ・ヘッ
ドをウェハ背面の上方におくことができる。それ故、セ
ンサをウェハを保持しているウェハ・キャリアの内側に
おくことができる。このような構成の利点はきわめて顕
著である。すなわち、ウェハとの接触が必要ない。スラ
リの有無、ならびに研磨テーブルの金属および金属キャ
リアに不感応となるように設計できる。研磨を測定を行
うために停止する必要がない。監視を連続的、かつリア
ルタイムに行うことができる。それ故、CMPプロセス
用のきわめて感度が高く、無接触で、汚染がなく、現場
での、非侵入性で、リアルタイムのエンドポイント判定
をもたらすきわめて実用的な方法および装置が確立され
た。
【0030】図1に図示説明する基本的なセンサの構成
を縮小し、形状を変更し、適切なシールドを設けて、金
属ウェハ・キャリアに容易に埋め込めるようにできた。
センサを埋め込むことにはいくつかの利点がある。ま
ず、センサ・ヘッドの腐食性CMPスラリへの露出がさ
らに回避される。第2に、センサ・ヘッドと金属フィル
ムの間の相対距離を固定し、金属フィルム除去プロセス
の安定した、再現可能な検出を可能とする。第3に、セ
ンサ・ヘッドとウェハの直接接触が防止されるため、ウ
ェハの擦り傷および汚染が排除される。しかしながら、
ウェハ・キャリアにセンサを埋め込むと問題が生じる。
電磁界がウェハ・キャリア周囲の金属ハウジングに漏
れ、研磨テーブルの下地金属ブロックに浸透する。これ
らの漏洩および浸透電磁界は大きな渦電流を誘起し、こ
れがCMPプロセス中のウェハ上のきわめて薄い金属フ
ィルム(3ミクロン未満程度)からの希望する信号をマ
スクすることがある。電磁界の浸透の問題を解決する方
法の1つは、金属研磨テーブルの上面を図9におけるよ
うに磁性シールドでコーティングすることであるが、こ
れについては後述する。
【0031】ウェハ・キャリアの周囲金属ハウジングへ
の電磁界の漏れの問題を解決するために、図4、図5お
よび図6に示すように、センサを再構成して、プローブ
電磁界を成形し、ハウジングからそらし、ウェハに向け
る。これはフェライト・ポット・コア(半部)を使用す
ることによって達成される。ポット・コアは金属ウェハ
・キャリアとコイルの間のコイル巻線を包囲し、電磁界
はポット・コア・ギャップの両端に印加され、したがっ
てハウジングからそらされる。図4は新規なセンサ31
0の切り欠き図を示し、図5は分解図を示す。
【0032】高性質計数(Q)回路を得るには、低直列
抵抗のコイル、コイルと並列な低損失コンデンサ、高ソ
ース抵抗を使用する必要がある。0.7mΩの抵抗を有
する、たとえば、Belden #8502の5.5タ
ーンのダブル・ワイヤ#24からなるコイル302を、
たとえば、Ferroxcube #1408 F2D
などの変形したボビン300に巻く。コイルは、たとえ
ば、470pFのコンデンサ304に並列に電気的に接
続される。金属負荷が何ら存在しない際に測定された共
振周波数から計算して得られるインダクタンスは、それ
故、この例では1.25μH程度となる。
【0033】元のトロイド・フェライト・センサ・ヘッ
ド112をフェライト・ポット・コア306の半部と置
き換えた。目的はすべての磁界線をウェハに向けること
によって渦電流の検出感度を高め、これらが周囲の金属
キャリアに漏れることを防止する(したがって、エンド
ポイントの検出を実用的なものとする)ことである。こ
のため、センサ・ヘッド用に、高い抵抗率、および作動
周波数における低い渦電流(ヒステリシス)損失を有す
る適切なポット・コアを選択することである。これは渦
電流損失が磁性体の周波数によって増加し、共振回路の
有効周波数を下げるからである。フェライト材料の選択
が不適切であると、高い周波数における散逸損失が大き
くなる。
【0034】好ましい実施の形態の場合、Ferrox
cube #4C4/4C6タイプの材料を約8MHz
のセンサ共振周波数で使用した。この選択はきわめて低
い散逸損失および良好な信号強度をもたらす。使用した
フェライト・コア306は約3mmのギャップを有する
タイプ1408のものである。使用した特定のフェライ
ト・ポット・コアはニューヨーク州Saugerite
sのPhilipsComponentsの#1408
PL004C6であったが、異なるサイズおよび固有磁
性特性、ならびに好ましい周波数範囲を有する多くの適
切なフェライト・ポット・コアが市販されている。
【0035】ボビン300およびコイル302は約3m
mのギャップを有する半フェライト・ポット・コアにネ
ストされている。ポット・コアは臨界シールドをもたら
し、ギャップは金属フィルム100を探針するために使
用される磁界の所望の浸透深さを決定する。ボビン30
0、コイル302、コア306およびコンデンサ304
は次いで、たとえば、内径0.55”および高さ0.
4”のフェノール・チューブ308に、図6で要素40
4で示される、Harman超高速硬化#04001な
どのエポキシで封入される。フェライト・コア306が
きわめてもろいものであるから、この構成は機械的強度
をもたらす。
【0036】図6はウェハ・キャリアの金属ハウジング
406に埋め込まれたセンサを示す。ウェハ・キャリア
はウェハ・キャリア表面の孔と一致した孔のついたクッ
ション・パッド402を通して、ウェハに真空をかける
ことによってウェハ102を拾い上げる。ウェハ上の金
属フィルムは金属テーブル410上の研磨パッド400
に押しつけられる。磁界408は金属テーブル410に
わずかに浸透するだけであり、したがって、主として金
属フィルム100に印加される。それ故、図1で具体化
された原理はCMPプロセスに首尾よく適用され、セン
サ・ヘッドはウェハ・キャリアに埋め込まれた。検出さ
れた金属フィルムはセンサ・ヘッドとほぼ等しいサイズ
であり、センサ・ヘッドのサイズはさまざまであるが、
ここでは直径が約1cmのものである。
【0037】以上で、センサに近接したウェハの領域で
の金属フィルムの局部検出方法を検討した。除去される
フィルムの厚さあるいはウェハ表面全体にわたるCMP
速度のいずれかが一様でない場合、この方法には不確実
なところが残る。センサが配置されるウェハの領域によ
っては、エンドポイントの検出が金属フィルムのブレー
クスルーのもっとも早い個所ともっとも遅い個所の間の
領域に対応することがある。大幅な不均一度が存在する
場合には、エンドポイントの予測の不確実度が高くな
る。幸いなことに、小面積の検出用の同じタイプのセン
サを同じ原理を使用して大きい面積の検出に適用でき
る。
【0038】ストラスバー(Strasbaugh)研
磨ツールにおいて、ウェハはクッション・パッドとウェ
ハの間のウェハの層の表面張力によって保持される。ス
トラスバーの場合、ウェハ102上の大面積の金属フィ
ルム100の検出は、図7に示すように大面積である
が、高さの低いフェライト・ポット・コア506によっ
て達成できる。渦電流を誘起し、検出するための励磁界
508はウェハ表面積全体を覆わなければならず、また
フェライト・コア506によって金属キャリアに対して
シールドされなければならない。しかしながら、磁界5
08は研磨テーブルの大面積の金属本体410に浸透す
ることになり、これは図8に明示されている深刻なマス
キングを引き起こす。
【0039】図8はスペクトル・アナライザ130で見
た場合の、図7に示す構成から生じる励起スペクトルを
示す。a'はウェハ上に金属フィルムがある場合のスペ
クトルを示し、b'は金属フィルムがない場合のスペク
トルを示す。金属テーブル410の効果は除去される金
属フィルム100の観察可能な効果を大幅にマスクし、
エンドポイントの検出をきわめて困難とする。
【0040】磁界508上の金属テーブル410の効果
を避けるために、フェライト材料500の層を図9の金
属研磨テーブル410の上面にコーティングする。フェ
ライト・コーティングを使用して、交番電磁界のテーブ
ルへの浸透を防止し、ウェハ102上の金属フィルム1
00に強い渦電流を誘起するように磁界全体を強化す
る。フェライト・コーティングはセンサからの信号雑音
比も改善し、基板の金属フィルムの有無の検知による変
化のコントラストを高める。
【0041】図10はスペクトル・アナライザ130で
見た場合の、金属研磨テーブル上にフェライト・コーテ
ィングを備えた図9に示した構成から生じる励起スペク
トルを示す。ここで、a'はウェハ上に金属フィルムが
ある場合のスペクトルを示し、b'は金属フィルム除去
後のスペクトルを示す。金属テーブルの効果が排除さ
れ、研磨のエンドポイントを検出するためのより認識し
やすい信号をもたらす。
【0042】クッション・パッドの多くの分散孔を使っ
た真空によってウェハをキャリアに保持するウェステッ
ク(Westech)ツールによる大面積検出の異なる
解決策が必要である。ウェハを定置保持する真空孔の分
布に影響を及ぼさずにウェステック・キャリアの内側に
大面積のフェライト・コア・センサをおくのは、困難で
ある。しかしながら、多くの小型センサをキャリアの内
側に埋め込み、信号検出回路および信号結合手法の改変
形と直列、並列、個別に(またはその組合せで)接続す
ることができる。さらに、各センサ・ヘッドが固有共振
周波数を有している場合、複数ヘッドの構成はウェハ上
の各種の位置における金属フィルムの変化を区別するこ
とを可能とする。これは多数のセンサの固有共振周波数
の各々に対する信号を、ウェハ・キャリア内のこれらの
埋め込み位置に相関させることによって達成される。詳
細にいえば、ウェハ全体にわたる金属フィルムの厚さの
状態のリアルタイムのフィードバックを、CMPプロセ
スの適応制御に使用することができる。
【0043】図11は2つのセンサを直列に接続する概
念を示す。より多くのセンサをフィードバックの細分性
をより細かくするために使用することができることに留
意されたい。図12、図13、および図14は図11の
構成を使用して得られるスペクトルであり、金属フィル
ムのないウェハ(図12)、フィルムが部分的に除去さ
れたウェハ(図13)、および完全な金属フィルムが存
在しているウェハ(図14)に対応している。各センサ
は上述のように互いに接続されたワイヤ巻回コイル、フ
ェライト・ポット・コア、およびコンデンサからなって
おり、各センサはウェハ上の異なる物理位置におけるフ
ィルム特性を測定する。図11に示すような小さいギャ
ップを備えたセンサの場合、発生する磁界が金属テーブ
ル中までさほど延びていないので、研磨テーブル上のフ
ェライト・コーティングが不必要であることに留意され
たい。
【0044】センサ600および610は異なる共振周
波数を有している。たとえば、センサ600は1222
pFのコンデンサを使用し、6.952MHzの共振周
波数を有しており、センサ610は470pFのコンデ
ンサを使用し、8.14MHzの共振周波数を有してい
る。共振周波数を、たとえば、異なるインダクタンス
(異なるコイル巻線)または異なるコンデンサを使用し
て変更することができる。
【0045】図11において、それぞれのセンサの下方
のウェハ100上に金属フィルムがなく、並列共振回路
は負荷が解除され、掃引周波数を図12に示すように周
波数スペクトル全体にわたって走査したときに、高い信
号応答をもたらす。したがって、ピーク605がセンサ
600に対応する6.952MHzで生じ、他のピーク
615がセンサ605に対応する8.14MHzで生じ
る。図13はウェハ上の金属フィルムがセンサ600の
下だけに存在しており、それ故、1つのピーク615だ
けが見える場合に得られるスペクトルを示す。図14は
両方のセンサの下に存在する金属フィルムがどのように
ピークをもたらさないかを示す。このようにして、ウェ
ハ上のさまざまな位置における金属フィルムの有無に関
する情報が、CMPプロセス中にリアルタイムで利用で
きる。さらに、このプロセスをCMPプロセスの閉ルー
プ制御を確立する専用ソフトウェア・プログラムを使用
するコンピュータ制御によって自動化することができ
る。たとえば、ウェハのある領域を不均一な速度で研磨
している場合、プロセスを迅速に調節して、問題を解決
することができる。
【0046】ウェステック・ツールの場合、不均一な研
磨がウェハの中心における圧力が少なすぎることによっ
てもたらされることがあり、この場合、外周部の方が迅
速に研磨される。逆に、ウェハ中心の圧力が高すぎる場
合には、ウェハの中心の方が迅速に研磨される。ウェハ
中心の圧力はこのタイプのツールでは簡単に調節するこ
とができるので、研磨が不均一であることを複数センサ
構成が示した場合、圧力を調節し、希望する量のフィル
ムが除去されるまで、研磨を継続することができる。適
応制御機能は、それ故、リアルタイムの調節をもたら
し、歩留まりを高める不均一な研磨の補償が、研磨不足
によって生じる手直しを解消し、研磨の均一性を高め、
CMPプロセスのパフォーマンスを最適化する。
【0047】上述のセンサを使用することによって、物
体上のフィルムの厚さの変化を監視するきわめて効果的
な方法および手段がもたらされることは明らかである。
上述の基本原理の特定の適用において、半導体基板用の
化学研磨プロセスの無接触で、リアルタイムでその場で
の監視が実証されている。
【0048】代替の実施の形態 第2の実施の形態においては、同じタイプのセンサを使
用して、エッチングによる導電性フィルムの除去を監視
する。たとえば、反応性イオン・エッチング(RI
E)、プラズマ・エッチング、湿式エッチング、電気化
学エッチング、気相エッチング、およびスプレイ・エッ
チングなどの多くのさまざまなタイプのエッチングがあ
る。図15はRIEチェンバ700内のウェハの大幅に
単純化した図である。ウェハ102上の導電性フィルム
100はサセプタ・プレート704に載置しており、こ
のプレートは次いで電極702上におかれている。化学
エッチャントがチェンバに導入されて、フィルム100
をエッチする。化学スラリをCMPプロセスのセンサか
ら離すのと同様に、これらのエッチャントをセンサ31
0から離しておかなければならない。渦電流法がセンサ
をウェハの裏面に近接しているが、接触しないように配
置することを可能とするので、センサ310を電極内に
形成されたキャビティの内側に配置できる。図の縮尺が
あっていないことに留意されたい。センサの大きさは約
1cmである。また、センサの独特な遠隔位置決めによ
り、ほとんどどのフィルム除去方法でもこのようにして
その場で、リアルタイムに監視できることに留意された
い。
【0049】第3の実施の形態においては、同じタイプ
のセンサを使用して、導電性フィルムの形成を監視す
る。フィルムは、たとえば、蒸着、スパッタリング、物
理的気相付着(PVD)、化学的気相付着(CVD)、
およびプラズマ強化化学的気相付着(PECVD)なら
びにその他の方法によって形成される。図16は金また
は銀などの金属フィルムを形成するための化学的気相付
着反応室の大幅に単純化した図である。真空室800の
内側で、加熱されたホルダ802がウェハ102を受け
入れている。チェンバ内のプリカーサ化合物804が反
応して、ウェハ上に金属フィルム100を形成する。こ
こで、他の実施の形態と同様に、センサ310をチェン
バ内の雰囲気に露出することはできない。それ故、セン
サ310はウェハの背面近傍のホルダ内に配置され、フ
ィルム100内の渦電流をその場で監視し、付着中のフ
ィルムの厚さを判定することができる。この場合も、セ
ンサの独特の位置配備機能により、このようにしてほと
んどあらゆるフィルム形成方法をその場で監視すること
ができる。センサの周波数をRFと干渉しないように選
択できるため、RFプラズマ・プロセスであっても監視
することができる。装置の実際の作動に応じて、センサ
の適切なシールディングおよび温度調整が必要となるこ
とがあることに留意されたい。しかしながら、これらの
改変は容易に行うことができる。
【0050】本発明を特定の実施の形態によって説明し
てきたが、上記の説明に鑑み、各種の代替形、改変形お
よび変形が当分野の技術者に明らかとなることは明白で
ある。それ故、本発明は本発明の範囲および精神、なら
びに首記の特許請求の範囲に属するすべてのこれらの代
替形、改変形および変形を含むことを目的としているも
のである。
【0051】まとめとして、本発明の構成に関して以下
の事項を開示する。
【0052】(1)(a)フィルムに電流を誘導するス
テップと、(b)フィルムの厚さの変化による前記電流
の変化を検出するステップとを備えている下地本体上の
フィルムの厚さの変化をその場で監視する方法。 (2)前記電流の変化を前記フィルムの一方面だけに近
接したセンサによって検出することを特徴とする、上記
(1)に記載の方法。 (3)前記センサが誘導手段と、該誘導手段に電気的に
接続されたコンデンサとを備えていることを特徴とす
る、上記(2)に記載の方法。 (4)前記センサがフィルムから離隔した下地本体の面
に近接していることを特徴とする、上記(2)に記載の
方法。 (5)前記フィルムが導電性であることを特徴とする、
上記(1)に記載の方法。 (6)前記電流が渦電流であることを特徴とする、上記
(5)に記載の方法。 (7)前記導電性フィルムに近接したセンサによって交
番電磁界を発生させることによって渦電流が誘導される
ことを特徴とする、上記(6)に記載の方法。 (8)前記センサが誘導手段と、該誘導手段に電気的に
接続されたコンデンサとを備えていることを特徴とす
る、上記(7)に記載の方法。 (9)前記誘導手段と前記コンデンサが並列に接続され
ていることを特徴とする、上記(8)に記載の方法。 (10)前記誘導手段がコイルと、交番電磁界を整形す
る手段とを備えていることを特徴とする、上記(8)に
記載の方法。 (11)前記交番電磁界を整形する手段がフェライト・
ポット・コアを備えていることを特徴とする、上記(1
0)に記載の方法。 (12)前記センサが前記センサを強化する手段に埋め
込まれていることを特徴とする、上記(11)に記載の
方法。 (13)前記強化手段がフェノール・チューブと、セン
サをチューブ内に封入するエポキシとを備えていること
を特徴とする、上記(12)に記載の方法。 (14)前記交番電磁界はインピーダンス手段を介して
外部ソースによって前記センサを励起することによって
発生することを特徴とする、上記(7)に記載の方法。 (15)前記インピーダンス手段が抵抗であることを特
徴とする、上記(14)に記載の方法。 (16)前記インピーダンス手段がインダクタとコンデ
ンサの組合せであることを特徴とする、上記(14)に
記載の方法。 (17)前記外部ソースがスペクトル・アナライザから
の掃引出力であることを特徴とする、上記(14)に記
載の方法。 (18)前記外部ソースが関数発生器の掃引出力である
ことを特徴とする、上記(14)に記載の方法。 (19)前記導電性フィルムの厚さが導電性フィルムの
一部を除去することによって減少することを特徴とす
る、上記(7)に記載の方法。 (20)前記導電性フィルムの一部が除去された後、前
記導電性フィルムの残余部分が下地本体を完全に覆うこ
とを特徴とする、上記(19)に記載の方法。 (21)前記導電性フィルムの一部が除去された後、前
記下地本体が少なくとも部分的に露出されることを特徴
とする、上記(19)に記載の方法。 (22)前記下地本体がその上に導電性フィルムが形成
された前面と、後面とを有する半導体基板であることを
特徴とする、上記(6)に記載の方法。 (23)前記下地本体が半導体基板上の少なくとも1枚
の下地フィルムをさらに含んでいることを特徴とする、
上記(22)に記載の方法。 (24)前記下地フィルムが導電性であることを特徴と
する、上記(23)に記載の方法。 (25)前記下地フィルムがCu、Cr、W、Al、T
a、Ti、TiN、およびこれらの組合せからなる金属
群から選択された金属であることを特徴とする、上記
(24)に記載の方法。 (26)前記下地フィルムが磁性であることを特徴とす
る、上記(23)に記載の方法。 (27)前記下地フィルムが半導体デバイス構造にパタ
ーン化されていることを特徴とする、上記(23)に記
載の方法。 (28)前記除去される導電性フィルムが前記下地フィ
ルムと同じ材料であることを特徴とする、上記(23)
に記載の方法。 (29)前記導電性フィルムがエッチングによって除去
されることを特徴とする、上記(19)に記載の方法。 (30)前記導電性フィルムが化学機械研磨によって除
去されることを特徴とする、上記(19)に記載の方
法。 (31)前記センサが半導体ウェハを金属研磨テーブル
の上面の研磨パッドに対して保持するウェハ・キャリア
に埋め込まれていることを特徴とする、上記(30)に
記載の方法。 (32)前記センサが半導体ウェハの一方面だけに近接
していることを特徴とする、上記(31)に記載の方
法。 (33)前記センサが半導体ウェハの後面に近接してい
ることを特徴とする、上記(32)に記載の方法。 (34)前記金属研磨テーブルがテーブル中への交番電
磁界の浸透を制限するシールド手段をテーブルの上面に
有していることを特徴とする、上記(33)に記載の方
法。 (35)前記シールド手段がフェライト・コーティング
からなっていることを特徴とする、上記(34)に記載
の方法。 (36)前記渦電流の変化が前記導電性フィルムの厚さ
の変化によるインピーダンスの変化から生じる前記セン
サにおける信号の変化を監視することによって検出され
ることを特徴とする、上記(8)に記載の方法。 (37)前記渦電流の変化が前記導電性フィルムの厚さ
の変化による前記センサの共振ピークに関連した周波数
シフトを監視することによって検出されることを特徴と
する、上記(8)に記載の方法。 (38)複数のセンサが前記下地本体上の前記導電性フ
ィルムの除去を監視するために、前記下地本体に近接し
た異なる位置に配置されていることを特徴とする、上記
(8)に記載の方法。 (39)前記複数のセンサが直列に電気的に接続されて
いることを特徴とする、上記(38)に記載の方法。 (40)前記複数のセンサが並列に電気的に接続されて
いることを特徴とする、上記(38)に記載の方法。 (41)前記各センサが固有の共振周波数にセットされ
ていることを特徴とする、上記(38)に記載の方法。 (42)前記各センサの前記共振周波数が固有のインダ
クタンスによって決定されることを特徴とする、上記
(41)に記載の方法。 (43)前記各センサの前記共振周波数が固有のキャパ
シタンスによって決定されることを特徴とする、上記
(41)に記載の方法。 (44)(a)導電性フィルムに渦電流を誘起するステ
ップと、(b)前記導電性フィルムの一部の除去による
渦電流の変化を検出するステップとからなる下地本体か
らの導電性フィルムの除去をその場で制御する方法。 (45)(c)前記導電性フィルムの希望する部分が除
去されたときに停止するステップをさらに含んでいるこ
とを特徴とする、上記(44)に記載の方法。 (46)(c)前記下地本体上の異なる位置での除去速
度を調節するステップと、(d)除去を継続するステッ
プと、(e)前記導電性フィルムの希望する部分が除去
されるまでステップ(c)および(d)を繰り返すステ
ップとをさらに含んでいることを特徴とする、上記(4
4)に記載の方法。 (47)前記導電性フィルムが化学機械研磨プロセスに
よって除去され、これによって前記下地本体が研磨パッ
ドに対して保持され、除去速度が研磨パッドに対する前
記下地本体の圧力を変更することによって調節されるこ
とを特徴とする、上記(46)に記載の方法。 (48)前記導電性フィルムの厚さが増加することを含
む、上記(7)に記載の方法。 (49)前記導電性フィルムの厚さが電気化学手段によ
って増加することを特徴とする、上記(48)に記載の
方法。 (50)前記導電性フィルムの厚さが気相付着によって
増加することを特徴とする、上記(48)に記載の方
法。 (51)前記センサが気相付着用のチェンバ内の半導体
ウェハを保持する手段に埋め込まれていることを特徴と
する、上記(50)に記載の方法。 (52)前記センサが半導体ウェハの一方面だけに近接
していることを特徴とする、上記(51)に記載の方
法。 (53)(a)導電性フィルムに渦電流を誘起するステ
ップと、(b)前記導電性フィルムの厚さの増加による
渦電流の変化を検出するステップとからなる下地本体上
の導電性フィルムの形成をその場で制御する方法。 (54)(c)前記導電性フィルムが希望する厚さに達
したときに停止するステップをさらに含んでいることを
特徴とする、上記(53)に記載の方法。 (55)(c)下地本体上の異なる位置での形成速度を
調節するステップと、(d)形成を継続するステップ
と、(e)前記導電性フィルムが希望する厚さに達する
までステップ(c)および(d)を繰り返すステップと
をさらに含んでいることを特徴とする、上記(53)に
記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】フィルム監視装置の斜視図である。
【図2】導電性フィルムが存在する場合の励起スペクト
ルのグラフの例を示す図である。
【図3】導電性フィルムが存在しない場合の励起スペク
トルのグラフの例を示す図である。
【図4】センサ・ヘッド・アセンブリの断面図である。
【図5】センサ・ヘッド・アセンブリの分解図である。
【図6】CMPツールのウェハ・キャリアに埋め込まれ
たセンサ・ヘッドの断面図である。
【図7】大面積検出センサ・アセンブリの代替実施形態
の断面図である。
【図8】得られる励起スペクトルの図である。
【図9】大面積検出センサ・アセンブリの代替実施形態
の断面図である。
【図10】得られる励起スペクトルの図である。
【図11】直列で使用されるセンサの断面図である。
【図12】完全に除去した金属フィルムに対応して得ら
れる励起スペクトルの図である。
【図13】部分的な金属フィルムに対応して得られる励
起スペクトルの図である。
【図14】完全な金属フィルムに対応して得られる励起
スペクトルの図である。
【図15】エッチング装置とともに使用されるセンサ・
ヘッドの図である。
【図16】化学気相付着中のフィルムの形成を監視する
ためにすべて本発明に従って使用されるセンサ・ヘッド
の図である。
【符号の説明】
100 金属フィルム 102 ウェハ 110 センサ 112 フェライト・トロイド 114 コイル 116 インダクタ要素 118 コンデンサ 120 抵抗 130 スペクトル・アナライザ 132 掃引出力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スチーブン・ジョージ・バービー アメリカ合衆国12522 ニューヨーク州ド ーバー・プレインズ アール・ディー1・ ボックス 241 (72)発明者 アーノルド・ハルペリン アメリカ合衆国10566 ニューヨーク州コ ートランド・メーナー ファーネス・ブル ック・ドライブ 14 (72)発明者 トニー・フレデリック・ハインツ アメリカ合衆国10516 ニューヨーク州チ ャパクアブルック・レーン 7

Claims (55)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)フィルムに電流を誘導するステップ
    と、 (b)フィルムの厚さの変化による前記電流の変化を検
    出するステップとを備えている下地本体上のフィルムの
    厚さの変化をその場で監視する方法。
  2. 【請求項2】前記電流の変化を前記フィルムの一方面だ
    けに近接したセンサによって検出することを特徴とす
    る、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】前記センサが誘導手段と、 該誘導手段に電気的に接続されたコンデンサとを備えて
    いることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記センサがフィルムから離隔した下地本
    体の面に近接していることを特徴とする、請求項2に記
    載の方法。
  5. 【請求項5】前記フィルムが導電性であることを特徴と
    する、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】前記電流が渦電流であることを特徴とす
    る、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】前記導電性フィルムに近接したセンサによ
    って交番電磁界を発生させることによって渦電流が誘導
    されることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】前記センサが誘導手段と、 該誘導手段に電気的に接続されたコンデンサとを備えて
    いることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】前記誘導手段と前記コンデンサが並列に接
    続されていることを特徴とする、請求項8に記載の方
    法。
  10. 【請求項10】前記誘導手段がコイルと、交番電磁界を
    整形する手段とを備えていることを特徴とする、請求項
    8に記載の方法。
  11. 【請求項11】前記交番電磁界を整形する手段がフェラ
    イト・ポット・コアを備えていることを特徴とする、請
    求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】前記センサが前記センサを強化する手段
    に埋め込まれていることを特徴とする、請求項11に記
    載の方法。
  13. 【請求項13】前記強化手段がフェノール・チューブ
    と、センサをチューブ内に封入するエポキシとを備えて
    いることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】前記交番電磁界はインピーダンス手段を
    介して外部ソースによって前記センサを励起することに
    よって発生することを特徴とする、請求項7に記載の方
    法。
  15. 【請求項15】前記インピーダンス手段が抵抗であるこ
    とを特徴とする、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】前記インピーダンス手段がインダクタと
    コンデンサの組合せであることを特徴とする、請求項1
    4に記載の方法。
  17. 【請求項17】前記外部ソースがスペクトル・アナライ
    ザからの掃引出力であることを特徴とする、請求項14
    に記載の方法。
  18. 【請求項18】前記外部ソースが関数発生器の掃引出力
    であることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
  19. 【請求項19】前記導電性フィルムの厚さが導電性フィ
    ルムの一部を除去することによって減少することを特徴
    とする、請求項7に記載の方法。
  20. 【請求項20】前記導電性フィルムの一部が除去された
    後、前記導電性フィルムの残余部分が下地本体を完全に
    覆うことを特徴とする、請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】前記導電性フィルムの一部が除去された
    後、前記下地本体が少なくとも部分的に露出されること
    を特徴とする、請求項19に記載の方法。
  22. 【請求項22】前記下地本体がその上に導電性フィルム
    が形成された前面と、後面とを有する半導体基板である
    ことを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  23. 【請求項23】前記下地本体が半導体基板上の少なくと
    も1枚の下地フィルムをさらに含んでいることを特徴と
    する、請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】前記下地フィルムが導電性であることを
    特徴とする、請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】前記下地フィルムがCu、Cr、W、A
    l、Ta、Ti、TiN、およびこれらの組合せからな
    る金属群から選択された金属であることを特徴とする、
    請求項24に記載の方法。
  26. 【請求項26】前記下地フィルムが磁性であることを特
    徴とする、請求項23に記載の方法。
  27. 【請求項27】前記下地フィルムが半導体デバイス構造
    にパターン化されていることを特徴とする、請求項23
    に記載の方法。
  28. 【請求項28】前記除去される導電性フィルムが前記下
    地フィルムと同じ材料であることを特徴とする、請求項
    23に記載の方法。
  29. 【請求項29】前記導電性フィルムがエッチングによっ
    て除去されることを特徴とする、請求項19に記載の方
    法。
  30. 【請求項30】前記導電性フィルムが化学機械研磨によ
    って除去されることを特徴とする、請求項19に記載の
    方法。
  31. 【請求項31】前記センサが半導体ウェハを金属研磨テ
    ーブルの上面の研磨パッドに対して保持するウェハ・キ
    ャリアに埋め込まれていることを特徴とする、請求項3
    0に記載の方法。
  32. 【請求項32】前記センサが半導体ウェハの一方面だけ
    に近接していることを特徴とする、請求項31に記載の
    方法。
  33. 【請求項33】前記センサが半導体ウェハの後面に近接
    していることを特徴とする、請求項32に記載の方法。
  34. 【請求項34】前記金属研磨テーブルがテーブル中への
    交番電磁界の浸透を制限するシールド手段をテーブルの
    上面に有していることを特徴とする、請求項33に記載
    の方法。
  35. 【請求項35】前記シールド手段がフェライト・コーテ
    ィングからなっていることを特徴とする、請求項34に
    記載の方法。
  36. 【請求項36】前記渦電流の変化が前記導電性フィルム
    の厚さの変化によるインピーダンスの変化から生じる前
    記センサにおける信号の変化を監視することによって検
    出されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  37. 【請求項37】前記渦電流の変化が前記導電性フィルム
    の厚さの変化による前記センサの共振ピークに関連した
    周波数シフトを監視することによって検出されることを
    特徴とする、請求項8に記載の方法。
  38. 【請求項38】複数のセンサが前記下地本体上の前記導
    電性フィルムの除去を監視するために、前記下地本体に
    近接した異なる位置に配置されていることを特徴とす
    る、請求項8に記載の方法。
  39. 【請求項39】前記複数のセンサが直列に電気的に接続
    されていることを特徴とする、請求項38に記載の方
    法。
  40. 【請求項40】前記複数のセンサが並列に電気的に接続
    されていることを特徴とする、請求項38に記載の方
    法。
  41. 【請求項41】前記各センサが固有の共振周波数にセッ
    トされていることを特徴とする、請求項38に記載の方
    法。
  42. 【請求項42】前記各センサの前記共振周波数が固有の
    インダクタンスによって決定されることを特徴とする、
    請求項41に記載の方法。
  43. 【請求項43】前記各センサの前記共振周波数が固有の
    キャパシタンスによって決定されることを特徴とする、
    請求項41に記載の方法。
  44. 【請求項44】(a)導電性フィルムに渦電流を誘起す
    るステップと、 (b)前記導電性フィルムの一部の除去による渦電流の
    変化を検出するステップとからなる下地本体からの導電
    性フィルムの除去をその場で制御する方法。
  45. 【請求項45】(c)前記導電性フィルムの希望する部
    分が除去されたときに停止するステップをさらに含んで
    いることを特徴とする、請求項44に記載の方法。
  46. 【請求項46】(c)前記下地本体上の異なる位置での
    除去速度を調節するステップと、 (d)除去を継続するステップと、 (e)前記導電性フィルムの希望する部分が除去される
    までステップ(c)および(d)を繰り返すステップと
    をさらに含んでいることを特徴とする、請求項44に記
    載の方法。
  47. 【請求項47】前記導電性フィルムが化学機械研磨プロ
    セスによって除去され、これによって前記下地本体が研
    磨パッドに対して保持され、除去速度が研磨パッドに対
    する前記下地本体の圧力を変更することによって調節さ
    れることを特徴とする、請求項46に記載の方法。
  48. 【請求項48】前記導電性フィルムの厚さが増加するこ
    とを含む、請求項7に記載の方法。
  49. 【請求項49】前記導電性フィルムの厚さが電気化学手
    段によって増加することを特徴とする、請求項48に記
    載の方法。
  50. 【請求項50】前記導電性フィルムの厚さが気相付着に
    よって増加することを特徴とする、請求項48に記載の
    方法。
  51. 【請求項51】前記センサが気相付着用のチェンバ内の
    半導体ウェハを保持する手段に埋め込まれていることを
    特徴とする、請求項50に記載の方法。
  52. 【請求項52】前記センサが半導体ウェハの一方面だけ
    に近接していることを特徴とする、請求項51に記載の
    方法。
  53. 【請求項53】(a)導電性フィルムに渦電流を誘起す
    るステップと、 (b)前記導電性フィルムの厚さの増加による渦電流の
    変化を検出するステップとからなる下地本体上の導電性
    フィルムの形成をその場で制御する方法。
  54. 【請求項54】(c)前記導電性フィルムが希望する厚
    さに達したときに停止するステップをさらに含んでいる
    ことを特徴とする、請求項53に記載の方法。
  55. 【請求項55】(c)下地本体上の異なる位置での形成
    速度を調節するステップと、 (d)形成を継続するステップと、 (e)前記導電性フィルムが希望する厚さに達するまで
    ステップ(c)および(d)を繰り返すステップとをさ
    らに含んでいることを特徴とする、請求項53に記載の
    方法。
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