JPH0826913B2 - 自動2輪車のフロントフォーク - Google Patents

自動2輪車のフロントフォーク

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JPH0826913B2
JPH0826913B2 JP59056995A JP5699584A JPH0826913B2 JP H0826913 B2 JPH0826913 B2 JP H0826913B2 JP 59056995 A JP59056995 A JP 59056995A JP 5699584 A JP5699584 A JP 5699584A JP H0826913 B2 JPH0826913 B2 JP H0826913B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は自動2輪車のフロントフォークに関するも
のであって、いわゆるバネ下荷重を小さくして、その緩
衝特性を良くするために内筒を下方にしたものについ
て、その緩衝特性を微細に調節可能にして、乗り心地を
一層向上させると共に、複雑な構成の緩衝機構を備えた
フロントフォークの組立性をも向上させることができる
ものである。
〔従来の技術〕
内筒を外筒に嵌合させ、内筒と外筒との間に緩衝バネ
を介在させ、さらにピストンとシリンダとからなる油圧
式の減衰装置を組み込んだ、いわゆる複筒式フロントフ
ォークが自動2輪車の前輪支持フォークとして一般的に
知られている。
機構、構造が簡単である等の関係から、内筒を上方
に、外筒を下方にしたものが一般的であるが、このもの
は大径で重量が大きく、油溜りを有する外筒に前輪車軸
を取り付け、小径の内筒を、車体に旋回自在に支持され
たブラケットに取り付けられるものである(例えば実公
昭57−20468号公報)。他方フロントフォークによる緩
衝特性を良くするためには車輪と共に振動する部分の重
量(質量)、すなわちバネ下荷重が小さいことが望まし
い。このために内筒を下にし、外筒を上にしてバネ下荷
重を小さくしたものがある(特開昭57−90442号公
報)。この発明は後者のタイプのフロントフォークを前
提技術とするものである。
第6図を参照しつつ上記特開昭57−90442号公報に記
載された従来技術の概略を説明する。
内筒61を下にし、当該内筒に嵌合させた外筒67を上に
し、外筒67に内装した緩衝バネ66によって内筒を下方に
付勢し、外筒67と内筒61との摺動面をオイルシール72に
よってシールして外筒67に油溜りおよびガス室68を構成
している。
内筒61の底に固定されたシリンダ62にピストン63を嵌
合させ、このピストンのピストンロッド64を外筒67の上
端に固定し、このシリンダ上端は支持盤71よって内筒上
端に支持させている。シリンダ62の下端の端盤69に絞り
孔69aを設け、ピストン63に絞り孔63aを設けている。
内筒61上端は下部に比して小径になっていて、この小
径部に横穴73を設け、この横穴73を介して内筒61の内部
と外筒の内部とを連通させている。
内筒の下端の車軸支持部材70に前輪の車軸を取り付け
て前輪を支持させる。前輪と共に内筒61が押し上げられ
るとき、ピストン63がシリンダ62に対して相対的に下降
するので、シリンダ62のシリンダヘッド側油室内の作動
油は絞り孔63aを通ってシリンダ62のピストンロッド側
油室へ流出すると共に、端盤69の絞り孔69aを通り、内
筒61とシリンダ62間の作動油室と上記横穴73とを経て油
溜り68へ流出する。内筒61が押し下げられるとき、ピス
トン63がシリンダ62に対して相対的に上昇するので、作
動油の流れは上記と反対になる。この作動油の流れは絞
り63a、69aによって制限されるので、これによって内筒
61の上下振動が減衰される。
油圧式緩衝装置のピストンの絞りを可変絞りとしてそ
の緩衝特性を調節可能にすることは従来よく知られたこ
とであるが、従来技術のピストンの絞り孔63aにニード
ル弁を設けてこれを可変絞りにした場合、バネ下荷重を
小さくした従来技術については、上下振動に対する慣性
質量が小さいために、絞り強さの変化による緩衝特性の
変化が大きく、それだけ微細に緩衝特性を調節すること
が容易ではない。
また、内筒61とシリンダ62間の作動油室と油溜り68間
の作動油の流れは横穴73によって直角に曲げられること
になるので、その流れがスムーズでなく、その流動抵抗
が横穴を通過する作動油の流速に大きく影響されて変化
する。したがって、前輪の上下振動の激しさの大小によ
って緩衝特性が大きく変化し、一定しないという問題が
ある。このため、走行中の振動の激しさは路面の状態に
よって大きく変化するので、緩衝特性を調節しても必ず
しも予定通りに乗り心地を改善することはできない。
さらに、シリンダ上端のシリンダ支持盤71とシリンダ
の端盤69とが同径でないので、シリンダ、端盤、ピスト
ン、ピストンロッド等の内筒への組付けが容易でない
く、従って、複雑な緩衝機構を備えたシリンダを有する
フロントフォークの組立てが容易でない。
〔発明が解決しようとする課題〕
この発明は、従来技術における上記問題を解消するこ
とをその目的とし、上記従来の油圧式緩衝装置の作動油
の流れに対する絞り強さの調節を微細に行うことができ
るように、作動油の流れに対する絞り機構を工夫し、さ
らに作動油の流れが可及的にスムーズになるように、内
筒とシリンダ間の作動油室と外筒の油溜りとの間の作動
油の流路を工夫すると共に、複雑な緩衝機構を備えたシ
リンダであっても、そのシリンダの内筒への組付けを容
易にし、フロントフォークの組立てを容易にすることを
その課題とするものである。
〔課題解決のために講じた手段〕
上記課題を解決するために講じた手段は次の要素
(イ)乃至(ホ)によって構成されるものである。
(イ)シリンダを取付けた上端盤にバネ受を固定し、当
該バネ受を上記内筒の上端面に当接させ、これによって
当該上端盤を介してシリンダを上記内筒上端に支持させ
たこと、 (ロ)上記シリンダ下端の下端盤を内筒の中間位置に嵌
合、固定したこと、 (ハ)上記シリンダの下端盤に一方向弁と固定絞りとか
らなる減衰機構を設け、さらに、当該固定絞りの下流に
位置する逆止弁と、当該逆止弁をバイパスし、上記減衰
機構の一方向弁に連通する通路とを設け、上記逆止弁の
開弁圧力を調節可能にしたこと、 (ニ)上記逆止弁の付勢バネのバネ力を調節する回転操
作カムを内筒下端の車軸支持部材の側面に設けたこと、 (ホ)上記シリンダ上端をシリンダの下端盤と同径の支
持リングを介して内筒上端に支持させ、当該支持リング
に上記ピストンのピストンロッドと平行な通孔を設けた
こと。
〔作用〕
シリンダを取付けた上端盤にばね受を固定し、当該ば
ね受を上記内筒の上端面に当接させ、これによって当該
上端盤を介してシリンダを上記内筒上端に支持させ、上
記シリンダ下端の下端盤を内筒の中間位置に嵌合、固定
したので、上記シリンダは内筒の上半分に遊嵌され、上
下両端盤によってシリンダは内筒に支持される。
車軸支持部材に固定された内筒が上下両ブラケットに
固定された外筒に対して上下に振動するとき、内筒と共
にシリンダ、上端盤および下端盤が一体となって、ピス
トンロッドを介して外筒に固定されたピストンに対して
上下に振動する。このシリンダのピストンに対する振動
によってピストンがシリンダに対して相対的に下降する
とき、シリンダのシリンダヘッド側油室内の作動油はピ
ストンの絞り弁等を通ってシリンダのピストンロッド側
油室に流入し、さらにシリンダの下端盤の固定絞りを通
過し、上記逆止弁を開いて内筒とシリンダ間の作動油室
へ流出する。ピストンがシリンダに対して相対的に上昇
するとき、シリンダのピストンロッド側油室の作動油が
ピストンの絞り弁を通ってシリンダのピストンヘッド側
油室に流入し、また、上記下端盤の逆止弁は開かないの
で、内筒とシリンダ間の作動油が下端盤のバイパス通路
を通り、さらに減衰機構の一方向弁を通って上記シリン
ダヘッド側油室に流入する。
ピストンに設けた絞りによる作動流体の流れに対する
流動抵抗および上記下端盤に設けた固定絞りによる作動
油の流れに対する流動抵抗と、緩衝バネによって、フロ
ントフォークに作用する衝撃が緩衝され、ピストンに設
けた絞りと上記下端盤に設けた固定絞りによる作動油の
流れに対する流動抵抗によってフロントフォークの振動
が減衰される。
ピストンの絞りと上記下端盤の固定絞りとによって作
動油の流れを制限するので、一つの絞りによって作動油
の流れを制限する場合に比して各絞りによる絞りを緩く
することができる。
また、内筒の下端の車軸支持部材の側面に回転操作カ
ムによる調節操作機構を設けることによって、内筒下端
の下端盤に設けた絞りによる絞り強さを調節することが
可能になった。そして前記回転操作カムによって上記逆
止弁の付勢バネのバネ力を調節することによって当該逆
止弁の開弁圧力が調節される。この開弁圧力の調節によ
ってシリンダの下端盤に設けた固定絞りの背圧が加減さ
れるので、これによって上記固定絞りによる圧力損失の
大きさが加減され、固定絞りによる緩衝特性が調節され
る。この逆止弁の背圧調節による絞り強さ調節は、可変
絞りの流路断面積の調節によるものに比して極めて緩や
かであり、したがってこの調節機構による緩衝特性の調
節は極めて微細に行うことができる。
このように、上記下端盤の逆止弁の背圧調節による極
めて微細な調節によって、バネ下荷重を小さくしたフロ
ントフォークの緩衝特性を簡単、容易に微細に調節する
ことができる。
さらに、シリンダの上端盤の一部であって、シリンダ
上端を半径方向に支持する上記支持リングに設けた通孔
によってシリンダと内筒との間の作動油室を外筒の作動
油溜りに連通させ、この通孔をピストンロッドと平行な
通孔としたので、外筒の上部の油溜りと、内筒と上記シ
リンダ間の作動油室との間の作動油の流れは直線的であ
る。したがって、上記通孔を通過する作動油の流れはス
ムーズで、その流動抵抗が流速の変化に大きく影響され
ることはない。したがって、前輪の上下振動の激しさの
大小による緩衝特性への影響を可及的に小さくすること
ができる。
さらにまた、シリンダ上端の上記支持リングをシリン
ダの下端盤と同径にして内筒に支持させたので、シリン
ダにピストン、ピストンロッド、支持リング、上下端盤
等を予め組付け、このシリンダを内筒に容易に組付ける
ことができ、フロントフォークの組立てを容易にするこ
とができる。
以上のとおりであるから、上記解決手段によって本発
明の課題を十分解決することができたということができ
る。
〔実 施 例〕
次いで、第1図乃至第5図を参照しつつ実施例を説明
する。
第1図に示す自動2輪車のフロントフォーク3の車体
への取り付け構造、フロントフォークによる前輪車軸4
の支持構造の概略は第2図に示す通りである。
フロントフォーク3の外筒11に内筒12が摺動自在に嵌
合されていて、内筒12の下端に固着された車軸支持部材
12a、12aに前輪車軸4を設け、外筒11を上ブラケット
5、下ブラケット6に固定、支持させている。
外筒11の上部に緩衝バネ25が内装されていて内筒12を
外筒11から押し出す方向に付勢している。内筒12に内装
されたシリンダ13の下端に下端盤30を設けており、この
下端盤30はシリンダ13の下端に嵌入させたバルブ本体36
と内筒12のほぼ中間部に嵌合、固定された押え部材36a
とねじスリーブ36bとから構成されている。押え部材36a
の上端はシリンダ13の下端に嵌入され、ねじスリーブ36
bと螺合されてシリンダ13の下端に固定されている。
シリンダ13にピストン15を嵌合させ、ピストンロッド
14の上端を外筒11上端の端部金具28に固着している。
スリーブ13aと支持リング13bとによって上端盤13Aを
構成し、そのスリーブ13aにシリンダ13の上端を固定
し、このスリーブ13aに嵌着した支持リング13bを内筒12
の上端に嵌合、固定させている。スリーブ13aに螺着し
たバネ受26を内筒12の上端面に当接させ、これによって
バネ受26、スリーブ13aを介してシリンダ13の上端が内
筒12の上部に支持される。また、スリーブ13aによって
ピストンロッド14を摺動自在に支承している。
さらに、シリンダ13の全長は内筒のほぼ1/2であっ
て、シリンダ13の下端の下端盤30が内筒12のほぼ中間位
置に嵌合、固定されている。
したがって、シリンダ13は、上端盤13Aと下端盤30と
によって内筒の上半分に遊嵌され、保持されている。
内筒12内には作動油が満たされ、外筒11の内部は油溜
り11aになっていて、この油溜り11aの下部に作動油Oが
貯溜されており、また油溜り11aの上部に不活性ガスG
が充填されているので、上記油溜り11aの作動油Oが不
活性ガスGによって加圧されている。
このピストンは主通路15aと戻り通路15bを有し、戻り
通路15bは一方向弁板16によって開閉される。主通路15a
の上端に可変絞り孔17があって、この可変絞り孔の流路
断面積はニードル弁体19によって調節される。ニードル
弁体19と可変絞り孔、および一方向弁板と戻り通路とに
よって第1の減衰力調節装置が構成される。
ピストンロッド14を縦に貫通する操作ロッド21の下端
にニードル弁体19が取り付けられており、ピストンロッ
ドの上端に螺合されたナット22はピン23を介して該操作
ロッド21を操作し、これによって第1の減衰機構の減衰
力が調節される。
このピン23はピストンロッド14の上端に設けた軸方向
の切欠きを貫通して設けられており、ナット22には固着
されず、スプリング24により常時押圧支承されているだ
けなのでナット22のねじ込み量によってピン23はピスト
ンロッド14の軸方向に進退し、その結果ニードル弁体19
の位置も進退し、これによって可変絞り孔17の開口面積
が調整され、ピストン部分で生じる減衰力の調整が行わ
れる。
ところで、この外筒11の上底部分には次のような緩衝
バネ力調整装置もあわせて設けられている。緩衝バネ25
は、上端盤13Aのスリーブ13aに螺着し、内筒12の上端面
に当接したバネ受26と外筒11の上底直下に設けた可動バ
ネ受27との間に介装されている。可動バネ受27は、ピス
トンロッド14および外筒11に対して軸方向に摺動可能に
設けられている。外筒11の上底は端部金具28により構成
されているが、この端部金具28の上面には大径のねじ付
盲穴が形成され、これに調整ねじ29が螺合されている。
この調整ねじ29の下面には環状プレート31を介して調整
ピン32の上端が当接しており、この調整ピン32は端部金
具の盲穴の底部を貫通していて、その下端は可動バネ受
27の上面に当接している。なお、この調整ピン32は3本
あって、周方向に等間隔で配置されている(図面では1
本のみ図示する)。
したがって、調整ねじ29のねじ込み量によって可動バ
ネ受27の位置を変化させることができ、緩衝バネ25のバ
ネ力を調整することができる。
この実施例において、このような緩衝バネ力調整構造
としたのは、前述の第1の減衰力調整装置により行う減
衰力の調整と緩衝バネ力の調整を完全に独立させて取扱
うためである。
なお、外筒内面のライニング33はナイロン等の耐摩耗
合成樹脂製のライニングであって、これによって緩衝バ
ネ25と外筒内面との直接衝突による摩耗、損傷を防止す
ると共にこの摩耗、損傷による金属微粉の発生を抑制す
るものである。
また、フロントフォーク3は、その伸縮によりシリン
ダ13内で占めるピストンロッド14の体積が変動するの
で、この変動量に相当する作動油はシリンダ13内外を流
通することになるが、この流路にベースバルブ35を設け
て、ここでも減衰力を生じさせている。このベースバル
ブ35は、主にフロントフォーク3の圧縮動作時にシリン
ダ13内から流出する作動油の流れに対して減衰力を生じ
るもので、伸長動作時には大きな開口面積で連通してシ
リンダ内を負圧にしないようになっている。このベース
バルブ35には、次のように構成された調整装置が設けら
れて、フロントフォーク3の圧縮動作時に生じる減衰力
を調整可能としてある。
すなわち、バルブ本体36には主通路37とバイパス通路
38があって、両通路37、38によってバルブ本体の上下両
端面を連通させている。バルブ本体36の上端面に一方向
弁板41が板バネ41aによって圧接されていて、主通路37
とバイパス通路38とを閉じており、主通路37は一方向弁
板41の固定絞り孔43を介してシリンダ13のシリンダ側作
動室に連通している。
バルブ本体36の下端に逆止弁板42がバネ44によって押
し付けられていて、主通路37の下端開口を閉じている。
フロントフォークの圧縮動作時には上記絞り孔43から
主通路37に作動油が流入し、主通路37内の圧力が上昇す
る。主通路37内の圧力がバネ44による設定圧力に達する
と逆止弁板42が押し下げられて主通路を解放して矢印A
方向に流出する。
他方フロントフォークの伸長動作時には、シリンダと
内筒12間の作動油室内の油圧よりもシリンダ内の圧力が
下がるので、逆止弁板42がばね44によって押し上げられ
て主通路37の下端を閉じる。したがって、シリンダと内
筒12間の作動油室内の作動油はバルブ本体36に設けたバ
イパス通路38を通り、一方向弁板41を押し上げてシリン
ダ内に流入する。このときの流れは矢印Bで示す通りで
あるが、一方向弁板41に対する板ばね41aによる付勢力
は小さいので、一方向弁板によるこの流れに対する流動
抵抗は極めて小さい。
前輪支持部材12aの側面に設けた凹所に回転操作カム4
8を嵌合させてスナッブリング48aによって抜け止めし、
回転操作カム48の偏心カム面にピン47の一端を支持させ
ている。この回転操作カムを回転操作することによって
上記ピン47を介してロッド46が上下に移動する。このロ
ッド46の上下位置の変化によって逆止弁板42に対する付
勢バネ44のばね力が変化し、逆止弁板42の開弁圧力を変
化させる。一方向弁板41の絞り孔43による絞りに対する
背圧は逆止弁板42の開弁圧力によって決まり、絞り孔43
による減衰効果は上記背圧の大小によって左右されるの
で、回転操作カムを回転操作することによって、絞り孔
43による減衰特性を調節することができる。
なお、回転操作カム48の位置が変わらないように回転
操作カム48の外周面に多数の凹所49を設け、この凹所49
に位置決め用の鋼板51を係合させている。
また、シリンダ13の上端をシリンダの下端盤30と同径
の支持リング13bを介して内筒12の上端に嵌合支持さ
せ、この支持リング13bにピストンロッド14とほぼ平行
な通孔13cを設けている。この通孔13cを介してシリンダ
13と内筒12間の作動油室と外筒11の上部の作動油溜り11
aとを直線的に連通させている。ピストン15のシリンダ1
3に対する昇降によって生じるシリンダ内の作動油量の
変動は上記油溜り内の作動油の増減によって補償され
る。
さらに、作動油溜り内の作動油は、内筒12の外面と外
筒11に設けた軸受、スペーサおよびリニアボールベアリ
ング52との間隙を経て外筒11の内面下端に設けたオイル
シール60にまで達するから、このオイルシール60を潤滑
してその耐久性を向上させることができる。
なお、符号1は操向軸管、1aは操向軸、2は前輪、7
は操向ハンドル、18は油通路、45はロッド46の他端のバ
ネ受である。
〔効果〕
本発明の前記課題を解決した発明は公知ではない。し
たがって、この新規な課題を解決して、第6図に図示す
る従来技術に内在する前記問題を解消したことが本発明
の特有の効果である。
すなわち、内筒を下方にしてその下端によって前輪車
軸を支持させることによっていわゆるバネ下荷重を小さ
くしたフロントフォークについて、減衰装置をピストン
とシリンダ下端とに設けて必要な減衰力を両減衰装置に
二分し、シリンダ下端の下端盤に設けた上記減衰装置
は、その逆止弁の付勢バネのバネ力を調節する調節装置
により極めて微細な減衰力の微調節を可能にし、フロン
トフォークの緩衝特性の調節を微細に行うことができる
ものである。また、シリンダ上端の支持リングを上記シ
リンダ下端の下端盤と同径にして内筒に支持させたの
で、シリンダにピストン、ピストンロッド、上下端盤等
を予め組付け、このシリンダを内筒に容易に組付けるこ
とができるようにしたので、複雑な緩衝機構を備えたシ
リンダを有するフロントフォークの組立てをも容易にす
ることができるようにした。
さらに、本発明はシリンダを取付けた上端盤にバネ受
を固定し、当該バネ受を上記内筒の上端面に当接させ、
これによって当該上端盤を介してシリンダを上記内筒上
端に支持させ、上記シリンダ下端の下端盤を内筒の中間
位置に嵌合、固定したものであるから、シリンダが短く
て、シリンダ内の作動油量を少なくすることができる。
したがって、例えば、前記従来技術、または実公昭58−
19993号公報に記載されたもの、あるいは実公昭57−222
1号公報に記載されたもの等の如く、シリンダが車軸支
持部材まで延びているものに比して、フロントフォーク
の可動部の重量を軽量にすることができ、それだけ緩衝
特性を向上させることができる。また、上記の如くシリ
ンダと上端盤と下端盤とピストンとがユニット化される
ので、これらの内筒への組み付けが簡単、容易であり、
この組み付け作業を容易、迅速に行うことができる。
さらにまた、内筒の中間位置にシリンダの下端盤が位
置し、シリンダ下端はこの下端盤によって密封されるの
で、シリンダの下端を車軸支持部材に結合させ、この結
合部において密封する上記公知のものに比して、密封部
に力が作用しないので密封部のシール性が良好であり、
また、車軸支持部材と内筒との結合部でシールする必要
がないので、車軸支持部材と内筒との結合構造を例えば
ねじ結合等の簡単な結合構造にすることができる。した
がって、フロントフォークの製造コストを低減すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は自動2輪車の前部側面図、第2図は実施例のフ
ロントフォークの全体正面図、第3図は第1図のフロン
トフォークの上部拡大断面図、第4図は第1図のフロン
トフォークの下部拡大断面図、第5図は第4図における
V矢視図、第6図は従来のフロントフォークの断面図で
ある。 11……外筒、12……内筒、12a……車軸支持部材、13…
…シリンダ、13A……上端盤、13a……スリーブ、13b…
…支持リング、13c……通孔、14……ピストンロッド、1
5……ピストン、16……一方向弁板、17……可変絞り
孔、19……ニードル弁体、26……バネ受、30……下端
盤、36……バルブ本体、36a……押え部材、37……主通
路、38……バイパス通路、41……一方向弁板、42……逆
止弁板、44……バネ、46……ロッド、48……回転操作カ
ム。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車軸支持部材に下端を固定した内筒を下に
    し、操向軸に固着された上ブラケットおよび下ブラケッ
    トに固定、支持され、かつ上記内筒に嵌合させた外筒を
    上にし、外筒に内装した緩衝バネによって内筒を下方に
    付勢し、外筒と内筒との摺動面をオイルシールによって
    シールして外筒に油溜りおよびガス室を構成し、内筒に
    遊嵌されているシリンダにピストンを嵌合させ、このピ
    ストンのピストンロッドを外筒の上端に取り付け、シリ
    ンダの下端の下端盤に絞り孔を設け、ピストンに絞り孔
    を設けている自動2輪車のフロントフォークにおいて、 上記シリンダを取付けた上端盤にバネ受を固定し、当該
    バネ受を上記内筒の上端面に当接させ、これによって当
    該上端盤を介してシリンダを上記内筒上端に支持させ、 上記シリンダ下端の下端盤を内筒の中間位置に嵌合、固
    定し、 上記シリンダの下端盤に一方向弁と固定絞りとからなる
    減衰機構を設け、さらに、当該固定絞りの下流に位置す
    る逆止弁と、当該逆止弁をバイパスし、上記減衰機構の
    一方向弁に連通する通路とを設け、上記逆止弁の開弁圧
    力を調節可能にし、 上記逆止弁の付勢バネのバネ力を調節する回転操作カム
    を内筒下端の車軸支持部材の側面に設け、 上記シリンダ上端をシリンダの下端盤と同径の支持リン
    グを介して内筒上端に支持させ、当該支持リングに上記
    ピストンのピストンロッドと平行な通孔を設けた自動2
    輪車のフロントフォーク。
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