JPH08267373A - 空気圧式固着具打込機 - Google Patents

空気圧式固着具打込機

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Publication number
JPH08267373A
JPH08267373A JP7389695A JP7389695A JPH08267373A JP H08267373 A JPH08267373 A JP H08267373A JP 7389695 A JP7389695 A JP 7389695A JP 7389695 A JP7389695 A JP 7389695A JP H08267373 A JPH08267373 A JP H08267373A
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JP
Japan
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main
cylinder
main cylinder
air
piston
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Application number
JP7389695A
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English (en)
Inventor
Akihiro Kishi
昭広 岸
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Kanematsu NNK Corp
Original Assignee
Kanematsu NNK Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 空気圧式固着具打込機において、空気消費量
を少なくし、排気ノイズを少なくし、更に、メインピス
トンの背圧を飛躍的に小さくする。 【構成】 釘打機1は、メインピストン9と、上下動す
るメインシリンダ10と、加圧空気用リザーバ5が形成
されたハウジング3と、下方の静止位置と上方の打込位
置とを移動するメインバルブ21と、メインバルブ21
を制御するトリガ装置6と、メインシリンダを支持する
シリンダガイド13と、シリンダガイドの下方のメイン
シリンダ外周面のスリーブ14とを有し、メインシリン
ダとシリンダガイドとの間及びメインシリンダとスリー
ブとの間に排気戻し通路を形成する隙間38が形成さ
れ、メインピストンの下面に排気が供給されて、メイン
ピストンを復帰させる。また、打込位置においてはメイ
ンピストン下面側の空気が空気通路27を通って大気圧
に排気されるので、メインピストンには背圧が作用しな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、釘打機等の空気圧式固
着具打込機に関し、特に、メインシリンダが静止位置と
打込み位置との間を移動するメインシリンダ移動型の空
気圧式固着具打込機に関する。
【0002】
【従来の技術】加圧空気を利用して、ブレード等の打撃
部材をピストン・シリンダ装置によって駆動し、この打
撃部材によって、釘等の固着具を木材等の打込対象物に
打込む空気圧式固着具打込機は極めてよく知られてお
り、その概略的な構成は、内部に加圧空気を溜めるリザ
ーバを形成したハウジングと、ハウジング内部に設けら
れたメインシリンダと、メインシリンダ内を往復動する
ように配置され、下方のノーズにある固着具を打撃する
打込部材が連結されたメインピストンとを備えている。
そして、その動作においては、ハウジングのハンドル部
分に設けられたトリガ装置により、リザーバからメイン
シリンダへの加圧空気の供給を遮断してメインピストン
を静止させた状態にする静止位置とリザーバからメイン
シリンダへ加圧空気を供給してメインピストンを打込ま
せる打込位置とをとる。1つの形式の打込機では、メイ
ンシリンダ上部にメインシリンダ内への加圧空気の供給
及び遮断を制御するように移動するメインバルブが設け
られている。他の形式の打込機では、メインシリンダ内
への加圧空気の供給及び遮断を制御するように、メイン
シリンダ自体が静止位置と打込み位置との間を移動す
る。本発明は、後者の形式の空気圧式固着具打込機に係
る。このような打込機は、たとえば、実開昭57−10
8881号公報に記載されている。
【0003】メインシリンダ移動型の固着具打込機は、
トリガ装置を作動させることによって静止位置にあった
メインシリンダを打込位置に移動させてメインシリンダ
内へリザーバから加圧空気を供給してメインピストンを
下方のノーズ側に急激に移動させ、同時にメインピスト
ン下面側の空気をメインシリンダの下部とハウジングと
の間のリターンエアチャンバに加圧状態で溜める。次
に、トリガ装置の作動の解除によって打込位置にあった
メインシリンダを静止位置に移動させてメインピストン
上面への加圧空気の供給を停止するとともにリターンエ
アチャンバからメインピストンの下面に加圧空気を供給
してメインピストンを復帰させ、復帰の際にメインピス
トン上面側のメインシリンダ内の空気をハウジングの外
側に排気するように動作し、また、復帰の際に次の固着
具をノーズに送ったりしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このメイン
ピストンの復帰時にメインピストン上面側のシリンダ室
からの排気はそのまま無駄にハウジングの外に放出され
ている。そのため、従来の空気圧式固着具打込機にあっ
ては、空気消費量が多いという問題があった。更に、打
込時において、メインピストンの下面側の空気圧をリタ
ーンエアチャンバに溜めるため、メインピストンを押下
げるのに抵抗する空気圧すなわち背圧がメインピストン
に作用している。この背圧による打込力の不足を補うた
め、リザーバの加圧空気の空気圧を高くしており、この
点においても、空気消費量が多く、排気ノイズが多いと
いう問題もあった。
【0005】従って、本発明の目的は、空気消費量の少
ない、排気ノイズの少ない空気圧式固着具打込機を提供
することにある。また、本発明の別の目的は、打込時に
おけるメインピストンの背圧を飛躍的に小さくする空気
圧式固着具打込機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明は、上方の静止位置と下方の打込位置とを移
動するメインピストンと、静止位置と打込位置との間を
上下に移動する可動のメインシリンダと、該メインシリ
ンダを外側から覆っており内部に加圧空気を溜めるリザ
ーバが形成されたハウジングと、該ハウジングに設けら
れ、メインシリンダが静止位置と打込位置との間を移動
するように支持するメインシリンダ支持手段と、非作動
時にはメインピストンを静止位置に位置させ、作動時に
はメインピストンを打込位置に位置させるためのトリガ
装置とを備え、トリガ装置を作動させることによって静
止位置にあったメインシリンダを打込位置に移動させて
メインピストンの上面に前記リザーバからの加圧空気を
供給して該メインピストンを下方の打込位置へ移動させ
てノーズにある固着具を打込み、次に、トリガ装置の作
動を解除することによって打込位置にあったメインシリ
ンダを静止位置に移動させてメインピストン上面への加
圧空気の供給を停止するとともに該メインピストン上面
側の空気を大気へ排出し、メインピストンの下面に加圧
空気を供給してメインピストンを復帰させる空気圧式固
着具打込機であって、前記メインシリンダの上部には、
該メインシリンダの上端をシールしてリザーバの加圧空
気の供給を阻止する下方の静止位置とメインシリンダ上
端から離れてメインピストン上面に加圧空気を供給する
上方の打込位置とを移動し、打込位置から静止位置へ復
帰するときメインピストン上面の空気を大気へ排出する
メインバルブが設けられ、前記トリガ装置は、非作動時
はメインバルブを前記静止位置に位置させ、作動時には
メインバルブを前記打込位置に位置させるようにメイン
バルブへの加圧空気を制御しており、前記メインシリン
ダ支持手段は、メインシリンダの上部外周面を包囲し、
該メインシリンダを上下に往復動可能に支持するように
ハウジング内側に取付けられたシリンダガイドで成り、
該シリンダガイドの下方のメインシリンダの外周面に
は、リザーバの加圧空気の空気圧によって該メインシリ
ンダを上方に付勢するためのスリーブが固定されてお
り、前記メインシリンダと前記シリンダガイドとの間及
び前記メインシリンダと前記スリーブとの間にはメイン
ピストンが打込位置から静止位置に復帰する際にメイン
ピストン上面側の空気を取り入れる排気戻し通路を形成
する隙間が形成されており、該排気戻し通路は更に前記
メインシリンダの下部に延びて形成されており、前記メ
インピストンの復帰の際の排気の一部を、メインシリン
ダの下部から前記メインピストンの下面に供給する構成
であることを特徴とする空気圧式固着具打込機が提供さ
れる。このように、メインピストンの復帰の際の排気の
一部が、メインシリンダの下部から前記メインピストン
の下面に供給されるので、メインピストンは排気を利用
して復帰することになり、排気が有効に利用される。
【0007】また、本発明によれば、上記の空気圧式固
着具打込機であって、前記メインシリンダの下端に隣接
するノーズまたはハウジング部分には、大気へ通じる空
気通路が形成されており、静止位置においては、前記メ
インバルブによって下方に押下げられたメインシリンダ
の下端がノーズまたはハウジング部分に当接して前記空
気通路を閉じているが、打込位置においては、メインバ
ルブの打込位置への上昇とともに前記スリーブの上方付
勢によって打込位置へ上昇したメインシリンダによって
前記空気通路が開放されて、メインピストン下面側の空
気を該空気通路を通して排出することを特徴とする空気
圧式固着具打込機が提供される。すなわち、打込時に
は、メインピストン下面側の空気圧が大気圧に低下する
ので、メインピストンには背圧が作用せず、このため、
メインピストンの打込みのための空気圧を低くできる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。図1において、空気圧式固着具打込機
としての釘打機1は、ピストンシリンダ装置を外から覆
う主部分と釘打機を持つためのハンドル2を形成する部
分とから成るハウジング3を有する。ハウジング3のハ
ンドル2の端部には、外部から加圧空気を供給する供給
口(図示せず)が設けられ、ハンドル2の内部は加圧空
気が溜められるリザーバ5となっている。ハンドル2に
はトリガ装置6が設けられている。ハウジング3のピス
トンシリンダ装置を外から覆う部分の下部には固着具と
しての釘を打出すノーズ7が一体的に設けられ、ノーズ
7には釘給送部(図示せず)から1本ずつ釘が給送され
るようになっている。
【0009】ハウジング3の内側には、上方の静止位置
と下方の打込位置とを移動するメインピストン9と、下
方の静止位置と上方の打込位置との間を上下に移動する
可動のメインシリンダ10とから成るピストンシリンダ
装置が設けられ、メインピストン9にはノーズ7にある
固着具としての釘を打込む打込部材11が連結されてい
る。メインシリンダ10の上部外周面には、メインシリ
ンダ10を上下動可能に包囲支持するシリンダガイド1
3が設けられ、このシリンダガイド13は、ハウジング
3の内側に固定されている。シリンダガイド13の下方
のメインシリンダの外周面にはスリーブ14が取付けら
れている。
【0010】スリーブ14の上部は大径のフランジ15
として形成され、このフランジ15は、、シリンダガイ
ド13の下部の大径部17の中に入っている。大径部1
7の下部には、リザーバ5に通じる通気穴18が形成さ
れ、スリーブ14のフランジ15の下面側には、リザー
バ5の加圧空気の空気圧が作用して、スリーブ14を上
方に押上げている。スリーブ14はメインシリンダ10
に固定されているので、メインシリンダ10も上方に押
上げるように付勢されている。スリーブ14のフランジ
15の上端は、シリンダガイド13の大径部17に上端
に隣接して形成された肩部19に当接するとそれ以上は
上昇しないように規制され、メインシリンダ10の上方
移動を規制している。
【0011】メインシリンダ10の上部には、メインシ
リンダ10の上端をシールしてメインシリンダ内へのリ
ザーバ5の加圧空気の供給を阻止する下方の静止位置
(図1の位置)と、メインシリンダ10の上端から離れ
てメインピストン上面に加圧空気を供給する上方の打込
位置(図2の位置)とを移動するメインバルブ21が設
けられている。メインバルブ21の上方には、制御用の
加圧空気室22が設けられており、ここにリザーバ5か
らの加圧空気が供給されると、メインバルブ21は下方
の静止位置に押下げられて保持される。メインバルブ2
1の押下げによって、メインバルブ21の下端面は、メ
インシリンダ10の上端面に当接し、スリーブ14によ
る押上げ力より大きな押下げ力によって、メインシリン
ダ10を下方の静止位置に保持しつつ、メインシリンダ
の上部側がリザーバ5に通じないようにシールする。な
お、メインバルブ21には、打込位置(図2)におい
て、メインピストン9の上面側のメインシリンダ室をシ
ールするが、打込位置から静止位置へ復帰する(図3参
照)ときには、メインピストン上面側の空気を大気へ排
出するための、バルブ用Oリング23が設けられてい
る。
【0012】メインシリンダ10の下部とハウジング3
との間には、一般にリターンエアチャンバと呼ばれる室
25が形成されている。後述のように、本発明において
は、打込時、ピストン下面側の空気が大気へ排出される
ので、この室25は必須ではなく、単に排気戻し通路の
一部を形成するものでしかない。本発明の釘打機1にお
いては、メインシリンダ10の下端に隣接するハウジン
グ3の下部部分に、メインシリンダ10の下部を大気へ
通じさせる空気通路27が形成されている。なお、空気
通路27は、メインシリンダ10の下端に隣接するノー
ズ7の上部部分に形成されてもよい。
【0013】空気通路27は、メインシリンダ10の静
止位置において、メインバルブ21によって下方に押下
げられたメインシリンダの下端がノーズ7(またはハウ
ジング)の座用のOリング29に当接しているので、メ
インシリンダ10の内部には通じていない。メインシリ
ンダ10の打込位置(図2の位置)においては、メイン
バルブ21の打込位置への上昇とともにスリーブ14の
上方付勢によってメインシリンダ10が上方に移動し、
メインシリンダ下端がOリング29から離れ、メインシ
リンダの下部が空気通路27に通じて開放され、メイン
ピストン下面側の空気が空気通路27を通して排出され
る。
【0014】トリガ装置6は、バルブハウジング30と
バルブピン31とバルブピン31を押上げるトリガレバ
ー32とバルブステム33を備えている。そして、トリ
ガレバー32の先端にはトリップレバー34が枢支さ
れ、このトリップレバー34の先端がトリガレバー32
の根元側に延び出ている。公知の釘打機と同様に、ノー
ズ7が打込対象物に押付けられていない場合には、安全
装置のロッド35がトリップレバーを作動位置に位置さ
せておらず、トリガレバー32を引いてもトリップレバ
ー34がバルブピン31を押上げないようにしている。
ロッド35がトリップレバー34の先端を作動位置に位
置させるとトリガレバー32の引き操作によってバルブ
ピン31が押上げられる。バルブピン31は、下方に下
がった静止位置(図1の位置)と、押上げられた打込位
置(図2の位置)との間で移動可能になっている。
【0015】バルブピン31が図1の静止位置にある場
合、リザーバ5からバルブハウジング30内に入った加
圧空気はバルブステム33を押上げて通路36を通って
メインバルブ21の上部の制御用加圧空気室22に入
る。すなわち、静止位置においては加圧空気室22には
リザーバ5の加圧空気が供給され、メインバルブ21を
押下げ、メインシリンダ10も下方へ押下げるように押
圧している。次に、ロッド35がトリップレバー34の
先端を作動位置まで押上げた状態(すなわちノーズ7の
先端を打込対象物に押付けた状態)でトリガレバー32
を引いてトリップレバー34によりバルブピン31を図
2の打込位置に押上げると、バルブハウジング30への
加圧空気の供給が停止され、同時に、加圧空気室22の
空気が通路36及びバルブハウジング30の下方部分を
通して大気へ排気され、メインバルブ21の上端側の空
気圧が大気圧に低下し、メインバルブ21の下端側へ加
わるリザーバ5の加圧空気の空気圧によって、メインバ
ルブ21が上昇する。このメインバルブの上昇によっ
て、スリーブ14から上方付勢力が与えられているメイ
ンシリンダ10も上方に移動する。
【0016】メインシリンダ10とシリンダガイド13
との間及びメインシリンダ10とスリーブ14との間に
は、メインシリンダの上部から下方に長い範囲に、メイ
ンピストンが打込位置から静止位置に復帰する際にメイ
ンピストン上面側の排気の一部を取り入れる隙間38が
形成されている。この隙間38は、メインシリンダの排
気をメインピストン9の下面側に戻すための、排気戻し
通路となっている。この排気戻し通路は、更に、メイン
シリンダの下部に延びる前述の室25を含んでおり、メ
インピストン9の復帰の際の排気の一部を、メインシリ
ンダ10の下部穴26からメインピストン9の下面に供
給している。
【0017】メインシリンダ10の上端付近には、シリ
ンダガイド13との隙間38に通じるように該メインシ
リンダを貫通した排気穴39が形成されている。また、
この排気穴39のあるシリンダガイド13の上部の内周
面には、排気穴39が、図1の静止位置において隙間3
8に通じるが、図2の打込位置において隙間38へ通じ
ないように遮断するシールリング40が設けられてい
る。シールリング40は図3の復帰の際には隙間38の
上端をシールする。スリーブ14の下端側には隙間38
の下端をシールする第2のシールリング42が設けられ
ている。更に、スリーブ14の下部には、隙間38の空
気を室25へ送る貫通穴43が形成され、貫通穴43の
外周面には、排気戻し通路から室25への空気の流入を
許すが、室25から排気戻し通路へ逆流するのを阻止す
るチェックバルブとしてのOリング44が設けられてい
る。従って、室25に供給された排気は、全て、下部穴
26を通ってメインピストン9の下面に供給され、メイ
ンピストン9の復帰に貢献する。
【0018】なお、メインピストン9が打込位置から静
止位置に復帰する際のメインピストン9の上面側の空気
は、上記の排気戻し通路へ送られるほかに、静止位置に
復帰するメインバルブ21の内側をOリング23の脇を
通って上方の排気通路46に送られ、そのまま大気へ排
出される。メインバルブ21のOリング23は、打込位
置においてはメインピストン9の上面側のメインシリン
ダ室をシールするが、復帰するときにはそのシールを解
除する。
【0019】空気圧式釘打機1の動作について、図1〜
図3を参照して説明する。図1は静止位置を、図2は打
込位置を、図3は静止位置への復帰の状態を示してい
る。図1の静止位置において、メインバルブ21は、リ
ザーバ5からトリガ装置6を通して供給される、加圧空
気室22の加圧空気によって下方に押下げられ、メイン
シリンダ10を下方に押下げるように押圧する。この押
圧によって、メインシリンダ10の上端がシールされ、
また、メインシリンダ10の下端もOリング29に当接
してメインシリンダ10を静止位置に保持する。なお、
スリーブ14は、フランジ15へのリザーバ5の加圧空
気の作用によってメインシリンダ10を上昇させるよう
に付勢されるが、メインバルブ21の押下げ力より小さ
いのでメインシリンダ10は押下げられた状態に保持さ
れる。
【0020】次に、図2に示すように、ノーズ7の先端
を打込対象物に押付けて、安全装置のロッド35がトリ
ップレバー34の先端を作動位置の押上げた状態でトリ
ガレバー32を引くと、バルブピン31が打込位置に押
上げられ、バルブハウジング30への加圧空気の供給が
停止する。同時に、加圧空気室22の空気が通路36及
びバルブハウジング30の下方部分を通して大気へ排気
され、加圧空気室22の空気圧が下げられる。加圧空気
室22の空気圧が大気圧に下がると、メインバルブ21
の上端面の押下げ力が低下し、他方、下端面にはリザー
バ5の加圧空気の空気圧が加わるので、メインバルブ2
1が上方に移動させられる。この移動によって、メイン
シリンダ10を押下げる力がなくなり、他方、メインシ
リンダ10は、スリーブ14によって常時上方へ付勢さ
れているので、メインバルブ21とともに上昇させられ
る。
【0021】メインシリンダ10の上昇は、スリーブ1
4のフランジ15がシリンダガイド13の肩部19に当
接すると停止するが、メインバルブ21は更に上昇す
る。このため、メインバルブ21の下端面がメインシリ
ンダ10の上端面から離れて、リザーバ5の加圧空気が
メインシリンダ10へ上端から急速に供給される。この
加圧空気の供給により、メインピストン9は下方に急激
に押下げられ、打込部材11が下方のノーズ側に急激に
移動させられてノーズ7にある釘が打込対象物に打込ま
れる。他方、メインシリンダ10の上昇によって、メイ
ンシリンダ10の下端はOリング29から離れてシール
が解除されているので、メインピストン9の下面側の空
気は、空気通路27を通って大気へ排出される。
【0022】このように、メインピストン9の下面の空
気圧すなわち背圧が極めて小さくなるので、メインピス
トン9の上面側の加圧空気圧による打込力が相殺され
ず、強力な打込力を得ることができる。換言すれば、リ
ザーバ5の加圧空気の空気圧が低くても、従来必要とし
た打込力を得ることができ、これにより、釘打機への空
気圧を低くできる。このため、加圧空気のためのコンプ
レッサを小型にでき、排気に伴うノイズを小さくでき
る。なお、打込位置において、メインシリンダ10が上
方に移動してシールリング40がメインシリンダ10の
排気穴39と隙間38との間をシールしているので、リ
ザーバ5からメインシリンダ10へ供給された加圧空気
が、隙間38を含む排気戻し通路へ入ることが防止さ
れ、メインシリンダ10の上面への空気圧力は高く維持
され、メインピストン9に連結された打込部材11の打
撃力を損なうことはない。
【0023】そして、図3に示すように、トリガレバー
32をはなすとバルブピン31が下がり、再び、トリガ
装置6を介してリザーバ5の加圧空気が加圧空気室22
に供給される。これにより、メインバルブ21の上端面
に加圧空気の空気圧が加わってメインバルブ21が押下
げられる。メインバルブ21が押下げられる途中で、メ
インシリンダ10の上端にメインバルブ21の下端が当
接し、メインシリンダ10の上端をシールし、リザーバ
5からの加圧空気の供給が停止される。更にメインバル
ブ21が押下げられると、メインシリンダ10も押下げ
られ、メインシリンダ10の下端がOリング29に当接
して空気通路27を遮断する。このように、メインピス
トン9の下面側のメインシリンダ室がシールされ、メイ
ンバルブ21の移動が停止すると、メインシリンダ10
のピストン9の上面側の空気の一部が、メインバルブ2
1の内側をOリング23の脇を通って上方の排気通路4
6に送られ、そのまま大気へ排出される。同時に、メイ
ンシリンダ10のピストン9の上面側の空気は、排気穴
39、隙間38、スリーブ14の貫通穴43及びチェッ
クバルブ用Oリング44から成る排気戻し通路を通って
室25に送られ、更に、この室25から下部穴26を通
ってメインピストン9の下面に流入するよう送られる。
この流入は、室25の圧力が、メインピストン9の上面
側のメインシリンダ10の圧力と同圧になるまで継続す
る。そして同圧になった後においては、メインピストン
9の上面側の空気は、排気通路46を通って大気へ排気
され続け、他方、室25の圧力はチェックバルブ用Oリ
ング44によって維持されるので、メインピストン9の
上面側と下面側とで圧力差が生じ、メインピストン9は
復帰させられ、確実にその上死点まで上昇する。これに
よって、メインピストン9も図1の静止位置に復帰す
る。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、メインピストンの復帰
の際のピストン上面側のメインシリンダからの排気を従
来のように無駄に外部に排出することなく、一部をメイ
ンピストンの下面側に戻してメインピストンを静止位置
に復帰させるために利用しているので、従来、メインピ
ストン復帰のために別途リザーバより供給消費されてい
た空気を節約することができ、排気を利用するのでエネ
ルギー効率が上昇し、排気に伴う雑音の発生も減少す
る。また、本発明によれば、メインシリンダの上部にメ
インバルブが設けられ、メインシリンダの上部にメイン
シリンダを上下動可能に支持するシリンダガイドが設け
られ、このシリンダガイドの下方のメインシリンダの外
周面にメインシリンダを上方に付勢するスリーブが設け
られているので、ばね等の機械的に劣化し易い部材を一
切不要にしており、使用寿命も長い。更に、本発明によ
れば、メインシリンダとシリンダガイドとの間及びメイ
ンシリンダとスリーブとの間には排気戻し通路を形成す
る隙間が形成され、排気戻し通路は更にメインシリンダ
の下部に延びて形成されているので、従来必要としたリ
ターンエアチャンバが不要になり、打込機のノーズに近
いハウジング部分を細く形成することができ、これによ
り、狭い場所での作業を可能にする打込機を得ることが
できる。
【0025】また、本発明によれば、メインシリンダの
下端に隣接するノーズまたはハウジング部分に大気へ通
じる空気通路が形成され、打込時に、メインバルブの打
込位置への上昇とともに上昇したメインシリンダによっ
て空気通路が開放されてメインピストン下面側の空気を
排出する空気圧式固着具打込機が得られ、打込時にメイ
ンピストンには背圧が作用せず、このため、メインピス
トンの打込みのための加圧空気の空気圧がある程度低く
ても従来必要とした打込力を得ることができ、打込機へ
の空気圧を低くでき、従って、加圧空気のためのコンプ
レッサを小型にでき、排気に伴うノイズも小さくでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空気圧式固着具打込機としての釘
打機の静止状態を、ハンドルの一部及びマガジン等を省
略して示す断面図である。
【図2】図1の釘打機の打込状態を示す図1と同様の図
である。
【図3】図1の釘打機の復帰動作を示す図1と同様の図
である。
【符号の説明】
1 釘打機(空気圧式固着具打込機) 3 ハウジング 5 リザーバ 6 トリガ装置 7 ノーズ 9 メインピストン 10 メインシリンダ 11 打込部材 13 シリンダガイド 14 スリーブ 15 スリーブのフランジ 17 シリンダガイドの大径部 18 スリーブ加圧用通気穴 19 肩部 21 メインバルブ 22 加圧空気室 23 バルブ用Oリング 25 排気戻し通路用の室 27 空気通路 29 シール座用Oリング 30 バルブハウジング 31 バルブピン 32 トリガレバー 34 トリップレバー 35 安全装置用ロッド 36 トリガ装置からの制御空気用通路 38 隙間 39 メインシリンダの排気穴 40 シールリング 43 スリーブの貫通穴 44 チェックバルブ用Oリング 46 排気通路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上方の静止位置と下方の打込位置とを移
    動するメインピストンと、静止位置と打込位置との間を
    上下に移動する可動のメインシリンダと、該メインシリ
    ンダを外側から覆っており内部に加圧空気を溜めるリザ
    ーバが形成されたハウジングと、該ハウジングに設けら
    れ、メインシリンダが静止位置と打込位置との間を移動
    するように支持するメインシリンダ支持手段と、非作動
    時にはメインピストンを静止位置に位置させ、作動時に
    はメインピストンを打込位置に位置させるためのトリガ
    装置とを備え、トリガ装置を作動させることによって静
    止位置にあったメインシリンダを打込位置に移動させて
    メインピストンの上面に前記リザーバからの加圧空気を
    供給して該メインピストンを下方の打込位置へ移動させ
    てノーズにある固着具を打込み、次に、トリガ装置の作
    動を解除することによって打込位置にあったメインシリ
    ンダを静止位置に移動させてメインピストン上面への加
    圧空気の供給を停止するとともに該メインピストン上面
    側の空気を大気へ排出し、メインピストンの下面に加圧
    空気を供給してメインピストンを復帰させる空気圧式固
    着具打込機において、 前記メインシリンダの上部には、該メインシリンダの上
    端をシールしてリザーバの加圧空気の供給を阻止する下
    方の静止位置とメインシリンダ上端から離れてメインピ
    ストン上面に加圧空気を供給する上方の打込位置とを移
    動し、打込位置から静止位置へ復帰するときメインピス
    トン上面の空気を大気へ排出するメインバルブが設けら
    れ、前記トリガ装置は、非作動時はメインバルブを前記
    静止位置に位置させ、作動時にはメインバルブを前記打
    込位置に位置させるようにメインバルブへの加圧空気を
    制御しており、前記メインシリンダ支持手段は、メイン
    シリンダの上部外周面を包囲し、該メインシリンダを上
    下に往復動可能に支持するようにハウジング内側に取付
    けられたシリンダガイドで成り、該シリンダガイドの下
    方のメインシリンダの外周面には、リザーバの加圧空気
    の空気圧によって該メインシリンダを上方に付勢するた
    めのスリーブが固定されており、前記メインシリンダと
    前記シリンダガイドとの間及び前記メインシリンダと前
    記スリーブとの間にはメインピストンが打込位置から静
    止位置に復帰する際にメインピストン上面側の空気を取
    り入れる排気戻し通路を形成する隙間が形成されてお
    り、該排気戻し通路は更に前記メインシリンダの下部に
    延びて形成されており、前記メインピストンの復帰の際
    の排気の一部を、メインシリンダの下部から前記メイン
    ピストンの下面に供給する構成であることを特徴とする
    空気圧式固着具打込機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の空気圧式固着具打込機
    において、前記メインシリンダの下端に隣接するノーズ
    またはハウジング部分には、大気へ通じる空気通路が形
    成されており、静止位置においては、前記メインバルブ
    によって下方に押下げられたメインシリンダの下端がノ
    ーズまたはハウジング部分に当接して前記空気通路を閉
    じているが、打込位置においては、メインバルブの打込
    位置への上昇とともに前記スリーブの上方付勢によって
    打込位置へ上昇したメインシリンダによって前記空気通
    路が開放されて、メインピストン下面側の空気を該空気
    通路を通して排出することを特徴とする空気圧式固着具
    打込機。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の空気圧式固着具打込機
    において、メインシリンダの上端付近には、シリンダガ
    イドとの前記隙間に通じるように該メインシリンダを貫
    通した排気穴が形成されており、シリンダガイドの内周
    面には、前記排気穴が、静止位置において前記隙間に通
    じるが打込位置において前記隙間への連通を遮断するシ
    ールリングが設けられていることを特徴とする空気圧式
    固着具打込機。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3項のいずれか1項に記載の
    空気圧式固着具打込機において、前記排気戻し通路に
    は、前記隙間から前記メインシリンダ下部への空気の流
    入を許すが前記隙間へ空気が流出するのを阻止するチェ
    ックバルブが設けられていることを特徴とする空気圧式
    固着具打込機。
JP7389695A 1995-03-30 1995-03-30 空気圧式固着具打込機 Pending JPH08267373A (ja)

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