JPH08260755A - 建築物の免震基礎 - Google Patents

建築物の免震基礎

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JPH08260755A
JPH08260755A JP8630895A JP8630895A JPH08260755A JP H08260755 A JPH08260755 A JP H08260755A JP 8630895 A JP8630895 A JP 8630895A JP 8630895 A JP8630895 A JP 8630895A JP H08260755 A JPH08260755 A JP H08260755A
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JP
Japan
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building
elastic
foundation
seismic resistant
base
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JP8630895A
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English (en)
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Masaru Funakoshi
賢 船越
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JIOTETSUKU KK
Original Assignee
JIOTETSUKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基礎部材の上に構築する建築物を、基礎部材
に対して横梁部材が滑る状態で自由な移動を許容できる
ように設け、両者の間に弾性耐震部材を配置して、建築
物の移動を規制するとともに、地盤の振動を減衰させる
ようにして建築物を支持させる。 【構成】 建築物の基礎を構成する基礎部材10には、
収容孔11を配置してその内部の中央部に弾性耐震部材
1を設け、さらに、基礎部材10の上には、低摩擦部材
21を介して建築物の横梁部材20を配置している。前
記収容孔11の内部に配置する弾性耐震部材1は、ゴム
シリンダ2にコイルスプリング3を一体に埋設したもの
を用い、上下のボルト部材を基礎部材と横梁部材20に
対して接続し、建築物が基礎部材の上で滑る範囲を規制
できるとともに、地盤の揺れの影響を弾性耐震部材によ
り減衰させて、低摩擦部材を介して建築物に伝達する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築物をコンクリート
製の基礎部材の上に支持し、地盤の振動を建築物に伝達
させないようにする支持構造に関し、特に、基礎部材の
上に配置する低摩擦部材を介して建築物を移動可能に支
持させるとともに、建築物の移動間隔を制限する手段を
設け、地盤の振動が建築物に伝達されないようにする建
築物の免震基礎に関する。
【0002】
【従来の技術および解決を要する課題】家屋等の建築物
の耐震性を向上させるために、例えば、建築物自体の強
度を増大させることの他に、基礎部材に対して建築物の
構造部材を強固に接続し、基礎部材と建築物とを一体化
させる等の手段を構成することが行われている。また、
建築物と基礎部材の間にゴムブロックやダンパー等の弾
性体を配置し、地盤の振動を建築物に直接伝達させない
ような手段を設けることも知られている。前記ゴムブロ
ックを使用する耐震手段においては、多数枚のゴム板等
をボルトを用いて重合したものを、建築物の下部に所定
の間隔で配置しているもので、建築物を基礎部材の上に
クッション手段を用いて支持する機構を構成している。
前述したようなゴムブロック等を用いた耐震機構では、
地盤の振動をゴムブロック等を介して建築物に伝達する
ことになるので、基礎部材の振動を減衰させる状態で建
築物を支持することを目的としている。
【0003】ところが、前記ゴムブロックを用いた防震
機構では、基礎部材の振動の周期と建築物の振動の周期
が異なる状態になることがあり、建築物に対して余分な
振動を加える等の問題が発生することがある。また、前
述したようなゴムブロックの他に、任意の防震部材を基
礎部材と建築物の間に配置することも行われているが、
地盤の振動を建築物に対して減衰させる状態で伝達させ
ることができない場合が多くある。前述したような問題
に対して、例えば、大規模なビル等では、上部に大きな
水槽等を配置して、ビルの振動に対して水槽中の水の振
動の周期が異なることを利用して、制震効果を発揮させ
ることも行われている。
【0004】しかしながら、一般の住宅等のような比較
的小規模の建築物では、上部に制震機構を配置する余裕
がなく、基礎部材に対して建築物を強固に固定する等の
手段を用いることが多くある。そして、前述したような
工法を用いることにより、建築物の振動周期を地盤の振
動周期に一致させることになり、建築物が地震により破
損するような問題が生じるという問題が発生する。ま
た、前記地震による建築物の振動の他に、台風等の風圧
により建築物が振動する場合があるが、風により建築物
が振動する問題に対しては、基礎部材に対して建築物の
横梁部材を一体に接続することが最良の方法である。と
ころが、前述したような地盤の振動と建築物の振動の双
方を解決することは、現在の建築物の基礎構造では解決
が困難な課題を提供する原因となっている。
【0005】
【発明の目的】本発明は、前述したような小規模の建築
物に対して、耐震性を持たせる機構を構成するもので、
建築物を基礎部材の上に移動可能に支持させることによ
り、建築物に対して地盤の振動が直接加えられないよう
な支持手段を提供すること、および、基礎部材の上での
建築物の移動間隔を弾性耐震部材を用いて制限するとと
もに、弾性耐震部材の弾性を利用して、振動を減衰させ
ることができるような建築物の免震基礎を提供すること
を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、建築物の下部
に配置する横梁部材と建築物を支持する基礎部材の間
に、低摩擦部材を配置して建築物を基礎部材の上で移動
可能に支持するとともに、前記基礎部材に設けた収容孔
に下部を固定し、上部を横梁部材に固定した弾性耐震部
材を取り付け、前記弾性耐震部材により基礎部材上での
建築物の移動を制限する手段を構成している。また、本
発明においては、弾性体の内部にコイルスプリングを一
体に埋設して弾性耐震部材を構成し、前記コイルスプリ
ングの上下部にボルトを突出させて設け、前記下ボルト
部材を基礎部材に固定するとともに、上ボルト部材を横
梁部材に固定して取り付けることにより、建築物の下部
に配置する横梁部材と建築物を支持する基礎部材をコイ
ルスプリングを介して接続することができる。さらに、
本発明においては、前記基礎部材に弾性耐震部材を取り
付けるために、基礎部材の長さ方向に収容孔を配置し、
方向の異なる複数の収容孔を組み合わせ、前記各々の収
容孔の中央部に弾性耐震部材を配置することにより、建
築物を基礎部材の上に低摩擦部材を介して移動させる際
の移動距離を制限することが可能である。
【0007】また、本発明においては、前記弾性耐震部
材を弾性部材のリング状のものを積層して構成し、前記
リング状弾性部材の上下面に摩擦係数の小さい薄い板部
材を一体に取り付けて、前記リング状の部材が相互に摺
動可能に構成し、前記積層体の中心部にコイルスプリン
グを配置し、前記コイルスプリングの上下部にボルト部
材を突出させて設け、前記下ボルト部材を基礎部材に固
定するとともに、上ボルト部材を横梁部材に固定して取
り付け、横梁部材と建築物を支持する基礎部材をコイル
スプリングを介して接続することができる。さらに、本
発明においては、前記弾性耐震部材をゴムシリンダ部材
と垂直棒部材を組み合わせて構成し、前記ゴムシリンダ
部材を基部弾性部材の上部の周囲にリング状弾性部材を
一体に形成し、前記リング状弾性部材に囲まれる基部弾
性部材の上面を円弧面状の受面として構成し、前記受面
に対して円弧状の受け板部材を配置して、垂直棒部材の
上部に配置する横梁部材の荷重を支持する手段を構成
し、前記基礎部材の振動をゴムシリンダ部材の変形によ
り減衰させる手段を構成することも可能である。
【0008】
【作用】前述したように、基礎部材の上に建築物を低摩
擦部材を介して支持させることにより、地盤の振動によ
り基礎部材が振動することによって、低摩擦部材を介し
て建築物の横梁部材が移動する。したがって、建築物が
基礎部材の上で滑ることにより、建築物が基礎部材の振
動とは切り離される状態となり、地盤の振動と同期して
建築物が振動しない状態となり、建築物が地盤の振動に
共振することを防止できる。そして、建築物を基礎部材
の上に弾性耐震部材を介して支持することにより、前記
弾性耐震部材の弾性により建築物の移動間隔を制限し、
建築物に対して減衰された振動を伝達することができ
る。また、弾性耐震部材はゴムブロック等の弾性体の内
部にコイルスプリングを一体に埋没させたものとして構
成し、前記コイルスプリングの上下に突出するボルト部
材を、基礎部材と建築物の横梁部材に対して固定するこ
とにより建築物と基礎部材とを接続し、基礎部材とコイ
ルスプリングの弾性を利用して、建築物を支持させるこ
とができる。さらに、前記基礎部材に対して振動方向の
異なる弾性耐震部材を多数配置することにより、基礎部
材の任意の方向の振動に対しても、複数の弾性耐震部材
がそれぞれ防震の効果を発揮することもできる。
【0009】本発明においては、基礎部材の上に横梁部
材を支持させるために、円板状の弾性板部材を積層した
弾性体と、コイルスプリングとを組み合わせた弾性耐震
部材を配置することや、円錐台形状の弾性耐震部材を用
いることができる。前述したような弾性耐震部材を用い
る場合にも、地震等により基礎部材に加えられる振動を
建築物の横梁部材に対して大きく減衰させる状態で伝達
させる機構を構成することができる。そして、前記弾性
耐震部材を用いる場合に、それ等の弾性耐震部材の上部
に横梁部材を直接載置して支持させる手段を設けて、建
築物の横方向の揺れを減衰させて伝達し、建築物が大き
く揺れることを防止することができる。さらに、基礎部
材と横梁部材の間にゴムブロック等を配置する場合に
は、地盤の上下方向の振動に対しても対応させることが
でき、基礎部材に加えられる任意の方向の振動に対して
も、弾性耐震部材のそれぞれが振動に対する減衰作用を
発揮することが可能である。前記作用に加えて、本発明
の免震基礎においては、建築物が風圧により横方向から
力が加えられた状態でも、建築物の重量と、低摩擦部材
の摩擦係数との積を考えられる風圧の力よりも大きく設
定することにより、台風等の風圧に対向させることが可
能であり、その他に、弾性耐震部材による引き止め作用
により、風圧にも対抗させることが可能である。
【0010】
【実施例】図示される例にしたがって、本発明の建築物
の免震基礎を説明する。図1、2に示す例は、本発明の
弾性耐震部材の構成と、基礎部材と建築物の下部に配置
する横梁部材との関係を示すもので、建築物の下部に配
置する大引き等と呼ばれる横梁部材20は、鉄筋コンク
リート製の基礎部材10の上に、低摩擦部材21を介し
て支持している。前記低摩擦部材21は、例えば、ポリ
エチレン製の板部材や、鉄板の表面に低摩擦処理を施し
たものとして構成したものを用いることができ、建築物
の横梁部材と低摩擦部材の間の摩擦係数を0.1程度の
ものとして設定している。また、前記低摩擦部材21に
支持される建築物の横梁部材の上には、一般的な木造の
建築物等を構築するもので、住宅等のような比較的軽量
な建築物を構成することができる。前記横梁部材20を
介して基礎部材10上に支持される建築物は、その重量
の全部が低摩擦部材21を介して基礎部材10に支持さ
れる状態とされており、基礎部材10に対して横梁部材
20を摺動可能に支持するように設けるとともに、後述
する弾性耐震部材1を介して横梁部材の移動間隔を制限
することができるようにしている。
【0011】前記建築物を支持する基礎部材10は、例
えば、住宅の場合には、建築基準にしたがって、地中に
所定の深さの基部(フーチング)を埋没させて構成した
鉄筋コンクリート製のものとして構成しているもので、
建築物の周囲の部分と、主要な柱構造物等に対応させて
構成する。前記基礎部材10は、地盤の上に任意の高さ
に突出させて構成するもので、基礎部材10の上面は平
坦に形成され、低摩擦部材21を介して建築物の横梁部
材を水平に支持させるようにする。なお、前記基礎部材
10の上面は平らに構成することも可能であり、平らな
基礎の上面に低摩擦部材を配置して、建築物の横梁部材
を支持させる方法を用いることも可能である。
【0012】前述したように構成された基礎部材10に
は、基礎部材の長さ方向に収容孔11を配置しており、
前記収容孔11の中央部に弾性耐震部材1を配置してい
る。前記弾性耐震部材1は、任意の径と高さに形成した
円筒状のゴムシリンダ2の内部に、コイルスプリング3
を埋設して一体化したものとして構成しており、前記ゴ
ムシリンダ2はゴム等の弾性係数の大きい部材を使用す
る。また、コイルスプリング3は支持する荷重に対応さ
せて構成するもので、上下に直線状のボルト部材4、5
を突出させて設け、前記上下のボルト部材に対してネジ
を設けて、ナットを取り付けることができるようにす
る。前記ゴムシリンダ2に一体に埋設するコイルスプリ
ング3に対して設けるボルト部材は、下ボルト部材4を
ゴムシリンダ2の下部の中央部に配置し、上ボルト部材
5はゴムシリンダの中央から偏心した位置から上面に突
出させて設けている。
【0013】そして、前記基礎部材10に設ける収容孔
11の孔底部12に対して下部孔14を配置し、コイル
スプリングの下ボルト部材4を下部孔14に挿入し、接
着剤15を充満させる等して、下部孔14に下ボルト部
材4を一体に固定させ、ゴムシリンダ2の下面を孔底部
12に接着剤13を用いて接着している。さらに、コイ
ルスプリング3の上ボルト部材5は、横梁部材20の上
にまで貫通する状態に大きく突出させており、前記横梁
部材20の上下に配置するナット6、7を用いて上ボル
ト部材5を横梁部材20に対して固定させる。したがっ
て、基礎部材10の上に低摩擦部材21を介して移動可
能に配置する横梁部材20に対して、弾性耐震部材を介
して移動間隔を制限する手段を構成し、横梁部材を介し
て建築物が余分に移動しないように、弾性的に保持する
機構を構成することができる。
【0014】前述したように構成した弾性耐震部材1を
支持するために、基礎部材10に配置する収容孔11
は、図1、2に示されるように、長さがLで幅が略L1
の長孔として構成し、ゴムシリンダ2の径をL1に形成
し、ゴムシリンダ2の高さをHに設定している。前記収
容孔11に配置するゴムシリンダ2は、収容孔の幅に対
して略一致する大きさに形成しているので、ゴムシリン
ダ2は収容孔11の内部では孔の長さ方向には揺動可能
であるが、幅方向には揺動が制限される状態となる。ま
た、前記収容孔11を配置する基礎部材10は、幅がW
に形成されており、収容孔の幅方向には、基礎部材の肉
厚が小さいものとして構成するが、その収容孔の幅方向
に対する基礎部材の壁の厚さは任意に設定することがで
きる。
【0015】前記構成に加えて、コイルスプリング3の
コイルの径L2は、任意に設定が可能であるが、例え
ば、ゴムシリンダの外径L1を13cmに設定し、コイル
スプリングを構成するコイルの太さを9mmとした場合
に、コイルの径L2を10cmに設定し、高さHを18cm
に設定することができる。前記基礎部材10の上に、厚
さが1.5cmの低摩擦部材21を載置し、前記低摩擦部
材21に形成する孔22を、ゴムシリンダの径に相当す
る大きさに形成している。前記低摩擦部材に設ける孔2
2は、ゴムシリンダ2の上部に偏心する状態に配置した
上ボルト部材5の移動を許容するように、正常時の上ボ
ルト部材5の位置を中心にして円形状に形成し、弾性耐
震部材1が揺動した場合にも、上ボルト部材5が低摩擦
部材に対して当接しない状態に設ける。
【0016】前述したように、弾性耐震部材1を設ける
基礎部材10と、前記基礎部材10の上に支持される横
梁部材20は、図2、3に示されるような状態に設けら
れる。つまり、横梁部材20と低摩擦部材21の幅を同
一に設定し、横梁部材の上部に建築物の柱等を立設して
設けるようにする。また、前記収容孔11の長さは、ゴ
ムシリンダ2の径の略2倍に設定して、横梁部材の振幅
の限度を設定し、建築物の移動距離が大きくなることを
阻止できるようにする。そして、前述したように構成し
た弾性耐震部材1に対して、基礎部材10に加えられる
振動が、横梁部材20に伝達される際には、ゴムシリン
ダ2が変形するとともに、コイルスプリング3に対して
ねじり方向の作用が加えられることにる。
【0017】したがって、地震等の振動に対しては、前
記ゴムシリンダとコイルスプリングの2つの部材が一体
となったものに、ゴム部材に対する変形とコイルスプリ
ングにおけるねじれの作用が付与されて振動が減衰さ
れ、基礎部材10から建築物の横梁部材20に伝達され
る。さらに、前記横梁部材が低摩擦部材21を介して基
礎部材の上で滑りを生じる状態では、前記弾性耐震部材
1が横梁部材の余分な移動を阻止する部材として作用
し、建築物が大きく揺れることを防止する作用を発揮す
ることができる。また、前記弾性耐震部材1を基礎部材
に設けた長孔としての収容孔11の内部に配置するが、
前記収容孔の長手方向に振動が加えられた状態では、弾
性耐震部材1が全体として抵抗作用を発揮するが、その
他の方向から加えられる振動に対しては、ゴムの弾性
と、スプリングのねじれ方向の反力による抵抗作用が付
与されることになり、いずれの方向から地震の振動が加
えられた状態でも、前記弾性耐震部材が建築物の余分な
振動を防止する作用を発揮することができる。
【0018】前述したように構成した弾性耐震部材は、
図4に示されるように、建築物の基礎に対して配置する
ことができる。前記図4に示される例において、建築物
の下部に配置する基礎部材10に対して、4面の基礎部
材に対して、それぞれの長さ方向に収容孔11〜11d
を四隅の部分に配置するが、収容孔11、11bを同じ
方向に、収容孔11a、11cを直交する方向に配置
し、各々の収容孔の中央部に弾性耐震部材1をそれぞれ
設けている。そして、前記4つの弾性耐震部材により建
築物の移動の制限を行う作用を発揮し、地震の振動によ
る建築物の揺れを小さく抑制することができるようにす
る。
【0019】また、図5に示す例では、基礎部材の四隅
の部分にそれぞれ直角な方向に2個ずつの収容孔を配置
し、合計8個の弾性耐震部材を用いて建築物の揺れを抑
制する手段を構成している。前記建築物を支持する基礎
部材に対して、一方の辺に沿わせて配置する収容孔1
1、11e、11b、11gと、直角な方向な方向の辺
に配置する収容孔11a、11d、11c、11fの各
々に対して、弾性耐震部材をそれぞれ配置して構成して
いる。前述したようにして、収容孔を直角な方向のそれ
ぞれの辺に対して配置する場合に、建築物の振動方向に
平行に配置する収容孔では、その長さ方向に弾性耐震部
材を余裕を持たせて配置するので、弾性耐震部材により
建築物に加えられる振動を減衰させる効果を発揮する。
これに対して、建築物の振動方向と直角な方向に配置す
る弾性耐震部材では、建築物の水平方向の移動作用に対
して、弾性耐震部材の揺れの範囲が小さくなるので、大
きなブレーキ力が作用することになる。
【0020】したがって、2種類の移動方向の異なる弾
性耐震部材を組み合わせて建築物の免震基礎を構成する
場合には、実際には、建築物の移動範囲が小さくなるよ
うに規制し、建築物に対して大きな揺れを生じないよう
にするが、地盤の大きな揺れを建築物に対して減衰させ
る状態で伝達させる手段を構成することができる。な
お、本発明の実施例においては、弾性耐震部材として、
円筒状のゴムシリンダの内部にコイルスプリングを一体
に埋設したものとして構成する場合で説明したが、本発
明の弾性耐震部材は、ゴムの円筒状のものに限定される
ものではなく、その他に、ゴム以外の弾性体を円筒状に
構成したものを用いることも可能であり、コイルスプリ
ングを構成する鋼材の太さや弾性等の条件を、建築物の
重量等に対応させて任意に変更することもできる。さら
に、基礎部材の角の部分に対して略十字状の収容孔を設
けて、その中央部に弾性耐震部材を配置する等の任意の
収容孔の配置関係を設定することも可能である。
【0021】前述したように構成した本発明の建築物の
免震基礎において、図2に示すように、収容孔11に水
が溜まることが懸念される場合には、水抜き孔16を配
置することができる。また、収容孔11に収容する弾性
耐震部材が経年変化等によりゴムが劣化することが懸念
される場合には、弾性耐震部材を随時交換できるように
収容孔の側部のコンクリートに横方向の開口を設けてお
き、弾性耐震部材の交換作業を建築物の内側から行い得
るように構成することもできる。そして、弾性耐震部材
を交換する場合には、建築物の基礎の周囲に配置する基
礎部材10に対して、それぞれの基礎部材の内側から弾
性耐震部材を着脱させるが、その弾性耐震部材の着脱に
際しては、接着剤を除去して弾性耐震部材を高性能なも
のに交換することが可能である。
【0022】前記本発明の実施例においては、基礎部材
10の上に低摩擦部材21を配置し、前記低摩擦部材2
1の上に建築物の横梁部材20を摺動可能に支持する場
合を説明したが、本発明においては、横梁部材を基礎部
材の上に直接支持させる方式に代えて、図6に示すよう
に、弾性耐震部材1とゴムブロック25、25aを介し
て横梁部材20を支持する方式を用いることも可能であ
る。前記図6に示される例においては、基礎部材10の
上に弾性耐震部材1の上部を突出させるとともに、前記
基礎部材10の上に所定の間隔を介してゴムブロック2
5、25a……を配置し、前記ブロック状の支持部材と
しての弾性耐震部材1とゴムブロック25……の上面の
高さを同一に設定する。つまり、前記弾性耐震部材1の
高さHのものに対して、下部のH2の部分を基礎部材1
0に設けた収容孔11に収容させ、上部に高さH1だけ
露出させて設けている。また、前記ゴムブロック25…
…は、ゴムのブロック状の部材で構成することができる
もので、高さがH2のもので、任意の幅と厚さのものと
して構成することができる。前記弾性耐震部材のゴムシ
リンダと同様な弾性を発揮させる部材とするが、例え
ば、薄いゴム板を積層したもので構成することや、その
他の任意の成形方法を用いてブロック状の部材として構
成することが可能である。
【0023】そして、前記各ブロック状の支持部材の上
に低摩擦部材21を配置し、前記低摩擦部材21の上に
横梁部材20を支持させ、横梁部材20を低摩擦部材2
1の上で摺動可能に設け、弾性耐震部材により横梁部材
の横方向の移動を制限する手段を構成している。前記図
6に示されるような建築物の支持構造を用いる場合に
は、地震の横方向の力に対しては、弾性耐震部材1によ
る制震効果を発揮させることが可能であり、上下方向の
力に対してはゴムブロック25が対応することになる。
したがって、前述したような2種類の弾性体を介して、
建築物の横梁部材を支持させる手段を構成した場合に
は、地震の上下方向の振動と、横方向の振動のいずれに
対しても、弾性体による制震作用を付与することが可能
であり、建築物の耐震性を向上させることが可能にな
る。
【0024】また、前述したようにして、基礎部材の上
に低摩擦部材を配置し、その上に横梁部材を配置した場
合に、建築物に対して風圧等が加えられると、建築物を
移動させようとする力が作用する。しかし、本発明にお
いては、低摩擦部材と横梁部材との摩擦係数μと、建築
物の重量mgとの積(mg×μ)が、風圧に耐え得る値
になるように設定すると、建築物に対して強風が吹き付
けた状態でも、基礎部材の上で横梁部材が移動すること
を防止できる。さらに、本発明においては、基礎部材と
横梁部材とをコイルスプリングにより接続しているの
で、前記コイルスプリングを一体に設けた弾性耐震部材
により、建築物が風圧等の影響により基礎部材の上で移
動するような不都合が発生することを阻止することがで
きる。
【0025】
【実施例2】前記図1に示された例とは別に、本発明に
おいては、図7に示すような弾性耐震部材30を用いる
ことができ、基礎部材10に設けた収容孔11の内部に
配置し、基礎部材10の上部に所定の高さだけ突出させ
る状態で配置している。前記図7に示す弾性耐震部材3
0は、多数枚の略リング状のゴム板を重ねた状態で、弾
性体32を構成しているもので、前記ゴム板の上下の面
には、金属製の板部材を一体に設けて、前記金属製の板
部材の表面を摩擦係数の小さなものとして加工してい
る。また、前記リング状のゴム板を積層して構成した弾
性体32の中心部には、コイルスプリング31を配置し
て、前記コイルスプリング31の上部のボルト部材31
aを横梁部材20を貫通させる状態に取り付け、下部の
ボルト部材31bを収容孔11の孔底に設けた下部孔1
4に挿入して接着剤15により固定している。
【0026】前記弾性耐震部材30を構成する弾性体3
2は、上部が小径で、下部が大径の弾性板部材(ゴム
板)33、34……を積層しているもので、全体の外観
構造が略円錐台形状の部材とされる。そして、各弾性板
部材の上下面には金属製の上板部材、下板部材をそれぞ
れ一体に設けて、最上部の弾性板部材33においては、
上板部材33aが横梁部材20を摺動可能に支持し、下
板部材33bはその下部の弾性板部材34の上板部材3
4aとの間で、相互に摺動可能に接している。さらに、
最下部の弾性板部材37では、収容孔11の孔底部に下
板部材37bを載置して、前記弾性板部材37を介して
全体の荷重を支持させるようにしている。なお、前記弾
性耐震部材30を取り付けるために、図8に示すよう
に、基礎部材10に略円形の収容孔11を設けて、前記
収容孔の孔底部の径を弾性板部材37の外径R3よりも
若干大きく形成し、弾性耐震部材30を収容孔に装着す
る作業を容易に行い得るようにする。
【0027】前述したように構成する弾性耐震部材30
では、基礎部材10に設けた収容孔11の下部孔14に
対して、コイルスプリング31の下部ボルト部材31b
を挿入して固定し、その後に、前記コイルスプリングを
囲むようにして、弾性板部材を装着する。まず、最初に
径がR3の弾性板部材37を装着し、その上に順次小径
となる弾性板部材36、35……を重ねて、さらに、径
がR2の弾性板部材34を、次いで、径がR1の弾性板
部材33を重ねるようにする。前述したようにして、弾
性板部材を積層した状態では、弾性体32の上部にコイ
ルスプリング31の上ボルト部材31aが突出する状態
となるので、前記ボルト部材31aを用いて建築物の横
梁部材20を固定し、前記横梁部材20を基礎部材10
の上部に浮いた状態で支持させるようにする。なお、前
記図7に示す例では、弾性耐震部材30が基礎部材10
の上面に突出する高さに合わせて、基礎部材10と横梁
部材20の間には、図6に示すようなゴムブロック25
……を所定の間隔で配置することができる。そして、建
築物の下部に配置する横梁部材20に対して、所定の間
隔で複数の弾性耐震部材30……と、多数のゴムブロッ
ク25……をそれぞれ配置して、建築物に対する耐震支
持構造を構成することができる。なお、前記図7に示す
弾性耐震部材30は、図1に示すように、その上部を基
礎部材10の高さに一致させる状態で配置し、横梁部材
と基礎部材の間に低摩擦部材を設けて、横梁部材の摺動
を許容するとともに、弾性耐震部材により制震作用を発
揮させるものとすることも可能である。
【0028】
【実施例3】本発明においては、前記実施例2に示すよ
うな弾性耐震部材を用いることの他に、図9に示すよう
な弾性耐震部材40を用いて、建築物に対する制震作用
を発揮させることも可能である。前記図9に示す例にお
いて、弾性耐震部材40を構成するゴムシリンダ部材4
1は、ゴム等の弾性体を用いて略円錐台状に構成してい
るもので、基部に厚いゴムの基部弾性部材44を配置
し、その上にリング状弾性部材42をリング状に設け、
前記弾性耐震部材40の周囲から所定の厚さのゴム層を
介して斜め方向の補強部材43を所定の間隔で配置して
いる。前記弾性耐震部材を構成するゴムシリンダ部材4
1には、上下に円板状の金属製の板部材41a、41b
をそれぞれ配置しており、下部に配置する板部材41b
を基部弾性部材44の下面に一体に設けている。また、
上部の板部材41aは、リング状弾性部材42の上面に
載置する状態に配置して、リング状弾性部材の上で自由
な移動を許容する状態に構成する。
【0029】前記ゴムシリンダ部材の内部に配置するピ
アノ線等の補強部材43……は、例えば、下の板部材4
1bに端部を接続して一体に構成することも可能であ
り、その他に、ゴムシリンダ部材を単独で成形する際
に、上下の端部に大径の止め部材を配置して、補強部材
に対して所定の値の張力を付与する状態で、補強部材と
ゴムシリンダ部材の本体とを一体に構成することもでき
る。前記ゴムシリンダ部材41において、基部弾性部材
44の上面の受面45を円弧状に構成し、その上に金属
製の曲面状の円板を受け板部材46として配置し、前記
受け板部材46の中央部に受部材47を設けておき、前
記受部材47に対して垂直棒部材48の下端部を係合さ
せている。前記垂直棒部材48の上部には、ボルト部材
49を一体に設けておき、前記ボルト部材を用いて横梁
部材20に固定するが、前記ゴムシリンダ部材41の上
部に配置する板部材41aと、垂直棒部材48を一体に
構成すると、建築物の重量を板部材41aを介して弾性
耐震部材40に直接伝達させる手段を構成することがで
きる。
【0030】前記弾性耐震部材40は、図10に示すよ
うに、基礎部材10に設けた収容孔に装着して、上部に
配置する横梁部材20を支持させることができる。前記
基礎部材に配置する収容孔11は、ゴムシリンダ部材4
1の下部の径よりも若干大きな円形断面の孔として設け
ており、ゴムシリンダ部材の高さの30〜40%だけ基
礎部材の上部に突出させて配置するようにしている。そ
して、建築物の重量を上部の板部材41aと垂直棒部材
48を介して、受け板部材46に伝達し、前記受け板部
材46が基部弾性部材44の受面45を押圧する状態で
支持する。また、地震等が発生して、地盤の揺れ等が基
礎部材を介して加えられた状態では、基礎部材の揺れに
対してゴムシリンダ部材41のゴム部材全体が揺れに対
する減衰作用を発揮して、上部の横梁部材20に伝達す
る。その際には、リング状弾性部材42は大きな変形作
用が付与されるが、横梁部材20を直接支持する垂直棒
部材48は、下部に配置する受け板部材46が基部弾性
部材44の受面45に対して摺動しながら、振動方向に
リング状弾性部材42の基部を強く押圧する作用を加え
る。
【0031】したがって、基礎部材の横方向の揺れに対
しては、ゴムシリンダ部材41の局部的な変形と、垂直
棒部材48による垂直方向の荷重に対する支持作用との
相互作用によって、上下の部材の間で弾性耐震部材40
が振動を減衰させる作用が行われて、建築物が大きく振
動しないような抑制作用が発揮される。なお、前記図9
に示す弾性耐震部材40と、図7に示した弾性耐震部材
30は、横方向の振動に対しては、大きな減衰効果を奏
することが可能であるが、上下方向の振動に対しては、
振動を減衰させる効果を大きく期待することはできな
い。そこで、本発明においては、前記弾性耐震部材30
と弾性耐震部材40を用いる場合にも、図6に示したよ
うなゴムブロックを基礎部材と横梁部材の間に所定の間
隔で配置しておき、前記ゴムブロックにより基礎部材の
立て方向の振動を減衰させる作用を発揮させる機構を構
成することができる。
【0032】なお、前記本発明の各実施例においては、
地盤の振動に対して、建築物の振動を減衰させる状態に
支持するための支持機構についてのみ説明したが、本発
明の弾性耐震部材や弾性耐震部材、および、弾性耐震部
材を用いる場合に、建築物に対して風等による押圧力が
付与された場合にも、建築物の振動を防止する効果を発
揮させることができる。つまり、風等により建築物に対
して横方向から力が付与され多場合に、その力により基
礎部材の上で横梁部材が横方向に振動が加えられる状態
となるが、その建築物に対する横方向からの振動は、耐
震構造物により振動が減衰される状態となるので、大き
な風圧が付与されて、建築物が振動しようとしても、弾
性耐震部材等の部材により振動を減衰させる作用が発揮
され、風による振動を減衰させることができる。
【0033】
【発明の効果】本発明の建築物の免震基礎は、前述した
ように構成したものであるから、基礎部材の上に建築物
を低摩擦部材を介して支持させることにより、地盤の振
動により基礎部材が振動することによって、低摩擦部材
を介して建築物の横梁部材が移動し、建築物が基礎部材
の上で滑ることにより、建築物が基礎部材の振動と切り
離される状態となり、地盤の振動と同期して建築物が振
動しない状態となる。そして、建築物を基礎部材の上に
弾性耐震部材を介して支持することにより、前記弾性耐
震部材の弾性により建築物の移動間隔を制限し、建築物
に対して減衰された振動を伝達することができ、建築物
に地盤の大きな揺れを直接伝達させないようにすること
ができる。また、建築物に風圧等が作用した場合でも、
低摩擦部材の摩擦係数と建築物の重量の関係を、最大風
圧による建築物の移動の力よりも大きな値に設定するこ
とにより、風の影響により建築物が余分な振動を生じる
ことを防止できる。さらに、弾性耐震部材が基礎部材と
建築物の下部構造部材とを接続しているので、建築物に
対して風圧が作用した状態でも、建築物の移動や振動に
対応させることができる。
【0034】また、本発明の弾性耐震部材にはゴムシリ
ンダの内部にコイルスプリングを一体に埋没させたもの
として構成し、前記コイルスプリングの上下に突出する
ボルト部材を、基礎部材と建築物の横梁部材に対して固
定することにより建築物と基礎部材とを接続し、ゴムシ
リンダとコイルスプリングの弾性を利用して、建築物を
支持させることができる。そして、弾性耐震部材に加え
られた振動が、ゴムを圧縮する作用を行うとともに、コ
イルスプリングに対するねじり方向の作用を加えること
により、前記コイルスプリングのねじれによる抵抗作用
が付与されて、振動の減衰効果を大きく発揮させること
ができる。さらに、前記基礎部材に対して振動方向の異
なる弾性耐震部材を多数配置することにより、基礎部材
の任意の方向の振動に対しても、複数の弾性耐震部材が
それぞれ防震の効果を発揮することが可能である。
【0035】前記効果に加えて、本発明においては、基
礎部材の上に横梁部材を支持させるために、円板状の弾
性板部材を積層した弾性体と、コイルスプリングとを組
み合わせた弾性耐震部材を配置することや、円錐台形状
の弾性耐震部材を用いることができる。そして、前述し
たような弾性支持部材を用いる場合にも、地震等により
基礎部材に加えられる振動を、建築物の横梁部材に対し
て大きく減衰させる状態で伝達させる機構を構成するこ
とができる。そして、前記弾性耐震部材を用いる場合
に、それ等の弾性支持部材の上部に横梁部材を直接載置
して支持させる手段を設けて、建築物の横方向の揺れを
減衰させて伝達し、建築物が大きく揺れることを防止す
ることができる。さらに、基礎部材と横梁部材の間にゴ
ムブロック等を配置する場合には、地盤の上下方向の振
動に対しても対応させることができ、基礎部材に加えら
れる任意の方向の振動に対しても、弾性支持部材のそれ
ぞれが振動に対する減衰作用を発揮することが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の弾性耐震部材と収容孔の配置状態を
示す側面図である。
【図2】 図1の断面図である。
【図3】 図1の平面図である。
【図4】 基礎部材配置する弾性耐震部材の説明図であ
る。
【図5】 多数の弾性耐震部材を配置する状態の説明図
である。
【図6】 弾性耐震部材とゴムブロックとを組み合わせ
て支持部材を構成する例の説明図である。
【図7】 本発明の弾性耐震部材の構成を示す他の説明
図である。
【図8】 図7の平面図である。
【図9】 本発明の弾性耐震部材の構成を示す別の説明
図である。
【図10】 図9の平面図である。 符号の説明】 1 弾性耐震部材、 2 ゴムシリンダ、 3
コイルスプリング、10 基礎部材、11 収容
孔、 20 横梁部材、21 低摩擦部材、 25
ゴムブロック、 30 弾性耐震部材、31
コイルスプリング、 32 弾性体、33〜37
弾性板部材、 33a、33b 板部材、40 弾
性耐震部材、 41 ゴムシリンダ、42 リング
状弾性部材、 44 基部弾性部材、48 垂直棒
部材。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物の下部に配置する横梁部材と建築
    物を支持する基礎部材の間に、低摩擦部材を配置して建
    築物を基礎部材の上で移動可能に支持するとともに、 前記基礎部材に設けた収容孔の内部に下部を固定し、上
    部を横梁部材に固定した弾性耐震部材を取り付け、 前記弾性耐震部材により基礎部材上での建築物の移動を
    制限することを特徴とする建築物の免震基礎。
  2. 【請求項2】 前記弾性耐震部材を弾性体の内部にコイ
    ルスプリングを一体に埋設して構成し、前記コイルスプ
    リングの上下部にボルトを突出させて設け、 前記下ボルト部材を基礎部材に固定するとともに、上ボ
    ルト部材を横梁部材に固定して取り付けることにより、
    建築物の下部に配置する横梁部材と建築物を支持する基
    礎部材をコイルスプリングを介して接続することを特徴
    とする請求項1に記載の建築物の免震基礎。
  3. 【請求項3】 前記基礎部材に弾性耐震部材を取り付け
    るために、基礎部材の長さ方向に収容孔を配置し、方向
    の異なる複数の収容孔を組み合わせ、 前記各々の収容孔の中央部に弾性耐震部材を配置するこ
    とにより、建築物を基礎部材の上に低摩擦部材を介して
    移動させる際の移動距離を制限することを特徴とする請
    求項1または2に記載の建築物の免震基礎。
  4. 【請求項4】 前記弾性耐震部材を弾性部材のリング状
    のものを積層して構成し、 前記リング状弾性部材の上下面に摩擦係数の小さい薄い
    板部材を一体に取り付けて、前記リング状の部材が相互
    に摺動可能に構成し、 前記積層体の中心部にコイルスプリングを配置し、前記
    コイルスプリングの上下部にボルト部材を突出させて設
    け、 前記下ボルト部材を基礎部材に固定するとともに、上ボ
    ルト部材を横梁部材に固定して取り付け、横梁部材と建
    築物を支持する基礎部材をコイルスプリングを介して接
    続することを特徴とする請求項1に記載の建築物の免震
    基礎。
  5. 【請求項5】 前記弾性耐震部材をゴムシリンダ部材と
    垂直棒部材を組み合わせて構成し、 前記ゴムシリンダ部材を基部弾性部材の上部の周囲にリ
    ング状弾性部材を一体に形成し、前記リング状弾性部材
    に囲まれる基部弾性部材の上面を円弧面状の受面として
    構成し、前記受面に対して円弧状の受け板部材を配置し
    て、垂直棒部材の上部に配置する横梁部材の荷重を支持
    する手段を構成し、 前記基礎部材の振動をゴムシリンダ部材の変形により減
    衰させる手段を構成することを特徴とする請求項1に記
    載の建築物の免震基礎。
JP8630895A 1995-03-17 1995-03-17 建築物の免震基礎 Pending JPH08260755A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011032832A (ja) * 2009-08-05 2011-02-17 Kihara Corporation:Kk 免震支承体およびこれを用いた地盤免震工法
KR20160123049A (ko) * 2015-04-15 2016-10-25 나라앤텍 주식회사 토목 건축용 면진받침과 이를 설치한 구조물
JP2022116105A (ja) * 2018-07-23 2022-08-09 エア・ウォーター防災株式会社 原子力発電所の消火システム

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