JP2011032832A - 免震支承体およびこれを用いた地盤免震工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】免震支承体およびこれを用いた地盤免震工法は、改良地盤に免震支持体を埋設するのみの簡単な施工とし、短期間での工程で低価格に施工できる地盤免震工法(地盤の動きを建物の基礎に伝えにくくする工法)を提供する。
【解決手段】免震支承体1は、建物底盤基礎54に固定するためのアンカー12を上面に備えた上部フランジ10と、前記上部フランジ10の下側に対向して設けられ、地盤52に埋設して該地盤52中に固定される下部フランジ14と、前記上部フランジ10および下部フランジ14の中心を連結する弾性復元装置16と、下端は前記下部フランジ14に固定され、上端に設けられた滑り材24は前記上部フランジ10に当接するように、前記弾性復元装置16を囲繞して該下部フランジ14に立設された短筒状枠20と、前記弾性復元装置16と前記短筒状枠20間の間隙を略密に充填して埋設されるクッション材22と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、免震支承体およびこれを用いた地盤免震工法に関し、より詳しくは、地盤と建物底盤基礎間に設けられ、地震に対する建物の揺れを抑えるようにした免震支承体、およびこれを用いた地盤免震工法に関する。
従来の免震構造の多くは、免震ダンパや積層ゴム等による免震用の支承体を建物底盤基礎上に設置し、その支承体上に鉄骨や梁を組み、建物のフレームを構成するものである。すなわち、基礎とフレームの間に設置された支承体により地震の振動を吸収する方式である。
特許文献1には、免震ダンパと支承体とを備えた免震支承体100が開示されている。図7に示す免震支承体100は、建築物の基礎111の上の固定板111aに固定された支承体110と、4個のU字型の免震ダンパ116とを備え、支承体110は、固定板111aに固定された下側フランジ114と、梁115が固定される上側フランジ113と、下側フランジ114及び上側フランジ113の間に挟持されるゴム及び金属板の積層体からなる支承材112とを有している。この免震支承体100では、支承体110は建築物の荷重を支承し、4個の免震ダンパ116は地震の揺れを減衰させるように機能する。
しかし、上記免震支承体100は、複数の免震ダンパ116が支承体110の外側に突出しているため、設置に大きなスペースが必要となる。また、U字型の免震ダンパ116を設置する場合、この免震ダンパの設置位置や施工方向などの施工精度が要求され、施工のための作業時間が長くなるという難点がある。
上記のような免震ダンパを特に用いない免震支承体の発明も、数多くなされている。例えば特許文献2には、図8を参照して、上部建物に連結される上板201と、上板201の下側に対向して設けられかつ建物底盤基礎に連結される下板202との間に、ゴム状弾性層206と剛性板層207とが上下方向に交互に積層された積層部205が設けられ、上板201、下板202及び積層部205を上下方向に貫通する貫通孔209内に、エラストマーを充填することを特徴とする免震支承体200が開示されている。このような積層ゴムタイプの免震支承体200は、高面圧下において、地震発生時にゴム弾性層206に大きなせん断変形が生じたとしても、安定した復元力特性を得ることができる。
上述したような従来の免震支承体は、いずれも建物底盤基礎と建物との間に設けられ、地震に対する建物の揺れを抑えるようにした免震装置であるため、建物底盤基礎を形成し、建物の下部構造に応じて免震支承体を配置し、鉄骨を組む等し、その後建物を構築する工法となる。この工法は、免震支承体を配置しない従来の木造建物の工法に対して、免震支承体を配置するための基礎の設置と免震支承体上のフレームを組む工程とが余分にかかり、その分時間と費用を要することとなる。
また、免震支承体を配置すると材料費や現場施工費が高くなるため、このような免震構造を採用すると全体では建物コストの10%〜15%となって、地震対策の必要性は感じても、コスト面で普及しないのが現状である。
さらに、免震支承体の配置は上部建物の下部構造と密接に関連するため、非常に精密に免震支承体を配置する必要がある。
特開2000−104787号公報 特開2000−283226号公報
一方、従来地盤免震工法は多層階の建物には適用していないが、地盤面と建物底盤基礎下で地震波が伝わらないようにする工法である。
例えば、近年「コロンブス」なる地盤免震工法が開発されている(株式会社ピーエルジー)。この工法は、上記従来の免震工法とは異なり、図9のように地盤を掘削し、全面に発泡樹脂製のジオフォームを敷設し、その上に建物底盤基礎を全面に形成する。地盤を伝わる振動や衝撃をジオフォームが和らげ、さらに基礎コンクリートを通して建物に伝えるため、建物に伝わる振動は非常に弱くなる。
しかし、建物底盤基礎形成の前段階として、地盤上の全面に肉厚な発泡樹脂製のジオフォームを敷設するため、コスト高の問題は十分に解消されたとは言いがたい。
そこで本発明に係る免震支承体およびこれを用いた地盤免震工法は、改良地盤に免震支持体を埋設するのみの簡単な施工とし、短期間での工程で低価格に施工できる地盤免震工法(地盤の動きを建物の基礎に伝えにくくする工法)を提供することを目的とする。
本発明に係る免震支承体は、建物底盤基礎に固定するためのアンカーを上面に備えた上部フランジと、前記上部フランジの下側に対向して設けられ、地盤に埋設して該地盤中に固定される下部フランジと、前記上部フランジおよび下部フランジの中心を連結する弾性復元装置と、下端は前記下部フランジに固定され、上端に設けられた滑り材は前記上部フランジに当接するように、前記弾性復元装置を囲繞して該下部フランジに立設された短筒状枠と、前記弾性復元装置と前記短筒状枠間の間隙を略密に充填して埋設されるクッション材と、を備える。
本発明に係る免震支承体は、前記弾性復元装置が、少なくとも一部に鋼製バネを含む。
本発明に係る免震支承体は、前記下部フランジと前記短筒状枠が一体形成されてよい。
本発明に係る免震支承体は、前記上部フランジ、前記下部フランジ及び前記短筒状枠は、ステンレス製または鋼製であってよい。
本発明に係る免震支承体は、前記上部フランジの下面は、フッ素樹脂塗装であってよい。このように塗装することにより、前記上部フランジは下部フレンジに立設された短筒状枠上端の滑り材に対して滑りやすくすることができる。
本発明に係る地盤免震工法は、上記免震支承体を複数個準備するステップと、前記複数個の免震支承体を、該免震支承体の上部フランジが地盤上に出るように、地盤に埋設するステップと、前記複数個の免震支承体の上部フランジと面一となるように、断熱性弾性シートを地盤上に敷設するステップと、建物底盤基礎を、前記複数個の免震支承体の上部フランジ及び前記断熱性弾性シート上の全面に形成するステップと、を含む。
本発明に係る地盤免震工法のうち、前記断熱性弾性シートは、前記地盤に敷設された下部発泡ウレタン層と、前記建物底盤基礎に固定された上部発泡ウレタン層と、該下部発泡ウレタン層及び該上部発泡ウレタン層に挟持されたポリエチレン層の3層で形成され得る。
本発明に係る地盤免震工法は、前記複数の免震支承体の各々に、略均等の荷重がかかるように該複数の免震支承体を埋設するのが好ましい。
本発明に係る地盤免震工法は、従来の地盤免震が建物のベタ基礎下全面に縁切材を設ける工法であるのに比べ、建物の総重量に対し負荷荷重に応じた個数の免震支承体を設置する工法である。重量の軽い木造建物用となる。
地盤に埋め込んだ必要数量の免震支承体により、地震動を吸収する。免震支承体は、免震支承体の下部フランジと短筒状枠とが地震による地盤の動きと共に建物底盤基礎に対してスライドして、地震波が建物の基礎に伝わりにくくする。
本出願に係る地盤免震工法では、免震支承体を地盤に埋設する以外、従来の木造住宅での工事工程からほとんど外れないで施工できる。すなわち、免震支承体を埋設した後は、ベタ基礎から立上がり基礎のコンクリート工事・土台伏せ・建方と従来の工事を進めることとなるため、現場施工費が低減できる。これは、免震支承体を工場で完全な形に作成し、現場では埋設作業のみとしたことによる。また、免震支承体も単純な機構としてその材料費を低減できるため、全体では建物コストの4%〜5%で設置することができる。
建物の階数と床面積に応じて免震支承体の個数を計算し設置するという単純さと、必要個数による全体価格の算出という明快さにより、また、その低コストにより普及しやすいと考えられる。低コストの免震地盤の実現により、社会貢献をなしうるものと考えられる。
本発明に係る免震支承体、建物底盤基礎、地盤の断面図。 本発明に係る免震支承体に嵌合させる滑り材の半断面図。 (a)平常時における免震支承体、地盤、改良地盤、建物底盤基礎、断熱性弾性シートの断面図。 (b) 地震時における免震支承体、地盤、改良地盤、建物底盤基礎、断熱性弾性シートの断面図。 本発明に係る断熱性弾性シートの断面図。 本発明に係る免震支承体の平面図。 本発明に係る地盤免震工法における、免震支承体の配置平面図。 従来技術に係る免震支承体の斜視図。 従来技術に係る免震支承体の断面図。 従来技術に係る地盤免震構造の断面図。
以下、図面を参照しながら本発明に係る免震支承体およびこれを用いた地盤免震工法の実施形態について説明する。なお、以下各図面を通して同一の構成要素には同一の符号を使用するものとする。
図1を参照して、本発明に係る免震支承体1は、建物底盤基礎54に固定するためのアンカー12を上面に備えた上部フランジ10と、上部フランジ10の下側に対向して設けられ、地盤50,52に埋設して地盤50,52中に固定される下部フランジ14と、上部フランジ10および下部フランジ14の中心を連結する弾性復元装置16と、下端は前記下部フランジ14に固定され、上端に設けられた滑り材24は上部フランジ10に当接するように、弾性復元装置16を囲繞して下部フランジ14に立設された短筒状枠20と、弾性復元装置16と短筒状枠20間の間隙を略密に充填して埋設されるクッション材22と、を備える。
建物底盤基礎54は、一般にコンクリート製であり、通常、地盤52(及び改良地盤50)と建物の間に一面ベタに形成される。
上部フランジ10および下部フランジ14は、それぞれの中心が弾性復元装置16によって連結され、弾性復元装置16を囲繞して短筒状枠20が下部フランジ14に立設される。下部フランジ14と短筒状枠20とは固定され、あるいは一体形成されてもよい。
一方、上部フランジ10は、短筒状枠20の上端に設けられた滑り材24に当接して短筒状枠20上に載置され、弾性復元装置16を介して下部フランジ14および短筒状枠20に対して相対移動可能に構成される。滑り材24は、短筒状枠20の上端に固定される。例えば滑り材24は、図2のように、滑り材本体25内に球面上に敷設された複数のスチールボール小27上にスチールボール大26を回転自在に載置し、ボルト28を短筒状枠20の上端に円周状に設けられた穴に嵌合させて構成される。また、上部フランジ10の上面に設けられたアンカー12は建物底盤基礎54に埋設されるため、上部フランジ10は建物底盤基礎54に固定される。
上部フランジ10および下部フランジ14の各中心に固定された弾性復元装置16は、少なくとも一部に鋼製バネを含むのが好ましい。弾性復元装置16の全体を鋼製バネとしてもよいし、例えば両端のみを鋼製バネとして中間に鋼材を結合させてもよい。あるいは、弾性復元装置16は、例えば天然ゴム、クロロプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴムを含むゴム、スチレン系・オレフィン系・ウレタン系・ポリエステル系その他の熱可塑性エラストマー、エチレン酢酸ビニル共重合体などの弾性材が用いられてもよい。
本発明に係る免震支承体1は、上部フランジ10、下部フランジ14及び短筒状枠20は、特に材料は限定されないが、例えばステンレス製または鋼製であってよい。上部フランジ10の下面には、地盤52との滑りを良くするため、スチールテフロン加工としてもよい。
また、クッション材22は、弾性復元装置16と短筒状枠20間の間隙を略密に埋め合わせて埋設される。クッション材22の材料は、弾性復元装置16が短筒状枠20及び下部フランジ14に対して相対的に移動する際、弾性復元装置16と短筒状枠20間で緩衝作用を生じる素材であれば特に限定されず、例えばエアバック、ウレタンやゴムなどが好適である。
次に、上記説明の免震支承体1を用いた、本発明に係る地盤免震工法について、図を用いて説明する。
本発明に係る地盤免震工法は、図3(a)に示すように、上記免震支承体1を複数個準備するステップと、複数個の免震支承体1を、当該免震支承体1の上部フランジ10が地盤52上に出るように、地盤52に埋設するステップと、複数個の免震支承体1の上部フランジ10と面一となるように、断熱性弾性シート56を地盤52上に敷設するステップと、建物底盤基礎54を、複数個の免震支承体1の上部フランジ10及び断熱性弾性シート56上の全面に形成するステップと、を含む。
上記断熱性弾性シート56は、例えば図4に示すように、地盤52に敷設された下部発泡ウレタン層59と、建物底盤基礎54に固定された上部発泡ウレタン層57と、下部発泡ウレタン層59及び上部発泡ウレタン層57に挟持された滑り層としてのポリエチレン層58の3層で形成され得る。
本発明に係る地盤免震工法は、複数の免震支承体1の各々に、略均等の荷重がかかるようにこれら複数の免震支承体1を埋設するのが好ましい。
図5は、免震支承体1の平面図である。本実施例において、上部フランジ10は直径1000mmの円板、下部フランジ14は一辺800mmの正方形板、短筒状枠20は直径500mmの中空円筒である。
また、図3(a)は、平常時における免震支承体1、地盤52、改良地盤50、建物底盤基礎54、断熱性弾性シート56の断面図である。
地震時に、例えば図3(a)の矢印方向に地盤52、改良地盤50が振れた場合、上記断面図3(a)は図3(b)のようになる。免震支承体1の下部フランジ14、短筒状枠20および断熱性弾性シート56の下部発泡ウレタン層は、地盤52、改良地盤50と共に矢印方向に移動する。
一方、建物底盤基礎54、これに固定された断熱性弾性シート56の上部発泡ウレタン層は、断熱性弾性シート56のポリエチレン層場を滑り、静止時の位置に留まろうとする。同様に、建物底盤基礎54に固定された上部フランジ10も、滑り材24上を滑って、建物底盤基礎54に追随する。
このように、地盤52、改良地盤50の地震による振動は、上部建物底盤基礎54及び建物に直接伝わりにくくなる。
また、上記地震時に、弾性復元装置16の下端は下部フランジ14に、その上端は上部フランジ10に固定されているため、弾性復元装置16は伸張変形し、同時に周りのクッション材22を歪ませる。これら弾性復元装置16およびクッション材22の復元力により、常に地盤52と建物底盤基礎54は平常時における位置関係(図3(a))に戻ろうとする。
以上のようなメカニズムで、地震の振動は建物底盤基礎54及び建物に伝わりにくくなり、地震の終結と共に、建物底盤基礎54と地盤52とは速やかに平常時の位置関係図3(a)に復元する。
本発明に係る地盤免震工法の具体例を、図3(a)を用いて説明する。
(1) 免震支承体1を複数個準備する。
(2) 地盤52を、略免震支承体1の高さに略相当する深さまで掘り下げ、公知の地盤改良法により、改良地盤50を形成する。
(3) 複数個の免震支承体1を、改良地盤50上の適切な位置に配置する。
(4) 複数個の免震支承体1間を土で埋め立て、地盤52を形成する。
(5) 下部発泡ウレタン層59およびポリエチレン層58が免震支承体1の上部フランジ10と地盤52間に挟まれるように、地盤52上に順に敷設する。
(6) さらに、複数の上部フランジ10間に上部発泡ウレタン層57を積層して、断熱性弾性シート56を形成する。
(7) 建物底盤基礎54を、上記複数個の免震支承体1の上部フランジ10及び断熱性弾性シート56上の全面に形成する。上部フランジ10は、その上面に立設されたアンカー12により、建物底盤基礎54に固定される。
上記のように、本発明に係る地盤免震工法は、複数の免震支承体1の各々に、略均等の荷重がかかるようにこれら複数の免震支承体1を埋設するのが好ましい。
例えば、免震支承体1は図6のように、各々が等間隔となるように埋設される。本発明の地盤免震工法が主に適用される木造建物の総重量が200tとすると、計36個の免震支承体1上に形成される建物底盤基礎54は200tの重量を受ける。従って、建物の重量によほどの偏りがない限り、免震支承体1は一個当たり平均200t/36=5.55・・tの荷重を受けることとなる。
図5のように、免震支承体1の矩形下部フランジ14の一辺を、0.8mとすると、下部フランジ14には5.55・・t/(0.8m)=8.68・・・t/mの単位面積当たり荷重がかかることになる。
従って、本実施例の場合、免震支承体1および改良地盤50は、少なくとも上記単位面積当たり荷重に十分耐えうるように設計される必要がある。逆に言えば、免震支承体1は、建物の総重量に耐え得る個数を、略均等に荷重がかかるように配置することが必要である。
以上、本発明に係る免震支承体およびこれを用いた地盤免震工法について説明したが、本発明は上記実施形態および実施例に限定されるものではない。例えば免震支承体は、図6のように正方格子状に埋設するのではなく、三角格子状に配置してもよい。
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
本発明に係る免震支承体およびこれを用いた地盤免震工法は、特に重量の軽い木造建物用の免震構造及び免震工法に利用することが出来る。
1:免震支承体
10:上部フランジ
12:アンカー
14:下部フランジ
16:弾性復元装置
20:短筒状枠
22:クッション材
24:滑り材
25:滑り材本体
26:スチールボール大
27:スチールボール小
28:ボルト
50:改良地盤
52:地盤
54:建物底盤基礎
56:断熱性弾性シート
57:上部発泡ウレタン層
58:ポリエチレン層
59:下部発泡ウレタン層
100:免震支承体
110:支承体
111:建築物の基礎
111a:固定板
112:支承材
113:上側フランジ
114:下側フランジ
115:梁
116:免震ダンパ
200:免震支承体
201:上板
202:下板
205:積層部
206:ゴム状弾性層
207:剛性板層
209:貫通孔

Claims (8)

  1. 建物底盤基礎に固定するためのアンカーを上面に備えた上部フランジと、
    前記上部フランジの下側に対向して設けられ、地盤に埋設して該地盤中に固定される下部フランジと、
    前記上部フランジおよび下部フランジの中心を連結する弾性復元装置と、
    下端は前記下部フランジに固定され、上端に設けられた滑り材は前記上部フランジに当接するように、前記弾性復元装置を囲繞して該下部フランジに立設された短筒状枠と、
    前記弾性復元装置と前記短筒状枠間の間隙を略密に充填して埋設されるクッション材と、
    を備えた免震支承体。
  2. 前記弾性復元装置は、少なくとも一部に鋼製バネを含む請求項1に記載の免震支承体。
  3. 前記下部フランジと前記短筒状枠は、一体形成された請求項1または2に記載の免震支承体。
  4. 前記上部フランジ、前記下部フランジ及び前記短筒状枠は、ステンレス製または鋼製である請求項1乃至3のいずれかに記載の免震支承体。
  5. 前記上部フランジの下面にフッ素樹脂塗装を施した請求項1乃至4のいずれかに記載の免震支承体。
  6. 請求項1に記載の免震支承体を複数個準備するステップと、
    前記複数個の免震支承体を、該免震支承体の上部フランジが地盤上に出るように、地盤に埋設するステップと、
    前記複数個の免震支承体の上部フランジと面一となるように、断熱性弾性シートを地盤上に敷設するステップと、
    建物底盤基礎を、前記複数個の免震支承体の上部フランジ及び前記断熱性弾性シート上の全面に形成するステップと、
    を含む地盤免震工法。
  7. 前記断熱性弾性シートは、前記地盤に敷設された下部発泡ウレタン層と、前記建物底盤基礎に固定された上部発泡ウレタン層と、該下部発泡ウレタン層及び該上部発泡ウレタン層に挟持されたポリエチレン層の3層で形成される請求項6に記載の地盤免震工法。
  8. 前記複数の免震支承体の各々に、略均等の荷重がかかるように該複数の免震支承体を埋設する請求項6または7に記載の地盤免震工法。

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