JP2017043988A - 制振建物 - Google Patents

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西村 勝尚
Katsuhisa Nishimura
勝尚 西村
福本 義之
Yoshiyuki Fukumoto
義之 福本
克紀 笹元
Katsunori Sasamoto
克紀 笹元
大 片岡
Masaru Kataoka
大 片岡
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Abstract

【課題】1つの建物を固有周期の異なる独立した2つの建物により構築し、両者間に制振装置を設置した制振建物において、固有周期の異なる独立した2つの建物各々の変形モードに影響を与えることなく、建物内の全ての空間を無駄なく有効利用可能な、制振建物を提供する。【解決手段】第1の建物、下部主体建物とその上部に構築される上部主体建物を備える第2の建物、および下部主体建物と第1の建物とを接続する制振装置を備え、上部主体建物が、下部主体建物と第1の建物の両者に鉛直荷重を伝達可能な平面視形状に構築され、上部主体建物と第1の建物との間に、鉛直荷重伝達部材が介装される。【選択図】図1

Description

本発明は、1つの建物を固有周期の異なる独立した2つの建物により構築し、両者間に制振装置を設置した制振建物に関する。
本願出願人らは、特許文献1で示すように、鉛直方向に延びるボイド空間を内部に有する外部建物と、ボイド空間に外部建物と隙間を設けるように構築され、外部建物に比べて剛性の高い内部建物と、外部建物と内部建物との間を接続するように設けられた制振ダンパーとを備え、内部建物と外部建物とを低層階にて水平方向に一体化した制振建物を開示している。
上記の制振建物は、外部建物と内部建物の変形モードが異なることを利用して、制振ダンパーにより効率よく振動エネルギーを吸収し、これにより外部建物の剛性を高めることなく制振性を向上させるものである。また、内部建物に、外部建物の制振性を高めるための機能を持たせるだけでなく、駐車場等の物品保管に利用可能な建物としての機能を持たせることにより、制振建物全体を有効利用可能な構造としている。
特許第5076709号公報
しかし、上記の制振建物について超高層化を図る場合、外部建物と内部建物の両者をともに超高層化すると、内部建物を剛強に構築しても固有周期は長くなり、外部建物と内部建物の固有周期の差が小さくなる。すると、固有周期が異なることによる変形モードの違いを利用して制振効果を上げようとする、制振建物の本来の制振機能を十分に生かすことができない。このため、外部建物を高層に構築しても、内部建物は外部建物と比較して低層に構築し、外部建物に形成したボイド空間における内部建物の上方は、吹抜け空間とするにとどまっており、有効に利用されていなかった。
本発明は、かかる課題に鑑みなされたものであって、その主な目的は、1つの建物を固有周期の異なる独立した2つの建物により構築し、両者間に制振装置を設置した制振建物において、固有周期の異なる独立した2つの建物各々の変形モードに影響を与えることなく、建物内の全ての空間を無駄なく有効利用可能な、制振建物を提供することである。
かかる目的を達成するため本発明の制振建物は、幅および奥行きに比べて高さが大きい第1の建物と、下部主体建物、および該下部主体建物上に構築される上部主体建物とを備える第2の建物と、前記下部主体建物と前記第1の建物とを接続するように配置される制振装置と、を備える制振建物であって、前記第1の建物が、前記第2の建物と比較して高い剛性を有するとともに、前記上部主体建物が、前記下部主体建物と前記第1の建物の両者に鉛直荷重を伝達可能な平面視形状に構築され、該上部主体建物と前記第1の建物との間に、鉛直荷重支持性能を備える鉛直荷重伝達部材が介装されることを特徴とする。
また、本発明の制振建物は、前記鉛直荷重伝達部材が、すべり支承であることを特徴とする。
本発明の制振建物によれば、第2の建物が、下部主体建物とその上部に構築される上部主体建物とにより構成され、上部主体建物は下部主体建物と第1の建物の両者に鉛直荷重を伝達可能な平面視形状を備えるため、第1の建物を第2の建物と比較して低層に構築しつつ、第1の建物の上方に無駄な空間を生じさせることなく、制振建物内の全ての空間を有効利用することが可能となる。
また、第2の建物を構成する上部主体建物と第1の建物との間に鉛直荷重伝達部材を介装することにより、第1の建物に、上部主体建物の鉛直荷重の一部が伝達されるが、地震時などにより生じる水平力は伝達されない。したがって、上部主体建物は、第2の建物と第1の建物の間で異なる各々の変形モードを維持しつつ、第1の建物にてその鉛直荷重の一部を支持される。このため、上部主体建物は片持ち梁や長スパン梁として設計する必要がなく、構造的に有利であるとともにコストを大幅に削減することが可能となる。
さらに、第2の建物を構成する上部主体建物の鉛直荷重の一部は、第1の建物に長期荷重として伝達されるから、地震等により第1の建物に水平力が作用し曲げ変形が生じた際には、第1の建物に生じる引張応力を低減する圧縮応力を第1の建物に生じさせ、第1の建物の曲げ変形を抑制することができる。これにより、第1の建物は、上部主体建物の鉛直荷重の一部を載荷されない場合と比較して剛性が高くなっているため、壁厚を薄くまたは鉄筋量を減らす等して、第1の建物を経済的に構築することが可能となる。
また、地震等により第1の建物に水平力が作用し転倒モーメントに起因する浮き上がりが生じる際には、上部主体建物の鉛直荷重の一部が第1の建物の自重と相俟って浮き上がりに抵抗するための荷重として機能するから、地震時において第1の建物を支持する地下構造物に生じる引抜力を低減することが可能となる。
本発明によれば、第2の建物を、下部主体建物とその上部に構築される上部主体建物とにより構成し、上部主体建物を下部主体建物と第1の建物の両者に鉛直荷重を伝達可能な平面視形状に構築するとともに、上部主体建物と前記第1の建物との間に、鉛直荷重伝達部材を介装することから、第2の建物と第1の建物は分離・独立した状態を維持できるため、第1の建物と第2の建物各々の変形モードに影響を与えることなく、制振建物内の全ての空間を有効利用することが可能となる。
本実施の形態における制振建物の鉛直断面を示す図である。 本実施の形態における制振建物の全体構成を示す図である。 本実施の形態における鉛直荷重伝達部材を示す図である。 高剛性建物に水平力が作用した際の挙動を模式した図である。 本実施の形態における主体建物における平面視形状の事例(その1)を示す図である。 本実施の形態における主体建物における平面視形状の事例(その2)を示す図である。 本実施の形態における主体建物における平面視形状の事例(その3)を示す図である。 本実施の形態における高剛性建物における平面視形状の事例を示す図である。
本発明の制振建物は、下部主体建物と上部主体建物からなる主体建物(第2の建物)、主体建物と比較して高い剛性を有する高剛性建物(第1の建物)、および高剛性建物と下部主体建物とを接続するように配置される制振装置を備え、主体建物を構成する上部主体建物が、高剛性建物と下部主体建物の両者に鉛直荷重を伝達可能に構築されるものである。
以下に、制振建物の詳細を、図1〜図8を参照して説明する。
図1および図2で示すように、制振建物1は、高剛性建物2と、下部主体建物31および上部主体建物32を備える主体建物3と、複数の高さ位置において下部主体建物31と高剛性建物2とを連結する制振装置4とを備えている。
高剛性建物2は、図2(a)で示すような平面視矩形形状に形成され、幅および奥行きに比べて高さが大きい高層建物であり、外周壁に耐震壁が用いられた鉄筋コンクリート造よりなる。なお、必ずしも鉄筋コンクリート造に限定されるものではなく、鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造などよりなるものを採用してもよい。
主体建物3は、図1で示すような高剛性建物2より高層に構築された建物であり、下部主体建物31と、下部主体建物31上に構築される上部主体建物32とにより構成されている。両者はともに、鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造などを採用することができ、構造としては、梁と柱よりなるラーメン架構を採用しており、図示を省略するが、下部主体建物31と上部主体建物32は柱が連続するよう構築されている。
下部主体建物31は、高剛性建物2と略等しい高さを有し、ボイド空間311に配置される高剛性建物2を囲う、図2(b)で示すような平面視ロの字形状のチューブ状に構築されている。一方、上部主体建物32は、下部主体建物31とボイド空間311に配置された高剛性建物2の両者に跨って構築され、かつ鉛直荷重を両者に伝達可能な平面視形状に形成されており、下面321のうち、下部主体建物31と対向する領域は下部主体建物31と一体に構築されている。
これら高剛性建物2と主体建物3は、図1で示すように、共通の地下構造物5上に構築されているものの、それぞれ分離・独立した建物であり、高剛性建物2が主体建物3と比較して高い剛性を有するように、かつ低層に構築されているため、高剛性建物2は固有周期が短く、主体建物3は固有周期が長い。したがって、制振建物1に外力が作用すると、高剛性建物2と主体建物3は、互いに異なる変形モードで変形する。そして、これら異なる変形モードで変形する高剛性建物2と主体建物3とを制振装置4にて連結している。
制振装置4は、高剛性建物2と主体建物3の変形モードの違いにより生じる相対変位に応じて変形するとともに振動エネルギーを吸収する装置であり、本実施の形態では、図1で示すように、高剛性建物2と主体建物3を構成する下部主体建物31との間に設置されている。制振装置4としては、粘性ダンパー、鋼製ダンパー、摩擦ダンパー等いずれを採用してもよく、本実施の形態では粘性ダンパーの中でもオイルダンパーを用いている。
なお、制振装置4の設置位置について、鉛直方向には、高剛性建物2と主体建物3の変形モードの違いによる相対変位は上層になるほど大きくなることから、図1で示すように、ボイド空間311の上層になるほど間隔を小さくして配置している。また、水平方向には、本実施の形態では、図2(a)で示すように、制振装置4を、高剛性建物2の各外周面に対して水平面内で傾斜させて、下部主体建物31の対向する位置に接続されている。しかし、必ずしもこれに限定されるものではなく、主体建物3と高剛性建物2の変形モードの違いによる相対変位に応じて、何れかの制振装置4が変形可能に配置されていれば、制振装置4はいずれに配置してもよい。
これにより、地震等により制振建物1に外力が作用すると、剛性だけでなく高さが異なることによる高剛性建物2と主体建物3の変形モードの違いにより、両者間には大きな相対変位が生じるが、これら相対変位に応じて制振装置4が変形するとともに効率よく振動エネルギーを吸収し、主体建物3に十分な耐震性を確保することができる。このため、主体建物3に高い剛性を持たせる必要がなく、主体建物3の柱や梁の数を少なくする、もしくは各部材の断面を小さくすることができ、主体建物3内に形成される住戸ユニットを開放的なものとし、居住性を向上することが可能となる。
さらに、主体建物3が、高剛性建物2と略等しい高さを有する下部主体建物31とその上部に構築される上部主体建物32とにより構成され、上部主体建物32は、下部主体建物31と高剛性建物2の両者に跨って構築されることとなる。このため、高剛性建物2を主体建物3と比較して低層に構築しても、高剛性建物2の上方に無駄な空間を生じさせることなく、制振建物1内の全ての空間を有効利用することが可能となる。
また、本実施の形態では、主体建物3を構成する上部主体建物32を、下面321のうち、下部主体建物31と対向する領域は下部主体建物31と一体に構築するものの、高剛性建物2と対向する領域には、図1で示すように、鉛直荷重伝達部材6を設置し、これを介して鉛直荷重が伝達されるようにしている。鉛直荷重伝達部材6としては、鉛直荷重支持性能を備える免震装置を採用しており、本実施の形態では、図3(a)で示すような、四フッ化エチレン樹脂等にて表面処理を施したすべり体61とすべり板62よりなるすべり支承を用いている。
このように、鉛直荷重伝達部材6を上部主体建物32と高剛性建物2との間に介装すると、高剛性建物2に、上部主体建物32の鉛直荷重の一部が伝達されるが、地震時などに生じる水平力は伝達されない。したがって、上部主体建物32は、主体建物3と高剛性建物2の間で異なる各々の変形モードを維持しつつ、高剛性建物2にてその鉛直荷重の一部を支持される。このため、上部主体建物32は片持ち梁や長スパン梁として設計する必要がなく、構造的に有利であるとともにコストを大幅に削減することが可能となる。
ここで、すべり支承よりなる鉛直荷重伝達部材6は、図3(a)で示すように、すべり板62を上部主体建物32の下面321に設けるとともに、すべり体61を高剛性建物2の上面21であって、高剛性建物2を構成する柱等の鉛直部材22の直上に設けるとよい。こうすると、主体建物3と高剛性建物2の間に変形モードの違いによる水平方向の相対変位が大きい場合にも、すべり体61とすべり板62は常に同一鉛直線状に位置することとなる。これにより、上部主体建物32の鉛直荷重の一部は、確実に高剛性建物2の鉛直部材22に伝達されることとなり、上部主体建物32は、高剛性建物2と下部主体建物31の両者によって安全に支持される。
なお、すべり体61とすべり板62は上記の設置位置に限定されるものではなく、すべり体61を上部主体建物32の下面321に、すべり板62を高剛性建物2の上面21に設置してもよい。また、鉛直荷重伝達部材6は必ずしもすべり支承に限定されるものでなく、図3(b)で示すような積層ゴムもしくは転がり支承等でもよく、鉛直荷重支持性能を有する免震装置であればいずれを採用してもよい。
ところで、高剛性建物2を、幅及び奥行きに対して高さが大きいような高層建物に構築すると、水平力が作用した際に入力地震や地盤条件、高剛性建物2の自重や剛性等の条件により様々な挙動が生じる。例えば、図4(a)で示すように、高剛性建物2に曲げ変形が生じ、上端部の図中左側が上方へと移動するとともに、上端部の図中右側が下方へ移動する。もしくは、図4(b)で示すように、転倒モーメントに起因して高剛性建物2に浮き上がりが生じ、高剛性建物2を支持する地下構造物5における図中左側に引抜力が生じるとともに、図中右側に圧縮力が生じる。
このような高剛性建物2に水平力が作用することにより生じる挙動に対して、本実施の形態では、上部主体建物32の鉛直荷重の一部を、高剛性建物2に支持させることを利用し抑制している。
具体的には、図4(a)で示すような曲げ変形を生じる場合、高剛性建物2には、図中左側のような上端部が上方へと移動する部位に引張応力が生じ、図中右側のような上端部が下方へと移動する部位に圧縮応力が生じる。そこで、引張応力を緩和する圧縮応力が生じるよう、上部主体建物31から該高剛性建物2に伝達する鉛直荷重を設定しておき、鉛直荷重伝達部材6を介して載荷する構成としている。こうすると、高剛性建物2は、上部主体建物32の鉛直荷重の一部が載荷されない場合と比較して剛性が高くなり、曲げ変形を抑制することができるため、壁厚を薄くまたは鉄筋量を減らす等して、高剛性建物2を経済的に構築することが可能となる。
また、図4(b)で示すような浮き上がりが生じる場合、高剛性建物2を支持する地下構造物5には、図中左側のような高剛性建物2の上端部が上方へと移動する側に引抜力が作用し、図中右側のような高剛性建物2の上端部が下方へと移動する側に圧縮力が作用する。そこで、高剛性建物2の自重とともに引抜力に抵抗できるよう、上部主体建物31から高剛性建物2に伝達する鉛直荷重を設定しておき、鉛直荷重伝達部材6を介して載荷する構成としている。こうすると、地震時において地下構造物5に生じる引抜力を低減することが可能となる。
ところで、上述するように上部主体建物32から高剛性建物2に伝達する鉛直荷重を設定しても、地震規模や地盤条件によって、高剛性建物2と主体建物3との間の変形モードの違いによる鉛直方向の相対変位が大きく、すべり体61がすべり板62を介して上部主体建物32の下面321を押し上げるような挙動、もしくはすべり板62とすべり体61の間にすき間を生じさせるような挙動を生じることも想定される。このような場合には、鉛直荷重伝達部材6に、すべり支承に代えて図3(c)で示すような上下に球面63を備えた柱材64を採用するとよい。
上下端部に球面63を備えた柱材64は、上端部は上部主体建物32の下面321に設置された図示しない球面座に嵌め込まれるとともに、下端部は高剛性建物2の上面21に設置された図示しない球面座に嵌め込まれており、高剛性建物2と上部主体建物32を連結している。これにより、柱材64の上下端部は、360°の回転が可能ないわゆるピン構造となり、柱材64にて上部主体建物32の荷重の一部を支持するが、地震時などにより生じる水平力はほぼ負担しない構造となる。
こうすると、制振建物1において、高剛性建物2の上面21と上部主体建物32の下面321との距離が狭くなる挙動が生じた際には、柱材64の球面63が回転して柱材64が鉛直状態から傾倒状態となり、上部主体建物32を押し上げようとする押上力を逃がすことが可能となる。一方で、高剛性建物2の上面21と上部主体建物32の下面321との距離が大きくなる挙動が生じた際には、柱材64にて高剛性建物2と上部主体建物32が連結されていることにより、柱材64が両者から作用される引張力を負担する。これにより、高剛性建物2と主体建物3との間の変形モードの違いによる鉛直方向の相対変位が大きい場合にも、高剛性建物2と下部主体建物31にて、上部主体建物32の鉛直荷重を安全に支持することが可能となる。
なお、本発明における制振建物1は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、本実施の形態では、図1で示すように高剛性建物2と主体建物3を支持する地下構造物5に杭基礎構造を採用したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、他の基礎構造や地中建物を採用してもよい。また、本実施の形態では、下部主体建物31を地下構造物5と一体に構築したが、両者の間に免震装置を介装する構成としてもよい。
さらに、本実施の形態では、図2(b)で示すように、下部主体建物31をボイド空間311を有する筒状躯体に構成したが、必ずしもこれに限定されるものではない。以下に、下部主体建物31の平面視形状におけるその他の事例を示す。
図5(a)で示すように、下部主体建物31を平面視でコの字とし、コの字の凹部に高剛性建物2を配置するとともに、図5(b)で示すように、下部主体建物31と高剛性建物2に鉛直荷重が作用する形状の上部主体建物32を、下部主体建物31の上面に一体に構築してもよい。また、図6(a)で示すように、下部主体建物31を平面視でL字型とし、L字型の凹部に高剛性建物2を配置するとともに、図6(b)で示すように、下部主体建物31と高剛性建物2に鉛直荷重が作用する形状の上部主体建物31を、下部主体建物31の上面に一体に構築してもよい。さらに、図7(a)で示すように、間隔を有して一対の下部主体建物31を構築し、一対の下部主体建物31の間に高剛性建物2を配置するとともに、図7(b)で示すように、下部主体建物31と高剛性建物2に鉛直荷重が作用する形状の上部主体建物32を、下部主体建物31の上面に一体に構築してもよい。
また、高剛性建物2についても、本実施の形態では平面視矩形形状に構築したが、これに限定されるものではなく、図8で示すような平面視円形や、平面視楕円形の円柱状に形成してもよい。
このように、高剛性建物2は、主体建物3より高い剛性を有していれば、その平面視形状はいずれでもよく、また、主体建物3は、高剛性建物2と高さを略等しくする下部主体建物31と、下部主体建物31上に構築され、高剛性建物2と下部主体建物31の両者に鉛直荷重を伝達できる平面視形状を有する上部主体建物32を備えていれば、その平面視形状はいずれでもよい。
1 制振建物
2 高剛性建物(第1の建物)
21 上面
22 鉛直部材
3 主体建物(第2の建物)
31 下部主体建物
311 ボイド空間
32 上部主体建物
321 下面
4 制振装置
5 基礎構造物
6 鉛直荷重伝達部材
61 すべり体
62 すべり板
63 ピン構造
64 柱材

Claims (2)

  1. 幅および奥行きに比べて高さが大きい第1の建物と、
    下部主体建物、および該下部主体建物上に構築される上部主体建物とを備える第2の建物と、
    前記下部主体建物と前記第1の建物とを接続するように配置される制振装置と、を備える制振建物であって、
    前記第1の建物が、前記第2の建物と比較して高い剛性を有するとともに、
    前記上部主体建物が、前記下部主体建物と前記第1の建物の両者に鉛直荷重を伝達可能な平面視形状に構築され、
    該上部主体建物と前記第1の建物との間に、鉛直荷重支持性能を備える鉛直荷重伝達部材が介装されることを特徴とする制振建物。
  2. 請求項1に記載の制振建物において、
    前記鉛直荷重伝達部材が、すべり支承であることを特徴とする制振建物。
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