JPH0826040B2 - ペネム誘導体 - Google Patents

ペネム誘導体

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JPH0826040B2
JPH0826040B2 JP61141171A JP14117186A JPH0826040B2 JP H0826040 B2 JPH0826040 B2 JP H0826040B2 JP 61141171 A JP61141171 A JP 61141171A JP 14117186 A JP14117186 A JP 14117186A JP H0826040 B2 JPH0826040 B2 JP H0826040B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は抗生物質として有用なペネム誘導体(I)及
びその薬理上許容される塩に関するものである。
従来の技術 病原微生物が生体内に侵入し、これが定着、増殖し、
局所反応を示すいわゆる感染症の有力な治療法は抗生物
質によるものである。従来から広く利用されている有力
な抗生物質として抗菌スペクトルの広いペニシリン、セ
ファロスポリン系抗生物質が知られており、各種感染症
に対して優れた効果を発揮していた。
このように、多くの場合においては、化学療法剤によ
り病原体が制圧されて死亡に至る前に治癒されるが、長
期間に亘り使用された結果感染症原因菌が使用薬剤に対
して耐性を有するに至ることが知られており、これは化
学療法における宿命的な問題となっている。
即ち、上記ペニシリン、セファロスポリン系抗生物質
にあっても耐性菌の出現のために、抗菌スペクトル、抗
菌活性の点、あるいは体内動態、安全性等の点で必ずし
も満足度は高いものとはいえなくなっている。
近年、ペニシリン、セファロスポリン系抗生物質の耐
性菌に対して感受性を示す、広域スペクトルを有するチ
エナマイシン(特開昭51−73191号)の発見以来、カル
バペネム誘導体の合成研究および類似の骨格を持つペネ
ム化合物の合成研究が盛んに行われている。しかし、従
来公知のカルバペネム系、ペネム系抗生物質は物理化学
的に不安定であり、腎臓のデヒドロペプチダーゼ等によ
り酵素分解を受けやすく、また水に対する溶解性が不十
分である等、医薬として不満足な点が多く、評価の高い
医薬品は今のところ得られていない。
発明が解決しようとする問題点 以上述べたように、感染症の治療には抗生物質が有効
であるが、一方では耐性菌の出現という化学療法におい
ては避けることのできない問題をかかえている。従来広
い抗菌スペクトルを有するものとして多用されてきたペ
ニシリン、セファロスポリン系抗生物質についても例外
ではなく、耐性菌の出現に伴い抗菌スペクトル等の点で
問題となっている。
そこで、これら抗生物質に対する耐性菌に対しても有
効であり、広い抗菌スペクトルを有する新しい医薬の開
発が切に望まれており、各種の物質が提案されてきた。
しかし、上記の如くいまだ満足できるものは得られてい
ない。
本発明の目的は広い抗菌スペクトルを有し、ペニシリ
ン、セファロスポリン系抗生物質に対する耐性菌に対し
ても有効であり、しかも物理化学的性質においても有利
な新しい抗生物質を提供することにある。
問題点を解決するための手段 本研究者らは鋭意研究を重ねた結果、以下の一般式
(I)を有する新規ペネム誘導体は、グラム陽性菌、陰
性菌に対して強力な抗菌活性を示し、また偏性嫌気性菌
に対しても高活性を示し、更に、ペニシリン、セファロ
スポリン耐性菌にも高い感受性を示す等、極めて広い抗
菌スペクトルを有することを見出した。更に、本発明の
ペネム誘導体は水に対する溶解性および物理化学的安定
性にも優れ、また腎臓のデヒドロペプチダーゼI、β−
ラクタメース等による酵素分解も受け難い等、生物化学
的安定性および安全性にも優れ、抗菌薬として有用性が
高いことを見出し本発明を完成した。
すなわち、本発明は一般式(I): 〔式中、 R1:ヒドロキシC1−C6アルキル基 R2:水素原子、エステル残基またはCOOR2としてカルボ
キシレートアニオン R3:次式で表わされる二環性複素環基 m:1または2 Q:炭素原子又は窒素原子 :五員環または六員環の窒素含有複素環を示し、該環は
さらに環員として窒素原子または硫黄原子を含むことが
できる R4:ハロゲン原子で置換されていてもよいアリールC1
C6アルキル基、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル
基、アミノ基、C1−C6アルキル基(このアルキル基はハ
ロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、アルキルカル
ボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、
アルコキシカルボニルメチルカルボニル基で置換されて
いてもよい)、C1−C6アルケニル基、C2−C6アルキニル
基またはC3−C6シクロアルキル−C1−C6アルキル基〕 で表わされるペネム誘導体およびその薬理上許容される
塩に関するものである。
前記一般式(I)において、好適なペネム誘導体は以
下のような置換基R1、R2およびR3を有するものである。
まず、R1としてはヒドロキシル基を有するメチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基などのヒドロキシC1−C6アルキル基が挙げられる。
R2としては水素原子またはメチル、エチル、イソブチ
ル、第三ブチル等の炭素数1〜4個を有する直鎖状若し
くは分岐鎖状低級アルキル基、メトキシメチル、メトキ
シエチル等のC1−C6アルコキシ−C1−C6アルキル基、ピ
バロイルオキシメチル基などのC1−C6脂肪族アシルオキ
シメチル基、フタリジル基、5−C1−C6アルキル−1,3
−ジオキソール−2−オン−4−イルメチル基または本
発明の化合物の製造に際して、カルボキシル基の保護基
を兼ね、温和な条件下で容易に除去し得るエステル残基
として、例えばo−ニトロベンジル、p−ニトロベンジ
ル、ベンズヒドリル若しくは2−ナフチルメチル基等の
アラルキル基、アリル基、またはトリメチルシリル等の
C1−C6アルキルシリル基等が挙げられる。
また、COOR2はカルボキシレートアニオンである場合
もあり、これは本発明の化合物の置換基R3の状態に依存
して、ペネム3位のカルボキシル基がその対イオンとし
てのカルボキシレートアニオンの形で存在する場合を意
味する。例えば、R3が四級化窒素含有複素環である場
合、ペネム3位のカルボキシル基は対イオンとしてのカ
ルボキシレートアニオンとして存在し、また本発明の化
合物が強酸との塩である場合、すなわち四級化窒素の対
イオンが強酸のアニオンである場合、R2は水素原子の状
態で存在することもあり、いわゆるベタイン化合物(四
級アンモニウム化合物)の特性を有しており、このよう
な一般式(I)の酸付加塩は以下の如く記載する事もで
きる: (式中、X-は酸のアニオンを意味する。) 更にR3が塩基性基である場合、本発明の化合物がおか
れている環境(pH)により、COOR2はカルボキシル基の
場合とカルボキシレートアニオンの場合のいずれかの状
態にあり、またそれらの平衡混合物として存在する場合
もあり、これはいわゆるアミノ酸のような双性イオン
(Zwitter ion)構造で存在する場合を意味し、一般式
(I)の化合物はこのような双性イオン構造の化合物を
も包含するものである。
本発明において、好ましいペネム誘導体は、R3として
以下に示す二環性複素環基を有するものである。
(ただし、R4は上記定義通りである) これらの中でも、次式 (ただし、Aは窒素または炭素であり、R4は上記定義通
りである) で表わされるものが好ましい。
また、置換基R4において、下記基の具体例としては次
のものが挙げられる。
・C1−C6アルキル、例えばメチル、エチル、イソプロピ
ルおよびブチル ・C2−C6アルケニル、例えばビニル、アリル、イソプロ
ペニル、1−プロペニル、2−ブテニルおよび1,3−ブ
タジエニル ・C2−C6アルキニル、例えばエチニル、プロパルギルお
よび2−ブチニル ・C3−C6シクロアルキル−C1−C6アルキル、例えばシク
ロプロピルメチル、シクロプロピルエチル、シクロプロ
ピルイソプロピル、シクロペンチルメチルおよび次式 (ただし、nは1〜6の整数、wは0、1、2または3
である) で示される基 本発明において、特に好ましいR4としてはメチル、エ
チル、シクロプロピルメチル、フルオロエチル、−CH2C
N、−CH2C≡CH、−CH2COCH3、−CH2CONH2、−CH2COCH2C
OOCH3、−CH2COOCH3、−CH2COOH、 などが挙げられる。
なお、本発明においてR3が不斉炭素原子を有する場
合、立体異性体が存在する。例えば、不斉炭素原子が1
個の場合、2種の立体異性体が生ずるので、以下の記載
においては一方を「異性体A」、他方を「異性体B」と
便宜上記述した。更に、R3が不斉炭素を有し、置換基R4
を有する場合、立体異性体の他に、位置異性体が生じる
場合があり、そのような場合には「異性体A」、「異性
体B」、「異性体C」、「異性体D」の如く記述した。
一般式(1)において、5位の炭素原子の立体配置は
天然のペニシリンの対応するR配置が好適であり、また
好適なR1としては1−ヒドロキシエチル基が挙げられ
る。特に好適な例としては1−ヒドロキシエチル基の結
合する6位炭素原子の立体配置がS配置であり、ヒドロ
キシル基の置換する8位炭素原子の立体配置はチエナマ
イシンと同じR配置のものが挙げられる。
更に詳しく態様を示せば、特に好適なR2としては水素
原子またはアニオン荷電であり、代謝されうるエステル
残基の好ましい例としてはピバロイルオキシメチル基、
フタリジル基、5−メチル−1,3−ジオキソール−2−
オン−4−イルメチル基が挙げられる。また、一般式
(I)の化合物の合成に際し、カルボキシル基の保護基
として好適なエステル残基はp−ニトロベンジル基、ア
リル基等が挙げられる。
なお、本発明の化合物および中間体の或るものは互変
異性体の構造をとることも考えられる。本明細書ではこ
れらを一種類の構造式で表わすが、これは限定を意味す
るものではない。
好適なR3としては以下に例示するような二環性複素環
基を挙げる事が出来る。
本発明において最も好ましいペネム誘導体は(i)以
下の一般式(Ia): ただし、R2はHまたはCOOR2としてカルボキシレートア
ニオンを表し、R4は−CH3、−C2H5、−CH2CN、−CH2C≡
CH、CH2COCH3または−CH2CONH2を表す、 (ii)以下の一般式(Ib): ただし、R2はHまたはCOOR2としてカルボキシレートア
ニオンを表し、R4は−CH3である、 (iii)以下の一般式(Ic): ただし、R2はHまたはCOOR2としてカルボキシレートア
ニオンを表し、R4は−CH3である、 で示される各誘導体である。
前記した一般式(I)の化合物の薬理学的に許容さえ
る塩は、カルボン酸の無毒性塩、例えば、ナトリウム、
カリウム、アルミニウム、マグネシウム等の金属塩、ア
ンモニウム塩およびトリエチルアミン、プロカイン、ベ
ンジルアミンとの塩およびペニシリン類、セファロスポ
リン類の塩形成に用いられる他のアミン類のような無毒
性のアミン類との塩を包含する。特に好適な塩としては
ナトリウム塩、カリウム塩を挙げることが出来る。
本発明のペネム誘導体には塩基性基が存在するので、
医薬として許容される酸付加塩、例えば塩酸、臭化水素
酸、リン酸、硫酸等の鉱酸あるいは酢酸、クエン酸、コ
ハク酸、アスコルビン酸、メタンスルホン酸等の有機酸
との塩類とする事も出来る。特に好適な塩としては、塩
酸塩、硫酸塩を挙げる事が出来る。また、式(I)の化
合物は種々の溶媒和したものでも良く、例えば水和物も
本発明の範囲に含まれる。
本発明の化合物は慣用される製剤用担体、安定化剤、
溶解補助剤、賦形剤を用いて通常の方法で製剤とするこ
とが出来る。投与は錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤等
の経口投与あるいは静注、筋注剤、坐剤等の非経口投与
のいずれであってもよい。投与量は通常成人1日250mg
〜3000mgであり、これを数回に分割投与するが、年令、
性別、症状により適宜増減することが出来る。
本発明のペネム誘導体のいくつかにつき、バクテリア
105/mlを接種し、37℃にて18時間インキュベートする、
ミュラー・ヒントン(Muller・Hinton)ブロス中でのブ
ロス希釈法によって、その抗菌活性を調べた。得られた
結果を以下の第1表に示す。
で示される化合物であり、有効なペネム化合物の1つと
して知られ、優れた臨床試験結果を与えることが報告さ
れているものである。
本発明の化合物(I)は、下記の反応式で例示する方
法によって製造することが出来る。
第1工程: 公知の方法(J.Am.Chem,Soc.,1982,104,6138)および
それに準ずる方法で合成出来る一般式(IV)(式中、R1
は前記と同じ、R2′は前記エステル残基、R5は有機基、
例えばアルキル基、好ましくはエチル、n−プロピル、
インプロピル;フェニル、トリル基等のアリール基;ベ
ンジル、メチルベンジル、クロロベンジル、フェネチル
基等のアラルキル基)で示されるペネム誘導体を、適当
な溶媒中で酸化剤、例えば過安息香酸、m−クロロ過安
息香酸、過酢酸、過酸化水素、二酸化セレン、オゾン又
はメタ過ヨード酸ナトリウム等、好適にはm−クロロ過
安息香酸で酸化するとスルホキシド体(II)(式中、 の波線は立体異性体の混合物を意味する)が高収率で得
られる。ここに得られるスルホキシド体は立体異性体の
混合物であるが、分離することなく好適に次の第2工程
の反応に使用することが出来る。本反応に用いられる反
応溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩
化炭素等のハロゲン化炭化水素類、メタノール、エタノ
ール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン
等のケトン類、酢酸、ピリジン、N,N−ジメチルホルム
アミド(以下、DMFと略記する)、アセトアミド、ジメ
チルスルホキサイド(以下、DMSOと略記する)、水およ
びリン酸緩衝液等の反応原料、生成物に支障をきたさな
い溶媒(混合溶媒も含む)が好適に用いられる。反応温
度は−50℃〜50℃、好適には−30℃〜室温の緩和な温度
条件が有利である。反応時間は5分〜4時間、通常は30
分〜1時間で十分である。
第2工程: 本工程は、上述の如く得られたスルホキシド体(II)
とチオール体(III)(式中、R3は前記定義通りであ
る)、またはその酸付加塩若しくはその反応性誘導体と
の置換反応である。この反応に用いる溶媒としてはDM
F、DMSO、テトラヒドロフラン(以下、THFと略記す
る)、ヘキサメチルホスホトリアミド(以下、HMPAと略
記する)等の反応原料、生成物に支障をきたさない溶媒
(混合溶媒をも含む)であればいずれでもよく、DMFが
好適である。反応温度は通常−50℃〜室温、特に−30℃
〜0℃が好適である。反応時間は通常15分〜2時間、特
に30分〜1時間が好適である。
一般式(III)のチオール体は塩基と共存させると反
応性に富み、良好に反応が進行するが、塩基なしでも勿
論進行する。使用可能な塩基としてはトリエチルアミ
ン、ジイソプロピルエチルアミン等のアルキルアミン
類、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−7−ウンデセン
(以下、DBUと略記する)、N−メチルモルホリン等の
脂環状アミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等の無機塩基、カリウム
t−ブトキサイド、ナトリウムメトキサイド等の金属ア
ルコラート類、ナトリウムアミド、水素化ナトリウム等
が挙げられ、ジイソプロピルエチルアミン、DBUが好適
に使用される。
一般式(III)のチオール化合物の反応性誘導体の例
としては、一般式:MS-R3(式中、Mはアルカリ金属で
あり、R3は前記定義通りである)で表わされるチオレー
ト化合物が挙げられる。この置換反応において、一般式
(III)のチオール化合物は、通常スルホキシド体(I
I)の1〜3当量、特に1〜2当量で使用することが好
適であり、また塩基はチオール化合物(III)と当量で
使用することが好ましい。但し、チオール化合物(II
I)が酸付加塩である場合は、更に、付加されている酸
を中和するに必要な量の塩基を加えることにより良好な
結果を得る事が出来る。
上述の反応において生成する置換成績体は通常の後処
理により単離される。
第3工程: 上述の置換成績体に保護基がある場合には、更に所望
により保護基を脱離する事が出来る。保護基の脱離法と
しては、水素添加による還元的分解、化学的還元、酸、
塩基又は酵素を用いた加水分解による方法等が挙げられ
る。
一般式(I)において、置換基R2はエステル残基であ
り得、p−ニトロベンジル基、ベンジル基、ベンズヒド
リル基若しくは2−ナフチルメチル基等である場合に
は、パラジウム担持炭素、酸化白金、その他の公知の金
属触媒を用いて接触還元することにより脱保護し、一般
式(I)のCOOR2がアルボキシル基またはカルボキシレ
ートアニオンであるペネム誘導体とすることが出来る。
反応溶媒としてジオキサン、THF、水、緩衝液(混合溶
媒をも含む)を用い、好適には含水THF、含水ジオキサ
ン、リン酸緩衝液とTHFとの混合溶媒等を用い、1〜4
気圧の水素圧下にて、0℃〜50℃、好適には10℃〜30℃
で、30分〜16時間、好適には1〜4時間反応する事によ
って、一般式(I)のCOOR2がカルボキシル基またはカ
ルボキシレートアニオンである目的化合物を得ることが
出来る。また、一般式(I)のR2がp−ニトロベンジル
基である場合には、THF、ジオキサン等の水溶性有機溶
媒中で、塩化アンモニウム水溶液と鉄粉とを反応させる
ことにより、さらにR2がアリル基である場合にはTHF、
メチレンクロリド等の非プロトン性溶媒中で、テトラキ
ストリフェニルホスフィンパラジウム(0)、トリフェ
ニルホスフィンおよび2−エチルヘキサン酸と反応させ
ることにより、さらにR2が2,2,2−トリクロロエチル基
である場合には亜鉛末還元により脱保護することによっ
ても、夫々一般式(I)のCOOR2がカルボキシル基若し
くはカルボキシレートアニオンである目的化合物を得る
ことが出来る。
上述の第2工程における置換成績体はその物性によっ
ては単離精製しにくいものがあり、一般式(I)のCOOR
2がカルボキシル基若しくはカルボキシレートアニオン
である化合物の製造を目的とする場合には、中間の置換
成績体を単離することなく同一反応容器中で、若しくは
簡単な通常の後処理を施した後、保護基を脱離すること
により、良好な結果が得られる場合がある。これは、特
に大量の目的物を製造する際には、繁雑な作業も無く、
収率、品質の点でも優れた簡便な方法である。
以上の如く、第3工程における脱保護成績体は、更に
所望により置換基R4の導入処理に付され、一般式(I)
のR3が四級化窒素含有複素環基であるペネム誘導体に誘
導することが出来る。このR4の導入は従来公知の任意の
方法、例えばアルキル化用の試薬としては、ヨードメチ
ル、ヨードエチル等のハロゲン化C1−C6、アルキル、ブ
ロモフルオロエタン、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸等の
通常のアルキル化剤を用いるアルキル化、あるいは対応
するR4のハロゲン化物を用いるなどの同等な他の方法を
利用して実施することができる。反応溶媒としてはアセ
トン、アセトニトリル、THF、ジオキサン(混合溶媒も
含む)が好適に用いられる。
しかしながら、置換基R4を有する本発明のペネム誘導
体は予めR4が導入されている原料〔HS−R3(III)〕を
使用することにより上記第3工程以外の方法で実施する
ことも当然可能である。
また、上述の一般式(I)のR3が四級化窒素含有複素
環基である化合物は、第2工程で得られた化合物をアル
キル化した後、所望により脱保護しても収率良く得る事
が出来る。
一般式(I)の目的化合物は通常の単離手段、即ち抽
出後、濃縮し、更に必要により再結晶、再沈澱、クロマ
トグラフィー等によって精製する事が出来る。また一般
式(I)の化合物は結晶化する事により高純度のものが
得られ、この目的の為に塩とする事により好ましい結果
が得られる。その際、塩としては必ずしも無毒性酸付加
塩である必要はなく、毒性のある塩として結晶化し、精
製の後酸を除去するか、若しくは薬理上許容される塩に
変換(四級アンモニウム塩の場合は対イオンの交換によ
る)して目的化合物を純度良く得ることが出来る。
体内で代謝されるエステル類を製造するには、ペニシ
リン類やセファロスポリン類における方法に準じて、一
般式(I)のCOOR2がカルボキシル基またはカルボキシ
レートアニオンの化合物をエステル化すれば良い。
実施例 以下、実施例および参考例に従って本発明の化合物の
製造方法をより具体的に説明する。しかしながら、本発
明の範囲は以下の実施例により何等制限されない。尚、
以下の実施例および参考例の構造式において以下の略号
を使用する: Me=−CH3;Et=−C2H5 BOC=−COO−C(CH33 実施例1 (5R,6S,8R)−2−〔(2,3−ジヒドロ−1H−インド
リジニウム−1−イル)−チオ〕−6−(1−ヒドロキ
シエチル)−ペネム−3−カルボキシレートの製造: p−ニトロベンジル(5R,6S,8R)−2−エチルスルフ
ィニル−6−(1−ヒドロキシエチル)−ペネム−3−
カルボキシレート(特開昭60−56987号、実施例1の方
法で合成した)180mg及び2,3−ジヒドロ−1−メルカプ
ト−1H−インドリジニウム トリフルオロメタンスルホ
ネート271mgをDMF3mlに溶解し、−40℃の冷却下にアル
ゴン雰囲気中でジイソプロピルエチルアミン108mgを加
え、同温度にて30分攪拌する。反応液をエーテルに注ぎ
こみ、遠心分離して上澄液を傾瀉して除去する。沈澱物
を50%THF水溶液40mlに溶解し、氷冷下で塩化アンモニ
ウム4.16g、鉄粉2.08gを加え、同温度にて50分間激しく
攪拌する。反応液をセライト濾過し、濾液を減圧下で濃
縮し、酢酸エチルで洗浄する。水相を減圧下で濃縮し、
得られた濃縮液をダイヤイオンHP−20(1.8cm×22cm)
のカラムクロマトグラフィーで精製する。水350mlで溶
出する部分を除き、5%THF−水で溶出する画分を減圧
下で濃縮し、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)〔担
体:ヌクレオシル(Nucleosil)7C18(10mm×300mm)、
溶媒:7%アセトニトリル−水、流速:3.65ml/分〕にて精
製し、凍結乾燥すると淡黄色粉末の標記化合物が得られ
る。収量30mg。
IR(KBrディスク)cm-1:1760、1590 UV λmax(H2O)nm:265、325 NMR δ(D2O)ppm: 1.33(3H,d,J=6Hz,CH3)、 2.48〜2.92(1H,m,インドリジニウム環C2−H)、 2.92〜3.40(1H,m,インドリジニウム環C2−H)、 3.95〜5.20(5H,m,インドリジニウム環C1−H及びC3-
H2、C6-H及びC8−H)、 4.80(HOD)、 5.64(1/3H,d,J=2Hz,C5−H)、 5.76(2/3H,d,J=2Hz,C5−H)、 7.92〜8.32(2H,m,インドリジニウム環C6-HとC8
H)、 8.58(1H,dt,J=1、7Hz,インドリジニウム環C7
H)、 8.88(1H,dd,J=1、7Hz,インドリジニウム環C5
H)、 HPLC保持時間(分):13.0及び13.6 元素分析(%)(C16H16N2O4S2・H2Oとして) 計算値 C 49.98 H 4.72 N 7.29 実測値 C 50.22 H 4.75 N 7.38 実施例2 (5R,6S,8R)−2−〔(2,3−ジヒドロ−1H−インド
リジニウム−2−イル)−チオ〕−6−(1−ヒドロキ
シエチル)−ペネム−3−カルボキシレートの製造: 2,3−ジヒドロ−2−メルカプト−1H−インドリジニ
ウム トリフルオロメタンスルホネートを用い、実施例
1と同様に反応および後処理し、淡黄色粉末の標記化合
物を得る。
異性体A: UV λmax(H2O)nm:264、322 HPLC保持時間(分):11.7 担体:ヌクレオシル(Nucleosil) 7C18(10mm×300mm)、 溶媒:7% アセトニトリル−水、 流速:3.65ml/分 異性体B: UV λmax(H2O)nm:264、322 HPLC保持時間(分):13.4 〔HPLC条件:上記に同じ〕 実施例3 (5R,6S,8R)−2−〔(6,7−ジヒドロ−5H−ピロロ
〔1,2−a〕イミダゾール−7−イル)−チオ〕−6−
(1−ヒドロキシエチル)−ペネム−3−カルボン酸の
製造: (1) p−ニトロベンジル(5R,6S,8R)−6−(1−
ヒドロキシエチル)−2−〔(6,7−ジヒドロ−5H−ピ
ロロ〔1,2−a〕イミダゾール−7−イル)−チオ〕−
ペネム−3−カルボキシレートの合成: p−ニトロベンジル(5R,6S,8R)−2−エチルスルフ
ィニル−6−(1−ヒドロキシエチル)−ペネム−3−
カルボキシレート190mg及び6,7−ジヒドロ−7−メルカ
プト−5H−ピロロ〔1,2−a〕イミダゾール トリフル
オロメタンスルホネート261mgをDMF5mlに溶解し、−50
℃の冷却下でジイソプロピルエチルアミン232mgを加
え、同温度にて30分攪拌する。反応液を酢酸エチルで希
釈し、水洗し乾燥(MgCO4)した後、溶媒を減圧下で留
去する。残渣をシリカゲル18gを用いたカラムクロマト
グラフィー(クロロホルム:メタノール=5:1)で精製
し、カラメル状の標記化合物を得る。収量178mg。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.40(3H,d,J=6Hz,CH3)、 2.6〜3.5(2H,m,ピロリン環C6-H2)、 3.7〜4.4(4H,m,ピロリン環C5-H2、C6−H及びC8
H)、 4.80(1H,dd,J=4,7Hz,ピロリン環(C7−H)、 5.18及び5.36(各々0.5H,ABq,J=14Hz,CO2CH2Ar)、 5.28及び5.41(各々0.5H,ABq,J=14Hz,CO2CH2Ar)、 5.75(0.5H,d,J=2Hz,CH5−H)、 5.98(0.5H,d,J=2Hz,CH5−H)、 6.92(0.5H,d,J=2Hz,イミダゾール環プロトン)、 6.96(0.5H,d,J=2Hz,イミダゾール環プロトン)、 7.16(1H,d,J=2Hz,イミダゾール環プロトン)、 7.58(1H,d,J=9Hz,ArH)、 7.64(1H,d,J=9Hz,ArH)、 8.16(1H,d,J=9Hz,ArH)、 8.24(1H,d,J=9Hz,ArH) (2) (5R,6S,8R)−2−〔(6,7−ジヒドロ−5H−
ピロロ〔1,2−a〕イミダゾール−7−イル)−チオ〕
−6−(1−ヒドロキシエチル)−ペネム−3−カルボ
ン酸の合成: (1)で得た化合物178mgをTHF15ml及びリン酸緩衝液
(pH 7.0)15mlの混合液に溶解し、10%パラジウム担持
炭素200mgを加え、室温で2時間接触還元を行う。触媒
を濾過し、濾液および洗液を減圧下で濃縮し、酢酸エチ
ルにて洗浄する。水層を濃縮し、濃縮液をダイヤイオン
HP−20(1.8cm×22cm)のカラムクロマトグラフィーで
精製する。水で溶出される最初の画分50mlを除去し、次
いで水150mlで溶出する画分及び5%THF−水80mlで溶出
する部分を合せ、減圧下で濃縮し、高速液体クロマトグ
ラフィー(HPLC)〔担体:ヌクレオシル(Nucleosil)7
C18(10mm×300mm)、溶媒:5%アセトニトリル−水、流
速:3.65ml/分〕にて精製し、凍結乾燥すると無色粉末の
標記化合物が得られる。収量58mg。
IR(KBrディスク)cm-1:1760、1580 UV λmax(H2O)nm:325 NMR δ(D2O)ppm: 1.33(1.5H,d,J=6Hz,CH3)、 1.36(1.5H,d,J=6Hz,CH3)、 2.8〜3.1(1H,m,ピロリン環C6−H)、 3.1〜3.5(1H,m,ピロリン環C6−H)、 4.0〜4.6(4H,m,ピロリン環C5-H2C6-H及びC8−H)、 4.80(HOD)、 5.66(0.5H,d,J=2Hz,C5−H)、 5.73(0.5H,d,J=2Hz,C5−H)、 7.2〜7.4(2H,m,イミダゾール環プロトン) HPLC保持時間(分):13.6 〔HPLC条件:上記に同じ〕 実施例4 (1)p−ニトロペンジル(5R,6S,8R)−6−(1−ヒ
ドロキシエチル)−2−〔(6,7−ジヒドロ−5H−ピロ
ロ〔1,2−a〕イミダゾール−6−イル)−チオ〕−2
−ペネム−3−カルボキシレートの合成: p−ニトロペンジル(5R,6S,8R)−2−エチルスルフ
ィニル−6−(1−ヒドロキシエチル)−ペネム−3−
カルボキシレート213mgをアセトニトリル5ml、THF2mlに
溶解し、−40℃〜−50℃に冷却する。この溶液に6,7−
ジヒドロ−6−メルカプト−5H−ピロロ〔1,2−a〕イ
ミダゾール・トリフルオロメタンスルホン酸塩390mgをT
HF3mlに溶解した溶液を加え、次いでDBU410mgを加え、
同温度で20分間攪拌する。反応後酢酸エチル30mlを加
え、水洗し更に飽和食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥した
後減圧濃縮する。残渣をシリカゲル15gを用いたカラム
クロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=19:1
で溶出)にて精製し、目的物を含む画分を集め濃縮する
と黄色油状の標記化合物が得られる。収量225mg。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.38(3H,d,J=6Hz,−CH3 5.32(2H,ABq,J=14Hz,−COO−CH2−)、 5.76(1H,d,J=2Hz,C5-H)、 6.87、7.05(各々1H,各々d,J=1Hz、イミダゾール環プ
ロトン)、 7.59、8.18(各々2H,各々d,J=9Hz,−C6H4−NO2)、 TLC:Rf=0.4〔メルク社製シリカゲルプレート;厚さ=
0.25mm,展開溶媒=クロロホルム:メタノール=9:1〕 (2)(5R,6S,8R)−6−(1−ヒドロキシエチル)−
2−〔(6,7−ジヒドロ−5H−ピロロ〔1,2−a〕イミダ
ゾール−6−イル)−チオ〕−2−ペネム−3−カルボ
ン酸の異性体A、異性体Bの合成: (1)で得た化合物84mgをTHF5ml、リン酸緩衝液(pH
7)5mlに溶解し、10%パラジウム担持炭素160mgを加
え、1気圧の水素下にて、室温で3時間接触還元を行
う。触媒を濾去し、濾液を水で希釈し、エーテル−酢酸
エチル(1:1)混合溶媒で洗浄する。水層を30mlまで減
圧濃縮し、ダイヤイオンHP−20(1.8cm×22cm)のカラ
ムクロマトグラフィーにて精製する。水100mlで溶出す
る画分を除き、5%THF−水で溶出する画分(UVλmax
320nm付近に吸収を示す)を集め減圧濃縮する。濃縮液
を更に高速液体クロマトグラフィー(HPLC)〔担体:ヌ
クレオシル(Nucleosil)7c18(10mm×300mm)、溶媒:5
%アセトニトリル−水、流速:4ml/分〕に付し、目的物
を含む保持時間14分の画分を集め、減圧濃縮後凍結乾燥
すると淡黄色粉末の標記化合物が得られる。収量24mg。
IR(KBrディスク)cm-1:3400、1765、1585 UVλmax(H2O)nm:323 NMRδ(D2O)ppm: 1.37(3H,d,J=6Hz,−CH3)、 3.2、3.6(夫々1H,夫々m, 4.02(1H,dd,J=2Hz、6Hz,C6−H)、 4.1〜4.5(4H,m, C8−H)、 4.80(HOD)、 5.79(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 7.22(2H,br,s,−イミダゾール環プロトン) HPLC保持時間(分):14 〔HPLC条件:上記に同じ〕 また、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)〔担体:C
16オクタデシルシラン(SSC−ODS−762、(株)センシ
ュウ科学製)(20×300mm)、溶媒:6%アセトニトリル
−水、流速:10ml/分〕にて精製し、目的物を含む保持時
間15分、16.5分の画分をそれぞれ分取し、凍結乾燥する
と淡黄色粉末の異性体A、Bが得られる。
異性体A: NMRδ(D2O)ppm: 1.37(3H,d,J=6Hz,CH3)、 2.96〜3.23(1H,m)、 3.46〜3.80(1H,m)、 4.00(1H,dd,J=2Hz、6Hz,C6−H)、 4.10〜4.50(2H,m)、 4.50〜4.75(2H,m)、 4.80(HOD)、 5.80(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 7.30(2H,s,イミダゾール環プロトン) HPLC保持時間(分):15 〔HPLC条件:上記に同じ〕 異性体B: NMRδ(D2O)ppm: 1.36(3H,d,J=6Hz,CH3)、 3.14〜3.44(1H,m)、 3.63〜3.93(1H,m)、 3.99(1H,dd,J=2Hz、6Hz,C6−H)、 4.10〜4.50(2H,m)、 4.80(HOD)、 5.78(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 7.35(2H,s,イミダゾール環プロトン) HPLC保持時間(分):16.5 〔HPLC条件:上記に同じ〕 実施例5 (5R,6S,8R)−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−
〔(6,7−ジヒドロ−1−メチル−5H−ピロロ〔1,2−
a〕イミダゾリウム−6−イル)−チオ〕−2−ペネム
−3−カルボキシレートの合成: 実施例4の(1)で得た化合物220mgをアセトン3mlお
よびTHF5mlに分散させた懸濁液に、氷冷下にてヨウ化メ
チル0.84mlを加え、3℃で16時間反応する。反応液を減
圧下で濃縮乾固し、残渣をエーテルで洗い、乾燥する。
得られた粉末をTHF20mlと水20mlとの混液に溶解し、氷
冷下で塩化アンモニウム4.4gおよび鉄粉(100メッシ
ュ)2.2gを加え、激しく1時間攪拌する。セライトを用
いて不溶物を濾去し、液を水で希釈し酢酸エチル−エ
ーテル(1:1)混合溶媒で洗い、水層を30mlまで減圧濃
縮し、ダイヤイオンHP−20(1.8cm×23cm)のカラムク
ロマトグラフィーにて精製する。水100mlで溶出する画
分を除き、5%THF−水で溶出する画分を集め減圧濃縮
する。更に濃縮液を高速液体クロマトグラフィー(HPL
C)〔担体:ヌクレオシル(Nucleosil)7C18(10mm×30
0mm)、溶媒:3%アセトニトリル−水、流速:4ml/分〕に
付し、目的物を含む保持時間23分の画分を集め、減圧濃
縮した後凍結乾燥すると、淡黄色粉末の標記化合物が得
られる。収量54mg。
IR(KBrディスク)cm-1:3400、1770、1590 UVλmax(H2O)nm:324 NMRδ(D2O)ppm: 1.36(3H,d,J=6Hz,CH−CH 3)、 3.83(3H,s,N−CH 3)、 4.01(1H,dd,J=2Hz、6Hz,C6−H)、 4.80(HOD)、 5.79(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 7.43(2H,s,イミダゾリウム環プロトン) 実施例6 (5R,6S,8R)−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−
〔(6,7−ジヒドロ−5H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾー
ル−6−イル)−チオ〕−2−ペネム−3−カルボン酸
の異性体A、異性体Bの合成: (1)p−ニトロペンジル(5R,6S,8R)−6−(1−ヒ
ドロキシエチル)−2−〔(6,7−ジヒドロ−5H−ピロ
ロ〔1,2−c〕イミダゾール−6−イル)−チオ〕−2
−ペネム−3−カルボキシレートの合成: p−ニトロペンジル(5R,6S,8R)−2−エチルスルフ
ィニル−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−ペネム−
3−カルボキシレート213mgをTHF4mlとアセトニトリル3
mlとの混液に溶解し、−50℃にて攪拌する。この溶液に
参考例5の(6)より得た6,7−ジヒドロ−6−メルカ
プト−5H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾール トリフル
オロメタンスルホン酸塩360mgのTHF(3ml)溶液及びDBU
380mgを加え、同温度で15分攪拌する。反応液に酢酸エ
チル30mlを加え水洗し、次いで飽和食塩水で洗い、Na2S
O4で乾燥した後減圧濃縮する。残渣をシリカゲル10gを
用いたカラムクロマトグラフィー(CHCl3:CH3OH=19:1
で溶出)で精製すると、黄色油状(一部固化)の標記化
合物が得られる。収量94mg。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.39(3H,d,J=6Hz,−CH3)、 2.8〜3.6(2H,m)、 3.81(1H,dd,J=2、6Hz,C6−H)、 4.0〜4.6(4H,m)、 5.33(2H,ABq,J=14Hz,−OCH2Ar)、 5.76(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 7.60(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 8.20(2H,d,J=9Hz,2×ArH) (2)(5R,6S,8R)−6−(1−ヒドロキシエチル)−
2−〔(6,7−ジヒドロ−5H−ピロロ〔1,2−c〕イミダ
ゾール−6−イル)−チオ〕−2−ペネム−3−カルボ
ン酸の異性体A、異性体Bの合成: (1)で得た化合物94mgをTHF7ml、リン酸緩衝液(pH
7)7mlに溶解し、10%パラジウム担持炭素180mgを加
え、1気圧の水素下にて、室温で4時間30分接触還元を
行う。接触を濾去し、濾液を水で希釈し、エーテル−酢
酸エチル(1:1)混合溶媒で洗う。水層を30mlまで減圧
濃縮し、ダイヤイオンHP−20(1.8cm×23cm)のカラム
クロマトグラフィーにて精製する。水100mlで溶出する
画分を除き、5%アセトニトリル−水で溶出する画分
(UVλmax323nmに吸収を示す)を合せ減圧濃縮する。濃
縮液を更に高速液体クロマトグラフィー(HPLC)〔担
体:ヌクレオシル(Nucleosil)7C18(10mm×300mm)、
溶媒:5%アセトニトリル−水、流速:4ml/分〕に付し、
目的物を含む保持時間16分および21分の画分を分取し、
それぞれ減圧濃縮後凍結乾燥すると、淡黄色粉末の標記
化合物が得られる。収量:異性体A13mg、異性体B10mg。
異性体A: IR(KBrディスク)cm-1:3400、1765、1620、1580 UVλmax(H2O)nm:323 NMRδ(D2O)ppm: 1.37(3H,d,J=6Hz,−CH3)、 3.0〜3.8(2H,m)、 4.01(1H,dd,J=2、6Hz,C6−H)、 4.20〜4.50(4H,m)、 4.80(HOD)、 5.79(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 7.11(1H,s,イミダゾール環プロトン)、 8.37(1H,s,イミダゾール環プロトン) HPLC保持時間(分):16 担体:ヌクレオシル(Nucleosil) 7C18(10mm×300mm)、 溶媒:5%アセトニトリル−水、 流速:4ml/分 異性体B: IR(KBrディスク)cm-1:3400、1765、1585 UVλmax(H2O)nm:323 NMRδ(D2O)ppm: 1.37(3H,d,J=6Hz,−CH3)、 2.9〜3.80(2H,m)、 4.01(1H,dd,J=2、6Hz,C6−H)、 4.20〜4.60(4H,m)、 4.80(HOD)、 5.78(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 7.11(1H,s,イミダゾール環プロトン)、 8.36(1H,s,イミダゾール環プロトン) HPLC保持時間(分):21 〔HPLC条件:上記に同じ〕 実施例7 (5R,6S,8R)−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−
〔(6,7−ジヒドロ−2−メチル−5H−ピロロ〔1,2−
c〕イミダゾリウム−6−イル)−チオ〕−2−ペネム
−3−カルボキシレートの異性体A、異性体Bの合成: 実施例6の(1)で得た化合物60mgを4mlのアセトン
に溶解し、ヨウ化メチル0.5mlを加え、3℃にて3日間
放置する。反応液を減圧濃縮乾固し、残渣をエーテルで
洗い乾燥する。得られた粉末をTHF10mlと水10mlとの混
液に溶解し、氷冷下にて塩化アンモニウム1.2gおよび鉄
粉(100メッシュ)600mgを加え、激しく1時間攪拌す
る。不溶物をセライトを用いて濾去し、濾液を水で希釈
し、酢酸エチル−エーテル(1:1)の混合溶媒で洗い、
水層を20mlに減圧濃縮する。これをダイヤイオンHP−20
(1.8cm×20cm)のカラムクロマトグラフィーにて精製
する。水100mlで溶出する画分を除き、5%THF−水で溶
出する画分を集め減圧濃縮する。更に濃縮液を高速液体
クロマトグラフィー(HPLC)〔担体:ヌクレオシル(Nu
cleosil)7C18(10mm×300mm)、溶媒:5%アセトニトリ
ル−水、流速:4ml/分〕に付し、目的物を含む保持時間1
8分および24分の画分をそれぞれ分取し、減圧濃縮後凍
結乾燥すると淡黄色粉末の標記化合物が得られる。収
量:異性体A9mg、異性体B6mg。
異性体A: IR(KBrディスク)cm-1:1760、1725、1670、1640、1580 UVλmax(H2O)nm:323 NMRδ(D2O)ppm: 1.37(3H,d,J=6Hz,−CH3)、 3.22(1H,dd,J=18,4Hz)、 3.68(1H,dd,J=18,7Hz)、 4.01(1H,dd,J=7、2Hz,C6−H)、 4.20〜4.70(4H,m)、 4.80(HOD)、 5.78(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 7.23(1H,s,イミダゾリウム環プロトン)、 8.64(1H,s,イミダゾリウム環プロトン) HPLC保持時間(分):18 〔HPLC条件:上記に同じ〕 異性体B: IR(KBrディスク)cm-1:1765、1590 UVλmax(H2O)nm:323 NMRδ(D2O)ppm: 1.37(3H,d,J=6Hz,−CH3)、 3.12(1H,dd,J=18、4Hz)、 3.64(1H,dd,J=18、7Hz)、 4.20〜4.70(4H,m)、 4.80(HOD)、 5.78(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 7.24(1H,s,イミダゾリウム環プロトン)、 8.64(1H,s,イミダゾリウム環プロトン) HPLC保持時間(分):24 〔HPLC条件:上記に同じ〕 実施例8 (5R,6S,8R)−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−
〔(6,7−ジヒドロ−1−ヒドロキシル−5H−ピロロ
〔1,2−c〕イミダゾール−6−イル)−チオ〕−2−
ペネム−3−カルボン酸の合成: (1)p−ニトロベンジル(5R,6S,8R)−6−(1−ヒ
ドロキシエチル)−2−〔(6,7−ジヒドロ−1−ヒド
ロキシル−5H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾール−6−
イル)−チオ〕−2−ペネム−3−カルボキシレートの
合成: p−ニトロペンジル(5R,6S,8R)−2−エチルスルフ
ィニル−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−ペネム−
3−カルボキシレート170mgと参考例6の(8)より得
た6,7−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−6−メルカプト−5
H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾール300mg及びDBU396mg
を用いて実施例4の(1)と同様に反応及び後処理して
標記化合物を得る。収量195mg。
NMRδ(CDCl3−CD3O)ppm: 1.35(3H,d,J=6Hz,−CH3)、 5.35(2H,ABq,J=14Hz、−OCH2Ar)、 5.72(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 7.64(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 8.23(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 8.23(1H,s,イミダゾール環プロトン) (2)(5R,6S,8R)−6−(1−ヒドロキシエチル)−
2−〔(6,7−ジヒドロ−1−ヒドロキシル−5H−ピロ
ロ〔1,2−c〕イミダゾール−6−イル)−チオ〕−2
−ペネム−3−カルボン酸の合成: (1)で得た化合物195mgを10%パラジウム担持炭素3
00mgを用いて実施例4の(2)と同様に反応及び後処理
して標記化合物を得る。収量36mg。
IR(KBrディスク)cm-1:3400、1760、1650、1580 UVλmax(H2O)nm:323 NMRδ(D2O)ppm: 1.37(3H,d,J=6Hz,CH3)、 2.60(2H,m)、 4.00〜4.40(5H,m)、 4.80(HOD)、 5.78(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 8.32(1H,s,イミダゾール環プロトン) HPLC保持時間(分):13 担体:ヌクレオシル(Nucleosil) 7C18(10mm×300mm)、 溶媒:1%アセトニトリル−水、 流速:4ml/分 実施例9 (1)p−ニトロベンジル(5R,6S,8R)−6−(1−ヒ
ドロキシエチル)−2−〔(6,7−ジヒドロ−5H−ピロ
ロ〔2,1−c〕−1,2,4−トリアゾール−6−イル)−チ
オ〕−2−ペネム−3−カルボキシレートの合成: p−ニトロベンジル(5R,6S,8R)−2−エチルスルフ
ィニル−6−(1−ヒドロキシエチル)−ペネム−3−
カルボキシレート170mgを、アセトニトリル2mlとTHF2ml
との混合溶媒に溶解し、−30℃に冷却する。この冷却溶
液に6,7−ジヒドロ−6−メルカプト−5H−ピロロ〔2,1
−c〕−1,2,4−トリアゾール トリフルオロメタンス
ルホン酸塩250mgのアセトニトリル(2ml)溶液を加え、
次いでDBU244mgを加え、同温度にて20分間攪拌する。反
応後酢酸エチル30mlを加え、水洗し、更に飽和食塩水で
洗浄し、Na2SO4で乾燥後減圧濃縮する。残渣をシリカゲ
ル15gを用いたカラムクロマトグラフィーに付し、メタ
ノール含有クロロホルム(CHCl3とCH3OHとの混合比を1
9:1から4:1へ変化させ、次第に極性を上げた溶媒を用い
る)で溶出し、目的物を含む画分を集め減圧濃縮する
と、黄色油状の標記化合物が得られる。収量147mg。
NMRδ(CDCl3+CD3OD)ppm: 1.36(3H,d,j=6Hz,−CH3)、 3.0〜3.9(3H,m)、 4.0〜4.8(4H,m)、 5.34(2H,ABq,J=14Hz,−COO−CH2−)、 5.77(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 7.61、8.21(各々2H,各々d,J=9Hz,−C6H4・NO2)、 8.18(1H,s,トリアゾール環プロトン) TLC:Rf=0.3〔メルク社製シリカゲルプレート、厚さ=
0.25mm、展開溶媒:クロロホルム−メタノール=4:1〕 (2)(5R,6S,8R)−6−(1−ヒドロキシエチル)−
2−〔(6,7−ジヒドロ−5H−ピロロ〔2,1−c〕−1,2,
4−トリアゾール−6−イル)−チオ〕−2−ペネム−
3−カルボン酸の異性体A、異性体Bの合成: (1)で得た化合物141mgをTHF6mlおよびリン酸緩衝
液(pH7.0)6mlの混合溶媒中に溶解し、10%パラジウム
担持炭素200mgを加え、1気圧の水素下にて、室温で3
時間30分接触還元を行う。触媒を濾去し、濾液を水で希
釈し、エーテル−酢酸エチル(1:1)の混合溶媒で水層
を洗う。水層を30mlまで減圧濃縮し、ダイヤイオンHP−
20(1.8cm×20cm)のカラムクロマトグラフィーにて精
製する。水100mlで溶出する画分を除き、5%THF−水で
溶出する画分を集め減圧濃縮する。濃縮液を更に高速液
体クロマトグラフィー(HPLC)(担体:ヌクレオシル
(Nucleosil)7C18(10mm×300mm)、溶媒:3%アセトニ
トリル−水、流速:4ml/分)に付し、目的物を含む保持
時間11分の画分を集め、減圧濃縮後凍結乾燥すると無色
粉末の標記化合物が得られる。収量30mg。
IR(KBrディスク)cm-1:3400、1760、1580 UVλmax(H2O)nm:323 NMRδ(D2O)ppm: 1.36(3H,d,J=7Hz,−CH3)、 4.00(1H,dd,J=2Hz、6Hz,C6−H)、 4.2〜4.4(m)、 4.80(HOD)、 5.77(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 8.44(1H,s,トリアゾール環プロトン) HPLC保持時間(分):11 担体:ヌクレオシル(Nucleosil) 7C18(10mm×300mm)、 溶媒:3%アセトニトリル−水、 流速:4ml/分 また、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)〔担体:O
DS(20×300mm)、溶媒:3%アセトニトリル−水、流速:
10ml/分〕にて精製し、目的物を含む保持時間12.3分、1
3分の画分をそれぞれ分取し、凍結乾燥すると淡黄色粉
末の異性体A、Bが得られる。
異性体A: NMRδ(D2O)ppm: 1.36(3H,d,J=6Hz,−CH3)、 3.00〜3.32(1H,m)、 3.50〜3.83(1H,m)、 4.00(1H,dd,J=2Hz、6Hz,C6−H)、 4.10〜4.50(2H,m)、 4.80(HOD)、 5.77(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 8.44(1H,s,トリアゾール環プロトン) HPLC保持時間(分):12.3 〔HPLC条件:上記に同じ〕 異性体B: NMRδ(D2O)ppm: 1.36(3H,d,J=6Hz,−CH3)、 2.96〜3.22(1H,m)、 3.46〜3.78(1H,m)、 4.00(1H,dd,J=2Hz、6Hz,C6−H)、 4.13〜4.50(2H,m)、 4.80(HOD)、 5.77(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 8.44(1H,s,トリアゾール環プロトン) HPLC保持時間(分):13 〔HPLC条件:上記に同じ〕 実施例10 (5R,6S,8R)−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−
〔(6,7−ジヒドロ−N−メチル−5H−ピロロ〔2,1−
c〕−1,2,4−トリアゾリウム−6−イル)−チオ〕−
2−ペネム−3−カルボキシレートの異性体A,B、異性
体Cおよび異性体Dの合成: 実施例9の(1)で得た化合物400mgを用い、実施例
5と同様に反応を行い後処理し、高速液体クロマトグラ
フィー(HPLC)〔担体:ヌクレオシル(Nucleosil)7C
18(10×300mm)、溶媒:5%アセトニトリル−水、流速:
5ml/分〕で分離・精製し、目的物を含む保持時間7.8
分、8.4分、9.7分および13.5分の画分をそれぞれ分取
し、凍結乾燥すると淡黄色粉末の標記化合物が得られ
る。
収量:異性体A,B35mg;異性体C36mg;異性体D38mg。
異性体A,B: IR(KBrディスク)cm-1:3400、1770、1640、1580 UVλmax(H2O)nm:323 NMRδ(D2O)ppm: 1.36(3H,d,J=6Hz,−CH 3)、 3.3〜4.0(2H,m)、 4.06(3H,s,N−CH3)、 4.80(HOD)、 5.80(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 8.76(1H,s,トリアゾリウム環プロトン) HPLC保持時間(分):7.8および8.4 〔HPLC条件は上記に同じ〕 異性体C: UVλmax(H2O)nm:323 NMRδ(D2O)ppm: 1.38(3H,d,J=6Hz,CH3)、 3.25〜3.56(1H,m)、 3.71〜4.10(2H,m)、 4.18(3H,s,N−CH3)、 5.81(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 HPLC保持時間(分):9.7 〔HPLC条件は上記に同じ〕 異性体D: UVλmax(H2O)nm:323 NMRδ(D2O)ppm: 1.37(3H,d,J=6Hz,CH3)、 3.15〜3.45(1H,m)、 3.63〜4.10(2H,m)、 4.18(3H,s,N−CH3)、 5.81(1H,d,J=2Hz,C5−H) HPLC保持時間(分):13.5 〔HPLC条件は上記に同じ〕 実施例11 (5R,6S,8R)−2−〔(3−アミノ−6,7−ジヒドロ
−5H−ピロロ〔2,1−c〕−1,2,4−トリアゾール−6−
イル)−チオ〕−6−(1−ヒドロキシエチル)−ペネ
ム−3−カルボン酸の合成: p−ニトロベンジル(5R,6S,8R)−2−エチルスルフ
ィニル−6−(1−ヒドロキシエチル)−ペネム−3−
カルボキシレート70mg及び3−アミノ−6,7−ジヒドロ
−6−メルカプト−5H−ピロロ〔2,1−c〕−1,2,4−ト
リアゾール トリフルオロメタンスルホネート100mgをD
MF2mlに溶解し、−50℃の冷却下にてジイソプロピルエ
チルアミン85mgを加え同温度にて30分攪拌する。反応液
をエーテルに注ぎこみ、上澄液を傾斜して除去する。沈
澱物をTHF15ml及びリン酸緩衝液(pH7.0)15mlの混合液
に溶解し、10%パラジウム担持炭素100mgを加え室温に
て5時間接触還元を行う。触媒を濾過し、濾液及び洗液
を減圧下で濃縮し、酢酸エチルにて洗浄する。水層を濃
縮し、濃縮液をダイヤイオンHP−20(1.8cm×18cm)の
カラムクロマトグラフィーで精製する。水130mlで溶出
する画分を除き、5%THF−水で溶出する画分を減圧下
で濃縮し、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)〔担
体:ヌクレオシル(Nucleosil)7C18(10mm×300mm)、
溶媒:3%アセトニトリル−水、流速:3.65ml/分〕にて精
製し、凍結乾燥すると無色粉末の標記化合物が得られ
る。収量24mg。
IR(KBrディスク)cm-1:1760、1675 UV λmax(H2O)nm:253、323 NMR δ(D2O)ppm: 1.36(9/5H,d,J=6Hz,−CH3)、 1.40(6/5H,d,J=6Hz,−CH3)、 3.1〜3.5(1H,m,ピロリン環C7−H)、 3.50〜4.0(1H,m,ピロリン環C7−H)、 4.0〜5.0(5H,m,ピロリン環C5−H2、ピロリン環C6
H、C6及びC8−H)、 4.80(HOD)、 5.80(1H,d,J=1Hz,C5−H) HPLC保持時間(分):23.2及び28.8 〔HPLC条件:上記に同じ〕 実施例12 (5R,6S,8R)−2−〔(2,3−ジヒドロ−1H−ピラゾ
ロ〔1,2−a〕ピラゾリウム−2−イル)−チオ〕−6
−(1−ヒドロキシエチル)−2−ペネム−3−カルボ
キシレートの合成: 2,3−ジヒドロ−2−メルカプト−1H−ピラゾロ〔1,2
−a〕ピラゾリウム トリフルオロメタンスルホネート
を用い、実施例1と同様に反応および後処理して、淡黄
色粉末の標記化合物を得る。
IR(KBrディスク)cm-1:1775、1595 UV λmax(H2O)nm:250、323 NMR δ(D2O)ppm: 1.36(3H,d,J=6Hz,CH3)、 4.03(1H,dd,J=2、6Hz,CH3)、 4.15〜4.43(1H,m,C8−H)、 5.80(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 6.97(1H,t,J=3Hz,ピラゾリウム6位−H)、 8.28(2H,d,J=3Hz,ピラゾリウム5位および7位−H) HPLC保持時間(分):13 担体:ヌクレオシル(Nucleosil) 7C18(10mm×300mm)、 溶媒:3%アセトニトリル−水、 流速:5ml/分 実施例13 (5R,6S,8R)−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−
〔(4−メチルピロリチジニウム−1−イル)−チオ〕
2−ペネム−3−カルボキシレートの合成: p−ニトロペンジル(5R,6S,8R)−2−エチルスルフ
ィニル−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−ペネム−
3−カルボキシレート150mg及び1−メルカプト−4−
メチルピロリチジニウム トリフルオロメタンスルホネ
ート215mgをDMF4mlに溶解し、−40℃に冷却し攪拌しつ
つジイソプロピルエチルアミン130mgを加え、アルゴン
雰囲気下にて1時間攪拌する。反応混合物にエーテルを
加え、エーテル層を除去する。残留物をTHF20mlとリン
酸緩衝液(pH7.0)20mlとの混合液に溶解し、酸化白金2
00mgを加え4気圧の水素下で1時間中圧還元に付す。触
媒を濾去し、濾液および洗液をクロロホルムで洗浄す
る。水層を減圧濃縮し、濃縮液をダイヤイオンHP−20
(20mm×300mm)のカラムクロマトグラフィーに付し、
5%THF−水で溶出される画分を減圧濃縮し、高速液体
クロマトグラフィー(HPLC)〔担体、ヌクレオシル(Nu
cleosil)7C18(10mm×300mm)、溶媒:5%アセトニトリ
ル−水、流速:5ml/分〕にて精製し、凍結乾燥すると、
淡黄色粉末の標記化合物が得られる。収量:異性体A15m
g、異性体B22mg。
異性体A: IR(KBrディスク)cm-1:1765、1590 UVλmax(H2O)nm:258、323 NMRδ(D2O)ppm: 1.37(3H,d,J=6Hz,−CH3)、 1.90〜2.90(6H,m)、 3.40〜4.60(8H,m)、 4.80(HOD)、 5.80(1H,d,J=2Hz,C5−H) HPLC保持時間(分):12 〔HPLC条件:上記に同じ〕 異性体B: IR(KBrディスク)cm-1:1760、1590 UVλmax(H2O)nm:258、324 NMRδ(D2O)ppm: 1.37(3H,d,J=6Hz,−CH3)、 1.90〜3.10(6H,m)、 3.50〜4.50(8H,m)、 4.80(HOD)、 5.80(1H,d,J=2Hz,C5−H) HPLC保持時間(分):17.5 〔HPLC条件:上記に同じ〕 実施例14 (5R,6S,8R)−2−〔〔4−(2−フルオロエチル)
−ピロリチジニウム−1−イル〕−チオ〕−6−(1−
ヒドロキシエチル)−2−ペネム−3−カルボキシレー
トの合成: 4−(2−フルオロエチル)−1−メルカプトピロリ
チジニウム トリフルオロメタンスルホネートを用い、
実施例13と同様に反応および後処理し、淡黄色粉末の標
記化合物を得る。
異性体A: IR(KBrディスク)cm-1:1770、1595 UVλmax(H2O)nm:255、323 NMRδ(D2O)ppm: 1.36(3H,d,J=6Hz,−CH3)、 1.90〜2.80(6H,m)、 3.20〜4.50(10H,m)、 4.80(HOD)、 5.20〜5.40(1H,m)、 5.80(1H,d,J=2Hz,C5−H) HPLC保持時間(分):10.5 担体:ヌクレオシル(Nucleosil) 7C18(10mm×300mm)、 溶媒:7%アセトニトリル−水、 流速:5ml/分 異性体B: IR(KBrディスク)cm-1:1770、1590 UVλmax(H2O):255、323 NMRδ(D2O)ppm: 1.36(3H,d,J=6Hz,−CH3)、 1.80〜3.00(6H,m)、 3.50〜4.50(10H,m)、 4.80(HOD)、 5.20〜5.40(1H,m)、 5.80(1H,d,J=2Hz,C5−H) HPLC保持時間(分):12.5 〔HPLC条件:上記に同じ〕 実施例15 (5R,6S,8R)−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−
〔(4−メチルピロリチジニウム−2−イル)−チオ〕
−2−ペネム−3−カルボキシレートの合成: 2−メルカプト−4−メチルピロリチジニウムトリフ
ルオロメタンスルホネートを用い、実施例13と同様に反
応及び後処理し、淡黄色粉末の標記化合物を得る。
異性体A: IR(KBrディスク)cm-1:1765、1590 UVλmax(H2O)nm:250、322 NMRδ(D2O)ppm: 1.37(3H,d,J=6Hz,−CH3)、 1.80〜2.70(6H,m)、 3.55〜3.80(3H,m)、 3.90〜4.45(5H,m)、 4.80(HOD)、 5.78(1H,d,J=2Hz,C5−H) HPLC保持時間(分):11.5 担体:ヌクレオシル(Nucleosil) 7C18(10mm×300mm)、 溶媒:5%アセトニトリル−水、 流速:4ml/分〕 異性体B: UVλmax(H2O):250、323 NM-R-δ(D2O)ppm: 1.36(3H,d,J=6Hz,−CH3)、 1.80〜2.60(6H,m)、 2.70〜3.10(1H,m)、 3.40〜4.40(7H,m)、 4.80(HOD)、 5.76(1H,d,J=2Hz,C5−H) HPLC保持時間(分):15 〔HPLC条件:上記に同じ〕 参考例1 2,3−ジヒドロ−1−メルカプト−1H−インドリジニ
ウム トリフルオロメタンスルホネートの合成: (1)エチル ピコリノイルアセテート 水素化ナトリウムをDMF200mlに懸濁させ、浴温50℃に
てDMF150mlに溶かしたピコリン酸エチルエステル20g及
び酢酸エチル17.5gの混合液を約30分かけて滴下する。
同温度にて30分攪拌した後反応液を氷冷し、酢酸13.0g
を滴下する。反応液酢酸エチルで希釈し、水洗し、乾燥
(MgSO4)した後溶媒を減圧下で留去し、標記化合物を
得る。収量21.2g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.23(3H,t,J=7Hz,CH2CH 3)、 4.16(2H,s,CH2CO2Et)、 4.16(2H,q,J=7Hz,CH 2CH3)、 7.40(1H,ddd,J=1、7、7Hz,ArH)、 7.77(1H,dd,J=1、7Hz,ArH)、 7.95(1H,ddd,J=1、7、7Hz,ArH)、 8.58(1H,dd,J=1、7Hz,ArH) (2)エチル 3−ヒドロキシル−3−(2−ピリジ
ル)プロピオネート (1)で得た化合物21.0gをエタノール300mlに溶解
し、氷冷かつ攪拌下で水素化ホウ素ナトリウム2.1gを加
え同温度にて30分攪拌する。反応液を氷冷下で0.5N塩酸
で中和し、減圧下に溶媒を留去する。残渣を水と酢酸エ
チルに分配し、酢酸エチル層を水洗し乾燥(MgSO4)し
た後、溶媒を減圧下で留去する。残渣をシリカゲル150g
を用いたカラムクロマトグラフィー(ペンゼン:酢酸エ
チル=1:1)で精製し、標記化合物を得る。収量14.6g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.14(3H,t,J=7Hz,CH2CH 3)、 2.61(1H,dd,J=8、17Hz,CH2CO2Et)、 2.80(1H,dd,J=5、17Hz,CH2CO2Et)、 4.04(2H,q,J=7Hz,CH 2CH3)、 4.30(1H,m,OH)、 5.05(1H,m,CH−OH)、 7.04(1H,dt、J=1、7Hz,ArH)、 7.27(1H,dd,J=1、7Hz,ArH)、 7.55(1H,dt、J=1、7Hz,ArH)、 8.36(1H,dd,J=1、7Hz,ArH) (3)エチル 3−ペンゾイルチオ−3−(2−ピリジ
ル)プロピオネート トリフェニルフォスフィン37.6gをTHF400mlに溶解
し、氷冷下でアゾジカルボン酸ジエチル25.0gを加え、
同温度にて30分攪拌を続ける。この反応液に、THF100ml
に溶解した(2)で得た化合物14.0g及びチオ安息香酸1
6.0gの混合液を加え、同温度にて2時間攪拌する。反応
液を減圧下で濃縮乾固し、残渣を酢酸エチルと5%炭酸
水素ナトリウム水溶液に分配し、酢酸エチル層を水洗
し、乾燥(MgSO4)した後、溶媒を減圧下で留去する。
析出した結晶をイソプロピルエーテルで洗浄する。濾液
を減圧下に濃縮し、残渣をシリカゲル500gを用いたカラ
ムクロマトグラフィー(ペンゼン:酢酸エチル=10:1)
で精製する。更にシリカゲル300gを用いたカラムクロマ
トグラフィー(ベンゼン:酢酸エチル=10:1)で再度精
製し、標記化合物を得る。収量15.2g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.17(3H,t,J=7Hz,CH2CH 3)、 3.12(1H,dd,J=7、15Hz,CH2CO2Et)、 3.44(1H,dd,J=8、15Hz,CH2CO2Et)、 4.08(2H,q,J=7Hz,CH 2CH3)、 5.38(1H,dd,J=8、15Hz,CHSCOφ)、 7.1〜7.8(6H,m,ArH)、 7.8〜8.0(2H,m,ArH)、 8.56(1H,dd,J=1、7Hz,ArH) (4)エチル 3−p−メトキシペンジルチオ−3−
(2−ピリジル)プロピオネート (3)で得た化合物5.55gをメタノール80mlに溶解
し、ナトリウムメトキシド0.95gを氷冷下で加え、同温
度にて2.5時間攪拌する。反応液に酢酸1.06gを加えた
後、減圧下に濃縮乾固する。残渣を5%炭酸水素ナトリ
ウム水溶液と酢酸エチルに分配し、酢酸エチル層を乾燥
(MgSO4)した後、溶媒を減圧下で留去する。得られた
油状物5.02gをベンゼン150mlに溶解し、p−メトキシベ
ンジルクロリド2.76g及びDBU2.68gを加え、室温にて1
時間攪拌する。反応液を水洗し、乾燥(MgSO4)した
後、溶媒を減圧下で留去する。残渣をシリカゲル150gを
用いたカラムクロマトグラフィー(ベンゼン:酢酸エチ
ル=10:1)にて精製し、標記化合物を得る。収量3.26
g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.12(3H,t,J=7Hz,CH2CH 3)、 2.88(1H,dd,J=7、16Hz,CH2CO2Et)、 3.13(1H,dd,J=9、16Hz,CH2CO2Et)、 3.60(2H,s,SCH2Ar)、 3.76(3H,s,OMe)、 4.03(2H,q,J=7Hz,CH 2CH3)、 4.28(1H,dd,J=7、9Hz,CH−SPMB)、 6.76(2H,d,J=9Hz,ArH)、 7.13(2H,d,J=9Hz,ArH)、 7.0〜7.4(2H,m,ArH)、 7.57(1H,dt,J=2、8Hz,ArH)、 8.48(1H,dd,J=2、7Hz,ArH) (5)3−p−メトキシベンジルチオ−3−(2−ピリ
ジル)プロパノール エーテル150mlにリチウムアルミニウムハイドライド
1.07gを懸濁させ、アルゴン雰囲気中でエーテル70mlに
溶解した(4)で得た化合物9.34gを滴下し、滴下後1.5
時間加熱還流する。反応液に氷冷下で20%塩化アンモニ
ウム水溶液50mlを注意深く加え、セライトで濾過する。
エーテル層を水洗し乾燥(MgSO4)した後、溶媒を減圧
下で留去する。残渣をシリカゲル70gを用いたカラムク
ロマトグラフィー(酢酸エチル)にて精製し標記化合物
を得る。収量7.36g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 2.0〜2.3(2H,m,CH 2CH2OH)、 3.56(2H,s,SCH2Ar)、 3.5〜3.8(2H,m,CH 2OH)、 3.78(3H,s,OMe)、 4.08(1H,t,J=7Hz,CH−SPMB)、 6.80(2H,d,J=9Hz,ArH)、 7.15(2H,d,J=9Hz,ArH)、 7.1〜7.5(2H,m,ArH)、 7.68(1H,dt,J=2、8Hz,ArH)、 8.54(1H,dd,J=2、7Hz,ArH) (6)2,3−ジヒドロ−1−(p−メトキシベンジルチ
オ)−1H−インドリジニウム p−トルエンスルフォネ
ート (5)で得た化合物7.86gをピリジン50mlに溶解し、
p−トルエンスフォニルクロリド7.10gを加え、氷冷下
で4.5時間攪拌する。反応液に水100mlを加え、1N−水酸
化ナトリウム水溶液でpH9.2とし、エーテルで連続抽出
してピリジンを除去する。水層をベンゼン及び酢酸エチ
ルで洗浄し、水層を濃塩酸でpH1.8とし減圧下で濃縮乾
固する。残渣にエタノールを加え、不溶物を濾去し、濾
液を脱色炭処理した後濃縮し、エーテルに注ぎこむ。上
澄液を除去し、沈澱物を乾燥して標記化合物を得る。収
量9.56g。
NMRδ(DMSO−d6)ppm: 2.26(3H,s,CH3)、 2.2〜2.6(1H,m,C2−H)、 3.70(2H,s,SCH2Ar)、 3.90(3H,s,OMe)、 3.9(1H,m,C1−H)、 4.83(2H,m,C3−H2)、 6.82(2H,d,J=9Hz,ArH)、 7.06(2H,d,J=9Hz,ArH)、 7.23(2H,d,J=9Hz,ArH)、 7.46(2H,d,J=9Hz,ArH)、 7.8〜8.1(2H,m,ArH)、 8.41(1H,dt,J=1、8Hz,C7−H)、 8.91(1H,dd,J=1、7Hz,C6−H) (7)2,3−ジヒドロ−1−メルカプト−1H−インドリ
ジニウム トリフルオロメタンスルホネート (6)で得た化合物8.29g及びアニソール10.14gをト
リフルオロ酢酸50mlに溶解し、氷冷下でトリフルオロメ
タンスルホン酸4.55gを加え、同温度にて30分、室温に
て1.5時間攪拌する。反応液を減圧下で濃縮乾固し、残
渣をヘキサン、イソプロピルエーテル、エーテルで洗浄
する。この残渣をメタノールに溶解し、エーテル中に攪
拌下で注ぎこみ上澄液を除去する。沈澱物を乾燥し標記
化合物を得る。収量4.20g。
NMRδ(DMSO−d6)ppm: 2.1〜2.5(1H,m,CH2−H)、 2.6〜3.2(1H,m,CH2−H)、 4.5〜5.1(3H,m,C1−H及びC3−H2)、 7.9〜8.2(2H,m,ArH)、 8.40(1H,dt,J=1、8Hz,C7−H)、 8.91(1H,dd,J=1、7Hz,C5−H) 参考例2 2,3−ジヒドロ−2−メルカプト−1H−インドリジニ
ウム トリフルオロメタンスルホネートの合成: (1)エチル 2−ヒドロキシル−3−(2−ピリジ
ル)プロピオネート エチル 2−ピリジルピルペート(Chem.pharm.Bul
l.,1972,20.1628に従って合成した)4.31gを参考例1の
(2)と同様に反応を行い後処理し、標記化合物を得
る。収量3.84g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.22(3H,t,J=7Hz,CH2CH 3)、 3.18(1H,dd,J=7、14Hz,ArCH 2)、 3.25(1H,dd,J=4、14Hz,ArCH 2)、 4.17(2H,q,J=7Hz,CH 2CH3)、 4.60(1H,dd,J=4、7Hz,CH−OH)、 4.87(1H,br.s,OH)、 7.0〜7.2(2H,m,ArH)、 7.56(1H,m,dt,J=2、7、7Hz,ArH)、 8.41(1H,dd,J=1、6Hz、ArH) (2)エチル 2−ベンゾイルチオ−3−(2−ピリジ
ル)プロピオネート (1)で得た化合物3.96gを参考例1の(3)と同様
に反応を行い後処理し、標記化合物を得る。収量5.92
g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.17(3H,t,J=7Hz,CH2CH 3)、 3.39(1H,dd,J=7、15Hz,ArCH 2)、 3.50(1H,dd,J=7、15Hz,ArCH 2)、 4.15(2H,q,J=7Hz,CH 2CH3)、 4.88(1H,t,J=7Hz,CH−SCOφ)、 7.0〜7.6(6H,m,ArH)、 7.86(2H,m,ArH)、 8.46(1H,dd,J=1、6Hz,ArH) (3)エチル 2−p−メトキシペンジルチオ−3−
(2−ピリジル)プロピオネート (2)で得た化合物5.90gを参考例1の(4)と同様
に反応を行い後処理し、標記化合物を得る。収量4.76
g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.21(3H,t,J=7Hz,CH2CH 3)、 3.10(1H,dd,J=7、15Hz,ArCH 2)、 3.27(1H,dd,J=8、15Hz,ArCH 2)、 3.75(3H,s,OMe)、 3.77(2H,s,SCH2Ar)、 3.7〜3.9(1H,m,CH−SPMB)、 4.12(2H,q,J=7Hz,CH 2CH3)、 6.76(2H,d,J=9Hz,ArH)、 6.9〜7.3(4H,m,ArH)、 7.50(1H,dt,J=2、8Hz,ArH)、 8.40(1H,dd,J=1、6Hz,ArH) (4)2−p−メトキシペンジルチオ−3−(2−ピリ
ジル)プロパノール (3)で得た化合物994mgを参考例1の(5)と同様
に反応を行い後処理し標記化合物を得る。収量694mg。
NMRδ(CDCl3)ppm: 3.0〜3.5(2H,m,ArCH 2)、 3.5〜4.3(3H,m,CH 2OHとCH−SPMB)、 3.64(2H,s,OMe)、 3.76(3H,s,OMe)、 6.76(2H,d,J=9Hz,ArH)、 7.0〜7.3(2H,m,ArH)、 7.12(2H,d,J=9Hz,ArH)、 7.54(1H,dt,J=2、7Hz,ArH)、 8.40(1H,dd,J=2、7Hz,ArH) (5) 2,3−ジヒドロ−2−(p−メトキシベンジル
チオ)−1H−インドリジニウム クロライド (4)で得た化合物0.8gを四塩化炭素40mlに溶解し、
トリフェニルフォスフィン1.45gを加え20時間加熱還流
する。冷却後、上澄液を傾瀉して除去し、沈澱した黒青
色のオイルを水と酢酸エチルとに分配する。水層をクロ
ロホルムで5回洗浄し水層を脱色炭処理した後、減圧下
で濃縮乾固し、標記化合物を得る。収量0.53g。
NMRδ(DMSO−d6)ppm: 3.2〜3.7(2H,m,C1−H2)、 3.77(3H,s,OMe)、 3.97(2H,s,SCH2Ar)、 3.7〜4.0(1H,m,C2−H)、 4.83(1H,dd,J=5、13Hz,C3−H)、 5.10(1H,dd,J=7、13Hz,C3−H)、 6.92(2H,d,J=9Hz,ArH)、 7.32(2H,d,J=9Hz,ArH)、 7.8〜8.2(2H,m,C6−H及びC8−H)、 8.54(1H,dt,J=1、8Hz,C7−H)、 9.00(1H,dd,J=1、7Hz,C5−H) (6) 2,3−ジヒドロ−2−メルカプト−1H−インド
リジニウム トリフルオロメタンスルホネート (5)で得た化合物535mgを参考例1の(7)と同様
に反応を行い後処理し、標記化合物を得る。収量520m
g。
NMRδ(D2O)ppm: 3.2〜4.4(3H,m,C1−H2とC2−H)、 4.7〜5.0(1H,m,C3−H)、 5.1〜5.4(1H,m,C3−H)、 7.7〜8.1(2H,m,C6−H及びC8−H)、 8.52(1H,dt,J=2、8Hz,C7−H)、 8.84(1H,dd,J=2、8Hz,C5−H) 参考例3 6,7−ジヒドロ−7−メルカプト−5H−ピロロ〔1,2−
a〕イミダゾール トリフルオロメタンスルホネートの
合成: (1) 6,7−ジヒドロ−7−p−メトキシベンジルチ
オ−5H−ピロロ〔1,2−a〕イミダゾール 2−エトキシ−3−p−エトキシベンジルチオ−1−
ピロリン(特開昭60−56987号公報に開示された方法に
従って合成した)531mg、アミノアセトアルデヒドジメ
チルアセタール315mg及び酢酸180mgをエタノール30mlに
溶解し、1時間加熱還流する。反応液を減圧下で濃縮乾
固し、残渣をベンゼンと1N水酸化ナトリウム水溶液4ml
を含む水40mlに分配し、ベンゼン層を水洗し乾燥(MgSO
4)した後溶媒を減圧下で留去する。無色透明油状物700
mgを得る。この油状物をベンゼン30mlに溶解し、p−ト
ルエンスルホン酸(水和物)1.14gを加え1時間加熱還
流する。反応液を冷却した後5%炭酸水素ナトリウム水
及び水で洗浄し乾燥した後、溶媒を留去する。残渣をシ
リカゲル20gを用いたカラムクロマトグラフィー(クロ
ロホルム:メタノール=19:1)で精製し、無色透明で油
状の標記化合物が得られる。冷蔵庫内に放置していると
結晶となる。収量0.53g。
m.p.65〜73℃ IR(KBrディスク)cm-1:1600、1500、1240 NMRδ(CDCl3)ppm: 2.2〜2.5(1H,m,C6−H)、 2.6〜3.0(1H,m,C6−H)、 3.76(3H,s,OMe)、 3.7〜4.2(5H,m,C5−H2、C7−H及びSCH2Ar)、 6.79(2H,d,J=9Hz,ArH)、 6.83(1H,d,J=2Hz)、 7.05(1H,d,J=2Hz)、 7.29(2H,d,J=9Hz,ArH) (2) 6,7−ジヒドロ−7−メルカプト−5H−ピロロ
〔1,2−a〕イミダゾール トリフルオロメタンスルホ
ネート (1)で得た化合物0.50gを参考例1の(7)と同様
に反応を行い後処理し標記化合物を得る。収量0.56g。
NMRδ(DMSO−d6+D2O)ppm: 2.0〜2.7(1H,m,C6−H)、 3.0〜3.6(1H,m,C6−H)、 4.24(2H,m,C5−H2)、 4.70(1H,dd,J=4、7Hz,C7−H)、 7.65(2H,br.s,ArH) 参考例4 6,7−ジヒドロ−6−メルカプト−5H−ピロロ〔1,2−
a〕イミダゾール トリフルオロメタンスルホン酸塩の
合成: (1) 4−ベンゾイルチオ−2−ピロリドン トリフェニルホスフィン10.5gをTHF50mlに溶解し、氷
冷下でジエチルアゾジカルボキシレート6.97gのTHF(3m
l)溶液を加える。30分後、更にTHF30mlを加えた後、4
−ヒドロキシ−2−ピロリドン〔R.ペレガタ等(Pelleg
ata et al.),合成(Synthesis),615(1978)の方法
で合成〕2.02gとチオ安息香酸4.71mlとTHF80mlに懸濁さ
せた液を20分間で滴下する。更に室温下にて1時間40分
攪拌した後、減圧濃縮する。酢酸エチルに溶解し、5%
炭酸水素ナトリウム水溶液で洗い、更に飽和食塩水で洗
った後、Na2SO4で乾燥し減圧濃縮する。残渣をシリカゲ
ル120gのクロマトグラフィー〔ベンゼン−酢酸エチル混
合溶媒(混合比を1:1から1:4,1:9へと変え、次第に酢酸
エチルを増量した溶媒)および酢酸エチル溶出〕にて精
製すると、黄色粉末の標記化合物を得る。収量3.47g。
m.p.110〜112℃ IR(KBr.,ディスク)cm-1:1690、1650 NMRδ(CDCl3)ppm: 2.41(1H,dd,J=6、18Hz,C3−H)、 2.93(1H,dd,J=9、18Hz,C3−H)、 3.43(1H,dd,J=5、10Hz,C5−H)、 3.99(1H,dd,J=8、10Hz,C5−H)、 4.4(1H,m,C4−H)、 6.8(1H,br,NH)、 7.4−8.0(5H,m,−C6H5) (2) 4−(p−メトキシベンジルチオ)−2−ピロ
リドン 金属ナトリウム0.37gをメタノール30mlに氷冷下で溶
解し、−10℃に冷却し、攪拌下に上記(1)で得た化合
物3.43gのメタノール30ml溶液を加え、同温度にて1時
間攪拌する。この反応液に同温度でp−メトキシベンジ
ルクロリド2.51gを加えた後、室温下にて手1時間30分
攪拌する。溶媒を減圧留去し、酢酸エチルを加え、水洗
し、更に5%炭酸水素ナトリウム水溶液、10%クエン酸
水溶液および飽和食塩水で洗い、Na2SO4で乾燥した後減
圧濃縮する。残渣をシリカゲル160gをカラムクロマトグ
ラフィーに付す。ベンゼン−酢酸エチル混合溶媒(混合
比1:1から次第に酢酸エチルを増量した溶媒)、更に酢
酸エチルで溶出し、目的物を含む画分を合せて濃縮する
と、無色結晶の標記化合物を得る。収量2.69g。
m.p.95〜96℃ IR(KBrディスク)cm-1:3240、1670、1610、1510 NMRδ(CDCl3)ppm: 2.16(1H,dd,J=7、18Hz,C3−H)、 2.64(1H,dd,J=8、18Hz,C3−H)、 3.2〜3.6(3H,m,C4−H、C5−H2)、 3.73(2H,s,−S・CH 2C6H4−)、 3.80(3H,s,−OCH3)、 6.1(1H,br.,NH)、 6.85,7.27(各々2H,各々d,J=9Hz,−C6H4−) (3) 2−エトキシ−4−(p−メトキシベンジルチ
オ)−1−ピロリン エピクロルヒドリン2.75ml、BF3・(C2H52O5.89ml
から調製したメーヤワイン(Meerwein)試薬〔H.メーヤ
ワイン(Meerwein),有機合成(Organic Synthesis),
Coll.Vol.V,P.1080)を無水ジクロロメタン30mlに溶解
し、氷冷下で上記(2)で得た化合物2.37gを加え、室
温下で1時間攪拌する。5%炭酸ナトリウム水溶液を加
えアルカリ性としジクロロメタンで抽出する。有機層を
水洗しNa2SO4で乾燥した後、減圧濃縮する。残渣をシリ
カゲル50gのカラムクロマトグラフィー(ベンゼン:酢
酸エチル=1:1)で精製する。目的物を含む画分を合
せ、減圧濃縮すると淡褐色油状の標記化合物が得られ
る。収量1.97g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.28(3H,t,J=7Hz,OCH2CH 3)、 2.6(2H,m,C3−H2)、 3.77(3H,s,OCH3)、 4.17(2H,q,J=7Hz、−O−CH 2−CH3)、6.82,7.21(各
々2H,各々d,J=9Hz,−C6H4−) (4) 6,7−ジヒドロ−6−p−メトキシベンジルチ
オ−5H−ピロロ〔1,2−a〕イミダゾール 2−エトキシ−4−p−メトキシベンジルチオ−1−
ピロリン930mgおよびアミノアセトアルデヒドジメチル
アセタール552mgをメタノール50mlに溶解し、酢酸315mg
を加えて1時間加熱還流する。冷却した後、酢酸エチ
ル、水を加え、1N水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性
として分配する。酢酸エチル層を水洗し、次いで飽和食
塩水で洗い、Na2SO4により乾燥した後減圧濃縮する。残
渣をベンゼン70mlに溶解し、p−トルエンスルホン酸1
水和物1gを加え3時間加熱還流する。溶媒を減圧留去し
残渣に水、酢酸エチルを加え、5%炭酸水素ナトリウム
水溶液でアルカリ性として分配する。酢酸エチル層を水
洗しNa2SO4で乾燥した後、減圧濃縮する。残渣をシリカ
ゲル25gのカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:
メタノール=19:1)にて精製し、目的物を含む画分を合
せて減圧濃縮すると、褐色油状の標記化合物が得られ
る。収量731mg。
NMRδ(CDCl3)ppm: 3.77(2H,s,−S−CH 2−C6H4−)、 3.80(3H,s,−OCH3)、 6.79,7.02(各々1H,J=各々1Hz,イミダゾール環プロト
ン)、 6.85,7.24(各々2H,J=各々9Hz,−C6 H 4−OCH3) (5) 6,7−ジヒドロ−6−メルカプト−5H−ピロロ
〔1,2−a〕イミダゾール トリフルオロメタンスルホ
ン酸塩 (4)で得た化合物354mgをアニソール0.5ml、トリフ
ルオロ酢酸4mlに溶解し、氷冷下でトリフルオロメタン
スルホン酸0.12mlを加え、室温に戻し30分間攪拌する。
反応液を参考例1の(7)に準じて後処理し、褐色油状
の標記化合物が得られる。収量390mg。
NMRδ(D2O)ppm: 4.80(HOD)、 7.43(2H,s,イミダゾール環プロトン) 参考例5 6,7−ジヒドロ−メルカプト−5H−ピロロ〔1,2−c〕
イミダゾール トリフルオロメタンスルホン酸塩の合
成: (1) 3−(イミダゾール−4−イル)−2−p−メ
トキシベンジルチオプロピオン酸 L−ヒスチジンより文献〔フィジオロジカルケミスト
リー(Physiol.Chem.),276,126(1942)〕記載の方法
に従って合成した2−クロロ−3−(イミダゾール−4
−イル)プロピオン酸6.01gを水酸化ナトリウム3.0gを
含む水50mlに溶解し、p−メトキシベンジルメルカプタ
ン5.3gを加えて、室温にて3日間攪拌する。反応液をベ
ンゼンで洗浄し、水層に酢酸を加えてpHを3〜4とす
る。減圧濃縮し、析出した結晶を濾取し、エタノール及
びエーテルで洗浄し、m.p.85〜88℃の無色針状晶として
標記化合物を得る。収量5.8g。
IR(KBrディスク)cm-1: 3500〜2500、1580、1510 NMRδ(NaOD)ppm: 2.92(2H,m,C3−メチレン)、 3.43(1H,dd,J=7、8Hz,C2−H)、 3.70(2H,s,SCH2Ar)、 3.81(3H,s,OCH3)、 6.82(1H,d,J=1Hz,イミダゾール5位プロトン)、 6.93(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.27(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.58(1H,d,J=1Hz,イミダゾール2位プロトン) (2) 3−(イミダゾール−4−イル)−2−p−メ
トキシベンジルチオプロピオン酸 メチルエステル 30mlのメタノールを−10℃に冷却し、攪拌下で0.47ml
のチオニルクロリドを滴下し、10分攪拌する。この溶液
に(1)で得た化合物1.46gを加え室温にて1時間攪拌
する。減圧濃縮し、残渣にベンゼンを加え溶媒を減圧留
去した後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロ
ロホルムで抽出する。Na2SO4にて乾燥した後、溶媒を減
圧留去し、標記化合物を得る。収量0.98g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 3.03(2H,m,C3−メチレン)、 3.54(1H,dd,J=6、8Hz,C2−H)、 3.70(2H,s,SCH2Ar)、 3.79(3H,s,OCH3)、 6.82(3H,m,イミダゾール5位プロトン及び2×ArH)、 7.22(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.51(1H,d,J=1Hz,イミダゾール2位プロトン) (3) 3−(イミダゾール−4−イル)−2−(p−
メトキシベンジルチオ)プロパノール (2)で得た化合物720mgを15mlのイソプロパノール
に溶解し、780mgの塩化カルシウムと180mgの水素化ホウ
素ナトリウムを加え、室温にて5時間攪拌する。反応液
に酢酸エチルを加え、水及び飽和食塩水で洗浄する。Na
2SO4にて乾燥後、少量のシリカゲルを用いたカラムクロ
マトグラフィーに付し、溶媒を減圧留去して、標記化合
物を得る。収量566mg。
NMRδ(CDCl3)ppm: 2.93(3H,m,C2−H及びC3−メチレン)、 3.64(2H,m,C1−メチレン)、 3.68(2H,s,SCH2Ar)、 3.77(3H,s,OCH3)、 6.76(1H,d,J=1Hz,イミダゾール5位プロトン)、 6.81(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.20(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.50(1H,d,J=1Hz,イミダゾール2位プロトン) 質量分析:m/e279(M++1) (4) 4−(2−クロロ−3−p−メトキシベンジル
チオプロピル)イミダゾール (3)で得た化合物560mgをTHF20mlと四塩化炭素10ml
の混液に溶解し、トリフェニルフォスフィン630mgを加
え2.5時間加熱還流する。冷却した後トリエチルアミン
を加えて減圧留去し、残渣をシリカゲル15gを用いたカ
ラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=
9:1)で精製し標記化合物を得る。収量234mg。
NMRδ(CDCl3)ppm: 2.79(2H,d,J=6Hz,−CH 2SPMB)、 3.14(2H,m,−CH2−)、 3.72(2H,s,SCH2Ar)、 3.78(3H,s,OCH3)、 4.22(1H,m,CHCl)、 6.82(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 6.87(1H,d,J=1Hz,イミダゾール5位プロトン)、 7.21(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.56(1H,d,J=1Hz,イミダゾール2位プロトン)、 7.80(1H,br.s,NH) (5) 6,7−ジヒドロ−6−p−メトキシベンジルチ
オ−5H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾール (4)で得た化合物2.21gをアセトン40mlに溶解し、1
1.1gのヨウ化ナトリウムを加え、24時間加熱還流する。
溶媒を減圧留去した後クロロホルムを加え、希水酸化ナ
トリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄する。Na2SO4
て乾燥後溶媒を減圧留去し、残渣を60gのシリカゲルを
用いたカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタ
ノール=19:1)にて精製し、標記化合物を得る。収量0.
89g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 3.77(2H,s,SCH2Ar)、 3.81(3H,s,OCH3)、 6.86(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.25(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 質量分析:m/e260(M+) (6) 6,7−ジヒドロ−6−メルカプト−5H−ピロロ
〔1,2−c〕イミダゾール トリフルオロメタンスルホ
ン酸塩 (5)で得た化合物323mgとアニソール0.4mlおよびト
リフルオロ酢酸4mlの混液に氷冷下でトリフルオロメタ
ンスルホン酸0.12mlを加え、室温にて30分攪拌する。溶
媒を減圧留去し、キシレンを加えて減圧留去し、この操
作を繰り返し、残渣をエーテルにて洗浄し標記化合物を
得る。収量360mg。
TLC:Rf=0.05 〔メルク社製シリカゲルプレート、厚さ:〇テ25mm;展
開溶媒:クロロホルム−メタノール=9:1;ニトロプルシ
ッドナトリウムにより紫色に呈色する。〕 NMRδ(D2O)ppm: 4.80(HOD)、 参考例6 6,7−ジヒドロ−1−ヒドロキシル−6−メルカプト
−5H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾールの合成: (1)1−t−ブトキシカルボニル−2−エトキシカル
ボニル−4−オキソピロリジン 1−t−ブトキシカルボニル−L−ヒドロキシプロリ
ン エチルエステル7.77gをDMSO30mlに溶解し、ジシク
ロヘキシルカルボジイミド18.4gを加え、室温で攪拌下
にピリジン2.4ml及びトリフルオロ酢酸1.2mlを滴下す
る。同温度にて2時間攪拌した後、反応混合物に酢酸エ
チルを加え不溶物を濾去する。濾液を水洗し、Na2SO4
て乾燥した後、溶媒を減圧留去する。残渣をシリカゲル
120gのカラムクロマトグラフィー(ベンゼン:酢酸エチ
ル=98:2)で精製し、標記化合物を得る。収量7.1g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.28(3H,t,J=6Hz,CH2CH 3)、 1.48(9H,s,C(CH3)3)、 2.40〜3.13(2H,m,C3−メチレン)、 3.86(2H,s,C5−メチレン)、 4.18(2H,q,J=6Hz,OCH 2CH3)、 4.65〜4.85(1H,m,C2−H) (2)1−t−ブトキシカルボニル−2−エトキシカル
ボニル−4−ヒドロキシピロリジン (1)で得た化合物9.4gをメタノール100mlに溶か
し、水素化ホウ素ナトリウム0.7gを0〜5℃にて加え、
同温度にて30分攪拌する。溶媒を減圧留去し、残留物に
酢酸エチル、水及び塩化アンモニウムを加え有機層を分
離する。水及び飽和食塩水にて洗浄した後、Na2SO4にて
乾燥し溶媒を減圧留去して標記化合物を得る。収量9.4
g。
(3)1−t−ブトキシカルボニル−2−エトキシカル
ボニルピロリジン−4−イル トシレート (2)で得た化合物9.5gをピリジン100mlに溶解し、
0〜5℃に冷却し、攪拌下でp−トルエンスルホニルク
ロリド10.5gを加え、室温にて17時間攪拌する。溶媒を
減圧留去し、酢酸エチルを加えて水洗し、Na2SO4により
乾燥した後、溶媒を減圧留去する。残渣をシリカゲル15
0gのカラムクロマトグラフィー(ベンゼン:酢酸エチル
=95:5)で精製し、標記化合物を得る。収量13.4g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.23(3H,t,J=6Hz,CH2CH 3)、 1.43(9H,s,C(CH3)3)、 2.20〜2.53(5H,m,CH3及びC3−メチレン)、 3.50〜3.65(2H,m,C5−メチレン)、 3.95〜4.45(3H,m,C2−H及びOCH 2CH3)、 4.86〜5.10(1H,m,C4−H)、 7.25(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.66(2H,d,J=9Hz,2×ArH) (4)1−t−ブトキシカルボニル−2−エトキシカル
ボニル−4−p−メトキシベンジルチオピロリジン (3)で得た化合物13gをベンゼン300mlに溶解し、p
−メトキシベンジルメルカプタン9.7g及びDBU9.6gを加
えアルゴン雰囲気下で7時間加熱還流する。溶媒を減圧
留去し、残渣をシリカゲル300gのカラムクロマトグラフ
ィー(ベンゼン:酢酸エチル=95:5)で精製し、標記化
合物を得る。収量10.3g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.25(3H,t,J=6Hz,CH2CH 3)、 1.42(9H,s,C(CH3)3)、 1.70〜2.60(2H,m,C3−メチレン)、 3.00〜3.30(2H,m,C5−メチレン)、 3.67(2H,s,SCH2Ar)、 3.77(3H,s,OCH3)、 4.00〜4.30(3H,m,C2−H及びOCH 2CH3)、 6.78(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.16(2H,d,J=9Hz,2×ArH) (5)1−t−ブトキシカルボニル−2−カルバモイル
−4−p−メトキシベンジルチオピロリジン (4)で得た化合物1.76gをメタノール30mlに溶解
し、28%アンモニア水30mlを加え、封管中で40〜45℃に
て40時間攪拌する。酢酸エチルで抽出し、10%クエン酸
水溶液および飽和食塩水で洗浄し、Na2SO4にて乾燥した
後溶媒を減圧留去する。残渣を30gのシリカゲルを用い
たカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノー
ル=9:1)で精製し標記化合物を得る。収量1.00g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.45(9H,s,C(CH3)3)、 1.80〜2.80,(2H,m,C3−メチレン)、 3.20〜3.70(3H,m,C4−HおよびC5−メチレン)、 3.73(2H,s,SCH2Ar)、 3.79(3H,s,OCH3)、 4.30(1H,m,C2−H)、 6.84(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.23(2H,d,J=9Hz,2×ArH) (6)2−カルバモイル−4−p−メトキシベンジルチ
オピロリジン (5)で得た化合物1.00gとアニソール1.0mlとの混合
物に、トリフルオロ酢酸7mlを加えて室温にて40分攪拌
する。溶媒を減圧留去し、残留物にエーテルを加えて洗
浄する。残渣を希塩酸に溶解しエーテルで洗う。水層を
希水酸化ナトリウム水溶液にてアルカリ性とし、クロロ
ホルムで抽出する。Na2SO4により乾燥した後溶媒を減圧
留去し、白色固体として標記化合物を得る。収量0.59
g。
IR(KBrディスク)cm-1: 3400〜2800、1650、1515 NMRδ(CDCl3)ppm: 2.20(2H,m,C3−メチレン)、 2.90(2H,m,C5−メチレン)、 3.20(1H,m,C4−H)、 3.69(2H,s,SCH2Ar)、 3.80(3H,s,OCH3)、 3.90(1H,m,C2−H)、 6.84(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.22(2H,d,J=9Hz,2×ArH) (7)6,7−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−6−p−メト
キシベンジルチオ−5H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾー
ル (6)で得た化合物0.59gを30mlのエタノールに溶解
し、1.96gのオルトギ酸エチルおよび8mgのp−トルエン
スルホン酸水和物を加え、3時間還流する。溶媒を留去
し、残留物を20gのシリカゲルを用いたカラムクロマト
グラフィー(クロロホルム:メタノール=49:1)で精製
し、標記化合物を得る。収量278mg。
NMRδ(CDCl3)ppm: 3.72(2H,s,SCH2Ar)、 3.80(3H,s,OCH3)、 6.85(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.23(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 8.16(1H,s,C3−H) (8)6,7−ジヒドロ−1−ヒドロキシル−6−メルカ
プト−5H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾール (7)で得た化合物358mgに氷冷下でアニソール0.5ml
およびトリフルオロ酢酸4mlを加え、次いでトリフルオ
ロメタンスルホン酸0.1mlを加え、室温にて3時間攪拌
する。溶媒を減圧留去し、キシレンを加えて減圧留去
し、この操作を繰り返し、石油エーテルにて洗浄した後
減圧乾燥して標記化合物を得る。収量390mg。
TLC:Rf=0.2 (メルク社製シリカゲルプレート、厚さ0.25mm、展開溶
媒;CHCl3:CH3OH=9:1、ニトロプルシッドナトリウム
により紫色に呈色) NMRδ(D2O+DMSOd6)ppm: 参考例7 6,7−ジヒドロ−6−メルカプト−5H−ピロロ〔2,1−
c〕−1,2,4−トリアゾール トリフルオロメタンスル
ホン酸塩の合成: (1)6,7−ジヒドロ−6−p−メトキシベンジルチオ
−5H−ピロロ〔2,1−c〕−1,2,4−トリアゾール 2−エトキシ−4−p−メトキシベンジルチオ−1−
ピロリン1.06gのエタノール(50ml)溶液に、ホルミル
ヒドラジン0.36gを加え、アルゴン雰囲気下で80℃にて
加熱攪拌する。1時間30分後、更にホルミルヒドラジン
0.24gを追加し30分間同温度にて加熱攪拌する。酢酸0.6
gを加えて30分間同温度で加熱攪拌した後室温まで冷却
し、酢酸エチルと5%炭酸ナトリウム水溶液とを加えて
分配する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥
した後溶媒を減圧下で留去する。
質量分析:m/e 279(M+ 6.83(2H,d,J=9Hz,Ar−H)、 7.21(2H,d,J=9Hz,Ar−H)、 7.85、8.34(各々0.5H、各々s) 得られた濃縮残渣に酢酸20mlを加え、100℃にて4時
間加熱する。冷却した後、反応液を氷水にあけ、炭酸ナ
トリウムで中和した後酢酸エチルで抽出する。有機層を
水洗しNa2SO4で乾燥した後減圧濃縮する。残渣を20gの
シリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(CHC
l3:CH3OH=9:1で溶出)にて精製し、褐色固体の標記化
合物を得る。収量516mg。
IR(KBrディスク)cm-1:1600、1520、1500 NMRδ(CDCl3)ppm: 3.80(2H,s,−S−CH 2−C6H4−OCH3)、 3.81(3H,s,−OCH3)、 6.86(2H,d,J=9Hz,Ar−H)、 7.24(2H,d,J=9Hz,Ar−H)、 8.02(1H,s,−N−CH=N−N=) 質量分析:m/e 261(M+) (2)6,7−ジヒドロ−6−メルカプト−5H−ピロロ
〔2,1−c〕−1,2,4−トリアゾール (1)で得た化合物210mgをアニソール0.5mlおよひト
リフルオロ酢酸4mlに溶解し、氷冷下でトリフルオロメ
タンスルホン酸0.09mlを加え、室温にて20分間攪拌す
る。反応液を減圧濃縮し、キシレン20mlを加えて濃縮す
る。同様にキシレンを加え、濃縮する操作を2度繰り返
し、残渣をエーテルでかきまぜて洗い、エーテルを傾瀉
して除く。同様にエーテルによる洗浄を2度繰り返し、
減圧濃縮すると褐色油状の標記化合物が得られる。収量
250mg。
NMRδ(D2O)ppm: 9.23(1H,s,トリアゾールプロトン) 参考例8 3−アミノ−6,7−ジヒドロ−6−メルカプト−5H−
ピロロ〔2,1−c〕−1,2,4−トリアゾール トリフルオ
ロメタンスルホネートの合成: (1)4−p−メトキシベンジルチオ−2−チオセミカ
ルバゾノピロリジン 2−エトキシ−4−p−メトキシベンジルチオ−1−
ピロリン900mgと塩酸チオセミカルバジド433mgとをエタ
ノール30ml中で1.5時間加熱還流する。反応液を減圧下
で濃縮乾固し、残渣を酢酸エチルと5%炭酸水素ナトリ
ウム水溶液とに分配し、有機層を水洗し乾燥(MgSO4
した後、溶媒を減圧下で留去する。残渣をシリカゲル25
gを用いたカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)に
て精製し、無色泡状の標記化合物を得る。収量230mg。
NMRδ(CDCl3)ppm: 2.3〜3.0(2H,m,C4−H2)、 3.2〜3.5(2H,m,C2−H2)、 3.72(2H,s,SCH2Ar)、 3.80(3H,s,OMe)、 3.70〜4.0(1H,m,C3−H)、 6.85(2H,d,J=9Hz,ArH)、 7.23(2H,d,J=9Hz,ArH) FD 質量分析:m/e 311(M++1) (2)4−p−メトキシベンジルチオ−2−(3−メチ
ルイソチオセミカルバジド)−1−ピロリン (1)で得た化合物230mgをエタノール20mlに溶解
し、ヨウ化メチル312mgをエタノール20mlに溶解し、ヨ
ウ化メチル312mgを加え、室温で5時間攪拌する。反応
液を減圧下で濃縮乾固し、残渣を酢酸エチルと1N水酸化
ナトリウム水溶液2mlを含む水約30mlとに分配し、有機
層を水洗乾燥(MgSO4)後、溶媒を減圧下で留去する。
淡黄色油状の標記化合物を得る。収量195mg。
NMRδ(CDCl3)ppm: 2.40(3H,s,SMe)、 2.48(1H,dd,J=8、16Hz,C3−H)、 2.85(1H,dd,J=8、16Hz,C3−H)、 3.2〜3.7(3H,m,C4−HとC5−H2)、 3.75(2H,s,SCH2Ar)、 3.80(3H,s,OMe)、 5.05(2H,br.s,NH2)、 5.75(1H,br.s,NH)、 6.84(2H,d,J=9Hz,ArH)、 7.24(2H,d,J=9Hz,ArH) FD 質量分析:m/e 324(M+) (3)3−アミノ−6,7−ジヒドロ−6−(p−メトキ
シベンジルチオ)−5H−ピロロ〔2,1−c〕−1,2,4−ト
リアゾール (2)で得た化合物190mgをエタノール4ml及び1N水酸
化ナトリウム水溶液2mlの混合液に溶解し、30分間加熱
還流する。冷却後析出した結晶を濾取し、水、エタノー
ル及びエーテルで洗浄し、標記化合物を得る。収量98m
g。
m.p.245−248℃(分解) NMRδ(CMSO−d6)ppm: 2.7〜4.1(5H,m,C5−H2、C6−H及びC7−H2)、 3.76(3H,s,OMe)、 3.81(2H,s,SCH2Ar)、 5.64(1H,s,NH)、 6.88(2H,d,J=9Hz,ArH)、 7.28(2H,d,J=9Hz,ArH)、 8.32(1H,s,NH) 元素分析(%):(C13H16N4OSに対して) 計算値 C 56.50 H 5.85 N 20.27 実測値 C 56.31 H 5.74 N 20.00 (4)3−アミノ−6,7−ジヒドロ−6−メルカプト−5
H−ピロロ〔2,1−c〕−1,2,4−トリアゾール トリフ
ルオロメタンスルホネート (3)で得た化合物94mgを、参考例1の(7)と同様
に、反応を行い後処理して標記化合物を得る。収量100m
g。
NMRδ(D2O)ppm: 2.8〜3.1(1H,m,C7−H)、 3.4〜3.6(1H,m,C7−H)、 3.8〜4.0(1H,m,C6−H)、 4.2〜4.6(2H,m,C5−H2)、 4.80(HOD) 参考例9 2,3−ジヒドロ−2−メルカプト−1H−ピラゾロ〔1,2
−a〕ピラゾリウム トリフルオロメタンスルホネート
の合成: (1)1−クロロ−2−ヒドロキシル−3−p−メトキ
シベンジルチオプロパン エピクロルヒドリン2.78mlとp−メトキシベンジルメ
ルカプタン2.78mlを油浴上で120〜130℃にて3時間加熱
攪拌する。冷却後、シリカゲル100gを用いたカラムクロ
マトグラフィー(ベンゼン)で精製し、標記化合物を得
る。収量1.44g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 2.40〜2.80(2H,m,−SCH2−)、 2.84(1H,br.s,OH)、 3.50〜3.64(2H,m,−CH2Cl)、 3.70(2H,s,SCH2Ar)、 3.78(3H,s,OCH3)、 6.85(2H,d,J=9H,2×ArH)、 7.25(2H,d,J=9H,2×ArH)、 (2)1,2−エポキシ−3−p−メトキシベンジルチオ
プロパン (1)で得た化合物1.44gに水酸化ナトリウム0.28gの
水(1.8ml)溶液を加え、室温にて17時間攪拌する。反
応液にジクロルメタンを加え、水洗し、Na2SO4にて乾燥
した後、溶媒を減圧留去する。残渣をシリカゲル20gを
用いたカラクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製
し、標記化合物を得る。収量0.54g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 2.45〜2.85(4H,m,−SCH2−、−CH2−)、 3.76(2H,s,SCH2Ar)、 3.79(3H,s,OCH3)、 6.85(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.27(2H,d,J=9Hz,2×ArH) (3)1−(2−ヒドロキシ−3−p−メトキシペンジ
ルチオプロピル)ピラゾール (2)で得た化合物500mgとピラゾール190mgとをDMF
2.5mlに溶解し、炭酸カリウム655mgを加えて90℃にて7
時間加熱攪拌する。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲ
ル20gを用いたカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム:メタノール=99:1)で精製し、標記化合物を得る。
収量660mg。
NMRδ(CDCl3)ppm: 2.32〜2.52(2H,m,−SCH2−)、 3.70(2H,s,SCH2Ar)、 3.78(3H,s,OCH3)、 6.26(1H,t,J=3Hz,ピラゾール4位プロトン)、 6.82(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.20(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.41および7.53(各1H,各d,J=3Hz,ピチゾール3位およ
び5位プロトン) (4)1−(3−クロロ−2−p−メトキシベンジルチ
オプロピル)ピラゾール (3)で得た化合物600mgを四塩化炭素6mlに溶解し、
トリフェニルフォスフィン680mgを加え50〜60℃にて17
時間攪拌する。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲル15
gを用いたカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)
で精製し、標記化合物を得る。収量480mg。
NMRδ(CDCl3)ppm: 3.10〜3.63(5H,m)、 3.79(3H,s,OCH3)、 4.10〜4.60(2H,m,CH2N)、 6.26(1H,t,J=3Hz,ピラゾール4位−H)、 6.82(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.20(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.45および7.56(各1H,各d,J=3Hz,ピラゾール3位およ
び5位プロトン) (5)2,3−ジヒドロ−2−p−メトキシベンジルチオ
−1H−ピラゾロ〔1,2−a〕ピラゾリウム イオダイド (4)で得た化合物0.46gをアセトン40mlに溶解し、
ヨウ化カリウム1.3gを加えて30時間加熱還流する。溶媒
を減圧留去し、残留物にエーテルを加えエーテル層を除
去し、沈澱物にクロロホルムを加えて不溶物を濾去す
る。濾液を減圧濃縮し、標記化合物を得る。収量0.28
g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 3.82(3H,s,OCH3)、 3.93(2H,m,SCH2Ar)、 4.35〜4.70(3H,m)、 5.00〜5.35(2H,m)、 6.70〜7.00(3H,m,2×ArHおよびピラゾールのプロト
ン)、 7.33(2H,m,2×ArH)、 8.37(2H,d,J=3Hz) (6)2,3−ジヒドロ−2−メルカプト−1H−ピラゾロ
〔1,2−a〕ピチゾリウム トリフルオロメタンスルホ
ネート (5)で得た化合物0.28g、アニソール0.5mlおよびト
リフルオロ酢酸4mlの混液に、トリフルオロメタンスル
ホン酸0.5mlを加え、室温にて1時間攪拌する。溶媒を
減圧留去し、残留物にキシレンを加え減圧濃縮する操作
を2〜3回繰り返し、残渣を石油エーテルで洗浄し、標
記化合物を得る。収量0.2g。
NMRδ(D2O)ppm: 4.40〜4.70(3H,m)、 4.80(HOD)、 6.92(1H,t,J=3Hz,6位−H)、 8.26(2H,d,J=3Hz,5位および7位−H) 参考例10 1−メルカプト−4−メチルピロリチジニウム トリ
フルオロメタンスルホネートの合成: (1)3−(1−t−ブトキシカルボニルピロリジン−
2−イル)−3−オキソプロピオン酸エチルエステル マグネシウム0.57gをエタノール9mlに加え、四塩化炭
素1.5mlを加えて室温にて2時間攪拌する。マロン酸モ
ノエチルエステル6.75gのTHF(30ml)溶液を加え、反応
液が透明になったら溶媒を減圧留去する。一方、N−t
−ブトキシカルボニルプロリン6.45gをTHF50mlに溶か
し、室温にて攪拌下にカルボニルジイミダゾール5.35g
を加え、同温度にて30分攪拌する。この混合物に上記の
ようにして得られたマグネシウム錯体のTHF溶液を加
え、室温にて2時間攪拌する。反応混合物に酢酸エチル
を加え1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および水
にて順次洗浄する。Na2SO4にて乾燥し溶媒を減圧濃縮
し、残渣をシリカゲル100gを用いたカラムクロマトグラ
フィー(ベンゼン:酢酸エチル=95:5)で精製し標記化
合物を得る。収量6g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.26(3H,t,J=6Hz,−CH2CH 3)、 1.45(9H,s,C(CH3)3)、 1.70〜2.30(4H,,m)、 3.30〜3.63(4H,m)、 4.16(2H,q,J=6Hz,CH 2CH3)、 4.10〜4.45(1H,m) (2)3−(1−t−ブトキシカルボニルピロリジン−
2−イル)−3−ヒドロキシプロピオン酸 エチルエス
テル (1)で得た化合物3gをメタノール30mlに溶解し、0
〜5℃に冷却し、攪拌下で水素化ホウ素ナトリウム200m
gを加え同温度で1時間攪拌する。塩化アンモニウム2g
および水を加え、クロロホルムで抽出し、飽和食塩水に
て洗浄し、Na2SO4にて乾燥した後溶媒を減圧留去する。
残渣をシリカゲル50gを用いたカラムクロマトグラフィ
ー(クロロホルム:メタノール=99:1)で精製し、標記
化合物を得る。収量3g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.26(3H,t,J=6Hz,CH3)、 1.47(9H,s,C(CH3)3)、 1.60〜2.10(4H,m)、 2.33〜2.53(2H,m,−CH 2CO2Et)、 3.10〜3.60(2H,m,−CH 2N−)、 3.75〜4.10(1H,m)、 4.13(2H,q,J=6Hz,OCH 2CH3) (3)β−(1−t−ブトキシカルボニルピロリジン−
2−イル)アクリル酸エチルエステル (2)で得た化合物2.87gをピリジン20mlに溶解し、
p−トルエンスルホニルクロリド3.9gを氷冷かつ攪拌下
に加え、室温にて17時間攪拌する。60〜70℃にて1時間
攪拌した後溶媒を留去し、残留物に酢酸エチルを加え、
水洗し、Na2SO4にて乾燥した後、溶媒を減圧留去する。
残留物をシリカゲル50gを用いたカラムクロマトグラフ
ィー(ベンゼン:酢酸エチル=95:5)にて精製し、粗製
のトシル体を得る。これをクロロホルム50mlに溶解し、
DBU1.5gを加え20分間加熱還流する。溶媒を減圧留去
し、残渣に酢酸エチルを加え、水、0.5N酢酸および飽和
食塩水にて順次洗浄した後、Na2SO4で乾燥する。溶媒を
減圧留去し、標記化合物を得る。収量2g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.26(3H,t,J=6Hz,CH2CH 3)、 1.43(9H,s,C(CH3)3)、 1.60〜2.20(4H,m)、 3.30〜3.55(2H,m)、 4.16(2H,q,J=6Hz,−CH 2CH3)、 5.77(1H,d,J=15Hz,−CH=CHCO2Et)、 6.77(1H,dd,J=6、15Hz,−CH=CHCO2Et) (4)3−(1−t−ブトキシカルボニルピロリジン−
2−イル)−3−p−メトキシベンジルチオプロピオン
酸 エチルエステル (3)で得た化合物2gをクロロホルム30mlに溶解し、
p−メトキシベンジルメルカプタン1.6gおよびDBU1.6g
を加え、室温にて17時間攪拌する。溶媒を減圧留去し、
残渣をシリカゲル50gを用いたカラムクロマトグラフィ
ー(ベンゼン:酢酸エチル=98:2)で精製し、標記化合
物を得る。収量2.52g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.23(3H,t,J=6Hz,CH2CH 3)、 1.46(9H,s,C(CH3)3)、 1.65〜2.10(4H,m)、 2.42〜2.66(2H,m,−CH 2CO2Et)、 3.10〜3.70(3H,m)、 3.74(5H,s,OCH3および−SCH2Ar)、 3.96〜4.30(3H,m,CHおよびCOH 2CH3)、 6.75(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.10〜7.30(2H,m,2×ArH) (5)3−(1−t−ブトキシカルボニルピロリジン−
2−イル)−3−p−メトキシベンジルチオプロパノー
ル (4)で得た化合物2.52gをTHF40mlに溶解し、水素化
ホウ素リチウム0.2gを氷冷下に加え、室温にて17時間攪
拌する。反応混合物に氷冷かつ攪拌下で塩化アンモニウ
ム及び水を加え、酢酸エチルで抽出する。有機層を分離
し、飽和食塩水にて洗浄した後、Na2SO4にて乾燥し、溶
媒を減圧留去する。残渣をシリカゲル20gを用いたカラ
ムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製し、標記
化合物を得る。収量2.14g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.47(9H,s,C(CH3)3)、 1.50〜2.20(7H,m)、 3.10〜3.80(6H,m)、 3.74(3H,s,OCH3)、 3.80〜4.20(1H,m)、 6.76(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.10〜7.30(2H,m,2×ArH) (6)3−(1−t−ブトキシカルボニルピロリジン−
2−イル)−3−p−メトキシベンジルチオプロピル
トシレート (5)で得た化合物2.64gをピリジン30mlに溶解し、
p−トルエンスルホニルクロリド1.98gを氷冷下で加
え、同温度にて17時間攪拌する。溶媒を減圧留去し、残
渣に酢酸エチルを加え、水洗しNa2SO4にて乾燥した後、
溶媒を減圧留去する。残渣をシリカゲル40gを用いたカ
ラムクロマトグラフィー(ベンゼン:酢酸エチル=98:
2)で精製し、標記化合物を得る。収量2.68g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.47(9H,s,C(CH3)3)、 1.50〜2.20(6H,m)、 2.43(3H,s,CH3)、 3.10〜3.73(5H,m)、 3.77(3H,s,OCH3)、 3.80〜4.30(3H,m)、 6.75(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.03〜7.40(4H,m,4×ArH)、 7.72(2H,d,J=9Hz,2×ArH) (7)3−p−メトキシベンジルチオ−3−(ピロリジ
ン−2−イル)プロピル トシレート トリフルオロ酢
酸塩 (6)で得た化合物2.68gにアニソール3mlを加え、氷
冷かつ攪拌下でトリフルオロ酢酸10mlを加え、同温度で
30分攪拌する。溶媒を減圧留去し、残留物にトルエンを
加えて減圧留去する。残渣に石油エーテルを加えて洗浄
した後、減圧乾固して標記化合物を得る。収量2.7g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.45〜2.30(6H,m)、 2.42(3H,s,CH3)、 2.70〜3.60(4H,m)、 3.63(2H,s,SCH2Ar)、 3.77(3H,s,OCH3)、 4.00〜4.25(2H,m,−CH 2OTs)、 6.75(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.02〜7.40(4H,m,4×ArH)、 7.73(2H,d,J=9Hz,2×ArH) (8)1−p−メトキシベンジルチオピロリチジン (7)で得た化合物2.7gをDMF20mlに溶解し、炭酸カ
リウム1.73gを加え室温にて17時間攪拌する。80℃にて
2時間攪拌した後溶媒を減圧留去し、残留物にクロロホ
ルムを加え、水洗しNa2SO4にて乾燥後溶媒を減圧留去す
る。残渣をシリカゲル15gを使用したカラムクロマトグ
ラフィー(クロロホルム:メタノール=95:5)で精製
し、標記化合物を得る。収量0.9g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.50〜2.30(6H,m)、 2.30〜3.60(6H,m)、 3.64(2H,s,SCH2Ar)、 3.74(3H,s,OCH3)、 6.75(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.15(2H,d,J=9Hz,2×ArH) (9)1−p−メトキシベンジルチオ−4−メチルピロ
リチジニウム イオダイド (8)で得た化合物260mgをアセトン5mlに溶解し、ヨ
ウ化メチル710mgを加え、室温にて48時間放置する。反
応混合物を減圧濃縮し、残留物をエーテルにて洗浄し標
記化合物を得る。収量400mg。
(10)1−メルカプト−4−メチルピロリチジニウム
トリフルオロメタンスルホネート (9)で得た化合物400mgにアニソール0.7mlおよびト
リフルオロ酢酸4mlを加え、室温にて攪拌下でトリフル
オロメタンスルホン酸0.5mlを滴下し、同温度にて30分
攪拌する。溶媒を減圧留去し、残留物にキシレンを加え
減圧留去する(2〜3回)。残留物をエーテルにて洗浄
し、乾燥して標記化合物を得る。収量300mg。
NMRδ(D2O)ppm: 1.90〜2.80(6H,m)、 3.30〜4.15(6H,m)、 4.80(HOD) 参考例11 4−(2−フルオロエチル)−1−メルカプトピロリチ
ジニウム トリフルオロメタンスルホネートの合成: (1)4−(2−フルオロエチル)−1−p−メトキシ
ベンジルチオピロリチジニウム ブロミド 参考例10の(8)で得た1−p−メトキシベンジルチ
オピロリチジン263mgをアセトン5mlに溶解し、1−ブロ
モ−2−フルオロエタン640mgを加え室温にて4日間放
置する。溶媒を減圧留去し、残留物をエーテルで洗浄
し、乾燥して標記化合物を得る。収量390mg。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.60〜2.40(6H,m)、 2.80〜4.20(13H,m)、 4.60〜4.80(1H,m)、 5.15〜5.35(1H,m)、 6.84(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.20〜7.40(2H,m,2×ArH) (2)4−(2−フルオロエチル)−1−メルカプトピ
ロリチジニウム トリフルオロメタンスルホネート (1)で得た化合物390mgにアニソール0.7mlとトリフ
ルオロ酢酸4mlとを加え、室温にて攪拌下でトリフルオ
ロメタンスルホン酸0.5mlを滴下し、同温度で30分攪拌
する。溶媒を減圧留去し、残留物にキシレンを加えて減
圧留去する。残渣をエーテルにて洗浄し、乾燥して標記
化合物を得る。収量330mg。
NMRδ(D2O)ppm: 1.80〜2.80〜(6H,m)、 3.20〜4.20(8H,m)、 4.80(HOD)、 5.10〜5.30(1H,m) 参考例12 2−メルカプト−4−メチルピロリチジニウム トリフ
ルオロメタンスルホネートの合成: (1)1−t−ブトキシカルボニル−4−p−メトキシ
ベンジルチオピロリジン−2−イル メタノール 参考例6の(4)で得た化合物4.3gをTHF50mlに溶解
し、水素化ホウ素ナトリウム0.2gを加えて室温にて17時
間攪拌する。水および塩化アンモニウムを加え、酢酸エ
チルで抽出する。Na2SO4にて乾燥した後、溶媒を減圧留
去し、残渣をシリカゲル60gを用いたカラムクロマトグ
ラフィー(クロロホルム)で精製し、標記化合物を得
る。収量3.8g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.46(9H,s,C(CH3)3)、 1.80〜2.10(2H,m,C3−メチレン)、 3.06〜3.65(5H,m)、 3.68(2H,s,SCH2Ar)、 3.78(3H,s,OCH3)、 3.90〜4.30(1H,m)、 6.78(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.18(2H,d,J=9Hz,2×ArH) (2)2−エトキシカルボニル−3−(1−t−ブトキ
シカルボニル−4−p−メトキシベンジルチオピロリジ
ン−2−イル)プロピオニトリル トリフェニルホスフィン1.2gをTHF9mlに溶解し、氷冷
かつ攪拌下でアゾジカルボン酸ジエチル0.78gを加え、
同温度にて30分攪拌を続ける。この反応液に(1)で得
た化合物1.06g、シアノ酢酸エチル0.34g及び2,6−ジ−
t−ブチルフェノール0.63gのTHF(6ml)溶液を加え、
室温にて2時間攪拌する。溶媒を減圧留去し、残渣をシ
リカゲル40gを用いたカラムクロマトグラフィー(ベン
ゼン:酢酸エチル=95:5)で精製し、標記化合物を得
る。収量0.65g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.32(3H,t,J=6Hz,CH2CH 3)、 1.45(9H,s,C(CH3)3)、 1.80〜2.23(4H,m)、 3.00〜3.60(4H,m)、 3.72(2H,s,SCH2Ar)、 3.80(3H,s,OCH3)、 3.93〜4.40(3H,m)、 6.84(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.23(2H,d,J=9Hz,2×ArH) (3)3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−p−メ
トキシベンジルチオピロリジン−2−イル)プロピオニ
トリル (2)で得た化合物4.55gをエタノール11mlに溶解
し、1N水酸化ナトリウム15mlを0〜5℃にて加え、室温
で1時間攪拌する。水を加えエーテル洗浄し、水層を塩
酸酸性とし、酢酸エチルで抽出する。Na2SO4にて乾燥し
た後、溶媒を減圧留去し、残留物をキシレン50mlに溶解
し、2時間加熱還流する。溶媒を減圧留去し、残渣をシ
リカゲル50gを用いたカラムクロマトグラフィー(ベン
ゼン:酢酸エチル=95:5)で精製し、標記化合物を得
る。収量3.4g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.46(9H,s,C(CH3)3)、 1.50〜2.50(6H,m)、 2.90〜3.60(3H,m)、 3.68(2H,s,SCH2Ar)、 3.76(3H,s,OCH3)、 3.80〜4.30(1H,m)、 6.78(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.18(2H,d,J=9Hz,2×ArH) (4)3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−メトキ
シベンジルチオピロリジン−2−イル)プロピオン酸 (3)で得た化合物3.4gに50%エタノール水溶液30ml
及び水酸化カリウム4.5gの混液を加えて6時間加熱還流
する。溶媒を減圧留去し、残留物に水を加え、塩酸酸性
とし、酢酸エチルで抽出する。Na2SO4にて乾燥した後、
溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲル25gを用いたカラ
ムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9
9:1)で精製し、標記化合物を得る。収量2.9g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.46(9H,s,C(CH3)3)、 1.50〜2.15(4H,m)、 2.15〜2.45(2H,m,−CH 2CO2H)、 3.00〜3.60(3H,m)、 3.68(2H,s,SCH2Ar)、 3.78(3H,s,OCH3)、 6.75(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.15(2H,d,J=9Hz,2×ArH、 9.30(1H,br.s,CO2H) (5)3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−p−メ
トキシベンジルチオピロリジン−2−イル)プロパノー
ル。
(4)で得た化合物2.9gをTHF30mlに溶解し、トリエ
チルアミン1.13mlを加え、−10℃に冷却し、攪拌下でク
ロル炭酸メチル0.77gを滴下する。0〜5℃にて30分、5
0℃にて30分攪拌した後析出物を濾去する。濾液に水素
化ホウ素リチウム0.15gを加え、室温にて2時間攪拌す
る。反応液を減圧濃縮し、酢酸エチル、水及び塩化アン
モニウムを加え、有機層を分離し、飽和食塩水にて洗浄
した後、Na2SO4にて乾燥し、溶媒を減圧留去して標記化
合物を得る。収量2.6g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.46(9H,s,C(CH3)3)、 1.50〜2.20(6H,m)、 3.00〜3.70(5H,m)、 3.70(2H,s,SCH2Ar)、 3.78(3H,s,OCH3)、 6.79(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.16(3H,d,J=9Hz,2×ArH) (6)3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−p−メ
トキシベンジルチオピロリジン−2−イル)プロピル
トシレート (5)で得た化合物2.6gをピリジン20mlに溶解し、p
−トルエンスルホニルクロリド2.8gを加え、0〜5℃に
て17時間攪拌する。溶媒を減圧留去し、残留物に酢酸エ
チルを加え、水洗する。有機層をNa2SO4にて乾燥した
後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲル50gを用いた
カラムクロマトグラフィー(ベンゼン:酢酸エチル=9
8:2)で精製し、標記化合物を得る。収量1.4g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.42(9H,s,C(CH3)3)、 1.40〜2.00(6H,m)、 2.42(3H,s,CH3)、 2.80〜3.60(3H,m)、 3.67(2H,s,SCH2Ar)、 3.76(3H,s,OCH3)、 3.85〜4.23(3H,m)、 6.78(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.10〜7.35(4H,m,4×ArH)、 7.72(2H,d,J=9Hz,2×ArH) (7)2−p−メトキシベンジルチオピロリチジン (6)で得た化合物1.4gとアニソール1.5mlとの混合
物にトリフルオロ酢酸5mlを氷冷かつ攪拌下で加え、同
温度にて30分攪拌する。溶媒を減圧留去し、残留物をエ
ーテルで洗浄する。残渣をDMF10mlに溶解し、炭酸カリ
ウム0.95gを加え、室温にて17時間攪拌する。溶媒を減
圧留去し、クロロホルムを加え、水洗し、Na2SO4にて乾
燥した後、溶媒を減圧留去する。残渣をシリカゲル15g
を用いたカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メ
タノール=95:5)で精製し、標記化合物を得る。収量0.
47g。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.50〜2.20(6H,m)、 2.26〜2.60(1H,m)、 2.80〜3.30(4H,m)、 3.69(2H,s,SCH2Ar)、 3.78(3H,s,OCH3)、 6.78(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.18(2H,d,J=9Hz,2×ArH) (8)2−p−メトキシベンジルチオ−4−メチルピロ
リチジニウム イオダイド (7)で得た化合物400mgをアセトン7mlに溶解し、ヨ
ウ化メチル0.47mlを加え、室温にて2日間放置する。溶
媒を減圧留去し、残渣をエーテルにて数回洗浄し乾燥し
て標記化合物を得る。収量600mg。
(9)2−メルカプト−4−メチルピロリチジニウム
トリフルオロメタンスルホネート (8)で得た化合物600mg、アニソール1mlおよびトリ
フルオロ酢酸6mlの混合物に室温で攪拌下にトリフルオ
ロメタンスルホン酸0.7mlを加え、同温度にて1時間攪
拌する。溶媒を減圧留去し、残留物に石油エーテルを加
えて洗浄する操作を繰り返し、油状物の標記化合物を得
る。収量450mg。
NMRδ(D2O)ppm: 1.70〜2.60(6H,m)、 3.25〜4.40(6H,m)、 4.80(HOD) 実施例16 (5R,6S,8R)−2−〔(6,7−ジヒドロ−5H−ピロロ
〔1,2−c〕イミダゾール−7−イル)チオ〕−6−
(1−ヒドロキシエチル)−2−ペネム−3−カルボン
酸の異性体Aおよび異性体Bの合成: (1)p−ニトロベンジル(5R,6S,8R)−2−〔(6,7
−ジヒドロ−5H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾール−7
−イル)チオ〕−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−
ペネム−3−カルボキシレートの合成: p−ニトロベンジル(5R,6S,8R)−2−エチルスルフ
ィニル−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−ペネム−
3−カルボキシレート256mgをDMF2mlに溶解し、−40℃
に冷却し、攪拌しながら、参考例13で得た6,7−ジヒド
ロ−7−メルカプト−5H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾ
ールトリフルオロメタンスルホン酸塩440mgのDMF(2m
l)溶液およびジイソプロピルエチルアミン0.54mlを加
え、同温度にて30分攪拌する。反応液に酢酸エチル100m
lを加え水洗し、次いで飽和食塩水で洗い、Na2SO4で乾
燥した後、減圧濃縮する。残渣をシリカゲル10gを用い
たカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:
メタノール=96:4)で精製し、黄色油状物として標記化
合物を得る。収量290mg。
NMRδ(CDCl3): 1.37(3H,d,J=6Hz,−CH3) 2.40〜3.00(1H,m)、 3.00〜3.50(1H,m)、 3.70〜3.90(1H,m,C6−H)、 4.00〜4.40(3H,m)、 4.70〜4.90(1H,m)、 5.30(2H,ABq,J=14Hz,−OCH2Ar)、 5.78(1H,brs,C5−H)、 7.57(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 8.15(2H,d,J=9Hz,2×ArH) (2)(5R,6S,8R)−2−〔(6,7−ジヒドロ−5H−ピ
ロロ〔1,2−c〕イミダゾール−7−イル)チオ〕−6
−(1−ヒドロキシエチル)−2−ペネム−3−カルボ
ン酸の異性体Aおよび異性体Bの合成: 上記工程(1)で得た化合物145mgをTHF10mlおよびリ
ン酸緩衝液(pH7)10mlの混合液に溶解し、10%のバラ
ジウム担持炭素150mgを加え、1気圧の水素雰囲気下に
て室温で2時間接触還元を行う。触媒を濾去し、濾液及
び洗液をエーテルで洗浄する。水層を20mlまで濃縮し、
ダイヤイオンHP−20(20×300mm)のカラムクロマトグ
ラフィーにて精製する。水150mlで溶出する画分を除去
し、5%THF−水で溶出する画分(UVλmax=324nmに吸
収を示す)を合せ、減圧濃縮する。濃縮液を更に高速液
体クロマトグラフィー(HPLC)〔担体:ヌクレオシル
(Nucleosil)7C18(10×300mm)、溶媒:5%アセトニ
トリル−水、流速:7.5ml/分〕に付し、目的物を含む保
持時間10分および13.5分の画分を分取し、それぞれ減圧
濃縮後、凍結乾燥すると淡黄色粉末の標記化合物が得ら
れる。収量:異性体A19mg、異性体B22mg。
異性体A: IR(KBrディスク)cm-1:1770,1580 UVλmax(H2O)nm:324,250(sh) NMR δ(D2O)ppm: 1.39(3H,d,J=6Hz,−CH3)、 2.6〜3.05(1H,m)、 3.1〜3.6(1H,m)、 4.04(1H,dd,J=2、6Hz,C6−H)、 4.19〜4.63(3H,m)、 4.80(HOD)、 4.99〜5.17(1H,m)、 5.81(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 7.44(1H,s,イミダゾール−プロトン)、 8.61(1H,s,イミダゾール−プロトン) HPLC保持時間(分):10 異性体B: IR(KBrディスク)cm-1:1770、1580 UVλmax(H2O)nm:324、258 NMR δ(D2O)ppm: 1.38(3H,d,J=6Hz,−CH3)、 2.60〜3.00(1H,m)、 3.05〜3.51(1H,m)、 4.02(1H,dd,J=2,6Hz,C6−H)、 4.17〜4.63(3H,m)、 4.80(HOD)、 4.97〜5.13(1H,m)、 5.81(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 7.48(1H,s,イミダゾール−プロトン)、 8.63(1H,s,イミダゾール−プロトン) HPLC保持時間(分):13.5 実施例17 (5R,6S,8R)−2−〔(6,7−ジヒドロ−2−メチル−5
H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾリウム−7−イル)チ
オ〕−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−ペネム−3
−カルボキシレートの異性体Aおよび異性体Bの合成: 実施例16−(1)で得た化合物145mgをTHF3ml、アセ
トン10mlの混合液に溶解し、ヨウ化メチル0.37mlを加
え、5℃にて30時間放置する。反応液を減圧濃縮し、残
渣をエーテルで洗い乾燥する。得られた粉末をTHF10ml
と水10mlとの混合液に溶解し、氷冷下攪拌しながら塩化
アンモニウム2.5gおよび鉄粉(100メッシュ)1.24gを加
え、同温度で1時間激しく攪拌する。不溶物をセライト
を用いて濾去し、濾液を酢酸エチルで洗浄する。水層を
約20mlまで減圧濃縮し、ダイヤイオンHP−20(20×400m
m)のカラムクロマトグラフィーで精製する。水150mlで
溶出する画分を除去し、5%THF−水で溶出する画分を
集めて減圧濃縮し、さらに高速液体クロマトグラフィー
(HPLC)〔担体:ヌクレオシル 7C18(10×300mm)、
溶媒:7%アセトニトリル−水、流速:4ml/分〕に付し、
目的物を含む保持時間11分及び13.5分の画分をそれぞれ
分取し、減圧濃縮後、凍結乾燥すると淡黄色粉末の標記
化合物が得られる。収量:異性体A14mg、異性体B17mg。
異性体A: IR(KBrディスク)cm-1:1760、1580 UVλmax(H2O)nm:325、250(sh) NMR δ(D2O)ppm: 1.38(3H,d,J=6Hz,−CH3)、 2.63〜3.02(1H,m)、 3.08〜3.55(1H,m)、 3.96(3H,s,−NCH3)、 4.04(1H,dd,J=2、6Hz,C6−H)、 4.16〜4.60(3H,m)、 4.80(HOD)、 4.96〜5.13(1H,m)、 5.79(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 7.47(1H,s,イミダゾール−プロトン)、 8.70(1H,s,イミダゾール−プロトン) HPLC保持時間(分):11 異性体B: IR(KBrディスク)cm-1:1760、1595 UVλmax(H2O)nm:325、260 NMR δ(D2O)ppm: 1.38(3H,d,J=6Hz,−CH3)、 2.55〜2.90(1H,m)、 3.00〜3.50(1H,m)、 3.96(3H,s,−NCH3)、 4.02(1H,dd,J=2、6Hz,C6−H)、 4.16〜4.60(3H,m)、 4.80(HOD)、 4.95〜5.12(1H,m)、 5.80(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 7.51(1H,s,イミダゾール−プロトン)、 8.70(1H,s,イミダゾール−プロトン) HPLC保持時間(分):13.5 実施例18 (5R,6S,8R)−2−〔(6,7−ジヒドロ−2−(2−
オキソプロピル)−5H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾリ
ウム−7−イル)チオ〕−6−(1−ヒドロキシエチ
ル)−2−ペネム−3−カルボキシレートの異性体Aお
よび異性体Bの合成。
p−ニトロベンジル(5R,6S,8R)−2−〔(6,7−ジヒ
ドロ−5H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾール−7−イ
ル)チオ〕−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−ペネ
ム−3−カルボキシレート (実施例16−(1)に記載)200mgをアセトン15mlに溶
解し、ブロモアセトン0.69mlを加え4時間攪拌する。溶
媒を留去後残留物をエーテルで洗浄し乾燥する。得られ
た固体を50%THF−水25mlに溶解し、塩化アンモニウム
3.6g、鉄粉1.8gを加え氷冷下1.5時間攪拌する。不溶物
を濾去した後約5mlにまで減圧濃縮する。これをダイヤ
イオンHP−20(三菱化成工業製)のカラムに付し5%TH
F−水で溶出される部分をさらにHPLCより精製し、標記
化合物異性体A45mg、異性体B54mgを得た。
HPLC Column Nucleosil7C18 流速 3.65ml/分 7%アセトニトリル−水 異性体A:保持時間 19分 異性体B:保持時間 24分 異性体A: IR(KBrディスク)cm-1; 3410、2940、1770、1590、1360 UVλmax(H2O)nm;248(sh)、325 NMRδ(D2O)ppm; 1.33(3H,d,J=6.6Hz、−CH3)、 2.36(3H,s)、 2.6〜3.0(1H,m)、 3.0〜3.6(1H,m)、 3.99(1H,dd,J=1.4Hz、6.1Hz、C6−H)、 4.29(1H,t,J=6.1Hz、C8−H)、 4.3〜4.8(2H,m)、 4.74(DOH)、 4.8〜5.1(1H,m)、 5.35(2H,s)、 5.73(1H,d,J=1.4Hz,C5−H)、 7.37(1H,s,側鎖C1−H)、 8.67(1H,s,側鎖C3−H) 異性体B: IR(KBrディスク)cm-1; 3400、2960、1765、1590、1360 UVλmax(H2O)nm;259(sh)、324 NMRδ(D2O)ppm; 1.33(3H,d,J=6.3Hz,−CH3)、 2.37(3H,s)、 2.5〜2.9(1H,m)、 2.9〜3.5(1H,m)、 3.97(1H,dd,J=1.4Hz、6.1Hz、C6−H)、 4.29(1H,t,J=6.1Hz、C8−H)、 4.3〜4.7(2H,m)、 4.74(DOH)、 4.9〜5.3(1H,m)、 5.36(2H,s)、 5.73(1H,d,J=1.4Hz)、 7.41(1H,s,側鎖C1−H)、 8.69(1H,s,側鎖C3−H) 実施例19 (5R,6S,8R)−2−〔(6,7−ジヒドロ−2−(シク
ロプロピルカルビニル)−5H−ピロロ〔1,2−c〕イミ
ダゾリウム−7−イル)チオ〕−6−(1−ヒドロキシ
エチル)−2−ペネム−3−カルボキシレート異性体A,
B混合物の合成。
p−ニトロベンジル(5R,6S,8R)−2−〔(6,7−ジ
ヒドロ−5H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾール−7−イ
ル)チオ〕−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−ペネ
ム−3−カルボキシレート195mgをアセトン15mlに溶解
し、ヨウ化シクロプルピルカルビニル(JACS,86,2247
(1962))1.45gを加え24時間攪拌後、ヨウ化シクロプ
ロピルカルビニル0.73gを加え、24時間後さらにヨウ化
シクロプロピルカルビニル0.73gを加えた後24時間攪拌
する。溶媒を留去後、残留物をエーテルで洗浄し乾燥す
る。得られた固体を50%THF−水25mlに溶解し、塩化ア
ンモニウム3.5g、鉄粉1.7gを加え氷冷下1.5時間攪拌す
る。不溶物を濾去した後、約5mlにまで減圧濃縮する。
これをダイヤイオンHP−20(三菱化成工業製)のカラム
に付し、5%THF−水で溶出される部分をさらにHPLCよ
り精製し標記化合物92mgを得た。
HPLC Column Nucleosil7C18 流速 4.75ml/分 10%アセトニトリル−水 保持時間 20分 IR(KBrディスク)cm-1; 3360、3110、2950、1765、1580、 1440、1350、1280、1120 UVλmax(H2O)nm;250(sh)、325 NMRδ(D2O)ppm; 0.3〜0.6(2H,m)、 0.6〜1.0(2H,m)、 1.2〜1.5(1H,m)、 1.33(3H,d,J=6.3Hz,−CH3)、 2.4〜3.0(1H,m)、 3.0〜3.5(1H,m)、 3.98(1H,d,J=6.1Hz、C6−H)、 4.07(2H,d,J=7.4Hz)、 4.3〜4.7(2H,m)、 4.74(DOH)、 4.9〜5.2(1H,m)、 5.73(1H,brs,C5−H)、 7.52(0.5H,s,側鎖C1−H)、 7.56(0.5H,s,側鎖C1−H)、 8.76(1H,s,側鎖C3−H) 実施例20 (5R,6S,8R)−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−
〔(2−シアノメチル−6,7−ジヒドロ−5H−ピロロ
〔1,2−c〕イミダゾリウム−7−イル)チオ〕−2−
ペネム−3−カルボキシレート、異性体Aおよび異性体
Bの合成。
実施例18に準じブロモアセトニトリル20当量を0〜5
℃で加え20時間反応させ、以下同様に後処理し、標記化
合物を得た。
HPLC〔溶媒:7%アセトニトリル−水、流速:5ml/分〕 異性体A:保持時間9分 収率39% IR(KBrディスク)cm-1:1765、1590 NMRδ(D2O): 1.39(3H,d,J=6Hz、CH3)、 4.07(1H,dd,J=2、6Hz,C6−H)、 4.80(HOD)、 5.56(2H,s,−CH2 CN)、 5.81(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 7.75(1H,s,イミダゾール環プロトン)、 9.07(1H,s,イミダゾール環プロトン) 異性体B:保持時間11.5分 収率43% IR(KBrディスク)cm-1:1765、1595 NMRδ(D2O): 1.38(3H,d,J=6Hz、CH3)、 4.04(1H,dd,J=2、6Hz,C6−H)、 4.80(HOD)、 5.56(2H,s,−CH2 CN)、 5.82(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 7.79(1H,s,イミダゾール環プロトン)、 9.07(1H,s,イミダゾール環プロトン) 実施例21 ナトリウム(5R,6S,8R)−6−(1−ヒドロキシエチ
ル)−2−〔(2−カルボキシレートメチル−6,7−ジ
ヒドロ−5H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾリウム−7−
イル)チオ〕−2−ペネム−3−カルボキシレート、異
性体Aおよび異性体Bの合成。
実施例18に準じブロモ酢酸p−ニトロベンジルエステ
ル5当量を加え10℃で3日間反応させ、以下同様に後処
理し、標記化合物を得た。
HPLC〔溶媒:5%メタノール−水、 流速:5ml/分〕 異性体A:保持時間7.5分 収率19% UVλmax(H2O)nm:325、250(sh) NMRδ(D2O): 1.37(3H,d,J=6Hz、CH3)、 4.05(1H,dd,J=2、6Hz,C6−H)、 4.80(HOD)、 4.88(2H,s,−CH2 CO2 5.80(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 7.50(1H,s,イミダゾール環プロトン)、 8.77(1H,s,イミダゾール環プロトン) 異性体B:保持時間8.5分 収率22% UVλmax(H2O)nm:325、255(sh) NMRδ(D2O): 1.37(3H,d,J=6Hz、CH3)、 4.03(1H,dd,J=2、6Hz,C6−H)、 4.80(HOD)、 4.88(2H,s,−CH2CO2 5.80(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 7.55(1H,s,イミダゾール環プロトン)、 8.77(1H,s,イミダゾール環プロトン) 実施例22 (5R,6S,8R)−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−
〔(2−アリル−6,7−ジヒドロ−5H−ピロロ〔1,2−
c〕イミダゾリウム−7−イル)チオ〕−2−ペネム−
3−カルボキシレート、異性体A,B混合物の合成。
実施例18に準じ臭化アリール20当量を0〜5℃にて加
え、20時間反応させ、以下同様に後処理し標記化合物を
得た。
HPLC〔溶媒:10%アセトニトリル−水、 流速:6ml/分〕 異性体A,B:保持時間9.7分、10.2分、収率34% UVλmax(H2O)nm:324、253(sh) NMRδ(D2O): 1.32(3H,d,J=6Hz、CH3)、 3.90〜4.05(1H,m,C6−H)、 4.80(HOD)、 4.80〜4.96(2H,m,−CH2 CH=CH2)、 4.96〜5.14(1H,m,−SCHCH2−)、 5.20〜5.60(2H,m,−CH2CH=CH2 )、 5.77(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 5.84〜6.36(1H,m,−CH2CH=CH2)、 7.51,7.56 (各1/2H,各s,イミダゾール環プロトン)、 8.79(1H,s,イミダゾール環プロトン) 実施例23 (5R,6S,8R)−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−
〔(6,7−ジヒドロ−2−プロパルギル−5H−ピロロ
〔1,2−c〕イミダゾリウム−7−イル)チオ〕−2−
ペネム−3−カルボキシレート、異性体Aおよび異性体
Bの合成。
実施例18に準じプロパルギルブロミド20当量を加え室
温にて17時間反応させ以下同様に後処理し、標記化合物
を得た。
HPLC〔溶媒:10%アセトニトリル−水、 流速:6ml/分〕 異性体A:保持時間7.6分、収率20% UVλmax(H2O)nm:324、250(sh) NMRδ(D2O): 1.38(3H,d,J=6Hz、CH3)、 4.06(1H,dd,J=2、6Hz,C6−H)、 4.80(HOD)、 5.80(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 7.68(1H,s,イミダゾール環プロトン)、 8.96(1H,s,イミダゾール環プロトン) 異性体B:保持時間8.6分 収率23% UVλmax(H2O)nm:324、257 NMRδ(D2O): 1.38(3H,d,J=6Hz、CH3)、 4.04(1H,dd,J=2、6Hz,C6−H)、 4.80(HOD)、 5.82(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 7.71(1H,s,イミダゾール環プロトン)、 8.97(1H,s,イミダゾール環プロトン) 実施例24 (5R,6S,8R)−2−〔(6,7−ジヒドロ−2−(メト
キシカルボニルメチル)−5H−ピロロ〔1,2−c〕イミ
ダゾリウム−7−イル)チオ〕−6−(1−ヒドロキシ
エチル)−2−ペネム−3−カルボキシレート、異性体
Aおよび異性体Bの合成。
p−ニトロベンジル(5R,6S,8R)−2−〔(6,7−ジ
ヒドロ−5H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾール−7−イ
ル)チオ〕−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−ペネ
ム−3−カルボキシレート150mgをアセトン12mlに溶解
し、ブロモ酢酸メチル0.57mlを加え96時間攪拌する。溶
媒を留去後残留物をエーテルで洗浄し乾燥する。得られ
た固体を50%THF−水23mlに溶解し塩化アンモニウム3.1
g、鉄粉1.6gを加え氷冷下2時間攪拌する。不溶物を濾
去した後約5mlにまで減圧濃縮する。これをダイヤイオ
ンHP−20(三菱化成工業製)のカラムに付し、5%THF
−水で溶出される部分をさらにHPLCより精製し標記化合
物を得た。
収量 異体性A 7mg 異性体B 14mg HPLC Column Nucleosil7C18 流速 3.65ml/分 10%アセトニトリル−水 異性体A:保持時間 9分 異性体B:保持時間 16分 異性体A: IR(KBrディスク)cm-1; 3400、1760、1590、1360 UVλmax(H2O)nm;248(sh)、322 NMRδ(D2O)ppm; 1.43(3H,d,J=6Hz、−CH3)、 2.5〜3.0(1H,m)、 3.0〜3.6(1H,m)、 3.86(3H,s,−COOCH3)、 3.95(1H,d,J=6Hz,C6−H)、 4.29(1H,t,J=6Hz、C8−H)、 4.3〜4.7(2H,m)、 4.74(DOH)、 4.9〜5.2(1H,m)、 5.20(2H,s)、 5.83(1H,brs,C5−H)、 7.56(1H,s,側鎖C1−H)、 8.81(1H,s,側鎖C3−H) 異性体B: IR(KBrディスク)cm-1; 3400、1760、1590、1370 UVλmax(H2O)nm;259(sh)、325 NMRδ(D2O)ppm; 1.33(3H,d,J=6.3Hz、−CH3)、 2.40〜3.0(1H,m)、 3.0〜3.5(1H,m)、 3.86(3H,s,−COOCH3)、 3.96(1H,d,J=6.3Hz、C6−H)、 4.29(1H,t,J=6.3Hz,C8−H)、 4.4〜4.7(2H,m)、 4.74(DOH)、 4.9〜5.2(1H,m)、 5.20(2H,s)、 5.73(1H,brs,C5−H)、 7.55(1H,s,側鎖C1−H)、 8.81(1H,s,側鎖C3−H) 実施例25 (5R,6S,8R)−2−〔(6,7−ジヒドロ−2−(カル
バモイルメチル)−5H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾリ
ウム−7−イル)チオ〕−6−(1−ヒドロキシエチ
ル)−2−ペネム−3−カルボキシレート、異性体Aお
よび異性体Bの合成。
p−ニトロベンジル(5R,6S,8R)−2−〔(6,7−ジ
ヒドロ−5H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾール−7−イ
ル)チオ〕−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−ペネ
ム−3−カルボキシレート(実施例16−(1)に記載)
196mgをアセトン15mlに溶解し、ヨードアセトアミド1.4
8gを加え23時間攪拌する。溶媒を留去後残留物をエーテ
ルで洗浄し乾燥する。得られた固体を50%THF−水25ml
に溶解し、塩化アンモニウム3.6g、鉄粉1.8gを加え氷冷
下1.5時間攪拌する。不溶物を濾去した後約5mlにまで減
圧濃縮する。これをダイヤイオンHP−20(三菱化成工業
製)のカラムに付し、5%THF−水で溶出される部分を
さらにHPLCより精製し標記化合物異性体A45mg、異性体B
57mgを得た。
HPLC Column Nucleosil7C18 流速 3.65ml/分 7%アセトニトリル−水 異性体A:保持時間 11分 異性体B:保持時間 16分 異性体A: IR(KBrディスク)cm-1; 3380、1760、1680、1580、1360、1290、1120 UVλmax(H2O)nm;248(sh)、326 NMRδ(D2O)ppm; 1.31(3H,d,J=6.4Hz、−CH3)、 2.5〜3.0(1H,m)、 3.0〜3.6(1H,m)、 3.99(1H,dd,J=1.3Hz,5.9Hz,C6−H)、 4.1〜4.6(2H,m)、 4.26(1H,t,J=5.9Hz,C8−H)、 4.74(DOH)、 4.9〜5.2(1H,m)、 5.08(2H,s)、 5.72(1H,d,J=1.3Hz,C5−H)、 7.46(1H,s,側鎖C1−H)、 8.77(1H,s,側鎖C3−H) 異性体B: IR(KBrディスク)cm-1; 3380、1765、1695、1590、1370、1295、1130 UVλmax(H2O)nm;256(sh)、324 NMRδ(D2O)ppm; 1.30(3H,d,J=6.4Hz、−CH3)、 2.4〜2.9(1H,m)、 2.9〜3.5(1H,m)、 3.95(1H,dd,J=1.5Hz、5.9Hz,C6−H)、 4.1〜4.6(2H,m)、 4.26(1H,t,J=5.9Hz、C8−H)、 4.74(DOH)、 4.9〜5.2(1H,m)、 5.09(2H,s)、 5.71(1H,d,J=1.5Hz,C5−H)、 7.05(1H,s,側鎖C1−H)、 8.78(1H,s,側鎖C3−H) 実施例26 (5R,6S,8R)−2−〔(6,7−ジヒドロ−2−ベンジ
ル−5H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾリウム−7−イ
ル)チオ〕−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−ペネ
ム−3−カルボキシレート、異性体AおよびBの混合物
の合成。
実施例18に準じ臭化ベンジル20当量を加え18時間反応
させ、以下同様に後処理し標記化合物を得た。
収率 60% HPLC 溶媒 15%アセトニトリル−水 流速 5.9ml/分 異性体A:保持時間 16分 異性体B:保持時間 17分 IR(KBrディスク)cm-1; 3420、1770、1590、1450、1360、1285 UVλmax(H2O)nm;253(sh)、325 NMRδ(D2O)ppm; 1.31(3H,d,J=6Hz、−CH3)、 2.5〜3.0(1H,m)、 3.0〜3.5(1H,m)、 3.73,3.89(各1/2H,各d,各J=5.9Hz、C6−H)、 4.1〜4.6(3H,m,C8−H,側鎖C5−H)、 4.74(DOH)、 4.9〜5.1(1H,m)、 5.41(2H,s)、 5.49,5.60(各1/2H,各brs,C5−H)、 7.48(6H,brs,側鎖C1−H,φ−H)、 8.78,8.82(各1/2H,各s,側鎖C3−H) 実施例27 (5R,6S,8R)−2−〔(6,7−ジヒドロ−2−エチル
−5H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾリウム−7−イル)
チオ〕−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−ペネム−
3−カルボキシレート、異性体Aおよび異性体Bの合成 p−ニトロベンジル(5R,6S,8R)−2−〔(6,7−ジ
ヒドロ−5H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾール−7−イ
ル)チオ〕−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−ペネ
ム−3−カルボキシレート161mgをアセトン15mlに溶解
し、ヨウ化エチル0.53mlを加え24時間後に同量のヨウ化
エチル、さらに24時間後に同量のヨウ化エチルを加えた
後48時間攪拌する。溶媒を留去後残留物をエーテルで洗
浄し乾燥する。得られた固体を50%THF−水25mlに溶解
し、塩化アンモニウム3.2g、鉄粉1.6gを加え氷冷下70分
攪拌する。不溶物を濾去した後約5mlにまで減圧濃縮す
る。これをダイヤイオンHP−20のカラムに付し5%THF
−水で溶出しされる部分をさらにHPLCより精製し、標記
化合物異性体A32mg、異性体B44mgを得た。
HPLC Column Nucleosil7C18 流速 3.65ml/分 10%アセトニトリル−水 異性体A:保持時間 13分 異性体B:保持時間 15分 異性体A: IR(KBrディスク)cm-1; 3400:1765:1580:1445:1360:1280:1120 UVλmax(H2O)nm;248(sh)、324 NMRδ(D2O)ppm; 1.34(3H,d,J=6.1Hz、−CH3)、 1.52(3H,t,J=7.2Hz)、 2.6〜3.0(1H,m)、 3.0〜3.5(1H,m)、 4.00(1H,d,J=5.9Hz、C6−H)、 4.1〜4.7(3H,m)、 4.26(2H,q,J=7.2Hz)、 4.74(DOH)、 4.9〜5.1(1H,m)、 5.75(1H,s,C5−H)、 7.50(1H,s,側鎖C1−H)、 8.71(1H,s,側鎖C3−H) 異性体B: IR(KBrディスク)cm-1; 3420:1765:1590:1440:1360:1285:1120 UVλmax(H2O)nm;258(sh)、324 NMRδ(D2O)ppm; 1.33(3H,d,J=6.4Hz、−CH3)、 1.52(3H,t,J=7.2Hz)、 2.5〜2.9(1H,m)、 2.9〜3.5(1H,m)、 3.97(1H,d,J=5.9Hz、C6−H)、 4.1〜4.7(3H,m)、 4.26(2H,q,J=7.2Hz)、 4.74(DOH)、 4.9〜5.1(1H,m)、 5.77(1H,s,C5−H)、 7.54(1H,s,側鎖C1−H)、 8.71(1H,s,側鎖C3−H) 実施例28 (5R,6S,8R)−2−〔{6,7−ジヒドロ−2−(3−
メトキシカルボニル−2−オキソプロピル)−5H−ピロ
ロ〔1,2−c〕イミダゾリウム−7−イル}チオ〕−6
−(1−ヒドロキシエチル)−2−ペネム−3−カルボ
キシレート、異性体A、異性体Bの合成。
実施例18に準じプロムアセト酢酸メチル10当量を加え
室温にて5時間反応させ、以下実施例16−(2)に準じ
て後処理し標記化合物を得た。
HPLC〔溶媒:10%アセトニトリル−水、 流速:6ml/分〕 異性体A:保持時間14.5分、収率10% UVλmax(H2O)nm:325、250(sh) NMRδ(D2O): 1.37(3H,d,J=6Hz、CH3)、 3.83及び3.86(3H,各s,CO2CH3 )、 3.96〜4.10(1H,m,C6−H)、 4.17〜4.70(3H,m)、 4.80(HOD)、 5.80(1H,brs,C5−H)、 7.44及び7.56(1H,各s,イミダゾール環プロトン) 8.76及び8.82(1H,各s,イミダゾール環プロトン) 異性体B:保持時間18.8分 収率12% UVλmax(H2O)nm;324、255(sh) NMRδ(D2O): 1.39(3H,d,J=6Hz、CH3)、 3.85及び3.88(3H,各s,CO2CH3)、 3.95〜4.10(1H,m,C6−H)、 4.24〜4.75(3H,m)、 4.80(HOD)、 5.76〜5.84(1H,m,C5−H)、 7.48及び7.64(1H,各s,イミダゾール環プロトン) 8.80及び8.84(1H,各s,イミダゾール環プロトン) 実施例29 (5R,6S,8R)−2−〔{6,7−ジヒドロ−2−(4−
フロロベンジル)−5H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾリ
ウム−7−イル}チオ〕−6−(1−ヒドロキシエチ
ル)−2−ペネム−3−カルボキシレート、異性体A,B
混合物の合成。
実施例18に準じ4−フロロベンジルブロミド10当量を
室温にて17時間反応させ、以下同様に後処理し標記化合
物を得た。
HPLC〔溶媒:20%アセトニトリル−水、 流速:6ml/分〕 異性体A、B:保持時間14.5分及び15分、収率43% UVλmax(H2O)nm:324、255(sh) NMRδ(D2O): 1.36(3H,d,J=6Hz、CH3)、 3.82及び3.96(1H,各dd,J=2.6Hz,C6−H) 4.20〜4.75(3H,m)、 4.80(HOD)、 4.92〜5.12(1H,m)、 5.44(2H,s,CH2 Ar)、 5.55及び5.65(1H,各s,C5−H)、 7.12〜7.64(5H,m,4×ArH,イミダゾール環プロトン) 8.82及び8.85(1H,各s,イミダゾール環プロトン) 実施例30 (5R,6S,8R)−2−〔(6,7−ジヒドロ−メチル−5H
−ピロロ〔2,1−c〕−1,2,4−トリアゾリウム−7−イ
ル)チオ〕−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−ペネ
ム−3−カルボキシレート、異性体A、異性体Bおよび
異性体C、D混合物の合成。
(1)(5R,6S,8R)−2−〔(6,7−ジヒドロ−5H−ピ
ロロ〔2,1−c〕−1,2,4−トリアゾール−7−イル)チ
オ〕−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−ペネム−3
−カルボン酸p−ニトロベンジルエステルの合成: 参考例14で得られたチオール体(361mg)を、実施例1
6−(1)と同様の反応処理により標記化合物(207mg)
を得た。
NMRδ(CDCl3)ppm: 1.40(3H,d,J=6Hz、CH3)、 2.5〜3.0(1H,m,ピロール環C6−H)、 3.0〜3.6(1H,m,ピロール環C6−H)、 3.6〜4.5(4H,m,ピロール環C5−H2,C6−H及びC8
H)、 4.85(1H,dd,J=8、4Hz,ピロール環,C7−H)、 5.25及び5.39(1H,ABq,J=14Hz,CO2CH2Ar)、 5.31及び5.43(1H,ABq,J=14Hz,CO2CH2Ar)、 7.63及び7.65(各々1H,d,J=9Hz,ArH)、 8.20(1H,s,トリアゾール環C3−H)、 8.22及び8.24(各々1H,d,J=9Hz、ArH) (2)(5R,6S,8R)−2−〔(6,7−ジヒドロ−メチル
−5H−ピロロ〔2,1−c〕−1,2,4−トリアゾリウム−7
−イル)チオ〕−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−
ペネム−3−カルボキシレート異性体A、異性体Bおよ
び異性体C、D混合物の合成: (1)で得られた化合物(340mg)を、実施例17と同
様の反応処理により標記化合物を得た。
収量:異性体A 8mg、異性体B 20mg、 異性体C,D 91mg 異性体A: IR(KBrディスク)cm-1;1775,1600 UVλmax(H2O)nm;327、257 NMRδ(D2O)ppm; 1.33(3H,d,J=6Hz,CH3)、 2.9〜3.3(1H,m,ピロール環C6−H)、 3.3〜3.9(1H,m,ピロール環C6−H)、 4.04(1H,dd,J=6、2Hz、C6−H)、 4.16(3H,s,NCH3)、 4.1〜4.7(3H,m,ピロール環C5−H2及びC8−H)、 5.18(1H,dd,J=10、5Hz,ピロール環C7−H)、 5.76(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 8.80(1H,s,トリアゾール環C3−H)、 HPLC 担体:ヌクレオシル(Nucleosil) 7C18(10mm×300mm) 溶媒:5%アセトニトリル−水 流速:3.65ml/分 保持時間(分):12.1 異性体B: IR(KBrディスク)cm-1;1775,1600 UVλmax(H2O)nm;328、261 NMRδ(D2O)ppm; 1.33(3H,d,J=6Hz,CH3)、 2.9〜3.3(1H,m,ピロール環C6−H)、 3.3〜3.9(1H,m,ピロール環C6−H)、 4.04(1H,dd,J=6、2Hz、C6−H)、 4.18(3H,s,NCH3)、 4.1〜4.7(3H,m,ピロール環C5−H2及びC8−H)、 5.18(1H,dd,J=10、5Hz,ピロール環C7−H)、 5.76(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 8.80(1H,s,トリアゾール環C3−H)、 HPLC 保持時間(分):13.5 〔HPLC条件:上記に同じ〕 異性体C,D: IR(KBrディスク)cm-1;1775,1600 UVλmax(H2O)nm;326、253 NMRδ(D2O)ppm; 1.36(3H,d,J=6Hz,CH3)、 2.6〜3.1(1H,m,ピロール環C6−H)、 3.1〜3.7(1H,m,ピロール環C6−H)、 4.07(1.5H,s,NCH3)、 4.08(1.5H,s,NCH3)、 4.0〜4.8(4H,m,ピロール環C5−H2及びC6−H及びC8
H)、 5.12(1H,dd,J=10、5Hz,ピロール環C7−H)、 5.80(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 HPLC 保持時間(分):16.2及び16.6 〔HPLC条件:上記に同じ〕 実施例31 (5R,6S,8R)−2−〔(6,7−ジヒドロ−3−トリフ
ルオロメチル−5H−ピロロ〔2,1−c〕−1,2,4−トリア
ゾール−6−イル)チオ〕−6−(1−ヒドロキシエチ
ル)−2−ペネム−3−カルボン酸ナトリウム塩異性体
Aおよび異性体Bの合成: (1)(5R,6S,8R)−2−〔(6,7−ジヒドロ−3−ト
リフルオロメチル−5H−ピロロ〔2,1−c〕−1,2,4−ト
リアゾール−6−イル)チオ〕−6−(1−ヒドロキシ
エチル)−2−ペネム−3−カルボン酸p−ニトロベン
ジルエステルの合成: 参考例15で得られたチオール体(231mg)を、実施例1
6−(1)と同様の反応処理により標記化合物(59mg)
を得た。
NMRδ(CDCl3)ppm; 1.40(3H,d,J=6Hz、CH3)、 3.0〜3.4(1H,m,ピロール環C7−H)、 3.4〜3.7(1H,m,ピロール環C7−H)、 3.84(1H,m,C6−H)、 4.1〜4.5(2H,m,ピロール環C6−H及びC8−H)、 4.5〜4.9(2H,m,ピロール環C5−H2)、 5.20及び5.48(2H,ABq、J=14Hz,CO2CH2Ar)、 7.60(2H,d,J=9Hz,ArH)、 8.24(2H,d,J=9Hz,ArH) (2)(5R,6S,8R)−2−〔(6,7−ジヒドロ−3−ト
リフルオロメチル−5H−ピロロ〔2,1−c〕−1,2,4−ト
リアゾール−6−イル)チオ〕−6−(1−ヒドロキシ
エチル)−2−ペネム−3−カルボン酸ナトリウム塩異
性体Aおよび異性体Bの合成: (1)で得られた化合物(59mg)を、実施例16−
(2)と同様の反応処理により標記化合物を得た。
収量:異性体A13mg、異性体B13mg 異性体A: IR(KBrディスク)cm-1;1770、1595 UVλmax(H2O)nm;323、256 NMRδ(D2O)ppm; 1.36(3H,d,J=6Hz、CH3)、 3.09(1H,dd,J=18、5Hz,ピロール環C7−H)、 3.68(1H,dd,J=18、7Hz,ピロール環C7−H)、 3.99(1H,dd,J=7、2Hz,C6−H)、 4.2〜4.7(4H,m,ピロール環C5−H2、ピロール環C6
H、ピロール環C8−H)、 5.76(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 HPLC 担体:ヌクレオシル(Nucleosil) 7C18(10mm×300mm) 溶媒:5%アセトニトリル−水 流速 3.65ml/分 保持時間(分):15.4 異性体B: IR(KBrディスク)cm-1;1760、1590 UVλmax(H2O)nm;324、252 NMRδ(D2O)ppm; 1.40(3H,d,J=6Hz、CH3)、 3.28(1H,dd,J=18、5Hz,ピロール環C7−H)、 3.78(1H,dd,J=18、7Hz,ピロール環C7−H)、 4.00(1H,dd,J=7、2Hz,C6−H)、 4.2〜4.7(4H,m,ピロール環C5−H2、ピロール環C6−H
及びC8−H)、 5.80(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 HPLC 保持時間(分):18.6 〔HPLC条件:上記に同じ〕 以下実施例16−(1)に従って、以下の化合物を得た。
実施例32 (5R,6S,8R)−2−〔(3−アミノ−6,7−ジヒドロ
−5H−ピロロー〔2,1−c〕−1,2,4−トリアゾール−7
−イル)チオ〕−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−
ペネム−3−カルボン酸異性体A、B混合物の合成。
HPLC〔溶媒 5%メタノール−水、 流速4ml/分〕 異性体A,B 保持時間8分 IR(KBrディスク)cm-1;1776 NMRδ(D2O)ppm; 1.40(3H,d,J=6Hz、CH3)、 2.60〜3.20及び3.20〜3.65(各1H,各m,−CH2 CH2N)、 3.95〜4.50(4H,m,C6−H,C8−H,−CH2 N)、 4.80(HOD)、 5.80(1H,d,J=2Hz,C5−H) 実施例33 (5R,6S,8R)−2−〔(3−クロロ−6,7−ジヒドロ
−5H−ピロロー〔2,1−c〕−1,2,4−トリアゾール−7
−イル)チオ〕−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−
ペネム−3−カルボン酸異性体A、B混合物の合成。
HPLC〔溶媒 5%アセトニトリル−水 流速4ml/分〕 異性体A,B 保持時間17分 IR(KBrディスク)cm-1:1770 NMRδ(D2O)ppm; 1.38(3H,d,J=6Hz、CH3)、 2.60〜3.80(2H,m,−CH2 CH2N)、 3.85〜4.40(4H,m,C6−H,C8−H,−CH2 N)、 4.80(HOD)、 5.78(1H,d,J=2Hz,C5−H) 実施例34 (5R,6S,8R)−2−〔(2−アミノ−6,7−ジヒドロ
−5H−ピロロー〔2,1−b〕−1,2,4−トリアゾール−7
−イル)チオ〕−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−
ペネム−3−カルボン酸、異性体Aおよび異性体Bの合
成。
HPLC〔溶媒:3%アセトニトリル−水 流速4ml/分〕 異性体A 保持時間12分 IR(KBrディスク)cm-1:1767 NMRδ(D2O)ppm; 1.35(3H,d,J=6Hz、CH3)、 2.55〜3.60(2H,m,CH2 CH2N)、 3.85〜4.50(4H,m,C6−H,C8−H,CH2 N)、 4.80(HOD)、 5.75(1H,d,J=2Hz,C5−H) 異性体B 保持時間13分 IR(KBrディスク)cm-1:1770 NMRδ(D2O)ppm; 1.36(3H,d,J=6Hz、CH3)、 2.60〜3.60(2H,m,CH2 CH2N)、 3.85〜4.40(4H,m,C6−H,C8−H,−CH2 N)、 4.80(HOD)、 5.90(1H,d,J=2Hz,C5−H) 実施例35 (5R,6S,8R)−2−〔(2−クロロ−6,7−ジヒドロ
−5H−ピロロー〔2,1−b〕−1,2,4−トリアゾール−7
−イル)チオ〕−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−
ペネム−3−カルボン酸、異性体Aおよび異性体Bの合
成。
HPLC〔溶媒:5%アセトニトリル−水 流速4ml/分〕 異性体A 保持時間14分 IR(KBrディスク)cm-1:1770 NMRδ(D2O)ppm; 1.40(3H,d,J=6Hz、CH3)、 2.60〜3.00及び3.20〜3.62(各1H,各m,CH2 CH2N)、 4.00〜4.60(4H,m,C6−H,C8−H,CH2N)、 4.80(HOD)、 5.80(1H,d,J=2Hz,C5−H) 異性体B 保持時間16分 IR(KBrディスク)cm-1:1770 NMRδ(D2O)ppm; 1.35(3H,d,J=6Hz、CH3)、 2.65〜3.05及び3.18〜3.60(各1H,各m,CH2 CH2N)、 3.85〜4.55(4H,m,C6−H,C8−H,CH2N)、 4.80(HOD)、 5.78(1H,d,J=2Hz,C5−H) 実施例36 (5R,6S,8R)−2−〔(6,7−ジヒドロ−5H−ピロロ
ー〔1,2−c〕チアゾリウム−6−イル)チオ〕−6−
(1−ヒドロキシエチル)−2−ペネム−3−カルボキ
シレート異性体Aおよび異性体Bの合成。
HPLC Column Nucleosil7C18 流速 3.65ml/分 5%アセトニトリル−水 異性体A:保持時間 14分 異性体G:保持時間 17分 異性体A: IR(KBrディスク)cm-1; 3430、1765、1590、1370、1280、1260 UVλmax(H2O)nm;249、323 NMRδ(D2O)ppm; 1.31(3H,d,J=6.2Hz、−CH3)、 3.0〜3.8(2H,m)、 3.97(1H,dd,J=1.1Hz、6.4Hz、C6−H)、 4.27(1H,t,J=6.4Hz、C8−H)、 4.2〜5.2(3H,m)、 4.74(DOH)、 5.75(1H,d,J=1.1Hz,C5−H)、 7.85(1H,s,側鎖C1−H)、 9.84(1H,s,側鎖C3−H) 異性体B: IR(KBrディスク)cm-1; 3420、1770、1580、1370、1280、1260 UVλmax(H2O)nm;249、323 NMRδ(D2O)ppm; 1.31(3H,d,J=6.2Hz、−CH3)、 3.0〜3.8(2H,m)、 4.01(1H,dd,J=1.1Hz、6.4Hz、C6−H)、 4.27(1H,t,J=6.4Hz、C8−H)、 4.2〜5.2(3H,m)、 4.74(DOH)、 5.77(1H,d,J=1.1Hz,C5−H)、 7.86(1H,s,側鎖C1−H)、 9.84(1H,s,側鎖C3−H) 実施例37 (5R,6S,8R)−2−〔(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ
ー〔1,2−c〕〔1,2,3〕トリアゾール−4−イル)チ
オ〕−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−ペネム−3
−カルボン酸異性体A,B混合物の合成。
HPLC Column Nucleosil7C18 流速 3.65ml/分 3%アセトニトリル−水 保持時間 16.5分 IR(KBrディスク)cm-1; 3400、1765、1585、1380 UVλmax(H2O)nm;253、324 NMRδ(D2O)ppm; 1.34(3H,d,J=6Hz、−CH3)、 2.6〜3.2(1H,m)、 3.2〜3.7(1H,m)、 3.8〜4.1(1H,m、C6−H)、 4.27(1H,t,J=6Hz、C8−H)、 4.3〜5.2(3H,m)、 4.74(DOH)、 5.72(1H,brs,C5−H)、 7.75(0.5H,s,側鎖C3−H)、 7.79(0.5H,s,側鎖C3−H) 実施例38 (5R,6S,8R)−2−〔(5,6−ジヒドロ−2−メチル
−4H−ピロロ〔1,2−c〕〔1,2,3〕トリアゾリウム−4
−イル)チオ〕−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−
ペネム−3−カルボキシレート異性体Aおよび異性体B
の合成。
HPLC Column Nucleosil7C18 流速 3.65ml/分 5%アセトニトリル−水 異性体A:保持時間 14分 異性体B:保持時間 18分 異性体A: IR(KBrディスク)cm-1;1765 UVλmax(H2O)nm;325 NMRδ(D2O)ppm; 1.34(3H,d,J=5.9Hz、−CH3)、 2.6〜3.2(1H,m)、 3.2〜3.8(1H,m)、 3.9〜4.1(1H,m、C6−H)、 4.1〜4.9(3H,m)、 4.35(3H,s,−CH3)、 4.74(DOH)、 4.9〜5.3(1H,m,)、 5.77(1H,d,J=1.2Hz,C5−H)、 8.51(1H,s,側鎖C3−H) 異性体B: IR(KBrディスク)cm-1;1765 UVλmax(H2O)nm;326 NMRδ(D2O)ppm; 1.34(3H,d,J=6.3Hz、−CH3)、 2.6〜3.1(1H,m)、 3.2〜3.8(1H,m)、 3.9〜4.1(1H,m、C6−H)、 4.1〜5.0(3H,m)、 4.36(3H,s,−CH3)、 4.74(DOH)、 5.0〜5.3(1H,m)、 5.81(1H,d,J=1.2Hz,C5−H)、 8.58(1H,s,側鎖C3−H) 実施例39 (5R,6S,8R)−2−〔(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ
〔1,2−b〕ピラゾール−4−イル)チオ〕−6−(1
−ヒドロキシエチル)−2−ペネム−3−カルボン酸異
性体Aおよび異性体Bの合成。
HPLC Column Nucleosil7C18 流速 3.65ml/分 5%アセトニトリル−水 異性体A:保持時間 20分 異性体B:保持時間 24分 異性体A: IR(KBrディスク)cm-1; 3380、2950、1760、1580、1365 UVλmax(H2O)nm;252(sh)、324 NMRδ(D2O)ppm; 1.26(3H,d,J=5.9Hz、−CH3)、 2.4〜2.9(1H,m)、 2.9〜3.5(1H,m)、 3.8〜4.0(1H,m、C6−H)、 4.0〜4.8(4H,m)、 4.74(DOH)、 5.65(1H,brs,C5−H)、 6.29(1H,brs,側鎖C3−H)、 7.55(1H,brs,側鎖C2−H) 異性体B: IR(KBrディスク)cm-1; 3390、2950、1760、1590、1370 UVλmax(H2O)nm;253(sh)、324 NMRδ(D2O)ppm; 1.26(3H,d,J=5.9Hz、−CH3)、 2.4〜2.9(1H,m)、 2.9〜3.5(1H,m)、 3.8〜4.0(1H,m,C6−H)、 4.0〜4.8(4H,m)、 5.63(1H,brs,C5−H)、 6.27(1H,brs,側鎖C3−H)、 7.55(1H,brs,側鎖C2−H) 実施例40 (5R,6S,8R)−6−〔(1−ヒドロキシエチル)−2
−〔(5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ〔1,2−a〕ピリ
ジン−7−イル)チオ〕−2−ペネム−3−カルボン酸
異性体Aおよび異性体Bの合成。
(1)(5R,6S,8R)−6−〔(1−ヒドロキシエチル)
−2−〔(5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ〔1,2−a〕
ピリジン−7−イル)チオ〕−2−ペネム−3−カルボ
ン酸p−ニトロペンジルエステルの合成。
参考例23で得られたチオール体(292mg)を、実施例16
−(1)と同様の反応処理により標記化合物(185mg)
を得た。
NMRδ(CDCl3)ppm; 1.36(3H,d,J=6Hz、CH3)、 1.9〜2.6(2H,m,ピリジン環C6−H2)、 2.6〜3.5(2H,m,ピリジン環C8−H2)、 3.5〜3.9(2H,m,ピリジン環C7−H及びC6−H)、 3.9〜4.3(3H,m,ピリジン環C5−H2及びC8−H)、 5.12及び5.42(2H,ABq,J=14Hz,CO2CH2Ar)、 5.70(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 6.75(1H,brs,イミダゾール環C3−H)、 6.92(1H,brs,イミダゾール環C2−H)、 7.53(2H,d,J=9Hz、ArH)、 8.12(2H,d,J=9Hz、ArH)、 (2)(5R,6S,8R)−6−〔(1−ヒドロキシエチル)
−2−〔(5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ〔1,2−a〕
ピリジン−7−イル)チオ〕−2−ペネム−3−カルボ
ン酸異性体Aおよび異性体Bの合成。
(1)で得られた化合物(71mg)を実施例16−(2)
と同様の反応処理により標記化合物を得た。
収量:異性体A 13mg、異性体B 15mg 異性体A: IR(KBrディスク)cm-1;1770、1590 UVλmax(H2O)nm;322、260 NMRδ(D2O)ppm; 1.38(3H,d,J=6Hz、CH3)、 2.1〜2.6(2H,m,ピリジン環C6−H2)、 3.13(1H,dd,J=18、7Hz,ピリジン環C8−H)、 3.60(1H,dd,J=18、5Hz,ピリジン環C8−H)、 4.01(1H,dd,J=7、2Hz,C6−H)、 4.0〜4.5(4H,m,ピリジン環C5−H2,ピリジン環C7−H
及びC8−H)、 4.80(HOD)、 5.75(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 7.35(2H,s,イミダゾール環C2−H及びC3−H) HPLC 担体:ヌクレオシル(Nucleosil) 7C18(10mm×300mm) 溶媒:5%アセトニトリル−水 流速:3.65ml/分 保持時間(分):22.7 異性体B: IR(KBrディスク)cm-1;1770、1590 UVλmax(H2O)nm;322、258 NMRδ(D2O)ppm; 1.38(3H,d,J=6Hz、CH3)、 2.1〜2.6(2H,m,ピリジン環C6−H2)、 3.17(1H,dd,J=18、7Hz,ピリジン環C8−H)、 3.63(1H,dd,J=18、6Hz,ピリジン環C8−H)、 4.00(1H,dd,J=7、2Hz,C6−H)、 4.0〜4.5(4H,m,ピリジン環C5−H2,ピリジン環C7−H
及びC8−H)、 4.80(HOD)、 5.78(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 7.35(2H,s,イミダゾール環C2−H及びC3−H) HPLC 保持時間(分):27.7 〔HPLC条件:上記に同じ〕 実施例41 (5R,6S,8R)−6−〔(1−ヒドロキシエチル)−2
−〔(1−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ
〔1,2−a〕ピリジニウム−7−イル)チオ〕−2−ペ
ネム−3−カルボキシレート異性体A,B混合物の合成。
実施例40で得られた化合物(114mg)を実施例17と同
様の反応処理により標記化合物(33mg)を得た。
IR(KBrディスク)cm-1;1770、1585 NMRδ(D2O)ppm; 1.36(3H,d,J=6Hz,CH3)、 2.1〜2.7(2H,m,ピリジン環C6−H2)、 3.0〜4.4(7H,m,ピリジン環C5−H2、ピリジン環C7−H,
ピリジン環C8−H2,C6−H及びC8−H)、 3.80(3H,s,NCH3)、 4.80(HOD)、 5.80(1H,s,C5−H)、 7.42(2H,s,イミダゾール環C2−H及びC3−H) HPLC 担体:ヌクレオシル(Mucleosil) 7C18(10mm×300mm) 溶媒:7%アセトニトリル−水 流速:3.65ml/分 保持時間(分):14.4 実施例42 (5R,6S,8R)−6−〔(1−ヒドロキシエチル)−2
−〔(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,2,4−トリアゾロ〔4,
3−a〕ピリジン−7−イル)チオ〕−2−ペネム−3
−カルボン酸異性体A,B混合物の合成。
(1)(5R,6S,8R)−6−〔(1−ヒドロキシエチル)
−2−〔(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,2,4−トリアゾロ
〔4,3−a〕ピリジン−7−イル)チオ〕−2−ペネム
−3−カルボン酸p−ニトロベンジルエステルの合成。
参考例24で得られたチオール体(213mg)を、実施例1
6−(1)と同様の反応処理により標記化合物(186mg)
を得た。
NMRδ(CDCl3)ppm; 1.40(3H,d,J=6Hz,CH3)、 2.0〜2.6(2H,m,ピリジン環C6−H2)、 3.0〜4.0(4H,m,ピリジン環C8−H2)、 ピリジン環C7H及びC6−H、 4.0〜4.4(3H,m,ピリジン環C5−H2及びC6−H)、 5.20及び5.48(2H,ABq,J=14Hz,CO2CH2Ar)、 5.88(0.5H,d,J=2Hz,C5−H)、 5.91(0.5H,d,J=2Hz,C5−H)、 7.60(2H,d,J=9Hz、ArH)、 8.12(1H,s,トリアゾール環C3−H)、 8.24(2H,d,J=9Hz、ArH)、 (2)(5R,6S,8R)−6−〔(1−ヒドロキシエチル)
−2−〔(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,2,4−トリアゾロ
〔4,3−a〕ピリジン−7−イル)チオ〕−2−ペネム
−3−カルボン酸異性体A,B混合物の合成 (1)で得られた化合物(70mg)を実施例16−(2)
と同様の反応処理により標記化合物(29mg)を得た。
IR(KBrディスク)cm-1:1765、1595 UVλmax(H2O)nm:322、258 NMRδ(D2O)ppm; 1.38(3H,d,J=6Hz,CH3)、 2.1〜2.6(2H,m,ピリジン環C6−H2)、 2.9〜3.6(2H,m,ピリジン環C8−H2)、 4.00(1H,dd,J=6、2Hz、C6−H)、 4.0〜4.5(4H,m,ピリジン環C5−H2,ピリジン環C7−H
及びC8−H)、 4.80(HOD)、 5.80(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 8.48(1H,s,トリアゾール環C3−H)、 HPLC 担体:ヌクレオシル(Nucleosil) 7C18(10mm×300mm) 溶媒:3%アセトニトリル−水 流速:3.65ml/分 保持時間(分):14.2、15.8 実施例43 (5R,6S,8R)−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−
〔(メチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,2,4−トリアゾ
ロ〔4,3−a〕ピリジニウム−7−イル)チオ〕−2−
ペネム−3−カルボキシレート異性体A,B混合物、異性
体Cおよび異性体Dの合成。
実施例42で得られた化合物(116mg)を実施例17と同
様の反応処理により標記化合物を得た。
収量:異性体A,B 15mg、 異性体C 7mg、異性体D 6mg 異性体A,B: IR(KBrディスク)cm-1;1760、1580 UVλmax(H2O)nm;323、255 MNRδ(D2O)ppm; 1.36(3H,d,J=6Hz,CH3)、 2.1〜4.6(9H,m,ピリジン環C6−H2,ピリジン環C8
H2,ピリジン環C5−H2,ピリジン環C7−H,C6−H及びC8
−H)、 4.04(3H,s,NCH3)、 4.80(HOD)、 5.80(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 8.80(1H,s,トリアゾール環C3−H)、 HPLC 担体:ヌクレオシル(Nucleosil) 7C18(10mm×300mm) 溶媒:5%アセトニトリル−水 流速:3.65ml/分 保持時間(分):14.4 異性体C: IR(KBrディスク)cm-1;1765、1590 UVλmax(H2O)nm;323、258 MNRδ(D2O)ppm; 1.39(3H,d,J=6Hz,CH3)、 2.2〜2.7(9H,m,ピリジン環C6−H2)、 3.32(1H,dd,J=18、7Hz,ピリジン環C8−H)、 3.68(1H,dd,J=18、5Hz,ピリジン環C8−H)、 4.03(1H,dd,J=6,2Hz,C6−H)、 4.16(3H,s,NCH3)、 4.2〜4.6(4H,m,ピリジン環C5−H2,ピリジン環C7−H
及びC8−H)、 4.80(HOD)、 5.83(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 HPLC保持時間(分):21.2 〔HPLC条件:上記に同じ〕 異性体D: IR(KBrディスク)cm-1;1765、1590 UVλmax(H2O)nm;322、260 MNRδ(D2O)ppm; 1.36(3H,d,J=6Hz,CH3)、 2.3〜2.6(2H,m,ピリジン環C6−H2)、 3.21(1H,dd,J=18、7Hz,ピリジン環C8−H)、 3.68(1H,dd,J=18、5Hz,ピリジン環C8−H)、 4.06(1H,dd,J=6,2Hz,C6−H)、 4.16(3H,s,NCH3)、 4.2〜4.6(4H,m,ピリジン環C5−H2,ピリジン環C7−H
及びC8−H)、 4.80(HOD)、 5.80(1H,d,J=2Hz,C5−H)、 HPLC保持時間(分):29.6 〔HPLC条件:上記に同じ〕 参考例13 6,7−ジヒドロ−7−メルカプト−5H−ピロロ〔1,2−
c〕イミダゾール トリフルオロメタンスルホン酸塩の
合成: (1)3−(イミダゾール−4−イル)−3−(p−メ
トキシベンジルチオ)プロピオン酸エチルエステル ウロカニン酸エチルエステル塩酸塩〔ダブリュー.フ
バール&エフ.エル.パイマン,ジャーナル オブ ケ
ミカル ソサイアティー(W.Hubball and F.L.Pyman,J.
C.S.),1928,26〕3gを炭酸水素ナトリウム水溶液で塩
基性とし、塩析下クロロホルム抽出し、Na2SO4にて乾燥
後、溶媒を約50mlに減圧濃縮し、p−メトキシベンジル
メルカプタン3.1gとDBU3.44gを加え、アルゴン気流中室
温にて24時間攪拌する。溶媒を減圧留去し、残留物をシ
リカゲル40gのカラムクロマトグラフィー(ベンゼン:
酢酸エチル=1:1)で精製し、標記化合物を得る。収量
4.8g。
NMR δ(CDCl3)ppm: 1.18(3H,t,J=6Hz)、 2.83〜3.00(2H,m)、 3.60(2H,s)、 3.76(3H,s)、 4.07(2H,q,J=6Hz,−OCH 2CH3)、 6.13(1H,brs,イミダゾール−NH)、 6.75(2H,d,J=9Hz、2×ArH)、 6.86(1H,s,イミダゾール−5位プロトン)、 7.13(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.53(1H,s,イミダゾール−2位プロトン) (2)3−(イミダゾール−4−イル)−3−(p−メ
トキシベンジルチオ)プロパノール 上記工程(1)で得た化合物4.8gをテトラヒドロフラ
ン50mlに溶解し、0〜5℃に冷却し、攪拌しながら水素
化ホウ素リチウム0.33gを加え、室温にて17時間攪拌す
る。溶媒を減圧留去し、残留物にクロロホルム、水及び
塩化アンモニウムを加え有機層を分離する。Na2SO4にて
乾燥後、溶媒を減圧留去する。残留物をシリカゲル50g
のカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノー
ル=95:5)で精製し、標記化合物を得る。収量1.98g。
NMR δ(CDCl3)ppm: 1.90〜2.30(2H,m)、 3.50(2H,s)、 3.69(3H,s)、 3.94(1H,t,J=6Hz,CHCH2−)、 6.69(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 6.81(1H,s,イミダゾール−5位プロトン) 7.06(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.49(1H,s,イミダゾール−2位プロトン) (3)3−(イミダゾール4−イル)−3−(p−メト
キシベンジルチオ)プロピルクロリド 上記工程(2)で得た化合物1.2gをテトラヒドロフラ
ン30mlと四塩化炭素30mlとの混合液に溶解し、トリフェ
ニルホスフィン2.26gを加え50℃にて17時間攪拌する。
反応混合物を減圧留去し、残留物をシリカゲル30gのカ
ラムクロマトグラフィー(ベンゼン;メタノール=97:
3)で精製し、標記化合物を得る。収量 0.41g。
NMR δ(CDCl3)ppm: 2.15〜2.50(2H,m)、 3.55(2H,s)、 3.74(3H,s)、 4.00(1H,t,J=6Hz,CHCH2−)、 6.74(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 6.86(1H,s,イミダゾール−5位プロトン) 7.12(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.57(1H,s,イミダゾール−2位プロトン) (4)6,7−ジヒドロ−7−(p−メトキシベンジルチ
オ)−5H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾール 上記工程(3)で得た化合物400mgをアセトン10mlに
溶解し、ヨウ化ナトリウム2.0gを加え、室温にて17時間
攪拌する。さらに8時間加熱還流し、溶媒を減圧留去す
る。残留物にクロロホルム、水及び炭酸ナトリウム3gを
加え有機層を分離し、Na2SO4にて乾燥後、溶媒を減圧留
去する。残留物をシリカゲル10gのカラムクロマトグラ
フィー(クロロホルム:メタノール=99:1)で精製し、
標記化合物を得る。収量250mg。
NMR δ(CDCl3)ppm: 2.27〜2.60(1H,m)、 2.65〜3.15(1H,m)、 3.70(2H,s)、 3.75(3H,s)、 3.80〜4.20(3H,m)、 6.76(1H,s,イミダゾール−プロトン)、 6.78(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.18(2H,d,J=9Hz,2×ArH)、 7.34(1H,s,イミダゾール−プロトン) (5)6,7−ジヒドロ−7−メルカプト−5H−ピロロ
〔1,2−c〕イミダゾール トリフルオロメタンスルホ
ン酸塩 上記工程(4)で得た化合物400mgにアニソール1.5m
l、トリフルオロ酢酸9ml及びトリフルオロメタンスルホ
ン酸0.36mlを加え、室温にて30分攪拌する。反応液を減
圧濃縮し、キシレン20mlを加えて濃縮する。同様の操作
を2回繰り返し、残渣をエーテルで洗浄する。エーテル
を傾瀉して除き、減圧乾燥し、標記化合物を得る。収量
440mg。
NMR δ(D2O)ppm: 2.50〜2.80(1H,m)、 3.00〜3.43(1H,m)、 4.20〜4.70(3H,m)、 4.80(HOD)、 7.33(1H,s,イミダゾール−プロトン)、 8.60(1H,s,イミダゾール−プロトン) 参考例14 6,7−ジヒドロ−7−メルカプト、5H−ピロロ〔2,1−
c〕−1,2,4−トリアゾール トリフルオロメタンスル
ホン酸塩の合成: 6,7−ジヒドロ−7−p−メトキシベンジルチオ−5H
−ピロロ〔2,1−c〕−1,2,4−トリアゾール(280mg)
より、参考例13と同様の反応処理によって標記化合物
(361mg)を無色透明油状物として得た。
NMR δ(DMSO−d6+D2O)ppm: 1.8〜2.6(1H,m,C6−H)、 3.0〜3.6(1H,m,C6−H)、 4.1〜4.5(2H,m,C5−H2)、 4.65(1H,dd,J=8、4Hz、C7−H)、 9.50(1H,s,C3−H) 参考例15 6,7−ジヒドロ−6−メルカプト−3−トリフルオロメ
チル−5H−ピロロ〔2,1−c〕−1,2,4−トリアゾール
トリフルオロメタンスルホン酸塩の合成: 6,7−ジヒドロ−6−p−メトキシベンジルチオ−3
−トリフルオロメチル−5H−ピロロ〔2,1−c〕−1,2,4
−トリアゾール(116mg)より、参考例13と同様の反応
処理によって標記化合物(231mg)を淡黄色油状物とし
て得た。
MNR δ(D2O)ppm: 3.08(1H,dd,J=18、7Hz、C7−H)、 3.68(1H,dd,J=18、7Hz,C7−H)、 4.1〜4.7(3H,m,C5−H2及びC6−H)、 4.80(HOD) 参考例16 3−アミノ−6,7−ジヒドロ−7−メルカプト−5H−
ピロロ〔2,1−c〕−1,2,4−トリアゾール トリフルオ
ロメタンスルホン酸塩 参考例17 3−クロロ−6,7−ジヒドロ−7−メルカプト−5H−ピ
ロロ〔2,1−c〕−1,2,4−トリアゾール トリフルオロ
メタンスルホン酸塩 NMR δ(D2O): 2.50〜2.95及び3.15〜3.60(各1H,各m,C6−H2)、 4.05〜4.80(3H,m,C5−H2,C7−H)、 4.80(HOD) 参考例18 2−アミノ−6,7−ジヒドロ−7−メルカプト−5H−ピ
ロロ〔2,1−b〕−1,2,4−トリアゾール トリフルオロ
メタンスルホン酸塩 NMR δ(D2O): 2.60〜2.90及び3.18〜3.60(各1H,各m,C6−H2)、 4.10〜4.75(3H,m,C5−H2,C7−H)、 4.80(HOD) 参考例19 2−クロロ−6,7−ジヒドロ−7−メルカプト−5H−ピ
ロロ〔2,1−b〕−1,2,4−トリアゾール トリフルオロ
メタンスルホン酸塩 NMR δ(D2O): 2.49〜2.80及び3.10〜3.50(各1H,各m,C6−H2)、 4.05〜4.58(3H,m,C5−H2,C7−H)、 4.80(HOD) 参考例20 6,7−ジヒドロ−6−メルカプト−5H−ピロロ〔1,2−
c〕チアゾリウム トリフルオロメタンスルホネート −NMR δ(D2O)ppm: 3.15(1H,dd,C7−H)、 3.70(1H,dd,C7−H)、 4.2〜5.2(3H,m,C5−H,C6−H)、 4.74(DOH)、 7.84(1H,d,J=1.9Hz,C1−H)、 9.83(1H,d,J=1.9Hz,C3−H) 参考例21 5,6−ジヒドロ−4−メルカプト−4H−ピロロ〔2,1−
c〕〔1,2,3〕トリアゾール トリフルオロメタンスル
ホン酸塩 −NMR δ(D2O)ppm: 2.5〜3.1(1H,m,C5−H)、 3.2〜3.7(1H,m,C5−H)、 4.4〜5.1(3H,m,C4−H,C6−H)、 4.74(DOH)、 8.20(1H,s,C3−H) 参考例22 5,6−ジヒドロ−4−メルカプト−4H−ピロロ〔1,2−
b〕ピラゾール トリフルオロメタンスルホン酸塩 −NMR δ(D2O)ppm: 2.4〜3.0(1H,m,C5−H)、 3.0〜3.6(1H,m,C5−H)、 4.1〜4.8(3H,m,C4−H,C6−H)、 4.74(DOH)、 6.55(1H,d,J=3Hz,C3−H)、 7.98(1H,d,J=3Hz,C2−H) 参考例23 7−メルカプト−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ〔1,2
−a〕ピリジン トリフルオロメタンスルホン酸塩の合
成: 7−p−メトキシベンジルチオ−5,6,7,8−テトラヒ
ドロイミダゾ〔1,2−a〕ピリジン(249mg)より、参考
例13と同様の反応処理によって標記化合物(292mg)を
無色透明油状物として得た。
参考例24 7−メルカプト−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,2,4−トリ
アゾロ〔4,3−a〕ピリジン トリフルオロメタンスル
ホン酸塩の合成: 7−p−メトキシベンジルチオ−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−1,2,4−トリアゾロ〔4,3−a〕ピリジン(307m
g)より、参考例13と同様の反応処理によって標記化合
物(453mg)を無色透明油状物として得た。
NMR δ(D2O+DMSO−d6)ppm: 2.1〜2.7(2H,m,C6−H2)、 3.31(1H,dd,J=18、7Hz,C8−H)、 3.80(1H,dd,J=18、7Hz,C8−H)、 3.6〜3.9(1H,m,C7−H)、 4.4〜4.6(2H,m,C5−H2)、 9.19(1H,s,C3−H) 発明の効果 本発明のペネム誘導体(I)は、物理化学的安定性に
優れた化合物であると共に、グラム陽性菌、例えば、S.
アウレウス,スミス;S.エピデルミディス,56500;Str.ピ
オゲネス,G−36;Str.ミチス,IID685;Str.フェカリス,AT
CC 19433等およびグラム陰性菌、例えばE.コリ,NIHJ;S.
フレキシネリ,2a 5503;Sal.エンテリチディス,IID604;
H.アルベイ,IID978;C.フロインディ,IID976;Pr.ブルガ
リス,08601;Pr.ミラビリス,IFO 3849;K.ニューモニエ、
Typel;Bnt.クロアカエ,03402;Bnt.エロゲネス,ATCC 832
9;Ser.マルセッセンス,10100;Y.エンテロコリチカ,Te 5
91;A.フェカリス,ATCC 19108;Ps.エルギノーザ,32233;
等の広範囲の好気性菌に対して強い抗菌活性を示し、更
にB.フラジリス,PA−2−11;F.ニュークリエイタム,IPP
143;C.ペルフリンジェンス22;C.ディフィシル,GAI−05
47等の偏性嫌気性菌に対しても強い抗菌活性を示し、抗
菌剤として有用であり、人および家畜の医薬として安全
に使用され、また魚類にも用いる事が出来る。
本発明の化合物は、更に試料の防腐、医療用機器等の
殺菌剤としても使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 曽我 恒彦 東京都江戸川区北葛西1丁目16番13号 第 一製薬中央研究所内 (72)発明者 松本 裕生 東京都江戸川区北葛西1丁目16番13号 第 一製薬中央研究所内 (72)発明者 西 敏之 東京都江戸川区北葛西1丁目16番13号 第 一製薬中央研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 〔式中、 R1:ヒドロキシC1−C6アルキル基 R2:水素原子、エステル残基またはCOOR2としてカルボ
    キシレートアニオン R3:次式で表わされる二環性複素環基 m:1または2 Q:炭素原子又は窒素原子 :五員環または六員環の窒素含有複素環を示し、該環は
    さらに環員として窒素原子または硫黄原子を含むことが
    できる R4:ハロゲン原子で置換されていてもよいアリールC1
    C6アルキル基、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル
    基、アミノ基、C1−C6アルキル基(このアルキル基はハ
    ロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、アルキルカル
    ボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、
    アルコキシカルボニルメチルカルボニル基で置換されて
    いてもよい)、C1−C6アルケニル基、C2−C6アルキニル
    基またはC3−C6シクロアルキル−C1−C6アルキル基〕 で表わされるペネム誘導体およびその薬理上許容される
    塩。
  2. 【請求項2】置換基R1が1−ヒドロキシエチル基である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  3. 【請求項3】(5R,6S,8R)−6−(1−ヒドロキシエチ
    ル)ペネム誘導体である特許請求の範囲第2項記載の化
    合物。
  4. 【請求項4】置換基R3が、 (ただし、R4は上記定義通りである) からなる群から選ばれる1種であることを特徴とする特
    許請求の範囲第3項記載の化合物。
  5. 【請求項5】置換基COOR2がカルボキシレートアニオン
    であり、かつR3(ただしAは窒素原子または炭素原子であり、R4は上記
    定義通りである) で示される基から選ばれる1種であることを特徴とする
    特許請求の範囲第1〜4項のいずれか1項に記載の化合
    物。
  6. 【請求項6】一般式(Ia) または (ただし、R2は水素原子またはCOOR2としてカルボキシ
    レートアニオンを表し、R4は−CH3、−CH2CH3、−CH2C
    N、−CH2C≡CH、−CH2COCH3または−CH2CONH2を表す) で示される特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  7. 【請求項7】一般式(Ib) または (ただし、R2は水素原子またはCOOR2としてカルボキシ
    レートアニオンを表し、R4はメチル基である) で示される特許請求の範囲第1項に記載の化合物。
  8. 【請求項8】一般式(Ic) または (ただし、R2は水素原子またはCOOR2としてカルボキシ
    レートアニオンを表し、R4はメチル基である) で示される特許請求の範囲第1項に記載の化合物。
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