JPH1045758A - カルバペネム化合物、その製造法および剤 - Google Patents

カルバペネム化合物、その製造法および剤

Info

Publication number
JPH1045758A
JPH1045758A JP9054668A JP5466897A JPH1045758A JP H1045758 A JPH1045758 A JP H1045758A JP 9054668 A JP9054668 A JP 9054668A JP 5466897 A JP5466897 A JP 5466897A JP H1045758 A JPH1045758 A JP H1045758A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
dihydro
compound
methyl
diastereomer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9054668A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuo Miwa
哲生 三輪
Seizo Soejima
誠三 副島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Takeda Chemical Industries Ltd
Priority to JP9054668A priority Critical patent/JPH1045758A/ja
Publication of JPH1045758A publication Critical patent/JPH1045758A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた抗菌作用,安定性,経口吸収性を有する
新規カルバペネム化合物、その製造法および剤を提供す
る。 【解決手段】式: 【化1】 〔式中、R1は置換されていてもよい低級アルキル基を
示し、R2は水素原子または低級アルキル基を示し、Y
は結合手または置換されていてもよい低級アルキレン基
を示し、Rは水素化されていてもよい縮合オキサジンま
たはチアジン環基であって、置換基を有していてもよ
い。〕で表されるカルバペネム化合物もしくはそのエス
テルまたはその塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた抗菌作用を
有し、注射剤としてのみならず経口的にも投与しうる新
規カルバペネム化合物、その製造法および抗菌剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、チエナマイシンに代表される
カルバペネム系抗生物質については多数の報告がある。
チエナマイシンは優れた抗菌活性を持つものの、生体内
に存在する分解酵素であるデヒドロペプチダーゼ−I
(DHP−I)に対して不安定であるなどの問題がある
ため、臨床適用されることがなかった。チエナマイシン
の類縁体であるイミペネムはDHP−Iの阻害剤である
シラスタチンと併用することによって臨床効果を現わす
ことが知られている。その後、数多くの研究がなされ、
カルバペネムの1β位にメチル基を、2位に3−ピロリ
ジニルチオ基を導入すると抗菌活性、DHP−I安定性
ともに改善されたカルバペネム化合物が得られることが
明らかにされている(特開昭60−233076、特開
平5−4988など)。しかし、カルバペネムの2位に
硫黄原子を介して水素化されていてもよいオキサジンま
たはチアジン環基が結合した化合物については研究例は
非常に少なく、特開昭57−158784に式
【化4】 〔式中、R1は水素原子または−CR456基(式中、
4は水素原子、ヒドロキシル基、または保護されたヒ
ドロキシル基を;R5およびR6は水素原子、アルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、アルアルキル基また
はアリール基を;またはR5とR6は一緒になって隣接す
る炭素原子と共に環を形成していることを示す。)を;
2は水素原子またはカルボキシル保護基を;R3は水素
原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アル
アルキル基、アリール基または−SO27基(式中、R
7はヒドロキシル基、アルキル基、アルケニル基、アル
キニル基、アルアルキル基またはアリール基を示す。)
を;Zは酸素原子、硫黄原子または−N(R8)−基
(式中、R8はR3と同じ意味を示す。)を;mは0また
は1を;nは0、1、2または3を示す。〕で表わされ
るカルバペネム化合物が開示されているのみであり、オ
キサジンまたはチアジン環と複素環から形成される縮合
複素環基をその2位側鎖に持つカルバペネム化合物につ
いては従来全く報告がなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のカルバペネム化
合物は、一般にグラム陽性菌およびグラム陰性菌に対し
抗菌活性を示すが、その抗菌活性が十分でなかったり、
物理化学的性質や体内での安定性特に腎デヒドロペプチ
ダーゼ−1(DHP−1)等に対する安定性に問題があ
ったりする。そのため優れた抗菌活性を持つとともに生
体内で安定で優れた体内動態を示し、場合によっては経
口的に用いることも可能な安全性の高いカルバペネム化
合物の出現が強く望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意種々
検討を加えた結果、置換されていてもよく、水素化され
ていてもよい縮合オキサジンまたはチアジン環基が硫黄
原子を介してカルバペネム骨格の2位に結合しているこ
とに化学構造上の特徴がある化合物を初めて合成し、こ
の化合物がその特異な化学構造に基づいて、予想外にも
緑膿菌を含むグラム陽性菌からグラム陰性菌に至る幅広
い病原菌に対し優れた抗菌作用を示すとともに、化学的
安定性及び生体内安定性特にDHP−Iに対する安定性
等、さらに場合によっては優れた経口吸収性等を示す等
医薬特に抗菌剤として優れた性質を有することを見いだ
し、これらに基づいて本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は(1)式(I):
【化5】 〔式中、R1は置換されていてもよい低級アルキル基を
示し、R2は水素原子または低級アルキル基を示し、Y
は結合手または置換されていてもよい低級アルキレン基
を示し、Rは水素化されていてもよい縮合オキサジンま
たはチアジン環基であって、置換基を有していてもよ
い。〕で表されるカルバペネム化合物もしくはそのエス
テルまたはその塩、(2)式:
【化6】 〔式中、Lは脱離基を、その他の記号は前記と同意義を
示す。〕で表される化合物もしくはそのエステルまたは
その塩と、式: H−S−Y−R 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化
合物またはその塩とを反応させることを特徴とする前記
(1)記載の化合物の製造法、および(3)前記(1)
記載の化合物を含有する医薬等に関する。
【0006】式(I)で表わされる化合物、そのエステ
ルまたはその塩(以下式(I)で表わされる化合物、そ
のエステルおよびその塩を総称して化合物(I)という
こともある。)はグラム陽性菌からグラム陰性菌に至る
幅広い病原菌に対し優れた抗菌作用を示し、しかも優れ
た化学的および対DHP−1安定性等を持ち、注射また
は経口的投与により抗細菌活性を示す。上記式中、R1
で示される置換されていてもよい低級アルキル基の低級
アルキル基としては、例えば直鎖状または分枝状のC
1-4アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチル、イソブチルなど)等が用いられ、そ
の置換基としては、たとえばシアノ基、アミノ基、モノ
またはジC1-4アルキルアミノ基(例、メチルアミノ、
ジメチルアミノなど)、ヒドロキシル基、C1-4アルキ
ルオキシ基(例、メトキシ、エトキシなど)、カルバモ
イルオキシ基、C1-4アルキルチオ基(例、メチルチ
オ、エチルチオなど)、C1-4アルキルスルホニル基
(例、メチルスルホニル、エチルスルホニルなど)、ハ
ロゲン(例、フルオロ、クロロ、ブロモなど)、スルフ
ァモイル基、C1-4アルコキシ−カルボニル基(例、メ
トキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカ
ルボニル、ブトキシカルボニルなど)などをあげること
ができる。このような置換基の数は好ましくは1ないし
3個であって、複数の置換基の場合はそれらは同一であ
っても異なっていてもよい。低級アルキル基がアミノ
基、ヒドロキシル基で置換されている場合、これらは容
易に除去可能な保護基で保護されていてもよい。そのよ
うな保護基としてはトリメチルシリル、トリエチルシリ
ル、t−ブチルジメチルシリルなどのシリル基、アリル
オキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、ベンジル
オキシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ルなどが好ましい。
【0007】R1としてさらに好ましくは式
【化7】 〔式中、R3は水素原子、ハロゲン、または、それぞれ
置換されていてもよいヒドロキシル基もしくはアミノ基
を示す〕で表わされる基である。R3で示されるヒドロ
キシル基またはアミノ基の置換基としては、例えば上記
したそれらの基の除去可能な保護基などが用いられる。
3としてさらに好ましくはヒドロキシル基などであ
る。R1として特に好ましいのは(1R)−ヒドロキシ
エチル基などである。カルバペネム3位のカルボキシル
基または他の置換基中にカルボキシル基が存在するとき
は、それらはエステル化されていてもよい。エステル化
されたカルボキシル基をCOOR4と表すとき、カルボ
キシル基のエステル残基、つまりR4としては、例えば
セファロスポリンなどのβ−ラクタムの分野において用
いられるエステル残基などであり、合成中間体として用
いられるエステル残基のほか、例えばセファロスポリン
骨格の4位において生体内で脱離容易なエステル(いわ
ゆるプロドラッグとなり得るエステル)を形成する基と
して繁用されているエステル残基及び医薬分野でカルボ
ン酸のエステル残基として慣用される基などが挙げられ
る。具体的には、たとえば、それぞれ置換されていても
よいC1-7アルキル基、C2-6アルケニル基、C6-10アリ
ール基、もしくはC7-20アラルキル基などが用いられ
る。そのようなそれぞれ置換されていてもよいC1-7
ルキル基としては、メチル,エチル,プロピル,イソプ
ロピル,ブチル、t−ブチルなどが、C2-6アルケニル基
としてはビニル、アリル、クロチルなどが、C6-10アリ
ール基としてはフェニル、ナフチルなどが、C7-20アラ
ルキル基としてはベンジル、フェネチル、ベンズヒドリ
ル、トリチルなどが用いられる。
【0008】さらにR4としては、式:
【化8】 〔式中R5は水素原子またはそれぞれ置換されていても
よいC1-6アルキル基もしくはC3-6シクロアルキル基
を、R6はそれぞれ置換されていてもよいC1-10アルキ
ル基、C3-10シクロアルキル基、C1-10アルキルオキシ
基、C3-10シクロアルキルオキシ基、C3-10シクロアル
キルC1-6アルキル基、C3-10シクロアルキルC1-6アル
キルオキシ基、C2-6アルケニル基、C6-10アリール
基、もしくはC7-12アラルキル基を示す〕で表される基
などを有利に用いることもできる。上記式中、R5で示
されるC1-6アルキル基としては、たとえばメチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、2,2−ジメ
チルプロピルなどが、C3-6シクロアルキル基として
は、たとえばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペ
ンチル、シクロヘキシルなどが用いられる。R6で示さ
れるC1-10アルキル基とC1-10アルキルオキシ基のアル
キル基としては、たとえばメチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert
−ブチル、ペンチル、2,2−ジメチルプロピル、ヘキ
シル、ペプチル、デシルなどが、C3-10シクロアルキル
基、C3-10シクロアルキルオキシ基、C3-10シクロアル
キルC1-6アルキル基、およびC3-10シクロアルキルC
1-6アルキルオキシ基のシクロアルキル基としては、た
とえばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチ
ル、シクロデシルなどが、C3-10シクロアルキルC1-6
アルキル基、およびC3-10シクロアルキルC1-6アルキ
ルオキシ基のC1-6アルキル基としては、たとえばメチ
ル、エチル、プロピル、プチル、ペンチル、ヘキシルな
どが用いられる。C2-6アルケニル基としてはビニル、
アリル、クロチルなどが、C6-10アリール基としてはフ
ェニル、ナフチルなどが、C7-12アラルキル基としては
ベンジル、フェネチルなどが用いられる。R4で示され
るそれぞれ置換されていてもよいC1-7アルキル基、C
2-6アルケニル基、C6-10アリール基、もしくはC7-20
アラルキル基、R5で示されるそれぞれ置換されていて
もよいC1-6アルキル基もしくはC3-6シクロアルキル
基、R6で示されるそれぞれ置換されていてもよいC
1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C1-10アル
キルオキシ基、C3-10シクロアルキルオキシ基、C3-10
シクロアルキルC1-6アルキル基、C3-10シクロアルキ
ルC1-6アルキルオキシ基、C2-6アルケニル基、C6-10
アリール基、もしくはC7-12アラルキル基における置換
基としては、たとえばシアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ
ル基、C1-4アルキル−オキシ基(例、メトキシ、エト
キシ、プロポキシなど)、カルバモイルオキシ基、C
1-4アルキル−チオ基(例、メチルチオなど)、ハロゲ
ン(例、フルオロ、クロロ、ブロモなど)などをあげる
ことができる。このような置換基の数は好ましくは1な
いし3個であって、複数の置換基の場合はそれらは同一
であっても異なっていてもよい。
【0009】特に好ましいR4で表わされるエステル残
基としては、医薬品の製造過程でしばしば用いられる基
(例えば、メトキシエトキシメチル基、メトキシメチル
基、メチルチオメチル基、第三級ブチル基、2,2,2−
トリクロロエチル基、ベンジル基、p−メトキシベンジ
ル基、p−ニトロベンジル基、o−ニトロベンジル基、
フェネチル基、ビス(メトキシフェニル)メチル基、p
−メトキシベンジル基、3,4−ジメトキシベンジル
基、ベンズヒドリル基、トリチル基、トリメチルシリル
基、2−トリメチルシリルエチル基、もしくはアリル基
など)、または、経口投与に適した、生物学的に不安定
な生体内分解性のエステル誘導体を与える基(たとえ
ば、アセトキシメチル基、1−アセトキシエチル基、1
−アセトキシプロピル基、ピバロイルオキシメチル基、
イソプロピルオキシカルボニルオキシメチル基、1−
(イソプロピルオキシカルボニルオキシ)エチル基、シ
クロヘキシルオキシカルボニルオキシメチル基、1−
(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル基、
エトキシカルボニルオキシメチル基、1−(エトキシカ
ルボニルオキシ)エチル基、フタリジル基、(2−オキ
ソ−5−メチル−1,3−ジオキソール−4−イル)メチ
ル基など)が挙げられる。
【0010】上記式のR2としては水素原子または低級
アルキル基が用いられる。低級アルキル基としては、好
ましくはC1-3アルキル基などが用いられる。そのよう
なC1-3アルキル基としては、メチル、エチル、プロピ
ルまたはイソプロピルを用いることができ、特にメチル
基が好ましい。上記式のYとしては、結合手または置換
されていてもよい低級アルキレン基が用いられる。低級
アルキレンとしては、好ましくはC1-3アルキレン基な
どが用いられる。そのようなC1-3アルキレン基として
は、たとえばメチレン、エチレン、プロピレンをあげる
ことができる。低級アルキレン基の置換基としては、た
とえばハロゲン(例、フルオロ、クロロ、ブロモ)、ヒ
ドロキシ基、C1-6アルキルオキシ基(例、メトキシ、
エトキシ)、アミノ基、モノ−またはジ−C1-4アルキ
ルアミノ基(例、ジメチルアミノ)などをあげることが
でき、その数は1又は2個が好ましい。Yとしてより好
ましくは結合手である。
【0011】上記式のRは水素化されていてもよい縮合
オキサジンまたはチアジン環基であって、置換基を有し
ていてもよい。そのようなRとしては例えば、オニウム
化されていてもよい式
【化9】 〔式中、Qは酸素原子または硫黄原子を示し、環Aは水
素化されていてもよいオキサジンまたはチアジン環であ
って、置換基を有していてもよく、環Bは置換されてい
てもよい複素環を示す。〕で表される基等が好ましい。
環Aとして好ましくは、ジヒドロ−1,3−オキサジ
ン、ペルヒドロ−1,3−オキサジン、ジヒドロ−1,
3−チアジンあるいはペルヒドロ−1,3−チアジンな
どをあげることができる。Qは硫黄原子であるのが好ま
しい。環Bで示される複素環基としては、1個の窒素原
子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれ
た1ないし3個のヘテロ原子を含む5または6員の含窒
素複素環等が好ましく、環Aの2位と3位を結ぶ結合と
縮合していることが好ましい。環Bとしてはたとえば5
員の含窒素複素環としてピロール、ピラゾール、イミダ
ゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリ
アゾール、テトラゾール、オキサゾール、イソオキサゾ
ール、チアゾール、イソチアゾール、チアジアゾール、
オキサジアゾールおよびそれらの構造的に可能な水素化
体などをあげることができ、またたとえば6員の含窒素
複素環としてピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラ
ジン、1,3,5−トリアジン、オキサジン、チアジ
ン、オキサジアジン、チアジアジンおよびそれらの構造
的に可能な水素化体などをあげることができる。環Bと
して好ましくはピロール、ピラゾール、イミダゾール、
1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール
およびテトラゾールなどである。
【0012】環Aと環Bとからなる縮合複素環はオニウ
ム化されていてもよい。オニウム化は該縮合複素環のチ
ッ素原子を4級化することによって化合物(I)をオニ
ウム化合物にすることを意味し、そのようなオニウム化
合物におけるオニウム化された縮合複素環としては、陽
電荷が縮合複素環の橋頭窒素原子に局在化した場合、環
A全体に非局在化した場合、環B全体に非局在化した場
合または環Aと環Bとからなる縮合複素環全体に非局在
化した場合がある。すなわち、前記式
【化10】 などのように表される。環Aと環Bとからなる縮合複素
環は置換基Y以外に環構成炭素原子および窒素原子上に
置換基を有していてもよい。環A上の置換基としては、
たとえばC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピルなど)、C2-6アルケニル基(例、
ビニル、アリル、クロチルなど)、C2-6アルキニル基
(例、2−プロピニルなど)、C6-10アリール基(例、
フェニル、トリル、ナフチルなど)、C7-13アラルキル
基(例、ベンジルなど)、1個の窒素原子以外に窒素原
子、酸素原子および硫黄原子から選ばれた1ないし3個
のヘテロ原子を含む5または6員の含窒素複素環基
(例、2−ピリジルなど)などをあげることができ、こ
れらの置換基は、たとえばハロゲン(例、フルオロ、ク
ロロ、ブロモなど)、ヒドロキシ基、C1-6アルキルオ
キシ基(例、メトキシ、エトキシなど)、アミノ基、モ
ノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ基(例、メチルア
ミノ、ジメチルアミノなど)、1個の窒素原子以外に窒
素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれた1ないし
3個のヘテロ原子を含む5または6員の含窒素複素環基
(例、2−ピリジルなど)などの1〜3個の置換基でさ
らに置換されていてもよい。環B上の置換基は、環Aの
置換基と同様のものに加えて、ヒドロキシ基、アミノ
基、モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ基(例、メ
チルアミノ、ジメチルアミノなど)、メルカプト基、C
1-6アルキルオキシ基(例、メトキシ、エトキシな
ど)、C1-6アルキルチオ基(例、メチルチオ、エチル
チオなど)、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1-6
アルキルカルバモイル基(例、メチルカルバモイル、ジ
メチルカルバモイルなど)、カルバモイルオキシ基、シ
アノ基などをあげることができる。環B上の置換基は1
〜3個置換していてもよい。Rで示される水素化されて
いてもよい縮合オキサジンまたはチアジン環基は、上記
環B上の置換基として例示した置換基等によって1〜4
個置換されていてもよい。置換基が複数の場合はその種
類は同一または異なっていてもよい。Rの最も好ましい
例としては、6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b][1,3]チ
アジン-6-イル、6,7-ジヒドロ-5H-1,2,3-トリアゾロ[5,
1-b][1,3]チアジン-6-イルおよび2-アミノ-6,7-ジヒド
ロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン-6-イル
が挙げられる。
【0013】上記式で表される化合物もしくはそのエス
テルの塩としては好ましくは薬理学的あるいは合成化学
的に受容される塩が用いられる。そのような塩として
は、無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、
有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などが
用いられる。これらの塩類を生成させうる無機塩基とし
てはアルカリ金属(例、ナトリウム、カリウムなど)、
アルカリ土類金属(例、カルシウム、マグネシウムな
ど)などが、有機塩基としては例えばトリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、N,N′
−ジベンジルエチレンジアミン、エタノールアミン、ジ
エタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチルアミノ)
メタン、ジシクロヘキシルアミンなどが、無機酸として
は 例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸など
が、有機酸としては例えばギ酸、 酢酸、トリフルオロ
酢酸、シュウ酸、酒石酸、フマール酸、マレイン酸、メ
タンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベン
ゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などが用いら
れ、塩基性または酸性アミノ酸としては例えばアルギニ
ン、リジン、オルニチン、アスパラギン酸、グルタミン
酸などが用いられる。これらの塩のうち塩基との塩(す
なわち無機塩基との塩、有機塩基との塩、塩基性アミノ
酸との塩)は化合物(I)のCOOHで表されるカルボ
キシル基または化合物(I)のエステル残基または置換
基にカルボキシル基などの酸性基が存在する場合に形成
しうる塩を意味し、酸との塩(すなわち無機酸との塩、
有機酸との塩、酸性アミノ酸との塩)は化合物(I)も
しくはそのエステルにアミノ基などの塩基性基が存在す
る場合に形成しうる塩を意味する。また、酸との塩とし
ては、化合物(I)の3位のカルボキシル基がカルボキ
シレートアニオン
【化11】 となって、Rがオニウム化された縮合複素環基の場合の
陽電荷と一対になって分子内塩を形成しているもの、お
よびRが例えば
【化12】 とり除いてできるアニオン(例えばクロライドイオン、
ブロマイドイオン、スルフェートイオン、p−トルエン
スルホネートイオン、メタンスルホネートイオン、トリ
フルオロアセテートイオンなど)となった塩も含まれ
る。
【0014】上記化合物(I)は水和物、非水和物のい
ずれであってもよい。またカルバペネム骨格の2−位の
側鎖に1個以上の整正炭素がある場合、ジアステレオマ
ーが存在するが、これらのジアステレオマーはいずれも
本発明の化合物に含まれる。 製造法1 本発明の化合物(I)は、たとえば、式(II):
【化13】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合
物もしくはそのエステルまたはその塩〔エステルまたは
塩も(I)と同様のものを用いることができる。〕(以
下エステルおよび塩も含めて単に化合物(II)というこ
ともある。)と、式(III): H−S−Y−R 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化
合物またはその塩(以下単に化合物(III)ということ
もある。)とを反応させることによって製造することが
できる。
【0015】化合物(II)においてLで表わされる脱離
基は、有機合成化学の分野において通常用いられる脱離
基を採用することができる〔たとえば、コンペンディウ
ムオブ オルガニック シンセティック メソッヅ(Co
mpendium of Organic Synthetic Methods)、第1巻〜
第7巻、John Wely & Sons Inc.、 New York (1971
〜1992年)、およびR.C.ラロック(Larock)、
コンプレヘンシブ・オルガニック・トランスフォーメイ
ション(Comprehensive Organic Transformation)、VC
H、New York(1989年)などに記載の脱離基〕。具
体的なLとしては、たとえば、1ないし3個のハロゲン
等で置換されていてもよいC1-6アルカンスルホニルオ
キシ基(例、メタンスルホニルオキシ、トリフルオロメ
タンスルホニルオキシなど)C1-4アルキル基等で置換
されていてもよいC6-10アレーンスルホニルオキシ基
(例、ベンゼンスルホニルオキシ、トルエンスルホニル
オキシなど)、ジC1-6アルキルホスホノオキシ基
(例、ジメチルホスホノオキシなど)、ジC6-10アリー
ルホスホノオキシ基(例、ジフェニルホスホノオキシな
ど)、ハロゲン(例、クロロ、ブロモなど)、C1-6
ルカンスルフィニル基(例、メタンスルフィニルな
ど)、C6-10アレーンスルフィニル基(例、ベンゼンス
ルフィニルなど)などをあげることができる。より好ま
しいLはジフェニルホスホノオキシ基である。化合物
(III)の塩としては、たとえばアルカリ金属(例、ナ
トリウム、カリウムなど)塩、アルカリ土類金属(例、
カルシウム、マグネシウムなど)塩、アンモニウム塩な
どが用いられる。
【0016】化合物(II)や(III)の構造式中、アミ
ノ基、ヒドロキシル基又はカルボキシル基などの反応性
基が含まれる場合には、これらの基は常法にしたがって
下記する保護基によって保護されていてもよい。反応後
常法にしたがってこれらの保護基を除去することができ
る。化合物(II)と化合物(III)の間の反応は、通
常、塩基の存在下で有利に進行する。そのような塩基と
しては、たとえば、トリエチルアミン、ジイソプロピル
エチルアミンなどの有機アミン類、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸カリウムなどの塩基性無機塩などをあげること
ができる。同反応はまた、通常不活性溶媒中撹拌するこ
とによって行なわれる。反応に用いられる不活性溶媒と
しては、反応に差し障りのない限り特に限定されない
が、たとえばベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香
族炭化水素類、たとえばジオキサン、ジエトキシエタ
ン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、たとえばジ
クロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素
類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのアルキル
ニトリル類、ニトロメタン、ニトロエタンなどのニトロ
アルカン類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミドなどのアミド類が好ましい。反応温度は原料化合物
(II)、(III)、添加した塩基の種類、溶媒の種類な
どにより異なるが、通常は−40℃ないし100℃、好
ましくは−30℃ないし50℃である。反応時間は通常
1分ないし48時間好ましくは15分ないし24時間程
度である。化合物(II)もしくはそのエステルまたはそ
の塩の製造法はカルバペネムの分野において公知である
(例、特開昭57−12318、特開昭64−2578
0など)。
【0017】化合物(III)は、文献記載の製造方法あ
るいはそれに準じた方法で製造することができる。その
ような文献としてたとえば、M.R.グリメット(Gr
immet)ら、オーストラリアン ジャーナル オブ
ケミストリー(Aust.J.Chem.),38
巻、1873頁(1985年)、コンペンディウム オ
ブ オルガニック シンセティック メソッヅ(Compen
dium of Organic Synthetic Methods)、第1巻〜第7
巻、John Wely & Sons Inc.、New York (1971〜1
992年)、コンプレヘンシブ オルガニック シンセ
シス(ComprehensiveOrganic Synthesis)、第1−9
巻、Pergamon Press、Oxford(1991年)およびR.
C.ラロック(Larock)、コンプレヘンシブ オルガニ
ック トランスフォーメイション(Comprehensive Orga
nic Transformation)、VCH、New York(1989年)
などに記載の方法あるいは類似の方法をあげることがで
きる。
【0018】式(III)で表わされる化合物は、具体的
には式(III’):
【化14】 [式中、Xは保護されていてもよいヒドロキシル基また
はメルカプト基を、その他の記号は前記と同意義を示
す。]で表される化合物のXを、Xがメルカプト基でな
い場合には、R.C.ラロック(Larock)、コンプレヘ
ンシブ オルガニック トランスフォーメイション(Co
mprehensive Organic Transformation)、VCH、New Yor
k(1989年)などに記載の文献公知の方法でメルカ
プト基に変換することにより製造することができる。
【0019】式(III’)で表わされる化合物は、たと
えば式(IV):
【化15】 [式中、L1およびL2は同一または異なった脱離可能な
基を、その他の記号は前記と同意義を示す。]で表わさ
れる文献公知のあるいはそれと類似の反応で合成可能な
アルコールまたはメルカプタン誘導体と、式(V):
【化16】 [式中の記号は前記と同意義を示す。]で表わされる化
合物を付加脱離反応に付すことにより製造することがで
きる。場合によって式(V)で表される化合物のH−Q
で表されるヒドロキシル基もしくはメルカプト基または
H−Nで表されるアミノ基は保護されていてもよく、そ
の場合式(IV)で表わされる化合物との付加脱離反応は
その保護基の脱保護を介在させ段階的に進行させること
もできる。また、式(III’)で表わされる化合物は、
たとえば式(VI):
【化17】 [式中、L3は脱離可能な基を、その他の記号は前記と
同意義を示す。]で表わされる文献公知のあるいはそれ
と類似の反応で合成可能なアルコールまたはメルカプタ
ン誘導体と、式(VII):
【化18】 [式中、L4は脱離可能な基を、その他の記号は前記と
同意義を示す。]で表わされる化合物を反応させること
により製造することができる。場合によって式(VI)で
表される化合物のH−Qで表されるヒドロキシル基もし
くはメルカプト基、または式(VII)で表される化合物
のH−Nで表されるアミノ基は保護されていてもよく、
その場合には両化合物の付加脱離反応は保護基の脱保護
を介在させ段階的に進行させることもできる。
【0020】化合物(III’)、(IV)または(VI)に
おいてXがそれぞれ保護されたメルカプト基またはヒド
ロキシ基を表わす場合、そのような保護基としては、た
とえば、T.W.グリーン(Green)とP.G.M.ワ
ッツ(Wuts)、プロテクティブ グループス イン オ
ルガニック シンセシス(Protective Groups in Organ
ic Synthesis)、第二版、John Wely & Sons Inc.、New
York (1991年)等に記載の通常当該分野で用いられ
る保護基が採用されうる。好ましくはたとえばアルキル
型保護基(例、ベンジル、p−メトキシベンジル、p−
ニトロベンジルなどのベンジル類、ジフェニルメチル、
トリフェニルメチル、メトキシメチルなどの置換メチル
類、2−テトラヒドロピラニルなど)、アシル型保護基
(例、アセチルなどのアルキロイル類、ベンゾイルなど
のアロイル類、t−ブトキシカルボニルなど)またはシ
リル型保護基(例、t−ブチルジメチルシリルなど)な
どをあげることができ、中でもp−メトキシベンジル、
アセチル、ベンゾイル、テトラヒドロピラン−2−イ
ル、t−ブチルジメチルシリルなどがより好ましい。こ
れら保護基の導入や除去も上記の文献に記載の反応条件
などを採用することができる。
【0021】上記の付加脱離反応の反応条件、反応に用
いられるL1、L2、L3、L4で表わされる脱離可能な基
としては、有機合成化学の分野において通常用いられる
反応条件や脱離可能な基を採用することができる。類似
の反応はたとえば、コンペンディウム オブ オルガニ
ック シンセティック メソッヅ(Compendium of Orga
nic Synthetic Methods)、第1巻〜第7巻、John Wely
& Sons Inc. New York (1971〜1992年)、およ
びR.C.ラロック(Larock)、コンプレヘンシブ・オ
ルガニック・トランスフォーメイション(Comprehensiv
e Organic Transformation)、VCH、New York(198
9年)などに記載されている。具体的なL1、L2、L3
としては、たとえばハロゲン(例、クロロ、ブロモ、ヨ
ードなど)、C1-6アルカンスルホニルオキシ(例、メ
タンスルホニルオキシなど)、ハロゲンで置換されたC
1-6アルカンスルホニルオキシ(例、トリフルオロメタ
ンスルホニルオキシなど)、C6-10アレーンスルホニル
オキシ基(例、ベンゼンスルホニルオキシ、p−トルエ
ンスルホニルオキシなど)、ヒドロキシ基などをあげる
ことができる。また具体的なL4としては、たとえばハ
ロゲン(例、フルオロ、クロロ、ブロモなど)、置換さ
れたヒドロキシ基[たとえばC1-6アルキルオキシ
(例、メトキシなど)もしくはC6-10アリールオキシ
(例、フェノキシなど)またはC1-6アルキロイルオキ
シ(例、アセトキシなど)もしくはC6-10アロイルオキ
シ(例、ベンゾイルオキシなど)など]、置換されたメ
ルカプト基[たとえばC1-6アルキルチオ(例、メチル
チオなど)もしくはC6-10アリールチオ(例、フェニル
チオなど)またはC1-6アルキロイルチオ(例、アセチ
ルチオなど)もしくはC6-10アロイルチオ(例、ベンゾ
イルチオなど)など]があげられる。
【0022】式(V)、(VII)で表される含窒素複素
環Bはヘテロ原子を1ないし4個の含む5ないし6員の
含窒素複素環などであり、公知の方法により製造されう
る。これらの含窒素複素環は構造的に可能であれば有機
化学の分野において知られているようにケト−エノール
型あるいはイミン−エナミン型の化学平衡により下記の
ような異なった化学構造で記載することもできる。
【化19】 上記の式においてB1、B2、B3で表される含窒素複素
環は環Bの互変異性構造である。
【0023】製造法2 また本発明の化合物(I)は、たとえば、式(VIII):
【化20】 [式中、MおよびGは互いに反応して二重結合を形成す
る基、言い換えればMとGとが反応、脱離して二重結合
を形成する基を、その他の記号は前記と同意義を示
す。]で表される化合物もしくはそのエステルまたはそ
の塩[エステルまたは塩も(I)と同様のものを用いる
ことができる。](以下化合物(VIII)ということもあ
る。)を閉環反応に付すことによっても製造することが
できる。具体的なM、Gとしては、たとえば、=O、=
S、=Seなどのほか、特開平4−179389号に記
載されているものなどが用いられる。閉環反応は自体公
知の反応〔たとえば、アニュアル レポーツ イン オ
ーガニック シンセシス(Annual Reports in Organic
Sythesis)1975−1993, Academic Press, In
c、San Diego 〕、アドバンスド オーガニック ケミ
ストリー第2版(Advanced Organic Chemistry Second
Edition) Plenum PressNew York and London(198
3)など〕を採用することができる。具体的には、ウィ
テッヒ型反応(ウィテッヒ、ホーナー、エモンズ 反
応)、ピーターソン型反応、脱水をともなうアルドール
型反応、低電子価金属 を用いるマクマリー型反応など
を用いることができる。より望ましくは、たとえば
【化21】 〔式中、R7,R7′は低級アルコキシ基、低級アルキル
基またはアリール基を示す。〕などを用いるウィテッヒ
型反応があげられる。より具体的方法としては例えば次
のような製造法をあげることができる。
【0024】製造法2−1 化合物(I)は、式(VIII−1):
【化22】 〔式中、G1はOまたはSであり、その他の記号は前記
と同意義を示す。〕で表わされる化合物もしくはそのエ
ステルまたはその塩[エステルまたは塩も(I)と同様
のものを用いることができる。](以下単に化合物(VI
II−1)ということもある。)と、式 P(R73 (IX), P(R727′(IX′) (式中、R7,R7′は前記と同意義を示す。)で表わさ
れる化合物(以下それぞれ化合物(IX),(IX′)とい
うこともある。)とを反応させ、必要に応じて保護基を
除去することによっても得られる。化合物(VIII−1)
の構造式中、アミノ基、ヒドロキシル基又はカルボキシ
ル基などの反応性基が含まれる場合には、これらの基は
常法にしたがって下記する保護基によって保護されてい
てもよい。反応後常法にしたがってこれらの保護基を除
去することができる。
【0025】R7またはR7′で表される低級アルコキシ
基としては、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、
ブトキシなどC1-6アルコキシ基などが、低級アルキル
基としてはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチ
ルなどC1-6アルキル基などが、そしてアリール基とし
てはフェニルなどC6-10アリール基などが用いられる。
これらの反応は通常 無溶媒あるいは不活性溶媒中加熱
することによって行なわれる。反応に用いられる不活性
溶媒としては、反応に支障のない限り特に限定されない
が、たとえばベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香
族炭化水素類、ジオキサン、ジエトキシエタン、テトラ
ヒドロフランなどのエーテル類またはジクロロメタン、
クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類が好ましい。
化合物(IX)または(IX′)は化合物(VIII−1)の2
モル当量以上好ましくは2〜10モル当量用いるのが好
ましい。反応の温度は、原料化合物(VIII−1)、(I
X)、(IX′) 溶媒の種類などによって異なるが、通常
約20ないし160℃、好ましくは約80ないし140
℃である。反応時間は通常30分ないし100時間好ま
しくは1ないし72時間程度である。
【0026】製造法2−2 化合物(I)は、式(VIII−2):
【化23】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化
合物もしくはそのエステルまたはその塩[エステルまた
は塩も(I)と同様のものを用いることができる。]
(以下単に化合物(VIII−2)ということもある。)を
閉環反応に付し、さらに必要に応じて保護基を除去する
ことにより製造される。製造法2−1と同様に、化合物
(VIII−2)の構造式中、アミノ基、ヒドロキシル基又
はカルボキシル基などの反応性基が含まれる場合には、
これらの基は常法にしたがって下記する保護基によって
保護されていてもよく、反応後常法にしたがって除去さ
れてもよい。閉環反応は不活性溶媒中でおこなわれる。
好ましい不活性溶媒としては、前記製造法2−1で用い
られるような芳香族炭化水素類、エーテル類、ハロゲン
化炭化水素類が用いられる。反応は約0ないし160
℃、好ましくは約30ないし140℃の温度範囲で加熱
することによって行われる。反応時間は化合物(VIII−
2)の種類、反応温度にもよるが通常約30分ないし1
00時間、好ましくは1時間ないし72時間程度であ
る。
【0027】製造法2、2−1および2−2において用
いられる原料、すなわち式(VIII)、(VIII−1)およ
び(VIII−2)で表わされる化合物は、式(III)で表
わされる化合物などを用い、公知の方法[たとえば、特
開昭59−51286、特開昭60−19764、ある
いはコンプレヘンシブ オルガニック シンセシス(Co
mprehensive Organic Synthesis)、第1巻〜第9巻、P
ergamon Press、Oxford(1991年)など]またはこ
れと類似か同様の方法で製造することができる。これら
の製造工程において(II)、(VIII)、(VIII−1)お
よび(VIII−2)で表わされる化合物もしくはそのエス
テルまたはその塩[エステルまたは塩も(I)と同様の
ものを用いることができる。]において、または式(II
I)、(III’)で表わされる化合物において、その構造
中にアミノ基が存在する場合、このアミノ基は保護基で
保護されていてもよく このようなアミノ基の保護基と
しては例えばβ−ラクタム系抗生物質およびペプチドの
分野で使用されるものが適宜に採用されうるが、なかで
もたとえばホルミル、クロロアセチル、フェニルアセチ
ル、フェノキシアセチル、t−ブトキシカルボニル、ベ
ンジルオキシカルボニル、p−メトキシベンジルオキシ
カルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニル、2
−トリメチルシリルエトキシカルボニル、2,2,2−ト
リクロロエトキシカルボニル、トリチル、アリルオキシ
カルボニルなどが好ましい。また、同様の化合物の構造
中にヒドロキシル基の存在する場合、このヒドロキシル
基は保護されていてもよく、このようなヒドロキシル基
の保護基としては、例えばβ−ラクタム系抗生物質およ
びペプチドの分野で使用されるものが適宜に採用されう
るが、なかでもたとえばクロロアセチル、ベンジル、p
−ニトロベンジル、o−ニトロベンジル、メチルチオメ
チル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、t−ブチ
ルジメチルシリル、t−ブチルジフェニルシリル、2−
テトラヒドロピラニル、4−メトキシ−4−テトラヒド
ロピラニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニル、o
−ニトロベンジルオキシカルボニル、アリルオキシカル
ボニルなどが用いられ、さらに同様の化合物の構造中に
カルボキシル基が存在する場合、このカルボキシル基は
保護されていてもよく、このカルボキシル基の保護基と
しては、例えばβ−ラクタム系抗生物質およびペプチド
の分野で使用されるものが適宜に採用されうるが、なか
でもたとえばベンジル、ベンツヒドリル、トリチル、p
−メトキシベンジル、p−ニトロベンジル、o−ニトロ
ベンジル、フェネチル、2−トリメチルシリルエチル、
ビス(p−メトキシフェニル)メチル、t-ブチル、アリ
ルなどが用いられる。
【0028】置換基R、すなわち環Aと環Bが縮合して
得られる複素環は、化合物(I)あるいは化合物(II
I)を製造するに至る段階で、または化合物あるいは化
合物(III)の段階で、化学的に異なる別のRで表され
る基に変換してもよい。また、置換基R上の置換基は、
化合物(I)あるいは化合物(III)を製造するに至る
段階で、または化合物(I)あるいは化合物(III)の
段階で、必要に応じて適当な官能基変換を行なって化学
的に異なる置換基に変換してもよい。これらの変換反応
には公知の反応を用いることができる[例、R.C.ラ
ロック(Larock)、コンプレヘンシブ・オルガニック・
トランスフォーメイション(Comprehensive Organic Tr
ansformation)、VCH、New York(1989年)な
ど]。目的化合物(I)のCOOHで示されるカルボキ
シル基は前述したようにエステル化されていてもよい。
COOR4で示されるエステル化されたカルボキシル基
のR4は、化合物(I)または化合物(II)を製造する
に至る段階で、または化合物(I)または化合物(II)
の段階で、必要に応じて異なるR4に変換してもよい。
この変換には、β−ラクタム系抗生物質の分野で同様の
目的で通常採用される反応を用いることができる。この
ようにして得られる目的化合物(I)(水和物または非
水和物であってもよい)は公知の手段、例えば溶媒抽
出、液性変換、転溶、塩析、晶出、再結晶、クロマトグ
ラフィーなどによって単離精製することができる。また
反応生成物中に保護基が含まれている場合には、必要な
らばその保護基を通常の方法により除去することによっ
て化合物(I)が得られる。従来よりβ−ラクタム、ペ
プチド合成の分野ではアミノ、ヒドロキシルまたはカル
ボキシルの保護基は十分研究され、保護の方法及び脱保
護の方法は確立されており、これらの方法を本発明の目
的物およびその合成中間体の製造法で利用することがで
きる。たとえば該保護基を除去する方法としては、酸に
よる方法、塩基による方法、0価パラジウムを用いる方
法、塩化アルミニウムによる方法、ヒドラジンによる方
法、還元による方法、N−メチルジチオカルバミン酸ナ
トリウムによる方法などの公知の手段を適宜選択して用
いることができる。
【0029】化合物(I)は、臨床分離株菌を含むグラ
ム陽性及びグラム陰性細菌に対して優れた抗菌活性を示
しかつ極めて低毒性で、場合によっては優れた経口吸収
性を示し、物理化学的および生化学的に安定(特にDH
P−Iに対して安定)な価値ある抗生物質であるので、
人及び家畜の医薬として利用され、種々の細菌によって
引きおこされる感染症を治療及び予防する抗菌剤として
安全に使用できる。さらに本発明の化合物(I)は、た
とえば飼料を防腐するために殺菌剤として動物用飼料に
添加することもできる。また医科及び歯科装置上の有害
な細菌を除去するための殺菌剤として用いることができ
る。本発明の化合物(I)は、単独でまたは他の活性成
分(他の抗菌剤、抗炎症剤、解熱剤、鎮痛剤など)と組
合せて、必要により医薬として許容される担体のほか、
たとえば安定化剤,分散剤などの補助剤を適宜加えて、
常法により例えば注射剤、カプセル剤、錠剤、液剤(た
とえば懸濁液、乳濁液など)などの製剤として使用する
ことができる。これらは、非経口的に(例えば静脈また
は筋肉内に注射)または経口的に投与することができ
る。注射用製剤は、アンプルまたは防腐剤を添加した容
器の使用形態で提供し得る。該製剤は、油性または水性
溶媒中の懸濁液、溶液または乳濁液であってもよく、公
知の懸濁剤、安定化剤及び(または)散剤などの補助剤
を適宜含有していてもよい。また、化合物(I)は、粉
末剤、散剤として使用直前に適当な溶媒、たとえば殺菌
した発熱性物質を含有していない水で溶解したのち使用
に供することもできる。
【0030】化合物(I)は結合剤(たとえばシロッ
プ、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビトール、トラガン
トゴム、ポリビニルピロリドン、メチルセルロースな
ど)、充填剤(たとえばラクトース、糖類、とうもろこ
し澱粉、燐酸カルシウム、ソルビトール、グリシンな
ど)、 かったく剤(たとえばステアリン酸マグネシウ
ム、タルク、ポリエチレングリコール、シリカなど)、
崩かい剤(たとえば馬鈴著澱粉など)または湿潤剤(た
とえばナトリウムラウリルサルフェートなど)と適宜混
合したのち、経口投与用の錠剤、カプセル剤、散剤、粉
末とすることができる。錠剤、散剤などは自体公知の方
法によってフィルムコーティングすることもできる。経
口用製剤は、水性または油性懸濁液、溶液、乳濁液、シ
ロップ、エリキシルなどの液状製剤として用いてもよ
い。また、これらの製剤に、例えば公知の酸化防止剤、
防腐剤、結合剤、湿潤剤、滑沢剤、粘稠剤または風味剤
などの成分を混合してもよい。さらに、製剤に他の活性
成分(例えば他のβ−ラクタム系抗生物質)を混合して
より広いスペクトルの抗菌活性を示す製剤とすることも
できる。
【0031】化合物(I)を含む医薬組成物全体に対す
る化合物(I)の配合割合は、その形態によっても異な
るが、抗菌剤一般に用いられている割合でよく、たとえ
ばカプセル剤、錠剤、顆粒剤などの固形製剤においては
約30ないし95重量%である。化合物(I)は、細菌
感染症治療剤として、例えば人や他の哺乳動物(たとえ
ばマウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ブタな
ど)におけるたとえば呼吸器感染症、尿路感染症、化膿
性疾患、胆道感染症、腸内感染症、産婦人科感染症、耳
鼻科感染症、外科感染症などの治療及び予防に用いるこ
とができる。例えば呼吸器感染症に対する化合物(I)
の1日当たりの投与量は、患者の状態や体重、投与の方
法などにより異なるが、非経口投与では、成人体重1kg
当り活性成分[すなわち化合物(I)]として約0.5
ないし80mg、好ましくは約2ないし40mgであり、毎
日1ないし4回に分けて静脈または筋肉内注射により投
与するのが適当である。また経口投与量は、1日当り1
ないし3回に分けて成人の体重1kg当り活性成分として
約1ないし500mg、好ましくは約5ないし100mgが
適当である。
【0032】
【発明の実施の形態】以下に参考例,実施例で本発明を
さらに詳しく説明する。しかしこれらは単なる例であっ
て本発明を何ら限定するものではない。以下の参考例、
実施例のカラムクロマトグラフィーにおける溶出はTL
C(薄層クロマトグラフィー)による観察下に行なわれ
た。TLC観察においては、TLCプレートとしてメル
ク(Merck)社製の60F254を、展開溶媒としてはカラ
ムクロマトグラフィーで溶出溶媒として用いられた溶媒
を、検出法としてUV検出器を採用した。カラム用シリ
カゲルは同じくメルク社製のキーゼルゲル60(70〜
230または230〜400メッシュ)を用いた。CH
P−20P樹脂は三菱化成製である。溶媒は必要に応
じ、精製、乾燥して用いた。IRスペクトルは日本分光
社製のIR−810または堀場製作所製のFT−200
を用いて測定した。NMRスペクトルは内部または外部
基準としてテトラメチルシランまたは3−(トリメチル
シリル)プロピオン酸ナトリウムを用いてバリアン(Va
rian)社製GEMINI200(200MHz)スペク
トロメーターで測定し、全δ値をppmで示した。混合溶
媒において( )内に示した数値は各溶媒の容量混合比
である。混合溶媒における%は容量パーセントを示す。
参考例、実施例中の記号は次のような意味を有する。 s :シングレット d :ダブレット t :トリプレット q :クワルテツト dd :ダブル ダブレット m :マルチプレット br :幅広い J :カップリング定数 また参考例、実施例中の略号は次の意味を表わす。 THF:テトラヒドロフラン DMF:ジメチルホルムアミド DMSO:ジメチルスルホキシド PNB:p−ニトロベンジル(または4−ニトロベンジ
ル) hexetil:1−(シクロヘキシルオキシカルボニ
ルオキシ)エチル pivoxil:ピバロイルオキシメチル
【0033】参考例1 6-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)-6,7-ジヒドロ-5
H-イミダゾ[2,1-b][1,3]チアジン 2-メルカプト-1H-イミダゾール (4.0 g) の DMF 溶液に
0 ℃で水素化ナトリウム (純度 65 % 1.55 g) を加
え、室温で 30 分間撹拌した。この反応液に 0℃で 1,3
-ジブロモ-2-[(テトラヒドロピラン-2-イル)オキシ]プ
ロパン (12.08 g) を加え、室温で 30 時間撹拌した。
反応液に、さらに 0 ℃で水素化ナトリウム (純度 65
% 1.55 g) を加え、0 ℃で 30 分間、室温で 2 時間撹
拌した。反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、飽和
食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減
圧下溶媒を留去して得られた残渣をカラムクロマトグラ
フィー (担体: シリカゲル, 200 g, 展開溶媒: 酢酸エ
チル-ヘキサン, 3 : 1) で精製し、表題化合物 (4.64
g) を無色油状物として得た。 IR (neat): 3385, 2943, 1439 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.30-1.90 (6 H, m), 3.10-3.40
(2 H, m), 3.40-3.60 (1H, m), 3.70-4.30 (3 H, m),
4.30-4.55 (1 H, m), 4.70-4.90 (1 H, m), 6.80-6.90
(1 H, m), 6.99 (1 H, s).
【0034】参考例2 6-ヒドロキシ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b][1,3]
チアジン 6-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)-6,7-ジヒドロ-5
H-イミダゾ[2,1-b][1,3]チアジン (93 mg) の酢酸-THF-
水溶液 (4 : 2 : 1, 7 ml) を、50 ℃ で 18時間撹拌し
た。減圧下に溶媒を留去した後、得られた残渣に飽和重
曹水を加え、塩化ナトリウムで塩析後、酢酸エチル-THF
(1 : 1) で抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウム
で乾燥し、減圧下溶媒を留去して、表題化合物 (50 mg)
を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3103, 1437 cm-1.1 H-NMR (DMSO-d6) δ: 3.07 (1 H, dd, J = 12.8, 7.4
Hz), 3.25 (1 H, dd, J= 12.8, 2.6 Hz), 3.85 (1 H, d
d, J = 12.8, 6.2 Hz), 4.09 (1 H, dd, J = 12.8, 4.0
Hz), 4.20-4.35 (1 H, m), 5.63 (1 H, d, J = 3.2 H
z), 6.83 (1 H, d, J = 1.2 Hz), 7.11 (1 H, d, J =
1.2 Hz).
【0035】参考例3 6-ベンゾイルチオ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b]
[1,3]チアジン トリフェニルホスフィン (4.26 g) の無水 THF 溶液 (3
5 ml)に、-15 ℃でアゾジカルボン酸ジイソプロピル
(3.20 ml) を加え -15 ℃で 30 分間撹拌した。つづい
てこれに 6-ヒドロキシ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1
-b][1,3]チアジン(1.30 g) とチオ安息香酸 (1.90 ml)
のヘキサメチルホスホラミド溶液 (20 ml) を加えて室
温で終夜撹拌した。酢酸エチルを加え水、飽和重曹水、
飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した。減圧下溶媒を留去して得られた残渣をカラムクロ
マトグラフィー (担体: シリカゲル, 100 g, 展開溶媒:
酢酸エチル-ヘキサン, 1 : 1 → 2 : 1) で精製した。
さらに酢酸エチルより再結晶して、表題化合物 (710 m
g) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3429, 1655 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 3.32 (1 H, dd, J = 12.8, 8.0 H
z), 3.54 (1 H, dd, J =12.8, 2.8 Hz), 4.16 (1 H, d
d, J = 13.0, 6.8 Hz), 4.44 (1 H, dd, J = 13.0, 3.8
Hz), 4.50-4.70 (1 H, m), 6.89 (1 H, d, J = 1.4 H
z), 7.04 (1 H, d,J = 1.4 Hz), 7.40-7.70 (3 H, m),
7.90-8.00 (2 H, m).
【0036】参考例4 6-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)-6,7-ジヒドロ-5
H-1,2,4-トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン 3-メルカプト-1H-1,2,4-トリアゾール (4.04 g) を参考
例1と同様に反応させ、表題化合物 (4.49 g) を無色油
状物として得た。 IR (neat): 2943, 1479, 1362, 1032 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.40-1.90 (6 H, m), 3.20-3.70
(3 H, m), 3.70-4.00 (1H, m), 4.20-4.40 (2 H, m),
4.40-4.60 (1 H, m), 4.80-5.00 (1 H, m), 7.87(1 H,
s).
【0037】参考例5 6-ヒドロキシ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[5,1-
b][1,3]チアジン 6-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)-6,7-ジヒドロ-5
H-1,2,4-トリアゾロ[3,2-b][1,3]チアジン (4.51 g) の
エタノール溶液 (90 ml) に、p-トルエンスルホン酸ピ
リジニウム (470 mg) を加え、60 ℃ で 12 時間撹拌し
た。減圧下に溶媒を留去した後、得られた残渣に塩化メ
チレンを加え、析出物を濾取して表題化合物 (2.50 g)
を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3101, 1487, 1358 cm-1.1 H-NMR (DMSO-d6) δ: 3.17 (1 H, ddd, J = 12.8, 6.
2, 1.2 Hz), 3.30-4.00 (1 H, m), 3.40 (1 H, dd, J =
12.8, 4.0 Hz), 4.07 (1 H, ddd, J = 13.2, 4.8, 1.2
Hz), 4.24 (1 H, dd, J = 13.2, 3.2 Hz), 4.40-4.50
(1 H, m), 7.90 (1H, s).
【0038】参考例6 6-ベンゾイルチオ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ
[5,1-b][1,3]チアジン 6-ヒドロキシ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[5,1-
b][1,3]チアジン (1.57 g) を 参考例3と同様に反応さ
せ、表題化合物 (2.21 g) を淡黄色固形物として得た。 IR (KBr): 3429, 1662, 1358, 1209 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 3.38 (1 H, dd, J = 13.0, 7.6 H
z), 3.50-3.65 (1 H, m),4.30-4.50 (1 H, m), 4.55-4.
75 (2 H, m), 7.40-7.70 (3 H, m), 7.89 (1 H,s), 7.9
0-8.00 (2 H, m).
【0039】参考例7 6-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)-6,7-ジヒドロ-5
H-1,2,3-トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン 4-メルカプト-1H-1,2,3-トリアゾール (3.03 g) を参考
例1と同様に反応させ、表題化合物 (2.69 g) を無色固
形物として得た。 IR (KBr): 2951, 1429, 1126, 989 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.40-1.90 (6 H, m), 3.10-3.40
(2 H, m), 3.50-3.65 (1H, m), 3.70-4.00 (1 H, m),
4.45-4.70 (3 H, m), 4.80-4.95 (1 H, m), 7.43(1 H,
s).
【0040】参考例8 6-ヒドロキシ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,3-トリアゾロ[5,1-
b][1,3]チアジン 6-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)-6,7-ジヒドロ-5
H-1,2,3-トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン (2.65 g) を
参考例5と同様に反応させ表題化合物 (1.32 g) を無色
固形物として得た。 IR (KBr): 3169, 1232 cm-1.1 H-NMR (DMSO-d6) δ: 3.00-3.20 (1 H, m), 3.20-3.40
(1 H, m). 4.25-4.55 (3 H, m), 5.73 (1 H, d, J =
2.8) 7.55 (1 H, s).
【0041】参考例9 6-ベンゾイルチオ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,3-トリアゾロ
[5,1-b][1,3]チアジン 6-ヒドロキシ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,3-トリアゾロ[5,1-
b][1,3]チアジン (1.00 g) を参考例3と同様に反応さ
せ、表題化合物 (1.35 g) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 1662, 1207 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 3.20-3.35 (1 H, m), 3.52 (1 H,
dd, J = 12.6, 2.4 Hz),4.50-4.70 (2 H, m), 4.70-4.9
0 (1 H, m), 7.40-7.70 (4 H, m), 7.90-8.00 (2 H,
m).
【0042】参考例10 6-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)-6,7-ジヒドロ-5
H-テトラゾロ[5,1-b][1,3]チアジン 5-メルカプト-1H-テトラゾール (2.04 g) を参考例1と
同様に反応させ、 表題化合物 (1.54 g) を無色固形物と
して得た。 IR (KBr): 2951, 1398, 1126, 991 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.40-1.80 (6 H, m), 3.20-4.00
(4 H, m), 4.35-4.80 (3H, m), 4.80-4.95 (1 H, m).
【0043】参考例11 6-ヒドロキシ-6,7-ジヒドロ-5H-テトラゾロ[5,1-b][1,
3]チアジン 6-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)-6,7-ジヒドロ-5
H-テトラゾロ[5,1-b][1,3]チアジン (1.45 g) を参考例
5と同様に反応させ、表題化合物 (922 mg) を無色固形
物として得た。 IR (KBr): 3261, 1479, 1410 cm-1.1 H-NMR (DMSO-d6) δ: 3.20-3.55 (2 H, m). 4.40 (2
H, d, J = 3.2 Hz), 4.50-4.65 (1 H, m), 5.83 (1 H,
s).
【0044】参考例12 6-ベンゾイルチオ-6,7-ジヒドロ-5H-テトラゾロ[5,1-b]
[1,3]チアジン 6-ヒドロキシ-6,7-ジヒドロ-5H-テトラゾロ[5,1-b][1,
3]チアジン (395 mg)を参考例3と同様に反応させ、 表
題化合物 (267 mg) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 1668, 1209 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 3.35-3.50 (1 H, m), 3.64 (1 H,
dd, J = 13.0, 2.6 Hz), 4.55-4.75 (2 H, m), 4.75-
4.95 (1 H, m), 7.40-7.55 (2 H, m), 7.55-7.70(1 H,
m), 7.80-8.00 (2 H, m).
【0045】参考例13 3-[3-ブロモ-2-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)プ
ロピルチオ]-1H-1,2,4-トリアゾール 3-メルカプト-1H-1,2,4-トリアゾール (6.53 g) の DMF
(50 ml) 溶液に 0 ℃で水素化ナトリウム (純度 65 %
2.38 g) を加え、 室温で 30 分間撹拌した。この溶液
を 0 ℃で 1,3-ジブロモ-2-[(テトラヒドロピラン-2-イ
ル)オキシ]プロパン (25.35 g) の DMF (50 ml) 溶液に
滴下し、室温で 3 時間撹拌した。反応液に酢酸エチル
を加え、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。 減圧下溶媒を留去して得られた残渣をカ
ラムクロマトグラフィー (担体:シリカゲル, 250 g,
展開溶媒: 酢酸エチル-ヘキサン, 2 : 3 → 3 : 2)
で精製し、 表題化合物 (13.0 g) を無色固形物として得
た。 IR (KBr): 2941, 1022, 978 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.40−2.00 (6
H, m), 3.30−3.80 (5 H,
m), 3.90−4.30 (2H, m), 4.
75−4.90 (1 H, m), 8.03
(0.4 H, s), 8.11 (0.6 H,
s).
【0046】参考例14 6−(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)-6,7-ジヒド
ロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[3,4-b][1,3]チアジン 3-[3-ブロモ-2-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)プ
ロピルチオ]-1H-1,2,4-トリアゾール (15.6 g) の トル
エン (150 ml) 溶液に 1,1,1,3,3,3-ヘキサメチルジシ
ラザン (20.5 ml) とジイソプロピルエチルアミン (16.
9 ml) を加え、 100 ℃で 20 時間撹拌した。反応液を室
温まで冷却後、水 (300 ml) を加え、塩化ナトリウムで
塩析し、酢酸エチル-THF (1 : 1; 200 ml × 5) で抽
出後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を
留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー (担
体: シリカゲル, 300 g, 展開溶媒: 酢酸エチル-エタ
ノール, 9 : 1 → 4 : 1) で精製した。溶出液を濃縮
し、 析出した固形物を酢酸エチルで洗浄して、表題化合
物 (6.04 g) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 2939, 1516, 1435, 1126, 1028, 989 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.30-1.90 (6 H, m), 3.10-3.45
(2 H, m), 3.45-3.65 (1H, m), 3.65-4.00 (1 H, m),
4.00-4.35 (2 H, m), 4.35-4.60 (1 H, m), 4.80-4.90
(1 H, m), 8.10 (0.4 H, s), 8.11 (0.6 H, s).
【0047】参考例15 6-ヒドロキシ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[3,4-
b][1,3]チアジン 6-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)-6,7-ジヒドロ-5
H-1,2,4-トリアゾロ[3,4-b][1,3]チアジン (4.28 g) を
参考例5と同様に反応させ、 表題化合物 (2.60g) を無
色固形物として得た。 IR (KBr): 3124, 1518, 1431 cm-1.1 H-NMR (DMSO-d6) δ: 3.13 (1 H, dd
d, J = 12.6, 6.2, 1.0 H
z), 3.33 (1 H,dd, J = 12.
6, 2.2 Hz), 4.01 (1 H, dd
d, J = 13.0, 5.0, 0.8 H
z), 4.12 (1H, dd, J = 13.
0, 3.4 Hz), 4.30−4.40 (1
H, m), 5.50−5.80 (1 H,
m), 8.52 (1 H, s).
【0048】参考例16 6−ベンゾイルチオ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾ
ロ[3,4-b][1,3]チアジン 6-ヒドロキシ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[3,4-
b][1,3]チアジン (1.57 g) を参考例3と同様に反応さ
せ、 表題化合物 (1.78 g) を淡黄色固形物として得た。 IR (KBr): 1655, 1433, 1209, 912 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 3.35 (1 H, dd, J = 13.2, 7.4 H
z), 3.56 (1 H, dd, J =13.2, 2.8), 4.25 (1 H, dd, J
= 12.8, 4.4 Hz), 4.50 (1 H, dd, J = 12.8,4.0 Hz),
4.50-4.65 (1 H, m), 7.40-7.55 (2 H, m), 7.55-7.70
(1 H, m), 7.85-8.00 (2 H, m), 8.14 (1 H, s).
【0049】参考例17−1 2-アミノ-6-ヒドロキシ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリア
ゾロ[5,1-b][1,3]チアジン 水酸化カリウム (3.46 g) の メタノール (10 ml) 溶液
に氷冷下 3-アミノ-1H-1,2,4-トリアゾール-5-チオール
(5.54 g) を加えた。この溶液を氷冷下、1,3-ジクロロ
-2-プロパノール (4.55 ml) のメタノール (10 ml) 溶
液に加えた後 30分間加熱還流した。反応液を冷却後、
氷冷下で水酸化カリウム (3.46 g) の メタノール (10
ml) 溶液を加え、さらに 2 時間加熱還流した。反応液
を冷却後不溶物を濾去し、減圧下溶媒を留去して得られ
た残渣をカラムクロマトグラフィー(担体: シリカゲル,
200 g, 展開溶媒: 酢酸エチル-エタノール, 9 : 1 →
1 :1) で精製し、表題化合物 (3.34 g) を無色固形物と
して得た。 IR (KBr): 3081, 1628, 1553, 1362, 1090 cm-1.1 H-NMR (DMSO-d6) δ: 3.09 (1 H, d
d, J = 12.8, 6.8 Hz), 3.3
0 (1 H, dd, J= 12.8, 2.4
Hz), 3.77 (1 H, dd, J = 1
3.2, 5.2 Hz), 4.01 (1 H,
dd, J = 13.2, 3.6 Hz), 4.
25−4.40 (1 H, m), 5.22 (2
H, m), 5.69 (1 H, d, J =
3.6 Hz).
【0050】参考例17−2 2−アミノ-6-ベンゾイルチオ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-
トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン 2-アミノ-6-ヒドロ
キシ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[5,1-b][1,3]
チアジン (1.38 g)を用いて参考例3と同様の反応を行
ない、 表題化合物 (846 mg) を淡黄色固形物として得
た。 IR (KBr): 3330, 1665, 1541, 1362, 1209, 912, 743 c
m-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 3.32 (1 H, dd, J = 13.0, 7.8 H
z), 3.54 (1 H, dd, J =13.0, 2.6 Hz), 4.08 (2 H, br
s), 4.17 (1 H, dd, J = 13.2, 7.0 Hz), 4.44 (1 H, d
d, J = 13.2, 2.4 Hz), 4.50-4.70 (1 H, m), 7.35-7.7
0 (3 H, m), 7.90-8.00 (2 H, m).
【0051】参考例18−1 3-[3-ブロモ-2-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)プ
ロピルチオ]-5-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール 3-メルカプト-5-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール (7.44
g) の DMF (50 ml) 溶液に 0 ℃で水素化ナトリウム
(純度 65 %, 2.38 g) を加え、 室温で 30 分間撹拌し
た。この溶液を 0 ℃で 1,3-ジブロモ-2-(テトラヒドロ
ピラン-2-イルオキシ)プロパン (25.35 g) の DMF (50
ml) 溶液に滴下し、室温で 3 時間撹拌した。反応液に
酢酸エチルを加え、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。 減圧下溶媒を留去して得られ
た残渣をカラムクロマトグラフィー (担体: シリカゲ
ル, 250 g, 展開溶媒: 酢酸エチル-ヘキサン, 2 : 3 →
3 : 2)で精製し、 表題化合物 (12.5 g) を無色固形物
として得た。 IR (KBr): 2941, 1423, 1267, 1122, 1020 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.40-1.90 (6 H, m), 2.40-2.50
(3 H, m), 3.25-3.80 (5H, m), 3.90-4.30 (2 H, m),
4.75-4.90 (1 H, m).
【0052】参考例18−2 3-メチル-6-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)-6,7-
ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[3,4-b][1,3]チアジン 3-[3-ブロモ-2-(テトラヒドロピラン-2-イルオキ)プロ
ピルチオ]-5-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール (7.66 g)
の トルエン (80 ml) 溶液に 1,1,1,3,3,3-ヘキサメチ
ルジシラザン (9.63 ml) とジイソプロピルエチルアミ
ン (7.94 ml) を加え、 100 ℃で 24 時間撹拌した。反
応液を室温まで冷却後、水 (300 ml) を加え、塩化ナト
リウムで塩析し、酢酸エチル-THF混液 (1 : 4; 100 ml
× 4) で抽出後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減
圧下溶媒を留去して得られた固形物を酢酸エチルで洗浄
して、表題化合物 (2.27 g) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 2940, 1435, 1121, 1032 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.40-1.95 (6 H, m), 2.40 (3 H,
s), 3.17 (2 H, d, J =5.2 Hz), 3.45-3.60 (1 H, m),
3.65-3.85 (1 H, m), 3.85-4.10 (2 H, m), 4.40-4.60
(1 H, m), 4.80-4.90 (1 H, m).
【0053】参考例18−3 6-ヒドロキシ-3-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリア
ゾロ[3,4-b][1,3]チアジン 3-メチル-6-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)-6,7-
ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[3,4-b][1,3]チアジン
(2.67 g) を 参考例5と同様の反応に付し、 表題化合物
(1.29 g) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3154, 1539, 1474, 1437, 1086 cm-1.1 H-NMR (DMSO-d6) δ:2.27 (3 H, s), 3.07 (1 H, dd,
J = 12.6, 6.8 Hz), 3.22 (1 H, dd, J = 12.6, 2.4 H
z), 3.78 (1 H, dd, J = 12.8, 5.6 Hz), 3.97 (1H, d
d, J = 12.8, 3.8 Hz), 4.25-4.45 (1 H, m), 5.68 (1
H, d, J = 4.0 Hz). 参考例18−4 6-ベンゾイルチオ-3-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-ト
リアゾロ[3,4-b][1,3]チアジン 6-ヒドロキシ-3-メチ
ル-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[3,4-b][1,3]チ
アジン(856 mg)を参考例3と同様に反応させ、 表題化合
物 (930 mg) を淡黄色固形物として得た。 IR (KBr): 1669, 1209, 912, 743 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 2.41 (3 H, s), 3.29 (1 H, dd, J
= 13.0, 8.4 Hz), 3.48(1 H, dd, J = 13.0, 2.8 Hz),
4.02 (1 H, dd, J = 12.8, 6.6 Hz), 4.30 (1H, dd, J
= 12.8, 4.2 Hz), 4.50-7.70 (1 H, m), 7.40-7.70 (3
H, m), 7.90-8.00 (2 H, m).
【0054】参考例19−1 2-メチル-6-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)-6,7-
ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン 参考例18−1で得られた3-[3-ブロモ-2-(テトラヒド
ロピラン-2-イルオキ)プロピルチオ]-5-メチル-1H-1,2,
4-トリアゾール (4.82 g) の メタノール (30ml) 溶液
に ナトリウムメトキシド (851 ml) を加え、 50 ℃で 7
時間撹拌した。反応液を室温まで冷却後濃縮し、得ら
れた残渣に水 (300 ml) を加え酢酸エチル (100 ml ×
2) で抽出後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧
下溶媒を留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフ
ィー (担体: シリカゲル, 60 g,展開溶媒: 酢酸エチル-
ヘキサン, 2 : 1 → 酢酸エチル) で精製し、表題化合物
(2.64 g) を無色油状物として得た。 IR (KBr): 2942, 1333, 1123, 1034 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.40-2.00 (6 H, m), 2.34 (3 H,
s), 3.20-3.45 (2 H, m), 3.45-3.65 (1 H, m), 3.70-
4.00 (1 H, m), 4.05-4.60 (3 H, m), 4.80-4.95(1 H,
m).
【0055】参考例19−2 6-ヒドロキシ-2-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリア
ゾロ[5,1-b][1,3]チアジン 2-メチル-6-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)-6,7-
ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン
(2.64 g) のエタノール溶液 (50 ml) に、 p-トルエンス
ルホン酸ピリジニウム (520 mg) を加え、 70 ℃ で 18
時間撹拌した。減圧下に溶媒を留去した後、得られた残
渣に塩化メチレンを加え、析出物を濾取して表題化合物
(1.29 g) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3173, 1412, 1337, 1084 cm-1.1 H-NMR (DMSO-d6) δ: 2.17 (3 H, s), 3.13 (1 H, dd
d, J = 12.8, 6.4, 1.0 Hz), 3.20-3.50 (1 H, m), 3.9
6 (1 H, dd, J = 13.2, 4.4 Hz), 4.16 (1 H, dd,J = 1
3.2, 3.6 Hz), 4.30-4.45 (1 H, m), 5.50-5.90 (1 H,
m).
【0056】参考例19−3 6-ベンゾイルチオ-2-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-ト
リアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン 6-ヒドロキシ-2-メチ
ル-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[5,1-b][1,3]チ
アジン (856 mg) を用いて参考例3と同様な反応を行な
い、 表題化合物 (890 mg) を淡黄色固形物として得た。 IR (KBr): 1669, 1209, 912, 743 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 2.35 (3 H, s), 3.34 (1 H, dd, J
= 13.2, 7.2 Hz), 3.56(1 H, dd, J = 13.2, 2.6 Hz),
4.31 (1 H, dd, J = 13.2, 6.2 Hz), 4.45-4.70 (2 H,
m), 7.40-7.70 (3 H, m), 7.90-8.00 (2 H, m).
【0057】参考例20−1 2-(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピルチオ)-4,5-ジメチル
イミダゾール 2-メルカプト-4,5-ジメチルイミダゾール(6.41g)をエタ
ノール(100ml)に懸濁し、室温で重曹(5.04g)、エピクロ
ロヒドリン(4.00ml)を順次加え、同温度で18時間撹拌し
た。不溶物を濾去し、濾液を減圧濃縮した。残留物に
水、ジエチルエーテルを加え、不溶物を濾取し乾燥し
て、表題化合物(10.0g)を得た。1 H-NMR (CDCl3+DMSO-d6):δ 2.09 (6H, s), 3.14 (1H,
dd, J=6.0, 14.8Hz), 3.27 (1H, dd, J=2.7, 14.8Hz),
3.65 (2H, d, J=6.4Hz), 4.1-4.25 (1H, m).
【0058】参考例20−2 6-ヒドロキシ-2,3-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ
[2,1-b][1,3]チアジン 2-(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピルチオ)-4,5-ジメチル
イミダゾール(6.62g)をメタノール(40ml)に溶解し、室
温でナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液, 5.79g)
を加え、同温度で20時間撹拌した。反応液を減圧濃縮
し、残留物に水、ジエチルエーテルを加えた。不溶物を
濾取し乾燥して、表題化合物(5.02g)を得た。1 H-NMR (CDCl3+DMSO-d6):δ 2.08 (3H, s), 2.10 (3H,
s), 3.12 (1H, dd, J=7.1, 12.8Hz), 3.23 (1H, dd, J=
2.5, 12.8Hz), 3.76 (1H, dd, J=5.4, 12.8Hz),3.89 (1
H, dd, J=4.0, 12.8Hz), 4.4-4.55 (1H, m).
【0059】参考例20−3 6-ベンゾイルチオ-2,3-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-イミ
ダゾ[2,1-b][1,3]チアジン トリフェニルホスフィン(7.87g)の無水テトラヒドロフ
ラン溶液(100ml)に、0℃でアゾジカルボン酸ジイソプロ
ピル(6.07g)を加え同温度で15分間撹拌した。続いて0℃
で6-ヒドロキシ-2,3-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-イミダ
ゾ[2,1-b][1,3]チアジン(2.76g)の無水ジメチルホルム
アミド溶液(100ml)、チオ安息香酸(3.53ml)を順次加え
て同温度で1時間、室温で16時間撹拌した。反応液を減
圧濃縮し、残留物に酢酸エチルを加え飽和重曹水、水、
飽和食塩水で順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、減圧濃縮し残留物をカラムクロマトグラフ
ィー(シリカゲル150g, ヘキサン-酢酸エチル=1:1→1:2)
に付した。表題化合物を含む画分を減圧濃縮し、表題化
合物とトリフェニルホスフィンオキシドの混合物(5.20
g, 表題化合物の含有率67wt%)を得た。このものは更に
精製することなく次の反応に用いた。 IR (KBr): 1666 cm-1.1 H-NMR (CDCl3):δ 2.08 (3H, s), 2.13 (3H, s), 3.26
(1H, dd, J=8.2, 12.8Hz), 3.45 (1H, dd, J=2.6, 12.
8Hz), 3.92 (1H, dd, J=6.8, 13.2Hz), 4.20 (1H, dd,
J=4.3, 13.2Hz), 4.5-4.7 (1H, m), 7.4-7.75 (3H, m),
7.9-8.0 (2H, m).
【0060】参考例22−1 6-ヒドロキシ-3-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1
-b][1,3]チアジン 2-(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピルチオ)-4-メチルイミ
ダゾール(8.56g)をメタノール(50ml)に溶解し、室温で
ナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液, 7.72g)を加
え、同温度で24時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、
残留物に1-ブタノール(100ml)を加え70℃に加温した。
不溶物を濾去し濾液を減圧濃縮した。残留物にメタノー
ル(5ml)、ジエチルエーテル(30ml)を加え不溶物を濾別
した。得られた濾液を減圧濃縮し残留物にジエチルエー
テル(30ml)を加え不溶物を濾取し乾燥して、表題化合物
と6-ヒドロキシ-2-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ
[2,1-b][1,3]チアジンの混合物(4.20g, 表題化合物の含
有率72wt%)を得た。このものは更に精製することなく次
の反応に用いた。1 H-NMR (CDCl3):δ 2.15 (3H, d, J=1.0Hz), 3.15 (1H,
dd, J=6.9, 12.9Hz), 3.26 (1H, dd, J=2.5, 12.9Hz),
3.82 (1H, dd, J=5.8, 13.2Hz), 3.93 (1H, dd,J=3.9,
13.2Hz), 4.4-4.6 (1H, m), 6.70 (1H, d, J=1.0Hz).
【0061】参考例22−2 6-ベンゾイルチオ-3-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ
[2,1-b][1,3]チアジン トリフェニルホスフィン(5.25g)の無水テトラヒドロフ
ラン溶液(50ml)に、0℃でアゾジカルボン酸ジイソプロ
ピル(4.04g)を加え同温度で15分間撹拌した。続いて0
℃で6-ヒドロキシ-3-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ
[2,1-b][1,3]チアジン(1.70g, 含有率72wt%)の無水ジメ
チルホルムアミド溶液(20ml)、チオ安息香酸(2.35ml)を
順次加えて同温度で1時間、室温で3時間撹拌した。反
応液を減圧濃縮し、残留物に酢酸エチルを加え飽和重曹
水、水、飽和食塩水で順次洗浄した。有機層を無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し残留物をカラムクロマ
トグラフィー(シリカゲル150g, ヘキサン-酢酸エチル=
1:1→1:2)に付した。表題化合物を含む画分を減圧濃縮
し、表題化合物とトリフェニルホスフィンオキシドの混
合物(1.94g, 表題化合物の含有率72wt%)を得た。このも
のは更に精製することなく次の反応に用いた。 IR (KBr): 1662 cm-1.1 H-NMR (CDCl3):δ 2.16 (3H, d, J=1.1Hz), 3.27 (1H,
dd, J=8.1, 12.9Hz), 3.46 (1H, dd, J=3.2, 12.9Hz),
3.96 (1H, dd, J=7.2, 13.1Hz), 4.24 (1H, dd,J=4.5,
13.1Hz), 4.55-4.7 (1H, m), 6.76 (1H, d, J=1.1Hz),
7.4-7.7 (3H, m), 7.9-8.0 (2H, m).
【0062】参考例23−1 (S)-2-(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピルチオ)-4,5-シク
ロペンテノイミダゾール 2-メルカプト-4,5-シクロペンテノイミダゾール(1.96g)
をエタノール(30ml)に懸濁し、室温で重曹(1.41g)、(S)
-エピクロロヒドリン(1.12ml)を順次加え、同温度で8
時間撹拌した。不溶物を濾去し、濾液を減圧濃縮した。
残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル150g,
ヘキサン-酢酸エチル=1:1)で精製して、表題化合物(2.8
6g)を得た。1 H-NMR (CDCl3):δ 2.3-2.7 (6H, m), 3.15 (1H, dd, J
=6.2, 14.7Hz), 3.28 (1H, dd, J=2.8, 14.7Hz), 3.66
(2H, d, J=6.4Hz), 4.05-4.25 (1H, m).
【0063】参考例23−2 (R)-6-ヒドロキシ-6,7-ジヒドロ-5H-2,3-シクロペンテ
ノイミダゾ[2,1-b][1,3]チアジン (S)-2-(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピルチオ)-4,5-シク
ロペンテノイミダゾール(2.56g)をメタノール(15ml)に
溶解し、室温でナトリウムメトキシド(28%メタノール溶
液, 2.12g)を加え、同温度で15時間撹拌した。反応液
を減圧濃縮し、残留物に水、ジエチルエーテルを加え
た。不溶物を濾取し乾燥して、表題化合物(1.71g)を得
た。1 H-NMR (DMSO-d6):δ 2.2-2.7 (6H, m), 3.03 (1H, dd,
J=7.5, 12.5Hz), 3.18(1H, dd, J=2.9, 12.5Hz), 3.69
(1H, dd, J=6.6, 12.8Hz), 3.98 (1H, dd, J=4.0, 12.
8Hz), 4.15-4.35 (1H, m), 5.61 (1H, d, J=3.2Hz).
【0064】参考例23−3 (S)-6-ベンゾイルチオ-6,7-ジヒドロ-5H-2,3-シクロペ
ンテノイミダゾ[2,1-b][1,3]チアジン トリフェニルホスフィン(3.15g)の無水テトラヒドロフ
ラン溶液(40ml)に、0℃でアゾジカルボン酸ジイソプロ
ピル(2.43g)を加え同温度で15分間撹拌した。続いて0
℃で(R)-6-ヒドロキシ-6,7-ジヒドロ-5H-2,3-シクロペ
ンテノイミダゾ[2,1-b][1,3]チアジン(1.18g)の無水ジ
メチルホルムアミド溶液(30ml)、チオ安息香酸(1.41ml)
を順次加えて同温度で1時間、室温で1.5時間撹拌し
た。反応液を減圧濃縮し、残留物に酢酸エチルを加え飽
和重曹水、水、飽和食塩水で順次洗浄した。有機層を無
水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し残留物をカラム
クロマトグラフィー(シリカゲル150g, ヘキサン-酢酸エ
チル=1:1)に付した。表題化合物を含む画分を減圧濃縮
し、表題化合物とトリフェニルホスフィンオキシドの混
合物(2.50g, 表題化合物の含有率66wt%)を得た。このも
のは更に精製することなく次の反応に用いた。 IR (KBr): 1658 cm-1.1 H-NMR (CDCl3):δ 2.35-2.75 (6H, m), 3.27 (1H, dd,
J=8.0, 13.1Hz), 3.48(1H, dd, J=3.0, 13.1Hz), 4.02
(1H, dd, J=7.0, 13.2Hz), 4.31 (1H, dd, J=4.4, 13.
2Hz), 4.5-4.7 (1H, m), 7.4-7.75 (3H, m), 7.9-8.0
(2H, m).
【0065】参考例24 (R)-6-ベンゾイルチオ-6,7-ジヒドロ-5H-2,3-シクロペ
ンテノイミダゾ[2,1-b][1,3]チアジン (R)-エピクロロヒドリンを用いて参考例23と同様の反
応と精製処理を行ない、表題化合物とトリフェニルホス
フィンオキシドの混合物(2.29g, 表題化合物の含有率67
wt%)を得た。IR (KBr): 1658 cm-1.1 H-NMR (CDCl3):δ 2.35-2.7 (6H, m), 3.27 (1H, dd,
J=8.1, 13.0Hz), 3.48 (1H, dd, J=2.8, 13.0Hz), 4.02
(1H, dd, J=6.8, 13.2Hz), 4.31 (1H, dd, J=4.2, 13.
2Hz), 4.5-4.65 (1H, m), 7.35-7.75 (3H, m), 7.9-8.0
(2H, m).
【0066】参考例25−1 (S)-2-(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピルチオ)イミダゾ
ール 2-メルカプトイミダゾール(5.01g)をエタノール(100ml)
に懸濁し、室温で重曹(5.04g)、(S)-エピクロロヒドリ
ン(4.00ml)を順次加え、同温度で18時間撹拌した。不
溶物を濾去し、濾液を減圧濃縮した。残留物をカラムク
ロマトグラフィー(シリカゲル150g, ヘキサン-酢酸エチ
ル=1:2)で精製して、表題化合物(8.87g)を得た。1 H-NMR (CDCl3):δ 3.24 (1H, dd, J=5.8, 15.0Hz), 3.
35 (1H, dd, J=2.9, 15.0Hz), 3.65-3.7 (2H, m), 4.15
-4.3 (1H, m), 7.02 (2H, s).
【0067】参考例25−2 (R)-6-ヒドロキシ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b]
[1,3]チアジン (S)-2-(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピルチオ)イミダゾ
ール(8.69g)をメタノール(70ml)に溶解し、室温でナト
リウムメトキシド(28%メタノール溶液, 8.70g)を加え、
同温度で17時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残留物
に酢酸エチルを加えた。不溶物を濾取し乾燥して、表題
化合物と塩化ナトリウムの混合物(8.33g)を得た。この
ものは更に精製することなく次の反応に用いた。1 H-NMR (DMSO-d6):δ 3.07 (1H, dd, J=7.3, 12.5Hz),
3.24 (1H, dd, J=2.8, 12.5Hz), 3.85 (1H, dd, J=6.4,
13.0Hz), 4.08 (1H, dd, J=3.7, 13.0Hz), 4.2-4.35
(1H, m), 5.76 (1H, br s), 6.82 (1H, d, J=1.3Hz),
7.10 (1H, d, J=1.3Hz).
【0068】参考例25−3 (S)-6-ベンゾイルチオ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-
b][1,3]チアジン トリフェニルホスフィン(3.15g)の無水テトラヒドロフ
ラン溶液(40ml)に、0℃でアゾジカルボン酸ジイソプロ
ピル(2.43g)を加え同温度で15分間撹拌した。続いて0
℃で参考例25−2で得られた化合物(1.29g)の無水ジ
メチルホルムアミド溶液(50ml)、チオ安息香酸(1.41ml)
を順次加えて同温度で2.5時間、室温で20時間撹拌
した。反応液を減圧濃縮し、残留物に酢酸エチルを加え
飽和重曹水、水、飽和食塩水で順次洗浄した。有機層を
無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し残留物をカラ
ムクロマトグラフィー(シリカゲル150g, ヘキサン-酢酸
エチル=1:1→1:2)に付した。表題化合物を含む画分を減
圧濃縮し、表題化合物とトリフェニルホスフィンオキシ
ドの混合物(3.25g, 表題化合物の含有率38wt%)を得た。
このものは更に精製することなく次の反応に用いた。 IR (KBr): 1664 cm-1.1 H-NMR (CDCl3):δ 3.31 (1H, dd, J=7.7, 13.0Hz), 3.
53 (1H, dd, J=2.8, 13.0Hz), 4.16 (1H, dd, J=6.7, 1
3.3Hz), 4.43 (1H, dd, J=3.9, 13.3Hz), 4.5-4.65 (1
H, m), 6.88 (1H, d, J=1.2Hz), 7.04 (1H, d, J=1.2H
z), 7.4-7.65 (3H,m), 7.9-8.0 (2H, m).
【0069】参考例26−1 (R)-2-アミノ-6-ヒドロキシ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-ト
リアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン 3-アミノ-1H-1,2,4-ト
リアゾール-5-チオール (34.8 g) のエタノール懸濁液
に(S)-(+)-エピクロロヒドリン (27.8 g) と炭酸カリウ
ム (20.7 g) を加え室温で 1 時間撹拌した後、終夜加
熱還流した。不溶物を濾去し、濾液を 200 ml まで濃縮
した。濾液を冷却して析出した固形物を濾取し、表題化
合物 (46.7 g) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3081, 1628, 1553, 1362, 1090 cm-1.1 H-NMR (DMSO-d6) δ: 3.09 (1 H, dd, J = 12.8, 6.8
Hz), 3.30 (1 H, dd, J= 12.8, 2.4 Hz), 3.77 (1 H, d
d, J = 13.2, 5.2 Hz), 4.01 (1 H, dd, J = 13.2, 3.6
Hz), 4.25-4.40 (1 H, m), 5.22 (2 H, m), 5.69 (1
H, d, J = 3.6 Hz).
【0070】参考例26−2 (S)-2-アミノ-6-ベンゾイルチオ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,
4-トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン トリフェニルホスフィン (31.2 g) の無水テトラヒドロ
フラン溶液 (420 ml)に、0 ℃でアゾジカルボン酸ジイ
ソプロピル (23.4 ml) を加え同温度で30分間撹拌し
た。続いて 0 ℃で (R)-2-アミノ-6-ヒドロキシ-6,7-ジ
ヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン (1
3.7 g) の無水ジメチルホルムアミド溶液(70 ml)、チオ
安息香酸 (14.0 ml) を順次加えて室温で3時間撹拌し
た。反応液を減圧濃縮し、残留物に酢酸エチルを加え重
曹水、飽和食塩水で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マ
グネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。析出した
固形物を濾取し酢酸エチル-エーテル (1 : 1 ; 150 ml)
で洗浄し表題化合物 (10.8 g) を淡黄色固形物として
得た。さらに濾液を濃縮後、析出した結晶を濾去し、酢
酸エチルで洗浄した。濾液を濃縮後、得られた残渣をフ
ラッシュカラムクロマトグラフィー (担体: シリカゲ
ル, 200 g, 展開溶媒: 酢酸エチル-ヘキサン,2 : 1 →
酢酸エチル) で精製し表題化合物 (1.18 g) を淡黄色固
形物として得た。 IR (KBr): 3330, 1665, 1541, 1362, 1209, 912, 743 c
m-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 3.32 (1 H, dd, J = 13.0, 7.8 H
z), 3.54 (1 H, dd, J =13.0, 2.6 Hz), 4.08 (2 H, br
s), 4.17 (1 H, dd, J = 13.2, 7.0 Hz), 4.44 (1 H, d
d, J = 13.2, 2.4 Hz), 4.50-4.70 (1 H, m), 7.35-7.7
0 (3 H, m), 7.90-8.00 (2 H, m).
【0071】参考例27−1 (R)-6-ヒドロキシ-6,7-ジヒドロ-5H-[1,2,3]トリアゾロ
[5,1-b][1,3]チアジン 2-メルカプト-1,2,3-トリアゾールナトリウム塩 (10.0
g) のエタノール (300ml) 懸濁液に (s)-エピクロロヒ
ドリン (5.00ml) を加え室温で18時間撹拌した。不溶
物を濾去した後、濾液を減圧濃縮した。残渣をn-ブタノ
ール(約200ml)に溶かした後、ジエチルエーテルを加え
た。析出した無色固体を濾取し、減圧下乾燥して表題化
合物 (9.00g) を得た。IR (KBr) : 3161, 1490, 1234,
1039, 987,736cm-1.1 H-NMR (DMSO-d6) : δ 3.08 (1H, dd, J=12.4, 6.2H
z), 3.29 (1H, m), 4.34-4.49 (3H, m), 5.71 (1H, d,
J=3.6Hz), 7.51 (1H, s).
【0072】参考例27−2 (R)-6-メタンスルホニルオキシ-6,7-ジヒドロ-5H-[1,2,
3]トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン (R)-6-ヒドロキシ-6,7-ジヒドロ-5H-[1,2,3]トリアゾロ
[5,1-b][1,3]チアジン(5.50g)のDMF (100ml)溶液に氷冷
下塩化メタンスルホニル (4.00ml) 、トリエチルアミン
(10.0ml) を加え室温で30分間撹拌した。溶媒を減圧
留去した後、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。
有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウム
で乾燥し、減圧濃縮した。残留固体をジエチルエーテル
で洗浄後、減圧下乾燥し淡黄色固体として表題化合物
(6.51g) を得た。 IR (KBr) : 1598, 1494, 1357, 1178cm-1.1 H-NMR (CDCl3) : δ3.13 (3H, s), 3.42 (2H, d, J=3.
8Hz), 4.57 (1H, dd, J=14.6, 3.6Hz), 4.84 (1H, dd,
J=14.6, 4.8Hz), 5.57 (1H, m), 7.50 (1H, s).
【0073】参考例27−3 (S)-6-アセチルチオ-6,7-ジヒドロ-5H-[1,2,3]トリアゾ
ロ[5,1-b][1,3]チアジン (R)-6-メタンスルホニルオキシ-6,7-ジヒドロ-5H-[1,2,
3]トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン (6.50g) のDMF (10
0ml) 溶液にチオ酢酸カリウム (18.0g) を加え80℃で
2.5時間撹拌した。溶媒を減圧留去した後、残渣に水
を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水、飽
和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸ナト
リウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー (シリカゲル100g, 展開溶媒:ヘ
キサン-酢酸エチル=1:1) に付して精製した。目的分画
を濃縮し、酢酸エチルから再結晶を行なうと表題化合物
(2.40g) が淡黄色針状晶として得られた。 IR (KBr) : 1694, 1489, 1422, 1354, 1227, 1119, 97
4, 627cm-1.1 H-NMR (CDCl3) : δ2.40 (3H, s), 3.17 (1H, dd, J=1
2.8, 8.4Hz), 3.40 (1H,dd, J=13.2, 2.6Hz), 4.36-4.5
5 (2H, m), 4.72 (1H, dd, J=13.2, 3.6Hz), 7.46 (1H,
s).
【0074】実施例1 (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b][1,3]
チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-
メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン
-2-カルボン酸 4-ニトロベンジル 5-ベンゾイルチオ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b]チ
アジン (350 mg) のTHF - メタノール溶液 (1:1, 15 m
l) に 0 ℃でナトリウム メトキシド (68 mg)を加え、
0℃で1時間撹拌した。酢酸 (0.08 ml) とアセトニト
リル (20 ml)を加え減圧下溶媒を約 5 ml まで濃縮し
た。不要物をろ去し、アセトニトリル (20 ml) で洗浄
した。得られたろ液に、0 ℃ で (4R,5R,6S)-3-[(ジフ
ェニルホスホノ)オキシ]-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-
4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エ
ン-2-カルボン酸 4-ニトロベンジル (747 mg) とジイソ
プロピルエチルアミン (0.24 ml) を加え、0 ℃ で2時
間撹拌した。生成した固形物をろ取しアセトニトリルで
洗浄して表題化合物のジアステレオマー2(高極性)(2
37 mg) を無色固形物として得た。ろ液に酢酸エチルを
加え、飽和重曹水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した。減圧下溶媒を留去して得られた残渣をフラッシ
ュカラムクロマトグラフィー (担体: シリカゲル, 50
g, 展開溶媒: 酢酸エチル-エタノール, 19 : 1) で精製
して、表題化合物のジアステレオマー1(低極性) (19
7 mg) を無色固形物として得た。 ジアステレオマー1 IR (KBr): 3427, 1768, 1705, 1520, 1344 cm-1.1 H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.16 (3 H, d, J = 6.2 Hz), 1.
21 (3 H, d, J = 7.4 Hz), 3.20-3.50 (2 H, m), 3.50-
3.70 (2 H, m), 3.90-4.15 (3 H, m), 4.32 (1 H, dd,
J = 9.4, 2.8 Hz), 4.35-4.55 (1 H, m), 5.13 (1 H,
d, J = 4.8 Hz), 5.39 (2 H, ABq, J = 14.0 Hz), 6.88
(1 H, d, J = 1.2 Hz), 7.18 (1 H, d, J= 1.2 Hz),
7.71 (2 H, d, J = 8.8 Hz), 8.24 (2 H, d, J = 8.8 H
z). ジアステレオマー2 IR (KBr): 1765, 1703, 1520, 1344 cm-1.1 H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.16 (3 H, d,
J = 6.6 Hz), 1.20 (3 H,
d, J = 8.4 Hz), 3.30−3.50
(2 H, m), 3.50−3.80 (2
H, m), 3.90−4.50 (5 H,
m), 5.14 (1 H, d, J = 4.8
Hz), 5.36 (2 H, ABq, J =
14.2 Hz), 6.88 (1 H, d,
J = 1.2 Hz), 7.14 (1 H,
d, J = 1.2 Hz), 7.66 (2
H, d, J = 8.6 Hz), 8.23
(2 H, d, J= 8.6 Hz).
【0075】実施例2 (4R,5S,6S)−3−(6,7−ジヒドロ-5H-イ
ミダゾ[2,1-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒ
ドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸 ナトリウム(ジア
ステレオマー1) (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b][1,3]
チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-
メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン
-2-カルボン酸 4-ニトロベンジルのジアステレオマー1
(192 mg) をTHF (8 ml) および pH 7 リン酸緩衝液
(0.2 M, 8 ml) に溶かし、10% パラジウム炭素 (200 m
g) を加え、室温下、常圧で1時間水素添加を行った。
触媒を濾別して水で洗い込み、この濾液を酢酸エチルで
洗浄した、水層を減圧下濃縮して、カラムクロマトグラ
フィー (担体: CHP-20P, 100 ml, 展開溶媒: 水 → 5%
エタノール) で精製した後凍結乾燥し、表題化合物 (12
5 mg)を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3392, 1751, 1599, 1394 cm-1.1 H-NMR (D2O) δ: 1.23 (3 H, d, J = 7.0 Hz), 1.30
(3 H, d, J = 6.6 Hz), 3.20-3.60 (4 H, m), 3.90-4.2
0 (2 H, m), 4.20-4.40 (2 H, m), 4.40-4.60 (1H, m),
6.99 (1 H, s), 7.14 (1 H, s).
【0076】実施例3 (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b][1,3]
チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-
メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン
-2-カルボン酸 1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオ
キシ)エチル (ジアステレオマー1) (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b][1,3]
チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-
メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン
-2-カルボン酸 ナトリウムのジアステレオマー1(40 m
g) を -15 ℃で乾燥 N,N-ジメチルアセトアミド (2 ml)
に溶解し、炭酸 (1-ヨードエチル)シクロヘキシル (45
mg)を加え、-15 ℃ で1時間撹拌した。反応液に酢酸
エチルを加え、飽和重曹水、水、飽和食塩水で順次洗浄
した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒
を留去して得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグ
ラフィー (担体: シリカゲル, 6 g, 展開溶媒: 酢酸エ
チル-エタノール, 25 : 1) で精製して表題化合物 (39
mg) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3423, 1761, 1279 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.10-2.10 (11 H, m), 1.30 (3 H,
d, J = 7.2 Hz), 1.35(1.5 H, d, J = 6.4 Hz), 1.37
(1.5 H, d, J = 6.2 Hz), 1.60 (1.5 H, d, J =5.2 H
z), 1.62 (1.5 H, d, J = 5.2 Hz), 3.00-3.20 (1 H,
m), 3.20-3.50 (2H, m), 3.29 (1 H, dd, J = 7.0, 2.8
Hz), 3.80-4.00 (2 H, m), 4.15-4.45 (3H, m), 4.50-
4.80 (1 H, m), 6.80-7.00 (1 H, m), 6.92 (1 H, d, J
= 1.4 Hz), 7.03 (1 H, d, J = 1.4 Hz).
【0077】実施例4 (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b][1,3]
チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-
メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン
-2-カルボン酸 ナトリウム(ジアステレオマー2) (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b][1,3]
チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-
メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン
-2-カルボン酸 4-ニトロベンジルのジアステレオマー2
(235 mg) を実施例2と同様に反応させ表題化合物 (15
3 mg) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3358, 1751, 1599, 1392 cm-1.1 H-NMR (D2O) δ: 1.23 (3 H, d, J = 7.0 Hz), 1.30
(3 H, d, J = 6.6 Hz), 3.30-3.70 (4 H, m), 4.00-4.2
0 (2 H, m), 4.20-4.50 (3 H, m), 6.99 (1 H, s), 7.0
9 (1 H, s).
【0078】実施例5 (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b][1,3]
チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-
メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン
-2-カルボン酸 1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオ
キシ)エチル(シ゛アステレオマー2) (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b][1,3]
チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-
メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン
-2-カルボン酸 ナトリウムのジアステレオマー2 (39 m
g) を実施例3と同様に反応させ、表題化合物 (42 mg)
を淡黄色固形物として得た。 IR (KBr): 3425, 1761, 1279 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.10-2.10 (11 H, m), 1.28 (3 H,
d, J = 7.2 Hz), 1.33(1.5 H, d, J = 6.4 Hz), 1.35
(1.5 H, d, J = 6.2 Hz), 1.60 (1.5 H, d, J =5.4 H
z), 1.62 (1.5 H, d, J = 5.4 Hz), 3.20-3.50 (4 H,
m), 3.80-4.10 (2H, m), 4.10-4.40 (3 H, m), 4.50-4.
80 (1 H, m), 6.80-6.95 (2 H, m), 7.02(1 H, d, J =
1.4 Hz).
【0079】実施例6 (4R,5S,6S)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-3-
(1-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b][1,3]チア
ジニウム-6-イルチオ)-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.
0]ヘプト-2-エン-2-カルボキシラート (ジアステレオマ
ー1) (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b][1,3]
チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-
メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン
-2-カルボン酸 4-ニトロベンジルのジアステレオマー1
(46 mg) をアセトニトリル (2 ml) に溶解し、ヨウ化
メチル (0.28 ml) を加え、室温で 8 時間撹拌した。反
応液を濃縮後、THF (2 ml) および pH 7 リン酸緩衝液
(0.2 M,2 ml) に溶かし、10% パラジウム炭素 (100 m
g) を加え、室温下、常圧で2.5時間水素添加を行っ
た。触媒を濾別して水で洗い込み、この濾液を酢酸エチ
ルで洗浄した。水層を減圧下濃縮して、カラムクロマト
グラフィー (担体: CHP-20P,30 ml, 展開溶媒: 水 → 5
% エタノール) で精製した後、凍結乾燥し、表題化合
物 (22 mg) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3427, 1751, 1597 cm-1.1 H-NMR (D2O) δ: 1.24 (3 H, d, J = 7.0 Hz), 1.30
(3 H, d, J = 6.2 Hz), 3.35-3.60 (3 H, m), 3.60-3.8
0 (1 H, m), 3.67 (3 H, s), 4.05-4.40 (4 H, m), 4.6
0 (1 H, dd, J = 13.2, 4.0 Hz), 7.39 (2 H, s).
【0080】実施例7 (4R,5S,6S)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-3-
(1-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b][1,3]チア
ジニウム-6-イルチオ)-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.
0]ヘプト-2-エン-2-カルボキシラート(ジアステレオマ
ー2) (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b][1,3]
チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-
メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン
-2-カルボン酸 4-ニトロベンジルのジアステレオマー2
(43 mg) を実施例6と同様に反応させ、表題化合物 (2
0 mg) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3404, 1751, 1599 cm-1.1 H-NMR (D2O) δ: 1.24 (3 H, d, J = 7.0 Hz), 1.30
(3 H, d, J = 6.6 Hz), 3.35-3.70 (3 H, m), 3.67 (3
H, s), 3.75-3.90 (1 H, m), 4.20-4.40 (4 H, m), 4.4
0-4.55 (1 H, m), 7.34 (1 H, s), 7.39 (1 H, s).
【0081】実施例8a (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[5,1
-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエ
チル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト-2-エン-2-カルボン酸 4-ニトロベンジル 6-ベンゾイルチオ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ
[5,1-b][1,3]チアジン(710 mg) を実施例1と同様に反
応させ、表題化合物のジアステレオマー1(低極性) (41
5 mg) およびジアステレオマー2(高極性) (512 mg) を
それぞれ無色固形物として得た。 ジアステレオマー1 IR (KBr): 3423, 1772, 1713, 1522, 1348 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.33 (3 H, d, J = 7.4 Hz), 1.38
(3 H, d, J = 6.2 Hz),1.62 (1 H, brs), 3.15-3.50
(4 H, m), 3.85-4.05 (1 H, m), 4.05-4.20 (1 H, m),
4.20-4.40 (2 H, m), 4.55-4.75 (1 H, m), 5.39 (2 H,
ABq, J = 13.6 Hz), 7.66 (2 H, d, J = 9.0 Hz), 7.8
9 (1 H, s), 8.24 (2 H, d, J = 9.0 Hz).シ゛アステレオマー 2 IR (KBr): 3413, 1770, 1713, 1522, 1348 cm-1. 1H-NMR (CDCl3) δ: 1.31 (3 H, d, J = 7.4 Hz), 1.36
(3 H, d, J = 6.2 Hz),1.63 (1 H, brs), 3.25-3.50
(4 H, m), 3.90-4.10 (1 H, m), 4.15-4.40 (3 H, m),
4.40-4.60 (1 H, m), 5.38 (2 H, ABq, J = 13.8 Hz),
7.65 (2 H, d, J= 8.6 Hz), 7.87 (1 H, s), 8.24 (2
H, d, J = 8.6 Hz).
【0082】実施例8b−1 (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[5,1
-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエ
チル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト-2-エン-2-カルボン酸 ナトリウム (ジアステレオマ
ー1) (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[5,1
-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエ
チル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト-2-エン-2-カルボン酸 4-ニトロベンジルのジアステ
レオマー1 (260mg) を 実施例2と同様に反応させ、表
題化合物 (154 mg) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3423, 1751, 1601, 1392 cm-1.1 H-NMR (D2O) δ: 1.24 (3 H, d, J = 7.4 Hz), 1.30
(3 H, d, J = 6.2 Hz), 3.30-3.60 (4 H, m), 4.00-4.3
5 (4 H, m), 4.55-4.70 (1 H, m), 7.98 (1 H, s).
【0083】実施例8c−1 (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[5,1
-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエ
チル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト-2-エン-2-カルボン酸 1-(シクロヘキシルオキシカル
ボニルオキシ)エチル (ジアステレオマー1) (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[5,1
-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエ
チル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト-2-エン-2-カルボン酸 ナトリウムのジアステレオマ
ー1 (49 mg) を実施例3と同様に反応させ、表題化合
物 (52 mg) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3427, 1761, 1275 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.10-2.10 (20 H, m), 3.15-3.50
(4 H, m), 3.85-4.20 (2H, m), 4.20-4.35 (2 H, m),
4.55-4.75 (2 H, m), 6.90 (1 H, q, J = 5.4 Hz), 7.8
8 (1 H, s).
【0084】実施例8b−2 (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[5,1
-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエ
チル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト-2-エン-2-カルボン酸 ナトリウム (ジアステレオマ
ー2) (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[5,1
-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエ
チル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト-2-エン-2-カルボン酸 4-ニトロベンジルのジアステ
レオマー2 (325mg) から実施例2と同様にして、表題
化合物 (187 mg) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3425, 1751, 1599, 1394 cm-1.1 H-NMR (D2O) δ: 1.23 (3 H, d, J = 7.2 Hz), 1.30
(3 H, d, J = 6.4 Hz), 3.35-3.60 (3 H, m), 3.60-3.7
5 (1 H, m), 4.15-4.35 (4 H, m), 4.45-4.60 (1H, m),
7.97 (1 H, s).
【0085】実施例8c−2 (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[5,1
-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエ
チル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト-2-エン-2-カルボン酸 1-(シクロヘキシルオキシカル
ボニルオキシ)エチル (ジアステレオマー2) (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[5,1
-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエ
チル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト-2-エン-2-カルボン酸 ナトリウムのジアステレオマ
ー2 (56 mg) から実施例3と同様にして、表題化合物
(60 mg) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3427, 1759, 1275 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.10-2.10 (20 H, m), 3.30 (1 H,
dd, J = 6.8, 2.8 Hz),3.25-3.50 (3 H, m), 3.95-4.3
5 (4 H, m), 4.51 (1 H, dd, J = 13.4, 4.2 Hz), 4.55
-4.75 (1 H, m), 6.89 (1 H, q, J = 5.4 Hz), 7.86 (1
H, s).
【0086】実施例9a (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-1,2,3-トリアゾロ[5,1
-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエ
チル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト-2-エン-2-カルボン酸 4-ニトロベンジル 6-ベンゾイルチオ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,3-トリアゾロ
[5,1-b][1,3]チアジン(710 mg) を実施例1と同様に反
応させ、表題化合物のジアステレオマー1(低極性) (53
3 mg) およびジアステレオマー2(高極性) (437 mg) を
それぞれ無色固形物として得た。 ジアステレオマー1 IR (KBr): 3423, 1770, 1711, 1522, 1348 cm-1.1 H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.16 (3 H, d, J = 6.4 Hz), 1.
22 (3 H, d, J = 7.0 Hz), 3.20-3.50 (2 H, m), 3.50-
3.65 (2 H, m), 3.90-4.25 (2 H, m), 4.32 (1 H, dd,
J = 9.6, 2.4 Hz), 4.45 (1 H, dd, J = 13.0, 8.4 H
z), 4.85 (1 H, dd,J = 13.0, 4.2 Hz), 5.13 (1 H, d,
J = 5.0 Hz), 5.39 (2 H, ABq, J = 14.0Hz), 7.63 (1
H, s), 7.70 (2 H, d, J = 8.8 Hz), 8.23 (2 H, d, J
= 8.8 Hz). ジアステレオマー2 IR (KBr): 3429, 1770, 1711, 1522, 1346 cm-1.1 H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.16 (3 H, d,
J = 7.0 Hz), 1.20 (3 H,
d, J = 7.2 Hz), 3.20−3.50
(2 H, m), 3.60−3.80 (2
H, m), 3.90−4.10 (1 H,
m), 4.25−4.40(2 H, m), 4.
55−4.80 (2 H, m), 5.13 (1
H, d, J = 5.2 Hz), 5.33
(2 H, ABq, J = 13.8 Hz),
7.63 (1 H, s), 7.63 (2 H,
d, J = 8.8 Hz), 8.21 (2
H, d,J = 8.8 Hz).
【0087】実施例9b−1 (4R,5S,6S)−3−(6,7−ジヒドロ-5H-1,
2,3-トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-
[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザ
ビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸 ナトリウ
ム (ジアステレオマー1) (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-1,2,3-トリアゾロ[5,1
-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエ
チル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト-2-エン-2-カルボン酸 4-ニトロベンジルのジアステ
レオマー1 (324mg) を 実施例2と同様に反応させ、表
題化合物 (208 mg) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3431, 1751, 1601, 1392 cm-1.1 H-NMR (D2O) δ: 1.24 (3 H, d, J = 7.4 Hz), 1.30
(3 H, d, J = 6.6 Hz), 3.27 (1 H, dd, J = 13.2, 8.8
Hz), 3.35-3.55 (2 H, m), 3.51 (1 H, dd, J =6.0,
2.8 Hz), 4.00-4.20 (1 H, m), 4.20-4.40 (2 H, m),
4.42 (1 H, dd, J =13.6, 8.8 Hz), 4.80-5.00 (1 H,
m), 7.58 (1 H, s).
【0088】実施例9b−2 (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-1,2,3-トリアゾロ[5,1
-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエ
チル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト-2-エン-2-カルボン酸 ナトリウム (ジアステレオマ
ー2) (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-1,2,3-トリアゾロ[5,1
-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエ
チル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト-2-エン-2-カルボン酸 4-ニトロベンジルのジアステ
レオマー2 (283mg) から実施例2と同様にして、表題
化合物 (169 mg) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3431, 1751, 1601, 1392 cm-1.1 H-NMR (D2O) δ: 1.23 (3 H, d, J = 7.2 Hz), 1.31
(3 H, d, J = 6.2 Hz), 3.34 (1 H, dd, J = 13.0, 7.6
Hz), 3.40-3.65 (3 H, m), 4.15-4.35 (3 H, m),4.51
(1 H, dd, J = 14.0, 6.2 Hz), 4.74 (1 H, dd, J = 1
4.0, 3.6 Hz), 7.58 (1 H, s).
【0089】実施例9c−1 (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-1,2,3-トリアゾロ[5,1
-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエ
チル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト-2-エン-2-カルボン酸 1-(シクロヘキシルオキシカル
ボニルオキシ)エチル (ジアステレオマー1) (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-1,2,3-トリアゾロ[5,1
-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエ
チル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト-2-エン-2-カルボン酸 ナトリウムのジアステレオマ
ー1 (53 mg) を実施例3と同様に反応させ、 表題化合
物 (57 mg) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3439, 1761, 1277 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.10-2.10 (20 H, m), 3.10-3.45
(4 H, m), 3.85-4.00 (1 H, m), 4.10-4.35 (3 H, m),
4.55-4.75 (1 H, m), 4.85-5.05 (1 H, m), 6.90 (1
H, q, J = 5.4 Hz), 7.48 (1 H, s).
【0090】実施例9c−2 (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-1,2,3-トリアゾロ[5,1
-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエ
チル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト-2-エン-2-カルボン酸 1-(シクロヘキシルオキシカル
ボニルオキシ)エチル (ジアステレオマー2) (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-1,2,3-トリアゾロ[5,1
-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエ
チル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト-2-エン-2-カルボン酸 ナトリウムのジアステレオマ
ー2 (44 mg) を実施例3と同様に反応させ、 表題化合
物 (52 mg) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3410, 1761, 1277 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.10−2.10 (20
H, m), 3.10−3.50 (4 H,
m), 3.90−4.10 (1 H, m),
4.15−4.40 (3 H, m), 4.55−
4.85 (2 H, m), 6.90 (1 H,
q, J = 5.6 Hz), 7.47 (1
H, s).
【0091】実施例10a (4R,5S,6S)−3−(6,7−ジヒドロ-5H-テ
トラゾロ[5,1-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-
ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸 4-ニトロベンジル 6-ベンゾイルチオ-6,7-ジヒドロ-5H-テトラゾロ[5,1-b]
[1,3]チアジン (349 mg) を実施例1と同様に反応させ、
表題化合物 のジアステレオマー1 (低極性)(267 mg)
およびジアステレオマー2 (高極性) (283 mg) をそれ
ぞれ無色固形物として得た。 ジアステレオマー1 IR (KBr): 3431, 1772, 1713, 1522, 1346 cm-1.1 H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.16 (3 H, d, J = 6.8 Hz),
1.21 (3 H, d, J = 7.4 Hz), 3.25-3.40 (1 H, m), 3.4
0-3.80 (3 H, m), 3.90-4.10 (1 H, m), 4.15-4.40 (1
H, m), 4.32 (1 H, dd, J = 9.6, 2.6 Hz), 4.51 (1 H,
dd, J = 13.0, 8.2 Hz), 4.91 (1 H, dd, J = 13.0,
4.8 Hz), 5.14 (1 H, d, J = 5.0 Hz), 5.40(2 H, ABq,
J = 13.8 Hz), 7.70 (2 H, d, J = 8.8 Hz), 8.24 (2
H, d, J = 8.8 Hz). ジアステレオマー2 IR (KBr): 3446, 1767, 1703, 1522, 1346 cm-1.1 H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.16 (3 H, d, J = 7.2 Hz),
1.20 (3 H, d, J = 7.0 Hz), 3.25-3.40 (1 H, m), 3.5
0-3.90 (3 H, m), 3.90-4.10 (1 H, m), 4.33 (1H, dd,
J = 9.6, 2.8 Hz), 4.30-4.50 (1 H, m), 4.70-4.80
(2 H, m), 5.13 (1H, d, J = 5.2 Hz), 5.33 (2 H, AB
q, J = 14.0 Hz), 7.62 (2 H, d, J = 9.0Hz), 8.22 (2
H, d, J = 9.0 Hz).
【0092】実施例10b−1 (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-テトラゾロ[5,1-b][1,
3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-
4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エ
ン-2-カルボン酸 ナトリウム (ジアステレオマー1) (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-テトラゾロ[5,1-b][1,
3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-
4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エ
ン-2-カルボン酸 4-ニトロベンジルのジアステレオマー
1 (263 mg)を実施例2と同様に反応させ、 表題化合物
(163 mg) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3429, 1751, 1601, 1394 cm-1.1 H-NMR (D2O) δ: 1.24 (3 H, d, J = 7.2 Hz), 1.30
(3 H, d, J = 6.2 Hz),3.35-3.65 (4 H, m), 4.00-4.20
(1 H, m), 4.20-4.35 (2 H, m), 4.48 (1 H, dd, J =
13.6, 8.8 Hz), 4.96 (1 H, dd, J = 13.6, 5.0 Hz).
【0093】実施例10c−1 (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-テトラゾロ[5,1-b][1,
3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-
4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エ
ン-2-カルボン酸 1-(シクロヘキシルオキシカルボニル
オキシ)エチル(ジアステレオマー1) (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-テトラゾロ[5,1-b][1,
3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-
4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エ
ン-2-カルボン酸 ナトリウムのジアステレオマー1 (39
mg) を実施例3と同様に反応させ、 表題化合物 (45 m
g) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3439, 1761, 1279 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.15-2.05 (20 H, m), 3.20-3.40
(4 H, m), 3.90-4.10 (1 H, m), 4.15-4.40 (3 H, m),
4.55-4.75 (1 H, m), 4.85-5.00 (1 H, m), 6.90 (1
H, q, J = 5.4 Hz).
【0094】実施例10b−2 (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-テトラゾロ[5,1-b][1,
3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-
4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エ
ン-2-カルボン酸 ナトリウム (ジアステレオマー2) (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-テトラゾロ[5,1-b][1,
3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-
4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エ
ン-2-カルボン酸 4-ニトロベンジルのジアステレオマー
2 (277 mg)を実施例2と同様に反応させ、 表題化合物
(162 mg) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3427, 1751, 1601, 1394 cm-1.1 H-NMR (D2O) δ: 1.24 (3 H, d, J = 7.2 Hz), 1.30
(3 H, d, J = 6.2 Hz),3.35-3.60 (3 H, m), 3.73 (1
H, dd, J = 13.0 Hz, 3.0 Hz), 4.15-4.35 (3 H,m), 4.
59 (1 H, dd, J = 14.0, 6.2 Hz), 4.70-4.90 (1 H,
m).
【0095】実施例10c−2 (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-テトラゾロ[5,1-b][1,
3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-
4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エ
ン-2-カルボン酸 1-(シクロヘキシルオキシカルボニル
オキシ)エチル(ジアステレオマー2) (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-テトラゾロ[5,1-b][1,
3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-
4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エ
ン-2-カルボン酸 ナトリウムのジアステレオマー2 (41
mg) を実施例3と同様に反応させ、 表題化合物 (49 m
g) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3427, 1761, 1279 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.20-2.10 (20 H, m), 3.20-3.60
(4 H, m), 4.05-4.50 (4 H, m), 4.50-4.85 (2 H, m),
6.88 (0.5 H, q, J = 5.4 Hz), 6.89 (0.5 H, q, J =
5.4 Hz).
【0096】実施例11a (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[3,4
-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエ
チル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト-2-エン-2-カルボン酸 4-ニトロベンジル 6-ベンゾイルチオ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ
[3,4-b][1,3]チアジン(710 mg) を実施例1と同様に反
応させ、 表題化合物のジアステレオマー1 (低極性) (6
62 mg) およびジアステレオマー2 (高極性) (530 mg)
をそれぞれ無色固形物として得た。 ジアステレオマー1 IR (KBr): 3408, 1768, 1711, 1520, 1344 cm-1.1 H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.16 (3 H, d, J = 6.6 Hz),
1.21 (3 H, d, J = 7.4 Hz), 3.20-3.50 (2 H, m), 3.5
0-3.70 (2 H, m), 3.90-4.25 (3 H, m), 4.32 (1H, dd,
J = 9.4, 2.6 Hz), 4.45-4.60 (1 H, m), 5.13 (1 H,
d, J = 5.0 Hz),5.39 (2 H, ABq, J = 14.0 Hz), 7.70
(2 H, d, J = 8.8 Hz), 8.24 (2 H, d, J= 8.8 Hz), 8.
55 (1 H, s). ジアステレオマー2 IR (KBr): 3250, 1767, 1709, 1518, 1344 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.16 (3 H, d, J = 6.2 Hz), 1.1
9 (3 H, d, J = 7.8 Hz), 3.20-3.55 (2 H, m), 3.55-
3.80 (2 H, m), 3.90-4.10 (1 H, m), 4.10-4.55(4 H,
m), 5.14 (1 H, d, J = 5.4 Hz), 5.35 (2 H, ABq, J =
14.2 Hz), 7.64(2 H, d, J = 8.8 Hz), 8.23 (2 H, d,
J = 8.8 Hz), 8.49 (1 H, s).
【0097】実施例11b−1 (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[3,4
-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエ
チル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト-2-エン-2-カルボン酸 ナトリウム (ジアステレオマ
ー1) (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[3,4
-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエ
チル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト-2-エン-2-カルボン酸 4-ニトロベンジルのジアステ
レオマー1 (460mg) を実施例2と同様に反応させ、 表
題化合物 (236 mg) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3427, 1749, 1599, 1394 cm-1.1 H-NMR (D2O) δ: 1.24 (3 H, d, J = 7.4 Hz), 1.30
(3 H, d, J = 6.2 Hz),3.30-3.55 (4 H, m), 3.90-4.35
(4 H, m), 4.55-4.70 (1 H, m), 8.48 (1 H, s).
【0098】実施例11c−1 (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[3,4
-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエ
チル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト-2-エン-2-カルボン酸 1-(シクロヘキシルオキシカル
ボニルオキシ)エチル (ジアステレオマー1) (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[3,4
-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエ
チル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト-2-エン-2-カルボン酸 ナトリウムのジアステレオマ
ー1 (56 mg) を実施例3と同様に反応させ、 表題化合
物 (44 mg) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3421, 2939, 1761, 1279 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.20-2.10 (11 H, m), 1.28 (3
H, d, J = 7.4 Hz), 1.35(1.5 H, d, J = 6.2 Hz), 1.3
7 (1.5 H, d, J = 6.0 Hz), 1.59 (1.5 H, d, J= 5.6 H
z), 1.62 (1.5 H, d, J = 5.4 Hz), 3.15-3.45 (4 H,
m), 3.80-4.10 (2H, m), 4.15-4.45 (2 H, m), 4.45-4.
75 (2 H, m), 6.89 (1 H, q, J = 5.6 Hz), 8.19 (0.5
H, s), 8.21 (0.5 H, s).
【0099】実施例11b−2 (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[3,4
-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエ
チル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト-2-エン-2-カルボン酸 ナトリウム (ジアステレオマ
ー2) (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[3,4
-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエ
チル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト-2-エン-2-カルボン酸 4-ニトロベンジルのジアステ
レオマー2 (355mg) を実施例2と同様に反応させ、 表
題化合物 (197 mg) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3425, 1749, 1599, 1392 cm-1.1 H-NMR (D2O) δ: 1.23 (3 H, d, J
= 7.0 Hz), 1.30 (3 H, d,
J = 6.6 Hz),3.35−3.55 (3
H, m), 3.55−3.70 (1 H,
m), 4.05−4.35 (4 H, m),
4.47 (1 H, dd, J = 13.2,
3.0 Hz), 8.43 (1 H, s).
【0100】実施例11c−2 (4R,5S,6S)−3−(6,7−ジヒドロ-5H-1,
2,4-トリアゾロ[3,4-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-
[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザ
ビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸 1-(シク
ロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル (ジアステ
レオマー2) (4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[3,4
-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエ
チル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
ト-2-エン-2-カルボン酸 ナトリウムのジアステレオマ
ー2 (44 mg) を実施例3と同様に反応させ、 表題化合
物 (41 mg) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3412, 2939, 1761, 1279 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.10-2.10 (20 H, m), 3.10-4.15
(7 H, m), 4.15-4.35 (1 H, m), 4.50-4.90 (2 H, m),
6.80-6.95 (1 H, m), 8.25-8.50 (1 H, m).
【0101】実施例12a (4R,5S,6S)-3-(2-アミノ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリ
アゾロ[5,1-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒ
ドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸 4-ニトロベンジル 2-アミノ-6-ベンゾイルチオ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-ト
リアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン(796 mg) を 用いて実施
例1と同様の反応を行ない表題化合物のジアステレオマ
ー1(低極性) (533 mg) およびジアステレオマー2(高
極性) (530 mg)をそれぞれ無色固形物として得た。 (ジアステレオマー1) IR (KBr): 3360, 1761, 1707, 1551, 1518, 1346 cm-1.1 H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.16 (3 H, d, J = 6.2 Hz), 1.
21 (3 H, d, J = 7.4 Hz), 3.10-3.45 (2 H, m), 3.45-
3.70 (2 H, m), 3.85-4.20 (3 H, m), 4.20-4.40(2 H,
m), 5.11 (1 H, d, J = 5.0 Hz), 5.33 (2 H, brs), 5.
40 (2 H, ABq, J= 14.0 Hz), 7.72 (2 H, d, J = 8.8 H
z), 8.24 (2 H, d, J = 8.8 Hz). (ジアステレオマー2) IR (KBr): 3306, 1773, 1707, 1547, 1520, 1348 cm-1.1 H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.16 (3 H, d, J = 7.2 Hz), 1.
20 (3 H, d, J = 7.0 Hz), 3.15-3.55 (2 H, m), 3.55-
3.75 (2 H, m), 3.90-4.10 (2 H, m), 4.10-4.40(3 H,
m), 5.10 (1 H, d, J = 5.2 Hz), 5.31 (2 H, brs), 5.
36 (2 H, ABq, J= 14.2 Hz), 7.68 (2 H, d, J = 8.8 H
z), 8.23 (2 H, d, J = 8.8 Hz).
【0102】実施例12b (4R,5S,6S)-3-(2-アミノ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリ
アゾロ[5,1-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒ
ドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸 ナトリウム 実施例12aで得られた(4R,5S,6S)-3-(2-アミノ-6,7-
ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン-6
-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-
オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボ
ン酸 4-ニトロベンジル のジアステレオマー1(350 mg)
を用いて実施例2と同様の反応を行ない、 表題化合物
のジアステレオマー1 (208 mg) を無色固形物として得
た。 また、実施例12aのジアステレオマー2(350 mg)
を同様な反応に付して表題化合物のジアステレオマー2
(207 mg) を無色固形物として得た (ジアステレオマー1) IR (KBr): 3300, 1748, 1597, 1545, 1362 cm-1. 1H-NMR (D2O) δ: 1.23 (3 H, d, J = 7.4 Hz), 1.30
(3 H, d, J = 6.2 Hz), 3.25-3.55 (4 H, m), 3.90-4.1
5 (2 H, m), 4.15-4.50 (3 H, m). (ジアステレオマー2) IR (KBr): 3328, 1752, 1590, 1547, 1366 cm-1.1 H-NMR (D2O) δ: 1.23 (3 H, d, J = 7.2 Hz), 1.30
(3 H, d, J = 6.4 Hz), 3.30-3.55 (3 H, m), 3.63 (1
H, dd, J = 13.0, 2.6 Hz), 3.95-4.40 (5 H, m).
【0103】実施例12c (4R,5S,6S)-3-(2-アミノ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリ
アゾロ[5,1-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒ
ドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸 1-(シクロヘキシ
ルオキシカルボニルオキシ)エチル 実施例12bで得られた(4R,5S,6S)-3-(2-アミノ-6,7-
ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン-6
-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-
オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボ
ン酸 ナトリウムの ジアステレオマー1(53 mg)を用い
て実施例3と同様の反応を行ない、 表題化合物のジアス
テレオマー1(51 mg) を無色固形物として得た。 また、
ジアステレオマー2(49 mg)を用いて同様の反応を行な
い、 表題化合物のジアステレオマー2 (37 mg) を無色
固形物として得た。 (ジアステレオマー1) IR (KBr): 3339, 2940, 1759, 1547, 1362, 1279 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.10-2.20 (14 H, m), 1.29 (3 H,
d, J = 7.2 Hz), 1.34(1.5 H, d, J = 6.4 Hz), 1.36
(1.5 H, d, J = 6.2 Hz), 3.05-3.50 (4 H, m),3.75-4.
00 (2 H, m), 4.11 (2 H, brs), 4.15-4.50 (3 H, m),
4.55-4.75 (1 H, m), 6.89 (1 H, q, J = 5.4 Hz). (ジアステレオマー2) IR (KBr): 3335, 2940, 1759, 1547, 1360, 1277 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.10-2.10 (14 H, m), 1.28 (3 H,
d, J = 7.4 Hz), 1.33(1.5 H, d, J = 6.2 Hz), 1.35
(1.5 H, d, J = 6.2 Hz), 3.20-3.50 (4 H, m),3.85-4.
10 (2 H, m), 4.09 (2 H, brs), 4.15-4.40 (3 H, m),
4.55-4.75 (1 H, m), 6.89 (1 H, q, J = 5.4 Hz).
【0104】実施例12d (4R,5S,6S)-3-(2-アミノ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリ
アゾロ[5,1-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒ
ドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸 ピバロイルオキシ
メチル(ジアステレオマー1) 実施例12bで得られた(4R,5S,6S)-3-(2-アミノ-6,7-
ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン-6
-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-
オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボ
ン酸 ナトリウムのジアステレオマー1 (37 mg) を -15
℃で乾燥 N,N-ジメチルアセトアミド (1 ml) に溶解
し、ピバリン酸ヨウ化メチル (32 mg) を加え、-15 ℃
で1時間撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、飽和重
曹水、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去して得られた残渣を
カラムクロマトグラフィー (担体: シリカゲル, 10 g,
展開溶媒: 酢酸エチル-エタノール, 14 : 1) で精製し、
表題化合物 (19.6 mg) を無色固形物として得た。 IR (KBr): 3380, 2976, 1779, 1616, 1545, 1350 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.23 (9H, s), 1.30 (3 H, d, J =
7.4 Hz), 1.35 (3 H, d, J = 6.4 Hz), 2.36 (1 H, br
s), 3.10-3.25 (1 H, m), 3.25-3.50 (3 H, m),3.80-4.
00 (2 H, m), 4.14 (2 H, s), 4.20-4.50 (3 H, m), 5.
91 (2 H, ABq, J= 5.4 Hz).
【0105】実施例13a (4R,5S,6S)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-3-
(3-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[3,4-b]
[1,3]チアジン-6-イルチオ)-7-オキソ-1-アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸 4-ニトロベンジル 6-ベンゾイルチオ-3-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-ト
リアゾロ[3,4-b][1,3]チアジン (925 mg) を用いて実施
例1と同様の反応、精製を行ない、 表題化合物のジアス
テレオマー1 (低極性物) (265 mg) およびジアステレ
オマー2 (高極性物) (300 mg) をそれぞれ無色固形物
として得た。 (ジアステレオマー1) IR (KBr): 3204, 1763, 1701, 1510, 1339 cm-1.1 H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.16 (3 H, d, J = 6.2 Hz), 1.
22 (3 H, d, J = 7.4 Hz), 2.32 (3 H, s), 3.20-3.70
(4 H, m), 3.80-4.10 (3 H, m), 4.25-4.45 (2 H, m),
5.14 (1 H, d, J = 5.0 Hz), 5.40 (2 H, ABq, J = 14.
0 Hz), 7.71 (2 H, d, J = 8.8 Hz), 8.24 (2 H, d, J
= 8.8 Hz). (ジアステレオマー2) IR (KBr): 3248, 1763, 1701, 1522, 1343 cm-1.1 H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.16 (3 H, d, J = 6.6 Hz), 1.
20 (3 H, d, J = 7.6 Hz), 2.30 (3 H, s), 3.20-3.65
(3 H, m), 3.72 (1 H, dq, J = 9.4, 7.6 Hz), 3.90-4.
40 (5 H, m), 5.12 (1 H, d, J = 5.4 Hz), 5.36 (2 H,
ABq, J = 14.2 Hz), 7.67 (2 H, d, J = 8.8 Hz), 8.2
3 (2 H, d, J = 8.8 Hz).
【0106】実施例13b (4R,5S,6S)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-3-
(3-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[3,4-b]
[1,3]チアジン-6-イルチオ)-7-オキソ-1-アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸 ナトリウム 実施例13aで得られた化合物のジアステレオマー1(2
60mg)を実施例2と同様の反応と精製処理に付して、表
題化合物のジアステレオマー1(189mg)を得た。また実
施例13aで得られた化合物のジアステレオマー2(300
mg)も同様の反応と精製処理に付して、表題化合物のジ
アステレオマー2(211mg)を得た (ジアステレオマー1) IR (KBr): 3370, 1732, 1599, 1397 cm-1.1 H-NMR (D2O) δ: 1.24 (3 H, d, J = 7.0 Hz), 1.30
(3 H, d, J = 6.2 Hz), 2.40 (3 H, s), 3.20-3.55 (4
H, m), 3.85-4.05 (2 H, m), 4.15-4.55 (3 H, m). (ジアステレオマー2) IR (KBr): 3300, 1736, 1597, 1389 cm-1.1 H-NMR (D2O) δ: 1.23 (3 H, d, J = 7.4 Hz), 1.30
(3 H, d, J = 6.6 Hz), 2.36 (3 H, s), 3.37 (1 H, d
d, J = 13.2, 7.0 Hz), 3.40-3.60 (2 H, m), 3.60(1
H, dd, J = 13.2, 2.6 Hz), 3.95-4.35 (5 H, m).
【0107】実施例13c (4R,5S,6S)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-3-
(3-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[3,4-b]
[1,3]チアジン-6-イルチオ)-7-オキソ-1-アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸 1-(シクロヘキシ
ルオキシカルボニルオキシ)エチル 実施例13bで得られた化合物のジアステレオマー1(3
9mg)を実施例3と同様の反応と精製処理に付して、表題
化合物のジアステレオマー1(29mg)を得た。また実施例
13bで得られた化合物のジアステレオマー2(45mg)も
同様の反応と精製処理に付して、表題化合物のジアステ
レオマー2(13mg)を得た。 (ジアステレオマー1) IR (KBr): 3235, 2940, 1759, 1721, 1541, 1277 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.10-2.10 (11 H, m), 1.29 (3 H,
d, J = 6.0 Hz), 1.36(1.5 H, d, J = 8.4 Hz), 1.38
(1.5 H, d, J = 7.8 Hz), 1.60 (1.5 H, d, J =5.2 H
z), 1.63 (1.5 H, d, J = 5.2 Hz), 2.43 (3 H, s), 3.
05-3.50 (4 H, m), 3.60-4.00 (2 H, m), 4.15-4.35 (2
H, m), 4.41 (1 H, dd, J = 9.8, 2.4 Hz), 4.50-4.75
(1 H, m), 6.90 (1 H, q, J = 5.2 Hz). (ジアステレオマー2) IR (KBr): 3248, 2940, 1767, 1541, 1275 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.00-2.10 (20 H, m), 2.47 (1.5
H, s), 2.49 (1.5 H, s), 3.05-3.60 (4 H, m), 3.60-
6.90 (2 H, s), 3.90-4.10 (1 H, m), 4.10-4.35(1 H,
m), 4.35-4.70 (2 H, m), 6.89 (0.5 H, q, J = 5.2 H
z), 6.92 (0.5 H,q, J = 5.2 Hz).
【0108】実施例14a (4R,5S,6S)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-3-
(2-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[5,1-b]
[1,3]チアジン-6-イルチオ)-7-オキソ-1-アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸 4-ニトロベンジル 6-ベンゾイルチオ-2-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-ト
リアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン(887 mg) を用いて実施
例1と同様の反応を行ない、 表題化合物のジアステレオ
マー1(低極性物) (470 mg) およびジアステレオマー
2(高極性物) (533 mg) をそれぞれ無色固形物として得
た。 (ジアステレオマー1) IR (KBr): 3417, 1772, 1705, 1518, 1340 cm-1.1 H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.16 (3 H, d, J = 6.4 Hz), 1.
21 (3 H, d, J = 7.2 Hz), 2.20 (3 H, s), 3.25-3.70
(4 H, m), 3.90-4.25 (3 H, m), 4.31 (1 H, dd,J = 9.
6, 2.6 Ha), 4.40-4.60 (1 H, m), 5.11 (1 H, d, J =
5.0 Hz), 5.39 (2 H, ABq, J = 14.0 Hz), 7.71 (2 H,
d, J = 8.8 Hz), 8.23 (2 H, d, J = 8.8Hz). (ジアステレオマー2) IR (KBr): 3404, 1770, 1709, 1520, 1348 cm-1.1 H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.16 (3 H, d, J = 7.0 Hz), 1.
20 (3 H, d, J = 7.6 Hz), 2.18 (3 H, s), 3.20-3.55
(2 H, m), 3.55-3.80 (2 H, m), 3.90-4.10 (1 H, m),
4.15-4.35 (3 H, m), 4.35-4.55 (1 H, m), 5.10 (1 H,
d, J = 5.2 Hz),5.35 (2 H, ABq, J = 14.0 Hz), 7.66
(2 H, d, J = 8.8 Hz), 8.21 (2 H, d,J = 8.8 Hz).
【0109】実施例14b (4R,5S,6S)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-3-
(2-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[5,1-b]
[1,3]チアジン-6-イルチオ)-7-オキソ-1-アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸 ナトリウム (ジア
ステレオマー1) 実施例14aで得られた(4R,5S,6S)-6-[(R)-1-ヒドロキ
シエチル]-4-メチル-3-(2-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-1,
2,4-トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-7-
オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボ
ン酸 4-ニトロベンジル のジアステレオマー1 (300 m
g)を実施例2と同様に反応させ、 表題化合物 (197 mg)
を無色固形物として得た。 また実施例14bで得られた
化合物のジアステレオマー2(330mg)も同様の反応と精
製処理に付して、表題化合物のジアステレオマー2(197
mg)を得た (ジアステレオマー1) IR (KBr): 3429, 1751, 1595, 1396 cm-1.1 H-NMR (D2O) δ: 1.23 (3 H, d, J = 7.4 Hz), 1.30
(3 H, d, J = 6.2 Hz), 2.29 (3 H, s), 3.25-3.60 (4
H, m), 4.00-4.35 (4 H, m), 4.50-4.65 (1 H, m). (ジアステレオマー2) IR (KBr): 3427, 1740, 1595, 1394 cm-1.1 H-NMR (D2O) δ: 1.22 (3 H, d, J = 5.4 Hz), 1.30
(3 H, d, J = 6.4 Hz), 2.29 (3 H, s), 3.30-3.55 (3
H, m), 3.60-3.75 (1 H, m), 4.10-4.35 (4 H, m), 4.3
5-4.55 (1 H, m).
【0110】実施例15a (4R,5S,6S)-3-[(2,3-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-イミダ
ゾ[2,1-b][1,3]チアジン-6-イル)チオ]-6-[(R)-1-ヒド
ロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.
2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸4-ニトロベンジル 6-ベンゾイルチオ-2,3-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-イミ
ダゾ[2,1-b][1,3]チアジン(2.27g, 含有率67wt%)のメタ
ノール溶液(25ml)に、0℃でナトリウムメトキシド(28%
メタノール溶液, 965mg)を加え、0℃で1時間撹拌し
た。反応液に酢酸(0.315ml)とアセトニトリル(30ml)を
加え減圧濃縮した。残留物にアセトニトリル(20ml)を加
え不溶物を濾去しアセトニトリル(30ml)で洗浄した。得
られた濾液に0℃で(4R,5R,6S)-3-(ジフェノキシホスホ
リルオキシ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-
オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボ
ン酸4-ニトロベンジル(2.97g)、ジイソプロピルエチル
アミン(0.958ml)を順次加え、同温度で2時間撹拌、−
20℃で63時間放置した。生成した不溶物を濾取しア
セトニトリルで洗浄して表題化合物のジアステレオマー
1(低極性物)(1136mg)を得た。濾液を減圧濃縮し残留物
に酢酸エチルを加え飽和重曹水、水、飽和食塩水で順次
洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧
濃縮し残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル8
0g, 酢酸エチル-エタノール=1:0→15:1)で精製して、表
題化合物のジアステレオマー2(高極性物)(818mg)を得
た。 (ジアステレオマー1) IR (KBr): 1768, 1699, 1509 cm-1. 1H-NMR (CDCl3):δ 1.32 (3H, d, J=7.4Hz), 1.39 (3H,
d, J=6.2Hz), 2.11 (6H, s), 2.95-4.0 (5H, m), 3.32
(1H, dd, J=2.7, 7.5Hz), 4.1-4.35 (2H, m), 4.40 (1
H, dd, J=2.7, 9.4Hz), 5.24 (1H, d, J=13.9Hz), 5.52
(1H, d, J=13.9Hz), 7.66 (2H, d, J=8.8Hz), 8.24 (2
H, d, J=8.8Hz). (シ゛アステレオマー2) IR (KBr): 1772, 1718, 1521 cm-1.1 H-NMR (CDCl3):δ 1.32 (3H, d, J=7.4Hz), 1.37 (3H,
d, J=6.2Hz), 2.07 (3H, s), 2.10 (3H, s), 3.2-4.1
(6H, m), 3.34 (1H, dd, J=2.7, 6.5Hz), 4.2-4.4 (1H,
m), 4.34 (1H, dd, J=2.7, 9.6Hz), 5.24 (1H, d, J=1
3.7Hz), 5.51 (1H, d, J=13.7Hz), 7.66 (2H, d, J=8.8
Hz), 8.24 (2H, d, J=8.8Hz).
【0111】実施例15b (4R,5S,6S)-3-[(2,3-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-イミダ
ゾ[2,1-b][1,3]チアジン-6-イル)チオ]-6-[(R)-1-ヒド
ロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.
2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸ナトリウム 実施例15aで得られた化合物のジアステレオマー1(6
00mg)を実施例2と同様の反応と精製処理に付して、表
題化合物のジアステレオマー1(319mg)を得た。また実
施例15aで得られた化合物のジアステレオマー2(600
mg)も同様の反応と精製処理に付して、表題化合物のジ
アステレオマー2(319mg)を得た。 (ジアステレオマー1) IR (KBr): 1753, 1602 cm-1.1 H-NMR (D2O):δ 1.23 (3H, d, J=7.2Hz), 1.30 (3H,
d, J=6.2Hz), 2.06 (3H,s), 2.10 (3H, s), 3.15-3.55
(4H, m), 3.75-4.05 (2H, m), 4.15-4.35 (3H, m). (ジアステレオマー2) IR (KBr): 1753, 1602 cm-1.1 H-NMR (D2O):δ 1.22 (3H, d, J=7.4Hz), 1.30 (3H,
d, J=6.6Hz), 2.06 (6H,s), 3.25-3.65 (4H, m), 3.85-
4.35 (5H, m).
【0112】実施例15c (4R,5S,6S)-3-[(2,3-ジメチル-6,7-ジヒドロ-5H-イミダ
ゾ[2,1-b][1,3]チアジン-6-イル)チオ]-6-[(R)-1-ヒド
ロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.
2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸1-(シクロヘキシルオ
キシカルボニルオキシ)エチル 実施例15bで得られた化合物のジアステレオマー1(6
3mg)を実施例3と同様の反応と精製処理に付して、表題
化合物のジアステレオマー2(63mg)を得た。また実施例
15bで得られた化合物のジアステレオマー2(80mg)も
同様の反応と精製処理に付して、表題化合物のジアステ
レオマー2(91mg)を得た。 (ジアステレオマー1) IR (KBr): 1762 cm-1.1 H-NMR (CDCl3):δ 1.1-2.15 (19H, m), 2.11 (6H, s),
2.95-3.95 (6H, m), 4.1-4.4 (3H, m), 4.55-4.75 (1
H, m), 6.85-6.95 (1H, m). (ジアステレオマー2) IR (KBr): 1760 cm-1.1 H-NMR (CDCl3):δ 1.1-2.15 (25H, m), 3.15-3.5 (4H,
m), 3.65-4.35 (5H, m), 4.55-4.75 (1H, m), 6.85-6.
95 (1H, m).
【0113】実施例16a (4R,5S,6S)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-3-
[(2-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b][1,3]チ
アジン-6-イル)チオ]-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]
ヘプト-2-エン-2-カルボン酸4-ニトロベンジル 6-ベンゾイルチオ-2-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ
[2,1-b][1,3]チアジン(2.30g, 含有率63wt%)のメタノー
ル溶液(25ml)に、0℃でナトリウムメトキシド(28%メタ
ノール溶液, 965mg)を加え、0℃で1時間撹拌した。反
応液に酢酸(0.315ml)とアセトニトリル(30ml)を加え減
圧濃縮した。残留物にアセトニトリル(20ml)を加え不溶
物を濾去しアセトニトリル(30ml)で洗浄した。得られた
濾液に0℃で(4R,5R,6S)-3-(ジフェノキシホスホリルオ
キシ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ
-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸4-
ニトロベンジル(2.97g)、ジイソプロピルエチルアミン
(0.958ml)を順次加え、同温度で1時間撹拌、-20℃で14
時間放置した。反応液を減圧濃縮し、残留物に酢酸エチ
ルを加え飽和重曹水、水、飽和食塩水で順次洗浄した。
有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し残留
物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル100g,酢酸エ
チル-エタノール=1:0→19:1)で精製して、表題化合物の
ジアステレオマー混合物を得た。得られた混合物にアセ
トニトリルを加え不溶物を濾別した。不溶物をアセトニ
トリルにより繰り返し再結晶を行って、表題化合物のジ
アステレオマー2(高極性物)(443mg)を得た。また,濾
液を減圧濃縮し残留物をカラムクロマトグラフィー(シ
リカゲル130g, 酢酸エチル-エタノール=1:0→19:1)で精
製して、表題化合物のジアステレオマー1(低極性物)(5
28mg)を得た。 (ジアステレオマー1) IR (KBr): 1768, 1700, 1521 cm-1.1 H-NMR (CDCl3):δ 1.32 (3H, d, J=7.2Hz), 1.39 (3H,
d, J=6.2Hz), 2.17 (3H, d, J=1.0Hz), 3.0-3.55 (3H,
m), 3.33 (1H, dd, J=2.7, 7.1Hz), 3.75-3.95(2H,
m), 4.2-4.45 (2H, m), 4.37 (1H, dd, J=2.7, 9.6Hz),
5.24 (1H, d, J=13.6Hz), 5.52 (1H, d, J=13.6Hz),
6.62 (1H, d, J=1.0Hz), 7.66 (2H, d, J=8.8Hz), 8.24
(2H, d, J=8.8Hz). (ジアステレオマー2) IR (KBr): 1766, 1720, 1515 cm-1.1 H-NMR (CDCl3):δ 1.31 (3H, d, J=7.2Hz), 1.37 (3H,
d, J=6.2Hz), 2.17 (3H, d, J=1.0Hz), 3.2-3.5 (3H,
m), 3.34 (1H, dd, J=2.8, 6.4Hz), 3.8-4.4 (4H, m),
4.33 (1H, dd, J=2.8, 9.6Hz), 5.24 (1H, d, J=13.8H
z), 5.51 (1H, d,J=13.8Hz), 6.56 (1H, d, J=1.0Hz),
7.65 (2H, d, J=8.8Hz), 8.24 (2H, d, J=8.8Hz).
【0114】実施例16b (4R,5S,6S)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-3-
[(2-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b][1,3]チ
アジン-6-イル)チオ]-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]
ヘプト-2-エン-2-カルボン酸ナトリウム 実施例16aで得られた化合物のジアステレオマー1(4
80mg)を実施例2と同様の反応と精製処理に付して、表
題化合物のジアステレオマー1(279mg)を得た。また実
施例16aで得られた化合物ジアステレオマー2(420m
g)も同様の反応と精製処理に付して、表題化合物 のジ
アステレオマー2(162mg)を得た。 (ジアステレオマー1) IR (KBr): 1753, 1598 cm-1.1 H-NMR (D2O):δ 1.23 (3H, d, J=7.2Hz), 1.30 (3H,
d, J=6.6Hz), 2.15 (3H,s), 3.25-3.55 (4H, m), 3.9-
4.55 (5H, m), 6.91 (1H, s). (ジアステレオマー2) IR (KBr): 1756, 1600 cm-1.1 H-NMR (D2O):δ 1.23 (3H, d, J=7.2Hz), 1.30 (3H,
d, J=6.2Hz), 2.16 (3H,s), 3.3-3.7 (4H, m), 3.95-4.
45 (5H, m), 6.87(1H, s).
【0115】実施例16c (4R,5S,6S)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-3-
[(2-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b][1,3]チ
アジン-6-イル)チオ]-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]
ヘプト-2-エン-2-カルボン酸 1-(シクロヘキシルオキシ
カルボニルオキシ)エチル 実施例16bで得られた化合物のジアステレオマー1(6
2mg)を実施例3と同様の反応と精製処理に付して、表題
化合物のジアステレオマー1(66mg)を得た。また実施例
16bで得られた化合物のジアステレオマー2(55mg)も
同様の反応と精製処理に付して、表題化合物のジアステ
レオマー2(42mg)を得た。 (ジアステレオマー1) IR (KBr): 1759 cm-1.1 H-NMR (CDCl3):δ 1.1-2.1 (19H, m), 2.17 (3H, d, J
=1.0Hz), 3.0-3.5 (3H,m), 3.28 (1H, dd, J=2.7, 7.1H
z), 3.75-3.95 (2H, m), 4.15-4.4 (3H, m), 4.55-4.75
(1H, m), 6.62 (1H, d, J=1.0Hz), 6.85-6.95 (1H,
m). (ジアステレオマー2) IR (KBr): 1759 cm-1.1 H-NMR (CDCl3):δ 1.1−2.1 (19H,
m), 2.17 (3H, d, J=1.0H
z), 3.15−3.45 (4H, m), 3.
8−4.35 (5H, m), 4.55−4.75
(1H, m), 6.55−6.6 (1H,
m), 6.85−6.95 (1H, m).
【0116】実施例17a (4R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]-4-メチル-3-[(3-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-イミ
ダゾ[2,1-b][1,3]チアジン-6-イル)チオ]-7-オキソ-1-
アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸4-ニ
トロベンジル 6-ベンゾイルチオ-3-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ
[2,1-b][1,3]チアジン(1.82g, 含有率72wt%)をメタノー
ル(30ml)に懸濁し、0℃でナトリウムメトキシド(28%メ
タノール溶液, 868mg)を加え、0℃で1.5時間撹拌し
た。反応液に酢酸(0.283ml)とアセトニトリル(30ml)を
加え減圧濃縮した。残留物にアセトニトリル(20ml)を加
え不溶物を濾去しアセトニトリル(40ml)で洗浄した。得
られた濾液に0℃で(4R,5R,6S)-3-(ジフェノキシホスホ
リルオキシ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-
オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボ
ン酸4-ニトロベンジル(2.68g)、ジイソプロピルエチル
アミン(0.862ml)を順次加え、同温度で3時間撹拌後、
−20℃で64時間放置した。反応液を減圧濃縮し、残
留物に酢酸エチルを加え飽和重曹水、水、飽和食塩水で
順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
減圧濃縮し残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカ
ゲル200g, 酢酸エチル-エタノール=1:0→19:1)で精製し
て、表題化合物のジアステレオマー1(低極性物)(540m
g)及びジアステレオマー2(高極性物)(355mg)を得た。 (ジアステレオマー1) IR (KBr): 1772, 1714, 1521 cm-1.1 H-NMR (CDCl3):δ 1.32 (3H, d, J=7.4Hz), 1.39 (3H,
d, J=6.2Hz), 2.18 (3H, d, J=1.0Hz), 2.9-4.0 (5H,
m), 3.34 (1H, dd, J=2.7, 7.1Hz), 4.15-4.35 (2H,
m), 4.40 (1H, dd, J=2.7, 9.6Hz), 5.25 (1H, d, J=1
3.7Hz), 5.53 (1H, d, J=13.7Hz), 6.76 (1H, d, J=1.0
Hz), 7.67 (2H, d, J=8.7Hz), 8.24 (2H, d,J=8.7Hz). (ジアステレオマー2) IR (KBr): 1760, 1697, 1521 cm-1.1 H-NMR (CDCl3+DMSO-d6):δ 1.31 (3H, d, J=7.4Hz),
1.33 (3H, d, J=6.2Hz),2.15 (3H, d, J=1.0Hz), 3.15-
3.55 (4H, m), 3.7-4.3 (4H, m), 4.35 (1H, dd,J=2.6,
9.6Hz), 4.55 (1H, d, J=5.2Hz), 5.24 (1H, d, J=13.
9Hz), 5.51 (1H,d, J=13.9Hz), 6.72 (1H, d, J=1.0H
z), 7.67 (2H, d, J=8.8Hz), 8.23 (2H, d, J=8.8Hz).
【0117】実施例17b (4R,5S,6S)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-3-
[(3-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b][1,3]チ
アジン-6-イル)チオ]-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]
ヘプト-2-エン-2-カルボン酸ナトリウム 実施例17aで得られた化合物のジアステレオマー1(5
30mg)を実施例2と同様の反応と精製処理に付して、表
題化合物のジアステレオマー1(226mg)を得た。また実
施例17aで得られた化合物のジアステレオマー2(346
mg)も同様の反応と精製処理に付して、表題化合物のジ
アステレオマー2(162mg)を得た。 (ジアステレオマー1) IR (KBr): 1748, 1601 cm-1. 1H-NMR (D2O):δ 1.24 (3H, d, J=7.4Hz), 1.31 (3H,
d, J=6.4Hz), 2.18 (3H,s), 3.2-3.55 (4H, m), 3.8-4.
1 (2H, m), 4.15-4.45 (3H, m), 6.73 (1H, s). (ジアステレオマー2) IR (KBr): 1751, 1602 cm-1. 1H-NMR (D2O):δ 1.23 (3H, d, J=7.2Hz), 1.31 (3H,
d, J=6.4Hz), 2.14 (3H,s), 3.25-3.7 (4H, m), 3.9-4.
35 (5H, m), 6.76(1H, s).
【0118】実施例17c (4R,5S,6S)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-3-
[(3-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b][1,3]チ
アジン-6-イル)チオ]-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]
ヘプト-2-エン-2-カルボン酸1-(シクロヘキシルオキシ
カルボニルオキシ)エチル 実施例17bで得られた化合物のジアステレオマー1(8
1mg)を実施例3と同様の反応と精製処理に付して、表題
化合物のジアステレオマー1(61mg)を得た。また実施例
17bで得られた化合物ジアステレオマー2(67mg)も同
様の反応と精製処理に付して、表題化合物のジアステレ
オマー2(66mg)を得た。 (ジアステレオマー1) IR (KBr): 1759 cm-1.1 H-NMR (CDCl3):δ 1.1-2.1 (19H, m), 2.19 (3H, d, J
=1.0Hz), 3.0-4.0 (6H,m), 4.15-4.4 (3H, m), 4.55-4.
75 (1H, m), 6.75 (1H, d, J=1.0Hz), 6.85-6.95 (1H,
m). (ジアステレオマー2) IR (KBr): 1759 cm-1.1 H-NMR (CDCl3):δ 1.1-2.1 (19H, m), 2.1-2.2 (3H,
m), 3.15-3.5 (4H, m), 3.7-4.35 (5H, m), 4.55-4.75
(1H, m), 6.7-6.75 (1H, m), 6.85-6.95 (1H, m).
【0119】実施例18a (4R,5S,6S)-3-[(S)-(6,7-ジヒドロ-5H-2,3-シクロペン
テノイミダゾ[2,1-b][1,3]チアジン-6-イル)チオ]-6-
[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザ
ビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸4-ニトロ
ベンジル (S)-6-ベンゾイルチオ-6,7-ジヒドロ-5H-2,3-シクロペ
ンテノイミダゾ[2,1-b][1,3]チアジン(1.44g, 含有率66
wt%)のメタノール溶液(20ml)に、0℃でナトリウムメト
キシド(28%メタノール溶液)を加え、0℃で1時間撹拌
した。反応液に酢酸(0.189ml)とアセトニトリル(30ml)
を加え減圧濃縮した。残留物にアセトニトリル(20ml)を
加え不溶物を濾去しアセトニトリル(50ml)で洗浄した。
得られた濾液に0℃で(4R,5R,6S)-3-(ジフェノキシホス
ホリルオキシ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-
7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カル
ボン酸 4-ニトロベンジル(1.78g)、ジイソプロピルエチ
ルアミン(0.575ml)を順次加え、同温度で1時間、室温
で3時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残留物に酢酸
エチルを加え飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄した。
有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し残留
物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル100g, 酢酸
エチル-エタノール=1:0→19:1)で精製して、表題化合物
(878mg)を得た。 IR (KBr): 1771, 1713, 1520 cm-1.1 H-NMR (CDCl3):δ 1.32 (3H, d, J=7.4Hz), 1.39 (3H,
d, J=6.2Hz), 2.35-2.75 (6H, m), 3.0-3.55 (4H, m),
3.7-4.0 (2H, m), 4.15-4.35 (2H, m), 4.39 (1H, dd,
J=2.7, 9.3Hz), 5.25 (1H, d, J=13.8Hz), 5.52 (1H,
d, J=13.8Hz), 7.66 (2H, d, J=8.9Hz), 8.24 (2H, d,
J=8.9Hz).
【0120】実施例18b (4R,5S,6S)-3-[(S)-(6,7-ジヒドロ-5H-2,3-シクロペン
テノイミダゾ[2,1-b][1,3]チアジン-6-イル)チオ]-6-
[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザ
ビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸ナトリウ
ム 実施例18aで得られた化合物(650mg)を実施例2と同
様の反応と精製処理に付して、表題化合物(289mg)を得
た。 IR (KBr): 1753, 1598 cm-1.1 H-NMR (D2O):δ 1.23 (3H, d, J=7.4Hz), 1.30 (3H,
d, J=6.4Hz), 2.35-2.8 (6H, m), 3.2-3.55 (4H, m),
3.9-4.1 (2H, m), 4.15-4.5 (3H, m).
【0121】実施例19a (4R,5S,6S)-3-[(R)-(6,7-ジヒドロ-5H-2,3-シクロペン
テノイミダゾ[2,1-b][1,3]チアジン-6-イル)チオ]-6-
[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザ
ビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸4-ニトロ
ベンジル (R)-6-ベンゾイルチオ-2,3-トリメチレン-6,7-ジヒドロ
-5H-イミダゾ[2,1-b][1,3]チアジン(1.42g, 含有率67wt
%)を実施例18aと同様の反応と精製処理に付して、表
題化合物(1.17g)を得た。 IR (KBr): 1779, 1713, 1522 cm-1.1 H-NMR (CDCl3):δ 1.31 (3H, d, J=
7.2Hz), 1.37 (3H, d, J=6.
2Hz), 2.35−2.7(6H, m), 3.
2−3.55 (3H, m), 3.34 (1H,
dd, J=2.7, 6.6Hz), 3.8−
4.4 (4H, m), 4.33 (1H, d
d, J=2.7, 9.4Hz), 5.24 (1
H, d, J=13.7Hz), 5.51 (1
H, d, J=13.7Hz), 7.65 (2
H, d, J=8.7Hz), 8.23 (2H,
d, J=8.7Hz).
【0122】実施例19b (4R,5S,6S)−3−[(R)−(6,7−ジヒ
ドロ-5H-2,3-シクロペンテノイミダゾ[2,1-b][1,3]チア
ジン-6-イル)チオ]-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メ
チル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2
-カルボン酸ナトリウム 実施例19aで得られた化合物(650mg)を実施例2と同
様の反応と精製処理に付して、表題化合物(319mg)を得
た。 IR (KBr): 1754, 1602 cm-1.1 H-NMR (D2O):δ 1.22 (3H, d, J=7.2Hz), 1.31 (3H,
d, J=6.2Hz), 2.35-2.75(6H, m), 3.25-3.7 (4H, m),
3.95-4.35 (5H, m).
【0123】実施例20a (4R,5S,6S)-3-[(S)-(6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b]
[1,3]チアジン-6-イル)チオ]-6-[(R)-1-ヒドロキシエチ
ル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-
2-エン-2-カルボン酸 4-ニトロベンジル (S)-6-ベンゾイルチオ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-
b][1,3]チアジン(1.98g, 含有率38wt%)のメタノール溶
液(20ml)に、0℃でナトリウムメトキシド(28%メタノー
ル溶液)を加え、0℃で1.5時間撹拌した。反応液に酢
酸(0.172ml)とアセトニトリル(30ml)を加え減圧濃縮し
た。残留物にアセトニトリル(20ml)を加え不溶物を濾去
しアセトニトリル(40ml)で洗浄した。得られた濾液に0
℃で(4R,5R,6S)-3-(ジフェノキシホスホリルオキシ)-6-
[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザ
ビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸 4-ニトロ
ベンジル(1.62g)、ジイソプロピルエチルアミン(0.523m
l)を順次加え、同温度で3時間、室温で14時間撹拌し
た。反応液を減圧濃縮し、残留物に酢酸エチルを加え飽
和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄した。有機層を無水硫
酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し残留物をカラムクロ
マトグラフィー(シリカゲル100g, 酢酸エチル-エタノー
ル=19:1→9:1)で精製して、表題化合物(900mg)を得た。
この化合物のIRおよび1H-NMRスペクトルは実施例1の化
合物ジアステレオマー1のそれらと一致した。
【0124】実施例20b (4R,5S,6S)-3-[(S)-(6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b]
[1,3]チアジン-6-イル)チオ]-6-[(R)-1-ヒドロキシエチ
ル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-
2-エン-2-カルボン酸ナトリウム 実施例20aで得られた化合物(850mgl)を実施例2と同
様の反応と精製処理に付して、表題化合物(457mg)を得
た。この化合物のIRおよび1H-NMRスペクトルは実施例2
の化合物のそれらと一致した。
【0125】実施例20c (4R,5S,6S)-3-[(S)-(6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b]
[1,3]チアジン-6-イル)チオ]-6-[(R)-1-ヒドロキシエチ
ル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-
2-エン-2-カルボン酸 1-(シクロヘキシルオキシカルボ
ニルオキシ)エチル 実施例20bで得られた化合物(100mg)を実施例3と同
様の反応と精製処理に付して、表題化合物(109mg)を得
た。この化合物のIRおよび1H-NMRスペクトルは実施例3
の化合物のそれらと一致した。
【0126】実施例20d (4R,5S,6S)-3-[(S)-(6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b]
[1,3]チアジン-6-イル)チオ]-6-[(R)-1-ヒドロキシエチ
ル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-
2-エン-2-カルボン酸ピバロイルオキシメチル (4R,5S,6S)-3-[(S)-(6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[2,1-b]
[1,3]チアジン-6-イル)チオ]-6-[(R)-1-ヒドロキシエチ
ル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-
2-エン-2-カルボン酸ナトリウム(156mg)を乾燥N,N-ジメ
チルアセトアミド(2ml)に溶解し、0℃でピバリン酸ヨ
ウ化メチル(148mg)を加え、同温度で1時間撹拌した。
反応液に酢酸エチルを加え水、飽和食塩水で順次洗浄し
た。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し
残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル15g, 酢
酸エチル-エタノール=1:0→19:1)で精製して、表題化合
物(80mg)を得た。 IR (KBr): 1759 cm-1.1 H-NMR (CDCl3):δ 1.23 (9H, s), 1.31 (3H, d, J=7.2
Hz), 1.36 (3H, d, J=6.2Hz), 3.05-3.55 (4H, m), 3.8
-4.0 (2H, m), 4.15-4.45 (3H, m), 5.84 (1H, d, J=5.
6Hz), 5.98 (1H, d, J=5.6Hz), 6.91 (1H, d, J=1.6H
z), 7.03 (1H, d, J=1.6Hz).
【0127】実施例21a (4R,5S,6S)-3-[(S)-2-アミノ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-
トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン-6-イルチオ]-6-[(R)-
1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシク
ロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸 4-ニトロベンジ
ル (S)-2-アミノ-6-ベンゾイルチオ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,
4-トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン (11.7 g) を THF-M
eOH 混液 (1 : 1, 400 ml) に懸濁させ、0℃でナトリ
ウムメトキシド (2.16 g) を加え、0℃で30分間撹拌
した。反応液に酢酸 (2.53 ml) とアセトニトリル (200
ml) を加え約 100 ml まで減圧濃縮した。残留物にア
セトニトリル (100 ml) を加え不溶物を濾去しアセトニ
トリル (300 ml) で洗浄した。得られた濾液に 0 ℃で
(4R,5R,6S)-3-(ジフェノキシホスホリルオキシ)-6-[(R)
-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシ
クロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸 4-ニトロベン
ジル (21.4 g)、ジイソプロピルエチルアミン (7.7 ml)
を順次加え、同温度で3時間撹拌した。析出した固形
物を濾取し、アセトニトリルで洗浄して表題化合物 (1
7.34 g) を黄色固形物として得た。 IR (KBr): 3360, 1761, 1707, 1551, 1518, 1346 cm-1.1 H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.16 (3 H, d,
J = 6.2 Hz), 1.21 (3 H,
d, J = 7.4 Hz), 3.10−3.45
(2 H, m), 3.45−3.70 (2
H, m), 3.85−4.20 (3 H,
m), 4.20−4.40(2 H, m), 5.
11 (1 H, d, J = 5.0 Hz),
5.33 (2 H, brs), 5.40 (2
H, ABq, J= 14.0 Hz), 7.72
(2 H, d, J = 8.8 Hz), 8.
24 (2 H, d, J = 8.8 Hz).
【0128】実施例21b (4R,5S,6S)−3−(2−アミノ-6,7-ジヒド
ロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン-6-イル
チオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ
-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸
ナトリウム (4R,5S,6S)-3-(2-アミノ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリ
アゾロ[5,1-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒ
ドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸 4-ニトロベンジル
(7.99 g) に THF(150 ml)、pH 7 リン酸緩衝液 (0.2
M, 300 ml) および 10% パラジウム炭素 (4.0 g) を加
え、室温下、常圧で4時間水素添加を行なった。触媒を
濾別して水で洗い込み、THF を減圧下留去した。酢酸エ
チル (300 ml) を加えて、不溶物を濾去し、水層を減圧
下濃縮して、カラムクロマトグラフィー(担体:SP-20
7, 800 ml、展開溶媒:水 → 15%エタノール)で精製し
た後、凍結乾燥し、表題化合物(4.79 g) を無色固形物と
して得た。 IR (KBr): 3300, 1748, 1597, 1545, 1362 cm-1.1 H-NMR (D2O) δ: 1.23 (3 H, d, J = 7.4 Hz), 1.30
(3 H, d, J = 6.2 Hz), 3.25-3.55 (4 H, m), 3.90-4.1
5 (2 H, m), 4.15-4.50 (3 H, m).
【0129】実施例21c (4R,5S,6S)-3-[(S)-2-アミノ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-
トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン-6-イルチオ]-6-[(R)-
1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシク
ロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸 ピバロイルオキ
シメチル (4R,5S,6S)-3-[(S)-2-アミノ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-
トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン-6-イルチオ]-6-[(R)-
1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシク
ロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸 ナトリウム (2.
99 g) と炭酸水素ナトリウム (600 mg) を水 (50 ml)
に溶かし凍結乾燥した。得られた固形物を -15 ℃で乾
燥 N,N-ジメチルアセトアミド (42 ml) に溶解し、ピバ
リン酸ヨウ化メチル (3.27 g) を加え、−15℃で3時
間撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、飽和重曹水、
水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥した。減圧下溶媒を留去して得られた残渣をフラッ
シュカラムクロマトグラフィー (担体: シリカゲル, 10
0 g, 展開溶媒: 酢酸エチル-エタノール, 19 : 1→ 9 :
1) で精製し、表題化合物 (2.35 g) を無色固形物とし
て得た。 IR (KBr): 3380, 2976, 1779, 1616, 1545, 1350 cm-1.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.23 (9H, s), 1.30 (3 H, d, J =
7.4 Hz), 1.35 (3 H, d, J = 6.4 Hz), 2.36 (1 H, br
s), 3.10-3.25 (1 H, m), 3.25-3.50 (3 H, m),3.80-4.
00 (2 H, m), 4.14 (2 H, s), 4.20-4.50 (3 H, m), 5.
91 (2 H, ABq, J= 5.4 Hz).
【0130】実施例22a (4R, 5R, 6S)-3-[(S)-(6,7-ジヒドロ-5H-[1,2,3]トリア
ゾロ[5,1-b][1,3]チアジン-6-イル)チオ]-6-[(R)-1-ヒ
ドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸 4-ニトロベンジ
ル (S)-6-アセチルチオ-6,7-ジヒドロ-5H-[1,2,3]トリアゾ
ロ[5,1-b][1,3]チアジン (2.00g)のTHF (40ml)-メタノ
ール (40ml) 混合溶液に氷冷下ナトリウムメトキシド
(0.554g) を加え40分間撹拌した後、酢酸 (0.64ml)
を加えた。溶媒を減圧留去し、残渣にアセトニトリル
(40ml)を加え不溶物を濾去した。濾液を減圧濃縮した
後、残渣をアセトニトリル (40ml) に溶かした。この溶
液にジイソプロピルエチルアミン (1.90ml) 、(4R, 5R,
6S)-3-(ジフェノキシホスホリルオキシ)-6-[(R)-1-ヒ
ドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸 4-ニトロベンジ
ル (6.02g) を加え室温で2時間撹拌した。析出した固
体を濾取し、アセトニトリルで洗浄して、表題化合物
(4.17g) を無色固体として得た。 IR (KBr) : 3322, 1771, 1711cm-1.1 H-NMR (DMSO-d6) : δ1.17 (3H, d, J
=6.2Hz), 1.23 (3H, d, J=
7.2Hz), 3.20−3.50 (2H,
m), 3.54−3.63 (2H, m), 4.
02 (1H, m), 4.17 (1H, m),
4.32 (1H, dd, J=9.4, 2.6
Hz), 4.44 (1H, dd, J=13.
4, 8.4Hz), 4.86 (1H, dd,
J=13.4, 4.0Hz), 5.11 (1H,
d, J=5.0Hz), 5.39 (2H, A
bq, J=14.2Hz), 7.59 (1H,
s), 7.70 (2H, d, J=8.6H
z), 8.22 (2H, d, J=8.6H
z).
【0131】実施例22b (4R, 5R, 6S)−3−[(S)−(6,7−
ジヒドロ-5H-[1,2,3]トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン-
6-イル)チオ]-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7
-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カル
ボン酸 ナトリウム 実施例22aで得られた(4R, 5R, 6S)-3-[(S)-(6,7-ジ
ヒドロ-5H-[1,2,3]トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン-6-
イル)チオ]-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-
オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボ
ン酸 4-ニトロベンジル (4.00g) を実施例2と同様の
反応と精製処理に付して、表題化合物 (2.04g)を無色固
体として得た。 IR (KBr) : 3264, 1751, 1598, 1394, 1290, 1230cm-1.1 H-NMR (D2O) : δ1.24 (3H, d, J=7.0Hz), 1.30 (3H,
d, J=6.4Hz), 3.27 (1H,dd, J=13.0, 8.8Hz), 3.38-3.5
3 (3H, m), 4.09 (1H, m), 4.21-4.32 (2H, m),4.42 (1
H, dd, J=13.7, 8.8Hz), 4.88 (1H, dd, J=13.7, 4.8H
z), 7.58 (1H, s).1 H-NMRおよびIRデータは実施例9b−1で示した化合物
のデータと、測定誤差の範囲内で一致した。
【0132】実施例22c (4R, 5R, 6S)-3-[(S)-(6,7-ジヒドロ-5H-[1,2,3]トリア
ゾロ[5,1-b][1,3]チアジン-6-イル)チオ]-6-[(R)-1-ヒ
ドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸 ピバロイルオキ
シメチル 実施例22bで得られた(4R, 5R, 6S)-3-[(S)-(6,7-ジ
ヒドロ-5H-[1,2,3]トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン-6-
イル)チオ]-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-
オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボ
ン酸 ナトリウム (0.924g) のN,N-ジメチルアセトアミ
ド (10ml) 溶液に-20℃でピバリン酸ヨウ化メチル (1.
07g) を加え30分間撹拌した後、0℃に昇温し、さら
に1.5時間撹拌した。反応液に酢酸エチル (200ml) を
加え、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、減圧濃縮した。残留固体を酢酸エチルから再結晶し
て表題化合物 (0.73g) を無色針状晶として得た。 IR (KBr) : 3356, 2970, 1783, 1727, 1559cm-1.1 H-NMR (CDCl3) : δ1.23 (9H, s), 1.31 (3H, d, J=7.
2Hz), 1.35 (3H, d, J=6.2Hz), 1.85 (1H, br), 3.19-
3.23 (2H, m), 3.29-3.40 (2H, m), 3.90 (1H, m), 4.2
4-4.34 (3H, m), 4.95 (1H, dd, J=13.2, 4.8Hz), 5.85
(1H, d, J=5.6Hz), 5.97 (1H, d, J=5.6Hz), 7.47 (1
H, s).
【0133】実施例化合物の化学構造式は次の通りであ
る。
【化24】
【化25】
【化26】
【化27】
【化28】
【化29】
【0134】〔試験例〕本発明の化合物(I)およびそ
の塩はスペクトルの広い抗菌活性を有し、人および動物
における病原性細菌により生ずる種々の疾病の予防なら
びに治療のために使用されうる。 〔測定方法〕 試験例 最小発育阻止濃度(MIC) 試験化合物の最小発育阻止濃度〔MIC:minimal inh
ibitory concentration)(単位:μg/ml)〕は寒天希釈
法(agar dilution method)により決定された。即ち、
段階希釈法により希釈した試験化合物の水溶液0.25m
lをシャーレ(petridish)に注ぎ、次にフィルディスエン
リッチメントを含むミューラーヒントンアガー(Muller
−Hinton agar)9.75mlを注いで混ぜる[F−MH培
地。フィルディスエンリッチメント(5%)]。その混
合寒天プレート上に、試験菌の懸濁液(約106CFU/
ml)を塗沫する。37℃で一夜培養(incubation)した
後、試験菌の増殖を完全に阻止する試験化合物の最低濃
度を、MICとする。
【表1】 以上の結果から、本発明のカルバペネム化合物が臨床上
重要視されている菌株に対して優れた抗菌作用を持つこ
とは明らかである。
【0135】
【発明の効果】本発明で得られる新規なカルバペネム化
合物(I)は、たとえばスペクトルの広い抗菌活性を有
するなどの抗菌剤として優れた性質を有するので、本発
明は臨床上有用な新しい抗菌剤を提供することができ
る。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式: 【化1】 〔式中、R1は置換されていてもよい低級アルキル基を
    示し、R2は水素原子または低級アルキル基を示し、Y
    は結合手または置換されていてもよい低級アルキレン基
    を示し、Rは水素化されていてもよい縮合オキサジンま
    たはチアジン環基であって、置換基を有していてもよ
    い。〕で表されるカルバペネム化合物もしくはそのエス
    テルまたはその塩。
  2. 【請求項2】Rがオニウム化されていてもよい式 【化2】 〔式中、Qは酸素原子または硫黄原子を示し、環Aは水
    素化されていてもよいオキサジンまたはチアジン環であ
    って、置換基を有していてもよく、環Bは置換されてい
    てもよい複素環を示す。〕で表される基である請求項1
    記載の化合物。
  3. 【請求項3】R1が1−ヒドロキシエチル基である請求
    項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】R2がメチル基である請求項1記載の化合
    物。
  5. 【請求項5】Yが結合手である請求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】生体内分解性エステルである請求項1記載
    の化合物。
  7. 【請求項7】Qが硫黄原子である請求項2記載の化合
    物。
  8. 【請求項8】環Bの複素環が1個の窒素原子以外に窒素
    原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれたヘテロ原子
    1ないし3個を含む5または6員の含窒素複素環である
    請求項2または請求項6記載の化合物。
  9. 【請求項9】環Bの複素環がピロール、ピラゾール、イ
    ミダゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−
    トリアゾール、テトラゾール、オキサゾール、イソオキ
    サゾール、チアゾール、イソチアゾール、チアジアゾー
    ル、オキサジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミ
    ジン、ピラジン、1,3,5−トリアジン、オキサジ
    ン、チアジン、オキサジアジン、チアジアジンまたはそ
    れらの構造的に可能な水素化体である請求項2または請
    求項6記載の化合物。
  10. 【請求項10】環Bの複素環がピロール、ピラゾール、
    イミダゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−ト
    リアゾールまたはテトラゾールである請求項2または請
    求項6記載の化合物。
  11. 【請求項11】環Bの複素環上の置換基が(1)C1-6アル
    キル基、(2)C2-6アルケニル基、(3)C2-6アルキニル
    基、(4)C6-10アリール基、(5)C7-13アラルキル基、
    (6)1個の窒素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫
    黄原子から選ばれた1ないし3個のヘテロ原子を含む5
    または6員の含窒素複素環基、(7)ヒドロキシ基、(8)ア
    ミノ基、(9)モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ基、
    (10)メルカプト基、(11)C1-6アルキルオキシ基、(12)
    1-6アルキルチオ基、(13)カルバモイル基、(14)モノ
    −またはジ−C1-6アルキルカルバモイル基、(15)カル
    バモイルオキシ基または(16)シアノ基(ただし上記(1)
    〜(6)の基はさらにハロゲン、ヒドロキシ基、C1-6アル
    キルオキシ基、アミノ基、モノ−またはジ−C1-6アル
    キルアミノ基または意この窒素原子以外に窒素原子、酸
    素原子および硫黄原子から選ばれた1ないし3個のヘテ
    ロ原子を含む5または6員の含窒素複素環基で置換され
    ていてもよい)である請求項2または請求項6記載の化
    合物。
  12. 【請求項12】環A上の置換基が(1)C1-6アルキル基、
    (2)C2-6アルケニル基、(3)C2-6アルキニル基、(4)C
    6-10アリール基、(5)C7-13アラルキル基、(6)1個の窒
    素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選
    ばれた1ないし4個のヘテロ原子を含む5または6員の
    含窒素複素環基(ただしこれらの基はさらにハロゲン、
    ヒドロキシ基、C1-6アルキルオキシ基、アミノ基、モ
    ノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ基または1個の窒
    素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選
    ばれた1ないし3個ヘテロ原子を含む5または6員の含
    窒素複素環基で置換されていてもよい)である請求項2
    または請求項6記載の化合物。
  13. 【請求項13】R−Y−が6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ
    [2,1-b][1,3]チアジン-6-イル、6,7-ジヒドロ-5H-1,2,3
    -トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン-6-イルまたは2-アミ
    ノ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-トリアゾロ[5,1-b][1,3]チ
    アジン-6-イルである請求項1記載の化合物。
  14. 【請求項14】(4R,5S,6S)-3-(6,7-ジヒドロ-5H-イミダ
    ゾ[2,1-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロ
    キシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.
    0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸、(4R,5S,6S)-3-(6,7-ジ
    ヒドロ-5H-1,2,3-トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン-6-
    イルチオ)-6-[(R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-オ
    キソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン
    酸、(4R,5S,6S)-3-(2-アミノ-6,7-ジヒドロ-5H-1,2,4-
    トリアゾロ[5,1-b][1,3]チアジン-6-イルチオ)-6-[(R)-
    1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシク
    ロ[3.2.0]ヘプト-2-エン-2-カルボン酸、その塩または
    そのエステルである請求項1記載の化合物。
  15. 【請求項15】式: 【化3】 〔式中、Lは脱離基を、その他の記号は請求項1記載と
    同意義を示す。〕で表される化合物もしくはそのエステ
    ルまたはその塩と、式: H−S−Y−R 〔式中の記号は請求項1記載と同意義を示す。〕で表わ
    される化合物またはその塩とを反応させることを特徴と
    する請求項1記載の化合物の製造法。
  16. 【請求項16】請求項1記載の化合物を含有する医薬。
  17. 【請求項17】抗菌剤である請求項16記載の医薬。
JP9054668A 1996-03-11 1997-03-10 カルバペネム化合物、その製造法および剤 Withdrawn JPH1045758A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9054668A JPH1045758A (ja) 1996-03-11 1997-03-10 カルバペネム化合物、その製造法および剤

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5286596 1996-03-11
JP13727696 1996-05-30
JP8-52865 1996-05-30
JP8-137276 1996-05-30
JP9054668A JPH1045758A (ja) 1996-03-11 1997-03-10 カルバペネム化合物、その製造法および剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1045758A true JPH1045758A (ja) 1998-02-17

Family

ID=27294776

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9054668A Withdrawn JPH1045758A (ja) 1996-03-11 1997-03-10 カルバペネム化合物、その製造法および剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1045758A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100446432B1 (ko) * 2001-08-13 2004-08-30 한국화학연구원 2-벤조티아졸 카바페넴 유도체 및 그의 제조방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100446432B1 (ko) * 2001-08-13 2004-08-30 한국화학연구원 2-벤조티아졸 카바페넴 유도체 및 그의 제조방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2979235B2 (ja) 新規化合物、その製法及びそれを含む医薬組成物
CA2028176A1 (en) Carbapenem compounds
AU4802499A (en) Novel carbapenem derivatives
CA1283659C (en) Carbapenem antibiotics
AU609488B2 (en) (5r, 6s, 1r)-6-(1-hydroxyethyl)-2-(methoxymethyl)penem-3- carboxylic acid derivatives
EP1022279B1 (en) New carbapenem derivatives
NZ205626A (en) Carbapenem antibiotics
US6174877B1 (en) Carbapenem compound, their production and use
RU2178792C2 (ru) Производные карбапенема, антибактериальное средство на его основе и его промежуточное соединение
EP1074554A2 (en) 7-acyl-3-(substituted carbamoyloxy) cephem compounds, use thereof and process for their preparation
JP3848693B2 (ja) 新規カルバペネム誘導体
JPH1045758A (ja) カルバペネム化合物、その製造法および剤
US5362724A (en) Thioalkylthio carbacephalosporin derivatives
US5328904A (en) 2-phenanthridinyl carbapenem antibacterial agents
JPH09249667A (ja) カルバペネム化合物、その製造法および剤
JPH0529229B2 (ja)
JPH0798821B2 (ja) 2−(9−フルオレノニル)−カルバペネム
JP3344662B2 (ja) カルバペネム−3−カルボン酸誘導体
GB2144126A (en) Penem carboxylix acids and the preparation thereof
JPH08134075A (ja) 新規なカルバペネム誘導体
WO1995014692A1 (en) Cabapenem derivatives and processes for preparing the same
JPH09249668A (ja) カルバペネム化合物、その製造法および剤
KR870001743B1 (ko) 카바펜엠 항생제의 제조방법
WO1997033888A1 (en) Carbapenem compounds, their production and use
JP2003183281A (ja) カルバペネム化合物

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040511