JP3344662B2 - カルバペネム−3−カルボン酸誘導体 - Google Patents

カルバペネム−3−カルボン酸誘導体

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JP3344662B2
JP3344662B2 JP22714193A JP22714193A JP3344662B2 JP 3344662 B2 JP3344662 B2 JP 3344662B2 JP 22714193 A JP22714193 A JP 22714193A JP 22714193 A JP22714193 A JP 22714193A JP 3344662 B2 JP3344662 B2 JP 3344662B2
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勲 川本
六郎 遠藤
正雄 宮内
克彦 渡邉
勝也 石川
紘 安田
哲 大屋
幸男 宇津井
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  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた抗菌剤であるカ
ルバペネム誘導体(1)に関する。
【0002】
【従来の技術】チエナマイシン誘導体は、すぐれた抗菌
活性を有しているが、人体内に存在するチエナマイシン
誘導体の不活性化酵素であるデヒドロペプチダーゼIで
分解されその活性を失い、尿中回収率が低いことが報告
されている(H.Kropp et al.,Antimicrob.Agents,Chemot
her.,22 62,(1982);S.R.Norrby et al.,ibid.,23,300(1
983))。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】発明者等は、チエナマ
イシン誘導体のこの欠点を解決すべく種々検討し、新規
なカルバペネム誘導体(1)が、チエナマイシン誘導体
に比して抗菌力が強く、デヒドロペプチダーゼIに対し
て安定であり、かつ尿中回収率も高いことを見出し、本
発明を完成した。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、式
【0005】
【化6】
【0006】を有するカルバペネム誘導体およびその薬
理上許容される塩。
【0007】式中、R1 は水素原子またはメチル基であ
り、R2 は水素原子、置換基を有するかもしくは有しな
い低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル
基または−C(=NH)R0 基(式中、R0 は水素原子
または低級アルキル基を示す)を示し、R10は水素原子
または生体内で加水分解を受けるエステル残基を示す。
Aは次の一般式からで示されるいずれかの基を示
す。
【0008】一般式
【0009】
【化7】
【0010】(式中、nは1,2,3のいずれかを示
し、R3 ,R4 およびR5 は互に独立に水素原子、低級
アルキル基またはR3 がR5 若しくはR4 と結合した−
(CH2s −w−(CH2 t −基(式中、sおよび
tは1,2,3のいずれかを示し、wは単結合、酸素原
子または硫黄原子を示す)を示し、R6 およびR7 は環
上の置換基を示し互いに独立に水素原子、ハロゲン原
子、置換基を有するかもしくは有しない低級アルキル
基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、カルバモイル基、ア
ミノ基、シアノ基またはカルバモイルオキシ基を示
す。) 一般式
【0011】
【化8】
【0012】(式中、mは0,1または2を示し、dは
0または1を示し、R3 ,R4 およびR5 は前述したも
のと同意義を示し、R8 は水素原子、置換基を有するか
もしくは有しない低級アルキル基、低級アルケニル基ま
たは低級アルキニル基を示す。R9 は環上の置換基を示
し、水素原子、置換基を有するかもしくは有しない低級
アルキル基、弗素原子、塩素原子、ヒドロキシ基、アミ
ノ基、シアノ基、カルバモイルオキシ基、カルボキシ基
またはカルバモイル基を示す。) 一般式
【0013】
【化9】
【0014】(式中、1は0,1または2を示し、
3 ,R4 ,R5 およびR9 は前述したものと同意義を
示し、R11は水素原子または低級アルキル基を示す。) 一般式
【0015】
【化10】
【0016】(式中、Pは1または2を示し、R3 ,R
4 およびR5 は前述したものと同意義を示し、R12およ
びR13は互に独立に水素原子または置換基を有するかも
しくは有しない低級アルキル基を示す。)式(1)の説
明において、R2 およびR0 の低級アルキル基は、例え
ばメチル、エチル、プロピルがあげられ、Aが一般式
からで示される基におけるR3,R4 ,R5 ,R6
7 ,R8 ,R9 ,R11,R12およびR13の低級アルキ
ル基は、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチルがあ
げられる。R2 およびR8の低級アルケニル基は、例え
ば、アリル、2−メチルアリルがあげられる。R2およ
びR8 の低級アルキニル基は、例えば、プロパルギル、
2−メチルプロパルギルがあげられる。
【0017】R2 の置換基を有する低級アルキル基の置
換基はヒドロキシ基、カルボキシ基、カルバモイル基、
カルバモイルオキシ基、シアノ基、ハロゲン原子(例え
ば弗素、塩素、臭素原子があげられる)、オキソ基、ア
ルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシが
あげられる)、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低
級アルキルアミノ基(低級アルキルアミノ基、ジ低級ア
ルキルアミノ基における低級アルキル基はR2 における
低級アルキル基と同意義である)があげられる。
【0018】R6 ,R7 ,R8 ,R9 ,R12およびR13
の置換基を有するアルキル基の置換基は、ヒドロキシ
基、アミノ基、シアノ基、カルバモイル基、カルボキシ
基、ハロゲン原子、アルコキシ基があげられ、ハロゲン
原子は弗素、塩素、臭素原子があげられ、アルコキシ基
はメトキシ、エトキシ、プロポキシがあげられる。
【0019】R10の生体内で加水分解を受けるエステル
残基は、例えばアシルオキシアルキル基、アルコキシカ
ルボニルオキシアルキル基、フタリジル基、2−オキソ
−1,3−ジオキソレン−4−イルメチル基があげられ
る。上記のアシルオキシアルキル基は、例えば、ピバロ
イルオキシメチル、イソブチリルオキシメチル、1−
(イソブチリルオキシ)エチル、アセトキシメチル、1
−(アセトキシ)エチル、1−メチルシクロヘキシルカ
ルボニルオキシメチル、1−メチルシクロペンチルカル
ボニルオキシメチルがあげられる。アルコキシカルボニ
ルオキシアルキル基は、例えば、t−ブトキシカルボニ
ルオキシメチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)エ
チル、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル、1−
(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル、1−(t
−ブトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(シクロヘ
キシルカルボニルオキシ)エチル、1−(シクロペンチ
ルカルボニルオキシ)エチルがあげられる。
【0020】また、本発明の化合物(1)は必要に応じ
て、薬理上許容される塩にすることができる。
【0021】薬理上許容される塩としてはたとえば、塩
酸塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩、リン酸塩、硫酸
塩、硝酸塩のような鉱酸塩;メタンスルホン酸塩、エタ
ンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエン
スルホン酸塩のようなスルホン酸塩;シュウ酸塩、酒石
酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、酢酸
塩、安息香酸塩、マンデル酸塩、アスコルビン酸塩、乳
酸塩、グルコン酸塩、リンゴ酸塩のような有機酸塩等の
薬理上許容される酸付加塩、あるいはリチウム塩、ナト
リウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩
のような無機塩またはアンモニウム塩、トリエチルアミ
ン塩、ジイソプロピルアミン塩、シクロヘキシルアミン
塩のような有機塩基との塩があげられる。
【0022】好適なR1 は水素原子またはメチル基であ
り、特に好適にはメチル基である。好適なR2 は、水素
原子、置換基を有するかもしくは有しないアルキル基、
アルケニル基、アルキニル基または−C(=NH)R0
基でありその好適なアルキル基はメチル、エチルまたは
プロピル基であり、その好適な置換基は、ヒドロキシ
基、カルボキシ基、カルバモイル基、カルバモイルオキ
シ基、シアノ基、弗素原子、メトキシ基、エトキシ基、
アミノ基、メチルアミノ基またはジメチルアミノ基であ
り、好適なアルケニル基はアリル基であり、好適なアル
キニル基はプロパルギル基であり、好適なR0 は水素原
子、メチル、エチル、プロピル基である。
【0023】好適なR10は、水素原子または生体内で加
水分解を受けるエステル残基であり、その好適なエステ
ル残基は、2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イ
ルメチル、ピバロイルオキシメチル、1−メチルシクロ
ヘキシルカルボニルオキシメチル、1−(イソプロポキ
シカルボニルオキシ)エチル、1−(シクロヘキシルカ
ルボニルオキシ)エチル基である。
【0024】Aが一般式で示される基において;好適
なnは1,2または3である。
【0025】好適なR3 ,R4 およびR5 は水素原子、
低級アルキル基またはR3 がR5 もしくはR4 と結合し
た−(CH2 s −W−(CH2 t −基(式中、sお
よびtは1,2,3のいずれかを示し、Wは単結合、酸
素原子または硫黄原子を示す)であり、その好適な低級
アルキル基はメチル、エチルまたはプロピルであり、R
3 がR5 もしくはR4 と結合した−(CH2 s −W−
(CH2 t −基におけるsは1、2または3であり、
tは1,2,3であり、Wは単結合である。好適なR6
およびR7 は互に独立に水素原子、ハロゲン原子、置換
基を有するかもしくは有しない低級アルキル基、ヒドロ
キシ基、カルボキシ基、カルバモイル基、アミノ基、シ
アノ基またはカルバモイルオキシ基であり、その好適な
低級アルキル基はメチル、エチルまたはプロピル基であ
り、そのアルキル基の好適な置換基はヒドロキシ基、ア
ミノ基、カルバモイル基、カルボキシ基、ハロゲン原
子、アルコキシ基であり、ハロゲン原子は弗素、塩素、
臭素原子であり、アルコキシ基はメトキシ、エトキシ、
プロポキシである。R6 およびR7 の好適なハロゲン原
子は弗素、塩素、臭素原子である。
【0026】Aが一般式で示される基を有する好適な
化合物(1)としては、R1 が水素原子またはメチル基
であり、R2 は水素原子、メチル基、フルオロメチル
基、ホルムイミドイル基またはアセトイミドイル基であ
り、nは1,2または3であり、R3 、R4 およびR5
が互に独立に水素原子、メチル基またはR3 とR4 もし
くはR3 とR5 が結合した−(CH2 2 −基であり、
6 およびR7 は互に独立に水素原子、メチル基、ヒド
ロキシメチル基、メトキシメチル基、カルバモイルメチ
ル基、カルボキシメチル基、ヒドロキシ基、カルボキシ
基、カルバモイル基、アミノ基、シアノ基またはカルバ
モイルオキシ基であり、R10が水素原子である化合物。
【0027】Aが一般式で示される基を有する特に好
適な化合物(1)としてはR1 がメチル基であり、R2
は水素原子、メチル基、ホルムイミドイル基またはアセ
トイミドイル基であり、nは2または3であり、R3
4 およびR5 が互に独立に水素原子またはメチル基で
あり、R6 およびR7 は互に独立に水素原子、メチル
基、ヒドロキシメチル基またはカルバモイル基であり、
10が水素原子である化合物。
【0028】Aが一般式で記される基において好適な
mは0,1または2であり、dは0または1である。好
適なR3 ,R4 およびR5 は一般式で示される基と同
意義である。好適なR8 は水素原子、置換基を有するか
もしくは有しない低級アルキル基、低級アルケニル基、
低級アルキニル基であり、その好適な低級アルキル基は
メチル、エチルまたはプロピル基であり、そのアルキル
基の好適な置換基は弗素原子、塩素原子、ヒドロキシ
基、カルバモイル基、メトキシ基、エトキシ基、シアノ
基、アミノ基、カルボキシ基であり、好適なアルケニル
基はアリルであり、好適なアルキニル基はプロパルギル
基である。好適なR9 は水素原子、置換基を有するかも
しくは有しない低級アルキル基、弗素原子、塩素原子、
ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基、カルバモイルオキ
シ基、カルボキシ基またはカルバモイル基であり、その
好適な低級アルキル基はメチル、エチルまたはプロピル
基であり、そのアルキル基の好適な置換基は弗素原子、
塩素原子、ヒドロキシ基、カルバモイル基、カルバモイ
ルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基、シアノ基、アミ
ノ基、カルボキシ基である。
【0029】Aが一般式で示される基を有する好適な
化合物(1)としては、R1 が水素原子またはメチル基
であり、R2 は水素原子、メチル基、フルオロメチル
基、ホルムイミドイル基またはアセトイミドイル基であ
り、mは0,1または2であり、dは0または1であ
り、R3 ,R4 およびR5 が互に独立に水素原子、メチ
ル基またはR3 とR4 もしくはR3 とR5 が結合した−
(CH2 2 −基であり、R8 が水素原子またはメチル
基であり、R9 が水素原子、メチル基、ヒドロキシメチ
ル基、カルバモイル基、ヒドロキシ基または弗素原子で
あり、R10が水素原子である化合物。
【0030】Aが一般式で示される基を有する特に好
適な化合物(1)としてはR1 がメチル基であり、R2
は水素原子、メチル基、ホルムイミドイル基またはアセ
トイミドイル基であり、mは0,1または2であり、d
は0であり、R3 ,R4 およびR5 が互に独立に水素原
子またはメチル基であり、R8 が水素原子またはメチル
基であり、R9 およびR10が水素原子である化合物。
【0031】Aが一般式で示される基において好適な
lは0,1または2であり、好適なR3 ,R4 およびR
5 は一般式で示される基と同意義である。好適なR9
は一般式で示される基と同意義であり、好適なR11
水素原子または低級アルキル基であり、その好適なアル
キル基はメチル、エチルまたはプロピル基である。
【0032】Aが一般式で示される基を有する好適な
化合物(1)としては、R1 が水素原子またはメチル基
であり、R2 は水素原子、メチル基、フルオロメチル
基、ホルムイミドイル基またはアセトイミドイル基であ
り、lは0,1または2であり、R3 ,R4 およびR5
は互に独立に水素原子、メチル基、またはR3 とR4
しくはR3 とR5 が結合した−(CH2 2 −基であ
り、R9 は水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、
カルバモイル基、ヒドロキシ基または弗素原子であり、
11が水素原子、メチル基またはエチル基であり、R10
が水素原子である化合物。
【0033】Aが一般式で示される基を有する特に好
適な化合物(1)としてはR1 がメチル基であり、R2
が水素原子、メチル基、ホルムイミドイル基またはアセ
トイミドイル基であり、lは0,1または2であり、R
3 ,R4 およびR5 は互に独立に水素原子またはメチル
基であり、R9 は水素原子であり、R11が水素原子また
はメチル基であり、R10が水素原子である化合物。
【0034】Aが一般式で示される基において好適な
Pは1または2であり、好適なR3,R4 およびR5
一般式で示される基と同意義である。好適なR12およ
びR13は互に独立に水素原子または置換基を有するかも
しくは有しない低級アルキル基であり、その好適なアル
キル基はメチル、エチルまたはプロピル基であり、その
アルキル基の好適な置換基は弗素原子、塩素原子、ヒド
ロキシ基、カルバモイル基、メトキシ基、エトキシ基、
シアノ基、アミノ基、カルボキシ基である。
【0035】Aが一般式で示される基を有する好適な
化合物(1)としては、R1 が水素原子またはメチル基
であり、R2 は水素原子、メチル基、フルオロメチル
基、ホルムイミドイル基またはアセトイミドイル基であ
り、Pは1であり、R3 ,R4およびR5 は互に独立に
水素原子、メチル基またはR3 とR4 もしくはR3 とR
5 が結合した−(CH2 2 −基であり、R12およびR
13は互に独立に水素原子、メチル基またはエチル基であ
り、R10が水素原子である化合物。
【0036】Aが一般式で示される基を有する特に好
適な化合物(1)としてはR1 がメチル基であり、R2
が水素原子、メチル基、ホルムイミドイルまたはアセト
イミドイル基でありPは1であり、R3 ,R4 およびR
5 は互に独立に水素原子またはメチル基であり、R12
よびR13は互に独立に水素原子またはメチル基であり、
10が水素原子である化合物。
【0037】式(1)は異性体の一つまたは混合物を示
す。それらの異性体で好適なものとしては1位の配位が
R配位であり、5位および6位はチエナマイシンと同一
配位である(5S,6S)配位並びに6位置換基の水酸
基を有するα位の配位が、R配位である化合物をあげる
ことができる。
【0038】好適な化合物(1)の例を以下に示す。
【0039】
【化11】
【0040】
【化12】
【0041】
【化13】
【0042】
【化14】
【0043】
【化15】
【0044】
【化16】
【0045】
【化17】
【0046】
【化18】
【0047】
【化19】
【0048】一般式(1)を有するカルバペネム誘導体
は以下に示す方法(A法)によって製造することができ
る。
【0049】A法
【0050】
【化20】
【0051】上記式中R14はカルボキシ基の保護基を示
し、たとえばメチル、エチルもしくはt−ブチルのよう
なアルキル基;ベンジル、ジフェニルメチル、4−ニト
ロベンジルもしくは2−ニトロベンジルのようなアラル
キル基;アリル、2−クロロアリルもしくは2−メチル
アリルのようなアルケニル基;2,2,2−トリクロロ
エチル、2,2−ジブロモエチルもしくは2,2,2−
トリブロモエチルのようなハロゲノアルキル基または2
−トリメチルシリルエチル基があげられる。
【0052】R15はアルカンスルホニル基、たとえばメ
タンスルホニル、トリフルオロメタンスルホニル、エタ
ンスルホニル、プロパンスルホニル、イソプロパンスル
ホニルもしくはブタンスルホニルのようなアルカンスル
ホニル基;フェニルスルホニル、トリルスルホニルもし
くはナフチルスルホニルのようなアリールスルホニル
基;ジメチルホスホリル、ジエチルホスホリル、ジプロ
ピルホスホリル、ジイソプロピルホスホリル、ジブチル
ホスホリルもしくはジペンチルホスホリルのようなジア
ルキルホスホリル基またはジフェニルホスホリルもしく
はジトリルホスホリルのようなジアリールホスホリル基
を示す。A′およびR16はAおよびR2 と同意義かもし
くはAおよびR2 において保護基が必要な場合その保護
基をも含むことを示す。その保護基は水酸基、イミノ
基、アミノ基およびカルボキシ基の通常の保護基であ
り、その代表例はp−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル、p−ニトロベンジルがあげられる。
【0053】本合成法は式(2)を有する化合物に塩基
の存在下、無水アルカンスルホン酸、無水アリールスル
ホン酸、ジアルキルホスホリルハライドまたはジアリー
ルホスホリルハライドを反応させて式(3)を有する化
合物を製造し、得られた化合物(3)を単離するかもし
くは単離することなく塩基の存在下式(4)を有する化
合物を反応させて式(5)を有する化合物を製造し、カ
ルボキシ基の保護基R14の除去反応に付して、またはそ
の除去反応後、必要に応じて生体内で加水分解を受ける
エステルに変換することによって一般式(1)を有する
目的化合物を製造するものである。
【0054】化合物(2)から化合物(3)を得る反応
において使用される無水アルカンスルホン酸としてはた
とえば無水メタンスルホン酸、無水トリフルオロメタン
スルホン酸、無水エタンスルホン酸、無水アリールスル
ホン酸としてはたとえば無水ベンゼンスルホン酸、無水
p−トルエンスルホン酸、ジアルキルホスホリルハライ
ドとしてはたとえばジメチルホスホリルクロライド、ジ
エチルホスホリルクロライド、ジアリールホスホリルハ
ライドとしてはたとえばジフェニルホスホリルクロライ
ド、ジフェニルホスホリルブロマイドなどをあげること
ができるが、これらの試剤のうちでは特に無水p−トル
エンスルホン酸またはジフェニルホスホリルクロライド
が好適である。使用される溶剤としては本反応に関与し
なければ特に限定はなく、たとえば塩化メチレン、1,
2−ジクロロエタン、クロロホルムのようなハロゲン化
炭化水素類、アセトニトリルのようなニトリル類または
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミドのようなアミド類があげられる。使用される塩
基としては化合物の他の部分、特にβ−ラクタム環に影
響を与えないものであれば特に限定はないが、好適には
トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、4−
ジメチルアミノピリジンのような有機塩基があげられ
る。
【0055】反応温度は特に限定はないが、副反応を抑
えるためには比較的低温で行うのが望ましく、通常は−
20℃乃至40℃位で行われる。反応時間は主に反応温
度、反応試薬の種類によって異なるが10分乃至5時間
である。
【0056】かくして得られた化合物(3)は単離する
ことなく反応混合液を塩基の存在下式(4)を有する化
合物と処理することができる。本工程において使用され
る塩基としては特に限定はないが好適にはトリエチルア
ミン、ジイソプロピルエチルアミンのような有機塩基ま
たは炭酸カリウム、炭酸ナトリウムのような無機塩基が
あげられる。
【0057】反応温度には特に限定はないが、通常−2
0℃乃至室温で行われる。反応時間は30分乃至108
時間である。
【0058】反応終了後、本反応の目的化合物(5)は
常法に従って反応混合物から採取される。たとえば反応
混合液または反応混合液の溶剤を留去して得られる残渣
に水と混合しない有機溶剤を加え、水洗後、溶剤を留去
することによって得られる。得られた目的化合物は必要
ならば常法、たとえば再結晶、再沈澱またはクロマトグ
ラフィーなどによって更に精製することができる。また
所望に応じて目的化合物(5)を単離することなく次の
カルボキシ基の保護基除去反応に付すこともできる。得
られた化合物(5)は必要に応じて常法に従ってカルボ
キシ基の保護基R14の除去処理を行ってカルボン酸誘導
体に変換することができる。保護基R14の除去はその種
類によって異なるが、一般にこの分野の技術で知られて
いる方法によって除去される。好適には反応は式(5)
を有する化合物のうちの置換基R14がハロゲノアルキル
基、アラルキル基、ベンズヒドリル基などの還元処理に
よって除去し得る保護基である化合物を還元剤と接触さ
せることによって達成される。本反応に使用される還元
剤としてはカルボキシ基の保護基がたとえば2,2−ジ
ブロモエチル、2,2,2−トリクロロエチルのような
ハロゲノアルキル基である場合には亜鉛および酢酸が好
適であり、保護基がたとえばベンジル、4−ニトロベン
ジルのようなアラルキル基またはベンズヒドリル基であ
る場合には水素およびパラジウム−炭素のような接触還
元触媒または硫化ナトリウムもしくは硫化カリウムのよ
うなアルカリ金属硫化物が好適である。反応は溶剤の存
在下で行われ、使用される溶剤としては本反応に関与し
ないものであれば特に限定はないが、メタノール、エタ
ノールのようなアルコール類、テトラヒドロフラン、ジ
オキサンのようなエーテル類、酢酸のような脂肪酸およ
びこれらの有機溶剤と水との混合溶剤が好適である。反
応温度は通常は0℃乃至室温付近であり、反応時間は原
料化合物および還元剤の種類によって異なるが、通常は
5分間乃至12時間である。
【0059】反応終了後、カルボキシ基の保護基の除去
反応の目的化合物は常法に従って反応混合物から採取さ
れる。たとえば反応混合物より析出した不溶物を濾去し
た後、溶剤を留去することによって得ることができる。
【0060】このようにして得られた目的化合物は、必
要ならば常法たとえば再結晶法、分取用薄膜クロマトグ
ラフィー、カラムクロマトグラフィーなどによって精製
することかできる。また必要に応じて生体内で加水分解
を受けるエステルに常法によって変換することができ、
常法により薬理学的に許容される塩として精製すること
もできる。
【0061】なお、A′およびR16に水酸基、イミノ
基、アミノ基、カルボキシ基の保護基が含まれる場合
(たとえばp−ニトロベンジルオキシカルボニル基また
はp−ニトロベンジル基)は前述のカルボキシ基の保護
基(R14がp−ニトロベンジル基の場合)の除去と同時
にその保護基を除去できる。
【0062】一方、本発明の式(1)を有するカルバペ
ネム誘導体は以下に示す方法(B法)によっても製造す
ることができる。
【0063】
【化21】
【0064】B法;式中、R14は前述したものと同意義
であり、R17はメチル、エチル、プロピルもしくはイソ
プロピルのようなアルキル基;フルオロメチル、クロロ
メチル、フルオロエチル、クロロエチル、フルオロプロ
ピル、ジフルオロメチル、ジフルオロエチル、ジクロロ
エチル、トリフルオロメチルもしくはトリフルオロエチ
ルのようなハロゲノアルキル基;2−アセチルアミノエ
チル基;2−アセチルアミノビニル基;置換基を有して
もよいフェニルもしくはナフチルのようなアリール基、
これらのアリール基は以下に示す同一または異なる1〜
3個の置換基を有してもよい。その置換基は、弗素、塩
素、臭素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、メ
トキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシ
カルボニル、カルバモイル、モノおよびジ置換アルキル
カルバモイル(アルキル基は例えばメチル、エチル、プ
ロピル基を示す。)、ニトロ、水酸基もしくはシアノ基
があげられるまたは置換基を有してもよいピリジルもし
くはピリミジニルのようなヘテロアリール基、これらの
ヘテロアリール基は以下に示す同一または異なる1〜3
個の置換基を有してもよい、その置換基は弗素、塩素、
臭素、メチル、エチル、プロピルもしくはイソプロピル
があげられる。
【0065】本合成法における式(6)を有する化合物
は、特開昭62−30781において開示されている。
式(6)を有する化合物に塩基の存在下メルカプタンを
反応させて一般式(5)を有する化合物を製造する反応
は不活性溶剤中行われる。使用される溶剤としては本反
応に関与しなければ特に限定はなく、たとえばテトラヒ
ドロフラン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド、水又はこれらの混合溶剤があげ
られる。また使用される塩基としては化合物の他の部
分、特にβ−ラクタム環に影響を与えないものであれば
特に限定はないが、ジイソプロピルエチルアミン、トリ
エチルアミン、N−メチルピペリジン、4−ジメチルア
ミノピリジンのような有機塩基、炭酸カリウム、重炭酸
ナトリウム等の無機塩基があげられる。反応温度には特
に限定はないが、副反応を抑えるためには比較的低温で
行うのが望ましく通常は−20℃乃至40℃で行われ
る。反応時間は主に反応温度、反応試薬の種類によって
異なるが、通常15分間乃至75時間である。反応終了
後、本反応の目的化合物(5)は、常法に従って反応混
合物から採取することができる。
【0066】式(5)を有する化合物をA法に述べた
A′およびR16に保護基がある場合はその除去反応、カ
ルボキシ基の保護基の除去反応に付すことによりまた必
要に応じて生体内で加水分解されるエステルに変換する
ことにより式(1)を有する化合物を得ることができ
る。このようにしてA法またはB法によって得られた一
般式(1)を有する化合物は、β−ラクタム系抗生物質
の分野で知られている方法、技術によって薬理学的に許
容される塩に変換することができる。
【0067】尚、用いられる原料メルカプタン(4)は
特開平2−28180、特開平2−3687号、特願平
3−27059号、特願平3−131545号および特
願平4−142286号公報に記載された方法に準じて
製造することができる。
【0068】
【効果】本発明の式(1)を有するカルバペネム−3−
カルボン酸誘導体は、広域スペクトルを有するすぐれた
抗菌作用を示し、β−ラクタマーゼ抑制活性を有してい
る。さらに、チエナマイシン系化合物が哺乳類によって
代謝を受けやすいが、チエナマイシンの不活性化を触媒
する酵素として知られているデヒドロペプチダーゼIに
対してすぐれた安定性を示し、また尿中回収率等におい
てもすぐれた性質を有している。抗菌作用についてはそ
の活性を寒天平板希釈法により測定したところ、たとえ
ば黄色ブドウ球菌、枯草菌などのグラム陽性菌、大腸
菌、赤痢菌、肺炎桿菌、変形菌、セラチア、エンテロバ
クター、緑膿菌などのグラム陰性菌およびバクテロイデ
スフラジリスなどの嫌気性菌を包含する広範囲な病原菌
に対して強力な活性を示した。
【0069】従ってこのような化合物はこれらの病原菌
による細菌感染症を治療する抗菌剤として有用である。
その目的のための投与形態としては、例えば錠剤、カプ
セル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤などによる経口投与
あるいは静脈内注射、筋肉内注射などによる非経口投与
があげられる投与量は年令、体重、病状など並びに投与
形態および投与回数によって異なるが、通常成人に対し
て1日約100mg乃至3000mgを1回または数回に分
けて投与する。
【0070】以下本発明の化合物を参考例および実施例
をあげてさらに具体的に説明する。
【0071】尚、実施例および参考例中の核磁気共鳴ス
ペクトルについては特にことわりのない限りテトラメチ
ルシランを内部標準に用いて測定した。
【0072】
【実施例】
実施例1 (1R,5S,6S)−2−〔(2S,4S)−2−
(4−アミジノピペラジン−1−イルカルボニル)ピロ
リジン−4−イルチオ〕−6−〔(1R)−1−ヒドロ
キシエチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボン酸
【0073】
【化22】
【0074】(1)(1R,5S,6S)−6−〔(1
R)−1−ヒドロキシエチル〕−1−メチル−2−オキ
ソ−1−カルバペナム−3−カルボン酸 4−ニトロベ
ンジルエステル(471mg)の乾燥アセトニトリル(5
ml)溶液に氷冷下、ジフェニルリン酸クロライド(29
0μl)とジイソプロピルエチルアミン(244μl)
を滴下し、同温にて1時間撹拌した。次いで、(2S,
4S)−4−メルカプト−2−〔4−(4−ニトロベン
ジルオキシカルボニルアミジノ)ピペラジン−1−イル
カルボニル〕−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボ
ニル)ピロリジントリフルオロメタンスルホン酸塩(9
10mg)の乾燥アセトニトリル(7ml)溶液とジイソプ
ロピルエチルアミン(500μl)を氷冷下に滴下し、
同温度で一夜静置した。反応液を減圧濃縮し、残渣を酢
酸エチルで希釈し、重曹水、水及び食塩水の順で洗浄し
た。酢酸エチル層を硫酸ナトリウムで脱水し減圧濃縮し
た。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(メ
ルク製、シリカゲル60(Art.9385)、150
ml)に付し、酢酸エチル−アセトニトリル(8:2,
7:3,6:4)で順次展開した。目的の画分を集めて
濃縮し、アモルファス状の(1R,5S,6S)−2−
〔(2S,4S)−2−〔4−(4−ニトロベンジルオ
キシカルボニルアミジノ)ピペラジン−1−イルカルボ
ニル〕−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)
ピロリジン−4−イルチオ〕−6−〔(1R)−1−ヒ
ドロキシエチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−
エム−3−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル
(691mg)を得た。
【0075】赤外線吸収スペクトル(KBr) νmax cm-1
1773,1710,1652,1607,1552,1441,1347. 核磁気共鳴スペクトル (270MHz,DMSO-d6+D2O)δppm :
1.12-1.21(6H,m),1.62-1.78(1H,m),2.77-2.93(1H,m),3.
11-4.30(15H,m),4.79 and 4.88(1H, t×2,J=7.8Hz),5.0
7-5.49(6H,m),7.52-7.73(6H,m),8.19-8.25(6H,m). (2)(1)で得た化合物(680mg)をテトラヒドロ
フラン−水(1:1,40ml)に溶解し、10%パラジ
ウム炭素触媒(950mg)を加え、28℃にて1時間水
素添加を行った。触媒を濾過して除き、濾液をエーテル
で洗浄し、水層を10mlまで減圧濃縮した。この溶液を
逆相シリカゲルクロマトグラフィー(ナカライテスク
製、コスモシル75C18−PREP、30ml)に付
し、アセトニトリル−水(0:100,2:98,4:
96,6:94)で順次展開した。目的の画分を集めて
濃縮、凍結乾燥することにより、粉末状の標記化合物
(211mg)を得た。
【0076】紫外線吸収スペクトル (H2O)λmax nm:29
9. 赤外線吸収スペクトル(KBr) νmax cm-1:1754,1649,16
05,1450,1389,1251. 核磁気共鳴スペクトル (1H, 270MHz, D2O,内部標準トリ
メチルシリルプロピオン酸ナトリウム-d4)δppm :1.22
(3H,d,J=7.3Hz),1.30(3H,d,J=6.4Hz),1.64(1H,ddd,J=1
3.7,6.8,5.4Hz),2.74(1H,dt,J=13.7,8.8Hz),3.07(1H,d
d,J=12.2,3.4Hz),3.17(1H,dd,J=12.2,5.4Hz),3.34-3.47
(2H,m),3.54-3.90(9H,m),4.13(1H,dd,J=8.8,6.8Hz),4.1
9-4.13(2H,m). 核磁気共鳴スペクトル (13C,D2O,外部標準テトラメチル
シラン)δppm :16.0,20.2,35.5,41.3,42.6,42.8,43.
5,44.2,44.7,53.9,56.0,57.4,58.4,65.2,132.0,140.9,1
56.6,167.8,172.5,176.4. 実施例2 (1R,5S,6S)−2−〔(2S,4S)−1−メ
チル−2−(4−アミジノピペラジン−1−イルカルボ
ニル)ピロリジン−4−イルチオ〕−6−〔(1R)−
1−ヒドロキシエチル〕−1−メチル−1−カルバペン
−2−エム−3−カルボン酸
【0077】
【化23】
【0078】(1)(1R,5S,6S)−2−(ジフ
ェニルホスホリルオキシ)−6−〔(1R)−1−ヒド
ロキシエチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル(1
600mg)を乾燥アセトニトリル(16ml)に溶かし、
(2S,4S)−4−メルカプト−1−メチル−2−
〔4−(4−ニトロベンジルオキシカルボニルアミジ
ノ)ピペラジン−1−イルカルボニル〕ピロリジン(1
120mg)の乾燥アセトニトリル(11ml)溶液とジイ
ソプロピルエチルアミン(430μl)を氷冷下に滴下
した。同温度で一夜撹拌したのち、反応液を減圧濃縮
し、残渣を酢酸エチルで希釈し、重曹水、水及び食塩水
の順で洗浄した。酢酸エチル層を硫酸ナトリウムで脱水
し減圧濃縮した。得られた残渣を逆相シリカゲルクロマ
トグラフィー(ナカライテスク製、コスモシル75C1
8−PREP、300ml)に付し、アセトニトリル−水
(1:1)で展開した。目的の画分を集めて濃縮し、粉
末状の(1R,5S,6S)−2−〔(2S,4S)−
1−メチル−2−〔4−(4−ニトロベンジルオキシカ
ルボニルアミジノ)ピペラジン−1−イルカルボニル〕
ピロリジン−4−イルチオ〕−6−〔(1R)−1−ヒ
ドロキエチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル(1
520mg)を得た。
【0079】赤外線吸収スペクトル(KBr) νmax cm-1
1771,1708,1648,1606,1544,1521,1448,1347. 核磁気共鳴スペクトル (270MHz, DMSO-d6)δppm :1.10
-1,20(6H,m),1.58-1.69(1H,m),2.24(3H,s),2,60-2.80(2
H,m),2.95-3.02(1H,m),3.20-3.88(12H,m),3.90-4.05(1
H,m),4.21(1H,dd,J=9.3,2.4Hz),5.05(1H,d,J=5.4Hz),5.
13(2H,s),5.29(2H,d,J=13.7Hz),5.45(2H,d,J=13.7Hz),
7.59(2H,d,J=8.8Hz),7.73(2H,d,J=8.8Hz),7.90-8.20(2
H,broad),8.21(2H,d,J=8.8Hz),8.23(2H,d,J=8.8Hz). (2)(1)で得た化合物(1500mg)をテトラヒド
ロフラン−水(1:1,75ml)に溶解し、10%パラ
ジウム炭素触媒(2400mg)を加え、28℃にて1時
間水素添加を行った。触媒を濾過して除き、濾液をエー
テルで洗浄し、水層を20mlまで減圧濃縮した。この溶
液を逆相シリカゲルクロマトグラフィー(ナカライテス
ク製、コスモシル75C18−PREP、100ml)に
付し、アセトニトリル−水(0:100,2:98,
4:96,6:94,8:92)で順次展開した。目的
の画分を集めて濃縮し(3ml)、冷却すると無色針状結
晶が析出した。これを濾過し乾燥し、結晶状の標記化合
物(435mg)を得た。
【0080】融点 218〜220℃(分解) 紫外線吸収スペクトル (水) λmax nm:298. 赤外線吸収スペクトル(KBr) νmax cm-1:1755,1652,16
06,1449,1386,1246. 核磁気共鳴スペクトル (1H, 270MHz, D2O,内部標準トリ
メチルシリルプロピオン酸ナトリウム−d4)δppm :1.
20(3H,d,J=6.8Hz),1.30(3H,d,J=6.3Hz),1.66(1H,ddd,J=
13.7,8.8,5.4Hz),2.28(3H,s),2.74-2.87(2H,m),3.09(1
H,dd,J=10.8,1.5Hz),3.30-3.90(12H,m),4.16-4.31(2H,
m). 核磁気共鳴スペクトル (13C, D2O, 外部標準テトラメチ
ルシラン)δppm :15.7,19.9,34.9,39.1,39.3,40.9,4
2.4,43.3,43.9,44.5,55.7,58.0,62.2,64.9,65.0,131.2,
141.6,156.3,167.5,171.1,175.9. 実施例3 (1R,5S,6S)−2−〔(2S,4S)−2−
(4−アミジノホモピペラジン−1−イルカルボニル)
ピロリジン−4−イルチオ〕−6−〔(1R)−1−ヒ
ドロキシエチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−
エム−3−カルボン酸
【0081】
【化24】
【0082】(1R,5R,6S)−2−(ジフェニル
ホスホリルオキシ)−6−〔(1R)−1−ヒドロキシ
エチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル および、
(2S,4S)−4−メルカプト−1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−〔4−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニルアミジノ)ホモピペラジン−1
−イルカルボニル〕ピロリジン を用いて、実施例1ま
たは2と同様に反応操作を行い、標記化合物を得た。
【0083】紫外線吸収スペクトル(水)λmax nm:2
99. 赤外線吸収スペクトル(KBr) νmax cm-1:1754,1608,15
80,1456,1387,1262. 核磁気共鳴スペクトル (1H, 270MHz, D2O,内部標準トリ
メチルシリルプロピオン酸ナトリウム−d4)δppm :1.
21(3H,d,J=7.2Hz),1.30(3H,d,J=6.3Hz),1.46-1.54(1H,
m),1.84-1.96(2H,m),2.70-2.80(1H,m),3.08(1H,dd,J=1
2.4,3.3Hz),3.14(1H,dd,J=12.4,5.4Hz),3.37-3.45(2H,
m),3.52-3.95(9H,m),4.04-4.14(1H,m),4.20-4.29(2H,m) 実施例4 (1R,5S,6S)−2−〔(2S,4S)−1−メ
チル−2−(4−アミジノホモピペラジン−1−イルカ
ルボニル)ピロリジン−4−イルチオ〕−6−〔(1
R)−1−ヒドロキシエチル〕−1−メチル−1−カル
バペン−2−エム−3−カルボン酸
【0084】
【化25】
【0085】(1R,5R,6S)−2−(ジフェニル
ホスホリルオキシ)−6−〔(1R)−1−ヒドロキシ
エチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル および、
(2S,4S)−4−メルカプト−1−メチル−2−
〔4−(4−ニトロベンジルオキシカルボニルアミジ
ノ)ホモピペラジン−1−イルカルボニル〕ピロリジン
を用いて、実施例1または2と同様に反応操作を行
い、標記化合物を得た。
【0086】紫外線吸収スペクトル(水)λmax nm:2
98. 赤外線吸収スペクトル(KBr) νmax cm-1:1755,1650,16
07,1455,1385,1258. 核磁気共鳴スペクトル (1H, 270MHz, D2O,内部標準トリ
メチルシリルプロピオン酸ナトリウム−d4)δppm :1.
20(3H,d,J=7.2Hz),1.30(3H,d,J=6.3Hz),1.60(1H,ddd,J=
13.5,9.0,5.5Hz),1.80-1.95(2H,m),2.24 and 2.25(3H,s
×2),2.74-2.87(2H,m),3.09(1H,d,J=9.0Hz),3.33-3.95
(12H,m),4.19(1H,dd,J=9.0,2.4Hz),4.22-4.28(1H,m) 実施例5 (1R,5S,6S)−2−〔(2S,4S)−2−
(4−グアニジノピペリジン−1−イルカルボニル)ピ
ロリジン−4−イルチオ〕−6−〔(1R)−1−ヒド
ロキシエチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボン酸
【0087】
【化26】
【0088】(1R,5R,6S)−2−(ジフェニル
ホスホリルオキシ)−6−〔(1R)−1−ヒドロキシ
エチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル および、
(2S,4S)−4−メルカプト−1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−〔4−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニルグアニジノ)ピペリジン−1−
イルカルボニル〕ピロリジン を用いて、実施例1また
は2と同様に反応操作を行い、標記化合物を得た。
【0089】紫外線吸収スペクトル(水)λmax nm:2
99. 実施例6 (1R,5S,6S)−2−〔(2S,4S)−1−メ
チル−2−(4−グアニジノピペリジン−1−イルカル
ボニル)ピロリジン−4−イルチオ〕−6−〔(1R)
−1−ヒドロキシエチル〕−1−メチル−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボン酸
【0090】
【化27】
【0091】(1R,5R,6S)−2−(ジフェニル
ホスホリルオキシ)−6−〔(1R)−1−ヒドロキシ
エチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル および、
(2S,4S)−4−メルカプト−1−メチル−2−
〔4−(4−ニトロベンジルオキシカルボニルグアニジ
ノ)ピペリジン−1−イルカルボニル〕ピロリジン を
用いて、実施例1または2と同様に反応操作を行い、標
記化合物を得た。
【0092】紫外線吸収スペクトル(水)λmax nm:2
98. 実施例7 (1R,5S,6S)−2−〔(2S,4S)−2−
〔(3S)−3−グアニジノピロリジン−1−イルカル
ボニル〕ピロリジン−4−イルチオ〕−6−〔(1R)
−1−ヒドロキシエチル〕−1−メチル−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボン酸
【0093】
【化28】
【0094】(1R,5R,6S)−2−(ジフェニル
ホスホリルオキシ)−6−〔(1R)−1−ヒドロキシ
エチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル および、
(2S,4S)−4−メルカプト−1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−〔(3S)−3−(4
−ニトロベンジルオキシカルボニルグアニジノ)ピロリ
ジン−1−イルカルボニル〕ピロリジン を用いて、実
施例1または2と同様に反応操作を行い、標記化合物を
得た。
【0095】紫外線吸収スペクトル(水)λmax nm:2
99. 実施例8 (1R,5S,6S)−2−〔(2S,4S)−1−メ
チル−2−〔(3S)−3−グアニジノピロリジン−1
−イルカルボニル〕ピロリジン−4−イルチオ〕−6−
〔(1R)−1−ヒドロキシエチル〕−1−メチル−1
−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸
【0096】
【化29】
【0097】(1R,5R,6S)−2−(ジフェニル
ホスホリルオキシ)−6−〔(1R)−1−ヒドロキシ
エチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル および、
(2S,4S)−4−メルカプト−1−メチル−2−
〔(3S)−3−(4−ニトロベンジルオキシカルボニ
ルグアニジノ)ピロリジン−1−イルカルボニル〕ピロ
リジン を用いて、実施例1または2と同様に反応操作
を行い、標記化合物を得た。
【0098】紫外線吸収スペクトル(水)λmax nm:2
98. 実施例9 (1R,5S,6S)−2−〔(2S,4S)−2−
(3−グアニジノアゼチジン−1−イルカルボニル)ピ
ロリジン−4−イルチオ〕−6−〔(1R)−1−ヒド
ロキシエチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボン酸
【0099】
【化30】
【0100】(1R,5R,6S)−2−(ジフェニル
ホスホリルオキシ)−6−〔(1R)−1−ヒドロキシ
エチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル および、
(2S,4S)−4−メルカプト−1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−〔3−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニルグアニジノ)アゼチジン−1−
イルカルボニル〕ピロリジン を用いて、実施例1また
は2と同様に反応操作を行い、標記化合物を得た。
【0101】紫外線吸収スペクトル(水)λmax nm:2
99. 実施例10 (1R,5S,6S)−2−〔(2S,4S)−1−メ
チル−2−(3−グアニジノアゼチジン−1−イルカル
ボニル)ピロリジン−4−イルチオ〕−6−〔(1R)
−1−ヒドロキシエチル〕−1−メチル−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボン酸
【0102】
【化31】
【0103】(1R,5R,6S)−2−(ジフェニル
ホスホリルオキシ)−6−〔(1R)−1−ヒドロキシ
エチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル および、
(2S,4S)−4−メルカプト−1−メチル−2−
〔3−(4−ニトロベンジルオキシカルボニルグアニジ
ノ)アゼチジン−1−イルカルボニル〕ピロリジン を
用いて、実施例1または2と同様に反応操作を行い、標
記化合物を得た。
【0104】紫外線吸収スペクトル(水)λmax nm:2
98. 実施例11 (1R,5S,6S)−2−〔(2S,4S)−2−
(2−グアニジノエチルカルバモイル)ピロリジン−4
−イルチオ〕−6−〔(1R)−1−ヒドロキシエ0
ル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボン酸
【0105】
【化32】
【0106】(1R,5R,6S)−2−(ジフェニル
ホスホリルオキシ)−6−〔(1R)−1−ヒドロキシ
エチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル および、
(2S,4S)−4−メルカプト−1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−〔2−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニルグアニジノ)エチルカルバモイ
ル〕ピロリジン を用いて、実施例1または2と同様に
反応操作を行い、標記化合物を得た。
【0107】紫外線吸収スペクトル(水)λmax nm:2
99. 実施例12 (1R,5S,6S)−2−〔(2S,4S)−1−メ
チル−2−(2−グアニジノエチルカルバモイル)ピロ
リジン−4−イルチオ〕−6−〔(1R)−1−ヒドロ
キシエチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボン酸
【0108】
【化33】
【0109】(1R,5R,6S)−2−(ジフェニル
ホスホリルオキシ)−6−〔(1R)−1−ヒドロキシ
エチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル および、
(2S,4S)−4−メルカプト−1−メチル−2−
〔2−(4−ニトロベンジルオキシカルボニルグアニジ
ノ)エチルカルバモイル〕ピロリジン を用いて、実施
例1または2と同様に反応操作を行い、標記化合物を得
た。
【0110】紫外線吸収スペクトル(水)λmax nm:2
98. 実施例13 (1R,5S,6S)−2−〔(2S,4S)−2−
〔4−(メチルアミジノ)ピペラジン−1−イルカルボ
ニル〕ピロリジン−4−イルチオ〕−6−〔(1R)−
1−ヒドロキシエチル〕−1−メチル−1−カルバペン
−2−エム−3−カルボン酸
【0111】
【化34】
【0112】(1R,5R,6S)−2−(ジフェニル
ホスホリルオキシ)−6−〔(1R)−1−ヒドロキシ
エチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル および、
(2S,4S)−4−メルカプト−1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−〔4−(メチル−4−
ニトロベンジルオキシカルボニルアミジノ)ピペラジン
−1−イルカルボニル〕ピロリジン を用いて、実施例
1または2と同様に反応操作を行い、標記化合物を得
た。
【0113】紫外線吸収スペクトル(水)λmax nm:2
99. 実施例14 (1R,5S,6S)−2−〔(2S,4S)−1−メ
チル−2−〔4−(メチルアミジノ)ピペラジン−1−
イルカルボニル〕ピロリジン−4−イルチオ〕−6−
〔(1R)−1−ヒドロキシエチル〕−1−メチル−1
−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸
【0114】
【化35】
【0115】(1R,5R,6S)−2−(ジフェニル
ホスホリルオキシ)−6−〔(1R)−1−ヒドロキシ
エチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル および、
(2S,4S)−4−メルカプト−1−メチル−2−
〔4−(メチル−4−ニトロベンジルオキシカルボニル
アミジノ)ピペラジン−1−イルカルボニル〕ピロリジ
ン を用いて、実施例1または2と同様に反応操作を行
い、標記化合物を得た。
【0116】紫外線吸収スペクトル(水)λmax nm:2
98. 実施例15 (1R,5S,6S)−2−〔(2S,4S)−2−
〔(3R)−3−グアニジノピロリジン−1−イルカル
ボニル〕ピロリジン−4−イルチオ〕−6−〔(1R)
−1−ヒドロキシエチル〕−1−メチル−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボン酸
【0117】
【化36】
【0118】(1R,5R,6S)−2−(ジフェニル
ホスホリルオキシ)−6−〔(1R)−1−ヒドロキシ
エチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル および、
(2S,4S)−4−メルカプト−1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−〔(3R)−3−(4
−ニトロベンジルオキシカルボニルグアニジノ)ピロリ
ジン−1−イルカルボニル〕ピロリジン を用いて、実
施例1または2と同様に反応操作を行い、標記化合物を
得た。
【0119】紫外線吸収スペクトル(水)λmax nm:2
99. 実施例16 (1R,5S,6S)−2−〔(2S,4S)−1−メ
チル−2−〔(3R)−3−グアニジノピロリジン−1
−イルカルボニル〕ピロリジン−4−イルチオ〕−6−
〔(1R)−1−ヒドロキシエチル〕−1−メチル−1
−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸
【0120】
【化37】
【0121】(1R,5R,6S)−2−(ジフェニル
ホスホリルオキシ)−6−〔(1R)−1−ヒドロキシ
エチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル および、
(2S,4S)−4−メルカプト−1−メチル−2−
〔(3R)−3−(4−ニトロベンジルオキシカルボニ
ルグアニジノ)ピロリジン−1−イルカルボニル〕ピロ
リジン を用いて、実施例1または2と同様に反応操作
を行い、標記化合物を得た。
【0122】紫外線吸収スペクトル(水)λmax nm:2
98. 実施例17 (1R,5S,6S)−2−〔(2S,4S)−2−
〔(3R)−4−アミジノ−3−メチルピペラジン−1
−イルカルボニル〕ピロリジン−4−イルチオ〕−6−
〔(1R)−1−ヒドロキシエチル〕−1−メチル−1
−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸
【0123】
【化38】
【0124】(1R,5R,6S)−2−(ジフェニル
ホスホリルオキシ)−6−〔(1R)−1−ヒドロキシ
エチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル および、
(2S,4S)−4−メルカプト−1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−〔(3R)−4−(4
−ニトロベンジルオキシカルボニルアミジノ)−3−メ
チルピペラジン−1−イルカルボニル〕ピロリジン を
用いて、実施例1または2と同様に反応操作を行い、標
記化合物を得た。
【0125】紫外線吸収スペクトル(水)λmax nm:2
99. 実施例18 (1R,5S,6S)−2−〔(2S,4S)−1−メ
チル−2−〔(3R)−4−アミジノ−3−メチルピペ
ラジン−1−イルカルボニル〕ピロリジン−4−イルチ
オ〕−6−〔(1R)−1−ヒドロキシエチル〕−1−
メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸
【0126】
【化39】
【0127】(1R,5R,6S)−2−(ジフェニル
ホスホリルオキシ)−6−〔(1R)−1−ヒドロキシ
エチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル および、
(2S,4S)−4−メルカプト−1−メチル−2−
〔(3R)−4−(4−ニトロベンジルオキシカルボニ
ルアミジノ)−3−メチルピペラジン−1−イルカルボ
ニル〕ピロリジン を用いて、実施例1または2と同様
に反応操作を行い、標記化合物を得た。
【0128】紫外線吸収スペクトル(水)λmax nm:2
98. 実施例19 (1R,5S,6S)−2−〔(2S,4S)−2−
〔1−アミジノピペリジン−4−イルカルバモイル)ピ
ロリジン−4−イルチオ〕−6−〔(1R)−1−ヒド
ロキシエチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボン酸
【0129】
【化40】
【0130】(1R,5R,6S)−2−(ジフェニル
ホスホリルオキシ)−6−〔(1R)−1−ヒドロキシ
エチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル および、
(2S,4S)−4−メルカプト−1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−〔1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニルアミジノ)ピペリジン−4−イ
ルカルバモイル〕ピロリジン を用いて、実施例1また
は2と同様に反応操作を行い、標記化合物を得た。
【0131】紫外線吸収スペクトル(水)λmax nm:2
99. 実施例20 (1R,5S,6S)−2−〔(2S,4S)−2−
〔(3S)−1−アミジノピロリジン−3−イルカルバ
モイル〕ピロリジン−4−イルチオ〕−6−〔(1R)
−1−ヒドロキシエチル〕−1−メチル−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボン酸
【0132】
【化41】
【0133】(1R,5R,6S)−2−(ジフェニル
ホスホリルオキシ)−6−〔(1R)−1−ヒドロキシ
エチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル および、
(2S,4S)−4−メルカプト−1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−〔(3S)−1−(4
−ニトロベンジルオキシカルボニルアミジノ)ピロリジ
ン−3−イルカルバモイル〕ピロリジン を用いて、実
施例1または2と同様に反応操作を行い、標記化合物を
得た。
【0134】紫外線吸収スペクトル(水)λmax nm:2
99. 実施例21 (1R,5S,6S)−2−〔(2S,4S)−2−
(1−アミジノアゼチジン−3−イルカルバモイル)ピ
ロリジン−4−イルチオ〕−6−〔(1R)−1−ヒド
ロキシエチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボン酸
【0135】
【化42】
【0136】(1R,5R,6S)−2−(ジフェニル
ホスホリルオキシ)−6−〔(1R)−1−ヒドロキシ
エチル〕−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル および、
(2S,4S)−4−メルカプト−1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−〔1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニルアミジノ)アゼチジン−3−イ
ルカルバモイル〕ピロリジン を用いて、実施例1また
は2と同様に反応操作を行い、標記化合物を得た。
【0137】紫外線吸収スペクトル(水)λmax nm:2
99. 参考例1(2S,4S)−4−メルカプト−2−〔4−(4−ニ
トロベンジルオキシカルボニルアミジノ)ピペラジン−
1−イルカルボニル〕−1−(4−ニトロベンジルオキ
シカルボニル)ピロリジン トリフルオロメタンスルホ
ン酸塩 (1)1−アミジノピペラジン 1/2硫酸塩(2.50
g)をテトラヒドロフラン−水(1:1、60ml)に溶
かし、ジ−t−ブチルジカーボネート(3.40g)のテト
ラヒドロフラン(10ml)溶液を加え、室温にて2.5 時
間撹拌した。反応液からテトラヒドロフランを留去した
のち、不溶物を濾過して除き、濾液を濃縮乾固した。残
渣をエタノール(50ml×2)およびメタノール(50
ml×2)で抽出した。抽出液を濃縮乾固し、結晶状の1
−アミジノ−4−t−ブトキシカルボニルピペラジン1
/2硫酸塩(2.48g)を得た。
【0138】融点 278℃(分解) 核磁気共鳴スペクトル (270MHz, D2O,内部標準物質 ト
リメチルシリルプロピオン酸ナトリウム−d4)δppm :
1.47(9H,s),3.49-3.64(8H,m). 赤外線吸収スペクトル(KBr) νmax cm-1:1696,1656,16
16,1416,1169,1121. (2)(1)で得た化合物(2.22g)をテトラヒドロフ
ラン−水(1:1,90ml)に溶解し、4−ニトロベン
ジルオキシカルボニルクロリド(1.89g)のテトラヒド
ロフラン(16ml)溶液と、1規定水酸化ナトリウム水
溶液(16ml)とを、氷冷、撹拌下に同時に滴下した。
同条件で30分間撹拌を続けたのち、反応液から有機溶
媒を留去した。水層を酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル
層を食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで脱水したに
ち、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーに付し、酢酸エチル−n−ヘキサン(4:1)にて
展開した。目的の画分を濃縮し、アモルファス状の1−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニルアミジノ)−4
−t−ブトキシカルボニルピペラジン(2.32g)を得
た。
【0139】核磁気共鳴スペクトル(270MHz,CDCl3)δpp
m :1.47(9H,s),3.45-3.61(8H,m),5.21(2H,s),6.90-7.2
0(2H,broad),7.56(2H,d,J=8.6Hz),8.20(2H,d,J=8.6Hz). 赤外線吸収スペクトル(KBr) νmax cm-1:1698,1652,16
01,1547,1523,1279. (3)(2)で得た化合物(750mg)をトリフルオロ
酢酸(10ml)に溶かし、室温で30分間撹拌した。反
応液を濃縮して得た残渣を、酢酸エチル−水に溶かし、
重そう水を加えアルカリ性とした。酢酸エチル層を分取
し、水層を酢酸エチルで3回抽出した。全ての酢酸エチ
ル層を合わせて濃縮し、粉末状の1−(4−ニトロベン
ジルオキシカルボニルアミジノ)ピペラジン(530m
g)を得た。 核磁気共鳴スペクトル (270MHz, D2O,内部標準物質 ト
リメチルシリルプロピオン酸ナトリウム−d4)δppm :
3.27(4H,t,J=5.3Hz),3.80(4H,t,J=5.3Hz),5.25(2H,s),
7.61(2H,d,J=8.6Hz),8.27(2H,d,J=8.6Hz). (4)(2S,4S)−4−(4−メトキシベンジルチ
オ)−1−(4−ニトロベンジルオキシ)ピロリジン−
2−カルボン酸(740mg)を乾燥アセトニトリル(7.
4ml )に溶かし、N,N’−カルボニルジイミダゾール
(330mg)を加え、室温で30分間撹拌した。次い
で、(3)で得た化合物(525mg)をアセトニトリル
(10ml)に溶かして加え、同条件下一夜静置した。反
応液を酢酸エチルで希釈したのち、重そう水、水、食塩
水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチル−アセトニトリル(1:0、4:1)に
て展開した。目的の画分を濃縮し、粉末状の(2S,4
S)−4−(4−メトキシベンジルチオ)−2−〔4−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニルアミジノ)ピペ
ラジン−1−イルカルボニル〕−1−(4−ニトロベン
ジルオキシカルボニル)ピロリジン(890mg)を得
た。
【0140】赤外線吸収スペクトル(KBr) νmax cm-1
1709,1652,1608,1520,1439,1346. 核磁気共鳴スペクトル(270MHz, CDCl3+D2O)δppm :1.
72-1.89(1H,m),2.39-2.52(1H,m),3.03-3.18(1H,m),3.30
-4.10(15H,m),4.51-4.62(1H,m),4.98-5.32(4H,m),6.85
(2H,d,J=8.8Hz),7.23(2H,d,J=8.8Hz),7.40-7.58(4H,m),
8.15-8.25(4H,m). (5)(4)で得た化合物(880mg)をトリフルオロ
酢酸(4.4ml )とアニソール(0.88ml)に溶かし、氷冷
撹拌下にトリフルオロメタンスルホン酸(160μl)
を滴下した。室温にて3時間撹拌したのち、反応液を濃
縮した。残渣をエーテルで3回洗浄し、生成した粉末を
乾燥した。粉末状の目的化合物(918mg)を得た。
【0141】赤外線吸収スペクトル(KBr) νmax cm-1
1761,1671,1618,1523,1443,1348,1285,1246,1225,1169. 核磁気共鳴スペクトル(270MHz, DMSO-d6+D2O)δppm :
1.60-1.76(1H,m),2.65-2.82(1H,m),3.05-3.80(10H,m),
3.94 and 4.05(1H,dd×2,J=9.8 and 6.8Hz),4.74and 4.
83(1H, t×2,J=7.8Hz),5.05-5.25(2H,m),5.40(2H,s),7.
53 and 7.63(2H,d×2,J=8.8Hz),7.72(2H,d,J=8.8Hz),8.
21 and 8.23(2H,d×2,J=8.8Hz),8.28(2H,d,J=8.8Hz). 参考例2(2S,4S)−4−メルカプト−1−メチル−2−
〔4−(4−ニトロベンジルオキシカルボニルアミジ
ノ)ピペラジン−1−イルカルボニル〕ピロリジン (1)参考例1−(2)で得た化合物(750mg)をト
リフルオロ酢酸(12ml)に溶かし、室温で30分撹拌
した。反応液を濃縮し、残渣にジエチルエーテルを加え
た。生成した粉末をジエチルエーテルで3回洗ったの
ち、乾燥した。無色粉末状の1−(4−ニトロベンジル
オキシカルボニルアミジノ)ピペラジン 2トリフルオ
ロ酢酸塩(1010mg)を得た。
【0142】赤外線吸収スペクトル(KBr) νmax cm-1
1771,1698,1665,1623,1518,1353,1221,1197. 核磁気共鳴スペクトル(270MHz, DMSO-d6+D2O)δppm :
3.21(4H,t,J=5.4Hz),3.73(4H,t,J=5.4Hz),5.31(2H,s),
7.68(2H,d,J=8.8Hz),8.26(2H,d,J=8.8Hz). (2)(2S,4S)−4−(4−メトキシベンジルチ
オ)−1−メチルピロリジン−2−カルボン酸(480
mg)を乾燥アセトニトリル(20ml)に懸濁し、カルボ
ニルジイミダゾル(325mg)を加え、40℃で1時間
撹拌した。反応液を氷冷し、(1)で得た1−(4−ニ
トロベンジルオキシカルボニルアミジノ)ピペラジン
2トリフルオロ酢酸塩(980mg)およびジイソプロピ
ルエチルアミン(320μl)を加え、室温にて一夜撹
拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、重そう水、水
(4回)、食塩水で順次洗浄した。酢酸エチル層を硫酸
ナトリウムで脱水し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−メタノール
(4:1)で展開した。目的の画分を濃縮し、粉末状の
(2S,4S)−4−(4−メトキシベンジルチオ)−
1−メチル−2−〔4−(4−ニトロベンジルオキシカ
ルボニルアミジノ)ピペラジン−1−イルカルボニル〕
ピロリジン(860mg)を得た。
【0143】赤外線吸収スペクトル(KBr) νmax cm-1
1648,1609,1542,1513,1440,1346,1303,1273,1239. 核磁気共鳴スペクトル(270MHz, CDCl3+D2O)δppm :1.
78(1H,ddd,J=13.7,9.3,5.4Hz),2.33(3H,s),2.48-2.60(2
H,m),3.03-3.24(3H,m),3.70(2H,s),3.80(3H,s),3.45-4.
15(8H,m),5.21(2H,s),6.84(2H,d,J=8.8Hz),7.20(2H,d,J
=8.8Hz),7.56(2H,d,J=8.8Hz),8.20(2H,d,J=8.8Hz). (3)(2)で得た化合物(1450mg)をトリフルオ
ロ酢酸(7.25ml)とアニソール(1.45ml)に溶かし、氷
冷撹拌下にトリフルオロメタンスルホン酸(562μ
l)を滴下した。同条件下60分、室温にて30分間撹
拌したのち、反応液を濃縮した。残渣をエーテルで3回
洗浄し、生成した粉末を乾燥した。粉末状の目的化合物
の2トリフルオロメタンスルホン酸塩(1940mg)を
得た。
【0144】核磁気共鳴スペクトル(270MHz, DMSO-d6
D2O)δppm :1.81(1H,ddd,J=13.2,9.3,8.8Hz),2.82(3H,
s),2.98(1H,dt,J=13.2,7.8Hz),3.28-3.81(11H,m),4.63
(1H,t,J=8.8Hz),5.40(2H,s),7.72(2H,d,J=8.8Hz),8.28
(2H,d,J=8.8Hz). この塩を、酢酸エチル−水に溶かし、重そう水を加えて
アルカリ性とした。酢酸エチル層を分取し、食塩水で洗
浄し、硫酸ナトリウムで脱水したのち、濃縮した。アモ
ルファス状の目的化合物(1.21g)を得た。
【0145】赤外線吸収スペクトル(KBr) νmax cm-1
1648,1605,1544,1520,1440,1346,1304,1273,1232. 核磁気共鳴スペクトル(270MHz, CDCl3+D2O)δppm :1.
91(1H,ddd,J=13.7,8.3,4.9Hz),2.36(3H,s),2.65-2.80(2
H,m),3.08(1H,dd,J=10.2,2.9Hz),3.24(1H,t,J=8.3Hz),
3.32-3.44(1H,m),3.46-4.00(8H,m),5.21(2H,s),7.56(2
H,d,J=8.8Hz),8.19(2H,d,J=8.8Hz). 参考例1および2と同様にして、参考例3−21の化合
物を合成した。
【0146】参考例3 (2S,4S)−4−メルカプト−1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−〔4−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニルアミジノ)ホモピペラジン−1
−イルカルボニル〕ピロリジン 赤外線吸収スペクトル(KBr) νmax cm-1:1708,1651,16
05,1551,1520,1441,1346,1284. 核磁気共鳴スペクトル(270MHz, CDCl3+D2O)δppm :1.
75-1.98(3H,m),2.00-2.20(1H,m),2.66-2.82(1H,m),3.13
-3.96(8H,m),4.06-4.15(2H,m),4.61(1H,t,J=8.0Hz),5.1
0-5.25(4H,m),7.42-7.58(4H,m),8.16-8.23(4H,m). 参考例4 (2S,4S)−4−メルカプト−1−メチル−2−
〔4−(4−ニトロベンジルオキシカルボニルアミジ
ノ)ホモピペラジン−1−イルカルボニル〕ピロリジン 赤外線吸収スペクトル(KBr) νmax cm-1:1641,1607,15
52,1520,1486,1444,1347,1285. 核磁気共鳴スペクトル(270MHz, CDCl3+D2O)δppm :1.
81-2.01(3H,m),2.63-2.75(1H,m),2.80-2.88(1H,m),3.07
-3.15(1H,m),3.23-3.93(10H,m),5.21(2H,s),7.54-7.57
(2H,m),8.17-8.22(2H,m). 参考例5 (2S,4S)−4−メルカプト−1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−〔4−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニルグアニジノ)−ピペリジン−1
−イルカルボニル〕ピロリジン 参考例6 (2S,4S)−4−メルカプト−1−メチル−2−
〔4−(4−ニトロベンジルオキシカルボニルグアニジ
ノ)ピペリジン−1−イルカルボニル〕ピロリジン 参考例7 (2S,4S)−4−メルカプト−1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−〔(3S)−3−(4
−ニトロベンジルオキシカルボニルグアニジノ)ピロリ
ジン−1−イルカルボニル〕ピロリジン 参考例8 (2S,4S)−4−メルカプト−1−メチル−2−
〔(3S)−3−(4−ニトロベンジルオキシカルボニ
ルグアニジノ)ピロリジン−1−イルカルボニル〕ピロ
リジン 参考例9 (2S,4S)−4−メルカプト−1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−〔3−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニルグアニジノ)アゼチジン−1−
イルカルボニル〕ピロリジン 参考例10 (2S,4S)−4−メルカプト−1−メチル−2−
〔3−(4−ニトロベンジルオキシカルボニルグアニジ
ノ)アゼチジン−1−イルカルボニル〕ピロリジン 参考例11 (2S,4S)−4−メルカプト−1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−〔2−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニルグアニジノ)エチルカルバモイ
ル〕ピロリジン 参考例12 (2S,4S)−4−メルカプト−1−メチル−2−
〔2−(4−ニトロベンジルオキシカルボニルグアニジ
ノ)エチルカルバモイル〕ピロリジン 参考例13 (2S,4S)−4−メルカプト−1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−〔4−(メチル−4−
ニトロベンジルオキシカルボニルアミジノ)ピペラジン
−1−イルカルボニル〕ピロリジン 参考例14 (2S,4S)−4−メルカプト−1−メチル−2−
〔4−(メチル−4−ニトロベンジルオキシカルボニル
アミジノ)ピペラジン−1−イルカルボニル〕ピロリジ
ン 参考例15 (2S,4S)−4−メルカプト−1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−〔(3R)−3−(4
−ニトロベンジルオキシカルボニルグアニジノ)ピロリ
ジン−1−イルカルボニル〕ピロリジン 参考例16 (2S,4S)−4−メルカプト−1−メチル−2−
〔(3R)−3−(4−ニトロベンジルオキシカルボニ
ルグアニジノ)ピロリジン−1−イルカルボニル〕ピロ
リジン 参考例17 (2S,4S)−4−メルカプト−1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−〔(3S)−4−(4
−ニトロベンジルオキシカルボニルアミジノ)−3−メ
チルピペラジン−1−イルカルボニル〕ピロリジン 参考例18 (2S,4S)−4−メルカプト−1−メチル−2−
〔(3R)−4−(4−ニトロベンジルオキシカルボニ
ルアミジノ)−3−メチルピペラジン−1−イルカルボ
ニル〕ピロリジン 参考例19 (2S,4S)−4−メルカプト−1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−〔1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニルアミジノ)ピペリジン−4−イ
ルカルバモイル〕ピロリジン 参考例20 (2S,4S)−4−メルカプト−1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−〔(3S)−1−(4
−ニトロベンジルオキシカルボニルアミジノ)ピロリジ
ン−3−イルカルバモイル〕ピロリジン 参考例21 (2S,4S)−4−メルカプト−1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−〔1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニルアミジノ)アゼチジン−3−イ
ルカルバモイル〕ピロリジン 参考例22(1R,5R,6S)−2−(ジフェニルホスホリルオ
キシ)−6−〔(1R)−1−ヒドロキシエチル〕−1
−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸
4−ニトロベンジルエステル (1R,5R,6S)−2−オキソ−6−〔(1R)−
1−ヒドロキシエチル〕−1−メチル−1−カルバペナ
ム−3−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル(3.
63g)を乾燥アセトニトリル(72ml)に溶かし、氷冷
撹拌下に、ジフェニルリン酸クロリド(2.28ml)とジイ
ソプロピルエチルアミン(1.92ml)を滴下した。同条件
下で1時間撹拌したのち、反応液を濃縮した。残渣を酢
酸エチルに溶かし、水(2回)、食塩水で順次洗浄し、
硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。残渣を酢酸エチル
(10ml)に溶かして静置すると、結晶が析出した。イ
ソプロピルエーテル(500ml)で希釈したのち生成し
た結晶を濾取し、乾燥した。無色針状結晶(5.34g)を
得た。
【0147】融点 123〜125℃ 核磁気共鳴スペクトル (270MHz, CDCl3)δppm :1.2
2(3H,d,J=7.2Hz),1.33(3H,
d,J=6.6Hz),3.32(1H,dd,J=
6.6,2.6Hz),3.42−3.56(1H,
m),4.20−4.31(2H,m),5.22(1
H,d,J=13.8Hz),5.35(1H,d,J
=13.8Hz),7.13−7.40(10H,
m),7.55(1H,d,J=8.6Hz),8.1
3(2H,d,J=8.6Hz).
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61K 31/55 A61P 31/04 A61P 31/04 C07D 487/04 134 (72)発明者 渡邉 克彦 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共 株式会社内 (72)発明者 石川 勝也 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共 株式会社内 (72)発明者 安田 紘 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共 株式会社内 (72)発明者 大屋 哲 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共 株式会社内 (72)発明者 宇津井 幸男 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共 株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 477/00 A61K 31/40 A61K 31/415 A61K 31/435 A61K 31/495 A61K 31/55 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 を有するカルバペネム誘導体およびその薬理上許容され
    る塩。式中、R1 は水素原子またはメチル基であり、R
    2 は水素原子、置換基を有するかもしくは有しない低級
    アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基また
    は−C(=NH)R0 基(式中、R0 は水素原子または
    低級アルキル基を示す)を示し、R10は水素原子または
    生体内で加水分解を受けるエステル残基を示す。Aは次
    の一般式からで示されるいずれかの基を示す。 一般式 【化2】 (式中、nは1,2,3のいずれかを示し、R3 ,R4
    およびR5 は互に独立に水素原子、低級アルキル基また
    はR3 がR5 若しくはR4 と結合した−(CH2s
    W−(CH2 t −基(式中、sおよびtは1,2,3
    のいずれかを示し、Wは単結合、酸素原子または硫黄原
    子を示す)を示し、R6 およびR7 は環上の置換基を示
    し互いに独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有す
    るかもしくは有しない低級アルキル基、ヒドロキシ基、
    カルボキシ基、カルバモイル基、アミノ基、シアノ基ま
    たはカルバモイルオキシ基を示す。) 一般式 【化3】 (式中、mは0,1または2を示し、dは0または1を
    示し、R3 ,R4 およびR5 は前述したものと同意義を
    示し、R8 は水素原子、置換基を有するかもしくは有し
    ない低級アルキル基、低級アルケニル基または低級アル
    キニル基を示す。R9 は環上の置換基を示し、水素原
    子、置換基を有するかもしくは有しない低級アルキル
    基、弗素原子、塩素原子、ヒドロキシ基、アミノ基、シ
    アノ基、カルバモイルオキシ基、カルボキシ基またはカ
    ルバモイル基を示す。) 一般式 【化4】 (式中、1は0,1または2を示し、R3 ,R4 ,R5
    およびR9 は前述したものと同意義を示し、R11は水素
    原子または低級アルキル基を示す。) 一般式 【化5】 (式中、Pは1または2を示し、R3 ,R4 およびR5
    は前述したものと同意義を示し、R12およびR13は互に
    独立に水素原子または置換基を有するかもしくは有しな
    い低級アルキル基を示す。)
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