JP2003183282A - カルバペネム化合物 - Google Patents

カルバペネム化合物

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JP2003183282A
JP2003183282A JP2001390381A JP2001390381A JP2003183282A JP 2003183282 A JP2003183282 A JP 2003183282A JP 2001390381 A JP2001390381 A JP 2001390381A JP 2001390381 A JP2001390381 A JP 2001390381A JP 2003183282 A JP2003183282 A JP 2003183282A
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under reduced
mmol
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JP2001390381A
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English (en)
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Takeshi Takasaki
毅 高崎
Koichi Sato
浩一 佐藤
Takao Abe
阿部  隆夫
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Pfizer Japan Inc
Original Assignee
Wyeth Lederle Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 β−ラクタマーゼならびに腎デヒドロペプチ
ダーゼに対する優れた耐性を有し、強力な抗菌活性を有
する新規なカルバペネム系化合物の提供。 【解決手段】 次式(I): 【化1】 (式中、R は水素原子またはカルボキシ基の保護基
を表し、R は水素原子または置換もしくは非置換の
低級アルキル基を表し、環Aは少なくとも1つの窒素原
子を有する5または6員環の複素環を表す。)で示され
るカルバペネム化合物またはその薬理学的に許容し得る
塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カルバペネム系抗
生物質に係り、詳細には、カルバペネム骨格の1位にβ
−配置のメチル基を有し、かつ2位の側鎖に特異的な官
能基を導入したカルバペネム化合物、およびそれらを有
効成分として含有する抗菌剤に関する。
【0002】
【従来の技術】チエナマイシン[US特許第3,95
0,357号;J.Am.Chem.Soc.,10
0,313(1987)]の発見以来、カルバペネム系
抗生物質として種々の化合物の合成研究が精力的に行わ
れてきており、そのなかで、実用的なカルバペネム系抗
生物質としてイミペネム(imipenem:INN)
が開発・市販され、臨床的に広く使用されるに至ってい
る。
【0003】しかしながら、カルバペネム系抗生物質と
して最初に登場したイミペネムは、広範囲にわたるグラ
ム陽性菌、グラム陰性菌に対して優れた抗菌活性を示す
ものの、生体内において腎デヒドロペプチダーゼ(DH
P)により分解・不活性化が短時間のうちに生じてしま
うという欠点を有している。そのため、イミペネムは単
独で投与することができず、DHP阻害剤と併用し、そ
の分解・不活性化を抑制してやらなければならない。し
たがって、この化合物の実際的な製剤は、DHP阻害剤
の一種であるシラスタチン(cilastatin:I
NN)と併用したイミペネム/シラスタチンの配合処方
となっている。
【0004】ところで、臨床的に使用される抗菌剤とし
ては、抗菌剤本来の抗菌活性がそのまま発揮されるのが
好ましく、また、併用するDHP阻害剤が生体内の他の
組織において好ましからざる副作用を発揮する恐れがあ
ることも考えられるので、配合処方は極力回避したほう
が良いことはいうまでもない。そのため、抗菌活性と同
時にDHPに対する耐性をも保有するカルバペネム化合
物の開発が強く要望されていた。
【0005】その後、上述の目的を達成させるものとし
て、1位にメチル基を導入した1−メチルカルバペネム
化合物が登場し、この化合物はDHP−Iに対する耐性
を有すると共に、さらに1−メチル置換基のない対応す
るカルバペネム化合物に比較して化学的により安定なも
のであることが確認されてきている。
【0006】したがって、かかる背景のもとに、より抗
菌活性の優れた化合物を開発するべく、1−メチルカル
バペネム化合物における他の部位の置換基、特に2位の
側鎖の置換基を変換した様々な化合物の合成・研究が行
われ、その結果、単独投与可能なカルバペネム系抗生物
質として、メロペネム(meropenem)、ビアペ
ネム(biapenem)等が開発されてきている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】カルバペネム系化合物
は、幅広い菌種に対して抗菌活性を示すものであるが、
現在臨床の場で一般的に使用されているβ−ラクタム系
抗生物質で問題とされている耐性菌の出現が予想され
る。すなわち、新規カルバペネム系抗生剤についても、
当初有効でありながら長期間の使用により、徐々に耐性
菌が出現することは十分に予想される。したがって、抗
菌剤の分野においては常に新規で、有効性の高い化合物
の開発が求められている。
【0008】本発明は、このような現状下にあって、β
−ラクタマーゼならびに腎デヒドロペプチダーゼに対す
る優れた耐性を有し、しかも強力な抗菌活性が期待され
る新規なカルバペネム系化合物を提供することを課題と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、本発明はその態様として次式(I):
【0010】
【化2】
【0011】(式中、R は水素原子またはカルボキ
シ基の保護基を表し、R は水素原子または置換もし
くは非置換の低級アルキル基を表し、環Aは少なくとも
1つの窒素原子を有する5または6員環の複素環を表
す。)で示されるカルバペネム化合物またはその薬理学
的に許容し得る塩を提供する。
【0012】本発明が提供するカルバペネム化合物は、
1−メチルカルバペネム化合物の2位の側鎖に、これま
で検討されていない特異的な官能基を導入した新規化合
物であり、優れた抗菌活性を有するものである。したが
って本発明はさらに別の態様として、上記式(I)で示
されるカルバペネム化合物を有効成分として含有する抗
菌剤を提供するものでもある。
【0013】以下に、本発明の化合物についてさらに詳
細に説明するが、明細書中で使用される用語はそれぞれ
次の意味を有する。
【0014】「低級」なる語は、この語が付された基ま
たは化合物の炭素原子数が1〜7程度、好ましくは1〜
4個であることを意味する。
【0015】また、「低級アルキル基」は、直鎖状また
は分岐鎖状のいずれであってもよく、例えば、メチル、
エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イ
ソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペ
ンチル、イソペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、
n−ヘプチル、イソヘプチル等が挙げられる。
【0016】これらの低級アルキル基に置換し得る置換
基としては、水酸基;低級アルキルオキシ基;塩素原
子、臭素原子等のハロゲン原子;モノ置換アミノ基;ジ
メチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルエチルアミノ等
のジ置換アミノ基;アミジノ基;グアジニノ基;ニトロ
基;アセチル基等を例示することができる。
【0017】また、R によって表される「カルボキ
シ保護基」としては、例えば、エステル残基を例示する
ことができ、かかるエステル残基としては、メチル、エ
チル、n−プロピル、iso−プロピル、n−、iso
−、tert−ブチル、n−ヘキシルエステル等の低級
アルキルエステル残基;ベンジル、p−ニトロベンジ
ル、o−ニトロベンジル、m−ニトロベンジル、2,4
−ジニトロベンジル、p−クロロベンジル、p−ブロモ
ベンジル、p−メトキシベンジル等のアラルキルエステ
ル残基;アセトキシメチル、アセトキシエチル、プロピ
オニルオキシメチル、n−、iso−ブチリルオキシメ
チル、ピバロイルオキシメチル等の低級脂肪族アシルオ
キシメチルなどが挙げられる。
【0018】さらに、環「A」で示される「少なくとも
1つの窒素原子を有する5または6員環の複素環」と
は、窒素原子を1つ有する5または6員環の複素環、窒
素原子を2つ有する5または6員環の複素環、窒素原子
ならびに硫黄原子をそれぞれ1つ有する5または6員環
の複素環、窒素原子ならびに酸素原子をそれぞれ1つ有
する5または6員環の複素環等である。
【0019】したがって、本発明が提供するカルバペネ
ム化合物における2位の置換基として代表的な置換基の
例を示すと、下記のような置換基を例示することができ
る。
【化3】 (式中、R は前記定義と同一である。)
【0020】しかして、本発明が提供するカルバペネム
化合物として、特に好ましい具体的化合物としては、例
えば、以下表1に示す化合物を挙げることができる。
【0021】
【表1】表1
【0022】
【表2】表1(続き)
【0023】本発明が提供するカルバペネム化合物の薬
理学的に許容し得る塩としては、医薬として通常許容さ
れる無機および有機の無毒性塩類が挙げられる。無機塩
としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアル
カリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカ
リ土類金属塩;アンモニウム塩等が挙げられる。有機塩
としては、例えば、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、
ピコリン塩、エタノールアミン塩、トリエタノールアミ
ン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジ
ルエチレンジアミン塩等の有機アミンのような塩基との
塩等を挙げることができる。
【0024】さらに、塩酸塩、硝酸塩、臭化水素酸塩、
硫酸塩、リン酸塩等の無機酸との塩;ギ酸塩、酢酸塩、
トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタン
スルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩等の有機酸との
塩;アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸等の塩
基性アミノ酸との塩を例示することもできる。
【0025】本発明のカルバペネム化合物の製造方法を
模式的に示せば、下記反応式のとおりである。
【0026】
【化4】
【0027】上記反応式において、R はアシル基を
表し、R はカルボキシ保護基を表し、R 、R
および環Aは前記定義と同一である。
【0028】R によって表される「アシル基」は、
単に有機カルボン酸のカルボキシル基からOH基を除い
た残りの原子団のみならず、広義に有機スルホン酸や有
機リン酸から誘導されるアシル基をも包含し、例えば、
アセチル、プロピオニル、ブチリル等の低級アルカノイ
ル基;メタンスルホニル、トリフルオロメタンスルホニ
ル等の(ハロ)低級アルキルスルホニル基;ベンゼンス
ルホニル、p−ニトロベンゼンスルホニル、p−ブロモ
ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル、2,4,6
−トリイソプロピルベンゼンスルホニル基等の置換もし
くは未置換のアリールスルホニル基;ジフェニルホスホ
リル基等が挙げられる。
【0029】また、R によって表される「カルボキ
シ保護基」としては、前記したRによって表されるカ
ルボキシ保護基と同義であり、具体的には、例えば、エ
ステル残基を例示することができ、かかるエステル残基
としては、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プ
ロピル、n−、iso−、tert−ブチル、n−ヘキ
シルエステル等の低級アルキルエステル残基;ベンジ
ル、p−ニトロベンジル、o−ニトロベンジル、m−ニ
トロベンジル、2,4−ジニトロベンジル、p−クロロ
ベンジル、p−ブロモベンジル、p−メトキシベンジル
等のアラルキルエステル残基;アセトキシメチル、アセ
トキシエチル、プロピオニルオキシメチル、n−、is
o−ブチリルオキシメチル、ピバロイルオキシメチル等
の低級脂肪族アシルオキシメチルなどが挙げられる。な
かでもp−ニトロベンジル基が好ましく使用される。
【0030】上記反応式によって表される合成経路にお
いて、工程(a)は、式(II)の化合物に式(II
I)の化合物を反応させて、式(IV)の化合物を得る
工程である。反応は、例えば、式(II)の化合物と約
0.5〜約5倍モル量、好ましくは約0.8〜約3倍モ
ル量の式(III)の化合物を、テトラヒドロフラン、
ジクロルメタン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ヘキサメチル
ホスホラン等の適当な溶媒中で、好ましくは炭酸水素ナ
トリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジイソプ
ロピルエチルアミン等の塩基、特に好ましくはジイソプ
ロピルエチルアミン等の存在下に、約−40℃〜約25
℃の範囲内の温度、好ましくは氷冷下で約30分〜約2
4時間反応させることにより行うことができる。
【0031】反応は、不活性ガス、例えば窒素ガスまた
はアルゴンガス気流中で行うことが好ましいが、必ずし
も必須的なものではない。
【0032】本工程で得られる式(IV)の化合物は、
そのまま次の反応に付すこともできるが、例えば、濾
過、抽出、洗浄、溶媒留去、乾燥、クロマトグラフィー
等の通常の精製手段によって精製することができる。
【0033】次いで、得られた式(IV)の化合物は、
工程(b)により、例えばソルボリシスまたは水素添加
のようなそれ自体既知の脱保護基反応に付すことによ
り、本発明の化合物である式(I)で表されるカルバペ
ネム化合物に変換される。
【0034】具体的には、式(IV)の化合物を、例え
ば、pH5〜7程度の酢酸緩衝液、モルホリノプロパン
スルホン酸−水酸化ナトリウム緩衝液、もしくはリン酸
緩衝液、これらの緩衝液とアルコール性溶媒および/若
しくはテトラヒドロフランとの混合液、またはリン酸水
素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、重炭酸ナトリ
ウム等を含むテトラヒドロフラン−水、テトラヒドロフ
ラン−エタノール−水、ジオキサン−水、ジオキサン−
エタノール−水、n−ブタノール−水等の混合溶媒中
で、約1〜5気圧程度の水素を用い、酸化白金、パラジ
ウム−活性炭、水酸化パラジウム−活性炭などの水素添
加触媒の存在下に、約0〜約50℃の範囲内の温度で約
0.25〜約5時間処理することにより行うことができ
る。
【0035】また、保護基R の脱離は、緩衝液中に
て亜鉛で処理することにより実施することもできる。例
えば、式(IV)の化合物をpH5〜7程度の緩衝液、
例えば、リン酸緩衝液、酢酸緩衝液、モルホリノプロパ
ンスルホン酸緩衝液、N−メチルモルホリン酸緩衝液中
にて、亜鉛と処理することにより行うことができる。
【0036】使用し得る亜鉛としては、例えば亜鉛粉
末、華状亜鉛、顆粒亜鉛が挙げられ、その使用量は特に
限定されないが、一般には反応すべき化合物1重量部に
対して1〜10重量部、好ましくは1〜5重量部の範囲
内とすることができる。また、本脱離反応においては、
必要に応じて有機溶媒を併用してもよく、そのような溶
媒としては、エタノール、プロパノール、n−ブタノー
ルなどのアルコール系溶媒;ジエチルエタノール、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒;アセ
トニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド等が挙げられる。反応は、通常、約−20℃〜約5
0℃、好ましくは室温〜約30℃の温度下で、0.1な
いし5時間程度処理することにより完了させることがで
きる。
【0037】かくして、本発明の目的化合物である式
(I)[式中、R が水素原子で表される化合物]で
示されるカルバペネム化合物を得ることができ、当該化
合物は、上記の通常の手段により精製されるほか、必要
に応じてイオン交換樹脂または高分子吸着樹脂を用いて
精製することにより、高純度で単離され得る。
【0038】なお、本発明の式(I)で示される目的化
合物のうち、R がカルボキシ保護基である化合物
は、R が水素原子である化合物から、該当するエス
テル化反応を行うことにより製造することができる。
【0039】また、以上に述べた製造方法において、出
発原料として使用される前記式(III)の化合物は、
後記する実施例に準じた方法にしたがって、適宜製造す
ることができる。
【0040】本発明によって提供されるカルバペネム化
合物は、前記のとおり従来の文献に開示されていない全
く新規な化合物であって、抗菌力が特異的に優れている
点に特徴がある。本発明の化合物の優れた抗菌力は、以
下の抗菌試験の結果により証明される。
【0041】[抗菌試験] 1.試験法 日本化学療法学会標準法[Chemotherapy,vol.29,76
〜79(1981)]に準じた寒天平板希釈法による。すなわ
ち、被検菌のMuller-Hinton(MH)寒天液体培地上で
37℃にて、一夜培養した液を、約10 cells/mlに
なるようにBuffered saline gelatin(BSG)溶液で
希釈し、ミクロプランターを用いて試験化合物含有MH
寒天培地に約5μl接種し、37℃で18時間培養後、
被検菌の発育が認められない最小濃度をもって、Minimu
m inhibitory concentration(MIC)とした。
【0042】ここで使用した菌株は、標準菌株およびメ
チシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillin
resistant Staphycococus
aureus(MRSA)LJ02−057株、LJ0
2−597株を用いた。また、試験化合物としては、後
記実施例で得られた化合物(1)、(2)ならびにカル
バペネム系抗生剤として臨床的に使用されているイミペ
メム(IPM)およびMRSAに対する第一選択抗生剤
であるバンコマイシン(VCM)を用いた。
【0043】2.結果 その結果を下記表2に示す。
【0044】
【表3】表2:MIC(μg/ml)
【0045】上記の結果から、本発明のカルバペネム化
合物は、優れた抗菌力を有することが判明する。また、
特にMRSAに対する抗菌作用が強いものであることが
判明する。さらに本発明の化合物は、1位がβ−配置で
メチル基が導入されていること、ならびに2位の置換基
として特異的な官能基を有している構造上の特徴より、
腎デヒドロペプチダーゼ(DHP)による攻撃に対して
も極めて安定であり、かつ化学的および物理的安定性も
高いものである。
【0046】[毒性試験]体重20〜23gのddy系
雄性マウスを10匹使用し、後記実施例で得た本発明の
カルバペネム化合物を含む溶液を皮下投与し、1週間に
わたる観察を行った。その結果、本発明のカルバペネム
化合物は500mg/kgの投与でもすべて異常なく生
存したことが観察された。
【0047】したがって、本発明の化合物は、腎DHP
阻害剤との併用が必要でなく、単独で使用することがで
き、しかも種々の病原菌による細菌感染症の治療や予防
に有用な抗菌剤となることが期待される。
【0048】本発明のカルバペネム化合物またはその薬
理学的に許容し得る塩は、これを抗菌剤として使用する
に際して、その抗菌的有効量を含有する薬剤学的組成物
の形で、ヒトをはじめとする哺乳動物に投与することが
できる。その投与量は、処置すべき患者の年齢、体重、
症状、薬剤の投与形態、医師の診断等に応じ広範囲にわ
たり変えることができるが、一般に、成人に対しては1
日当たり約200mg〜約3,000mgの範囲の用量
が標準的であり、これを1日1回または数回に分けて経
口的、非経口的または局所的に投与することができる。
【0049】しかして、上記の薬剤学的組成物は、医
薬、特に抗生物質の製剤において慣用されている無機ま
たは有機の固体または液体の製剤担体、または希釈剤、
例えばデンプン、乳糖、白糖、結晶セルロース、リン酸
水素カルシウム等の賦形剤;アカシア、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、アルギン酸、ゼラチン、ポリビニルピ
ロリドン等の結合剤;ステアリン酸、ステアリン酸マグ
ネシウム、タルク、水添植物油等の滑沢剤;加工デンプ
ン、カルシウムカルボキシメチルセルロース、低置換ヒ
ドロキシプロピルセルロース等の崩壊剤;非イオン系界
面活性剤、アニオン系界面活性剤等の溶解補助剤と共
に、経口的、非経口的または局所的投与に適した剤形に
製剤化することができる。
【0050】経口投与に適した剤形には、錠剤、コーテ
ィング剤、カプセル剤、トローチ剤、散剤、細粒剤、顆
粒剤、ドライシロップ剤等の固形製剤、あるいはシロッ
プ剤等の液体製剤が挙げられる。非経口投与に適した剤
形としては、例えば注射剤、点滴剤、坐剤等が包含さ
れ、また、局所投与に適した剤形には、軟膏、チンキ、
クリーム、ゲル等が挙げられる。これらの製剤は、製剤
学の分野でそれ自体周知の方法により調製することがで
きる。その中でも、本発明のカルバペネム化合物は、特
に注射剤の形態で非経口的に投与するのが好適である。
【0051】
【実施例】以下に、製造例、実施例、製剤例等により本
発明のカルバペネム化合物をさらに詳細に説明するが、
本発明は以下の記載によって何ら限定されるものではな
いことはいうまでもない。
【0052】なお、以下の記載中において、化合物に付
された番号は化合物番号を意味し、また各記号は、それ
ぞれ下記の意味を有する。 Me :メチル Et :エチル Ac :アセチル PNB :p−ニトロベンジル PNZ :p−ニトロベンジルオキシカルボニル Trt :トリチル Z :ベンジル
【0053】実施例1:(4R,5S,6S)−3−
[1−(7−アミノメチル−3,4−ジヒドロキナゾリ
ン−2−イル)アゼチジン−3−イルチオ]−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−4−メチル−7−
オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−
エン−2−カルボン酸[化合物(1)]の製造
【0054】
【化5】
【0055】(2−アミノ−4−ヒドロキシメチルフェ
ニル)メタノール(20) 水素化リチウムアルミニウム(3.80 g、100 mmol)のテ
トラヒドロフラン(200 mL)溶液に0℃にてジメチル
2−アミノテレフタレート(19)(10.46 g、50 mmo
l)をゆっくり加えた。反応液を室温まで昇温させ、窒
素気流中19時間攪拌した後、50%炭酸カリウム水溶
液を加え5分間攪拌した。懸濁液を濾過した後、減圧濃
縮した。得られた残渣にジクロルメタンを加え、50%
炭酸カリウム水溶液で洗浄し、無水炭酸カリウムで乾燥
した後、減圧濃縮して化合物(20)を7.20g(収
率:94%)淡黄色結晶として得た。
【0056】1H NMR(400 MHz, CD3OD)δ:4.49(s, 2H),
4.56(s, 2H), 6.67(dd, 1H, J=1.3,7.6 Hz), 6.75(s,
1H), 7.06(d, 1H, J=7.6Hz).
【0057】ベンジル(2,5−ビスヒドロキシメチル
フェニル)カルバメート(21) 上記で得られた化合物(20)(12.56 g、82.00 mmo
l)、炭酸水素ナトリウム(8.955 g、106.6 mmol)の水
(320 mL)およびジオキサン(160 mL)溶液に窒素気流
中0℃にてベンジルクロロホルメート(18.18 g、106.6
mmol)のジオキサン(30 mL)溶液を、5分間を要して
滴下し、次いで1時間反応させた。反応後、懸濁液を濾
過し、濾取物を水とエーテルにて洗浄した。母液は減圧
濃縮し、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥した後、減圧濃縮し、残渣を酢酸エチル−エーテル
混液で再結晶した。両化合物を合わせ、目的とする化合
物(21)を無色粉末として19.8g(収率:84.
4%)得た。
【0058】1H NMR(400 MHz, CDCl3) δ:1.78(br, 1
H), 1.99(br, 1H), 4.68(s, 4H), 5.21(s, 2H), 7.06
(d, 1H, J=7.7Hz), 7.15(d, 1H, J=7.7Hz), 7.32〜7.44
(m, 5H),7.97(s, 1H), 7.99(s, 1H).
【0059】ベンジル(2,5−ビスクロロメチルフェ
ニル)カルバメート(22) チオニルクロライド(20 mL)に氷冷下、上記で得た化
合物(21)(5.5 g、19 mmol)を加え窒素気流中、室
温で2.5時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮した後
クロロホルムを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、
飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで
乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(溶出液:クロロホルム)で精製
し、標記化合物(22)を薄茶色結晶として4.6g
(収率:74%)得た。
【0060】1H NMR(400 MHz, CDCl3) δ: 4.57(s, 2
H), 4.58(s, 2H), 5.24(s, 2H), 7.00(s, 1H), 7.14(d
d, 1H, J=1.7, 7.8Hz), 7.27(d, 1H, J=7.8 Hz), 7.33
〜7.45(m,5H), 7.96(s, 1H).
【0061】ベンジル(2,5−ビスアジドメチルフェ
ニル)カルバメート(23) 上記で得た化合物(22)(15.20 g、46.9 mmol)、ナ
トリウムアジド(98%含量)(6.53 g、98.4 mmol)のジ
メチルホルムアミド(93 mL)溶液を窒素気流中2時間
20分、100℃にて加熱攪拌した。反応溶液に酢酸エ
チルを加え水で洗浄し、水層を酢酸エチルで逆洗浄し
た。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶出液:クロロホルム:アセトン=1:0〜
99:1)で精製し、標記化合物(23)を淡黄色結晶と
して12.85g(収率:81%)得た。
【0062】1H NMR(400 MHz, CDCl3) δ:4.30(s, 2
H), 4.33(s, 2H), 5.21(s, 2H), 7.05(dd, 1H, J=1.6,
7.7Hz), 7.13(s, 1H), 7.22(d, 1H, J=7.7Hz), 7.32〜
7.43(m, 5H), 7.92(s, 1H).
【0063】2,5−ビスアミノメチルフェニルアミン
(24) 上記で得た化合物(23)(12.85 g、38.1 mmol)のメ
タノール(265 mL)溶液に10%パラジウム−炭素(50
%含水、 6.43 g)、1 mol/Lの塩酸−メタノール溶液(1
15 mL、115 mmol)を加え水素気流中、室温、400k
Paにて4時間反応させた。反応液を濾過し、濾液を減
圧濃縮後、ジクロロメタンを加え、50%炭酸カリウム
水溶液で洗浄した。水層をジクロロメタンで逆洗浄した
後、合わせた有機層を無水炭酸カリウムで乾燥し、減圧
濃縮して標記化合物(24)を薄黄色結晶として5.1
2g(収率:89%)得た。
【0064】1H NMR(400 MHz, CDCl3) δ:1.49(br, 4
H), 3.76(s, 2H), 3.88(s, 2H), 4.55(br, 2H), 6.63
(d, 1H, J=7.4Hz), 6.64(s, 1H), 7.00(d, 1H, J=7.4H
z).
【0065】7−アミノメチル−3,4−ジヒドロ−1
H−キナゾリン−2−チオン(25) 上記で得た化合物(24)(5.12 g、33.86 mmol)のエ
タノール(67 mL)溶液に二硫化炭素(2.036 mL)を加
え、室温にて30分反応させた。析出した結晶を濾取し
た後、ジメチルホルムアミド(37 mL)に溶かし、14
0℃にて30分反応させた。反応溶液を減圧濃縮し、得
られた残渣を再びクロロホルム−メタノールに溶解さ
せ、25gのシリカゲルに吸着させた後、減圧濃縮し
た。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶出液:クロロホルム:メタノール:28%アンモ
ニア水溶液=3:1:0〜60:20:1)で精製し、標記化合
物(25)を黄色結晶として2.2g(収率:34%)
得た。
【0066】1H NMR(400 MHz, CD3OD) δ:3.73(s, 2
H), 4.41(s, 2H), 6.80(s, 1H), 6.99(d, 1H, J=7.9H
z), 7.02(d, 1H, J=7.9Hz).
【0067】4−ニトロベンジル(2−チオキソ−1,
2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−7−イルメチ
ル)カルバメート(26) 上記で得た化合物(25)(2.19 g、11.3 mmol)およ
び炭酸水素ナトリウム(1.05 g、12.5 mmol)を、水(4
0 mL)およびジオキサン(80 mL)に溶かし、0℃にて
48.7%p−ニトロベンジルオキシカルボニルクロラ
イドの48.7%ジオキサン溶液(5.52 g、12.5 mmol)
を、5分間を要して滴下した。1時間攪拌後、反応液を
酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥後、20gのシリカゲルに吸
着させ、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン:酢酸
エチル=1:1〜1:2、次いでクロロホルム:メタノール
=9:1)で精製し、標記化合物(26)を薄黄色結晶と
して3.36g(収率:80%)得た。
【0068】1H NMR(400 MHz, DMSO-d6) δ:4.11(d, 2
H, J=6.1Hz), 4.31(s, 2H), 5.18(s,2H), 6.84(s, 1H),
6.85(d, 1H, J=7.6Hz), 7.02(d, 1H, J=7.6Hz), 7.60
(d, 2H, J=8.6Hz), 7.95(t, 1H, J=6.1Hz), 8.23(d, 2
H, J=8.6 Hz), 8.57(s, 1H), 10.37(s, 1H).
【0069】4−ニトロベンジル(2−メチルチオ−
3,4−ジヒドロキナゾリン−7−イルメチル)カルバ
メート(27) 上記で得た化合物(26)(3.19 g、8.56 mmol)のメ
タノール(85.6 mL)溶液にヨウ化メチル(2.2 mL、35.
3 mmol)を加え、窒素気流中1時間還流した。反応溶液
を減圧濃縮しクロロホルムを加え、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液、飽和食塩水にて洗浄し、有機層を無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮し、得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:クロロ
ホルム:メタノール=49:1〜16:1)で精製し、標記化
合物(27)を黄色アモルファスとして2.14g(収
率:65%)得た。
【0070】1H NMR(400 MHz, CDCl3) δ:2.53(s, 3
H), 4.33(d, 2H, J=5.9Hz), 4.53(s, 2H), 5.15(br, 1
H), 5.21(s, 2H), 5.88〜6.70(m, 3H), 7.51(d, 2H, J=
8.5Hz), 8.21(d, 2H, J=8.5Hz).
【0071】4−ニロトベンジル[2−(3−トリチル
チオアゼチジン−1−イル)−3,4−ジヒドロキナゾ
リン−7−イルメチル]カルバメート・塩酸塩(28) 上記で得た化合物(27)(2.14 g、5.54 mmol)およ
びトリチルチオアゼチジン塩酸塩(2.14 g、5.82 mmo
l)のメタノール(55.4 mL)溶液に、トリエチルアミン
(0.81 mL、5.81 mmol)を加え5時間還流した。反応終
了後、減圧濃縮し得られた残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(溶出液:クロロホルム:メタノール:
アセトン=18:1:1〜8:1:1)で精製し、標記化合物
(28)を薄黄色アモルファスとして3.64g(収
率:93%)得た。
【0072】1H NMR(400 MHz, CD3OD) δ:3.67(m, 1
H), 3.81(m, 2H), 4.10(m, 2H), 4.24(s, 2H), 4.44(s,
2H), 5.22(s, 2H), 6.93(s, 1H), 7.02(d, 1H, J=7.8H
z), 7.07(d, 1H, J=7.8Hz), 7.24〜7.41(m, 15H), 7.58
(d, 2H, J=8.5Hz), 8.22(d, 2H,J=8.5Hz).
【0073】4−ニトロベンジル[2−(3−メルカプ
トアゼチジン−1−イル)−3,4−ジヒドロキナゾリ
ン−7−イルメチル]カルバメート・塩酸塩(29) 上記で得た化合物(28)(3.64 g、5.15 mmol)のジ
クロルメタン(5.2 mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(5.
2 mL)およびトリメチルシラン(659.3 mg、5.67 mmo
l)を加え、室温で1時間反応させた。次いで反応溶液
を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(溶出液:クロロホルム:メタノール=19:1〜3:
1)により精製し、標記化合物(29)を薄紫色アモル
ファスとして2.18g(収率:91%)得た。
【0074】1H NMR(400 MHz, CD3OD) δ:3.96(m, 1
H), 4.09(t, 2H, J=8.6Hz), 4.27(s, 2H), 4.52(s, 2
H), 4.67(t, 2H, J=8.6Hz), 5.21(s, 2H), 7.00(s, 1
H), 7.04(d,1H, J=7.8Hz), 7.10(d, 1H, J=7.8Hz), 7.5
7(d, 2H, J=8.5Hz), 8.19(d, 2H, J=8.5Hz).
【0075】4−ニトロベンジル (4R,5S,6
S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−4−メ
チル−3−{1−[7−(4−ニトロベンジルオキシカ
ルボニルアミノメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン
−2−イル]アゼチジン−3−イルチオ}−7−オキソ
−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−
2−カルボキシレート(31)
【0076】上記で得た化合物(29)(2.18 g、4.70
mmol)およびp−ニトロベンジル(1R,5R,6
S)−2−ジフェニルホスホリルオキシ−6−[(R)
−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−カルバペネム
−3−カルボキシレート[化合物(30)](含有量 9
4.3%、 3.26 g、5.17 mmol)のアセトニトリル(47 mL)
溶液に、窒素気流中0℃にてジイソプロピルエチルアミ
ン(0.9 mL、0.66 mmol)を加えた後室温まで昇温させ
1.5時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮し、残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:クロロ
ホルム:メタノール=19:1〜3:1)により精製した。得
られた目的化合物のジフェニルリン酸塩に、クロロホル
ム−アセトン混液(9:1)を加え、1 mol/Lのクエン酸
水溶液、10%炭酸カリウム水溶液で洗浄した後、無水
炭酸カリウムで乾燥後、減圧濃縮して標記化合物(3
1)を黄色アモルファスとして1.54g(収率:43
%)得た。
【0077】1H NMR(400 MHz, Acetone-d6) δ:1.25
(d, 3H, J=7.3Hz), 1.28(d, 3H, J=6.2Hz), 3.34(dd, 1
H, J=2.6, 6.7Hz), 3.42(qd, 1H, J= 7.3, 9.2Hz), 3.9
1(m, 2H), 4.15(m, 1H), 4.25(d, 2H, J=5.4Hz), 4.27
〜4.33(m, 2H), 4.31(dd, 1H, J=2.6, 9.2Hz), 4.42(s,
2H), 4.48(dd, 2H, J=8.0, 16.1Hz), 5.25(s, 2H), 5.
31(d, 1H, J=14.1Hz), 5.54(d, 1H, J=14.1Hz), 6.74
(d, 1H, J=7.6Hz), 6.81(d, 1H, J=7.6Hz), 6.81(s, 2
H), 6.98(t, 1H, J=5.4Hz), 7.64(d, 2H, J=8.5Hz), 7.
80(d, 2H, J=8.8Hz), 8.23(d, 2H, J=8.5Hz), 8.23(d,
2H, J=8.8Hz).
【0078】(4R,5S,6S)−3−[1−(7−
アミノメチル−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イ
ル)アゼチジン−3−イルチオ]−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−4−メチル−7−オキソ−1−ア
ザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カル
ボン酸[化合物(1)] 上記で得た化合物(31)(2.22 g、2.88 mmol)と1
0%パラジウム−炭素(50%含水、 1.11 g)に、0.05 m
ol/Lのリン酸緩衝液 (111 mL)およびテトラヒドロフ
ラン(111 mL)を加え、水素気流中400kPaにて
1.5時間反応させた。次いで、反応液を濾過後、濾液
に水を加えn−ブタノールで洗浄した。水層を1 mol/L
の塩酸水溶液でpH5.73に調整した後、減圧濃縮
し、HP−21樹脂カラムクロマトグラフィー(溶出
液:水:アセトニトリル=1:0〜95:5)で精製し、得
られた溶出分画を減圧濃縮後、凍結乾燥し、標記化合物
(1)を白色アモルファスとして386.2mg(収
率:29%)得た。
【0079】1H NMR(400 MHz, D2O) δ:1.17(d, 3H, J
=7.2Hz), 1.27(d, 3H, J=6.3Hz), 3.22(m, 1H), 3.42(d
d, 1H, J=2.5, 6.2Hz), 4.11〜4.14(m, 2H), 4.14(s, 2
H), 4.18〜4.24(m, 2H), 4.32(m, 1H), 4.55(s, 2H),
4.60〜4.90(m, 2H), 7.09(s, 1H), 7.20(d, 1H, J=7.9H
z), 7.23(d, 1H, J=7.9Hz). IR(KBr):3397, 1757, 1668, 1570, 1523, 1389 cm-1. λmax(H2O):206, 218, 256 nm.
【0080】実施例2:(4R,5S,6S)−3−
[1−(7−グアニジノメチル−3,4−ジヒドロキナ
ゾリン−2−イル)アゼチジン−3−イルチオ]−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−4−メチル−7−
オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−
エン−2−カルボン酸[化合物(2)]の製造
【0081】
【化6】
【0082】7−[N’,N’’−ビス(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)グアニジノメチル]−3,4
−ジヒドロ−1H−キナゾリン−2−チオン(33)
実施例1と同様の方法により製造した化合物(32)
(920 mg, 4.76 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミ
ド(20 mL)に溶解し、N,N’−ビス(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−S−メチルイソチオ尿素
(1.06 g, 2.38 mmol)を加えた。その溶液を室温で
1.5時間攪拌した後、さらにN,N’−ビス(4−ニ
トロベンジルオキシカルボニル)−S−メチルイソチオ
尿素(1.06 g,2.38 mmol)とN,N−ジメチルホルム
アミド(10 mL)を添加し、2時間攪拌した。反応溶液
を減圧濃縮し、濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶出液:クロロホルム〜クロロホルム:アセ
トン=8:1)で精製し、減圧濃縮・減圧乾燥して、黄
色固体として化合物(33)を750.5mg(収率:
26.6%)得た。
【0083】H-NMR (400 MHz ; CDCl3)δ:4.51 (s,
2H), 4.60 (d, J=5.3Hz, 2H), 4.83 (s, 1H), 5.23 (s,
2H), 5.29 (s, 2H), 6.71 (s, 1H), 6.82 (s, 1H), 9.
63-7.01 (m, 2H), 7.54 (m, 4H), 8.18-8.25 (m, 4H),
8.49 (s, 1H), 8.59 (m, 1H).
【0084】7−[N’,N’’−ビス(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)グアニジノメチル]−2−
(3−トリチルチオアゼチジン−1−イル)−3,4−
ジヒドロキナゾリン(35):窒素気流下、上記で得た
化合物(33)(1.35 g, 2.28 mmol)をジクロロメタ
ン(23 mL)とメタノール(23 mL)に溶解させ、これに
ヨウ化メチル (0.71 mL, 11.4 mmol) を加え、12時間
攪拌還流した。反応溶液を減圧濃縮した後、再びジクロ
ロメタンとメタノールの混合溶媒に溶かし、10%炭酸
カリウム水溶液で3回、飽和食塩水で1回洗浄し、硫酸
マグネシウムで乾燥・濾過後、全量を5mLまで減圧濃
縮し、化合物(34)を得た。本化合物(34)はその
まま次の反応に付した。その化合物(34)の溶液に、
室温で3−トリチルチオアゼチジン塩酸塩(0.837 g,
2.28 mmol)を添加し26時間還流した。反応溶液を減
圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶出液:クロロホルム:アセトン:メタノール=8:
1:1)で精製し、減圧濃縮・減圧乾燥し、化合物(3
5)を1.46g(収率:69.3%)得た。
【0085】H-NMR (400 MHz ; CDCl3)δ:3.13 (m,
1H), 3.66 (br, 2H), 3.92 (br, 2H),4.27(s, 2H), 4.4
7 (d, J=5.5Hz, 2H), 5.20 (s, 2H), 5.27 (s, 2H), 6.
62 (s, 2H), 7.08 (s, 1H), 7.19-7.27 (m, 15H), 7.51
(m, 4H), 8.14 (m, 2H), 8.20 (m, 2H), 8.57 (t, J=
5.5 Hz, 1H).
【0086】4−ニトロベンジル (4R,5S,6
S)−3−[1−{7−[N’,N’’−ビス(4−ニ
トロベンジルオキシカルボニル)グアニジノメチル]−
3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル}アゼチジン−
3−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−4−メチル−7−オキソ−1−アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレー
ト(36):上記の化合物(35)(1.46 g, 1.58 mmo
l)をトリフルオロ酢酸(5.1 mL)に溶解し、室温でト
リエチルシラン(0.276 mL, 1.74 mmol)を加え、60
分間攪拌した。その後、反応液を減圧濃縮し、白色の残
渣を得た。その残渣をアセトニトリル(15.5 mL)に溶
解し、窒素気流下、氷冷しながら化合物(30)(938
mg, 1.58 mmol)を加えた。ジイソプロピルエチルアミ
ン(1.97 mL, 11.0 mmol)を滴加して1時間攪拌し、室
温に昇温後、3時間攪拌した。得られた反応液を減圧濃
縮し、残渣をクロロホルムに溶解させ、1 mol / Lのク
エン酸水溶液、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥・濾過
後、減圧濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(溶
出液:クロロホルム:メタノール=6:1)で精製し、減
圧濃縮した。濃縮残渣を再び、クロロホルムに溶解し、
10%炭酸カリウム水溶液で2回、飽和食塩水で1回洗
浄し、硫酸マグネシウムで乾燥・濾過後、減圧濃縮・減
圧乾燥して、黄色固体として化合物(36)を481m
g(収率:29.7%)得た。
【0087】H-NMR (400 MHz ; CDCl3)δ:1.24 (d,
J=7.2Hz, 3H), 1.37 (d, J=6.2Hz, 3H), 3.18 (m, 1H),
3.28 (dd, J=2.4, 6.9Hz, 1H), 3.97 (s, 2H), 4.11
(m, 1H), 4.25 (m, 2H), 4.42-4.55 (m, 6H), 5.24 (m,
5H), 5.49 (d, J=13.6Hz, 1H),6.80 (m, 3H), 7.53
(d, J=8.4Hz, 4H), 7.65 (d, J=8.6Hz, 2H), 8.15-8.25
(m, 6H), 8.52 (m, 1H).
【0088】(4R,5S,6S)−3−[1−(7−
グアニジノメチル−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−
イル)アゼチジン−3−イルチオ]−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−4−メチル−7−オキソ−1−
アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カ
ルボン酸[化合物(2)] 上記の化合物(36)(470 mg, 0.457 mmol)、10%
パラジウム−炭素(50%含水、 470 mg)および0.05 m
ol/Lのリン酸緩衝液(pH 6.85、 24 mL)のテトラヒドロ
フラン(24 mL)溶液を水素気流中、400kPaの加
圧下室温で1.5時間、水素添加反応させた。反応終了
後、吸引濾過にて触媒を除去し、濾液にn−ブタノール
(100 mL)および0.05mol/Lのリン酸緩衝液(pH 6.58)
(100 mL)を加え、分液した。n−ブタノール層を0.05
mol/Lのリン酸緩衝液(pH 6.58、50 mL)で2回再抽出
し、得られた水層を全て集めた後、全量が35mLにな
るまで減圧濃縮した。濃縮溶液をHP−21樹脂カラム
クロマトグラフィー(溶出液:5%アセトニトリル水溶
液、10%アセトニトリル水溶液、15%アセトニトリ
ル水溶液、20%アセトニトリル水溶液で順に溶出)に
て精製し、得られた溶出分画を減圧濃縮後、凍結乾燥し
無色無定形固体として、標記化合物(2)を85.4m
g(収率:37.4%)得た。
【0089】H-NMR (400 MHz ; D2O)δ:1.00 (d, J=
7.1Hz, 3H), 1.11 (d, J=6.3Hz, 3H),3.04 (dq, J=7.3,
9.0Hz, 1H), 3.25 (dd, J=2.5, 6.3Hz, 1H), 3.91 (m,
2H),4.05 (m, 2H), 4.13 (m, 1H), 4.25 (s, 2H), 4.3
6 (s, 2H), 4.52 (m, 2H), 6.83 (s, 1H), 6.95 (d, J=
7.9Hz, 1H), 7.02 (d, J=7.9Hz, 1H). IR(KBr):3196, 1749, 1669, 1569, 1145, 1282 cm-1. λmax(H2O):290, 255, 216, 205 nm.
【0090】実施例3:(4R,5S,6S)−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−3−[1−(3H
−イソインドール−1−イル)アゼチジン−3−イルチ
オ]−4−メチル−7−オキソ−1−アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸[化
合物(10)]の製造
【0091】
【化7】
【0092】2,3−ジヒドロイソインドール−1−オ
ン(38) イソインドール−1,3−ジオン(37)(1.5 g, 10.
2 mmol)をトリフルオロ酢酸(7.5 mL)に溶解し、10
%パラジウム−炭素(3.0 g, 50%含水)と酢酸エチル
(150 mL)を加えた。その溶液を水素気流下(風船)、
室温で8時間攪拌した。反応溶液を濾過して、不溶物を
濾去し、濾液を減圧濃縮した。濃縮残渣をクロロホルム
に溶解させ、水(2回)、飽和食塩水(1回)で洗浄
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮・減圧乾
燥して、無色固体として標記化合物(38)を978m
g(収率:72.0%)得た。
【0093】H−NMR (400 MHz ; CDCl3)δ:4.48 (S,
2H), 7.48 (m, 2H), 7.57 (m, 1H),7.88 (d, J=7.2Hz,
1H), 8.33 (br, 1H).
【0094】2,3−ジヒドロイソインドール−1−チ
オン(39) 窒素気流下、上記で得た化合物(38)(0.978 g, 7.3
46 mmol)のテトラヒドロフラン(8 mL)懸濁溶液に、
ローソン試薬(1.486 g, 3.673 mmol)を加えた。その
溶液を60℃で1時間攪拌後、減圧濃縮した。得られた
濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出
液:クロロホルム、クロロホルム:アセトン=8:1)で
精製、減圧濃縮した。得られる固体をクロロホルム/ヘ
キサンおよびジエチルエーテル/ヘキサンで懸濁洗浄
後、減圧乾燥して、青色固体として標記化合物(39)
を704.6mg(収率:64.3%)得た。
【0095】H−NMR (400 MHz ; CDCl3)δ:4.66 (s,
2H), 7.53 (t, J=7.7Hz, 2H), 7.61(m, 1H), 8.10 (d,
J=7.7Hz, 1H), 8.48 (br, 1H).
【0096】3−メチルチオ−1H−イソインドール・
ヨウ化水素酸塩(40) 窒素気流下、上記の化合物(39)(566.7 mg, 3.80 m
mol)のジクロロメタン(11 mL)溶液にヨウ化メチル
(1.18 mL, 19.0 mmol)を加え、50℃で3時間攪拌し
た。反応溶液を減圧濃縮し、生じる結晶をジエチルエー
テルで3回懸濁洗浄した。その結晶を減圧乾燥し、暗黄
緑色結晶として標記化合物(40)を1.10g(収
率:99.4%)得た。
【0097】H−NMR (400 MHz ; CDCl3)δ:3.32 (s,
3H), 5.27 (s, 2H), 7.69 (t, J=7.5Hz, 1H), 7.82
(d, J=7.7Hz, 1H), 7.89 (m, 3H).
【0098】3−[(3−トリチルチオ)アゼチジン−
1−イル]−1H−イソインドール・塩酸塩(41) 室温で、上記で得た化合物(40)(1.43 g, 4.91 mmo
l)のジクロロメタン(20 mL)溶液に飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液(10 mL)を加え、2回分液洗浄し、続い
て飽和食塩水で1回分液洗浄した。そのジクロロメタン
溶液を硫酸マグネシウムで乾燥後、全量10 mLまで減圧
濃縮した。その溶液に3−トリチルチオアゼチジン塩酸
塩(1.807 g, 4.91 mmol)を添加し14時間還流させ
た。反応溶液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶出液:クロロホルム:メタノール
=95:5)で3回精製し、減圧濃縮・減圧乾燥し、標記
化合物(41)を1.20g(収率:50.7%)得
た。
【0099】H−NMR (400 MHz ; CDCl3)δ:3.74 (m,
1H), 4.16 (br, 2H), 4.51 (br, 2H), 4.73 (s, 2H),
7.25-7.35 (m, 10H), 7.41-7.44 (m, 6H), 7.51 (t, J=
7.7Hz,1H), 7.57 (d, J=7.7Hz, 1H), 7.66 (t, J=7.7H
z, 1H).
【0100】4−ニトロベンジル (4R,5S,6
S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−3−
[1−(3H−イソインドール−1−イル)アゼチジン
−3−イルチオ]−4−メチル−7−オキソ−1−アザ
ビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボ
キシレート(42)
【0101】上記で得た化合物(41)(1.2 g, 2.49
mmol)をトリフルオロ酢酸(7.5 mL)に溶解した。室温
で、トリエチルシラン(0.436 mL, 2.74 mmol)を加
え、15分間攪拌した。その後、反応液を減圧濃縮し、
白色の残渣を得た。その残渣をアセトニトリル(22 m
L)に溶解し、窒素気流下、氷冷しながら化合物(3
0)(1.33 g, 2.24 mmol)を加えた。ジイソプロピル
エチルアミン(1.55 mL, 8.72mmol)を滴加して1.5
時間攪拌し、室温に昇温後、15時間攪拌した。得られ
た反応液を減圧濃縮し、残渣をジエチルエーテルで3回
懸濁洗浄した。洗浄後の残渣をクロロホルムに溶解さ
せ、シリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:クロロホ
ルム:アセトン=8:1、クロロホルム:メタノール=
8:1、4:1)で精製し、減圧濃縮した。濃縮残渣を再
び、クロロホルムに溶解し、10%炭酸カリウム水溶液
で3回、飽和食塩水で1回洗浄し、硫酸マグネシウムで
乾燥・濾過後、減圧濃縮した。残渣をジエチルエーテル
で3回、懸濁洗浄し減圧乾燥して、淡黄色結晶として標
記化合物(42)を520mg(収率:38.1%)得
た。
【0102】H−NMR (400 MHz ; CDCl3)δ:1.27 (d,
J=7.2Hz, 3H), 1.35 (d, J=6.3Hz, 3H), 3.23-3.29
(m, 2H), 4.24-4.35 (m, 5H), 4.63 (s, 2H), 4.79 (m,
2H), 5.27 (d, J=13.8Hz, 1H), 5.51 (d, J=13.8Hz, 1
H), 7.33-7.47 (m, 3H), 7.56 (d, J=7.5Hz, 1H), 7.64
(d, J=8.3Hz, 2H), 8.14 (d, J=8.7Hz, 2H).
【0103】(4R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−3−[1−(3H−イソインド
ール−1−イル)アゼチジン−3−イルチオ]−4−メ
チル−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘ
プト−2−エン−2−カルボン酸[化合物(10)]
【0104】上記で得た化合物(42)(500 mg, 0.91
1 mmol)、10%パラジウム−炭素(50%含水、 500
mg)および0.05mol/Lのリン酸緩衝液(pH 6.0、 25 mL)
のテトラヒドロフラン(25 mL)溶液を水素気流中、4
00kPaの加圧下室温で2時間、水素添加反応させ
た。反応終了後、吸引濾過にて触媒を除去し、濾液にn
−ブタノール(100 mL)、水(100 mL)を加え、分液し
た。n−ブタノール層を0.05mol/Lのリン酸緩衝液(pH
6.0、 50 mL)と水(50 mL)で再抽出し、得られた水層
を全て集めた後、全量が10mLになるまで減圧濃縮し
た。濃縮溶液をHP−21樹脂カラムクロマトグラフィ
ー(溶出液:水、5%アセトニトリル水溶液、10%ア
セトニトリル水溶液、20%アセトニトリル水溶液で順
に溶出)にて精製し、得られた溶出分画を減圧濃縮後、
凍結乾燥し淡黄色無定形固体として標記化合物(10)
を266.5mg(収率:70.7%)得た。
【0105】H−NMR (400 MHz ; D2O)δ:1.04 (d, J
=7.1Hz, 3H), 1.14 (d, J=6.3Hz, 3H), 3.09 (m, 1H),
3.28 (dd, J=6.3, 8.7Hz, 1H), 4.04-4.11 (m, 3H), 4.
32 (m,1H), 4.38-4.65 (m, 3H), 4.63 (s, 2H), 4.72
(br, 1H), 5.07 (br, 1H), 7.38-7.54 (m, 2H), 7.55
(d, J=7.6 Hz, 1H), 7.61 (d, J=7.6Hz, 1H). IR cm-1 (KBr):3332 (br), 1752, 1675, 1590, 1459,
1387, 1262, 1146. UV nm (H2O):198, 240, 283, 295.
【0106】実施例4:(4R,5S,6S)−3−
[1−(3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)アゼ
チジン−3−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキ
シエチル]−4−メチル−7−オキソ−1−アザビシク
ロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸
[化合物(11)]の製造
【0107】
【化8】
【0108】3,4−ジヒドロ−1H−キナゾリン−2
−チオン(44) 2−アミノメチルアニリン(43)(159 mg, 1.3 mmo
l)のエタノール(3 ml)溶液に、室温にて二硫化炭素
(99.2 mg, 1.3 mmol)のエタノール(1.3mL)溶液を
10分間かけて滴下し、室温にて1時間攪拌後、さらに
3時間還流した。溶媒を減圧留去し、白色結晶として標
記化合物(44)を197mg(含量82.8%;収率
76.4%)得た。
【0109】1H−NMR (400 MHz ; CDCl3 )δ:4.57 (d,
2H, J=1.51Hz), 6.75 (d, 1H, J=8.03Hz), 7.03−7.05
(m, 2H), 7.18−7.23 (m, 1H).
【0110】2−メチルスルファニル−3,4−ジヒド
ロキナゾリン(45) 上記化合物(44)(755 mg, 4.60 mmol)のクロロホ
ルム(40 ml)溶液に、室温にてヨウ化メチル(1.56 g,
11.0 mmol)を添加し、5時間還流した。結晶を濾取
し、1時間真空乾燥した後、ジクロロメタン40mL、
飽和炭酸水溶液20mLを添加し、20分間攪拌した。
分液後、水層をジクロロメタン10mLにて2回抽出
し、有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を
減圧留去し、黄色結晶として標記化合物(45)を63
4mg(収率:77.3%)得た。
【0111】1H−NMR (400 MHz ; CDCl3)δ:2.50 (s,
3H), 4.57 (s, 2H), 6.92 (d, 1H, J=8.03Hz), 6.97−
7.01 (m, 2H), 7.16 (t, 1H, J=7.53Hz).
【0112】2−(3−トリチルスルファニルアゼチジ
ン−1−イル)−3,4−ジヒドロキナゾリン・塩酸塩
(46) 上記で得た化合物(45)(630 mg, 3.53 mmol)のエ
タノール(20 mL)溶液に、室温にて3−トリチルスル
ファニルアゼチジン・塩酸塩(1.43 g, 3.89 mmol)を
添加し、3時間還流した。溶媒を減圧留去後、得られた
残渣にクロロホルム10mLを添加し、1時間攪拌した
後、結晶を濾取し、1時間真空乾燥後、無色の結晶を
1.177g得た。一方、濾液は溶媒を減圧留去し、得
られた残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出液:クロ
ロホルム−メタノール=9:1)に付した後、粗生成物に
ジクロロメタン5mLを添加し30分間攪拌した。結晶
を濾取後、30分間真空乾燥し無色結晶として413m
g得た。両結晶を合わせ、標記化合物(46)を合計
1.59g(収率:90.4%)得た。1 H−NMR (400 MHz ; MeOH-d4)δ:3.64−3.71 (m, 1H),
3.83 (dd, 2H, J=6.03,8.91Hz), 4.11 (t, 2H, J=8.91
Hz), 4.47 (s, 2H), 6.97 (d, 1H, J=8.03Hz),7.07−7.
12 (m, 2H), 7.22−7.41 (m, 16H).
【0113】4−ニトロベンジル (4R,5S,6
S)−3−[1−(3,4−ジヒドロキナゾリン−2−
イル)アゼチジン−3−イルチオ]−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−4−メチル−7−オキソ−1−
アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カ
ルボキシレート(48)
【0114】上記で得た化合物(46)(1.59 g, 3.19
mmol)のジクロロメタン3.2mL溶液に水浴中トリ
フルオロ酢酸(3.2 mL)を添加後、トリメチルシラン
(408mg, 3.51 mmol)を添加し、15分間攪拌した。溶
媒を減圧留去し、化合物(47)を含む残渣を得た。得
られた残渣に化合物(30)(1.90 g, 3.19 mmol,純度
95.4 %)およびアセトニトリル13mLを添加した後、
−5℃〜−10℃にてジイソプロピルエチルアミン(1.
03 g, 7.98 mmol)を添加し、−5℃〜−10℃にて
1.5時間攪拌した。溶媒を減圧留去後、残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:クロロホル
ム:メタノール=9:1)にて精製し、減圧濃縮した。濃
縮残渣を再びクロロホルムに溶解し、10%炭酸カリウ
ム水溶液で3回、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥させた後、減圧濃縮・減圧乾燥し、黄色ア
モルファスとして標記化合物(48)を430.6mg
(収率:23.9%)得た。
【0115】1H−NMR (400 MHz ; CDCl3)δ:1.22 (d,
3H, J=7.2 Hz), 1.35 (d, 3H, J=6.3Hz), 3.18 (dq, J=
7.3, 9.0Hz, 1H), 3.24 (dd, J=2.4, 7.1Hz, 1H), 3.96
(m, 2H), 4.09 (m, 1H), 4.19 (m, 1H), 4.23 (dd, J=
2.4, 9.0Hz, 1H), 4.39−4.46(m, 2H), 4.48 (s, 2H),
5.25 (d, 1H, J=13.8Hz), 5.48 (d, 1H, J=13.8Hz), 6.
87−6.93 (m, 3H), 7.12 (m, 1H), 7.65 (d, 2H, J=8.7
Hz), 8.21 (d, 2H, J=8.7Hz).
【0116】(4R,5S,6S)−3−[1−(3,
4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)アゼチジン−3−
イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−
4−メチル−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.
0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸[化合物(1
1)]
【0117】上記で得た化合物(48)(410 mg, 0.72
7 mmol)、10%パラジウム−炭素(50%含水、 410
mg)および0.05mol/Lのリン酸緩衝液(pH 6.58、 21 m
L)のテトラヒドロフラン(21 mL)溶液を水素気流中、
400kPaの加圧下室温にて1.5時間、水素添加反
応させた。反応終了後、吸引濾過にて触媒を除去し、濾
液にn−ブタノール(84 mL)および水(84 mL)を加え
分液した。n−ブタノール層を0.05mol/Lのリン酸緩衝
液(pH 6.85、 42 mL)で3回再抽出し、得られた水層を
全て集めた後、全量が20mLになるまで減圧濃縮し
た。生じた沈殿を吸引濾過にて集め水洗し、得られた固
体を終夜真空乾燥して、白色固体として標記化合物(1
1)を194.4mg(収率:62.4%)得た。
【0118】H−NMR (400 MHz ; D2O)δ:1.03 (d, J
=7.3Hz, 3H), 1.13 (d, J=6.3Hz, 3H), 3.06 (d, J=7.
3, 9.0Hz, 1H), 3.95 (m, 2H), 4.05-4.18 (m, 3H), 4.
35 (s,2H), 4.50 (m, 1H), 4.62 (m, 1H), 6.85 (d, J=
8.0Hz, 1H), 7.01 (m, 2H), 7.15 (m, 1H). IR cm-1 (KBr):3371(br), 1753, 1665, 1569, 1389, 1
257, 760. UV nm (H2O):202, 212, 252, 296.
【0119】上記の実施例に準じ、以下の化合物を製造
した。これら化合物を、そのNMRデータと共に記載す
る。
【0120】実施例5:
【0121】
【化9】
【0122】H−NMR (400 MHz ; D2O)δ:1.00 (d, J
=7.2Hz, 3H), 1.14 (d, J=6.4Hz, 3H), 3.00 (m, 1H),
3.26 (dd, J=2.4, 6.3Hz, 1H), 3.83 (m, 1H), 3.86
(s, 2H),3.92 (m, 1H), 4.02 (m, 1H), 4.03 (dd, J=2.
4, 9.1Hz, 1H), 4.09 (dq, J=6.3, 6.4Hz, 1H), 4.42
(m, 2H), 6.96 (d, J=7.9Hz, 1H), 7.02 (dd, J=7.4,
7.5Hz, 1H), 7.11 (d, J=7.4Hz, 1H), 7.20 (dd, J=7.
5, 7.9Hz, 1H).
【0123】実施例6
【0124】
【化10】
【0125】H−NMR (400 MHz ; D2O)δ:1.02 (d, J
=7.1Hz, 3H), 1.13 (d, J=6.4Hz, 3H), 3.03 (dq, J=7.
4, 8.9Hz, 1H), 3.27 (dd, J=2.5, 6.2Hz, 1H), 3.77
(s, 2H), 4.04-4.16 (m, 5H), 4.50-4.70 (m, 2H), 6.7
0-6.76 (m, 2H), 6.86-6.94 (m,2H).
【0126】実施例7
【0127】
【化11】
【0128】1H−NMR (400 MHz D2O )δ:1.06 (d, 3H,
J=7.2Hz), 1.23 (d, 3H, J=6.4Hz),3.00-3.08 (m, 1
H), 3.32 (d, 1H, J=2.3, 6.2Hz), 3.85-3.90 (m, 2H),
4.01-4.18 (m, 3H), 4.31-4.38 (m, 2H), 7.07-7.11
(m, 2H), 7.25-7.27 (m, 2H).
【0129】実施例8
【0130】
【化12】
【0131】H−NMR (400 MHz ; D2O)δ:1.05 (d, J
=7.1Hz, 3H), 1.16 (d, J=6.3Hz, 3H), 3.06 (m, 1H),
3.28 (dd, J=2.3, 6.2Hz, 1H), 3.72 (m, 1H), 3.79
(m, 1H),3.99 (m, 1H), 4.10 (m, 2H), 4.24 (m, 2H),
7.21 (m, 1H), 7.25 (m, 1H), 7.63 (m, 2H), 8.68 (s,
1H).
【0132】実施例9
【0133】
【化13】
【0134】H−NMR (400 MHz ; D2O)δ:1.05 (d, J
=7.2Hz, 3H), 1.17 (d, J=6.4Hz, 3H), 3.02 (dq, J=7.
3, 8.7Hz, 1H), 3.28 (dd, J=2.4, 6.5Hz, 1H), 3.72
(m, 2H), 3.97 (m, 1H), 4.06-4.62 (m, 4H), 7.20 (d,
J=8.1Hz, 1H), 7.25 (dd, J=7.1, 8.0Hz, 1H), 7.43
(dd, J=7.1, 8.1Hz, 1H), 7.53 (d, J=8.0Hz, 1H), 7.5
5(s, 1H).
【0135】実施例10
【0136】
【化14】
【0137】H−NMR (400 MHz ; D2O)δ:1.02 (d, J
=7.3Hz, 3H), 1.15 (d, J=6.4Hz, 3H), 3.01 (dq, J=7.
3, 8.7Hz, 1H), 3.26 (dd, J=2.5, 7.2Hz, 1H), 3.76-
3.85 (m, 2H), 3.99 (m, 1H), 4.03-4.32 (m, 2H), 4.2
9 (m, 2H), 6.34 (d, J=9.1Hz,1H), 7.23 (dd, J=7.2,
8.0Hz, 1H), 7.40 (d, J=8.3Hz, 1H), 7.50 (dd, J=7.
2, 8.3Hz, 1H), 7.58 (d, J=8.0Hz, 1H), 7.84 (d, J=
9.1Hz, 1H).
【0138】実施例11
【0139】
【化15】
【0140】H−NMR (400 MHz ; D2O)δ:1.04 (d, J
=7.2Hz, 3H), 1.13 (d, J=6.3Hz, 3H), 2.85 (t, J=6.5
Hz, 2H), 3.06 (m, 1H), 3.29 (m, 1H), 3.37 (t, J=6.
5Hz, 2H), 4.00-4.15 (m, 2H), 4.08 (t, J=6.3Hz, 1
H), 4.23 (m, 1H), 4.45-4.90 (m, 2H),5.03 (m, 1H),
7.32 (m, 2H), 7.51 (m, 2H).
【0141】次に、本発明のカルバペネム化合物を用い
た製剤例を示すと、以下のとおりである。
【0142】 製剤例1(注射剤) (1)懸濁注射剤 化合物(1) 250mg メチルセルロース 500mg ポリビニルピロリドン 50mg パラオキシ安息香酸メチル 100mg ポリソルベート80 100mg 塩酸リドカイン 500mg 蒸留水 適量 総容積 100ml 上記成分を混合し、総容積100mlの懸濁注射剤とす
る。
【0143】(2)凍結乾燥する場合 化合物(2)20gに蒸留水を適量加えて、容積500
mlとする。1バイアル中に上記水溶液を12.5ml
または25ml(それぞれ、化合物500mgまたは1
000mgを含有する)充填し、凍結乾燥する。用時、
蒸留水約50〜100mlを添加して注射剤とする。
【0144】(3)粉末充填する場合 1バイアル中に、化合物(2)250mgを粉末のまま
充填する。用時、蒸留水約50〜100mlを添加して
注射剤とする。
【0145】 製剤例2(錠剤) 化合物(10) 250mg 乳糖 250mg ヒドロキシプロピルセルロース 1mg ステアリン酸マグネシウム 10mg 1錠 511mg
【0146】上記成分を練合し、顆粒化した後常法にし
たがって打錠して錠剤とする。また打錠後、必要に応じ
て糖衣もしくフィルムコーティングして糖衣錠またはフ
ィルムコーティング錠とする。
【0147】 製剤例3(カプセル剤) 化合物(11) 500mg ステアリン酸マグネシウム 10mg 1カプセル 510mg 上記成分を混合し、これを通常の硬ゼラチンカプセルに
充填してカプセル剤とする。
【0148】
【発明の効果】以上記載のように、本発明により、抗菌
活性に優れ、腎デヒドロペプチダーゼに対しても抵抗性
を有する、新規なカルバペネム化合物が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/5415 A61P 31/04 A61P 31/04 C07D 487/04 134 Fターム(参考) 4C050 KA10 KB05 KB13 KB16 4C086 AA01 AA02 AA03 CC08 MA01 MA04 NA14 ZB35

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式(I): 【化1】 (式中、 R は水素原子またはカルボキシ基の保護基を表し、
    は水素原子または置換もしくは非置換の低級アル
    キル基を表し、環Aは少なくとも1つの窒素原子を有す
    る5または6員環の複素環を表す。)で示されるカルバ
    ペネム化合物またはその薬理学的に許容し得る塩。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されるカルバペネム化合
    物またはその薬理学的に許容し得る塩を有効成分として
    含有する抗菌剤。
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