JPH0764846B2 - 2−(置換ピロリジニルチオ)カルバペネム誘導体 - Google Patents

2−(置換ピロリジニルチオ)カルバペネム誘導体

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JPH0764846B2
JPH0764846B2 JP3087628A JP8762891A JPH0764846B2 JP H0764846 B2 JPH0764846 B2 JP H0764846B2 JP 3087628 A JP3087628 A JP 3087628A JP 8762891 A JP8762891 A JP 8762891A JP H0764846 B2 JPH0764846 B2 JP H0764846B2
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晋 中川
憲一 大嶽
文雄 中野
耕司 山田
良輔 牛嶋
聡 村瀬
弘 深津
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Banyu Phamaceutical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なカルバペネム
(7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]へプタ
−2−エン−2−カルボン酸)化合物、該化合物を有効
成分として含有する抗菌剤および該化合物の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ペニシリン類およびセファロスポ
リン類と同じβ−ラクタム環を持ちながら、これらと基
本骨格の異なった新規なβ−ラクタム抗生物質が次々と
天然から発見されている。
【0003】例えば、ストレプトミセス カトレア(S
treptomyces cattleya)の醗酵よ
り単離されたチエナマイシン(thienamyci
n)[ジャ−ナル オブ ジ アメリカン ケミカル
ソサエティ(J.Am.Chem.Soc.)、第10
0巻、6491頁(1978年)]のような天然由来の
カルバペネム化合物が挙げられる。チエナマイシンは、
グラム陽性菌およびグラム陰性菌に対して、広範囲にわ
たり優れた抗菌スペクトルと強い抗菌力を有し、有用性
の高いβ−ラクタム剤としての開発が期待された。しか
しながら、チエナマイシンそのものが化学的に不安定で
あり、またある種の生体内酵素、例えば腎デヒドロペプ
チダーゼI(以下、DHP−Iと略す)により分解され
て、その抗菌活性の効力を減じ、尿中回収率が低いこと
が報告されている[アンチミクロビアル アジェンツ
アンド ケモテラピィ(Antimicrob.Age
nts Chemother.)、第22巻、62頁
(1982年);同、第23巻、300頁(1983
年)]。
【0004】メルク(Merck)社では、チエナマイ
シンの優れた抗菌活性を維持し、かつ、その化学的安定
性の確保を狙って、数多くのチエナマイシン類縁体を合
成した。その結果、チエナマイシンのアミノ基をホルム
イミドイル化したイミペネム[Imipenem:(5
R,6S,8R)−3−[[2−(ホルムイミドイルア
ミノ)エチル]チオ]−6−(1−ヒドロキシエチル)
−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタ
−2−エン−2−カルボン酸・1水和物;ジャーナル
オブ メディシナル ケミストリー(J.Med.Ch
em.)、第22巻、1435頁(1979年)]が医
薬品としての実用化に至った。
【0005】イミペネムは、種々の菌種に対してチエナ
マイシンと同程度以上の抗菌活性およびβ−ラクタマー
ゼ抵抗性を保持し、特に緑膿菌に対しては、その抗菌作
用が2〜4倍優れている。また、イミペネムの水溶液お
よび固体としての安定性は、チエナマイシンに較べ著し
く改善された。
【0006】しかしながら、イミペネムはチエナマイシ
ン同様、人の腎臓でDHP−Iにより分解されるため、
尿路感染症に使用できないだけでなく、分解産物による
腎毒性を示す。そのためにイミペネムは、単独で投与す
ることができず、シラスタチン(cilastati
n)のようなDHP−I阻害剤と併用しなければならな
い[アンチミクロビアル アジェンツ アンド ケモテ
ラピィ(Antimicrob.Agents Che
mother.)、第12巻(Suppl D)、1頁
(1983年)]。また、近年、イミペネムは感染症の
治療および予防に頻繁に使用され、イミペネムに耐性な
メチシリン高度耐性黄色ブドウ球菌やイミペネム耐性緑
膿菌が臨床の場で増加しつつあり、これら耐性菌にイミ
ペネムは充分な治療効果を示していない。
【0007】本発明に最も類似する先行技術としては、
特公昭63−55514号公報が挙げられる。該公報に
は、メロペネム[meropenem;SM−733
8:(4R,5S,6S,8R,2’S,4’S)−6
−(1−ヒドロキシエチル)−4−メチル−3−[2−
(N,N−ジメチルアミノカルボニル)ピロリジン−4
−イルチオ]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.
2.0]ヘプタ−2−エン−2−カルボン酸]を代表化
合物とする、カルバペネム骨格の2位に、2−(アミノ
カルボニルまたはN−モノもしくはN,N−ジ低級アル
キルアミノカルボニル)ピロリジン−4−イルチオ基を
有するカルバペネム化合物が記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】β−ラクタム抗生物質
は、細菌にのみ選択毒性を示し、動物細胞に対しては影
響を与えないことから、副作用の少ない抗生物質として
細菌による感染症の治療に広く使用され、有用性の高い
薬剤である。
【0009】しかしながら、近年、メチシリン高度耐性
黄色ブドウ球菌および耐性緑膿菌が免疫力の低下した患
者から難治性の感染症の起炎菌として、しばしば分離さ
れ、臨床上大きな問題になりつつある。従って、これら
の耐性菌に対する改善された抗菌力を有する抗菌剤の開
発、特にカルバペネム化合物においては、抗菌力の改
善、DHP−Iに対する安定性の改善、中枢神経系に対
する副作用の軽減等が強く望まれている。
【0010】また特公昭63−55514号公報に記載
された化合物、特にメロペネムはDHP−Iに対する安
定性が大幅に改善された。しかしながら、前記のメチシ
リン高度耐性黄色ブドウ球菌に対する抗菌活性は充分で
はなく、より優れた抗菌活性を有するカルバペネム化合
物が求められている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、優れた抗
菌力を有し、かつDHP−Iに耐性の新規なカルバペネ
ム化合物を提供することを目的とし、鋭意研究した。そ
の結果、カルバペネム骨格の2位に、一般式
【0012】
【化24】 [式中、R2およびR3は同一または異なって、水素原
子、低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、ホル
ムイミドイル基、アセトイミドイル基、―COOR4
―CON(R5)R6、―N(R5)R6、―CH2COO
4、―CH2N(R5)R6または―CH2CON(R5
6(ここにおいて、R4は水素原子または低級アルキル
基、R5およびR6は同一または異なって、水素原子、低
級アルキル基または該低級アルキル基が互いに結合して
隣接する窒素原子と共に、アジリジニル基、アゼチジニ
ル基、ピロリジニル基およびピペリジル基からなる群よ
り選ばれる複素環基を形成する)、pは0ないし3の整
数、qおよびrは同一または異なって0ないし5の整数
(但し、qおよびrが共に0の場合は除き、かつqとr
の和は6以下である)、Aは、qおよびrが同一の場
合、―CON(R 7 )―、―CON(R 7 )CO―、―C
ON(R 7 )CON(R 8 )―、―N(R 7 )CO(C
2 s N(R 8 )―、―N(R 7 )CO(CH 2 s CON
(R 8 )―、―CON(R 7 )N(R 8 )―または―N
(R 7 )(CH 2 s N(R 8 )―{ここにおいて、R 7
よびR 8 は同一または異なって、水素原子、低級アルキ
ル基、ヒドロキシ低級アルキル基、ホルムイミドイル
基、アセトイミドイル基、―COOR 4 、―CON
(R 5 )R 6 、―N(R 5 )R 6 、―CH 2 COOR 4 、―C
2 N(R 5 )R 6 または―CH 2 CON(R 5 )R 6 (ここ
において、R 4 、R 5 およびR 6 は前記の意味を有す
る)、sは1ないし3の整数を示す}、qおよびrが異
なる場合、=NR 7
【0013】
【化25】 ―CON(R 7 )―、―CON(R 7 )CO―、―CON
(R 7 )CON(R 8 )― 、―N(R 7 )CO(CH 2 s
N(R 8 )―、―N(R 7 )CO(CH 2 s CON
(R 8 )―、―CON(R 7 )N(R 8 )―または―N
(R 7 )(CH 2 s N(R 8 )―(ここにおいて、R 7
8 およびsは前記の意味を有する)を示す]で表され
る基を有する本発明のカルバペネム化合物は文献未記載
の新規な化合物であり、黄色ブドウ球菌等のグラム陽性
菌および緑膿菌を含むグラム陰性菌に対して、強い抗菌
力を有し、更にDHP−Iに対しても優れた安定性を示
すことを見出し、本発明を完成した。
【0014】本発明は、一般式
【0015】
【化26】 [式中、Rは水素原子またはメチル基、R1は水素原子
または陰電荷、R2およびR3は同一または異なって、水
素原子、低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、
ホルムイミドイル基、アセトイミドイル基、―COOR
4、―CON(R5)R6、―N(R5)R6、―CH2CO
OR4、―CH2N(R5)R6または―CH2CON
(R5)R6(ここにおいて、R4は水素原子または低級
アルキル基、R5およびR6は同一または異なって、水素
原子、低級アルキル基または該低級アルキル基が互いに
結合して隣接する窒素原子と共に、アジリジニル基、ア
ゼチジニル基、ピロリジニル基およびピペリジル基から
なる群より選ばれる複素環基を形成する)、pは0ない
し3の整数、qおよびrは同一または異なって0ないし
5の整数(但し、qおよびrが共に0の場合は除き、か
つqとrの和は6以下である)、Aは、qおよびrが同
一の場合、―CON(R 7 )―、―CON(R 7 )CO
―、―CON(R 7 )CON(R 8 )―、―N(R 7 )C
O(CH 2 s N(R 8 )―、―N(R 7 )CO(CH 2 s
CON(R 8 )―、―CON(R 7 )N(R 8 )―または
―N(R 7 )(CH 2 s N(R 8 )―{ここにおいて、R
7 およびR 8 は同一または異なって、水素原子、低級アル
キル基、ヒドロキシ低級アルキル基、ホルムイミドイル
基、アセトイミドイル基、―COOR 4 、―CON
(R 5 )R 6 、―N(R 5 )R 6 、―CH 2 COOR 4 、―C
2 N(R 5 )R 6 または―CH 2 CON(R 5 )R 6 (ここ
において、R 4 、R 5 およびR 6 は前記の意味を有す
る)、sは1ないし3の整数を示す}、qおよびrが異
なる場合、=NR 7
【0016】
【化27】 ―CON(R 7 )―、―CON(R 7 )CO―、―CON
(R 7 )CON(R 8 )―、―N(R 7 )CO(CH 2 s
N(R 8 )―、―N(R 7 )CO(CH 2 s CON
(R 8 )―、―CON(R 7 )N(R 8 )―または―N
(R 7 )(CH 2 s N(R 8 )―(ここにおいて、R 7
8 およびsは前記の意味を有する)を示す]で表され
る化合物またはその医薬として許容される塩またはエス
テル、その製造法および抗菌剤としてのその用途に関す
る。
【0017】本明細書に記載された記号および用語につ
いて説明する。
【0018】本発明の化合物は基本構造
【0019】
【化28】 を有し、系統的に7−オキソ−1−アザビシクロ[3.
2.0]へプタ−2−エン−2−カルボン酸と呼ばれ
る。本明細書では、簡易化のために慣用的に広く使用さ
れているカルバペネムに基づく番号を付し、その基本構
造を1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸と記載
する。
【0020】
【化29】 本発明は、カルバペネム骨格の1位、5位、6位および
8位の不斉炭素原子に基づく光学異性体および立体異性
体を包含するが、これら異性体で好適な化合物は、チエ
ナマイシンのような立体配置を有する5R,6S配置
(5,6−トランス)で、かつ8位の炭素原子がR配置
の化合物である(5R,6S,8R)配置の化合物、ま
たは1位にメチル基を有する場合は(1R,5S,6
S,8R)配置の化合物を挙げることができる。
【0021】本発明は、2位側鎖の2−(脂環式複素環
置換または脂環式複素環低級アルキル)ピロリジン−4
−イルチオ基についても、ピロリジン核の2位、4位お
よび2位側鎖の不斉炭素に基づく異性体を包含するが、
これら異性体で好適な化合物は、pが0の場合には、
(2’S,4’S)配置および(2’R,4’R)配置
の化合物を挙げることができ、pが1ないし3の整数の
場合には、(2’R,4’S)配置および(2’S,
4’R)配置の化合物を挙げることができる。
【0022】更には、ピロリジン核の2位の脂環式複素
環基についても不斉炭素に基づく異性体が存在するが、
本発明は両異性体とも包含する。
【0023】低級アルキル基とは、炭素数1ないし6個
の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、例えばメチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基等が挙げられ、メチル基、エチル基、t
ert−ブチル基等が好適である。
【0024】ヒドロキシ低級アルキル基とは、前記の低
級アルキル基にヒドロキシ基が置換したヒドロキシアル
キル基を示し、例えばヒドロキシメチル基、ヒドロキシ
エチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基
等が挙げられ、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル
基等が好適である。
【0025】低級アルキルカルバモイル基とは、前記の
低級アルキル基が置換したカルバモイル基を示し、例え
ばN−メチルカルバモイル基、N−エチルカルバモイル
基、N−プロピルカルバモイル基等が挙げられ、N−メ
チルカルバモイル基等が好適である。
【0026】ジ低級アルキルカルバモイル基とは、前記
の低級アルキル基がジ置換したカルバモイル基を示し、
例えばN,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジエ
チルカルバモイル基、N−エチル−N−メチルカルバモ
イル基等が挙げられ、N,N−ジメチルカルバモイル基
等が好適である。
【0027】カルボキシル基の保護基としては、例えば
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、t
ert−ブチル基等の低級アルキル基;例えば2,2,
2−トリクロロエチル基、2,2,2−トリフルオロエ
チル基等のハロ置換低級アルキル基;例えばアセトキシ
メチル基、プロピオニルオキシメチル基、ピバロイルオ
キシメチル基、1−アセトキシエチル基、1−プロピオ
ニルオキシエチル基等の低級アルカノイルオキシアルキ
ル基;例えば1−(メトキシカルボニルオキシ)エチル
基、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル基、1−
(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル基等の低級
アルコキシカルボニルオキシアルキル基;例えば2−プ
ロペニル基、2−クロロ−2−プロペニル基、3−メト
キシカルボニル−2−プロペニル基、2−メチル−2−
プロペニル基、2−ブテニル基、シンナミル基等の低級
アルケニル基;例えばベンジル基、p−メトキシベンジ
ル基、3,4−ジメトキシベンジル基、o−ニトロベン
ジル基、p−ニトロベンジル基、ベンズヒドリル基、ビ
ス(p−メトキシフェニル)メチル基等のアラルキル
基;例えば(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキ
ソール−4−イル)メチル基等の(5−置換−2−オキ
ソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチル基;例え
ばトリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリ
ル基等の低級アルキルシリル基;インダニル基、フタリ
ジル基、メトキシメチル基等が挙げられ、特に2−プロ
ペニル基、p−ニトロベンジル基、p−メトキシベンジ
ル基、ベンズヒドリル基、tert−ブチルジメチルシ
リル基等が好ましい。
【0028】ヒドロキシ基の保護基としては、例えばト
リメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基
等の低級アルキルシリル基;例えばメトキシメチル基、
2−メトキシエトキシメチル基等の低級アルコキシメチ
ル基;例えばテトラヒドロピラニル基;例えばベンジル
基、p−メトキシベンジル基、2,4−ジメトキシベン
ジル基、o−ニトロベンジル基、p−ニトロベンジル
基、トリチル基等のアラルキル基;例えばホルミル基、
アセチル基等のアシル基;例えばtert−ブトキシカ
ルボニル基、2−ヨードエトキシカルボニル基、2,
2,2−トリクロロエトキシカルボニル基等の低級アル
コキシカルボニル基;例えば2−プロペニルオキシカル
ボニル基、2−クロロ−2−プロペニルオキシカルボニ
ル基、3−メトキシカルボニル−2−プロペニルオキシ
カルボニル基、2−メチル−2−プロペニルオキシカル
ボニル基、2−ブテニルオキシカルボニル基、シンナミ
ルオキシカルボニル基等のアルケニルオキシカルボニル
基;例えばベンジルオキシカルボニル基、p−メトキシ
ベンジルオキシカルボニル基、o−ニトロベンジルオキ
シカルボニル基、p−ニトロベンジルオキシカルボニル
基等のアラルキルオキシカルボニル基等が挙げられ、特
に2−プロペニルオキシカルボニル基、p−ニトロベン
ジルオキシカルボニル基、tert−ブチルジメチルシ
リル基等が好ましい。
【0029】アミノ基またはイミノ基の保護基として
は、例えばベンジリデン基、p−クロロベンジリデン
基、p−ニトロベンジリデン基、サリチリデン基、α−
ナフチリデン基、β−ナフチリデン基等のアラルキリデ
ン基;例えばベンジル基、p−メトキシベンジル基、
3,4−ジメトキシベンジル基、o−ニトロベンジル
基、p−ニトロベンジル基、ベンズヒドリル基、ビス
(p−メトキシフェニル)メチル基、トリチル基等のア
ラルキル基;例えばホルミル基、アセチル基、プロピオ
ニル基、ブチリル基、オキサリル基、スクシニル基、ピ
バロイル基等の低級アルカノイル基;例えばクロロアセ
チル基、ジクロロアセチル基、トリクロロアセチル基、
トリフルオロアセチル基等のハロ置換低級アルカノイル
基;例えばフェニルアセチル基、フェノキシアセチル基
等のアリールアルカノイル基;例えばメトキシカルボニ
ル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル
基、tert−ブトキシカルボニル基等の低級アルコキ
シカルボニル基;例えば2−ヨードエトキシカルボニル
基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基等の
ハロ置換低級アルコキシカルボニル基;例えば2−プロ
ペニルオキシカルボニル基、2−クロロ−2−プロペニ
ルオキシカルボニル基、3−メトキシカルボニル−2−
プロペニルオキシカルボニル基、2−メチル−2−プロ
ペニルオキシカルボニル基、2−ブテニルオキシカルボ
ニル基、シンナミルオキシカルボニル基等のアルケニル
オキシカルボニル基;例えばベンジルオキシカルボニル
基、o−ニトロベンジルオキシカルボニル基、p−ニト
ロベンジルオキシカルボニル基、フェネチルオキシカル
ボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基;例えばト
リメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基
等の低級アルキルシリル基等が挙げられ、特に、2−プ
ロペニルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカル
ボニル基、p−ニトロベンジルオキシカルボニル基等が
好ましい。
【0030】カルバペネム骨格の2位側鎖であるピロリ
ジン−4−イルチオ基上の脂環式複素環基は、該ピロリ
ジン核の2位に置換しており、式
【0031】
【化30】 [式中、R2およびR3は同一または異なって、水素原
子、低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、ホル
ムイミドイル基、アセトイミドイル基、―COOR4
―CON(R5)R6、―N(R5)R6、―CH2COO
4、―CH2N(R5)R6または―CH2CON(R5
6(ここにおいて、R4は水素原子または低級アルキル
基、R5およびR6は同一または異なって、水素原子、低
級アルキル基または該低級アルキル基が互いに結合して
隣接する窒素原子と共に、アジリジニル基、アゼチジニ
ル基、ピロリジニル基およびピペリジル基からなる群よ
り選ばれる複素環基を形成する)、pは0ないし3の整
数、qおよびrは同一または異なって0ないし5の整数
(但し、qおよびrが共に0の場合は除き、かつqとr
の和は6以下である)、Aは、qおよびrが同一の場
合、―CON(R 7 )―、―CON(R 7 )CO―、―C
ON(R 7 )CON(R 8 )―、―N(R 7 )CO(C
2 s N(R 8 )―、―N(R 7 )CO(CH 2 s CON
(R 8 )―、―CON(R 7 )N(R 8 )―または―N
(R 7 )(CH 2 s N(R 8 )―{ここにおいて、R 7
よびR 8 は同一または異なって、水素原子、低級アルキ
ル基、ヒドロキシ低級アルキル基、ホルムイミドイル
基、アセトイミドイル基、―COOR 4 、―CON
(R 5 )R 6 、―N(R 5 )R 6 、―CH 2 COOR 4 、―C
2 N(R 5 )R 6 または―CH 2 CON(R 5 )R 6 (ここ
において、R 4 、R 5 およびR 6 は前記の意味を有す
る)、sは1ないし3の整数を示す}、qおよびrが異
なる場合、=NR 7
【0032】
【化31】 ―CON(R 7 )―、―CON(R 7 )CO―、―CON
(R 7 )CON(R 8 )―、―N(R 7 )CO(CH 2 s
N(R 8 )―、―N(R 7 )CO(CH 2 s CON
(R 8 )―、―CON(R 7 )N(R 8 )―または―N
(R 7 )(CH 2 s N(R 8 )―(ここにおいて、R 7
8 およびsは前記の意味を有する)を示す]で表され
る構造を有する。
【0033】R2およびR3(R20およびR30)は同一で
も、異なっていてもよく、該脂環式複素環を形成する炭
素上で、置換可能な任意の位置に置換することができ
る。
【0034】R2およびR3としては、水素原子、低級ア
ルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、―CON
(R5)R6、―N(R5)R6[ここにおいて、R5およ
びR6は前記の意味を有する]等が好適であり、中で
も、水素原子、カルバモイル基、低級アルキルカルバモ
イル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、アミノ基等が
好適である。
【0035】Aは該脂環式複素環基の部分構造を表す。
但し、qおよびrが同一であり、かつAが、=NR 7
たは
【0036】
【化32】 (ここにおいて、R 7 およびR 8 は前記の意味を有する)
の場合は本発明の範囲には含まれない。Aとしては、=
NR7
【0037】
【化33】 ―CON(R7)―、―CON(R7)CO―、―CON
(R7)CON(R8)―、―N(R7)COCH2N(R
8)―、―CON(R7)N(R8)―、―N(R7)(C
22N(R8)―[ここにおいて、R7およびR8は前
記の意味を有する]等が好適であり、中でも、=N
7
【0038】
【化34】 ―CON(R7)―[ここにおいて、R7およびR8は前
記の意味を有する]が好適であり、特に =NH、=N
Me、=N−CH2CONH2
【0039】
【化35】 ―CONH―等が好ましい。
【0040】pは0ないし3の整数を示し、0または1
の場合が好適で、特に0の場合が好ましい。
【0041】該脂環式複素環基の具体例としては、pが
0のとき、例えばアジリジニル基、アゼチジニル基、2
−カルバモイルアゼチジニル基、2−オキソアゼチジニ
ル基、N−メチル−2−オキソアゼチジニル基、ピロリ
ジニル基、N−メチルピロリジニル基、N−(カルバモ
イルメチル)ピロリジニル基、N,N−ジメチルピロリ
ジニオ基、2−オキソピロリジニル基、2,5−ジオキ
ソピロリジニル基、N−(2−ヒドロキシエチル)ピロ
リジニル基、2,5−ジオキソ−N−メチルピロリジニ
ル基、2−カルバモイルピロリジニル基、2−(N−メ
チルカルバモイル)ピロリジニル基、2−(N,N−ジ
メチルカルバモイル)ピロリジニル基、3−アミノ−2
−オキソピロリジニル基、ピラゾリジニル基、3−オキ
ソピラゾリジニル基、イミダゾリジニル基、2,4−ジ
オキソイミダゾリジニル基、ピペラジニル基、2−オキ
ソピペラジニル基、ピペリジル基、N−メチルピペリジ
ル基、N,N−ジメチルピペリジニオ基、2−オキソピ
ペリジル基、2,6−ジオキソピペリジル基、2−カル
バモイルピペリジル基、ヘキサヒドロアゼピニル基、N
−メチルヘキサヒドロアゼピニル基、N,N−ジメチル
ヘキサヒドロアゼピニオ基、ヘキサヒドロ−2−オキソ
アゼピニル基、2,7−ジオキソヘキサヒドロアゼピニ
ル基、2−カルバモイルヘキサヒドロアゼピニル基、ヘ
キサヒドロ−1H−1,4−ジアゼピニル基、ヘキサヒ
ドロ−2−オキソ−1H−1,4−ジアゼピニル基、オ
クタヒドロアゾシニル基、N−メチルオクタヒドロアゾ
シニル基およびN,N−ジメチルオクタヒドロアゾシニ
オ基等が挙げられ、中でも、2−オキソアゼチジニル
基、ピロリジニル基、N,N−ジメチルピロリジニオ
基、2−カルバモイルピロリジニル基、3−アミノ−2
−オキソピロリジニル基、2−オキソピロリジニル基、
ピペリジル基および2−オキソピペリジル基等が好適で
ある。
【0042】pが1のとき、アジリジニルメチル基、ア
ゼチジニルメチル基、2−カルバモイルアゼチジニルメ
チル基、2−オキソアゼチジニルメチル基、N−メチル
−2−オキソアゼチジニルメチル基、ピロリジニルメチ
ル基、N−メチルピロリジニルメチル基、N−(カルバ
モイルメチル)ピロリジニルメチル基、N,N−ジメチ
ルピロリジニオメチル基、2−オキソピロリジニルメチ
ル基、2,5−ジオキソピロリジニルメチル基、N−
(2−ヒドロキシエチル)ピロリジニルメチル基、2,
5−ジオキソ−N−メチルピロリジニルメチル基、2−
カルバモイルピロリジニルメチル基、2−(N−メチル
カルバモイル)ピロリジニルメチル基、2−(N,N−
ジメチルカルバモイル)ピロリジニルメチル基、3−ア
ミノ−2−オキソピロリジニルメチル基、ピラゾリジニ
ルメチル基、3−オキソピラゾリジニルメチル基、イミ
ダゾリジニルメチル基、2,4−ジオキソイミダゾリジ
ニルメチル基、ピペラジニルメチル基、2−オキソピペ
ラジニルメチル基、ピペリジルメチル基、N−メチルピ
ペリジルメチル基、N,N−ジメチルピペリジニオメチ
ル基、2−オキソピペリジルメチル基、2,6−ジオキ
ソピペリジルメチル基、2−カルバモイルピペリジルメ
チル基、ヘキサヒドロアゼピニルメチル基、N−メチル
ヘキサヒドロアゼピニルメチル基、N,N−ジメチルヘ
キサヒドロアゼピニオメチル基、ヘキサヒドロ−2−オ
キソアゼピニルメチル基、2,7−ジオキソヘキサヒド
ロアゼピニルメチル基、2−カルバモイルヘキサヒドロ
アゼピニルメチル基、ヘキサヒドロ−1H−1,4−ジ
アゼピニルメチル基、ヘキサヒドロ−2−オキソ−1H
−1,4−ジアゼピニルメチル基、オクタヒドロアゾシ
ニルメチル基、N−メチルオクタヒドロアゾシニルメチ
ル基およびN,N−ジメチルオクタヒドロアゾシニオメ
チル基等が挙げられ、中でも、2−オキソアゼチジニル
メチル基、ピロリジニルメチル基、N,N−ジメチルピ
ロリジニオメチル基、2−カルバモイルピロリジニルメ
チル基、3−アミノ−2−オキソピロリジニルメチル
基、2−オキソピロリジニルメチル基、ピペリジルメチ
ル基および2−オキソピペリジルメチル基等が好適であ
る。
【0043】R1は水素原子または陰電荷を示す。ピロ
リジン核の2位に置換する脂環式複素環基が四級アンモ
ニウム構造を有するとき、R1は陰電荷を示し、該アン
モニウムイオンと対をなすことにより、一般式[I]の
化合物は分子内塩を形成する。
【0044】一般式[I]の塩としては、医薬上許容さ
れる慣用的なものを意味し、カルバペネム骨格の3位の
カルボキシル基または2位側鎖のピロリジン塩基もしく
は脂環式複素環基の塩基における塩類を挙げることがで
きる。
【0045】該カルボキシル基における塩基性付加塩と
しては、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ
金属塩;例えばカルシウム塩、マグネシウム塩等のアル
カリ土類金属塩;例えばアンモニウム塩;例えばトリメ
チルアミン塩、トリエチルアミン塩;ジシクロヘキシル
アミン塩、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン
塩、トリエタノールアミン塩、プロカイン塩等の脂肪族
アミン塩;例えばN,N’−ジベンジルエチレンジアミ
ン等のアラルキルアミン塩;例えばピリジン塩、ピコリ
ン塩、キノリン塩、イソキノリン塩等の複素環芳香族ア
ミン塩;例えばテトラメチルアンモニウム塩、テトラエ
チルアンモニウム塩、ベンジルトリメチルアンモニウム
塩、ベンジルトリエチルアンモニウム塩、ベンジルトリ
ブチルアンモニウム塩、メチルトリオクチルアンモニウ
ム塩、テトラブチルアンモニウム塩等の第4級アンモニ
ウム塩;アルギニン塩、リジン塩等の塩基性アミノ酸塩
等が挙げられる。
【0046】ピロリジン塩基または脂環式複素環基の塩
基における酸付加塩としては、例えば塩酸塩、硫酸塩、
硝酸塩、りん酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、過塩素酸塩等
の無機酸塩;例えば酢酸塩、プロピオン酸塩、乳酸塩、
マレイン酸塩、フマール酸塩、酒石酸塩、りんご酸塩、
くえん酸塩、アスコルビン酸塩等の有機酸塩;例えばメ
タンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、ベンゼンスルホン
酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等のスルホン酸塩;例
えばアスパラギン酸塩、グルタミン酸塩等の酸性アミノ
酸塩等が挙げられる。
【0047】一般式[I]の無毒性エステルとしては、
カルバペネム骨格の3位のカルボキシル基における医薬
上許容される慣用的なものを意味する。例えばアセトキ
シメチル基、ピバロイルオキシメチル基等のアルカノイ
ルオキシメチル基とのエステル、1−(エトキシカルボ
ニルオキシ)エチル基等のアルコキシカルボニルオキシ
アルキル基とのエステル、フタリジル基とのエステル、
(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4
−イル)メチル基等の(5−置換−2−オキソ−1,3
−ジオキソール−4−イル)メチル基とのエステル等が
挙げられる。
【0048】一般式
【0049】
【化36】 [式中、Rは水素原子またはメチル基、R1は水素原子
または陰電荷、R2およびR3は同一または異なって、水
素原子、低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、
ホルムイミドイル基、アセトイミドイル基、―COOR
4、―CON(R5)R6、―N(R5)R6、―CH2CO
OR4、―CH2N(R5)R6または―CH2CON
(R5)R6(ここにおいて、R4は水素原子または低級
アルキル基、R5およびR6は同一または異なって、水素
原子、低級アルキル基または該低級アルキル基が互いに
結合して隣接する窒素原子と共に、アジリジニル基、ア
ゼチジニル基、ピロリジニル基およびピペリジル基から
なる群より選ばれる複素環基を形成する)、m、nおよ
びpは同一または異なって0ないし3の整数(但し、m
およびnが共に0の場合は除く)、Aは、mおよびnが
同一の場合、―CON(R 7 )―、―CON(R 7 )CO
―、―CON(R 7 )CON(R 8 )―、―N(R 7 )C
O(CH 2 s N(R 8 )―、―N(R 7 )CO(CH 2 s
CON(R 8 )―、―CON(R 7 )N(R 8 )―または
―N(R 7 )(CH 2 s N(R 8 )―{ここにおいて、R
7 およびR 8 は同一または異なって、水素原子、低級アル
キル基、ヒドロキシ低級アルキル基、ホルムイミドイル
基、アセトイミドイル基、―COOR 4 、―CON
(R 5 )R 6 、―N(R 5 )R 6 、―CH 2 COOR 4 、―C
2 N(R 5 )R 6 または―CH 2 CON(R 5 )R 6 (ここ
において、R 4 、R 5 およびR 6 は前記の意味を有す
る)、sは1ないし3の整数を示す}、mおよびnが異
なる場合、=NR 7
【0050】
【化37】 ―CON(R 7 )―、―CON(R 7 )CO―、―CON
(R 7 )CON(R 8 )―、―N(R 7 )CO(CH 2 s
N(R 8 )―、―N(R 7 )CO(CH 2 s CON
(R 8 )―、―CON(R 7 )N(R 8 )―または―N
(R 7 )(CH 2 s N(R 8 )―(ここにおいて、R 7
8 およびsは前記の意味を有する)を示す]で表され
る化合物、一般式
【0051】
【化38】 [式中、Rは水素原子またはメチル基、mおよびnは同
一または異なって0ないし3の整数(但し、mおよびn
が共に0の場合は除く)、A1、mおよびnが同一の
場合、―CON(R 10 )― または ―CON(R 10
CO―(ここにおいて、R 10 は水素原子または低級アル
キル基を示す)、mおよびnが異なる場合、=N―
9 、―CON(R 10 )― または ―CON(R 10
CO―(ここにおいて、R 9 は水素原子、低級アルキル
基、ホルムイミドイル基またはアセトイミドイル基を示
し、R 10 は前記の意味を有する)を示す]で表される化
合物、一般式
【0052】
【化39】 [式中、Rは水素原子またはメチル基、m、nおよびp
は同一または異なって0ないし3の整数(但し、mおよ
びnが共に0の場合は除く)、 1 、mおよびnが同
一の場合、―CON(R 10 )― または ―CON(R
10 )CO―(ここにおいて、R 10 は水素原子または低級
アルキル基を示す)、mおよびnが異なる場合、=N―
9 、―CON(R 10 )― または ―CON(R 10
CO―(ここにおいて、R 9 は水素原子、低級アルキル
基、ホルムイミドイル基またはアセトイミドイル基を示
し、R 10 は前記の意味を有する)を示す]で表される化
合物および一般式
【0053】
【化40】 [式中、Rは水素原子またはメチル基、R1は水素原子
または陰電荷、m、nおよびpは同一または異なって0
ないし3の整数(但し、mおよびnが共に0の場合は除
く)、A2、mおよびnが同一の場合、―CON(R
10 )― または―CON(R 10 )CO―(ここにおい
て、R 10 は水素原子または低級アルキル基を示す)、m
およびnが異なる場合、=N―R 9
【0054】
【化41】 ―CON(R 10 )― または ―CON(R 10 )CO―
(ここにおいて、R 9 は水素原子、低級アルキル基、ホ
ルムイミドイル基またはアセトイミドイル基、R 11 およ
びR 12 は同一または異なって低級アルキル基を示し、R
10 は前記の意味を有する)を示す]で表される化合物は
一般式[I]で表される化合物群に含まれる。
【0055】一般式[I−b]の化合物および一般式
[I−c]の化合物のうち、A1が―CON(R10)―
(ここにおいて、R 10 は前記の意味を有する)である化
合物に加えて、=N―R9 (ここにおいて、R 9 は前記の
意味を有する)である化合物が好適である。
【0056】一般式[I−d]の化合物のうち、A2
=N―R9
【0057】
【化42】 または―CON(R10)―(ここにおいて、R 9
10 、R 11 およびR 12 は前記の意味を有する)である化
合物が好適である。
【0058】一般式[I]の化合物の具体例としては、
例えば次の化合物が挙げられる(表中、Meはメチル基
を意味する)
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】
【表4】
【0063】
【表5】
【0064】
【表6】
【0065】
【表7】
【0066】
【表8】
【0067】
【表9】
【0068】
【表10】
【0069】
【表11】
【0070】
【表12】
【0071】
【表13】
【0072】
【表14】
【0073】
【表15】
【0074】
【表16】
【0075】
【表17】
【0076】
【表18】
【0077】
【表19】
【0078】
【表20】
【0079】
【表21】
【0080】
【表22】
【0081】
【表23】
【0082】
【表24】
【0083】
【表25】
【0084】
【表26】
【0085】
【表27】
【0086】
【表28】
【0087】
【表29】
【0088】
【表30】
【0089】
【表31】
【0090】
【表32】
【0091】
【表33】
【0092】
【表34】
【0093】
【表35】
【0094】
【表36】
【0095】
【表37】
【0096】
【表38】
【0097】
【表39】
【0098】
【表40】 上記化合物中、好適な化合物は(5)、(9)、(1
0)、(16)、(19)、(20)、(21)、(2
5)、(27)、(37)、(38)、(44)、(5
3)、(66)、(72)、(76)、(77)、(8
2)、(83)、(86)、(87)、(89)、(9
5)、(97)、(99)、(101)、(103)、
(105)、(107)、(109)、(111)、
(113)、(115)、(116)、(117)、
(122)、(125)、(126)、(127)、
(129)、(131)、(133)、(137)、
(141)、(143)、(144)、(150)、
(159)、(168)、(172)、(178)、
(182)、(183)、(188)、(189)、
(191)、(192)、(193)、(195)、
(199)、(201)、(202)、(203)、
(204)、(205)、(206)、(207)、
(208)、(209)、(210)、(211)、
(212)、(217)、(221)、(223)、
(228)、(231)、(233)、(237)、
(239)、(249)、(256)、(257)、
(258)、(284)、(294)、(295)、
(298)、(307)、(309)、(311)、
(313)、(315)、(317)、(319)、
(320)、(321)、(323)、(325)、
(327)、(328)、(329)、(334)、
(337)、(339)、(341)、(343)、
(345)、(355)、(362)、(363)、
(364)、(371)、(380)、(384)、
(390)、(394)、(400)、(401)、
(403)、(404)、(411)、(413)、
(414)、(415)、(416)、(417)、
(418)、(419)、(420)、(421)、
(422)、(423)および(424)の化合物であ
り、中でも、(5) (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−2−[(2S,4S)−2−(ピロリジン−
2−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボン酸、(9) (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−2−[(2S,4S)−2−(ピロリジン−
3−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボン酸、(10) (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキ
シエチル]−2−[(2S,4S)−2−(N−メチル
ピロリジン−3−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−
1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(19) (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−
(2−アゼチジノン−4−イル)ピロリジン−4−イル
チオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−
カルベペン−2−エム−3−カルボン酸、(20) (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキ
シエチル]−2−[(2S,4S)−2−(N−メチル
−2−アゼチジノン−4−イル)ピロリジン−4−イル
チオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(25) (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキ
シエチル]−2−[(2S,4S)−2−(2−ピロリ
ドン−3−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カ
ルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(27) (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキ
シエチル]−2−[(2S,4S)−2−(2−ピロリ
ドン−4−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カ
ルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(37) (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−
(2,5−ジオキソピロリジン−3−イル)ピロリジン
−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(38) (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキ
シエチル]−2−[(2S,4S)−2−(N−メチル
−2,5−ジオキソピロリジン−3−イル)ピロリジン
−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボン酸、(44) (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−
(2−カルバモイルピロリジン−4−イル)ピロリジン
−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(53) (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−
(N,N−ジメチル−3−ピロリジニオ)ピロリジン−
4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラー
ト、(66) (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−
(3−アミノ−2−ピロリドン−4−イル)ピロリジン
−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(76) (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−
(5−オキソピペラジン−3−イル)ピロリジン−4−
イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−
1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(77) (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−
(2−オキソピペラジン−5−イル)ピロリジン−4−
イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−
1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(86) (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−
(2,4−ジオキソイミダゾリジン−5−イル)ピロリ
ジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
酸、(87) (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキ
シエチル]−2−[(2S,4S)−2−(3−ピラゾ
リジノン−5−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−1
−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(89) (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−
[N−(カルバモイルメチル)ピロリジン−3−イル]
ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒド
ロキシエチル]−1−カルバペン−2−エム−3−カル
ボン酸、(111) (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−(ピロリジン−2−イル)ピロリジン−4−
イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
酸、(115) (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−(ピロリジン−3−イル)ピロリジン−4−
イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
酸、(116) (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−(N−メチルピロリジン−3−イル)ピロリ
ジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸、(117) (1R,5S,6S)−2−[(2S,4
S)−2−(N−ホルムイミドイルピロリジン−3−イ
ル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2
−エム−3−カルボン酸、(122) (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−(ピペリジン−3−イル)ピロリジン−4−
イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
酸、(125) (1R,5S,6S)−2−[(2S,4
S)−2−(2−アゼチジノン−4−イル)ピロリジン
−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボン酸、(126) (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−(N−メチル−2−アゼチジノン−4−イ
ル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2
−エム−3−カルボン酸、(127) (1R,5S,6S)−2−[(2S,4
S)−2−(2−アゼチジノン−3−イル)ピロリジン
−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボン酸、(129) (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−(2−ピロリドン−5−イル)ピロリジン−
4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カル
ボン酸、(131) (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−(2−ピロリドン−3−イル)ピロリジン−
4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カル
ボン酸、(133) (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−(2−ピロリドン−4−イル)ピロリジン−
4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カル
ボン酸、(143) (1R,5S,6S)−2−[(2S,4
S)−2−(2,5−ジオキソピロリジン−3−イル)
ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒド
ロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボン酸、(144) (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−(N−メチル−2,5−ジオキソピロリジン
−3−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバ
ペン−2−エム−3−カルボン酸、(150) (1R,5S,6S)−2−[(2S,4
S)−2−(2−カルバモイルピロリジン−4−イル)
ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒド
ロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボン酸、(159) (1R,5S,6S)−2−[(2S,4
S)−2−(N,N−ジメチル−3−ピロリジニオ)ピ
ロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボキシラート、(172) (1R,5S,6S)−2−[(2S,4
S)−2−(3−アミノ−2−ピロリドン−4−イル)
ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒド
ロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボン酸、(178) (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−(ピペラジン−2−イル)ピロリジン−4−
イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
酸、(182) (1R,5S,6S)−2−[(2S,4
S)−2−(5−オキソピペラジン−3−イル)ピロリ
ジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸、(183) (1R,5S,6S)−2−[(2S,4
S)−2−(2−オキソピペラジン−5−イル)ピロリ
ジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸、(188) (1R,5S,6S)−2−[(2S,4
S)−2−(ヘキサヒドロ−1H−1,4−ジアゼピン
−6−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−
カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(189) (1R,5S,6S)−2−[(2S,4
S)−2−(ヘキサヒドロ−2−オキソ−1H−1,4
−ジアゼピン−6−イル)ピロリジン−4−イルチオ]
−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル
−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(192) (1R,5S,6S)−2−[(2S,4
S)−2−(2,4−ジオキソイミダゾリジン−5−イ
ル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2
−エム−3−カルボン酸、(193) (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−(3−ピラゾリジノン−5−イル)ピロリジ
ン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−
カルボン酸、(195) (1R,5S,6S)−2−[(2S,4
S)−2−[N−(カルバモイルメチル)ピロリジン−
3−イル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)
−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボン酸、(199) (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−2−[(2S,4S)−2−[N
−(2−ヒドロキシエチル)ピロリジン−3−イル]ピ
ロリジン−4−イルチオ]−1−メチル−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボン酸、(201) (1R,5S,6S)−2−[(2S,4
S)−2−(ヘキサヒドロアゼピン−4−イル)ピロリ
ジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸、(203) (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−(N−メチルヘキサヒドロアゼピン−4−イ
ル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2
−エム−3−カルボン酸、(205) (1R,5S,6S)−2−[(2S,4
S)−2−(N,N−ジメチルヘキサヒドロ−4−アゼ
ピニオ)ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−
1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン
−2−エム−3−カルボキシラート、(207) (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−(オクタヒドロアゾシン−4−イル)ピロリ
ジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸、(209) (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−(N−メチルオクタヒドロアゾシン−4−イ
ル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2
−エム−3−カルボン酸、(211) (1R,5S,6S)−2−[(2S,4
S)−2−(N,N−ジメチルオクタヒドロ−4−アゾ
シニオ)ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−
1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン
−2−エム−3−カルボキシラート、(221) (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−2−[(2R,4S)−2−(ピロリジ
ン−3−イルメチル)ピロリジン−4−イルチオ]−1
−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(233) (5R,6S)−2−[(2R,4S)−2
−(2−アゼチジノン−3−イルメチル)ピロリジン−
4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(237) (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−2−[(2R,4S)−2−(2−ピロ
リドン−3−イルメチル)ピロリジン−4−イルチオ]
−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(249) (5R,6S)−2−[(2R,4S)−2
−(2,5−ジオキソピロリジン−3−イルメチル)ピ
ロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
ン酸、(256) (5R,6S)−2−[(2R,4S)−2
−[(2S)−2−カルバモイルピロリジン−4−イル
メチル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−
1−ヒドロキシエチル]−1−カルバペン−2−エム−
3−カルボン酸、(257) (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−2−[(2R,4S)−2−[(2S)
−2−(N−メチルカルバモイル)ピロリジン−4−イ
ルメチル]ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボン酸、(258) (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−2−[(2R,4S)−2−[(2S)
−2−(N,N−ジメチルカルバモイル)ピロリジン−
4−イルメチル]ピロリジン−4−イルチオ]−1−カ
ルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(298) (5R,6S)−2−[(2R,4S)−2
−(2,4−ジオキソイミダゾリジン−5−イルメチ
ル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−カルバペン−2−エム−3−
カルボン酸、(327) (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2R,4
S)−2−(ピロリジン−3−イルメチル)ピロリジン
−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボン酸、(328) (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2R,4
S)−2−(N−メチルピロリジン−3−イルメチル)
ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボン酸、(329) (1R,5S,6S)−2−[(2R,4
S)−2−(N−ホルムイミドイルピロリジン−3−イ
ルメチル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)
−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボン酸、(337) (1R,5S,6S)−2−[(2R,4
S)−2−(2−アゼチジノン−4−イルメチル)ピロ
リジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキ
シエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−
3−カルボン酸、(339) (1R,5S,6S)−2−[(2R,4
S)−2−(2−アゼチジノン−3−イルメチル)ピロ
リジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキ
シエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−
3−カルボン酸、(341) (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2R,4
S)−2−(2−ピロリドン−5−イルメチル)ピロリ
ジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸、(343) (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2R,4
S)−2−(2−ピロリドン−3−イルメチル)ピロリ
ジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸、(345) (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2R,4
S)−2−(2−ピロリドン−4−イルメチル)ピロリ
ジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸、(355) (1R,5S,6S)−2−[(2R,4
S)−2−(2,5−ジオキソピロリジン−3−イルメ
チル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−
2−エム−3−カルボン酸、(362) (1R,5S,6S)−2−[(2R,4
S)−2−(2−カルバモイルピロリジン−4−イルメ
チル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−
2−エム−3−カルボン酸、(363) (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2R,4
S)−2−[(2S)−2−(N−メチルカルバモイ
ル)ピロリジン−4−イルメチル]ピロリジン−4−イ
ルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
酸、(364) (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2R,4
S)−2−[(2S)−2−(N,N−ジメチルカルバ
モイル)ピロリジン−4−イルメチル]ピロリジン−4
−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
ン酸、(371) (1R,5S,6S)−2−[(2R,4
S)−2−(N,N−ジメチル−3−ピロリジニオメチ
ル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2
−エム−3−カルボキシラート、(384) (1R,5S,6S)−2−[(2R,4
S)−2−(3−アミノ−2−ピロリドン−4−イルメ
チル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−
2−エム−3−カルボン酸、(394) (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2R,4
S)−2−(3−オキソピペラジン−5−イルメチル)
ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボン酸、(404) (1R,5S,6S)−2−[(2R,4
S)−2−(2,4−ジオキソイミダゾリジン−5−イ
ルメチル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)
−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボン酸および(411)(1
R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−2−[(2R,4S)−2−[N−(2−ヒドロ
キシエチル)ピロリジン−3−イルメチル]ピロリジン
−4−イルチオ]−1−メチル−1−カルバペン−2−
エム−3−カルボン酸であり、特に(115)(1R,
5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]
−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−(ピロリジ
ン−3−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カル
バペン−2−エム−3−カルボン酸および(116)
(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
(N−メチルピロリジン−3−イル)ピロリジン−4−
イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
が好ましい。
【0099】次に本発明化合物の製造法について説明す
る。
【0100】一般式
【0101】
【化43】 [式中、Rは水素原子またはメチル基、R13は水素原子
またはヒドロキシ基の保護基、R14は水素原子またはカ
ルボキシル基の保護基を示す]で表される化合物に、不
活性有機溶媒中、塩基の存在下で活性化試薬を反応させ
て、一般式
【0102】
【化44】 [式中、R、R13およびR14は前記の意味を有し、Yは
脱離基を示す]で表される反応性誘導体[II’]に誘
導する。
【0103】上記反応で使用される不活性有機溶媒とし
ては、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、塩
化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタ
ン、トリクロロエチレン、アセトン、酢酸エチル、アセ
トニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメ
チルりん酸トリアミドまたは上記溶媒の混合物が挙げら
れ、特にアセトニトリル、ベンゼンが好ましい。
【0104】反応で使用される塩基としては、例えばト
リメチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジイソプ
ロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−メチ
ルピロリジン、N−メチルピペリジン、N,N−ジメチ
ルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウ
ンデカ−7−エン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ
[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)等の第3級脂
肪族アミン;例えばピリジン、4−ジメチルアミノピリ
ジン、ピコリン、ルチジン、キノリン、イソキノリン等
の芳香族アミンが挙げられ、特にN,N−ジイソプロピ
ルエチルアミン、トリエチルアミンが好ましい。
【0105】反応で使用される活性化試薬としては、例
えばトリフルオロ酢酸無水物、メタンスルホン酸無水
物、トリフルオロメタンスルホン酸無水物、p−トルエ
ンスルホン酸無水物等の酸無水物;例えばメタンスルホ
ニルクロリド、p−トルエンスルホニルクロリド、ジフ
ェニルクロロホスファート等の酸クロリドが挙げられ、
特にジフェニルクロロホスファートが好ましい。
【0106】一般式[II’]の基Yは脱離基を意味
し、例えばトリフルオロアセトキシ基、メタンスルホニ
ルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、
p−トルエンスルホニルオキシ基、ジフェノキシホスホ
リルオキシ基等が挙げられ、特にジフェノキシホスホリ
ルオキシ基が好ましい。
【0107】反応は一般式[II]の化合物1モルに対
して、塩基1〜3モル、好ましくは1〜1.5モル、活
性化試薬1〜1.2モルが使用される。
【0108】反応は−40〜50℃、好ましくは−20
〜20℃の温度範囲で行い、通常0.5〜3時間で定量
的に完結する。
【0109】反応終了後、常法に従って処理して、一般
式[II]の反応性誘導体[II’]が定量的に得られ
る。
【0110】反応性誘導体[II’]と一般式
【0111】
【化45】 [式中、R15は水素原子またはイミノ基の保護基、R20
およびR30は同一または異なって、水素原子、低級アル
キル基、保護されていてもよい、ヒドロキシ低級アルキ
ル基、ホルムイミドイル基もしくはアセトイミドイル
基、―COOR40、―CON(R50)R60、―N
(R50)R60、―CH2COOR40、―CH2N(R50
60または―CH2CON(R50)R60(ここにおい
て、R40は水素原子、低級アルキル基またはカルボキシ
ル基の保護基、R50およびR60は同一または異なって、
水素原子、低級アルキル基、アミノ基もしくはイミノ基
の保護基または該低級アルキル基が互いに結合して隣接
する窒素原子と共に、アジリジニル基、アゼチジニル
基、ピロリジニル基およびピペリジル基からなる群より
選ばれる複素環基を形成する)、pは0ないし3の整
数、qおよびrは同一または異なって0ないし5の整数
(但し、qおよびrが共に0の場合は除き、かつqとr
の和は6以下である)、Bは、qおよびrが同一の場
合、―CON(R 70 )―、―CON(R 70 )CO―、―
CON(R 70 )CON(R 80 )―、―N(R 70 )CO
(CH 2 s N(R 80 )―、―N(R 70 )CO(CH 2 s
CON(R 80 )―、―CON(R 70 )N(R 80 )―また
は―N(R 70 )(CH 2 s N(R 80 )―{ここにおい
て、R 70 およびR 80 は同一または異なって、水素原子、
低級アルキル基、保護されていてもよい、ヒドロキシ低
級アルキル基、ホルムイミドイル基もしくはアセトイミ
ドイル基、イミノ基の保護基、―COOR 40 、―CON
(R 50 )R 60 、―N(R 50 )R 60 、―CH 2 COO
40 、―CH 2 N(R 50 )R 60 または―CH 2 CON(R
50 )R 60 (ここにおいて、R 40 、R 50 およびR 60 は前記
の意味を有する)、sは1ないし3の整数を示す}、q
およびrが異なる場合、=NR 70
【0112】
【化46】 ―CON(R 70 )―、―CON(R 70 )CO―、―CO
N(R 70 )CON(R 80 )―、―N(R 70 )CO(CH
2 s N(R 80 )―、―N(R 70 )CO(CH 2 s CON
(R 80 )―、―CON(R 70 )N(R 80 )―または―N
(R 70 )(CH 2 s N(R 80 )―(ここにおいて、
70 、R 80 およびsは前記の意味を有する)を示す]で
表される化合物との反応は、前記記載の不活性有機溶媒
および塩基を用いて行われ、一般式
【0113】
【化47】 [式中、R、R13、R14、R15、R20、R30、B、p、
qおよびrは前記の意味を有する]で表される化合物と
する。
【0114】反応は、反応性誘導体[II’]1モルに
対して、塩基1〜2モル、好ましくは1〜1.5モル、
一般式[III]の化合物1〜1.2モルが使用され、
−40〜50℃、好ましくは−20〜20℃の温度範囲
で行われ、通常0.5〜3時間で完結する。
【0115】また、一般式[IV]の化合物は、一般式
[II]の化合物から、一段階で製造することもでき
る。即ち、一般式[II]の化合物から誘導した反応性
誘導体[II’]を単離することなく、同一反応系で一
般式[III]の化合物を反応させて、一般式[IV]
の化合物を効率よく製造することができる。一段階で行
う場合には、一般式[II]の化合物1モルに対して、
塩基2〜4モル、好ましくは2.5〜3.5モルを用い
る。
【0116】反応終了後、通常の処理を行い、一般式
[IV]で表される化合物の粗生成物を得、精製するこ
となく脱保護反応に付すことができるが、該粗生成物は
結晶化またはシリカゲル等によるカラムクロマトグラフ
ィーに付し、精製することが好ましい。
【0117】このようにして得られた一般式[IV]の
化合物から、必要に応じて、ヒドロキシ基、イミノ基お
よびカルボキシル基の保護基の除去反応を適宜組み合せ
て行うことにより、一般式[I]の化合物を製造するこ
とができる。
【0118】保護基の除去はその種類により異なるが、
常法に従って、例えば加溶媒分解、化学的還元または水
素化により行われる。
【0119】前記一般式[IV]において、ヒドロキシ
基および/またはアミノ基もしくはイミノ基の保護基
が、例えばベンジルオキシカルボニル基、p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル基等のアラルキルオキシカルボ
ニル基であり、カルボキシル基の保護基が、例えばベン
ジル基、p−ニトロベンジル基、ベンズヒドリル基等の
アラルキル基である場合には、例えば酸化白金、白金
線、白金黒等の白金触媒;例えばパラジウム黒、酸化パ
ラジウム、パラジウム−炭素、水酸化パラジウム−炭素
等のパラジウム触媒を用いる接触水素化により保護基を
除去することができる。
【0120】接触水素化反応に用いる溶媒としては、例
えばメタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、酢酸等またはこれらの有機溶媒と水あるいは
りん酸塩等の緩衝液との混合溶媒が挙げられる。
【0121】反応は、1〜4気圧の水素ガス気流下に0
〜50℃の温度範囲で、0.5〜4時間で完結する。
【0122】前記一般式[IV]において、ヒドロキシ
基および/またはアミノ基もしくはイミノ基の保護基
が、例えばアリルオキシカルボニル基であり、カルボキ
シル基の保護基が、例えばアリル基である場合には、ア
リル基の捕捉剤を含有する不活性有機溶媒中、有機可溶
性のパラジウム錯体触媒を反応させて保護基を除去する
ことができる[W.マッコムビ(McCombie)等
の方法、ザ ジャーナルオブ オーガニック ケミスト
リー(J.Org.Chem.)、第47巻、587〜
590頁(1982年)およびF.グイベ(Guib▲
e▼)等の方法、同一文献、第52巻、4984〜49
93(1987年)参照]。
【0123】反応に用いる溶媒としては、例えば水、ア
セトン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、酢酸エチル、アセトニトリル、塩化メチレン、
クロロホルム等あるいはこれらの混合溶媒が挙げられ
る。
【0124】この反応に使用される好適なパラジウム化
合物錯体としては、例えばパラジウム−炭素、水酸化パ
ラジウム−炭素、塩化パラジウム(II)、酢酸パラジ
ウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)
パラジウム(0)、テトラキス(トリフェノキシホスフ
ィン)パラジウム(0)、テトラキス(トリエトキシホ
スフィン)パラジウム(0)、ビス[エチレンビス(ジ
フェニルホスフィン)]パラジウム(0)、テトラキス
[トリ(2−フリル)ホスフィン]パラジウム(0)、
ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)
クロリド、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム
(II) アセタート等が挙げられる。
【0125】アリル基の捕捉剤としては、例えばジメド
ン、ぎ酸、酢酸、ぎ酸アンモニウム、ぎ酸ナトリウム、
2−エチルヘキサン酸ナトリウム、2−エチルヘキサン
酸カリウム、ピロリジン、ピペリジン、水素化トリブチ
ルすず等を挙げることができる。
【0126】反応は、一般式[IV]の化合物1モルに
対して、触媒0.01〜0.5モル、求核剤1〜6モル
を使用し、−10〜50℃の温度範囲、好ましくは0〜
30℃の温度範囲で行われ、通常0.5〜3時間で完結
する。
【0127】また、前記一般式[IV]において、ヒド
ロキシ基および/またはアミノ基もしくはイミノ基の保
護基がo−ニトロベンジルオキシカルボニル基で、カル
ボキシル基の保護基がo−ニトロベンジル基である場合
には、光反応によって保護基を除去することができる
[アミット(Amit)等の方法、ザ ジャーナル オ
ブ オーガニック ケミストリー(J.Org.Che
m.)、第39巻、192〜196(1974年)参
照]。
【0128】保護基の除去反応の終了後、通常の処理法
により、例えばシリカゲルまたは吸着樹脂等を用いるカ
ラムクロマトグラフィーに付し、または凍結乾燥または
結晶化等の操作により、一般式[I]の化合物を単離す
ることができる。
【0129】尚、一般式[IV]の化合物の3位のカル
ボキシル基の保護基が、例えばアセトキシメチル基、ピ
バロイルオキシメチル基等の低級アルカノイルオキシア
ルキル基;例えばメトキシメチル基、インダニル基、フ
タリジル基等である場合、このようなエステルは生体内
で生理的に加水分解されるので、保護基を除去すること
なく、直接、ヒトまたは動物に投与することができる。
【0130】一般式[I]の化合物は、常法により医薬
として許容される塩またはエステルとすることができ
る。
【0131】一般式[II]で表される出発原料は、例
えばが水素原子である場合、ザルツマン(Salzm
ann)等の方法[ジャーナル オブ ジ アメリカン
ケミカル ソサエティ(J.Am.Chem.So
c.)、第102巻、6161〜6163頁(1981
年)参照];がメチル基である場合、シー(Shi
h)等の方法[ヘテロサイクルズ(Heterocyc
les)、第21巻、29〜40頁(1984年)参
照]またはそれらに準ずる方法に従い製造することがで
きる。
【0132】一般式[III]で表される出発原料は、
例えば以下の方法により合成することができる。
【0133】化合物ヒドロキシ基を常法により活性
化した後、チオ酢酸カリウム等のチオ酢酸塩を反応させ
て、アセチルチオ誘導体とし、次いでアルカリ加水分
解または酸加水分解により一般式[III]で表される
チオール誘導体を得ることができる。
【0134】
【化48】 [式中、R16は水素原子またはヒドロキシ基の保護基、
Xは塩素原子、臭素原子、よう素原子、トリフルオロア
セトキシ基、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロ
メタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオ
キシ基からなる群より選ばれる脱離基、Acはアセチル
基を示し、R15、R20、R30、B、p、qおよびrは前
記の意味を有する]
【0135】化合物の構造式を有する化合物群は、参
考例に示した製造法に準じて各々製造することができ
る。
【0136】本発明の化合物は、各種のグラム陽性菌お
よびグラム陰性菌に対して強い抗菌活性を示す。
【0137】本発明の化合物の有用性を具体的に示すた
めに、細菌に対する試験管内抗菌活性を下記の寒天平板
希釈法により測定した[日本化学療法学会標準法:ケモ
テラピー(Chemotherapy)、第29巻、7
6〜79頁(1981年)]。ミューラー ヒントン
ブロス(Mueller Hinton broth)
中で一夜培養した各試験菌株の一白金耳(接種菌量:1
6CFU/ml)をミューラー ヒントン アガー
(MH agar)に接種した。この培地には抗菌剤が
各濃度で含まれており、37℃で16時間培養した後、
最小発育阻止濃度(MIC:μg/ml)を測定した。
その結果を表1に示す。
【0138】
【表41】 また、本発明化合物の代表例として実施例で例示される
本発明の化合物の抗菌活性を、バウエル(Bauer)
等の方法[ジ アメリカン ジャーナル オブクリニカ
ル パソロジィ(Amer. J. Clin. Pa
thol.)、第45巻、493頁(1966年)]に
よるディスク拡散検定によって測定を行った。チエナマ
イシンまたはイミペネムを内部標準として使用した。
【0139】試験化合物のMICは、試験化合物を含有
するディスクによって生じた阻止円径から、ハンフレー
(Humphrey)およびライトボウン(Light
bown)によって報告された計算式[ザ ジャーナル
オブ ジェネラル ミクロバイオロジィ(J. Ge
n. Microbiol.)、第7巻、129頁(1
952年)]を使用して計算された。各菌種毎にMIC
の幾何平均を求めチエナマイシンとの活性比を計算し
た。
【0140】抗菌効力は、チエナマイシン(=1.0)
との割合で示されるが数字が大きいほど活性が強い。
【0141】DHP−I感受性は、クロップ(Krop
p)等の方法[アンチミクロビアルアジェント アンド
ケモテラピィ(Antimicrob. Agent
sChemother.)、第22巻、62〜70頁
(1982年)]によって定量し、イミペネム(=1.
0)との割合で示されるが、数字が小さいほど安定性が
高い。
【0142】本発明化合物の抗菌力およびDHP−I感
受性を、比較化合物としてイミペネム(imipene
m)およびメロペネム(meropenem)を用いて
測定した。その結果を表2に示す。
【0143】
【表42】 本発明の化合物は、種々のグラム陽性菌およびグラム陰
性菌に対して優れた抗菌活性を有し、これら病原菌を起
炎菌とするヒトの細菌感染症の治療および予防のための
抗菌剤として有用な化合物である。本発明の抗菌剤に感
受性のある代表的な病原体としては、例えばスタフィロ
コッカス(Staphylococcus)属、エンテ
ロコッカス(Enterococcus)属、エシェリ
キア(Escherichia)属、エンテロバクター
(Enterobacter)属、クレブシェラ(Kl
ebsiella)属、セラチア(Serratia)
属、プロテウス(Proteus)属、シュードモナス
(Pseudomonas)属等の菌種を挙げることが
でき、特にメチシリン耐性スタフィロコッカス アウレ
ウス(Methicillin resistant
Staphylococcus aureus)および
チエナマイシン耐性シュードモナス アエルギノーサ
(thienamycin resistant Ps
eudomonas aeruginosa)に対して
優れた抗菌活性を示した。また、各種細菌によるマウス
等の感染防禦実験において、本発明化合物は、in v
itroの強い抗菌力を反映し、特に、S.aureu
s、P.aeruginosaに対して、メロペネムよ
り優れた治療効果を示した。本発明化合物は、例えばマ
ウス等のげっ歯動物や例えばリーサスモンキー等の霊長
動物において、イミペネムおよびメロペネムより優れた
血中濃度推移および生物学的半減期を示した。
【0144】本発明の化合物は、各々の化合物によって
異なるが、DHP−Iに対して極めて安定であり、かつ
物理化学的安定性および水に対する溶解性にも優れてい
る。
【0145】本発明化合物は、当分野で公知の固体また
は液体の賦形剤の担体と混合し、非経口投与、経口投
与、外部投与に適した医薬製剤の形で使用することがで
きる。主なものは、局所的または注射による非経口的
(静注または筋注)な投与である。医薬製剤としては、
例えば注射剤、シロップ剤、乳剤等の液剤;錠剤、カプ
セル剤、粒剤等の固形剤;軟膏、坐剤等の外用剤が挙げ
られる。これらの製剤には、必要に応じて塩基、助剤、
安定化剤、湿潤剤、乳化剤、吸収促進剤、界面活性剤等
の通常使用される添加剤が含まれていてもよい。
【0146】添加剤としては、例えば注射用蒸留水、リ
ンゲル液、グルコース、しょ糖シロップ、ゼラチン、食
用油、カカオ脂、エチレングリコール、しょ糖、とうも
ろこし澱粉、ステアリン酸マグネシウム、タルク等が挙
げられる。
【0147】投与量は、患者の症状、体重、年齢、性
別、投与形態、投与回数等によって異なるが、通常、成
人に対する好ましい日用量は有効成分約5〜50mg/
kg、子供に対する好ましい日用量は約5〜25mg/
kgの範囲にあり、1日当り1回または数回に分けて投
与するのが好ましい。
【0148】本発明の化合物は、必要に応じてシラスタ
チン[(Z)−7−(L−アミノ−2−カルボキシエチ
ルチオ)−2−(2,2−ジメチルシクロプロパンカル
ボキサミド)−2−ヘプテノイン酸ナトリウム]等のD
HP−I阻害剤[特開昭56−81518号公報、欧州
特許出願第28,778号、ジャーナル オブ メディ
シナル ケミストリー(J.Med.Chem.)、第
30巻、1074頁(1987年)]と組合せて投与す
ることもできる。
【0149】
【実施例】実施例および参考例を挙げて本発明を更に具
体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定さ
れるものではない。
【0150】実施例および参考例の薄層クロマトグラフ
は、プレートとしてSilicagel 60F
245(Merck)を、検出法としてUV検出器を用い
た。カラム用シリカゲルとしては、WakogelTM
C−300(和光純薬)を、逆相カラム用シリカゲルと
しては、LC−SORBTM SP−B−ODS(Che
mco)またはYMC・GELTM ODS−AQ 12
0−S50(山村化学研究所)を用いた。高速液体クロ
マトグラフとしては、JASCO 800シリーズ(日
本分光)を用いた。NMRスペクトルは、重ジメチルス
ルホキシドまたは重クロロホルム溶液で測定する場合に
は、内部基準としてテトラメチルシラン(TMS)を用
い、重水溶液で測定する場合には、内部基準として2,
2−ジメチル−2−シラペンタン−5−スルホナート
(DSS)を用い、XL−200(200MHz;Va
rian)型スペクトロメータを用いて測定し、全δ値
をppmで示した。
【0151】NMR測定における略号の意味を以下に示
す。 s:シングレット d:ダブレット t:トリプレット q:クワルテット ABq:AB型クワルテット dd:ダブル ダブレット m:マルチプレット br:ブロード J:カップリング定数 Hz:ヘルツ DMSO−d6:重ジメチルスルホキシド CDCl3:重クロロホルム CD3OD:重メタノール D2O:重水 反応式における略号の意味を以下に示す。 Ac:アセチル基 All:アリル基 Alloc:アリルオキシカルボニル基 Boc:tert−ブトキシカルボニル基 Bzl:ベンジル基 Et:エチル基 Me:メチル基 Ms:メタンスルホニル基PMB:p−メトキシベンジル基 PNB:p−ニトロベンジル基 PNZ:p−ニトロベンジルオキシカルボニル基 TBDMS:tert−ブチルジメチルシリル基 THP:テトラヒドロピラニル基 Tr:トリチル基 Ts:p−トルエンスルホニル基 実施例1ナトリウム (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒド
ロキシエチル]−2−[(2S,4S)−2−(2−ピ
ロリドン−4−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−1
−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート 1)
【0152】
【化49】 窒素気流中、氷冷下、p−ニトロベンジル (5R,6
S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−カルバペン−
2−エム−3−カルボキシラート(300mg,0.5
5mmol)のアセトニトリル溶液(15ml)に(2
S,4S)−4−メルカプト−N−(p−ニトロベンジ
ルオキシカルボニル)−2−(2−ピロリドン−4−イ
ル)ピロリジン[205mg,0.56mmol,参考
例1−9)の化合物]のアセトニトリル溶液(6m
l)、次いでN,N−ジイソプロピルエチルアミン
(0.10ml,0.57mmol)を滴下した。0℃
で7時間撹拌した後、反応溶液に酢酸エチル(70m
l)を加え、有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTM
C−300,酢酸エチル)に付し、p−ニトロベンジ
ル (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエ
チル]−2−[(2S,4S)−N−(p−ニトロベン
ジルオキシカルボニル)−2−(2−ピロリドン−4−
イル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−
2−エム−3−カルボキシラート(313mg,収率:
86.2%)を得た。
【0153】IR(KBr)cm-1:1780,170
0,1520,1350 NMR(CDCl3)δ:1.37(3H,d,J=6
Hz),5.24(3H,m),5.52(1H,d,
J=14Hz),7.33(2H,d,J=9Hz),
7.46(2H,d,J=9Hz),8.24(2H,
d,J=9Hz),8.26(2H,d,J=9Hz)
2)
【0154】
【化50】 前記反応で得られた化合物(300mg,0.45mm
ol)のテトラヒドロフラン(10ml)および0.1
M 3−モルホリノプロパンスルホン酸ナトリウム緩衝
液(10ml)の混合液に10%パラジウム−炭素触媒
[150mg,あらかじめ水素気流下、0.1M 3−
モルホリノプロパンスルホン酸ナトリウム緩衝液で1時
間撹拌して活性化した]を加え、この混合物を水素気流
中、室温で2時間撹拌した。反応混合物から触媒を濾別
し、濾液を酢酸エチル(20ml)で洗浄し、水層の不
溶物を濾去した。得られた濾液を15ml程度に濃縮し
た。残渣を逆相カラムクロマトグラフィー(LC−SO
RBTM SP−B−ODS,10%メタノール水溶液)
に付し、目的画分を濃縮、凍結乾燥することにより、標
記化合物(70mg,収率:38.4%)を得た。
【0155】IR(KBr)cm-1:1760,168
0,1590,1390 NMR(D2O)δ:1.26(3H,d,J=7H
z),1.54(1H,m),2.28(1H,m),
3.86(1H,m),4.21(2H,m)HPL
C; カラム:YMCTM−Pack ODS−AQ,5μ,
4.6φ×150mm、移動相:0.01M りん酸緩
衝液(pH6.5)−メタノール(80:20)、流
速:1.0ml/min、温度:40℃、検出:290
nm、保持時間:2.23min 実施例2ナトリウム (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒド
ロキシエチル]−2−[(2R,4S)−2−(2−ピ
ロリドン−4−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−1
−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート 1)
【0156】
【化51】 p−ニトロベンジル (5R,6S)−2−ジフェノキ
シホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエ
チル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラ
ート(300mg,0.55mmol)および(2R,
4S)−4−メルカプト−N−(p−ニトロベンジルオ
キシカルボニル)−2−(2−ピロリドン−4−イル)
ピロリジン(200mg,0.55mmol、参考例2
の化合物)を用いて、実施例1−1)と同様の反応を行
い、p−ニトロベンジル (5R,6S)−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−2−[(2R,4
S)−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)−
2−(2−ピロリドン−4−イル)ピロリジン−4−イ
ルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシ
ラート(127mg,収率:35%)を得た。
【0157】IR(KBr)cm-1:1790,171
0,1520,1350 NMR(CDCl3)δ:1.36(3H,d,J=6
Hz),5.25(3H,m),5.52(1H,d,
J=14Hz),7.54(2H,d,J=9Hz),
7.66(2H,d,J=9Hz),8.23(2H,
d,J=9Hz),8.26(2H,d,J=9Hz)
2)
【0158】
【化52】 前記反応で得られた化合物(127mg,0.19mm
ol)のテトラヒドロフラン(10ml)および0.1
M 3−モルホリノプロパンスルホン酸ナトリウム緩衝
液(10ml)の混合液に10%パラジウム−炭素触媒
(60mg)を加え、この混合物を2.9気圧の水素気
流中、室温で1.5時間撹拌した。反応混合物から触媒
を濾別し、濾液を酢酸エチル(20ml)で洗浄し、水
層の不溶物を濾去した。得られた濾液を逆相カラムクロ
マトグラフィー(LC−SORBTM SP−B−OD
S,10%メタノール水溶液)に付し、濃縮、凍結乾燥
することにより、標記化合物(5.5mg,収率:7.
1%)を得た。
【0159】IR(KBr)cm-1:1780,160
0,1270 NMR(D2O)δ:1.28(3H,d,J=8H
z),2.54(3H,m) HPLC(条件は実施例1に同じ) 保持時間:5.54min 実施例3ナトリウム (1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−(2−ピロリドン−4−イル)ピロリジン−
4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カル
ボキシラート 1)
【0160】
【化53】 p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−ジフ
ェノキシホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボキシラート(230mg,0.41mmo
l)および(2S,4S)−4−メルカプト−N−(p
−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−(2−ピロ
リドン−4−イル)ピロリジン[140mg,0.38
mmol,参考例1−9)の化合物]を用いて、実施例
1−1)と同様の反応を行い、p−ニトロベンジル
(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−N−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−(2−
ピロリドン−4−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−
1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(2
23mg,収率:80.6%)を得た。
【0161】IR(KBr)cm-1:1770,170
0,1520,1340 NMR(CDCl3)δ:1.28(3H,d,J=8
Hz),1.33(3H,d,J=7Hz),5.24
(2H,m),5.31および5.52(2H,AB
q,J=14Hz),7.53(2H,d,J=8H
z),7.66(2H,d,J=8Hz),8.20
(2H,d,J=8Hz),8.22(2H,d,J=
8Hz)2)
【0162】
【化54】 前記反応で得られた化合物(223mg,0.33mm
ol)を用いて、実施例1−2)と同様の反応を行い、
標記化合物(73mg,収率:53.2%,ジアステレ
オマーAおよびB 44:56)を得た。
【0163】IR(KBr)cm-1:1760,168
0,1590,1390 NMR(D2O)δ:1.23(3H,d,J=8H
z),1.30(3H,d,J=7Hz),1.77
(1H,m),2.27〜2.42(1H,m),4.
06(1H,m),4.26(2H,m) HPLC; カラム:INERTSILTM ODS−2,5μ,4.
6φ×250mm、移動相:0.01M りん酸緩衝液
(pH7.0)−メタノール(90:10)、流速:
1.0ml/min、温度:40℃、検出:254n
m、保持時間:13.2min,14.6min(4
4:56) 実施例4ナトリウム (1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2R,4
S)−2−(2−ピロリドン−4−イル)ピロリジン−
4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カル
ボキシラート 1)
【0164】
【化55】 p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−ジフ
ェノキシホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボキシラート(230mg,0.41mmo
l)および(2R,4S)−4−メルカプト−N−(p
−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−(2−ピロ
リドン−4−イル)ピロリジン[140mg,0.38
mmol、参考例2の化合物]を用いて、実施例1−
1)と同様の反応を行い、p−ニトロベンジル (1
R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチル−2−[(2R,4S)−N−(p−
ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−(2−ピロリ
ドン−4−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カ
ルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(174m
g,収率:62.9%)を得た。
【0165】IR(KBr)cm-1:1780,170
0,1520,1340 NMR(CDCl3)δ:1.27(3H,d,J=8
Hz),1.36(3H,d,J=6Hz),5.25
(3H,m),5.53(1H,d,J=14Hz),
7.54(2H,d,J=9Hz),7.67(2H,
d,J=9Hz),8.24(2H,d,J=9H
z),8.26(2H,d,J=9Hz)2)
【0166】
【化56】 前記反応で得られた化合物(174mg,0.26mm
ol)を用いて、実施例1−2)と同様の反応を行い、
標記化合物(22mg,収率:20.6%)を得た。
【0167】IR(KBr)cm-1:1780,160
0,1380,1300 NMR(D2O)δ:1.24(3H,d,J=8H
z),1.31(3H,d,J=7Hz),1.98〜
2.98(3H,m),3.44(3H,m),3.7
4(3H,m) HPLC(条件は実施例1に同じ) 保持時間:7.46min 実施例5ナトリウム (1R,5S,6S)−2−[(2S,4
S)−2−アゼチジノン−4−イル)ピロリジン−4−
イルチオ)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−
1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキ
シラート ジアステレオマーB 1)
【0168】
【化57】 窒素気流中、−10℃でp−ニトロベンジル (1R,
5S,6S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6
−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1
−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(11
0mg,0.195mmol)のアセトニトリル溶液
(5ml)に、(2S,4S)−2−(2−アゼチジノ
ン−4−イル)−4−メルカプト−N−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)ピロリジン ジアステレオマ
ーB(67mg,0.191mmol,参考例3の化合
物)のアセトニトリル溶液(5ml)を加え、次いで
N,N−ジイソプロピルアミン(34μl,0.21m
mol)を滴下した。4℃で一夜撹拌した後、反応溶液
に酢酸エチル(50ml)を加え、この混合物を水およ
び飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(WakogelTM C−30
0,3%メタノール−クロロホルム)に付し、p−ニト
ロベンジル (1R,5S,6S)−2−[(2S,4
S)−2−(2−アゼチジノン−4−イル)−N−(p
−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−4−
イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−
1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキ
シラート ジアステレオマーB(88.5mg,収率:
68.2%)を得た。
【0169】IR(KBr)cm-1:1760,170
0,1520,1340 NMR(CDCl3)δ:1.28(3H,d,J=7
Hz),1.35(3H,d,J=6Hz),1.67
(1H,m),2.50〜2.74(3H,m),3.
08(1H,dd,J=15,5Hz),3.24〜
3.45(3H,m),3.70(2H,m),3.9
6〜4.33(4H,m),5.23(3H,m),
5.52(1H,d,J=13Hz),7.52(2
H,d,J=8Hz),7.65(2H,d,J=8H
z),8.22(2H,d,J=8Hz),8.24
(2H,d,J=8Hz)2)
【0170】
【化58】 前記反応で得られた化合物(88mg,0.13mmo
l)を用いて、実施例1−2)と同様の反応を行い、標
記化合物(18mg,収率:33.7%)を得た。
【0171】IR(KBr)cm-1:1750,159
0,1390 NMR(D2O)δ:1.26(3H,d,J=7H
z),1.31(3H,d,J=6Hz),1.65
(1H,m),2.69(1H,dd,J=16,8H
z),2.73(1H,br d,J=16Hz),
3.20〜3.53(4H,m),3.61(1H,d
d,J=12,6Hz),3.75(1H,q,J=8
Hz),3.85〜4.40(4H,m) HPLC(条件は実施例1に同じ) 保持時間:3.8min 実施例6ナトリウム (1R,5S,6S)−2−[(2S,4
S)−2−(2−アゼチジノン−4−イル)ピロリジン
−4−イルチオ)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボキシラートジアステレオマーA 1)
【0172】
【化59】 p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−ジフ
ェノキシホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボキシラート(153mg,0.27mmo
l)および(2S,4S)−2−(2−アゼチジノン−
4−イル)−4−メルカプト−N−(p−ニトロベンジ
ルオキシカルボニル)ピロリジン ジアステレオマーA
(90mg,0.26mmol,参考例4の化合物)を
用いて、実施例1−1)と同様の反応を行い、p−ニト
ロベンジル (1R,5S,6S)−2−[(2S,4
S)−2−(2−アゼチジノン−4−イル)−N−(p
−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−4−
イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−
1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキ
シラート ジアステレオマーA(128mg,収率:7
0.9%)を得た。
【0173】IR(KBr)cm-1:1760,170
0,1520,1340 NMR(CDCl3)δ:1.28(3H,d,J=7
Hz),1.34(3H,d,J=6Hz),1.91
(2H,m),2.44〜3.10(3H,m),3.
17〜3.46(2H,m),3.66(1H,m),
4.00〜4.36(5H,m),5.24(3H,
m),5.50(1H,d,J=14Hz),7.52
(2H,d,J=8Hz),7.65(2H,d,J=
8Hz),8.21(2H,d,J=8Hz),8.2
3(2H,d,J=8Hz)2)
【0174】
【化60】 前記反応で得られた化合物(128mg,0.19mm
ol)を用いて、実施例1−2)と同様の反応を行い、
標記化合物(28.5mg,収率:36.7%)を得
た。
【0175】IR(KBr)cm-1:1750,159
0,1390 NMR(D2O)δ:1.25(3H,d,J=7H
z),1.32(3H,d,J=6Hz),1.83
(1H,m),2.75(1H,dd,J=15,8H
z),2.88(1H,dd,J=15,2Hz),
3.18〜3.55(4H,m),3.68(1H,d
d,J=12,6Hz),3.86〜4.40(5H,
m) HPLC(条件は実施例1に同じ) 保持時間:3.46min 実施例7(5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−2−[(2R,4S)−2−(2−ピロリドン−
3−イルメチル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カ
ルバペン−2−エム−3−カルボン酸 1)
【0176】
【化61】 アリル (5R,6S)−2−ジフェノキシホスホリル
オキシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−
カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(369
mg,0.76mmol)および(2R,4S)−N−
アリルオキシカルボニル−4−メルカプト−2−(2−
ピロリドン−3−イルメチル)ピロリジン(216m
g,0.76mmol)のアセトニトリル(5.6m
l)溶液に氷冷下でN,N−ジイソプロピルエチルアミ
ン(0.13ml,0.76mmol)を滴下した。反
応混合溶液を同温度で1時間撹拌、更に5℃で16時間
撹拌した。反応液に酢酸エチル(60ml)を加え、こ
の混合溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和
食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃
縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグ
ラフィー[WakogelTM C−300,40ml,
アセトン−酢酸エチル(2:3)]で精製し、目的物を
含むフラクションを濃縮して、フォーム状のアリル
(5R,6S)−2−[(2R,4S)−N−アリルオ
キシカルボニル−2−(2−ピロリドン−3−イルメチ
ル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−カルバペン−2−エム−3−
カルボキシラート(303mg,収率:76.7%)を
得た。
【0177】NMR(CDCl3)δ:1.35(3
H,d,J=6Hz),1.7〜2.2(4H,m),
2.34(2H,m),2.61(1H,m),3.1
〜3.4(6H,m),3.55(1H,m),4.0
〜4.3(4H,m),4.6〜4.9(4H,m),
5.2〜5.5(4H,m),5.78(1H,br
s),6.0(2H,m)2)
【0178】
【化62】 前記反応で得られた化合物(300mg,0.58mm
ol)の塩化メチレン(6ml)溶液に水(52μl)
を加え、この混合物を脱気した。この混合溶液に氷冷
下、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(I
I)クロリド(8mg,0.011mmol)および水
素化トリブチルすず(0.466ml,1.73mmo
l)を加え、この混合溶液を同温度で5分間、更に室温
で30分間撹拌した。反応液に水40mlを加え、水層
をクロロホルム(20ml,2回)で洗浄した後、減圧
下、残存する有機溶媒を除去した。活性炭(50mg)
を加え、この混合物を30分間撹拌し、濾過した。濾液
を700mgまで濃縮し、室温でエタノール(1.4m
l)を加え、この混合溶液を同温度で30分間静置する
と沈殿が生じた。この懸濁液に撹拌下、エタノール
(1.4ml)を1時間かけて滴下し、懸濁液を室温で
30分間、更に5℃で16時間撹拌した。沈殿物を濾取
し、水−エタノール(1:4)混液(1.3ml,2
回)、アセトン(2ml)で順次洗浄し、減圧下2時間
乾燥して、標記化合物(159mg,収率:69.6
%)を得た。
【0179】IR(KBr)cm-1:1740,169
0,1600,1380 NMR(D2O)δ:1.26(3H,d,J=8H
z),1.7〜2.0(3H,m),1.18(1H,
m),1.38(1H,m),2.6〜2.8(2H,
m),3.2(2H,d,J=9Hz),3.3〜3.
4(4H,m),3.7〜3.9(2H,m),4.0
(1H,m),4.1〜4.3(2H,m) 実施例8(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2R,4S)−2−
(2−ピロリドン−3−イルメチル)ピロリジン−4−
イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
1)
【0180】
【化63】 アリル (1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホス
ホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]
−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
キシラート(759mg,1.52mmol)および
(2R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−4−メ
ルカプト−2−(2−ピロリドン−3−イルメチル)ピ
ロリジン(432mg,1.52mmol)のアセトニ
トリル(11ml)溶液に、−40℃でN,N−ジイソ
プロピルエチルアミン(0.26ml,1.52mmo
l)を滴下した。反応混合溶液を同温度で3時間、更に
5℃で16時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(60m
l)を加え、この混合溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラム
クロマトグラフィー[WakogelTM C−300,
40ml,アセトン−酢酸エチル(2:3)]で精製
し、目的物を含むフラクションを濃縮して、フォーム状
のアリル (1R,5S,6S)−2−[(2R,4
S)−N−アリルオキシカルボニル−2−(2−ピロリ
ドン−3−イルメチル)ピロリジン−4−イルチオ]−
6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−
1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(4
20mg,収率:51.8%)を得た。
【0181】NMR(CDCl3)δ:1.26(3
H,d,J=8Hz),1.35(3H,d,J=6H
z),1.7(1H,m),1.9〜2.4(5H,
m),2.60(1H,m),3.2〜3.4(5H,
m),3.58(1H,m),3.9〜4.3(4H,
m),4.5〜4.9(4H,m),5.2〜5.5
(4H,m),5.8〜6.1(3H,m)2)
【0182】
【化64】 前記反応で得られた化合物(420mg,0.79mm
ol)の塩化メチレン(8.4ml)溶液に水(71μ
l)を加え、この溶液を脱気した。この混合溶液に氷冷
下、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(I
I)クロリド(11mg,0.016mmol)および
水素化トリブチルすず(0.635ml,2.36mm
ol)を加え、この混合溶液を同温度で3分間、更に室
温で30分間撹拌した。反応液に水(40ml)を加
え、水層をクロロホルム(20ml,2回)で洗浄した
後、減圧下、残存する有機溶媒を除去した。活性炭(5
0mg)を加え、この混合物を30分間撹拌し、濾過し
た。濾液を500mgまで濃縮し、室温でエタノール
(1ml)を加え、この混合溶液を同温度で1時間静置
すると沈殿が生じた。この懸濁液に撹拌下、エタノール
(3.5ml)を1時間かけて滴下し、この懸濁液を室
温で30分間、更に5℃で16時間撹拌した。沈殿物を
濾取し、水−エタノール(1:9)混液(1ml,3
回)、アセトン(3ml)で順次洗浄し、減圧下2時間
乾燥して、標記化合物(232mg,収率:72.0
%)を得た。
【0183】IR(KBr)cm-1:1760,170
0,1640,1590,1390NMR(D2O)
δ:1.21(3H,d,J=8Hz),1.28(3
H,d,J=6Hz),1.7〜2.0(3H,m),
2.20(1H,m),2.40(1H,m),2.6
〜2.9(2H,m),3.3〜3.5(5H,m),
3.70(1H,m),3.86(1H,m),4.0
(1H,m),4.24(2H,m) 実施例9(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
(2−アゼチジノン−3−イルメチル)ピロリジン−4
−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]
−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
ン酸 1)
【0184】
【化65】 アリル (1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホス
ホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]
−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
キシラート(331mg,0.66mmol)、(2
R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−(2−
アゼチジノン−3−イルメチル)−4−メルカプトピロ
リジン(180mg,0.66mmol)およびN,N
−ジイソプロピルエチルアミン(0.12ml,0.6
6mmol)を用い、実施例8−1)と同様の反応を行
い、フォーム状のアリル (1R,5S,6S)−2−
[(2R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−
(2−アゼチジノン−3−イルメチル)ピロリジン−4
−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]
−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
キシラート(125mg,収率:36.3%)を得た。
【0185】NMR(CDCl3)δ:1.29(3
H,d,J=7Hz),1.36(3H,d,J=6H
z),1.8(1H,m),2.0(1H,m),2.
65(2H,m),3.1(1H,m),3.3(3
H,m),3.48(1H,t,J=6Hz),3.6
(1H,m),4.0(2H,m),4.25(2H,
m),4.62(2H,br d,J=6Hz),4.
8(2H,m),5.2〜5.5(4H,m),5.6
6(1H,br s),5.98(2H,m)2)
【0186】
【化66】 前記反応で得られた化合物(125mg,0.24mm
ol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム
(II)クロリド(3.4mg,0.0048mmo
l)、水素化トリブチルすず(0.194ml,0.7
22mmol)および水(22μl)を用い、実施例8
−2)と同様の脱保護反応および後処理を行い、得られ
た水層を逆相カラムクロマトグラフィー[YMC・GE
TM ODS−AQ 120−S50,50ml,メタ
ノール−水(15:85)]で精製し、目的物を含む画
分を濃縮、凍結乾燥して標記化合物(20mg,収率:
21.0%)を得た。
【0187】IR(KBr)cm-1:1740,160
0,1390 NMR(D2O)δ:1.18(3H,d,J=7H
z),1.26(3H,d,J=6Hz),1.3(1
H,m),2.2(3H,m),2.7(1H,m),
3.1〜3.7(7H,m),3.92(1H,m),
4.1〜4.3(2H,m) 実施例10カリウム (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−(2−ピロリドン−4−イル)ピロリジン−
4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カル
ボキシラート ジアステレオマーAおよびB
【0188】
【化67】 実施例3の化合物(100mg)をウォターズ(Wat
ers)600E[カラム:YMCTM−Pack SH
−365−5 S−5 120A ODS,溶出:0.
01M りん酸カリウム緩衝液(pH7.0)−メタノ
ール 85:15,流速:14ml/min,検出:2
90nm,温度:26℃]に付し、ジアステレオマーA
(保持時間:25.5min)およびジアステレオマー
B(保持時間:30.2min)の画分をそれぞれ分取
した。ジアステレオマーAを含む画分を約15mlまで
濃縮し、その濃縮溶液を逆相カラムクロマトグラフィー
(YMC・GELTM ODS−AQ 120−S50,
蒸留水を流して脱塩した後、目的物を20%メタノール
水溶液で溶出)に付した。目的画分を濃縮、凍結乾燥し
て標記化合物のジアステレオマーA(16mg)を得
た。前記と同様にしてジアステレオマーB(14.8m
g)を得た。 ジアステレオマーA IR(KBr)cm-1:1760,1680,159
0,1390 NMR(D2O)δ:1.22(3H,d,J=8H
z),1.30(3H,d,J=7Hz),1.67
(1H,m),2.35(1H,dd,J=8,17H
z),4.02(1H,m),4.25(2H,m) ジアステレオマーB IR(KBr)cm-1:1760,1680,159
0,1390 NMR(D2O)δ:1.22(3H,d,J=8H
z),1.30(3H,d,J=7Hz),1.72
(1H,m),2.28(1H,dd,J=8,17H
z),4.02(1H,m),4.26(2H,m) 実施例11(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
(ピロリジン−3−イル)ピロリジン−4−イルチオ]
−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 ジアス
テレオマーAおよびB 1)
【0189】
【化68】 p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−ジフ
ェノキシホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボキシラート(1.39g,2.34mmo
l)および(2S,4S)−4−メルカプト−N−(p
−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[N−(p
−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−
イル]ピロリジン[1.24g,2.34mmol,参
考例5−6)の化合物]を用いて、実施例1−1)と同
様の反応を行い、p−ニトロベンジル (1R,5S,
6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−
メチル−2−[(2S,4S)−N−(p−ニトロベン
ジルオキシカルボニル)−2−[N−(p−ニトロベン
ジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル]ピロリ
ジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボキシラート(1.59g,収率:77.7%)
を得た。
【0190】IR(KBr)cm-1:1770,170
0,1610,1520,1400,1350 NMR(CDCl3)δ:1.28(3H,d,J=7
Hz),1.34(3H,d,J=6Hz),5.14
〜5.58(6H,m),7.52(4H,br d,
J=8Hz),7.65(2H,d,J=8Hz),
8.20(6H,br d,J=8Hz)2)
【0191】
【化69】 前記反応で得られた化合物(1.52g,1.74mm
ol)をテトラヒドロフラン(40ml)、エタノール
(2ml)および0.25M 3−モルホリノプロパン
スルホン酸ナトリウム緩衡液(pH7.0,18ml)
の混合液に溶解し、10%パラジウム−炭素触媒(75
0mg)を加え、この混合物を3気圧の水素気流中、室
温で2時間撹拌した。反応混合物から触媒を濾別し、濾
液を酢酸エチル(50ml)で洗浄後、水層の不溶物を
濾去した。得られた水層を逆相カラムクロマトグラフィ
ー(LC−SORBTM SP−B−ODS,15%メタ
ノール水溶液→20%メタノール水溶液)に付し、濃
縮、凍結乾燥することにより標記化合物のジアステレオ
マーA(97mg,収率:14.6%)およびジアステ
レオマーB(110mg,収率:16.6%)をそれぞ
れ得た。 ジアステレオマーA IR(KBr)cm-1:1760,1580,154
0,1380 NMR(D2O)δ:1.16(3H,d,J=8H
z),1.24(3H,d,J=7Hz),1.74
(1H,m),2.20(1H,m),2.44(2
H,m),3.73(1H,m),4.17(2H,
m) HPLC(条件は実施例1に同じ) 保持時間:2.6min ジアステレオマーB IR(KBr)cm-1:1750,1590,1390 NMR(D2O)δ:1.23(3H,d,J=8H
z),1.30(3H,d,J=7Hz),1.74
(1H,m),2.23(1H,m),2.50(2
H,m),3.78(1H,m),4.24(2H,
m) HPLC(条件は実施例1に同じ) 保持時間:3.6min 実施例12(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
(N−メチルピロリジン−3−イル)ピロリジン−4−
イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
酸 ジアステレオマーAおよびB 1)
【0192】
【化70】 p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−ジフ
ェノキシホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボキシラート(680mg,1.14mmo
l)および(2S,4S)−4−メルカプト−2−(N
−メチルピロリジン−3−イル)−N−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)ピロリジン トリフルオロメ
タンスルホン酸塩[650mg,1.26mmol,参
考例6−9)の化合物]を用いて、実施例1−1)と同
様に反応を行うことにより、p−ニトロベンジル (1
R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−N−(p−
ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−(N−メチル
ピロリジン−3−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−
1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(6
03mg,収率:74.3%)を得た。
【0193】IR(KBr)cm-1:1770,170
0,1610,1520 NMR(CDCl3)δ:1.37(3H,d,J=6
Hz),1.42(3H,d,J=7Hz),5.24
(4H,m),7.54(2H,d,J=8Hz),
7.68(2H,d,J=8Hz),8.25(2H,
d,J=8Hz),8.27(2H,d,J=8Hz)
2)
【0194】
【化71】 前記反応で得られた化合物(290mg,0.41mm
ol)を用いて、実施例1−2)と同様に反応を行うこ
とにより、標記化合物のジアステレオマーA(27m
g,収率:16.7%)およびジアステレオマーB(2
7mg,収率:16.7%)をそれぞれ得た。 ジアステレオマーA IR(KBr)cm-1:1760,1590,1380 NMR(D2O)δ:1.21(3H,d,J=8H
z),1.30(3H,d,J=7Hz),1.53
(1H,m),1.92(1H,m),2.94(3
H,s),3.91(1H,m),4.23(2H,
m) HPLC(条件は実施例1に同じ) 保持時間:3.5min ジアステレオマーB IR(KBr)cm-1:1750,1590,1380 NMR(D2O)δ:1.18(3H,d,J=8H
z),1.27(3H,d,J=7Hz),1.80
(1H,m),2.24(1H,m),2.88(3
H,s),3.52(1H,m),3.74(1H,
m),4.20(2H,m) HPLC(条件は実施例1に同じ) 保持時間:4.3min 実施例13(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
(N,N−ジメチル−3−ピロリジニオ)ピロリジン−
4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カル
ボキシラート ジアステレオマーAおよびB
【0195】
【化72】 実施例12−1)で得られた化合物(300mg,0.
42mmol)のアセトン溶液(5ml)に、ヨウ化メ
チル(0.13ml,2.09mmol)を加え、室温
で一夜撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、得られた
残渣を用いて、実施例1−2)と同様な反応を行うこと
により、標記化合物のジアステレオマーA(17mg,
収率:9.8%)およびジアステレオマーB(29m
g,収率:16.7%)をそれぞれ得た。 ジアステレオマーA IR(KBr)cm-1:1750,1590,1380 NMR(D2O)δ:1.20(3H,d,J=8H
z),1.29(3H,d,J=7Hz),2.12
(1H,m),2.44(2H,m),3.17(3
H,s),3.24(3H,s),3.77(2H,
m),4.22(2H,m) HPLC(条件は実施例1に同じ) 保持時間:2.7min ジアステレオマーB IR(KBr)cm-1:1750,1590,1380 NMR(D2O)δ:1.22(3H,d,J=8H
z),1.30(3H,d,J=7Hz),2.02
(1H,m),2.52(2H,m),3.17(3
H,s),3.25(3H,s),3.78(2H,
m),4.22(2H,m) HPLC(条件は実施例1に同じ) 保持時間:3.5min 実施例14ナトリウム (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒド
ロキシエチル]−2−[(2S,4S)−2−(N−メ
チル−2−アゼチジノン−4−イル)ピロリジン−4−
イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキ
シラート 1)
【0196】
【化73】 p−ニトロベンジル (5R,6S)−2−ジフェノキ
シホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエ
チル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラ
ート(235mg,0.40mmol)および(2S,
4S)−4−メルカプト−2−(N−メチル−2−アゼ
チジノン−4−イル)−N−(p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル)ピロリジン(149mg,0.41mm
ol,参考例7の化合物)を用いて、実施例1−1)と
同様の反応を行い、p−ニトロベンジル (5R,6
S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−2−
[(2S,4S)−2−(N−メチル−2−アゼチジノ
ン−4−イル)−N−(p−ニトロベンジルオキシカル
ボニル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペン
−2−エム−3−カルボキシラート(265mg,収
率:94.5%)を得た。
【0197】IR(KBr)cm-1:1780,174
0,1700,1520,1340 NMR(CDCl3)δ:1.36(3H,d,J=6
Hz),2.78(3H,s),5.26(3H,
m),5.52(1H,d,J=14Hz),7.54
(2H,d,J=8Hz),7.66(2H,d,J=
8Hz),8.22(2H,d,J=8Hz),8.2
4(2H,d,J=8Hz)2)
【0198】
【化74】 前記反応で得られた化合物(265mg,0.37mm
ol)を用いて、実施例1−2)と同様の反応を行うこ
とにより標記化合物のジアステレオマーA(4mg,収
率:2.7%)、ジアステレオマーB(25mg,収
率:16.7%)、およびジアステレオマーA,Bの混
合物(25mg,収率:16.7%)を得た。 ジアステレオマーA IR(KBr)cm-1:1750,1590,1390 NMR(D2O)δ:1.27(3H,d,J=6H
z),1.66(1H,m),2.74(2H,m),
2.90(3H,s),3.10〜3.47(5H,
m),3.67(2H,m),4.22(2H,m) HPLC(条件は実施例1と同じ) 保持時間:2.68min ジアステレオマーB IR(KBr)cm-1:1750,1590,1390 NMR(D2O)δ:1.28(3H,d,J=6H
z),1.89(1H,m),2.88(3H,s),
2.92(2H,m),3.16〜3.48(5H,
m),3.75(1H,dd,J=12,6Hz),
4.24(2H,m)HPLC(条件は実施例1と同
じ) 保持時間:2.85min 実施例15ナトリウム (1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−(N−メチル−2−アゼチジノン−4−イ
ル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2
−エム−3−カル ボキシラート 1)
【0199】
【化75】 p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−ジフ
ェノキシホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボキシラート(240mg,0.40mmo
l)および(2S,4S)−4−メルカプト−2−(N
−メチル−2−アゼチジノン−4−イル)−N−(p−
ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン(149
mg,0.41mmol)を用いて、実施例1−1)と
同様の反応を行うことにより、p−ニトロベンジル
(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
(N−メチル−2−アゼチジノン−4−イル)−N−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−
4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カル
ボキシラート(236mg,収率:82.7%)を得
た。
【0200】IR(KBr)cm-1:1750,170
0,1520,1350 NMR(CDCl3)δ:1.28(3H,d,J=7
Hz),1.36(3H,d,J=6Hz),2.78
(3H,s),5.26(3H,m),5.50(1
H,d,J=14Hz),7.54(2H,d,J=8
Hz),7.67(2H,d,J=8Hz),8.22
(2H,d,J=8Hz),8.24(2H,d,J=
8Hz)2)
【0201】
【化76】 前記反応で得られた化合物(236mg,0.33mm
ol)を用いて、実施例1−2)と同様の反応を行うこ
とにより、標記化合物のジアステレオマーA(25m
g,収率:18.1%)およびジアステレオマーB(3
9mg,収率:28.2%)を得た。 ジアステレオマーA IR(KBr)cm-1:1750,1600,1390 NMR(D2O)δ:1.22(3H,d,J=7H
z),1.30(3H,d,J=6Hz),1.78
(1H,m),2.81(2H,m),2.94(3
H,s),3.20〜3.55(5H,m),3.74
(1H,dd,J=12,6Hz),4.26(2H,
m) HPLC(条件は実施例1と同じ) 保持時間:4.86min ジアステレオマーB IR(KBr)cm-1:1750,1600,1390 NMR(D2O)δ:1.24(3H,d,J=7H
z),1.30(3H,d,J=6Hz),1.88
(1H,m),2.90(3H,s),2.95(2
H,m),3.18〜3.34(5H,m),3.70
(1H,dd,J=12,6Hz),4.26(2H,
m) HPLC(条件は実施例1と同じ) 保持時間:5.43min 実施例16ナトリウム (1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−(N−メチル−2,5−ジオキソピロリジン
−3−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバ
ペン−2−エム−3−カルボキシラート ジアステレオ
マーA 1)
【0202】
【化77】 p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−ジフ
ェノキシホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボキシラート(500mg,0.84mmo
l)および(2S,4S)−4−メルカプト−2−(N
−メチル−2,5−ジオキソピロリジン−3−イル)−
N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジ
ン ジアステレオマーA(330mg,0.84mmo
l,参考例8の化合物)、を用いて、実施例1−1)と
同様の反応を行い、p−ニトロベンジル (1R,5
S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−
1−メチル−2−[(2S,4S)−2−(N−メチル
−2,5−ジオキソピロリジン−3−イル)−N−(p
−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−4−
イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキ
シラート ジアステレオマーA(311mg,収率:5
0.1%)を得た。
【0203】IR(KBr)cm-1:1770,170
0,1520,1350 NMR(CDCl3)δ:1.28(3H,d,J=8
Hz),1.34(3H,d,J=7Hz),2.95
(3H,br s),3.68(1H,m),4.57
(1H,m),5.20(3H,m),5.52(1
H,d,J=14Hz),7.48(2H,d,J=8
Hz),7.66(2H,d,J=8Hz),8.22
(4H,d,J=8Hz)2)
【0204】
【化78】 前記反応で得られた化合物(311mg,0.42mm
ol)を用いて、実施例1−2)と同様の反応を行い、
標記化合物(76.8mg,収率:40.9%)を得
た。
【0205】IR(KBr)cm-1:1750,170
0,1610,1590 NMR(D2O)δ:1.20(3H,d,J=7H
z),1.26(3H,d,J=6Hz),1.95
(1H,m),2.96(3H,s),3.25〜3.
74(5H,m),4.00(2H,m),4.20
(2H,m) HPLC(条件は実施例1と同じ) 保持時間:4.60min 実施例17ナトリウム (1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−(N−メチル−2,5−ジオキソピロリジン
−3−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバ
ペン−2−エム−3−カルボキシラート ジアステレオ
マーB 1)
【0206】
【化79】 p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−ジフ
ェノキシホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボキシラート(220mg,0.37mmo
l)および(2S,4S)−4−メルカプト−2−(N
−メチル−2,5−ジオキソピロリジン−3−イル)−
N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジ
ン ジアステレオマーB(140mg,0.36mmo
l)を用いて、実施例1−1)と同様の反応を行い、p
−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−
[(2S,4S)−2−(N−メチル−2,5−ジオキ
ソピロリジン−3−イル)−N−(p−ニトロベンジル
オキシカルボニル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−
カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート ジアス
テレオマーB(244mg,収率:89.4%)を得
た。
【0207】IR(KBr)cm-1:1780,170
0,1520,1350 NMR(CDCl3)δ:1.28(3H,d,J=7
Hz),1.34(3H,d,J=6Hz),1.62
(1H,m),2.96(3H,s),5.26(3
H,m),5.50(1H,d,J=14Hz),7.
54(2H,d,J=8Hz),7.67(2H,d,
J=8Hz),8.22(4H,d,J=8Hz)2)
【0208】
【化80】 前記反応で得られた化合物(244mg,0.322m
mol)を用いて、実施例1−2)と同様の反応を行
い、標記化合物(35mg,収率:23.7%)を得
た。
【0209】IR(KBr)cm-1:1750,170
0,1610,1590 NMR(D2O)δ:1.22(3H,d,J=7H
z),1.30(3H,d,J=6Hz),1.84
(1H,m),2.66(1H,dd,J=18,6H
z),2.84(1H,m),2.98(3H,s),
3.12(1H,dd,J=18,9Hz),3.30
〜3.58(4H,m),3.72(1H,dd,J=
12,6Hz),3.97(2H,m),4.25(2
H,m) HPLC(条件は実施例1と同じ) 保持時間:6.99min 実施例18(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
(2,5−ジオキソピロリジン−3−イル)ピロリジン
−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボン酸 1)
【0210】
【化81】 アリル (1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホス
ホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]
−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
キシラート(230mg,0.46mmol)および
(2S,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−
(2,5−ジオキソピロリジン−3−イル)−4−メル
カプトピロリジン(130mg,0.46mmol,参
考例9の化合物)を用いて、実施例8−1)と同様の反
応を行い、アリル (1R,5S,6S)−2−[(2
S,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−(2,
5−ジオキソピロリジン−3−イル)ピロリジン−4−
イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−
1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキ
シラート(125mg,収率:50.9%)を得た。
【0211】IR(KBr)cm-1:1780,172
0,1410,1330 NMR(CDCl3)δ:1.24(3H,d,J=7
Hz),1.33(3H,d,J=6Hz),1.63
(1H,m),5.13〜5.54(4H,m),5.
78〜6.08(2H,m)2)
【0212】
【化82】 前記反応で得られた化合物(120mg,0.23mm
ol)を用いて、実施例8−2)と同様の反応を行うこ
とにより標記化合物(28.5mg,収率:30.9
%)を得た。
【0213】IR(KBr)cm-1:1760,172
0,1600,1380 NMR(D2O)δ:1.18(3H,d,J=7H
z),1.25(3H,d,J=6Hz),1.70
(1H,m),2.53〜2.80(2H,m),3.
03(1H,m),3.25〜3.50(4H,m),
3.60(1H,m),3.80〜4.00(2H,
m),4.20(2H,m) HPLC(条件は実施例1と同じ) 保持時間:2.46min 実施例19 (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−2−[(2S,4S)−2−(3−ピラゾリジノ
ン−5−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カル
バペン−2−エム−3−カルボン酸1)
【0214】
【化83】 アリル (5R,6S)−2−ジフェノキシホスホリル
オキシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−
カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(195
mg,0.40mmol)および(2S,4S)−N−
アリルオキシカルボニル−2−(1−アリルオキシカル
ボニル−3−ピラゾリジノン−5−イル)−4−メルカ
プトピロリジン(162mg,0.40mmol)を用
いて、実施例8−1)と同様の反応を行い、アリル
(5R,6S)−2−[(2S,4S)−N−アリルオ
キシカルボニル−2−(1−アリルオキシカルボニル−
3−ピラゾリジノン−5−イル)ピロリジン−4−イル
チオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−
カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(155
mg,収率:65.4%)を得た。
【0215】IR(KBr)cm-1:1780,170
0,1550,1410,1330 NMR(CDCl3)δ:1.32(3H,d,J=6
Hz),4.52〜4.90(6H,m),5.18〜
5.56(6H,m),5.78〜6.10(3H,
m)2)
【0216】
【化84】 前記反応で得られた化合物(155mg,0.26mm
ol)を用いて、実施例8−2)と同様の反応を行い、
標記化合物(39mg,収率:38.8%)を得た。
【0217】IR(KBr)cm-1:1760,168
0,1590,1390 NMR(CDCl3)δ:1.26(3H,d,J=6
Hz),1.88(1H,m),2.35(1H,
m),2.70(1H,m),3.06〜3.27(2
H,m),3.42(2H,m),3.70〜3.90
(2H,m) HPLC(条件は実施例1と同じ) 保持時間:1.53min 実施例20(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
(3−ピラゾリジノン−5−イル)ピロリジン−4−イ
ルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸
1)
【0218】
【化85】 アリル (1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホス
ホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]
−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
キシラート(330mg,0.66mmol)および
(2S,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−
(1−アリルオキシカルボニル−3−ピラゾリジノン−
5−イル)−4−メルカプトピロリジン(234mg,
0.66mmol)を用いて、実施例8−1)と同様の
反応を行うことにより、アリル (1R,5S,6S)
−2−[(2S,4S)−N−アリルオキシカルボニル
−2−(1−アリルオキシカルボニル−3−ピラゾリジ
ノン−5−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−
カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(172
mg,収率:43.1%)を得た。
【0219】IR(KBr)cm-1:1770,170
0,1410,1320 NMR(CDCl3)δ:1.24(3H,d,J=7
Hz),1.35(3H,d,J=6Hz),4.50
〜4.90(6H,m),5.20〜5.56(6H,
m),5.80〜6.10(3H,m)2)
【0220】
【化86】 前記反応で得られた化合物(172mg,0.285m
mol)を用いて、実施例8−2)と同様の反応を行う
ことにより、標記化合物(42mg,収率:37.2
%)を得た。
【0221】IR(KBr)cm-1:1760,168
0,1590,1390 NMR(D2O)δ:1.20(3H,d,J=7H
z),1.26(3H,d,J=6Hz),1.85
(1H,m),2.35(1H,br d,J=18H
z),2.70(1H,m),3.10(1H,dd,
J=18,9Hz),3.15〜3.52(3H,
m),3.62〜3.90(2H,m),3.93〜
4.32(4H,m) HPLC(条件は実施例1と同じ) 保持時間:2.23min 実施例21ナトリウム (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒド
ロキシエチル]−2−[(2S,4S)−2−(2−ピ
ロリドン−3−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−1
−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート 1)
【0222】
【化87】 p−ニトロベンジル (5R,6S)−2−ジフェノキ
シホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエ
チル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラ
ート(180mg,0.31mmol)および(2S,
4S)−4−メルカプト−N−(p−ニトロベンジルオ
キシカルボニル)−2−(2−ピロリドン−3−イル)
ピロリジン(110mg,0.30mmol,参考例1
1の化合物)を用いて、実施例1−1)と同様の反応を
行うことにより、p−ニトロベンジル (5R,6S)
−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−2−[(2
S,4S)−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)−2−(2−ピロリドン−3−イル)ピロリジン−
4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カル
ボキシラート(151mg,収率:70%)を得た。
【0223】IR(KBr)cm-1:1780,170
0,1520,1350 NMR(CDCl3)δ:1.38(3H,d,J=6
Hz),5.30(3H,m),5.56(1H,d,
J=14Hz),7.57(2H,d,J=8Hz),
7.70(2H,d,J=8Hz),8.25(2H,
d,J=8Hz),8.28(2H,d,J=8Hz)
2)
【0224】
【化88】 前記反応で得られた化合物(150mg,0.22mm
ol)を用いて、実施例1−2)と同様の反応を行うこ
とにより、標記化合物(35mg,収率:38.1%)
を得た。
【0225】IR(KBr)cm-1:1760,169
0,1590,1380 NMR(D2O)δ:1.29(3H,d,J=6H
z),1.72〜2.07(3H,m),2.39(1
H,m),2.80(1H,m),3.00(1H,
m),3.20(2H,m),3.44(3H,m),
3.78(2H,m),3.99(1H,m),4.2
4(2H,m) HPLC(条件は実施例1と同じ) 保持時間:1.93min 実施例22ナトリウム (1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−(2−ピロリドン−3−イル)ピロリジン−
4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カル
ボキシラート 1)
【0226】
【化89】 p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−ジフ
ェノキシホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボキシラート(180mg,0.30mmo
l)および(2S,4S)−4−メルカプト−N−(p
−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−(2−ピロ
リドン−3−イル)ピロリジン(110mg,0.30
mmol)を用いて、実施例1−1)と同様の反応を行
い、p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−
[(2S,4S)−N−(p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニル)−2−(2−ピロリドン−3−イル)ピロリ
ジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボキシラート(161mg,収率:74.9%)
を得た。
【0227】IR(KBr)cm-1:1780,170
0,1520,1350 NMR(CDCl3)δ:1.32(3H,d,J=7
Hz),1.40(3H,d,J=6Hz),5.32
(3H,m),5.56(1H,d,J=14Hz),
7.58(2H,d,J=8Hz),7.70(2H,
d,J=8Hz),8.27(2H,d,J=8H
z),8.29(2H,d,J=8Hz)2)
【0228】
【化90】 前記反応で得られた化合物(160mg,0.23mm
ol)を用いて、実施例1−2)と同様の反応を行い、
標記化合物(37mg,収率:37.5%)を得た。
【0229】IR(KBr)cm-1:1760,169
0,1600,1380 NMR(D2O)δ:1.18(3H,d,J=7H
z),1.25(3H,d,J=6Hz),1.63〜
2.07(3H,m),2.36(1H,m),2.7
4(1H,m),2.98(1H,m),3.30〜
3.50(4H,m),3.72(2H,m),3.9
5(1H,m),4.22(2H,m) HPLC(条件は実施例1と同じ) 保持時間:3.23min 実施例23(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
(2−カルバモイルピロリジン−4−イル)ピロリジン
−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボン酸 ジアステレオマーI 1)
【0230】
【化91】 p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−ジフ
ェノキシホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボキシラート(174mg,0.29mmo
l)および(2S,4S)−2−[2−カルバモイル−
N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジ
ン−4−イル]−4−メルカプト−N−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)ピロリジン ジアステレオマ
ーI(160mg,0.28mmol,参考例13の化
合物)を用いて、実施例1−1)と同様の反応を行い、
p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−
[(2S,4S)−2−[2−カルバモイル−N−(p
−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−4−
イル]−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)
ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒド
ロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボキシラート ジアステレオマーI(22
3mg,収率:82.9%)を得た。
【0231】IR(KBr)cm-1:1770,170
0,1520,1400,1350 NMR(CDCl3)δ:1.28(3H,d,J=7
Hz),1.37(3H,d,J=6Hz),5.25
(5H,m),5.52(1H,d,J=14Hz),
7.53(4H,d,J=8Hz),7.67(2H,
d,J=8Hz),8.23(6H,d,J=8Hz)
2)
【0232】
【化92】 前記反応で得られた化合物(223mg,0.24mm
ol)を用いて、実施例1−2)と同様の反応を行うこ
とにより、標記化合物(50.7mg,収率:49.8
%)を得た。
【0233】IR(KBr)cm-1:1750,170
0,1390 NMR(D2O)δ:1.19(3H,d,J=7H
z),1.27(3H,d,J=6Hz),1.58
(2H,m),2.00〜2.32(2H,m),2.
42〜2.74(2H,m),2.82(1H,dd,
J=12,8Hz),3.22(1H,dd,J=1
2,4Hz),3.30〜3.54(4H,m),3.
92(1H,m),4.10(1H,dd,J=9,4
Hz),4.20(2H,m) 実施例24(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
(2−カルバモイルピロリジン−4−イル)ピロリジン
−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボン酸 ジアステレオマーII 1)
【0234】
【化93】 p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−ジフ
ェノキシホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボキシラート(290mg,0.49mmo
l)および (2S,4S)−2−[2−カルバモイル
−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリ
ジン−4−イル]−4−メルカプト−N−(p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)ピロリジン ジアステレオ
マーII(280mg,0.49mmol,参考例14
の化合物)を用いて、実施例1−1)と同様の反応を行
い、p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−
[(2S,4S)−2−[2−カルバモイル−N−(p
−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−4−
イル]−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)
ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒド
ロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボキシラート ジアステレオマーII(4
19mg,収率:93.4%)を得た。
【0235】IR(KBr)cm-1:1770,170
0,1520,1350 NMR(CDCl3)δ:1.28(3H,d,J=7
Hz),1.37(3H,d,J=6Hz),5.26
(5H,m),5.52(1H,d,J=14Hz),
7.53(4H,d,J=8Hz),7.68(2H,
d,J=8Hz),8.24(6H,d,J=8Hz)
2)
【0236】
【化94】 前記反応で得られた化合物(419mg,0.46mm
ol)を用いて、実施例1−2)と同様の反応を行うこ
とにより、標記化合物(93mg,収率:48%)を得
た。
【0237】IR(KBr)cm-1:1760,170
0,1390 NMR(D2O)δ:1.20(3H,d,J=7H
z),1.28(3H,d,J=6Hz),1.62
(2H,m),2.44〜2.75(3H,m),2.
83(1H,dd,J=10,8Hz),3.16〜
3.57(6H,m),3.94(1H,m),4.0
8(1H,m),4.23(2H,m) HPLC(条件は実施例1と同じ) 保持時間:2.84min 実施例25(5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−2−[(2S,4 S)−2−(ピロリジン−3−
イル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−
2−エム−3−カルボン酸 ジアステレオマーA 1)
【0238】
【化95】 p−ニトロベンジル (5R,6S)−2−ジフェノキ
シホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエ
チル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラ
ート(255mg,0.45mmol)および(2S,
4S)−4−メルカプト−N−(p−ニトロベンジルオ
キシカルボニル)−2−[N−(p−ニトロベンジルオ
キシカルボニル)ピロリジン−3−イル]ピロリジン
(240mg,0.45mmol,参考例5の化合物)
を用いて、実施例1−1)と同様の反応を行い、p−ニ
トロベンジル (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒ
ドロキシエチル]−2−[(2S,4S)−N−(p−
ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[N−(p−
ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イ
ル]ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2
−エム−3−カルボキシラート(297mg,収率:7
8.6%)を得た。
【0239】IR(KBr)cm-1:1780,170
0,1520,1350 NMR(CDCl3)δ:1.25(3H,d,J=6
Hz),4.00〜4.40(4H,m),5.16〜
5.35(5H,m),5.52(1H,d,J=14
Hz),7.52(4H,d,J=8Hz),7.65
(2H,d,J=8Hz),8.21(6H,m)2)
【0240】
【化96】 前記反応で得られた化合物(297mg,0.345m
mol)を用いて、実施例1−2)と同様の反応を行
い、標記化合物のジアステレオマーA(13.6mg,
収率:10.7%)を得た。
【0241】IR(KBr)cm-1:1760,169
0,1390 NMR(D2O)δ:1.27(3H,d,J=6H
z),1.46(1H,m),1.68〜2.10(2
H,m),2.14〜2.80(3H,m),3.80
(2H,m),4.22(2H,m) HPLC(条件は実施例1に同じ) 保持時間:2.03min 実施例26(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
(ピロリジン−3−イル)ピロリジン−4−イルチオ]
−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 ジアス
テレオマーA 1)
【0242】
【化97】 p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−ジフ
ェノキシホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボキシラート(1.75g,2.94mmo
l)および(2S,4S)−4−メルカプト−N−(p
−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[N−(p
−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−
イル]ピロリジン ジアステレオマーA[1.56g,
2.94mmol,参考例15−7)の化合物]を用い
て、実施例1−1)と同様の反応を行い、p−ニトロベ
ンジル (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒ
ドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)
−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−
[N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリ
ジン−3−イル]ピロリジン−4−イルチオ]−1−カ
ルバペン−2−エム−3−カルボキシラートジアステレ
オマーA(2.37g,収率:92%)を得た。
【0243】IR(KBr)cm-1:1780,170
0,1520,1350 NMR(CDCl3)δ:1.28(3H,t,J=7
Hz),1.37(3H,d,J=6Hz),1.60
〜2.15(4H,m),2.55(1H,m),2.
78(1H,m),4.04〜4.35(3H,m),
5.24(5H,m),5.53(1H,br d,J
=14Hz),7.54(4H,brd,J=8H
z),7.67(2H,d,J=8Hz),8.24
(6H,brd,J=8Hz)2)
【0244】
【化98】 前記反応で得られた化合物(2.37g,2.71mm
ol)を用いて、実施例11−2)と同様の反応を行
い、標記化合物(298mg,収率:28.8%)を得
た。この化合物は実施例11−2)で得られたジアステ
レオマーAと各種スペクトルデータが一致した。 実施例27(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
(ピロリジン−3−イル)ピロリジン−4−イルチオ]
−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 ジアス
テレオマーB 1)
【0245】
【化99】 p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−ジフ
ェノキシホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボキシラート(1.27g,2.14mmo
l)および(2S,4S)−4−メルカプト−N−(p
−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[N−(p
−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−
イル]ピロリジン ジアステレオマーB(1.14g,
2.15mmol,参考例16の化合物)を用いて、実
施例1−1)と同様の反応を行い、p−ニトロベンジル
(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−N−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[N−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−
3−イル]ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボキシラート ジアステレオマ
ーB(1.65g,収率:88.3%)を得た。
【0246】IR(KBr)cm-1:1780,170
0,1520,1350 NMR(CDCl3)δ:1.28(3H,t,J=7
Hz),1.37(3H,t,J=6Hz),1.50
〜2.08(4H,m),2.42〜2.70(2H,
m),3.48〜3.70(3H,m),4.01〜
4.76(3H,m),5.24(5H,m),5.5
4(1H,d,J=14Hz),7.54(4H,br
d,J=8Hz),7.67(2H,d,J=8H
z),8.24(6H,br d,J=8Hz)2)
【0247】
【化100】 前記反応で得られた化合物(1.65g,1.89mm
ol)を用いて、実施例1−2)と同様の反応を行い、
標記化合物(220mg,収率:30.6%)のみを得
た。この化合物は実施例11−2)で得られたジアステ
レオマーBと各種スペクトルデータが一致した。 実施例28(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル −2−[(2S,4S)−2−
(2−ピロリドン−4−イル)ピロリジン−4−イルチ
オ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 ジ
アステレオマーA 1)
【0248】
【化101】 p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−ジフ
ェノキシホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボキシラート(6.67g,11.2mmo
l)および(2S,4S)−4−メルカプト−N−(p
−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−(2−ピロ
リドン−4−イル)ピロリジン ジアステレオマーA
[3.9g,10.7mmol,参考例18−4)の化
合物]を用いて、実施例1−1)と同様の反応を行い、
p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−
[(2S,4S)−N−(p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニル)−2−(2−ピロリドン−4−イル)ピロリ
ジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボキシラート ジアステレオマーA(6.01
g,収率:77.1%)を得た。
【0249】IR(KBr)cm-1:1770,170
0,1520,1340,1250 NMR(CDCl3)δ:1.28(3H,d,J=8
Hz),1.33(3H,d,J=7Hz),1.72
(2H,m),2.06〜2.68(3H,m),2.
96〜3.7(5H,m),4.04〜4.36(2
H,m),5.24(2H,m),5.31および5.
52(2H,ABq,J=14Hz),5.8(1H,
br),7.53(2H,d,J=8Hz),7.64
(2H,d,J=8Hz),8.20(2H,d,J=
8Hz),8.22(2H,d,J=8Hz)2)
【0250】
【化102】 前記反応で得られた化合物(6g,8.62mmol)
を用いて、実施例1−2)と同様の反応を行い、標記化
合物(1.68g,収率:49.4%)を得た。
【0251】IR(KBr)cm-1:1755,168
0,1595,1385,1280 NMR(D2O)δ:1.15(3H,d,J=8H
z),1.23(3H,d,J=7Hz),1.7(1
H,m),2.3(1H,m),2.54〜3.1(3
H,m),3.1〜3.5(3H,m),3.55〜
3.94(3H,m),4.0(1H,m),4.19
(2H,m) HPLC; カラム:YMC AQ−304、移動相:0.01Mり
ん酸緩衝液(pH7.0)−アセトニトリル(96:
4)、流速:1.0ml/min、温度 40℃、検
出:254nm、保持時間:14.83min 実施例29(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
(2−ピロリドン−4−イル)ピロリジン−4−イルチ
オ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 ジ
アステレオマーB 1)
【0252】
【化103】 p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−ジフ
ェノキシホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボキシラート(10.61g,17mmo
l)および(2S,4S)−4−メルカプト−N−(p
−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−(2−ピロ
リドン−4−イル)ピロリジン ジアステレオマーB
[5.92g,16.2mmol,参考例19−4)の
化合物]を用いて、実施例1−1)と同様の反応を行
い、p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−
[(2S,4S)−N−(p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニル)−2−(2−ピロリドン−4−イル)ピロリ
ジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボキシラート ジアステレオマーB(9.9g,
収率:83.7%)を得た。
【0253】IR(KBr)cm-1:1770,170
5,1695,1605,1345,1205 NMR(D2O)δ:1.27(3H,d,J=8H
z),1.36(3H,d,J=7Hz),1.72〜
2.06(2H,m),2.1〜2.68(3H,
m),3.02〜3.7(5H,m),4.06〜4.
16(2H,m),5.31および5.52(2H,A
Bq,J=14Hz),6.04(1H,br),7.
53(2H,d,J=8Hz),7.66(2H,d,
J=8Hz),8.20(2H,d,J=8Hz),
8.22(2H,d,J=8Hz)2)
【0254】
【化104】 前記反応で得られた化合物(9.8g,14.1mmo
l)を用いて、実施例1−2)と同様の反応を行い、標
記化合物(1.42g,収率:25.5%)を得た。
【0255】IR(KBr)cm-1:1755,168
0,1590,1390,1280 NMR(D2O)δ:1.19(3H,d,J=8H
z),1.26(3H,d,J=7Hz),1.72
(1H,m),2.28(1H,m),2.52〜3.
10(3H,m),3.26〜3.50(3H,m),
3.60〜3.90(3H,m),4.02(1H,
m),4.22(2H,m) HPLC; カラム:YMC AQ−304、移動相:0.01Mり
ん酸緩衝液(pH7.0)−アセトニトリル(96:
4)、流速:1.0ml/min,温度 40℃、検
出:254nm、保持時間:15.18min 実施例30(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
(3−アミノ−2−ピロリドン−4−イル)ピロリジン
−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボン酸 1)
【0256】
【化105】 p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−ジフ
ェノキシホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボキシラート(155.4mg,0.26m
mol)および(2S,4S)−4−メルカプト−N−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[3−
[(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノ]−
2−ピロリドン−4−イル]ピロリジン[110mg,
0.197mmol,参考例20−6)の化合物]を用
いて、実施例1−1)と同様の反応を行い、p−ニトロ
ベンジル (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)−
2−[3−[(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)
アミノ]−2−ピロリドン−4−イル]ピロリジン−4
−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
キシラート(87mg,収率:48.9%)を得た。
【0257】IR(KBr)cm-1:1775,171
0,1605,1525,1350,735 NMR(CDCl3)δ:1.27(3H,d,J=8
Hz),1.35(3H,d,J=8Hz),1.6〜
1.8(2H,m),2.78(1H,m),3.1〜
3.5(6H,m),3.65(1H,m),4.0〜
4.4(5H,m),5.2(4H,s),5.28
(1H,d,J=16Hz),5.5(1H,d,J=
16Hz),6.32(1H,br),7.52(4
H,d,J=9Hz),7.65(2H,d,J=8H
z),8.2(6H,m)2)
【0258】
【化106】 前記反応で得られた化合物(87mg,0.096mm
ol)を用いて、実施例1−2)と同様の反応を行い、
得られた反応液をカラムクロマトグラフィー(HP−2
0SS,5〜10%メタノール水溶液)に付し、目的画
分を濃縮凍結乾燥することにより、標記化合物(25.
72mg,収率:65.1%)を得た。
【0259】IR(KBr)cm-1:1755,170
0,1605,1595,1385 NMR(D2O)δ:1.17(3H,d,J=8H
z),1.24(3H,d,J=8Hz),2.5〜
2.8(2H,m),2.6〜2.8(2H,m),
3.1〜3.6(5H,m),3.9〜4.4(5H,
m) 実施例31(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2R,4S)−2−
(ピロリジン−3−イルメチル)ピロリジン−4−イル
チオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸
1)
【0260】
【化107】 アリル (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒ
ドロキシエチル]−1−メチル−2−ジフェノキシホス
ホリルオキシ−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
キシラート(790mg,1.6mmol)、(2R,
4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−(N−アリ
ルオキシカルボニルピロリジン−3−イルメチル)−4
−メルカプトピロリジン(560mg,1.6mmo
l)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.28
ml,1.6mmol)を用いて、実施例8−1)と同
様に行い、アリル (1R,5S,6S)−2−[(2
R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−(N−
アリルオキシカルボニルピロリジン−3−イルメチル)
ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒド
ロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボキシラート(480mg,収率:50
%)を得た。
【0261】NMR(CDCl3)δ:1.28(3
H,d,J=6Hz),1.36(3H,d,J=6H
z),1.5〜1.8(3H,m),1.9〜2.2
(4H,m),2.62(1H,m),3.02(1
H,m),3.2〜3.4(4H,m),3.5〜3.
7(3H,m),4.0〜4.3(3H,m),4.6
〜4.9(6H,m),5.2〜5.56(6H,
m),5.9〜6.1(3H,m)2)
【0262】
【化108】 前記反応で得られた化合物(480mg,0.8mmo
l),ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(I
I)クロリド(11mg,0.016mmol)、水素
化トリブチルすず(1.28ml,4.77mmo
l)、水(107μl,5.96mmol)を用いて、
実施例8−2)と同様に行い、得られた水層を逆相カラ
ムクロマトグラフィー[YMC・GELTM ODS−A
Q 120−S50,50ml,メタノール−水(1:
4)で溶出]にて精製、凍結乾燥して標記化合物(12
8mg,収率:41%)を得た。
【0263】IR(KBr)cm-1:1760,160
0,1390 NMR(D2O)δ:1.2(3H,d,J=6H
z),1.28(3H,d,J=7Hz),1.6〜
1.9(3H,m),2.2〜2.7(3H,m),
2.9〜3.6(10H,m),3.8(1H,m),
4.2〜4.4(2H,m) 実施例32(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
[(2S)−2−カルバモイルピロリジン−4−イルメ
チル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−
2−エム−3−カルボン酸 1)
【0264】
【化109】 アリル (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒ
ドロキシエチル]−1−メチル−2−ジフェノキシホス
ホリルオキシ−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
キシラート(264mg,0.49mmol)、(2
R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−[(2
S)−N−アリルオキシカルボニル−2−カルバモイル
ピロリジン−4−イルメチル]−4−メルカプトピロリ
ジン(210mg,0.49mmol)、N,N−ジイ
ソプロピルエチルアミン(92μl,0.49mmo
l)を用いて、実施例8−1)と同様に行い、アリル
(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−N−ア
リルオキシカルボニル−2−[(2S)−N−アリルオ
キシカルボニル−2−カルバモイルピロリジン−4−イ
ルメチル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)
−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボキシラート(250mg,収
率:73%)を得た。
【0265】NMR(CDCl3)δ:1.25(3
H,d,J=6Hz),1.34(3H,d,J=7H
z),1.5〜1.8(3H,m),1.8〜2.7
(4H,m),3.0〜3.4(4H,m),3.5〜
4.4(7H,m),4.5〜4.9(6H,m),
5.2〜5.5(7H,m),5.8〜6.1(3H,
m),6.9(0.5H,br s),7.3(0.5
H,br s)2)
【0266】
【化110】 前記反応で得られた化合物(250mg,0.387m
mol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム
(II)クロリド(5.4mg,0.008mmo
l)、水素化トリブチルすず(0.62ml,2.3m
mol)、水(52μl,2.9mmol)を用いて、
実施例8−2)と同様に行い、得られた水層を逆相カラ
ムクロマトグラフィー[LC−SORBTM SP−B−
ODS,14ml,メタノール−水(3:7)で溶出]
にて精製、凍結乾燥して標記化合物(107mg,収
率:63%)を得た。
【0267】IR(KBr)cm-1:1750,168
0,1590,1390 NMR(D2O)δ:1.22 (3H,d,J=7H
z),1.28(3H,d,J=6Hz),1.58
(1H,m),1.8〜2.4(5H,m),2.6〜
2.84(2H,m),3.2〜3.7(6H,m),
3.95(1H,m),4.1(1H,dd,J=1
0,4Hz),4.2〜4.3(2H,m) 実施例33(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2R,4S)−2−
[(2S)−2−(メチルカルバモイル)ピロリジン−
4−イルメチル]ピロリジン−4−イルチオ]−1−カ
ルバペン−2−エム−3−カルボン酸 1)
【0268】
【化111】 アリル (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒ
ドロキシエチル]−1−メチル−2−ジフェノキシホス
ホリルオキシ−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
キシラート(204mg,0.41mmol)、(2
R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−[(2
S)−N−アリルオキシカルボニル−2−(メチルカル
バモイル)ピロリジン−4−イルメチル]−4−メルカ
プトピロリジン(168mg,0.41mmol)、
N,N−ジイソプロピルエチルアミン(71μl,0.
41mmol)を用いて、実施例8−1)と同様に行
い、アリル (1R,5S,6S)−2−[(2R,4
S)−N−アリルオキシカルボニル−2−[(2S)−
N−アリルオキシカルボニル−2−(メチルカルバモイ
ル)ピロリジン−4−イルメチル]ピロリジン−4−イ
ルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1
−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシ
ラート(180mg,収率:67%)を得た。
【0269】NMR(CDCl3)δ:1.26(3
H,d,J=6Hz),1.36(3H,d,J=6H
z),1.5〜1.8(3H,m),1.8〜2.6
(4H,m),2.8(3H,d,J=4Hz),3.
0(1H,m),3.1〜3.4(3H,m),3.8
(2H,m),3.9〜4.4(5H,m),4.5〜
4.9(6H,m),5.1〜5.5(6H,m),
5.8〜6.0(3H,m),6.9(0.5H,br
s),7.3(0.5H,br s)2)
【0270】
【化112】 前記反応で得られた化合物(180mg,0.27mm
ol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム
(II)クロリド(4mg,0.005mmol)、水
素化トリブチルすず(0.44ml,1.6mmo
l)、水(37μl,2mmol)を用いて、実施例8
−2)と同様に行い、得られた水層を逆相カラムクロマ
トグラフィー[LC−SORBTM SP−B−ODS,
14ml,メタノール−水(3:7)で溶出]にて精
製、凍結乾燥して標記化合物(60mg,収率:49
%)を得た。
【0271】IR(KBr)cm-1:1750,160
0,1390 NMR(D2O)δ:1.2(3H,d,J=6H
z),1.28(3H,d,J=7Hz),1.56
(1H,m),1.8〜2.3(5H,m),2.6〜
2.8(2H,m),2.76(3H,s),3.2〜
3.7(6H,m),3.95(1H,m),4.04
(1H,dd,J=10,4Hz),4.2〜4.3
(2H,m) 実施例34(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2R,4S)−2−
[(2S)−2−(ジメチルカルバモイル)ピロリジン
−4−イルメチル]ピロリジン−4−イルチオ]−1−
カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 1)
【0272】
【化113】 アリル (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒ
ドロキシエチル]−1−メチル−2−ジフェノキシホス
ホリルオキシ−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
キシラート(129mg,0.26mmol)、(2
R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−[(2
S)−N−アリルオキシカルボニル−2−(ジメチルカ
ルバモイル)ピロリジン−4−イルメチル]−4−メル
カプトピロリジン(110mg,0.26mmol)、
N,N−ジイソプロピルエチルアミン(45μl,0.
26mmol)を用いて、実施例8−1)と同様に行
い、アリル (1R,5S,6S)−2−[(2R,4
S)−N−アリルオキシカルボニル−2−[(2S)−
N−アリルオキシカルボニル−2−(ジメチルカルバモ
イル)ピロリジン−4−イルメチル]ピロリジン−4−
イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−
1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキ
シラート(78mg,収率:45%)を得た。
【0273】NMR(CDCl3)δ:1.26(3
H,d,J=6Hz),1.37(3H,d,J=6H
z),1.4〜2.6(7H,m),2.9〜3.3
(4H,m),2.98(3H,s),3.12(3
H,s),3.5〜4.3(7H,m),4.5〜4.
9(6H,m),5.1〜5.5(6H,m),5.9
(3H,m)2)
【0274】
【化114】 前記反応で得られた化合物(78mg,0.12mmo
l)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(I
I)クロリド(2mg,0.002mmol)、水素化
トリブチルすず(0.186ml,0.69mmo
l)、水(16μl,0.87mmol)を用いて、実
施例8−2)と同様に行い、得られた水層を逆相カラム
クロマトグラフィー[LC−SORBTM SP−B−O
DS,14ml,メタノール−水(2:3)で溶出]に
て精製、凍結乾燥して標記化合物(11mg,収率:2
0%)を得た。
【0275】IR(KBr)cm-1:1750,164
0,1600,1390 NMR(D2O)δ:1.2(3H,d,J=6H
z),1.28(3H,d,J=7Hz),1.5(1
H,m),1.8〜2.4(5H,m),2.6〜2.
9(2H,m),2.96(3H,s),3.06(3
H,s),3.1〜3.6(6H,m),3.8〜4.
0(2H,m),4.1〜4.3(2H,m) 実施例35(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
(2,4−ジオキソイミダゾリジン−5−イル)ピロリ
ジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸 1)
【0276】
【化115】 (2S,4S)−2−(2,4−ジオキソイミダゾリジ
ン−5−イル)−4−(p−メトキシベンジルチオ)−
N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジ
ン(250mg,0.499mmol,参考例28の化
合物)およびアニソール(0.27ml,2.48mm
ol)をトリフルオロ酢酸(5ml)に溶解し、窒素気
流下氷冷した。トリフルオロメタンスルホン酸(0.0
7ml,0.791mmol)を滴下し、氷冷下、50
分間撹拌した。溶媒留去し、残渣をエーテルで洗浄し、
粗チオールを得た。
【0277】p−ニトロベンジル (1R,5S,6
S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−
カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(300
mg,0.505mmol)および前記反応で得られた
チオールを用いて、実施例1−1)と同様の反応を行
い、p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−
[(2S,4S)−2−(2,4−ジオキソイミダゾリ
ジン−5−イル)−N−(p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)
−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボキシラート(100mg,収
率:28%)を得た。
【0278】IR(KBr)cm-1:3430,177
5,1725,1610,1520,1350,128
5,1250 NMR(CDCl3)δ:1.27(3H,d,J=6
Hz),1.33(3H,d,J=6Hz),4.4
(1H,m),4.7および5.05(1H,s),
5.25(2H,s),5.3および5.5(2H,A
Bq,J=14Hz),7.58(2H,d,J=8H
z),7.69(2H,d,J=8Hz),8.2〜
8.3(4H,m)2)
【0279】
【化116】 前記反応で得られた化合物(100mg,0.138m
mol)を用いて、実施例1−2)と同様の反応を行
い、標記化合物(23mg,収率:41%)を得た。
【0280】IR(KBr)cm-1:3440,176
0,1730,1600,1400 NMR(D2O)δ:1.20(3H,d,J=7H
z),1.27(3H,d,J=7Hz),1.75
(1H,m),2.6(1H,m),3.0〜3.6
(4H,m),3.7〜4.0(2H,m),4.1〜
4.3(2H,m),4.57(1H,d,J=8H
z)UVλmax(0.1M 3−モルホリノプロパンス
ルホン酸緩衝液,pH7.0):300nm(ε=94
00) 実施例36(5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−(2,4
−ジオキソイミダゾリジン−5−イル)ピロリジン−4
−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]
−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 1)
【0281】
【化117】 p−ニトロベンジル (5R,6S)−2−ジフェノキ
シホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエ
チル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラ
ート(150mg,0.258mmol)および(2
S,4S)−2−(2,4−ジオキソイミダゾリジン−
5−イル)−4−(p−メトキシベンジルチオ)−N−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン
(120mg,0.240mmol,参考例28の化合
物)を用いて、実施例1−1)と同様の反応を行い、p
−ニトロベンジル (5R,6S)−2−[(2S,4
S)−2−(2,4−ジオキソイミダゾリジン−5−イ
ル)−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピ
ロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
キシラート(30mg,収率:18%)を得た。
【0282】IR(KBr)cm-1:3400,178
0,1730,1610,1520,1350 NMR(CDCl3+CD3OD)δ:1.32(3H,
d,J=6Hz),1.78(1H,m),2.40
(1H,m),3.0〜3.5(4H,m),4.0〜
4.5(4H,m),4.73および5.04(1H,
s),5.28(2H,s),5.28および5.49
(2H,ABq,J=13Hz),7.57(2H,
d,J=9Hz),7.67(2H,d,J=9H
z),8.1〜8.3(4H,m)2)
【0283】
【化118】 前記反応で得られた化合物(30mg,0.042mm
ol)を用いて、実施例1−2)と同様の反応を行い、
標記化合物(11mg,収率:66%)を得た。
【0284】IR(KBr)cm-1:3430,176
0,1720,1600,1400 NMR(D2O)δ:1.26(3H,d,J=7H
z),1.55(1H,m),2.5(1H,m),
3.1〜3.6(4H,m),4.1〜4.3(2H,
m),4.38(1H,d,J=5Hz) UVλmax(0.1M 3−モルホリノプロパンスルホ
ン酸緩衝液,pH7.0):301nm(ε=460
0) 実施例37(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
(2,4−ジオキソイミダゾリジン−5−イルメチル)
ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒド
ロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボン 酸 ジアステレオマーA 1)
【0285】
【化119】 アリル (1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホス
ホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]
−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
キシラート(220mg,0.440mmol)および
(2R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−
(2,4−ジオキソイミダゾリジン−5−イルメチル)
−4−トリチルチオピロリジン ジアステレオマーA
(270mg,0.498mmol,参考例29の化合
物)を用いて、実施例8−1)と同様の反応を行い、ア
リル (1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−
N−アリルオキシカルボニル−2−(2,4−ジオキソ
イミダゾリジン−5−イルメチル)ピロリジン−4−イ
ルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1
−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシ
ラート ジアステレオマーA(70mg,収率:26
%)を得た。
【0286】IR(KBr)cm-1:3550,348
0,3420,3200,1780,1730,155
0,1420 NMR(CDCl3)δ:1.26(3H,d,J=7
Hz),1.36(3H,d,J=7Hz),1.5〜
2.5(4H,m),2.7(2H,m),3.1〜
3.6(3H,m),3.7(1H,m),3.8〜
4.4(4H,m),4.4〜4.9(4H,m),
5.0〜5.5(4H,m),5.6〜6.05(2
H,m),6.89(1H,s),8.78(1H,
s)2)
【0287】
【化120】 前記反応で得られた化合物(70mg,0.128mm
ol)を用いて、実施例8−2)と同様の反応を行い、
標記化合物(19mg,収率:35%)を得た。
【0288】IR(KBr)cm-1:3400,325
0,1760,1720,1590,1390 NMR(D2O)δ:1.15(3H,d,J=6H
z),1.22(3H,d,J=7Hz),1.7(1
H,m),2.3(2H,m),2.75(1H,
m),3.2〜3.5(3H,m),3.5〜3.9
(2H,m),3.95(1H,m),4.2(2H,
m),4.34(1H,t,J=6Hz) UVλmax(0.1M 3−モルホリノプロパンスルホ
ン酸緩衝液,pH7.0):298nm(ε=930
0) 実施例38(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
(2,4−ジオキソイミダゾリジン−5−イルメチル)
ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒド
ロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボン酸 ジアステレオマーB 1)
【0289】
【化121】 アリル (1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホス
ホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]
−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
キシラート(220mg,0.440mmol)および
(2R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−
(2,4−ジオキソイミダゾリジン−5−イルメチル)
−4−トリチルチオピロリジン ジアステレオマーB
(220mg,0.406mmol,参考例29の化合
物)を用いて、実施例8−1)と同様の反応を用い、ア
リル (1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−
N−アリルオキシカルボニル−2−(2,4−ジオキソ
イミダゾリジン−5−イルメチル)ピロリジン−4−イ
ルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1
−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシ
ラート ジアステレオマーB(70mg,収率:31
%)を得た。
【0290】IR(KBr)cm-1:3420,327
0,1775,1730,1550,1415 NMR(CDCl3)δ:1.27(3H,d,J=7
Hz),1.36(3H,d,J=7Hz),1.5〜
2.1(4H,m),2.3(1H,m),2.7(1
H,m),3.1〜3.45(3H,m),3.65
(1H,m),3.9〜4.4(4H,m),4.4〜
4.9(4H,m),5.1〜5.6(4H,m),
5.7〜6.1(2H,m),6.73(1H,s),
8.34(1H,s)2)
【0291】
【化122】 前記反応で得られた化合物(70mg,0.128mm
ol)を用いて、実施例8−2)と同様の反応を行い、
標記化合物(18mg,収率:33%)を得た。
【0292】IR(KBr)cm-1:3420,323
0,1760,1720,1590,1395 NMR(D2O)δ:1.12(3H,d,J=7H
z),1.19(3H,d,J=7Hz),1.65
(1H,m),2.3(2H,m),2.73(1H,
m),3.2〜3.5(3H,m),3.61(1H,
m),3.8(1H,m),3.94(1H,m),
4.15(2H,m),4.34(1H,t,J=6H
z) UVλmax(0.1M 3−モルホリノプロパンスルホ
ン酸緩衝液,pH7.0):298nm(ε=940
0) 実施例39ナトリウム (1R,5S,6S)−2−[(2R,4
S)−2−(2,5−ジオキソピロリジン−3−イルメ
チル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−
2−エム−3−カルボキシラート 1)
【0293】
【化123】 (2R,4S)−4−アセチルチオ−N−(p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)−2−(2,5−ジオキソ
ピロリジン−3−イルメチル)ピロリジン(250m
g,0.57mmol,参考例30の化合物)のメタノ
ール溶液(5.0ml)に、氷冷下、2N 水酸化ナト
リウム水溶液(0.34ml,0.68mmol)を加
え、30分間撹拌した。6N塩酸(0.11ml,0.
66mmol)を加えてから塩化メチレンで抽出し、乾
燥(MgSO4)、濃縮し、(2R,4S)−4−メル
カプト−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)
−2−(2,5−ジオキソピロリジン−3−イルメチ
ル)ピロリジンを得た。
【0294】前記反応で得たチオールおよびp−ニトロ
ベンジル (1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホ
スホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボキシラート(273mg,0.46mmol)を用
いて、実施例1−1)と同様の反応を行い、p−ニトロ
ベンジル (1R,5S,6S)−2−[(2R,4
S)−2−(2,5−ジオキソピロリジン−3−イルメ
チル)−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)
ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒド
ロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボキシラート(229mg,収率:67
%)を得た。
【0295】NMR(CDCl3)δ:1.28(3
H,d,J=8Hz),1.38(3H,d,J=8H
z),5.24(4H,br s),7.54(4H,
d,J=8Hz),8.25(4H,d,J=8Hz)
2)
【0296】
【化124】 前記反応で得られた化合物(210mg,0.28mm
ol)を用いて、実施例1−2)と同様の反応を行い、
標記化合物(26mg,収率:21%)を得た。
【0297】IR(KBr)cm-1:3400,295
0,1760,1720,1600,1380,118
0 NMR(D2O)δ:1.10(3H,d,J=6H
z),1.16(3H,d,J=6Hz),1.58
(1H,m),2.00(1H,m),2.46(1
H,m),2.66(1H,m),2.94(2H,
m),3.28(2H,m),3.54(1H,m),
3.74(1H,m),4.12(2H,m) HPLC; 移動相:0.01M りん酸緩衝液(pH6.5)−メ
タノール(85:15)、流速:0.8ml/min、
その他の条件は実施例1に同じ、保持時間:4.28m
in 実施例40(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
(5−オキソピペラジン−2−イル)ピロリジン−4−
イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−
1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
酸 ジアステレオマーA 1)
【0298】
【化125】 (2S,4S)−N−アリルオキシカルボニル−4−ア
セチルチオ−2−(1−アリルオキシカルボニル−5−
オキソピペラジン−2−イル)ピロリジン ジアステレ
オマーA(250mg,0.60mmol,参考例31
の化合物)を用いて、実施例39−1)と同様にして、
(2S,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−
(1−アリルオキシカルボニル−5−オキソピペラジン
−2−イル)−4−メルカプトピロリジン ジアステレ
オマーAを得た。
【0299】前記反応で得たチオールおよびアリル
(1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホスホリルオ
キシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メ
チル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラー
ト(242mg,0.48mmol)を用いて、実施例
1−1)と同様にして、アリル (1R,5S,6S)
−2−[(2S,4S)−N−アリルオキシカルボニル
−2−(1−アリルオキシカルボニル−5−オキソピペ
ラジン−2−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−
カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート ジアス
テレオマーA(222mg,収率:74%)を得た。
【0300】NMR(CDCl3)δ:1.26(3
H,d,J=6Hz),1.38(3H,d,J=6H
z),1.80(1H,m),2.50(1H,m),
3.0〜5.0(19H,m)、 5.20〜5.60
(6H,m),5.96(3H,m)2)
【0301】
【化126】 前記反応で得られた化合物(ジアステレオマーA,22
0mg,0.35mmol)を用いて、実施例9−2)
と同様にして、標記化合物(ジアステレオマーA、88
mg,収率:60%)を得た。
【0302】IR(KBr)cm-1:3400,295
0,1760,1660,1600,1380 NMR(D2O)δ:1.20(3H,d,J=6H
z),1.26(3H,d,J=6Hz),1.78
(1H,m),2.64(1H,m),3.10〜3.
80(10H,m),4.00(1H,m),4.22
(2H,m) HPLC; 流速:0.8ml/min、他の条件は実施例1に同
じ、保持時間:3.02min 実施例41(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
(5−オキソピペラジン−2−イル)ピロリジン−4−
イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−
1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
酸 ジアステレオマーB 1)
【0303】
【化127】 (2S,4S)−4−アセチルチオ−N−アリルオキシ
カルボニル−2−(1−アリルオキシカルボニル−5−
オキソピペラジン−2−イル)ピロリジン ジアステレ
オマーB(200mg,0.48mmol,参考例31
の化合物)を用いて、実施例39−1)と同様にして、
(2S,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−
(1−アリルオキシカルボニル−5−オキソピペラジン
−2−イル)−4−メルカプトピロリジン ジアステレ
オマーBを得た。
【0304】前記反応で得たチオールおよびアリル
(1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホスホリルオ
キシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メ
チル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラー
ト(243mg,0.48mmol)を用いて、実施例
1−1)と同様にして、アリル (1R,5S,6S)
−2−[(2S,4S)−N−アリルオキシカルボニル
−2−(1−アリルオキシカルボニル−5−オキソピペ
ラジン−2−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−
カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート ジアス
テレオマーB(246mg,収率:65%)を得た。
【0305】NMR(CDCl3)δ:1.24(3
H,d,J=6Hz),1.38(3H,d,J=6H
z),1.80(1H,m),2.60(1H,m),
3.10〜3.80(10H,m),4.0〜5.0
(9H,m),5.20〜5.60(6H,m),5.
96(3H,m)2)
【0306】
【化128】 前記反応で得られた化合物(ジアステレオマーB,24
0mg,0.39mmol)を用いて、実施例9−2)
と同様にして、標記化合物(ジアステレオマーB,53
mg,収率:33%)を得た。
【0307】IR(KBr)cm-1:3400,176
0,1660,1600,1380 NMR(D2O)δ:1.18(3H,d,J=6H
z),1.20(3H,d,J=6Hz),1.76
(1H,m),2.64(1H,m),3.10〜3.
80(10H,m),3.94(1H,m),4.18
(2H,m) HPLC; 移動相:0.1M りん酸緩衝液(pH6.5)−メタ
ノール(85:15)、流速:0.8ml/min、他
の条件は実施例1に同じ、保持時間:3.92min 実施例42 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
(2−カルバモイルピロリジン−4−イル)ピロリジン
−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボン酸 ジアステレオマーIII 1)
【0308】
【化129】 p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−ジフ
ェノキシホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボキシラート(185mg,0.31mmo
l)および(2S,4S)−2−[2−カルバモイル−
N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジ
ン−4−イル]−4−メルカプト−N−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)ピロリジン ジアステレオマ
ーIII(175mg,0.31mmol,参考例32
の化合物)を用いて、実施例1−1)と同様の反応を行
い、p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−
[(2S,4S)−2−[2−カルバモイル−N−(p
−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−4−
イル]−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)
ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒド
ロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボキシラート(218mg,収率:76.
3%)を得た。
【0309】IR(KBr)cm-1:1770,170
0,1600,1520,1340 NMR(CDCl3)δ:1.27(3H,d,J=7
Hz),1.36(3H,d,J=6Hz),4.02
〜4.40(5H,m),5.22(5H,m),5.
52(1H,d,J=14Hz),7.50(4H,
d,J=8Hz),7.66(2H,d,J=8H
z),8.22(6H,m)2)
【0310】
【化130】 前記反応で得られた化合物(218mg,0.24mm
ol)を用いて、実施例1−2)と同様の反応を行い、
標記化合物(46mg,収率:45.6%)を得た。
【0311】IR(KBr)cm-1:1760,168
0,1600,1390 NMR(D2O)δ:1.19(3H,d,J=7H
z),1.27(3H,d,J=6Hz),1.40〜
1.68(2H,m),2.45(2H,m),2.6
0(1H,m),2.82(1H,m),3.04〜
3.47(6H,m),3.85(1H,m),3.9
8(1H,t,J=8Hz),4.21(2H,m) HPLC(条件は実施例1と同じ) 保持時間:2.15min 実施例43 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
[N−(カルバモイルメチル)ピロリジン−3−イル]
ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒド
ロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボン酸 ジアステレオマーAおよびB 1)
【0312】
【化131】 p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−ジフ
ェノキシホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボキシラート(570mg,0.96mmo
l)および(2S,4S)−2−[N−(カルバモイル
メチル)ピロリジン−3−イル]−4−メルカプト−N
−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン
トリフルオロメタンスルホン酸塩(540mg,0.
97mmol)を用いて、実施例1−1)と同様の反応
を行い、p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−
2−[(2S,4S)−2−[N−(カルバモイルメチ
ル)ピロリジン−3−イル]−N−(p−ニトロベンジ
ルオキシカルボニル)ピロリジン−4−イルチオ−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−
カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(197
mg,収率:27.3%)を得た。
【0313】IR(KBr)cm-1:1770,170
0,1520,1350 NMR(CDCl3)δ:1.28(3H,t,J=7
Hz),1.35(3H,t,J=6Hz),3.61
(1H,m),4.04〜4.35(4H,m),5.
10〜5.34(3H,m),5.53(1H,d,J
=14Hz),7.52(2H,d,J=8Hz),
7.66(2H,d,J=8Hz),8.22(4H,
m)2)
【0314】
【化132】 前記反応で得られた化合物(195mg,0.26mm
ol)を用いて、実施例1−2)と同様の反応を行い、
標記化合物のジアステレオマーA(27mg,収率:2
3.8%)およびジアステオマーB(27mg,収率:
23.8%)をそれぞれ得た。 ジアステレオマーA IR(KBr)cm-1:1760,1670,159
0,1390 NMR(D2O)δ:1.20(3H,t,J=7H
z),1.29(3H,t,J=6Hz),1.45〜
1.78(2H,m),2.15(1H,m),2.4
3〜2.64(3H,m),2.84(2H,m),
3.02(1H,m),3.20(1H,dd,J=1
2,4Hz),3.30〜3.54(6H,m),3.
92(1H,m),4.23(2H,m) HPLC(条件は実施例1と同じ) 保持時間:3.28min ジアステレオマーB IR(KBr)cm-1:1760,1670,159
0,1390 NMR(D2O)δ:1.22(3H,t,J=7H
z),1.30(3H,t,J=6Hz),1.66
(2H,m),2.17(1H,m),2.52〜2.
80(3H,m),2.87(2H,t,J=7H
z),3.03(1H,m),3.22〜3.64(7
H,m),3.94(1H,m),4.24(2H,
m) HPLC(条件は実施例1と同じ) 保持時間:6.16min 実施例44 (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
(ピロリジン−2−イル)ピロリジン−4−イルチオ]
−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 ジアス
テレオマーA 1)
【0315】
【化133】 (2S,4S)−4−アセチルチオ−N−アリルオキシ
カルボニル−2−(N−アリルオキシカルボニルピロリ
ジン−2−イル)ピロリジン ジアステレオマーA(1
86mg,0.487mmol,参考例33の化合物)
を用いて、実施例39−1)と同様にして、(2S,4
S)−N−アリルオキシカルボニル−2−(N−アリル
オキシカルボニルピロリジン−2−イル)−4−メルカ
プトピロリジン ジアステレオマーAを得た。
【0316】前記反応で得たチオールおよびアリル
(1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホスホリルオ
キシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メ
チル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラー
ト(243mg,0.487mmol)を用いて、実施
例1−1)と同様にして、アリル (1R,5S,6
S)−2−[(2S,4S)−N−アリルオキシカルボ
ニル−2−(N−アリルオキシカルボニルピロリジン−
2−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)
−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボキシラート ジアステレオマ
ーA(160mg,収率:55.7%)を得た。
【0317】IR(KBr)cm-1:1780,170
0,1550,1410 NMR(CDCl3)δ:1.25(3H,d,J=7
Hz),1.34(3H,d,J=6Hz),1.5〜
2.1(5H,m),2.3〜2.9(2H,m),
3.07(1H,t,J=11Hz),3.2〜3.8
(6H,m),4.1〜4.4(4H,m),4.5〜
5.0(6H,m),5.2〜5.6(6H,m),
5.8〜6.2(3H,m)2)
【0318】
【化134】 前記反応で得られた化合物(ジアステレオマーA;15
7mg,0.266mmol)を用いて、実施例9−
2)と同様にして、標記化合物(ジアステレオマーA;
28.5mg,収率:28%)を得た。
【0319】IR(KBr)cm-1:1750,159
0,1390 NMR(D2O)δ:1.16(3H,d,J=7H
z),1.24(3H,d,J=6Hz),1.42
(1H,m),1.74(1H,m),2.00(2
H,m),2.24(1H,m),2.53(1H,
m),2.87(1H,dd,J=12,4Hz),
3.1〜3.6(7H,m),3.78(1H,m),
4.1〜4.3(2H,m) HPLC(条件は実施例1と同じ) 保持時間:2.8min 実施例45 (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル −2−[(2S,4S)−2−
(ピロリジン−2−イル)ピロリジン−4−イルチオ]
−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 ジアス
テレオマーB 1)
【0320】
【化135】 (2S,4S)−4−アセチルチオ−N−アリルオキシ
カルボニル−2−(N−アリルオキシカルボニルピロリ
ジン−2−イル)ピロリジン ジアステレオマーB(1
33mg,0.348mmol,参考例34の化合物)
を用いて、実施例39−1)と同様にして、(2S,4
S)−N−アリルオキシカルボニル−2−(N−アリル
オキシカルボニルピロリジン−2−イル)−4−メルカ
プトピロリジン ジアステレオマーBを得た。
【0321】前記反応で得たチオールおよびアリル
(1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホスホリルオ
キシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メ
チル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラー
ト(174mg,0.348mmol)を用いて、実施
例1−1)と同様にして、アリル (1R,5S,6
S)−2−[(2S,4S)−N−アリルオキシカルボ
ニル−2−(N−アリルオキシカルボニルピロリジン−
2−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)
−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボキシラート ジアステレオマ
ーB(109mg,収率:53.1%)を得た。
【0322】IR(KBr)cm-1:1780,170
0,1550,1410 NMR(CDCl3)δ:1.26(3H,d,J=7
Hz),1.35(3H,d,J=6Hz),1.65
(2H,m),1.93(3H,m),2.3〜2.7
(2H,m),3.1〜3.8(6H,m),4.0〜
4.5(4H,m),4.5〜5.0(6H,m),
5.1〜5.6(6H,m),5.8〜6.1(3H,
m)2)
【0323】
【化136】 前記反応で得られた化合物(ジアステレオマーB;10
3mg,0.175mmol)を用いて、実施例9−
2)と同様にして、標記化合物(ジアステレオマーB;
10.0mg,収率:15%)を得た。
【0324】IR(KBr)cm-1:1750,159
0,1390 HPLC(条件は実施例1と同じ) 保持時間:3.4min 実施例46 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
(5−オキソピペラジン−3−イル)ピロリジン−4−
イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−
1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
1)
【0325】
【化137】 (2S,4S)−4−アセチルチオ−N−アリルオキシ
カルボニル−2−(1−アリルオキシカルボニル−5−
オキソピペラジン−3−イル)ピロリジン(168m
g,0.44mmol)を用い、実施例39−1)と同
様にして、(2S,4S)−N−アリルオキシカルボニ
ル−2−(1−アリルオキシカルボニル−5−オキソピ
ペラジン−3−イル)−4−メルカプトピロリジンを得
た。前記反応で得たチオールおよびアリル (1R,5
S,6S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−
カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(200
mg,0.40mmol)を用いて、実施例9−1)と
同様にして、アリル (1R,5S,6S)−2−
[(2S,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−
(1−アリルオキシカルボニル−5−オキソピペラジン
−3−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−
カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(156
mg,収率:58%)を得た。
【0326】NMR(CDCl3)δ:1.28(3
H,d,J=8Hz),1.34(3H,d,J=8H
z),1.80(1H,m),2.60(1H,m),
2.90〜5.00(19H,m),5.20〜5.6
0(6H,m),5.96(3H,m)2)
【0327】
【化138】 前記反応で得た化合物(156mg,0.25mmo
l)を用い、実施例9−2)と同様にして、標記化合物
(50mg,収率:48%)を得た。
【0328】NMR(D2O)δ:1.24(3H,
d,J=8Hz),1.30(3H,d,J=8H
z),1.76(1H,m),2.70(1H,m),
3.00(1H,m),3.10〜4.10(10H,
m),4.26(2H,m) HPLC; 移動相:0.01M りん酸緩衝液(pH6.5):メ
タノール(85/15)、流速0.8ml/min、他
の条件は実施例1と同じ、保持時間:4.91min実施例47 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
(N−エチルピロリジン−3−イル)ピロリジン−4−
イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−
1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
酸1)
【0329】
【化139】 p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−ジフ
ェノキシホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボキシラート(13.76g,23.1mm
ol)をアセトニトリル(150ml)に溶解し、−2
0℃にて窒素気流下、N,N−ジイソプロピルエチルア
ミン(13.44ml,77.1mmol)を加え、次
いで、(2S,4S)−2−(N−エチルピロリジン−
3−イル)−4−メルカプトピロリジン 二塩酸塩
[7.0g,25.7mmol,参考例36の化合物]
をN,N−ジメチルホルムアミド(40ml)に懸濁さ
せて滴下した。−20℃にて一夜撹拌後、反応液を減圧
下に濃縮した。析出物を濾取し、アセトニトリル(30
ml)、イソプロピルエーテル(30ml)の順に洗浄
し、p−ニトロベンジル(1R,5S,6S)−2−
[(2S,4S)−2−(N−エチルピロリジン−3−
イル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−
2−エム−3−カルボキシラートの粗結晶(10.1
g,収率:72%)を得た。
【0330】IR(KBr)cm -1 :3350,290
0,2660,1770,1700,1605,151
NMR(DMSO−d 6 )δ:1.18(3H,d,J
=8Hz),1.19(3H,d,J=8Hz),1.
24(3H,t,J=9Hz),1.6(2H,m),
1.8〜2.3(2H,m),2.4〜3.8(12
H,m),4.0(1H,m),3.0(1H,m),
5.15(1H,m),5.28(1H,d,J=16
Hz),5.5(1H,d,J=16Hz),7.75
(2H,d,J=8Hz),8.27(2H,d,J=
8Hz) mp:216℃(分解)2)
【0331】
【化140】 前記反応で得られた化合物(10g,18.3mmo
l)、テトラヒドロフラン(500ml)、0.5M
3−モルホリノプロパンスルホン酸緩衝液(pH7.
0,500ml)およびエタノール(150ml)の溶
液に、10%パラジウム−炭素触媒(10g)を加え、
常圧の水素気流下、室温で2時間撹拌した。反応終了
後、触媒を濾去し、減圧下、テトラヒドロフランおよび
エタノールを留去し、残った水溶液をクロロホルムにて
洗浄した。少量の不溶物を濾去した後、減圧下濃縮し
た。得られた水溶液をカラムクロマトグラフィー(HP
−20SS,250ml,30%メタノール水溶液で溶
出)で精製し、溶出液を濃縮し、標記化合物の結晶
(3.39g,収率:45.2%)を得た。濾液を再精
製し、二次晶(1.94g,収率:25.9%)を得
た。
【0332】IR(KBr)cm -1 :3220,174
5,1675,1580,1540,1390 NMR(DMSO−d 6 )δ:1.18(3H,d,J
=8Hz),1.19(3H,d,J=8Hz),1.
24(3H,t,J=9Hz),1.2〜1.8(2
H,m),2.2〜3.0(6H,m),3.0〜3.
2(2H,m),3.4〜4.2(10H,m) UVλ max (0.1M 3−モルホリノプロパンスルホ
ン酸緩衝液,pH7.0):299nm(ε=684
0) 参考例1(2S,4S)−4−メルカプト−N−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−(2−ピロリドン−4
−イル)ピロリジン 1)
【0333】
【化141】 L−ヒドロキシプロリン メチルエステル塩酸塩(8.
2g,45.2mmol)の水溶液(40ml)に、室
温でトリエチルアミン(7.54ml,54.2mmo
l)を加え、次いで2−(tert−ブトキシカルボニ
ルチオ)−4,6−ジメチルピリミジン(10.8g,
45mmol)のジオキサン溶液(80ml)を加え
た。反応溶液を室温で1.5時間撹拌後、減圧下にジオ
キサンを留去し、残渣を酢酸エチル(250ml)で抽
出した。有機層を0.1N 水酸化ナトリウム水溶液、
希塩酸、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(WakogelTM C−3
00,5%メタノール−塩化メチレン)に付し、N−t
ert−ブトキシカルボニル−L−ヒドロキシプロリン
メチルエステル(9.3g,収率:84%)を得た。
【0334】NMR(CDCl3)δ:1.38〜1.
48(9H,m),1.98〜2.38(2H,m),
3.40〜3.72(2H,m),3.86(3H,
s),4.35〜4.58(2H,m)2)
【0335】
【化142】 前記反応で得られた化合物(14.0g,57.1mm
ol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(150m
l)に、窒素気流中、室温でイミダゾール(4.95
g,72.7mmol)およびtert−ブチルジメチ
ルシリルクロリド(10.7g,71.0mmol)を
加え、この溶液を室温で一夜撹拌した。反応溶液に酢酸
エチル(500ml)を加え、有機層を水で2回、飽和
食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下
に濃縮することにより、(2S,4R)−N−tert
−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメチル
シロキシ−L−プロリン メチルエステル(19g,収
率:92.6%)を得た。3)
【0336】
【化143】 前記反応で得られた化合物(19.0g,52.9mm
ol)のテトラヒドロフラン溶液(180ml)に、窒
素気流中、塩化リチウム(4.49g,106mmo
l)、次いで水素化ほう素ナトリウム(4.0g,10
6mmol)を加えた。この混合物にエタノール(18
0ml)を滴下し、反応溶液を室温で一夜撹拌した。飽
和塩化アンモニウム水溶液(100ml)をこの反応混
合物に加えて過剰の還元剤を分解後、この混合物を減圧
下に濃縮した。残渣を酢酸エチル(500ml)で抽出
し、有機層を水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マ
グネジウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー[WakogelTM
−300,ヘキサン−酢酸エチル(5:1)]に付し、
(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−ヒドロキ
シメチルピロリジン(14.88g,収率:84.9
%)を得た。4)
【0337】
【化144】 窒素気流中、−78℃で塩化オキサリル(2.89m
l,33.9mmol)の塩化メチレン溶液(100m
l)にジメチルスルホキシド(3.6ml,50.7m
mol)の塩化メチレン溶液(15ml)を滴下し、反
応溶液を同温で30分間撹拌した。この混合物に−78
℃で(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニ
ル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−ヒド
ロキシメチルピロリジン(8.0g,24.2mmo
l)の塩化メチレン溶液(50ml)を滴下し、この混
合物を同温で30分間撹拌後、トリエチルアミン(1
1.1ml,79.8mmol)を加え、更に30分間
撹拌した。反応混合物を塩化メチレン(200ml)に
注ぎ、有機層を希塩酸、水、飽和食塩水の順に洗い、無
水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮し、(2
S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−4−
tert−ブチルジメチルシロキシ−2−ホルミルピロ
リジンの油状残渣を得た。
【0338】窒素気流中、氷冷下、60%水素化ナトリ
ウム(1.0g,25.0mmol)のテトラヒドロフ
ラン懸濁液(100ml)に、エチル ジエトキシホス
ホリルアセタート(6.0g,26.8mmol)を加
え、この溶液を同温度で30分間撹拌した。この反応溶
液に前記反応で得られた(2S,4R)−N−tert
−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメチル
シロキシ−2−ホルミルピロリジンのテトラヒドロフラ
ン溶液(20ml)を滴下し、同温度で更に30分間撹
拌した。反応溶液を酢酸エチル(150ml)で抽出
し、有機層を水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー[WakogelTM
−300,ヘキサン−酢酸エチル(10:1)]に付
し、(E)−3−[(2S,4R)−N−tert−ブ
トキシカルボニル−4−tert−ブチルジメチルシロ
キシピロリジン−2−イル]アクリル酸 エチルエステ
ル(9.4g,収率:97.5%)を得た。
【0339】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.88(9H,s),1.30(3H,
d,J=7Hz),1.44(9H,br s),1.
84(1H,m),2.10(1H,m),3.48
(2H,m),4.12(2H,q,J=7Hz),
4.35(1H,m),5.88(1H,br d,J
=16Hz),6.86(1H,m)5)
【0340】
【化145】 窒素気流中、前記反応で得られた化合物(9.0g,2
2.6mmol)のニトロメタン(33ml)溶液に、
室温で1,1,3,3−テトラメチルグアニジン(5.
8ml,46.2mmol)を滴下し、混合物を同温度
で一夜撹拌した。反応溶液に酢酸エチル(200ml)
を加えた後、有機層を希塩酸、水、飽和食塩水の順に洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[Wa
kogelTM C−300,ヘキサン−酢酸エチル(1
0:1)]に付し、3−[(2S,4R)−N−ter
t−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメチ
ルシロキシピロリジン−2−イル]−4−ニトロ酪酸
エチルエステル(10.1g,収率:97.3%)を得
た。
【0341】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.86(9H,s),1.27(3H,
d,J=7Hz),1.48(9H,br s),1.
73(1H,m),2.00(1H,m),2.44
(2H,m),3.16(1H,m),4.16(4
H,m),4.33(1H,m),4.53(1H,
m)6)
【0342】
【化146】 前記反応で得られた化合物(3.6g,7.8mmo
l)のエタノール溶液(50ml)に、ラネーニッケル
(W−2型、3.0ml)を加え、混合物を水素気流
中、室温で一夜撹拌した。反応溶液から触媒を濾別し、
濾液を減圧下に濃縮した。残渣をベンゼン(50ml)
に溶解し、一夜還流した。反応溶液を減圧下に濃縮し、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Wako
gelTM C−300,1%メタノール−クロロホル
ム)に付し、(2S,4R)−N−tert−ブトキシ
カルボニル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−
2−(2−ピロリドン−4−イル)ピロリジン(1.8
7g,収率:62.2%)を得た。
【0343】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.86(9H,s),1.47(9H,
s),1.72(1H,m),1.88〜2.48(3
H,m),2.95〜3.75(5H,m),4.13
(1H,m),4.30(1H,m)7)
【0344】
【化147】 前記反応で得られた化合物(1.87g,4.87mm
ol)を80%トリフルオロ酢酸水溶液(20ml)に
溶解し、室温で、一夜撹拌した。反応溶液を減圧下に濃
縮し、残渣をジオキサン(10ml)および水(10m
l)の混合液に溶解した。1N 水酸化ナトリウム水溶
液でpH8に調整した後、4,6−ジメチル−2−(p
−ニトロベンジルオキシカルボニルチオ)ピリミジン
(1.55g,4.86mmol)を加え、この溶液を
室温で3時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、残
渣を酢酸エチル(100ml)で抽出した。有機層を
水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(WakogelTM C−300,3%メ
タノール−クロロホルム)に付し、(2S,4R)−4
−ヒドロキシ−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボ
ニル)−2−(2−ピロリドン−4−イル)ピロリジン
(769mg,収率:45.2%)を得た。
【0345】NMR(CDCl3)δ:1.72〜2.
52(5H,m),2.98〜3.58(3H,m),
3.78(1H,m),4.24(1H,m),4.4
8(1H,m),5.25(2H,br s),7.5
4(2H,d,J=9Hz),8.24(2H,d,J
=9Hz)8)
【0346】
【化148】 窒素気流下、前記反応で得られた化合物(302mg,
0.87mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10m
l)にトリフェニルホスフィン(567mg,2.16
mmol)を加え、次いで氷冷下、ジエチル アゾジカ
ルボキシラート(0.341ml,2.17mmol)
を滴下した。反応溶液を氷冷下で30分間撹拌した後、
チオ酢酸(0.155ml,2.17mmol)を滴下
した。室温で2時間撹拌した後、反応溶液を酢酸エチル
(100ml)で抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Wa
kogelTM C−300)に付し、ヘキサン−酢酸エ
チル(1:1)溶出により、(2S,4S)−4−アセ
チルチオ−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)−2−(2−ピロリドン−4−イル)ピロリジン
(166mg,収率:47.1%)および3%メタノー
ル−クロロホルム溶出により、(2R,4S)−4−ア
セチルチオ−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)−2−(2−ピロリドン−4−イル)ピロリジン
(166mg,収率:47.1%)を得た。 (2S,4S)異性体 IR(KBr)cm-1:1700,1520,134
0,1110 NMR(CDCl3)δ:1.70(1H,m),1.
98〜2.62(4H,m),2.37(3H,s),
3.17(2H,m),3.42(1H,m),3.8
7(1H,m),4.05〜4.35(2H,m),
5.24(2H,br s),7.55(2H,d,J
=9Hz),8.26(2H,d,J=9Hz) (2R,4S)異性体 IR(KBr)cm-1:1700,1520,135
0,1120 NMR(CDCl3)δ:1.68(1H,m),2.
30〜2.95(4H,m),2.38(3H,s),
3.20(1H,m),3.55(1H,m),3.8
8(2H,m),4.06〜4.30(2H,m),
5.26(2H,br s),7.56(2H,d,J
=9Hz),8.26(2H,d,J=9Hz)9)
【0347】
【化149】 窒素気流中、氷冷下、前記反応で得られた(2S,4
S)異性体(166mg,0.41mmol)のメタノ
ール溶液(10ml)に、1N 水酸化ナトリウム水溶
液(0.42ml)を滴下し、この溶液を同温度で15
分間撹拌した。反応溶液に、1N 塩酸(0.45m
l)を滴下した後、反応溶液を減圧下に濃縮し、残渣を
酢酸エチル(70ml)で抽出した。有機層を水、飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧
下に濃縮することにより、(2S,4S)−4−メルカ
プト−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)−
2−(2−ピロリドン−4−イル)ピロリジン(140
mg,収率:94%)を得た。 参考例2(2R,4S)−4−メルカプト−N−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−(2−ピロリドン−4
−イル)ピロリジン
【0348】
【化150】 (2R,4S)−4−アセチルチオ−N−(p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)−2−(2−ピロリドン−
4−イル)ピロリジン[166mg,0.41mmo
l,参考例1−8)の化合物]を用いて、参考例1−
9)と同様の反応を行い、標記化合物(140mg,収
率:94%)を得た。 参考例3(2S,4S)−2−(2−アゼチジノン−4−イル)
−4−メルカプト−N−(p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニル)ピロリジン ジアステレオマーB 1)
【0349】
【化151】 [(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル
−4−tert−ブチルジメチルシロキシピロリジン−
2−イル]アクリル酸 エチルエステル[2.18g,
5.46mmol,参考例1−4)の化合物]にベンジ
ルアミン(1.2ml,11mmol)を加えた。室温
で5日間撹拌した後、この混合物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー[WakogelTM C−300,ヘ
キサン−酢酸エチル(3:1)]に付し、3−ベンジル
アミノ−3−[(2S,4R)−N−tert−ブトキ
シカルボニル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ
ピロリジン−2−イル]プロピオン酸 エチルエステル
(1.95g,収率:70.5%)を得た。
【0350】NMR(CDCl3)δ:0.05(6
H,s),0.86(9H,s),1.24(3H,
t,J=8Hz),1.44(9H,s),1.90
(1H,m),2.35(2H,m),3.26(1
H,m),3.89および3.96(2H,ABq,J
=8Hz),4.14(2H,q,J=8Hz),4.
39(1H,m),7.31(5H,m)2)
【0351】
【化152】 前記反応で得られた化合物(1.98g,3.9mmo
l)のエタノール溶液(30ml)に、室温で1N 水
酸化ナトリウム水溶液(4.3ml)を滴下し、この溶
液を同温度で一夜撹拌した。反応溶液に1N 塩酸
(4.3ml)を加え、この溶液を減圧下に濃縮した。
残渣にテトラヒドロフラン(50ml)を加え、不溶物
を濾去した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
減圧下に濃縮した。得られた油状物(1.83g)をア
セトニトリル(380ml)に溶解し、窒素気流中、ト
リフェニルホスフィン(1.2g,4.58mmol)
および2,2’−ジピリジルジスルフィド(1.01
g,4.58mmol)を加え、この溶液を80℃で
4.5時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、酢酸
エチル(150ml)で抽出した。有機層を0.1N
水酸化ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水の順に洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[Wa
kogelTM C−300,ヘキサン−酢酸エチル(1
0:1→3:1)]に付し、(2S,4R)−2−(N
−ベンジル−2−アゼチジノン−4−イル)−N−te
rt−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメ
チルシロキシピロリジン ジアステレオマーB(1.0
7g,収率:60.7%,極性の高い化合物)およびジ
アステレオマーA(0.47g,収率:26.8%)を
得た。 ジアステレオマーB IR(KBr)cm-1:1730,1690,139
0,1170 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
88(9H,s),1.50(9H,br s),2.
54(1H,br d,J=14Hz),2.93(1
H,dd,J=14,4Hz),3.16(1H,d
d,J=12,4Hz),7.35(5H,m) ジアステレオマーA IR(KBr)cm-1:1760,1700,140
0,1260 NMR(CDCl3)δ:0.04(6H,s),0.
85(9H,s),1.45(9H,br s),1.
84(2H,m),2.58(1H,br d,J=1
6Hz),2.92(2H,m),3.44(1H,
m),3.95〜4.30(4H,m),4.60(1
H,m),7.30(5H,m)3)
【0352】
【化153】 前記反応で得られたジアステレオマーB(470mg,
0.98mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)
およびtert−ブチルアルコール(1ml)の溶液
に、−78℃で液体アンモニア(約30ml)を加え
た。反応溶液に同温度で金属ナトリウム(100mg,
4.35mmol)を加えた。15分間撹拌後、塩化ア
ンモニウム(465mg,8.69mmol)を加え、
反応混合物を室温にもどし、アンモニアを留去した。残
渣を酢酸エチル(100ml)で抽出し、有機層を水、
飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー[WakogelTM C−300,ヘキサ
ン−酢酸エチル(1:1)]に付し、(2S,4R)−
2−(2−アゼチジノン−4−イル)−N−tert−
ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメチルシ
ロキシピロリジン ジアステレオマーB(340mg,
収率:89.1%)を得た。
【0353】IR(KBr)cm-1:1750,170
0,1380,1260 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
87(9H,s),1.47(9H,s),1.61
(1H,m),2.02(1H,m),2.62(1
H,br d,J=16Hz),3.02(1H,d
d,J=16,6Hz),3.33(1H,m),3.
50(2H,m),4.05(1H,m),4.30
(1H,m)4)
【0354】
【化154】 前記反応で得られた化合物(340mg,0.88mm
ol)の塩化メチレン溶液(3ml)に、窒素気流中、
氷冷下、アニソール(1滴)およびトリフルオロ酢酸
(3ml)を滴下した。反応溶液を氷冷下で1時間撹拌
し、減圧下に濃縮した。残渣をテトラヒドロフラン(5
ml)に溶解し、氷冷下、トリエチルアミン(1.2m
l,8.6mmol)および4,5−ジメチル−2−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニルチオ)ピリミジ
ン(280mg,0.88mmol)を加え、室温で
1.5時間撹拌した。反応溶液を酢酸エチル(70m
l)で抽出し、有機層を0.1N 水酸化ナトリウム水
溶液、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣をアセトニトリ
ル(5ml)に溶解し、室温で46%ふっ化水素酸
(0.5ml)を滴下した。室温で1.5時間撹拌した
後、反応溶液を酢酸エチル(70ml)で抽出し、有機
層を5%重曹水、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTM
C−300,3%メタノール−クロロホルム)に付
し、(2S,4R)−2−(2−アゼチジノン−4−イ
ル)−4−ヒドロキシ−N−(p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル)ピロリジン ジアステレオマーB(17
7mg,収率:60.3%)を得た。
【0355】IR(KBr)cm-1:1750,170
0,1520,1340 NMR(CDCl3)δ:1.72(1H,m),2.
14(1H,m),2.64(1H,d,J=14H
z),3.06(2H,m),3.57(1H,m),
3.74(1H,m),4.12(1H,m),4.4
4(1H,m),5.22(2H,br s),7.5
2(2H,d,J=8Hz),8.22(2H,d,J
=8Hz)5)
【0356】
【化155】 窒素気流中、氷冷下、前記反応で得られた化合物(17
7mg,0.53mmol)のテトラヒドロフラン溶液
(10ml)にトリフェニルホスフィン(347mg,
1.32mmol)を加え、次いでジエチル アゾジカ
ルボキシラート(0.208ml,0.132mmo
l)を滴下した。反応溶液を氷冷下で30分間撹拌した
後、チオ酢酸(95μl,0.132mmol)を滴下
し、この反応混合物を同温度で3時間撹拌した。反応溶
液を酢酸エチル(50ml)で抽出し、有機層を水、飽
和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(WakogelTM C−300,酢酸エ
チル)に付し、(2S,4S)−4−アセチルチオ−2
−(2−アゼチジノン−4−イル)−N−(p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)ピロリジン ジアステレオ
マーB(77mg,収率:37.1%)を得た。
【0357】NMR(CDCl3)δ:1.65(1
H,m),2.38(3H,s),3.08(1H,d
d,J=16,4Hz),3.30(1H,t,J=9
Hz),3.64〜4.28(4H,m),5.25
(2H,br s),7.55(2H,d,J=8H
z),8.26(2H,d,J=8Hz)6)
【0358】
【化156】 窒素気流中、氷冷下、前記反応で得られた化合物(77
mg,0.22mmol)のメタノール溶液(10m
l)に、0.1N 水酸化ナトリウム水溶液(0.19
6ml)を滴下した。反応溶液を氷冷下で15分間撹拌
した後、1N 塩酸(0.21ml)を加え、この反応
混合物を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル(50m
l)で抽出し、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮すること
により、(2S,4S)−2−(2−アゼチジノン−4
−イル)−4−メルカプト−N−(p−ニトロベンジル
オキシカルボニル)ピロリジン ジアステレオマーB
(67mg,収率:97%)を得た。 参考例4(2S,4S)−2−(2−アゼチジノン−4−イル)
−4−メルカプト−N−(p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニル)ピロリジン ジアステレオマーA 1)
【0359】
【化157】 (2S,4R)−2−(N−ベンジル−2−アゼチジノ
ン−4−イル)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシピロリジン ジ
アステレオマーA(500mg,1.05mmol)お
よび金属ナトリウム(75mg,3.26mmol)を
用いて、参考例3−3)と同様の反応を行い、(2S,
4R)−2−(2−アゼチジノン−4−イル)−N−t
ert−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジ
メチルシロキシピロリジン ジアステレオマーA(36
0mg,収率:88.4%)を得た。
【0360】IR(KBr)cm-1:1760,174
0,1690,1390,1260 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.47(9H,s),1.93
(2H,m),2.66(1H,d,J=16Hz),
2.97(1H,ddd,J=16,5,2Hz),
3.26(1H,dd,J=12,5Hz),3.55
(1H,m),4.00〜4.44(3H,m)2)
【0361】
【化158】 前記反応で得られた化合物(350mg,0.90mm
ol)を用いて、参考例3−4)と同様の反応を行い、
(2S,4R)−2−(2−アゼチジノン−4−イル)
−4−ヒドロキシ−N−(p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニル)ピロリジン ジアステレオマーA(185m
g,収率:61%)を得た。
【0362】IR(KBr)cm-1:1740,167
0,1520,1440,1340 NMR(CDCl3)δ:2.06(2H,m),2.
70(1H,d,J=16Hz),3.02(1H,b
r d,J=16Hz),3.47(1H,m),3.
76(1H,m),4.16(1H,m),4.34
(1H,m),4.50(1H,m),5.26(2
H,br s),7.54(2H,d,J=8Hz),
8.24(2H,d,J=8Hz)3)
【0363】
【化159】 前記反応で得られた化合物(185mg,0.55mm
ol)、ジエチル アゾジカルボキシラート(0.21
8ml,0.138mmol)、トリフェニルホスフィ
ン(365mg,0.138mmol)およびチオ酢酸
(99μl,0.138mmol)を用いて、参考例3
−5)と同様の反応を行い、(2S,4S)−4−アセ
チルチオ−2−(2−アゼチジノン−4−イル)−N−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン
ジアステレオマーA(107mg,収率:49.3%)
を得た。
【0364】NMR(CDCl3)δ:1.87(1
H,m),2.36(3H,s),2.52(1H,
m),2.78(1H,m),3.04(1H,br
d,J=12Hz),3.18(1H,t,J=10H
z),3.80〜4.32(4H,m),5.24(2
H,br s),7.54(2H,d,J=8Hz),
8.23(2H,d,J=8Hz)4)
【0365】
【化160】 前記反応で得られた化合物(107mg,0.27mm
ol)および1N 水酸化ナトリウム水溶液(0.27
ml)を用いて、参考例3−6)と同様の反応を行い、
(2S,4S)−2−(2−アゼチジノン−4−イル)
−4−メルカプト−N−(p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニル)ピロリジン ジアステレオマーA(90.8
mg,収率:95%)を得た。 参考例5(2S,4S)−4−メルカプト−N−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−[N−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イル]ピロ
リジン 1)
【0366】
【化161】 参考例1−6)で得られた化合物(1.46g,3.8
0mmol)の塩化メチレン溶液(15ml)に、窒素
気流中、室温でトリエチルアミン(0.53ml,3.
81mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(465
mg,3.81mmol)およびジtert−ブチルジ
カーボネート(1.66g,760mmol)を加え、
同温度で4.5時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮
し、残渣を酢酸エチル(50ml)で抽出した。有機層
を希塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー[WakogelTM C−30
0,ヘキサン−酢酸エチル(5:1)]に付し、(2
S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−4−
tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(N−ter
t−ブトキシカルボニル−2−ピロリドン−4−イル)
ピロリジン(1.76g,収率:96%)を得た。
【0367】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.86(9H,s),1.48(9H,
s),1.54(9H,s),1.68(1H,m),
2.00(1H,m),3.25(1H,m),4.1
0(1H,m),4.34(1H,m)2)
【0368】
【化162】 前記反応で得られた化合物(1.76g,3.64mm
ol)のテトラヒドロフラン溶液(18ml)に、窒素
気流中、室温でボラン−ジメチルスルフィド錯体(1.
09ml,10.9mmol)を滴下後、1.5時間還
流した。反応溶液に氷冷下メタノール(5ml)を加
え、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー[WakogelTM C−300,ヘキサ
ン−酢酸エチル(10:1)]に付し、(2S,4R)
−N−tert−ブトキシカルボニル−4−tert−
ブチルジメチルシロキシ−2−(N−tert−ブトキ
シカルボニルピロリジン−3−イル)ピロリジン(1.
62g,収率:94.8%)を得た。
【0369】NMR(CDCl3)δ:0.05(6
H,s),0.86(9H,s),1.46(18H,
s),1.60〜2.04(4H,m),4.07(1
H,m),4.34(1H,m)3)
【0370】
【化163】 前記反応で得られた化合物(1.60g,3.40mm
ol)に、1.6N塩化水素のメタノール溶液(15m
l)を加え、室温で2時間撹拌した。反応溶液を減圧下
に濃縮し、残渣をジオキサン(20ml)および水(1
0ml)の混合液に溶解し、トリエチルアミンでpH
8.5に調整後、4,6−ジメチル−2−(p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニルチオ)ピリミジン(2.17
g,6.80mmol)を加え、この反応溶液を室温で
1.5時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、残渣
を酢酸エチル(50ml)で抽出した。有機層を1N
水酸化ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Wakoge
TM C−300,2%メタノール−クロロホルム)に
付し、(2S,4R)−4−ヒドロキシ−N−(p−ニ
トロベンジルオキシカルボニル)−2−[N−(p−ニ
トロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イ
ル]ピロリジン(1.55g,収率:88.6%)を得
た。
【0371】NMR(CDCl3)δ:1.52〜2.
20(4H,m),3.76(1H,m),4.23
(1H,m),4.48(1H,m),5.22(4
H,s),7.52(4H,d,J=8Hz),8.2
0(4H,d,J=8Hz)4)
【0372】
【化164】 前記反応で得られた化合物(1.55g,3.02mm
ol)のテトラヒドロフラン溶液(15ml)に、窒素
気流中、氷冷下トリエチルアミン(0.52ml,3.
74mmol)および塩化メタンスルホニル(0.28
ml,3.62mmol)を加え、同温度で30分間撹
拌した。反応溶液を酢酸エチル(50ml)で抽出し、
有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(WakogelTM C−3
00,酢酸エチル)に付し、(2S,4R)−4−メタ
ンスルホニルオキシ−N−(p−ニトロベンジルオキシ
カルボニル)−2−[N−(p−ニトロベンジルオキシ
カルボニル)ピロリジン−3−イル]ピロリジン(1.
76g,収率:98.6%)を得た。
【0373】NMR(CDCl3)δ:3.04(3
H,s),4.18(2H,m),5.24(4H,b
r s),7.53(4H,d,J=8Hz),8.2
4(4H,d,J=8Hz)5)
【0374】
【化165】 窒素気流中、無水炭酸カリウム(616mg,4.46
mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(30
ml)に、0℃でチオ酢酸(0.31ml,4.50m
mol)を滴下し、同温度で20分間撹拌した。この混
合物に0℃で前記反応で得られた化合物(1.76g,
2.97mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶
液(5ml)およびよう化ナトリウム(450mg,3
0mmol)を加え、この反応混合物を60〜70℃で
一夜撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(100ml)
で抽出し、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー[Wakogel
TM C−300,ヘキサン−酢酸エチル(1:1)]に
付し、(2S,4S)−4−アセチルチオ−N−(p−
ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[N−(p−
ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イ
ル]ピロリジン(1.34g,収率:78.8%)を得
た。
【0375】NMR(CDCl3)δ:1.54〜2.
10(4H,m),2.36(3H,s),3.90
(1H,m),4.12(1H,m),4.26(1
H,m),5.24(4H,s),7.52(4H,
d,J=8Hz),8.24(4H,d,J=8Hz)
6)
【0376】
【化166】 前記反応で得られた化合物(1.34g,2.34mm
ol)をメタノール(25ml)およびテトラヒドロフ
ラン(10ml)の混合液に溶解し、窒素気流中、氷冷
下、1N 水酸化ナトリウム水溶液(2.46ml)を
滴下し、同温度で15分間撹拌した。反応溶液に1N
塩酸(2.53ml)を滴下後、減圧下に濃縮した。残
渣を酢酸エチル(50ml)で抽出し、有機層を水およ
び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、減圧下に濃縮することにより、標記化合物(1.2
4g,収率:100%)を得た。 参考例6(2S,4S)−4−メルカプト−2−(N−メチルピ
ロリジン−3−イル)−N−(p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル)ピロリジン トリフルオロメタンスルホ
ン酸塩 1)
【0377】
【化167】 参考例1−6)で得られた化合物(1.72g,4.4
8mmol)の塩化メチレン溶液(17ml)に、窒素
気流中、室温で2,6−ルチジン(1.04ml,8.
93mmol)およびトリメチルシリル トリフルオロ
メタンスルホナート(1.34ml,6.70mmo
l)を加え、同温度で30分間撹拌した。反応溶液にメ
タノール(5ml)を滴下後、減圧下に濃縮し、残渣に
ジオキサン(15ml)を加えた。この反応溶液にトリ
エチルアミン(0.94ml,6.72mmol)およ
び4,6−ジメチル−2−(p−ニトロベンジルオキシ
カルボニルチオ)ピリミジン(1.43g,4.48m
mol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応溶液を減
圧下に濃縮し、残渣を酢酸エチル(50ml)で抽出し
た。有機層を希塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTM
C−300,酢酸エチル)に付し、(2S,4R)−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−N−(p−ニ
トロベンジルオキシカルボニル)−2−(2−ピロリド
ン−4−イル)ピロリジン(813mg,収率:39.
2%)を得た。
【0378】NMR(CDCl3)δ:0.03(3
H,s),0.06(3H,s),0.84(9H,
s),1.78(1H,m),1.92〜2.50(3
H,m),2.93〜3.54(4H,m),3.66
(1H,m),4.10(1H,m),4.38(1
H,m),5.23(2H,ABq,J=14Hz),
7.52(2H,d,J=8Hz),8.23(2H,
d,J=8Hz)2)
【0379】
【化168】 前記反応で得られた化合物(813mg,1.76mm
ol)およびジtert−ブチルジカーボネート(76
6mg,3.51mmol)を用いて、参考例5−1)
と同様に反応を行うことにより、(2S,4R)−4−
tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(N−ter
t−ブトキシカルボニル−2−ピロリドン−4−イル)
−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリ
ジン(944mg,収率:95.5%)を得た。
【0380】NMR(CDCl3)δ:0.04(3
H,s),0.06(3H,s),0.84(9H,
s),1.52(9H,s),1.74(1H,m),
2.00(1H,m),2.20〜2.96(3H,
m),4.19(1H,m),4.39(1H,br
s),5.24(2H,ABq,J=14Hz),7.
53(2H,d,J=8Hz),8.24(2H,d,
J=8Hz)3)
【0381】
【化169】 前記反応で得られた化合物(944mg,1.68mm
ol)およびボラン−ジメチルスルフィド錯体(0.5
0ml,5.0mmol)を用いて、参考例5−2)と
同様に反応を行うことにより、(2S,4R)−4−t
ert−ブチルジメチルシロキシ−2−(N−tert
−ブトキシカルボニルピロリジン−3−イル)−N−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン
(730mg,収率:79.3%)を得た。
【0382】NMR(CDCl3)δ:0.05(3
H,s),0.07(3H,s),0.85(9H,
s),1.45(9H,s),1.52〜2.08(4
H,m),2.82(1H,m),2.90〜3.80
(6H,m),4.15(1H,m),4.40(1
H,br s),5.24(2H,m),7.54(2
H,d,J=8Hz),8.23(2H,d,J=8H
z)4)
【0383】
【化170】 前記反応で得られた化合物(6.98g,12.7mm
ol)のテトラヒドロフラン溶液(100ml)に、窒
素気流中、氷冷下、1Mテトラブチルアンモニウムフル
オリドのテトラヒドロフラン溶液(13.7ml)を加
え、同温度で40分間撹拌した。反応溶液に飽和塩化ア
ンモニウム水溶液(20ml)を加えた後、酢酸エチル
(150ml)で抽出した。有機層を水および飽和食塩
水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に
濃縮した。残渣をテトラヒドロフラン(100ml)に
溶解し、氷冷下、トリエチルアミン(1.77ml,1
2.7mmol)および塩化メタンスルホニル(0.9
9ml,12.8mmol)を加え、同温度で1時間撹
拌した。反応溶液を酢酸エチル(150ml)で抽出
し、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー[WakogelTM
−300,ヘキサン−酢酸エチル(1:1)]に付し、
(2S,4R)−2−(N−tert−ブトキシカルボ
ニルピロリジン−3−イル)−4−メタンスルホニルオ
キシ−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピ
ロリジン(6.64g,収率:100%)を得た。
【0384】NMR(CDCl3)δ:1.36(9
H,s),2.96(3H,s),3.98〜4.24
(2H,m),5.18(2H,m),7.46(2
H,d,J=8Hz),8.16(2H,d,J=8H
z)5)
【0385】
【化171】 前記反応で得られた化合物(6.6g,12.9mmo
l)およびチオ酢酸(1.33ml,19.3mmo
l)を用いて、参考例5−5)と同様に反応を行うこと
により、(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−(N
−tert−ブトキシカルボニルピロリジン−3−イ
ル)−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピ
ロリジン(4.57g,収率:72.1%)を得た。
【0386】NMR(CDCl3)δ:1.44(9
H,s),2.35(3H,s),3.86(1H,
m),4.08(1H,m),4.24(1H,m),
5.23(2H,br s),7.53(2H,d,J
=8Hz),8.24(2H,d,J=8Hz)6)
【0387】
【化172】 前記反応で得られた化合物(4.56g,9.25mm
ol)のメタノール溶液(100ml)に、窒素気流
中、氷冷下、1N 水酸化ナトリウム水溶液(9.7m
l)を加え、同温度で15分間撹拌した。この反応溶液
にトリエチルアミン(2.0ml,14.4mmol)
およびp−メトキシベンジルクロリド(1.82ml,
13.4mmol)を加え、同温度で2時間撹拌した。
反応溶液を減圧下に濃縮し、残渣を酢酸エチル(300
ml)で抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[Wa
kogelTM C−300,ヘキサン−酢酸エチル
(3:1)]に付し、(2S,4S)−2−(N−te
rt−ブトキシカルボニルピロリジン−3−イル)−4
−(p−メトキシベンジルチオ)−N−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)ピロリジン(4.97g,収
率:94.1%)を得た。
【0388】NMR(CDCl3)δ:1.44(9
H,s),1.50〜1.98(3H,m),2.33
(1H,m),2.70(1H,m),3.74(2
H,s),3.80(3H,s),3.96(1H,
m),5.20(2H,br s),6.86(2H,
d,J=8Hz),7.24(2H,d,J=8H
z),7.50(2H,d,J=8Hz),8.24
(2H,d,J=8Hz)7)
【0389】
【化173】 前記反応で得られた化合物(4.97g,8.70mm
ol)の塩化メチレン溶液(50ml)に、氷冷下、ト
リフルオロ酢酸(6.7ml,10.0mmol)を加
え、室温で2時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮
し、残渣を酢酸エチル(150ml)で抽出した。有機
層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮
することにより、(2S,4S)−4−(p−メトキシ
ベンジルチオ)−N−(p−ニトロベンジルオキシカル
ボニル)−2−(3−ピロリジニル)ピロリジン(4.
0g,収率:97.6%)を得た。
【0390】NMR(CDCl3)δ:1.62(1
H,m),1.75〜2.18(2H,m),2.42
(1H,m),2.82(1H,m),3.75(2
H,s),3.82(3H,s),4.09(1H,
m),5.20(2H,br s),6.86(2H,
d,J=8Hz),7.24(2H,d,J=8H
z),7.50(2H,d,J=8Hz),8.27
(2H,d,J=8Hz)8)
【0391】
【化174】 前記反応で得られた化合物(1.4g,2.97mmo
l)のアセトニトリル溶液(15ml)に、室温で37
%ホルマリン水溶液(0.6ml,7.5mmol)お
よびナトリウム シアノボロヒドリド(300mg,
4.77mmol)を加え、同温度で15分間撹拌し
た。この反応混合物を酢酸で中性にした後、更に室温で
1時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(50ml)
で抽出し、有機層を1N 水酸化ナトリウム水溶液、水
および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー[WakogelTM C−300,酢酸
エチル−メタノール(1:1)]に付し、(2S,4
S)−4−(p−メトキシベンジルチオ)−2−(N−
メチルピロリジン−3−イル)−N−(p−ニトロベン
ジルオキシカルボニル)ピロリジン(617mg,収
率:42.8%)を得た。
【0392】NMR(CDCl3)δ:1.42〜2.
04(3H,m),3.74(2H,s),3.82
(3H,s),3.98(1H,m),5.20(2
H,brs),6.86(2H,d,J=8Hz),
7.24(2H,d,J=8Hz),7.47(2H,
br d,J=8Hz),8.25(2H,d,J=8
Hz)9)
【0393】
【化175】 前記反応で得られた化合物(617mg,1.27mm
ol)のトリフルオロ酢酸溶液(2.26ml)に、0
℃でアニソール(0.34ml,3.13mmol)お
よびトリフルオロメタンスルホン酸(0.27ml,
3.05mmol)を加え、同温度で1時間撹拌した。
反応溶液を減圧下に濃縮し、残渣を乾燥ジエチルエーテ
ルでデカンテーションを繰返すことにより標記化合物
(650mg,収率:99%)を得た。 参考例7(2S,4S)−4−メルカプト−2−(N−メチル−
2−アゼチジノン−4−イル)−N−(p−ニトロベン
ジルオキシカルボニル)ピロリジン 1)
【0394】
【化176】 3−[(2S,4R)−4−tert−ブチルジメチル
シロキシ−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)ピロリジン−2−イル]アクリル酸エチルエステル
[2.94g,6.15mmol;特願平1−3429
48,参考例1−6)の化合物]に室温で5.3Mメチ
ルアミン−エタノール溶液(5ml,26.6mmo
l)を加え、同温で2日間放置した。反応溶液を減圧下
に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(WakogelTM C−300,酢酸エチル)に付
し、3−メチルアミノ−3−[(2S,4R)−4−t
ert−ブチルジメチルシロキシ−N−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)ピロリジン−2−イル]プロ
ピオン酸エチルエステル(1.67g,収率:53.3
%)を得た。
【0395】NMR(CDCl3)δ:0.04(3
H,s),0.06(3H,s),0.84(9H,
s),1.26(3H,t,J=7Hz),1.80〜
2.16(2H,m),2.24〜2.50(6H,
m),3.40(2H,m),3.65(1H,m),
4.16(2H,m),4.40(1H,m),5.3
0(2H,m),7.56(2H,m),8.24(2
H,d,J=8Hz)2)
【0396】
【化177】 前記反応で得られた化合物(1.67g,3.28mm
ol)を用いて、参考例3−2)と同様の反応を行うこ
とにより、(2S,4R)−4−tert−ブチルジメ
チルシロキシ−2−(N−メチル−2−アゼチジノン−
4−イル)−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)ピロリジン(700mg,収率:46.1%)を得
た。
【0397】NMR(CDCl3)δ:0.04(3
H,s),0.06(3H,s),0.84(9H,
s),1.72〜2.00(2H,m),2.55(1
H,m),2.80(3H,s),2.94(1H,
m),3.36(1H,m),3.70(1H,m),
4.10(1H,m),4.40(2H,m),5.1
6〜5.22(2H,m),7.67(2H,d,J=
8Hz),8.24(2H,d,J=8Hz)3)
【0398】
【化178】 前記反応で得られた化合物(700mg,1.51mm
ol)のアセトニトリル溶液(10ml)に、室温で4
6%フッ化水素酸(1ml)を加え同温で1時間撹拌し
た後、反応溶液を酢酸エチル(70ml)で抽出した。
有機層を5%重曹水、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Wakoge
TM C−300,2%メタノール−クロロホルム)に
付し、(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−(N−メ
チル−2−アゼチジノン−4−イル)−N−(p−ニト
ロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン(316m
g,収率:59.9%)を得た。
【0399】NMR(CDCl3)δ:1.70〜2.
18(2H,m),2.52(1H,m),2.74
(3H,s),2.88(1H,m),3.60〜3.
88(2H,m),4.08(1H,m),4.40
(2H,m),5.22(2H,br s),7.50
(2H,d,J=8Hz),8.16(2H,d,J=
8Hz)4)
【0400】
【化179】 前記反応で得られた化合物(315mg,0.90mm
ol)を用いて、参考例3−5)と同様な反応を行うこ
とにより、(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−
(N−メチル−2−アゼチジノン−4−イル)−N−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン
(348mg,収率:94.7%)を得た。
【0401】IR(KBr)cm-1:1760,170
0,1520,1340 NMR(CDCl3)δ:1.75(1H,m),2.
37(3H,s),2.79(3H,s),3.88
(1H,m),3.98〜4.20(3H,m),5.
28(2H,br s),7.55(2H,d,J=8
Hz),8.25(2H,d,J=8Hz)5)
【0402】
【化180】 前記反応で得られた化合物(348mg,0.86mm
ol)を用いて、参考例1−9)と同様の反応を行うこ
とにより、標記化合物(298mg,収率:95.5
%)を得た。 参考例8(2S,4S)−4−メルカプト−2−(N−メチル−
2,5−ジオキソピロリジン−3−イル)−N−(p−
ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジンジアステ
レオマーAおよびB 1)
【0403】
【化181】 3−[(2S,4R)−4−tert−ブチルジメチル
シロキシ−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)ピロリジン−2−イル]アクリル酸エチルエステル
[3.8g,7.95mmol;特願平1−34294
8,参考例1−6)の化合物]を用いて、参考例1−
5)と同様の反応を行うことにより、3−[(2S,4
R)−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−N−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−
2−イル]−4−ニトロ酪酸エチルエステル(4.0
g,収率:93.3%)を得た。
【0404】NMR(CDCl3)δ:0.04(3
H,s),0.06(3H,s),0.82(9H,
s),1.26(3H,m),1.80(1H,m),
2.03(1H,m),2.22〜2.54(3H,
m),3.27(2H,m),4.15(3H,m),
4.32〜4.70(2H,m),5.24(2H,b
rs),7.54(2H,m),8.25(2H,d,
J=8Hz)2)
【0405】
【化182】 前記反応で得られた化合物(4.0g,7.42mmo
l)のジメチルスルホキシド溶液(40ml)に、窒素
気流中、室温で亜硝酸ナトリウム(2.56g,37.
1mmol)を加えた後、亜硝酸ブチル(1.74m
l,14.9mmol)を滴下し、同温で一夜撹拌し
た。反応溶液を酢酸エチル(150ml)で抽出し、有
機層を水で3回、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣をテトラ
ヒドロフラン(50ml)に溶解し、窒素気流中、−2
0℃でトリエチルアミン(0.97ml,6.95mm
ol)およびイソブチルクロロホルマート(0.90m
l,6.94mmol)を滴下し、同温で30分間撹拌
後、40%メチルアミン(1ml)を加えた。反応混合
物を氷冷下で30分間撹拌後、酢酸エチル(100m
l)で抽出した。有機層を水、飽和食塩水の順で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Wa
kogelTM C−300,酢酸エチル)に付し(2
S,4R)−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−
2−(2−エトキシカルボニル−1−メチルカルバモイ
ルエチル)−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)ピロリジン(1.8g,収率:45.6%)を得
た。
【0406】NMR(CDCl3)δ:0.04(3
H,s),0.05(3H,s),0.83(9H,
s),1.24(3H,t,J=7Hz),3.34
(1H,m),3.56(1H,m),4.12(2
H,m),4.32(1H,m),5.28(2H,
m),7.52(2H,m),8.25(2H,m)
3)
【0407】
【化183】 前記反応で得られた化合物(1.8g,3.35mmo
l)のエタノール溶液(30ml)に室温で、1N 水
酸化ナトリウム(3.7ml)水溶液を滴下し、同温で
一夜撹拌した。反応溶液に1N 塩酸(3.7ml)を
加え、減圧下に濃縮後、残渣を酢酸エチル(70ml)
で抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣を無
水酢酸(15ml)に溶解し、酢酸ナトリウム(1.3
8g,16.8mmol)を加え、100℃で1.5時
間撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮後、残渣を酢酸
エチル(70ml)で抽出した。有機層を水、飽和食塩
水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に
濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
[WakogelTM C−300,ヘキサン−酢酸エチ
ル(3:1)]に付し、(2S,4R)−4−tert
−ブチルジメチルシロキシ−2−(N−メチル−2,5
−ジオキソピロリジン−3−イル)−N−(p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)ピロリジン(1.28g,
収率:77.8%)を得た。NMR(CDCl3)δ:
0.04(3H,s),0.06(3H,s),0.8
4(9H,s),1.71(1H,m),2.96(3
H,s),3.16〜3.87(3H,m),4.37
(1H,m),4.54(1H,m),5.22(2
H,m),7.50(2H,m),8.20(2H,
m)4)
【0408】
【化184】 前記反応で得られた化合物(1.28g,2.61mm
ol)を参考例7−3)、7−4)と同様の反応を行う
ことにより、(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−
(N−メチル−2,5−ジオキソピロリジン−3−イ
ル)−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピ
ロリジン ジアステレオマーA(406mg,収率:3
5.8%)およびジアステレオマーB(170mg,収
率:15%)をそれぞれ得た。 ジアステレオマーA NMR(CDCl3)δ:1.60(1H,m),2.
34(3H,s),2.97(3H,s),3.60〜
3.98(2H,m),4.22(1H,m),4.4
7(1H,m),5.24(2H,br s),7.5
6(2H,d,J=8Hz),8.24(2H,d,J
=8Hz) ジアステレオマーB IR(KBr)cm-1:1700,1520,144
0,1350 NMR(CDCl3)δ:1.72(1H,m),2.
36(3H,s),2.97(3H,br s),3.
25(2H,m),3.88(1H,m),4.18
(1H,m),4.42(1H,m),5.07〜5.
30(2H,m),7.51(2H,d,J=8H
z),8.24(2H,d,J=8Hz)5)
【0409】
【化185】 前記反応で得られたジアステレオマーAの化合物(40
6mg,0.93mmol)を用いて、参考例1−9)
と同様の反応を行い、標記化合物のジアステレオマーA
(330mg,収率:90%)を得た。6)
【0410】
【化186】 参考例8−4)で得られたジアステレオマーBの化合物
(170mg,0.39mmol)を用いて、参考例1
−9)と同様の反応を行い、標記化合物のジアステレオ
マーB(145mg,収率:94.6%)を得た。 参考例9(2S,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−
(2,5−ジオキソピロリジン−3−イル)−4−メル
カプトピロリジン 1)
【0411】
【化187】 参考例1−4)と同様の反応を行うことにより得られた
3−[(2S,4S)−N−アリルオキシカルボニル−
4−トリチルチオピロリジン−2−イル]アクリル酸エ
チルエステル(5.23g,9.9mmol)を用い
て、参考例1−5)と同様の反応を行うことにより、3
−[(2S,4S)−N−アリルオキシカルボニル−4
−トリチルチオピロリジン−2−イル]−4−ニトロ酪
酸エチルエステル(4.74g,収率:81.2%)を
得た。
【0412】NMR(CDCl3)δ:1.24(3
H,t,J=8Hz),3.92(1H,m),4.1
2(2H,q,J=8Hz),4.47(3H,m),
5.26(2H,m),5.86(1H,m),7.1
6〜7.74(15H,m)2)
【0413】
【化188】 前記反応で得られた化合物(4.7g,8.0mmo
l)のジメチルスルホキシド溶液(35ml)に、窒素
気流中、室温で亜硝酸ナトリウム(2.76g,40m
mol)を加えた後、亜硝酸ブチル(1.87ml,1
6mmol)を滴下し同温で一夜撹拌した。反応溶液を
酢酸エチル(150ml)で抽出し、有機層を水で3
回、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(WakogelTM C−300,1%メ
タノール−クロロホルム)に付し、(2S,4S)−N
−アリルオキシカルボニル−2−(1−カルボキシ−2
−エトキシカルボニルエチル)−4−トリチルチオピロ
リジン(1.9g,収率:41.5%)を得た。
【0414】NMR(CDCl3)δ:1.23(3
H,m),3.90〜4.24(3H,m),4.48
(2H,m),5.18〜5.32(2H,m),5.
86(1H,m),7.16〜7.60(15H,m)
3)
【0415】
【化189】 前記反応で得られた化合物(1.9g,3.3mmo
l)のテトラヒドロフラン溶液(30ml)に、窒素気
流中、−20℃でトリエチルアミン(0.56ml,
4.0mmol)およびイソブチルクロロホルマート
(0.52ml,4.0mmol)を滴下し、同温で3
0分間撹拌後、濃アンモニア水(0.7ml,10.5
mmol)を加え、氷冷下で更に30分間撹拌した。反
応溶液を酢酸エチル(100ml)で抽出し、有機層を
水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー[WakogelTM C−300,ヘ
キサン−酢酸エチル(5:1)]に付し、(2S,4
S)−N−アリルオキシカルボニル−2−(1−カルバ
モイル−2−エトキシカルボニルエチル)−4−トリチ
ルチオピロリジンの極性化合物(744mg,収率:3
9.2%)および低極性化合物(711mg,収率:3
7.5%)を得た。
【0416】極性化合物 NMR(CDCl3)δ:1.23(3H,t,J=7
Hz),1.98(2H,m),3.85(1H,
m),4.15(2H,q,J=7Hz),4.50
(2H,m),5.24(2H,m),5.85(1
H,m),7.15〜7.60(15H,m) 低極性化合物 NMR(CDCl3)δ:1.23(3H,t,J=7
Hz),1.95(2H,m),2.26(1H,
m),3.76(1H,m),4.12(2H,q,J
=7Hz),4.50(2H,m),5.24(2H,
m),5.84(1H,m),7.14〜7.57(1
5H,m)4)
【0417】
【化190】 前記反応で得られた極性化合物(744mg,1.3m
mol)のテトラヒドロフラン溶液(37ml)に氷冷
下、水素化ナトリウム(57mg,1.43mmol)
を加え、同温で15分間撹拌した。反応溶液に水(1m
l)、次いで1N 塩酸(1.43ml)を加えた後、
酢酸エチル(70ml)で抽出した。有機層を水、飽和
食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下
に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー[WakogelTM C−300,ヘキサン−酢酸エ
チル(3:1)]に付し、(2S,4S)−N−アリル
オキシカルボニル−2−(2,5−ジオキソピロリジン
−3−イル)−4−トリチルチオピロリジン(630m
g,収率:92.1%)を得た。
【0418】NMR(CDCl3)δ:1.40(1
H,m),2.14(1H,m),2.15〜2.95
(4H,m),3.88(1H,m),4.10(1
H,m),4.47(2H,m),5.13〜5.36
(2H,m),5.84(1H,m),7.10〜7.
60(15H,m)5)
【0419】
【化191】 前記反応で得られた化合物(630mg,1.2mmo
l)を用いて、参考例22−2)と同様の反応を行うこ
とにより、標記化合物(219mg,収率:64.4
%)を得た。
【0420】NMR(CDCl3−CD3OD)δ:2.
38〜2.78(4H,m),2.95〜3.26(2
H,m),3.80〜4.22(1H,m),4.34
(1H,m),4.56(2H,m),5.16〜5.
38(2H,m),5.90(1H,m) 参考例10(2S,4S)−N−アリルオキシカルボニル−4−メ
ルカプト−2−(1−アリルオキシカルボニル−3−ピ
ラゾリジノン−5−イル)ピロリジン 1)
【0421】
【化192】 3−[(2S,4S)−N−アリルオキシカルボニル−
4−トリチルチオピロリジン−2−イル]アクリル酸エ
チルエステル(1.53g,2.9mmol)のエタノ
ール溶液(7.5ml)に、氷冷下、ヒドラジン・一水
和物(0.61ml,12.6mmol)を滴下し、同
温で1.5時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Wako
gelTMC−300,2%メタノール−クロロホルム)
に付し、(2S,4S)−N−アリルオキシカルボニル
−2−(3−ピラゾリジノン−5−イル)−4−トリチ
ルチオピロリジン(830mg,収率:51.1%)を
得た。この化合物をただちに、塩化メチレン(10m
l)に溶解し、氷冷下トリエチルアミン(0.24m
l,1.7mmol)およびアリルクロロホルマート
(0.18ml,1.7mmol)を滴下し、同温で1
時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、残渣を酢酸
エチル(50ml)で抽出した。有機層を水、飽和食塩
水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に
濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(WakogelTM C−300,1%メタノール−ク
ロロホルム)に付し、(2S,4S)−N−アリルオキ
シカルボニル−2−(1−アリルオキシカルボニル−3
−ピラゾリジノン−5−イル)−4−トリチルチオピロ
リジン(592mg,収率:62%)を得た。
【0422】NMR(CDCl3)δ:1.46〜1.
88(2H,m),1.94〜2.24(2H,m),
2.56〜3.00(4H,m),3.70(1H,
m),4.34〜4.50(4H,m),5.12〜
5.40(4H,m),5.75〜6.00(2H,
m),7.15〜8.60(15H,m)2)
【0423】
【化193】 前記反応で得られた化合物(592mg,0.92mm
ol)を用いて、参考例22−2)と同様に反応を行う
ことにより、(2S,4S)−N−アリルオキシカルボ
ニル−4−メルカプト−2−(1−アリルオキシカルボ
ニル−3−ピラゾリジノン−5−イル)ピロリジン(3
24mg,収率:87.8%)を得た。
【0424】NMR(CDCl3)δ:1.60〜1.
95(2H,m),2.30(1H,dd,J=17,
3Hz),2.56(1H,m),2.88〜3.30
(3H,m),3.88〜4.24(2H,m),4.
52〜4.98(4H,m),5.00〜5.45(4
H,m),5.82〜6.08(2H,m) 参考例11(2S,4S)−4−メルカプト−N−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−(2−ピロリドン−3
−イル)ピロリジン 1)
【0425】
【化194】 参考例1−5)で得られた3−[(2S,4R)−N−
tert−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチル
ジメチルシロキシピロリジン−2−イル]−4−ニトロ
酪酸エチルエステル(5.9g,12.8mmol)を
用いて、参考例9−2)と同様の反応を行うことによ
り、(2S,4R)−2−(2−エトキシカルボニル−
1−カルボキシエチル)−4−tert−ブチルジメチ
ルシロキシ−N−tert−ブトキシカルボニルピロリ
ジン(3.57g,収率:62.5%)を得た。
【0426】NMR(CDCl3)δ:0.05(6
H,s),0.86(9H,s),1.26(3H,
t,J=8Hz),1.48(9H,s),2.01
(1H,m),2.34(1H,m),2.38(1
H,m),3.25(1H,dd,J=12,4H
z),3.38〜3.90(3H,m),4.16(2
H,q,J=8Hz),4.25〜4.55(2H,
m)2)
【0427】
【化195】 前記反応で得られた化合物(3.57g,8.0mmo
l)およびベンジルアミン(1.55ml,14.2m
mol)を用いて、参考例9−3)と同様の反応を行う
ことにより、(2S,4R)−2−(1−ベンジルカル
バモイル−2−エトキシカルボニルエチル)−4−te
rt−ブチルジメチルシロキシ−N−tert−ブトキ
シカルボニルピロリジン(3.7g,収率:86.3
%)を得た。
【0428】NMR(CDCl3)δ:0.04(6
H,s),0.85(9H,s),1.24(3H,
t,J=8Hz),1.33〜1.55(9H,m),
1.90(1H,m),2.30(1H,m),2.8
2(1H,m),3.22(1H,m),3.35〜
3.82(2H,m),4.00〜4.65(5H,
m),7.30(5H,m)3)
【0429】
【化196】 前記反応で得られた化合物(1.89g,3.5mmo
l)のエタノール溶液(30ml)に、室温で1N 水
酸化ナトリウム水溶液(3.9ml)を加え、同温で一
夜撹拌した。反応溶液に1N 塩酸(3.9ml)を加
え、減圧下に濃縮することにより、(2S,4R)−2
−(1−ベンジルカルバモイル−2−カルボキシエチ
ル)−N−tert−ブトキシカルボニル−4−ter
t−ブチルジメチルシロキシピロリジン(1.79g,
収率:100%)を得た。この化合物のテトラヒドロフ
ラン溶液(35ml)に、窒素気流中、室温でボラン・
ジメチルスルフィド錯体(0.72ml,7.2mmo
l)を滴下し、同温で1時間撹拌した。反応溶液にメタ
ノール(5ml)を加えた後、減圧下に濃縮した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[Wakoge
TM C−300,ヘキサン−酢酸エチル(1:1)]
に付し、3−ベンジルカルバモイル−3−[(2S,4
R)−N−tert−ブトキシカルボニル−4−ter
t−ブチルジメチルシロキシピロリジン−2−イル]−
1−プロパノール(1.27g,収率:72.9%)を
得た。
【0430】NMR(CDCl3)δ:0.04(6
H,s),0.86(9H,s),1.24〜1.60
(11H,m),1.73〜2.32(2H,m),
3.32〜3.73(3H,m),4.12〜4.34
(2H,m),4.40(1H,m),7.30(5
H,m)4)
【0431】
【化197】 前記反応で得られた化合物(1.27g,2.6mmo
l)のヘキサメチルホスホリックトリアミド溶液(17
ml)を窒素気流中、0℃でカリウム tert−ブト
キシド(640mg,5.7mmol)のテトラヒドロ
フラン溶液(17ml)に滴下し、同温で1時間撹拌し
た。反応溶液に塩化p−トルエンスルホニル(520m
g,2.7mmol)のテトラヒドロフラン溶液(3m
l)を滴下し、0℃で1時間、50℃で2時間撹拌し
た。反応混合物を氷冷後、飽和塩化アンモニウム水溶液
(5ml)を加え、酢酸エチル(100ml)で抽出し
た。有機層を水で3回、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー[WakogelTM
−300,ヘキサン−酢酸エチル(10:1)]に付
し、(2S,4R)−2−(N−ベンジル−2−ピロリ
ドン−3−イル)−N−tert−ブトキシカルボニル
−4−tert−ブチルジメチルシロキシピロリジン
(343mg,収率:39.8%)を得た。
【0432】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.87(9H,s),1.46(9H,
s),1.90〜2.30(3H,m),3.00〜
3.60(5H,m),4.18〜4.64(5H,
m),7.18〜7.42(5H,m)5)
【0433】
【化198】 前記反応で得られた化合物(760mg,1.6mmo
l)を用いて、参考例3−3)と同様の反応を行うこと
により、(2S,4R)−N−tert−ブトキシカル
ボニル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−
(2−ピロリドン−3−イル)ピロリジン(476m
g,収率:77.2%)を得た。
【0434】NMR(CDCl3)δ:0.05(6
H,s),0.86(9H,s),1.46(9H,
s),1.82(1H,m),2.04(2H,m),
3.20〜3.70(5H,m),4.32(1H,
m),4.42(1H,m)6)
【0435】
【化199】 前記反応で得られた化合物(476mg,1.24mm
ol)を用いて、参考例3−4)と同様の反応を行うこ
とにより、(2S,4R)−4−ヒドロキシ−N−(p
−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−(2−ピロ
リドン−3−イル)ピロリジン(342mg,収率:7
9.1%)を得た。
【0436】IR(KBr)cm-1:1700,152
0,1350 NMR(CDCl3)δ:1.70〜2.28(4H,
m),3.18〜3.50(3H,m),3.52〜
3.88(2H,m),4.28〜4.68(2H,
m),5.22(2H,m),7.53(2H,d,J
=8Hz),8.20(2H,d,J=8Hz)7)
【0437】
【化200】 前記反応で得られた化合物(342mg,0.98mm
ol)を用いて、参考例3−5)と同様の反応を行うこ
とにより、(2S,4S)−4−アセチルチオ−N−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−(2−
ピロリドン−3−イル)ピロリジン(271mg,収
率:68.2%)を得た。
【0438】IR(KBr)cm-1:1700,153
0,1520 NMR(CDCl3)δ:1.62〜2.18(3H,
m),2.35(3H,s),3.02〜3.70(5
H,m),3.83(1H,m),4.25(1H,
m),4.44(1H,m),5.28(2H,br
s),7.56(2H,d,J=8Hz),8.25
(2H,d,J=8Hz)8)
【0439】
【化201】 前記反応で得られた化合物(271mg,0.67mm
ol)を用いて、参考例1−9)と同様の反応を行うこ
とにより、標記化合物(220mg,収率:90.5
%)を得た。 参考例12(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(2−ピ
ロリドン−4−イル)ピロリジン ジアステレオマーA
およびB
【0440】
【化202】 参考例1−6)の化合物(10.82g,22.32m
mol)にn−ヘキサン(75ml)を加え、混合溶液
を40℃にて溶解し、濾過する。濾液を室温で一夜放置
した。析出物を濾取し、乾燥させ、標記化合物の極性化
合物(ジアステレオマーA;3.74g,収率:34.
6%)を得た。この濾液を濃縮し、残渣にn−ヘキサン
(70ml)を加え、前記と同様の操作をすることによ
り、標記化合物の低極性化合物(ジアステレオマーB;
1.87g,収率:17.3%)を得た。 ジアステレオマーA(極性化合物) mp:92〜95℃ [α]D:−50.8°(20℃,C=1.031,M
eOH) IR(KBr)cm-1:1685,1395,125
0,1175 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.46(9H,s),1.72〜
1.97(2H,m),2.2(1H,dd,J=1
8,8Hz),2.41(1H,dd,J=18,8H
z),2.9〜3.8(5H,m),4.15(1H,
br),4.32(1H,br),6.06(1H,b
r) ジアステレオマーB(低極性化合物) mp:97〜100℃ [α]D:−53.9°(20℃,C=0.978,M
eOH) IR(KBr)cm-1:1685,1665,138
5,1255,1160 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.46(9H,s),1.7〜
1.95(2H,m),2.04(1H,dd,J=1
6,8Hz),2.32(1H,dd,J=16,8H
z),2.9〜3.6(5H,m),4.1(1H,b
r),4.32(1H,br),6.0(1H,br) HPLC;カラム:ダイセルCHIRALCEL O
D、移動相:ヘキサン:イソプロパノール(9:1)、
流速:0.5ml/min、温度:38℃、検出:21
0nm、保持時間:ジアステレオマーA:19.8mi
n,ジアステレオマーB:16.3min 参考例13(2S,4S)−2−[2−カルバモイル−N−(p−
ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−4−イ
ル]−4−メルカプト−N−(p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル)ピロリジン ジアステレオマーI 1)
【0441】
【化203】 参考例12で得られた(2S,4R)−N−tert−
ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメチルシ
ロキシ−2−(2−ピロリドン−4−イル)ピロリジン
ジアステレオマーA(極性化合物;8.0g,20.
8mmol)を用いて、参考例6−2)と同様の反応を
行い、(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボ
ニル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−
(N−tert−ブトキシカルボニル−2−ピロリドン
−4−イル)ピロリジン ジアステレオマーA(9.5
g,収率:94.2%)を得た。
【0442】NMR(CDCl3)δ:0.05(6
H,s),0.86(9H,s),1.46(9H,
s),1.53(9H,s),1.70(1H,m),
1.97(1H,m),2.16〜2.90(3H,
m),3.24(1H,dd,J=12,4Hz),
3.36〜3.70(2H,m),3.76(1H,d
d,J=10,8Hz),4.12(1H,m),4.
33(1H,m)2)
【0443】
【化204】 前記反応で得られた化合物(9.3g,19.2mmo
l)のテトラヒドロフラン溶液(120ml)に、窒素
気流中、−40℃で1M ビニルマグネシウムブロミド
−テトラヒドロフラン溶液(23ml)を滴下し、同温
で2時間撹拌した。反応溶液に50%酢酸−メタノール
溶液(10ml)を滴下し、酢酸エチル(200ml)
で抽出した。有機層を飽和重曹水、水、飽和食塩水の順
に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃
縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
[WakogelTM C−300,ヘキサン−酢酸エチ
ル(10:1)]に付し、5−[(2S,4R)−N−
tert−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチル
ジメチルシロキシピロリジン−2ーイル]−6−ter
t−ブトキシカルボニルアミノ−1−ヘキセン−3−オ
ン ジアステレオマーA(4.1g,収率:41.7
%)を得た。
【0444】NMR(CDCl3)δ:0.05(6
H,s),0.86(9H,s),1.42(9H,
s),1.46(9H,s),4.04(1H,m),
4.24(1H,m),5.80(1H,br d,J
=10Hz),6.22(1H,d,J=17Hz),
6.38(1H,dd,J=17,10Hz)3)
【0445】
【化205】 前記反応で得られた化合物(4.1g,8.0mmo
l)に、塩化セリウム・6水和物(2.84g,8.0
mmol)のメタノール溶液(30ml)を加え、−1
5℃で水素化ホウ素ナトリウム(310mg,8.2m
mol)を加え、同温で15分間撹拌した。反応混合物
に水(10ml)を加え、減圧下に濃縮した。残渣を酢
酸エチル(100ml)で抽出し、有機層を水、飽和食
塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減
圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー[WakogelTM C−300,ヘキサン−酢
酸エチル(8:1)]に付し、5−[(2S,4R)−
N−tert−ブトキシカルボニル−4−tert−ブ
チルジメチルシロキシピロリジン−2−イル]−6−t
ert−ブトキシカルボニルアミノ−1−ヘキセン−3
−オール(3.53g,収率:85.8%)を得た。
【0446】NMR(CDCl3)δ:0.04(6
H,s),0.86(9H,s),1.43(9H,
s),1.46(9H,s),4.30(2H,m),
5.12(1H,br d,J=10Hz),5.28
(1H,br d,J=16Hz),5.90(1H,
m)4)
【0447】
【化206】 前記反応で得られた化合物(3.53g,6.9mmo
l)のテトラヒドロフラン溶液(15ml)を窒素気流
中、−10℃でカリウム tert−ブトキシド(1.
7g,15.1mmol)のテトラヒドロフラン溶液
(50ml)に滴下し、同温で30分間撹拌後、塩化p
−トルエンスルホニル(1.44g,7.5mmol)
のテトラヒドロフラン溶液(10ml)を滴下した。反
応溶液を同温で1時間撹拌後、飽和塩化アンモニウム水
溶液(10ml)を加え、酢酸エチル(100ml)で
抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー[WakogelTM
C−300,ヘキサン−酢酸エチル(10:1)]に付
し、(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニ
ル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(N
−tert−ブトキシカルボニル−2−ビニルピロリジ
ン−4−イル)ピロリジン(2.09g,収率:61.
5%)を得た。
【0448】NMR(CDCl3)δ:0.04(6
H,s),0.86(9H,s),1.42(9H,
s),1.45(9H,s),2.98(1H,m),
3.14(1H,dd,J=12,4Hz),3.32
〜3.72(2H,m),3.92〜4.20(2H,
m),4.34(1H,m),4.96〜5.20(2
H,m),5.74(1H,m)5)
【0449】
【化207】 前記反応で得られた化合物(2.09g,4.2mmo
l)の四塩化炭素(10ml)およびアセトニトリル
(10ml)の混合溶液に、水(13ml)、過ヨウ素
酸ナトリウム(3.70g,17.3mmol)を加
え、激しく撹拌した。この反応混合物に塩化ルテニウム
・水和物(20mg,0.096mmol)を加え、室
温で2時間激しく撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮
し、残渣を酢酸エチル(100ml)で抽出した。有機
層を水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(WakogelTM C−30
0,1%メタノール−クロロホルム)に付し、(2S,
4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−4−te
rt−ブチルジメチルシロキシ−2−(N−tert−
ブトキシカルボニル−2−カルボキシピロリジン−4−
イル)ピロリジン(1.07g,収率:50.7%)を
得た。
【0450】NMR(CDCl3)δ:0.05(6
H,s),0.86(9H,s),1.46(18H,
br s),3.10(1H,m),3.24(1H,
m),3.40〜3.74(2H,m),3.96〜
4.40(3H,m)6)
【0451】
【化208】 前記反応で得られた化合物(1.07g,2.1mmo
l)を用いて、参考例9−3)と同様の反応を行い、
(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(N−t
ert−ブトキシカルボニル−2−カルバモイルピロリ
ジン−4−イル)ピロリジン(867mg,収率:8
1.2%)を得た。
【0452】NMR(CDCl3)δ:0.05(6
H,s),0.86(9H,s),1.46(18H,
s),3.06(1H,br t,J=12Hz),
3.23(1H,dd,J=12,4Hz),3.36
〜3.82(2H,m),3.98〜4.40(3H,
m)7)
【0453】
【化209】 前記反応で得られた化合物(861mg,1.68mm
ol)を用いて、参考例5−3)と同様な反応を行い、
(2S,4R)−2−[2−カルバモイル−N−(p−
ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−4−イ
ル]−4−ヒドロキシ−N−(p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル)ピロリジンのジアステレオマーI(極性
化合物,621mg,収率:66.4%)およびジアス
テレオマーII(低極性化合物,216mg,収率:2
3.1%)を得た。 極性化合物 NMR(CDCl3)δ:3.78(2H,m),4.
26(2H,m),4.50(1H,m),5.26
(4H,br s),7.54(4H,d,J=8H
z),8.25(4H,d,J=8Hz) 低極性化合物 NMR(CDCl3)δ:3.70(2H,m),4.
00〜4.53(3H,m),5.24(4H,br
s),7.51(4H,d,J=8Hz),8.20
(4H,d,J=8Hz)8)
【0454】
【化210】 前記反応で得られた極性化合物(621mg,1.1m
mol)を用いて、参考例5−4)と同様の反応を行
い、(2S,4R)−2−[2−カルバモイル−N−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−
4−イル]−4−メタンスルホニルオキシ−N−(p−
ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン ジアス
テレオマーI(670mg,収率:94.6%)を得
た。
【0455】NMR(DMSO−d6)δ:3.25
(3H,s),3.48〜3.70(2H,m),3.
92〜4.22(3H,m),5.04〜5.34(5
H,m),7.64(4H,d,J=8Hz),8.2
4(4H,m)9)
【0456】
【化211】 前記反応で得られた化合物(670mg,1.06mm
ol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(10m
l)に、窒素気流中、ヨウ化ナトリウム(174mg,
1.16mmol)およびチオ酢酸カリウム(240m
g,2.1mmol)を加え、60〜70℃で一夜撹拌
した。反応溶液を酢酸エチル(70ml)で抽出し有機
層を水で3回、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(WakogelTM C−30
0,1%メタノール−クロロホルム)に付し、(2S,
4S)−4−アセチルチオ−2−[2−カルバモイル−
N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジ
ン−4−イル]−N−(p−ニトロベンジルオキシカル
ボニル)ピロリジン ジアステレオマーI(479m
g,収率:73.8%)を得た。
【0457】NMR(CDCl3)δ:1.74(1
H,m),2.00(1H,m),2.35(3H,
s),2.40〜2.90(3H,m),5.24(4
H,brs),7.54(4H,br d,J=8H
z),8.22(4H,brd,J=8Hz)10)
【0458】
【化212】 前記反応で得られた化合物(479mg,0.78mm
ol)を用いて、参考例1−9)と同様の反応を行い、
(2S,4S)−2−[2−カルバモイル−N−(p−
ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−4−イ
ル]−4−メルカプト−N−(p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル)ピロリジン ジアステレオマーI(28
0mg,収率:62.7%)を得た。 参考例14(2S,4S)−2−[2−カルバモイル−N−(p−
ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−4−イ
ル]−4−メルカプト−N−(p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル)ピロリジン ジアステレオマーII 1)
【0459】
【化213】 参考例13−7)で得られた(2S,4R)−2−[2
−カルバモイル−N−(p−ニトロベンジルオキシカル
ボニル)ピロリジン−4−イル]−4−ヒドロキシ−N
−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン
(低極性化合物;216mg,0.39mmol)を用
いて、参考例5−4)と同様の反応を行い、(2S,4
R)−2−[2−カルバモイル−N−(p−ニトロベン
ジルオキシカルボニル)ピロリジン−4−イル]−4−
メタンスルホニルオキシ−N−(p−ニトロベンジルオ
キシカルボニル)ピロリジン ジアステレオマーII
(221mg,収率:89.7%)を得た。
【0460】NMR(CDCl3)δ:3.04(3
H,s),3.58(2H,m),4.08〜4.32
(2H,m),4.42(1H,m),5.10〜5.
38(5H,m),5.50〜5.68(1H,m)
2)
【0461】
【化214】 前記反応で得られた化合物(221mg,0.35mm
ol)を用いて、参考例13−9)と同様の反応を行う
ことにより、(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−
[2−カルバモイル−N−(p−ニトロベンジルオキシ
カルボニル)ピロリジン−4−イル]−N−(p−ニト
ロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン ジアステレ
オマーII(180mg,収率:84.0%)を得た。
【0462】NMR(CDCl3)δ:1.66(1
H,m),1.88〜2.28(2H,m),2.36
(3H,s),2.54(1H,m),2.82(1
H,m),3.06〜3.35(2H,m),3.63
(1H,m),3.86(1H,m),4.08(1
H,m),4.27(1H,m),4.47(1H,
m),5.62(4H,m),7.54(4H,d,J
=8Hz),8.24(4H,d,J=8Hz)3)
【0463】
【化215】 前記反応で得られた化合物(180mg,0.29mm
ol)を用いて、参考例1−9)と同様の反応を行うこ
とにより、(2S,4S)−2−[2−カルバモイル−
N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジ
ン−4−イル]−4−メルカプト−N−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)ピロリジンジアステレオマー
II(160mg,収率:95%)を得た。 参考例15(2S,4S)−4−メルカプト−N−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−[N−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)ピロリジン−4−イル]ピロ
リジン ジアステレオマーA 1)
【0464】
【化216】 参考例12で得られた(2S,4R)−4−tert−
ブチルジメチルシロキシ−N−tert−ブトキシカル
ボニル−2−(2−ピロリドン−4−イル)ピロリジン
ジアステレオマーA(4.8g,12.0mmol)
を用いて、参考例5−1)と同様の反応を行い、粗製の
(2S,4R)−4−tert−ブチルジメチルシロキ
シカルボニル−2−(N−tert−ブトキシカルボニ
ル−2−ピロリドン−4−イル)ピロリジン ジアステ
レオマーA(6.8g)を得た。
【0465】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.86(9H,s),1.48(9H,
s),1.52(9H,s),1.60(1H,m),
1.90(1H,m),2.10〜2.58(2H,
m),3.22(1H,m),3.42〜3.88(3
H,m),4.08(1H,m),4.30(1H,
m)2)
【0466】
【化217】 前記反応で得られた化合物(6.8g)を用いて、参考
例5−2)と同様の反応を行い、(2S,4R)−4−
tert−ブチルジメチルシロキシ−N−tert−ブ
トキシカルボニル−2−(N−tert−ブトキシカル
ボニルピロリジン−4−イル)ピロリジン ジアステレ
オマーAの黄色油状物(5.7g)を得、精製すること
なく次の反応に用いた。
【0467】NMR(CDCl3)δ:0.05(6
H,s),0.86(9H,s),1.44(18H,
s),1.56〜2.04(4H,m),3.02〜
3.70(6H,m),4.00(1H,m),4.3
4(1H,m)3)
【0468】
【化218】 前記反応で得られた化合物(5.7g)を約3規定の塩
化水素−メタノール溶液に加え、室温で一晩撹拌した。
反応混合物を減圧下濃縮し、(2S,4R)−4−ヒド
ロキシ−2−(3−ピロリジニル)ピロリジン ジアス
テレオマーA2塩酸塩(2.4g)の結晶を得た。
【0469】IR(KBr)cm-1:3300,290
0,2700,1430,1410,1060 NMR(D2O)δ:1.92(2H,m),2.16
〜2.46(2H,m),2.68(1H,m),3.
06(1H,dd,J=12,10Hz),3.34
(2H,br d,J=12Hz),3.42〜3.6
6(3H,m),3.82(1H,m),4.67(1
H,m)4)
【0470】
【化219】 前記反応で得られた化合物(1.1g)を用いて、参考
例5−3)と同様の反応を行い、(2S,4R)−4−
ヒドロキシ−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)−2−[N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)ピロリジン−4−イル]ピロリジン ジアステレオ
マーAの油状物(2.2g,収率:88%)を得た。
5)
【0471】
【化220】 前記反応で得られた化合物(2.2g)を用いて、参考
例5−4)と同様の反応を行い、(2S,4R)−4−
メタンスルホニルオキシ−N−(p−ニトロベンジルオ
キシカルボニル)−2−[N−(p−ニトロベンジルオ
キシカルボニル)ピロリジン−4−イル]ピロリジン
ジアステレオマーAの泡状物(2.6g)を得た。
【0472】NMR(CDCl3)δ:2.02(2
H,m),2.50(2H,m),3.04(3H,
s),3.14〜3.82(6H,m),4.20(2
H,m),5.24(4H,br s),7.53(4
H,d,J=8Hz),8.24(4H,d,J=8H
z)6)
【0473】
【化221】 前記反応で得られた化合物(2.6g)を用いて、参考
例5−5)と同様の反応を行い、(2S,4S)−4−
アセチルチオ−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボ
ニル)−2−[N−(p−ニトロベンジルオキシカルボ
ニル)ピロリジン−4−イル]ピロリジン(1.7g,
第一工程からの収率:73%)を得た。
【0474】NMR(CDCl3)δ:1.54〜2.
10(4H,m),2.36(3H,s),2.40〜
2.82(2H,m),3.02〜3.70(6H,
m),3.88(1H,m),4.00〜4.32(2
H,m),5.24(4H,br s),7.52(4
H,d,J=8Hz),8.24(4H,d,J=8H
z)7)
【0475】
【化222】 前記反応で得られた化合物(1.7g)を用いて、参考
例1−9)と同様の反応を行い、標記化合物(1.59
g)を得た。 参考例16(2S,4S)−4−メルカプト−N−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−[N−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)ピロリジン−4−イル]ピロ
リジン ジアステレオマーB 1)
【0476】
【化223】 参考例12で得られた(2S,4R)−4−tert−
ブチルジメチルシロキシ−N−tert−ブトキシカル
ボニル−2−(2−ピロリドン−4−イル)ピロリジン
ジアステレオマーB(5.1g,13.3mmol)
を用いて、参考例5−1)と同様の反応を行い、粗製の
(2S,4R)−4−tert−ブチルジメチルシロキ
シカルボニル−2−(N−tert−ブトキシカルボニ
ル−2−ピロリドン−4−イル)ピロリジン ジアステ
レオマーB(7.5g)を得た。2)
【0477】
【化224】 前記反応で得られた化合物(7.5g)を用いて、参考
例5−2)と同様の反応を行い、(2S,4R)−4−
tert−ブチルジメチルシロキシ−N−tert−ブ
トキシカルボニル−2−(N−tert−ブトキシカル
ボニルピロリジン−4−イル)ピロリジン ジアステレ
オマーBの黄色油状物(6.9g)を得、精製すること
なく次の反応に用いた。3)
【0478】
【化225】 前記反応で得られた化合物(6.9g)を約3規定の塩
化水素−メタノール溶液に加え、室温で一晩撹拌した。
反応混合物を減圧下濃縮し、(2S,4R)−4−ヒド
ロキシ−2−(3−ピロリジニル)ピロリジン ジアス
テレオマーB2塩酸塩(3.0g)の結晶を得た。4)
【0479】
【化226】 前記反応で得られた化合物(3.0g)を用いて、参考
例5−3)と同様の反応を行い、(2S,4R)−4−
ヒドロキシ−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)−2−[N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)ピロリジン−4−イル]ピロリジン ジアステレオ
マーBの油状物(6.8g,収率:99%)を得た。
5)
【0480】
【化227】 前記反応で得られた化合物(6.8g)を用いて、参考
例5−4)と同様の反応を行い、(2S,4R)−4−
メタンスルホニルオキシ−N−(p−ニトロベンジルオ
キシカルボニル)−2−[N−(p−ニトロベンジルオ
キシカルボニル)ピロリジン−4−イル]ピロリジン
ジアステレオマーBの泡状物(7.8g)を得た。6)
【0481】
【化228】 前記反応で得られた化合物(3.6g,5.8mmo
l)を用いて、参考例5−5)と同様の反応を行い、
(2S,4S)−4−アセチルチオ−N−(p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)−2−[N−(p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−4−イル]ピ
ロリジン ジアステレオマーB(1.3g,収率:39
%)を得た。
【0482】NMR(CDCl3)δ:1.54〜2.
10(4H,m),2.36(3H,s),2.40〜
2.82(2H,m),3.02〜3.70(6H,
m),3.88(1H,m),4.00〜4.32(2
H,m),5.24(4H,br s),7.52(4
H,d,J=8Hz),8.24(4H,d,J=8H
z)7)
【0483】
【化229】 前記反応で得られた化合物(1.7g)を用いて、参考
例1−9)と同様の反応を行い、標記化合物(1.6
g)を得た。 参考例17(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−(3−ピロリジ
ニル)ピロリジン 2塩酸塩
【0484】
【化230】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(N−t
ert−ブトキシカルボニルピロリジン−3−イル)ピ
ロリジン[308g,0.654mol;参考例5−
2)の化合物]を用いて、参考例15−3)と同様の反
応を行い、標記化合物(133g,収率:88%)を得
た。
【0485】IR(KBr)cm-1:3390,300
0〜2400,1600,1420,1270,106
5,980 NMR(D2O)δ:1.76〜2.18(2H,
m),2.20〜2.48(2H,m),2.58〜
2.98(2H,m),3.10〜3.28(1H,
m),3.30〜3.50(2H,m),3.50〜
3.82(3H,m),3.82〜4.04(1H,
m),4.70(1H,m) 参考例18(2S,4S)−4−メルカプト−N−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−(2−ピロリドン−4
−イル)ピロリジン ジアステレオマーA 1)
【0486】
【化231】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(2−ピ
ロリドン−4−イル)ピロリジン ジアステレオマーA
(61.38g,160mmol,参考例12の化合
物)を用いて、参考例1−7)と同様の反応を行い、
(2S,4R)−4−ヒドロキシ−N−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−(2−ピロリドン−4
−イル)ピロリジン ジアステレオマーA(41.68
g,収率:74.6%)を得た。
【0487】IR(KBr)cm-1:1695,160
5,1520,1430,1345,1110 NMR(CDCl3)δ:1.6〜2.0(2H,
m),2.0〜2.54(2H,m),3.0〜3.5
6(4H,m),3.8(1H,m),4.26(1
H,m),4.5(1H,m),5.25(2H,
s),5.83(1H,br),7.54(2H,d,
J=9Hz),8.22(2H,d,J=9Hz)2)
【0488】
【化232】 前記反応で得られた化合物(41.6g,120mmo
l)を用いて、参考例5−4)と同様の反応を行い、
(2S,4R)−4−メタンスルホニルオキシ−N−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−(2−
ピロリドン−4−イル)ピロリジン ジアステレオマー
A(47.28g,収率:92.3%)を得た。
【0489】IR(KBr)cm-1:1710,169
5,1605,1525,1345,1170 NMR(CDCl3)δ:1.5〜2.1(4H,
m),2.4〜2.8(2H,m),3.04(3H,
s),3.1〜3.64(3H,m),4.0〜4.5
(2H,m),5.2(2H,s),6.32(1H,
br),7.52(2H,d,J=9Hz),8.22
(2H,d,J=9Hz)3)
【0490】
【化233】 前記反応で得られた化合物(13g,30mmol)を
用いて、参考例5−5)と同様の反応を行い、(2S,
4S)−4−アセチルチオ−N−(p−ニトロベンジル
オキシカルボニル)−2−(2−ピロリドン−4−イ
ル)ピロリジンジアステレオマーA(4.61g,収
率:37.7%)を得た。
【0491】IR(KBr)cm-1:1705,169
5,1515,1405,1345,1110 NMR(CDCl3)δ:1.68(2H,m),2.
04〜2.64(4H,m),2.35(3H,s),
3.18(2H,m),3.42(1H,m),3.8
4(1H,m),4.04〜4.34(2H,m),
5.23(2H,s),5.97(1H,br),7.
53(2H,d,J=9Hz),8.25(2H,d,
J=9Hz)4)
【0492】
【化234】 前記反応で得られた化合物(4.61g,11mmo
l)を用いて、参考例5−6)と同様の反応を行い、標
記化合物(3.92g,収率:97.5%)を得た。
【0493】IR(KBr)cm-1:1695,152
5,1400,1345,1110 NMR(CDCl3)δ:1.42〜1.8(2H,
m),1.73(1H,d,J=8Hz),2.04〜
2.6(3H,m),2.98〜3.48(5H,
m),4.10(2H,m),5.24(2H,s),
6.0(1H,br),7.52(2H,d,J=9H
z),8.24(2H,d,J=9Hz) 参考例19(2S,4S)−4−メルカプト−N−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−(2−ピロリドン−4
−イル)ピロリジン ジアステレオマーB 1)
【0494】
【化235】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(2−ピ
ロリドン−4−イル)ピロリジン ジアステレオマーB
(62.48g,163mmol,参考例12の化合
物)をメタノール(600ml)に溶解し、0℃に冷却
後、2.5N HCl/MeOH(230ml,570
mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。析出物を濾
取し、乾燥させ、(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2
−(2−ピロリドン−4−イル)ピロリジン 塩酸塩の
白色粉末(30.01g,収率:89.1%)を得た。
この白色粉末(10.53g,50mmol)をジオキ
サン(50ml)、水(50ml)の混合溶媒に溶解
し、トリエチルアミンにてpH8に調整後、4,6−ジ
メチル−2−(p−ニトロベンジルオキシカルボニルチ
オ)ピリミジン(17.55g,55mmol)を加
え、pH8に保ちながら、6時間反応させた。反応液を
濃縮後、テトラヒドロフラン(100ml)を加え、不
溶物を濾去し、濾液を濃縮する。残渣をカラムクロマト
グラフィー[WakogelTM C−300,クロロホ
ルム−メタノール(40:1)]に付し、(2S,4
R)−4−ヒドロキシ−N−(p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル)−2−(2−ピロリドン−4−イル)ピ
ロリジン ジアステレオマーB(17.48g,収率:
98.2%)を得た。
【0495】IR(KBr)cm-1:1690,168
0,1525,1345,1110,1095 NMR(CDCl3)δ:1.5〜1.96(2H,
m),1.98〜2.46(2H,m),3.0〜3.
56(4H,m),3.7〜3.9(1H,m),4.
25(1H,m),4.5(1H,br),5.26
(2H,s),6.02(1H,br),7.54(2
H,d,J=9Hz),8.25(2H,d,J=9H
z)2)
【0496】
【化236】 前記反応で得られた化合物(17.46g,50mmo
l)を用いて、参考例5−4)と同様の反応を行い、
(2S,4R)−4−メタンスルホニルオキシ−N−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−(2−
ピロリドン−4−イル)ピロリジン ジアステレオマー
B(17.46g,収率:81.8%)を得た。
【0497】IR(KBr)cm-1:1705,169
0,1520,1345,1170,905 NMR(CDCl3)δ:1.74(2H,br),
1.9〜2.6(4H,m),3.04(3H,s),
3.2〜3.64(3H,m),4.1〜4.36(2
H,m),5.28(2H,s),5.92(1H,b
r),7.54(2H,d,J=9Hz),8.24
(2H,d,J=9Hz)3)
【0498】
【化237】 前記反応で得られた化合物(17.4g,41mmo
l)を用いて、参考例5−5)と同様の反応を行い、
(2S,4S)−4−アセチルチオ−N−(p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)−2−(2−ピロリドン−
4−イル)ピロリジン ジアステレオマーB(14.2
9g,収率:85.6%)を得た。
【0499】IR(KBr)cm-1:1705,169
5,1520,1400,1345,1110 NMR(CDCl3)δ:1.74(2H,m),2.
0〜2.60(4H,m),2.34(3H,s),
3.0〜3.5(3H,m),3.84(1H,m),
4.0〜4.3(2H,m),5.22(2H,s),
6.02(1H,br),7.52(2H,d,J=9
Hz),8.24(2H,d,J=9Hz)4)
【0500】
【化238】 前記反応で得られた化合物(7g,17mmol)を用
いて、参考例5−6)と同様の反応を行い、標記化合物
(5.94g,収率:95.6%)を得た。IR(KB
r)cm-1:1695,1520,1400,134
5,1105NMR(CDCl3)δ:1.5〜1.8
8(2H,m),1.75(1H,d,J=8Hz),
2.12(1H,dd,J=18,8Hz),2.37
(1H,dd,J=18,8Hz),2.44(1H,
m),3.0〜3.56(5H,m),4.0〜4.2
2(2H,m),5.22(2H,s),6.14(1
H,br),7.52(2H,d,J=9Hz),8.
23(2H,d,J=9Hz) 参考例20(2S,4S)−4−メルカプト−N−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−[3−[(p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)アミノ]−2−ピロリドン
−4−イル]ピロリジン 1)
【0501】
【化239】 ジイソプロピルアミン(0.64ml,4.6mmo
l)のテトラヒドロフラン(40ml)溶液中へ、窒素
気流下、−78℃にて1.6M n−ブチルリチウム
(2.5ml,4mmol)を滴下し、反応溶液を45
分間撹拌した。この溶液に(2S,4R)−N−ter
t−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメチ
ルシロキシ−2−(N−tert−ブトキシカルボニル
−2−ピロリドン−4−イル)ピロリジン[986m
g,2mmol,参考例5−1)の化合物]のテトラヒ
ドロフラン(10ml)溶液を滴下し、同温度にて2時
間撹拌した後、p−トルエンスルホニルアジド(945
mg,4.8mmol)を加え、更に1時間撹拌した。
次いで、この反応液にトリメチルシリルクロリド(1.
29ml,10mmol)を加え、室温にて1時間撹拌
した。反応液を減圧濃縮し、残渣に飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液を加えた後、塩化メチレン(50ml)にて
抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸マ
グネシウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTM
−300,クロロホルム)に付し、(2S,4R)−2
−(3−アジド−N−tert−ブトキシカルボニル−
2−ピロリドン−4−イル)−N−tert−ブトキシ
カルボニル−4−(tert−ブチルジメチルシロキ
シ)ピロリジン(720mg,収率:68.5%)を得
た。
【0502】IR(KBr)cm-1:2110,179
0,1760,1695,1315,1155 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.48(9H,s),1.6〜
2.2(2H,m),3.1〜3.85(5H,m),
4.10(1H,br),4.26(1H,br),
4.5(1H,br)2)
【0503】
【化240】 前記反応で得られた化合物(720mg,1.37mm
ol)をメタノール(50ml)に溶解し、10%パラ
ジウム−炭素触媒(200mg)を加え、水素気流下、
2時間激しく撹拌した。濾過後、得られた濾液を濃縮
し、粗オイル(730mg)を得た。このオイルをジオ
キサン(20ml)および水(20ml)の混合溶液に
溶解した。トリエチルアミンにてpH8に調整した後、
4,6−ジメチル−2−(p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニルチオ)ピリミジン(504mg,1.6mmo
l)を加え、この溶液をpH8に保ちながら、6時間撹
拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣を酢酸エチル(5
0ml)にて抽出し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、
飽和食塩水の順に洗浄する。有機層を無水硫酸マグネシ
ウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー[WakogelTM C−30
0,クロロホルム−メタノール(100:1)]に付
し、(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニ
ル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[N
−tert−ブトキシカルボニル−3−[(p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)アミノ]−2−ピロリドン
−4−イル]ピロリジン(840mg,収率:90.6
%)を得た。
【0504】IR(KBr)cm-1:1795,169
5,1525,1350,1255,1155 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.48(9H,s),1.54
(9H,s),1.72〜2.1(2H,m),3.0
8〜3.78(5H,m),4.1〜4.3(3H,
m),5.2(2H,br),7.5(2H,d,J=
9Hz),8.24(2H,d,J=9Hz)3)
【0505】
【化241】 前記反応で得られた化合物(840mg,1.2mmo
l)を乾燥塩化メチレン(20ml)に溶解し、0℃に
冷却後、トリフルオロ酢酸(1ml,13mmol)を
加え、室温にて16時間撹拌した。反応液を濃縮し、ト
リフルオロ酢酸を除去した後、残渣をメタノール(30
ml)に溶解し、2.5N HCl−MeOH(0.6
3ml,1.6mmol)を加え、室温で16時間撹拌
した。反応液を濃縮後、得られた残渣をジオキサン(2
0ml)および水(20ml)の混合溶液に溶解し、ト
リエチルアミンにてpH8に調整しながら、4,6−ジ
メチル−2−(p−ニトロベンジルオキシカルボニルチ
オ)ピリミジン(850mg,2.6mmol)を加
え、室温にて16時間撹拌した。反応液を減圧濃縮後、
残渣を酢酸エチル(100ml)にて抽出し、飽和食塩
水にて洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾
燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー[WakogelTM C−300,クロロ
ホルム−メタノール(50:1)]に付し、(2S,4
R)−4−ヒドロキシ−N−(p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル)−2−[3−[(p−ニトロベンジルオ
キシカルボニル)アミノ]−2−ピロリドン−4−イ
ル]ピロリジン(450mg,収率:69%)を得た。
【0506】IR(KBr)cm-1:1700,152
0,1345 NMR(CDCl3+CD3OD)δ:1.96〜2.2
4(2H,m),3.06〜3.84(5H,m),
4.08〜4.5(3H,m),5.22(2H,
s),5.24(2H,s),7.54(4H,d,J
=9Hz),8.22(4H,d,J=9Hz)4)
【0507】
【化242】 前記反応で得られた化合物(450mg,0.83mm
ol)を用いて、参考例5−4)と同様の反応を行い、
粗精製の(2S,4R)−4−メタンスルホニルオキシ
−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−
[3−[(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)アミ
ノ]−2−ピロリドン−4−イル]ピロリジン(620
mg)を得た。
【0508】IR(KBr)cm-1:1710,161
0,1525,1350,11755)
【0509】
【化243】 前記反応で得られた化合物(620mg)を用いて、参
考例5−5)と同様の反応を行い、(2S,4S)−4
−アセチルチオ−N−(p−ニトロベンジルオキシカル
ボニル)−2−[3−[(p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニル)アミノ]−2−ピロリドン−4−イル]ピロ
リジン(130mg,収率:26%)を得た。
【0510】IR(KBr)cm-1:1710,170
0,1610,1525,1350,1110 NMR(CDCl3)δ:1.86〜1.96(2H,
m),2.34(3H,s),2.68(1H,b
r),3.0〜3.4(4H,m),4.84(1H,
m),4.1〜4.4(2H,m),5.2(4H,b
r),5.92(1H,br),6.84(1H,b
r),7.54(4H,d,J=9Hz),8.22
(4H,d,J=9Hz)6)
【0511】
【化244】 前記反応で得られた化合物(130mg,0.21mm
ol)を用いて、参考例5−6)と同様の反応を行い、
標記化合物の(2S,4S)−4−メルカプト−N−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[3−
[(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノ]−
2−ピロリドン−4−イル]ピロリジン(110mg,
収率:91%)を得た。
【0512】IR(KBr)cm-1:1710,161
0,1515,1350 NMR(CDCl3)δ:1.6〜1.9(2H,b
r),1.77(1H,d,J=8Hz),2.77
(1H,br),3.95〜4.42(4H,m),
4.05〜4.2(3H,br),5.19(2H,
s),5.21(2H,s),5.9(1H,br),
6.92(1H,br),7.54(4H,d,J=9
Hz),8.2(4H,d,J=9Hz) 参考例21(2S,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−ヨ
ードメチル−4−トリチルチオピロリジン 1)
【0513】
【化245】 (2S,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−ヒ
ドロキシメチル−4−トリチルチオピロリジン[119
g,259mmol;特願平2−192093,参考例
3−1)の化合物]、トリエチルアミン(40.3m
l,289mmol)、塩化メチレン(1L)の溶液
に、氷冷下塩化メタンスルホニル(20.5ml、26
5mmol)、塩化メチレン(20ml)の溶液を滴下
し、同温度で30分間撹拌した。反応液を水(500m
l)、飽和炭酸水素ナトリウム水(250ml)、飽和
食塩水(250ml)で順次洗浄した後、無水硫酸ナト
リウムで脱水、濃縮した。残渣に酢酸エチル(30m
l)およびジイソプロピルエーテル(270ml)を加
え、析出した結晶を濾取し、(2S、4S)−N−アリ
ルオキシカルボニル−2−メタンスルホニルオキシメチ
ル−4−トリチルチオピロリジン(130.8g,収
率:94%)を得た。
【0514】NMR(CDCl3)δ:1.8(1H,
m),2.1(1H,m),1.7〜2.4(3H,
m),3.0(3H,s),3.9(1H,m),4.
1〜4.6(4H,m),5.2〜5.4(2H,
m),5.9(1H,m),7.2〜7.6(15H,
m)2)
【0515】
【化246】 前記反応で得られた化合物(130.8g,243mm
ol)、よう化ナトリウム(180g,1.2mo
l)、2−ブタノン(1.3L)の溶液を3時間加熱撹
拌した。反応液を水(300ml)、10%チオ硫酸ナ
トリウム水(200ml)、飽和食塩水(500ml)
で順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで脱水、濃縮し
た。残渣にジイソプロピルエーテル(120ml)およ
びn−ヘキサン(300ml)を加え、析出した結晶を
濾取し、標記化合物(123.7g,収率:89%)を
得た。
【0516】NMR(CDCl3)δ:1.6(1H,
m),2.1(1H,m),2.7〜3.1(3H,
m),3.3〜3.6(3H,m),4.5(2H,b
r s),5.25(2H,m),5.9(1H,
m),7.2〜7.6(15H,m) 参考例22(2R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−4−メ
ルカプト−2−(2−オキソピロリジン−3−イルメチ
ル)ピロリジン 1)
【0517】
【化247】 N−tert−ブチルジメチルシリル−2−オキソピロ
リジン(1.80g,9.03mmol)、テトラヒド
ロフラン(150ml)の溶液に、−78℃でリチウム
ジイソプロピルアミド(2.1M テトラヒドロフラン
溶液,6.45ml,13.5mmol)を滴下し、同
温度で15分間撹拌した後、(2S,4S)−N−アリ
ルオキシカルボニル−2−ヨードメチル−4−トリチル
チオピロリジン(2.57g,4.5mmol)、テト
ラヒドロフラン(18ml)の溶液を滴下し、同温度で
1時間撹拌した。反応液を、酢酸エチル(150m
l)、10%塩化アンモニウム水(50ml)の混液に
注ぎ、分液した。有機層を10%りん酸2水素ナトリウ
ム水(100ml)、飽和食塩水(100ml)で順次
洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで脱水、濃縮した。残
渣をテトラヒドロフラン(12ml)、メタノール(3
ml)に溶解し、氷冷下、6N塩酸(3ml)を加え、
1時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(50ml)を加
え、飽和炭酸水素ナトリウム水(30ml)、飽和食塩
水(30ml)で順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウム
で脱水、濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラム
クロマトグラフィー[WakogelTM C−300,
40ml,酢酸エチル−n−ヘキサン(3:1)で溶
出]にて精製し、(2R,4S)−N−アリルオキシカ
ルボニル−2−(2−オキソピロリジン−3−イルメチ
ル)−4−トリチルチオピロリジン(880mg,収
率:37%)を得た。
【0518】NMR(CDCl3)δ:1.5(1H,
m),1.7〜2.3(6H,m),2.6〜3.0
(3H,m),3.34(2H,m),3.66(1
H,m),4.5(2H,br s),5.3(2H,
m),5.9(2H,m),7.2〜7.6(15H,
m)2)
【0519】
【化248】 前記反応で得られた化合物(1.32g,2.51mm
ol)、塩化メチレン(1.3ml)の溶液に、氷冷
下、トリフルオロ酢酸(1.3ml)およびトリエチル
シラン(0.42ml,2.63mmol)を加え、室
温で30分間撹拌した。減圧下に有機溶媒を除去した
後、酢酸エチル(50ml)を加え、1Mりん酸緩衝液
(pH5.5,30ml×2)、飽和食塩水(30m
l)で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水、濃縮し
た。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフ
ィー[WakogelTM C−300,40ml,アセ
トン−酢酸エチル(3:7)で溶出]にて精製し、標記
化合物(650mg,収率:91%)を得た。
【0520】NMR(CDCl3)δ:1.5〜1.7
(2H,m),1.9〜2.4(5H,m),2.65
(1H,m),3.1〜3.4(4H,m),3.92
(1H,m),4.1(1H,m),4.6(2H,b
r d,J=6Hz),5.2〜5.4(2H,m),
5.95(2H,m) 参考例23(2R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−4−メ
ルカプト−2−(2−オキソアゼチジン−3−イルメチ
ル)ピロリジン 1)
【0521】
【化249】 N−tert−ブチルジメチルシリル−2−オキソアゼ
チジン(650mg,3.5mmol)、リチウムジイ
ソプロピルアミド(2.1M テトラヒドロフラン溶
液,3.34ml,7.0mmol)、(2S,4S)
−N−アリルオキシカルボニル−2−ヨードメチル−4
−トリチルチオピロリジン(1g,1.75mmol)
を用いて、参考例22−1)と同様に行い、(2R,4
S)−N−アリルオキシカルボニル−2−(2−オキソ
アゼチジン−3−イルメチル)−4−トリチルチオピロ
リジン(220mg,収率:24%)を得た。
【0522】NMR(CDCl3)δ:1.5(1H,
m),1.9〜2.3(2H,m),2.7〜3.1
(4H,m),3.2(1H,m),3.4(1H,
t,J=5Hz),3.7(1H,m),4.5(2
H,br s),5.3(2H,m),5.62(1
H,br s),5.9(1H,m),7.2〜7.6
(15H,m)2)
【0523】
【化250】 前記反応で得られた化合物(510mg,0.99mm
ol)、トリエチルシラン(0.17ml,1.05m
mol)を用いて、参考例22−2)と同様に行い、標
記化合物を得、精製することなく次の反応に用いた。 参考例24(2R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−
(N−アリルオキシカルボニルピロリジン−3−イルメ
チル)−4−メルカプトピロリジン 1)
【0524】
【化251】 (2S,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−
[(Z)−2−オキソピロリジン−3−イリデンメチ
ル]−4−トリチルチオピロリジン[3g,5.7mm
ol;特願平2−192093,参考例7−1)の化合
物]、トリエチルアミン(0.8ml,5.7mmo
l)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(699mg,
5.7mmol)、テトラヒドロフラン(30ml)の
溶液にジ−tert−ブチルジカルボナート(1.97
ml,8.6mmol)を加え、室温で5時間撹拌した
後、減圧下に溶媒を除去した。残渣に酢酸エチル(50
ml)を加え、10%りん酸2水素ナトリウム水(20
ml)、飽和食塩水(20ml)で順次洗浄した後、無
水硫酸ナトリウムで脱水、濃縮した。残渣をシリカゲル
フラッシュカラムクロマトグラフィー[Wakogel
TM C−300,40ml,酢酸エチル−n−ヘキサン
(1:2)で溶出]にて精製し、(2S,4S)−N−
アリルオキシカルボニル−2−[(Z)−N−tert
−ブトキシカルボニル−2−オキソピロリジン−3−イ
リデンメチル]−4−トリチルチオピロリジン(3.2
4g,収率:91%)を得た。
【0525】NMR(CDCl3)δ:1.5(1H,
m),1.56(9H,s),2.4〜3.2(6H,
m),3.7(2H,m),4.3〜4.6(2H,
m),5.1〜5.5(3H,m),5.7〜6.0
(2H,m),7.2〜7.6(15H,m)2)
【0526】
【化252】 前記反応で得られた化合物(500mg,0.8mmo
l)、テトラヒドロフラン(2.5ml)の溶液に塩化
リチウム(68mg,1.6mmol)、水素化ほう素
ナトリウム(61mg,1.6mmol)、エタノール
(5ml)を順次加え室温で16時間撹拌した。反応液
に酢酸エチル(30ml)を加え、水(15ml×
2)、飽和食塩水(15ml)で順次洗浄した後、無水
硫酸ナトリウムで脱水、濃縮した。残渣をシリカゲルフ
ラッシュカラムクロマトグラフィー[WakogelTM
C−300,40ml,酢酸エチル−n−ヘキサン
(1:1)で溶出]にて精製し、(2R,4S)−N−
アリルオキシカルボニル−2−[4−tert−ブトキ
シカルボニルアミノ−2−(ヒドロキシメチル)ブチ
ル]−4−トリチルチオピロリジン(270mg,収
率:54%)を得た。
【0527】NMR(CDCl3)δ:1.2〜1.5
(4H,m),1.44(9H,s),1.7〜2.1
(2H,m),2.22(1H,m),2.6〜3.0
(3H,m),3.16(2H,m),3.4〜3.8
(3H,m),4.5(2H,br s),4.7
(0.5H,br s),4.9(0.5H,br
s),5.2〜5.4(2H,m),5.9(1H,
m),7.2〜7.6(15H,m)3)
【0528】
【化253】 前記反応で得られた化合物(270mg,0.43mm
ol)、トリエチルアミン(66μl,0.47mmo
l)、塩化メチレン(3ml)の溶液に、氷冷下、塩化
メタンスルホニル(35μl,0.45mmol)を滴
下し同温度で30分間撹拌した。反応液に塩化メチレン
(30ml)を加え、水(15ml)、飽和炭酸水素ナ
トリウム水(15ml)、飽和食塩水(15ml)で順
次洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで脱水、濃縮した。
残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー
[WakogelTM C−300,40ml,酢酸エチ
ル−n−ヘキサン(1:1)で溶出]にて精製し、(2
R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−[4−
tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(メタンス
ルホニルオキシメチル)ブチル]−4−トリチルチオピ
ロリジン(270mg,収率:89%)を得た。
【0529】NMR(CDCl3)δ:1.3〜2.0
(6H,m),1.44(9H,s),2.2(1H,
m),2.6〜3.3(5H,m),3.0(1.5
H,s),3.02(1.5H,s),3.8(1H,
m),4.14(2H,m),4.4〜4.7(2.5
H,m),5.02(0.5H,br s),5.2〜
5.4(2H,m),5.9(1H,m),7.2〜
7.6(15H,m)4)
【0530】
【化254】 前記反応で得られた化合物(260mg.0.367m
mol)を1.55N塩化水素−メタノール溶液(0.
7ml)に溶解し、室温で4時間撹拌した。減圧下に溶
媒を除去した後、テトラヒドロフラン(5ml)、トリ
エチルアミン(0.11ml,0.81mmol)を加
え、室温で1時間撹拌した。反応液にトリエチルアミン
(0.11ml,0.81mmol)を加えた後、氷冷
下アリルクロロホルマート(43μl,0.4mmo
l)を滴下し同温度で30分間撹拌した。反応液に酢酸
エチル(30ml)を加え、水(15ml)、飽和炭酸
水素ナトリウム水(15ml)、飽和食塩水(15m
l)で順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで脱水、濃
縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグ
ラフィー[WakogelTM C−300,40ml,
酢酸エチル−n−ヘキサン(1:1)で溶出]にて精製
し、(2R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2
−(N−アリルオキシカルボニルピロリジン−3−イル
メチル)−4−トリチルチオピロリジン(180mg,
収率:82%)を得た。
【0531】NMR(CDCl3)δ:1.3〜1.5
(3H,m),1.8〜2.2(4H,m),2.6〜
3.0(4H,m),3.3(1H,m),3.4〜
3.7(3H,m),4.5(2H,br s),4.
6(2H,br d,J=5Hz),5.2〜5.4
(4H,m),5.8〜6.1(2H,m),7.2〜
7.6(15H,m)5)
【0532】
【化255】 前記反応で得られた化合物(1.03g,1.73mm
ol),トリエチルシラン(0.29ml,1.81m
mol)を用いて、参考例22−2)と同様に行い、標
記化合物(560mg,収率:92%)を得た。
【0533】NMR(CDCl3)δ:1.5〜1.8
(4H,m),1.9〜2.3(4H,m),2.62
(1H,m),2.9〜4.2(7H,m),4.6
(4H,m),5.2〜5.4(4H,m),5.9〜
6.1(2H,m) 参考例25(2R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−
[(2S)−N−アリルオキシカルボニル−2−カルバ
モイルピロリジン−4−イルメチル]−4−メルカプト
ピロリジン 1)
【0534】
【化256】 (S)−N−tert−ブチルジメチルシリル−5−t
ert−ブチルジメチルシロキシメチル−2−オキソピ
ロリジン(10.67g,31.6mmol)、リチウ
ムジイソプロピルアミド(2.1M テトラヒドロフラ
ン溶液,15.1ml,31.6mmol)、(2S,
4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−ヨードメチ
ル−4−トリチルチオピロリジン(10g,17.6m
mol)を用いて、参考例22−1)と同様に行い、
(2R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−
[(5S)−5−ヒドロキシメチル−2−オキソピロリ
ジン−3−イルメチル]−4−トリチルチオピロリジン
(2g,収率:21%)を得た。
【0535】NMR(CDCl3)δ:1.3〜2.4
(8H,m),2.7〜3.0(2H,m),3.5
(1H,m),3.6〜3.8(3H,m),4.5
(2H,br s),5.2〜5.4(2H,m),
5.9(1H,m),6.3(1H,br s),7.
2〜7.6(15H,m)2)
【0536】
【化257】 前記反応で得られた化合物(4g,7.18mmo
l)、tert−ブチルジメチルシリルクロリド(1.
19g,7.9mmol)、N,N−ジメチルホルムア
ミド(20ml)の溶液に、氷冷下、4−(ジメチルア
ミノ)ピリジン(88mg,0.72mmol)、トリ
エチルアミン(1.2ml,8.6mmol)を順次加
え、室温で3時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(80
ml)を加え、水(40ml×2)、飽和炭酸水素ナト
リウム水(40ml)、飽和食塩水(40ml)で順次
洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで脱水、濃縮した。残
渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー
[WakogelTM C−300,40ml,酢酸エチ
ル−n−ヘキサン(2:1)で溶出]にて精製し、(2
R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−[(5
S)−5−tert−ブチルジメチルシロキシメチル−
2−オキソピロリジン−3−イルメチル]−4−トリチ
ルチオピロリジン(4.1g,収率:85%)を得た。
【0537】NMR(CDCl3)δ:0.05(6
H,s),0.9(9H,s),1.3〜2.4(8
H,m),2.8〜3.0(2H,m),3.3〜3.
7(4H,m),4.5(2H,br s),5.2〜
5.4(2H,m),5.9(2H,m),7.2〜
7.6(15H,m)3)
【0538】
【化258】 前記反応で得られた化合物(4.1g,6.1mmo
l)、ジ−tert−ブチルジカルボナート(2.53
ml,11mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジ
ン(746mg,6.1mmol)、トリエチルアミン
(0.94ml,6.7mmol)を用いて、参考例2
4−1)と同様に行い、(2R,4S)−N−アリルオ
キシカルボニル−2−[(5S)−N−tert−ブト
キシカルボニル−5−tert−ブチルジメチルシロキ
シメチル−2−オキソピロリジン−3−イルメチル]−
4−トリチルチオピロリジン(4.7g,収率:100
%)を得た。
【0539】NMR(CDCl3)δ:0.04(3
H,s),0.06(3H,s),0.9(9H,
s),1.5(2H,m),1.52(9H,s),
1.9(2H,m),2.15(2H,m),2.8〜
3.0(4H,m),3.62(1H,m),3.7
(1H,dd,J=10,2Hz),3.9(1H,d
d,J=10,4Hz),4.1(1H,m),4.5
(2H,br s),5.1〜5.3(2H,m),
5.9(1H,m),7.2〜7.6(15H,m)
4)
【0540】
【化259】 前記反応で得られた化合物(4.7g,6.1mmo
l)、塩化リチウム(518mg,12.2mmo
l)、水素化ほう素ナトリウム(463mg,12.2
mmol)を用いて、参考例24−2)と同様に行い、
(2R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−
[(4S)−4−tert−ブトキシカルボニルアミノ
−5−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−ヒドロ
キシメチルペンチル]−4−トリチルチオピロリジン
(2.18g,収率:46%)を得た。
【0541】NMR(CDCl3)δ:0.04(6
H,s),0.9(9H,s),1.4〜1.8(6
H,m),1.48(9H,s),2.2(1H,
m),2.6〜3.0(3H,m),3.5〜3.9
(6H,m),4.5(2H,br s),4.7(1
H,br s),5.2〜5.4(2H,m),5.9
(1H,m),7.2〜7.6(15H,m)5)
【0542】
【化260】 前記反応で得られた化合物(2.18g,2.8mmo
l),塩化メタンスルホニル(0.24ml,3mmo
l)、トリエチルアミン(0.47ml,3.4mmo
l)を用いて、参考例24−3)と同様に行い、(2
R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−[(4
S)−4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−
tert−ブチルジメチルシロキシ−2−メタンスルホ
ニルオキシメチルペンチル]−4−トリチルチオピロリ
ジン(2.15g,収率:90%)を得た。
【0543】NMR(CDCl3)δ:0.04(6
H,s),0.9(9H,s),1.3〜1.9(6
H,m),1.45(9H,s),2.2(1H,
m),2.6〜3.0(3H,m),3.0(3H,
s),3.4〜3.8(4H,m),4.1〜4.7
(5H,m),5.1〜5.3(2H,m),5.9
(1H,m),7.2〜7.6(15H,m)6)
【0544】
【化261】 前記反応で得られた化合物(2.15g,2.52mm
ol)、1N 塩化水素−メタノール溶液(25m
l)、アリルクロロホルマート(0.35ml,3.2
8mmol)、トリエチルアミン(1.76ml,1
2.6ml)を用いて、参考例24−4)と同様に行
い、(2R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2
−[(2S)−N−アリルオキシカルボニル−2−ヒド
ロキシメチルピロリジン−4−イルメチル]−4−トリ
チルチオピロリジン(1.21g,収率:77%)を得
た。
【0545】NMR(CDCl3)δ:1.3〜2.2
(7H,m),2.6〜3.05(4H,m),3.5
〜3.7(4H,m),4.05(1H,m),4.4
5(2H,br d,J=4Hz),4.6(2H,
m),5.1〜5.3(4H,m),5.8〜6.0
(2H,m),7.2〜7.6(15H,m)7)
【0546】
【化262】 前記反応で得られた化合物(1.21g,1.93mm
ol)、ピリジニウムジクロマート(3.63g,9.
65mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(7.
2ml)の溶液を室温で16時間撹拌した。反応液に酢
酸エチル(50ml)を加えた後、水(20ml×2)
で洗浄した。有機層に炭酸カリウム(270mg,1.
93mmol)を含む水(30ml)を加え、分液し
た。水層を6N 塩酸で酸性とした後、酢酸エチル(5
0ml)を加え、分液し、有機層を飽和食塩水(20m
l)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した後、濃縮
して、(2R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−
2−[(2S)−N−アリルオキシカルボニル−2−カ
ルボキシピロリジン−4−イルメチル]−4−トリチル
チオピロリジン(1g,収率:81%)を得た。
【0547】NMR(CDCl3)δ:1.3〜1.5
(2H,m),1.8〜2.4(5H,m),2.7〜
3.1(4H,m),3.5〜3.9(2H,m),
4.3〜4.8(5H,m),5.1〜5.5(4H,
m),5.8〜6.0(2H,m),7.2〜7.6
(15H,m)8)
【0548】
【化263】 前記反応で得られた化合物(400mg,0.62mm
ol)、トリエチルアミン(96μl,0.69mmo
l)、テトラヒドロフラン(6ml)の溶液に、−15
℃でイソブチルクロロホルマート(90μl,0.69
mmol)を滴下し、同温度で20分間撹拌した後、濃
アンモニア水(0.18ml)を加え、0℃で1時間撹
拌した。反応液に酢酸エチル(30ml)を加え、飽和
炭酸水素ナトリウム水(15ml)、飽和食塩水(15
ml)で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水、濃縮
して、(2R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−
2−[(2S)−N−アリルオキシカルボニル−2−カ
ルバモイルピロリジン−4−イルメチル]−4−トリチ
ルチオピロリジン(310mg,収率:78%)を得
た。
【0549】NMR(CDCl3)δ:1.3〜2.5
(7H,m),2.7〜3.1(4H,m),3.72
(2H,m),4.3〜4.7(5H,m),5.1〜
5.5(5H,m),5.9〜6.1(2.5H,
m),6.8(0.5H,brs),7.2〜7.6
(15H,m)9)
【0550】
【化264】 前記反応で得られた化合物(310mg,0.48mm
ol)、トリエチルシラン(81μl,0.51mmo
l)を用いて、参考例22−2)と同様に行い、標記化
合物(190mg,収率:100%)を得た。
【0551】NMR(CDCl3)δ:1.5〜2.7
(8H,m),3.0〜3.3(3H,m),3.7
(1H,m),3.86(1H,m),4.06(1
H,m),4.4(1H,d,J=8Hz),4.6
(4H,m),5.2〜5.5(5H,m),5.8〜
6.0(2.5H,m),6.8(0.5H,br
s) 参考例26(2R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−
[(2S)−N−アリルオキシカルボニル−2−(メチ
ルカルバモイル)ピロリジン−4−イルメチル]−4−
メルカプトピロリジン 1)
【0552】
【化265】 (2R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−
[(2S)−N−アリルオキシカルボニル−2−カルボ
キシピロリジン−4−イルメチル]−4−トリチルチオ
ピロリジン(300mg,0.47mmol)、イソブ
チルクロロホルマート(74μl,0.56mmo
l)、トリエチルアミン(78μl,0.56mmo
l)、40%メチルアミン水溶液(0.19ml)を用
いて、参考例25−8)と同様に行い、(2R,4S)
−N−アリルオキシカルボニル−2−[(2S)−N−
アリルオキシカルボニル−2−(メチルカルバモイル)
ピロリジン−4−イルメチル]−4−トリチルチオピロ
リジン(300mg,収率:98%)を得た。
【0553】NMR(CDCl3)δ:1.3〜2.5
(7H,m),2.6〜3.0(3H,m),2.8
(3H,d,J=5Hz),3.6(2H,m),4.
3(1H,d,J=8Hz),4.4〜4.6(4H,
m),5.1〜5.4(4H,m),5.8〜6.0
(2.5H,m),6.7(0.5H,br s),
7.2〜7.6(15H,m)2)
【0554】
【化266】 前記反応で得られた化合物(300mg,0.46mm
ol)、トリエチルシラン(83μl,0.5mmo
l)を用いて、参考例22−2)と同様にして標記化合
物(168mg,収率:89%)を得た。
【0555】NMR(CDCl3)δ:1.5〜2.7
(8H,m),2.82(3H,d,J=5Hz),
3.0〜3.3(3H,m),3.7(1H,m),
3.9(1H,m),4.1(1H,m),4.4(1
H,d,J=8Hz),4.6(4H,m),5.2〜
5.4(4H,m),5.8〜6.1(2.5H,
m),6.9(0.5H,br s) 参考例27(2R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−
[(2S)−N−アリルオキシカルボニル−2−(ジメ
チルカルバモイル)ピロリジン−4−イルメチル]−4
−メルカプトピロリジン 1)
【0556】
【化267】 (2R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−
[(2S)−N−アリルオキシカルボニル−2−カルボ
キシピロリジン−4−イルメチル]−4−トリチルチオ
ピロリジン(300mg,0.47mmol)、イソブ
チルクロロホルマート(74μl,0.56mmo
l)、トリエチルアミン(78μl,0.56mmo
l)、50%ジメチルアミン水溶液(0.27ml)を
用いて、参考例25−8)と同様に行い、(2R,4
S)−N−アリルオキシカルボニル−2−[(2S)−
N−アリルオキシカルボニル−2−(ジメチルカルバモ
イル)ピロリジン−4−イルメチル]−4−トリチルチ
オピロリジン(290mg,収率:93%)を得た。
【0557】NMR(CDCl3)δ:1.3〜2.3
(7H,m),2.6〜3.0(4H,m),2.9
(6H,s),3.5(2H,m),4.1〜4.7
(5H,m),5.1〜5.3(4H,m),5.7〜
5.9(2H,m),7.2〜7.6(15H,m)
2)
【0558】
【化268】 前記反応で得られた化合物(290mg,0.43mm
ol)、トリエチルシラン(76μl,0.48mmo
l)を用いて、参考例22−2)と同様に行い、標記化
合物(110mg,収率:60%)を得た。
【0559】NMR(CDCl3)δ:1.5〜2.7
(8H,m),2.9〜3.3(3H,m),2.98
(3H,s),3.1(3H,s),3.7〜4.2
(3H,m),4.4〜4.8(5H,m),5.2〜
5.4(4H,m),5.9(2H,m) 参考例28(2S,4S)−2−(2,4−ジオキソイミダゾリジ
ン−5−イル)−4−(p−メトキシベンジルチオ)−
N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジ
1)
【0560】
【化269】 窒素気流下、−78℃でジメチルスルホキシド(2.2
ml,3.10mmol)の塩化メチレン溶液(30m
l)に塩化オキサリル(1.3ml,14.9mmo
l)を滴下し、反応液を同温で30分間撹拌した。この
混合物に、−78℃に冷却した(2S,4S)−2−ヒ
ドロキシメチル−4−(p−メトキシベンジルチオ)−
N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジ
ン(4.32g,9.99mmol)の塩化メチレン溶
液(20ml)を滴下し、この混合物を同温で30分間
撹拌後、トリエチルアミン(7.0ml,50.2mm
ol)を滴下した。この混合物を同温で10分間、更に
室温で1時間撹拌した後、塩化メチレン(400ml)
を加えて、1N硫酸水素カリウム水溶液および水で洗浄
した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒
留去し粗アルデヒドを得た。
【0561】前記反応で得られた粗アルデヒドをエタノ
ール(15ml)、水(15ml)およびN,N−ジメ
チルホルムアミド(6ml)の混合溶媒に溶解し、炭酸
アンモニウム(4.50g,46.8mmol)、次い
でシアン化ナトリウム(0.98g,20.0mmo
l)を加え、60℃で6時間撹拌した。室温まで冷却し
た後、有機溶媒を留去し、残渣に水(100ml)およ
びクロロホルム(100ml)を加えた。有機層を分離
した後、水層をクロロホルムで抽出し(100ml×
2)、有機層を合わせて水、飽和食塩水の順に洗浄し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去した
後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Wa
kogelTM C−300,メタノール−クロロホル
ム)に付し、標記化合物(1.82g,収率:36%)
を得た。
【0562】IR(KBr)cm-1:3250,177
0,1730,1710,1610,1510,135
0 NMR(CDCl3+CD3OD)δ:1.9〜2.3
(2H,m),3.7〜4.1(1H,m),4.26
(1H,m),4.72および5.04(1H,s),
5.22(2H,s),6.86(2H,d,J=8H
z),7.24(2H,d,J=8Hz),7.51
(2H,d,J=8Hz),8.26(2H,d,J=
8Hz) 参考例29(2R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−
(2,4−ジオキソイミダゾリジン−5−イルメチル)
−4−トリチルチオピロリジン ジアステレオマーAお
よびB 1)
【0563】
【化270】 窒素気流下、−78℃でジイソプロピルアミン(1m
l,7.14mmol)のテトラヒドロフラン溶液(5
ml)に1.6M n−ブチルリチウム−ヘキサン溶液
(4.1ml,6.56mmol)を滴下し、反応液を
同温度10分間、次いで氷冷下30分間撹拌した。反応
液に、−78℃でN,N’−ビス(tert−ブチルジ
メチルシリル)ヒダントイン(1.65g,5.02m
mol)のテトラヒドロフラン溶液(2ml)を滴下
し、この溶液を同温度で1時間撹拌した。反応液にヘキ
サメチルホスホリックトリアミド(1.75ml,10
mmol)を加え、10分間撹拌した後、(2S,4
S)−N−アリルオキシカルボニル−2−ヨードメチル
−4−トリチルチオピロリジン[2.28g,4.00
mmol,参考例21−2)の化合物]のテトラヒドロ
フラン溶液(3ml)を滴下し、反応液を同温度で2時
間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(1
0ml)、酢酸エチル(300ml)を加えた。有機層
を1N硫酸水素カリウム水溶液、水、飽和食塩水の順に
洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に溶媒
を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(WakogelTM C−300,ヘキサン−酢酸エチ
ル)に付し、(2R,4S)−N−アリルオキシカルボ
ニル−2−(1−tert−ブチルジメチルシリル−
2,4−ジオキソイミダゾリジン−5−イルメチル)−
4−トリチルチオピロリジン(1.19g,収率:45
%)を得た。
【0564】IR(KBr)cm-1:3420,325
0,1765,1700,1400,1200 NMR(CDCl3)δ:0.27および0.35(6
H,s),0.94および0.97(9H,s),1.
5(1H,m),1.7(1H,m),2.25(1
H,m),2.6〜3.0(3H,m),4.2(1
H,m),4.3〜4.6(3H,m),5.25(2
H,m),6.85(1H,m),7.1〜7.7(1
5H,m),8.06および8.11(1H,s)2)
【0565】
【化271】 前記反応で得られた化合物(1.10g,1.68mm
ol)のアセトニトリル溶液(15ml)に、49%フ
ッ化水素酸(1.5ml)−アセトニトリル(13.5
ml)混合液を加え、この溶液を室温で一夜撹拌した。
反応液に酢酸エチル(300ml)を加え、この溶液を
水、飽和重曹水、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Wakoge
TM C−300,メタノール−クロロホルム)に付
し、標記化合物 ジアステレオマーA(550mg,収
率:61%;極性化合物)およびジアステレオマーB
(220mg,収率:24%;低極性化合物)を得た。 ジアステレオマーA IR(KBr)cm-1:3550,3480,342
0,1770,1730,1680,1445,141
0 NMR(CDCl3)δ:1.2〜2.4(4H,
m),2.75(2H,m),3.05(1H,m),
3.8(1H,m),4.10(1H,d,J=8H
z),4.49(2H,d,J=6Hz),5.26
(2H,m),5.9(1H,m),6.54(1H,
s),7.0〜7.7(15H,m),8.41(1
H,s) ジアステレオマーB IR(KBr)cm-1:3420,3230,177
5,1730,1700,1445,1410 NMR(CDCl3)δ:1.2〜1.9(2H,
m),1.95〜2.45(2H,m),2.7(2
H,m),3.05(1H,m),3.8〜4.05
(2H,m),4.46(2H,d,J=5Hz),
5.26(2H,m),5.85(1H,m),6.5
9(1H,s),7.1〜7.6(15H,m),8.
12(1H,s) 参考例30(2R,4S)−4−アセチルチオ−N−(p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)−2−(2,5−ジオキソ
ピロリジン−3−イルメチル)ピロリジン 1)
【0566】
【化272】 エチル 3−[(2S,4R)−4−tert−ブチル
ジメチルシロキシ−N−tert−ブトキシカルボニル
ピロリジン−2−イル]アクリラート(10g,26.
8mmol)をエタノール(200ml)中、10%パ
ラジウム炭素(500mg)を用いて、60℃にて3時
間、接触水素添加を行った。放冷後、触媒を濾別し減圧
濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[Wak
ogelTM C−300,300ml,酢酸エチル−ヘ
キサン(1:10)]に付し、エチル 3−[(2R,
4R)−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−N−
tert−ブトキシカルボニルピロリジン−2−イル]
プロピオナート(9.91g,収率:98%)を得た。
【0567】NMR(CDCl3)δ:0.04(6
H,s),0.90(9H,s),1.28(3H,
t,J=8Hz),1.48(9H,s),1.78
(2H,m),2.00(2H,m),2.30(2
H,m),3.38(2H,m),3.96(1H,
m),4.14(2H,q,J=8Hz),4.32
(1H,m)2)
【0568】
【化273】 前記反応で得た化合物(5.0g,13.3mmol)
のテトラヒドロフラン溶液(250ml)に、窒素気流
中、−78℃にて2.1M リチウムジイソプロピルア
ミド(7.6ml,16.0mmol)を滴下し、10
分間撹拌した。次にアリルブロミド(3.46ml,4
0mmol)を滴下し、同温で30分間撹拌した。冷媒
を除き、更に30分間撹拌の後、飽和塩化アンモニウム
水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥
(MgSO4)、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー[WakogelTM C−300,酢酸エチル
−ヘキサン(1:6)]に付し、2−エトキシカルボニ
ル−1−[(2R,4R)−4−tert−ブチルジメ
チルシロキシ−N−tert−ブトキシカルボニルピロ
リジン−2−イル]−4−ペンテン(6.09g,収
率:110%)を得た。
【0569】NMR(CDCl3)δ:0.08(6
H,s),0.86(9H,s),1.26(3H,
t,J=8Hz),1.48(9H,s),1.50〜
2.20(3H,m),2.16〜2.74(2H,
m),3.34(2H,m),3.90(1H,m),
4.14(2H,m),4.32(1H,m),5.0
4(2H,m),5.70(1H,m)3)
【0570】
【化274】 前記反応で得た化合物(507mg,1.22mmo
l)、四塩化炭素(2.5ml)、アセトニトリル
(2.5ml)、過よう素酸ナトリウム(1.1g,
5.14mmol)、水(3.75ml)の混合物に、
室温で三塩化ルテニウム(6.25mg,30μmo
l)を加えた。反応溶液を2時間撹拌した後、塩化メチ
レンで抽出した。有機層を乾燥(MgSO4)、濃縮し
てシリカゲルカラムクロマトグラフィー[Wakoge
TM C−300,酢酸エチル−ヘキサン(1:1)]
に付し、3−エトキシカルボニル−4−[(2R,4
R)−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−N−t
ert−ブトキシカルボニルピロリジン−2−イル]酪
酸(480mg,収率:90%)を得た。
【0571】NMR(CDCl3)δ:0.08(6
H,s),0.88(9H,s),1.28(3H,
t,J=8Hz),1.48(9H,s),1.78
(2H,m),2.04(2H,m),2.80(3
H,m),3.38(2H,m),3.90(1H,
m),4.20(2H,m),4.36(1H,m)
4)
【0572】
【化275】 前記反応で得た化合物(847mg,1.95mmo
l)のテトラヒドロフラン溶液(17ml)に、室温で
カルボニルジイミダゾール(475mg,2.93mm
ol)を加え、反応液を1時間撹拌し、次に濃アンモニ
ア水(3.4ml)を加えた。反応液を30分間撹拌し
た後、酢酸エチルで希釈した。有機層を飽和塩化アンモ
ニウム水溶液で洗浄、乾燥(MgSO4)し、濃縮し
た。残渣をテトラヒドロフラン(15ml)に溶かし、
氷冷下、60%水素化ナトリウム(94mg,2.3m
mol)を加え、反応液を20分間撹拌した。先と同様
に分液処理し、有機層を乾燥、濃縮した。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー[WakogelTM
−300,酢酸エチル−ヘキサン(1:1)]に付し、
(2R,4R)−4−tert−ブチルジメチルシロキ
シ−N−tert−ブトキシカルボニル−2−(2,5
−ジオキソピロリジン−3−イルメチル)ピロリジン
(576mg,収率:76%)を得た。
【0573】NMR(CDCl3)δ:0.08(6
H,s),0.90(9H,s),1.48(6H,
s),1.70(2H,m),2.00(2H,m),
2.58(1H,m),2.90(3H,m),3.3
8(2H,m),4.12(1H,m),4.40(1
H,m)5)
【0574】
【化276】 前記反応で得た化合物(570mg,1.47mmo
l)を、メタノール(11ml)と塩化チオニル(0.
32ml,4.4mmol)の混合物に、氷冷下溶解さ
せた。反応液を室温に戻し、30分間撹拌し、減圧下濃
縮した。残渣をクロロホルム(10ml)に溶かし、ト
リエチルアミン(0.61ml,5.86mmol)と
4,6−ジメチル−2−(p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニルチオ)ピリミジン(470mg,1.47mm
ol)を加え、一夜撹拌した。反応液を1N 塩酸で洗
浄し、乾燥(MgSO4)、濃縮した。残渣を塩化メチ
レン(10ml)に溶かし、塩化メタンスルホニル
(0.14ml,1.77mmol)とトリエチルアミ
ン(0.31ml,2.2mmol)を加え、室温で3
0分間撹拌した。反応液を飽和重曹水に注ぎ、塩化メチ
レンで抽出し、乾燥(MgSO4)、濃縮した。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Wakogel
TM C−300,酢酸エチル)に付し、(2R,4R)
−4−メタンスルホニルオキシ−N−(p−ニトロベン
ジルオキシカルボニル)−2−(2,5−ジオキソピロ
リジン−3−イルメチル)ピロリジン(420mg,収
率:62%)を得た。
【0575】NMR(CDCl3)δ:1.80〜2.
40(4H,m),2.45〜3.30(5H,m),
3.06(3H,s),4.00〜4.40(2H,
m),5.26(2H,m),7.54(2H,d,J
=8Hz),8.28(2H,d,J=8Hz)6)
【0576】
【化277】 前記反応で得た化合物(410mg,0.90mmo
l)と、N,N−ジメチルホルムアミド(4.1m
l)、チオ酢酸カリウム(308mg,2.70mmo
l)の混合物を、70℃で1時間撹拌した。反応液を水
に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、乾燥、濃縮した。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー[Wakogel
TM C−300,酢酸エチル−ヘキサン(1:1)]に
付し、(2R,4S)−4−アセチルチオ−N−(p−
ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−(2,5−ジ
オキソピロリジン−3−イルメチル)ピロリジン(25
1mg,収率:64%)を得た。
【0577】NMR(CDCl3)δ:1.70(2
H,m),2.16(2H,m),2.38(3H,
s),2.40〜3.40(5H,m),3.80〜
4.30(2H,m),5.22(2H,m),7.5
6(2H,d,J=8Hz),8.24(2H,d,J
=8Hz) 参考例31(2S,4S)−4−アセチルチオ−N−アリルオキシ
カルボニル−2−(1−アリルオキシカルボニル−5−
オキソピペラジン−2−イル)ピロリジン 1)
【0578】
【化278】 (2S,4R)−4−tert−ブチルジメチルシロキ
シ−N−tert−ブトキシカルボニルプロリナール
(19.1g,57.87mmol)のニトロメタン
(95ml)溶液に、氷冷撹拌下、トリエチルアミン
(1.27ml,9.55mmol)を加え、この溶液
を室温で15時間放置した。減圧下に溶媒を留去し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[Wakog
elTM C−300,350g,ヘキサン−酢酸エチル
(9:1)]に付し、油状の(2S,4R)−4−te
rt−ブチルジメチルシロキシ−N−tert−ブトキ
シカルボニル−2−(1−ヒドロキシ−2−ニトロエチ
ル)ピロリジン(14.81g,収率:65.5%)を
得た。
【0579】IR(KBr)cm-1:3420,167
5〜1700,1560,1415,1255,116
5,840,780 NMR(CDCl3)δ:0.07(6H,s),0.
87(9H,s),1.49(9H,s),1.7〜
2.1(2H,m),3.2〜3.6(2H,m),
4.12〜4.56(5H,m)2)
【0580】
【化279】 前記反応で得られた化合物(14.8g,37.89m
mol)の塩化メチレン溶液(150ml)に、−50
℃で塩化チオニル(3.58ml,49.33mmo
l)を滴下した。反応溶液を−50℃で5分間撹拌した
後、トリエチルアミン(16.5ml,118.39m
mol)を滴下した。冷浴を除き、反応溶液を室温で3
時間撹拌し、次いで氷水(100ml)に注ぎ、塩化メ
チレンで抽出した。有機層を水、10%重曹水で洗浄、
乾燥(Na2SO4)し、濃縮した。残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー[WakogelTM C−30
0,ヘキサン−酢酸エチル(95:5)]に付し、(2
S,4R)−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−
N−tert−ブトキシカルボニル−2−(2−ニトロ
ビニル)ピロリジン(11.48g,収率:81.3
%)の固体を得た。
【0581】IR(KBr)cm-1:1685,152
0,1400,1350,1250,1160,83
5,770 NMR(CDCl3)δ:0.09(6H,s),0.
80(9H,s),1.46(9H,br s),1.
80〜2.28(2H,m),3.40〜3.71(2
H,m),4.36〜4.76(2H,m),7.02
〜7.24(2H,m)3)
【0582】
【化280】 前記反応で得た化合物(2.0g,5.37mmo
l)、塩化メチレン(40ml)、テトラヒドロフラン
(10ml)、グリシンエチルエステル塩酸塩(750
mg,5.37mmol)の混合物に、トリエチルアミ
ン(0.74ml,5.58mmol)を室温で加え、
30分間撹拌し、飽和重曹水に注ぎ、塩化メチレンで抽
出した。有機層を乾燥(MgSO4)、濃縮後、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー[WakogelTM
−300,酢酸エチル−ヘキサン(1:3)]に付し、
(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[1−
(エトキシカルボニルメチル)アミノ−2−ニトロエチ
ル]ピロリジン(2.32g,収率:91%)を得た。
【0583】NMR(CDCl3)δ:0.08(6
H,s),0.88(9H,s),1.28(3H,
t,J=6Hz),1.50(9H,br s),1.
98(2H,m),3.24(1H,m),3.50
(2H,m),3.80(1H,m),4.08(1
H,m),4.18(1H,m),4.20(2H,
q,J=6Hz),4.40(3H,m)4)
【0584】
【化281】 前記反応で得た化合物(1.26g,2.65mmo
l)、アンモニウムホルメート(1.67g,26.6
mmol)、10%パラジウム炭素触媒(300mg)
とメタノール(25ml)の混合物を、室温で1時間、
次に60℃で1時間撹拌した。反応液から触媒を濾別
し、濃縮し、再び塩化メチレンに溶解し、水洗した。有
機層を乾燥(MgSO4)、濃縮して、(2S,4R)
−N−tert−ブトキシカルボニル−4−tert−
ブチルジメチルシロキシ−2−(5−オキソピペラジン
−2−イル)ピロリジンを含む油状物を得た。
【0585】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.86(9H,s),1.48(9H,b
r s),1.96(2H,m),3.22(3H,
m),3.52(3H,m),4.10(1H,m),
4.32(1H,m),4.38(1H,m)5)
【0586】
【化282】 前記反応で得た化合物の塩化メチレン溶液(25ml)
に、クロル炭酸アリルエステル(0.33ml,3.1
8mmol)とトリエチルアミン(0.55ml,3.
98mmol)を氷冷下加え、1時間撹拌した。反応液
を飽和重曹水に注ぎ、塩化メチレンで抽出し、乾燥(M
gSO4)、濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー[WakogelTM C−300,酢酸エチル−ヘ
キサン(3:1)]に付し、(2S,4R)−N−te
rt−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメ
チルシロキシ−2−(1−アリルオキシカルボニル−5
−オキソピペラジン−2−イル)ピロリジン ジアステ
レオマーA(低極性化合物;710mg,2段階の収
率:59%)およびジアステレオマーB(高極性化合
物;290mg,2段階の収率:24%)を得た。 ジアステレオマーA NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.46(9H,br s),1.
86(2H,m),3.20〜3.90(5H,m),
4.10(1H,m),4.38(1H,m),4.4
8(2H,m),4.64(2H,m),5.30(2
H,m),5.90(1H,m) ジアステレオマーB NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.44(9H,br s),1.
82(1H,m),2.00(1H,m),3.10〜
3.80(4H,m),4.00〜4.50(5H,
m),4.60(2H,m),5.30(2H,m),
5.90(1H,m)6)
【0587】
【化283】 前記反応で得た化合物(ジアステレオマーA,993m
g,2.05mmol)に、塩化メチレン(4.5m
l)とトリフルオロ酢酸(4.5ml)を氷冷下加え、
室温に戻し、10分間撹拌し、減圧下濃縮した。次に塩
化メチレン(18ml),トリエチルアミン(1.51
ml,10.3mmol)を加え、氷冷下クロロ炭酸ア
リルエステル(0.69ml,6.16mmol)の塩
化メチレン溶液(2.8ml)を滴下した。1時間撹拌
し飽和重曹水中に注ぎ塩化メチレンで抽出した。乾燥
(MgSO4)、濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー[WakogelTM C−300,酢酸エチ
ル]に付し、(2S,4R)−N−アリルオキシカルボ
ニル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−
(1−アリルオキシカルボニル−5−オキソピペラジン
−2−イル)ピロリジン ジアステレオーA(698m
g,収率:73%)を得た。
【0588】前記反応で得たジアステレオマーB(72
6mg,1.50mmol)を用い、同様にして、(2
S,4R)−N−アリルオキシカルボニル−4−ter
t−ブチルジメチルシロキシ−2−(1−アリルオキシ
カルボニル−5−オキソピペラジン−2−イル)ピロリ
ジン ジアステレオマーB(451mg,収率:64
%)を得た。 ジアステレオマーA NMR(CDCl3)δ:0.04(6H,s),0.
86(9H,s),1.86(2H,m),3.50
(4H,m),3.80(1H,m),4.16(1
H,m),4.44(3H,m),4.58(2H,
m),4.66(2H,m),5.32(4H,m),
5.96(2H,m) ジアステレオマーB NMR(CDCl3)δ:0.04(6H,s),0.
86(9H,s),1.86(1H,m),2.02
(1H,m),3.20〜3.80(4H,m),4.
20(3H,m),4.44(2H,m),4.60
(4H,m),5.30(4H,m),5.92(2
H,m)7)
【0589】
【化284】 前記反応で得た化合物(ジアステレオマーA,698m
g,1.49mmol)のテトラヒドロフラン溶液
(7.0ml)に、氷冷下、1M テトラブチルアンモ
ニウムフルオリド溶液(2.28ml,2.28mmo
l)を加え、室温にして2時間撹拌した。反応液を酢酸
エチルで希釈し、飽和重曹水で洗浄し、乾燥(MgSO
4)、濃縮した。次いで塩化メチレン(14ml)に溶
解し、氷冷下、トリエチルアミン(0.88ml,5.
98mmol)と塩化メタンスルホニル(0.24m
l,2.99mmol)を加え40分間撹拌した。反応
液を重曹水に注ぎ、塩化メチレンで抽出し乾燥(MgS
4)、濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
[WakogelTM C−300,酢酸エチル]に付
し、(2S,4R)−N−アリルオキシカルボニル−4
−メタンスルホニルオキシ−2−(1−アリルオキシカ
ルボニル−5−オキソピペラジン−2−イル)ピロリジ
ン ジアステレオマーA(487mg,収率:75%)
を得た。
【0590】前記反応で得たジアステレオマーB(45
1mg,0.96mmol)を用い、同様にして、(2
S,4R)−N−アリルオキシカルボニル−4−メタン
スルホニルオキシ−2−(1−アリルオキシカルボニル
−5−オキソピペラジン−2−イル)ピロリジン ジア
ステレオマーB(285mg,収率:68%)を得た。 ジアステレオマーA NMR(CDCl3)δ:2.24(2H,m),3.
08(3H,s),3.56(2H,m),3.58
(1H,m),3.72(2H,m),4.18(2
H,m),4.50(2H,m),4.64(4H,
m),5.36(4H,m),5.86(2H,m) ジアステレオマーB NMR(CDCl3)δ:2.18(1H,m),2.
48(1H,m),3.04(3H,s),3.20〜
3.80(4H,m),3.90〜4.30(4H,
m),4.62(5H,m),5.30(4H,m),
5.92(2H,m)8)
【0591】
【化285】 前記反応で得た化合物(ジアステレオマーA,487m
g,1.12mmol)、チオ酢酸カリウム(386m
g,3.38mmol)、N,N−ジメチルホルムアミ
ド(9.7ml)の混合物を、70℃で1.5時間撹拌
した。放冷後、酢酸エチルで希釈し、飽和食塩水で洗浄
し、乾燥(MgSO4)、濃縮後、シリカゲルカラムク
ロマトグラフィー[WakogelTM C−300,酢
酸エチル]に付し、(2S,4S)−N−アリルオキシ
カルボニル−4−アセチルチオ−2−(1−アリルオキ
シカルボニル−5−オキソピペラジン−2−イル)ピロ
リジン ジアステレオマーA(508mg,収率:10
9%)を得た。
【0592】前記反応で得た化合物(ジアステレオマー
B)を用いて、同様に、(2S,4S)−N−アリルオ
キシカルボニル−4−アセチルチオ−2−(1−アリル
オキシカルボニル−5−オキソピペラジン−2−イル)
ピロリジン ジアステレオマーB(200mg,収率:
73%)を得た。 ジアステレオマーA NMR(CDCl3)δ:1.78(1H,m),2.
36(3H,s),2.44(1H,m),3.10
(1H,m),3.52(2H,m),3.82(2
H,m),4.36(4H,m),4.66(4H,
m),5.34(4H,m),5.98(2H,m) ジアステレオマーB NMR(CDCl3)δ:1.80(1H,m),2.
64(1H,m),2.38(3H,s),3.30
(1H,m),3.68(2H,m),3.96(1
H,m),4.10〜4.60(5H,m),4.62
(4H,m),5.28(4H,m),5.98(2
H,m) 参考例32 (2S,4S)−2−[2−カルバモイル−N−(p−
ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−4−イ
ル]−4−メルカプト−N−(p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル)ピロリジン ジアステレオマーIII
1)
【0593】
【化286】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(2−ピ
ロリドン−4−イル)ピロリジン ジアステレオマーB
(10.0g,26.0mmol,参考例12の化合
物)を用いて、参考例6−2)と同様の反応を行い、
(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(N−t
ert−ブトキシカルボニル−2−ピロリドン−4−イ
ル)ピロリジン ジアステレオマーB(12.37g,
収率:98.1%)を得た。
【0594】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.86(9H,s),1.46(9H,
s),1.52(9H,s),1.66(1H,m),
1.96(1H,m),2.27(1H,dd,J=1
8,10Hz),2.50(1H,dd,J=18,8
Hz),3.24(1H,dd,J=13,4Hz),
3.62(1H,dd,J=13,8Hz),3.82
(1H,dd,J=10,8Hz),4.09(1H,
m),4.32(1H,m)2)
【0595】
【化287】 前記反応で得られた化合物(12.3g,25.4mm
ol)を用いて、参考例13−2)と同様の反応を行
い、5−[(2S,4R)−N−tert−ブトキシカ
ルボニル−4−tert−ブチルジメチルシロキシピロ
リジン−2−イル]−6−tert−ブトキシカルボニ
ルアミノ−1−ヘキセン−3−オン ジアステレオマー
B(10.39g,収率:79.8%)を得た。
【0596】NMR(CDCl3)δ:0.04(6
H,s),0.85(9H,s),1.42(9H,
s),1.47(9H,s),1.68(1H,m),
1.92(1H,m),2.24〜2.57(2H,
m),3.16(1H,dd,J=12,4Hz),
3.23〜3.68(2H,m),4.03(1H,
m),4.33(1H,m),5.82(1H,br
d,J=10Hz),6.20(1H,br d,J=
18Hz),6.38(1H,dd,J=18,10H
z)3)
【0597】
【化288】 前記反応で得られた化合物(10.3g,20.1mm
ol)を用いて、参考例13−3)と同様の反応を行
い、5−[(2S,4R)−N−tert−ブトキシカ
ルボニル−4−tert−ブチルジメチルシロキシピロ
リジン−2−イル]−6−tert−ブトキシカルボニ
ルアミノ−1−ヘキセン−3−オール (2.84g,
収率:27.5%)を得た。
【0598】NMR(CDCl3)δ:0.04(6
H,s),0.86(9H,s),1.44(9H,
s),1.46(9H,s),1.73(1H,m),
1.95(1H,m),2.95(1H,m),3.1
8(1H,dd,J=12,4Hz),3.56(2
H,m),3.94(1H,m),4.30(1H,
m),5.10(1H,d,J=10Hz),5.30
(1H,d,J=18Hz),5.86(1H,m)
4)
【0599】
【化289】 前記反応で得られた化合物(2.84g,5.52mm
ol)を用いて、参考例13−4)と同様の反応を行
い、(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニ
ル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(N
−tert−ブトキシカルボニル−2−ビニルピロリジ
ン−4−イル)ピロリジン(1.04g,収率:37.
9%)を得た。
【0600】NMR(CDCl3)δ:0.05(6
H,s),0.86(9H,s),1.42(9H,
s),1.46(9H,s),1.66〜2.34(4
H,m),3.02〜3.34(2H,m),3.30
〜3.84(2H,m),3.86〜4.28(2H,
m),4.34(1H,m),5.08(2H,m),
5.76(1H,m)5)
【0601】
【化290】 前記反応で得られた化合物(1.04g,2.1mmo
l)を用いて、参考例13−5)と同様の反応を行い、
(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(N−t
ert−ブトキシカルボニル−2−カルボキシピロリジ
ン−4−イル)ピロリジン(500mg,収率:46.
4%)を得た。
【0602】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.86(9H,s),1.46(18H,
s),1.68〜2.50(5H,m),3.26(2
H,m),3.38〜3.80(2H,m),3.90
〜4.40(3H,m)6)
【0603】
【化291】 前記反応で得られた化合物(500mg,0.97mm
ol)を用いて、参考例9−3)と同様の反応を行い、
(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(N−t
ert−ブトキシカルボニル−2−カルバモイルピロリ
ジン−4−イル)ピロリジン(388mg,収率:7
7.7%)を得た。
【0604】NMR(CDCl3)δ:0.02(6
H,s),0.84(9H,s),1.42(18H,
s),1.64〜2.42(5H,m),3.25(2
H,m),3.36〜3.80(2H,m),3.88
〜4.35(3H,m)7)
【0605】
【化292】 前記反応で得られた化合物(388mg,0.76mm
ol)を用いて、参考例5−3)と同様の反応を行い、
(2S,4R)−2−[2−カルバモイル−N−(p−
ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−4−イ
ル]−4−ヒドロキシ−N−(p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル)ピロリジン(360mg,収率:85.
4%)を得た。
【0606】NMR(CDCl3)δ:1.72〜2.
50(5H,m),3.22〜3.55(2H,m),
3.62〜3.92(2H,m),4.04〜4.35
(2H,m),4.46(1H,m),5.24(4
H,m),7.52(4H,m),8.20(4H,
m)8)
【0607】
【化293】 前記反応で得られた化合物(360mg,0.65mm
ol)を用いて、参考例5−4)と同様の反応を行い、
(2S,4R)−2−[2−カルバモイル−N−(p−
ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−4−イ
ル]−4−メタンスルホニルオキシ−N−(p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)ピロリジン(229mg,
収率:55.8%)を得た。
【0608】NMR(CDCl3)δ:1.72〜2.
64(5H,m),3.07(3H,s),3.26〜
3.65(2H,m),3.84(1H,m),4.0
8〜4.36(3H,m),5.26(5H,m),
7.52(4H,m),8.18(4H,m)9)
【0609】
【化294】 前記反応で得られた化合物(229mg,0.36mm
ol)を用いて、参考例13−9)と同様の反応を行
い、(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[2−カ
ルバモイル−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)ピロリジン−4−イル]−N−(p−ニトロベンジ
ルオキシカルボニル)ピロリジン(191mg,収率:
86.5%)を得た。
【0610】NMR(CDCl3−CD3OD)δ:1.
58〜1.88(2H,m),2.28(3H,s),
2.48(3H,m),3.10(1H,m),3.3
8(1H,m),3.78(2H,m),4.00(1
H,m),4.09(2H,m),5.15(4H,b
r s),7.46(4H,m),8.10(4H,b
r d,J=8Hz)10)
【0611】
【化295】 前記反応で得られた化合物(191mg,0.31mm
ol)を用いて、参考例1−9)と同様の反応を行い、
標記化合物(175mg,収率:98.3%)を得た。 参考例33 (2S,4S)−4−アセチルチオ−N−アリルオキシ
カルボニル−2−(N−アリルオキシカルボニルピロリ
ジン−2−イル)ピロリジン ジアステレオマーA 1)
【0612】
【化296】 プロパルギル 2−テトラヒドロピラニル エーテル
(15.2g,109mmol)のテトラヒドロフラン
溶液(165ml)に、窒素気流中、氷冷下、1.6N
n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(68.1ml,
109mmol)を加え、氷冷下で1時間撹拌した。こ
の混合物を、−78℃に冷却した後、参考例1−3)で
得られた、(2S,4R)−N−tert−ブトキシカ
ルボニル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2
−ホルミルピロリジン(31.7g,90.3mmo
l)のテトラヒドロフラン溶液(150ml)に、窒素
気流中、−78℃で加え、同温度で1時間撹拌した。こ
の混合物をゆっくりと−20℃まで昇温し、同温度で
1.5時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液
(150ml)を加えて撹拌した。これに酢酸エチルを
加えた後、有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー[WakogelTM
C−300,ヘキサン−酢酸エチル(1:1)]に付
し、(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニ
ル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[1
−ヒドロキシ−4−(2−テトラヒドロピラニルオキ
シ)−2−ブチニル]ピロリジン(38.2g,収率:
90%)を得た。
【0613】IR(KBr)cm-1:3400,295
0,1700,1680,1400 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.46(9H,s),1.1〜
2.2(8H,m),3.34(1H,m),3.43
〜3.63(2H,m),3.83(1H,m),4.
04〜4.54(5H,m),4.80(1H,br,
s)2)
【0614】
【化297】 前記反応で得られた化合物(17.5g,37.2mm
ol)のメタノール溶液(300ml)に、10%パラ
ジウム−炭素触媒(7g)を加え、水素気流中、室温で
3時間撹拌した。更に10%パラジウム−炭素触媒(7
g)を追加し、水素気流中、室温で4時間撹拌した後、
触媒を濾別し、濾液を減圧下に濃縮し、(2S,4R)
−N−tert−ブトキシカルボニル−4−tert−
ブチルジメチルシロキシ−2−[1−ヒドロキシ−4−
(2−テトラヒドロピラニルオキシ)ブチル]ピロリジ
ン(14.8g,収率:84%)を得た。3)
【0615】
【化298】 前記反応で得られた化合物(19.0g,40.1mm
ol)のエタノール溶液(420ml)にピリジニウム
パラトルエンスルホナート(1.27g,4.75mm
ol)を加え、55℃で1.5時間撹拌した。反応液を
減圧下に濃縮し、残渣に酢酸エチルを加え、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下に濃縮
し、(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニ
ル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−
(1,4−ジヒドロキシブチル)ピロリジン(15.4
g,収率:99%)を得た。
【0616】IR(KBr)cm-1:3400,295
0,1670,1400 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.46(9H,s),1.3〜
2.1(6H,m),2.64(2H,br s),
3.26(1H,m),3.4〜3.8(4H,m),
3.8〜4.2(1H,m),4.32(1H,m)
4)
【0617】
【化299】 前記反応で得られた化合物(2.42g,6.21mm
ol)と塩化p−トルエンスルホニル(1.20g,
6.29mmol)をピリジン(6ml)に溶解し、室
温で1時間撹拌した。反応液にジエチルエーテルを加
え、析出した沈殿を濾別した後、濾液を水、10%クエ
ン酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水
の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下
に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー[WakogelTM C−300,ヘプタン−酢酸エ
チル(1:1)]に付し、(2S,4R)−N−ter
t−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメチ
ルシロキシ−2−(1−ヒドロキシ−4−p−トルエン
スルホニルオキシブチル)ピロリジン(2.08g,収
率:62%)を得た。5)
【0618】
【化300】 前記反応で得られた化合物(2.08g,3.82mm
ol)のジメチルスルホキシド溶液(63ml)に、ア
ジ化ナトリウム(0.90g,14mmol)を加え、
70℃で3時間撹拌した。混合物に酢酸エチルを加え、
水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に
濃縮して、(2S,4R)−2−(4−アジド−1−ヒ
ドロキシブチル)−N−tert−ブトキシカルボニル
−4−tert−ブチルジメチルシロキシピロリジン
(1.42g,収率:90%)を得た。
【0619】IR(KBr)cm-1:3450,210
0,1700,1680,1410 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.46(9H,s),1.5〜
2.1(7H,m),3.2〜4.4(7H,m)6)
【0620】
【化301】 窒素気流中、−78℃でジメチルスルホキシド(0.7
24ml,10.5mmol)の塩化メチレン溶液(1
3ml)に,塩化オキサリル(0.472ml,5.4
1mmol)を滴下し、反応溶液を、同温で45分間撹
拌した。この混合物に、−78℃で前記反応で得られた
アジド化合物(1.21g,2.92mmol)の塩化
メチレン溶液(4ml)を滴下した。この混合物を、同
温で30分間撹拌した後、トリエチルアミン(2.44
ml,17.5mmol)を加え、室温で20分間撹拌
した。混合物を水、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー[WakogelTM C−300,
ヘプタン−酢酸エチル(2:1)]に付し、(2S,4
R)−2−(4−アジドブチリル)−N−tert−ブ
トキシカルボニル−4−tert−ブチルジメチルシロ
キシピロリジン(1.02g,収率:85%)を得た。
【0621】IR(KBr)cm-1:2100,170
0,1400 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.46(9H,s),1.7〜
2.2(4H,m),2.62(2H,m),3.34
(2H,m),3.56(2H,m),4.3〜4.6
(2H,m)7)
【0622】
【化302】 前記反応で得られた化合物(2.34g,5.67mm
ol)のメタノール溶液(60ml)に、10%パラジ
ウム−炭素触媒(236mg)を加え、水素気流中、室
温で1時間撹拌した。10%パラジウム−炭素触媒(2
36mg)を追加して1時間、更に10%パラジウム−
炭素を追加して2時間、室温で水素添加を行った。触媒
を濾別し、濾液に、氷冷下、酢酸(0.67ml,1
1.7mmol)およびシアン化ほう素ナトリウム(7
36mg,11.7mmol)を加え、同温度で30分
間撹拌した。減圧下に濃縮し、残渣をクロロホルムに溶
解した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[Wakoge
TM C−300,クロロホルム−メタノール(97:
3)]に付し、(2S,4R)−N−tert−ブトキ
シカルボニル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ
−2−(ピロリジン−2−イル)ピロリジン(883m
g,収率:42%)を得た。
【0623】NMR(CDCl3)δ:0.08(6
H,s),0.86(9H,s),1.47&1.48
(total 9H,both s),1.5〜1.8
(2H,m),1.9〜2.4(4H,m),3.1〜
4.2(6H,m),4.32(1H,br s)8)
【0624】
【化303】 前記反応で得られた化合物(883mg,2.38mm
ol)のピリジン溶液(4.5ml)に、クロロ炭酸ア
リル(0.47ml,4.43mmol)の塩化メチレ
ン溶液(2.2ml)を氷冷下で加え、同温で一夜撹拌
した。反応液に酢酸エチルを加え、水、10%クエン
酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[W
akogelTM C−300,ヘプタン−酢酸エチル
(2:1)]に付し、(2S,4R)−2−(N−アリ
ルオキシカルボニルピロリジン−2−イル)−N−te
rt−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメ
チルシロキシピロリジン(718mg,収率:66%)
を得た。9)
【0625】
【化304】 前記反応で得られた化合物(912mg,2.00mm
ol)および2,6−ルチジン(0.47ml,4.1
mmol)の塩化メチレン溶液(16ml)に、氷冷
下、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホナート
(0.60ml,3.0mmol)を滴下し、同温で
1.5時間撹拌した。反応混合物にメタノール(2.4
ml)を加え、室温で45分間撹拌した後、溶媒を減圧
下に留去した。残渣を塩化メチレン(16ml)に溶解
し、これにトリエチルアミン(0.61ml,4.38
mmol)、次にクロロ炭酸アリル(0.426ml,
4.02mmol)を氷冷下で加え、同温で1時間、室
温にして30分間撹拌した。反応液を希塩酸、飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水の順に洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[Wakog
elTM C−300,ヘキサン−酢酸エチル(2:
1)]に付し、(2S,4R)−N−アリルオキシカル
ボニル−2−(N−アリルオキシカルボニルピロリジン
−2−イル)−4−tert−ブチルジメチルシロキシ
ピロリジン ジアステレオマーA(低極性化合物;33
0mg,収率:38%)およびジアステレオマーB(高
極性化合物;242mg,収率:28%)を得た。 ジアステレオマーA NMR(CDCl3)δ:0.05(6H,s),0.
85(9H,s),1.88(6H,m),3.2〜
3.8(5H,m),4.13(1H,m),4.42
(1H,m),4.59(4H,m),5.1〜5.4
(4H,m),5.8〜6.1(2H,m) ジアステレオマーB NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.90(6H,m),3.2〜
3.7(5H,m),4.0〜4.7(2H,m),
4.58(4H,m),5.1〜5.5(4H,m),
5.8〜6.1(2H,m)10)
【0626】
【化305】 前記反応で得たジアステレオマーA(330mg,0.
752mmol)のテトラヒドロフラン溶液(4ml)
に、1Mトリn−ブチルアンモニウムフルオリドのテト
ラヒドロフラン溶液(0.83ml,0.83mmo
l)を氷冷下に加え、同温で45分間撹拌した。酢酸エ
チルを反応液に加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、
水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣を塩化メチレン(7m
l)に溶解し、氷冷下にトリエチルアミン(0.44m
l,3.0mmol)、次いで塩化メタンスルホニル
(0.12ml,1.5mmol)を加え、同温で1時
間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[W
akogelTM C−300,ヘキサン−酢酸エチル
(2:1)]に付し、(2S,4R)−N−アリルオキ
シカルボニル−2−(N−アリルオキシカルボニルピロ
リジン−2−イル)−4−メタンスルホニルオキシピロ
リジン ジアステレオマーA(249mg,収率:82
%)を得た。
【0627】NMR(CDCl3)δ:1.89(4
H,m),2.24(2H,m),3.04(3H,
s),3.36(1H,m),3.54(2H,m),
3.9〜4.4(3H,m),4.62(4H,m),
5.2〜5.5(5H,m),5.8〜6.1(2H,
m)11)
【0628】
【化306】 前記反応で得られたジアステレオマーA(249mg,
0.619mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド
溶液(2.7ml)に、チオ酢酸カリウム(141m
g,1.24mmol)およびヨウ化ナトリウム(9
2.9mg,0.619mmol)を加え、70℃で4
時間撹拌した。反応液を放冷後、酢酸エチルを加え、
水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー[WakogelTMC−300,ヘ
キサン−酢酸エチル(2:1)]に付し、(2S,4
S)−4−アセチルチオ−N−アリルオキシカルボニル
−2−(N−アリルオキシカルボニルピロリジン−2−
イル)ピロリジン ジアステレオマーA(186mg,
収率:79%)を得た。
【0629】NMR(CDCl3)δ:1.84(5
H,m),2.34(3H,s),2.46(1H,
m),3.01(1H,t,J=10Hz),3.36
(1H,m),3.58(1H,m),3.79(1
H,m),4.23(3H,m),4.61(4H,
d,J=6Hz),5.1〜5.5(4H,m),5.
8〜6.1(2H,m) 参考例34 (2S,4S)−4−アセチルチオ−N−アリルオキシ
カルボニル−2−(N−アリルオキシカルボニルピロリ
ジン−2−イル)ピロリジン ジアステレオマーB 1)
【0630】
【化307】 (2S,4R)−N−アリルオキシカルボニル−2−
(N−アリルオキシカルボニルピロリジン−2−イル)
−4−tert−ブチルジメチルシロキシピロリジン
ジアステレオマーB[242mg,0.552mmo
l;参考例33−9)の化合物]を用いて、参考例33
−10)と同様の反応を行い、(2S,4R)−N−ア
リルオキシカルボニル−2−(N−アリルオキシカルボ
ニルピロリジン−2−イル)−4−メタンスルホニルオ
キシピロリジン ジアステレオマーB(172mg,収
率:78%)を得た。
【0631】NMR(CDCl3)δ:1.5〜2.5
(6H,m),3.04(3H,s),3.2〜4.6
(6H,m),4.60(4H,br s),5.1〜
5.5(5H,m),5.8〜6.1(2H,m)2)
【0632】
【化308】 前記反応で得られた化合物(172mg,0.428m
mol)を用いて、参考例33−11)と同様の反応を
行い、(2S,4S)−4−アセチルチオ−N−アリル
オキシカルボニル−2−(N−アリルオキシカルボニル
ピロリジン−2−イル)ピロリジン ジアステレオマー
B(133mg,収率:81%)を得た。
【0633】NMR(CDCl3)δ:1.64(2
H,m),1.93(3H,m),2.34(3H,
s),2.47(1H,m),3.0〜3.8(3H,
m),3.86(1H,m),4.0〜4.5(3H,
m),4.60(4H,br s),5.1〜5.5
(4H,m),5.8〜6.1(2H,m) 参考例35 (2S,4S)−4−アセチルチオ−N−アリルオキシ
カルボニル−2−(1−アリルオキシカルボニル−5−
オキソピペラジン−3−イル)ピロリジン 1)
【0634】
【化309】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−ビニルピ
ロリジン(4.0g,13.2mmol)、アセトン
(40ml)、水(40ml)およびN−メチルモルホ
リン−N−オキシド(2.5g,20mmol)の混合
物に、4%四酸化オスミウム水溶液(2.0ml)を加
え、室温で一夜撹拌した。減圧下、アセトンを留去した
後、反応液を6N硫酸でpH2.0に調整し、酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を乾燥、濃縮し、(2S,4R)
−N−tert−ブトキシカルボニル−4−tert−
ブチルジメチルシロキシ−2−(1,2−ジヒドロキシ
エチル)ピロリジンを含む油状物(4.35g,収率:
98%)を得た。
【0635】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.82(9H,s),1.40(9H,
s),2.00(2H,m),3.28(2H,m),
3.52(2H,m),3.98(1H,m),4.3
0(2H,m)2)
【0636】
【化310】 前記反応で得た化合物(8.7g,26.0mmol)
の塩化メチレン溶液(174ml)に、氷冷下、塩化メ
タンスルホニル(6.0ml,78mmol)およびト
リエチルアミン(16.2ml,116mmol)を加
え、1時間撹拌した。反応液を飽和重曹水で洗浄し、乾
燥(MgSO4)、濃縮して、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィー[WakogelTM C−300,酢酸エ
チル−ヘキサン(1:1)]に付し、(2S,4R)−
N−tert−ブトキシカルボニル−4−tert−ブ
チルジメチルシロキシ−2−[1,2−ジ(メタンスル
ホニルオキシ)エチル]ピロリジン (9.50g,収
率:74.5%)を得た。
【0637】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.84(9H,s),1.46(9H,b
r s),2.00(2H,m),3.04(3H,
s),3.08(3H,s),3.36(2H,m),
4.10(1H,m),4.30(1H,m),4.3
6(2H,m),5.40(1H,m)3)
【0638】
【化311】 前記反応で得た化合物(9.50g,19.3mmo
l)、アジ化ナトリウム(8.72g,134mmo
l)およびジメチルスルホキシド(95ml)の混合物
を、100℃で1.5時間撹拌した。反応液を放冷後、
酢酸エチルで希釈し、水、次いで飽和食塩水で洗浄し、
乾燥(MgSO4)、濃縮して、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィー[WakogelTM C−300,酢酸
エチル−ヘキサン(1:5)]に付し、(2S,4R)
−N−tert−ブトキシカルボニル−4−tert−
ブチルジメチルシロキシ−2−(1,2−ジアジドエチ
ル)ピロリジン(4.54g,収率:61%)を得た。
【0639】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.88(9H,s),1.48(9H,b
r s),2.00(2H,m),3.10〜3.90
(5H,m),4.26(1H,m),4.40(1
H,m)4)
【0640】
【化312】 前記反応で得た化合物(720mg,1.87mmo
l)を、メタノール(14ml)中、10%パラジウム
炭素触媒(140mg)を用いて、2時間水素気流中、
撹拌した。反応液から触媒を濾別し、濃縮後、塩化メチ
レン(14ml)に溶解し、氷冷下、4,6−ジメチル
−2−(ベンジルオキシカルボニルチオ)ピリミジン
(410mg,1.49mmol)を加え、30分間撹
拌した。次にアセトキシアセチルクロリド(0.32m
l,2.99mmol)およびトリエチルアミン(0.
52ml,3.74mmol)を加え、1時間撹拌し
た。反応液を飽和重曹水で洗浄し、乾燥(MgS
4)、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
[WakogelTM C−300,酢酸エチル−ヘキサ
ン(1:2)]に付し、(2S,4R)−N−tert
−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメチル
シロキシ−2−[1−(α−アセトキシアセトアミド)
−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)エチル]ピ
ロリジン(1.02g,収率:96%)を得た。
【0641】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.88(9H,s),1.86(1H,
m),2.06(1H,m),2.20(3H,s),
3.10〜3.70(4H,m),3.80(1H,
m),4.16(1H,m),4.34(1H,m),
4.46および4.58(2H,ABq,J=16H
z),5.14(2H,br s),7.38(5H,
m)5)
【0642】
【化313】 前記反応で得た化合物(1.41g,2.49mmo
l)、10%パラジウム炭素触媒(280mg)および
メタノール(28ml)の混合物を、水素気流中、室温
で6時間撹拌した。混合物より触媒を濾別し、濾液を減
圧下濃縮し、得られる残渣を、ピリジン中、室温にて塩
化p−トルエンスルホニル(0.47g,2.46mm
ol)で処理した。4時間後、減圧下にピリジンを留去
し、残渣を酢酸エチルに溶解し、飽和重曹水で洗浄し、
乾燥(MgSO4)、濃縮後、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィー[WakogelTM C−300,酢酸エ
チル−ヘキサン(3:1)]に付し、(2S,4R)−
N−tert−ブトキシカルボニル−4−tert−ブ
チルジメチルシロキシ−2−[1−(α−アセトキシア
セトアミド)−2−(p−トルエンスルホニルアミノ)
エチル]ピロリジン(984mg,収率:67%)を得
た。
【0643】NMR(CDCl3)δ:0.08(6
H,s),0.88(9H,s),1.46(9H,
s),1.76(1H,m),2.10(1H,m),
2.26(3H,s),2.44(3H,s),2.8
0〜4.60(9H,m),5.70(1H,br
t,J=4Hz),7.32(2H,d,J=8H
z),7.76(2H,d,J=8Hz)6)
【0644】
【化314】 前記反応で得た化合物(1.16g,1.97mmo
l)のメタノール溶液(22ml)を、氷冷下、2N水
酸化ナトリウム水溶液(1.48ml,2.96mmo
l)で15分間処理した。反応液を食塩水中に注ぎ、塩
化メチレンで抽出し、乾燥(MgSO4)、濃縮した。
得られる残渣の塩化メチレン溶液(20ml)を、氷冷
下、トリエチルアミン(0.33ml,2.36mmo
l)および塩化メタンスルホニル(0.18ml,2.
36mmol)で30分間処理した。反応液を重曹水中
に注ぎ、塩化メチレンで抽出し、乾燥(MgSO4)、
濃縮した。得られる残渣の塩化メチレン溶液(20m
l)に、氷冷下、DBU(1,8−Diazabicy
clo[5.4.0]undec−7−ene)(0.
35ml,2.36mmol)を加え、室温にして、1
時間撹拌した。反応液を重曹水で洗浄し、乾燥(MgS
4)、濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
[WakogelTM C−300,酢酸エチル−ヘキサ
ン(2:1)]に付し、(2S,4R)−N−tert
−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメチル
シロキシ−2−[1−(p−トルエンスルホニル)−5
−オキソピペラジン−3−イル]ピロリジン(855m
g,収率:82%)を得た。
【0645】NMR(CDCl3)δ:0.08(6
H,s),0.86(9H,s),1.46(9H,
s),1.92(1H,m),2.48(3H,s),
2.72〜4.40(9H,m),7.40(2H,
d,J=8Hz),7.70(2H,d,J=8Hz)
7)
【0646】
【化315】 前記反応で得た化合物(850mg,1.61mmo
l)を、液体アンモニア中、−78℃にて金属ナトリウ
ムで処理した。反応液の青色が消えなくなるまで金属ナ
トリウムを加え、更に1時間撹拌した。固体の塩化アン
モニウムを反応液に加え、過剰のナトリウムを中和し、
窒素を通じながら室温に戻し、アンモニアを除去した。
残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出し、乾燥(MgSO
4)、濃縮した。得られた残渣を、塩化メチレン(15
ml)に溶解し、氷冷下、トリエチルアミン(0.34
ml,2.41mmol)およびアリルクロロホルマー
ト(0.20ml,1.93mmol)で1時間処理し
た。反応液を重曹水で洗浄し、乾燥(MgSO4)、濃
縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[Wako
gelTM C−300,酢酸エチル−ヘキサン(1:
3)]に付し、(2S,4R)−N−tert−ブトキ
シカルボニル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ
−2−(1−アリルオキシカルボニル−5−オキソピペ
ラジン−3−イル)ピロリジンの低極性化合物(133
mg,収率:18%)および高極性化合物(410m
g,収率:55%)をそれぞれ得た。 低極性化合物 NMR(CDCl3)δ:0.08(6H,s),0.
86(9H,s),1.48(9H,s),1.80
(2H,m),3.10〜4.50(9H,m),4.
64(2H,m),5.20〜5.40(2H,m),
5.80〜6.04(1H,m) 高極性化合物 NMR(CDCl3)δ:0.08(6H,S),0.
86(9H,s,)2.00(2H,m),3.00〜
4.50(9H,m),4.64(2H,m),5.2
0〜5.40(2H,m),5.80〜6.04(1
H,m)8)
【0647】
【化316】 前記反応で得た高極性化合物(410mg,0.90m
mol)に、塩化メチレン(4.0ml)およびトリフ
ルオロ酢酸(4.0ml)を加え、室温で30分間撹拌
した。減圧下濃縮後、塩化メチレン(8.0ml)に溶
解し、氷冷下、トリエチルアミン(0.38ml,2.
73mmol)およびクロロ炭酸アリルエステル(0.
11ml,1.1mmol)を加え、1時間撹拌した。
反応液を飽和重曹水で洗浄し、乾燥(MgSO4)、濃
縮して、(2S,4R)−N−アリルオキシカルボニル
−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(1−
アリルオキシカルボニル−5−オキソピペラジン−3−
イル)ピロリジンを含む油状物(417mg,収率:1
05%)を得た。
【0648】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.86(9H,s),1.80(1H,
m),2.04(1H,m),3.10〜4.40(9
H,m),4.64(4H,m),5.20〜5.40
(2H,m),5.84〜6.02(2H,m)9)
【0649】
【化317】 前記反応で得た化合物(417mg,0.94mmo
l)のテトラヒドロフラン溶液(8.0ml)に、1N
テトラブチルアンモニウムフルオリド(0.94ml,
0.94mmol)を加え、室温で3時間撹拌後、酢酸
エチルで希釈し、飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO
4)、濃縮した。次に塩化メチレン(8.0ml)に溶
解し、氷冷下、塩化メタンスルホニル(0.15ml,
1.89mmol)およびトリエチルアミン(0.39
ml,2.83mmol)を加え、1時間撹拌した。反
応液を飽和重曹水で洗浄し、乾燥(MgSO4)、濃縮
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Wakog
elTM C−300,5%メタノール−酢酸エチル)に
付し、(2S,4R)−N−アリルオキシカルボニル−
4−メタンスルホニルオキシ−2−(1−アリルオキシ
カルボニル−5−オキソピペラジン−3−イル)ピロリ
ジン(234mg,収率:61%)を得た。
【0650】NMR(CDCl3)δ:1.78(1
H,m),2.08(1H,m),2.52(1H,
m),3.06(3H,s),3.20〜4.20(7
H,m),4.66(4H,m),5.20〜5.34
(5H,m),5.80〜6.04(2H,m)10)
【0651】
【化318】 前記反応で得た化合物(234mg,0.58mmo
l)、チオ酢酸カリウム(197ml,1.73mmo
l)およびN,N−ジメチルホルムアミド(5.0m
l)の混合物を、70℃で1時間撹拌した。反応液を放
冷後、酢酸エチルで希釈し、飽和食塩水で洗浄し、乾燥
(MgSO4)、濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(WakogelTM C−300,酢酸エチ
ル)に付し、(2S,4S)−4−アセチルチオ−N−
アリルオキシカルボニル−2−(1−アリルオキシカル
ボニル−5−オキソピペラジン−3−イル)ピロリジン
(168mg,収率:75%)を得た。
【0652】NMR(CDCl3)δ:1.78(1
H,m),2.28(3H,s),2.58(1H,
m),3.28(1H,m),3.50〜4.40(8
H,m),4.64(4H,m),5.22〜5.40
(4H,m),5.92(2H,m)参考例36 (2S,4S)−2−(N−エチルピロリジン−3−イ
ル)−4−メルカプトピロリジン 二塩酸塩1)
【0653】
【化319】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(2−ピ
ロリドン−4−イル)ピロリジン[38.5g,0.1
mol,参考例1−6)の化合物]をテトラヒドロフラ
ン(200ml)に溶解し、氷冷下、60%水素化ナト
リウム(4.2g,0.1mol)を加え、1時間撹拌
した。この反応溶液によう化エチル(8ml,0.1m
ol)を加え、室温にて一夜撹拌した。反応液を濃縮
し、残渣を酢酸エチル(500ml)で抽出し、水(2
00ml)、飽和食塩水(100ml)の順に洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[Wakog
el TM C−300,クロロホルム]に付し、(2S
4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−4−te
rt−ブチルジメチルシロキシ−2−(N−エチル−2
−ピロリドン−4−イル)ピロリジン(40.3g,収
率:97.7%)を得た。
【0654】IR(KBr)cm -1 :3450,292
0,1690,1390,1360,1250 NMR(CDCl 3 )δ:0.06(6H,s),0.
88(9H,s),1.15(3H,t,J=9H
z),1.48(9H,s),1.8〜2.1(2H,
m),2.2〜2.6(2H,m),3.1〜3.5
(6H,m),3.6(1H,m),4.12(1H,
m),4.35(1H,m)2)
【0655】
【化320】 前記反応で得られた化合物(40g,96.9mmo
l)をテトラヒドロフラン(200ml)に溶解し、氷
冷下、ボラン−ジメチルスルフィド錯体(23.01m
l,242mmol)を加え、30分間還流した。その
後、反応液を冷却し、メタノール(100ml)を加
え、室温で10分間撹拌する。溶媒を減圧下留去し、残
渣を酢酸エチル(500ml)で抽出し、飽和食塩水
(200ml)で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて
乾燥した。濾過後、濃縮することにより、(2S,4
R)−N−tert−ブトキシカルボニル−4−ter
t−ブチルジメチルシロキシ−2−(N−エチルピロリ
ジン−3−イル)ピロリジン−ボラン(35.9g,収
率:89.7%)を得た。
【0656】IR(KBr)cm -1 :3450,292
0,2370,1690,1460,1390 NMR(CDCl 3 )δ:0.06(6H,s),0.
88(9H,s),1.15(3H,t,J=9H
z),1.48(9H,s),1.8〜2.1(2H,
m),2.5〜3.0(4H,m),3.2(2H,
m),3.49(1H,m),4.1(1H,m),
4.32(1H,m)3)
【0657】
【化321】 前記反応で得られた化合物(35.8g,86.8mm
ol)をテトラヒドロフラン(200ml)に溶解し、
氷冷下、1Mテトラブチルアンモニウムフルオリドのテ
トラヒドロフラン溶液(91.1ml)を加え、室温に
て1時間撹拌した。反応終了後、酢酸エチル(500m
l)を加え、有機層を水(200ml)、飽和食塩水
(100ml)の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて
乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー[Wakogel TM C−300,5
%メタノール−クロロホルム]に付し、粗(2S,4
R)−N−tert−ブトキシカルボニル−2−(N−
エチルピロリジン−3−イル)−4−ヒドロキシピロリ
ジン−ボラン(44.1g)を得た。
【0658】IR(KBr)cm -1 :3300,297
0,2370,1690,1460,1390,125
NMR(CDCl 3 )δ:1.32(3H,t,J=9
Hz),1.48(9H,s),1.8〜2.3(2
H,m),2.7〜3.0(6H,m),3.2 〜3.
3(2H,m),3.6(1H,m),4.2(1H,
m),4.5(1H,m)4)
【0659】
【化322】 前記反応で得られた化合物(44g,86.8mmo
l)を塩化メチレン(300ml)に溶解し、氷冷下、
トリエチルアミン(13.3ml,95.5mmol)
および塩化メタンスルホニル(7.4ml,95.5m
mol)を加え、同温度で1時間撹拌した。反応溶液に
塩化メチレン(200ml)を加え、有機層を水(20
0ml)、飽和食塩水(100ml)の順に洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮し、(2
S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−2−
(N−エチルピロリジン−3−イル)−4−メタンスル
ホニルオキシピロリジン−ボラン(30.39g,収
率:80.6%)を得た。
【0660】IR(KBr)cm -1 :3450,297
0,2360,1690,1450,1390,136
NMR(CDCl 3 )δ:1.35(3H,t,J=9
Hz),1.48(9H,s),1.8〜2.3(2
H,m),2.3〜3.0(8H,m),3.06(3
H,s),3.25(2H,m),3.4(1H,
m),4.2(1H,m),5.24(1H,m)5)
【0661】
【化323】 無水炭酸カリウム(11.6g,84mmol)をN,
N−ジメチルホルムアミド(300ml)に懸濁し、氷
冷下、チオ酢酸(6.0ml,84mmol)を加え、
窒素気流下、30分間撹拌した。この反応液によう化ナ
トリウム(11.5g,77mmol)および前記反応
で得られた化合物(30g,70mmol)のN,N−
ジメチルホルムアミド(100ml)溶液を加え、60
〜70℃にて一夜撹拌した。反応液に酢酸エチル(1
L)を加え、水(500ml×3回)、飽和食塩水(1
00ml×2回)の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムに
て乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー[Wakogel TM C−300,
クロロホルム]に付し、(2S,4S)−4−アセチル
チオ−N−tert−ブトキシカルボニル−2−(N−
エチルピロリジン−3−イル)ピロリジン−ボラン(1
7.3g,収率:59.6%)を得た。
【0662】IR(KBr)cm -1 :3420,297
0,2360,1700,1690,1390,136
NMR(CDCl 3 )δ:1.3(3H,t,J=9H
z),1.48(9H,s),1.8〜2.3(2H,
m),2.5(2H,m),2.6〜3.1(6H,
m),3.2(2H,m),3.8(1H,m),4.
1(2H,m)6)
【0663】
【化324】 前記反応で得られた化合物(17g,41mmol)を
1.18N塩酸−メタノール(104ml)に溶解し、
室温で1時間撹拌後、60〜70℃にて4時間加温し
た。過剰の塩酸−メタノールを減圧下留去し、エタノー
ル(30ml)を加え、結晶化させた。析出した結晶を
濾取し、冷エタノールで洗浄後、乾燥させ、標記化合物
の結晶(7.1g,収率:63.6%)を得た。濾液よ
り、同様にして、2次晶(2.8g,収率:25.1
%)を得た。
【0664】IR(KBr)cm -1 :3400,293
0,2690,1450,1410,1115 NMR(DMSO−d 6 )δ:1.23(3H,t,J
=9Hz),1.6(1H,m),1.8〜2.4(2
H,m),2.52(1H,m),2.95(1H,
m),2.15(4H,m),2.2〜2.7(7H,
m)mp:178℃
【0665】
【発明の効果】本発明の化合物は、文献未記載の新規化
合物であり、感受性・耐性のグラム陽性菌およびグラム
陰性菌に対する強い抗菌力、β−ラクタマーゼおよびD
HP−Iに対する優れた安定性を有するので、抗菌剤と
して有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/55 (72)発明者 牛嶋 良輔 愛知県岡崎市上六名3丁目9番地1 萬有 製薬株式会社 岡崎研究所内 (72)発明者 村瀬 聡 愛知県岡崎市上六名3丁目9番地1 萬有 製薬株式会社 岡崎研究所内 (72)発明者 深津 弘 愛知県岡崎市上六名3丁目9番地1 萬有 製薬株式会社 岡崎研究所内 審査官 佐野 整博 (56)参考文献 特開 昭63−170379(JP,A) 特開 平1−104076(JP,A) 特開 平2−1491(JP,A)

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 [式中、Rは水素原子またはメチル基、R1は水素原子
    または陰電荷、R2およびR3は同一または異なって、水
    素原子、低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、
    ホルムイミドイル基、アセトイミドイル基、―COOR
    4、―CON(R5)R6、―N(R5)R6、―CH2CO
    OR4、―CH2N(R5)R6または―CH2CON
    (R5)R6(ここにおいて、R4は水素原子または低級
    アルキル基、R5およびR6は同一または異なって、水素
    原子、低級アルキル基または該低級アルキル基が互いに
    結合して隣接する窒素原子と共に、アジリジニル基、ア
    ゼチジニル基、ピロリジニル基およびピペリジル基から
    なる群より選ばれる複素環基を形成する)、pは0ない
    し3の整数、qおよびrは同一または異なって0ないし
    5の整数(但し、qおよびrが共に0の場合は除き、か
    つqとrの和は6以下である)、Aは、qおよびrが同
    一の場合、―CON(R 7 )―、―CON(R 7 )CO
    ―、―CON(R 7 )CON(R 8 )―、―N(R 7 )C
    O(CH 2 s N(R 8 )―、―N(R 7 )CO(CH 2 s
    CON(R 8 )―、―CON(R 7 )N(R 8 )―または
    ―N(R 7 )(CH 2 s N(R 8 )―{ここにおいて、R
    7 およびR 8 は同一または異なって、水素原子、低級アル
    キル基、ヒドロキシ低級アルキル基、ホルムイミドイル
    基、アセトイミドイル基、―COOR 4 、―CON
    (R 5 )R 6 、―N(R 5 )R 6 、―CH 2 COOR 4 、―C
    2 N(R 5 )R 6 または―CH 2 CON(R 5 )R 6 (ここ
    において、R 4 、R 5 およびR 6 は前記の意味を有す
    る)、sは1ないし3の整数を示す}、qおよびrが異
    なる場合、=NR 7 【化2】 ―CON(R 7 )―、―CON(R 7 )CO―、―CON
    (R 7 )CON(R 8 )―、―N(R 7 )CO(CH 2 s
    N(R 8 )―、―N(R 7 )CO(CH 2 s CON
    (R 8 )―、―CON(R 7 )N(R 8 )―または―N
    (R 7 )(CH 2 s N(R 8 )―(ここにおいて、R 7
    8 およびsは前記の意味を有する)を示す]で表され
    る化合物またはその医薬として許容される塩またはエス
    テル。
  2. 【請求項2】一般式 【化3】 [式中、Rは水素原子またはメチル基、R1は水素原子
    または陰電荷、R2およびR3は同一または異なって、水
    素原子、低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、
    ホルムイミドイル基、アセトイミドイル基、―COOR
    4、―CON(R5)R6、―N(R5)R6、―CH2CO
    OR4、―CH2N(R5)R6または―CH2CON
    (R5)R6(ここにおいて、R4は水素原子または低級
    アルキル基、R5およびR6は同一または異なって、水素
    原子、低級アルキル基または該低級アルキル基が互いに
    結合して隣接する窒素原子と共に、アジリジニル基、ア
    ゼチジニル基、ピロリジニル基およびピペリジル基から
    なる群より選ばれる複素環基を形成する)、m、nおよ
    びpは同一または異なって0ないし3の整数(但し、m
    およびnが共に0の場合は除く)、Aは、mおよびnが
    同一の場合、―CON(R 7 )―、―CON(R 7 )CO
    ―、―CON(R 7 )CON(R 8 )―、―N(R 7 )C
    O(CH 2 s N(R 8 )―、―N(R 7 )CO(CH 2 s
    CON(R 8 )―、 ―CON(R 7 )N(R 8 )―または
    ―N(R 7 )(CH 2 s N(R 8 )―{ここにおいて、R
    7 およびR 8 は同一または異なって、水素原子、低級アル
    キル基、ヒドロキシ低級アルキル基、ホルムイミドイル
    基、アセトイミドイル基、―COOR 4 、―CON
    (R 5 )R 6 、―N(R 5 )R 6 、―CH 2 COOR 4 、―C
    2 N(R 5 )R 6 または―CH 2 CON(R 5 )R 6 (ここ
    において、R 4 、R 5 およびR 6 は前記の意味を有す
    る)、sは1ないし3の整数を示す}、mおよびnが異
    なる場合、=NR 7 【化4】 ―CON(R 7 )―、―CON(R 7 )CO―、―CON
    (R 7 )CON(R 8 )―、―N(R 7 )CO(CH 2 s
    N(R 8 )―、―N(R 7 )CO(CH 2 s CON
    (R 8 )―、―CON(R 7 )N(R 8 )―または―N
    (R 7 )(CH 2 s N(R 8 )―(ここにおいて、R 7
    8 およびsは前記の意味を有する)を示す]で表され
    る化合物である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】一般式 【化5】 [式中、Rは水素原子またはメチル基、mおよびnは同
    一または異なって0ないし3の整数(但し、mおよびn
    が共に0の場合は除く)、A1、mおよびnが同一の
    場合、―CON(R 10 )― または ―CON(R 10
    CO―(ここにおいて、R 10 は水素原子または低級アル
    キル基を示す)、mおよびnが異なる場合、=N―
    9 、―CON(R 10 )― または ―CON(R 10
    CO―(ここに おいて、R 9 は水素原子、低級アルキル
    基、ホルムイミドイル基またはアセトイミドイル基を示
    し、R 10 は前記の意味を有する)を示す]で表される化
    合物である請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】一般式 【化6】 [式中、Rは水素原子またはメチル基、m、nおよびp
    は同一または異なって0ないし3の整数(但し、mおよ
    びnが共に0の場合は除く)、 1 、mおよびnが同
    一の場合、―CON(R 10 )― または ―CON(R
    10 )CO―(ここにおいて、R 10 は水素原子または低級
    アルキル基を示す)、mおよびnが異なる場合、=N―
    9 、―CON(R 10 )― または ―CON(R 10
    CO―(ここにおいて、R 9 は水素原子、低級アルキル
    基、ホルムイミドイル基またはアセトイミドイル基を示
    し、R 10 は前記の意味を有する)を示す]で表される化
    合物である請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】一般式 【化7】 [式中、Rは水素原子またはメチル基、R1は水素原子
    または陰電荷、m、nおよびpは同一または異なって0
    ないし3の整数(但し、mおよびnが共に0の場合は除
    く)、A2、mおよびnが同一の場合、―CON(R
    10 )― または―CON(R 10 )CO―(ここにおい
    て、R 10 は水素原子または低級アルキル基を示す)、m
    およびnが異なる場合、=N―R 9 【化8】 ―CON(R 10 )― または ―CON(R 10 )CO―
    (ここにおいて、R 9 は水素原子、低級アルキル基、ホ
    ルムイミドイル基またはアセトイミドイル基、R 11 およ
    びR 12 は同一または異なって低級アルキル基を示し、R
    10 は前記の意味を有する)を示す]で表される化合物で
    ある請求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】Aが =NR7、 【化9】 ―CON(R7)―、―CON(R7)CO―、―CON
    (R7)CON(R8)―、―N(R7)COCH2N(R
    8)―、―CON(R7)N(R8)―または―N(R7
    (CH22N(R8)―[ここにおいて、R7およびR8
    は同一または異なって、水素原子、低級アルキル基、ヒ
    ドロキシ低級アルキル基、ホルムイミドイル基、アセト
    イミドイル基、―COOR4、―CON(R5)R6、―
    N(R5)R6、―CH2COOR4、―CH2N(R5)R
    6または―CH2CON(R5)R6(ここにおいて、R4
    は水素原子または低級アルキル基、R5およびR6は同一
    または異なって、水素原子、低級アルキル基または該低
    級アルキル基が互いに結合して隣接する窒素原子と共
    に、アジリジニル基、アゼチジニル基、ピロリジニル基
    およびピペリジル基からなる群より選ばれる複素環基を
    形成する)を示す]である請求項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】Aが =NR7、 【化10】 または―CON(R7)―[ここにおいて、R7およびR
    8は同一または異なって、水素原子、低級アルキル基、
    ヒドロキシ低級アルキル基、ホルムイミドイル基、アセ
    トイミドイル基、―COOR4、―CON(R5)R6
    ―N(R5)R6、―CH2COOR4、―CH2N(R5
    6または―CH2CON(R5)R6(ここにおいて、R
    4は水素原子または低級アルキル基、R5およびR6は同
    一または異なって、水素原子、低級アルキル基または該
    低級アルキル基が互いに結合して隣接する窒素原子と共
    に、アジリジニル基、アゼチジニル基、ピロリジニル基
    およびピペリジル基からなる群より選ばれる複素環基を
    形成する)を示す]である請求項1記載の化合物。
  8. 【請求項8】A1が =N―R9または―CON(R10
    ―[ここにおいて、R9は水素原子、低級アルキル基、
    ホルムイミドイル基またはアセトイミドイル基、R10
    水素原子または低級アルキル基を示す]である請求項3
    または請求項4記載の化合物。
  9. 【請求項9】A2が =N―R9、 【化11】 または―CON(R10)―[ここにおいて、R9は水素
    原子、低級アルキル基、ホルムイミドイル基またはアセ
    トイミドイル基、R10は水素原子または低級アルキル
    基、R11およびR12は同一または異なって低級アルキル
    基を示す]である請求項5記載の化合物。
  10. 【請求項10】R2およびR3が同一または異なって、水
    素原子、カルバモイル基、低級アルキルカルバモイル
    基、ジ低級アルキルカルバモイル基またはアミノ基であ
    る請求項1記載の化合物。
  11. 【請求項11】pが0である請求項1記載の化合物。
  12. 【請求項12】pが1または2である請求項1記載の化
    合物。
  13. 【請求項13】式 【化12】 が、アジリジニル基、アゼチジニル基、2−カルバモイ
    ルアゼチジニル基、2−オキソアゼチジニル基、N−メ
    チル−2−オキソアゼチジニル基、ピロリジニル基、N
    −メチルピロリジニル基、N−(カルバモイルメチル)
    ピロリジニル基、N,N−ジメチルピロリジニオ基、2
    −オキソピロリジニル基、2,5−ジオキソピロリジニ
    ル基、N−(2−ヒドロキシエチル)ピロリジニル基、
    2,5−ジオキソ−N−メチルピロリジニル基、2−カ
    ルバモイルピロリジニル基、2−(N−メチルカルバモ
    イル)ピロリジニル基、2−(N,N−ジメチルカルバ
    モイル)ピロリジニル基、3−アミノ−2−オキソピロ
    リジニル基、ピラゾリジニル基、3−オキソピラゾリジ
    ニル基、イミダゾリジニル基、2,4−ジオキソイミダ
    ゾリジニル基、ピペラジニル基、2−オキソピペラジニ
    ル基、ピペリジル基、N−メチルピペリジル基、N,N
    −ジメチルピペリジニオ基、2−オキソピペリジル基、
    2,6−ジオキソピペリジル基、2−カルバモイルピペ
    リジル基、ヘキサヒドロアゼピニル基、N−メチルヘキ
    サヒドロアゼピニル基、N,N−ジメチルヘキサヒドロ
    アゼピニオ基、ヘキサヒドロ−2−オキソアゼピニル
    基、2,7−ジオキソヘキサヒドロアゼピニル基、2−
    カルバモイルヘキサヒドロアゼピニル基、ヘキサヒドロ
    −1H−1,4−ジアゼピニル基、ヘキサヒドロ−2−
    オキソ−1H−1,4−ジアゼピニル基、オクタヒドロ
    アゾシニル基、N−メチルオクタヒドロアゾシニル基お
    よびN,N−ジメチルオクタヒドロアゾシニオ基からな
    る群より選ばれる置換基である請求項1記載の化合物。
  14. 【請求項14】式 【化13】 が、2−オキソアゼチジニル基、ピロリジニル基、N,
    N−ジメチルピロリジニオ基、2−カルバモイルピロリ
    ジニル基、3−アミノ−2−オキソピロリジニル基、2
    −オキソピロリジニル基、ピペリジル基および2−オキ
    ソピペリジル基からなる群より選ばれる置換基である請
    求項13記載の化合物。
  15. 【請求項15】式 【化14】 が、アジリジニルメチル基、アゼチジニルメチル基、2
    −カルバモイルアゼチジニルメチル基、2−オキソアゼ
    チジニルメチル基、N−メチル−2−オキソアゼチジニ
    ルメチル基、ピロリジニルメチル基、N−メチルピロリ
    ジニルメチル基、N−(カルバモイルメチル)ピロリジ
    ニルメチル基、N,N−ジメチルピロリジニオメチル
    基、2−オキソピロリジニルメチル基、2,5−ジオキ
    ソピロリジニルメチル基、N−(2−ヒドロキシエチ
    ル)ピロリジニルメチル基、2,5−ジオキソ−N−メ
    チルピロリジニルメチル基、2−カルバモイルピロリジ
    ニルメチル基、2−(N−メチルカルバモイル)ピロリ
    ジニルメチル基、2−(N,N−ジメチルカルバモイ
    ル)ピロリジニルメチル基、3−アミノ−2−オキソピ
    ロリジニルメチル基、ピラゾリジニルメチル基、3−オ
    キソピラゾリジニルメチル基、イミダゾリジニルメチル
    基、2,4−ジオキソイミダゾリジニルメチル基、ピペ
    ラジニルメチル基、2−オキソピペラジニルメチル基、
    ピペリジルメチル基、N−メチルピペリジルメチル基、
    N,N−ジメチルピペリジニオメチル基、2−オキソピ
    ペリジルメチル基、2,6−ジオキソピペリジルメチル
    基、2−カルバモイルピペリジルメチル基、ヘキサヒド
    ロアゼピニルメチル基、N−メチルヘキサヒドロアゼピ
    ニルメチル基、N,N−ジメチルヘキサヒドロアゼピニ
    オメチル基、ヘキサヒドロ−2−オキソアゼピニルメチ
    ル基、2,7−ジオキソヘキサヒドロアゼピニルメチル
    基、2−カルバモイルヘキサヒドロアゼピニルメチル
    基、ヘキサヒドロ−1H−1,4−ジアゼピニルメチル
    基、ヘキサヒドロ−2−オキソ−1H−1,4−ジアゼ
    ピニルメチル基、オクタヒドロアゾシニルメチル基、N
    −メチルオクタヒドロアゾシニルメチル基およびN,N
    −ジメチルオクタヒドロアゾシニオメチル基からなる群
    より選ばれる置換基である請求項1記載の化合物。
  16. 【請求項16】式 【化15】 が、2−オキソアゼチジニルメチル基、ピロリジニルメ
    チル基、N,N−ジメチルピロリジニオメチル基、2−
    カルバモイルピロリジニルメチル基、3−アミノ−2−
    オキソピロリジニルメチル基、2−オキソピロリジニル
    メチル基、ピペリジルメチル基および2−オキソピペリ
    ジルメチル基からなる群より選ばれる置換基である請求
    項15記載の化合物。
  17. 【請求項17】(5R,6S)−6−[(R)−1−ヒ
    ドロキシエチル]−2−[(2S,4S)−2−(2−
    ピロリドン−4−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−
    1−カルベペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
    エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
    (2−ピロリドン−4−イル)ピロリジン−4−イルチ
    オ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−2−[(2R,4S)−2−(2−ピロリドン−
    4−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペ
    ン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
    エチル]−1−メチル−2−[(2R,4S)−2−
    (2−ピロリドン−4−イル)ピロリジン−4−イルチ
    オ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−(2−ア
    ゼチジノン−4−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−
    6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−カルバペ
    ン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
    (2−アゼチジノン−4−イル)ピロリジン−4−イル
    チオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−
    メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−2−[(2R,4S)−2−(2−ピロリドン−
    3−イルメチル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カ
    ルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
    エチル]−1−メチル−2−[(2R,4S)−2−
    (2−ピロリドン−3−イルメチル)ピロリジン−4−
    イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
    酸、 (5R,6S)−2−[(2R,4S)−2−(2−ア
    ゼチジノン−3−イルメチル)ピロリジン−4−イルチ
    オ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−カ
    ルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
    (2−アゼチジノン−3−イルメチル)ピロリジン−4
    −イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]
    −1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
    ン酸、 (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−2−[(2S,4S)−2−(ピロリジン−3−
    イル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−
    2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
    エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
    (ピロリジン−3−イル)ピロリジン−4−イルチオ]
    −1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−2−[(2S,4S)−2−(N−メチルピロリ
    ジン−3−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カ
    ルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
    エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
    (N−メチルピロリジン−3−イル)ピロリジン−4−
    イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
    酸、(5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−(N−エ
    チルピロリジン−3−イ ル)ピロリジン−4−イルチ
    オ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−カ
    ルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
    (N−エチルピロリジン−3−イル)ピロリジン−4−
    イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−
    1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
    酸、 (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−(N,N
    −ジメチル−3−ピロリジニオ)ピロリジン−4−イル
    チオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−
    カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート、 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
    (N,N−ジメチル−3−ピロリジニオ)ピロリジン−
    4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
    ルボキシラート、 (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−2−[(2S,4S)−2−(N−メチル−2−
    アゼチジノン−4−イル)ピロリジン−4−イルチオ]
    −1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
    エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
    (N−メチル−2−アゼチジノン−4−イル)ピロリジ
    ン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−
    カルボン酸、 (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−2−[(2S,4S)−2−(N−メチル−2,
    5−ジオキソピロリジン−3−イル)ピロリジン−4−
    イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
    酸、 (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
    エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
    (N−メチル−2,5−ジオキソピロリジン−3−イ
    ル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2
    −エム−3−カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−(2,5
    −ジオキソピロリジン−3−イル)ピロリジン−4−イ
    ルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1
    −カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
    (2,5−ジオキソピロリジン−3−イル)ピロリジン
    −4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
    ルボン酸、 (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−2−[(2S,4S)−2−(3−ピラゾリジノ
    ン−5−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カル
    バペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
    エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
    (3−ピラゾリジノン−5−イル)ピロリジン−4−イ
    ルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
    酸、 (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−2−[(2S,4S)−2−(2−ピロリドン−
    3−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペ
    ン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
    エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
    (2−ピロリドン−3−イル)ピロリジン−4−イルチ
    オ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−(2−カ
    ルバモイルピロリジン−4−イル)ピロリジン−4−イ
    ルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1
    −カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
    (2−カルバモイルピロリジン−4−イル)ピロリジン
    −4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
    ルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−(3−ア
    ミノ−2−ピロリドン−4−イル)ピロリジン−4−イ
    ルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1
    −カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
    (3−アミノ−2−ピロリドン−4−イル)ピロリジン
    −4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
    ルボン酸、 (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−2−[(2R,4S)−2−(ピロリジン−3−
    イルメチル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバ
    ペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
    エチル]−1−メチル−2−[(2R,4S)−2−
    (ピロリジン−3−イルメチル)ピロリジン−4−イル
    チオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2R,4S)−2−[(2
    S)−2−カルバモイルピロリジン−4−イルメチル]
    ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒド
    ロキシエチル]−1−カルバペン−2−エム−3−カル
    ボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
    [(2S)−2−カルバモイルピロリジン−4−イルメ
    チル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1
    −ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−
    2−エム−3−カルボン酸、 (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−2−[(2R,4S)−2−[(2S)−2−
    (N−メチルカルバモイル)ピロリジン−4−イルメチ
    ル]ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2
    −エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
    エチル]−1−メチル−2−[(2R,4S)−2−
    [(2S)−2−(N−メチルカルバモイル)ピロリジ
    ン−4−イルメチル]ピロリジン−4−イルチオ]−1
    −カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−2−[(2R,4S)−2−[(2S)−2−
    (N,N−ジメチルカルバモイル)ピロリジン−4−イ
    ルメチル]ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペ
    ン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
    エチル]−1−メチル−2−[(2R,4S)−2−
    [(2S)−2−(N,N−ジメチルカルバモイル)ピ
    ロリジン−4−イルメチル]ピロリジン−4−イルチ
    オ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−(2,4
    −ジオキソイミダゾリジン−5−イル)ピロリジン−4
    −イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]
    −1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
    (2,4−ジオキソイミダゾリジン−5−イル)ピロリ
    ジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシ
    エチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
    −カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2R,4S)−2−(2,4
    −ジオキソイミダゾリジン−5−イルメチル)ピロリジ
    ン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエ
    チル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
    (2,4−ジオキソイミダゾリジン−5−イルメチル)
    ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒド
    ロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
    ム−3−カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2R,4S)−2−(2,5
    −ジオキソピロリジン−3−イルメチル)ピロリジン−
    4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
    (2,5−ジオキソピロリジン−3−イルメチル)ピロ
    リジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキ
    シエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−
    3−カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−(2−オ
    キソピペラジン−5−イル)ピロリジン−4−イルチ
    オ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−カ
    ルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
    (2−オキソピペラジン−5−イル)ピロリジン−4−
    イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−
    1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
    酸、 (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−[N−
    (カルバモイルメチル)ピロリジン−3−イル]ピロリ
    ジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシ
    エチル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
    酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
    [N−(カルバモイルメチル)ピロリジン−3−イル]
    ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒド
    ロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
    ム−3−カルボン酸、 (5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−2−[(2S,4S)−2−(ピロリジン−2−
    イル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−
    2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
    エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
    (ピロリジン−2−イル)ピロリジン−4−イルチオ]
    −1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−(5−オ
    キソピペラジン−3−イル)ピロリジン−4−イルチ
    オ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−カ
    ルバペン−2−エム−3−カルボン酸および(1R,5
    S,6S)−2−[(2S,4S)−2−(5−オキソ
    ピペラジン−3−イル)ピロリジン−4−イルチオ]−
    6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−
    1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸である請求
    項1記載の化合物。
  18. 【請求項18】(1R,5S,6S)−6−[(R)−
    1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,
    4S)−2−(ピロリジン−3−イル)ピロリジン−4
    −イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
    ン酸である請求項1記載の化合物。
  19. 【請求項19】(1R,5S,6S)−6−[(R)−
    1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,
    4S)−2−(N−メチルピロリジン−3−イル)ピロ
    リジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−
    3−カルボン酸および(1R,5S,6S)−2−
    [(2S,4S)−2−(N−エチルピロリジン−3−
    イル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1
    −ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−
    2−エム−3−カルボン酸である請求項1記載の化合
    物。
  20. 【請求項20】一般式 【化16】 [式中、Rは水素原子またはメチル基、R13は水素原子
    またはヒドロキシ基の保護基、R14は水素原子またはカ
    ルボキシル基の保護基を示す]で表される化合物または
    その反応性誘導体と一般式 【化17】 [式中、R15は水素原子またはイミノ基の保護基、R20
    およびR30は同一または異なって、水素原子、低級アル
    キル基、保護されていてもよい、ヒドロキシ低級アルキ
    ル基、ホルムイミドイル基もしくはアセトイミドイル
    基、―COOR40、―CON(R50)R60、―N
    (R50)R60、―CH2COOR40、―CH2N(R50
    60または―CH2CON(R50)R60(ここにおい
    て、R40は水素原子、低級アルキル基またはカルボキシ
    ル基の保護基、R50およびR60は同一または異なって、
    水素原子、低級アルキル基、アミノ基もしくはイミノ基
    の保護基または該低級アルキル基が互いに結合して隣接
    する窒素原子と共に、アジリジニル基、アゼチジニル
    基、ピロリジニル基およびピペリジル基からなる群より
    選ばれる複素環基を形成する)、pは0ないし3の整
    数、qおよびrは同一または異なって0ないし5の整数
    (但し、qおよびrが共に0の場合は除き、かつqとr
    の和は6以下である)、Bは、qおよびrが同一の場
    合、―CON(R 70 )―、―CON(R 70 )CO―、―
    CON(R 70 )CON(R 80 )―、―N(R 70 )CO
    (C 2 s N(R 80 )―、―N(R 70 )CO(CH 2 s
    CON(R 80 )―、―CON(R 70 )N(R 80 )―また
    は―N(R 70 )(CH 2 s N(R 80 )―{ここにおい
    て、R 70 およびR 80 は同一または異なって、水素原子、
    低級アルキル基、保護されていてもよい、ヒドロキシ低
    級アルキル基、ホルムイミドイル基もしくはアセトイミ
    ドイル基、イミノ基の保護基、―COOR 40 、―CON
    (R 50 )R 60 、―N(R 50 )R 60 、―CH 2 COO
    40 、―CH 2 N(R 50 )R 60 または―CH 2 CON(R
    50 )R 60 (ここにおいて、R 40 、R 50 およびR 60 は前記
    の意味を有する)、sは1ないし3の整数を示す}、q
    およびrが異なる場合、=NR 70 【化18】 ―CON(R 70 )―、―CON(R 70 )CO―、―CO
    N(R 70 )CON(R 80 )―、―N(R 70 )CO(CH
    2 s N(R 80 )―、―N(R 70 )CO(CH 2 s CON
    (R 80 )―、―CON(R 70 )N(R 80 )―または―N
    (R 70 )(CH 2 s N(R 80 )―(ここにおいて、
    70 、R 80 およびsは前記の意味を有する)を示す]で
    表される化合物とを反応させて、一般式 【化19】 [式中、R、R13、R14、R15、R20、R30、B、p、
    qおよびrは前記の意味を有する]で表される化合物と
    し、要すれば、一般式[IV]の化合物の保護基を除去
    することを特徴とする、一般式 【化20】 [式中、R1は水素原子または陰電荷、R2およびR3
    同一または異なって、水素原子、低級アルキル基、ヒド
    ロキシ低級アルキル基、ホルムイミドイル基、アセトイ
    ミドイル基、―COOR4、―CON(R5)R6、―N
    (R5)R6、―CH2COOR4、―CH2N(R5)R6
    または―CH2CON(R5)R6(ここにおいて、R4
    水素原子または低級アルキル基、R5およびR6は同一ま
    たは異なって、水素原子、低級アルキル基または該低級
    アルキル基が互いに結合して隣接する窒素原子と共に、
    アジリジニル基、アゼチジニル基、ピロリジニル基およ
    びピペリジル基からなる群より選ばれる複素環基を形成
    する)、Aは、qおよびrが同一の場合、―CON(R
    7 )―、―CON(R 7 )CO―、―CON(R 7 )CO
    N(R 8 )―、―N(R 7 )CO(CH 2 s N(R 8
    ―、―N(R 7 )CO(CH 2 s CON(R 8 )―、―C
    ON(R 7 )N(R 8 )―または―N(R 7 )(CH 2 s
    N(R 8 )―{ここにおいて、R 7 およびR 8 は同一また
    は異なって、水素原子、低級アルキル基、ヒドロキシ低
    級アルキル基、ホルムイミドイル基、アセトイミドイル
    基、―COOR 4 、―CON(R 5 )R 6 、―N(R 5 )R
    6 、―CH 2 COOR 4 、―CH 2 N(R 5 )R 6 または―C
    2 CON(R 5 )R 6 (ここにおいて、R 4 、R 5 および
    6 は前記の意味を有する)を示し、sは前記の意味を
    有する}、qおよびrが異なる場合、=NR 7 【化21】 ―CON(R 7 )―、―CON(R 7 )CO―、―CON
    (R 7 )CON(R 8 )―、―N(R 7 )CO(CH 2 s
    N(R 8 )―、―N(R 7 )CO(CH 2 s CON
    (R 8 )―、―CON(R 7 )N(R 8 )―または―N
    (R 7 )(CH 2 s N(R 8 )―(ここにおいて、R 7
    8 およびsは前記の意味を有する)を示し、R、p、
    qおよびrは前記の意味を有する]で表される化合物ま
    たはその医薬として許容される塩またはエステルの製造
    法。
  21. 【請求項21】一般式 【化22】 [式中、Rは水素原子またはメチル基、R1は水素原子
    または陰電荷、R2およびR3は同一または異なって、水
    素原子、低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、
    ホルムイミドイル基、アセトイミドイル基、―COOR
    4、―CON(R5)R6、―N(R5)R6、―CH2CO
    OR4、―CH2N(R5)R6または―CH2CON
    (R5)R6(ここにおいて、R4は水素原子または低級
    アルキル基、R5およびR6は同一または異なって、水素
    原子、低級アルキル基または該低級アルキル基が互いに
    結合して隣接する窒素原子と共に、アジリジニル基、ア
    ゼチジニル基、ピロリジニル基およびピペリジル基から
    なる群より選ばれる複素環基を形成する)、pは0ない
    し3の整数、qおよびrは同一または異なって0ないし
    5の整数(但し、qおよびrが共に0の場合は除き、か
    つqとrの和は6以下である)、Aは、qおよびrが同
    一の場合、―CON(R 7 )―、―CON(R 7 )CO
    ―、―CON(R 7 )CON(R 8 )―、―N(R 7 )C
    O(CH 2 s N(R 8 )―、―N(R 7 )CO(CH 2 s
    CON(R 8 )―、―CON(R 7 )N(R 8 )―または
    ―N(R 7 )(CH 2 s N(R 8 )―{ここにおいて、R
    7 およびR 8 は同一または異なって、水素原子、低級アル
    キル基、ヒドロキシ低級アルキル基、ホルムイミドイル
    基、アセトイミドイル基、―COOR 4 、―CON
    (R 5 )R 6 、― N(R 5 )R 6 、―CH 2 COOR 4 、―C
    2 N(R 5 )R 6 または―CH 2 CON(R 5 )R 6 (ここ
    において、R 4 、R 5 およびR 6 は前記の意味を有す
    る)、sは1ないし3の整数を示す}、qおよびrが異
    なる場合、=NR 7 【化23】 ―CON(R 7 )―、―CON(R 7 )CO―、―CON
    (R 7 )CON(R 8 )―、―N(R 7 )CO(CH 2 s
    N(R 8 )―、―N(R 7 )CO(CH 2 s CON
    (R 8 )―、―CON(R 7 )N(R 8 )―または―N
    (R 7 )(CH 2 s N(R 8 )―(ここにおいて、R 7
    8 およびsは前記の意味を有する)を示す]で表され
    る化合物またはその医薬として許容される塩またはエス
    テルを有効成分とする抗菌剤。
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