JP3367126B2 - アミノアルキルピロリジニルチオカルバペネム誘導体 - Google Patents

アミノアルキルピロリジニルチオカルバペネム誘導体

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JP3367126B2
JP3367126B2 JP34155892A JP34155892A JP3367126B2 JP 3367126 B2 JP3367126 B2 JP 3367126B2 JP 34155892 A JP34155892 A JP 34155892A JP 34155892 A JP34155892 A JP 34155892A JP 3367126 B2 JP3367126 B2 JP 3367126B2
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伸二 加藤
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隆司 三友
克巳 山本
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なカルバペネム
(7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]へプタ
−2−エン−2−カルボン酸)化合物、該化合物を有効
成分として含有する抗菌剤および該化合物の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ペニシリン類およびセファロスポ
リン類と同じβ−ラクタム環を持ちながら、これらと基
本骨格の異なった新規なβ−ラクタム抗生物質が次々と
天然から発見されている。
【0003】例えば、ストレプトミセス カトレア(S
treptomyces cattleya)の醗酵よ
り単離されたチエナマイシン(thienamyci
n)[ジャ−ナル オブ ジ アメリカン ケミカル
ソサエティ(J.Am.Chem.Soc.)、第10
0巻、6491頁(1978年)]のような天然由来の
カルバペネム化合物が挙げられる。チエナマイシンは、
グラム陽性菌およびグラム陰性菌に対して、広範囲にわ
たり優れた抗菌スペクトルと強い抗菌力を有し、有用性
の高いβ−ラクタム剤としての開発が期待された。しか
しながら、チエナマイシンそのものが化学的に不安定で
あり、またある種の生体内酵素、例えば腎デヒドロペプ
チダーゼI(以下、DHP−Iと略す)により分解され
て、その抗菌活性の効力を減じ、尿中回収率が低いこと
が報告されている[アンチミクロビアル アジェンツ
アンド ケモテラピィ(Antimicrob.Age
nts Chemother.)、第22巻、62頁
(1982年);同、第23巻、300頁(1983
年)]。
【0004】メルク(Merck)社では、チエナマイ
シンの優れた抗菌活性を維持し、かつ、その化学的安定
性の確保を狙って、数多くのチエナマイシン類縁体を合
成した。その結果、チエナマイシンのアミノ基をホルム
イミドイル化したイミペネム[Imipenem:(5
R,6S,8R)−3−[[2−(ホルムイミドイルア
ミノ)エチル]チオ]−6−(1−ヒドロキシエチル)
−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタ
−2−エン−2−カルボン酸・1水和物;ジャーナル
オブ メディシナル ケミストリー(J.Med.Ch
em.)、第22巻、1435頁(1979年)]が医
薬品としての実用化に至った。
【0005】イミペネムは、種々の菌種に対してチエナ
マイシンと同程度以上の抗菌活性およびβ−ラクタマー
ゼ抵抗性を保持し、特に緑膿菌に対しては、その抗菌作
用が2〜4倍優れている。また、イミペネムの水溶液お
よび固体としての安定性は、チエナマイシンに較べ著し
く改善された。
【0006】しかしながら、イミペネムはチエナマイシ
ン同様、人の腎臓でDHP−Iにより分解されるため、
尿路感染症に使用できないだけでなく、分解産物による
腎毒性を示す。そのためにイミペネムは、単独で投与す
ることができず、シラスタチン(cilastati
n)のようなDHP−I阻害剤と併用しなければならな
い[ジャーナル オブ アンチミクロビアル ケモテラ
ピィ(J.Antimicrob.Chemothe
r.)、第12巻(Suppl D)、1頁(1983
年)]。また、近年、イミペネムは感染症の治療および
予防に頻繁に使用され、イミペネムに耐性なメチシリン
高度耐性黄色ブドウ球菌やイミペネム耐性緑膿菌が臨床
の場で増加しつつあり、これら耐性菌にイミペネムは充
分な治療効果を示していない。
【0007】本発明に最も類似する先行技術としては、
特開昭62−155279号公報が挙げられる。該公報
には、カルバペネム骨格の2位側鎖が、2−(置換)−
ピロリジン−4−イルチオ基であり、かつ該置換基が、
保護されていてもよいアミノ−C1〜4アルキル基であ
る化合物を含むカルバペネム化合物が特許請求の範囲に
一般的に記載されている。これらの化合物は、直鎖状の
1〜4アルキレン基を有することを特徴としている。
一方、本発明化合物は、直鎖状の低級アルキレン基に置
換基を有するか、または分岐状の低級アルキレン基を有
することを特徴としている。即ち、該公報記載の化合物
の中で、当該ピロリジニル基の2位側鎖は、全て直鎖状
のC1〜4アルキレン基を介して該ピロリジニル基に置
換するものに限定されており、しかも該ピロリジニル基
の2位にアミノアルキル基を有する化合物は、(アセチ
ルアミノ)メチル基を有する化合物[特開昭62−15
5279号公報、具体例24の化合物(本明細書参考例
13の化合物)または具体例23(実施例19)の化合
物]にすぎない。従って、本発明の特徴である、カルバ
ペネム骨格の2位に置換するピロリジニル基の2位側鎖
の低級アルキレン基が、その末端に第一級、第二級もし
くは第三級アミノ基またはアンモニオ基を有し、かつ分
岐構造(直鎖状の低級アルキレン基が置換基を有する
か、または分岐状の低級アルキレン基を有する構造)を
有するカルバペネム化合物は、文献未記載の新規な化合
物であり、文献および特許明細書等において、全く開示
されておらず、また示唆すらされていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】β−ラクタム抗生物質
は、細菌にのみ選択毒性を示し、動物細胞に対しては影
響を与えないことから、副作用の少ない抗生物質として
細菌による感染症の治療に広く使用され、有用性の高い
薬剤である。
【0009】しかしながら、近年、メチシリン高度耐性
黄色ブドウ球菌および耐性緑膿菌が免疫力の低下した患
者から難治性の感染症の起炎菌として、しばしば分離さ
れ、臨床上大きな問題になりつつある。従って、これら
の耐性菌に対する改善された抗菌力を有する抗菌剤の開
発、特にカルバペネム化合物においては、抗菌力の改
善、DHP−Iに対する安定性の改善、腎毒性の軽減、
中枢神経系に対する副作用の軽減等が強く望まれてい
る。
【0010】また特開昭62−155279号公報に記
載された前記化合物は、良好な抗菌活性を示すが、未だ
その抗菌活性、特に前記のメチシリン高度耐性黄色ブド
ウ球菌および耐性緑膿菌に対する抗菌活性は充分とはい
えない。
【0011】従って、より優れた抗菌活性を有するカル
バペネム化合物が求められている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、優れた抗
菌力を有し、かつDHP−Iに耐性の新規なカルバペネ
ム化合物を提供することを目的とし、鋭意研究した。そ
の結果、カルバペネム骨格の2位に、一般式
【0013】
【化10】 [式中、R3は水素原子、ハロゲン原子、水酸基、低級
アルコキシ基、低級アルカノイルオキシ基、アミノ基、
N−低級アルキルアミノ基、N,N−ジ低級アルキルア
ミノ基、低級アルカノイルアミノ基、アロイルアミノ
基、(低級アルキルスルホニル)アミノ基、スルファモ
イルアミノ基、シアノ基、ニトロ基、基:−COOR4
(ここにおいて、R4は水素原子または低級アルキル基
を示す)または基:−CON(R5)R6(ここにおい
て、R5およびR6は同一または異なって、水素原子、低
級アルキル基を示すか、または該低級アルキル基が互い
に結合して隣接する窒素原子と共に、アジリジニル基、
アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、ピペ
ラジニル基、4−低級アルキルピペラジニル基およびモ
ルホリノ基からなる群より選ばれる複素環基を形成す
る)、Aは直鎖状または分岐状の低級アルキレン基、X
は基:−N(R7)R8(ここにおいて、R7およびR8
同一または異なって、水素原子または低級アルキル基を
示す)または基:−N+(R9)(R10)R11(ここにお
いて、R9、R10およびR11は同一または異なって、低
級アルキル基を示す)を示す(但し、Aが直鎖状の低級
アルキレン基の場合、R3は水素原子を示さない)]で
表される基を有する本発明のカルバペネム化合物は文献
未記載の新規な化合物であり、黄色ブドウ球菌等のグラ
ム陽性菌および緑膿菌を含むグラム陰性菌に対して、強
い抗菌力を有し、更にDHP−Iに対しても優れた安定
性を示すことを見出し、本発明を完成した。
【0014】本発明は、一般式
【0015】
【化11】 [式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は水素原子
または陰電荷、R3は水素原子、ハロゲン原子、水酸
基、低級アルコキシ基、低級アルカノイルオキシ基、ア
ミノ基、N−低級アルキルアミノ基、N,N−ジ低級ア
ルキルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、アロイル
アミノ基、(低級アルキルスルホニル)アミノ基、スル
ファモイルアミノ基、シアノ基、ニトロ基、基:−CO
OR4(ここにおいて、R4は水素原子または低級アルキ
ル基を示す)または基:−CON(R5)R6(ここにお
いて、R5およびR6は同一または異なって、水素原子、
低級アルキル基を示すか、または該低級アルキル基が互
いに結合して隣接する窒素原子と共に、アジリジニル
基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、
ピペラジニル基、4−低級アルキルピペラジニル基およ
びモルホリノ基からなる群より選ばれる複素環基を形成
する)、Aは直鎖状または分岐状の低級アルキレン基、
Xは基:−N(R7)R8(ここにおいて、R7およびR8
は同一または異なって、水素原子または低級アルキル基
を示す)または基:−N+(R9)(R10)R11(ここに
おいて、R9、R10およびR11は同一または異なって、
低級アルキル基を示す)を示す(但し、Aが直鎖状の低
級アルキレン基の場合、R3は水素原子を示さない)]
で表される化合物またはその医薬として許容される塩ま
たはエステル、その製造法および抗菌剤としてのその用
途に関する。
【0016】本明細書に記載された記号および用語につ
いて説明する。
【0017】本発明の化合物は基本構造
【0018】
【化12】 を有し、系統的に7−オキソ−1−アザビシクロ[3.
2.0]へプタ−2−エン−2−カルボン酸と呼ばれ
る。本明細書では、簡易化のために慣用的に広く使用さ
れているカルバペネムに基づく番号を付し、その基本構
造を1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸と記載
する。
【0019】
【化13】 本発明は、カルバペネム骨格の1位、5位、6位および
8位の不斉炭素原子に基づく光学異性体および立体異性
体を包含するが、これら異性体で好適な化合物は、チエ
ナマイシンのような立体配置を有する5R,6S配置
(5,6−トランス)で、かつ8位の炭素原子がR配置
の化合物である(5R,6S,8R)配置の化合物、ま
たは1位にメチル基を有する場合は(1R,5S,6
S,8R)配置の化合物を挙げることができる。
【0020】
【化14】 また本発明は、2位側鎖の2−置換ピロリジン−4−イ
ルチオ基についても、ピロリジン核の2位、4位および
2位側鎖の不斉炭素に基づく異性体を包含するが、これ
ら異性体で好適な化合物としては、一般式
【0021】
【化15】 [式中、R1、R2、R3、AおよびXは前記の意味を有
する]で表される化合物または一般式
【0022】
【化16】 [式中、R1、R2、R3、AおよびXは前記の意味を有
する]で表される化合物を挙げることができる。
【0023】更には、ピロリジン核の2位に置換する側
鎖についても不斉炭素に基づく異性体が存在するが、本
発明は両異性体とも包含する。
【0024】低級アルキル基とは、炭素数1ないし6の
直鎖状または分岐状のアルキル基を意味し、例えばメチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基等が挙げられ、中でも、メチル基、エチ
ル基、tert−ブチル基等が好適である。
【0025】低級アルコキシ基とは、前記の低級アルキ
ル基が水酸基に置換した炭素数1ないし6のアルコキシ
基を意味し、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキ
シ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、sec−ブトキ
シ基、tert−ブトキシ基等が挙げられ、中でも、メ
トキシ基、エトキシ基、tert−ブトキシ基等が好適
である。
【0026】低級アルカノイルオキシ基とは、低級アル
カノイル基が水酸基に置換した炭素数1ないし6のアル
カノイルオキシ基を意味し、例えばホルミルオキシ基、
アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ
基、イソブチリルオキシ基、バレリルオキシ基、ピバロ
イルオキシ基等が挙げられ、中でも、ホルミルオキシ
基、アセトキシ基等が好適である。
【0027】N−低級アルキルアミノ基とは、前記の低
級アルキル基がアミノ基にモノ置換した炭素数1ないし
6のN−アルキルアミノ基を意味し、例えばN−メチル
アミノ基、N−エチルアミノ基、N−プロピルアミノ
基、N−イソプロピルアミノ基、N−ブチルアミノ基等
が挙げられ、中でも、N−メチルアミノ基、N−エチル
アミノ基等が好適である。
【0028】N,N−ジ低級アルキルアミノ基とは、前
記の低級アルキル基がアミノ基にジ置換した炭素数2な
いし12のN,N−ジアルキルアミノ基を意味し、例え
ばN,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ
基、N,N−ジプロピルアミノ基、N,N−ジイソプロ
ピルアミノ基、N,N−ジブチルアミノ基、N−エチル
−N−メチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミ
ノ基、N−エチル−N−プロピルアミノ基等が挙げら
れ、中でも、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエ
チルアミノ基等が好適である。
【0029】低級アルカノイルアミノ基とは、低級アル
カノイル基がアミノ基に置換した炭素数1ないし6のア
ルカノイルアミノ基を意味し、例えばホルミルアミノ
基、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ブチリ
ルアミノ基、イソブチリルアミノ基、バレリルアミノ
基、イソバレリルアミノ基、ピバロイルアミノ基等が挙
げられ、中でも、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基
等が好適である。
【0030】アロイルアミノ基とは、炭素数7ないし1
1のアロイルアミノ基を意味し、例えばベンゾイルアミ
ノ基等が挙げられる。
【0031】(低級アルキルスルホニル)アミノ基と
は、前記の低級アルキル基が置換したスルホニル基が、
更にアミノ基に置換した炭素数1ないし6の(アルキル
スルホニル)アミノ基を意味し、例えば(メチルスルホ
ニル)アミノ基、(エチルスルホニル)アミノ基、(プ
ロピルスルホニル)アミノ基、(イソプロピルスルホニ
ル)アミノ基、(ブチルスルホニル)アミノ基、(se
c−ブチルスルホニル)アミノ基、(tert−ブチル
スルホニル)アミノ基、(ペンチルスルホニル)アミノ
基等が挙げられ、中でも、(メチルスルホニル)アミノ
基等が好適である。
【0032】直鎖状または分岐状の低級アルキレン基と
は、炭素数1ないし6個の直鎖状または分岐状のアルキ
レン基を意味し、例えばメチレン基、エチレン基、プロ
ピレン基、ブチレン基、メチルメチレン基、エチルメチ
レン基、ジメチルメチレン基、1−メチルエチレン基、
2−メチルエチレン基、1−エチルエチレン基、2−エ
チルエチレン基、1,1−ジメチルエチレン基、1,2
−ジメチルエチレン基、2,2−ジメチルエチレン基、
1−メチルプロピレン基、2−メチルプロピレン基、3
−メチルプロピレン基、1−エチルプロピレン基、2−
エチルプロピレン基、3−エチルプロピレン基、1,1
−ジメチルプロピレン基、2,2−ジメチルプロピレン
基、3,3−ジメチルプロピレン基等が挙げられ、中で
も、メチルメチレン基、1,1−ジメチルエチレン基、
2,2−ジメチルエチレン基、2−メチルプロピレン基
等が好適である。
【0033】ハロゲン原子としては、ふっ素原子、塩素
原子、臭素原子、よう素原子等が挙げられる。
【0034】カルボキシル基の保護基としては、例えば
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、t
ert−ブチル基等の低級アルキル基;例えば2,2,
2−トリクロロエチル基、2,2,2−トリフルオロエ
チル基等のハロ置換低級アルキル基;例えばアセトキシ
メチル基、プロピオニルオキシメチル基、ピバロイルオ
キシメチル基、1−アセトキシエチル基、1−プロピオ
ニルオキシエチル基等の低級アルカノイルオキシアルキ
ル基;例えば1−(メトキシカルボニルオキシ)エチル
基、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル基、1−
(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル基等の低級
アルコキシカルボニルオキシアルキル基;例えば2−プ
ロペニル基、2−クロロ−2−プロペニル基、3−メト
キシカルボニル−2−プロペニル基、2−メチル−2−
プロペニル基、2−ブテニル基、シンナミル基等の低級
アルケニル基;例えばベンジル基、p−メトキシベンジ
ル基、3,4−ジメトキシベンジル基、o−ニトロベン
ジル基、p−ニトロベンジル基、ベンズヒドリル基、ビ
ス(p−メトキシフェニル)メチル基等のアラルキル
基;例えば(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキ
ソール−4−イル)メチル基等の(5−置換−2−オキ
ソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチル基;例え
ばトリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリ
ル基等の低級アルキルシリル基;インダニル基、フタリ
ジル基、メトキシメチル基等が挙げられ、特に2−プロ
ペニル基、p−ニトロベンジル基、p−メトキシベンジ
ル基、ベンズヒドリル基、tert−ブチルジメチルシ
リル基等が好ましい。
【0035】水酸基の保護基としては、例えばトリメチ
ルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等の低
級アルキルシリル基;例えばメトキシメチル基、2−メ
トキシエトキシメチル基等の低級アルコキシメチル基;
例えばテトラヒドロピラニル基;例えばベンジル基、p
−メトキシベンジル基、2,4−ジメトキシベンジル
基、o−ニトロベンジル基、p−ニトロベンジル基、ト
リチル基等のアラルキル基;例えばホルミル基、アセチ
ル基等のアシル基;例えばtert−ブトキシカルボニ
ル基、2−ヨードエトキシカルボニル基、2,2,2−
トリクロロエトキシカルボニル基等の低級アルコキシカ
ルボニル基;例えば2−プロペニルオキシカルボニル
基、2−クロロ−2−プロペニルオキシカルボニル基、
3−メトキシカルボニル−2−プロペニルオキシカルボ
ニル基、2−メチル−2−プロペニルオキシカルボニル
基、2−ブテニルオキシカルボニル基、シンナミルオキ
シカルボニル基等のアルケニルオキシカルボニル基;例
えばベンジルオキシカルボニル基、p−メトキシベンジ
ルオキシカルボニル基、o−ニトロベンジルオキシカル
ボニル基、p−ニトロベンジルオキシカルボニル基等の
アラルキルオキシカルボニル基等が挙げられ、特に2−
プロペニルオキシカルボニル基、p−ニトロベンジルオ
キシカルボニル基、tert−ブチルジメチルシリル基
等が好ましい。
【0036】アミノ基またはイミノ基の保護基として
は、例えばベンジリデン基、p−クロロベンジリデン
基、p−ニトロベンジリデン基、サリチリデン基、α−
ナフチリデン基、β−ナフチリデン基等のアラルキリデ
ン基;例えばベンジル基、p−メトキシベンジル基、
3,4−ジメトキシベンジル基、o−ニトロベンジル
基、p−ニトロベンジル基、ベンズヒドリル基、ビス
(p−メトキシフェニル)メチル基、トリチル基等のア
ラルキル基;例えばホルミル基、アセチル基、プロピオ
ニル基、ブチリル基、オキサリル基、スクシニル基、ピ
バロイル基等の低級アルカノイル基;例えばクロロアセ
チル基、ジクロロアセチル基、トリクロロアセチル基、
トリフルオロアセチル基等のハロ置換低級アルカノイル
基;例えばフェニルアセチル基、フェノキシアセチル基
等のアリールアルカノイル基;例えばメトキシカルボニ
ル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル
基、tert−ブトキシカルボニル基等の低級アルコキ
シカルボニル基;例えば2−ヨードエトキシカルボニル
基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基等の
ハロ置換低級アルコキシカルボニル基;例えば2−プロ
ペニルオキシカルボニル基、2−クロロ−2−プロペニ
ルオキシカルボニル基、3−メトキシカルボニル−2−
プロペニルオキシカルボニル基、2−メチル−2−プロ
ペニルオキシカルボニル基、2−ブテニルオキシカルボ
ニル基、シンナミルオキシカルボニル基等のアルケニル
オキシカルボニル基;例えばベンジルオキシカルボニル
基、o−ニトロベンジルオキシカルボニル基、p−ニト
ロベンジルオキシカルボニル基、フェネチルオキシカル
ボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基;例えばト
リメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基
等の低級アルキルシリル基等が挙げられ、特に、2−プ
ロペニルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカル
ボニル基、p−ニトロベンジルオキシカルボニル基等が
好ましい。
【0037】R3は、水素原子、ハロゲン原子、水酸
基、低級アルコキシ基、低級アルカノイルオキシ基、ア
ミノ基、N−低級アルキルアミノ基、N,N−ジ低級ア
ルキルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、アロイル
アミノ基、(低級アルキルスルホニル)アミノ基、スル
ファモイルアミノ基、シアノ基、ニトロ基、基:−CO
OR4(ここにおいて、R4は水素原子または低級アルキ
ル基を示す)または基:−CON(R5)R6(ここにお
いて、R5およびR6は同一または異なって、水素原子、
低級アルキル基を示すか、または該低級アルキル基が互
いに結合して隣接する窒素原子と共に、アジリジニル
基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、
ピペラジニル基、4−低級アルキルピペラジニル基およ
びモルホリノ基からなる群より選ばれる複素環基を形成
する)を示す。但し、Aが直鎖状の低級アルキレン基の
場合、R3は水素原子を示さない。R3は、Aで示される
直鎖状または分岐状の低級アルキレン基上の置換可能な
任意の位置に置換することができる。R3としては、水
素原子、ハロゲン原子、水酸基、低級アルコキシ基、低
級アルカノイルオキシ基、アミノ基、低級アルカノイル
アミノ基、(低級アルキルスルホニル)アミノ基、シア
ノ基およびカルバモイル基が好適であり、特に水酸基が
好適である。
【0038】Xは、基:−N(R7)R8(ここにおい
て、R7およびR8は同一または異なって、水素原子また
は低級アルキル基を示す)または基:−N+(R9)(R
10)R11(ここにおいて、R9、R10およびR11は同一
または異なって、低級アルキル基を示す)を示す。Xと
しては、例えばアミノ基、N−メチルアミノ基、N−エ
チルアミノ基、N−プロピルアミノ基、N−イソプロピ
ルアミノ基、N−ブチルアミノ基、N,N−ジメチルア
ミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジプロピ
ルアミノ基、N,N−ジイソプロピルアミノ基、N,N
−ジブチルアミノ基、N−エチル−N−メチルアミノ
基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N−エチル−
N−プロピルアミノ基、N,N,N−トリメチルアンモ
ニオ基、N,N,N−トリエチルアンモニオ基、N,N
−ジメチル−N−エチルアンモニオ基、N,N−ジエチ
ル−N−メチルアンモニオ基等が挙げられ、中でも、ア
ミノ基、N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、
N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ
基、N,N,N−トリメチルアンモニオ基等が好適であ
る。
【0039】R2は、水素原子または陰電荷を示す。ピ
ロリジニル基の2位側鎖が、アンモニオ基を形成する場
合、R2は陰電荷を示し、該アンモニウムイオンと対を
なすことにより、一般式[I]の化合物は分子内塩を形
成する。
【0040】一般式[I]の塩としては、医薬上許容さ
れる慣用的なものを意味し、カルバペネム骨格の3位の
カルボキシル基または2位側鎖のピロリジン塩基もしく
は該ピロリジン核に置換する側鎖上の塩基における塩類
を挙げることができる。
【0041】該カルボキシル基における塩基性付加塩と
しては、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ
金属塩;例えばカルシウム塩、マグネシウム塩等のアル
カリ土類金属塩;例えばアンモニウム塩;例えばトリメ
チルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシル
アミン塩、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン
塩、トリエタノールアミン塩、プロカイン塩等の脂肪族
アミン塩;例えばN,N’−ジベンジルエチレンジアミ
ン等のアラルキルアミン塩;例えばピリジン塩、ピコリ
ン塩、キノリン塩、イソキノリン塩等の複素環芳香族ア
ミン塩;例えばテトラメチルアンモニウム塩、テトラエ
チルアンモニウム塩、ベンジルトリメチルアンモニウム
塩、ベンジルトリエチルアンモニウム塩、ベンジルトリ
ブチルアンモニウム塩、メチルトリオクチルアンモニウ
ム塩、テトラブチルアンモニウム塩等の第4級アンモニ
ウム塩;アルギニン塩、リジン塩等の塩基性アミノ酸塩
等が挙げられる。
【0042】ピロリジン塩基または該ピロリジン核に置
換する側鎖上の塩基における酸付加塩としては、例えば
塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、りん酸塩、炭酸塩、炭酸水素
塩、過塩素酸塩等の無機酸塩;例えば酢酸塩、プロピオ
ン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、フマール酸塩、酒石酸
塩、りんご酸塩、くえん酸塩、アスコルビン酸塩等の有
機酸塩;例えばメタンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、
ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等の
スルホン酸塩;例えばアスパラギン酸塩、グルタミン酸
塩等の酸性アミノ酸塩等が挙げられる。
【0043】一般式[I]の無毒性エステルとしては、
カルバペネム骨格の3位のカルボキシル基における医薬
上許容される慣用的なものを意味する。例えばアセトキ
シメチル基、ピバロイルオキシメチル基等のアルカノイ
ルオキシメチル基とのエステル、1−(エトキシカルボ
ニルオキシ)エチル基等のアルコキシカルボニルオキシ
アルキル基とのエステル、フタリジル基とのエステル、
(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4
−イル)メチル基等の(5−置換−2−オキソ−1,3
−ジオキソール−4−イル)メチル基とのエステル等が
挙げられる。
【0044】一般式[I]の化合物の内、好適な化合物
群は、例えば一般式
【0045】
【化17】 [式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は水素原子
または陰電荷、R3aは水素原子、ハロゲン原子、水酸
基、低級アルコキシ基、低級アルカノイルオキシ基、ア
ミノ基、N−低級アルキルアミノ基、低級アルカノイル
アミノ基、(低級アルキルスルホニル)アミノ基、シア
ノ基またはカルバモイル基、Aは直鎖状または分岐状の
低級アルキレン基、Xは基:−N(R7)R8(ここにお
いて、R7およびR8は同一または異なって、水素原子ま
たは低級アルキル基を示す)または基:−N+(R9
(R10)R11(ここにおいて、R9、R10およびR11
同一または異なって、低級アルキル基を示す)を示す
(但し、Aが直鎖状の低級アルキレン基の場合、R3a
水素原子を示さない)]で表される化合物またはその医
薬として許容される塩またはエステルであり、中でも、
一般式
【0046】
【化18】 [式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は水素原子
または陰電荷、R3bは水素原子、水酸基、アミノ基、低
級アルカノイルアミノ基、(低級アルキルスルホニル)
アミノ基、シアノ基またはカルバモイル基、Aは直鎖状
または分岐状の低級アルキレン基、Xは基:−N
(R7)R8(ここにおいて、R7およびR8は同一または
異なって、水素原子または低級アルキル基を示す)また
は基:−N+(R9)(R10)R11(ここにおいて、
9、R10およびR11は同一または異なって、低級アル
キル基を示す)を示す(但し、Aが直鎖状の低級アルキ
レン基の場合、R3bは水素原子を示さない)]で表され
る化合物またはその医薬として許容される塩またはエス
テルおよび一般式
【0047】
【化19】 [式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は水素原子
または陰電荷、R3cはハロゲン原子、低級アルコキシ
基、N−低級アルキルアミノ基、低級アルカノイルオキ
シ基、Aは直鎖状または分岐状の低級アルキレン基、X
は基:−N(R7)R8(ここにおいて、R7およびR8
同一または異なって、水素原子または低級アルキル基を
示す)または基:−N+(R9)(R10)R11(ここにお
いて、R9、R10およびR11は同一または異なって、低
級アルキル基を示す)を示す(但し、Aが直鎖状の低級
アルキレン基の場合、R3cは水素原子を示さない)]で
表される化合物またはその医薬として許容される塩また
はエステルが特に好適である。
【0048】本発明の化合物は、カルバペネム骨格の2
位に置換するピロリジニル基の2位側鎖である低級アル
キレン基の末端が、第一級、第二級もしくは第三級アミ
ノ基またはアンモニオ基であり、かつ該低級アルキレン
基が分岐構造を有することを特徴とする。
【0049】「分岐構造」とは、一般式[I]の化合物
の該低級アルキレン基が置換基を有するか、または分岐
していることを意味し、具体的には、該低級アルキレン
基が直鎖状の低級アルキレン基であり、かつ置換基を有
する場合、該低級アルキレン基が分岐状の低級アルキレ
ン基である場合を意味する。当該分岐状の低級アルキレ
ン基は、置換基を有していても、いなくてもよい。
【0050】該低級アルキレン基が直鎖状の低級アルキ
レン基である場合、置換基(R3)として、ハロゲン原
子、水酸基、低級アルコキシ基、低級アルカノイルオキ
シ基、アミノ基、低級アルカノイルアミノ基、(低級ア
ルキルスルホニル)アミノ基、シアノ基またはカルバモ
イル基を有する化合物が好適である。
【0051】該低級アルキレン基が分岐状の低級アルキ
レン基である場合、置換基(R3)として、水素原子、
水酸基またはカルバモイル基を有する化合物が好適であ
る。一般式[I]の化合物の具体例としては、例えば次
の化合物が挙げられる。
【0052】表における略号の意味を以下に示す。 Ac:アセチル基 Et:エチル基 Me:メチル基
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】 上記化合物中、好適な化合物は(2)、(4)、
(5)、(6)、(9)、(11)、(12)、(1
3)、(14)、(16)、(17)、(18)、(1
9)、(20)、(22)、(23)、(25)、(2
6)、(27)、(28)、(29)、(30)、(3
1)、(32)、(35)、(36)、(37)、(3
8)、(41)、(43)、(44)、(48)、(4
9)、(53)、(56)、(57)、(58)、(5
9)、(61)、(62)、(63)、(64)、(6
7)、(70)、(71)、(72)、(73)、(7
4)、(75)、(76)、(78)、(79)、(8
0)、(84)、(88)、(89)、(90)、(9
1)、(92)、(94)、(95)、(99)、(1
01)、(102)、(104)、(105)、(10
7)、(108)、(109)、(110)、(11
1)、(112)、(113)、(114)、(11
5)、(116)または(117)の化合物であり、中
でも、(5)(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒ
ドロキシエチル]−2−[(2S,4S)−2−[(1
−ヒドロキシ−2−N−メチルアミノ)エチル]ピロリ
ジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸、(6)(5R,6S)−2−[(2S,
4S)−2−[(1−クロロ−2−N−エチルアミノ)
エチル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)
−1−ヒドロキシエチル]−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボン酸、(9)(5R,6S)−2−[(2
S,4S)−2−(1−アミノメチル−2−カルバモイ
ルエチル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1
R)−1−ヒドロキシエチル]−1−カルバペン−2−
エム−3−カルボン酸、(12)(5R,6S)−2−
[(2S,4S)−2−[(1−アミノ−1,1−ジメ
チル)メチル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−
[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−カルバペン
−2−エム−3−カルボン酸、(14)(1R,5S,
6S)−2−[(2S,4S)−2−(1−アミノ−1
−シアノメチル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−
[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1
−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(16)
(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
[(2−アミノ−1−ヒドロキシ)エチル]ピロリジン
−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエ
チル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−
カルボン酸、(17)(1R,5S,6S)−6−
[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−[(2S,
4S)−2−[(1−ヒドロキシ−2−メチルアミノ)
エチル]ピロリジン−4−イルチオ]−1−メチル−1
−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(18)
(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
[(2−エチルアミノ−1−ヒドロキシ)エチル]ピロ
リジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボン酸、(19)(1R,5S,6S)−2
−[(2S,4S)−2−[(2−N,N−ジメチルア
ミノ−1−ヒドロキシ)エチル]ピロリジン−4−イル
チオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1
−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
酸、(20)(1R,5S,6S)−6−[(1R)−
1−ヒドロキシエチル]−2−[(2S,4S)−2−
[(1−ヒドロキシ−2−N,N,N−トリメチルアン
モニオ)エチル]ピロリジン−4−イルチオ]−1−メ
チル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラー
ト、(22)(1R,5S,6S)−2−[(2S,4
S)−2−[(1−クロロ−2−N−メチルアミノ)エ
チル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−
1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン
−2−エム−3−カルボン酸、(25)(1R,5S,
6S)−2−[(2S,4S)−2−(1−アセトアミ
ド−2−アミノエチル)ピロリジン−4−イルチオ]−
6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル
−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(2
6)(1R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒド
ロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−
2−(1−メタンスルホニルアミド−2−アミノエチ
ル)ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2
−エム−3−カルボン酸、(27)(1R,5S,6
S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−
メチル−2−[(2S,4S)−2−[(2−N−メチ
ルアミノ−1−メタンスルホニルアミノ)エチル]ピロ
リジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−
3−カルボン酸、(28)(1R,5S,6S)−2−
[(2R,4S)−2−(2−アミノ−2−カルバモイ
ルエチル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1
R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カル
バペン−2−エム−3−カルボン酸、(30)(1R,
5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−(1−アミ
ノメチル−2−カルバモイルエチル)ピロリジン−4−
イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]
−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
ン酸、(31)(1R,5S,6S)−2−[(2S,
4S)−2−[(1−カルバモイルメチル−2−N−メ
チルアミノ)エチル]ピロリジン−4−イルチオ]−6
−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−
1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(32)
(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
[[1−(4−エチルピペラジン−1−イル)カルボニ
ルメチル−2−N−メチルアミノ]エチル]ピロリジン
−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエ
チル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−
カルボン酸、(35)(1R,5S,6S)−2−
[(2S,4S)−2−[(2−N,N−ジメチルアミ
ノ−1−モルホリノカルボニルメチル)エチル]ピロリ
ジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキ
シエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−
3−カルボン酸、(36)(1R,5S,6S)−6−
[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2
−[(2S,4S)−2−[[1−N−メチルアミノ−
1−(ピペラジン−1−イル)カルボニルメチル]メチ
ル]ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2
−エム−3−カルボン酸、(37)(1R,5S,6
S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−
メチル−2−[(2S,4S)−2−[(2−N−メチ
ルアミノ−1−スルファモイルアミノ)エチル]ピロリ
ジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸、(38)(1R,5S,6S)−2−
[(2S,4S)−2−[1,2−ビス(メチルアミ
ノ)エチル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1
R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カル
バペン−2−エム−3−カルボン酸、(48)(1R,
5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−[(2−ア
ミノ−2−メチル)プロピル]ピロリジン−4−イルチ
オ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−
メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(56)(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)
−2−[(3−アミノ−1−ヒドロキシ)プロピル]ピ
ロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒド
ロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボン酸、(57)(1R,5S,6S)−
6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−[(2
S,4S)−2−[(1−ヒドロキシ−3−N−メチル
アミノ)プロピル]ピロリジン−4−イルチオ]−1−
メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(58)(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)
−2−[(3−N,N−ジメチルアミノ−1−ヒドロキ
シ)プロピル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−
[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1
−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(59)
(1R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキ
シエチル]−2−[(2S,4S)−2−[(1−ヒド
ロキシ−3−N,N,N−トリメチルアンモニオ)プロ
ピル]ピロリジン−4−イルチオ]−1−メチル−1−
カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート、(6
2)(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2
−[(3−アミノ−2−ヒドロキシ)プロピル]ピロリ
ジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキ
シエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−
3−カルボン酸、(63)(1R,5S,6S)−2−
[(2S,4S)−2−[(2−ヒドロキシ−3−N−
メチルアミノ)プロピル]ピロリジン−4−イルチオ]
−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチ
ル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(6
4)(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2
−[(3−N,N−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシ)
プロピル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1
R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カル
バペン−2−エム−3−カルボン酸、(70)(1R,
5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−[(2−ア
ミノ−3−ヒドロキシ)プロピル]ピロリジン−4−イ
ルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−
1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
酸、(71)(1R,5S,6S)−2−[(2S,4
S)−2−[(3−ヒドロキシ−2−メチルアミノ)プ
ロピル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)
−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボン酸、(72)(1R,5
S,6S)−2−[(2S,4S)−2−[(2−ジメ
チルアミノ−3−ヒドロキシ)プロピル]ピロリジン−
4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボン酸、(73)(1R,5S,6S)−2−[(2
S,4S)−2−[(3−ヒドロキシ−2−N,N,N
−トリメチルアンモニウム)プロピル]ピロリジン−4
−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボキシラ−ト、(74)(1R,5S,6S)−2−
[(2S,4S)−2−[1,3−ビス(N−メチルア
ミノ)プロピル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−
[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1
−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(78)
(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
[[3−アミノ−1−(4−エチルピペラジン−1−イ
ル)カルボニル]プロピル]ピロリジン−4−イルチ
オ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−
メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(79)(1R,5S,6S)−6−[(1R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−[(3−N−メチルアミノ−1−モルホリノ
カルボニル)プロピル]ピロリジン−4−イルチオ]−
1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(80)
(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
(1,3−ジアミノプロピル)ピロリジン−4−イルチ
オ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−
メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(84)(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)
−2−[(3−アミノ−3−メチル)ブチル]ピロリジ
ン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸、(88)(1R,5S,6S)−2−
[(2R,4S)−2−[(3−アミノ−2,2−ジメ
チル)プロピル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−
[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1
−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(89)
(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
[(2,2−ジメチル−3−N−メチルアミノ)プロピ
ル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−
2−エム−3−カルボン酸、(92)(1R,5S,6
S)−2−[(2R,4S)−2−(3−アミノ−2−
メチルプロピル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−
[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1
−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(94)
(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
(3−メチルアミノブチル)ピロリジン−4−イルチ
オ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−
メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(104)(1R,5S,6S)−2−[(2S,4
S)−2−(2−フルオロ−3−N−メチルアミノプロ
ピル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−
1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン
−2−エム−3−カルボン酸、(107)(1R,5
S,6S)−2−[(2S,4S)−2−[(1−アミ
ノメチル−3−ヒドロキシ)プロピル]ピロリジン−4
−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボン酸、(108)(1R,5S,6S)−6−
[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−[(2S,
4S)−2−[[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−
メチルアミノ]エチル]ピロリジン−4−イルチオ]−
1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
酸、(111)(1R,5S,6S)−2−[(2S,
4S)−2−[[1−(2−クロロエチル)−2−メチ
ルアミノ]エチル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−
[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1
−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(114)
(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
[(1−アミノエチル−3−ヒドロキシ)プロピル]ピ
ロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒド
ロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボン酸、(115)(1R,5S,6S)
−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−
[(2S,4S)−2−[[1−(2−ヒドロキシエチ
ル)−3−N−メチルアミノ]プロピル]ピロリジン−
4−イルチオ]−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボン酸、(116)(1R,5S,6S)
−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−
[(2S,4S)−2−[[3−N,N−ジメチルアミ
ノ−1−(2−ヒドロキシエチル)]プロピル]ピロリ
ジン−4−イルチオ]−1−メチル−1−カルバペン−
2−エム−3−カルボン酸および(117)(1R,5
S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]
−2−[(2S,4S)−2−[[1−(2−ヒドロキ
シエチル)−3−トリメチルアンモニウム]プロピル]
ピロリジン−4−イルチオ]−1−メチル−1−カルバ
ペン−2−エム−3−カルボキシラートが好ましく、特
に、(57)(1R,5S,6S)−6−[(1R)−
1−ヒドロキシエチル]−2−[(2S,4S)−2−
[(1−ヒドロキシ−3−メチルアミノ)プロピル]ピ
ロリジン−4−イルチオ]−1−メチル−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボン酸が好ましい。
【0057】次に本発明化合物の製造法について説明す
る。一般式
【0058】
【化20】 [式中、R1は水素原子またはメチル基、R12は水素原
子または水酸基の保護基、R20は水素原子またはカルボ
キシル基の保護基を示す]で表される化合物に、不活性
有機溶媒中、塩基の存在下で活性化試薬を反応させて、
一般式
【0059】
【化21】 [式中、R1 、R12およびR20は前記の意味を有し、Y
は脱離基を示す]で表される反応性誘導体[II’]に
誘導する。
【0060】上記反応で使用される不活性有機溶媒とし
ては、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、塩
化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタ
ン、トリクロロエチレン、アセトン、酢酸エチル、アセ
トニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメ
チルりん酸トリアミドまたは上記溶媒の混合物が挙げら
れ、特にアセトニトリル、ベンゼンが好ましい。
【0061】反応で使用される塩基としては、例えばト
リメチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジイソプ
ロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−メチ
ルピロリジン、N−メチルピペリジン、N,N−ジメチ
ルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウ
ンデカ−7−エン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ
[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)等の第3級脂
肪族アミン;例えばピリジン、4−N,N−ジメチルア
ミノピリジン、ピコリン、ルチジン、キノリン、イソキ
ノリン等の芳香族アミンが挙げられ、特にN,N−ジイ
ソプロピルエチルアミン、トリエチルアミンが好まし
い。
【0062】反応で使用される活性化試薬としては、例
えばトリフルオロ酢酸無水物、メタンスルホン酸無水
物、トリフルオロメタンスルホン酸無水物、p−トルエ
ンスルホン酸無水物等の酸無水物;例えばメタンスルホ
ニルクロリド、p−トルエンスルホニルクロリド、ジフ
ェニルクロロホスファート等の酸クロリドが挙げられ、
特にジフェニルクロロホスファートが好ましい。
【0063】一般式[II’]の基Yは脱離基を意味
し、例えばトリフルオロアセトキシ基、メタンスルホニ
ルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、
p−トルエンスルホニルオキシ基、ジフェノキシホスホ
リルオキシ基等が挙げられ、特にジフェノキシホスホリ
ルオキシ基が好ましい。
【0064】反応は一般式[II]の化合物1モルに対
して、塩基1〜3モル、好ましくは1〜1.5モル、活
性化試薬1〜1.2モルが使用される。
【0065】反応は−40〜50℃、好ましくは−20
〜20℃の温度範囲で行い、通常0.5〜3時間で定量
的に完結する。
【0066】反応終了後、常法に従って処理して、一般
式[II]の反応性誘導体[II’]が定量的に得られ
る。
【0067】反応性誘導体[II’]と一般式
【0068】
【化22】 [R13は水素原子またはイミノ基の保護基、R30は水素
原子、ハロゲン原子、保護されていてもよい水酸基、低
級アルコキシ基、低級アルカノイルオキシ基、保護され
ていてもよいアミノ基もしくはN−低級アルキルアミノ
基、N,N−ジ低級アルキルアミノ基、低級アルカノイ
ルアミノ基、アロイルアミノ基、(低級アルキルスルホ
ニル)アミノ基、保護されていてもよいスルファモイル
アミノ基、シアノ基、ニトロ基、基:−COOR40(こ
こにおいて、R40は水素原子、低級アルキル基またはカ
ルボキシル基の保護基を示す)または基:−CON(R
50)R60(ここにおいて、R50およびR60は同一または
異なって、水素原子、低級アルキル基、アミノ基もしく
はイミノ基の保護基を示すか、または該低級アルキル基
が互いに結合して隣接する窒素原子と共に、アジリジニ
ル基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジル
基、保護されていてもよいピペラジニル基、4−低級ア
ルキルピペラジニル基およびモルホリノ基からなる群よ
り選ばれる複素環基を形成する)、Aは直鎖状または分
岐状の低級アルキレン基、X1は基:−N(R70)R80
(ここにおいて、R70およびR80は同一または異なっ
て、水素原子、低級アルキル基またはアミノ基もしくは
イミノ基の保護基を示す)または基:−N+(R9)(R
10)R11(ここにおいて、R9、R10およびR11は同一
または異なって、低級アルキル基を示す)を示す(但
し、Aが直鎖状の低級アルキレン基の場合、R30は水素
原子を示さない)]で表される化合物との反応は、前記
記載の不活性有機溶媒および塩基を用いて行われ、一般
【0069】
【化23】 [式中、R1、R12、R13、R20、R30、AおよびX1
前記の意味を有する]で表される化合物とする。
【0070】反応は、反応性誘導体[II’]1モルに
対して、塩基1〜2モル、好ましくは1〜1.5モル、
一般式[III]の化合物1〜1.2モルが使用され、
−40〜50℃、好ましくは−20〜20℃の温度範囲
で行われ、通常0.5〜3時間で完結する。
【0071】また、一般式[IV]の化合物は、一般式
[II]の化合物から、一段階で製造することもでき
る。即ち、一般式[II]の化合物から誘導した反応性
誘導体[II’]を単離することなく、同一反応系で一
般式[III]の化合物を反応させて、一般式[IV]
の化合物を効率よく製造することができる。一段階で行
う場合には、一般式[II]の化合物1モルに対して、
塩基2〜4モル、好ましくは2.5〜3.5モルを用い
る。
【0072】反応終了後、通常の処理を行い、一般式
[IV]で表される化合物の粗生成物を得、精製するこ
となく脱保護反応に付すことができるが、該粗生成物は
結晶化またはシリカゲル等によるカラムクロマトグラフ
ィーに付し、精製することが好ましい。
【0073】このようにして得られた一般式[IV]の
化合物から、必要に応じて、水酸基、アミノ基またはイ
ミノ基およびカルボキシル基の保護基の除去反応を適宜
組み合せて行うことにより、一般式[I]の化合物を製
造することができる。
【0074】保護基の除去はその種類により異なるが、
常法に従って、例えば加溶媒分解、化学的還元または水
素化により行われる。
【0075】前記一般式[IV]において、水酸基およ
び/またはアミノ基もしくはイミノ基の保護基が、例え
ばベンジルオキシカルボニル基、p−ニトロベンジルオ
キシカルボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基で
あり、カルボキシル基の保護基が、例えばベンジル基、
p−ニトロベンジル基、ベンズヒドリル基等のアラルキ
ル基である場合には、例えば酸化白金、白金線、白金黒
等の白金触媒;例えばパラジウム黒、酸化パラジウム、
パラジウム−炭素、水酸化パラジウム−炭素等のパラジ
ウム触媒を用いる接触水素化により保護基を除去するこ
とができる。
【0076】接触水素化反応に用いる溶媒としては、例
えばメタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、酢酸等またはこれらの有機溶媒と水あるいは
りん酸塩等の緩衝液との混合溶媒が挙げられる。
【0077】反応は、1〜4気圧の水素ガス気流下に0
〜50℃の温度範囲で、0.5〜4時間で完結する。
【0078】前記一般式[IV]において、水酸基およ
び/またはアミノ基もしくはイミノ基の保護基が、例え
ばアリルオキシカルボニル基であり、カルボキシル基の
保護基が、例えばアリル基である場合には、アリル基の
捕捉剤を含有する不活性有機溶媒中、有機可溶性のパラ
ジウム錯体触媒を反応させて保護基を除去することがで
きる[W.マッコムビ(McCombie)等の方法、
ザ ジャーナル オブオーガニック ケミストリー
(J.Org.Chem.)、第47巻、587〜59
0頁(1982年)およびF.グイベ(Guib▲e
▼)等の方法、同一文献、第52巻、4984〜499
3(1987年)参照]。
【0079】反応に用いる溶媒としては、例えば水、ア
セトン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、酢酸エチル、アセトニトリル、塩化メチレン、
クロロホルム等あるいはこれらの混合溶媒が挙げられ
る。
【0080】この反応に使用される好適なパラジウム化
合物錯体としては、例えばパラジウム−炭素、水酸化パ
ラジウム−炭素、塩化パラジウム(II)、酢酸パラジ
ウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)
パラジウム(0)、テトラキス(トリフェノキシホスフ
ィン)パラジウム(0)、テトラキス(トリエトキシホ
スフィン)パラジウム(0)、ビス[エチレンビス(ジ
フェニルホスフィン)]パラジウム(0)、テトラキス
[トリ(2−フリル)ホスフィン]パラジウム(0)、
ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)
クロリド、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム
(II) アセタート等が挙げられる。
【0081】アリル基の捕捉剤としては、例えばジメド
ン、ぎ酸、酢酸、ぎ酸アンモニウム、ぎ酸ナトリウム、
2−エチルヘキサン酸ナトリウム、2−エチルヘキサン
酸カリウム、ピロリジン、ピペリジン、水素化トリブチ
ルすず等を挙げることができる。
【0082】反応は、一般式[IV]の化合物1モルに
対して、触媒0.01〜0.5モル、捕捉剤1〜6モル
を使用し、−10〜50℃の温度範囲、好ましくは0〜
30℃の温度範囲で行われ、通常0.5〜3時間で完結
する。
【0083】また、前記一般式[IV]において、水酸
基および/またはアミノ基もしくはイミノ基の保護基が
o−ニトロベンジルオキシカルボニル基で、カルボキシ
ル基の保護基がo−ニトロベンジル基である場合には、
光反応によって保護基を除去することができる[アミッ
ト(Amit)等の方法、ザ ジャーナル オブ オー
ガニック ケミストリー(J.Org.Chem.)、
第39巻、192〜196(1974年)参照]。
【0084】保護基の除去反応の終了後、通常の処理法
により、例えばシリカゲルまたは吸着樹脂等を用いるカ
ラムクロマトグラフィーに付し、または凍結乾燥または
結晶化等の操作により、一般式[I]の化合物を単離す
ることができる。
【0085】尚、一般式[IV]の化合物の3位のカル
ボキシル基の保護基が、例えばアセトキシメチル基、ピ
バロイルオキシメチル基等の低級アルカノイルオキシア
ルキル基;例えばメトキシメチル基、インダニル基、フ
タリジル基等である場合、このようなエステルは生体内
で生理的に加水分解されるので、保護基を除去すること
なく、直接、ヒトまたは動物に投与することができる。
【0086】一般式[I]の化合物は、常法により医薬
として許容される塩またはエステルとすることができ
る。
【0087】また、一般式[II]の反応性誘導体[I
I’]と一般式[III]の化合物との反応において、
一般式[III]の化合物は、その官能基、例えばピロ
リジン環におけるイミノ基、ピロリジン骨格の2位側鎖
上の置換基として、例えばアミノ基、水酸基、スルファ
モイル基等を保護することなく、使用することができ
る。反応性誘導体[II’]と一般式[III]との反
応は、前記の反応条件と同様に行うことができる。
【0088】例えば、構造式
【0089】
【化24】 で表される化合物は、構造式
【0090】
【化25】 を得るための重要な原料化合物であり、このチオール化
合物と反応性誘導体[II’]とをカップリングさせた
後、反応溶液に例えばMOPS緩衝液等の緩衝液を加
え、温和な条件で接触水素化反応に付すことにより、目
的化合物を得ることができる。
【0091】一般式[III]の化合物の保護基は、適
宜選択することができるが、目的化合物を得るための脱
保護反応の収率をあげるためには、最小限の保護基を使
用することが好ましい。
【0092】一般式[II]で表される出発原料は、例
えばR1が水素原子である場合、ザルツマン(Salz
mann)等の方法[ジャーナル オブ ジ アメリカ
ンケミカル ソサエティ(J.Am.Chem.So
c.)、第102巻、6161〜6163頁(1981
年)参照];R1がメチル基である場合、シー(Shi
h)等の方法[ヘテロサイクルズ(Heterocyc
les)、第21巻、29〜40頁(1984年)参
照]またはそれらに準ずる方法に従い製造することがで
きる。
【0093】一般式[III]で表される出発原料は、
例えば以下の方法により合成することができる。
【0094】化合物の水酸基を常法により活性化した
後、チオ酢酸カリウム等のチオ酢酸塩を反応させて、ア
セチルチオ誘導体とし、次いでアルカリ加水分解また
は酸加水分解により一般式[III]で表されるチオー
ル誘導体を得ることができる。
【0095】
【化26】 [式中、R14は水素原子または水酸基の保護基、Zは塩
素原子、臭素原子、よう素原子、トリフルオロアセトキ
シ基、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタン
スルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基
からなる群より選ばれる脱離基、Acはアセチル基を示
し、R13、R30、AおよびX1は前記の意味を有する]
化合物の構造式を有する化合物群は、参考例に示した
製造法に準じて各々製造することができる。
【0096】本発明の化合物は、各種のグラム陽性菌お
よびグラム陰性菌に対して強い抗菌活性を示す。
【0097】本発明の化合物の有用性を具体的に示すた
めに、細菌に対する試験管内抗菌活性を下記の寒天平板
希釈法により測定した[日本化学療法学会標準法:ケモ
テラピー(Chemotherapy)、第29巻、7
6〜79頁(1981年)]。ミューラー ヒントン
ブロス(Mueller Hinton broth)
中で一夜培養した各試験菌株の一白金耳(接種菌量:1
6CFU/ml)をミューラー ヒントン アガー
(MH agar)に接種した。この培地には抗菌剤が
各濃度で含まれており、37℃で16時間培養した後、
最小発育阻止濃度(MIC:μg/ml)を測定した。
【0098】また、DHP−I感受性は、クロップ(K
ropp)等の方法[アンチミクロビアル アジェント
アンド ケモテラピィ(Antimicrob. A
gents Chemother.)、第22巻、62
〜70頁(1982年)]によって定量し、イミペネム
(=1.0)との割合で示されるが、数字が小さいほど
安定性が高い。
【0099】本発明化合物の最小発育阻止濃度およびD
HP−I感受性を、比較化合物としてイミペネム(im
ipenem)および参考例13の化合物を用いて測定
した。その結果を表1に示す。
【0100】
【表5】 本発明の化合物は、種々のグラム陽性菌およびグラム陰
性菌に対して優れた抗菌活性を有し、これら病原菌を起
炎菌とするヒトの細菌感染症の治療および予防のための
抗菌剤として有用な化合物である。本発明の抗菌剤に感
受性のある代表的な病原体としては、例えばスタフィロ
コッカス(Staphylococcus)属、エンテ
ロコッカス(Enterococcus)属、エシェリ
キア(Escherichia)属、エンテロバクター
(Enterobacter)属、クレブシェラ(Kl
ebsiella)属、セラチア(Serratia)
属、プロテウス(Proteus)属、シュードモナス
(Pseudomonas)属等の菌種を挙げることが
でき、特にメチシリン耐性スタフィロコッカス アウレ
ウス(Methicillin resistant
Staphylococcus aureus)および
チエナマイシン耐性シュードモナス アエルギノーサ
(thienamycin resistant Ps
eudomonas aeruginosa)に対して
優れた抗菌活性を示した。
【0101】本発明の化合物は、各々の化合物によって
異なるが、DHP−Iに対して極めて安定であり、かつ
物理化学的安定性および水に対する溶解性にも優れてい
る。
【0102】さらには、本発明化合物の特徴としては、
良好な血中濃度および尿中回収率を挙げることができ
る。実施例19の化合物を代表化合物として用いて、以
下のマウスにおける薬物動態試験を行った。
【0103】ddY系マウス(雄,4週令,20g)3
匹ずつのグループに、実施例19の化合物およびイミペ
ネムを20mg/kgずつ皮下投与した。試験中、3匹
の1グループを代謝ケージに入れ、糞との混合を避けて
尿を採取した。薬剤投与後、一定時間に血液および尿サ
ンプルを採取し、採取した血液は遠心分離により血漿と
して薬物濃度を測定し、微生物学的アッセイは、試験菌
としてBacillus subtilis ATCC
12432を用いて、標準ディスク拡散法により生物学
的活性を測定した。
【0104】
【表6】 皮下投与後のマウスにおける、実施例19の化合物およ
びイミペネムの薬物動態学的パラメーターおよび尿中回
収率を表2に示した。また第1図に示されるように、実
施例19の化合物(○)は、明らかにイミペネム(●)
より優れた薬物動態学的プロフィールを示した。実施例
19の化合物の血漿半減期(0.13hr)および血中
濃度−時間曲線下面積(AUC;13.8μg・hr/
ml)はイミペネムに比べて著しく優れていた。また本
発明化合物は、良好に尿中に回収され、実施例19の化
合物の尿中回収率62.5%はイミペネムの約3倍であ
った。
【0105】本発明化合物は、当分野で公知の固体また
は液体の賦形剤の担体と混合し、非経口投与、経口投
与、外部投与に適した医薬製剤の形で使用することがで
きる。主なものは、局所的または注射による非経口的
(静注または筋注)な投与である。医薬製剤としては、
例えば注射剤、シロップ剤、乳剤等の液剤;錠剤、カプ
セル剤、粒剤等の固形剤;軟膏、坐剤等の外用剤が挙げ
られる。これらの製剤には、必要に応じて塩基、助剤、
安定化剤、湿潤剤、乳化剤、吸収促進剤、界面活性剤等
の通常使用される添加剤が含まれていてもよい。
【0106】添加剤としては、例えば注射用蒸留水、リ
ンゲル液、グルコース、しょ糖シロップ、ゼラチン、食
用油、カカオ脂、エチレングリコール、しょ糖、とうも
ろこし澱粉、ステアリン酸マグネシウム、タルク等が挙
げられる。
【0107】投与量は、患者の症状、体重、年齢、性
別、投与形態、投与回数等によって異なるが、通常、成
人に対する好ましい日用量は有効成分約5〜50mg/
kg、子供に対する好ましい日用量は約5〜25mg/
kgの範囲にあり、1日当り1回または数回に分けて投
与するのが好ましい。
【0108】本発明の化合物は、必要に応じてシラスタ
チン[(Z)−7−(L−アミノ−2−カルボキシエチ
ルチオ)−2−(2,2−ジメチルシクロプロパンカル
ボキサミド)−2−ヘプテノイン酸ナトリウム]等のD
HP−I阻害剤[特開昭56−81518号公報、欧州
特許出願第28,778号、ジャーナル オブ メディ
シナル ケミストリー(J.Med.Chem.)、第
30巻、1074頁(1987年)]と組合せて投与す
ることもできる。
【0109】
【実施例】実施例および参考例を挙げて本発明を更に具
体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定さ
れるものではない。
【0110】実施例および参考例で用いたカラム用シリ
カゲルは、WakogelTM C−300(和光純薬)
を、逆相カラム用シリカゲルは、特に断らない限り、L
C−SORBTM SP−B−ODS(Chemco)を
用いた。高速液体クロマトグラフは、JASCO 80
0シリーズ(日本分光)を用いた。NMRスペクトル
は、重ジメチルスルホキシドまたは重クロロホルム溶液
で測定する場合には、内部基準としてテトラメチルシラ
ン(TMS)を用い、重水溶液で測定する場合には、内
部基準として2,2−ジメチル−2−シラペンタン−5
−スルホナート(DSS)を用い、XL−200(20
0MHz;Varian)型スペクトロメータを用いて
測定し、全δ値をppmで示した。
【0111】NMR測定における略号の意味を以下に示
す。 s:シングレット d:ダブレット t:トリプレット q:クワルテット ABq:AB型クワルテット dd:ダブル ダブレット m:マルチプレット br:ブロード J:カップリング定数 Hz:ヘルツ CDCl3:重クロロホルム D2O:重水 実施例および参考例における略号の意味を以下に示す。 Ac:アセチル基 Boc:tert−ブトキシカルボニル基 Bzl:ベンジル基 Et:エチル基 Ms:メタンスルホニル基 Me:メチル基 MOPS:3−モルホリノプロパンスルホナート PNB:p−ニトロベンジル基 PNZ:p−ニトロベンジルオキシカルボニル基 PMB:p−メトキシベンジル基 TBS:tert−ブチルジメチルシリル基 Tr:トリフェニルメチル基 Ts:p−トルエンスルホニル基 実施例1(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
(1−アミノメチル−2−カルバモイル)エチルピロリ
ジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキ
シエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−
3−カルボン酸 1)
【0112】
【化27】 参考例1−6)で得られた化合物(300mg,0.5
8mmol)をメタノール(50ml)に溶解し、1N
水酸化ナトリウム水溶液(0.58ml)を氷冷下加
え、室温にて1時間撹拌した。反応終了後、再び冷却
し、1N塩酸水溶液(0.64ml)を加え、減圧下濃
縮する。得られた残渣に酢酸エチル(50ml)を加
え、有機層を水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナ
トリウムにて乾燥後、減圧下濃縮し、(2S,4S)−
2−[2−カルバモイル−1−(p−ニトロベンジルオ
キシカルボニルアミノメチル)エチル]−4−メルカプ
ト−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロ
リジンの粗生成物(290mg)を得た。
【0113】IR(KBr)cm-1:3330,292
0,1700,1605,1520,1400,134
0 2)
【0114】
【化28】 p−ニトロベンンジル (1R,5S,6S)−2−ジ
フェノキシホスホリルオキシ−6−[(1R)−1−ヒ
ドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−
エム−3−カルボキシラート(344.8mg,0.5
8mmol)をアセトニトリル(12ml)に溶解し、
氷冷窒素気流下、N,N−ジイソプロピルエチルアミン
(0.1ml,0.58mmol)を加え、次いで、前
記の化合物(290mg)のアセトニトリル(5ml)
溶液を滴下した。5℃にて一夜撹拌後、反応液に酢酸エ
チル(100ml)を加えた。有機層を水、飽和食塩水
にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃
縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー[クロロホルム−メタノール(80:1)]にて
精製し、p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−
6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−[(2
S,4S)−2−[2−カルバモイル−1−(p−ニト
ロベンジルオキシカルボニルアミノメチル)エチル]−
N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジ
ン−4−イルチオ]−1−メチル−1−カルバペン−2
−エム−3−カルボキシラート(290mg,収率:6
1.2%)を得た。
【0115】IR(KBr)cm-1:3420,177
0,1700,1605,1520,1345 NMR(CDCl3)δ:1.28(3H,d,J=
8.0Hz),1.33(3H,d,J=7.0H
z),1.60(2H,br),1.90〜2.60
(5H,m),3.00〜3.60(4H,m),4.
00〜4.30(3H,m),5.20(4H,m),
5.50(2H,br),7.53(4H,d,J=
8.0Hz),7.64(2H,d,J=8.0H
z),8.20(4H,d,J=8.0Hz),8.2
2(2H,d,J=8.0Hz) 3)
【0116】
【化29】 10%パラジウム−炭素触媒(300mg)を0.1M
MOPS緩衝液(pH7.0,10ml)に懸濁し、
水素気流下、1時間撹拌した後、濾取し、水洗した。こ
の触媒を前記反応で得られた化合物(283mg,0.
35mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)−
0.1M MOPS緩衝液(pH7.0,10ml)溶
液に加え、常圧の水素気流下、室温で2時間撹拌した。
触媒を濾去し、減圧下、テトラヒドロフランを留去し、
残液を酢酸エチル、クロロホルムの順に洗浄し、少量の
不溶物を濾去した後、減圧下濃縮した。残液を逆相カラ
ムクロマトグラフィー(15%メタノール−水)で精製
し、凍結乾燥する事により、標記化合物(81.96m
g,収率:57.43%)を得た。
【0117】IR(KBr)cm-1:3400,175
0,1680,1590,1390,1280 NMR(D2O)δ:1.28(3H,d,J=8.0
Hz),1.33(3H,d,J=8.0Hz),1.
60(2H,m),2.00〜2.40(3H,m),
2.60〜3.50(4H,m),3.60〜4.30
(6H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液,pH7.
0):298nm(ε=8623) 実施例2(5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−(1−ア
ミノメチル−2−カルバモイル)エチルピロリジン−4
−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 1)
【0118】
【化30】 実施例1−1)の化合物(190mg,0.39mo
l)およびp−ニトロベンジル (5R,6S)−2−
ジフェノキシホスホリルオキシ−6−[(1R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−カルバペン−2−エム−3−
カルボキシラート(189.3mg,0.39mmo
l)を用いて、実施例1−2)と同様の方法で、p−ニ
トロベンジル (5R,6S)−6−[(1R)−1−
ヒドロキシエチル]−2−[(2S,4S)−2−[2
−カルバモイル−1−(p−ニトロベンジルオキシカル
ボニルアミノメチル)エチル]−N−(p−ニトロベン
ジルオキシカルボニル)ピロリジン−4−イルチオ]−
1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(1
64mg,収率:51.1%)を得た。
【0119】IR(KBr)cm-1:3400,177
0,1700,1520,1340 NMR(CDCl3)δ:1.38(3H,d,J=
8.0Hz),1.60(2H,br),1.90〜
2.60(5H,m),3.00〜3.60(4H,
m),4.00〜4.40(3H,m),5.30(4
H,m),5.55(2H,br),7.54(4H,
d,J=8.0Hz),7.66(2H,d,J=8.
0Hz),8.24(4H,d,J=8.0Hz),
8.28(2H,d,J=8.0Hz) 2)
【0120】
【化31】 前記反応で得られた化合物(120mg)を用いて、実
施例1−3)と同様の方法を行い、標記化合物(46.
68mg,収率:78.4%)を得た。
【0121】IR(KBr)cm-1:3420,176
0,1680,1600,1400,1200,105
0 NMR(D2O)δ:1.30(3H,d,J=8.0
Hz),1.70(2H,m),2.00〜2.40
(3H,m),2.50〜3.45(4H,m),3.
60〜4.30(6H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液,pH7.
0):299nm(ε=5250) 実施例3(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
(2−アミノ−2−カルバモイル)エチルピロリジン−
4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボン酸 1)
【0122】
【化32】 窒素気流下、氷冷下で、(2R,4S)−N−アリルオ
キシカルボニル−2−(2−アリルオキシカルボニルア
ミノ−2−カルバモイル)エチル−4−トリフェニルメ
チルチオピロリジン(120mg,0.2mmol,参
考例2の化合物)の塩化メチレン溶液(0.5ml)に
トリフルオロ酢酸(0.5ml)、次いでトリエチルシ
ラン(0.04ml,0.25mmol)を加え、同温
度で15分間撹拌した。減圧下で溶媒留去した後、残渣
に酢酸エチル(30ml)を加え、1Mりん酸緩衝液
(pH5.5)、水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。減圧下に溶媒留去した後、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノー
ル)に付しチオール体を得た。
【0123】アリル (1R,5S,6S)−2−ジフ
ェノキシホスホリルオキシ−6−[(1R)−1−ヒド
ロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボキシラート(90mg,0.18mmo
l)およびチオール体を用いて、実施例1−2)と同様
の反応を行い、アリル (1R,5S,6S)−2−
[(2R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−
(2−アリルオキシカルボニルアミノ−2−カルバモイ
ル)エチルピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1
R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カル
バペン−2−エム−3−カルボキシラート(70mg,
収率:69%)を得た。
【0124】IR(KBr)cm-1:3420,297
0,1775,1790,1540,1445,141
0,1325,1275,1205,1135,104
5,770 NMR(CDCl3)δ:1.25(3H,d,J=
7.0Hz),1.36(3H,d,J=7.0H
z),1.55〜1.80(1H,m),1.80〜
2.10(1H,m),2.15〜2.55(2H,
m),2.55〜2.75(2H,m),3.10〜
3.55(3H,m),3.55〜3.80(2H,
m),3.90〜4.40(5H,m),4.40〜
4.90(6H,m),5.00〜5.60(6H,
m),5.60〜5.80(1H,m),5.80〜
6.20(3H,m) 2)
【0125】
【化33】 窒素気流下、氷冷下で、前記反応で得られた化合物(6
0mg,0.099mmol)の塩化メチレン溶液(1
ml)に水(0.01ml,0.553mmol)、ビ
ス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド
(3mg,0.0043mmol)を加え、水素化トリ
ブチルスズ(0.18ml,0.669mmol)を一
度に加え、同温度で5分間、室温で30分間撹拌した。
反応液に塩化メチレン(10ml)を加え、水で抽出し
た(10ml×3)。水層を合わせ、塩化メチレン、酢
酸エチルの順に洗浄した。減圧下で濃縮し、残液を逆相
カラムクロマトグラフィー(0〜15%メタノール−
水)で精製し、凍結乾燥を行い、標記化合物(11m
g,収率:28%)を得た。
【0126】IR(KBr)cm-1:3430,175
0,1675,1605,1445,1380 NMR(D2O)δ:1.17(3H,d,J=8.0
Hz),1.24(3H,d,J=7.0Hz),1.
50〜1.80(1H,m),1.80〜2.20(2
H,m),2.55〜2.85(1H,m),2.85
〜3.20(1H,m),3.20〜4.10(5H,
m),4.10〜4.30(2H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液,pH7.
0):299nm(ε=9320) 実施例4(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
(1−アセトアミド−2−アミノ)エチルピロリジン−
4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボン酸 1)
【0127】
【化34】 (2S,4S)−4−アセチルチオ−N−アリルオキシ
カルボニル−2−(1−アセトアミド−2−アリルオキ
シカルボニルアミノ)エチルピロリジン(100mg,
0.26mmol,参考例3の化合物)のメタノール溶
液(2.0ml)に、氷冷下、2N水酸化ナトリウム水
溶液(0.18ml,0.36mmol)を加え、1時
間撹拌した。反応液に6N塩酸(0.06ml,0.3
6mmol)を加え、次に塩化メチレンで希釈し、飽和
食塩水で洗浄した。有機層を乾燥(MgSO4)し、減
圧下濃縮して、(2S,4S)−2−(1−アセトアミ
ド−2−アリルオキシカルボニルアミノ)エチル−N−
アリルオキシカルボニル−4−メルカプトピロリジンを
得た。
【0128】この化合物と、アリル (1R,5S,6
S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−[(1
R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カル
バペン−2−エム−3−カルボキシラート(182m
g,0.36mmol)のアセトニトリル溶液(2.0
ml)に、−10℃にてジイソプロピルエチルアミン
(63μl,0.36mmol)を加え、同温で6時間
撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和重曹水で
洗浄後、乾燥(MgSO4)、減圧濃縮した。得られた
残渣を分取薄層クロマトグラフィー(E.Merck
Art5717,2.0mm,10×20cm,酢酸エ
チル)に付し、アリル (1R,5S,6S)−2−
[(2S,4S)−2−(1−アセトアミド−2−アリ
ルオキシカルボニルアミノ)エチルピロリジン−4−イ
ルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−
1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキ
シラート(105mg,収率:65%)を得た。
【0129】NMR(CDCl3)δ:1.26(3
H,d,J=8.0Hz),1.34(3H,d,J=
8.0Hz),1.96(3H,s),4.60(6
H,m),5.10〜5.60(6H,m),5.80
〜6.10(3H,m) 2)
【0130】
【化35】 上記化合物(115mg,0.17mmol)、水(2
0ml)およびビストリフェニルホスフィンパラジウム
(II)クロリド(2.2mg,0.003mmol)
の混合物に窒素気流下、水素化トリブチルスズ(0.2
6ml,1.02mmol)を氷冷下加えた。室温にて
1時間撹拌した後、反応混合物に水(10ml)および
クロロホルム(10ml)を加え、更に激しく撹拌し
た。水層をとり、有機層を更に水(10ml)で抽出し
たものと合せてから、クロロホルム(10ml)で洗浄
した。減圧下濃縮し、ODSカラムクロマトグラフィー
(YMC・GELTM,AQ−120−S50,20m
l,20%メタノール水溶液)に付し、凍結乾燥の後、
標記化合物(19mg,収率:27%)を得た。
【0131】NMR(D2O)δ:1.12(3H,
d,J=6.0Hz),1.22(3H,d,J=6.
0Hz),1.38(2H,m),2.06(3H,
s),2.46(1H,m),2.80〜3.46(6
H,m),3.78(1H,m),4.22(3H,
m) UV λmax(H2O):301nm(ε=8668) 実施例5ナトリウム (1R,5S,6S)−6−[(1R)−
1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,
4S)−2−(1−メタンスルホニルアミド−2−アミ
ノ)エチルピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボキシラート 1)
【0132】
【化36】 (2S,4S)−4−メルカプト−N−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−[1−メタンスルホニ
ルアミド−2−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル
アミノ)エチル]ピロリジン(253mg,0.42m
mol,参考例4の化合物)およびp−ニトロベンジル
(1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホスホリル
オキシ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1
−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシ
ラート(226mg,0.38mmol)のアセトニト
リル溶液(5.0ml)に、氷冷下、ジイソプロピルエ
チルアミン(74μl,0.42mmol)を加え、1
時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈後、飽和重曹
水で洗浄し、乾燥(MgSO4)、濃縮後、シリカゲル
カラムクロマトグラフィー(30ml,5%メタノール
−酢酸エチル)に付し、p−ニトロベンジル (1R,
5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−[1−メタ
ンスルホニルアミド−2−(p−ニトロベンジルオキシ
カルボニルアミノ)エチル]ピロリジン−4−イルチ
オ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−
メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラ
ート(240mg,収率:61%)を得た。
【0133】NMR(CDCl3)δ:1.28(3
H,d,J=6.0Hz),1.38(3H,d,J=
6.0Hz),2.86(3H,s),5.24(4
H,brs),5.28(1H,d,J=12.0H
z),5.50(1H,d,J=12.0Hz),7.
56(4H,m),7.68(2H,d,J=10.0
Hz),8.24(6H,m) 2)
【0134】
【化37】 前記反応で得られた化合物(240mg,0.26mm
ol)を用いて、実施例1−3)と同様の反応を行い、
標記化合物(46mg,収率:39%)を得た。
【0135】NMR(D2O)δ:1.18(3H,
d,J=6.0Hz),1.28(3H,d,J=6.
0Hz),3.16(3H,s) UV λmax(H2O):300nm(ε=6164) 実施例6(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
(1−アミノ−1−シアノ)メチルピロリジン−4−イ
ルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−
1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
1)
【0136】
【化38】 (2S,4R)−4−アセチルチオ−2−(1−シアノ
−1−p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)メ
チル−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピ
ロリジン(88.1mg,0.158mmol,参考例
5の化合物)を用い、実施例1−1)と同様の反応を行
い、粗(2S,4R)−2−(1−シアノ−1−p−ニ
トロベンジルオキシカルボニルアミノメチル)−4−メ
ルカプト−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)ピロリジンを得た。この化合物およびp−ニトロベ
ンジル (1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホス
ホリルオキシ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボキシラート(93mg,0.158mmol)を用
い、実施例1−2)と同様にして、p−ニトロベンジル
(1R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロ
キシエチル]−2−[(2S,4R)−N−(p−ニト
ロベンジルキシカルボニル)−2−(1−シアノ−1−
p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノメチル)ピ
ロリジン−4−イルチオ]−1−メチル−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボキシラート(103.8m
g,収率:76.4%)を得た。
【0137】IR(KBr)cm-1:3400,176
0,1700 NMR(CDCl3)δ:1.21(3H,d,J=
7.0Hz),1.30(3H,d,J=7.0H
z),1.90〜2.10(2H,m),2.80〜
3.50(4H,m),4.20(2H,m),2.1
6(2H,s),5.12および5.42(2H,それ
ぞれABq J=13.0Hz),5.58(1H,
m),7.42(2H,d,J=8.0Hz),7.5
8(2H,d,J=8.0Hz),8.12(4H,
d,J=8.0Hz) 2)
【0138】
【化39】 前記反応で得られた化合物(103.8mg,0.12
1mmol)、テトラヒドロフラン(5ml)および
0.1M MOPS緩衝液(pH7.0,5ml)の混
合液に10%パラジウム−炭素触媒(50mg)を用
い、実施例1−3)と同様にして、標記化合物(18.
2mg,収率:41.1%)を得た。
【0139】IR(KBr)cm-1:3400,225
0,1760,1600,1400 NMR(CDCl3)δ:1.21(3H,d,J=
7.0Hz),1.29(3H,d,J=7.0H
z),1.85(1H,m),2.65(1H,m),
3.05(1H,m),3.10(1H,m),3.4
0(3H,m),4.05(1H,m),4.25(2
H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液,pH7.
0):301nm(ε=8400) 実施例7(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
(3−アミノ−2−メチル)プロピルピロリジン−4−
イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]
−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
ン酸 ジアステレオマーA 1)
【0140】
【化40】 (2R,4S)−4−アセチルチオ−2−[(2−メチ
ル−3−p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)
プロピル]−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)ピロリジン(590mg,1.03mmol,参考
例6の化合物)およびp−ニトロベンジル (1R,5
S,6S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−
[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1
−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(61
0mg,1.03mmol)を用いて、実施例1−1)
および1−2)と同様の反応を行い、シリカゲルカラム
クロマトグラフィー(塩化メチレン−酢酸エチル)で分
離して、p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−
6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル
−2−[(2R,4S)−2−[2−メチル−3−(p
−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピル]
−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリ
ジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボキシラート ジアステレオマーA(120m
g,収率:13%,極性の低い化合物)およびジアステ
オマーB(130mg,収率:14%)を得た。
【0141】ジアステレオマーA: IR(KBr)cm-1:3420,1770,170
5,1520,1345,1210,1110 NMR(CDCl3)δ:0.96(3H,m),1.
28(3H,d,J=7.0Hz),1.37(3H,
d,J=7.0Hz),1.40〜2.40(6H,
m),2.40〜2.70(1H,m),2.90〜
3.90(6H,m),3.90〜4.55(4H,
m),5.10〜5.55(7H,m),7.52(4
H,d,J=7.0Hz),7.66(2H,d,J=
9.0Hz),8.23(6H,m) ジアステレオマーB: IR(KBr)cm-1:3410,1770,170
0,1520,1345,1205,1135 NMR(CDCl3)δ:0.96(3H,m),1.
28(3H,d,J=8.0Hz),1.37(3H,
d,J=7.0Hz),1.55〜2.20(6H,
m),2.50〜2.80(1H,m),2.80〜
3.80(5H,m),3.80〜4.40(4H,
m),4.80〜5.60(7H,m),7.52(4
H,d,J=8.0Hz),7.67(2H,d,J=
9.0Hz),8.26(6H,m) 2)
【0142】
【化41】 前記反応で得られた化合物(ジアステレオマーA,12
0mg,0.137mmol)を用いて、実施例1−
3)と同様の反応を行い、標記化合物(8mg,収率:
15%)を得た。
【0143】IR(KBr)cm-1:3400,296
0,1755,1590,1395 NMR(D2O)δ:0.92(3H,d,J=7.0
Hz),1.12(3H,d,J=7.0Hz),1.
20(3H,d,J=7.0Hz),1.40〜2.0
0(5H,m),2.50〜3.00(3H,m),
3.10〜3.40(3H,m),3.60〜3.80
(2H,m),4.00〜4.20(2H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液,pH7.
0):298nm(ε=5950) 実施例8(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
[(3−アミノ−2−メチル)プロピル]ピロリジン−
4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボン酸 ジアステレオマーB
【0144】
【化42】 p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−6−
[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2
−[(2R,4S)−2−[2−メチル−3−(p−ニ
トロベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピル]−N
−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン
−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボキシラート ジアステレオマーB[130mg,
0.148mmol,実施例7−1)の化合物]を用い
て、実施例1−3)と同様の反応を行い、標記化合物
(21mg,収率:37%)を得た。
【0145】IR(KBr)cm-1:3400,175
5,1585,1390 NMR(D2O)δ:0.98(3H,d,J=6.0
Hz),1.15(3H,d,J=7.0Hz),1.
23(3H,d,J=7.0Hz),1.30〜2.0
0(5H,m),2.50〜3.00(3H,m),
3.00〜3.60(3H,m),3.65〜3.90
(2H,m),4.10〜4.25(2H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液,pH7.
0):298nm(ε=7250) 実施例9(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
[(3−アミノ−1−ヒドロキシ)プロピル]ピロリジ
ン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸 ジアステレオマーA 1)
【0146】
【化43】 (2S,4S)−4−アセチルチオ−N−(p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)−2−[(3−p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニルアミノ−1−ヒドロキシ)プ
ロピル]ピロリジン ジアステレオマーB[259m
g,0.45mmol,参考例7−6)の化合物]およ
びp−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−ジ
フェノキシホスホリルオキシ−6−[(1R)−1−ヒ
ドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−
エム−3−カルボキシラート(267mg,0.450
mmol)を用いて、実施例1−1)および1−2)と
同様の反応を行い、p−ニトロベンジル (1R,5
S,6S)−2−[(2S,4S)−N−p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル−2−[(3−p−ニトロベン
ジルオキシカルボニルアミノ−1−ヒドロキシ)プロピ
ル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−
2−エム−3−カルボキシラート ジアステレオマーA
(271mg,収率:68%)を得た。
【0147】IR(KBr)cm-1:3400,177
0,1700,1600,1520,1350 NMR(CDCl3)δ:1.26(3H,d,J=
4.0Hz),1.37(3H,d,J=4.0H
z),1.44〜1.82(2H,m),2.20〜
2.70(2H,m),3.00〜3.70(6H,
m),3.84(1H,m),3.94〜4.35(4
H,m),5.00〜5.30(5H,m),5.54
(1H,d,J=7.0Hz),7.51(2H,d,
J=5.0Hz),7.52(2H,d,J=5.0H
z),7.65(2H,d,J=5.0Hz),8.1
9(2H,d,J=5.0Hz),8.20(2H,
d,J=5.0Hz),8.21(2H,d,J=5.
0Hz) 2)
【0148】
【化44】 10%パラジウム−炭素触媒(135mg)を0.1M
MOPS緩衝液(pH7.0,10ml)に懸濁し、
水素気流下、30分間撹拌した。触媒を濾取し、水洗し
た。
【0149】この触媒を前記反応で得られた化合物(2
70mg,0.307mmol)のテトラヒドロフラン
(30ml)−0.1M MOPS緩衝液(pH7.
0,30ml)溶液に加え、常圧の水素気流下、室温で
2時間撹拌した。触媒を濾去し、減圧下で濃縮し(約1
0ml)不溶物を濾別し、更に濾液を濃縮した(約5m
l)。濾液のpHを炭酸水素ナトリウムにより8.0と
し、非イオン吸着樹脂(ダイヤイオンTMHP−20S
S、5〜10%メタノール−水)で精製し、凍結乾燥を
行い、標記化合物(35mg,30%)を得た。
【0150】IR(KBr)cm-1:3400,295
0,1760,1730,1600,1400 NMR(D2O)δ:1.16(3H,d,J=5.0
Hz),1.24(3H,d,J=5.0Hz),1.
60〜1.94(2H,m),2.24〜2.64(2
H,m),2.74〜3.00(2H,m),3.00
〜3.25(3H,m),3.25〜3.44(2H,
m),3.64〜3.83(2H,m),4.06〜
4.30(2H,m) UV λmax(0.1M MOPS緩衝液,pH7.
0):297nm(ε=4870) 実施例10(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
[(3−アミノ−1−ヒドロキシ)プロピル]ピロリジ
ン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボン酸 ジアステレオマーB 1)
【0151】
【化45】 (2S,4S)−4−アセチルチオ−N−p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル−2−[(3−p−ニトロベン
ジルオキシカルボニルアミノ−1−ヒドロキシ)プロピ
ル]ピロリジン ジアステレオマーA[357mg,
0.62mmol,参考例7−6)の化合物]およびp
−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−ジフェ
ノキシホスホリルオキシ−6−[(1R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボキシラート(369mg,0.620mm
ol)を用いて、実施例1−1)および1−2)と同様
の反応を行い、p−ニトロベンジル (1R,5S,6
S)−2−[(2S,4S)−N−p−ニトロベンジル
オキシカルボニル−2−[(3−p−ニトロベンジルオ
キシカルボニルアミノ−1−ヒドロキシ)プロピル]ピ
ロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒド
ロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボキシラート ジアステレオマーB(36
4mg,収率:67%)を得た。
【0152】IR(KBr)cm-1:3400,177
0,1700,1600,1520,1340 NMR(CDCl3)δ:1.26(3H,d,J=
4.0Hz),1.34(3H,d,J=4.0H
z),1.40〜1.80(2H,m),2.26〜
2.50(2H,m),3.10〜3.70(6H,
m),3.90〜4.36(5H,m),5.04〜
5.30(5H,m),5.50(1H,d,J=7.
0Hz),7.48(2H,d,J=5.0Hz),
7.49(2H,d,J=5.0Hz),7.65(2
H,d,J=5.0Hz),8.18(2H,d,J=
5.0Hz),8.19(2H,d,J=5.0H
z),8.20(2H,d,J=5.0Hz) 2)
【0153】
【化46】 前記反応で得られた化合物(363mg,0.413m
mol)を用いて、実施例9と同様の反応を行い、標記
化合物(50mg,31%)を得た。
【0154】IR(KBr)cm-1:3400,296
0,1760,1730,1600,1400 NMR(D2O)δ:1.18(3H,d,J=5.0
Hz),1.26(3H,d,J=5.0Hz),1.
40〜2.10(3H,m),2.44(1H,m),
2.92(1H,m),3.00〜3.30(4H,
m),3.30〜3.46(2H,m),3.68〜
3.86(2H,m),4.12〜4.30(2H,
m) UV λmax(0.1M MOPS緩衝液,pH7.
0):298nm(ε=5730) 実施例11(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
(1,3−ジアミノプロピル)ピロリジン−4−イルチ
オ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−
メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸
2塩酸塩 1)
【0155】
【化47】 (2S,4S)−4−アセチルチオ−N−p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル−2−(1,3−ジアジドプロ
ピル)ピロリジン(560mg,1.25mmol,参
考例8の化合物)およびp−ニトロベンジル (1R,
5S,6S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6
−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−
1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(7
43mg,1.25mmol)を用いて、実施例1−
1)および1−2)と同様の反応を行い、p−ニトロベ
ンジル (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)
−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニル−2−
(1,3−ジアジドプロピル)ピロリジン−4−イルチ
オ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−
メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラ
ート(889mg,収率:95%)を得た。
【0156】IR(KBr)cm-1:3450,210
0,1770,1700,1600,1520,134
0 NMR(CDCl3)δ:1.25(3H,d,J=
6.0Hz),1.34(3H,d,J=6.0H
z),1.42〜1.84(2H,m),1.98(1
H,m),2.34(1H,m),2.48〜3.10
(2H,m),3.10〜3.72(5H,m),3.
82〜4.52(4H,m),5.13(1H,d,J
=12.0Hz),5.22(1H,d,J=12.0
Hz),5.36(1H,d,J=12.0Hz),
5.52(1H,d,J=12.0Hz) 2)
【0157】
【化48】 前記反応で得られた化合物(336mg,0.448m
mol)を用いて、実施例9と同様の反応を行い、塩酸
でpH6.5に合わせて凍結乾燥して、標記化合物(1
6mg,収率:8%)を得た。
【0158】IR(KBr)cm-1:3400,295
0,1750,1730,1600,1400 NMR(D2O)δ:1.11(3H,d,J=6.0
Hz),1.17(3H,d,J=6.0Hz),1.
50〜2.14(3H,m),2.50(1H,m),
2.80〜3.14(2H,m),3.20〜3.38
(2H,m),3.40〜3.92(5H,m),4.
04〜4.30(2H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液,pH7.
0):298nm(ε=4894) 実施例12(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
[(2−アミノ−1−ヒドロキシ)エチル]ピロリジン
−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエ
チル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−
カルボン酸 1塩酸塩 ジアステレオマーA 1)
【0159】
【化49】 (2S,4S)−4−アセチルチオ−N−アリルオキシ
カルボニル−2−(2−アリルオキシカルボニルアミノ
−1−ヒドロキシ)エチルピロリジン ジアステレオマ
ーB(165mg,0.368mmol,参考例9の化
合物)およびアリル (1R,5S,6S)−2−ジフ
ェノキシホスホリルオキシ−6−[(1R)−1−ヒド
ロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボキシラート(184mg,0.368m
mol)を用いて、実施例1−1)および1−2)と同
様の反応を行い、アリル (1R,5S,6S)−2−
[(2S,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−
(2−アリルオキシカルボニルアミノ−1−ヒドロキ
シ)エチルピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1
R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カル
バペン−2−エム−3−カルボキシラート ジアステレ
オマーB(105mg,収率:50%)を得た。
【0160】IR(KBr)cm-1:3400,295
0,1770,1700,1650,1540,141
0 NMR(CDCl3)δ:1.27(3H,d,J=
6.0Hz),1.35(3H,d,J=6.0H
z),2.08(1H,m),2.45(1H,m),
2.71〜3.72(7H,m),3.83〜4.39
(4H,m),4.45〜4.90(6H,m),5.
09〜5.55(6H,m),5.80〜6.09(3
H,m) 2)
【0161】
【化50】 前記反応で得られた化合物(105mg,0.181m
mol)を用いて、実施例3−2)と同様の反応を行
い、塩酸でpH6.8に合わせて凍結乾燥して、標記化
合物(11mg,収率:15%)を得た。
【0162】IR(KBr)cm-1:3400,295
0,1750,1730,1600,1390 NMR(D2O)δ:1.12(3H,d,J=7.0
Hz),1.18(3H,d,J=7.0Hz),1.
70(1H,m),2.48(1H,m),2.90
(1H,m),3.00〜3.68(6H,m),3.
83(1H,m),3.96〜4.24(3H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液,pH7.
0):300nm(ε=4760) 実施例13(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
[(2−アミノ−1−ヒドロキシ)エチル]ピロリジン
−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエ
チル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−
カルボン酸 1塩酸塩 ジアステレオマーB 1)
【0163】
【化51】 (2S,4S)−4−アセチルチオ−N−アリルオキシ
カルボニル−2−(2−アリルオキシカルボニルアミノ
−1−ヒドロキシ)エチルピロリジン ジアステレオマ
ーA(183mg,0.491mmol,参考例9の化
合物)およびアリル (1R,5S,6S)−2−ジフ
ェノキシホスホリルオキシ−6−[(1R)−1−ヒド
ロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボキシラート(245mg,0.491m
mol)を用いて、実施例1−1)および1−2)と同
様の反応を行い、アリル (1R,5S,6S)−2−
[(2S,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−
(2−アリルオキシカルボニルアミノ−1−ヒドロキ
シ)エチルピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1
R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カル
バペン−2−エム−3−カルボキシラート ジアステレ
オマーA(164mg,収率:58%)を得た。
【0164】IR(KBr)cm-1:3400,295
0,1780,1700,1650,1540,141
0 NMR(CDCl3)δ:1.26(3H,d,J=
7.0Hz),1.34(3H,d,J=7.0H
z),1.82(1H,m),2.60(1H,m),
3.00〜3.62(7H,m),3.78(1H,
m),3.94〜4.36(3H,m),4.46〜
4.92(6H,m),5.16〜5.68(6H,
m),5.76〜6.14(3H,m) 2)
【0165】
【化52】 前記反応で得られた化合物(164mg,0.283m
mol)を用いて、実施例3−2)と同様の反応を行
い、塩酸でpH6.8に合わせて凍結乾燥して、標記化
合物(10mg,収率:8%)を得た。
【0166】IR(KBr)cm-1:3400,295
0,1740,1730,1600,1390 NMR(D2O)δ:1.12(3H,d,J=7.0
Hz),1.19(3H,d,J=7.0Hz),1.
60(1H,m),2.52(1H,m),2.92
(1H,m),3.08〜3.70(6H,m),3.
80〜4.06(2H,m),4.08〜4.20(2
H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液,pH7.
0):299nm(ε=5390) 実施例14(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
[(3−アミノ−2,2−ジメチル)プロピル]ピロリ
ジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキ
シエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−
3−カルボン酸 1)
【0167】
【化53】 (2R,4S)−4−アセチルチオ−2−[2,2−ジ
メチル−3−(p−ニトロベンジルオキシカルボニルア
ミノ)プロピル]−N−p−ニトロベンジルオキシカル
ボニルピロリジン(290mg,0.493mmol,
参考例10の化合物)およびp−ニトロベンジル (1
R,5S,6S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ
−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチ
ル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート
(300mg,0.505mmol)を用いて、実施例
1−1)および1−2)と同様の反応を行い、p−ニト
ロベンジル (1R,5S,6S)−2−[(2R,4
S)−2−[(2,2−ジメチル−3−p−ニトロベン
ジルオキシカルボニルアミノ)プロピル]−N−p−ニ
トロベンジルオキシカルボニルピロリジン−4−イルチ
オ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−
メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラ
ート(350mg,収率:80%)を得た。
【0168】IR(KBr)cm-1:3420,296
0,1775,1700,1605,1520,140
0,1345,1205,1140,1105,85
0,735 NMR(CDCl3)δ:0.90(6H,s),1.
28(3H,d,J=7.0Hz),1.37(3H,
d,J=6.0Hz),1.50〜1.90(4H,
m),2.70(1H,m),3.00(1H,m),
3.10〜3.65(4H,m),3.66(1H,
m),4.27(2H,m),3.92(2H,m),
5.10〜5.60(6H,m),6.48(1H,
m),7.52(4H,m),7.66(2H,d,J
=8.0Hz),8.22(6H,m) 2)
【0169】
【化54】 前記反応で得られた化合物(320mg,0.359m
mol)を用いて、実施例1−3)と同様の反応を行
い、標記化合物(53mg,収率:37%)を得た。
【0170】IR(KBr)cm-1:3420,296
0,1750,1590,1380,1255 NMR(D2O)δ:0.96および0.98(6H,
それぞれs),1.16(3H,d,J=7.0H
z),1.24(3H,d,J=7.0Hz),1.6
5(2H,d,J=6.0Hz),2.56(1H,
m),2.77(2H,s),2.96(1H,m),
3.10〜3.65(4H,m),3.65〜3.80
(2H,m),4.10〜4.30(2H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液,pH7.
0):298nm(ε=6830) 実施例15(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
[(2,2−ジメチル−3−N−メチルアミノ)プロピ
ル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−
2−エム−3−カルボン酸 1)
【0171】
【化55】 (2R,4S)−4−アセチルチオ−2−[(2,2−
ジメチル−3−N−メチル−N−p−ニトロベンジルオ
キシカルボニルアミノ)プロピル]−N−p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニルピロリジン(310mg,0.
514mmol,参考例11の化合物)およびp−ニト
ロベンジル (1R,5S,6S)−2−ジフェノキシ
ホスホリルオキシ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエ
チル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−
カルボキシラート(310mg,0.521mmol)
を用いて、実施例1−1)および1−2)と同様の反応
を行い、p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−
2−[(2R,4S)−2−[(2,2−ジメチル−3
−N−メチル−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ルアミノ)プロピル]−N−p−ニトロベンジルオキシ
カルボニルピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1
R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カル
バペン−2−エム−3−カルボキシラート(470m
g,収率:定量的)を得た。
【0172】IR(KBr)cm-1:3440,296
0,1770,1700,1605,1520,140
0,1245,1205,1140,1105,85
5,735 NMR(CDCl3)δ:0.92および1.02(6
H,それぞれbr s),1.27(3H,d,J=
7.0Hz),1.37(3H,d,J=7.0H
z),1.55〜1.90(4H,m),2.67(1
H,m),3.02(3H,br s),3.05〜
3.50(5H,m),3.56(1H,m),4.0
2(2H,m),4.28(2H,m),5.00〜
5.55(6H,m),7.52(4H,d,J=8.
0Hz),7.66(2H,d,J=8.0Hz),
8.23(6H,d,J=8.0Hz) 2)
【0173】
【化56】 前記反応で得られた化合物(460mg,0.508m
mol)を用いて、実施例1−3)と同様の反応を行
い、標記化合物(108mg,収率:52%)を得た。
【0174】IR(KBr)cm-1:3420,296
0,1750,1595,1390,1250,109
5 NMR(D2O)δ:1.00および1.02(6H,
それぞれs),1.17(3H,d,J=7.0H
z),1.25(3H,d,J=6.0Hz),1.7
0(2H,d,J=7.0Hz),2.45〜2.70
(1H,m),2.63(3H,s),2.84(2
H,s),3.01(1H,m),3.20〜3.45
(4H,m),3.65〜3.85(2H,m),4.
10〜4.30(2H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液,pH7.
0):297nm(ε=6580) 実施例16(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
[(1−アミノメチル−3−ヒドロキシ)プロピル]ピ
ロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒド
ロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボン酸 ジアステレオマーB 1)
【0175】
【化57】 (2S,4S)−4−アセチルチオ−2−(1−アミノ
メチル−3−ヒドロキシ)プロピル−N−p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニルピロリジンジアステレオマーA
(319mg,0.54mmol,参考例12の化合
物)およびp−ニトロベンジル (1R,5S,6S)
−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−[(1R)
−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボキシラート(321mg,
0.54mmol)を用いて、実施例1−1)および1
−2)と同様の反応を行い、p−ニトロベンジル (1
R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−[(1
−アミノメチル−3−ヒドロキシ)プロピル]−N−p
−ニトロベンジルオキシカルボニルピロリジン−4−イ
ルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−
1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキ
シラート ジアステレオマーB(217mg,収率45
%)を得た。
【0176】IR(KBr)cm-1:3420,177
0,1700,1605,1520,1345,120
5,1140,1110,850,735 NMR(CDCl3)δ:1.27(3H,d,J=
6.0Hz),1.36(3H,d,J=7.0H
z),1.50〜1.80(3H,m),2.00(1
H,m),2.32(1H,m),2.50(1H,
m),3.10〜3.40(5H,m),3.51(1
H,m),3.76(2H,m),4.10〜4.30
(4H,m),5.18(2H,s),5.20(2
H,s),5.29(1H,d,J=14.0Hz),
5.52(1H,d,J=14.0Hz),7.49
(2H,d,J=8.0Hz),7.50(2H,d,
J=8.0Hz),7.66(2H,d,J=9.0H
z),8.21(2H,d,J=8.0Hz),8.2
2(2H,d,J=8.0Hz),8.23(2H,
d,J=9.0Hz) 2)
【0177】
【化58】 前記反応で得られた化合物(206mg,0.24mm
ol)を用いて、実施例1−3)と同様の反応を行い、
標記化合物(54mg,収率56%)を得た。
【0178】IR(KBr)cm-1:3400,175
0,1600,1390 NMR(D2O)δ:1.23(3H,d,J=6.0
Hz),1.31(3H,d,J=7.0Hz),1.
45〜1.80(2H,br m),2.14(1H,
m),2.50(1H,m),2.76(1H,m),
2.95〜3.10(2H,m),3.10〜3.50
(4H,m),3.72(2H,m),3.84(2
H,m),4.20〜4.30(2H,m) 実施例17 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
[(1R)−1−メトキシ−3−N−メチルアミノプロ
ピル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−
1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン
−2−エム−3−カルボン酸 1塩酸塩
【0179】
【化59】 参考例14−4)で得られた化合物(287mg,0.
643mmol)をメタノール(1ml)に溶解し、2
N 塩酸−メタノール溶液(1.3ml)を加え、室温
にて3日間撹拌した。反応溶液を減圧下濃縮し、得られ
た残渣のアセトニトリル−N,N−ジメチルホルムアミ
ド混合溶液(1.5ml−0.5ml)に、窒素気流
下、−20℃にて、N,N−ジイソプロピルエチルアミ
ン(0.22ml,1.25mmol)を加えた。この
混合溶液に、−20℃にて、p−ニトロベンジル (1
R,5S,6S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ
−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチ
ル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート
(344mg,0.579mmol)のアセトニトリル
溶液(8ml)およびN,N−ジイソプロピルエチルア
ミン(0.11ml,0.62mmol)を加え、5℃
にて一夜撹拌した。
【0180】得られた反応溶液にテトラヒドロフラン
(15ml)、0.5M MOPS緩衝液(pH7.
0,15ml)、エタノール(4.5ml)および10
%パラジウム−炭素触媒(0.32g)を加え、室温に
て水素気流下、1時間撹拌した。反応混合物より触媒を
濾去し、減圧下、濾液を濃縮(約15ml)後、残液を
クロロホルムで洗浄した。水層を減圧下濃縮(約2m
l)し、残液を逆相カラムクロマトグラフィー(20%
メタノール−水)で精製し、塩酸でpH5.0に合わ
せ、凍結乾燥することにより、標記化合物(84mg,
収率:32%)を得た。
【0181】IR(KBr)cm-1:3420,296
0,1760,1600,1460,1395,118
0 NMR(D2O)δ:1.14(3H,d,J=7.0
Hz),1.20(3H,d,J=7.0Hz),1.
70〜2.20(3H,m),2.60(1H,m),
2.66(3H,s),3.00〜3.64(5H,
m),3.60(3H,s),3.78〜4.00(4
H,m),4.08〜4.24(2H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液,pH7.
0):300nm(ε=8,810) 実施例18(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
[(1S)−1−ヒドロキシ−3−N−メチルアミノ]
プロピルピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)
−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボン酸 1塩酸塩 1)
【0182】
【化60】 (2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[[(1S)
−1−ヒドロキシ−3−(N−p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル−N−メチルアミノ)]プロピル]−N−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン
[1.46g,2.47mmol,参考例15−3)の
化合物]およびp−ニトロベンジル (1R,5S,6
S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−[(1
R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カル
バペン−2−エム−3−カルボキシラート(1.47
g,2.47mmol)を用いて、実施例1−1)およ
び1−2)と同様の反応を行い、p−ニトロベンジル
(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−N−p
−ニトロベンジルオキシカルボニル−2−[[(1S)
−1−ヒドロキシ−3−(N−p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル−N−メチルアミノ)]プロピル]ピロリ
ジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキ
シエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−
3−カルボキシラート(1.26g,収率:60%)を
得た。
【0183】IR(KBr)cm-1:3430,295
0,1780,1700,1610,1520,140
0,1350,1210,1140,1110 NMR(CDCl3)δ:1.27(3H,d,J=
7.3Hz),1.37(3H,d,J=6.3H
z),1.40〜2.00(3H,m),2.50(1
H,m),2.94(3H,m),3.10〜3.80
(6H,m),4.00〜4.35(5H,m),5.
10〜5.30(5H,m),5.50(1H,d,J
=13.9Hz),7.40〜7.60(4H,m),
7.65(2H,d,J=8.6Hz),8.18〜
8.30(6H,m) 2)
【0184】
【化61】 前記反応で得られた化合物(1.26g,1.41mm
ol)を用いて実施例1−3)と同様の方法を行い、塩
酸でpH5.0に合わせ、凍結乾燥して、標記化合物
(122mg,収率:20%)を得た。
【0185】IR(KBr)cm-1:3400,296
0,2930,1760,1590,1390 NMR(D2O)δ:1.37(3H,d,J=7.3
Hz),1.45(3H,d,J=6.6Hz),1.
85〜2.22(3H,m),2.84(1H,m),
2.90(3H,s),3.30〜3.68(5H,
m),3.80〜4.00(2H,m),4.08〜
4.30(2H,m),4.30〜4.45(2H,
m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液,pH7.
0):298nm(ε=9,270) 実施例19(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
[(1R)−1−ヒドロキシ−3−N−メチルアミノ]
プロピルピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)
−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボン酸 1塩酸塩 1)
【0186】
【化62】 (2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[[(1R)
−1−ヒドロキシ−3−(N−p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル−N−メチルアミノ)]プロピル]−N−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン
[1.29g,2.18mmol,参考例15−3)の
化合物]およびp−ニトロベンジル (1R,5S,6
S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−[(1
R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カル
バペン−2−エム−3−カルボキシラート(1.30
g,2.18mmol)を用いて、実施例1−1)およ
び1−2)と同様の反応を行い、p−ニトロベンジル
(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−N−p
−ニトロベンジルオキシカルボニル−2−[[(1R)
−1−ヒドロキシ−3−(N−p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル−N−メチルアミノ)]プロピル]ピロリ
ジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキ
シエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−
3−カルボキシラート(1.58g,収率:81%)を
得た。
【0187】IR(KBr)cm-1:3420,294
0,1770,1700,1600,1520,140
0,1340,1210,1140,1110 NMR(CDCl3)δ:1.28(3H,d,J=
7.3Hz),1.37(3H,d,J=5.9H
z),1.50〜2.40(4H,m),2.95(3
H,s),3.00〜3.70(5H,m),3.80
〜4.40(6H,m),5.10〜5.40(5H,
m),5.50(1H,d,J=13.9Hz),7.
40〜7.60(4H,m),7.65(2H,d,J
=8.9Hz),8.15〜8.30(6H,m) 2)
【0188】
【化63】 前記反応で得られた化合物(1.58g,1.77mm
ol)を用いて実施例18−2)と同様の方法を行い、
標記化合物(269mg,収率:35%)を得た。
【0189】IR(KBr)cm-1:3420,297
0,1760,1620,1400 NMR(D2O)δ:1.30(3H,d,J=6.9
Hz),1.37(3H,d,J=6.3Hz),1.
80〜2.15(3H,m),2.70(1H,m),
2.82(3H,s),3.20〜3.60(5H,
m),3.70〜3.90(2H,m),3.95〜
4.20(2H,m),4.20〜4.40(2H,
m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液,pH7.
0):299nm(ε=9,030) 実施例20(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
[(1S)−1−ヒドロキシ−2−N−メチルアミノエ
チル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−
1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン
−2−エム−3−カルボン酸 1塩酸塩 1)
【0190】
【化64】 (2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[[(1S)
−1−ヒドロキシ−2−(N−p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル−N−メチルアミノ)]エチル]−N−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン
[670mg,1.16mmol,参考例16−3)の
化合物]およびp−ニトロベンジル (1R,5S,6
S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−[(1
R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カル
バペン−2−エム−3−カルボキシラート(690m
g,1.16mmol)を用いて実施例1−1)および
1−2)と同様の反応を行い、p−ニトロベンジル
(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−N−p
−ニトロベンジルオキシカルボニル−2−[[(1S)
−1−ヒドロキシ−2−(N−p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル−N−メチルアミノ)]エチル]ピロリジ
ン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボキシラート(661mg,収率:65%)を得
た。
【0191】IR(KBr)cm-1:3450,295
0,1770,1700,1610,1520,140
0,1340 NMR(CDCl3)δ:1.27(3H,d,J=
6.9Hz),1.38(3H,d,J=6.3H
z),1.90(1H,m),2.60(1H,m),
3.06(3H,s),3.20〜3.60(7H,
m),3.90〜4.30(4H,m),5.10〜
5.35(5H,m),5.51(1H,d,J=1
3.5Hz),7.50〜7.60(4H,m),7.
65(2H,d,J=8.9Hz),8.15〜8.3
0(6H,m) 2)
【0192】
【化65】 前記反応で得られた化合物(656mg,0.746m
mol)を用いて実施例18−2)と同様の方法を行
い、標記化合物(53mg,収率:17%)を得た。
【0193】IR(KBr)cm-1:3420,296
0,1770,1600,1390 NMR(D2O)δ:1.29(3H,d,J=7.3
Hz),1.36(3H,d,J=6.6Hz),1.
86(1H,m),2.82(1H,m),2.86
(3H,s),3.20(1H,m),3.35〜3.
60(4H,m),3.75〜3.90(2H,m),
4.15(1H,m),4.25〜4.40(3H,
m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液,pH7.
0):299nm(ε=9,810) 実施例21(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
[(1R)−1−ヒドロキシ−2−N−メチルアミノエ
チル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−
1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン
−2−エム−3−カルボン酸 1塩酸塩 1)
【0194】
【化66】 (2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[[(1R)
−1−ヒドロキシ−2−(N−p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル−N−メチルアミノ)]エチル]−N−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン
[2.00g,3.85mmol,参考例17−3)の
化合物]およびp−ニトロベンジル (1R,5S,6
S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−[(1
R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カル
バペン−2−エム−3−カルボキシラート(2.29
g,3.85mmol)を用いて実施例1−1)および
1−2)と同様の反応を行い、p−ニトロベンジル
(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−N−p
−ニトロベンジルオキシカルボニル−2−[[(1R)
−1−ヒドロキシ−2−(N−p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル−N−メチルアミノ)]エチル]ピロリジ
ン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボキシラート(1.87g,収率:55%)を得
た。
【0195】IR(KBr)cm-1:3440,297
0,2940,1770,1700,1610,152
0,1400,1340,1210,1140,111
0 NMR(CDCl3)δ:1.25(3H,d,J=
7.3Hz),1.37(3H,d,J=6.3H
z),2.00〜2.50(2H,m),3.04(3
H,s),3.00〜3.80(8H,m),3.95
〜4.40(3H,m),5.10〜5.35(5H,
m),5.51(1H,d,J=13.5Hz),7.
40〜7.60(4H,m),7.65(2H,d,J
=8.6Hz),8.15〜8.30(6H,m) 2)
【0196】
【化67】 前記反応で得られた化合物(1.87g,2.13mm
ol)を用いて実施例1−3)と同様の方法を行い、標
記化合物(256mg,収率:29%)を得た。
【0197】IR(KBr)cm-1:3420,297
0,1760,1600,1400 NMR(D2O)δ:1.19(3H,d,J=7.6
Hz),1.25(3H,d,J=6.6Hz),1.
92(1H,m),2.62(1H,m),2.75
(3H,s),3.05(1H,m),3.15〜3.
60(4H,m),3.70(1H,m),3.82
(1H,m),4.02(1H,m),4.15〜4.
25(2H,m),4.35(1H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液,pH7.
0):300nm(ε=9,440) 実施例22(1R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキ
シエチル]−1−メチル−2−[(2R,4S)−2−
[2−(N−メチルアミノ)プロピル]ピロリジン−4
−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
ン酸 1塩酸塩ジアステレオマーA 1)
【0198】
【化68】 (2R,4S)−4−アセチルチオ−2−[2−(N−
メチル−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)プロピル]−N−p−ニトロベンジルオキシカルボ
ニルピロリジン ジアステレオマーA(390mg,
0.679mmol,参考例18の化合物)およびp−
ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−ジフェノ
キシホスホリルオキシ−6−[(1R)−1−ヒドロキ
シエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−
3−カルボキシラート(400mg,0.673mmo
l)を用いて、実施例1−1)および1−2)と同様の
反応を行い、p−ニトロベンジル (1R,5S,6
S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−
メチル−2−[(2R,4S)−2−[2−(N−メチ
ル−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)
プロピル]−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニル
ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボキシラート ジアステレオマーA(48
0mg,収率:81%)を得た。
【0199】IR(KBr)cm-1:3420,296
0,1770,1700,1605,1520,144
5,1400,1345,1205,1135,85
0,735 NMR(CDCl3)δ:1.05〜1.30(3H,
m),1.25(3H,d,J=7.0Hz),1.3
6(3H,d,J=6.0Hz),1.60〜2.40
(4H,m),2.48(1H,m),2.78(3
H,s),3.20〜3.40(3H,m),3.54
(1H,m),3.85〜4.20(2H,m),4.
20〜4.50(3H,m),5.10〜5.60(6
H,m),7.51(4H,d,J=8.0Hz),
7.65(2H,d,J=9.0Hz),8.21(6
H,d,J=9.0Hz) 2)
【0200】
【化69】 前記反応で得られた化合物(480mg,0.547m
mol)を用いて,実施例18−2)と同様の反応を行
い、精製後の溶出液を0.1N 塩酸でpH6.0に調
節して濃縮、凍結乾燥して標記化合物(114mg,収
率:50%)を得た。
【0201】IR(KBr)cm-1:3410,296
0,1760,1590,1455,1390,128
0,1255,1145 NMR(D2O)δ:1.28(3H,d,J=7.0
Hz),1.34(3H,d,J=6.0Hz),1.
42(3H,d,J=7.0Hz),1.80(1H,
m),2.15〜2.40(2H,m),2.79(3
H,s),2.85(1H,m),3.35〜3.60
(4H,m),3.76(1H,m),3.90(1
H,m),4.10(1H,m),4.25〜4.35
(2H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液,pH7.
0):299nm(ε=9,200) 実施例23(1R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキ
シエチル]−1−メチル−2−[(2R,4S)−2−
[2−(N−メチルアミノ)プロピル]ピロリジン−4
−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
ン酸 1塩酸塩ジアステレオマーB 1)
【0202】
【化70】 (2R,4S)−4−アセチルチオ−2−[2−(N−
メチル−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)プロピル]−N−p−ニトロベンジルオキシカルボ
ニルピロリジン ジアステレオマーB(80mg,0.
139mmol,参考例19の化合物)およびp−ニト
ロベンジル (1R,5S,6S)−2−ジフェノキシ
ホスホリルオキシ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエ
チル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−
カルボキシラート(90mg,0.151mmol)を
用いて、実施例1−1)および1−2)と同様の反応を
行い、p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−6
−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−
2−[(2R,4S)−2−[2−(N−メチル−N−
p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピ
ル]−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルピロリ
ジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3
−カルボキシラート ジアステレオマーB(70mg,
収率:57%)を得た。
【0203】IR(KBr)cm-1:3440,296
0,1770,1700,1605,1520,144
5,1400,1345,1205,1135,110
5,850,735 NMR(CDCl3)δ:1.14(3H,d,J=
6.0Hz),1.26(3H,d,J=7.0H
z),1.37(3H,d,J=6.0Hz),1.6
0〜2.80(4H,m),2.90(3H,s),
3.20〜3.40(3H,m),3.56(1H,
m),3.71(1H,m),3.98(1H,m),
4.20〜4.40(3H,m),5.10〜5.60
(6H,m),7.51(4H,d,J=9.0H
z),7.65(2H,d,J=9.0Hz),8.2
2(6H,d,J=9.0Hz) 2)
【0204】
【化71】 前記反応で得られた化合物(70mg,0.080mm
ol)を用いて,実施例22−2)と同様の反応を行
い、標記化合物(17mg,収率:51%)を得た。
【0205】IR(KBr)cm-1:3420,297
0,1760,1600,1455,1390,126
0,1150,1040 NMR(D2O)δ:1.24(3H,d,J=7.0
Hz),1.31(3H,d,J=6.0Hz),1.
41(3H,d,J=7.0Hz),1.74(1H,
m),2.12(1H,m),2.75(3H,s),
2.83(1H,m),3.20〜3.50(3H,
m),3.50(1H,m),3.63(1H,m),
3.82(1H,m),3.90〜4.10(1H,
m),4.20〜4.35(2H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液,pH7.
0):299nm(ε=8,600) 実施例24(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
[3−ヒドロキシ−2−(N−メチルアミノ)プロピ
ル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−
2−エム−3−カルボン酸 1塩酸塩 ジアステレオマ
ーA 1)
【0206】
【化72】 (2R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−
[2−(N−アリルオキシカルボニル−N−メチルアミ
ノ)−3−ヒドロキシ]プロピル−4−トリフェニルメ
チルチオピロリジンジアステレオマーA(180mg,
0.30mmol,参考例20の化合物)およびアリル
(1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホスホリル
オキシ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1
−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシ
ラート(160mg,0.32mmol)を用いて、実
施例3−1)と同様の反応を行い、アリル (1R,5
S,6S)−2−[(2R,4S)−N−アリルオキシ
カルボニル−2−[2−(N−アリルオキシカルボニル
−N−メチルアミノ)−3−ヒドロキシ]プロピルピロ
リジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボキシラート ジアステレオマーA(70m
g,収率:38%)を得た。
【0207】IR(KBr)cm-1:3430,177
5,1695,1450,1405,1325,128
0,1200,1140,1040,980,930,
765 NMR(CDCl3)δ:1.26(3H,d,J=
7.0Hz),1.35(3H,d,J=6.0H
z),1.20〜2.40(5H,m),2.57(1
H,m),2.84(3H,s),3.20〜3.45
(3H,m),3.45〜3.80(3H,m),3.
90〜4.15(2H,m),4.15〜4.40(3
H,m),4.50〜4.90(6H,m),5.20
〜5.50(6H,m),5.85〜6.05(3H,
m) 2)
【0208】
【化73】 前記反応で得られた化合物(60mg,0.099mm
ol)を用いて,実施例18−2)と同様の反応を行
い、標記化合物(7mg,収率:16%)を得た。
【0209】IR(KBr)cm-1:3400,175
5,1590,1455,1390,1260,115
0,1040 NMR(D2O)δ:1.25(3H,d,J=7.0
Hz),1.32(3H,d,J=7.0Hz),1.
78(1H,m),2.15〜2.45(2H,m),
2.80(3H,s),2.83(1H,m),3.2
5〜3.55(4H,m),3.60〜3.90(3
H,m),3.90〜4.10(2H,m),4.20
〜4.35(2H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液,pH7.
0):298nm(ε=7,400) 実施例25(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
[3−ヒドロキシ−2−(N−メチルアミノ)プロピ
ル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−
2−エム−3−カルボン酸 1塩酸塩 ジアステレオマ
ーB 1)
【0210】
【化74】 (2R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−
[2−(N−アリルオキシカルボニル−N−メチルアミ
ノ)−3−ヒドロキシ]プロピル−4−(トリフェニル
メチルチオ)ピロリジン ジアステレオマーB(180
mg,0.30mmol,参考例20の化合物)および
アリル (1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホス
ホリルオキシ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボキシラート(160mg,0.32mmol)を用
いて、実施例3−1)と同様の反応を行い、アリル
(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−N−ア
リルオキシカルボニル−2−[2−(N−アリルオキシ
カルボニル−N−メチルアミノ)−3−ヒドロキシ]プ
ロピルピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−
1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン
−2−エム−3−カルボキシラート ジアステレオマー
B(90mg,収率:49%)を得た。
【0211】IR(KBr)cm-1:3440,177
0,1695,1450,1405,1325,128
0,1205,1140,970,765 NMR(CDCl3)δ:1.26(3H,d,J=7
Hz),1.35(3H,d,J=6Hz),1.60
〜2.80(6H,m),2.83および2.91(3
H,それぞれs),3.20〜3.45(3H,m),
3.45〜3.70(3H,m),3.81(1H,
m),3.90〜4.40(4H,m),4.50〜
4.90(6H,m),5.20〜5.50(6H,
m),5.80〜6.10(3H,m) 2)
【0212】
【化75】 前記反応で得られた化合物(90mg,0.148mm
ol)を用いて,実施例18−2)と同様の反応を行
い、標記化合物(17mg,収率:26%)を得た。
【0213】IR(KBr)cm-1:3400,176
0,1585,1450,1390,1260,115
0,1040 NMR(D2O)δ:1.24(3H,d,J=7.0
Hz),1.31(3H,d,J=7.0Hz),1.
79(1H,m),2.15〜2.40(2H,m),
2.79(3H,s),2.86(1H,s),3.3
0〜3.55(4H,m),3.60〜4.10(5
H,m),4.20〜4.35(2H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液,pH7.
0):299nm(ε=7,700) 実施例26(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
(2−アミノ−2−メチル)プロピルピロリジン−4−
イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]
−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
ン酸 1塩酸塩 1)
【0214】
【化76】 (2R,4S)−4−アセチルチオ−2−[2−メチル
−2−(p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)
プロピル]−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニル
ピロリジン(220mg,0.383mmol,参考例
21の化合物)およびp−ニトロベンジル (1R,5
S,6S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−
[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1
−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(23
0mg,0.387mmol)を用いて、実施例1−
1)および1−2)と同様の反応を行い、p−ニトロベ
ンジル (1R,5S,6S)−6−[(1R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2R,4
S)−2−[2−メチル−2−(p−ニトロベンジルオ
キシカルボニルアミノ)プロピル]−N−p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニルピロリジン−4−イルチオ]−
1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(2
80mg,収率:83%)を得た。
【0215】IR(KBr)cm-1:3420,297
0,1770,1705,1610,1520,134
5,1210,1105,850,740 NMR(CDCl3)δ:1.27(3H,d,J=
7.0Hz),1.37(9H,d,J=6.0H
z),1.50〜2.30(4H,m),2.68(1
H,m),3.30(3H,m),3.45〜3.75
(1H,m),3.90〜4.20(2H,m),4.
27(2H,m),5.00〜5.60(6H,m),
6.26(1H,br s),7.50(4H,d,J
=8.0Hz),7.65(2H,d,J=9.0H
z),8.15〜8.30(6H,m) 2)
【0216】
【化77】 前記反応で得られた化合物(260mg,0.297m
mol)を用いて,実施例22−2)と同様の反応を行
い、標記化合物(52mg,収率:42%)を得た。
【0217】IR(KBr)cm-1:3420,297
0,1760,1585,1395,1290,126
5,1180,1150 NMR(D2O)δ:1.24(3H,d,J=7.0
Hz),1.31(3H,d,J=6.0Hz),1.
42(3H,s),1.44(3H,s),1.63
(1H,m),2.05〜2.25(2H,m),2.
81(1H,m),3.24(1H,m),3.39
(1H,m),3.51(1H,m),3.70(1
H,m),3.92(1H,m),4.25(2H,
m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液,pH7.
0):299nm(ε=9,000) 実施例27(1R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキ
シエチル]−1−メチル−2−[(2R,4S)−2−
[2−メチル−2−(N−メチルアミノ)プロピル]ピ
ロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボン酸1塩酸塩 1)
【0218】
【化78】 (2R,4S)−4−アセチルチオ−2−[2−メチル
−2−(N−メチル−N−p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニルアミノ)プロピル]−N−p−ニトロベンジル
オキシカルボニルピロリジン(270mg,0.459
mmol,参考例22の化合物)およびp−ニトロベン
ジル (1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホスホ
リルオキシ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]
−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
キシラート(300mg,0.505mmol)を用い
て、実施例1−1)および1−2)と同様の反応を行
い、p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−6−
[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2
−[(2R,4S)−2−[2−メチル−2−(N−メ
チル−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)プロピル]−N−p−ニトロベンジルオキシカルボ
ニルピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2
−エム−3−カルボキシラート(270mg,収率:6
6%)を得た。
【0219】IR(KBr)cm-1:3450,296
0,1770,1700,1605,1520,134
0,1205,1120,850,735 NMR(CDCl3)δ:1.25(3H,d,J=
7.0Hz),1.37(3H,d,J=6.0H
z),1.44(6H,br s),1.60〜2.0
0(3H,m),2.32(1H,m),2.47(1
H,m),2.97(3H,s),3.17(1H,
m),3.25〜3.45(2H,m),3.51(1
H,m),3.90〜4.20(2H,m),4.25
(2H,m),5.10〜5.60(6H,m),7.
51(4H,d,J=9.0Hz),7.66(2H,
d,J=9.0Hz),8.22(6H,d,J=9.
0Hz) 2)
【0220】
【化79】 前記反応で得られた化合物(270mg,0.303m
mol)を用いて,実施例22−2)と同様の反応を行
い、標記化合物(70mg,収率:53%)を得た。
【0221】IR(KBr)cm-1:3420,297
0,1760,1590,1390,1260,114
5 NMR(D2O)δ:1.26(3H,d,J=7.0
Hz),1.33(3H,d,J=6.0Hz),1.
43(3H,s),1.47(3H,s),1.81
(1H,m),2.24(1H,dd,J=8.0,1
4.0Hz),2.36(1H,dd,J=5.0,1
4.0Hz),2.71(3H,s),2.94(1
H,m),3.30〜3.50(2H,m),3.52
(1H,dd,J=3.0,6.0Hz),3.68
(1H,dd,J=7.0,12.0Hz),3.87
(1H,m),4.06(1H,m),4.29(2
H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液,pH7.
0):299nm(ε=9,500) 実施例28(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
(3−アミノ−3−メチル)ブチルピロリジン−4−イ
ルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−
1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
酸 1塩酸塩 1)
【0222】
【化80】 (2R,4S)−4−アセチルチオ−2−[3−メチル
−3−(p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)
ブチル]−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルピ
ロリジン(230mg,0.391mmol,参考例2
3の化合物)およびp−ニトロベンジル (1R,5
S,6S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−
[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1
−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(26
0mg,0.437mmol)を用いて、実施例1−
1)および1−2)と同様の反応を行い、p−ニトロベ
ンジル(1R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒ
ドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2R,4S)
−2−[3−メチル−3−(p−ニトロベンジルオキシ
カルボニルアミノ)ブチル]−N−p−ニトロベンジル
オキシカルボニルピロリジン−4−イルチオ]−1−カ
ルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(300m
g,収率:86%)を得た。
【0223】IR(KBr)cm-1:3420,297
0,1770,1705,1605,1520,140
0,1345,1260,1210,1140,110
5,850,735 NMR(CDCl3)δ:1.27(9H,d,J=
7.0Hz),1.36(3H,d,J=6.0H
z),1.40〜2.20(6H,m),2.52(1
H,m),3.20〜3.50(3H,m),3.57
(1H,m),3.80〜4.20(2H,m),4.
26(2H,m),4.69および4.80(1H,そ
れぞれbr s),5.05〜5.60(6H,m),
7.50(4H,d,J=8.0Hz),7.64(2
H,d,J=9.0Hz),8.15〜8.30(6
H,m) 2)
【0224】
【化81】 前記反応で得られた化合物(300mg,0.337m
mol)を用いて,実施例22−2)と同様の反応を行
い、標記化合物(45mg,収率:31%)を得た。
【0225】IR(KBr)cm-1:3420,297
0,1755,1580,1450,1390,128
5,1260,1145 NMR(D2O)δ:1.26(3H,d,J=7.0
Hz),1.33(3H,d,J=7.0Hz),1.
41(6H,s),1.70〜1.90(3H,m),
1.90〜2.10(2H,m),2.84(1H,
m),3.30〜3.55(3H,m),3.65〜
3.85(2H,m),4.07(1H,m),4.2
9(2H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液,pH7.
0):298nm(ε=10,400) 実施例29(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
[1−アミノメチル−3−ヒドロキシ]プロピルピロリ
ジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキ
シエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−
3−カルボン酸ジアステレオマーA 1)
【0226】
【化82】 (2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[3−ヒドロ
キシ−1−(p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミ
ノメチル)プロピル]−N−p−ニトロベンジルオキシ
カルボニルピロリジン ジアステレオマーB(374m
g、0.63mmol、参考例24−5)の化合物)お
よびp−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−
ジフェノキシホスホリルオキシ−6−[(1R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2
−エム−3−カルボキシラート(339mg、0.57
mmol)を用いて、実施例1−1)および1−2)と
同様の反応を行い、p−ニトロベンジル (1R,5
S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]
−2−[(2S,4S)−2−[3−ヒドロキシ−1−
p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノメチル]プ
ロピル−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルピロ
リジン−4−イルチオ]−1−メチル−1−カルバペン
−2−エム−3−カルボキシラート ジアステレオマー
B(366mg,収率:65%)を得た。
【0227】IR(KBr)cm-1:3400,292
0,1770,1700,1600,1520,134
0,1200,1130,1100,845,730 NMR(CDCl3)δ:1.26(3H,d,J=
7.3Hz),1.36(3H,d,J=6.3H
z),1.46(1H,m),1.72(2H,m),
2.10(1H,m),2.53(1H,m),3.0
5(1H,m),3.15(1H,m),3.29(2
H,m),3.51(2H,m),3.75(2H,
m),4.00〜4.30(4H,m),5.20(5
H,m),5.49(1H,d,J=13.5Hz),
6.04(1H,br s),7.51(4H,d,J
=8.6Hz),7.65(2H,d,J=8.9H
z),8.21(6H,m) 2)
【0228】
【化83】 前記反応で得られた化合物(366mg、0.41mm
ol)を用いて、実施例1−3)と同様の反応を行い、
標記化合物(79.6mg,収率:48%)を得た。
【0229】IR(KBr)cm-1:3400,296
0,1750,1600,1390,1050 NMR(D2O)δ:1.22(3H,d,J=6.9
Hz),1.30(3H,d,J=6.6Hz),1.
48(1H,m),1.65(1H,m),1.77
(1H,m),1.94(1H,m),2.57(1
H,ddd,J=8.3,8.3,13.5Hz),
2.90(1H,dd,J=4.6,11.9Hz),
3.12(2H,d,J=5.9Hz),3.20〜
3.40(4H,m),3.71(3H,m),4.2
3(2H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.
0):300nm(ε=9,140) 実施例30(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
[1−(2−アミノエチル)−3−ヒドロキシ]プロピ
ルピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2
−エム−3−カルボン酸 1塩酸塩 ジアステレオマー
1)
【0230】
【化84】 (2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[3−ヒドロ
キシ−1−(2−p−ニトロベンジルオキシカルボニル
アミノ)エチル]プロピル−N−p−ニトロベンジルオ
キシカルボニルピロリジン ジアステレオマーA(1.
13g、1.87mmol、参考例25−6)の化合
物)およびp−ニトロベンジル (1R,5S,6S)
−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−[(1R)
−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボキシラート(1.11g、
1.87mmol)を用いて、実施例1−1)および1
−2)と同様の反応を行い、p−ニトロベンジル (1
R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエ
チル]−2−[(2S,4S)−2−[3−ヒドロキシ
−1−(2−p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)エチル]プロピル−N−p−ニトロベンジルオキシ
カルボニルピロリジン−4−イルチオ]−1−メチル−
1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート ジ
アステレオマーA(1.29g,収率:75%)を得
た。
【0231】IR(KBr)cm-1:3400,294
0,1770,1700,1605,1520,134
5,1205,1140,1110,850,740 NMR(CDCl3)δ:1.27(3H,d,J=
7.3Hz),1.37(3H,d,J=6.2H
z),1.40〜1.70(4H,m),1.81(1
H,d,J=4.6Hz),2.40(2H,m),
3.10〜3.30(4H,m),3.37(1H,
m),3.50(1H,m),3.71(2H,m),
4.13(2H,m),4.25(2H,m),5.0
1(1H,br m),5.20(5H,m),5.5
1(1H,d,J=13.9Hz),7.50(4H,
m),7.81(2H,d,J=8.6Hz),8.2
0(6H,m) 2)
【0232】
【化85】 前記反応で得られた化合物(1.29g、1.42mm
ol)を用いて、実施例22−2)と同様の反応を行
い、標記化合物(373mg,収率:58%)を得た。
【0233】IR(KBr)cm-1:3400,295
0,1760,1580,1390 NMR(D2O)δ:1.23(3H,d,J=7.3
Hz),1.30(3H,d,J=6.6Hz),1.
70〜2.00(5H,m),2.09(1H,m),
2.79(1H,m),3.09(2H,m),3.3
7(2H,m),3.48(1H,dd,J=2.6,
6.3Hz),3.60〜3.80(4H,m),4.
04(1H,m),4.24(2H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.
0):298nm 実施例31(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
[1−(2−アミノエチル)−3−ヒドロキシ]プロピ
ルピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2
−エム−3−カルボン酸 1塩酸塩 ジアステレオマー
1)
【0234】
【化86】 (2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[3−ヒドロ
キシ−1−(2−p−ニトロベンジルオキシカルボニル
アミノ)エチル]プロピル−N−p−ニトロベンジルオ
キシカルボニルピロリジン ジアステレオマーB(42
3mg、0.70mmol、参考例25−6)の化合
物)およびp−ニトロベンジル (1R,5S,6S)
−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−[(1R)
−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボキシラート(416mg、
0.70mmol)を用いて、実施例1−1)および1
−2)と同様の反応を行い、p−ニトロベンジル (1
R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエ
チル]−2−[(2S,4S)−2−[3−ヒドロキシ
−1−(2−p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)エチル]プロピル−N−p−ニトロベンジルオキシ
カルボニルピロリジン−4−イルチオ]−1−メチル−
1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート ジ
アステレオマーB(442mg,収率:49%)を得
た。
【0235】IR(KBr)cm-1:3420,294
0,1770,1700,1610,1520,140
0,1350,1210,1140,1110,105
0,850,740 NMR(CDCl3)δ:1.25(3H,d,J=
7.6Hz),1.36(3H,d,J=6.3H
z),1.40〜1.70(4H,m),1.89(1
H,m),2.41(2H,m),3.10〜3.40
(5H,m),3.56(1H,m),3.62(2
H,m),4.11(2H,m),4.25(2H,
m),5.23(5H,m),5.50(1H,d,J
=13.5Hz),7.53(4H,m),7.65
(2H,d,J=8.9Hz),8.21(6H,m) 2)
【0236】
【化87】 前記反応で得られた化合物(442mg、0.487m
mol)を用いて、実施例22−2)と同様の反応を行
い、標記化合物(102mg,収率:47%)を得た。
【0237】IR(KBr)cm-1:3400,295
0,1760,1590,1390,1040 NMR(D2O)δ:1.23(3H,d,J=7.3
Hz),1.29(3H,d,J=6.3Hz),1.
70〜1.90(5H,m),2.08(1H,m),
2.77(1H,m),3.00〜3.40(4H,
m),3.48(1H,dd,J=2.6,5.9H
z),3.60〜3.80(4H,m),4.04(1
H,m),4.23(2H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.
0):299nm(ε=8,380) 実施例32(1R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキ
シエチル]−2−[(2S,4S)−2−[3−ヒドロ
キシ−1−(N−メチルアミノ)メチル]プロピルピロ
リジン−4−イルチオ]−1−メチル−1−カルバペン
−2−エム−3−カルボン酸 ジアステレオマーB 1)
【0238】
【化88】 (2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[3−ヒドロ
キシ−1−(N−メチル−N−p−ニトロベンジルオキ
シカルボニルアミノ)メチル]プロピル−N−p−ニト
ロベンジルオキシカルボニルピロリジン ジアステレオ
マーB(172mg、0.28mmol、参考例26−
6)の化合物)およびp−ニトロベンジル(1R,5
S,6S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−
[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1
−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(15
2mg、0.26mmol)を用いて、実施例1−1)
および1−2)と同様の反応を行い、p−ニトロベンジ
ル (1R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒド
ロキシエチル]−2−[(2S,4S)−2−[3−ヒ
ドロキシ−1−(N−メチル−N−p−ニトロベンジル
オキシカルボニルアミノ)メチル]プロピル−N−p−
ニトロベンジルオキシカルボニルピロリジン−4−イル
チオ]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−
カルボキシラートジアステレオマーB(165mg,収
率:64%)を得た。
【0239】IR(KBr)cm-1:3450,293
0,2880,1770,1700,1605,152
0,1345,1200,1140,1105,105
0,850,740 NMR(CDCl3)δ:1.27(3H,d,J=
4.7Hz),1.37(3H,d,J=6.3H
z),1.50〜1.80(4H,m),2.60〜
3.70(7H,m),3.01(3H,br s),
3.27(2H,dd,J=2.6,6.9Hz),
4.05(2H,m),4.11(2H,m),5.2
1(4H,s),5.24(1H,d,J=13.9H
z),5.50(1H,d,J=13.6Hz),7.
51(4H,d,J=8.3Hz),7.65(2H,
d,J=8.9Hz),8.22(6H,m) 2)
【0240】
【化89】 前記反応で得られた化合物(165mg、0.18mm
ol)を用いて、実施例1−3)と同様の反応を行い、
標記化合物(37mg,収率:49%)を得た。
【0241】IR(KBr)cm-1:3396,296
8,1749,1589,1462,1392,129
0,1265,1184,1149,1074,104
5,941,814,771 NMR(D2O)δ:1.23(3H,d,J=7.4
Hz),1.31(3H,d,J=6.4Hz),1.
50(2H,m),1.75(1H,m),1.96
(1H,m),2.56(1H,m),2.72(3
H,s),2.82(1H,dd,J=5.1,11.
8Hz),3.12(2H,m),3.31(2H,
m),3.45(2H,m),3.68(3H,m),
4.25(2H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.
0):300nm(ε=9,140) 実施例33(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
(3−アミノ−2−ヒドロキシ)プロピルピロリジン−
4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボン酸 1塩酸塩 ジアステレオマーA 1)
【0242】
【化90】 (2R,4S)−2−(2−アセトキシ−3−p−ニト
ロベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピル−4−ア
セチルチオ−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニル
ピロリジン ジアステレオマーA(806mg、1.3
mmol)をジオキサン(2.4ml)に溶解し、5.
5N塩酸−メタノール(2.4ml)を加え、窒素気流
下、室温にて、3時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮
し、再びジオキサン(2ml)およびエタノール(2m
l)を加えて溶解し、再び減圧下に濃縮し、余剰の塩酸
を除いた。同様の操作を繰り返し、塩酸を完全に除き、
粗チオールを得た。
【0243】この粗チオールとp−ニトロベンジル
(1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホスホリルオ
キシ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−
メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラ
ート(773mg、1.3mmol)を用いて、実施例
1−2)と同様の反応を行い、主生成物として、p−ニ
トロベンジル (1R,5S,6S)−6−[(1R)
−1−ヒドロキシエチル]−2−[(2R,4S)−2
−(2−ヒドロキシ−3−p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニルアミノ)プロピル−N−p−ニトロベンジルオ
キシカルボニルピロリジン−4−イルチオ]−1−メチ
ル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート
ジアステレオマーA(638mg,収率:56%)お
よび副生成物として、p−ニトロベンジル (1R,5
S,6S)−2−[(2R,4S)−2−(2−アセト
キシ−3−p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)プロピル−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ルピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2
−エム−3−カルボキシラート ジアステレオマーA
(137mg,収率:15%)を得た。
【0244】主生成物: IR(KBr)cm-1:3437,2939,176
8,1705,1606,1520,1433,140
4,1346,1275,1209,1140,110
9,852,739 NMR(CDCl3)δ:1.28(3H,d,J=
7.5Hz),1.38(3H,d,J=6.4H
z),2.11(1H,m),2.63(1H,m),
3.15(1H,m),3.29(4H,m),3.6
4(1H,m),3.78(1H,m),4.00〜
4.20(2H,m),4.28(2H,m),5.2
0(2H,s),5.21(2H,s),5.23(1
H,d,J=11.1Hz),5.35(1H,br
m),5.50(1H,d,J=12.9Hz),7.
50(4H,d,J=8.8Hz),7.65(2H,
d,J=8.6Hz),8.20(6H,m) 副生成物 IR(KBr)cm-1:3421,1770,173
1,1709,1606,1522,1429,134
8,1236,1141,1109,1014,85
2,739 NMR(CDCl3)δ:1.27(3H,d,J=
7.2Hz),1.36(3H,d,J=6.4H
z),1.76(4H,m),2.03(3H,s),
2.63(1H,m),3.32(5H,m),3.6
2(5H,m),3.62(1H,m),4.02(2
H,m),4.27(2H,m),5.01(1H,b
r m),5.20(4H,s),5.24(1H,
d,J=13.9Hz),5.50(1H,d,J=1
3.9Hz),7.49(4H,m),7.64(2
H,d,J=8.8Hz),8.19(6H,m) 2)
【0245】
【化91】 前記反応により得られた主生成物(638mg、0.7
25mmol)を用いて、実施例22−2)と同様の反
応を行い、標記化合物(200mg,収率:65%)を
得た。
【0246】IR(KBr)cm-1:3420,296
8,1749,1589,1396,1288,118
2,1045 NMR(D2O)δ:1.22(3H,d,J=7.3
Hz),1.29(3H,d,J=6.4Hz),1.
75(1H,m),2.03(2H,m),2.83
(1H,m),3.02(1H,dd,J=4.5,
8.6Hz),3.19(1H,dd,J=3.2,1
3,3Hz),3.40(3H,m),3.70(1
H,m),3.90(1H,m),4.03(2H,
m),4.22(2H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.
0):298nm(ε=7,400)実施例34(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
(3−アミノ−2−ヒドロキシ)プロピルピロリジン−
4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボン酸 1塩酸塩 ジアステレオマーB 1)
【0247】
【化92】 (2R,4S)−2−(2−アセトキシ−3−p−ニト
ロベンジルオキシカルボニルアミノプロピル)−4−ア
セチルチオ−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニル
ピロリジン ジアステレオマーB(207mg、0.3
35mmol)および p−ニトロベンジル (1R,
5S,6S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6
−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−
1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(1
99mg、0.335mmol)を用いて、実施例33
−1)と同様の反応を行い、p−ニトロベンジル (1
R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエ
チル]−2−[(2R,4S)−2−(2−ヒドロキシ
−3−p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)プ
ロピル−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルピロ
リジン−4−イルチオ]−1−メチル−1−カルバペン
−2−エム−3−カルボキシラート ジアステレオマー
B(154mg,収率:52%)を得た。
【0248】IR(KBr)cm-1:3438,177
0,1705,1606,1520,1346,121
1,1140,1109,852,739 NMR(CDCl3)δ:1.27(3H,d,J=
7.3Hz),1.37(3H,d,J=6.3H
z),1.60〜1.90(3H,m),2.72(1
H,m),2.98(1H,m),3.20〜3.50
(4H,m),3.69(2H,m),4.11(1
H,dd,J=7.0,11.7Hz),4.29(3
H,m),5.20(2H,s),5.22(2H,
s),5.23(1H,d,J=13.8Hz),5.
39(1H,br m),5.50(1H,d,J=1
3.8Hz),7.51(4H,d,J=7.7H
z),7.65(2H,d,J=8.9Hz),8.2
1(6H,m) 2)
【0249】
【化93】 前記反応により得られた化合物(154mg、0.17
5mmol)を用いて、実施例22−2)と同様の反応
を行い、標記化合物(40mg,収率:54%)を得
た。
【0250】IR(KBr)cm-1:3385,175
7,1633,1574,1392,1261,115
3,1068,781 NMR(D2O)δ:1.27(3H,d,J=7.3
Hz),1.34(3H,d,J=6.4Hz),1.
84(1H,m),2.06(1H,m),2.19
(1H,m),2.87(1H,m),3.04(1
H,dd,J=9.4,13.1Hz),3.23(1
H,dd,J=3.1,13.1Hz),3.44(2
H,m),3.52(1H,dd,J=2.7,16.
1Hz),3.71(1H,dd,J=7.0,12.
5Hz),3.97(1H,m),4.10(2H,
m),4.29(2H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.
0):298nm(ε=8,930) 実施例35(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
(2−アセトキシ−3−アミノ)プロピルピロリジン−
4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボン酸 ジアステレオマーA
【0251】
【化94】 p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−
[(2R,4S)−2−(2−アセトキシ−3−p−ニ
トロベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピル−N−
p−ニトロベンジルオキシカルボニルピロリジン−4−
イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]
−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
キシラート ジアステレオマーA(137mg、0.1
88mmol、実施例33−1)の副生成物)を用い
て、実施例1−3)と同様の反応を行い、標記化合物
(33mg,収率:41%)を得た。
【0252】IR(KBr)cm-1:3385,297
0,1755,1633,1589,1392,129
0,1182,1147,1109 NMR(D2O)δ:1.21(3H,d,J=7.3
Hz),1.28(3H,d,J=6.1Hz),1.
70(1H,m),1.96(2H,m),2.01
(3H,s),2.78(1H,m),3.20〜3.
40(4H,m),3.15(1H,m),3.71
(2H,m),3.98(1H,m),4.23(2
H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.
0):298nm(ε=8,820) 実施例36(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
[(1R)−1−ヒドロキシ−3−N−メチルアミノプ
ロピル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)
−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボン酸 1塩酸塩
【0253】
【化95】 参考例27−3)の化合物(664mg、2.52mm
ol)およびp−ニトロベンジル (1R,5S,6
S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−[(1
R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボキシラート(1.35g、
2.27mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド
(15ml)に懸濁し、氷冷窒素気流下、N,N−ジイ
ソプロピルエチルアミン(0.88ml、5.04mm
ol)を加え、5℃にて3時間撹拌した。反応溶液に
0.25M MOPS緩衝液(pH7.0、50m
l)、テトラヒドロフラン(50ml)、エタノール
(12ml)、10%パラジウム−炭素触媒(300m
g)を加え、常圧の水素気流下、室温で2時間撹拌し
た。触媒を濾去し、濾液を塩化メチレン−メタノールで
洗浄し、少量の不溶物を濾去した後、減圧下濃縮した。
残液を非イオン性吸着樹脂HP−20TM(三菱化成工業
製、30%含水メタノールで溶出)で精製し、目的物フ
ラクションを集め、濃縮し、塩酸でpH5.0に合わ
せ、凍結乾燥して、標記化合物660mg(収率:66
%)を得た。
【0254】物理化学的データは実施例19で得られた
ものと一致した。 実施例37(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
(2−アミノプロピル)ピロリジン−4−イルチオ]−
6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル
−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 1塩酸
塩 ジアステレオマーA 1)
【0255】
【化96】 (2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[2−(p−
ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピル]−
N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジ
ン ジアステレオマーA(1.33g、2.37mmo
l、参考例28の化合物)および p−ニトロベンジル
(1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホスホリル
オキシ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1
−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシ
ラート(1.41g、2.37mmol)を用いて、実
施例1−1)および1−2)と同様の反応を行い、p−
ニトロベンジル (1R,5S,6S)−6−[(1
R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−
[(2R,4S)−2−[2−(p−ニトロベンジルオ
キシカルボニルアミノ)プロピル]−N−(p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−4−イルチ
オ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラー
ト ジアステレオマーA(2.04g,収率:99.8
%)を得た。
【0256】IR(KBr)cm-1:3400,177
0,1700,1610,1520,1200,110
0,850,740 NMR(CDCl3)δ:1.26(6H,d,J=
6.9Hz),1.37(3H,d,J=6.3H
z),1.73(2H,m),2.14(1H,br
m),2.56(1H,m),3.28(3H,m),
3.54(1H,m),3.73(1H,m),4.0
0(2H,m),4.25(2H,m),5.15(2
H,s),5.20(2H,s),5.23(1H,
d,J=13.8Hz),5.50(1H,d,J=1
3.8Hz),7.49(4H,d,J=8.6H
z),7.65(2H,d,J=8.9Hz),8.2
1(6H,d,J=8.6Hz) 2)
【0257】
【化97】 前記反応で得られた化合物(2.04g、2.36mm
ol)を用いて、実施例22−2)と同様の反応を行
い、標記化合物(456mg,収率:47%)を得た。
【0258】IR(KBr)cm-1:3400,295
0,1760,1580,1390 NMR(D2O)δ:1.18(3H,d,J=7.3
Hz),1.25(3H,d,J=6.3Hz),1.
33(3H,d,J=7.4Hz),1.71(1H,
m),2.17(2H,m),2.78(1H,m),
3.18〜3.51(3H,m),3.67(1H,
m),3.81(1H,m),4.01(1H,m),
4.21(2H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.
0):298nm(ε=8,890) 実施例38(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
(2−アミノプロピル)ピロリジン−4−イルチオ]−
6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル
−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 1塩酸
塩 ジアステレオマーB 1)
【0259】
【化98】 (2S,4S)−4−アセチルチオ−N−(p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)−2−[2−(p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピル]ピロリジ
ン ジアステレオマーB(250mg、0.44mmo
l、参考例29の化合物)および p−ニトロベンジル
(1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホスホリル
オキシ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1
−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシ
ラート(265mg、0.44mmol)を用いて、実
施例1−1)および1−2)と同様の反応を行い、p−
ニトロベンジル (1R,5S,6S)−6−[(1
R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−
[(2R,4S)−N−(p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニルアミノ)−2−[2−(p−ニトロベンジルオ
キシカルボニルアミノ)プロピル]ピロリジン−4−イ
ルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシ
ラート ジアステレオマーB(239mg,収率:62
%)を得た。
【0260】IR(KBr)cm-1:3410,177
0,1700,1610,1520,1350,120
0,1100,850,740 NMR(CDCl3)δ:1.19(3H,d,J=
6.3Hz),1.27(3H,d,J=7.3H
z),1.37(3H,d,J=6.3Hz),1.7
0〜2.20(3H,m),2.71(1H,m),
3.28(3H,m),3.61(2H,m),3.9
4(2H,m),4.24(2H,m),5.17(2
H,s),5.22(2H,s),5.23(1H,
d,J=13.5Hz),5.51(1H,d,J=1
3.5Hz),7.51(4H,d,J=8.9H
z),7.65(2H,d,J=8.6Hz),8.2
1(6H,m) 2)
【0261】
【化99】 前記反応で得られた化合物(239mg、0.277m
mol)を用いて、実施例22−2)と同様の反応を行
い、標記化合物(65mg,収率:58%)を得た。
【0262】IR(KBr)cm-1:3400,176
0,1580,1400,1180,1040 NMR(D2O)δ:1.26(3H,d,J=6.9
Hz),1.33(3H,d,J=6.3Hz),1.
43(3H,d,J=6.6Hz),1.82(1H,
m),2.10〜2.40(3H,m),2.90(2
H,m),3.05(2H,m),3.30〜3.60
(3H,m),3.72(1H,m),3.90(1
H,m),4.10(1H,m),4.28(2H,
m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.
0):299nm(ε=6,940) 実施例39(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
(3−N−メチルアミノ)ブチ ルピロリジン−4−イル
チオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1
−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸
1塩酸塩 1)
【0263】
【化100】 参考例30の化合物(1.2g、2.33mmol)を
用いて、実施例1−1)および1−2)と同様の反応を
行い、p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2
−[(2R,4S)−2−[3−(N−メチル−N−p
−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)ブチル]−
N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルピロリジン−
4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボキシラート(1.45g,収率:70%)を得た。
【0264】IR(KBr)cm-1:3400,296
0,1770,1700,1605 NMR(CDCl3)δ:1.10(3H,br
d),1.25(3H,d,J=7.0Hz),1.3
5(3H,d,J=6.0Hz),1.60〜1.80
(2H,m),2.50(1H,m),2.75(3
H,s),3.20〜3.40(2H,m),3.55
(1H,m),3.95(1H,m),4.25(2
H,m),5.20〜5.50(6H,m),7.50
(4H,d,J=8.0Hz),7.62(2H,d,
J=8.0Hz),8.20(6H,d,J=8.0H
z) 2)
【0265】
【化101】 前記反応で得られた化合物(1.45g、1.63mm
ol)を用いて、実施例18−2)と同様の反応を行
い、標記化合物(200mg,収率:28.3%)を得
た。
【0266】IR(KBr)cm-1:3440,296
0,1760,1700 NMR(D2O)δ:1.20(3H,d,J=7.0
Hz),1.25(3H,d,J=7.0Hz),1.
70(3H,d,J=7.0Hz),1.60〜1.8
0(2H,m),1.80〜2.00(3H,m),
2.65(3H,s),2.68(1H,m)3.30
〜3.45(3H,m),3.70(1H,m),4.
00(1H,m),4.20(1H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.
0):298nm(ε=8,230) 実施例40(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
[(2−フルオロ−3−N−メチルアミノ)プロピル]
ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒ
ドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−
エム−3−カルボン酸 1塩酸塩 1)
【0267】
【化102】 参考例31の化合物(133mg、0.22mmol)
を用いて、実施例1−1)および1−2)と同様の反応
を行い、p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−
2−[(2R,4S)−2−[2−フルオロ−3−(N
−メチル−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルア
ミノ)プロピル]−N−p−ニトロベンジルオキシカル
ボニルピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−
1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン
−2−エム−3−カルボキシラート(192mg,収
率:定量的)を得た。
【0268】IR(KBr)cm-1:3440,296
0,1770,1700 NMR(CDCl3)δ:1.22(3H,d,J=
7.0Hz),1.35(3H,d,J=7.0H
z),1.60〜1.80(3H,m),2.60(1
H,m),2.90〜3.00(1H,m),3.05
(3H,s),3.25〜3.65(3H,m),4.
25(2H,m),4.60〜5.00(1H,m),
5.20〜5.50(6H,m),7.50(2H,
d,J=8.0Hz),7.68(2H,d,J=8.
0Hz),8.25(6H,d,J=8.0Hz) 2)
【0269】
【化103】 前記反応で得られた化合物(190mg、0.22mm
ol)を用いて、実施例18−2)と同様の反応を行
い、標記化合物(27mg,収率:28.4%)を得
た。
【0270】IR(KBr)cm-1:3400,296
0,1750,1600 NMR(D2O)δ:1.15(3H,d,J=7.0
Hz),1.25(3H,d,J=7.0Hz),1.
70(1H,m),2.10〜2.30(2H,m),
2.70(3H,s),2.80〜3.00(1H,
m),3.20〜3.50(4H,m),3.60(1
H,m),3.95(1H,m),4.20(1H,
m),4.90〜5.20(1H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.
0):298nm(ε=8,500) 実施例18と同様の方法で実施例41〜43の化合物を
得た。 実施例41(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
[(1−メチル−3−N−メチルアミノ)プロピル]ピ
ロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒド
ロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボン酸 1塩酸塩
【0271】
【化104】 IR(KBr)cm-1:3420,2970,175
0,1595,1395 NMR(D2O)δ:1.08(3H,d,J=7.0
Hz),1.17(3H,d,J=7.0Hz),1.
24(3H,d,J=7.0Hz),1.60〜1.7
5(1H,m),2.20〜2.35(1H,m),
2.60〜2.80(4H,m),2.80〜3.60
(7H,m),3.85〜4.00(1H,m),4.
15〜4.25(2H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.
0):299nm(ε=10,590) 実施例42(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
(1−アミノメチル)エチルピロリジン−4−イルチ
オ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−
メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸
1塩酸塩 ジアステレオマーA
【0272】
【化105】 IR(KBr)cm-1:3420,2970,176
0,1590,1390 NMR(D2O)δ:1.15〜1.20(6H,
m),1.25(3H,d,J=7.0Hz),1.6
5〜1.80(1H,m),2.10〜2.30(2
H,m),2.70〜3.00(3H,m),3.10
〜3.70(4H,m),3.90〜4.10(1H,
m),4.15〜4.25(2H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.
0):298nm(ε=6,600) 実施例43(1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
(1−アミノメチル)エチルピロリジン−4−イルチ
オ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−
メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸
1塩酸塩 ジアステレオマーB
【0273】
【化106】 IR(KBr)cm-1:3420,2970,176
0,1585,1390 NMR(D2O)δ:1.10(3H,d,J=7.0
Hz),1.18(3H,d,J=7.0Hz),1.
25(3H,d,J=7.0Hz),1.65〜1.8
0(1H,m),2.20〜2.30(1H,m),
2.60〜2.80(1H,m),2.80〜3.00
(1H,m),3.18(1H,dd,J=4.0,1
3.0Hz),3.25〜3.60(5H,m),3.
85〜4.00(1H,m),4.15〜4.25(2
H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.
0):299nm(ε=8,840) 実施例44(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
[(1R)−3−N,N−ジメチルアミノ−1−ヒドロ
キシプロピル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−
[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1
−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 1塩酸塩 1)
【0274】
【化107】 参考例34−5)で得られた化合物(3.7g、5.7
mmol)を用いて、参考例3−1)と同様の反応を行
い、p−ニトロベンジル (1R,5S,6S)−2−
[(2S,4S)−2−[(1R)−3−N,N−ジメ
チルアミノ−1−ヒドロキシプロピル]−N−p−ニト
ロベンジルオキシカルボニルピロリジン−4−イルチ
オ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−
メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラ
ート(3.3g,収率:96%)を得た。
【0275】IR(KBr)cm-1:3370,177
0,1702,1590,1455,1345 NMR(CDCl3)δ:1.10〜1.40(6H,
m),1.50〜2.40(5H,m),2.55(6
H,s),2.80〜3.70(3H,m),3.80
〜4.10(2H,m),4.25(1H,m),5.
10〜5.50(4H,m),6.90〜7.70(1
2H,m),8.10〜8.30(2H,m) 2)
【0276】
【化108】 前記反応で得られた化合物(1g、1.4mmol)を
用いて、実施例18−2)と同様の反応を行い、標記化
合物(154mg,収率:27%)を得た。
【0277】IR(KBr)cm-1:1785,159
0,1490,1250,1090 NMR(D2O)δ:1.34(3H,d,J=7.4
Hz),1.41(3H,d,J=6.4Hz),1.
80〜2.20(3H,m),2.60〜2.80(1
H,m),3.02(6H,s),3.20〜3.90
(8H,m),4.00〜4.20(2H,m),4.
30〜4.40(2H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.
0):298nm(ε=5,340) 参考例1(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[2−カルバ
モイル−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニルア
ミノメチル)エチル]−N−(p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル)ピロリジン 1)
【0278】
【化109】 (2S,4R)−4−tert−ブチルジメチルシロキ
シ−N−tert−ブトキシカルボニル−2−[(2−
エトキシカルボニル−1−ニトロメチル)エチル]ピロ
リジン(5g,11.99mmol)のメタノール(1
00ml)溶液を、氷冷下、アンモニアガスで飽和さ
せ、密栓後室温にて1週間放置した。メタノールを留去
後、残渣に酢酸エチル(150ml)を加え、有機層を
水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー[クロロホルム−メタノール(100:
1)]に付し、(2S,4R)−4−tert−ブチル
ジメチルシロキシ−N−tert−ブトキシカルボニル
−2−[(2−カルバモイル−1−ニトロメチル)エチ
ル]ピロリジン(3.44g,収率:72.6%)を得
た。
【0279】IR(KBr)cm-1:3300,175
0,1700,1560,1380 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.48(9H,s),1.60〜
1.90(4H,m),1.95〜2.50(2H,
m),3.10(2H,m),3.50(1H,b
r),4.10〜4.60(3H,m),5.50〜
6.00(2H,br) 2)
【0280】
【化110】 前記反応で得られた化合物(3.1g,7.1mmo
l)のメタノール(100ml)溶液にラネーNi(W
−2)(3.1g)を加え、この混合物を水素気流下
(3kg/cm2)で一夜撹拌した。反応混合物から触
媒を濾別し、濾液を減圧下濃縮することにより、(2
S,4R)−2−(1−アミノメチル−2−カルバモイ
ルエチル)−N−tert−ブトキシカルボニル−4−
(tert−ブチルジメチルシロキシ)ピロリジンの粗
オイル(2.43g,収率:81.6%)を得た。 3)
【0281】
【化111】 前記反応で得られた化合物の粗オイル(2.42g,
6.04mmol)をジオキサン(30ml)および水
(30ml)の混合溶媒に溶解し、トリエチルアミンに
てpH8に保ちながら、4,6−ジメチル−2−(p−
ニトロベンジルオキシカルボニルチオ)ピリミジン
(2.11g,6.64mmol)を加え、室温にて一
夜撹拌した。反応終了後、反応液に酢酸エチル(150
ml)を加え、有機層を水、1N塩酸水溶液、飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣を
カラムクロマトグラフィー[クロロホルム−メタノール
(100:1)]に付し、(2S,4R)−N−ブトキ
シカルボニル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ
−2−[2−カルバモイル−1−(p−ニトロベンジル
オキシカルボニルアミノメチル)エチル]ピロリジン
(2.05g,収率:63.3%)を得た。
【0282】IR(KBr)cm-1:3400,295
0,1700,1520,1390 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.48(9H,s),1.60〜
2.40(6H,m),2.90〜3.80(4H,
m),3.30〜4.40(2H,m),5.20(2
H,br),5.50(2H,br),5.80(2
H,br),7.50(2H,d,J=9.0Hz),
8.20(2H,d,J=9.0Hz) 4)
【0283】
【化112】 前記反応で得られた化合物(2.10g,3.91mm
ol)をメタノール(50ml)に溶解し、氷冷下、
2.5N塩酸メタノール溶液(5.1ml)を加え、室
温にて3時間撹拌した。反応終了後、減圧下濃縮し、粗
粉末を得た。この粗粉末をジオキサン(50ml)、水
(50ml)の混合溶媒に溶解し、トリエチルアミンに
てpH8に保ちながら、4,6−ジメチル−2−(p−
ニトロベンジルオキシカルボニルチオ)ピリミジン
(1.25g,4mmol)を加え、室温にて6時間反
応した。反応終了後、反応液に酢酸エチル(100m
l)を加え、水(50ml)にて洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー[クロロホルム−メタノー
ル(20:1)]に付し、(2S,4R)−2−[2−
カルバモイル−1−(p−ニトロベンジルオキシカルボ
ニルアミノメチル)エチル]−4−ヒドロキシ−N−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン
(1.53g,収率:85.65%)を得た。
【0284】IR(KBr)cm-1:3400,169
0,1520,1345,1110,860 NMR(CDCl3)δ:1.70〜2.80(6H,
m),3.20〜3.60(2H,m),3.80(1
H,m),4.00〜4.50(2H,m),5.20
(4H,m),6.10(2H,br),7.50(4
H,d,J=9.0Hz),8.20(4H,d,J=
9.0Hz) 5)
【0285】
【化113】 前記反応で得られた化合物(1.5g,2.77mmo
l)をテトラヒドロフラン(50ml)に溶解し、氷
冷、窒素気流下、トリエチルアミン(0.77ml,
5.54mmol)およびメタンスルホニルクロリド
(0.43ml,5.54mmol)を加え、室温にて
一夜撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、酢酸エチル(1
00ml)を加え、有機層を1N塩酸、飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液、飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸マグ
ネシウムにて乾燥した。濾過後、減圧下濃縮し、(2
S,4R)−2−[2−カルバモイル−1−(p−ニト
ロベンジルオキシカルボニルアミノメチル)エチル]−
4−メタンスルホニルオキシ−N−(p−ニトロベンジ
ルオキシカルボニル)ピロリジン(1.72g,収率:
97.9%)を得た。
【0286】IR(KBr)cm-1:3400,170
0,1605,1520,1350,1170,905 NMR(CDCl3)δ:1.90〜2.60(6H,
m),3.10(3H,s),3.30〜3.70(2
H,m),3.90〜4.40(3H,m),5.30
(4H,m),6.10(2H,br),7.50(4
H,d,J=9.0Hz),8.20(4H,d,J=
9.0Hz) 6)
【0287】
【化114】 前記反応で得られた化合物(1.7g,2.75mmo
l)をN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)に溶
解し、チオ酢酸カリウム(627mg,5.5mmo
l)およびよう化ナトリウム(412mg,2.75m
mol)を加え、60〜70℃にて4時間反応した。反
応液に酢酸エチル(200ml)を加え、有機層を水、
1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水
の順に洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾
燥後、減圧下濃縮し、得られた残渣をカラムクロマトグ
ラフィー[クロロホルム−メタノール(80:1)]に
付し、標記化合物(1.04g,収率:63.6%)を
得た。
【0288】IR(KBr)cm-1:3400,170
0,1605,1520,1400,1345 NMR(CDCl3)δ:1.80〜2.30(6H,
m),2.30(3H,s),3.20〜3.60(2
H,m),3.70〜4.50(3H,m),5.20
(4H,br),6.30(2H,br),7.50
(4H,d,J=9.0Hz),8.15(4H,d,
J=9.0Hz) 参考例2(2R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−
(2−アリルオキシカルボニルアミノ−2−カルバモイ
ル)エチル−4−(トリフェニルメチルチオ)ピロリジ
1)
【0289】
【化115】 窒素気流下、60%油性水素化ナトリウム(300m
g,7.50mmol)のN,N−ジメチルホルムアミ
ド懸濁液(15ml)を氷冷し、マロン酸ジメチルエス
テル(0.92ml,8.05mmol)を滴下し、同
温度で30分間撹拌した。反応混合液に(2S,4S)
−N−アリルオキシカルボニル−2−ヨードメチル−4
−(トリフェニルメチルチオ)ピロリジン(2.85
g,5mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液
(10ml)を滴下し、氷冷下で30分間、室温で1時
間、その後60℃で6時間撹拌した。反応液を水(30
0ml)と1N硫酸水素カリウム水溶液(30ml)の
混合液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した(100ml×
1,50ml×2)。有機層を合わせ、水、飽和食塩水
の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下
に溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(ヘキサン−酢酸エチル)に付し、(2R,4
S)−N−アリルオキシカルボニル−2−[2,2−ビ
ス(メトキシカルボニル)エチル]−4−(トリフェニ
ルメチルチオ)ピロリジン(2.59g,収率:90
%)を得た。
【0290】IR(KBr)cm-1:3450,296
0,1760,1740,1705,1495,145
0,1410,1200,750,705 NMR(CDCl3)δ:1.30〜1.50(1H,
m),1.90〜2.50(3H,m),2.50〜
3.00(3H,m),3.25〜3.60(2H,
m),3.71(3H,s),3.72(3H,s),
4.30〜4.55(2H,m),5.15〜5.31
(2H,m),5.75〜6.00(1H,m),7.
10〜7.60(15H,m) 2)
【0291】
【化116】 前記反応で得られた化合物(1.15g,2.12mm
ol)のテトラヒドロフラン溶液(10ml)に、氷冷
下で1N水酸化ナトリウム水溶液(2.2ml,2.2
mmol)を滴下し、同温度で30分間、室温で4時間
撹拌した。溶媒を留去した後、水(20ml)を加え、
エーテルで洗浄した。氷冷下、水層に1N塩酸(2.2
ml,2.2mmol)を加え、酢酸エチルで抽出した
(30ml×1,20ml×2)。有機層を合わせ、
水、食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。減圧下で、溶媒留去し、粗カルボン酸を得た。
【0292】粗カルボン酸のベンゼン溶液(5ml)に
トリエチルアミン(0.25ml,1.79mmol)
およびジフェニルりん酸アジド(0.39ml,1.8
1mmol)を加え、窒素気流下で1時間還流し、アリ
ルアルコール(0.13ml,1.91mmol)を加
え、更に2時間還流した。溶媒留去した後、残渣に酢酸
エチル(150ml)を加え、1N硫酸水素カリウム水
溶液、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食
塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減
圧下で溶媒留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ペプタン−酢酸エチル)に付し、(2
R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−(2−
アリルオキシカルボニルアミノ−2−メトキシカルボニ
ルエチル)−4−(トリフェニルメチルチオ)ピロリジ
ン(260mg,収率:29%)を得た。
【0293】IR(KBr)cm-1:3420,175
0,1700,1530,1445,1410,120
0,745,700 NMR(CDCl3)δ:1.35〜1.70(1H,
m),1.70〜2.00(1H,m),2.00〜
2.45(2H,m),2.50〜3.10(3H,
m),3.10〜3.50(1H,m),3.70(3
H,s),4.30〜4.65(4H,m),4.10
〜4.30(1H,m),5.10〜5.40(4H,
m),5.70〜6.10(3H,m),7.15〜
7.60(15H,m) 3)
【0294】
【化117】 窒素気流下、前記反応で得られた化合物(230mg,
0.374mmol)のメタノール溶液(2ml)に1
N水酸化ナトリウム水溶液(0.45ml,0.45m
mol)を加え、室温で一夜撹拌した。減圧下に溶媒留
去し、残渣に水(10ml)を加え、エーテルで洗浄し
た。氷冷下、1N塩酸(0.45ml,0.45mmo
l)を加え、酢酸エチルで抽出し(20ml×1,10
ml×2)、有機層を合わせて水、飽和食塩水の順に洗
浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留
去し、粗カルボン酸を得た。
【0295】窒素気流下、粗カルボン酸のテトラヒドロ
フラン溶液(1.5ml)に、−30℃でトリエチルア
ミン(0.05ml,0.359mmol)およびクロ
ル炭酸エチル(0.035ml,0.366mmol)
を滴下し、同温度で1時間撹拌した。28%アンモニア
水溶液(0.4ml)を加え、−20℃で1時間、室温
で1時間撹拌した。減圧下で溶媒留去した後、残渣に水
(5ml)を加え、クロロホルムで抽出した(10ml
×3)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。減圧下に溶媒留去した後、残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(メタノール−クロロホルム)に付
し、標記化合物(130mg,収率:72%)を得た。
【0296】IR(KBr)cm-1:3400,332
0,1680,1530,1450,1410,134
0,1255,1200,745,705 NMR(CDCl3)δ:1.35〜1.70(1H,
m),1.70〜2.00(1H,m),2.00〜
2.45(2H,m),2.50〜3.10(3H,
m),3.10〜3.50(1H,m),3.70(3
H,s),4.10〜4.30(1H,m),4.30
〜4.65(4H,m),5.10〜5.40(4H,
m),5.70〜6.10(3H,m),7.15〜
7.60(15H,m) 参考例3(2S,4S)−4−アセチルチオ−N−アリルオキシ
カルボニル−2−[(1−アセトアミド−2−アリルオ
キシカルボニルアミノ)エチル]ピロリジン 1)
【0297】
【化118】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
2−ビニル−4−(tert−ブチルジメチルシロキ
シ)ピロリジン(14.3g,47.5mmol)、4
−メチルモルホリン N−オキシド(8.8g,75m
mol)、アセトン(140ml)および水(140m
l)の混合物に、室温で4%四酸化オスミウム水溶液
(9.6ml)を加え、同温で一夜撹拌した。反応液に
6N塩酸を加え、pH2.0に調整後、酢酸エチルで抽
出した。有機層を乾燥(MgSO4)、減圧濃縮し、
(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(1,2
−ジヒドロキシエチル)ピロリジン(16.7g,収
率:105%)を得た。
【0298】NMR(CDCl3)δ:0.08(6
H,s),0.88(9H,s),1.48(9H,
s),2.06(2H,m),3.40(2H,m),
3.58(3H,m),4.05(1H,m),4.3
8(1H,m) 2)
【0299】
【化119】 前記反応で得た化合物(8.7g、粗製物、純品として
26mmol)の塩化メチレン溶液(174ml)を、
氷冷下、メタンスルホニルクロリド(6.0ml,78
mmol)、次いでトリエチルアミン(16.2ml,
117mmol)で処理した。同温で1時間撹拌し、飽
和重曹水で洗浄し、乾燥(MgSO4)、減圧濃縮して
得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
[600ml,酢酸エチル−n−ヘキサン(1:1)]
に付し、(2S,4R)−2−[1,2−ビス(メタン
スルホニルオキシ)エチル]−N−tert−ブトキシ
カルボニル−4−(tert−ブチルジメチルシロキ
シ)ピロリジン(9.50g,収率:74%)を得た。
【0300】NMR(CDCl3)δ:0.05(6
H,s),0.86(9H,s),1.46(9H,
s),2.00(2H,m),3.06(3H,s),
3.08(3H,s),3.34(2H,m),4.1
2(1H,m),4.40(3H,m),5.42(1
H,m) 3)
【0301】
【化120】 前記反応で得られた化合物(9.50g,19.3mm
ol),アジ化ナトリウム(8.72g,134mmo
l)およびジメチルスルホキシド(95ml)の混合物
を100℃にて1.5時間撹拌した。放冷後、反応液を
酢酸エチル(300ml)で希釈し、水(100m
l)、次いで飽和食塩水(50ml)で洗浄した。有機
層を乾燥(MgSO4)、減圧濃縮し、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー[400ml,酢酸エチル−ヘキ
サン(1:5)]に付し、(2S,4R)−N−ter
t−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルメチル
シロキシ−2−(1,2−ジアジドエチル)ピロリジン
(4.54g,収率:61%)を得た。
【0302】NMR(CDCl3)δ:0.08(6
H,s),0.86(9H,s),1.48(9H,
s),3.10〜3.90(5H,m),4.22(1
H,m),4.38(1H,m) 4)
【0303】
【化121】 前記反応で得た化合物(434mg,1.13mmo
l)をメタノール(9ml)中、10%パラジウム−炭
素触媒(90mg)を用いて、室温にて接触水素添加を
1時間行なった。反応液から触媒を濾別し、濾液を減圧
濃縮した。
【0304】得られた残渣の塩化メチレン溶液(20m
l)に、氷冷下、2−アリルオキシカルボニルチオ−
4,6−ジメチルピリミジン(252mg,1.12m
mol)を加えた。室温にして30分間撹拌した後、塩
化メチレン(50ml)で希釈し、2N水酸化ナトリウ
ム水溶液(0.56ml)および水(10ml)で洗浄
した。有機層を乾燥(MgSO4)、濃縮した。
【0305】得られた残渣の塩化メチレン溶液(20m
l)を、氷冷下、塩化アセチル(96μl,1.35m
mol)およびトリエチルアミン(0.19ml,1.
35mmol)で処理した。30分間撹拌し、反応液を
飽和重曹水で洗浄、乾燥(MgCO4 )、濃縮して、
(2S,4R)−2−(1−アセトアミド−2−アリル
オキシカルボニルアミノ)エチル−N−tert−ブト
キシカルボニル−4−(tert−ブチルジメチルシロ
キシ)ピロリジン(210mg,収率:41%)を得
た。
【0306】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.86(9H,s),1.48(9H,
s),1.70〜2.20(2H,m),1.96(3
H,s),3.18〜3.40(3H,m),3.50
(1H,m),3.78(1H,m),4.10(1
H,m),4.32(1H,m),4.56(2H,
d,J=6.0Hz),5.18〜5.20(2H,
m),5.90(1H,m) 5)
【0307】
【化122】 前記化合物(250mg,0.55mmol)を塩化メ
チレンおよびトリフルオロ酢酸の混液(1:1,5.0
ml)に溶解し、室温で10分間放置した後、減圧下に
溶媒を留去した。
【0308】得られた残渣の塩化メチレン溶液(5.0
ml)を、氷冷下、トリエチルアミン(0.38ml,
2.75mmol)およびクロロ炭酸アリル(0.17
ml,1.65mmol)の塩化メチレン溶液(0.8
ml)で処理した。反応液を30分間撹拌後、飽和重曹
水で洗浄し、乾燥(MgSO4)、濃縮して、(2S,
4R)−2−(1−アセトアミド−2−アリルオキシカ
ルボニルアミノエチル)−N−アリルオキシカルボニル
−4−(tert−ブチルジメチルシロキシ)ピロリジ
ン(326mg)を得た。
【0309】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.84(9H,s),1.94(3H,
s),1.80〜2.20(2H,m),3.32(2
H,m),3.62(1H,m),3.84(1H,
m),4.10(2H,m),4.40(1H,m),
4.58(4H,m),5.10〜5.40(4H,
m),5.96(2H,m) 6)
【0310】
【化123】 前記反応で得た化合物(326mg)のテトラヒドロフ
ラン溶液(6.0ml)を室温で1Nテトラn−ブチル
アンモニウムフルオリド−テトラヒドロフラン溶液
(0.82ml,0.82mmol)で処理した。3時
間後、反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和食塩水で洗浄
し、乾燥(MgSO4)、濃縮した。
【0311】得られた残渣の塩化メチレン溶液(6.0
ml)を、氷冷下、塩化メタンスルホニル(63μl,
0.82mmol)およびトリエチルアミン(0.15
ml,1.1mmol)で処理した。反応液を15分間
撹拌後、飽和重曹水で洗浄し、乾燥(MgSO4)、濃
縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(40ml,5%メタノール−酢酸エチル)に付
し、(2S,4R)−2−(1−アセトアミド−2−ア
リルオキシカルボニルアミノエチル)−N−アリルオキ
シカルボニル−4−(メタンスルホニルオキシ)ピロリ
ジン(201mg,収率:67%)を得た。
【0312】NMR(CDCl3)δ:1.98(3
H,s),1.95〜2.30(2H,m),3.04
(3H,s),3.10〜3.60(3H,m),3.
70〜4.40(4H,m),4.58(2H,m),
4.66(2H,m),5.10〜5.40(5H,
m),5.94(2H,m) 7)
【0313】
【化124】 前記反応で得た化合物(200mg,0.46mmo
l)、チオ酢酸カリウム(159mg,1.39mmo
l)およびN,N−ジメチルホルムアミド(4.0m
l)の混合物を70℃で1時間撹拌した。反応液を酢酸
エチルで希釈し、飽和重曹水で洗浄し、乾燥(MgSO
4)後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(40ml,酢酸エチル)に付
し、標記化合物(100mg,収率:52%)を得た。
【0314】NMR(CDCl3)δ:1.70〜2.
10(2H,m),1.96(3H,s),2.36
(3H,m),3.12(1H,m),3.38(2
H,m),3.82(1H,m),4.00〜4.30
(3H,m),4.62(4H,m),5.20〜5.
50(4H,m),5.80〜6.10(2H,m) 参考例4(2S,4S)−4−メルカプト−2−[1−メタンス
ルホニルアミド−2−(p−ニトロベンジルオキシカル
ボニルアミノ)エチル]−N−(p−ニトロベンジルオ
キシカルボニル)ピロリジン 1)
【0315】
【化125】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(1,2
−ジアジド)エチルピロリジン[1.60g,3.89
mmol,参考例3−3)の化合物]をメタノール(3
2ml)中、10%パラジウム−炭素触媒(320m
g)を用いて、室温で1時間接触水素添加を行なった。
反応液を濾過し、触媒を除き減圧下に濃縮した。
【0316】得られた残渣の塩化メチレン溶液(32m
l)を、氷冷下、4,6−ジメチル−2−(p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニルチオ)ピリミジン(1.1
g,3.45mmol)で処理した。1時間撹拌後、反
応液を1N水酸化ナトリウム水溶液(3.5ml)で洗
浄し、乾燥(MgSO4)、濃縮した。
【0317】得られた残渣の塩化メチレン溶液(30m
l)を、氷冷下、トリエチルアミン(0.81ml,
5.35mmol)とクロロ炭酸アリル(0.49m
l,4.27mmol)で30分間処理した。反応液を
飽和重曹水で洗浄し、乾燥(MgSO4)、濃縮し、
(2S,4R)−2−[1−アリルオキシカルボニルア
ミノ−2−(p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)エチル]−N−tert−ブトキシカルボニル−4
−(tert−ブチルジメチルシロキシ)ピロリジン
(2.28g,収率:94%)を得た。
【0318】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.86(9H,s),1.50(9H,
s),2.00(2H,m),3.00〜4.00(5
H,m),4.18(1H,m),4.38(1H,
m),4.60(2H,m),5.10〜5.50(4
H,m),6.00(1H,m),7.56(2H,
d,J=8.0Hz),8.28(2H,d,J=8.
0Hz) 2)
【0319】
【化126】 前記反応で得られた化合物(2.28g,3.66mm
ol)、塩化メチレン(10ml)およびトリフルオロ
酢酸(10ml)を、氷冷下、混合し、室温にて30分
間撹拌した後、減圧下濃縮し、油状残渣を得た。
【0320】前記反応で得た残渣の塩化メチレン溶液
(20ml)を、氷冷下、p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニルクロリド(1.0g,4.65mmol)およ
びトリエチルアミン(1.62ml,10.7mmo
l)で処理した。30分間撹拌後、飽和重曹水で洗浄
し、乾燥(MgSO4)、濃縮した。
【0321】得られた残渣のテトラヒドロフラン溶液
(40ml)を1Nテトラn−ブチルアンモニウムフル
オリド溶液(7.3ml,7.3mmol)にて室温で
4時間処理した。
【0322】反応液を飽和食塩水で洗浄し、乾燥(Mg
SO4)、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(100ml,酢酸エチル)に付し、(2S,4R)
−2−[1−アリルオキシカルボニルアミノ−2−(p
−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)エチル]−
4−ヒドロキシ−N−(p−ニトロベンジルオキシカル
ボニル)ピロリジン(1.74g,収率:81%)を得
た。
【0323】NMR(CDCl3)δ:1.90(2
H,m),3.30(2H,m),3.62(2H,
m),4.18(2H,m),4.36(1H,m),
4.54(2H,m),5.10〜5.40(6H,
m),5.84(1H,m),7.52(4H,m),
8.22(4H,m) 3)
【0324】
【化127】 前記反応で得た化合物(1.74g,2.96mmo
l)の塩化メチレン溶液(34ml)を、氷冷下、トリ
エチルアミン(0.62ml,4.44mmol)およ
びメタンスルホニルクロリド(0.34ml,4.44
mmol)で30分間処理した。反応液を飽和重曹水で
洗浄し、乾燥(MgSO4)、濃縮して1.80gの残
渣を得た。
【0325】上記反応で得た残渣、チオ酢酸カリウム
(1.0g,8.77mmol)およびN,N−ジメチ
ルホルムアミド(36ml)の混合物を70℃で22時
間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和食塩水
で洗浄し、乾燥(MgSO4)、濃縮した。得られる残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[100m
l,酢酸エチル−ヘキサン(1:1)]に付し、(2
S,4S)−4−アセチルチオ−2−[1−アリルオキ
シカルボニルアミノ−2−(p−ニトロベンジルオキシ
カルボニルアミノ)エチル]−N−(p−ニトロベンジ
ルオキシカルボニル)ピロリジン(1.38g,収率:
72%)を得た。
【0326】NMR(CDCl3)δ:1.80(2
H,m),2.38(3H,s),2.60(1H,
m),3.12(2H,m),3.28(2H,m),
3.82(1H,m),4.10(1H,m),4.5
6(2H,m),5.10〜5.40(6H,m),
5.90(1H,m),7.54(4H,m),8.2
4(4H,m) 4)
【0327】
【化128】 前記反応で得た化合物(1.3g,2.01mmol)
のメタノール溶液(26ml)を、氷冷下、2N水酸化
ナトリウム水溶液(1.2ml,2.4mmol)で1
時間処理した。
【0328】上記反応液にp−メトキシベンジルクロリ
ド(0.55ml,4.0mmol)および2N水酸化
ナトリウム水溶液(1.2ml,2.4mmol)を加
え、室温にて1時間撹拌した。反応液を塩化メチレンで
希釈し、飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)、濃
縮後、得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー[100ml,酢酸エチル−ヘキサン(2:1)]
に付し、(2S,4S)−2−[1−アリルオキシカル
ボニルアミノ−2−(p−ニトロベンジルオキシカルボ
ニルアミノ)エチル]−4−(p−メトキシベンジルチ
オ)−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピ
ロリジン(1.10g,収率:75%)を得た。
【0329】NMR(CDCl3)δ:1.76(2
H,m),2.48(1H,m),3.00(2H,
m),3.32(2H,m),3.80(3H,s),
3.80〜4.20(2H,m),4.56(2H,
m),5.00〜5.40(6H,m),5.90(1
H,m),6.84(2H,d,J=8.0Hz),
7.24(2H,d,J=8.0Hz),7.52(4
H,m),8.24(4H,m) 5)
【0330】
【化129】 前記反応で得られた化合物(1.1g,1.52mmo
l)、塩化メチレン(22ml)および水(0.22m
l)の混合物をビストリフェニルホスフィンパラジウム
(II)クロリド(21mg,0.03mmol)およ
び水素化トリブチルスズ(0.9ml,3.34mmo
l)にて室温で3時間処理した後、減圧下溶媒を留去し
た。得られた残渣の塩化メチレン溶液(20ml)を、
氷冷下、トリエチルアミン(0.32ml,2.28m
mol)およびメタンスルホニルクロリド(0.14m
l,1.82mmol)で1時間処理した。反応液を飽
和重曹水で洗い、乾燥(MgSO4)、濃縮し、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー[100ml,酢酸エチ
ル−ヘキサン(3:1)]に付し、(2S,4S)−2
−[1−メタンスルホニルアミド−2−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニルアミノ)エチル]−4−(p−
メトキシベンジルチオ)−N−(p−ニトロベンジルオ
キシカルボニル)ピロリジン(720mg,収率:66
%)を得た。
【0331】NMR(CDCl3)δ:1.90(2
H,m),2.50(1H,m),2.86(3H,
s),2.90〜3.40(4H,m),3.80(3
H,s),3.60〜4.20(2H,m),5.24
(4H,m),6.86(2H,d,J=8.0H
z),7.22(2H,d,J=8.0Hz),7.5
2(4H,m),8.26(4H,m) 6)
【0332】
【化130】 前記反応で得た化合物(400mg,0.56mmo
l)、トリフルオロ酢酸(4.0ml)およびアニソー
ル(90μl,0.84mmol)の混合物を30分間
還流温度で撹拌した。反応液を放冷し、減圧下で濃縮
後、得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー[30ml,酢酸エチル−ヘキサン(3:1)]に付
し、標記化合物(253mg,収率:76%)を得た。
【0333】NMR(CDCl3)δ:1.80(2
H,m),2.70(1H,m),2.90(3H,
s),3.10〜3.50(4H,m),3.76(1
H,m),4.10(1H,m),5.24(4H,
m),7.56(4H,m),8.24(4H,m) 参考例5(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−(1−シアノ
−1−p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)メ
チル−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピ
ロリジン 1)
【0334】
【化131】 N,N−ジメチルスルホキシド(2.54ml,35.
8mmol)および塩化メチレン(34.5ml)の溶
液を−78℃に冷却した後、オキザリルクロリド(1.
53ml,17.5mmol)を滴下し、同温で15分
間撹拌した後、(2S,4R)−N−tert−ブトキ
シカルボニル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ
−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン(3.92g,
11.8mmol)の塩化メチレン(34.5ml)溶
液を10分間で滴下した。30分間撹拌後、トリエチル
アミン(8.27ml,59.3mmol)を加え、室
温まで昇温し、15分間撹拌した。反応液を水洗後、無
水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮後、得られ
た油状物をベンゼン(20ml)に溶解し、トリメチル
シリルシアニド(1.75ml,13.1mmol)を
加え、室温で12時間撹拌後、メタノール(15ml)
を加え、更に撹拌した。減圧下に溶媒を留去し得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン
−酢酸エチル(5:1)]に付し、(2S,4R)−N
−tert−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチ
ルジメチルシロキシ−2−(1−シアノ−1−ヒドロキ
シ)メチルピロリジン(3.8g,収率:88.1%)
を得た。
【0335】IR(KBr)cm-1:3400,290
0,2260,1700,1670NMR(CDC
3)δ:0.10(6H,s),0.90(9H,
s),1.50および1.54(9H,それぞれs),
1.85(1H,m),2.18(1H,m),3.4
0〜3.60(2H,m),4.50(2H,m),
5.80(1H,m) 2)
【0336】
【化132】 前記反応で得られた化合物(2.33g,6.37mm
ol)をテトラヒドロフラン(40ml)に溶解し、氷
冷下でトリエチルアミン(1.28ml,9.12mm
ol)、次いでメタンスルホニルクロリド(0.73m
l,9.43ml)を加え、同温で1時間撹拌した。反
応液に酢酸エチル(40ml)を加え、水、飽和食塩水
で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下
に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー[ヘキサン−酢酸エチル(4:1)]に付し、(2
S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−4−
tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(1−シアノ
−1−メタンスルホニルオキシ)メチルピロリジン
(2.1g,収率:80.5%)を得た。
【0337】NMR(CDCl3)δ:0.40(6
H,s),0.82(9H,s),1.60(9H,
s),2.12(2H,m),3.08および3.17
(3H,それぞれs),3.40(2H,m),4.4
0(2H,m),5.95(1H,m) 3)
【0338】
【化133】 前記反応で得られた化合物(819mg,2mmol)
をN,N−ジメチルホルムアミド(16ml)に溶解
し、アジ化ナトリウム(390mg,6mmol)を加
え、50℃で3時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(4
0ml)を加え、水(30ml)で2回、飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮
した。残渣をメタノール(20ml)に溶解し、10%
パラジウム−炭素触媒(300mg)を加え、水素雰囲
気下、1時間撹拌した後、触媒を濾別し、減圧下で濃縮
した。残渣をクロロホルム(20ml)に溶解し、4,
6−ジメチル−2−(p−ニトロベンジルオキシカルボ
ニルチオ)ピリミジン(640mg,2mmol)を加
え、2時間撹拌した。反応液を飽和重曹水、飽和食塩水
で洗浄後、減圧下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー[ヘキサン−酢酸エチル(1:1)]
に付し、(2S,4R)−N−tert−ブトキシカル
ボニル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−
[1−シアノ−1−(p−ニトロベンジルオキシアミ
ノ)メチル]ピロリジン(520mg,収率:48.7
%)を得た。この化合物を塩化水素を飽和させたメタノ
ールに溶解し、室温で5時間放置した後、減圧で濃縮
し、結晶性残渣に酢酸エチル(20ml)、飽和重曹水
(20ml)を加え、分配後、有機層を飽和食塩水で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧で濃縮し
た。得られた残渣をクロロホルム(10ml)に溶解
し、4,6−ジメチル−2−(p−ニトロベンジルオキ
シカルボニルチオ)ピリミジン(319mg,1mmo
l)を加え、2時間撹拌した後、前記と同様の操作を行
い、精製することにより、(2S,4R)−2−(1−
シアノ−1−p−ニトロベンジルオキシカルボニルメチ
ル)−4−ヒドロキシ−N−(p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル)ピロリジン(260mg,収率:53.
4%)を得た。
【0339】IR(KBr)cm-1:3400,295
0,2250,1700 NMR(CDCl3)δ:2.20(2H,m),3.
56〜3.84(2H,m),4.40(1H,m),
4.60(1H,br s),5.10(1H,m),
5.26(2H,s),5.30(2H,s),6.2
0(1H,m),7.52(4H,d,J=7.0H
z),8.12(4H,d,J=7.0Hz) 4)
【0340】
【化134】 前記反応で得られた化合物(260mg,0.52mm
ol)を用い、参考例1−5)と同様の反応を行い、4
−メタンスルホニル体を得、次いで参考例1−6)と同
様の反応を行うことにより、標記化合物(88.1m
g,収率:32.2%)を得た。
【0341】NMR(CDCl3)δ:2.10(3
H,s),2.20(2H,m),3.40〜3.70
(2H,m),4.20(1H,m),4.60(1
H,m),5.10(1H,m),5.30(2H,
s),5.35(2H,s),6.20(1H,m),
7.50(4H,d,J=7.0Hz),8.10(4
H,d,J=7.0Hz) 参考例6(2R,4S)−4−アセチルチオ−2−[(2−メチ
ル−3−p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)
プロピル]−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)ピロリジン 1)
【0342】
【化135】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[(E)
−2−エトキシカルボニルビニル]ピロリジン(29
g,50mmol)のエタノール溶液(500ml)に
10%パラジウム−炭素触媒(5g)を加え、水素気流
下、室温で2時間撹拌した。更に10%パラジウム−炭
素触媒(2g)を加え、水素気流下、室温で1.5時間
撹拌した。触媒を濾去し、減圧下に溶媒を留去した後、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン
−酢酸エチル)に付し、(2R,4R)−N−tert
−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメチル
シロキシ−2−(2−エトキシカルボニルエチル)ピロ
リジン(15.62g,収率:78%)を得た。
【0343】IR(KBr)cm-1:2930,173
5,1695,1390,1365,1250,117
0,1110,835,775 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.26(3H,t,J=7.0H
z),1.46(9H,s),1.60〜1.85(2
H,m),1.85〜2.20(2H,m),2.20
〜2.40(2H,m),3.25〜3.55(2H,
m),3.95(1H,m),4.14(2H,q,J
=7.0Hz),4.35(1H,m) 2)
【0344】
【化136】 窒素気流下、−78℃で、2.1Mリチウムジイソプロ
ピルアミド−テトラヒドロフラン溶液(3ml,6.3
mmol)のテトラヒドロフラン溶液(12ml)に前
記反応で得られた化合物(2.01g,5mmol)の
テトラヒドロフラン溶液(3ml)を滴下し、同温度で
1時間撹拌した。反応混合物に、よう化メチル(1m
l,11.9mmol)を滴下し、−78℃で10分
間、その後室温で一夜撹拌した。反応液を水(200m
l)および1N硫酸水素カリウム水溶液(20ml)の
混合液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した(50ml×
3)。有機層を合わせ、10%亜硫酸ナトリウム水溶
液、水、1N硫酸水素カリウム水溶液、水、飽和食塩水
の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下
に溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(ヘプタン−酢酸エチル)に付し、(2R,
4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−4−te
rt−ブチルジメチルシロキシ−2−(2−エトキシカ
ルボニル−2−メチル)エチルピロリジン(1.93
g,収率:93%)を得た。
【0345】IR(KBr)cm-1:2940,174
0,1700,1465,1395,1370,126
0,1160,1120,840,780 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.20(3H,d,J=7.0H
z),1.27(3H,t,J=7.0Hz),1.4
6(9H,s),1.50〜1.80(2H,m),
1.80〜2.10(1H,m),2.10〜2.30
(1H,m),2.30〜2.60(1H,m),3.
20〜3.55(2H,m),3.80〜4.00(1
H,m),4.14(2H,q,J=7.0Hz),
4.25〜4.40(1H,m) 3)
【0346】
【化137】 窒素気流下、氷冷下で、水素化リチウムアルミニウム
(80mg,2.11mmol)のエーテル懸濁液(8
ml)に前記反応で得られた化合物(830mg,2.
00mmol)のジエチルエーテル溶液(2ml)を滴
下し、同温度で1時間撹拌した。反応液に、氷冷下激し
く撹拌しながら、水(0.08ml)、20%水酸化ナ
トリウム水溶液(0.06ml)および水(0.28m
l)の順に滴下し、しばらく撹拌した。ジエチルエーテ
ル(20ml)を加え、不溶物を除去し、ジエチルエー
テルで不溶物を洗浄した(20ml×2)。ジエチルエ
ーテル層を合わせ、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去した
後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプ
タン−酢酸エチル)に付し、(2R,4R)−N−te
rt−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメ
チルシロキシ−2−(3−ヒドロキシ−2−メチル)プ
ロピルピロリジン(750mg,収率:定量的)を得
た。
【0347】IR(KBr)cm-1:3460,342
0,2930,1695,1675,1400,136
5,1255,1165,840,775 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
87(6H,s),0.96(3H,d,J=7.0H
z),1.45(9H,s),1.55〜2.30(6
H,m),3.20〜3.80(4H,m),3.90
〜4.10(1H,m),4.25〜4.45(1H,
m) 4)
【0348】
【化138】 窒素気流下、氷冷下で、前記反応で得られた化合物(7
00mg,1.87mmol)のテトラヒドロフラン溶
液(10ml)にトリエチルアミン(0.40ml,
2.87mmol)およびメタンスルホニルクロリド
(0.22ml,2.84mmol)を滴下し、同温度
で1時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(150ml)
を加え、水、1N硫酸水素カリウム水溶液、水、飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水の順に洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留
去し、粗メタンスルホニル体を得た。
【0349】粗メタンスルホニル体のN,N−ジメチル
スルホキシド溶液(6ml)にアジ化ナトリウム(41
0mg,6.31mmol)を加え、窒素気流下、70
℃で2時間撹拌した。反応液を水(200ml)に注
ぎ、酢酸エチルで抽出し(50ml×3)、有機層を合
わせ、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン−酢酸エチ
ル)に付し、(2R,4R)−2−(3−アジド−2−
メチル)プロピル−N−tert−ブトキシカルボニル
−4−(tert−ブチルジメチルシロキシ)ピロリジ
ン(610mg,収率:82%)を得た。
【0350】IR(KBr)cm-1:2930,210
0,1695,1390,1365,1255,116
0,840,775 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.01(3H,d,J=7.0H
z),1.45(9H,s),1.55〜2.10(5
H,m),3.05〜3.50(4H,m),3.85
〜4.10(1H,m),4.30〜4.40(1H,
m) 5)
【0351】
【化139】 前記反応で得られた化合物(600mg,1.51mm
ol)のメタノール溶液(15ml)に10%パラジウ
ム−炭素触媒(120mg)を加え、水素気流下、室温
で1時間撹拌した。触媒を濾去した後、減圧下に溶媒留
去して粗アミンを得た。
【0352】粗アミンのジオキサン溶液(5ml)に
4,6−ジメチル−2−(p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニルチオ)ピリミジン(490mg,1.53mm
ol)を加え、室温で4時間撹拌した。反応液に酢酸エ
チル(150ml)を加え、1N硫酸水素カリウム水溶
液、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。減圧下に溶媒留去した後、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン−酢酸エチル)
に付し、(2R,4R)−N−tert−ブトキシカル
ボニル−4−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−
2−[(2−メチル−3−p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニルアミノ)プロピル]ピロリジン(750mg,
収率:90%)を得た。
【0353】IR(KBr)cm-1:2930,172
5,1695,1680,1525,1400,134
5,1250 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),0.94(3H,d,J=7.0H
z),1.45および1.46(9H,それぞれs),
1.50〜2.10(5H,m),3.00〜4.50
(4H,m),3.80〜4.10(1H,m),4.
33(1H,m),5.22(2H,s),5.50〜
6.30(1H,m),7.53(2H,m),8.2
3(2H,d,J=8.0Hz) 6)
【0354】
【化140】 前記反応で得られた化合物(740mg,1.34mm
ol)をトリフルオロ酢酸(5ml)に溶解し、室温で
一夜撹拌した。減圧下で溶媒留去し、数回、ベンゼンを
加え、溶媒留去し、粗アミンを得た。
【0355】粗アミンのジオキサン(3ml)−水(1
ml)混合溶液に炭酸水素ナトリウム(1.13g,1
3.45mmol)および4,6−ジメチル−2−(p
−ニトロベンジルオキシカルボニルチオ)ピリミジン
(430mg,1.35mmol)を加え、室温で一夜
撹拌した。反応液に酢酸エチル(150ml)を加え、
水、1N硫酸水素カリウム水溶液、水、飽和食塩水の順
に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶
媒留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(塩化メチレン−酢酸エチル)に付し、(2R,4
R)−4−ヒドロキシ−2−[(2−メチル−3−p−
ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピル]−
N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジ
ン(640mg,収率:92%)を得た。
【0356】IR(KBr)cm-1:3400,294
0,1700,1605,1520,1430,140
0,1345,1240,1105,850,735 NMR(CDCl3)δ:0.96(3H,d,J=
6.0Hz),1.00〜1.40(1H,m),1.
50〜2.30(5H,m),2.80〜3.80(4
H,m),3.95〜4.20(1H,m),4.30
〜4.50(1H,m),4.70〜5.70(1H,
m),5.21および5.24(4H,それぞれs),
7.52(4H,d,J=8.0Hz),8.22(4
H,d,J=8.0Hz) 7)
【0357】
【化141】 窒素気流下、氷冷下で、前記反応で得られた化合物(6
30mg,1.22mmol)のテトラヒドロフラン溶
液(5ml)に、トリエチルアミン(0.26ml,
1.87mmol)、次いでメタンスルホニルクロリド
(0.14ml,1.81mmol)を滴下し、同温度
で30分撹拌した。反応液に酢酸エチル(150ml)
を加え、水、1N硫酸水素カリウム水溶液、水、飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水の順に洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去
した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(塩化メチレン−酢酸エチル)に付し、(2R,4R)
−4−メタンスルホニルオキシ−2−[(2−メチル−
3−p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)プロ
ピル]−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)
ピロリジン(710mg,収率:98%)を得た。
【0358】IR(KBr)cm-1:3450,293
0,1720,1700,1690,1600,152
0,1340,1240,1165,1105,90
0,735 NMR(CDCl3)δ:0.97(3H,d,J=
7.0Hz),1.10〜1.15(1H,m),1.
50〜2.10(5H,m),2.40〜2.60(1
H,m),2.90〜3.40(1H,m),3.05
(3H,s),3.50〜3.70(1H,m),3.
90〜4.20(2H,m),4.80〜5.50(1
H,m),5.22および5.25(4H,それぞれ
s),7.53(4H,d,J=8.0Hz),8.2
4(4H,m) 8)
【0359】
【化142】 前記反応で得られた化合物(700ml,1.18mm
ol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(6ml)
に、チオ酢酸カリウム(270mg,2.36mmo
l)およびよう化ナトリウム(270mg,180mm
ol)を加え、窒素気流下、70℃で4時間撹拌した。
反応液を水(300ml)に注ぎ、酢酸エチルで抽出し
た(100ml×1,50ml×2)。有機層を合わせ
10%亜硫酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去
した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘプタン−酢酸エチル)に付し、標記化合物(620
mg,収率:92%)を得た。
【0360】IR(KBr)cm-1:3400,295
0,1700,1605,1520,1400,134
5,1240,1110,1010,855,740 NMR(CDCl3)δ:0.95(3H,d,J=
6.0Hz),1.20〜1.40(1H,m),1.
40〜1.80(3H,m),2.34および2.35
(3H,それぞれs),2.40〜2.70(1H,
m),3.00〜3.35(3H,m),3.80〜
4.20(3H,m),5.21および5.23(4
H,それぞれs),5.25〜5.60(1H,m),
7.52(4H,d,J=8.0Hz),8.23(4
H,m) 参考例7(2S,4S)−4−アセチルチオ−N−p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル−2−(3−p−ニトロベンジ
ルオキシカルボニルアミノ−1−ヒドロキシプロピル)
ピロリジン(ジアステレオマーAおよびジアステレオマ
ーB) 1)
【0361】
【化143】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシプロリン メチ
ルエステル(9.06g,25.2mmol)のメタノ
ール溶液(75ml)に、1N水酸化ナトリウム溶液
(27ml,27mmol)を加え、室温にて5時間撹
拌した。反応溶液を減圧濃縮し、残渣に水(50ml)
を加え、ジエチルエーテル(50ml)で洗浄した。氷
冷下、水層に1N塩酸(27ml,27mmol)を加
え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で
順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧
下で溶媒を留去し、粗カルボン酸を得た。
【0362】粗カルボン酸のテトラヒドロフラン溶液
(25ml)にカルボニルジイミダゾール(4.08
g,25.2mmol)のN,N−ジメチルホルムアミ
ド溶液(25ml)をゆっくり滴下し、室温にて1時間
撹拌した。
【0363】マロン酸モノメチルエステル(13.84
g,126mmol)のテトラヒドロフラン溶液(12
5ml)に、塩化マグネシウム(7.19g,75.5
mmol)、トリエチルアミン(19.3ml,75.
5mmol)を順次加え、室温にて1時間撹拌した。こ
の混合物に上記にて調製したイミダゾライト溶液を加え
一夜撹拌した。
【0364】反応混合物に10%くえん酸水溶液(15
0ml)を加え、酢酸エチル(2×150ml)で抽出
した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽
和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタンー酢酸エチ
ル)に付し、(2S,4R)−N−tert−ブトキシ
カルボニル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−
2−(2−メトキシカルボニル−1−オキソ)エチルピ
ロリジン(6.00g,収率:59%)を得た。
【0365】IR(KBr)cm-1:3450,295
0,1750,1700,1690,1390,125
0 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.38および1.40(9H),
1.80〜2.20(2H,m),3.35〜3.65
(4H,m),3.73および3.75(3H),4.
33〜4.57(2H,m) 2)
【0366】
【化144】 前記反応で得られた化合物(4.02g,10.0mm
ol)と水素化ほう素ナトリウム(0.95g,25.
0mmol)のテトラヒドロフラン懸濁液(20ml)
に、加熱還流下、メタノール(8ml)を30分間かけ
て滴下した。反応混合物を室温に冷却し、水(5m
l)、10%くえん酸(20ml)を順次加え、酢酸エ
チル(3×50ml)で抽出した。抽出液を水、飽和食
塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減
圧下溶媒を留去し、粗(2S,4R)−N−tert−
ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメチルシ
ロキシ−2−[(1R,S)−1,3−ジヒドロキシプ
ロピル]ピロリジン(3.75g,定量的)を得た。
【0367】IR(KBr)cm-1:3400,293
0,1670,1400 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.43(9H,s),1.25〜
1.65(2H,m),1.65〜2.00(2H,
m),3.25(1H,dd,J=2.0,6.0H
z),3.51(1H,m),3.86(2H,t,J
=3.0Hz),3.93〜4.22(2H,m),
4.32(1H,m) 3)
【0368】
【化145】 前記反応で得られた化合物(1.05g,2.80mm
ol)のピリジン溶液(5.6ml)に、氷冷下、p−
トルエンスルホニルクロリド(640mg,3.36m
mol)を加え、0〜5℃にて一夜撹拌した。反応溶液
に酢酸エチル(6ml)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液(6ml)を加え、室温にて15分間撹拌した。この
溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30ml)に注
ぎ、クロロホルム(3×20ml)で抽出した。抽出液
を無水硫酸マグネシウムで乾燥し減圧下溶媒を留去し、
粗モノトシル体を得た。
【0369】粗モノトシル体のN,N−ジメチルスルホ
キシド溶液(2.8ml)に、アジ化ナトリウム(54
6mg,8.4mmol)を加え、70℃にて2時間撹
拌した。反応混合物を水(50ml)に注ぎ、酢酸エチ
ル(3×25ml)で抽出した。抽出液を水、飽和食塩
水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧
下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ヘプタンー酢酸エチル)に付し、(2S,4
R)−2−(3−アジド−1−ヒドロキシ)プロピル−
N−tert−ブトキシカルボニル−4−(tert−
ブチルジメチルシロキシ)ピロリジン ジアステレオマ
ーA(310mg,収率:28%,極性の高い化合物)
およびジアステレオマーB(280mg,収率:25
%)を得た。
【0370】ジアステレオマーA: IR(KBr)cm-1:3430,2950,210
0,1690,1670,1400,1250 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
84および0.86(9H),1.47(9H,s),
1.40〜2.05(4H,m),3.23(1H,d
d,J=2.0,6.0Hz),3.35〜3.65
(4H,m),3.85(1H,m),4.29(1
H,m) ジアステレオマーB: IR(KBr)cm-1:3400,2930,210
0,1700,1660,1400,1250 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.43(9H,s),1.40〜
2.05(4H,m),3.25(1H,dd,J=
2.0,6.0Hz),3.44〜3.72(4H,
m),4.00(1H,m),4.27(1H,m) 4)
【0371】
【化146】 前記反応で得られたジアステレオマーA(448mg,
1.12mmol)のメタノール溶液(11ml)に、
10%パラジウム−炭素触媒(45mg)を加え、常圧
の水素気流下、室温で1時間撹拌した。触媒を濾去し、
減圧下で溶媒を留去した。残渣のメタノール溶液(8m
l)に、3M塩酸−ジオキサン溶液(16ml)を加
え、室温にて一晩撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣
にメタノール(11ml)およびトリエチルアミン
(1.56ml,11.2mmol)を加えた。この混
合物に、氷冷下、4,6−ジメチル−2−(p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニルチオ)ピリミジン(715m
g,2.24mmol)の塩化メチレン溶液(4ml)
を加え、室温にて5時間撹拌した。反応混合物を減圧下
濃縮し、残渣に酢酸エチル(50ml)を加え、1N塩
酸、水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン−酢酸エ
チル)に付し、(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−
[(1−ヒドロキシ−3−N−p−ニトロベンジルオキ
シカルボニルアミノ)プロピル]−N−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)ピロリジン ジアステレオマ
ーA(484mg,収率:83%)を得た。
【0372】同様に前記反応で得られたジアステレオマ
ーB(484mg,1.12mmol)を用いて、(2
S,4R)−4−ヒドロキシ−2−[(1−ヒドロキシ
−3−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)プロピル]−N−(p−ニトロベンジルオキシカル
ボニル)ピロリジン ジアステレオマーB(363m
g,収率:63%)を得た。
【0373】ジアステレオマーA: IR(KBr)cm-1:3400,1700,162
0,1520,1340 NMR(CDCl3)δ:1.29〜2.05(4H,
m),3.31(1H,m),3.37〜3.62(2
H,m),3.70(1H,m),4.00〜4.22
(2H,m),4.49(1H,m),5.10〜5.
35(4H,m),7.48(2H,d,J=7.0H
z),7.53(2H,d,J=7.0Hz),8.2
2(2H,d,J=7.0Hz),8.23(2H,
d,J=7.0Hz) ジアステレオマーB: IR(KBr)cm-1:3400,1700,160
0,1520,1350 NMR(CDCl3)δ:1.40〜2.15(4H,
m),3.15〜3.41(3H,m),3.41〜
3.85(2H,m),4.12(1H,m),4.2
5(1H,m),5.08〜5.29(4H,m),
7.29(2H,d,J=7.0Hz),7.30(2
H,d,J=7.0Hz),8.22(2H,d,J=
7.0Hz),8.23(2H,d,J=7.0Hz) 5)
【0374】
【化147】 窒素気流下、氷冷下で、前記反応で得られたジアステレ
オマーA(478mg,0.922mmol)、塩化メ
チレン(9ml)およびN,N−ジメチルアミノホルム
アミド(1ml)の混合溶液にトリエチルアミン(0.
17ml,1.20mmol)、次いでメタンスルホニ
ルクロリド(0.08ml,1.01mmol)を滴下
し、氷冷下30分間撹拌した。反応混合物を塩化メチレ
ン(30ml)で希釈し、10%くえん酸水溶液、水、
飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ヘプタン−酢酸エチル)に付し、(2
S,4R)−2−[(1−ヒドロキシ−3−N−p−ニ
トロベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピル]−4
−メタンスルホニルオキシ−N−(p−ニトロベンジル
オキシカルボニル)ピロリジン ジアステレオマーA
(550mg,定量的)を得た。
【0375】同様に前記反応で得られたジアステレオマ
ーB(3.55mg,0.685mmol)を用いて、
(2S,4R)−2−[(1−ヒドロキシ−3−N−ニ
トロベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピル]−4
−メタンスルホニルオキシ−N−(p−ニトロベンジル
オキシカルボニル)ピロリジン ジアステレオマーB
(317mg,収率:78%)を得た。
【0376】ジアステレオマーA: IR(KBr)cm-1:3400,2950,170
0,1600,1520,1350,1170 NMR(CDCl3)δ:1.30〜1.70(2H,
m),2.17〜2.46(2H,m),3.05(3
H,s),3.15〜3.79(4H,m),3.93
〜4.25(3H,m),5.09〜5.37(4H,
m),7.48(2H,d,J=6.0Hz),7.5
3(2H,d,J=6.0Hz),8.82(2H,
d,J=6.0Hz),8.83(2H,d,J=6.
0Hz) ジアステレオマーB: IR(KBr)cm-1:3400,2940,170
0,1620,1520,1350,1170 NMR(CDCl3)δ:1.44〜1.79(2H,
m),2.08(1H,m),2.39(1H,m),
3.04(3H,s),3.15〜3.77(5H,
m),4.02〜4.24(2H,m),5.10〜
5.36(4H,m),7.34(2H,d,J=6.
0Hz),7.35(2H,d,J=6.0Hz),
8.23(2H,d,J=6.0Hz),8.24(2
H,d,J=6.0Hz) 6)
【0377】
【化148】 前記反応で得られたジアステレオマーA(550mg,
0.922mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド
溶液(9.2ml)に、チオ酢酸カリウム(210m
g,1.84mmol)およびよう化ナトリウム(16
7mg,1.11mmol)を加え、窒素気流下、70
℃で4時間撹拌した。反応液を水(75ml)に注ぎ、
酢酸エチル(3×25ml)で抽出した。有機層を水、
飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した。減圧下で溶媒留去した後、残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(ヘプタン−酢酸エチル)に付
し、標記化合物のジアステレオマーA(357mg,収
率:67%)を得た。
【0378】同様に前記反応で得られたジアステレオマ
ーB(316mg,0.530mmol)を用いて、標
記化合物のジアステレオマーB(259mg,収率:8
5%)を得た。
【0379】ジアステレオマーA: IR(KBr)cm-1:3400,1700,160
0,1520,1340 NMR(CDCl3)δ:1.32〜2.10(4H,
m),2.34(3H,s),3.06〜3.58(3
H,m),3.66〜4.28(4H,m),5.06
〜5.31(4H,m),7.49(2H,d,J=
6.0Hz),7.53(2H,d,J=6.0H
z),8.19(2H,d,J=6.0Hz),8.2
0(2H,d,J=6.0Hz) ジアステレオマーB: IR(KBr)cm-1:3400,1700,161
0,1520,1340 NMR(CDCl3)δ:1.42〜1.86(4H,
m),2.36(3H,s),3.16(1H,m),
3.32(1H,m),3.48(1H,m),3.6
8〜3.88(2H,m),4.00(1H,m),
4.22(1H,m),5.10〜5.30(4H,
m),7.53(2H,d,J=6.0Hz),7.5
4(2H,d,J=6.0Hz),8.23(2H,
d,J=6.0Hz),8.24(2H,d,J=6.
0Hz) 参考例8(2S,4S)−4−アセチルチオ−N−p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル−2−(1,3−ジアジドプロ
ピル)ピロリジン 1)
【0380】
【化149】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[(1
R,S)−1,3−ジヒドロキシプロピル]ピロリジン
[3.98g,10.6mmol,参考例7−2)の化
合物]を用いて、参考例3−2)および3−3)と同様
の反応を行い、(2S,4R)−N−tert−ブトキ
シカルボニル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ
−2−(1,3−ジアジド)プロピルピロリジン(1.
01g,収率:22%)を得た。
【0381】IR(KBr)cm-1:3450,295
0,2100,1690,1500,1400,136
0 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
87(9H,s),1.48(9H,s),1.32〜
2.10(4H,m),3.18〜3.71(4H,
m),3.82(1H,m),4.16〜4.28(2
H,m) 2)
【0382】
【化150】 前記反応で得られた化合物(1.01g,2.37mm
ol)を用いて、参考例1−4)と同様の反応を行い、
(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−(1,3−ジア
ジド)プロピル−N−p−ニトロベンジルオキシカルボ
ニルピロリジン(946mg,収率:定量的)を得た。
【0383】IR(KBr)cm-1:3450,295
0,2100,1700,1610,1520,143
0,1400,1350 NMR(CDCl3)δ:1.32〜1.86(2H,
m),1.86〜2.24(2H,m),3.28〜
3.64(3H,m),3.70〜3.94(2H,
m),4.19(1H,m),4.42(1H,m),
5.28(2H,m),7.51(2H,m),8.2
4(2H,m) 3)
【0384】
【化151】 前記反応で得られた化合物(946mg,2.42mm
ol)を用いて、参考例7−5)および7−6)と同様
の反応を行い、標記化合物(560mg,収率:53
%)を得た。
【0385】IR(KBr)cm-1:3400,295
0,2100,1700,1600,1520,140
0,1340 NMR(CDCl3)δ:1.36〜2.06(4H,
m),2.38(3H,s),3.16(1H,m),
3.32〜3.66(2H,m),3.72〜4.12
(2H,m),4.12〜4.52(2H,m),5.
28(2H,m),7.56(2H,m),8.24
(2H,m) 参考例9(2S,4S)−4−アセチルチオ−N−アリルオキシ
カルボニル−2−(2−アリルオキシカルボニルアミノ
−1−ヒドロキシ)エチルピロリジン(ジアステレオマ
ーAおよびジアステレオマーB ) 1)
【0386】
【化152】 窒素気流下、水素化アルミニウムリチウム(226m
g,5.95mmol)の無水エーテル(12ml)懸
濁液に、氷冷下、(2S,4R)−N−tert−ブト
キシカルボニル−4−tert−ブチルジメチルシロキ
シ−2−(1−シアノ−1−ヒドロキシ)メチルピロリ
ジン[2.12g,5.95mmol,参考例5−1)
の化合物]のジエチルエーテル(4ml)溶液をゆっく
り滴下し、室温にて4時間撹拌する。反応液に、氷冷
下、激しく撹拌しながら、水(0.24ml)、20%
水酸化ナトリウム水溶液(0.18ml)および水
(0.84ml)の順に滴下し、しばらく撹拌した。ジ
エチルエーテルを加え、不溶物を除去し、ジエチルエー
テルで不溶物を洗浄した。ジエチルエーテル層を合わ
せ、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去し、粗アミン体を得
た。
【0387】粗アミン体の酢酸エチル(4ml)溶液
に、ジ−tert−ブチル ジカーボネート(1.24
g,5.69mmol)の酢酸エチル(2ml)溶液を
加え、室温にて、3日間撹拌した。この反応液を酢酸エ
チル(50ml)で希釈し、10%くえん酸水溶液、
水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン−酢酸エ
チル)に付し、(2S,4R)−N−tert−ブトキ
シカルボニル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ
−2−(2−ブトキシカルボニルアミノ−1−ヒドロキ
シ)エチルピロリジン ジアステレオマーA(745m
g,収率:27%,極性の高い化合物)およびジアステ
レオマーB(743mg,収率:27%)を得た。 ジアステレオマーA: IR(KBr)cm-1:3400,2950,169
0,1500,1400,1360 NMR(CDCl3)δ:0.05(6H,s),0.
86(9H,s),1.42(9H,s),1.44
(9H,s),1.80〜2.08(2H,m),2.
90(1H,m),3.16〜3.72(4H,m),
4.16(1H,m),4.30(1H,m) ジアステレオマーB: IR(KBr)cm-1:3400,2950,169
0,1500,1400,1360 NMR(CDCl3)δ:0.04(6H,s),0.
85(9H,s),1.44(9H,s),1.47
(9H,s),1.65(1H,m),2.05(1
H,m),3.14〜3.32(2H,m),3.48
〜3.65(2H,m),4.03(1H,m),4.
27(1H,m),5.21(1H,m) 2)
【0388】
【化153】 前記反応で得られたジアステレオマーA(543mg,
1.18mmol)のメタノール(5ml)溶液に3M
塩酸−ジオキサン溶液を加え、室温にて一晩撹拌した。
【0389】減圧下、溶媒を留去し、残渣のメタノール
(10ml)溶液にトリエチルアミン(0.82ml,
5.9mmol)およびクロロ炭酸アリル(0.31m
l,3.0mmol)を氷冷下で加えた。同温にて30
分間撹拌後、反応溶液を酢酸エチル(100ml)で希
釈し、1N塩酸、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプ
タン−酢酸エチル)に付し、(2S,4R)−N−アリ
ルオキシカルボニル−2−(2−アリルオキシカルボニ
ルアミノ−1−ヒドロキシ)エチル−4−ヒドロキシピ
ロリジン ジアステレオマーA(298mg,収率:8
0%)を得た。
【0390】同様に前記反応で得られたジアステレオマ
ーB(543mg,1.18mmol)を用いて、(2
S,4R)−N−アリルオキシカルボニル−2−(2−
アリルオキシカルボニルアミノ−1−ヒドロキシ)エチ
ル−4−ヒドロキシピロリジン ジアステレオマーB
(280mg,収率:76%)を得た。 ジアステレオマーA: IR(KBr)cm-1:3400,2940,168
0,1530,1430,1410 NMR(CDCl3)δ:1.68〜2.32(2H,
m),3.02(1H,m),3.18〜3.94(4
H,m),4.18(1H,m),4.44(1H,
m),4.50〜4.68(4H,m),5.16〜
5.41(4H,m),5.70〜6.07(2H,
m) ジアステレオマーB: IR(KBr)cm-1:3400,2940,169
0,1520,1410 NMR(CDCl3)δ:1.94(1H,m),2.
11(1H,m),3.08〜3.36(2H,m),
3.43(1H,m),3.56〜3.82(2H,
m),4.14(1H,m),4.44(1H,m),
4.52〜4.66(4H,m),5.18〜5.44
(4H,m),5.80〜6.08(2H,m) 3)
【0391】
【化154】 前記反応で得られたジアステレオマーA(298mg,
0.949mmol)を用いて、参考例7−5)および
7−6)と同様の反応を行い、標記化合物のジアステレ
オマーA(165mg,収率:47%)を得た。
【0392】同様に前記反応で得られたジアステレオマ
ーB(280mg,0.892mmol)を用いて、標
記化合物のジアステレオマーB(183mg,収率:5
5%)を得た。 ジアステレオマーA: IR(KBr)cm-1:3320,2920,169
0,1540,1410 NMR(CDCl3)δ:2.00(1H,m),2.
34(3H,s),2.45(1H,m),2.84〜
3.20(2H,m),3.50(1H,m),3.6
8〜4.38(4H,m),4.50〜4.66(4
H,m),5.18〜5.41(4H,m),5.72
〜6.12(2H,m) ジアステレオマーB: IR(KBr)cm-1:3400,2940,169
0,1520,1410 NMR(CDCl3)δ:1.74(1H,m),2.
37(3H,s),2.53(1H,m),3.11
(1H,m),3.27(2H,m),3.47〜3.
87(2H,m),4.03(1H,m),4.20
(1H,m),4.45〜4.71(4H,m),5.
16〜5.42(4H,m),5.81〜6.08(2
H,m) 参考例10(2R,4S)−4−アセチルチオ−2−[2,2−ジ
メチル−3−(p−ニトロベンジルオキシカルボニルア
ミノ)プロピル]−N−p−ニトロベンジルオキシカル
ボニルピロリジン 1)
【0393】
【化155】 窒素気流下、−78℃で、2.1Mリチウム ジイソプ
ロピルアミド−テトラヒドロフラン溶液(3.1ml,
6.51mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10m
l)にイソブチロニトリル(420mg,6.08mm
ol)のテトラヒドロフラン溶液(2ml)を滴下し、
同温度で1時間撹拌した。反応混合液に、(2S,4
R)−N−tert−ブトキシカルボニル−4−ter
t−ブチルジメチルシロキシ−2−ヨードメチルピロリ
ジン(2.21g,5.01mmol)のテトラヒドロ
フラン溶液(3ml)を滴下し、−78℃で30分間、
室温で一夜撹拌した。反応液を水(100ml)と1N
硫酸水素カリウム水溶液(20ml)の混合液に注ぎ、
酢酸エチルで抽出した(50ml×3)。有機層を合わ
せ、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。減圧下で溶媒留去した後、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン−酢酸エチル)
に付し、(2R,4R)−N−tert−ブトキシカル
ボニル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−
(2−シアノ−2,2−ジメチルエチル)ピロリジン
(1.12g,収率:58%)を得た。
【0394】IR(KBr)cm-1:2930,223
0,1695,1475,1390,1365,125
5,1170,1140,1105,1025,84
0,775 NMR(CDCl3)δ:0.07および0.08(6
H,それぞれs),0.86(9H,s),1.35〜
1.55(6H),1.46(9H,s),1.62
(1H,dd,J=14.0,4.0Hz),1.98
(1H,m),2.22(2H,m),3.29(1
H,dd,J=12.0,5.0Hz),3.65(1
H,m),4.08(1H,m),4.34(1H,
m) 2)
【0395】
【化156】 窒素気流下、氷冷下で、水素化リチウムアルミニウム
(170mg,4.48mmol)のジエチルエーテル
懸濁液(8ml)に、前記反応で得られた化合物(83
0mg,2.17mmol)のジエチルエーテル溶液
(2ml)を滴下し、同温度で30分間、室温で1時間
撹拌した。氷冷下で激しく撹拌しながら、水(0.17
ml)、20%水酸化ナトリウム水溶液(0.13m
l)および水(0.6ml)の順に加え、しばらく撹拌
した。反応液にジエチルエーテル(20ml)を加え、
不溶物を除去し、この不溶物をジエチルエーテルで洗浄
した(20ml×2)。ジエチルエーテル溶液を合わせ
て、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。減圧下で溶媒留去し、粗アミンを得た。
【0396】この粗アミンのジオキサン溶液(7ml)
に4,6−ジメチル−2−(p−ニトロベンジルオキシ
カルボニルチオ)ピリミジン(700mg,2.19m
mol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液に酢酸
エチル(70ml)を加え、1N硫酸水素カリウム水溶
液、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。減圧下で溶媒留去した後、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン−酢酸エチル)
に付し、(2R,4R)−N−tert−ブトキシカル
ボニル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−
[2,2−ジメチル−3−(p−ニトロベンジルオキシ
カルボニルアミノ)プロピル]ピロリジン(730m
g,収率:59%)を得た。
【0397】IR(KBr)cm-1:3300,295
0,1725,1675,1520,1405,134
5,1245,1150,1105,840,775 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
80〜0.90(6H),0.87(9H,s),1.
48(6H,s),1.55〜1.80(2H,m),
1.85〜2.15(2H,m),3.02(1H,d
d,J=14.0,3.0Hz),3.15〜3.45
(3H,m),3.84(1H,m),4.34(1
H,m),5.23(2H,s),7.43(1H,b
r d,J=10.0Hz),7.55(2H,d,J
=9.0Hz),8.20(2H,d,J=9.0H
z) 3)
【0398】
【化157】 前記反応で得られた化合物(780mg,1.38mm
ol)を用いて、参考例6−6)および6−7)と同様
の反応を行い、(2R,4R)−2−[2,2−ジメチ
ル−3−(p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)プロピル]−4−メタンスルホニルオキシ−N−p
−ニトロベンジルオキシカルボニルピロリジン(790
mg,収率:94%)を得た。
【0399】IR(KBr)cm-1:3400,295
0,1700,1605,1520,1400,134
5,1240,1175,1105,900 NMR(CDCl3)δ:0.91(6H,s),1.
19(1H,m),1.63(2H,s),1.85〜
2.25(2H,m),2.59(1H,m),3.0
5(3H,s),3.32(1H,m),3.62(1
H,dd,J=14.0,4.0Hz),3.99(2
H,m),5.24および5.28(4H,それぞれ
s),6.51(1H,br d,J=9.0Hz),
7.54(4H,m),8.22(4H,d,J=9.
0Hz) 4)
【0400】
【化158】 前記反応で得られた化合物(760mg,1.25mm
ol)を用いて、参考例6−8)と同様の反応を行い、
標記化合物(590mg,収率:80%)を得た。
【0401】IR(KBr)cm-1:3340,295
0,1725,1695,1605,1520,140
0,1345,1240,1105,1015,85
5,740 NMR(CDCl3)δ:0.89(6H,s),1.
30(1H,m),1.64(2H,s),2.05
(1H,d,J=14.0Hz),2.34(3H,
s),2.65(1H,m),3.01(1H,m),
3.26(2H,m),3.70〜4.10(2H,
m),5.23(4H,s),6.61(1H,br
d,J=7.0Hz),7.52(4H,m),8.2
1(4H,d,J=9.0Hz) 参考例11(2R,4S)−4−アセチルチオ−2−[2,2−ジ
メチル−3−(N−メチル−N−p−ニトロベンジルオ
キシカルボニルアミノ)プロピル]−N−p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニルピロリジン 1)
【0402】
【化159】 (2R,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(2−シ
アノ−2,2−ジメチル)エチルピロリジン[1.44
g,3.76mmol,参考例10−1)の化合物]を
用いて、参考例10−2)と同様の反応を行い、粗アミ
ンを得た。
【0403】この粗アミンのジオキサン溶液(10m
l)に2−(tert−ブトキシカルボニルチオ)−
4,6−ジメチルピリミジン(900mg,3.74m
mol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液に酢酸
エチル(150ml)を加え、1N硫酸水素カリウム水
溶液、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで洗浄した。
【0404】減圧下で溶媒留去した後、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン−酢酸エチル)
に付し、(2R,4R)−N−tert−ブトキシカル
ボニル−2−[3−(tert−ブトキシカルボニルア
ミノ)−2,2−ジメチル]プロピル−4−tert−
ブチルジメチルシロキシピロリジン(1.35g,収
率:74%)を得た。
【0405】IR(KBr)cm-1:2900,171
5,1680,1530,1470,1400,136
0,1245,1170,1105,835,770 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
80〜0.95(6H),0.87(9H,s),1.
44(9H,s),1.46(9H,s),1.65〜
2.15(4H,m),2.92(1H,dd,J=1
3.0,4.0Hz),3.10〜3.45(3H,
m),3.87(1H,m),4.34(1H,m),
6.57(1H,br s) 2)
【0406】
【化160】 窒素気流下、氷冷下で、前記反応で得られた化合物
(1.05g,2.16mmol)のN,N−ジメチル
ホルムアミド溶液(7ml)に60%油性水素化ナトリ
ウム(170mg,4.25mmol)を加え、室温で
1時間撹拌した。氷冷下で、よう化メチル(1.8m
l,21.4mmol)を滴下し、同温度で30分間、
室温で1時間撹拌した。反応液を氷水(200ml)と
1N硫酸水素カリウム水溶液(20ml)の混液に注
ぎ、酢酸エチルで抽出した(50ml×3)。有機層を
合わせて、10%亜硫酸ナトリウム水溶液、水、飽和食
塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減
圧下で溶媒留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ヘプタン−酢酸エチル)に付し、(2
R,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−2−
[3−(N−tert−ブトキシカルボニル−N−メチ
ルアミノ)−2,2−ジメチル]プロピル−4−ter
t−ブチルジメチルシロキシピロリジン(630mg,
収率:58%)を得た。
【0407】IR(KBr)cm-1:2920,169
5,1470,1390,1360,1250,116
5,1100,835,770 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),0.93および1.00(6H,そ
れぞれs),1.45(9H,s),1.46(9H,
s),1.60〜2.15(4H,m),2.94(3
H,s),3.05および3.15(2H,それぞれA
Bq,J=14.0Hz),3.52(2H,m),
3.98(1H,m),4.32(1H,m) 3)
【0408】
【化161】 前記反応で得られた化合物(630mg,1.26mm
ol)を用いて、参考例6−6)および6−7)と同様
の反応を行い、(2R,4R)−2−[2,2−ジメチ
ル−3−(N−メチル−N−p−ニトロベンジルオキシ
カルボニルアミノ)プロピル]−4−メタンスルホニル
オキシ−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルピロ
リジン(700mg,収率:89%)を得た。
【0409】IR(KBr)cm-1:2950,294
0,1700,1605,1520,1400,134
5,1170,1105,960,900,850 NMR(CDCl3)δ:0.70〜1.10(6H,
m),1.26(1H,m),1.64(1H,m),
1.80〜2.20(2H,m),2.55(1H,
m),2.85〜3.10(1H,m),3.04(3
H,s),3.22(1H,m),3.53(1H,
m),3.90〜4.20(2H,m),5.10〜
5.60(4H,m),7.52(4H,d,J=8.
0Hz),8.22(4H,d,J=8.0Hz) 4)
【0410】
【化162】 前記反応で得られた化合物(680mg,1.09mm
ol)を用いて、参考例6−8)と同様の反応を行い、
標記化合物(550mg,収率:84%)を得た。
【0411】IR(KBr)cm-1:2950,170
0,1600,1520,1400,1340,120
0,1110,850 NMR(CDCl3)δ:0.94および1.02(6
H,それぞれbr s),1.40(1H,m),1.
64(2H,s),2.05(1H,m),2.34
(3H,s),2.64(1H,m),3.03(3
H,br s),3.05〜3.35(2H,m),
3.75〜4.20(3H,m),5.22(4H,
s),7.53(4H,d,J=9.0Hz),8.2
3(4H,d,J=9.0Hz) 参考例12(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[3−ヒドロ
キシ−1−(p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミ
ノメチル)プロピル]−N−p−ニトロベンジルオキシ
カルボニルピロリジン ジアステレオマーA 1)
【0412】
【化163】 水素化アルミニウムリチウム(2.5g,66mmo
l)のジエチルエーテル懸濁液(100ml)に、窒素
気流中、氷冷下で、3−[(2S,4R)−N−ter
t−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメチ
ルシロキシピロリジン−2−イル]−4−ニトロ酪酸メ
チルエステル ジアステレオマーA(低極性化合物,
9.8g,22mmol)のジエチルエーテル溶液(1
0ml)を加え、同温度で30分間撹拌した。反応液に
メタノール(50ml)および1N水酸化ナトリウム水
溶液(20ml)を加え、不溶物を濾去後、減圧下濃縮
した。残渣をジオキサン(100ml)および水(10
0ml)の混合液に溶解し、4,6−ジメチル−2−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニルチオ)ピリミジ
ン(7.03g,22mmol)を加え、室温で2時間
撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣を酢酸エチル
(100ml)を用いて抽出した。有機層を水、飽和食
塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減
圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(ヘキサン−酢酸エチル)に付し、(2S,4
R)−N−tert−ブトキシカルボニル−4−ter
t−ブチルジメチルシロキシ−2−[3−ヒドロキシ−
1−(p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノメチ
ル)プロピル]ピロリジン ジアステレオマーA(2.
55g,収率:20.4%)を得た。
【0413】IR(KBr)cm-1:3400,295
0,1690,1670,1520,1400,125
5,1160,835,775 NMR(CDCl3)δ:0.05(6H,s),0.
86(9H,s),1.48(9H,s),1.60〜
2.20(4H,m),3.10〜3.30(3H,
m),3.50〜3.80(4H,m),4.10〜
4.30(3H,m),5.22(2H,d,J=3.
0Hz),6.15(1H,br m),7.54(2
H,d,J=9.0Hz),8.24(2H,d,J=
9.0Hz) 2)
【0414】
【化164】 前記反応で得られた化合物(2.55g,4.49mm
ol)の塩化メチレン溶液(9.0ml)に、窒素気流
中、氷冷下、トリフルオロ酢酸(4.5ml)を滴下
し、同温度で40分間撹拌した。この反応液をジオキサ
ン(58ml)および1N水酸化ナトリウム水溶液の混
合溶液へ同温度で滴下した。この溶液に、4,6−ジメ
チル−2−(p−ニトロベンジルオキシカルボニルチ
オ)ピリミジン(1.43g4.49mmol)を加
え、反応液を、1N水酸化ナトリウム水溶液を用いてp
Hを10に保ちながら、室温で2時間撹拌した。反応液
を減圧下濃縮し、残渣を酢酸エチル(100ml)にて
抽出し、有機層を10%くえん酸水溶液、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(4%メタノール−クロロ
ホルム)に付し、(2S,4R)−4−tert−ブチ
ルジメチルシロキシ−2−[3−ヒドロキシ−1−(p
−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノメチル)プロ
ピル]−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルピロ
リジン ジアステレオマーA(1.15g,収率:3
7.9%)を得た。
【0415】IR(KBr)cm-1:3400,290
0,1700,1605,1520,1400,135
0,1250,1105,840,770 NMR(CDCl3)δ:0.05(6H,s),0.
84(9H,s),1.52(2H,m),1.80〜
2.00(2H,m),2.10〜2.40(2H,
m),3.10〜3.30(3H,m),3.60〜
3.80(3H,m),4.34(2H,m),5.2
0(4H,s),5.92(1H,m),7.51(4
H,d,J=8.0Hz),8.22(4H,d,J=
8.0Hz) 3)
【0416】
【化165】 前記反応で得られた化合物(1.15g,1.78mm
ol)のピリジン溶液(10ml)に、氷冷下、無水酢
酸(2ml)を滴下し、同温度で2時間撹拌した。反応
液を氷水中に注ぎ、酢酸エチル(50ml)で抽出し
た。有機層を水、10%くえん酸水溶液、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(2%メタノール−クロロ
ホルム)に付し、(2S,4R)−2−[3−アセトキ
シ−1−(p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ
メチル)プロピル]−4−tert−ブチルジメチルシ
ロキシ−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルピロ
リジン ジアステレオマーA(698mg,収率:57
%)を得た。
【0417】IR(KBr)cm-1:3400,294
0,1700,1520,1430,1400,134
0,1250,1100,850,735 NMR(CDCl3)δ:0.05(3H,s),0.
08(3H,s),0.85(9H,s),1.40〜
1.60(2H,m),1.70〜1.90(1H,
m),2.05(3H,s),2.10(1H,m),
3.00〜3.40(3H,m),3.70(1H,
s),3.76(1H,s),4.16(2H,m),
4.35(2H,m),5.19(4H,s),5.8
5(1H,m),7.51(4H,d,J=9.0H
z),8.22(4H,d,J=9.0Hz) 4)
【0418】
【化166】 前記反応で得られた化合物(698mg,1.01mm
ol)のテトラヒドロフラン溶液(15ml)に、1N
テトラブチルアンモニウムフルオリド(1.05ml,
1.05mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反
応液を減圧下濃縮し、残渣を酢酸エチル(50ml)で
抽出した。有機層を水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮し、粗アルコール
を得た。
【0419】この粗アルコールの塩化メチレン溶液(1
5ml)にトリエチルアミン(0.07ml,1.0m
mol)および塩化メタンスルホニル(0.08ml,
1.0mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。反
応液を水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、減圧下濃縮し、粗メシル体を得た。
【0420】この粗メシル体をテトラヒドロフラン(1
0ml)およびメタノール(10ml)の混合液に溶解
し、ナトリウムメトキシド(77mg,1.4mmo
l)を加え、室温で20分間撹拌した。反応液を減圧下
濃縮し、残渣を酢酸エチル(50ml)で抽出した。有
機層を水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムを用いて乾燥後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(4%メタノール−クロロホ
ルム)に付し、(2S,4R)−2−[3−ヒドロキシ
−1−(p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノメ
チル)プロピル]−4−メタンスルホニルオキシ−N−
p−ニトロベンジルオキシカルボニルピロリジン ジア
ステレオマーA(413mg,収率:67.6%)を得
た。
【0421】IR(KBr)cm-1:1700,152
0,1340,1170,900,735 NMR(CDCl3)δ:1.51(2H,m),1.
70(1H,m),2.00〜2.50(4H,br
m),3.02(3H,s),3.15(1H,m),
3.35(1H,m),3.52(1H,dd,J=1
4.0,4.0Hz),3.78(2H,m),4.2
3(1H,d,J=14.0Hz),4.36(1H,
m),5.24(4H,m),5.81(1H,br
s)7.49(2H,d,J=8.0Hz),7.52
(2H,d,J=8.0Hz),8.21(2H,d,
J=8.0Hz),8.27(2H,d,J=8.0H
z) 5)
【0422】
【化167】 前記反応で得られた化合物(413mg,0.67mm
ol)を用いて、参考例1−6)と同様の反応を行い、
標記化合物(319mg,収率80.5%)を得た。
【0423】IR(KBr)cm-1:3400,169
5,1520,1400,1345,1250,111
0,850,735,630 NMR(CDCl3)δ:1.50〜1.70(4H,
m),2.35(3H,s),2.30〜2.50(2
H,m),3.00〜3.40(3H,m),3.78
(3H,m),4.19(1H,s),4.28(1
H,dd,J=15.0,8.0Hz),5.19(2
H,s),5.22(2H,s),5.84(1H,b
r s),7.49(2H,d,J=8.0Hz),
7.52(2H,d,J=8.0Hz),8.22(2
H,d,J=8.0Hz),8.24(2H,d,J=
8.0Hz) 参考例13(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
(アセチルアミノメチル)ピロリジン−4−イルチオ]
−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチ
ル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 1)
【0424】
【化168】 窒素気流下、氷冷下で、(2S,4R)−N−tert
−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメチル
シロキシ−2−ヒドロキシメチルピロリジン(1.66
g,5mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10m
l)に、トリエチルアミン(1.4ml,10mmo
l)を加え、次いで塩化メタンスルホニル(0.76m
l,9.82mmol)を滴下し、同温度で30分間撹
拌した。反応液を氷水(100ml)に注ぎ、酢酸エチ
ルで抽出した(50ml×3)。有機層を合わせて、1
N硫酸水素カリウム水溶液、水、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去して、粗メシラー
トを得た。
【0425】この粗メシラートのジメチルスルホキシド
溶液(15ml)にアジ化ナトリウム(1.10g,1
5.94mmol)を加え、窒素気流下、70℃で2時
間撹拌した。反応液を、水(100ml)に注ぎ、酢酸
エチルで抽出した(50ml×3)。有機層を合わせて
水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥した。減圧下で溶媒留去した後、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(ヘプタン−酢酸エチル)に付
し、(2S,4R)−2−アジドメチル−N−tert
−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメチル
シロキシピロリジン(1.19g,収率:67%)を得
た。
【0426】IR(KBr)cm-1:2940,211
0,1700,1395,1365,1255,116
5,1120,840,775 NMR(CDCl3)δ:0.07(6H,s),0.
86(9H,s),1.47(9H,s),1.96
(2H,m),3.20〜3.60(4H,m),4.
10(1H,m),4.38(1H,m) 2)
【0427】
【化169】 前記反応で得られた化合物(1.19g,3.34mm
ol)のメタノール溶液(33ml)に10%パラジウ
ム炭素(240mg)を加えて、常圧水素気流下、室温
で1時間撹拌した。触媒を濾去し、減圧下で溶媒留去し
て粗アミンを得た。
【0428】窒素気流下、氷冷下で、この粗アミンの塩
化メチレン溶液(10ml)にトリエチルアミン(0.
94ml,6.74mmol)を加え、次いで無水酢酸
(0.64ml,6.78mmol)を滴下し、同温度
で1時間撹拌した。反応液を水(100ml)に注ぎ、
酢酸エチルで抽出した(100ml×1,30ml×
2)。有機層を合わせて、1N硫酸水素カリウム水溶
液、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩
水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧
下で溶媒留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(ヘプタン−酢酸エチル)に付し、(2S,
4R)−2−アセチルアミノメチル−N−tert−ブ
トキシカルボニル−4−tert−ブチルジメチルシロ
キシピロリジン(1.18g,収率:95%)を得た。
【0429】IR(KBr)cm-1:2920,169
5,1655,1550,1395,1360,125
0,1160,1115,835,770 NMR(CDCl3)δ:0.05(6H,s),0.
86(9H,s),1.47(9H,s),1.60〜
1.90(2H,m),1.98(3H,s),3.1
2(1H,m),3.25〜3.55(3H,m),
4.11(1H,m),4.33(1H,m),7.5
2(1H,br s) 3)
【0430】
【化170】 前記反応で得られた化合物(1.15g,3.09mm
ol)をトリフルオロ酢酸(10ml)に溶解し、室温
で一夜撹拌した。減圧下でトリフルオロ酢酸を留去し、
数回、ベンゼンを加えて留去し、粗アミノアルコールを
得た。
【0431】この粗アミノアルコールのジオキサン
(7.5ml)−水(2.5ml)混合溶液に、炭酸水
素ナトリウム(2.6g,30.9mmol)、次いで
4,6−ジメチル−2−(p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニルチオ)ピリミジン(990mg,3.10mm
ol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応液に酢酸エ
チル(150ml)を加え、水、1N硫酸水素カリウム
水溶液、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和
食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
減圧下で溶媒留去して粗アルコールを得た。
【0432】窒素気流下、氷冷下で、この粗アルコール
のテトラヒドロフラン溶液(10ml)にトリエチルア
ミン(0.86ml,6.17mmol)、次いで塩化
メタンスルホニル(0.48ml,6.20mmol)
を滴下し、同温度で30分間撹拌した。反応液に酢酸エ
チル(150ml)を加え、水、1N硫酸水素カリウム
水溶液、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和
食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
減圧下で溶媒留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(クロロホルム−メタノール)に付し、
(2S,4R)−2−アセチルアミノメチル−4−メタ
ンスルホニルオキシ−N−p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニルピロリジン(740mg,収率:58%)を得
た。
【0433】IR(KBr)cm-1:3400,170
0,1660,1520,1430,1400,134
0,1170,1110,955,900 NMR(CDCl3)δ:1.80(1H,s),1.
95〜2.20(1H,m),1.98(3H,s),
2.47(1H,dd,J=8.0,14.0Hz),
3.05(3H,s),3.20〜3.45(1H,
m),3.45〜3.80(2H,m),4.00〜
4.25(2H,m),5.15〜5.35(2H,
m),6.82(1H,br s),7.54(2H,
d,J=9.0Hz),8.25(2H,d,J=9.
0Hz) 4)
【0434】
【化171】 前記反応で得られた化合物(690mg,1.66mm
ol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(7ml)
にチオ酢酸カリウム(380mg,3.33mmol)
およびヨウ化ナトリウム(370mg,2.47mmo
l)を加え、窒素気流下、70℃で3時間撹拌した。反
応液を氷水(150ml)に注ぎ、酢酸エチルで抽出し
た(100ml×1,50ml×2)。有機層を合わせ
て、10%亜硫酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に
洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒
留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ヘプタン−酢酸エチル)に付し、(2S,4S)−
2−アセチルアミノメチル−4−アセチルチオ−N−p
−ニトロベンジルオキシカルボニルピロリジン(560
mg,収率:85%)を得た。
【0435】IR(KBr)cm-1:3330,170
0,1680,1640,1520,1425,134
5,1200,1125,1105,630 NMR(CDCl3)δ:1.55〜1.90(1H,
m),1.96(3H,s),2.34(3H,s),
2.58(1H,m),3.10〜3.45(2H,
m),3.63(1H,m),3.88(1H,m),
3.95〜4.25(2H,m),5.25(2H,
s),6.99(1H,br s),7.54(2H,
d,J=9.0Hz),8.25(2H,d,J=9.
0Hz) 5)
【0436】
【化172】 前記反応で得られた化合物(270mg,0.683m
mol)およびp−ニトロベンジル (1R,5S,6
S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−[(1
R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カル
バペン−2−エム−3−カルボキシラート(430m
g,0.723mmol)を用いて、実施例1−1)お
よび1−2)と同様の反応を行い、p−ニトロベンジル
(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
アセチルアミノメチル−N−p−ニトロベンジルオキシ
カルボニルピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1
R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カル
バペン−2−エム−3−カルボキシラート(420m
g,収率:88%)を得た。
【0437】IR(KBr)cm-1:3400,177
0,1700,1660,1520,1345,120
0,1105 NMR(CDCl3)δ:1.28(3H,d,J=
7.0Hz),1.36(3H,d,J=6.0H
z),1.60〜2.15(2H,m),1.96(3
H,s),2.59(1H,m),3.20〜3.45
(4H,m),3.45〜3.85(2H,m),3.
90〜4.20(2H,m),4.20〜4.30(2
H,m),5.10〜5.55(4H,m),6.87
(1H,brs),7.45〜7.75(4H,m),
8.15〜8.30(4H,m) 6)
【0438】
【化173】 前記反応で得られた化合物(370mg,0.530m
mol)を用いて、実施例1−3)と同様の反応を行い
標記化合物(130mg,収率:64%)を得た。
【0439】IR(KBr)cm-1:3400,175
5,1660,1600,1550,1390,128
5 NMR(D2O)δ:1.14(3H,d,J=7.0
Hz),1.21(3H,d,J=6.0Hz),1.
66(1H,m),1.96(3H,m),2.65
(1H,m),3.10〜3.45(3H,m),3.
45〜3.70(3H,m),3.70〜4.05(2
H,m),4.05〜4.30(2H,m) UVλmax(0.1M MOPS緩衝液,pH7.
0):298nm(ε=8,800) 参考例14(2S,4S)−4−アセチルチオ−N−tert−ブ
トキシカルボニル−2−[(1R)−3−(N−ter
t−ブトキシカルボニル−N−メチルアミノ)−1−メ
トキシ]プロピルピロリジン 1)
【0440】
【化174】 (2S,4R)−2−[(1R)−3−アジド−1−ヒ
ドロキシ]プロピル−N−tert−ブトキシカルボニ
ル−4−tert−ブチルジメチルシロキシピロリジン
ジアステレオマーA(参考例7−3)の化合物)1.
39g(3.47mmol)のメタノール溶液(14m
l)を10%パラジウム炭素触媒(140mg)存在
下、室温にて水素雰囲気下2時間撹拌した。反応液から
触媒を濾別し、濾液を減圧濃縮した。得られた残渣のメ
タノール溶液(14ml)にジ−tert−ブチル ジ
カーボネート0.98g(4.51mmol)を加え
た。反応溶液をトリエチルアミンでpH8に調節して、
室温にて1時間撹拌した。この反応溶液を減圧濃縮し、
得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘプタン−酢酸エチル)に付し、(2S,4R)−N
−tert−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチ
ルジメチルシロキシ−2−[(1R)−3−tert−
ブトキシカルボニルアミノ−1−ヒドロキシ]プロピル
ピロリジン(1.05g,収率:64%)を得た。
【0441】IR(KBr)cm-1:3440,332
0,2970,2930,2850,1680,155
0,1470,1410,1280,1250,118
0 NMR(CDCl3)δ:0.04(6H,s),0.
85(9H,s),1.44(9H,s),1.46
(9H,s),1.22〜1.98(4H,m),3.
05〜3.65(4H,m),3.77〜4.40(3
H,m) 2)
【0442】
【化175】 前記反応で得られた化合物(1.05g,2.21mm
ol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(6.6m
l)に窒素気流下、0℃にて60%油性水素化ナトリウ
ム(177mg,4.43mmol)を加え、0℃にて
30分間撹拌した。ヨウ化メチル(0.15ml,2.
43mmol)を0℃にて滴下し、室温にて2時間撹拌
した。
【0443】反応液を酢酸エチル(100ml)に注
ぎ、水(2×50ml)、飽和食塩水で順次洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し
た後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ
プタン−酢酸エチル)に付し、(2S,4R)−N−t
ert−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジ
メチルシロキシ−2−[(1R)−3−(N−tert
−ブトキシカルボニル−N−メチルアミノ)−1−メト
キシ]プロピルピロリジン(177mg,収率:16
%)を得た。
【0444】IR(KBr)cm-1:2930,285
0,1700,1460,1400,1360,125
0,1170,1110 NMR(CDCl3)δ:0.04(6H,s),0.
80(9H,s),1.42(18H,s),1.10
〜1.60(2H,m),1.70(1H,m),2.
00(1H,m),2.79(3H,s),3.25
(3H,s),3.00〜3.50(4H,m),3.
60〜3.90(2H,m),4.30(1H,m) 3)
【0445】
【化176】 前記反応で得られた化合物(562mg,1.12mm
ol)のテトラヒドロフラン溶液(2ml)に、1M
テトラブチルアンモニウムフルオリド(1.23ml,
1.23mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反
応液を酢酸エチル(100ml)で希釈し、水、飽和食
塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
減圧下、溶媒を留去し粗アルコール体を得た。
【0446】この粗アルコール体を用いて、参考例1−
5)と同様の反応を行い、(2S,4R)−N−ter
t−ブトキシカルボニル−4−メタンスルホニルオキシ
−2−[(1R)−3−(N−tert−ブトキシカル
ボニル−N−メチルアミノ)−1−メトキシ]プロピル
ピロリジン(510mg,収率:98%)を得た。
【0447】IR(KBr)cm-1:2970,293
0,1695,1480,1460,1400,136
5,1170 NMR(CDCl3)δ:1.46(9H,s),1.
48(9H,s),1.20〜1.50(2H,m),
2.10〜2.44(2H,m),2.86(3H,
s),3.04(3H,s),3.40(3H,s),
3.20〜3.60(4H,m),3.64〜4.06
(3H,m) 4)
【0448】
【化177】 前記反応で得られた化合物(510mg,1.09mm
ol)を用いて、参考例1−6)と同様の反応を行い、
標記化合物(287mg,収率:59%)を得た。
【0449】IR(KBr)cm-1:2980,293
0,1695,1480,1460,1400,136
5,1160 NMR(CDCl3)δ:1.48(18H,s),
1.28〜1.64(2H,m),2.00(1H,
m),2.30(1H,m),2.35(3H,s),
2.86(3H,s),2.90〜3.54(4H,
m),3.40(3H,s),3.60〜3.92(2
H,m),4.08(1H,m) 参考例15(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[[(1S)
−1−ヒドロキシ−3−(N−p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル−N−メチルアミノ)]プロピル]−N−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジンお
よび(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[[(1
R)−1−ヒドロキシ−3−(N−p−ニトロベンジル
オキシカルボニル−N−メチルアミノ)]プロピル]−
N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジ
1)
【0450】
【化178】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[(1
R,S)−1,3−ジヒドロキシ]プロピルピロリジン
(13.79g,36.71mmol,参考例7−2)
の化合物)の塩化メチレン溶液(370ml)に窒素気
流下、氷冷下、トリエチルアミン(15.35ml,1
10.1mmol)、ジメチルアミノピリジン(448
mg,3.67mmol),p−トルエンスルホニルク
ロリド(10.50g,55.07mmol)を加え、
室温にて一晩撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液(100ml)を加え室温にて30分間撹
拌した。塩化メチレン層を分取し、10%くえん酸水溶
液、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン−酢酸エ
チル)に付し、(2S,4R)−N−tert−ブトキ
シカルボニル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ
−2−[[(1S)−1−ヒドロキシ−3−p−トルエ
ンスルホニルオキシ]プロピル]ピロリジン(2.56
g,収率:13%,極性の低い化合物)、(2S,4
R)−N−tert−ブトキシカルボニル−4−ter
t−ブチルジメチルシロキシ−2−[[(1R)−1−
ヒドロキシ−3−p−トルエンスルホニルオキシ]プロ
ピル]ピロリジン(4.80g,収率:25%,極性の
高い化合物)、その混合物(4.10g,収率:21
%)および原料(3.28g,回収率:24%)を得
た。 (1S)−体(極性の低い化合物) IR(KBr)cm-1:3400,2950,293
0,2850,1690,1660,1600,146
0,1400,1360,1250,1180 NMR(CDCl3)δ:0.05(6H,s),0.
85(9H,s),1.44(9H,s),1.50〜
1.70(2H,m),1.75〜2.00(2H,
m),2.43(3H,s),3.20(1H,dd,
J=3.5,11.7Hz),3.40〜3.70(2
H,m),3.92(1H,dd,J=8.1,16.
0Hz),4.10〜4.40(3H,m),7.33
(2H,d,J=8.3Hz),7.78(2H,d,
J=8.3Hz) (1R)−体(極性の高い化合物) IR(KBr)cm-1:3400,2950,293
0,2850,1690,1670,1600,146
0,1400,1360,1250,1180 NMR(CDCl3)δ:0.04(6H,s),0.
84(9H,s),1.43(9H,s),1.40〜
2.00(4H,m),2.43(3H,s),3.2
0(1H,dd,J=3.6,11.5Hz),3.4
8(1H,m),3.74(1H,m),4.18〜
4.23(4H,m),7.32(2H,d,J=7.
3Hz),7.77(2H,d,J=7.3Hz) 2)
【0451】
【化179】 メチルアミン40%・メタノール溶液(37ml)に前
記反応で得られた化合物(1S)−体(2.56g,
4.83mmol)のメタノール溶液(10ml)を室
温にて加え、封管中、120℃(外温)にて30分間加
熱撹拌した。反応溶液を室温まで冷却した後、減圧濃縮
した。残渣にメタノール(40ml)を加え、氷冷下、
4,6−ジメチル−2−(p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニルチオ)ピリミジン(1.54g,4.83mm
ol)のクロロホルム溶液(5ml)を加えた。反応溶
液をトリエチルアミンでpH8に保ちながら室温にて3
時間撹拌した。この反応混合物を減圧下濃縮し、得られ
た残渣を酢酸エチル(100ml)に溶かし、10%く
えん酸水溶液、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残
渣をメタノール(5ml)に溶かし、2.6N 塩酸メ
タノール溶液を加え、室温にて一晩撹拌した。反応溶液
を減圧下濃縮し、残渣にメタノール(40ml)を加
え、トリエチルアミンを加えて反応溶液をpH8に調節
し、氷冷下、4,6−ジメチル−2−(p−ニトロベン
ジルオキシカルボニルチオ)ピリミジン(1.54g,
4.83mmol)のクロロホルム溶液(10ml)を
加えた。室温にて3時間撹拌後、反応溶液を減圧下濃縮
した。残渣を酢酸エチル(100ml)に溶かし、10
%くえん酸水溶液、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチ
ル)に付し、(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−
[[(1S)−1−ヒドロキシ−3−(N−p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル−N−メチルアミノ)]プロ
ピル]−N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)
ピロリジン(1.92g,収率:75%)を得た。
【0452】同様に前記反応で得られた化合物(1R)
−体(2.23g,4.20mmol)を用いて、(2
S,4R)−4−ヒドロキシ−2−[[(1R)−1−
ヒドロキシ−3−(N−p−ニトロベンジルオキシカル
ボニル−N−メチルアミノ)]プロピル]−N−(p−
ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン(1.7
5g.収率:78%)を得た。 (1S)−体 IR(KBr)cm-1:3390,2940,168
0,1600,1520,1400,1340,131
0,1150 NMR(CDCl3)δ:1.50〜2.20(4H,
m),2.95(3H,s),3.30〜3.90(5
H,m),4.00〜4.30(2H,m),5.17
〜5.32(4H,m),7.50〜7.65(4H,
m),8.20〜8.25(4H,m) (1R)−体 IR(KBr)cm-1:3400,2950,167
0,1610,1520,1440,1400,134
0,1320,1150 NMR(CDCl3)δ:1.40(1H,m),1.
55(1H,m),1.72(1H,m),2.05
(1H,m),3.20〜3.60(4H,m),3.
32(3H,s),3.70〜4.05(2H,m),
4.15(1H,m),5.10〜5.35(4H,
m),7.50〜7.70(4H,m),8.10〜
8.30(4H,m) 3)
【0453】
【化180】 前記反応で得られた化合物(1S)−体(1.92g,
3.61mmol)を用いて、参考例4−3)と同様の
反応を行うことにより標記化合物(1S)−体(1.4
6g,収率:83%)を得た。
【0454】同様に前記反応で得られた化合物(1R)
−体(1.75g,3.29mmol)を用いて、標記
化合物(1R)−体(1.29g,収率:82%)を得
た。 (1S)−体 IR(KBr)cm-1:3440,2950,170
0,1610,1520,1430,1400,134
0,1210,1110 NMR(CDCl3)δ:1.40〜1.80(3H,
m),2.34(3H,s),2.50(1H,m),
2.96(3H,s),3.10〜4.30(7H,
m),5.10〜5.30(4H,m),7.43〜
7.60(4H,m),8.18〜8.30(4H,
m) (1R)−体 IR(KBr)cm-1:3450,2950,170
0,1610,1520,1430,1400,135
0 NMR(CDCl3)δ:1.30〜2.10(4H,
m),2.34(3H,s),2.96(3H,s),
3.00〜3.60(3H,m),3.60〜4.30
(4H,m),5.10〜5.36(4H,m),7.
40〜7.60(4H,m),8.18〜8.30(4
H,m) 参考例16(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[[(1S)
−1−ヒドロキシ−2−(N−p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル−N−メチルアミノ)]エチル]−N−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン 1)
【0455】
【化181】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
2−ビニル−4−tert−ブチルジメチルシロキシピ
ロリジン(1.44g,4.40mmol)のジオキサ
ン−水(2:1)溶液(21ml)にN−ブロモコハク
酸イミド(1.57g,8.79mmol)を氷冷下、
加えた。室温で1時間撹拌後、反応溶液を酢酸エチル
(100ml)で希釈し、飽和硫酸水素カリウム水溶
液、水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウム
で乾燥後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ヘプタン−酢酸エチル)に
付し、(4R,5S,7R)−4−ブロモメチル−7−
tert−ブチルジメチルシロキシ−1−アザ−3−オ
キソビシクロ[3,3,0]オクタン−2−オン(1.
20g,収率:78%)を得た。
【0456】IR(KBr)cm-1:2950,292
0,2880,2850,1750,1460,139
0,1360,1240,1210,1170 NMR(CDCl3)δ:0.07(6H,s),0.
88(9H,s),1.60(1H,m),2.03
(1H,m),3.05(1H,dd,J=1.6,1
2.0Hz),3.48(1H,dd,J=8.6,1
0.3Hz),3.61(1H,dd,J=4.5,1
0.3Hz),3.82(1H,dd,J=5.5,1
2.0Hz),4.06(1H,m),4.47(1
H,m),4.56(1H,m) 2)
【0457】
【化182】 前記反応で得られた化合物(2.69g,7.67mm
ol)のメタノール溶液(12ml)をメチルアミン4
0%・メタノール溶液(58ml)に室温にて加えた。
封管中120℃(外温)にて30分間加熱撹拌後、室温
まで冷却し減圧下、反応溶液を濃縮した。残渣にメタノ
ール(30ml)、20%水酸化カリウム水溶液(15
ml)を加え、加熱還流下、一晩撹拌した。この反応溶
液を濃塩酸によりpH9に調節した後、4,6−ジメチ
ル−2−(p−ニトロベンジルオキシカルボニルチオ)
ピリミジン(4.89g,15.3mmol)のクロロ
ホルム溶液(10ml)を加えた。反応溶液を1N 水
酸化ナトリウム水溶液によりpH9に保ちながら室温に
て3時間撹拌した。反応溶液を減圧下濃縮(約20m
l)後、酢酸エチル(200ml)で希釈し、2N 塩
酸、水、飽和食塩水で順次洗浄し、減圧下溶媒を留去し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[ヘプ
タン−酢酸エチル]に付し、(2S,4R)−4−ヒド
ロキシ−2−[[(1S)−1−ヒドロキシ−2−(N
−p−ニトロベンジルオキシカルボニル−N−メチルア
ミノ)]エチル]−N−(p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニル)ピロリジン(699mg,収率:17%)を
得た。
【0458】IR(KBr)cm-1:3430,295
0,1700,1610,1520,1430,141
0,1350 NMR(CDCl3)δ:1.90〜2.20(2H,
m),3.10(3H,s),3.30〜3.60(3
H,m),3.70〜3.90(2H,m),4.10
(1H,m),4.45(1H,m),5.15〜5.
30(4H,m),7.45〜7.60(4H,m),
8.15〜8.30(4H,m) 3)
【0459】
【化183】 前記反応で得られた化合物(699mg,1.35mm
ol)を用いて、参考例4−3)と同様の方法により標
記化合物(675mg,収率:87%)を得た。
【0460】IR(KBr)cm-1:3440,294
0,1700,1610,1520,1400,135
0 NMR(CDCl3)δ:1.90〜2.20(2H,
m),2.33(3H,s),3.08(3H,s),
3.20〜4.30(7H,m),5.15〜5.30
(4H,m),7.40〜7.60(4H,m),8.
10〜8.30(4H,m) 参考例17(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[[(1R)
−1−ヒドロキシ−2−(N−p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル−N−メチルアミノ)]エチル]−N−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン 1)
【0461】
【化184】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
2−(1,2−ジヒドロキシエチル)−4−tert−
ブチルジメチルシロキシピロリジン[3.40g,9.
40mmol,参考例3−1)の化合物]を用いて、参
考例15−1)と同様の反応を行うことにより、(2
S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−4−
tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[[(1R)
−1−ヒドロキシ−2−p−トルエンスルホニルオキ
シ]エチル]ピロリジン(3.14g,収率:65%)
を得た。
【0462】IR(KBr)cm-1:3430,296
0,2940,2860,1700,1670,160
0,1410,1370,1260,1190,118
0,1100 NMR(CDCl3)δ:0.05(6H,s),0.
85(9H,s),1.42(9H,s),1.90〜
2.05(2H,m),2.44(3H,s),3.2
7(1H,m),3.46(1H,m),3.90〜
4.05(3H,m),4.13(1H,m),4.3
0(1H,m),7.34(2H,d,J=8.3H
z),7.78(2H,d,J=8.3Hz) 2)
【0463】
【化185】 前記反応で得られた化合物(3.14g,6.09mm
ol)を用いて、参考例15−2)と同様の方法によ
り、(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−[[(1
R)−1−ヒドロキシ−2−(N−p−ニトロベンジル
オキシカルボニル−N−メチルアミノ)]エチル]−N
−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン
(2.80g,収率:89%)を得た。
【0464】IR(KBr)cm-1:3430,295
0,1700,1610,1520,1430,140
0,1350 NMR(CDCl3)δ:1.90〜2.40(2H,
m),3.07(3H,s),3.18(1H,m),
3.30〜3.55(2H,m),3.75(1H,
m),4.00〜4.30(2H,m),4.50(1
H,m),5.20〜5.35(4H,m),7.40
〜7.60(4H,m),8.15〜8.30(4H,
m) 3)
【0465】
【化186】 前記反応で得られた化合物(2.80g,5.40mm
ol)を用いて、参考例4−3)と同様の方法により、
標記化合物(2.00g,収率:64%)を得た。
【0466】IR(KBr)cm-1:3420,294
0,1700,1610,1520,1430,140
0,1350,1110 NMR(CDCl3)δ:2.10(1H,m),2.
34(3H,s),2.35(1H,m),3.05
(3H,s),3.00〜3.30(2H,m),3.
40〜4.40(5H,m),5.10〜5.30(4
H,m),7.45〜7.60(4H,m),8.15
〜8.30(4H,m) 参考例18(2R,4S)−4−アセチルチオ−2−[2−(N−
メチル−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)プロピル]−N−p−ニトロベンジルオキシカルボ
ニルピロリジン ジアステレオマーA 1)
【0467】
【化187】 窒素気流下、−70℃以下で、1.6M メチルリチウ
ム−エーテル溶液(5.5ml,8.8mmol)のテ
トラヒドロフラン溶液(20ml)に、(2S,4R)
−N−tert−ブトキシカルボニル−4−tert−
ブチルジメチルシロキシ−2−(ホルミルメチル)ピロ
リジン(1.67g,4.86mmol)のテトラヒド
ロフラン溶液(5ml)を滴下し、同温度で2時間撹拌
した。−70℃以下で、反応液に飽和塩化アンモニウム
水溶液(3ml)を加え、室温まで昇温した。反応液を
水(200ml)と1N硫酸水素カリウム水溶液(20
ml)との混液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した(50m
l×3)。有機層を合わせて、水、飽和食塩水の順に洗
浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留
去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘプタン−酢酸エチル)に付し、(2R,4R)−N
−tert−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチ
ルジメチルシロキシ−2−(2−ヒドロキシプロピル)
ピロリジンジアステレオマーA(890mg,収率:5
1%)およびジアステレオマーB(350mg,収率:
20%)を得た。
【0468】ジアステレオマーA: IR(KBr)cm-1:3420,2930,169
5,1675,1400,1365,1250,116
5,1115,835,775 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
87(9H,s),1.19(3H,d,J=6.0H
z),1.30〜1.60(2H,m),1.46(9
H,s),1.75(1H,m),2.00〜2.40
(2H,m),3.37(2H,m),3.88(1
H,m),4.07(1H,m),4.33(1H,
m) ジアステレオマーB: IR(KBr)cm-1:3440,2930,169
5,1675,1395,1365,1250,116
0,1120,835,775 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
87(9H,s),1.17(3H,d,J=6.0H
z),1.30〜1.60(2H,m),1.45およ
び1.46(9H,それぞれs),1.71(1H,
m),2.00〜2.20(2H,m),3.34(2
H,m),3.73(1H,m),4.20〜4.40
(2H,m) 2)
【0469】
【化188】 前記反応で得られた化合物ジアステレオマーA(890
mg,2.48mmol)のテトラヒドロフラン溶液
(6ml)に、トリフェニルホスフィン(980mg,
3.74mmol)およびフタルイミド(550mg,
3.74mmol)を加え、窒素気流下、氷冷下で、ア
ゾジカルボン酸 ジエチル(0.6ml,3.81mm
ol)をゆっくり滴下し、同温度で15分間、室温で一
夜撹拌した。減圧下で反応液を濃縮した後、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン−酢酸エチ
ル)に付し、(2R,4R)−N−tert−ブトキシ
カルボニル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−
2−(2−フタルイミドプロピル)ピロリジン ジアス
テレオマーA(1.00g,収率:83%)を得た。
【0470】IR(KBr)cm-1:2930,177
5,1710,1695,1470,1390,136
5,1250,1165,1030,835,775,
720 NMR(CDCl3)δ:0.00(6H,s),0.
81(9H,s),1.39(3H,m),1.47お
よび1.50(9H,それぞれs),1.60〜2.6
0(4H,m),3.20〜3.45(2H,m),
3.80〜4.10(1H,m),4.20〜4.50
(2H,m),7.70(2H,m),7.80(2
H,m) 3)
【0471】
【化189】 前記反応で得られた化合物(1.00g,2.05mm
ol)のエタノール溶液(20ml)に、ヒドラジン1
水和物(0.8ml,16.49mmol)を加え、室
温で1.5時間撹拌した。減圧下で溶媒留去して粗アミ
ンを得た。
【0472】この粗アミンのジオキサン(6ml)−水
(3ml)の混合溶液にトリエチルアミン(1.15m
l,8.25mmol)、次いで2−tert−ブトキ
シカルボニルチオ−4,6−ジメチルピロリジン(99
0mg,4.12mmol)を加え、室温で一夜撹拌し
た。反応液に酢酸エチル(150ml)を加え、1N硫
酸水素カリウム水溶液、水、飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。減圧下で溶媒留去した後、残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン−酢酸エチ
ル)に付し、(2R,4R)−N−tert−ブトキシ
カルボニル−2−[2−(tert−ブトキシカルボニ
ルアミノ)プロピル]−4−tert−ブチルジメチル
シロキシピロリジン ジアステレオマーA(590m
g,収率:63%)を得た。
【0473】IR(KBr)cm-1:3340,292
0,1690,1510,1455,1390,136
0,1250,1170,1130,1070,83
5,775 NMR(CDCl3)δ:0.05(6H,s),0.
86(9H,s),1.17(3H,d,J=6.0H
z),1.43(9H,s),1.46(9H,s),
1.60〜2.10(4H,m),3.30(2H,
m),3.59(1H,m),3.70〜4.10(1
H,m),4.30(1H,m),4.68(1H,
m) 4)
【0474】
【化190】 前記反応で得られた化合物(650mg,1.42mm
ol)を用いて、参考例11−2)および参考例6−
6)と同様の反応を行い、(2R,4R)−4−ヒドロ
キシ−2−[2−(N−メチル−N−p−ニトロベンジ
ルオキシカルボニルアミノ)プロピル−N−p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニルピロリジン ジアステレオマ
ーA(490mg,収率:67%)を得た。
【0475】IR(KBr)cm-1:3450,294
0,1700,1610,1520,1405,135
0,1110,1015,850,740 NMR(CDCl3)δ:1.05〜1.30(3H,
m),1.40〜2.40(5H,m),2.70〜
2.90(3H,m),3.40〜3.75(2H,
m),4.04(1H,m),4.30(1H,m),
4.42(1H,m),5.21(4H,s),7.5
0(4H,d,J=8.0Hz),8.21(4H,
d,J=9.0Hz) 5)
【0476】
【化191】 前記反応で得られた化合物(490mg,0.949m
mol)を用いて、参考例6−7)および参考例6−
8)と同様の反応を行い、標記化合物(480mg,収
率:88%)を得た。
【0477】IR(KBr)cm-1:3420,293
0,1700,1605,1520,1400,134
5,1120,850,735 NMR(CDCl3)δ:1.00〜1.30(3H,
m),1.40〜2.60(4H,m),2.33(3
H,s),2.78(3H,s),3.14(1H,d
d,J=8.0,11.0Hz),3.83(2H,
m),4.07(1H,m),4.30(1H,m),
5.10〜5.30(4H,m),7.51(4H,
d,J=8.0Hz),8.22(4H,d,J=9.
0Hz) 参考例19(2R,4S)−4−アセチルチオ−2−[2−(N−
メチル−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)プロピル]−N−p−ニトロベンジルオキシカルボ
ニルピロリジン ジアステレオマーB 1)
【0478】
【化192】 (2R,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(2−ヒ
ドロキシプロピル)ピロリジン ジアステレオマーB
(460mg,1.28mmol、参考例18−1)の
化合物)を用いて、参考例18−2)と同様の反応を行
い、(2R,4R)−N−tert−ブトキシカルボニ
ル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(2
−フタルイミド)プロピルピロリジン ジアステレオマ
ーB(320mg,収率:51%)を得た。
【0479】IR(KBr)cm-1:2930,177
5,1710,1695,1465,1395,136
5,1255,1165,1100,1080,83
5,775,720 NMR(CDCl3)δ:0.03(6H,s),0.
81(9H,s),1.40(9H,s),1.51
(3H,d,J=7.0Hz),1.55〜1.85
(2H,m),2.06(1H,m),2.66(1
H,m),3.30〜3.50(2H,m),3.74
(1H,m),4.25〜4.50(2H,m),7.
70(2H,m),7.81(2H,m) 2)
【0480】
【化193】 前記反応で得られた化合物(310mg,0.634m
mol)を用いて、参考例18−3),参考例18−
4),参考例18−5)と同様の反応を行い、標記化合
物(80mg,収率:22%)を得た。
【0481】IR(KBr)cm-1:2940,169
5,1605,1520,1400,1345,132
5,1120,850,735 NMR(CDCl3)δ:1.14(3H,d,J=
7.0Hz),1.32(1H,m),1.68(1
H,m),2.30〜2.70(2H,m),2.34
(3H,s),2.89(3H,s),3.20(1
H,m),3.60〜3.90(2H,m),4.09
(1H,m),4.20〜4.45(1H,m),5.
10〜5.30(4H,m),7.51(4H,d,J
=8.0Hz),8.22(4H,d,J=9.0H
z) 参考例20(2R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−
[2−(N−アリルオキシカルボニル−N−メチルアミ
ノ)−3−ヒドロキシ]プロピル−4−(トリフェニル
メチルチオ)ピロリジン ジアステレオマーAおよびジ
アステレオマーB 1)
【0482】
【化194】 窒素気流下、(2R,4S)−N−アリルオキシカルボ
ニル−2−(2−アリルオキシカルボニルアミノ−2−
メトキシカルボニル)エチル−4−(トリフェニルメチ
ルチオ)ピロリジン[810mg,1.32mmol、
参考例2−2)の化合物]のテトラヒドロフラン溶液
(5ml)に、塩化リチウム(100mg,2.58m
mol)、次いで水素化ホウ素ナトリウム(110m
g,2.59mmol)を加え、エタノール(5ml)
を加えて、室温で一夜撹拌した。氷冷下、反応液に10
%くえん酸水溶液を加えて酸性とした後、減圧下で有機
溶媒を留去し、残液を塩化メチレンで抽出した(40m
l×1,20ml×2)。有機層を合わせて、水、飽和
食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
減圧下で溶媒留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ヘプタン−酢酸エチル)に付し、(2
R,4S)−N−アリルオキシカルボニル−2−(2−
アリルオキシカルボニルアミノ−3−ヒドロキシ)プロ
ピル−4−(トリフェニルメチルチオ)ピロリジン(4
40mg,収率:57%)を得た。
【0483】IR(KBr)cm-1:3420,170
0,1530,1445,1410,1330,125
5,1200,1060,990,925,740,7
00 NMR(CDCl3)δ:1.40〜2.40(5H,
m),2.60〜3.00(3H,m),3.40〜
3.80(4H,m),4.40〜4.65(4H,
m),5.10〜5.40(4H,m),5.56(1
H,m),5.86(2H,m),7.10〜7.60
(15H,m) 2)
【0484】
【化195】 窒素気流下、前記反応で得られた化合物(440mg,
0.750mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド
溶液(1.5ml)に、イミダゾール(110mg,
1.62mmol)、次いで、tert−ブチルジメチ
ルクロロシラン(170mg,1.13mmol)を加
え、室温で一夜撹拌した。反応液を水(200ml)に
注ぎ、酢酸エチルで抽出した(40ml×1,20ml
×2)。有機層を合わせて、1N 硫酸水素カリウム水
溶液、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。減圧下で溶媒留去した後、残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン−酢酸エチ
ル)に付し、(2R,4S)−N−アリルオキシカルボ
ニル−2−[2−アリルオキシカルボニルアミノ−3−
(tert−ブチルジメチルシロキシ)プロピル]−4
−(トリフェニルメチルチオ)ピロリジン(480m
g,収率:91%)を得た。
【0485】IR(KBr)cm-1:3440,332
0,2950,2930,1720,1700,150
0,1440,1400,1325,1250,109
5,990,920,835,700 NMR(CDCl3)δ:0.03(6H,s),0.
87(9H,s),1.40〜1.70(2H,m),
2.00〜2.50(2H,m),2.60〜3.00
(2H,m),3.45〜3.80(4H,m),4.
40〜4.65(4H,m),4.77(1H,m),
5.15〜5.40(4H,m),5.88(1H,
m),7.20〜7.60(15H,m) 3)
【0486】
【化196】 前記反応で得られた化合物(470mg,0.670m
mol)を用いて、参考例11−2)と同様の反応を行
い、粗メチル化体を得た。
【0487】この粗メチル化体のテトラヒドロフラン溶
液(2.5ml)に1.0M テトラブチルアンモニウ
ムフルオリド−テトラヒドロフラン溶液(0.8ml,
0.8mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応
液を減圧下で濃縮した後、残渣に酢酸エチル(80m
l)を加え、1N 硫酸水素カリウム水溶液、水、飽和
食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
減圧下で溶媒留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ヘプタン−酢酸エチル)に付し、標記
化合物ジアステレオマーA(190mg,収率:47
%)およびジアステレオマーB(190mg,収率:4
7%)を得た。
【0488】ジアステレオマーA: IR(KBr)cm-1:3440,2940,169
5,1485,1445,1405,1330,120
0,1140,990,920,740,700 NMR(CDCl3)δ:1.20〜2.50(5H,
m),2.60〜3.00(3H,m),2.81(3
H,s),3.40〜3.75(3H,m),4.11
(1H,m),4.40〜4.70(4H,m),5.
15〜5.40(4H,m),5.91(2H,m),
7.20〜7.55(15H,m) ジアステレオマーB: IR(KBr)cm-1:3450,2940,169
5,1485,1445,1400,1330,120
0,1160,990,920,740,700 NMR(CDCl3)δ:1.20〜2.50(5H,
m),2.60〜2.90(3H,m),2.86(3
H,s),3.45〜3.70(3H,m),4.25
(1H,m),4.35〜4.70(4H,m),5.
15〜5.45(4H,m),5.88(2H,m),
7.20〜7.60(15H,m) 参考例21(2R,4S)−4−アセチルチオ−2−[2−メチル
−2−(p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)
プロピル]−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニル
ピロリジン 1)
【0489】
【化197】 (2R,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(2−エ
トキシカルボニル−2−メチル)エチルピロリジン[1
5.84g,38.1mmol、参考例6−2)の化合
物]を用いて、参考例6−2)と同様の反応を行い、粗
ジメチル体を得た。
【0490】この粗ジメチル体のテトラヒドロフラン溶
液(150ml)に75%テトラブチルアンモニウムフ
ルオリド水溶液(15.94g,45.7mmol)の
テトラヒドロフラン溶液(20ml)を加え、室温で
1.5時間撹拌した。減圧下で反応液を濃縮し、酢酸エ
チル(700ml)を加えて、水、1N 硫酸水素カリ
ウム水溶液、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去した後、残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン−酢酸
エチル)に付し、(2R,4R)−N−tert−ブト
キシカルボニル−2−(2−エトキシカルボニル−2−
メチル)プロピル−4−ヒドロキシピロリジン(11.
33g,収率:94%)を得た。
【0491】IR(KBr)cm-1:3420,298
0,1725,1695,1670,1475,139
5,1365,1250,1170,1140,102
5,860,770 NMR(CDCl3)δ:1.23(6H,s),1.
27(3H,t,J=7.0Hz),1.47(9H,
s),1.60〜1.80(2H,m),1.80〜
2.25(3H,m),3.35(1H,dd,J=
4.0,8.0Hz),3.52(1H,m),4.0
5(1H,m),4.13(2H,q,J=7.0H
z),4.38(1H,m) 2)
【0492】
【化198】 窒素気流下、前記反応で得られた化合物(13.09
g,41.50mmol)のN,N−ジメチルホルムア
ミド溶液(100ml)に、60%油性水素化ナトリウ
ム(2.00g,50mmol)を加え、室温で1時間
撹拌した。反応液にヨウ化テトラブチルアンモニウム
(1.53g,4.14mmol)および臭化ベンジル
(9.9ml,83.23mmol)を加え、室温で1
時間、70℃で一夜撹拌した。反応液を、氷水(500
ml)と1N 硫酸水素カリウム水溶液(100ml)
の混合溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した(200ml
×3)。有機層を合わせて、10%亜硫酸ナトリウム水
溶液、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。減圧下で溶媒留去した後、残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン−酢酸エチ
ル)に付し、(2R,4R)−4−ベンジルオキシ−N
−tert−ブトキシカルボニル−2−(2−エトキシ
カルボニル−2−メチル)プロピルピロリジン(10.
44g,収率:62%)を得た。
【0493】IR(KBr)cm-1:3430,297
0,1725,1695,1480,1455,139
5,1365,1170,1140,1110,86
5,740 NMR(CDCl3)δ:1.22(6H,s),1.
25(3H,t,J=7.0Hz),1.47(9H,
s),1.60〜1.80(2H,m),1.90〜
2.40(2H,m),3.30(1H,m),3.4
5〜3.95(1H,m),3.95〜4.20(4
H,m),4.47(2H,m),7.25〜7.50
(5H,m) 3)
【0494】
【化199】 前記反応で得られた化合物(10.44g,25.74
mmol)のエタノール溶液(100ml)に、1N
水酸化ナトリウム水溶液(52ml,52mmol)を
加え、3時間加熱還流した。減圧下でエタノールを留去
した後、残液をジエチルエーテルで洗浄した。氷冷撹拌
下で、水層に1N 塩酸(52ml,52mmol)を
ゆっくり加え、酢酸エチルで抽出した(200ml×
3)。有機層を合わせて、水、飽和食塩水の順に洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去
して、粗カルボン酸を得た。
【0495】この粗カルボン酸のtert−ブタノール
溶液(80ml)に、トリエチルアミン(4ml,2
8.70mmol)、次いでジフェニルりん酸アジド
(6.2ml,28.77mmol)を加え、一夜加熱
還流した。反応液にtert−ブタノール(50ml)
を追加し、さらに3日間加熱還流した。減圧下で溶媒留
去した後、残渣に酢酸エチル(600ml)を加え、1
N 硫酸水素カリウム水溶液、水、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去した後、残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−
酢酸エチル)に付し、(2R,4R)−4−ベンジルオ
キシ−N−tert−ブトキシカルボニル−2−(2−
N−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−メチ
ル)プロピルピロリジン(6.49g,収率:56%)
を得た。
【0496】IR(KBr)cm-1:3340,297
0,1710,1690,1500,1390,136
0,1245,1160,1070,865,770,
735,695 NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,s),1.
34(3H,s),1.43(9H,s),1.48
(9H,s),1.68(1H,m),1.86(1
H,m),2.04(1H,m),2.23(1H,
m),3.35(1H,m),3.40〜3.95(1
H,m),3.95〜4.20(2H,m),4.40
〜4.70(2H,m),5.30〜5.60(1H,
m),7.20〜7.50(5H,m) 4)
【0497】
【化200】 前記反応で得られた化合物(4.61g,10.3mm
ol)のメタノール溶液(90ml)に10%パラジウ
ム炭素(4.6g)を加え、ギ酸アンモニウム(3.2
5g,51.5mmol)を加えて加熱還流した。1時
間ごとにギ酸アンモニウム(3.25g,51.5mm
ol)を追加し、合計8時間加熱還流した。触媒を濾去
した後、減圧下で濾液を濃縮し、残液に酢酸エチル(4
00ml)を加え、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去した後、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン
−酢酸エチル)に付し、(2R,4R)−N−tert
−ブトキシカルボニル−2−(2−N−tert−ブト
キシカルボニルアミノ−2−メチル)プロピル−4−ヒ
ドロキシピロリジン(1.74g,収率:47%)を得
た。また原料(1.68g,36%)を回収した。
【0498】IR(KBr)cm-1:3430,298
0,1715,1695,1680,1505,145
5,1405,1365,1255,1170,107
0,775 NMR(CDCl3)δ:1.25〜1.40(6H,
m),1.43(9H,s),1.48(9H,s),
1.60〜1.95(3H,m),1.95〜2.30
(2H,m),3.30〜3.70(2H,m),4.
03(1H,m),4.40(1H,m),4.57お
よび5.50(1H,それぞれbr s) 5)
【0499】
【化201】 前記反応で得られた化合物(140mg,0.391m
mol)の塩化メチレン溶液(1ml)にトリフルオロ
酢酸(1ml)を加え、室温で30分間撹拌した。減圧
下で溶媒留去した後、数回、ベンゼンを加えて留去し
て、粗アミンを得た。
【0500】この粗アミンのジオキサン(0.9ml)
−水(0.3ml)混合溶液に、炭酸水素ナトリウム
(330mg,3.93mmol)、次いで4,6−ジ
メチル−2−(p−ニトロベンジルオキシカルボニルチ
オ)ピリミジン(250mg,0.783mmol)を
加え、室温で2時間、50℃で一夜撹拌した。反応液に
酢酸エチル(30ml)を加え、水、1N 硫酸水素カ
リウム水溶液、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去した後、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン−酢
酸エチル)に付し、(2R,4R)−4−ヒドロキシ−
2−[2−メチル−2−(p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニルアミノ)プロピル]−N−p−ニトロベンジル
オキシカルボニルピロリジン(160mg,収率:79
%)を得た。
【0501】IR(KBr)cm-1:3420,294
0,1690,1605,1520,1430,140
5,1345,1260,1210,1090,85
0,740 NMR(CDCl3)δ:1.36(3H,s),1.
39(3H,s),1.60〜2.00(3H,m),
2.10〜2.30(2H,m),3.30〜3.70
(2H,m),4.12(1H,m),4.47(1
H,m),5.00〜5.40(4H,m),6.45
(1H,s),7.50(4H,m),8.20(4
H,m) 6)
【0502】
【化202】 前記反応で得られた化合物(260mg,0.503m
mol)を用いて、参考例6−7)および参考例6−
8)と同様の反応を行い、標記化合物(230mg,収
率80%)を得た。
【0503】IR(KBr)cm-1:3340,297
0,1725,1695,1605,1520,143
0,1400,1345,1265,1210,110
5,1095,855,740 NMR(CDCl3)δ:1.36(3H,s),1.
37(3H,s),1.60〜1.90(2H,m),
2.17(1H,m),2.35(3H,s),2.6
2(1H,m),3.28(1H,m),3.80〜
4.20(3H,m),5.05〜5.35(4H,
m),6.36(1H,s),7.49(4H,m),
8.21(4H,m) 参考例22(2R,4S)−4−アセチルチオ−2−[2−メチル
−2−(N−メチル−N−p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニルアミノ)プロピル]−N−p−ニトロベンジル
オキシカルボニルピロリジン 1)
【0504】
【化203】 (2R,4R)−4−ベンジルオキシ−N−tert−
ブトキシカルボニル−2−(2−N−tert−ブトキ
シカルボニルアミノ−2−メチル)プロピルピロリジン
(900mg,2.01mmol、参考例21−3)の
化合物)を用いて、参考例11−2)と同様の反応を行
い、(2R,4R)−4−ベンジルオキシ−N−ter
t−ブトキシカルボニル−2−[2−(N−tert−
ブトキシカルボニル−N−メチルアミノ)−2−メチ
ル]プロピルピロリジン(880mg,収率:95%)
を得た。
【0505】IR(KBr)cm-1:3440,297
0,1695,1455,1390,1365,125
0,1160,1120 NMR(CDCl3)δ:1.40(6H,s),1.
46(9H,s),1.47(9H,s),1.80〜
1.95(2H,m),2.05〜2.60(2H,
m),2.84(3H,s),3.32(1H,m),
3.40〜3.90(1H,m),3.90〜4.20
(2H,m),4.40〜4.60(2H,m),7.
25〜7.40(5H,m) 2)
【0506】
【化204】 前記反応で得られた化合物(880mg,2.36mm
ol)を用いて、参考例21−4)と同様の反応を行
い、(2R,4R)−N−tert−ブトキシカルボニ
ル−2−[2−(N−tert−ブトキシカルボニル−
N−メチルアミノ)−2−メチルプロピル]−4−ヒド
ロキシピロリジン(610mg,収率:86%)を得
た。
【0507】IR(KBr)cm-1:3450,298
0,1695,1480,1455,1390,136
5,1250,1170,1120,865,770 NMR(CDCl3)δ:1.41(3H,s),1.
42(3H,s),1.46(9H,s),1.47
(9H,s),1.65〜2.20(4H,m),2.
35(1H,m),2.85(3H,s),3.35
(1H,m),3.48(1H,m),4.04(1
H,m),4.37(1H,m) 3)
【0508】
【化205】 前記反応で得られた化合物(610mg,1.64mm
ol)を用いて、参考例21−5)と同様の反応を行
い、(2R,4R)−4−ヒドロキシ−2−[2−(N
−メチル−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルア
ミノ)プロピル]−N−p−ニトロベンジルオキシカル
ボニルピロリジン(420mg,収率:48%)を得
た。
【0509】IR(KBr)cm-1:3440,294
0,1695,1605,1520,1400,134
0,1190,1110,855,735 NMR(CDCl3)δ:1.25〜1.60(6H,
m),1.60〜2.40(5H,m),2.92およ
び2.98(3H,それぞれs),3.40(1H,
m),3.57(1H,m),4.11(1H,m),
4.34(1H,m),5.10〜5.30(4H,
m),7.51(4H,d,J=8.0Hz),8.2
1(4H,d,J=8.0Hz) 4)
【0510】
【化206】 前記反応で得られた化合物(450mg,0.848m
mol)を用いて、参考例21−6)と同様の反応を行
い、標記化合物(390mg,収率:78%)を得た。
【0511】IR(KBr)cm-1:3400,295
0,1695,1605,1520,1400,134
5,1205,1120,850,735 NMR(CDCl3)δ:1.20〜1.70(2H,
m),1.44(6H,s),2.00〜2.50(2
H,m),2.32(3H,s),2.97(3H,
s),3.07(1H,m),3.77(1H,m),
3.85〜4.20(2H,m),5.10〜5.30
(4H,m),7.45〜7.60(4H,m),8.
20〜8.30(4H,m) 参考例23(2R,4S)−4−アセチルチオ−2−[3−メチル
−3−(p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)
ブチル]−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルピ
ロリジン 1)
【0512】
【化207】 窒素気流下、氷冷下で、ジエチルホスホノ酢酸エチル
(1.1ml,5.54mmol)のテトラヒドロフラ
ン溶液(10ml)に、60%油性水素化ナトリウム
(220mg,5.5mmol)を加え、同温度で30
分間撹拌した。反応液に、(2S,4R)−N−ter
t−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメチ
ルシロキシ−2−(ホルミルメチル)ピロリジン(1.
72g,5.01mmol)のテトラヒドロフラン溶液
(3ml)を滴下し、氷冷下で1時間撹拌した。反応液
を氷水(200ml)と1N 硫酸水素カリウム水溶液
(20ml)との混合液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した
(50ml×3)。有機層を合わせて、水、飽和食塩水
の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下
で溶媒留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ヘプタン−酢酸エチル)に付し、(2R,4
R)−N−tert−ブトキシカルボニル−4−ter
t−ブチルジメチルシロキシ−2−[(E)−3−エト
キシカルボニルアリル]ピロリジン(1.98g,収
率:96%)を得た。
【0513】IR(KBr)cm-1:3430,293
0,1725,1700,1660,1475,146
5,1395,1365,1320,1260,116
0,1115,840,775. NMR(CDCl3)δ:0.05(6H,s),0.
86(9H,s),1.29(3H,t,J=7.0H
z),1.46(9H,s),1.72(1H,m),
1.96(1H,m),2.40(1H,m),2.5
0〜2.80(1H,m),3.30〜3.60(2
H,m),4.03(1H,m),4.19(2H,
q,J=7.0Hz),4.29(1H,m),5.8
5(1H,d,J=16.0Hz),6.86(1H,
m) 2)
【0514】
【化208】 前記反応で得られた化合物(1.88g,4.55mo
l)を用いて、参考例6−1)と同様の反応を行い、
(2R,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(3−エ
トキシカルボニルプロピル)ピロリジン(1.83g,
収率:97%)を得た。
【0515】IR(KBr)cm-1:3450,293
0,1735,1695,1470,1460,139
0,1365,1250,1170,1110,106
0,1030,835,775 NMR(CDCl3)δ:0.05(6H,s),0.
86(9H,s),1.25(3H,t,J=7.0H
z),1.30〜1.90(5H,m),1.45(9
H,s),1.98(1H,m),2.31(2H,
m),3.30〜3.60(2H,m),3.87(1
H,m),4.12(2H,q,J=7.0Hz),
4.31(1H,m) 3)
【0516】
【化209】 前記反応で得られた化合物(1.81g,4.35mm
ol)を用いて、参考例6−2)と同様の反応を行い、
(2R,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(3−エ
トキシカルボニル)ブチルピロリジン(1.56g,収
率:83%)を得た。
【0517】IR(KBr)cm-1:3440,293
0,1735,1695,1460,1390,136
5,1255,1160,1130,1110,102
5,900,835,775 NMR(CDCl3)δ:0.05(6H,s),0.
86(9H,s),1.15(3H,d,J=7.0H
z),1.25(3H,t,J=7.0Hz),1.3
5〜1.50(1H,m),1.45(9H,s),
1.55〜1.90(4H,m),1.96(1H,
m),2.40(1H,m),3.30〜3.55(2
H,m),3.83(1H,m),4.12(2H,
q,J=7.0Hz),4.30(1H,m) 4)
【0518】
【化210】 前記反応で得られた化合物(1.54g,3.58mm
ol)を用いて、参考例21−1)と同様の反応を行
い、(2R,4R)−N−tert−ブトキシカルボニ
ル−2−(3−エトキシカルボニル−3−メチル)ブチ
ル−4−ヒドロキシピロリジン(1.12g,収率:9
5%)を得た。
【0519】IR(KBr)cm-1:3430,297
0,1730,1695,1670,1480,145
5,1395,1365,1250,1165,86
0,770 NMR(CDCl3)δ:1.16(6H,s),1.
24(3H,t,J=7.0Hz),1.30〜1.6
0(2H,m),1.46(9H,s),1.65〜
2.00(4H,m),2.00〜2.20(1H,
m),3.37(1H,m),3.54(1H,m),
3.87(1H,m),4.11(2H,q,J=7.
0Hz),4.38(1H,m) 5)
【0520】
【化211】 前記反応で得られた化合物(1.09g,3.31mm
ol)を用いて、参考例21−2)と同様の反応を行
い、(2R,4R)−4−ベンジルオキシ−N−ter
t−ブトキシカルボニル−2−(3−エトキシカルボニ
ル−3−メチル)ブチルピロリジン(870mg,収
率:63%)を得た。
【0521】IR(KBr)cm-1:3430,298
0,1730,1695,1475,1455,139
5,1365,1250,1170,740,700 NMR(CDCl3)δ:1.16(6H,s),1.
23(3H,t,J=7.0Hz),1.30〜2.9
0(5H,m),1.46(9H,s),2.15(1
H,m),3.34(1H,m),3.50〜3.95
(2H,m),4.00〜4.20(1H,m),4.
10(2H,q,J=7.0Hz),4.40〜4.6
0(2H,m),7.25〜7.45(5H,m) 6)
【0522】
【化212】 前記反応で得られた化合物(850mg,2.03mm
ol)を用いて、参考例21−3)と同様の反応を行
い、(2R,4R)−4−ベンジルオキシ−N−ter
t−ブトキシカルボニル−2−(3−tert−ブトキ
シカルボニルアミノ−3−メチル)ブチルピロリジン
(730mg,収率:78%)を得た。
【0523】IR(KBr)cm-1:3350,297
0,1715,1695,1500,1455,139
0,1365,1250,1170,1110,107
0,740,700 NMR(CDCl3)δ:1.23(3H,s),1.
25(3H,s),1.42(9H,s),1.46
(9H,s),1.40〜1.70(3H,m),1.
70〜1.95(2H,m),2.15(1H,m),
3.35(1H,m),3.45〜4.00(2H,
m),4.07(1H,m),4.38(1H,br
s),4.40〜4.60(2H,m),7.25〜
7.45(5H,m) 7)
【0524】
【化213】 前記反応で得られた化合物(700mg,1.51mm
ol)を用いて、参考例21−4)と同様の反応を行
い、(2R,4R)−N−tert−ブトキシカルボニ
ル−2−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−
3−メチル)ブチル−4−ヒドロキシピロリジン(21
0mg,収率:37%)を得た。また原料(270m
g,39%)を回収した。
【0525】IR(KBr)cm-1:3450,335
0,2970,1695,1680,1500,145
5,1400,1365,1250,1170,107
0,920,875,775,735 NMR(CDCl3)δ:1.24(3H,s),1.
25(3H,s),1.42(9H,s),1.47
(9H,s),1.50〜1.70(2H,m),1.
70〜2.00(4H,m),2.05(1H,m),
3.38(1H,m),3.54(1H,m),3.9
1(1H,m),4.35〜4.60(2H,m) 8)
【0526】
【化214】 前記反応で得られた化合物(280mg,0.752m
mol)を用いて、参考例21−5)と同様の反応を行
い、(2R,4R)−4−ヒドロキシ−2−[3−メチ
ル−3−(p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)ブチル]−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ルピロリジン(290mg,収率:73%)を得た。
【0527】IR(KBr)cm-1:3420,294
0,1700,1605,1520,1430,140
5,1345,1260,1210,1105,85
0,735 NMR(CDCl3)δ:1.29(6H,s),1.
30〜2.20(7H,m),3.45(1H,m),
3.66(1H,m),4.01(1H,m),4.4
0(1H,m),4.66および4.85(1H,それ
ぞれbr s),5.00〜5.40(4H,m),
7.50(4H,d,J=9.0Hz),8.20(4
H,d,J=9.0Hz) 9)
【0528】
【化215】 前記反応で得られた化合物(270mg,0.509m
mol)を用いて、参考例21−6)と同様の反応を行
い、標記化合物(240mg,収率:80%)を得た。
【0529】IR(KBr)cm-1:3350,297
0,1700,1605,1520,1400,134
5,1260,1210,1105,850,735 NMR(CDCl3)δ:1.29(6H,s),1.
30〜2.30(5H,m),2.32(3H,s),
2.49(1H,m),3.16(1H,m),3.8
4(2H,m),4.11(1H,m),4.66およ
び4.79(1H,それぞれbr s),5.05〜
5.35(4H,m),7.51(4H,d,J=9.
0Hz),8.21(4H,d,J=9.0Hz) 参考例24(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[3−ヒドロ
キシ−1−(p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミ
ノメチル)プロピル]−N−p−ニトロベンジルオキシ
カルボニルピロリジン ジアステレオマーB 1)
【0530】
【化216】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
2−(N−tert−ブトキシカルボニル−2−ピロリ
ドン−4−イル)−4−tert−ブチルジメチルシロ
キシピロリジン ジアステレオマーB(23.22g、
47.9mmol)を用いて、参考例20−1)と同様
の反応を行い、(2S,4R)−N−tert−ブトキ
シカルボニル−2−[(1−N−tert−ブトキシカ
ルボニルアミノメチル−3−ヒドロキシ)プロピル]−
4−tert−ブチルジメチルシロキシピロリジン ジ
アステレオマーB(14.05g,収率:60%)を得
た。
【0531】IR(KBr)cm-1:3400,293
0,2850,1690,1510,1390,136
0,1250,1170,1100,1060,100
0,920,830,770 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
88(9H,s),1.55(18H,s),1.75
(2H,s),1.97(1H,m),2.15(2
H,m),2.96(1H,m),3.16(1H,d
d,J=3.7,13.6Hz),3.40〜3.80
(4H,m),3.95(1H,m),4.30(1
H,m),5.80(1H,br s) 2)
【0532】
【化217】 前記反応で得られた化合物(1.95g、4mmol)
の塩化メチレン溶液(8.0ml)に、窒素気流中、氷
冷下、トリフルオロ酢酸(4.0ml)を滴下し、同温
度で1時間撹拌した。この反応液をジオキサン(52m
l)および1N水酸化ナトリウム水溶液の混合液に同温
度で滴下した。この溶液に、4,6−ジメチル−2−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニルチオ)ピリミジ
ン(2.55g、8mmol)を加え、反応液を、1N
水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを8から9に保ち
ながら、室温で1時間撹拌した。反応液に塩化メチレン
(50ml)を加えて抽出し、有機層を10%くえん酸
水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の
順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(3
%メタノール−クロロホルム)に付し、(2S,4R)
−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[3−
ヒドロキシ−1−(p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ルアミノメチル)]プロピル−N−p−ニトロベンジル
オキシカルボニルピロリジン ジアステレオマーB
(1.56g,収率:60%)を得た。
【0533】IR(KBr)cm-1:3400,293
0,2860,1700,1610,1525,140
5,1350,1250,1165,1110,101
0,840,775 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
88(6H,s),1.82(3H,m),2.04
(2H,m),3.02(1H,m),3.21(1
H,m),3.67(4H,m),4.01(1H,
m),4.35(1H,m),5.20(4H,s),
6.32および6.59(1H,それぞれbrs),
7.51(4H,m),8.22(4H,d,J=8.
2Hz) 3)
【0534】
【化218】 前記反応で得られた化合物(1.56g、2.41mm
ol)のピリジン溶液(15ml)に、無水酢酸(3m
l)を滴下し、室温で2時間撹拌した。反応液を氷水中
に注ぎ、酢酸エチル(100ml)で抽出した。有機層
を希塩酸、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、減圧下に濃縮し、油状残渣(1.64
g)を得た。
【0535】この油状残渣のテトラヒドロフラン溶液
(15ml)に、1Nテトラブチルアンモニウムフルオ
リド−テトラヒドロフラン溶液(2.5ml、2.5m
mol)を、氷冷下に加えた後、室温で30分間撹拌し
た。反応液を減圧下に濃縮し、残渣を酢酸エチル(50
ml)で抽出した。有機層を水、飽和食塩水の順に洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール−
クロロホルム)に付し、(2S,4R)−2−[3−ア
セトキシ−1−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル
アミノメチル)プロピル]−4−ヒドロキシ−N−p−
ニトロベンジルオキシカルボニルピロリジン ジアステ
レオマーB(1.26g,収率:92%)を得た。
【0536】IR(KBr)cm-1:3420,294
0,1720,1610,1520,1405,135
0,1250,1165,1110,1035,86
0,775,740 NMR(CDCl3)δ:1.85(3H,m),2.
03(3H,s),2.07(1H,m),3.05
(1H,m),3.34(3H,m),3.72(1
H,m),4.12(3H,m),4.39(1H,
m),5.18(4H,m),5.98および6.21
(1H,それぞれbr s),7.51(4H,d,J
=8.3Hz),8.21(4H,d,J=8.7H
z) 4)
【0537】
【化219】 前記反応で得られた化合物(1.26g、2.19mm
ol)を用いて、参考例1−5)と同様の反応を行い、
粗4−メシル体を得た。
【0538】この粗 4−メシル体をメタノール(15
ml)およびテトラヒドロフラン(5ml)を用いて溶
かし、この溶液にナトリウムメトキシド(58mg、
0.5mmol)を加えて、窒素気流下、室温で2時間
撹拌した。反応液に1N塩酸水溶液(0.5ml)を加
え、減圧下に濃縮した。残渣を酢酸エチル(100m
l)を用いて抽出し、有機層を水、飽和食塩水の順に洗
浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥後、減圧下濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ
プタン−酢酸エチル)に付し、(2S,4R)−2−
[3−ヒドロキシ−1−(p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニルアミノメチル)プロピル]−4−メタンスルホ
ニルオキシ−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニル
ピロリジン ジアステレオマーB(692mg,収率:
55%)を得た。
【0539】IR(KBr)cm-1:3400,294
0,1700,1610,1520,1400,135
0,1250,1170,1110,1050,101
0,960,900,840,740,525 NMR(CDCl3)δ:2.02(2H,m),2.
44(2H,m),3.01(3H,s),3.06
(1H,m),3.40〜3.90(5H,m),4.
10〜4.30(3H,m),5.20(4H,m),
6.14(1H,br s),7.51(4H,m),
8.20(2H,d,J=8.6Hz),8.22(2
H,d,J=8.6Hz) 5)
【0540】
【化220】 前記反応で得られた化合物(692mg、1.13mm
ol)を用いて、参考例1−6)と同様の反応を行い、
標記化合物(374mg,収率:56%)を得た。
【0541】IR(KBr)cm-1:3400,292
0,1690,1600,1520,1400,134
0,1250,1105,850,735,625 NMR(CDCl3)δ:1.61(2H,m),2.
03(1H,m),2.34(3H,s),2.52
(1H,m),3.03(2H,m),3.61(1
H,m),3.80(3H,m),4.00(1H,
m),4.31(1H,m),5.19(2H,s),
5.24(2H,s),7.52(4H,d,J=8.
2Hz),8.23(4H,m) 参考例25(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[3−ヒドロ
キシ−1−(2−p−ニトロベンジルオキシカルボニル
アミノ)エチル]プロピル−N−p−ニトロベンジルオ
キシカルボニルピロリジン ジアステレオマーA およ
び ジアステレオマーB 1)
【0542】
【化221】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(2−ピ
ペリドン−4−イル)ピロリジン (7.96g、20
mmol)の塩化メチレン溶液(120ml)に、ジ−
tert−ブチル ジカーボネート(6.55g、30
mmol)および4−N,N−ジメチルアミノピリジン
(1.22g、10mmol)を加え、室温にて一夜撹
拌した。4−ジメチルアミノピリジン(1.22g、1
0mmol)およびジ−tert−ブチル ジカーボネ
ート(6.55g、30mmol)を追加し、さらに一
夜撹拌した。反応液を10%くえん酸水溶液、水、飽和
食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減
圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)に付
し、(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニ
ル−2−(N−tert−ブトキシカルボニル−2−ピ
ペリドン−4−イル)−4−tert−ブチルジメチル
シロキシピロリジン(10.0g,収率:定量的)を得
た。
【0543】IR(KBr)cm-1:3400,293
0,2850,1770,1710,1690,147
0,1390,1365,1290,1250,116
0,1110,1070,1010,935,905,
835,775 NMR(CDCl3)δ:0.08(6H,s),0.
87(9H,s),1.48(9H,s),1.50
(2H,m),1.52(9H,s),1.73(1
H,m),1.88(2H,m),2.19(1H,
m),2.52(1H,m),3.20(1H,m),
3.46(2H,m),3.86(2H,m),4.3
1(1H,m) 2)
【0544】
【化222】 前記反応で得られた化合物(10.0g、20mmo
l)を用いて、参考例20−1)と同様の反応を行い、
(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
2−[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミ
ノ)エチル−3−ヒドロキシ]プロピル−4−tert
−ブチルジメチルシロキシピロリジン ジアステレオマ
ーA(2.97g,収率:29%)およびジアステレオ
マーB(2.70g,収率:27%)を得た。
【0545】ジアステレオマーA: IR(KBr)cm-1:3350,2930,285
5,1695,1680,1515,1400,136
5,1250,1165,1115,1070,93
5,910,835,775 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
87(9H,s),1.20〜1.90(6H,m),
1.46(18H,s),2.28(1H,m),3.
17(3H,m),3.51(1H,m),3.37
(2H,m),4.10(1H,m),4.29(1
H,m),4.60および4.75(1H,それぞれb
r s) ジアステレオマーB: IR(KBr)cm-1:3370,2930,285
5,1695,1515,1390,1365,125
0,1165,1115,1065,1005,93
5,910,840,775 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.20〜1.80(5H,m),
1.86(1H,m),2.29(1H,m),3.2
0(3H,m),3.66(3H,m),4.04(1
H,m),4.29(1H,m),4.81(1H,b
r s) 3)
【0546】
【化223】 前記反応で得られたジアステレオマーA(2.47g、
4.9mmol)を用いて、参考例12−2)と同様の
反応を行い、(2S,4R)−4−tert−ブチルジ
メチルシロキシ−2−[3−ヒドロキシ−1−(2−p
−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)エチル]プ
ロピル−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルピロ
リジン ジアステレオマーA(2.08g,収率:64
%)を得た。
【0547】同様に、前記反応で得られたジアステレオ
マーB(1.70g、3.38mmol)を用いて、
(2S,4R)−4−tert−ブチルジメチルシロキ
シ−2−[3−ヒドロキシ−1−(2−p−ニトロベン
ジルオキシカルボニルアミノ)エチル]プロピル−N−
p−ニトロベンジルオキシカルボニルピロリジン ジア
ステレオマーB(1.14g,収率:51%)を得た。
【0548】ジアステレオマーA: IR(KBr)cm-1:3420,2930,285
0,1700,1605,1520,1400,134
0,1250,1105,1010,925,835,
775,735 NMR(CDCl3)δ:0.03(3H,s),0.
06(3H,s),0.84(9H,s),1.20〜
1.90(5H,m),2.16(1H,m),2.4
2(1H,m),3.10〜3.40(3H,m),
3.60〜3.80(3H,m),4.17(1H,
m),4.33(1H,m)、5.15(5H,m),
7.47(4H,m),8.19(4H,m) ジアステレオマーB: IR(KBr)cm-1:3430,2940,285
0,1700,1605,1520,1400,134
5,1250,1110,1010,840,775,
735 NMR(CDCl3)δ:0.04(3H,s),0.
06(3H,s),0.84(9H,s),1.30〜
1.80(5H,m),1.88(1H,m),3.2
0〜3.40(3H,m),3.64(3H,m),
4.14(1H,m),4.34(1H,m),5.1
0〜5.30(5H,m),7.50(4H,d,J=
7.6Hz),8.21(4H,d,J=8.6Hz) 4)
【0549】
【化224】 前記反応で得られたジアステレオマーA(2.08g、
3.14mmol)を用いて、参考例24−3)と同様
に反応を行い、(2S,4R)−2−[3−アセトキシ
−1−(2−p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)エチル]プロピル−4−ヒドロキシ−N−p−ニト
ロベンジルオキシカルボニルピロリジンジアステレオマ
ーA(1.37g,収率:74%)を得た。
【0550】同様に、前記反応で得られたジアステレオ
マーB(1.14g、1.73mmol)を用い、(2
S,4R)−2−[3−アセトキシ−1−(2−p−ニ
トロベンジルオキシカルボニルアミノ)エチル]プロピ
ル−4−ヒドロキシ−N−p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニルピロリジン ジアステレオマーB(0.68
g,収率:67%)を得た。
【0551】ジアステレオマーA: IR(KBr)cm-1:3410,2950,173
0,1710,1690,1605,1520,143
5,1400,1340,1240,1105,103
0,850,735 NMR(CDCl3)δ:1.20〜1.90(5H,
m),2.02(1H,m),2.04(3H,s),
2.44(1H,m),3.10〜3.30(2H,
m),3.43(1H,m),3.77(1H,m),
4.10〜4.30(3H,m),4.43(1H,
m),4.81および5.07(1H,それぞれbr
s),5.16(2H,s),5.26(2H,s),
7.48(4H,d,J=8.6Hz),8.19(4
H,d,J=8.6Hz) ジアステレオマーB: IR(KBr)cm-1:3410,2950,173
0,1700,1605,1520,1430,140
0,1345,1240,1105,1030,85
0,740 NMR(CDCl3)δ:1.30〜1.90(5H,
m),1.99(3H,s),2.03(1H,m),
2.41(1H,m),3.20〜3.50(3H,
m),3.80(1H,m),4.03(2H,m),
4.20(1H,m),4.45(1H,m),5.2
3(5H,m),7.51(4H,d,J=8.9H
z),8.21(2H,d,J=8.9Hz),8.2
2(2H,d,J=8.9Hz) 5)
【0552】
【化225】 前記反応で得られたジアステレオマーA(1.37g、
2.33mmol)を用いて、参考例24−4)と同様
の反応を行い、(2S,4R)−2−[3−ヒドロキシ
−1−(2−p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)エチル]プロピル−4−メタンスルホニルオキシ−
N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルピロリジン
ジアステレオマーA(1.33g,収率:91%)を得
た。
【0553】同様に、前記反応で得られたジアステレオ
マーB(0.68g、1.16mmol)を用い、(2
S,4R)−2−[3−ヒドロキシ−1−(2−p−ニ
トロベンジルオキシカルボニルアミノ)エチル]プロピ
ル−4−メタンスルホニルオキシ−N−p−ニトロベン
ジルオキシカルボニルピロリジン ジアステレオマーB
(0.50g,収率:69%)を得た。
【0554】ジアステレオマーA: IR(KBr)cm-1:3400,2940,170
0,1605,1520,1430,1405,135
0,1250,1170,1110,1050,101
0,955,900,850,740,530 NMR(CDCl3)δ:1.10〜1.70(4H,
m),2.04(1H,m),2.30〜2.50(2
H,m),3.03(3H,s),3.20(2H,
m),3.55(1H,m),3.73(2H,m),
4.14(1H,m),4.24(1H,m),5.1
6(6H,m),7.48(4H,d,J=8.3H
z),8.20(4H,d,J=8.6Hz) ジアステレオマーB: IR(KBr)cm-1:3400,2950,170
0,1605,1520,1430,1405,135
0,1250,1170,1050,1015,101
0,960,900,850,740,525 NMR(CDCl3)δ:1.30〜1.90(4H,
m),2.01(1H,m),2.30〜2.50(2
H,m),3.04(3H,s),3.34(2H,
m),3.50〜3.70(3H,m),4.10〜
4.30(2H,m),5.10〜5.40(6H,
m),7.51(4H,d,J=7.9Hz),8.1
9(2H,d,J=8.9Hz),8.22(2H,
d,J=8.9Hz) 6)
【0555】
【化226】 前記反応で得られたジアステレオマーA(1.33g、
2.13mmol)を用いて、参考例24−5)と同様
の反応を行い、標記化合物のジアステレオマーA(1.
13g,収率:88%)を得た。
【0556】同様に、前記反応で得られたジアステレオ
マーB(0.50g、0.80mmol)を用い、標記
化合物のジアステレオマーB(423mg,収率:87
%)を得た。
【0557】ジアステレオマーA: IR(KBr)cm-1:3400,2840,170
0,1605,1520,1400,1345,125
0,1110,850,735,625 NMR(CDCl3)δ:1.30〜1.70(5H,
m),2.34(3H,s),2.40(2H,m),
3.06(1H,m),3.22(2H,m),3.7
1(3H,m),4.11(1H,m),4.23(1
H,m),5.10(1H,br s),5.18(4
H,s),7.48(4H,d,J=8.3Hz),
8.20(2H,d,J=8.6Hz),8.21(2
H,d,J=8.9Hz) ジアステレオマーB: IR(KBr)cm-1:3400,2940,170
0,1605,1520,1430,1400,134
5,1250,1110,850,740,630 NMR(CDCl3)δ:1.30〜1.80(5H,
m),2.34(3H,s),2.37(2H,m),
3.05(1H,m),3.28(2H,m),3.6
2(2H,m),3.72(1H,m),4.04(1
H,m),4.23(1H,m),5.18(3H,
s),5.20(2H,s),7.52(4H,d,J
=8.6Hz),8.21(2H,d,J=8.6H
z),8.22(2H,d,J=8.6Hz) 参考例26(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[3−ヒドロ
キシ−1−(N−メチル−N−p−ニトロベンジルオキ
シカルボニルアミノ)メチル]プロピル−N−p−ニト
ロベンジルオキシカルボニルピロリジン ジアステレオ
マーB 1)
【0558】
【化227】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
2−(1−tert−ブトキシカルボニルアミノメチル
−3−ヒドロキシ)プロピル−4−tert−ブチルジ
メチルシロキシピロリジン ジアステレオマーB[1.
01g、2mmol、参考例24−1)の化合物]の塩
化メチレン溶液(20ml)にトリエチルアミン(0.
307ml、2.2mmol)および塩化トリフェニル
メタン(584mg、2.1mmol)を加え、窒素気
流下、室温で3時間撹拌した。反応液を水、飽和食塩水
の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に
て溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)に付し、(2S,4
S)−N−tert−ブトキシカルボニル−2−(1−
tert−ブトキシカルボニルアミノメチル−3−トリ
フェニルメチルオキシ)プロピル−4−tert−ブチ
ルジメチルシロキシピロリジン ジアステレオマーB
(1.48g,収率:定量的)を得た。
【0559】IR(KBr)cm-1:3400,293
0,1710,1695,1445,1390,136
5,1250,1160,1065,830,770,
760,700,630 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.39(18H,s),1.20
〜1.50(2H,m),1.72(1H,m),1.
89(1H,m),2.09(1H,m),2.85
(1H,m),3.15(4H,m),3.50(1
H,m),3.99(1H,m),4.22(1H,
m),4.86および5.33(1H,それぞれbr
s),7.20〜7.50(15H,m) 2)
【0560】
【化228】 前記反応で得られた化合物(731mg、1.0mmo
l)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(7ml)に
60%油性水素化ナトリウム(80mg、2mmol)
およびよう化メチル(0.06ml、10mmol)を
加え、40℃で2日間撹拌した。反応液を酢酸エチル
(50ml)で抽出し、水、飽和食塩水の順に洗浄し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下にて溶液を留去し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキ
サン−酢酸エチル)に付し、(2S,4R)−N−te
rt−ブトキシカルボニル−2−[1−(N−tert
−ブトキシカルボニル−N−メチルアミノメチル)−3
−トリフェニルメチルオキシ]プロピル−4−tert
−ブチルジメチルシロキシピロリジン ジアステレオマ
ーB(743mg,収率:定量的)を得た。
【0561】IR(KBr)cm-1:2930,169
0,1450,1400,1365,1250,116
0,1120,1070,1025,835,775,
705,635 NMR(CDCl3)δ:0.05(6H,s),0.
85(9H,s),1.20〜1.60(3H,m),
1.41(9H,s),1.46(9H,s),1.7
2(1H,m),1.97(1H,m),2.52(1
H,m),2.77(3H,s),3.11(3H,
m),3.42(1H,m),3.62(1H,m),
3.96(1H,m),4.22(1H,m),7.2
0〜7.50(15H,m) 3)
【0562】
【化229】 前記反応で得られた化合物(743mg、1mmol)
の塩化メチレン溶液(1.5ml)に、トリフルオロ酢
酸(1.5ml、10mmol)および トリエチルシ
ラン(0.16ml、1.2mmol)を加えて、窒素
気流下、室温にて2時間撹拌した。この反応液をジオキ
サン(10ml)および1N水酸化ナトリウム水溶液の
混合液へ滴下して中和した。この溶液に、4,6−ジメ
チル−2−(p−ニトロベンジルオキシカルボニルチ
オ)ピリミジン(0.67g、2.1mmol)を加
え、pHを 1N 水酸化ナトリウム水溶液を用いて9
から10に保ちながら、室温で1時間撹拌した。反応液
を塩化メチレン(70ml)を用いて抽出し、有機層を
10%くえん酸水溶液、水、飽和食塩水の順に洗浄し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて溶媒留去し
た。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(クロロホルム−メタノール)に付し(2S,4R)
−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[3−
ヒドロキシ−1−(N−メチル−N−p−ニトロベンジ
ルオキシカルボニルアミノ)メチル]プロピル−N−p
−ニトロベンジルオキシカルボニルピロリジン ジアス
テレオマーB(332mg,収率:51%)を得た。
【0563】IR(KBr)cm-1:3460,293
0,1700,1605,1520,1400,134
5,1150,1110,840,775 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
83(9H,s),1.33(1H,m),1.53
(1H,m),1.81(2H,m),2.07(1
H,m),2.84(1H,m),3.05(3H,
s),3.26(1H,m),3.36(1H,m),
3.65(3H,m),4.10(1H,m),4.3
4(1H,m),5.20(4H,m),7.56(4
H,d,J=8.1Hz),8.22(4H,d,J=
8.2Hz) 4)
【0564】
【化230】 前記反応で得られた化合物(332mg、0.5mmo
l)を用いて、参考例24−3)と同様の反応を行い、
(2S,4R)−2−[3−アセトキシ−1−(N−メ
チル−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)メチル]プロピル−4−ヒドロキシ−N−p−ニト
ロベンジルオキシカルボニルピロリジンジアステレオマ
ーB(266mg,収率:90%)を得た。
【0565】IR(KBr)cm-1:3450,294
0,1730,1700,1605,1520,140
0,1340,1240,1150,1110,105
0,855,760,735 NMR(CDCl3)δ:1.37(1H,m),1.
56(1H,m),1.85(1H,m),2.00
(3H,s),2.10(1H,m),2.85(2
H,m),3.04(3H,s),3.44(2H,
m),3.74(1H,m),4.16(3H,m),
4.41(1H,m),5.21(4H,s),7.5
4(4H,d,J=8.1Hz),8.23(2H,
d,J=8.1Hz),8.24(2H,d,J=8.
1Hz) 5)
【0566】
【化231】 前記反応で得られた化合物(266mg、0.45mm
ol)を用いて、参考例24−4)と同様の反応を行
い、(2S,4R)−2−[3−ヒドロキシ−1−(N
−メチル−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルア
ミノ)メチル]プロピル−4−メタンスルホニルオキシ
−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルピロリジン
ジアステレオマーB(200mg,収率:64%)を
得た。
【0567】IR(KBr)cm-1:3450,293
0,1700,1610,1520,1400,135
0,1170,1110,1050,960,900,
850,765,735,525 NMR(CDCl3)δ:1.31(2H,m),1.
50(1H,m),2.03(1H,m),2.51
(1H,m),2.82(3H,br s),3.01
(1H,m),3.02(3H,s),3.17(1
H,m),3.30〜3.70(4H,m),4.18
(2H,m),5.22(4H,s),7.52(4
H,d,J=8.3Hz),8.21(4H,d,J=
8.5Hz) 6)
【0568】
【化232】 前記反応で得られた化合物(200mg、0.32mm
ol)を用いて、参考例1−6)と同様の反応を行い、
標記化合物(172mg,収率:89%)を得た。
【0569】IR(KBr)cm-1:3450,294
0,1700,1610,1520,1400,134
5,1200,1110,855,765,735,6
30 NMR(CDCl3)δ:1.33(1H,m),1.
56(2H,m),2.34(3H,s),2.52
(1H,m),2.83(2H,m),3.01(3
H,s),3.05(1H,m),3.16(1H,
m),3.40(1H,m),3.65(2H,m),
3.96(2H,m),4.23(2H,m),5.1
9(2H,s),5.20(2H,s),7.51(4
H,d,J=8.6Hz),8.22(4H,d,J=
8.6Hz) 参考例27(2S,4S)−4−メルカプト−2−[(1R)−1
−ヒドロキシ−3−N−メチルアミノ]プロピルピロリ
ジン 2塩酸塩 1)
【0570】
【化233】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[(1
R)−1,3−ジヒドロキシプロピル]ピロリジン ジ
アステレオマー(76.1g、203mmol、参考例
7−2)の化合物)の塩化メチレン溶液(860ml)
に氷冷窒素気流下、トリエチルアミン(112.3m
l、809mmol)、ジメチルアミノピリジン(2.
19g、18.0mmol)、p−トルエンスルホニル
クロリド(61.2g、321mmol)を加え、室温
にて一晩撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液、水、10%くえん酸水溶液、水、飽和食塩水
で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下
溶媒を留去した。残渣をメタノール(400ml)に溶
かし、40%メチルアミン−メタノール溶液(1L)を
加え、室温にて一晩撹拌した。反応溶液を減圧下濃縮
し、得られた残渣に3.3N 塩酸メタノール溶液を加
え、室温にて一晩撹拌した。反応溶液を減圧下濃縮し得
られた結晶をエタノールおよびアセトンで洗浄し、(2
S,4R)−4−ヒドロキシ−2−[(1R)−1−ヒ
ドロキシ−3−N−メチルアミノ]プロピルピロリジン
二塩酸塩(35.8g,収率:71%)を得た。
【0571】IR(KBr)cm-1:3410,298
0,2800,1580,1420,1060,101
0 NMR(D2O)δ:1.65〜2.00(2H,
m),2.07(2H,dd,J=3.0,10.0H
z),2.70(3H,s),3.10〜3.50(4
H,m),3.90〜4.05(1H,m),4.10
〜4.20(1H,m),4.65(1H,m) 2)
【0572】
【化234】 前記反応で得られた化合物(35.6g、144mmo
l)を水(150ml)およびジオキサン(400m
l)に溶かし、5N水酸化ナトリウム水溶液を加えてp
H7に調節し、ジ−tert−ブチル ジカーボネート
(63.0g、289mmol)を加え、室温にて1時
間撹拌した。反応溶液を5N水酸化ナトリウム水溶液で
pH10に調節し、ジ−tert−ブチル ジカーボネ
ート(12.6g、57.8mmol)を加え、室温に
て30分間撹拌した。この反応溶液に水および酢酸エチ
ルを加え、有機層を分取し飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去した後、
残渣をテトラヒドロフラン(800ml)に溶かし、氷
冷下、トリエチルアミン(24ml、170mmol)
およびメタンスルホニルクロリド(11.1ml、14
4mmol)を加え30分間撹拌した。反応溶液に酢酸
エチルを加え、10%くえん酸水溶液、水、飽和食塩水
で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、
減圧下濃縮した。
【0573】上記反応で得られた残渣をN,N−ジメチ
ルホルムアミドに溶かし、チオ酢酸カリウム24.7g
(216mmol)を加え70℃で一晩撹拌した。反応
液に酢酸エチルを加え、水、飽和食塩水で順次洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去
し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ヘプタン−酢酸エチル)に付し、(2S,4S)−
4−アセチルチオ−2−[[(1R)−1−ヒドロキシ
−3−N−tert−ブトキシカルボニル−N−メチル
アミノ]プロピル]−N−tert−ブトキシカルボニ
ルピロリジン(37.3g,収率:60%)を得た。
【0574】IR(KBr)cm-1:3420,297
5,1690,1400,1365,1160 NMR(CDCl3)δ:1.20〜1.40(2H,
m),1.45(18H,s),1.50〜1.75
(4H,m),2.33(3H,s),2.84(3
H,s),3.03(1H,m),3.70〜4.00
(4H,m) 3)
【0575】
【化235】 前記反応で得られた化合物(34.5g、79.7mm
ol)に3.3N 塩酸メタノール溶液を加え、室温に
て一晩撹拌した。反応溶液を減圧下濃縮し、メタノール
を加え活性炭処理した後、活性炭を濾別し濃縮乾固し
た。これをテトラヒドロフラン−メタノール混合溶液で
洗浄し、(2S,4S)−4−メルカプト−2−[(1
R)−1−ヒドロキシ−3−N−メチルアミノ]プロピ
ルピロリジン二塩酸塩(17.0g,収率:81.1
%)を得た。
【0576】IR(KBr)cm-1:3400,295
0,1620,1580,1460,1400,105
0 NMR(D2O)δ:1.60〜2.00(3H,
m),2.48〜2.65(1H,m),2.70(3
H,s),3.05〜3.30(3H,m),3.45
〜3.85(3H,m),4.00〜4.15(1H,
m) 参考例28(2R,4S)−4−アセチルチオ−2−[(2−p−
ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピル]−
N−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジ
ン ジアステレオマーAおよびジアステレオマーB 1)
【0577】
【化236】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−ホルミル
ピロリジン(16.5g、50mmol)およびニトロ
エタン(14.2ml、200mmol)のエタノール
溶液(20ml)にn−ブチルアミン(0.5ml、5
mmol)を加えた。この混合液を窒素気流下で一夜還
流し、減圧下で溶媒を留去し、得られた残渣を酢酸エチ
ル(500ml)を用いて抽出した。この酢酸エチル溶
液を希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩
水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧
下で溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)に付し、
(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(2−ニ
トロプロピレニル)ピロリジンの低極性異性体(8.0
1g,収率:41%)を得た。
【0578】IR(KBr)cm-1:2950,170
0,1520,1400,1250,1020,84
0,770 NMR(CDCl3)δ:0.08(6H,s),0.
89(9H,s),1.40(9H,s),1.79
(1H,m),2.10(1H,m),2.22(3
H,s),3.49(2H,m),4.39(1H,
m),4.55(1H,m),6.97(1H,d,J
=9.2Hz) 2)
【0579】
【化237】 水素化アルミニウムリチウム(2.15g、56.7m
mol)のジエチルエーテル懸濁液(50ml)に、窒
素気流下、前記反応で得られた化合物(7.30g、1
8.9mmol)のジエチルエーテル溶液(25ml)
を滴下し、同温度で3時間撹拌した。反応液に水(5m
l)を滴下し、過剰の試薬を分解した後に、ジエチルエ
ーテル(200ml)を加え、不溶物を濾去した。不溶
物をさらにジエチルエーテル(200ml)を用いて濾
去した。ジエチルエーテル抽出液を合わせて、水、飽和
食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
減圧下で溶媒を留去し、粗アミンを得た。
【0580】この粗アミンのジオキサン溶液(70m
l)に、4,6−ジメチル−2−(p−ニトロベンジル
オキシカルボニルチオ)ピリミジン(6.04g、1
8.9mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。減圧
下、溶媒を留去し、残渣を酢酸エチル(300ml)で
抽出し、10%くえん酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄した。無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去し、得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸
エチル)に付し、(2R,4R)−N−tert−ブト
キシカルボニル−4−tert−ブチルジメチルシロキ
シ−2−(2−p−ニトロベンジルオキシカルボニルア
ミノ)プロピル ピロリジンの異性体混合物(2.27
g,収率:22%)を得た。
【0581】IR(KBr)cm-1:3320,295
0,1700,1520,1400,1340,125
0,1160,840,780 NMR(CDCl3)δ:0.05(6H,s),0.
86(9H,s),1.24(3H,d,J=5.6H
z),1.45(9H,s),1.66(2H,m),
1.80〜2.00(2H,m),3.20〜3.30
(2H,m),3.66(1H,m),4.01(1
H,br m),4.31(1H,m),5.17(2
H,s),5.51(1H,br),7.49(2H,
d,J=8.9Hz),8.21(2H,d,J=8.
6Hz) 3)
【0582】
【化238】 前記反応で得られた化合物(2.27g、4.22mm
ol)に2.7M塩酸−メタノール(20ml)を加え
て、室温にて1.5時間撹拌した。減圧下に溶媒を留去
し、粗アミンの塩酸塩を得た。この粗アミンを再び、ジ
オキサン(50ml)および水(50ml)に溶かし、
pHを1N水酸化ナトリウム水溶液を用いて10に保ち
ながら、4,6−ジメチル−2−(p−ニトロベンジル
オキシカルボニルチオ)ピリミジン(1.35g、4.
22mmol)を加えた。反応液を室温にて1時間撹拌
した後、減圧下に濃縮し、残渣を酢酸エチル(100m
l)を用いて抽出した。有機層を10%くえん酸水溶
液、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)に付
し、(2R,4R)−4−ヒドロキシ−N−(p−ニト
ロベンジルオキシカルボニル)−2−[2−(p−ニト
ロベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピル]ピロリ
ジン ジアステレオマーA(極性の高い化合物、1.4
0g,収率:66%)およびジアステレオマーB(34
8mg,収率:16%)を得た。
【0583】ジアステレオマーA: IR(KBr)cm-1:3400,1700,160
0,1520,1430,1400,1350,124
0,1110,850,740 NMR(CDCl3)δ:1.24(3H,d,J=
7.3Hz),1.69(1H,m),1.70〜2.
10(3H,m),3.45(1H,m),3.70
(2H,m),4.08(1H,m),4.45(1
H,s),5.21(5H,m),7.48(4H,
d,J=8.6Hz),8.18(4H,d,J=8.
6Hz) ジアステレオマーB: IR(KBr)cm-1:3400,1700,160
0,1520,1350,850,740 NMR(CDCl3)δ:1.19(3H,d,J=
6.6Hz),1.39(1H,m),1.80〜2.
30(3H,m),3.40〜3.70(3H,m),
4.04(1H,m),4.45(1H,m),5.2
1(5H,m),7.49(4H,d,J=8.6H
z),8.20(4H,d,J=8.6Hz) 4)
【0584】
【化239】 前記反応により得られた化合物(ジアステレオマーA、
1.51g、3.01mmol)を用い、参考例1−
5)と同様の反応を行い、4−メシル体を得、次いで参
考例1−6)と同様の反応を行い、標記化合物(1.3
3g,収率:79%)を得た。
【0585】IR(KBr)cm-1:3310,170
0,1610,1523,1425,1350,126
0,1110,850,740,626 NMR(CDCl3)δ:1.23(3H,d,J=
6.3Hz),1.75(2H,m),2.15(1
H,m),2.33(3H,s),2.55(1H,
m),3.18(1H,m),3.71(1H,m),
3.86(1H,m),3.94(1H,m),4.1
0(1H,m),5.16(5H,m),7.49(4
H,d,J=8.9Hz),8.21(4H,d,J=
8.9Hz) 参考例29(2R,4S)−4−アセチルチオ−N−(p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)−2−[2−(p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピル]ピロリジ
ン ジアステレオマーB
【0586】
【化240】 (2R,4R)−4−ヒドロキシ−N−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−[2−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニルアミノ)プロピル]ピロリジン
ジアステレオマーB(378mg、0.75mmo
l、参考例28−3の化合物)を用いて、参考例1−
5)と同様の反応を行い、4−メシル体を得、次いで参
考例1−6)と同様の反応を行い、標記化合物(250
mg,収率:65%)を得た。
【0587】IR(KBr)cm-1:3400,170
0,1600,1520,1400,1350,125
0,1100,850,740,630 NMR(CDCl3)δ:1.19(3H,d,J=
6.3Hz),1.64(1H,m),1.70〜2.
20(2H,m),2.34(3H,s),2.55
(1H,m),3.23(1H,m),3.67(1
H,m),3.92(2H,m),4.08(1H,
m),5.16(5H,m),7.51(4H,d,J
=8.6Hz),8.22(4H,d,J=8.6H
z) 参考例30(2R,4S)−4−アセチルチオ−2−[3−(N−
メチル−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)ブチル]−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ルピロリジン ジアステレオマー混合物 1)
【0588】
【化241】 塩化メチレン(80ml)とジメチルスルホキシド
(2.98ml、40mmol)の溶液を−78℃に冷
却した後、オキザリルクロリド(1.85ml、21.
2mmol)を滴下し、同温度で15分間撹拌した後、
(2R,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(3−ヒ
ドロキシプロピル)ピロリジン(5g、13.9mmo
l)の塩化メチレン(70ml)溶液を10分間で滴下
した。30分間撹拌後、トリエチルアミン(9.66m
l、69.3mmol)を加え、室温まで昇温し、15
分間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、酢酸エチル
(70ml)を加え、10%くえん酸水溶液(30m
l)で2回、更に飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した後、減圧下で濃縮することにより、
(2R,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(2−ホ
ルミルエチル)ピロリジン(5.5g,収率:100
%)を粗精製物として得、本化合物は、これ以上の精製
することなく次の反応に用いた。
【0589】上記反応で得られた化合物をテトラヒドロ
フラン(70ml)に溶解し、−78℃に冷却した後、
1.6Mメチルリチウム−ジエチルエーテル溶液(1
5.7ml、25.1mmol)を滴下し、1時間同温
度で撹拌後、酢酸エチル(70ml)を加え、水洗後、
減圧下に溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(ヘプタン−酢酸エチル)に付
し、(2R,4R)−N−tert−ブトキシカルボニ
ル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(3
−ヒドロキシブチル)ピロリジン(4.21g,収率:
81.1%)を得た。
【0590】IR(KBr)cm-1:3450,293
0,1695,1680 NMR(CDCl3)δ:0.05(6H,s),0.
86(9H,s),1.18(3H,d,J=6.0H
z),1.40(2H,m),1.45(9H,s),
1.70(1H,m),1.90(2H,m),3.3
7(2H,m),3.80〜4.00(2H,m),
4.85(1H,m) 2)
【0591】
【化242】 前記反応で得られた化合物(4.21g、11.27m
mol)をテトラヒドロフラン(70ml)に溶解し、
0℃に冷却後、トリフェニルホスフィン(6.65g、
25.4mmol)、フタルイミド(2.49g、1
6.9mmol)を加え、更にジエチルアゾジカルボキ
シレート(2.66ml、16.9mmol)を滴下
し、室温で17時間撹拌する。反応液を濃縮し、残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘ
プタン)に付し(2R,4R)−N−tert−ブトキ
シカルボニル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ
−2−(3−フタルイミド)ブチルピロリジン(4.7
3g,収率:83.3%)を得た。
【0592】IR(KBr)cm-1:3400,292
0,1720 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.35(3H,m),1.45
(9H,s),1.50(2H,m),1.60〜2.
15(4H,m),3.20〜3.40(2H,m),
3.80(1H,m),4.20〜4.40(2H,
m),7.68(2H,m),7.80(2H,m) 3)
【0593】
【化243】 前記反応で得られた化合物(4.1g、8.16mmo
l)を塩化メチレン(40ml)とメタノール(4m
l)の混液に溶解し、ヒドラジン 1水和物(1.14
ml、22.8mmol)を氷冷下で滴下し、同温度で
1時間撹拌した。反応液を8%アンモニア水、次いで、
水で洗浄後、減圧下に溶媒を留去し、残渣をジオキサン
(40ml)に溶解し、4,6−ジメチル−2−(te
rt−ブトキシカルボニルチオ)ピリミジン(1.96
g、8.16mmol)を加え、17時間撹拌した。反
応液に酢酸エチル(40ml)を加え、飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液、水、次いで飽和食塩水で洗浄後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル
−ヘプタン)に付し、(2R,4R)−N−tert−
ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメチルシ
ロキシ−2−[3−(N−tert−ブトキシカルボニ
ル)アミノ]ブチルピロリジン(2.28g,収率:5
9.2%)を得た。
【0594】IR(KBr)cm-1:2920,169
5,1470 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),1.
10(3H,d,J=6.6Hz),1.37(4H,
m),1.60〜2.00(2H,m),3.30(2
H,m),3.60(1H,m),3.80(1H,
m),4.28(1H,m) 4)
【0595】
【化244】 上記反応で得られた化合物(1.35g、2.86mm
ol)を用いて、参考例26−2)と同様の反応を行
い、(2R,4R)−N−tert−ブトキシカルボニ
ル−2−[3−(N−tert−ブトキシカルボニル−
N−メチル)アミノ]ブチル−4−tert−ブチルジ
メチルシロキシピロリジンの粗油状物を得、本化合物を
これ以上の精製をすることなく、次の反応に用いた。
5)
【0596】
【化245】 前記反応で得られた化合物(1.2g、2.54mmo
l)を用いて、参考例6−6)、6−7)および6−
8)と同様の反応を行い、標記化合物(1.23g,収
率:94%)を得た。
【0597】IR(KBr)cm-1:2950,170
0,1600,1520 NMR(CDCl3)δ:1.15(4H,m),1.
50(2H,br s),1.63(2H,br
s),2.10〜2.50(2H,m),2.30(3
H,s),3.18(1H,m),3.72(1H,
m),3.87(1H,m),4.12(1H,m),
5.20(4H,m),7.50(4H,m),8.2
0(4H,m) 参考例31(2R,4S)−4−アセチルチオ−2−[2−フルオ
ロ−3−(N−メチル−N−p−ニトロベンジルオキシ
カルボニル)アミノ]プロピル−N−p−ニトロベンジ
ルオキシカルボニルピロリジン 1)
【0598】
【化246】 トリエチル−2−フルオロ−2−ホスホノエタノエート
(6.7g、27.8mmol)と乾燥テトラヒドロフ
ラン(140ml)の溶液を0℃に冷却し、60%油性
水素化ナトリウム(1.11g、27.8mmol)を
加え、1時間撹拌後、(2S,4R)−N−tert−
ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメチルシ
ロキシ−2−ホルミルピロリジン(7.3g、23.2
mmol)とテトラヒドロフラン(35ml)の混液を
滴下し、室温で17時間撹拌した。反応液に酢酸エチル
(100ml)を加え、水、次いで飽和食塩水で洗浄
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下に溶媒を
留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(酢酸エチル−ヘプタン)に付し、3−[(2S,4
R)−N−tert−ブトキシカルボニル−4−ter
t−ブチルジメチルシロキシピロリジン−2−イル]−
2−フルオロアクリル酸エチルエステル(8.0g,収
率:82.8%)を得た。
【0599】IR(KBr)cm-1:2950,169
5,1470 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
85(9H,s),1.35(3H,q,J=6.0H
z),1.40(9H,br s),1.87〜2.2
0(2H,m),3.43(2H,m),4.30(3
H,m),5.21(1H,m),5.80(1H,
m) MS:[M+H]+=376 2)
【0600】
【化247】 前記反応で得られた化合物(6.4g、15.3mmo
l)をエタノール(120ml)に溶解し、10%パラ
ジウム炭素を触媒として水素雰囲気下で、2時間、激し
く撹拌する。触媒を濾別後、減圧下に溶媒を留去し、乾
燥ジエチルエーテル(60ml)を加え、0℃に冷却し
て、水素化アルミニウムリチウム(1.73g、45.
6mmol)をゆっくりと加え、同温度で1時間撹拌し
た。反応終了後、水(1ml)、次いで1N水酸化ナト
リウム水溶液(45.6ml、45.6mmol)を加
えた。有機層を水、飽和食塩水で二度づつ洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、
(2R,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
2−(2−フルオロ−4−ヒドロキシプロピル)−4−
tert−ブチルジメチルシロキシピロリジンの粗油状
物を得た。本油状物をテトラヒドロフラン(60ml)
に溶解し、0℃に冷却下、トリエチルアミン(3.2m
l、22.9mmol)、次いでメタンスルホニルクロ
リド(1.78ml、22.9mmol)を滴下し、同
温度で1時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(60m
l)を加え、飽和炭酸ナトリウム水溶液、10%くえん
酸水溶液、飽和食塩水の順で洗浄後、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残渣をN,N
−ジメチルホルムアミド(60ml)に溶解し、アジ化
ナトリウム(3.98g、61.2mmol)を加え、
80℃に加温して、17時間撹拌した。反応終了後、酢
酸エチル(100ml)を加え、水(100ml)で3
回洗浄した後、減圧下に溶媒を留去し、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘプタン)
に付し、(2R,4R)−2−(3−アジド−2−フル
オロ)プロピル−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−(tert−ブチルジメチルシロキシ)ピロリジン
(5.14g,収率:83.8%)を得た。
【0601】IR(KBr)cm-1:2960,225
0,1695,1470 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
85(9H,s),1.40(9H,s),1.42
(2H,br s),1.60(2H,s),1.70
〜2.10(2H,m),3.30〜3.40(3H,
m),4.35(1H,m),4.55〜4.90(1
H,m) 3)
【0602】
【化248】 前記反応で得られた化合物(5.1g、12.7mmo
l)をメタノール(75ml)に溶解し、10%パラジ
ウム炭素(2g)を触媒とし、水素雰囲気下、40℃で
1時間撹拌した。触媒を濾別後、減圧下に溶媒を留去
し、粗アミンを得る。
【0603】粗アミンをジオキサン(50ml)に溶解
し、ジ−tert−ブチル ジカーボネート(2.76
g、12.7mmol)を加え、室温で、17時間撹拌
した。この反応液を酢酸エチルで希釈し、10%くえん
酸水溶液、水の順で洗浄し、減圧下で溶媒を留去し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル
−ヘプタン)に付し、(2R,4R)−N−tert−
ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメチルシ
ロキシ−2−(3−tert−ブトキシカルボニルアミ
ノ−2−フルオロ)ブチルピロリジン(5.86g,収
率:97%)を得た。
【0604】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.85(9H,s),1.25(2H,b
r s),1.40(18H,s),1.80〜2.0
5(2H,s),3.10〜3.50(4H,m),
4.00(1H,m),4.30(1H,m),4.5
0〜4.80(1H,m) 4)
【0605】
【化249】 前記反応で得られた化合物(1.43g、3mmol)
を用いて、参考例26−2)と同様に反応を行い、(2
R,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−2−
[3−(N−tert−ブトキシカルボニル−N−メチ
ル)アミノ−2−フルオロ]プロピル−4−tert−
ブチルジメチルシロキシピロリジン(1.45g,収
率:98%)を得た。
【0606】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.85(9H,s),1.26(2H,b
r s),1.40(18H,s),1.80〜2.0
5(2H,s),2.94(3H,s),3.10〜
3.50(4H,m),4.00(1H,m),4.3
0(1H,m),4.50〜4.80(1H,m) 5)
【0607】
【化250】 前記反応で得られた化合物(1.08g、2.26mm
ol)を用いて、参考例6−6)、6−7)および6−
8)と同様の反応を行い、標記化合物(850mg,収
率:67%)を得た。
【0608】IR(KBr)cm-1:2950,170
0,1600,1520 NMR(CDCl3)δ:1.60〜1.80(4H,
m),2.35(3H,s),2.05〜2.60(2
H,m),3.03(3H,br s),3.20(1
H,m),3.15〜3.70(2H,m),3.85
(1H,m),4.10(1H,m),4.60〜5.
00(1H,m),5.20(4H,s),7.50
(4H,d,J=9.0Hz),8.23(4H,d,
J=9.0Hz) 参考例32(2S,4R)−4−tert−ブチルジメチルシロキ
シ−N−tert−ブトキシカルボニル−2−[(1
S)−2−メトキシカルボニル−1−ヒドロキシ]エチ
ルピロリジンおよび(2S,4R)−4−tert−ブ
チルジメチルシロキシ−N−tert−ブトキシカルボ
ニル−2−[(1R)−2−メトキシカルボニル−1−
ヒドロキシ]エチルピロリジン
【0609】
【化251】 窒素気流下、(2S,4R)−4−tert−ブチルジ
メチルシロキシ−N−tert−ブトキシカルボニル−
2−(2−メトキシカルボニル−1−オキソ)エチルピ
ロリジン(402mg、1.0mmol)のメタノール
溶液(2ml)に氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム(1
9mg、0.5mmol)を加え、同温度にて30分間
撹拌した。この反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液
(約2ml)を加えた後、この混合物を酢酸エチル−水
(50ml−50ml)に注ぎ分配した。有機層を10
%くえん酸水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し減圧下溶媒を留去した。得られた残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[Wakoge
TM C−300 ヘプタン−酢酸エチル(3:1)]
で精製し、(2S,4R)−4−tert−ブチルジメ
チルシロキシ−N−tert−ブトキシカルボニル−2
−[(1S)−2−メトキシカルボニル−1−ヒドロキ
シ]エチルピロリジン(113mg,収率:28%、極
性の低い化合物)および(2S,4R)−4−tert
−ブチルジメチルシロキシ−N−tert−ブトキシカ
ルボニル−2−[(1R)−2−メトキシカルボニル−
1−ヒドロキシ]エチルピロリジン(86mg,収率:
21%、極性の高い化合物)および両者の混合物(20
2mg,収率:50%、(1S)−体:(1R)−体=
4:6)を得た。
【0610】(2S,4R)−4−tert−ブチルジ
メチルシロキシ−N−tert−ブトキシカルボニル−
2−[(1S)−2−メトキシカルボニル−1−ヒドロ
キシ]エチルピロリジン IR(KBr)cm-1:3450,2930,174
0,1700,1670,1390,1360,125
0,1160,1110 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.46(9H,s),1.75
(1H,m),1.95(1H,m),2.47(2
H,m),3.26(1H,dd,J=4.0,12.
6Hz),3.55(1H,m),3.71(3H,
s),4.05(2H,m),4.35(1H,m) (2S,4R)−4−tert−ブチルジメチルシロキ
シ−N−tert−ブトキシカルボニル−2−[(1
R)−2−メトキシカルボニル−1−ヒドロキシ]エチ
ルピロリジン IR(KBr)cm-1:3450,2930,174
0,1700,1670,1400,1360,125
0,1160,1110 NMR(CDCl3)δ:0.07(6H,s),0.
88(9H,s),1.48(9H,s),1.90
(2H,m),2.39(2H,m),3.28(1
H,dd,J=3.8,11.4Hz),3.40(1
H,m),3.72(3H,s),4.12(1H,
m),4.35(2H,m) 参考例33(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[(1−
ヒドロキシ−3−N−メチルアミノ)プロピル]ピロリ
ジン ボラン錯体 1)
【0611】
【化252】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[[(1
R)−2−エトキシカルボニル−1−ヒドロキシ]エチ
ル]ピロリジン(4g、9.58mmol)を40%メ
チルアミン−メタノール溶液(40ml)に溶解し、密
栓後室温にて一夜撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、
(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[[(1
R)−1−ヒドロキシ−2−(N−メチルカルバモイ
ル)]エチル]ピロリジンの粗泡状物(3.83g、収
率:99.3%)を得た。
【0612】IR(KBr)cm-1:2931,167
6,1411,1165,1113,837,775 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.46(9H,s),1.68〜
1.83(1H,m),1.91〜2.05(1H,
m),2.19〜2.69(2H,m),2.81(3
H,d,J=4.8Hz),3.25(1H,dd,J
=3.7,11.5Hz),3.49(1H,d,J=
11.5Hz),3.92〜3.95(1H,m),
4.11〜4.21(1H,m),4.30(1H,
m),5.66(1H,d,J=8.0Hz),7.2
4(1H,br) 2)
【0613】
【化253】 前記反応で得られた化合物の粗泡状物(500mg、
1.24mmol)のテトラヒドロフラン(4ml)溶
液に、室温撹拌下、ボランジメチルスルフィド錯体
(0.372ml、3.92mmol)をゆっくりと滴
下し、滴下後、撹拌下にて3時間加熱還流した。室温ま
で冷却したのち、メタノール(2ml)をゆっくりと滴
下し、室温にて1時間撹拌した後減圧下に濃縮した。残
渣にクロロホルム(15ml)を加え、有機層を水、飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒
を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー[WakogelTM C−300 75ml、ヘ
プタン:酢酸エチル=100:0→1:2]に付し、標
記化合物(244mg,収率:48.8%)をジアステ
レオマーの混合物として得た。
【0614】MS[M+H]+=403 IR(KBr)cm-1:3452,3220,295
4,2364,1672,1413,1167,111
3,837,777 カラムクロマトグラフィーにより、分離されたジアステ
レオマーのNMRデータを以下に記す。
【0615】NMR(CDCl3)δ:高極性化合物
0.06(6H,s),0.86(9H,s),1.4
7(9H,s),1.62〜1.83(2H,m),
1.89〜2.18(2H,m),2.54(3H,
d,J=6.0Hz),2.81〜2.90(2H,
m),3.24(1H,dd,J=3.2,12.0H
z),3.53(1H,d,J=12.0Hz),3.
82〜3.91(1H,m),4.11〜4.21(1
H,m),4.28(1H,m),4.95(1H,
m),5.18(1H,m) 低極性化合物 0.05(6H,s),0.85(9
H,s),1.45(9H,s),1.51〜1.77
(3H,m),1.89〜2.03(1H,m),2.
48(3H,d,J=5.6Hz),2.70〜2.9
0(1H,m),3.04〜3.16(1H,m),
3.22(1H,dd,J=3.4,11.6Hz),
3.52(1H,d,J=11.6Hz),3.86
(1H,m),4.14(1H,m),4.26(1
H,m),4.82(1H,m),5.22(1H,
m) 参考例34(2S,4S)−2−[(1R)−3−(N,N−ジメ
チルアミノ)−1−ヒドロキシ]プロピル−N−p−ニ
トロベンジルオキシカルボニル−4−トリチルチオピロ
リジン 1)
【0616】
【化254】 40%メチルアミン−メタノール溶液(240ml)に
(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[[(1
R)−1−ヒドロキシ−3−p−トルエンスルホニルオ
キシ]プロピル]ピロリジン(16.7g、0.03m
ol、参考例15−1)の化合物)のメタノール溶液
(64ml)を室温にて加え、一晩撹拌した。反応溶液
を減圧濃縮した後、残渣に塩化メチレン(100ml)
を加え、冷却下、トリエチルアミン(6.3ml、0.
05mol)、アリルクロロホルメート(4.0ml、
0.04mol)をゆっくり滴下した。30分間撹拌し
た後、反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出し、1
N硫酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣
を用いて、参考例15−2)と同様の反応を行い、(2
S,4R)−2−[(1R)−3−(N−アリルオキシ
カルボニル−N−メチルアミノ)−1−ヒドロキシ]プ
ロピル−4−ヒドロキシ−N−(p−ニトロベンジルオ
キシカルボニル)ピロリジン(11.4g,収率:93
%)を得た。
【0617】IR(CHCl3)cm-1:3620,3
610,3020,1690,1525,1215,7
80,755 NMR(CDCl3)δ:1.50〜1.80(4H,
m),1.95(1H,m),2.21(1H,m),
2.80〜2.90(3H,m),3.12(1H,
m),3.40〜3.90(3H,m),4.00〜
4.50(2H,m),4.50〜4.60(3H,
m),5.10〜5.30(4H,m),5.90(1
H,m),7.52(2H,d,J=8.5Hz),
8.22(2H,d,J=8.5Hz) 2)
【0618】
【化255】 前記反応で得られた化合物(11.4g、25.8mm
ol)を用いて、参考例4−3)と同様の反応を行うこ
とにより、(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−
[(1R)−3−(N−アリルオキシカルボニル−N−
メチルアミノ)−1−ヒドロキシ]プロピル−N−p−
ニトロベンジルオキシカルボニルピロリジン(9.8
g,収率:80%)を得た。
【0619】IR(CHCl3)cm-1:3790,3
020,2400,1690,1520,1420,1
215,775,670 NMR(CDCl3)δ:1.57(7H,s),2.
34(3H,s),2.80〜3.20(4H,m),
3.70〜4.30(5H,m),4.58(2H,
d,J=5.1Hz),5.10〜5.40(4H,
m),5.93(1H,m),7.25(2H,d,J
=8.6Hz),8.23(2H,d,J=8.9H
z) 3)
【0620】
【化256】 前記反応で得られた化合物(9.8g、19.6mmo
l)のメタノール溶液(980ml)に窒素気流下、室
温にて1N水酸化ナトリウム水溶液(19.6ml、1
9.6mmol)を加え、30分間撹拌した。反応溶液
に1N塩酸(21.6ml、21.6mmol)を加
え、減圧濃縮し、酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水
で順次洗浄し、減圧下溶媒を留去した。残渣にN,N−
ジメチルホルムアミド(65ml)、クロロトリフェニ
ルメタン(645mg、2.3mmol)を加え、50
℃にて一晩撹拌した。反応溶液を水(100ml)に注
ぎ、酢酸エチルで抽出後、有機層を飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減
圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(ヘプタン−酢酸エチル)に付し、(2S,
4S)−2−[(1R)−3−(N−アリルオキシカル
ボニル−N−メチルアミノ)−1−ヒドロキシ]プロピ
ル−N−p−ニトロベンジルオキシカルボニル−4−ト
リチルチオピロリジン(10.4g,収率:73%)を
得た。
【0621】IR(KBr)cm-1:3020,169
0,1525,1215,760,670 NMR(CDCl3)δ:1.54(9H,s),2.
60〜3.00(4H,m),3.50〜3.90(2
H,m),4.50〜4.60(2H,m),5.00
〜5.40(4H,m),5.80〜6.00(1H,
br),7.10〜7.50(17H,m),8.10
〜8.30(2H,m) 4)
【0622】
【化257】 前記反応で得られた化合物(10.4g、14.9mm
ol)の塩化メチレン溶液(50ml)に、氷冷下、水
(0.7ml、37mmol)、塩化ビス(トリフェニ
ルホスフィン)パラジウム(II)(209mg、0.
3mmol)、水素化トリブチルすず(12ml、45
mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。反応溶液
を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にあけ、塩化メチレン
で抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧
濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(メタノール−クロロホルム)に付し、(2
S,4S)−2−[(1R)−1−ヒドロキシ−3−
(N−メチルアミノ)]プロピル−N−p−ニトロベン
ジルオキシカルボニル−4−トリチルチオピロリジン
(11.8g,収率:定量的) IR(KBr)cm-1:3435,3320,292
5,1700,1525,1430,1345,120
0,1100,745 NMR(CDCl3)δ:1.57(6H,s),2.
39(3H,s),2.60〜3.00(4H,m),
3.50〜3.80(2H,m),4.15(1H,
m),5.00〜5.30(2H,m),7.10〜
7.50(17H,m),8.10〜8.30(2H,
m) 5)
【0623】
【化258】 前記反応で得られた化合物(5.0g、7.9mmo
l)のテトラヒドロフラン溶液(32ml)に、氷冷
下、37%ホルマリン(0.6ml、7.9mmo
l)、酢酸(0.45ml、7.9mmol)、ナトリ
ウムトリアセトキシボロハイドライド(32.5g、1
1.9mmol)を加え、室温にて6時間撹拌した。反
応溶液を減圧濃縮した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液で希釈し、塩化メチレンで抽出し、減圧下溶媒を留去
した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(メタノール−クロロホルム)に付し、(2S,4
S)−2−[(1R)−3−(N,N−ジメチルアミ
ノ)−1−ヒドロキシ]プロピル−N−p−ニトロベン
ジルオキシカルボニル−4−トリチルチオピロリジン
(3.7g,収率:72%)を得た。
【0624】IR(KBr)cm-1:3455,295
0,1700,1520,1345,1105,855 NMR(CDCl3)δ:1.20〜2.50(8H,
m),2.91(6H,d,J=21.7Hz),3.
50〜3.70(2H,m),4.15(1H,m),
5.00〜5.20(2H,m),7.10〜7.60
(17H,m),8.24(2H,d,J=8.4H
z) 参考例35(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−[(1R)−1
−ヒドロキシ−3−(N−メ チルアミノ)]プロピルピ
ロリジン 2塩酸塩 1)
【0625】
【化259】 窒素気流中下、1.6M n−ブチルリチウム ヘキサ
ン溶液(33.8ml、54.1mmol)を含むテト
ラヒドロフラン(70ml)の溶液に−60℃以下でヘ
キサメチルジシラザン(11.0ml、52.1mmo
l)を20分間で滴下した。この溶液に−60℃で酢酸
メチル(4.14ml、52.1mmol)を15分間
で滴下し、この溶液を30分間撹拌した。反応溶液に
(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシプロリナール
(13.2g、40.1mmol)のテトラヒドロフラ
ン(23ml)の溶液を−60℃以下で1.5時間で滴
下した。−60℃以下で30分間撹拌した後、反応混合
物をくえん酸(9g)の水溶液(90ml)に加え、3
0分間撹拌し、酢酸エチル(150ml)で抽出した。
有機層を水(50ml)で洗浄し、減圧下、40℃以下
で濃縮した。残渣に酢酸エチル(15ml)を加え、減
圧下で濃縮した。残渣にn−ヘプタン(30ml)を加
え、同様の操作を行い、(2S,4R)−N−tert
−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメチル
シロキシ−2−[(R,S)−1−ヒドロキシ−2−
(メトキシカルボニル)エチル]ピロリジン[(R)−
異性体(高極性化合物):(S)−異性体=75.6:
24.4]を得た。 2)
【0626】
【化260】 前記反応で得られた残渣をテトラヒドロフラン(75m
l)に溶解し、水素化ほう素ナトリウム(2.3g、6
0.8mmol)を室温で加えた。混合物を30分間撹
拌した後、メタノール(15ml)を60〜65℃、1
時間で滴下し、同温度で1時間撹拌した。反応液を室温
まで冷却し、くえん酸(8.4g)を含む水溶液(13
4ml)および酢酸エチル(150ml)を加えた。有
機層を分取し、水(60ml)で洗浄し、40℃で減圧
下濃縮した。結晶残渣にn−ヘプタン(30ml)を加
え、この混合物を減圧下濃縮した。析出した固体残渣に
n−ヘプタン(50ml)および水(5ml)を加え
た。この混合物を5℃以下に冷却し、1時間撹拌した。
析出結晶を濾取し、n−ヘプタン(35ml)で洗浄
し、風乾して白色粉末の(2S,4R)−N−tert
−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメチル
シロキシ−2−[(R,S)−1,3−ジヒドロキシプ
ロピル]ピロリジン 1水和物[8.04g,収率51
%;(R)−異性体(高極性化合物:(S)−異性体=
94.7:2.7]を得た。
【0627】MP:84.6℃ IR(KBr)cm-1:3510,3400,330
0,3230,2950,1660,1420,136
0,1170,1065,770 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.46(9H,s),1.70〜
1.80(1H,m),1.90〜2.00(1H,
m),3.05(1H,br s),3.25(1H,
dd,J=4.0,12.0Hz),3.51(1H,
d,J=12.0Hz),3.85(2H,d,J=
4.0Hz),4.00(1H,m),4.13(1
H,m),4.30(1H,s),4.82(1H,
m) 3)
【0628】
【化261】 前記反応で得られた化合物(12.35g、31.34
mmol)を塩化メチレン(67ml)および水(13
ml)の混液に溶かした。有機層を分取し、減圧下濃縮
した。残渣に酢酸エチル(15ml)を加え、濃縮し
た。残渣を塩化メチレン(111ml)に溶かし、7℃
で4−ジメチルアミノピリジン(383mg、3.13
mmol)を加えた。15分間撹拌した後、5℃でトリ
エチルアミン(13.1ml、93.9mmol)を加
え、反応混合物を10分間撹拌した。反応混合物にトシ
ルクロリド(7.18g、37.7mmol)を5℃で
加え、混合物を10〜20℃で4時間撹拌した。反応混
合物に10℃以下で炭酸水素ナトリウム(5g)の水溶
液(75ml)を加え、混合物を15分間撹拌した。有
機層を分取し、10%くえん酸水溶液(60ml)およ
び水(50ml)で順次洗浄し、濃縮した。残渣に塩化
メチレン(10ml)およびメタノール(10ml)を
加え、混合物を減圧濃縮してトシラートの油状残渣を得
た。この残渣をメタノール(9ml)に溶かし、この混
合物をメチルアミン(26.3g、84.7mmol)
のメタノール(44ml)溶液に加えた。室温で18時
間撹拌した後、反応混合物を40℃で25mlまで濃縮
した。残渣に酢酸エチル(60ml)を加えた。混合物
を炭酸水素ナトリウム(1.6g)を含む水溶液(50
ml)および水(30ml)で洗浄し、減圧下濃縮し
た。残渣に酢酸エチル(7ml)を加え、有機溶媒とと
もに水分を留去した(この操作を5回繰返した)。
【0629】得られた残渣を10℃で塩化水素(4.9
3g)−メタノール(50ml)に溶かした。室温で1
6時間撹拌した後、混合物を14℃で1時間撹拌した。
析出結晶を濾取し、メタノール−ジイソプロピルエーテ
ル(1:2、15ml)で洗浄し、40℃で5.5時間
減圧乾燥して白色結晶の標記化合物(6.41g,収
率:83%)を得た。更に母液より2次晶(78mg)
を得た。
【0630】MP:ca 194℃ IR(KBr)cm-1:3410,2980,280
0,1580,1010 NMR(D2O)δ:1.75(1H,m),1.90
(1H,m),2.05(2H,m),2.66(3
H,s),3.12(2H,m),3.25(1H,
d,J=12.5Hz),3.50(1H,dd,J=
3.6,12.5Hz),3.92(1H,m),4.
10(1H,m),4.60(1H,brs) 参考例36(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[(S)
−1−ヒドロキシ−2−(N−メチルカルバモイル)エ
チル]ピロリジン
【0631】
【化262】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[(S)
−1−ヒドロキシ−2−メトキシカルボニル]エチルピ
ロリジン(5.0g、12.4mmol)参考例32の
化合物に40%メチルアミン メタノール溶液(50m
l)を加えた。室温で一晩撹拌した後、反応液を濃縮
し、酢酸エチル(100ml)を加えた。この混合物を
希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で
順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Wa
kogelTM C−300 ヘプタン−酢酸エチル
1:1→1:3)に付し標記化合物(3.5g,収率:
70%)を得た。
【0632】NMR(CDCl3)δ:0.05(6
H,s),0.85(9H,s),1.46(9H,
s),2.79(3H,m),3.26(1H,m),
3.57(1H,m),3.80(1H,m),3.9
7(1H,m),4.27(1H,m),6.17(1
H,m),6.92(1H,m) 参考例37(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[(R)
−1−ヒドロキシ−2−(N−メチルカルバモイル)エ
チル]ピロリジン
【0633】
【化263】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[(R)
−1−ヒドロキシ−2−メトキシカルボニル]エチルピ
ロリジン(5.0g、12.4mmol)を参考例36
と同様の処理を行うことにより、標記化合物(4.5
g、収率:90%)を得た。
【0634】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.86(9H,s),1.46(9H,
s),2.80(3H,d,J=4.9Hz),3.2
5(1H,dd,J=3.9,11.7Hz),3.4
7(1H,m),3.91(1H,m),4.13(1
H,m),4.28(1H,m),5.63(1H,
m),6.97(1H,m) 参考例38(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−メタンスルホニルオキシ−2−(2−メトキシカル
ボニル−1−オキソ)エチルピロリジン 1)
【0635】
【化264】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−ヒドロキシプロリン メチルエステル(30.2
g、123mmol)の塩化メチレン溶液(300m
l)に窒素気流中下、0℃でトリエチルアミン(41.
2ml、0.295mmol)とメタンスルホニルクロ
リド(17.1ml、0.221mmol)を順次滴下
した。0℃で2時間撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液を加え、混合溶液を酢酸エチルで抽出した。有
機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒を減圧下で留去した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ヘプタン−酢酸エチル 5:5)
に付し、(2S,4R)−N−tert−ブトキシカル
ボニル−4−メタンスルホニルオキシプロリン メチル
エステル(39.5g、収率:99.1%)を得た。
【0636】NMR(CDCl3)δ:1.42および
1.47(9H,それぞれs),2.21〜2.31
(1H,m),2.53〜2.71(1H,m),3.
06(3H,s),3.75(3H,s),3.70〜
3.90(2H,m),4.41および4.47(1
H,それぞれdd,J=6.9,6.9Hz),5.2
4〜5.30(1H,m) 2)
【0637】
【化265】 前記反応で得られた化合物(1.03g、3.19mm
ol)のメタノール溶液(6ml)に1N水酸化ナトリ
ウム水溶液(8ml、8.00mmol)を室温で加え
た。同温度で2時間撹拌した後、1N塩酸(10ml)
を加え、混合溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒
を減圧留去した。残渣をテトラヒドロフラン(5ml)
に溶解し、0℃でカルボニルジイミダゾール(672m
g、4.15mmol)を加えた。この溶液を室温で3
時間撹拌してイミダゾライドの溶液を調製した。別の反
応容器にマロン酸モノメチルエステル(1.40g、1
2.8mmol)をテトラヒドロフランに溶解し、0℃
で塩化マグネシウム(729mg、7.66mmo
l)、トリエチルアミン(1.97ml、14.0mm
ol)を順次加えた。室温で2時間撹拌した後この反応
液を0℃に冷却し、先に調製したイミダゾライドの溶液
を滴下し反応溶液を24時間室温で撹拌した。反応溶液
に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、混合溶液を酢酸
エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタ
ン−酢酸エチル 2:3)にて精製し、標記化合物(9
45mg、収率:81.2%)を得た。
【0638】NMR(CDCl3)δ:1.46(9
H,s),2.20〜2.39(1H,m),2.48
〜2.70(1H,m),3.05および3.06(3
H,それぞれs),3.48〜3.70(3H,m),
3.73および3.75(3H,それぞれs),3.8
0〜4.01(1H,m),4.54(dd,J=7.
8,7.8Hz)および4.62(dd,J=8.1,
8.1Hz)合わせて(1H),5.21〜5.29
(1H,m) 参考例39(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[2−
(N−メチルカルバモイル)−1−オキソ]エチルピロ
リジン 1)
【0639】
【化266】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシプロリン メチ
ルエステル(5.9g、16.5mmol)をメタノー
ル(45ml)および水(11ml)に溶解し、2.5
N水酸化ナトリウム水溶液(6.6ml、16.5mm
ol)を加えた。室温で6時間撹拌した後、有機溶媒を
留去した。水層を酢酸エチルで洗浄し、1N塩酸でpH
2.5に調整し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和
食塩水で洗浄し、減圧下で濃縮して粗製の(2S,4
R)−N−tert−ブトキシカルボニル−4−ter
t−ブチルジメチルシロキシプロリン(5.1g)を得
た。 2)
【0640】
【化267】 前記反応で得られた化合物(5.1g)をテトラヒドロ
フランに溶かし、1,1′−カルボニルジイミダゾール
(3.1g、19.1mmol)のN,N−ジメチルホ
ルムアミド(16ml)溶液を加え、この溶液を40分
間撹拌してイミダゾリドの溶液を調製した。
【0641】マロン酸モノtertブチルエステル
(6.4g、39.9mmol)と塩化マグネシウム
(2.3g、24.1mmol)のテトラヒドロフラン
(90ml)懸濁液に氷冷下トリエチルアミン(6.1
ml、43.9mmol)を滴下した。室温にて80分
間撹拌した後、この懸濁液に先に調製したイミダゾリド
の溶液を加え、混合物を室温にて4日間撹拌した。不溶
物を濾別後、塩化メチレンを加え、この有機層を希塩
酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水にて順
次洗浄し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(WakogelTM C−30
0 ヘプタン−酢酸エチル10:1)に付し、(2S,
4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−4−te
rt−ブチルジメチルシロキシ−2−(2−tert−
ブトキシカルボニル−1−オキソエチル)ピロリジン
(5.6g,収率:79.2%)を得た。
【0642】IR(KBr)cm-1:2977,289
6,1747,1712,1473,1463,145
6,1253,1162,1116,837,777 NMR(CDCl3)δ:0.08(6H,s),0.
88(9H,s),1.43〜1.58(18H,
m),2.02〜2.19(2H,m),3.33〜
3.54(4H,m),4.36〜4.58(2H,
m) 3)
【0643】
【化268】 前記反応で得られた化合物(4.9g、11.0mmo
l)のトルエン溶液(40ml)に11.8%メチルア
ミントルエン溶液(8.9ml)を加え、この溶液を封
管中100℃にて3時間撹拌した。反応液に酢酸エチル
を加え、有機層を希塩酸、飽和食塩水の順に洗浄し、無
水硫酸マグネシウムにて乾燥し、減圧下で溶媒を留去し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Wa
kogelTM C−300 ヘプタン−酢酸エチル1:
2)に付し、(2S,4R)−N−tert−ブトキシ
カルボニル−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−
2−[2−(N−メチルカルバモイル)−1−オキソ]
エチルピロリジン(4.1g,収率:92.9%)を得
た。
【0644】IR(KBr)cm-1:2883,285
6,1695,1660,1558,1473,145
6,1253,1160,1116,837,777 NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.
86(9H,s),1.39および1.45(9H,そ
れぞれs),1.82〜2.17(3H,m),2.8
0〜2.85(3H,m),3.36〜3.57(4
H,m),4.38〜4.51(2H,m),7.11
〜7.14(1H,br s) 参考例40(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[(R,
S)−1−ヒドロキシ−(2−メトキシカルボニル)エ
チル]ピロリジン
【0645】
【化269】 アルゴン気流下にて、(1,5−シクロオクタジエン)
ルテニウム(II)クロリドポリマー(13mg、4.
6×10-2mmol)、(S)−(−)−ビス(ジフェ
ニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(28mg、
4.6×10-2mmol)、トリエチルアミン(0.1
ml、6.5×10-1mmol)およびトルエン(5m
l)を封管中140℃で4時間撹拌した。得られた赤色
溶液を減圧下濃縮し、残渣に(2S,4R)−N−te
rt−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメ
チルシロキシ−2−(2−メトキシカルボニル−1−オ
キソエチル)ピロリジン(2.0g、5mmol)のテ
トラヒドロフラン(5ml)−メタノール(8ml)溶
液を加えた。系内を二回アルゴン置換し、4kg/cm
2の水素圧下80℃で2日間撹拌した。反応液を濃縮
後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Wa
kogelTM C−300 ヘプタン−酢酸エチル7:
1→4:1)に付し、(2S,4R)−N−tert−
ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメチルシ
ロキシ−2−(2−メトキシカルボニル−1−オキソ)
エチルピロリジン(670mg、原料回収)、(2S,
4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−4−te
rt−ブチルジメチルシロキシ−[(R,S)−1−ヒ
ドロキシ−2−メトキシカルボニル]エチルピロリジン
[1.24g,収率:62%;高速液体カラム クロマ
トグラフィー YMC PACKED COLUMN,
A−001 S−5 120A SIL、展開液:ヘキ
サン−2−プロパノール=100:1、流速2ml/m
in,検出波長:210nmにより(R)−異性体(高
極性化合物):(S)−異性体=2.5:1]を得た。
【0646】NMR(CDCl3)δ:0.07(6
H,s),0.88(9H,s),1.48(9H,
s),1.90(2H,m),2.39(2H,m),
3.28(2H,dd,J=3.8,11.4Hz),
3.72(3H,s),4.12(1H,m),4.3
5(2H,m) 参考例41(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[(R,
S)−1−ヒドロキシ−(2−メトキシカルボニル)エ
チル]ピロリジン 1)
【0647】
【化270】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(2−メ
トキシカルボニル−1−オキソ)エチルピロリジン
(3.17g、7.9mmol)に3N塩化水素−ジオ
キサン溶液(30ml)を加えた。室温で2時間撹拌し
た後、減圧下濃縮した。クロロホルム(20ml)およ
びメタノール(20ml)を加え減圧下溶媒を留去し
た。この操作を2回繰返し一晩放置し、粗製の(2S,
4R)−4−ヒドロキシ−2−(2−メトキシカルボニ
ル−1−オキソ)エチルピロリジン一塩酸塩(1.76
g)を得た。
【0648】NMR(D2O)δ:2.10〜2.75
(3H,m),3.45(2H,s),4.72(1
H,m),5.01(1H,m) 2)
【0649】
【化271】 アルゴン気流下にて、(1,5−シクロオクタジエン)
ルテニウム(II)クロリドポリマー(10mg、3.
6×10-2mmol)、(S)−(−)−ビス(ジフェ
ニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(24mg、
3.6×10-2mmol)、トリエチルアミン(0.1
ml、6.5×10-1mmol)およびトルエン(5m
l)を封管中140℃で6時間撹拌した。得られた赤色
溶液を減圧下濃縮し、残渣に前記反応で得られた(2
S,4R)−4−ヒドロキシ−2−(2−メトキシカル
ボニル−1−オキソ)エチルピロリジン一塩酸塩(1.
76g)のメタノール(8ml)−テトラヒドロフラン
(5ml)溶液を加えた。この混合物を4kg/cm2
の水素圧下80℃で22時間撹拌した。反応液にテトラ
ヒドロフラン(20ml)を加え、0℃でトリエチルア
ミン(0.99ml、7.1mmol)およびジ−te
rt−ブチルジカーボナート(1.86g、8.5mm
ol)を加え、混合物を1時間撹拌した。析出固体を濾
去し、有機層を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチルで抽出
し、有機層を希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、
飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、減圧濃縮した。得られた油状物のN,N−ジメチル
ホルムアミド溶液(30ml)にクロロ tert−ブ
チルジメチルシラン(1.20g、7.9mmol)お
よびイミダゾール(540mg、7.9mmol)を0
℃で加え、混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物に
酢酸エチルを加え、有機層を希塩酸、飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた油状物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Wakogel
TM C−300 ヘプタン−酢酸エチルに付し、標記化
合物[1.3g,収率:45%;参考例40と同条件の
高速液体カラムクロマトグラフィーにより(R)−異性
体(高極性化合物):(S)−異性体=14.9:1]
を得た。
【0650】NMR(CDCl3)δ:0.07(6
H,s),0.88(9H,s),1.48(9H,
s),1.90(2H,m),2.39(2H,m),
3.28(2H,dd,J=3.8,11.4Hz),
3.72(3H,s),4.12(1H,m),4.3
5(2H,m) 参考例42(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
2−[(R,S)−2−tert−ブトキシカルボニル
−1−ヒドロキシ]エチル−4−tert−ブチルジメ
チルシロキシピロリジン
【0651】
【化272】 アルゴン気流下にて、(1,5−シクロオクタジエン)
ルテニウム(II)クロリドポリマー(11mg、3.
6×10-2mmol)、(R)−(−)−ビス(ジフェ
ニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(27mg、
4.5×10-2mmol)、トリエチルアミン(0.1
ml、6.5×10-1mmol)およびトルエン(5m
l)を封管中140℃で4時間撹拌した。得られた赤色
溶液を減圧下濃縮し、残渣に(2S,4R)−N−te
rt−ブトキシカルボニル−2−(2−tert−ブト
キシカルボニル−1−オキソ)エチル−4−tert−
ブチルジメチルシロキシ−ピロリジン(2.0g、5m
mol)のテトラヒドロフラン(5ml)−tert−
ブタノール(10ml)溶液を加えた。4kg/cm2
の水素圧下80℃で22時間撹拌した後、反応液を濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(W
akogelTM C−300 ヘプタン−酢酸エチル
4:1)に付し、標記化合物[1.48g,収率:97
%;高速液体カラムクロマトグラフィー YMC PA
CKED COLUMN,A−001S−5120A
SIL、展開液:ヘキサン−2−プロパノール=10
0:1、流速:2ml/min、検出波長:210nm
により(R)−異性体(高極性化合物):(S)−異性
体=1:25]を得た。
【0652】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.87(9H,s),1.47(9H,
s),2.38(2H,m),3.29(1H,m),
3.56(1H,m),4.33(1H,m) 参考例43(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[1−ヒ
ドロキシ−2−(N−メチルカルバモイル)]エチルピ
ロリジン
【0653】
【化273】 アルゴン気流下にて、(1,5−シクロオクタジエン)
ルテニウム(II)クロリドポリマー(10mg、3.
6×10-2mmol)、(S)−(−)−ビス(ジフェ
ニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(24mg、
3.6×10-2mmol)、トリエチルアミン(0.1
ml、6.5×10-1mmol)およびトルエン(5m
l)を封管中140℃で6時間撹拌した。得られた赤色
溶液を減圧下濃縮し、残渣に(2S,4R)−N−te
rt−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジメ
チルシロキシ−2−[2−(N−メチルカルバモイル)
−1−オキソ]エチルピロリジン(1.5g、3.9m
mol)のテトラヒドロフラン(5ml)−エタノール
(10ml)溶液を加えた。4kg/cm2の水素圧下
80℃で22時間撹拌した後、反応液を濃縮した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Wakoge
TM C−300 ヘプタン−酢酸エチル3:1→1:
3)に付し、標記化合物[1.19g,収率79%;高
速液体カラムクロマトグラフィー YMC PACKE
D COLUMN,AQ−302S−5 120A O
DS、展開液:アセトニトリル−水=70:30、検出
波長:210nmにより(R)−異性体(高極性化合
物):(S)−異性体=1.89:1]を得た。
【0654】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.87(9H,s),1.47(9H,
s),1.75(1H,m),1.95(1H,m),
2.81(3H,d,J=3.6Hz),3.26(1
H,dd,J=3.6,11.7Hz),3.53(1
H,m),3.75〜4.40(3H,m),6.96
(1H,m) 参考例44(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[1−ヒ
ドロキシ−2−(N−メチルカルバモイル)]エチルピ
ロリジン 1)
【0655】
【化274】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[2−
(N−メチルカルバモイル)−1−オキソ]エチルピロ
リジン(2.07g、5.3mmol)のメタノール溶
液(10ml)に5.5N 塩化水素−メタノール溶液
(6ml、33mmol)を加え、室温で6時間撹拌し
た後、反応液を減圧濃縮した。得られた残渣にテトラヒ
ドロフランおよびエタノールを加え、析出物を濾過し、
エタノールで洗浄し、(2S,4R)−4−ヒドロキシ
−2−[2−(N−メチルカルバモイル)−1−オキ
ソ]エチルピロリジン一塩酸塩(737mg,収率:6
2%)を得た。
【0656】NMR(D2O)δ:2.20〜2.42
(2H,m),2.55〜2.70(2H,m),2.
78(3H,s),3.44(2H,d,J=1.0H
z),4.72(1H,m),4.93(1H,m) 2)
【0657】
【化275】 アルゴン気流下にて、(1,5−シクロオクタジエン)
ルテニウム(II)クロリドポリマー(10mg、3.
6×10-2mmol)、(S)−(−)−ビス(ジフェ
ニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(24mg、
3.6×10-2mmol)、トリエチルアミン(0.1
ml、6.5×10-1mmol)およびトルエン(5m
l)を封管中140℃で6時間撹拌した。得られた赤色
溶液を減圧下濃縮し、残渣に(2S,4R)−4−ヒド
ロキシ−2−[2−(N−メチルカルバモイル)−1−
オキソ]エチルピロリジン一塩酸塩(660mg、3.
0mmol)のメタノール溶液(10ml)およびテト
ラヒドロフラン(5ml)を加えた。4kg/cm2
水素圧下80℃で6時間撹拌した後、反応液を減圧濃縮
した。残渣にジオキサン(20ml)および水(10m
l)を加え、0℃で1N水酸化ナトリウム水溶液(5m
l)、ジ−tert−ブチルジカーボナート(930m
g、4.2mmol)を加えた。室温で一晩撹拌した
後、反応液を濃縮した。残渣をクロロホルム(50ml
×5)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥
し減圧濃縮した。得られた油状物(930mg)をN,
N−ジメチルホルムアミド(10ml)に溶解し、0℃
でクロロ tert−ブチルジメチルシラン(520m
g、3.4mmol)およびイミダゾール(240m
g、3.4mmol)を加え、室温で4時間撹拌した
後、反応液に酢酸エチル(100ml)を加えた。混合
物を希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和
食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減
圧濃縮した。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(WakogelTM C−300ヘプタン
−酢酸エチル)に付し、標記化合物[602mg,収率
60%;高速液体カラムクロマトグラフィー参考例43
と同様の条件で(R)−異性体(高極性化合物):
(S)−異性体=149:1]を得た。 参考例45(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−メタンスルホニルオキシプロリナール 1)
【0658】
【化276】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−メタンスルホニルオキシプロリンメチルエステル
(10.0g、30.9mmol)のテトラヒドロフラ
ン−メタノール(1:1、100ml)に塩化リチウム
(3.93g、92.8mmol)および水素化ほう素
ナトリウム(3.51g、92.8mmol)を順次加
え、反応溶液を室温で11時間撹拌した。反応溶液に酢
酸(2ml)を加えた後、酢酸エチルおよび水を加え、
減圧濃縮した。得られた残渣を水および酢酸エチルに溶
解し、酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留
去して、(2S,4R)−N−tert−ブトキシカル
ボニル−2−ヒドロキシメチル−4−メタンスルホニル
オキシプロリンの残渣(9.41g)を得た。
【0659】NMR(CDCl3)δ:1.48(9
H,s),1.84〜1.97(1H,m),2.33
〜2.45(1H,m),3.05(3H,s),3.
55〜3.65(2H,m),3.74〜3.93(2
H,m),4.05〜4.22(1H,m),4.43
〜4.60(1H,m),5.17〜5.26(1H,
br) 2)
【0660】
【化277】 塩化オキサリル(1.71g、13.5mmol)の塩
化メチレン溶液(50ml)を−78℃に冷却し、ジメ
チルスルホキシド(2.18g、27.1mmol)の
塩化メチレン溶液(5ml)を加え、この溶液を10分
間撹拌した。この溶液に前記反応で得られたアルコール
粗精製物の塩化メチレン(10ml)溶液を加えた。1
0分間撹拌後、トリエチルアミン(4.76ml、3
3.9mmol)を同温度で滴下し、反応液を2時間か
けて0℃まで昇温した。反応混合物に飽和塩化アンモニ
ア水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒
を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ヘプタン−酢酸エチル 1:4)にて
精製し、標記化合物(839mg,収率:84.5%)
を得た。
【0661】NMR(CDCl3)δ:1.45および
1.49(9H,それぞれs),2.04〜2.32
(1H,m),2.36〜2.61(1H,m),3.
05および3.07(3H,それぞれs),3.51〜
4.02(2H,m),4.23〜4.49(1H,
m),5.18〜5.30(1H,m),9.59およ
び9.47(1H,それぞれd,J=3.0Hz) 参考例46(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[1−ヒ
ドロキシ−2−(メトキシカルボニル)]エチルピロリ
ジン
【0662】
【化278】 テトラヒドロフラン(5ml)に1.0Mナトリウムヘ
キサメチルジシラジド−テトラヒドロフラン溶液(0.
910ml、0.910mmol)、酢酸メチル(7
2.0μl)を−78℃で順次滴下した。30分間撹拌
した後、−78℃で(2S,4R)−N−tert−ブ
トキシカルボニル−4−tert−ブチルジメチルシロ
キシプロリナール(200mg、0.607mmol)
のテトラヒドロフラン溶液を加え、この溶液を30分間
撹拌した。反応液に、飽和塩化アンモニウム水溶液を加
え、混合溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を
減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ヘプタン−酢酸エチル 3:1)にて精
製し、標記化合物[232mg,収率:94.7%;
(R)−異性体(高極性化合物):(S)−異性体=
6.27:1]を得た。
【0663】NMR(CDCl3)δ:0.05(6
H,s),0.86および0.88(9H,それぞれ
s),1.46および1.45(9H,それぞれs),
1.78〜2.06(2H,m),2.34〜2.49
(2H,m),3.27(dd,J=4.2,11.4
Hz)および3.23〜3.30(m)合わせて(1
H),3.40〜3.65(1H,m),3.696お
よび3.704(3H,それぞれs),3.80〜4.
26(2H,m),4.23〜4.39(2H,br) 参考例47(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[1−ヒ
ドロキシ−2−(メトキシカルボニル)]エチルピロリ
ジン
【0664】
【化279】 テトラヒドロフラン(4.5ml)およびテトラエチル
エチレンジアミン(1.5ml)の混合溶液に−78℃
で1.0Mナトリウムヘキサメチルジシラジド−テトラ
ヒドロフラン溶液(0.892ml)および酢酸メチル
(71.2μl)を順次加えた。30分間撹拌した後、
(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−(tert−ブチルジメチルシロキシ)プロリナー
ル(196mg)のテトラヒドロフラン溶液を加え、こ
の溶液を30分間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモ
ニウム水溶液を加え、混合溶液を酢酸エチルで抽出し
た。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウム
で乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン−酢酸エチル
3:1)にて精製し、標記化合物(209mg,収
率:87.1%;(R)−異性体(高極性化合物):
(S)−異性体=7.82:1)を得た。
【0665】NMR(CDCl3)δ:0.05(6
H,s),0.86および0.88(9H,それぞれ
s),1.46および1.45(9H,それぞれs),
1.78〜2.06(2H,m),2.34〜2.49
(2H,m),3.27(dd,J=4.2,11.4
Hz)および3.23〜3.30(m)合わせて(1
H),3.40〜3.65(1H,m),3.696お
よび3.704(3H,それぞれs),3.80〜4.
26(2H,m),4.23〜4.39(2H,br) 参考例48(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
2−(2−tert−ブトキシカルボニル−1−オキ
ソ)エチル−4−メタンスルホニルオキシピロリジン
【0666】
【化280】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
2−(2−tert−ブトキシカルボニル−1−オキ
ソ)エチル−4−tert−ブチルジメチルシロキシピ
ロリジン(3.39g、7.64mmol)のテトラヒ
ドロフラン(35ml)溶液に、1Mテトラブチルアン
モニウムフルオリド−テトラヒドロフラン溶液(8.4
1ml、8.41mmol)を加え、この溶液を室温で
8時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた
後、混合溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を水およ
び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を塩化メチレ
ン(50ml)に溶解し、0℃でトリエチルアミン
(3.22ml、22.9mmol)およびメタンスル
ホニルクロリド(1.18ml、15.3mmol)を
順次滴下した。同温度で2時間撹拌した後、飽和塩化ア
ンモニウム水溶液を加え、混合溶液を酢酸エチルで抽出
した。有機層を1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン−酢酸エチル
1:1)にて精製し、標記化合物(2.33g,収率:
74.8%)を得た。
【0667】NMR(CDCl3)δ:1.45および
1.47(18H,それぞれs),2.22〜2.41
(1H,m),2.48〜2.72(1H,m),3.
05(3H,s),3.40(d,J=16.2Hz)
および3.49(d,J=16.2Hz)および3.5
4(d,J=15.8Hz)および3.61(d,J=
15.8Hz)合わせて(2H),3.62〜3.69
(1H,m),3.81〜4.00(1H,m),4.
52(dd,J=8.6,8.6Hz)および4.61
(dd,J=8.0,8.0Hz)合わせて(1H),
5.20〜5.28(1H,m) 参考例49(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−メタンスルホニルオキシ−2−[(R)−1−ヒド
ロキシ−2−(N−メチルカルバモイル)]エチルピロ
リジン 1)
【0668】
【化281】 (2S,4R)−1−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[(R)
−1−ヒドロキシ−2−(メトキシカルボニル)]エチ
ルピロリジン(2.40g、5.95mmol)のテト
ラヒドロフラン溶液(24ml)に室温で1Mテトラブ
チルアンモニウムフルオリド−テトラヒドロフラン溶液
(7.14ml)を滴下し、同温度で4時間撹拌した。
反応溶液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥後、減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(ヘプタン−酢酸エチル 3:
7)にて精製し、(2S,4R)−N−tert−ブト
キシカルボニル−4−ヒドロキシ−2−[(R)−1−
ヒドロキシ−2−(メトキシカルボニル)]エチルピロ
リジン ジアステレオマーB(1.22g,収率:7
0.9%)を得た。 2)
【0669】
【化282】 前記反応で得られた化合物(1.22g、4.22mm
ol)を塩化メチレン(12ml)に溶解し、0℃でト
リエチルアミン(0.647ml、4.64mmo
l)、メタンスルホニルクロリド(0.359ml)を
順次滴下した。0℃で1時間撹拌した後、飽和塩化アン
モニウム水溶液を加え、混合溶液を酢酸エチルで抽出し
た。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン−酢酸エチ
ル 2:3)にて精製し、(2S,4R)−N−ter
t−ブトキシカルボニル−4−メタンスルホニルオキシ
−2−[(R)−1−ヒドロキシ−2−(メトキシカル
ボニル)]エチルピロリジン(947mg,収率:4
3.3%)を得た。
【0670】NMR(CDCl3)δ:1.48(9
H,s),2.21〜2.62(4H,m),3.04
(3H,s),3.45〜3.62(1H,m),3.
72(3H,s),3.82〜4.23(3H,m),
4.39〜4.48(1H,m),5.20〜5.30
(1H,m) 3)
【0671】
【化283】 前記反応で得られた化合物(724mg、1.97mm
ol)を40%メチルアミン−メタノール溶液(40m
l)に溶解した。室温で14時間撹拌した後、反応液を
減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチルで希釈した。この溶
液を、飽和食塩水、飽和硫酸銅水溶液および飽和硫酸ナ
トリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥した。溶媒を減圧留去して標記化合物の粗精製物
(400mg,収率:55.4%)を得た。
【0672】NMR(CDCl3)δ:1.47(9
H,s),2.10〜2.36(4H,m),2.81
(3H,d,J=4.6Hz),3.04(3H,
s),3.52(dd,J=4.1,12.8Hz)お
よび3.48〜3.59(m)合わせて(1H),3.
85〜3.99(1H,m),4.06〜4.16(2
H,m),5.03〜5.16および5.18〜5.2
9(2H,それぞれbr),6.51〜6.63(1
H,br) 参考例50(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[(R,
S)−2−エトキシカルボニル−1−ヒドロキシ]エチ
ルピロリジン
【0673】
【化284】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシプロリナール
(1.0g、3.04mmol)およびトリメチルシリ
ル酢酸エチル(1.0ml、5.47mmol)のテト
ラヒドロフラン(7.5ml)溶液を窒素気流中、−3
5℃で0.1Mテトラブチルアンモニウムフルオリド
テトラヒドロフラン溶液(45.6ml)に加え、−2
5〜−35℃で40分間撹拌した。同温度で反応溶液に
dl−カンファースルホン酸(2.12g、9.17m
mol)のテトラヒドロフラン溶液(10ml)を加え
さらに15分間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(1
00ml)で抽出し、有機層を水、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液および飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTM
−300 ヘキサン−酢酸エチル 2:1)に付し、標
記化合物[820mg,収率:64.7%;(R)−異
性体(高極性化合物):(S)−異性体=9.56:
1]を得た。 参考例51(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(3−ヒ
ドロキシ−1−オキソ)プロピルピロリジン 1)
【0674】
【化285】 (2S,4R)−1−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[(S)
−1,3−ジヒドロキシ]プロピルピロリジン(16.
95g、45.2mmol)の塩化メチレン(200m
l)溶液に窒素気流中、氷冷撹拌下 tert−ブチル
クロロジメチルシラン(6.81g、45.2mmo
l)、4−N,N−ジメチルアミノピリジン(0.55
g、4.5mmol)およびイミダゾール(3.08
g、45.2mmol)を順次加えた。室温で1時間撹
拌した後、反応液を水(200ml)に注いだ。有機層
を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で
濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(WakogelTM C−300,ヘプタン−酢酸エチ
ル 9:1→4:1)に付し、(2S,4R)−N−t
ert−ブトキシカルボニル−4−tert−ブチルジ
メチルシロキシ−2−[(S)−3−tert−ブチル
ジメチルシロキシ−1−ヒドロキシ]プロピルピロリジ
ン(20.36g,収率:92.0%)を得た。
【0675】NMR(CDCl3)δ:0.05(6
H,s),0.86(9H,s),1.47(9H,
s),1.91〜2.03(2H,m),3.24〜
3.31(1H,m),3.48〜3.86(5H,
m),3.97〜4.09(1H,m),4.30(1
H,br s),4.96(1H,br s) 2)
【0676】
【化286】 オキサリルクロリド(3.06ml)の塩化メチレン
(100ml)溶液を窒素気流中、−70℃以下に冷却
し、ジメチルスルフォキシド(6.24ml)の塩化メ
チレン(20ml)溶液を徐々に滴下した。同温度にて
30分間撹拌後、前記反応で得られた化合物(14.6
8g,30mmol)の塩化メチレン(100ml)溶
液を5分間で滴下した。−70℃で30分間撹拌した
後、トリエチルアミン(19.61ml)を滴下し、同
温度で1時間撹拌した。反応混合物を室温に昇温し、減
圧下で濃縮した。残渣に酢酸エチル(100ml)およ
び水(100ml)を加えた。有機層を無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(WakogelTM C−30
0,ヘプタン−酢酸エチル 1:1)に付し、(2S,
4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−4−te
rt−ブチルジメチルシロキシ−2−(3−tert−
ブチルジメチルシロキシ−1−オキソ)プロピルピロリ
ジン(14.31g,収率:97.9%)の油状物を得
た。
【0677】NMR(CDCl3)δ:0.05(6
H,s),0.86(9H,s),1.40(9H,
s),1.93〜2.07(2H,m),2.59〜
2.73(2H,m),3.50〜3.54(2H,
m),3.85〜3.92(2H,m),4.32〜
4.46(2H,m) 3)
【0678】
【化287】 前記反応で得られた化合物(4.87g、10mmo
l)のテトラヒドロフラン(12.0ml)溶液に室温
下で水(28ml)および酢酸(52ml)を加えた。
室温で24時間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(W
akogelTM C−300,ヘプタン−酢酸エチル
1:1)に付し、標記化合物(2.50g,収率:6
7.0%)を得た。
【0679】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.87(9H,s),1.44(9H,
s),1.81〜1.91(1H,m),2.04〜
2.16(1H,m),2.63〜2.88(2H,
m),3.37〜3.60(2H,m),3.84〜
3.95(2H,m),4.33〜4.60(2H,
m) 参考例52(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−(3−ヒドロキ
シ−1−オキソ)プロピルピロリジン 1塩酸塩
【0680】
【化288】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(3−t
ert−ブチルジメチルシロキシ−1−オキソ)プロピ
ルピロリジン(4.87g、10.0mmol)を3.
3N 塩化水素メタノール溶液(16.5ml)に溶解
した。室温で24時間撹拌した後、減圧下で濃縮し、標
記化合物(2.29g)を得た。
【0681】NMR(D2O)δ:2.06〜2.21
(1H,m),2.53〜2.65(1H,m),2.
84〜2.95(2H,m),3.39〜3.43(2
H,m),3.72〜3.91(2H,m),4.66
〜4.76(1H,m),4.82〜4.88(1H,
m) 参考例53(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−(tert−ブチルジメチルシロキシ)−2−
[(R,S)−2−シアノ−1−ヒドロキシ]エチルピ
ロリジン
【0682】
【化289】 窒素気流中、2.0M リチウムジイソプロピルアミド
テトラヒドロフラン溶液(835μl、1.67mm
ol)およびテトラヒドロフラン(15ml)の溶液に
−78℃でアセトニトリル(87μl、1.67mmo
l)を滴下した。−78℃で10分間撹拌した後、(2
S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−4−
tert−ブチルジメチルシロキシプロリナール(50
0mg、1.52mmol)のテトラヒドロフラン(1
ml)溶液を滴下し、反応混合物を20分間撹拌した。
反応混合物に酢酸を加えた。反応混合物を酢酸エチル−
水の混合溶液に注いだ。有機層を飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得ら
れた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘプタン−酢酸エチル 3:1)に付し、標記化合物
(467mg,収率:83%、(R)−異性体(高極性
化合物):(S)−異性体=2.99:1)を得た。
【0683】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.85(9H,s),1.45(9H,
s),1.81〜2.09(2H,m),2.37〜
2.56(2H,m),3.20〜3.36(1H,
m),3.50〜3.64(1H,m),4.03〜
4.41(3H,m) 参考例54(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−[1−ヒ
ドロキシ−2−(N−メチルカルバモイル)]エチルピ
ロリジン
【0684】
【化290】 窒素気流中、2.0M リチウムジイソプロピルアミド
テトラヒドロフラン(1.6ml、3.19mmo
l)およびテトラヒドロフラン(10ml)溶液に、−
78℃でN−メチルアセトアミド(116μl、1.5
2mmol)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液、次
いでヘキサメチルホスホリルトリアミド(555μl、
3.19mmol)を滴下した。−78℃で30分間撹
拌した後、(2S,4R)−N−tert−ブトキシカ
ルボニル−4−tert−ブチルジメチルシロキシプロ
リナール(500mg、1.52mmol)のテトラヒ
ドロフラン(2ml)溶液を滴下し、反応混合物を室温
で2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、次いで反応
混合物を酢酸エチル−水の混合溶液に注いだ。有機層を
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減
圧下に濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール 2
0:1)に付し、標記化合物(158mg,収率:2
5.9%)を得た。
【0685】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.87(9H,s),1.46(9H,
s),1.90〜2.32(2H,m),2.62およ
び2.65(3H,それぞれs),2.80(2H,
m),3.20〜3.28(1H,m),3.45〜
3.60(1H,m),3.78〜4.32(3H,
m),6.93(1H,m) 参考例55(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
2−[2−(N−tert−ブトキシカルボニル−N−
メチルカルバモイル)−1−ヒドロキシ]エチル−4−
tert−ブチルジメチルシロキシピロリジン
【0686】
【化291】 窒素気流中、2.0M リチウムジイソプロピルアミド
テトラヒドロフラン溶液(835μl、1.67mm
ol)およびテトラヒドロフラン(10ml)の溶液に
−78℃でN−tert−ブトキシカルボニル−N−メ
チルアセタミド(289mg、1.67mmol)のテ
トラヒドロフラン(1.0ml)溶液、次いでヘキサメ
チルホスホリルトリアミド(290μl、1.67mm
ol)を滴下した。−78℃で20分間撹拌した後、
(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシプロリナール
(500mg、1.52mmol)のテトラヒドロフラ
ン(2ml)溶液を滴下し、反応混合物を同温度で30
分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶
液を加え、次いで反応混合物を酢酸エチル−水の混合溶
液に注いだ。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた油状残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン−
酢酸エチル1:2)に付し、標記化合物(288.8m
g,収率:37.8%)を得た。
【0687】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.84(9H,s),1.46(18H,
s),1.82〜2.11(2H,m),2.36〜
2.51(2H,m),2.77および2.80(3
H,それぞれs),3.27〜3.50(2H,m),
3.97〜4.44(2H,m),5.32〜5.46
(1H,m) 参考例56(2S,4R)−2−[2−(N−ベンジル−N−メチ
ルカルバモイル)−1−ヒドロキシ]エチル−4−te
rt−ブチルジメチルシロキシピロリジン
【0688】
【化292】 窒素気流中、2.0M リチウムジイソプロピルアミド
テトラヒドロフラン溶液(835μl、1.67mm
ol)およびテトラヒドロフラン(15ml)溶液に−
78℃でN−ベンジル−N−メチルアセタミド(280
mg、1.67mmol)のテトラヒドロフラン(1m
l)溶液を滴下した。−78℃で10分間撹拌した後、
(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−tert−ブチルジメチルシロキシプロリナール
(500mg、1.52mmol)のテトラヒドロフラ
ン(1ml)溶液を滴下し、反応混合物を同温度で10
分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶
液を加え、次いで反応混合物を酢酸エチル−水の混合物
に注いだ。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。得られた油状残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン−酢
酸エチル 2:1)に付し標記化合物(549mg,収
率:73.6%)を得た。
【0689】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.86(9H,s),1.41(9H,
s),1.79〜2.21(2H,s),2.34〜
2.61(2H,m),2.91(3H,m),3.2
3〜3.51(2H,m),3.98〜4.86(3
H,m) 参考例57(2S,4R)−2−[(1R)−1−ヒドロキシ−3
−(N−メチルアミノ)]プ ロピル−4−メルカプトピ
ロリジン 塩酸塩 1)
【0690】
【化293】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
2−[(R)−3−(N−tert−ブトキシカルボニ
ル−N−メチルアミノ)−1−ヒドロキシ]プロピル−
4−ヒドロキシピロリジン(1.0g、2.67mmo
l、参考例27−2)で得られた中間体の化合物)のテ
トラヒドロフラン(10ml)溶液に、窒素気流中氷冷
下で、トリフェニルホスフィン(842mg、3.21
mmol)およびアゾジカルボン酸 ジエチル(0.5
05ml、3.21mmol)を順次加えた。10分間
同温度で撹拌後、チオ酢酸(0.25ml、0.35m
mol)を滴下した。反応溶液を同温度で2.5時間撹
拌し、減圧下に濃縮した。残渣にヘキサン−酢酸エチル
(5:1)の混合液(10ml)を加えた。析出物を濾
別し、濾液を減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(WakogelTM C−300
ヘキサン−酢酸エチル 5:1)に付すことにより、
(2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
4−アセチルチオ−2−[(R)−3−(N−tert
−ブトキシカルボニル−N−メチルアミノ)−1−ヒド
ロキシ]プロピルピロリジン(1.03g,収率:8
9.2%)を得た。この化合物は参考例27−2)で得
られた化合物と機器データが一致した。 2)
【0691】
【化294】 前記反応で得られた化合物(1.03g、2.38mm
ol)のメタノール(10ml)溶液に5.5N塩化水
素−メタノール溶液(2.4ml)を加えた。反応溶液
を1時間還流し、減圧下に濃縮した。残渣にテトラヒド
ロフラン−メタノール(3:1)溶液および種晶を加
え、この混合物を氷冷下で一晩放置した。析出結晶を濾
取し、乾燥することにより標記化合物(486mg,収
率:77.1%)を得た。 参考例58(2S,4S)−2−[(R)−1−ヒドロキシ−3−
(N−メチルアミノ)]プロ ピル−4−メルカプトピロ
リジン 2塩酸塩
【0692】
【化295】 (2S,4R)−N−tert−ブトキシカルボニル−
2−[(R)−3−(N−tert−ブトキシカルボニ
ル−N−メチルアミノ)−1−ヒドロキシ]プロピル−
4−ヒドロキシピロリジン(100g、267.4mm
ol)およびトリフェニルホスフィン(84.2g、3
20.9mmol)のテトラヒドロフラン(1L)溶液
に窒素気流中、氷冷撹拌下、ジイソプロピルアゾジカル
ボキシラート(63.2ml、320.9mmol)を
30分間かけて滴下した。氷冷下で10分間撹拌した
後、チオ酢酸(22.9ml、320.9mmol)を
30分かけて滴下した。反応溶液を1時間15分撹拌
し、次いで減圧下に濃縮した。得られた油状残渣をヘプ
タン−酢酸エチル混液(1:1、200ml)に溶か
し、この混合物を氷冷下で1時間撹拌した。析出物を濾
別し、濾液を減圧下に濃縮した。得られた残渣に3.4
N 塩化水素−メタノール溶液(600ml)を加え
た。室温で18時間撹拌した後、この混合物を減圧下で
濃縮した。得られた油状残渣にエタノール(350m
l)を加え、放置することにより標記化合物の結晶(4
3.07g,収率:61.2%)を得た。
【0693】NMR(D2O)δ:1.88〜2.06
(3H,m),1.58〜1.64(1H,m),2,
79(3H,s),3.16〜3.32(3H,m),
3.58〜3.88(3H,m),4.09〜4.18
(1H,m) 参考例59(2S,4R)−N−ホルミル−4−メタンスルホニル
オキシプロリン メチルエステル 1)
【0694】
【化296】 (2S,4R)−4−ヒドロキシプロリン メチルエス
テル 塩酸塩(9.08g、50.0mmol)のぎ酸
メチル(90.0ml)懸濁液にトリエチルアミン(1
1.85ml、85.0mmol)を加えた。5時間還
流した後、沈殿を濾去し、濾液を減圧下に濃縮した。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Wakog
elTM C−300 ヘプタン−酢酸エチル 4:1〜
3:2)に付し、(2S,4R)−N−ホルミル−4−
ヒドロキシプロリン メチルエステル(6.70g,収
率:77.4%)を得た。
【0695】NMR(CDCl3)δ:2.05〜2.
45(2H,m),3.43〜3.72(5H,m),
4.56〜4.64(2H,m),8.25(1H,
s) 2)
【0696】
【化297】 前記反応で得られた化合物(0.866g、5.0mm
ol)の塩化メチレン(20ml)溶液に窒素気流中氷
冷撹拌下で、メタンスルホニルクロリド(0.387m
l、5.0mmol)とトリエチルアミン(0.697
ml、5.0mmol)を順次加えた。氷冷下で1時間
撹拌した後、反応液を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(WakogelTM C−300 酢酸エ
チル)に付し、標記化合物(1.070g,収率:8
5.2%)を得た。
【0697】NMR(CDCl3)δ:2.23〜2.
74(3H,m),3.06(3H,s),3.80
(3H,s),4.12(1H,m),4.64(1
H,m),5.32(1H,m),8.27(1H,
s) 参考例60(2S,4R)−4−tert−ブチルジメチルシロキ
シ−N−ホルミルプロリン メチルエステル
【0698】
【化298】 (2S,4R)−N−ホルミル−4−ヒドロキシプロリ
ン メチルエステル(3.46g、20.0mmol)
のN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)と塩化メ
チレン(20ml)の混合溶液に窒素気流中氷冷撹拌
下、tert−ブチルクロロジメチルシラン(3.20
g、21.2mmol)とイミダゾール(1.47g、
21.6mmol)を順次加えた。室温で4時間撹拌し
た後、反応液を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、
減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(WakogelTM C−300 ヘプタン−
酢酸エチル 1:1)に付し、標記化合物(5.54
g,収率:96.3%)を得た。
【0699】NMR(CDCl3)δ:0.06(6
H,s),0.85(9H,s),2.03〜2.26
(2H,m),3.43〜3.76(5H,m),4.
42〜4.59(2H,m),8.23(1H,s)
【0700】
【発明の効果】本発明の化合物は、文献未記載の新規化
合物であり、感受性・耐性のグラム陽性菌およびグラム
陰性菌に対する強い抗菌力、β−ラクタマーゼおよびD
HP−Iに対する優れた安定性を有するので、抗菌剤と
して有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は実施例19の化合物(○)およびイミ
ペネム(●)のマウスにおける体内動態を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三友 隆司 茨城県つくば市大久保3番 萬有製薬株 式会社 つくば研究所内 (72)発明者 山本 克巳 茨城県つくば市大久保3番 萬有製薬株 式会社 つくば研究所内 (72)発明者 山田 耕司 茨城県つくば市大久保3番 萬有製薬株 式会社 つくば研究所内 (72)発明者 深津 弘 茨城県つくば市大久保3番 萬有製薬株 式会社 つくば研究所内 (56)参考文献 特開 平2−204490(JP,A) 特開 平1−104076(JP,A) 特開 昭62−155279(JP,A) 欧州特許出願公開435320(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 477/00 - 477/26 A61K 31/40 A61P 31/04 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 [式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は水素原子
    または陰電荷、R3は水素原子、ハロゲン原子、水酸
    基、低級アルコキシ基、低級アルカノイルオキシ基、ア
    ミノ基、N−低級アルキルアミノ基、N,N−ジ低級ア
    ルキルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、アロイル
    アミノ基、(低級アルキルスルホニル)アミノ基、スル
    ファモイルアミノ基、シアノ基、ニトロ基、基:−CO
    OR4(ここにおいて、R4は水素原子または低級アルキ
    ル基を示す)または基:−CON(R5)R6(ここにお
    いて、R5およびR6は同一または異なって、水素原子、
    低級アルキル基を示すか、または該低級アルキル基が互
    いに結合して隣接する窒素原子と共に、アジリジニル
    基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、
    ピペラジニル基、4−低級アルキルピペラジニル基およ
    びモルホリノ基からなる群より選ばれる複素環基を形成
    する)、Aは直鎖状または分岐状の低級アルキレン基、
    Xは基:−N(R7)R8(ここにおいて、R7およびR8
    は同一または異なって、水素原子または低級アルキル基
    を示す)または基:−N+(R9)(R10)R11(ここに
    おいて、R9、R10およびR11は同一または異なって、
    低級アルキル基を示す)を示す(但し、Aが直鎖状の低
    級アルキレン基の場合、R3は水素原子を示さない)]
    で表される化合物またはその医薬として許容される塩ま
    たはエステル。
  2. 【請求項2】一般式 【化2】 [式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は水素原子
    または陰電荷、R3aは水素原子、ハロゲン原子、水酸
    基、低級アルコキシ基、低級アルカノイルオキシ基、ア
    ミノ基、N−低級アルキルアミノ基、低級アルカノイル
    アミノ基、(低級アルキルスルホニル)アミノ基、シア
    ノ基またはカルバモイル基、Aは直鎖状または分岐状の
    低級アルキレン基、Xは基:−N(R7)R8(ここにお
    いて、R7およびR8は同一または異なって、水素原子ま
    たは低級アルキル基を示す)または基:−N+(R9
    (R10)R11(ここにおいて、R9、R10およびR11
    同一または異なって、低級アルキル基を示す)を示す
    (但し、Aが直鎖状の低級アルキレン基の場合、R3a
    水素原子を示さない)]で表される請求項1記載の化合
    物またはその医薬として許容される塩またはエステル。
  3. 【請求項3】一般式 【化3】 [式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は水素原子
    または陰電荷、R3bは水素原子、水酸基、アミノ基、低
    級アルカノイルアミノ基、(低級アルキルスルホニル)
    アミノ基、シアノ基またはカルバモイル基、Aは直鎖状
    または分岐状の低級アルキレン基、Xは基:−N
    (R7)R8(ここにおいて、R7およびR8は同一または
    異なって、水素原子または低級アルキル基を示す)また
    は基:−N+(R9)(R10)R11(ここにおいて、
    9、R10およびR11は同一または異なって、低級アル
    キル基を示す)を示す(但し、Aが直鎖状の低級アルキ
    レン基の場合、R3bは水素原子を示さない)]で表され
    る請求項1記載の化合物またはその医薬として許容され
    る塩またはエステル。
  4. 【請求項4】一般式 【化4】 [式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は水素原子
    または陰電荷、R3cはハロゲン原子、低級アルコキシ
    基、N−低級アルキルアミノ基、低級アルカノイルオキ
    シ基、Aは直鎖状または分岐状の低級アルキレン基、X
    は基:−N(R7)R8(ここにおいて、R7およびR8
    同一または異なって、水素原子または低級アルキル基を
    示す)または基:−N+(R9)(R10)R11(ここにお
    いて、R9、R10およびR11は同一または異なって、低
    級アルキル基を示す)を示す(但し、Aが直鎖状の低級
    アルキレン基の場合、R3cは水素原子を示さない)]で
    表される請求項1記載の化合物またはその医薬として許
    容される塩またはエステル。
  5. 【請求項5】Aが分岐状の低級アルキレン基である請求
    項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】R3が水酸基である請求項1記載の化合
    物。
  7. 【請求項7】Aが分岐状の低級アルキレン基であり、R
    3が水素原子、水酸基またはカルバモイル基である請求
    項1記載の化合物。
  8. 【請求項8】Aが直鎖状の低級アルキレン基であり、R
    3がハロゲン原子、水酸基、低級アルコキシ基、低級ア
    ルカノイルオキシ基、アミノ基、低級アルカノイルアミ
    ノ基、(低級アルキルスルホニル)アミノ基、シアノ基
    またはカルバモイル基である請求項1記載の化合物。
  9. 【請求項9】一般式[I]で表される化合物の立体配位
    が、(5R,6S,8R)または(1R,5S,6S,
    8R)である請求項1記載の化合物。
  10. 【請求項10】R1がメチル基である請求項1記載の化
    合物。
  11. 【請求項11】(5R,6S)−2−[(2S,4S)
    −2−(1−アミノメチル−2−カルバモイルエチル)
    ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒ
    ドロキシエチル]−1−カルバペン−2−エム−3−カ
    ルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
    (1−アミノメチル−2−カルバモイルエチル)ピロリ
    ジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキ
    シエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−
    3−カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2R,4S)−2−(2−ア
    ミノ−2−カルバモイルエチル)ピロリジン−4−イル
    チオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1
    −カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
    (2−アミノ−2−カルバモイルエチル)ピロリジン−
    4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
    ルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−(1−ア
    セトアミド−2−アミノエチル)ピロリジン−4−イル
    チオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1
    −カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
    (1−アセトアミド−2−アミノエチル)ピロリジン−
    4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
    ルボン酸、 (5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−2−[(2S,4S)−2−(1−メタンスルホ
    ニルアミド−2−アミノエチル)ピロリジン−4−イル
    チオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキ
    シエチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
    (1−メタンスルホニルアミド−2−アミノエチル)ピ
    ロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム
    −3−カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−(1−ア
    ミノ−1−シアノメチル)ピロリジン−4−イルチオ]
    −6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−カル
    バペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
    (1−アミノ−1−シアノメチル)ピロリジン−4−イ
    ルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−
    1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
    酸、 (5R,6S)−2−[(2R,4S)−2−[(3−
    アミノ−2−メチル)プロピル]ピロリジン−4−イル
    チオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1
    −カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
    [(3−アミノ−2−メチル)プロピル]ピロリジン−
    4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
    ルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−[(3−
    アミノ−1−ヒドロキシ)プロピル]ピロリジン−4−
    イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]
    −1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
    [(3−アミノ−1−ヒドロキシ)プロピル]ピロリジ
    ン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシ
    エチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
    −カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−(1,3
    −ジアミノプロピル)ピロリジン−4−イルチオ]−6
    −[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−カルバペ
    ン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
    (1,3−ジアミノプロピル)ピロリジン−4−イルチ
    オ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−
    メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−[(2−
    アミノ−1−ヒドロキシ)エチル]ピロリジン−4−イ
    ルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−
    1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
    [(2−アミノ−1−ヒドロキシ)エチル]ピロリジン
    −4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエ
    チル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−
    カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2R,4S)−2−[(3−
    アミノ−2,2−ジメチル)プロピル]ピロリジン−4
    −イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
    [(3−アミノ−2,2−ジメチル)プロピル]ピロリ
    ジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキ
    シエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−
    3−カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2R,4S)−2−[(2,
    2−ジメチル−3−メチルアミノ)プロピル]ピロリジ
    ン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシ
    エチル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
    酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
    [(2,2−ジメチル−3−メチルアミノ)プロピル]
    ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒ
    ドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−
    エム−3−カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−[(1−
    アミノメチル−3−ヒドロキシ)プロピル]ピロリジン
    −4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエ
    チル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
    [(1−アミノメチル−3−ヒドロキシ)プロピル]ピ
    ロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒド
    ロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
    ム−3−カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−[(1
    R)−1−メトキシ−3−(N−メチルアミノ)プロピ
    ル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1
    −ヒドロキシエチル]−1−カルバペン−2−エム−3
    −カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
    [(1R)−1−メトキシ−3−(N−メチルアミノ)
    プロピル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1
    R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カル
    バペン−2−エム−3−カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−[(1
    S)−1−ヒドロキシ−3−(N−メチルアミノ)プロ
    ピル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−
    1−ヒドロキシエチル]−1−カルバペン−2−エム−
    3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(2
    S,4S)−2−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−
    (N−メチルアミノ)プロピル]ピロリジン−4−イル
    チオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1
    −メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
    酸、 (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−[(1
    R)−1−ヒドロキシ−3−(N−メチルアミノ)プロ
    ピル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−
    1−ヒドロキシエチル]−1−カルバペン−2−エム−
    3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
    [(1R)−1−ヒドロキシ−3−(N−メチルアミ
    ノ)プロピル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−
    [(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1
    −カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−[(1
    S)−1−ヒドロキシ−2−(N−メチルアミノ)エチ
    ル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1
    −ヒドロキシエチル]−1−カルバペン−2−エム−3
    −カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
    [(1S)−1−ヒドロキシ−2−(N−メチルアミ
    ノ)エチル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1
    R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カル
    バペン−2−エム−3−カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−[(1
    R)−1−ヒドロキシ−2−(N−メチルアミノ)エチ
    ル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1
    −ヒドロキシエチル]−1−カルバペン−2−エム−3
    −カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
    [(1R)−1−ヒドロキシ−2−(N−メチルアミ
    ノ)エチル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1
    R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カル
    バペン−2−エム−3−カルボン酸、 (5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−2−[(2R,4S)−2−[2−(N−メチル
    アミノ)プロピル]ピロリジン−4−イルチオ]−1−
    カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキ
    シエチル]−1−メチル−2−[(2R,4S)−2−
    [2−(N−メチルアミノ)プロピル]ピロリジン−4
    −イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
    ン酸、 (5R,6S)−2−[(2R,4S)−2−[3−ヒ
    ドロキシ−2−(N−メチルアミノ)プロピル]ピロリ
    ジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキ
    シエチル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
    酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
    [3−ヒドロキシ−2−(N−メチルアミノ)プロピ
    ル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1
    −ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−
    2−エム−3−カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2R,4S)−2−(2−ア
    ミノ−2−メチルプロピル)ピロリジン−4−イルチ
    オ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−
    カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
    (2−アミノ−2−メチルプロピル)ピロリジン−4−
    イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]
    −1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
    ン酸、 (5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−2−[(2R,4S)−2−[2−メチル−2−
    (N−メチルアミノ)プロピル]ピロリジン−4−イル
    チオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキ
    シエチル]−1−メチル−2−[(2R,4S)−2−
    [2−メチル−2−(N−メチルアミノ)プロピル]ピ
    ロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム
    −3−カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2R,4S)−2−(3−ア
    ミノ−3−メチルブチル)ピロリジン−4−イルチオ]
    −6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−カル
    バペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
    (3−アミノ−3−メチルブチル)ピロリジン−4−イ
    ルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−
    1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
    酸、 (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−[(1−
    アミノメチル−3−ヒドロキシ)プロピル]ピロリジン
    −4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエ
    チル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
    [(1−アミノメチル−3−ヒドロキシ)プロピル]ピ
    ロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒド
    ロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
    ム−3−カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−[[1−
    (2−アミノエチル)−3−ヒドロキシ]プロピル]ピ
    ロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒド
    ロキシエチル]−1−カルバペン−2−エム−3−カル
    ボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
    [[1−(2−アミノエチル)−3−ヒドロキシ]プロ
    ピル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−
    1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン
    −2−エム−3−カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2R,4S)−2−(3−ア
    ミノ−2−ヒドロキシプロピル)ピロリジン−4−イル
    チオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1
    −カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
    (3−アミノ−2−ヒドロキシプロピル)ピロリジン−
    4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
    ルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2R,4S)−2−(2−ア
    セトキシ−3−アミノプロピル)ピロリジン−4−イル
    チオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1
    −カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
    (2−アセトキシ−3−アミノプロピル)ピロリジン−
    4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
    ルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2R,4S)−2−(2−ア
    ミノプロピル)ピロリジン−4−イルチオ]−6−
    [(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−カルバペン
    −2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
    (2−アミノプロピル)ピロリジン−4−イルチオ]−
    6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル
    −1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2R,4S)−2−[3−
    (N−メチルアミノ)プロピル]ピロリジン−4−イル
    チオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1
    −カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
    [3−(N−メチルアミノ)プロピル]ピロリジン−4
    −イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチ
    ル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
    ルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2R,4S)−2−[[2−
    フルオロ−3−(N−メチルアミノ)]プロピル]ピロ
    リジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロ
    キシエチル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボ
    ン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
    [[2−フルオロ−3−(N−メチルアミノ)]プロピ
    ル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1
    −ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−
    2−エム−3−カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2R,4S)−2−[[1−
    メチル−3−(N−メチルアミノ)]プロピル]ピロリ
    ジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキ
    シエチル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
    酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
    [[1−メチル−3−(N−メチルアミノ)]プロピ
    ル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1
    −ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−
    2−エム−3−カルボン酸、 (5R,6S)−2−[(2R,4S)−2−[(1−
    アミノメチル)エチル]ピロリジン−4−イルチオ]−
    6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−カルバ
    ペン−2−エム−3−カルボン酸、 (1R,5S,6S)−2−[(2R,4S)−2−
    [(1−アミノメチル)エチル]ピロリジン−4−イル
    チオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1
    −メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン
    酸、 (5R,6S)−2−[(2S,4S)−2−[(1
    R)−3−(N,N−ジメチル)アミノ−1−ヒドロキ
    シプロピル]ピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1
    R)−1−ヒドロキシエチル]−1−カルバペン−2−
    エム−3−カルボン酸または(1R,5S,6S)−2
    −[(2S,4S)−2−[(1R)−3−(N,N−
    ジメチル)アミノ−1−ヒドロキシプロピル]ピロリジ
    ン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシ
    エチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3
    −カルボン酸である請求項1記載の化合物。
  12. 【請求項12】(1R,5S,6S)−2−[(2S,
    4S)−2−[(1R)−1−ヒドロキシ−3−(N−
    メチルアミノ)プロピル]ピロリジン−4−イルチオ]
    −6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチ
    ル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸である
    請求項1記載の化合物。
  13. 【請求項13】(2S,4S)−4−メルカプト−2−
    [(1R)−1−ヒドロキシ−3−(N−メチルアミ
    ノ)プロピル]ピロリジン。
  14. 【請求項14】一般式 【化5】 [式中、R1は水素原子またはメチル基、R12は水素原
    子または水酸基の保護基、R20は水素原子またはカルボ
    キシル基の保護基を示す]で表される化合物またはその
    反応性誘導体と一般式 【化6】 [R13は水素原子またはイミノ基の保護基、R30は水素
    原子、ハロゲン原子、保護されていてもよい水酸基、低
    級アルコキシ基、低級アルカノイルオキシ基、保護され
    ていてもよいアミノ基もしくはN−低級アルキルアミノ
    基、N,N−ジ低級アルキルアミノ基、低級アルカノイ
    ルアミノ基、アロイルアミノ基、(低級アルキルスルホ
    ニル)アミノ基、保護されていてもよいスルファモイル
    アミノ基、シアノ基、ニトロ基、基:−COOR40(こ
    こにおいて、R40は水素原子、低級アルキル基またはカ
    ルボキシル基の保護基を示す)または基:−CON(R
    50)R60(ここにおいて、R50およびR60は同一または
    異なって、水素原子、低級アルキル基、アミノ基もしく
    はイミノ基の保護基を示すか、または該低級アルキル基
    が互いに結合して隣接する窒素原子と共に、アジリジニ
    ル基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジル
    基、保護されていてもよいピペラジニル基、4−低級ア
    ルキルピペラジニル基およびモルホリノ基からなる群よ
    り選ばれる複素環基を形成する)、Aは直鎖状または分
    岐状の低級アルキレン基、X1は基:−N(R70)R80
    (ここにおいて、R70およびR80は同一または異なっ
    て、水素原子、低級アルキル基またはアミノ基もしくは
    イミノ基の保護基を示す)または基:−N+(R9)(R
    10)R11(ここにおいて、R9、R10およびR11は同一
    または異なって、低級アルキル基を示す)を示す(但
    し、Aが直鎖状の低級アルキレン基の場合、R30は水素
    原子を示さない)]で表される化合物とを反応させて、
    一般式 【化7】 [式中、R1、R12、R13、R20、R30、AおよびX1
    前記の意味を有する]で表される化合物とし、要すれ
    ば、一般式[IV]の化合物の保護基を除去することを
    特徴とする、一般式 【化8】 [式中、R2は水素原子または陰電荷、R3は水素原子、
    ハロゲン原子、水酸基、低級アルコキシ基、低級アルカ
    ノイルオキシ基、アミノ基、N−低級アルキルアミノ
    基、N,N−ジ低級アルキルアミノ基、低級アルカノイ
    ルアミノ基、アロイルアミノ基、(低級アルキルスルホ
    ニル)アミノ基、スルファモイルアミノ基、シアノ基、
    ニトロ基、基:−COOR4(ここにおいて、R4は水素
    原子または低級アルキル基を示す)または基:−CON
    (R5)R6(ここにおいて、R5およびR6は同一または
    異なって、水素原子、低級アルキル基を示すか、または
    該低級アルキル基が互いに結合して隣接する窒素原子と
    共に、アジリジニル基、アゼチジニル基、ピロリジニル
    基、ピペリジル基、ピペラジニル基、4−低級アルキル
    ピペラジニル基およびモルホリノ基からなる群より選ば
    れる複素環基を形成する)、Xは基:−N(R7)R
    8(ここにおいて、R7およびR8は同一または異なっ
    て、水素原子または低級アルキル基を示す)または基:
    −N+(R9)(R10)R11(ここにおいて、R9、R10
    およびR11は前記の意味を有する)を示し、R1および
    Aは前記の意味を有する(但し、Aが直鎖状の低級アル
    キレン基の場合、R3は水素原子を示さない)]で表さ
    れる化合物またはその医薬として許容される塩またはエ
    ステルの製造法。
  15. 【請求項15】一般式 【化9】 [式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は水素原子
    または陰電荷、R3は水素原子、ハロゲン原子、水酸
    基、低級アルコキシ基、低級アルカノイルオキシ基、ア
    ミノ基、N−低級アルキルアミノ基、N,N−ジ低級ア
    ルキルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、アロイル
    アミノ基、(低級アルキルスルホニル)アミノ基、スル
    ファモイルアミノ基、シアノ基、ニトロ基、基:−CO
    OR4(ここにおいて、R4は水素原子または低級アルキ
    ル基を示す)または基:−CON(R5)R6(ここにお
    いて、R5およびR6は同一または異なって、水素原子、
    低級アルキル基を示すか、または該低級アルキル基が互
    いに結合して隣接する窒素原子と共に、アジリジニル
    基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、
    ピペラジニル基、4−低級アルキルピペラジニル基およ
    びモルホリノ基からなる群より選ばれる複素環基を形成
    する)、Aは直鎖状または分岐状の低級アルキレン基、
    Xは基:−N(R7)R8(ここにおいて、R7およびR8
    は同一または異なって、水素原子または低級アルキル基
    を示す)または基:−N+(R9)(R10)R11(ここに
    おいて、R9、R10およびR11は同一または異なって、
    低級アルキル基を示す)を示す(但し、Aが直鎖状の低
    級アルキレン基の場合、R3は水素原子を示さない)]
    で表される化合物またはその医薬として許容される塩ま
    たはエステルを有効成分とする抗菌剤。
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