JPH08249611A - 磁気ヘッド - Google Patents

磁気ヘッド

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JPH08249611A
JPH08249611A JP22177395A JP22177395A JPH08249611A JP H08249611 A JPH08249611 A JP H08249611A JP 22177395 A JP22177395 A JP 22177395A JP 22177395 A JP22177395 A JP 22177395A JP H08249611 A JPH08249611 A JP H08249611A
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magnetic
magnetic head
recording medium
gap
sliding surface
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JP22177395A
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Toru Matsunaga
融 松永
Seiji Kumagai
静似 熊谷
Masami Goto
政美 後藤
Keiko Atami
恵子 熱海
Miyo Miura
美代 三浦
Setsuko Murakami
節子 村上
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Sony Corp
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録再生時の出力特性を良好とし、耐摩耗性
を向上し、製品寿命を長寿命化し、信頼性を向上し、V
HSフォーマットでの記録及び/または再生に使用して
好適とする。 【解決手段】 一対の磁気コア1,2を磁性単結晶フェ
ライトにより構成し、磁気コア1,2の磁気記録媒体摺
動面1a,2aを(100)面、突き合わせ面1b,2
bを(100)面によって構成し、磁気ギャップg1
デプス長を40±10μmとし、磁気記録媒体摺動面1
a,2aのトラック幅方向の幅Wを170±15μmと
する。なお、デプス長を25±10μmとし、トラック
幅方向の幅を85±15μmとしても良い。また、磁気
コア1,2を構成する磁性単結晶フェライトの磁気記録
媒体摺動方向における結晶方位が〈100〉であること
が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性単結晶フェラ
イトよりなる一対の磁気コアを磁気ギャップを有して突
き合わせてなる磁気ヘッドに関する。詳しくは、磁性単
結晶フェライトの結晶方位を規定するとともに、磁気ギ
ャップのデプス長及び磁気記録媒体摺動面のトラック幅
方向の幅を規定することにより、出力特性を良好とし、
耐摩耗性も良好とする磁気ヘッドに係わるものである。
【0002】
【従来の技術】近年のVTRの小型軽量化及び高品質化
への技術革新は著しく、記録密度の高密度化が一段と進
められ、例えば、高画質・高音質による2時間記録や6
時間記録再生機能等が求められている。
【0003】そしてこれらの機能を実現するために、記
録及び/または再生として作動する磁気ギャップをアジ
マス角分傾けたアジマス記録方式が広く採用されてい
る。
【0004】また、記録密度の高密度化に伴い、トラッ
ク幅やギャップ長等の挟小化が進み、さらには磁気記録
媒体と磁気ヘッド間の相対速度も大きくなってきてい
る。
【0005】このため、上記磁気ヘッドの磁気コアを構
成する高透磁率の磁性体には優れた加工性と耐摩耗性が
要求され、このような磁性体として単結晶フェライトが
広く使用されている。
【0006】そして、一般に、単結晶フェライトを使用
した磁気ヘッドの場合、出力特性や耐摩耗性の向上を目
的として、上記単結晶フェライトの結晶方位の制御を行
っている。これは、上記単結晶フェライトにおいては、
磁気的な異方性が存在し、結晶方位によって磁化し易い
方向や磁束の流れ方が大きく異なり、これが上記単結晶
フェライトで構成される磁気ヘッドの記録再生時の出力
特性に大きな影響を及ぼすためである。また、上記単結
晶フェライトにおいては、結晶面によって摩耗特性が異
なり、該単結晶フェライトを用いた磁気ヘッドの耐摩耗
性は、磁気記録媒体と摺動する磁気記録媒体摺動面の結
晶面によって大きく左右され、さらには磁気記録媒体の
摺動方向がいずれの結晶方向をとるかによっても左右さ
れるためである。
【0007】そこで例えば、VHSフォーマットで記録
及び/または再生を行う磁気ヘッドとして使用される単
結晶フェライトよりなる磁気ヘッドにおいては、磁気記
録媒体摺動面,突き合わせ面,主磁路形成面を、それぞ
れ(211),(111),(110)またはその近傍
とするJ型と称される結晶方位を広く使用している。
【0008】すなわち、図8及び図9に示されるよう
な、磁気ギャップg1 (いわゆるフロントギャップ)を
境として左右別々に形成された一対の磁気コア101,
102がギャップ部を有して突き合わされ接合一体化さ
れた磁気ヘッドにおいて、各磁気コア101,102の
磁気記録媒体摺動面101a,102aを(211)面
により構成し、磁気ギャップを形成する突き合わせ面1
01b,102bを(111)面により構成し、磁気コ
ア101,102の側面となる主磁路面101c,10
2cを(110)面により構成するようにしている。
【0009】また、単結晶フェライトを使用する磁気ヘ
ッドにおいては、磁気記録媒体摺動面,突き合わせ面,
主磁路形成面を、それぞれ(110),(100),
(110)とするβ型と称される結晶方位も一般的であ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記J型の
結晶方位を用いた磁気ヘッドとβ型の結晶方位を用いた
磁気ヘッドの電磁変換特性を示す出力周波数特性を図1
0に示す。なお、図10中縦軸は再生出力を示し、横軸
は周波数を示し、図中□はJ型の結晶方位を用いた磁気
ヘッドの結果を示し、図中○はβ型の結晶方位を用いた
磁気ヘッドの結果を示す。
【0011】また、上記J型の結晶方位を用いた磁気ヘ
ッドとβ型の結晶方位を用いた磁気ヘッドの耐摩耗性を
図11に示す。なお、図11中縦軸は摩耗量を示し、横
軸は磁気記録媒体との摺動時間を示し、図中△はJ型の
結晶方位を用いた磁気ヘッドの結果を示し、図中○はβ
型の結晶方位を用いた磁気ヘッドの結果を示す。
【0012】ところが、図10に示すように、上記J型
の結晶方位を用いた磁気ヘッドは、電磁変換特性はβ型
の結晶方位により構成した磁気ヘッドよりも良好であり
記録再生時の出力特性は良好であるものの、磁気記録媒
体摺動面が他の結晶面と比較して耐摩耗性に劣る(21
1)面により構成されている、かつ該(211)面にお
いては摺動方向により摩耗量の差が生じ易いことから偏
摩耗が発生し易く、図11に示すように耐摩耗性はβ型
の結晶方位により構成した磁気ヘッドよりも劣るといっ
た欠点を有する。
【0013】これまでのVHSフォーマットにより記録
及び/または再生を行う磁気ヘッドにおいては、その規
格上、他の8mmフォーマット或いはβフォーマットの
記録及び/または再生に使用される磁気ヘッドと比較し
て磁気記録媒体との当たり幅が広く、かつ磁気ヘッドと
磁気記録媒体間の相対速度が小さいことから摩耗特性に
ついては厳しく要求されることがなかった。
【0014】しかしながら、今後、上記のような磁気ヘ
ッドにおけるさらなる高出力化、高記録密度化が要求さ
れることは十分予想されることであり、そのために磁気
記録媒体との当たり幅や磁気ギャップのデプス長をさら
に挟小化することは必至である。このような場合、磁気
ヘッドの摩耗特性は大きな課題となり、上記のように偏
摩耗が生じ易い等の欠点を有すると、上記磁気ヘッドの
製品寿命や信頼性を大きく損なう虞がある。
【0015】そこで本発明は、従来の実情に鑑みて提案
されたものであり、磁気ヘッドの記録再生時の出力特性
を良好とし、耐摩耗性が向上され、製品寿命が長寿命化
され、信頼性が向上し、VHSフォーマットでの記録及
び/または再生に使用して好適な磁気ヘッドを提供する
ことを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明は、一対の磁気コアを磁気ギャップを有して
突き合わせてなる磁気ヘッドの磁気コアを磁性単結晶フ
ェライトにより構成し、磁気コアの磁気記録媒体摺動面
を(100)面、突き合わせ面を(100)面によって
構成し、磁気ギャップのデプス長を40±10μmと
し、磁気記録媒体摺動面のトラック幅方向の幅を170
±15μmとすることを特徴とするものである。
【0017】また、本発明においては、一対の磁気コア
を磁気ギャップを有して突き合わせてなる磁気ヘッドの
磁気コアを磁性単結晶フェライトにより構成し、磁気コ
アの磁気記録媒体摺動面を(100)面、突き合わせ面
を(100)面によって構成し、磁気ギャップのデプス
長を25±10μmとし、磁気記録媒体摺動面のトラッ
ク幅方向の幅を85±15μmとすることを特徴とする
ものである。
【0018】なお、これら本発明の磁気ヘッドにおいて
は、磁性単結晶フェライトの磁気記録媒体摺動方向にお
ける結晶方位が〈100〉であることが好ましい。
【0019】さらに、これら本発明の磁気ヘッドは、V
HSフォーマットでの記録及び/または再生に使用して
好適である。
【0020】すなわち、本発明の磁気ヘッドにおいて
は、磁気ヘッドを構成する一対の磁気コアを磁性単結晶
フェライトにより構成し、磁気コアの磁気記録媒体摺動
面を摩耗特性の良好な(100)面により構成している
ため、耐摩耗性が向上する。
【0021】そしてこのことから、本発明の磁気ヘッド
においては、形状の設計の自由度が大きくなり、磁気ギ
ャップのデプス長を40±10μm、さらには25±1
0μmと狭小化して再生効率を向上させることも可能で
ある。また、磁気記録媒体摺動面のトラック幅方向の幅
を170±15μm、さらには85±15μmと狭小化
してクロストークを抑制し、再生効率を向上させること
も可能である。
【0022】さらに、本発明の磁気ヘッドにおいては、
突き合わせ面が(100)面によって構成されているた
め電磁変換特性が良好となる。
【0023】また、本発明の磁気ヘッドにおいて、磁性
単結晶フェライトの磁気記録媒体摺動方向における結晶
方位を〈100〉とすれば、磁気記録媒体摺動面がさら
に摩耗し難くなり、磁気ヘッドの偏摩耗が発生し難くな
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、
本例においては、本発明をVHSフォーマットで記録再
生する磁気ヘッドに適用した例について述べる。
【0025】本例の磁気ヘッドは、図1及び図2に示す
ように、磁気ギャップg1 (いわゆるフロントギャッ
プ),磁気ギャップg2 (いわゆるバックギャップ)を
境として左右別々に形成された一対の磁気コア1,2が
ギャップ部を有して突き合わされ接合一体化されたもの
である。なお、磁気コア1,2の突き合わせ面には、磁
気ギャップg1 のトラック幅を規制するためのトラック
幅規制溝3,4が設けられている。
【0026】さらに、上記トラック幅規制溝3,4間に
は融着ガラス5が溶融充填されており、磁気コア1,2
を接合している。なお、上記融着ガラス5は、磁気ヘッ
ドの製造に通常用いられるものであれば、何れでも良
い。
【0027】また、磁気コア1の突き合わせ面側にはコ
イル巻装用の巻線溝6が設けられ、図示しないコイルの
巻装が可能となされている。さらに、磁気コア1,2の
上記巻線溝6に相対向する位置にはコイルの巻装を補助
する巻線ガイド溝7,8が設けられいる。
【0028】本例の磁気ヘッドにおいては、上述のよう
に、磁気コア1のみに巻線溝6を設け、断面が略C字型
の磁気コア1と断面が略I字型の磁気コア2を接合する
こととしたが、本発明が一対の磁気コアの両方に巻線溝
の設けられる磁気ヘッドに適用可能であることは言うま
でもない。
【0029】また、本例の磁気ヘッドにおいては、図2
中に示すように、上記磁気ギャップg1 が図中θで示す
アジマス角を有するようになされている。
【0030】そして特に本例の磁気ヘッドにおいては、
各磁気コア1,2をその磁化容易軸が〈100〉結晶方
向となるような磁性単結晶フェライトにより構成し、磁
気コア1,2の磁気記録媒体摺動面1a,2aを(10
0)面により構成し、磁気ギャップを形成する突き合わ
せ面1b,2bを(100)面により構成し、磁気コア
1,2の側面となる主磁路形成面1c,2cを(10
0)面により構成している。
【0031】さらに本例の磁気ヘッドにおいては、磁気
ギャップg1 のデプス長を40±10μmとし、図中W
で示す磁気記録媒体摺動面1a,2aの磁気ギャップg
1 トラック幅方向の幅を170±15μmとしている。
【0032】従って、本例の磁気ヘッドにおいては、磁
気コア1,2の磁気記録媒体摺動面1a,2aが摩耗特
性の良好な(100)面により構成されているため、耐
摩耗性が向上して製品寿命が長寿命化するとともに高信
頼性が確保される。
【0033】そして、本例の磁気ヘッドにおいては、耐
摩耗性が向上することから、形状の設計の自由度が大き
くなり、磁気ギャップのデプス長を40±10μmと狭
小化しても不都合がなく、再生効率を向上させることが
可能である。
【0034】また、磁気記録媒体摺動面のトラック幅方
向の幅を170±15μmと狭小化しても不都合がな
く、クロストークを抑制して再生効率を向上させること
も可能である。
【0035】すなわち、本例の磁気ヘッドにおいては、
磁気ギャップのデプス長及び磁気記録媒体摺動面のトラ
ック幅方向の幅をバランス良く狭小化して再生効率を上
げ、電磁変換特性を向上し、高出力化を達成することが
可能である。
【0036】さらに、本例の磁気ヘッドにおいては、突
き合わせ面1b,2bが(100)面によって構成され
ていることからも電磁変換特性が良好となる。
【0037】さらにまた、本例の磁気ヘッドにおいて、
磁気記録媒体の摺動方向における磁気コア1,2の結晶
方位を〈100〉とすれば、磁気記録媒体摺動面1a,
2aがさらに摩耗し難くなり、磁気ヘッドの偏摩耗が発
生し難くなり、製品寿命がさらに長寿命化するとともに
さらなる高信頼性が確保される。
【0038】上述の磁気ヘッドにおいては、磁気ギャッ
プのデプス長を40±10μmとし、磁気記録媒体摺動
面のトラック幅方向の幅を170±15μmとした例に
ついて述べたが、この磁気ヘッドと同様の構成の磁気ヘ
ッドにおいて、磁気ギャップのデプス長を25±10μ
mとさらに狭小化し、磁気記録媒体摺動面のトラック幅
方向の幅を85±15μmとさらに狭小化した磁気ヘッ
ドにおいては、上述の磁気ヘッドと同様に電磁変換特性
が良好であり、耐摩耗性が向上して製品寿命が長寿命化
するとともに高信頼性が確保される。また、磁気ギャッ
プのデプス長及び磁気記録媒体摺動面のトラック幅方向
の幅が、バランス良好に、さらに狭小化されていること
から、再生効率がさらに向上し、電磁変換特性がさらに
向上し、さらなる高出力化がなされる。
【0039】
【実施例】次に、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて実験結果に基づいて説明する。先ず、上述の磁気ギ
ャップのデプス長を40±10μmとし、磁気記録媒体
摺動面のトラック幅方向の幅を170±15μmとした
磁気ヘッドと該磁気ヘッドと同様の構成を有し、J型の
結晶方位により構成される従来の磁気ヘッドの磁気テー
プに対する耐摩耗性を調査した。
【0040】このとき、各磁気ヘッドの磁気ギャップの
アジマス角θは6゜とし、各磁気ヘッドの磁気記録媒体
摺動面を曲率Rが14mmの曲面とし、磁気テープと磁
気ヘッド間の相対速度を5.8m/sとし、磁気テープ
としては保磁力7.2×103 A/mのものを使用し
た。結果を図3に示す。図3中□は上述の本発明を適用
した磁気ヘッドの結果を示し、図3中○は従来の磁気ヘ
ッドの結果を示す。
【0041】図3を見てわかるように、本発明を適用し
た磁気ヘッドは、従来の磁気ヘッドと比較して大幅に耐
摩耗性が向上しており、その摩耗量は1/10程度とな
る。すなわち、本発明を適用した磁気ヘッドにおいて
は、磁気ギャップのデプス長を40±10μmと狭小化
し、磁気記録媒体摺動面のトラック幅方向の幅を170
±15μmと狭小化しても、耐摩耗性が大幅に向上され
ていることが確認された。
【0042】次に、上述の磁気ギャップのデプス長を2
5±10μmとし、磁気記録媒体摺動面のトラック幅方
向の幅を85±15μmとした磁気ヘッドと該磁気ヘッ
ドと同様の構成を有し、J型の結晶方位により構成され
る従来の磁気ヘッド、β型の結晶方位により構成される
従来の磁気ヘッドの磁気テープに対する耐摩耗性を調査
した。
【0043】このとき、各磁気ヘッドの磁気ギャップの
アジマス角θは6゜とし、各磁気ヘッドの磁気記録媒体
摺動面を曲率Rが14mmの曲面とし、磁気テープと磁
気ヘッド間の相対速度を5.8m/sとし、磁気テープ
としては保磁力7.2×103 A/mのものを使用し
た。結果を図4に示す。図4中□は上述の本発明を適用
した磁気ヘッドの結果を示し、図4中○はJ型の結晶方
位の従来の磁気ヘッドの結果を示し、図4中△はβ型の
結晶方位の従来の磁気ヘッドの結果を示す。
【0044】図4を見てわかるように、本発明を適用し
た磁気ヘッドは、従来の磁気ヘッドと比較して大幅に耐
摩耗性が向上しており、特にJ型の結晶方位の従来の磁
気ヘッドと比較すると、その摩耗量は1/10程度とな
る。すなわち、本発明を適用した磁気ヘッドにおいて
は、磁気ギャップのデプス長を25±10μmとさらに
狭小化し、磁気記録媒体摺動面のトラック幅方向の幅を
85±15μmとさらに狭小化しても、耐摩耗性が大幅
に向上されていることが確認された。
【0045】次に、上述の本発明を適用した磁気ヘッド
と同様の構成を有する磁気ヘッドの磁気ギャップのデプ
ス長を45±5μmに固定し、磁気記録媒体摺動面のト
ラック幅方向の幅、言い換えれば当たり幅を変化させて
磁気ヘッドを製造し、これら磁気ヘッドの実用上の出力
特性を調査するべく、周波数5MHzの信号を記録した
場合のCN比を調査した。結果を図5に示す。図5中縦
軸はCN比を示し、横軸は当たり幅を示す。
【0046】さらには、上述の本発明を適用した磁気ヘ
ッドと同様の構成を有する磁気ヘッドの磁気記録媒体摺
動面の幅を145±15μmに固定し、磁気ギャップの
デプス長を変化させて磁気ヘッドを製造し、これら磁気
ヘッドの実用上の出力特性を調査するべく、周波数5M
Hzの信号を記録した場合のCN比を調査した。結果を
図6に示す。図6中縦軸はCN比を示し、横軸はデプス
長を示す。
【0047】さらにまた、上述の本発明を適用した磁気
ヘッドと同様の構成を有する磁気ヘッドの磁気記録媒体
摺動面の幅を85±15μmに固定し、磁気ギャップの
デプス長を変化させて磁気ヘッドを製造し、これら磁気
ヘッドの周波数5MHzの記録信号に対するCN比を調
査した結果、磁気記録媒体摺動面の幅を155μmに固
定し、磁気ギャップのデプス長を変化させて磁気ヘッド
を製造し、これら磁気ヘッドの周波数5MHzの記録信
号に対するCN比を調査した結果、磁気記録媒体摺動面
の幅を185μmに固定し、磁気ギャップのデプス長を
変化させて磁気ヘッドを製造し、これら磁気ヘッドの周
波数5MHzの記録信号に対するCN比を調査した結果
を図7に示す。なお、図7中縦軸はCN比を示し、横軸
はデプス長を示す。さらに、図7中□は磁気記録媒体摺
動面の幅を85±15μmに固定した磁気ヘッドの結
果、図7中△は磁気記録媒体摺動面の幅を155μmに
固定した磁気ヘッドの結果、図7中○は磁気記録媒体摺
動面の幅を185μmに固定した磁気ヘッドの結果を示
す。
【0048】図5及び図6及び図7に示した結果から、
本発明の磁気ヘッドのように磁気記録媒体摺動面のトラ
ック幅方向の幅、すなわち当たり幅を170±15μm
とし、デプス長を40±10μmとした磁気ヘッドにお
いては、この種の磁気ヘッドにおいて望ましいとされる
出力特性が確保されていることが確認された。また、磁
気記録媒体摺動面のトラック幅方向の幅、すなわち当た
り幅を85±15μmとし、デプス長を25±10μm
とした本発明の磁気ヘッドにおいても、この種の磁気ヘ
ッドにおいて望ましいとされる出力特性が確保されてい
ることが確認された。
【0049】ところで、磁気記録媒体摺動面のトラック
幅方向の幅、すなわち当たり幅を170±15μmとし
た場合においては、ある程度の耐摩耗性が確保されてい
ることから、磁気ギャップのデプス長をかなり狭小化し
ても実用的な耐摩耗性が確保されるものと考えられる。
【0050】また、図5の結果から、このような当たり
幅の場合にはCN比は比較的低いが、図6の結果からデ
プス長を10±5μm程度に狭小化すればCN比が高く
なり、結果的に良好なCN比が得られることは充分推測
される。そこで、図7の結果を見ると、磁気記録媒体摺
動面のトラック幅方向の幅、すなわち当たり幅を170
±15μmとし、デプス長を10±5μmとした磁気ヘ
ッドにおいては、この種の磁気ヘッドにおいて望ましい
とされる出力特性が確保されることが確認され、このよ
うな磁気ヘッドは耐摩耗性が充分とはいえないものの、
実用可能であることもわかった。
【0051】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の磁気ヘッドにおいては、磁気ヘッドを構成する一対
の磁気コアを磁性単結晶フェライトにより構成し、磁気
コアの磁気記録媒体摺動面を摩耗特性の良好な(10
0)面により構成しているため、耐摩耗性が向上して製
品寿命が長寿命化するとともに高信頼性が確保される。
【0052】そしてこのことから、本発明の磁気ヘッド
においては、形状の設計の自由度が大きくなり、磁気ギ
ャップのデプス長を40±10μm、さらには25±1
0μmと狭小化して再生効率を向上させることも可能で
ある。また、磁気記録媒体摺動面のトラック幅方向の幅
を170±15μm、さらには85±15μmと狭小化
してクロストークを抑制して再生効率を向上させること
も可能である。従って、本発明の磁気ヘッドにおいて
は、磁気ギャップのデプス長及び磁気記録媒体摺動面の
トラック幅方向の幅をバランス良く狭小化して再生効率
を向上させ、電磁変換特性を向上し、高出力化を達成す
ることが可能である。
【0053】さらに、本発明の磁気ヘッドにおいては、
突き合わせ面が(100)面によって構成されているた
め、このことからも電磁変換特性が良好となる。
【0054】また、本発明の磁気ヘッドにおいて、磁性
単結晶フェライトの磁気記録媒体摺動方向における結晶
方位を〈100〉とすれば、磁気記録媒体摺動面がさら
に摩耗し難くなり、磁気ヘッドの偏摩耗が発生し難くな
り、製品寿命がさらに長寿命化するとともにさらなる高
信頼性が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した磁気ヘッドを示す斜視図であ
る。
【図2】本発明を適用した磁気ヘッドを示す平面図であ
る。
【図3】各磁気ヘッドにおける磁気テープへの摺動時間
と摩耗量の関係の一例を示す特性図である。
【図4】各磁気ヘッドにおける磁気テープへの摺動時間
と摩耗量の関係の他の例を示す特性図である。
【図5】当たり幅とCN比の関係を示す特性図である。
【図6】デプス長とCN比の関係の一例を示す特性図で
ある。
【図7】デプス長とCN比の関係の他の例を示す特性図
である。
【図8】従来の磁気ヘッドを示す斜視図である。
【図9】従来の磁気ヘッドを示す平面図である。
【図10】従来の磁気ヘッドにおける出力周波数特性を
示す特性図である。
【図11】従来の磁気ヘッドにおける磁気記録媒体への
摺動時間と摩耗量の関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1,2 磁気コア 1a,2a 磁気記録媒体摺動面 1b,2b 突き合わせ面 W 幅 g1 磁気ギャップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 熱海 恵子 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 三浦 美代 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 村上 節子 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の磁気コアを磁気ギャップを有して
    突き合わせてなる磁気ヘッドにおいて、 上記磁気コアが磁性単結晶フェライトよりなり、磁気コ
    アの磁気記録媒体摺動面が(100)面、突き合わせ面
    が(100)面によって構成され、 磁気ギャップのデプス長が40±10μmであり、磁気
    記録媒体摺動面のトラック幅方向の幅が170±15μ
    mであることを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 磁性単結晶フェライトの磁気記録媒体摺
    動方向における結晶方位が〈100〉であることを特徴
    とする請求項1記載の磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 VHSフォーマットでの記録及び/また
    は再生に使用されることを特徴とする請求項1記載の磁
    気ヘッド。
  4. 【請求項4】 一対の磁気コアを磁気ギャップを有して
    突き合わせてなる磁気ヘッドにおいて、 上記磁気コアが磁性単結晶フェライトよりなり、磁気コ
    アの磁気記録媒体摺動面が(100)面、突き合わせ面
    が(100)面によって構成され、 磁気ギャップのデプス長が25±10μmであり、磁気
    記録媒体摺動面のトラック幅方向の幅が85±15μm
    であることを特徴とする磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 磁性単結晶フェライトの磁気記録媒体摺
    動方向における結晶方位が〈100〉であることを特徴
    とする請求項4記載の磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】 VHSフォーマットでの記録及び/また
    は再生に使用されることを特徴とする請求項4記載の磁
    気ヘッド。
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