JP2570305B2 - 磁気ヘッド - Google Patents

磁気ヘッド

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JP2570305B2 JP62178588A JP17858887A JP2570305B2 JP 2570305 B2 JP2570305 B2 JP 2570305B2 JP 62178588 A JP62178588 A JP 62178588A JP 17858887 A JP17858887 A JP 17858887A JP 2570305 B2 JP2570305 B2 JP 2570305B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はビデオテープレコーダ(以下VTRと称す)等
の磁気記録再生装置に使用される磁気ヘッドに係り、特
に低域変換搬送色信号及び被周波数変調輝度信号を磁気
記録媒体に記録再生する磁気ヘッドに関する。
(従来技術とその問題点) 近年、VTR等における磁気記録技術の進歩は著しく、
記録密度の高密度化と共に磁気録画機の高機能化が一段
と進められている。
例えば、スローモーション、スチル再生等の特殊再生
モードの付加、2時間記録、6時間記録再生機能の実現
のためにアジマス角を有する2個の磁気ヘッドを所定の
間隔をへだてて一枚のベース上に配設することにより構
成したダブルアジマス磁気ヘッドが使用される一方、磁
気記録媒体の高保磁力化、高磁束密度化及び低ノイズ化
等に伴い、このダブルアジマス磁気ヘッドの高周波領域
での出力Cに対するノイズNとの比、すなわちC/N比の
大幅な改善が要求され解決すべき課題の一つとなってい
る。
また、磁気コアにフェライト単結晶を用いたシングル
アジマス磁気ヘッドの場合には、ノイズ低減の問題とし
て、フェライト単結晶ヘッド特有のテープ摺動ノイズが
常に取上げられ、種々の検討がなされている。
次にこれらダブルアジマス磁気ヘッドとシングル磁気
ヘッドについて更に詳細に説明する。
第5図(a)はダブルアジマス磁気ヘッド10を示す正
面図、同図(b)は、同図(a)の上面図である。同図
(a),(b)において11,12は磁気コア半体、13は磁
気コア半体11,12の突合せ面または磁気ギャップ形成面1
1a,12a間で形成した磁気ギャップ、14はトラック幅規制
溝15に溶融充填したモールドガラス、16は磁気コア半体
11の突合せ面11aに形成した巻線溝である。
磁気コア半体11,12からなる一対の磁気ヘッドは短い
コア幅S1を有する磁気コア半体12が互に対向するように
図示しないベースの上に配設されダブルアジマス磁気ヘ
ッド10を形成するものである。
第6図(a)はシングルアジマス磁気ヘッド20の正面
図、同図(b)は同図(a)の上面図であり、同図
(a),(b)において、21,22は磁気コア半体、23は
磁気コア半体21,22を付合せることによって形成した磁
気ギャップ、24はトラック幅規制溝25に溶融充填したモ
ールドガラス、26は巻線溝である。
第5図及び第6図に示す様にシングルアジマス磁気ヘ
ッド20のコア幅W2はW2≒3.0mmであるのに対し、ダブル
アジマス磁気ヘッド20のコア幅W1はW1≒1.7mmと小さく
なっている。特に巻線溝16を有さない磁気コア半体12の
コア幅S1はシングルアジマス磁気ヘッド20のコア幅S2
比べて約1/7〜1/0と狭くなっているため、磁気コア半体
12による磁気抵抗は大となると共にテープ摺動により生
じた振動による磁歪の影響を強く受けることになる。
従ってこれまでのシングルアジマス磁気ヘッド10に比
較してダブルアジマス磁気ヘッド10は、テープ摺動ノイ
ズに対して構造的に敏感なヘッドと言える。それ故に、
ヘッド材料の組成、磁歪、磁気特性等をこれまで以上に
限定し、最適組成、材料構造を見つけ出す必要があっ
た。
上述の様な単結晶フェライトを磁気コアとする磁気ヘ
ッドとテープ摺動ノイズに関する公知例には、例えば特
公昭52−24998号公報、特公昭52−24999号公報、特公昭
53−32691号公報などが知られている。
これらはMnZnフェライト単結晶に、例えばSnO2等の非
磁性材を固溶し、熱処理過程によりSiO2異相を析出分散
させた材料を特徴とし、これらの材料を磁気ヘッドコア
として使用することによりテープ摺動ノイズが低減する
ことを開示するものであるが、このSnO2異相は非磁性で
あるため磁気的には空隙と同等であるので磁気特性の劣
化が見られる。
特に、飽和磁束密度BSが4000Gauss以下に低下するた
め、記録に際して高保磁力を有する磁気テープに適さず
また、テープ摺動ノイズそのものが低減したとしても、
初透磁率μ′も同時に劣化するから、再生に際して再生
出力レベルはそれ以上に低下し、結果的にC/N比は逆に
悪化する等の問題点があった。更に前三者の特許公報に
示された発明の欠点を無くする目的で、特開昭59−2239
20号公報があるが、これはSnO2を析出させずに全て固溶
させたものであるため、SnO2を析出させたものに比べて
前三者の欠点が除去されてはいるものの、従来のMnZnフ
ェライト単結晶に比べて初心透磁率が小さく(5MHz:30
0)、従ってヘッドコアの磁気特性の大きいダブルアジ
マス磁気ヘッド20ではテープ摺動ノイズの低減度合がSn
O2相を析出させたものに比してやや小さくなると共に再
生出力の面でもMnZnフェライト単結晶ヘッドに比較して
少し劣り、結果的に高周波域(6MHz)のC/N比が充分で
なかった。第7図(a)は従来のVTRの周波数スペクト
ラムであり、第7図(b)は高保磁力(Hc;800〜1000エ
ルステッド)を有する酸化鉄テープを用いた水平解像度
の高い高品位高画質化を図ったVTRの周波数スペクトラ
ムである。同図(A),(B)を比較すると明らかな様
に、高品位VTRの周波数スペクトラムにおいては、カラ
ー信号を処理する低域変換搬送周波数は629kHzと変らな
いが周波数変調輝度信号(FM輝度信号)のキャリア周波
数は従来の4MHzから6MHzと高くなっている。
従って、低域変換搬送色信号の再生出力感度を低下さ
せることなく広帯域化されたキャリア周波数の高いFM輝
度信号のホワイトピーククリップレベル(例えば8.6MH
z)の再生出力感度の向上を実現させるには、映像信号
を記録再生する磁気ヘッドのギャップ長gを前記変換搬
送色信号の記録波長λとホワイトピーククリップレベ
ルにおける前記被周波数変調輝度信号の記録波長λ
に対して、 λC/g≦42 …(1) λW/g≦2 …(2) の両不等式を満足するような値に選定しなければならな
い。
その結果、磁気ギャップ長gは、従来の0.35μmから
0.25μmに短くする必要がある。
一般に磁気ギャップ長を狭くすると磁気ヘッドの記録
再生効率が悪化すること、また、例えば磁路の断面積が
小となり磁気抵抗が大きくなると磁気ヘッドコアの磁束
効率が低下し、同様に磁気ヘッドの記録再生効率が悪化
することもよく知られている。
従って、高品位VTRによる狭ギャップ及び高機能化に
よるダブルアジマス磁気ヘッドの採用は磁気ヘッドの記
録再生効率の悪化を2重にもたらすことになり、この悪
化分をヘッド材料の組成の改良、単結晶方位の選定、ヘ
ッド製法の改善等により補い、磁気ヘッドの総合的な特
性の向上を図る必要があった。
(問題点を解決するための手段) 本発明は上記問題点を解決するためになされたもので
あり、SnO2を2〜4モル%固溶せしめ、その一部をSnO2
相として析出せしめたFe2O3:52〜55モル%、MnO:25〜28
モル%、ZnO:16〜19モル%の組成比を持つ単結晶フェラ
イトからなる磁気コアを有し、かつ、テープ摺動面に磁
気ギャップを形成してなる磁気ヘッドにおいて、前記磁
気コアの主磁路面を(110)面となし、この(110)面に
存在する<110>方向と前記磁気ギャップ形成面とのな
す角が55゜〜75゜となるように構成すると共に、前記磁
気ギャップ側面近傍に、前記単結晶フェライトが有する
熱膨脹係数αの75%〜90%の熱膨脹係数を有するガラス
体を溶融付着せしめたことを特徴とする磁気ヘッドを提
供しようとするものである。
(実施例) 第1図(a)及び(b)は本発明になる磁気ヘッドの
一実施例であるダブルアジマス磁気ヘッドの正面図及び
上面図であり、主として磁路の結晶軸構成を説明するた
めのものであるが、構造的には第5図に示すダブルアジ
マス磁気ヘッド10と同じなため、図中、第5図のもの
と、同一構成要素には同一符号を付し説明を省略し、本
発明の特徴的な点のみを説明する。
磁気コア半体11,12を構成するフェライト材の組成はF
e2O3;52〜55モル%、MnO;25〜28モル%、ZnO;16〜19モ
ル%、SnO2;2〜4モル%からなり、SnO2の一部をSnO2
として析出せしめたMnZnSnフェライト単結を使用してい
る。
また、同図(a)に示す様にダブルアジマス磁気ヘッ
30の主磁路面は前記MnZnSnフェライト単結の(110)
としてある。
この(110)面内に存在する<110>方向と突合せ面又
は磁気ギャップ形成面11a,11bとのなす角θは55゜〜75
゜となる様に構成し、従って、θ=55゜の時、突合せ面
又は磁気ギャップ形成面11a,11bは<211>と平行とな
る。本発明のMnZnSnフェライト単結晶の熱膨脹係数αは
117×10-7/℃(室温〜350℃)であるがトラック幅規制
用溝15に溶融付着させるモールドガラス14の熱膨脹係数
βは85〜98×10-7/℃のものを選定しているため、前記
αの75〜90%と小さくなっている。
発明者等は上述の構成により、前記高品位VTRにおけ
る狭ギャップ長(実効ギャップ長0.25μ)を有し、か
つ、トラック幅30μm以下を有するダブルアジマス磁気
ヘッド30のテープ摺動ノイズを小さく出来ること、特に
6MHz以上の高周波領域でその効果が著しいことを実験及
び研究を積重ねることにより発見したものであり、以下
これらについて説明する。
第1表は従来のMnZnフェライト単結晶資料をNo.1と
し、No.2〜No.8からなる7種類の組成比の異なるMnZnSn
フェライト単結晶資料の実効初透磁率及び磁気ヘッドと
しての性能を前記資料No.1のものと比較したものであ
る。再生出力及びC/N比の周波数は、高品位VTRにおける
FM輝度信号の中心周波数である6MHzを選んである。
但し、他の構成要件及び測定条件は次の通りである。
他の構成要件:後記する理由から磁気ヘッドの主磁路
形成面は(110)とし、フェライト材料特性測定リング
(4φ−2φ0.5t)の磁路面も(110)としてある。ま
た、モールドガラスの熱膨脹係数βは90×10-7/℃のも
のを使用した。磁気ギャップは、前記高品位VTRにおけ
る狭ギャップ長(実効ギャップ長0.25μm)を有し、か
つ、トラック幅を30μm以下としてある。
測定条件:磁気テープは800〜1000エルステッドの保
磁力を有するものを使用し、ヘッド・テープ相対速度5.
8m/secの前記高品位VTRを測定用に使用した。第1表か
ら明らかな様に、資料No.3,No.4,No.5,No.6,No.7による
磁気ヘッドは、6MHzの再生出力、C/N比共に従来のMnZn
フェライト単結晶、資料No.1のヘッドと比較すると6MHz
再生出力、C/N比率共に同等かあるいはそれ以上に改善
されている。
つまり、組成範囲としてFe2O3;52.0〜55モル%、MnO:
25.0〜28.0モル%、ZnO:16〜19モル%、SnO2:2.3〜4.0
モル%からなるMnZnSnフェライト単結晶の磁気ヘッドは
前記構成要件及び測定条件に従うと従来のMnZnフェライ
ト単結晶のものに比較して6MHz再生出力、C/N比共に同
等かあるいはそれ以上に改善されているという事であ
る。
第2図(a)は従来のMnZnフェライト単結晶資料No.1
により磁気ヘッドのテープ摺動ノイズを示すグラフ、同
図(b),(c)はそれぞれ本発明になるMnZnSnフェラ
イト単結晶資料No.4,No.7による磁気ヘッドのテープ摺
動ノイズを示すグラフであり、本発明になる資料No.4,N
o.7の磁気ヘッドのテープ摺動ノイズは従来のMnZnフェ
ライト単結晶資料No.1の磁気ヘッドに比較して小さくな
っていることが判る。その他の資料No.2,No.3,No.5,No.
6,No.8の実験結果もNo.4,No.7の資料と略同一の結果と
なっている。
しかし、SnO2を添加するとMnZnSnフェライト単結晶の
透磁率などの磁気特性は若干低下する傾向になる。これ
はSnO2という非磁性体を混入したためある程度やむを得
ないが、この点を改善するために、Fe2O3,MnO,ZnOの組
成比を適当にかえると、第2図に示す様にテープ摺動ノ
イズも極めて小さくすることができ、かつ、磁気特性も
従来のMnZnフェライト単結晶と同程度に再生出力の劣化
のないMnZnSnフェライト単結晶を提供できるものであ
る。
上記の組成からなるMnZnSnフェライト単結晶は2.0×1
03〜4×103erg/ccの結晶磁気異方性定数K1を有するも
のであり、本発明に使用される狭ギャップを有するダブ
ルアジマス磁気ヘッド30は、少なくとも磁気ギャップ13
近傍のフェライト面(テープ摺動面と磁気ギャップ形成
面となる突合せ面を除く)に熱膨脹係数がフェライト材
より低いモールドガラス14を溶融付着させたことにより
磁気ギャップ13近傍のフェライト材内に引張応力を発生
せしめこの引張応力の存在により磁気歪現象を通してSn
O2の適量を含めたフェライト材の磁気異方性を制御し、
この制御された磁気異方性を利用して記録再生特性を高
めるものである。
本発明者等は、更に、上記組成範囲にあるMnZnSnフェ
ライト単結晶を第5図に示すダブルアジマス磁気ヘッド
10として構成するに際して磁路の結晶軸方向をどのよう
に決定すべきか、また、モールドガラス14として使用さ
れているガラス熱膨脹係数をどのようなものに選択すべ
きかについて鋭意研究を積重ねた結果、次のような重要
な知見と実験成果を得た。
すなわち、本発明の前記組成範囲にあるMnZnSnフェラ
イト単結晶から磁路面がそれぞれ(110),(211),
(111),(100)なる4種類のリング(4φ−2φ−0.
5t)資料を切出し、ヘッド製造時、特にフェライトにガ
ラスを溶融付着させる温度条件、例えば700℃〜800℃の
温度で10〜30分、N2ガス雰囲気で加熱した後、各リング
資料の実効初透磁率を測定した。
第3図は本発明の組成範囲にあるMnZnSnフェライト単
結晶から製作した各種リング資料において、各種磁路面
をパラメータとし周波数(MHz)と実効初透磁率μ′と
の関係を示すグラフである。
同図から明らかな様に、磁路面を(110)に構成した
リング資料が最も実効初透磁率の高いことが判る。この
結果、ヘッドの主磁路形成面を(110)面に規定するこ
とは、本発明の組成範囲にあるMnZnSnフェライト単結晶
材の特徴を生かし、磁気ヘッドの記録再生特性を十分向
上させることが出来るものである。
一般的に結晶磁気異方性K1の正負にかかわらずフェラ
イト面に張力を加えることによってその面内に一軸異相
性を誘起するにはその面を(110)面にすればよいが、
ガラス溶融付着するフェライト面は主に磁路形成面であ
るから、実際の磁気ヘッドの磁路形成面を(110)面と
し、この面を研磨して所定の、例えば、0.2mm〜0.5mmも
の厚みに加工した場合、たとえ、この面にランダムに引
っかき応力が加わったとしても、MnZnフェライト劈開面
は(100)面であるため、(100)面に沿ってマイクロク
ラックが入る可能性がある。そうなれば、マイクロクラ
ックの近傍は形状異方性が生じ<100>軸に直角な方
向、つまり、<100>方向に磁化容易軸が出来ると考え
られる。
従来MnZnフェライト単結晶においては磁化容易磁気と
磁気ギャップ形成面又は磁気コア半体の突合せ面とのな
す角θが55゜〜75゜の範囲にあると、それ以外の0≦θ
<5、75゜<θ≦90゜の磁気ヘッドのものに比較して記
録再生特性及びC/N比がすぐれたものになることが知ら
れており、本発明のダブルアジマス磁気ヘッド30の場合
も、第1図に示す様に磁気コア半体11,12の突合せ面11
a,11bと磁化容易軸<110>とのなす角θは55゜〜75゜の
範囲としてある。
第4図は本発明の前記組成範囲にあるMnZnSnフェライ
ト単結晶の(110)面を磁路面とするリングにおいて、
このリングの磁路面に各々熱膨脹係数の異なるガラスを
溶融付着させた時の実効初透磁率μ′とガラスの熱膨脹
係数との関係を周波数MHzをパラメータとして示したグ
ラフである。
ガラスを溶融付着するフェライト面を(110)面に選
んだ理由は、第5図に示すダブルアジマス磁気ヘッド10
に溶融付着させるモールドガラス14が主として主磁路形
成面であり、前述の如く主磁路面は(110)面とするの
が最適なためである。
第4図から明らかな様に、ガラスの熱膨脹係数βが85
〜98×10の範囲にあれば、ヘッドの主磁路面(110)と
同じ磁路面を持つフェライトリングの実効初透磁率は5M
Hz,7MHzで高い値を示す。
これは、前記高品位VTRのFM輝度信号帯域に相当する
から、磁気ヘッドのこの帯域での特性を向上させる意味
で都合がよい。
本発明材料組成のMnZnSnフェライト単結晶の熱膨脹係
数αは室温〜350℃において117×10-7/℃であるから、
ガラスの熱膨脹係数βはαの75〜90%の範囲にあれば良
い。
また、この様なガラスの組成比は、例えば、SiO2;34w
t%、PbO;55wt%、Na2O;4.5wt%、ZnO;5wt%、K2O;1wt
%である。
(発明の効果) 上述の様に本発明はこれを摺動ノイズが少なく、磁気
ギャップの狭い、しかも磁気コアの幅の狭いダブルアジ
マス磁気ヘッドに適用しても、テープ摺動ノイズが少な
く、磁気記録再生特性やC/N比の極めて優れた磁気ヘッ
ドを提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)及び(b)は本発明の一実施例を示すダブ
ルアジマス磁気ヘッドの正面図及び上面図である。 第2図(a)は従来のMnZnフェライト単結晶による磁気
ヘッドのテープ摺動ノイズを示すグラフ、同図(b),
(c)はそれぞれ本発明になるMnZnSnフェライト単結晶
を用いた磁気ヘッドのテープ摺動ノイズを示すグラフ、
第3図は本発明磁気ヘッドの組成範囲にあるMnZnSnフェ
ライト単結晶から製作した各種リング資料において、各
種磁路面をパラメータとし、周波数MHzと実効初透磁率
μ′との関係を示すグラフである。 第4図は本発明磁気ヘッドの組成範囲にあるMnZnSnフェ
ライト単結晶の(110)面を磁路面とするリング資料に
おいて、このリングの磁路面に各々熱膨脹係数の異なる
ガラスを溶融付着させた時の実効初透磁率とガラスの熱
膨脹係数との関係を周波数をパラメータとして示したグ
ラフである。 第5図(a)はダブルアジマス磁気ヘッドを示す正面
図、同図(b)は同図(a)の上面図、第6図(a)は
シングルアジマス磁気ヘッドの正面図、同図(b)は同
図(a)の上面図、第7図(a)は従来のVTRの周波数
スペクトラムであり、第7図(b)は高保磁力を有する
磁気テープを用いた高品位VTRの周波数スペクトラムで
ある。 11,12……磁気コア半体、13……磁気ギャップ、11a,12a
……突合せ面(磁気ギャップ形成面)、14……モールド
ガラス、15……トラック幅規制溝、10,30……ダブルア
ジマス磁気ヘッド。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】SnO2を2〜4モル%固溶せしめ、その一部
    をSnO2相として析出せしめたFe2O3:52〜55モル%、MnO:
    25〜28モル%、ZnO:16〜19モル%の組成比を持つ単結晶
    フェライトからなる磁気コアを有し、かつ、テープ摺動
    面に磁気ギャップを形成してなる磁気ヘッドにおいて、
    前記磁気コアの主磁路面を(110)面となし、この(11
    0)面に存在する<110>方向と前記磁気ギャップ形成面
    とのなす角が55゜〜75゜となるように構成すると共に、
    前記磁気ギャップ側面近傍に、前記単結晶フェライトが
    有する熱膨脹係数αの75%〜90%の熱膨脹係数を有する
    ガラス体を溶融付着せしめたことを特徴とする磁気ヘッ
    ド。
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