JPH08245572A - ε−カプロラクタムの製造方法 - Google Patents

ε−カプロラクタムの製造方法

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JPH08245572A
JPH08245572A JP8045149A JP4514996A JPH08245572A JP H08245572 A JPH08245572 A JP H08245572A JP 8045149 A JP8045149 A JP 8045149A JP 4514996 A JP4514996 A JP 4514996A JP H08245572 A JPH08245572 A JP H08245572A
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caprolactam
ammonia
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mol
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JP8045149A
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Wim Buijs
ブイース ウィム
Henricus F W Wolters
フランシスクス ウィルヘルムス ウォルタース ヘンリクス
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EIDP Inc
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DSM NV
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Publication date
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    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D201/00Preparation, separation, purification or stabilisation of unsubstituted lactams
    • C07D201/02Preparation of lactams
    • C07D201/08Preparation of lactams from carboxylic acids or derivatives thereof, e.g. hydroxy carboxylic acids, lactones or nitriles
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D223/00Heterocyclic compounds containing seven-membered rings having one nitrogen atom as the only ring hetero atom
    • C07D223/02Heterocyclic compounds containing seven-membered rings having one nitrogen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings
    • C07D223/06Heterocyclic compounds containing seven-membered rings having one nitrogen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 5−ホルミル吉草酸、エステル又はアミドか
ら高収率でε−カプロラクタムを製造する。 【解決手段】 (a) 5−ホルミル吉草酸、エステル
又はアミドを非水素化条件下でアンモニア及び水と接触
させる、(b) 水含量を10重量%以上にして、上記
生成物を水素化条件下でアンモニアの存在下で水素と接
触させる、(c) 得られた生成物を200から350
℃の温度で加熱することにより環化してε−カプロラク
タムを得る、工程から成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、5−ホルミル−吉
草酸又はエステル又はアミド(アルデヒド化合物)から
出発して、ε−カプロラクタムを製造する方法に関し、
ここで、アンモニア及び水素の存在下での反応及びこれ
により得られた反応生成物(ε−カプロラクタム前駆物
質)の引き続いてのε−カプロラクタムへの環化を水の
存在下で実施するものである。
【0002】
【従来の技術】5−ホルミル吉草酸メチルから出発する
かかる方法は既知であり、米国特許第4730040号
に記載されている。この方法において、5−ホルミル吉
草酸メチルは、最初に、(x)水及び酸性化剤の存在下
で5−ホルミル吉草酸に加水分解され、これは次いで、
(y)ラネーニッケル触媒の存在下で水溶媒中アンモニ
ア及び水素と一段階工程で反応して6−アミノカプロン
酸となる。すべてのアンモニアを分離した後、水性混合
物を300℃に加熱し(z)、そしてε−カプロラクタ
ムを6−アミノカプロン酸の環化により形成させる。
【0003】実験結果によれば、この方法の欠点は、工
程(x)の最大収率は単に78%であり、工程(y)の
最大収率は単に77%であり、そしてε−カプロラクタ
ムへの最終工程(z)の最大収率は95%にすぎないこ
とである。従って、総収率はせいぜい57%である。こ
のε−カプロラクタムへの総収率は、商業的に魅力的な
工程とするには余りに低いものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、5−
ホルミル吉草酸、エステル又はアミドから出発して、高
収率でε−カプロラクタムを製造する方法である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は以下の工
程を実施することにより達成される: (a)非水素化の条件下で、5−ホルミル吉草酸、エス
テル又はアミドをアンモニア及び水と接触させる、
(b)工程(a)で得られた水性混合物を水素化条件下
でアンモニアの存在下に水素と接触させ、その際に水含
量は10重量%より高くする、(c)工程(b)で得ら
れた混合物を200〜350℃の温度に加熱して、工程
(b)の反応生成物をε−カプロラクタムに変換させ
る。
【0006】上述の態様で方法を実施するとき、5−ホ
ルミル吉草酸、エステル又はアミドから出発して、ε−
カプロラクタムを高収率で得られることが明らかであ
る。この方法のもう一つの利点は、この方法の溶媒が水
であることである。水は、本発明による方法で生ずる反
応生成物である。溶媒としては付加的な水を使用するこ
とにより、この方法における多くの異なる化合物を制限
できる。さらに、水は大規模な商業的プラントで操作す
るのに容易である。水が溶媒として使用されるときは、
例えば、その非毒性、非爆発性及び非発癌性の故に、安
全性の手段の必要性が低い。他の利点は、全反応におい
て同一の溶媒が使用され、一つの工程で得られた反応混
合物が過度の負担を行うことなく次工程で使用できるこ
とである。
【0007】もう一つの利点は、種々の工程(a)〜
(c)において、比較的高濃度(10重量%よりも高い
濃度レベル)の出発化合物又は中間化合物を使用する
と、ε−カプロラクタムまでの高収率が可能となること
である。このことは、小容積の反応装置が用いられ、そ
れゆえ商業的反応に関する投資コストを減少させるので
有利である。
【0008】5−ホルミル吉草酸エステルから出発して
ε−カプロラクタムを得る同様な方法は、特公昭(JP
−B)68−29148号に記載されている。この特許
公報は、液相でラネーニッケルの存在下に、230℃及
び15MPaにおいて水の存在下にアンモニア及び水素
と反応させる一段階方法を記載している。この方法の欠
点は、米国特許第4730041号によれば、この方法
を工業的に実施する際に、収率が極めて大きく変動する
ことである。
【0009】アンモニア水溶液中で、又は純粋な水溶媒
中で6−アミノカプロン酸又は6−アミノカプロン酸ア
ミド(工程(b)で生ずる本発明の中間生成物)でを環
化する方法は、米国特許第3485821号明細書に記
載されている。実験結果によれば、水中、300℃、3
3重量%の6−アミノカプロン酸レベルで、副生成物と
してポリアミドが生ずる。
【0010】フランクメール(Frank Mare
s)及びデスモンドシーハン(Desmind She
ehan)の論文には(Ind.Eng.Chem.P
rocess Des.Dev.第17巻、第1号、1
978、第9〜16頁)、水溶媒又はエタノール溶媒の
いずれかにおいて6−アミノカプロン酸、エステル及び
アミドを環化することが記載されている。この論文は、
約300℃の温度、水中の1モル/kgより高い6−ア
ミノカプロン酸又は6−アミノカプロン酸アミドの高濃
度において、高いレベルのダイマー及び他のオリゴマー
が形成され得ることを教示している。この論文によれ
ば、これらのオリゴマーの形成は、ε−カプロラクタム
の収率にとっては不利である。
【0011】本発明方法の可能な出発化合物の5−ホル
ミル吉草酸エステル、5−ホルミル吉草酸及び5−ホル
ミル吉草酸アミドは、明細書の記載がこれらの出発化合
物すべて又はこれらの化合物の混合物に適用可能である
ならば、ここではこれらはアルデヒド化合物として言及
されるであろう。
【0012】工程(b)で得られる化合物の混合物は、
反応によりε−カプロラクタムとなり得る反応生成物及
びいくらかのε−カプロラクタム前駆物質を含有するで
あろう。これらの“ε−カプロラクタム”前駆物質は、
6−アミノカプロン酸エステル、6−アミノカプロン酸
及び6−アミノカプロン酸アミドである。6−アミノカ
プロン酸エステルの量は、通常極めて低いであろう。比
較的高濃度のアルデヒド化合物が工程(a)及び(b)
で使用されるときは、前述の化合物の有意な量のオリゴ
マー(多くはダイマー)も生ずる。驚くべきことに、こ
れらのオリゴマーは工程(c)において、上述の3個の
ε−カプロラクタム前駆物質から出発した時に比較して
同程度の高い収率でε−カプロラクタムに反応させるこ
とが可能であることが見い出された。このため、本発明
方法で得られるオリゴマーもε−カプロラクタム前駆物
質であると考えられる。
【0013】5−ホルミル吉草酸エステル、酸又はアミ
ドは、例えば、WO−A−9426688号及びWO−
A−9518089号のエステルとして、及びWO−A
−9518783号の酸として記載されているような相
応するペンテン酸エステル、酸又はアミドをヒドロホル
ミル化して製造することができる。好ましいのは、出発
化合物としての5−ホルミル吉草酸エステルである、と
いうのはこの化合物はより容易に入手できるからであ
る。
【0014】アルデヒド化合物は、次の一般式で表わす
ことができる:
【0015】
【化2】
【0016】[式中、Rは−OH、−NH2又は−O−
1基であり、R1は好適にはC−原子数1〜20の有機
基であり、この場合、有機基とはアルキル、シクロアル
キル、アリール又はアラルキル基である]。より好適に
は、R1はアルキル基である。R1基の例は、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチ
ル、イソブチル、シクロヘキシル、ベンジル及びフェニ
ルである。好適には、R1はメチル又はエチルである。
【0017】第一の工程(a)は、非水素化の条件下で
実施される。“非水素化の条件下”とは、水素が存在し
ないか、又は例え水素が存在してもアルデヒド化合物又
はその反応生成物が水素により還元されない、又は実質
的に還元されないような反応条件を意味する。一般に、
非水素化条件は、水素化触媒が存在しない最初の工程を
実施することにより達成される。
【0018】本発明方法のこのような一の態様におい
て、水素(工程(b)の)は、すでに工程(a)におい
て存在していてもよい。この工程においてすでに水素化
触媒が存在する場合には、非水素化条件は工程(a)が
完了した後まで、反応混合物に水素を添加しないことに
より達成される。第三の可能な態様は、水素も水素化触
媒も工程(a)に存在しないことである。
【0019】工程(a)の温度は120℃まで上げるこ
とができ、好適には0℃〜100℃である。より好適に
は温度は20〜100℃である。
【0020】ε−カプロラクタムへの収率に関して最良
の結果は、工程(a)におけるアルデヒド化合物の変換
率が90%以上、有利には99%以上であるときに得ら
れることが見い出された。余りに低い変換率は、例え
ば、6−アミノカプロン酸エステル(又は酸又はアミ
ド)及び/又は第二級アミン形成を増大させる結果にな
るであろう。これらの化合物の形成は、ε−カプロラク
タムへの総収率に否定的に影響するであろう。
【0021】上述のとおり、工程(a)の低すぎる接触
又は滞留時間は、望ましくない副生成物の生成をもたら
すであろう。アルデヒド出発物質の変換が実質的に完了
する最善の滞留時間又は接触時間は、反応条件、例え
ば、温度、反応物の濃度及び混合方法等に依存するであ
ろう。上述の変換を達成するのに必要なより長い接触時
間又は滞留時間は、可能である。最良の滞留時間又は接
触時間は、当業者であれば容易に決定できるであろう。
ここで記載した温度及び濃度範囲から出発するとき、滞
留又は接触時間は、通常の混合条件下で、好ましくは5
秒よりも長いであろう。好適には、滞留又は接触時間
は、2分以下であろう。
【0022】アルデヒド化合物の出発時の量に基づいて
計算するときに、アンモニア:アルデヒド化合物のモル
比が1:1〜500:1であるように選ばれる、好適に
は過剰モルのアンモニアの存在下で、工程(a)が実施
される。好ましくは、この割合は5:1よりも高い。よ
り一層好ましくは、この割合は10:1よりも高い。も
しこの割合が余りに低い場合には、ε−カプロラクタム
収率は否定的影響をうける。
【0023】工程(a)において、水がアルデヒド化合
物とアンモニアの間の反応生成物として生ずるであろ
う。工程(a)の出発混合物中の水と工程(a)で形成
される水の量は、工程(b)で使用される混合物の少く
とも10重量%の水濃度という量に、好適には十分であ
る。より好適には、工程(a)は少くとも10重量%の
水の存在下で実施される。
【0024】アルデヒド出発化合物が5−ホルミル吉草
酸エステルである場合には、好適にはアルカノールが工
程(a)に存在する。このアルカノールは、好適にはエ
ステルの相応のアルコール(R1−OH)である。工程
(a)のアルコール濃度は、好ましくは2〜20、一層
好ましくは5〜15重量%である。アルカノールが工程
(a)に存在するとき、反応媒質中の5−ホルミル吉草
酸エステルの溶解度が増大する。
【0025】工程(a)におけるアンモニア:5−ホル
ミル吉草酸エステル(5−ホルミル吉草酸エステルにε
−カプロラクタム及び/又はε−カプロラクタムの前駆
物質を加えたもの)のモル比は、好適には3:1と2
5:1の間であり、一層好適には5:1〜15:1の間
である。
【0026】工程(a)の反応混合物の水含量は、好適
には15〜60重量%の間であり、より好ましくは20
〜50重量%の間にある。
【0027】工程(a)のアルデヒド化合物の濃度又は
アルデヒド化合物とその反応生成物(5−ホルミル吉草
酸エステル+ε−カプロラクタム及び/又はε−カプロ
ラクタム前駆物質)の濃度は、一般に1〜50重量%で
あり、好ましくは10〜35重量%の間である。
【0028】最初の工程の圧力は重要ではない。この圧
力は、一般に反応混合物と使用した温度の生じた平衡圧
に等しいか、又はこれよりも大きい。
【0029】工程(a)は、触媒、例えば酸イオン交換
体又は金属酸化物触媒、例えばアルミナ又はTiO2
存在下で実施することができる。第一工程のアルデヒド
出発化合物の変換は、好都合には触媒の非存在下で進行
する。第一工程の触媒の存在によりε−カプロラクタム
への総収率は大きな影響をうけないので、一般にはかか
る触媒は使用されない。
【0030】本発明の方法は、バッチ式で又は連続的に
実施できる。大規模な工業的方法は、好適には連続的に
実施されるであろう。工程(a)に関しては、適宜上述
の触媒の存在下で、特定の時間の間特定の温度におい
て、反応原料を十分に接触させることが重要である。任
意の接触方法で通常は十分である。例えば、内部バッフ
リング又はパッキング又は静電混合器等を有し又は有し
ないチューブ反応器は、工程(a)の可能な接触ユニッ
トである。工程(a)の温度を制御するために、冷却装
置例えば冷却壁又は接触ユニット内に置かれた冷却スパ
イラルのようなものを使用することが好都合であるかも
しれない。
【0031】上記の工程(a)についての割合及び濃度
及び好適な値は、他に言及しない場合には、工程(b)
にも適用される。さらに、工程(a)で得られた水性反
応混合物の組成は、有利に直接、混合物中のいずれかの
化合物を実質的に分離することなく、工程(b)で使用
される。これは、それが一層単純な方法もたらすので、
好都合である。
【0032】工程(a)で得られた反応生成物は、工程
(b)で、アンモニアの存在下に水素化条件下で、ε−
カプロラクタム及びε−カプロラクタム前駆物質に変換
される。
【0033】ε−カプロラクタム前駆物質、6−アミノ
カプロン酸アミド、6−アミノカプロン酸エステル又は
6−アミノカプロン酸は、以下の式で定義される:
【0034】
【化3】
【0035】[式中、Rは式(1)と同一のものであ
る]。このオリゴマーは、大部分6−アミノカプロン酸
のダイマー又は6−アミノカプロン酸アミドのダイマー
である。三量体もしくはそれ以上のオリゴマーも形成さ
れうる。
【0036】アルデヒド化合物が5−ホルミル吉草酸エ
ステルであるとき、ε−カプロラクタム、6−アミノカ
プロン酸、6−アミノカプロン酸アミド及び少量の6−
アミノカプロン酸エステル及び/又はオリゴマー及び相
応のアルコールの混合物が工程(b)で得られるか又は
得られない。エステル基の加水分解は、主に工程(b)
で生ずる。アルデヒド化合物が5−ホルミル吉草酸であ
るときは、ε−カプロラクタム、6−アミノカプロン酸
及び可能な6−アミノカプロン酸アミド及び可能ないく
つかのオリゴマーの混合物が工程(b)で得られるであ
ろう。5−ホルミル吉草酸アミドから出発すると、主生
成物は6−アミノカプロン酸アミド及びε−カプロラク
タムにつながり得るオリゴマーであろう。
【0037】本発明における“水素化条件”とは、工程
(a)で得られた中間反応生成物が水素により還元され
得るような反応条件であると理解すべきである。一般に
は、水素化条件は、水素及び水素化触媒が存在するとき
に達成される。
【0038】工程(b)で使用される全圧力は、一般に
は0.5〜20MPaである。圧力は好適には、0.5
〜10MPaであり、より好適には1.0〜5.0MP
aである。
【0039】工程(b)は、一般に、40℃以上の温度
で実施される。一般に温度は200℃以下であろう。ε
−カプロラクタムの最良の総収率を達成するために、温
度はより好ましくは70〜180℃、さらに好ましくは
80〜160℃の間である。
【0040】工程(b)の滞留又は接触時間は、工程
(a)で形成されるε−カプロラクタム及びε−カプロ
ラクタム前駆物質となる中間生成物のすべてを実質的に
減少させるのに十分な程、大きくなくてはならない。一
層大きな滞留時間又は接触時間は、より多くのε−カプ
ロラクタム及び可能なオリゴマーが形成されるという結
果をもたらすであろう。滞留又は接触時間は、好適には
約30分〜数時間の間である。反応がバッチ式で又は連
続的に操作されるスラリー反応器で実施されるときは、
接触又は滞留時間はそれぞれ、連続的に操作されるチュ
ーブ反応器が使用されるときの滞留時間よりも、一般に
は長くなるであろう。
【0041】水素化触媒は、元素の周期律系の第8〜1
0群の金属から選ばれる金属(Handbook of
Chemistry and Phyics、第70
版、CRCプレス、1989〜1990)、例えばニッ
ケル、コバルト、ルテニウム、白金又はパラジウム、の
一又は複数より成る。好適には、Ru−、Ni−又はC
o−含有触媒である。Ru、Co及び/又はNiに加え
て、触媒はさらに他の金属、例えば、Cu、Fe及び/
又はCrを含有することができる。これらの付加的な金
属の含量は、例えば全金属含量に基づいて20重量%ま
でとすることができる。触媒的に活性な金属は、担体上
に適用されるか、又は担体なしである。適当な担体は、
例えば酸化アルミニウム、シリカ、酸化チタン、酸化ジ
ルコニウム、酸化マグネシウム及び炭素である。担体を
もたない金属も使用できる。担体をもたない金属の例
は、微細に分散されたルテニウムである。好適なNi−
及びCo−含有触媒は、少量の他の金属、例えばCu、
Fe及び/又はCrと必要に応じて組みあわせたラネー
ニッケル及びラネーコバルトである。最も好ましいの
は、ルテニウム含有触媒である。この種の触媒を使用す
ると、長時間に亙るε−カプロラクタムへの高収率が可
能である。可能なルテニウム触媒の例は、担体の無い金
属、例えば微細に分散されたルテニウム又は担体、例え
ば炭素又はアルミナ担体上のルテニウムである。
【0042】工程(b)は、不均一触媒が存在する固定
床反応器上で連続的に実施し得る。この反応器の利点
は、反応原料が水素化触媒から容易に分離できることで
ある。操作工程(b)の他の態様は、水素化触媒がスラ
リーとして存在している一連の一又は複数の連続的に操
作される十分に混合された接触器(スラリー反応器)に
よるものである。この種の操作は、工程(b)の反応熱
が、例えば冷却された原料により、又は、内部に配置さ
れた冷却装置手段により容易にコントロールできること
である。特定の及び適当なスラリー反応器の例は、一又
は多段のバブルカラム又はエアリフトループ式(gas
liftloop)反応器又は連続的に撹拌されるタン
ク反応器(CSTR)である。スラリー水素化触媒は、
工程(b)の後で、例えば湿式サイクロンを使用して及
び/又は濾過により、例えばケーキ式又はクロスフロー
(cross−flow)濾過により反応混合物から分
離できる。
【0043】工程(b)の触媒濃度は、広範囲に選べ
る。固定床反応器においては、容積当たりの活性金属の
量が高いのに対し、一方、スラリー反応器では、この濃
度は一般には低いであろう。連続的に操作されるスラリ
ー反応器中において、触媒の(担体も含む)の重量割合
は、反応器の全含量に対して典型的には0.1〜30重
量%の範囲である。重量割合は、例えば、担体の使用及
び担体の種類に依存するであろう。
【0044】アンモニア、水素、水素化触媒及びアルカ
ノール(存在する場合)は、工程(c)の前に工程
(b)で得られた反応混合物から分離するのが有利であ
る。水素及び一部のアンモニアは、有利に圧力を減じる
ことにより、そして気/液分離を実施することにより分
離できる。このような操作の例は、大気圧と0.5MP
aの間で実施されるフラッシュ操作である。水素とアン
モニアは、有利に工程(a)と(b)へ再循環すること
ができる。
【0045】引き続く工程において、アルカノールは分
離できる。工程(c)の環化は1重量%以下の、より好
ましくは0.1重量%以下のアルカノールの存在下で実
施することが有利であることが判明した。このため、工
程(b)で生ずる混合物がアルカノールを含有するとき
は、この化合物を分離することが有利である。環化を行
っている間にアルカノールが存在すると、望ましくない
副生物である相応するN−アルキルカプロラクタムの形
成が促進されることが判明した。これらの少量のN−ア
ルキル化生成物、例えばN−メチルε−カプロラクタム
が最終物質のε−カプロラクタム中に存在すると、ε−
カプロラクタムをナイロン−6繊維に対する出発物質と
して使用するのに不適切なものとする。これらのN−ア
ルキル化生成物は最終物質のε−カプロラクタムから分
離するのが困難であるため、本発明に従って、これらを
生成させないか又はその生成を最小とすることが有利で
ある。
【0046】アルカノールの分離は、当業者に既知の方
法により、例えば蒸留又はストリッピング、例えば水蒸
気ストリッピングにより実施しうる。
【0047】好適には、アルコールは水性混合物を水蒸
気によるストリッピングを行って除去される。工業的な
大規模な方法において、ストリッピングは好適には垂直
に配置されたカラム内で上方向に流れる蒸気により、水
性の出発混合物を連続的に向流接触させることを包含
し、ここでは、頂部において水/アルコール流が、底部
においてアルコール分の少ない水性の生成物流が得られ
る。アルコールが極めて効率的に除去できることから、
及び得られた混合物中でε−カプロラクタム前駆物質及
びε−カプロラクタムの便利な濃度が得られることか
ら、水蒸気ストリッピングが有利である。この方法にお
いて、アンモニアも部分的に除去される。こうして得ら
れた水/アルコール/アンモニアは、有利に工程(a)
に再循環させることができる。
【0048】水蒸気ストリッピングは、有利には大気圧
〜1.0MPaの、より好適にはほぼ大気圧の条件下で
実施する。ほぼ大気圧の条件が好ましい、というのは安
価な費用の方法装置が要求できるからである。
【0049】工程(c)のアンモニアの濃度は、好適に
は5重量%以下であり、より好適には3重量%以下であ
る。高濃度のアンモニアは、ε−カプロラクタムの(通
過(pass)当たり)収率にマイナスの効果を与え
る。
【0050】工程(c)におけるε−カプロラクタム前
駆物質の濃度は、好適には5〜50重量%であり、より
好ましくは10〜35重量%、そして最も好ましくは1
5重量%以上である。
【0051】工程(c)の温度は200〜350℃の間
である。好適には、温度は270〜310℃である。よ
り好適には、工程(c)の温度は285℃以上である、
というのはε−カプロラクタムへの高選択率及びその結
果、ε−カプロラクタムへの高い総収率が得られるから
である。310℃を越える温度は、望ましくない副生物
の生成が増大するため、あまり、好ましくない。
【0052】工程(c)の圧力は、好適には5.0〜2
0MPaである。通常、この圧力は、反応混合物及び使
用した温度で生ずる圧力よりも大きいか、又はそれに等
しいであろう。
【0053】工程(c)は、例えば(適宜、一連の)連
続した撹拌されたタンク反応器(CSTR)又はチュー
ブ反応器における高率及び低率のバックミキシングで生
ずるプロセス装置中で連続的に実施することができる。
【0054】ε−カプロラクタムは、工程(c)で得ら
れた反応混合物から、例えば結晶化、抽出又は蒸留によ
り分離することができる。使用しうる抽出剤の例は、塩
化メチレン、シクロヘキサン、トルエン、ベンゼン、ク
ロロホルム又はトリクロロエタンである。
【0055】工程(c)で得られた混合物からε−カプ
ロラクタムを分離した後で、いくつかのオリゴマーを含
む未変換のε−カプロラクタム前駆物質を含有する生成
混合物は、工程(c)に再循環させるのが有利である。
ε−カプロラクタムが蒸留により分離されるときは、工
程(c)で得られた混合物から全てのε−カプロラクタ
ムを分離しないのが有利である。蒸留残留物がある量の
ε−カプロラクタム、好適には5〜50重量%のε−カ
プロラクタムを混合しているときには、このオリゴマー
はより一層容易に取り扱いできることが判った。このよ
うに工程(c)を実施することにより、循環混合物中に
はほとんどオリゴマーが生成されず、又、実際的に10
0%という環化工程(c)のε−カプロラクタムへの総
収率が可能であることが判明した。
【0056】
【発明の実施の形態】本発明に従がって、5−ホルミル
吉草酸メチルから出発する方法の可能な態様の例を、図
1に示す。図示された方法は、以下の実施例で使用され
るプロセス装置の模式的な表示である。
【0057】図1において、5−ホルミル吉草酸メチル
/水/アンモニア/メタノールの混合物(1)を、工程
(a)に導入する。工程(a)は、チューブ反応器
(A)中で実施される。生じた水性反応混合物(2)を
工程(b)に導入し、触媒がスラリーとして存在する連
続撹拌式タンク反応器(B)中で実施する。水素(3)
を連続的に又は断続的に工程(b)に供給し、ここで所
望の水素分圧を定常値に維持する。工程(b)で得られ
た水性反応混合物から、スラリー状の触媒を濾過により
(図示されていない)分離する。水素及び一部のアンモ
ニアをフラッシャー(flasher)(F)中でフラ
ッシングすることにより、混合物(4)から分離する。
メタノール及び残留アンモニアは、水蒸気ストリッパー
(S)(ここで水蒸気が(8)により供給される)中
で、(6)から分離する。得られた混合物(9)を再環
流物(14)及び新鮮な水(15)とともに工程(c)
に供給する。工程(c)は、チューブ反応器(C)中で
実施する。蒸留ユニット(D1)中で、(10)から最
初の水を分離させる。混合物(12)から、第2番目の
蒸留ユニット(D2)中でε−カプロラクタム(13)
が分離させる。残分は、ε−カプロラクタム及びε−カ
プロラクタム前駆物質を含有し、さらにオリゴマーを含
む。この混合物(14)を工程(c)に再循環させる。
再循環流中には、汚染物及び副生物の形成を防ぐために
パージが存在する(図示されていない)。
【0058】本発明を、以下の非限定的な実施例により
詳述する。
【0059】実験の生成混合物の組成は、或る場合には
モルパーセントで表わされる。成分のモルパーセント
は、特定の成分に貢献する変換された5−ホルミル吉草
酸メチル(M5FV)のモル量のモル部(*100%)
として表わされる。例えば、M5FVの出発量が100
モルであり、生じた混合物がε−カプロラクタム50モ
ルとダイマー25モルを含むとき、ε−カプロラクタム
へのモル貢献は50モル%になり、ダイマーへのモル貢
献は50モル%になる(合計100モル%)。混合物中
にダイマーのようなオリゴマーが存在しないときは、上
述のモルパーセントは、以下に示すとおりのモル収率と
同一である:
【0060】
【外1】
【0061】
【実施例】
実施例I 5.0MPaの圧力で、水浴により冷却されたチューブ
に、5−ホルミル吉草酸メチル45g/h(312ミリ
モル/h)、水495g/h(27.5モル/h)及び
アンモニア360g/h(21モル/h)をポンプ供給
し、チューブを35℃の一定温度を維持した。バックミ
キシングはほとんど起こらず、(液体)滞留時間は15
秒であった。チューブを出る反応混合物は、有意な量の
5−ホルミル吉草酸メチルを含有していなかった。チュ
ーブを出る生成混合物(第一工程)を、連続的に撹拌さ
れているタンク反応器、即ち1リットルの液体容積のハ
ステロイ(Hastelloy)Cオートクレーブに供
給した。この反応器を1250rpmで撹拌した。圧力
を5MPaの定常値に維持した。残留時間は60分であ
り、温度は100℃を維持した。この反応器に、正味1
0g/hの水素を供給した。反応器に、50gのプロモ
ートされていないラネーニッケル触媒(93重量%のニ
ッケル、及び7重量%のアルミニウム、平均粒子径:
(Activated Metal Companyか
ら入手、59μm(A5000))を充填した。流出物
の速度を、反応器内の液体レベルが一定の高さに維持さ
れるようにした。
【0062】流出物を、操作してから3及び6時間後に
高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析し
た。結果を、第1表にまとめる。操作後3及び6時間後
の収率は比較可能であり、それぞれの誤差範囲内にあっ
た。5−ホルミル吉草酸メチルの変換率は100%であ
った。
【0063】
【表1】
【0064】第1表から明らかのとおり、水を溶媒とし
て使用するとき、合計100%までの高い収率がε−カ
プロラクタム及びε−カプロラクタム前駆物質について
得られている。
【0065】実施例II 5−ホルミル吉草酸メチル39.9g/h、アンモニア
184g/h及び水644g/hを使用して、実施例I
を繰り返した。工程(a)の滞留時間は15秒であり、
工程(b)では60分であった。触媒濃度は60g/l
であり、液体レベルを工程(b)の反応器において1l
の液体容積を維持しつつ、一定に保持した。
【0066】工程(b)の後、反応条件における気−液
分離の後で、こうして得られた液体反応混合物は出発物
質の5−ホルミル吉草酸メチルは有しておらず(100
%の変換)、7.2g/hのメタノール、170g/h
のアンモニア、647g/hの水、12.6g/hの6
−アミノカプロン酸、12g/hの6−アミノカプロン
酸アミド、4.3g/hのε−カプロラクタムを含有し
ていた。
【0067】工程(a)と(b)のε−カプロラクタム
とε−カプロラクタム前駆物質への選択率は、81.9
%であった。
【0068】実施例III 5−ホルミル吉草酸メチル38.7g/h、アンモニア
299g/h及び水407g/hを使用して、実施例I
Iを繰り返した。
【0069】反応条件における気−液分離の後で、液体
流は以下の組成を有していた:メタノール8.5g/
h、アンモニア275g/h、水410g/h、6−ア
ミノカプロン酸8.7g/h、6−アミノカプロン酸ア
ミド20.7g/h及びε−カプロラクタム4.8g/
h。
【0070】5−ホルミル吉草酸メチルエステルの変換
率は100%であり、工程(a)及び(b)の選択率は
99.7%であった。
【0071】実施例II及びIIIは、ε−カプロラク
タム及びε−カプロラクタム前駆物質への選択率に対す
るアンモニア−水のモル比の影響を示している。
【0072】実施例IV−V 異なる組成の供給物により、2MPa、50g/lの触
媒濃度で、実施例IIを繰り返した。
【0073】
【表2】
【0074】実施例VI−IX 50g/lの触媒濃度で、異なる水素圧にて実施例II
を繰り返した。結果を第3表に示す。
【0075】
【表3】
【0076】実施例I−IXは、例えば水素圧又は水−
アンモニア比を変えることにより、ε−カプロラクタム
及びε−カプロラクタム前駆物質への高い選択率及び収
率が達成されることを示している。
【0077】実施例X 3MPaで実施例Iを50時間繰り返したが、M5FV
81.7g/h、アンモニア203g/h及び水526
g/hを35℃の温度でチューブに供給した。チューブ
ではバックミキシングはほとんど生じなかった。そして
チューブでの液体滞留時間は15秒であった。チューブ
を出る反応混合物は、M5FVを含有していなかった。
【0078】チューブを出る混合物を、連続的に撹拌さ
れているタンク反応器(CSTR)に供給したが、1l
の液体の液体ホールドアップを維持した。CSTR中の
触媒はAl23上の5重量%のルテニウムから成る触媒
(エンゲルハード(Engelhard:ESCAT4
4)であり、この触媒の濃度を103g/lに維持し
た。CSTRを1260rpmで撹拌した。CSTR中
の圧力を3MPaで一定に保持し、温度を120℃に維
持した。滞留時間は60分であった。反応器に5.0g
/hの正味の量の水素を供給した。
【0079】CSTRからの流出物を、HPLCで4時
間ごとに分析した。流出物の組成は、50時間の操作の
間、有意に変化はしなかった。最後の28時間における
流出物の平均組成物は、28モル%の6−アミノカプロ
ン酸(6ACA)、47.2モル%の6−アミノカプロ
ン酸アミド(6ACAM)、24.2モル%のε−カプ
ロラクタム(CAP)、0.6モル%の6−アミノカプ
ロン酸メチル(M6AC)であった。この混合物中に
は、検出可能な量のN−メチルカプロラクタムは存在し
ていなかった。このように、ε−カプロラクタム及びε
−カプロラクタム前駆物質への100モル%の収率が、
工程1及び2で得られている。
【0080】実施例XI 実施例Xを22時間繰り返したが、その際、供給水を水
とメタノール(15重量%のメタノール)の混合物によ
り置き代えた。この混合物の供給速度は、511g/h
であった。チューブではバックミキシングはほとんど起
こらず、チューブでの液体滞留時間は15秒であった。
チューブを出る反応混合物は、実際的には5−ホルミル
吉草酸メチルを含有していなかった。
【0081】CSTR中の触媒濃度は、96.0g/l
であった。
【0082】流出物の組成は、22時間の操作の間で有
意な変化を生じなかった。最後の12時間で形成された
生成物すべての平均組成は、22.5モル%の6AC
A、48.0モル%の6ACAM、27.4モル%のε
−カプロラクタム、2.1モル%の6−アミノカプロン
酸メチルであった。この混合物中には、検出可能な量の
N−メチルカプロラクタムは存在しなかった。従ってメ
タノールが工程1への供給物中に存在するときは、ε−
カプロラクタム及びε−カプロラクタム前駆物質への1
00モル%の収率が工程1及び2で得られている。
【0083】実施例XII 3MPaの圧力で実施例XIを34時間繰り返したが、
その際、154g/hの5−ホルミル吉草酸メチル、2
05g/hのアンモニア及び439g/hの15重量%
メタノール/水混合物を35℃の温度でチューブに供給
した。チューブ中ではバックミキシングはほとんど起こ
らず、そして液体の滞留時間は15秒であった。チュー
ブを出る反応混合物は、5−ホルミル吉草酸メチルを含
有していなかった。
【0084】CSTR中の触媒濃度は209g/lであ
り、CSTRへの正味の水素供給は10g/hであっ
た。温度及び圧力は実施例X及びXIのとおりであっ
た。滞留時間は60分であった。
【0085】流出物の組成は、34時間の操作の間で有
意には変化しなかった。34時間後において、CSTR
の流出物中に存在するすべての生成物の組成は、19.
6モル%の6ACA、36.9モル%の6ACAM、3
1.5モル%のε−カプロラクタム、2.4モル%の6
−アミノカプロン酸メチル及び9.6モル%のオリゴマ
ーであった。オリゴマーの大部分(オリゴマーの約90
重量%)は、6ACA又は6ACAMのいずれかのダイ
マーであった。この混合物中には、N−メチルカプロラ
クタムは検出されなかった。ε−カプロラクタム及びε
−カプロラクタムの前駆物質への収率は、90.4モル
%である。もしすべてのオリゴマーが最終のε−カプロ
ラクタム収率に貢献する場合には(環化工程(c)の
後)、工程(a)及び(b)の収率は実際的には100
モル%である。この実施例は、ε−カプロラクタム及び
ε−カプロラクタム前駆物質への高い選択率が、19.
3重量%という比較的高いM5FVの初期基質濃度にお
いて可能であることを示している。
【0086】実施例XIII 実施例XIを3MPaで22時間繰り返したが、その
際、192g/hのM5FV、237g/hのアンモニ
ア及び357g/hの15重量%−メタノール/水混合
物を35℃の温度でチューブに供給した。チューブでは
バックミキシングはほとんど生じなかったが、液体の滞
留時間は15秒であった。チューブを出る反応混合物は
M5FVを含有していなかった。
【0087】CSTR中の触媒濃度は209g/lであ
り、CSTRへの正味の水素供給は10g/hであっ
た。温度及び圧力は実施例X及びXIにおけるものと同
一であった。滞留時間は60分であった。
【0088】CSTRを出る混合物を114g/hの水
と混合し、その後でフラッシュ操作により圧力を大気圧
まで低下させた。フラッシュ操作の前に付加的な水を添
加し、付加的な冷却を実施した。流出物の組成は、22
時間の操作の間、有意には変化しなかった。CSTRの
流出物中に存在するすべての生成物の組成は、14モル
%の6ACA、40モル%の6ACAM、34モル%の
ε−カプロラクタム、0モル%の6−アミノカプロン酸
メチル及び12モル%のオリゴマーであった。オリゴマ
ーの大部分(約88重量%のオリゴマー)は、6ACA
又は6ACAMのいずれかのダイマーであった。この混
合物中には検出可能量のN−メチルカプロラクタムは存
在しなかった。ε−カプロラクタム及びε−カプロラク
タム前駆物質への収率は88%である。もしすべてのオ
リゴマーがε−カプロラクタムの総収率に貢献する場合
には、工程(a)と(b)の結合した収率は100モル
%である。
【0089】この実施例は、24.4重量%のM5FV
という比較的高い基質初期濃度においてε−カプロラク
タム及びε−カプロラクタム前駆物質への100%収率
が可能であることを示している。
【0090】実施例XIV 実施例XIIの流出物を0.11MPaで連続的に34
時間フラッシュした。付加的に冷却するために、このフ
ラッシャーに100g/hのH2Oを連続的に供給し
た。フラッシング後に得られた液体流は612g/hの
速度を有しており、4.8重量%のNH3、6.5重量
%のメタノール、66.0重量%のH2O及び合計で2
1.7重量%のε−カプロラクタム及びε−カプロラク
タム前駆物質(1.07モル/h)を含有していた。3
4時間後に、20.8kg(36.4モルのε−カプロ
ラクタム又はε−カプロラクタム前駆物質)の混合物が
集められた。
【0091】集められた混合物を、引き続いて500g
/hの速度及び300℃の温度で環化反応器に供給し
た。環化は、栓流反応器(plugflow−reac
tor)中で(バックミキシングはほとんどなし)、3
00℃の一定温度(油浴を使用して維持)、10MPa
の圧力及び30分の滞留時間で実施した。環化反応器か
らの流出物を冷却させ、大気圧まで放圧した。その水性
液体流中に存在するすべての生成物の平均組成は、6
5.9モル%のCAP、5.1モル%のN−メチルカプ
ロラクタム、3.6モル%の6ACA、7.2モル%の
6ACAM及び18.2モル%のオリゴマーに相当し
た。
【0092】真空蒸留によりこの液体水性混合物からH
2O、NH3及びメタノールを半連続的に除去した。第1
の蒸留の底部流から2515gのε−カプロラクタム
(22.26モル)が、かつ第の真空蒸留により234
gのN−メチルカプロラクタム(1.84モル)が回収
された。第2の蒸留において1464gの残渣(底部生
成物)が得られ、これは物質収支に従がって12.3モ
ル当量の単量体生成物を含有していた。この残渣を分析
すると、CAP、6ACA、6ACAM及びオリゴマー
が存在することが示された。
【0093】上述のとおり、この残留物は新鮮な水とと
もに同じ環化反応器へ連続的に供給した。残留物の速度
は、100g/hであり、新鮮な水の速度は400g/
hであった。残留物の環化は、300℃、10MPa及
び約30分の滞留時間で実施した。環化反応器の流出物
を冷却し、放圧した後で、液体水性流中に存在するすべ
ての生成物の平均組成は、71.7モル%のε−カプロ
ラクタム、10.9モル%の6ACA及び6ACAM及
び17.4モル%のオリゴマーに相当した。この生成物
混合物中には、検出可能なN−メチルカプロラクタムは
存在しなかった。
【0094】上述のように、2回の真空蒸留により92
4gのε−カプロラクタム(8.18モル)が液体水性
流から回収された。第2の蒸留において489gの残留
物が得られたが、基質収支に従がえば、これは4.11
モルのカプロラクタム及び/又はカプロラクタム前駆物
質を含有すべきであった。
【0095】残留物と新しい水を前記と同じ環化反応器
に連続的に供給した。残留物の速度は100g/hであ
り、新しい水の速度は400g/hであった。物質の環
化と蒸留は、先に述べたようにして実施した。環化工程
からの水性留出物中に存在するすべての物質の組成は、
再度、71.7モル%のε−カプロラクタム、10.9
モル%の6ACA及び6ACAM、並びに17.4モル
%のオリゴマーであった。再び、N−メチルカプロラク
タムは検出されなかった。蒸留により309gのε−カ
プロラクタム(2.73モル)を回収した。この蒸留残
留物(165g)は、物質収支に従えば、1.38モル
のε−カプロラクタム及び/又はε−カプロラクタム前
駆物質を含有すべきであった。
【0096】従って、蒸留残渣を2回リサイクルした後
で、M5FVの最初の量に基づいて91.2モル%のカ
プロラクタムの総収率が達成された。幾分かのメタノー
ルが存在していた最初の環化通過物において、望ましく
ない副生物のN−メチルカプロラクタム5.1モル%が
生成していた。一通過当たりのおよそのカプロラクタム
収率は、最初の通過物中で、61.2%、2番目の通過
物(蒸留残渣の最初のリサイクル)中で66.5%及び
3番目の通過物(蒸留残渣の2番目のリサイクル)中で
66.4%であった。この結果、カプロラクタムの蒸留
による回収の後では残留する蒸留残渣が繰り返し環化反
応器に再循環され、カプロラクタムの高い総収率が得ら
れることが判明した。
【0097】実施例XV 実施例XIIIで得られた流出物を蒸気ストリッパー塔
に約550g/hの速度で22時間連続的に供給した。
この塔のリボイラーから蒸気が発生した。この塔に35
0g/hの新しい水を供給した。水蒸気ストリッパー中
で、液体の生成物流を上方向に流れる蒸気と接触させ
た。塔の底部の温度を100℃に保持した。742g/
hの速度で水蒸気ストリッパーから出る液体の底部流
は、検出可能な量のメタノール及びNH3を含有してい
なかった。液体の底部流中のε−カプロラクタム及びε
−カプロラクタム前駆物質の濃度は、水中で22.1重
量%であった(1.33モル/h)。22時間後に1
6.3kgのこの混合物を集めたが、これは全部で2
9.26モルのε−カプロラクタム及びε−カプロラク
タム前駆物質(3.3重量%の6ACA、9.3重量%
の6ACAM、6.9重量%のε−カプロラクタム及び
2.6重量%のオリゴマー)を含有していた。
【0098】この液体混合物を、実施例XIVの始めに
記載されているように、約500g/h及び300℃の
温度で環化反応器に連続的に供給した。環化は、300
℃、10MPa及び約30分の滞留時間で実施した。冷
却及び放圧した後に、液体水性流中に存在するすべての
生成物の平均組成は、ε−カプロラクタム70.5モル
%、6ACA(M)10.8モル%及びオリゴマー1
8.7モル%となった。この混合物中にはN−メチルカ
プロラクタムは検出されなかった。
【0099】実施例XIVに記載されているとおり、2
つの関連する半連続的な蒸留において、最初に生成物流
から水を除去し、第2に生成物流からカプロラクタム2
164g(19.15モル)を回収した。第2の蒸留残
渣は1205gであり、物質収支に従えば、合計10.
13モルのε−カプロラクタム及びε−カプロラクタム
前駆物質を含有すべきであった。環化反応器を通して得
られた第一の通過物のカプロラクタムの収率は65.4
モル%であった。
【0100】この実施例を実施例XIVと比較すると、
環化工程を実施する前にメタノールを除去することによ
り、N−メチルカプロラクタムの形成を防止できること
が示されている。さらに、より高いε−カプロラクタム
への収率が提示された条件で得られ、これは環化による
もの及び第1の環化の後の蒸留残渣に対して実施される
引き続く2回目の環化によるものを含むものである。
【0101】実施例XVI M5FV24.4重量%、NH330.2重量%、メタ
ノール6.8重量%及び水38.6重量%の組成を有す
る供給物を実施例Xに記載された2段階の還元的アミノ
化部位へ連続的に供給することにより、実施例Xを繰り
返した。流速は191.6g/hのM5FV(1.33
モル/h)に相当した。
【0102】CSTRから出るこの混合物を、0.11
MPaで連続的にフラッシュさせた。フラッシャーの前
に付加的な冷却を与えるために114g/hのH2Oを
連続的に供給した。生じた液体流中の生成物(約550
g/h)の組成は、メタノール31g/h、アンモニア
25g/h、H2O330g/h及び164g/hの生
成物(これは6ACAを14.2モル%、6ACAMを
39.9モル%、CAPを33.9モル%及びオリゴマ
ー12.0モル%を含有する)から構成されていた。
この混合物を、実施例XVに記載されている水蒸気スト
リッパー塔に連続的に供給した。この水蒸気ストリッパ
ー塔(底部の温度は約100℃に維持されている)に、
2O350g/hを供給する。742g/hの速度を
有する残留する水性底部流は、合計22.1重量%のε
−カプロラクタム及びε−カプロラクタム前駆物質
(1.33モル/h)を含有していた。
【0103】この混合物を、実施例XIVの最初に記載
されているように環化反応器に連続的に供給した。さら
に、85g/h(約0.715モル/h)の再循環蒸留
残渣(下記参照)及び314g/hのH2Oを環化反応
器に供給した。こうして、合計1141g/hの反応混
合物(21.8重量%の生成物)を環化反応器に供給し
た(249g/hのε−カプロラクタム及びε−カプロ
ラクタム前駆物質並びに892g/hのH2O)。
【0104】環化は、300℃、10MPa及び約30
分の滞留時間で実施した。冷却し、かつ放圧した後、環
化反応器の流出物を分析した。この混合物は、ε−カプ
ロラクタム70.5モル%、6ACA(M)10.8モ
ル%及びオリゴマー18.7モル%から構成されてい
た。
【0105】この環化混合物を、2個の連関する真空蒸
留カラムに連続的に供給した。第1のカラムにおいて溶
媒(水)を除去した。第2のカラムからは、ε−カプロ
ラクタムを150g/h(1.33モル/h)の速度で
回収した。
【0106】第2の蒸留における底部流として得られた
蒸留残渣(合計約0.715モル/hのε−カプロラク
タム及びε−カプロラクタム前駆物質を含有している)
を、85g/hの速度で環化反応器に連続的に循環させ
た(上記参照)。
【0107】このように、環化前にメタノールを除去す
る水蒸気ストリッパーを使用し、そしてε−カプロラク
タムの一部を回収した後に蒸留残渣を循環させることに
より、実質的に100%のカプロラクタム収率が連続的
還元アミノ化及び環化工程で得ることができた。
【0108】この結果は、連続方法が安定してから3時
間後に得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施する装置のフローシート。
図中、Aは工程(a)を実施するためのチューブ反応
器、Bは工程(b)を実施するための撹拌式タンク反応
器、Fはフラッシャー、Sは水蒸気ストリッパー、Cは
工程(c)を実施するためのチューブ反応器、D1,D
2はそれぞれ蒸留ユニット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウィム ブイース オランダ国 シネン ウォルフハーヘン 145 (72)発明者 ヘンリクス フランシスクス ウィルヘル ムス ウォルタース オランダ国 エフト オルムストラート 4

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンモニア及び水素の存在下における反
    応及びその際に生じた反応生成物(ε−カプロラクタム
    前駆物質)のε−カプロラクタムへの環化を水の存在下
    で実施する方法で、5−ホルミル吉草酸、エステル又は
    アミド(アルデヒド化合物)から出発してε−カプロラ
    クタムを製造する場合に、以下の工程: (a)非水素化条件で5−ホルミル吉草酸、エステル又
    はアミドをアンモニア及び水と接触させる、 (b)水素化条件下でアンモニアの存在下に工程(a)
    で得られた混合物を水素と接触させ、その際に水含量は
    10重量%以上とする、 (c)工程(b)の反応生成物をε−カプロラクタムに
    変換させるために工程(b)で得られた混合物を200
    から350℃の温度で加熱することを実施することを特
    徴とする、ε−カプロラクタムの製法。
  2. 【請求項2】 工程(a)における温度を20〜100
    ℃とする、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 アンモニア:アルデヒド化合物又はアル
    デヒド化合物に反応生成物を加えたもののモル比が3:
    1〜25:1の間である、請求項1又は2のいずれか1
    項に記載の方法。
  4. 【請求項4】 工程(a)及び工程(b)のアルデヒド
    化合物及び/又はその生成物の含量が10〜35重量%
    である、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 工程(a)及び(b)の反応生成物中の
    水含量が15〜60重量%である、請求項1から4のい
    ずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 元素の周期律表の第8〜10群から選ば
    れた1種以上の金属を含む水素化触媒の存在下で、工程
    (b)を実施することにより工程(b)の水素化条件を
    達成する、請求項1から5のいずれか1項に記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 ルテニウムを含有する水素化条件触媒を
    使用する、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 工程(c)の温度は285〜310℃の
    間である、請求項1から7のいずれか1項に記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 出発物質は、次式 【化1】 [式中、R1は1〜20個の炭素原子のアルキル基であ
    る]で表わされる5−ホルミル吉草酸エステルである、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 工程(a)の出発混合物中にR1−O
    Hに従う相応するアルカノールが存在する、請求項9に
    記載の方法。
  11. 【請求項11】 工程(c)のアルカノールの含量が1
    重量%以下である、請求項9又は10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 ε−カプロラクタムを工程(c)で得
    られた混合物から分離し、そして未変換のε−カプロラ
    クタム前駆物質を含有する残留混合物を工程(c)に再
    循環させる、請求項1から11のいずれか1項に記載の
    方法。
  13. 【請求項13】 工程(c)のε−カプロラクタム及び
    ε−カプロラクタム前駆物質の含量が10〜35重量%
    である、請求項1から12のいずれか1項に記載の方
    法。
  14. 【請求項14】 ε−カプロラクタム及びε−カプロラ
    クタム前駆物質の含量は15重量%より多い、請求項1
    3に記載の方法。
  15. 【請求項15】 工程(c)のアンモニア濃度は5重量
    %より少ない、請求項1から14のいずれか1項に記載
    の方法。
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