JPH0823984B2 - テープカートリッジ - Google Patents

テープカートリッジ

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JPH0823984B2
JPH0823984B2 JP1215203A JP21520389A JPH0823984B2 JP H0823984 B2 JPH0823984 B2 JP H0823984B2 JP 1215203 A JP1215203 A JP 1215203A JP 21520389 A JP21520389 A JP 21520389A JP H0823984 B2 JPH0823984 B2 JP H0823984B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、誤消去防止用の横スライド式の切換片を備
えているテープカートリッジに関する。
〔従来の技術〕 従来の誤消去防止手段としては、本体ケースの外側壁
に設けた爪片を折り取る爪除去方式と、スライド自在な
切換片で検出用口を開閉する切換方式とがある。例え
ば、実開昭63−47483号公報には、切換方式の誤消去防
止手段が開示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
切換方式の誤消去防止手段は、切換片を切り換え操作
することによって、何度でも信号の記録を禁止しあるい
は許可できる利点を持つ。そのため、爪除去方式の誤消
去防止手段を備えているテープカートリッジでも、徐々
に切換方式に代わりつつある。
小型のVHS−C型のテープカートリッジにおいても切
換方式の誤消去防止手段の採用が検討されている。その
場合に、従来品との互換性を維持するためには、爪片の
配設位置に切換片を設ける必要がある。しかも、爪片の
ケース内方に区画された凹所内に切換片を設けざるを得
ない。こうした位置および大きさの制約に加えて、VHS
−C型のテープカートリッジでは、さらに構造的な制約
が加わる。
すなわちVHS−C型のテープカートリッジでは、第10
図に示すように、本体ケース33の後壁34に識別あるいは
位置決め用の切次35・36が既に設けられているが、爪片
37の上方の壁部分38を利用して、これにテープ性状やレ
コーディングモード等を識別するための検出孔を将来的
に設けることが検討されている。そのため、前記壁部分
38を利用して切換片を外倒れ不能に支持することができ
ない。つまり、切り換え片をスライド切換自在に支持す
るについて、従来の誤消去防止手段と同様の支持構造を
採用できない点に、技術的な障害があった。
本発明の目的は、かかる制約や障害を克服し、従来品
との互換性を有し、かつ使用性にも優れたスライド切換
式の誤消去防止手段を備えたテープカートリッジを得る
にある。
本発明の他の目的は、組立性を確保した切換式の誤消
去防止手段を有するテープカートリッジを得るにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明では、上下ケース1a・1bを蓋合わせ状に結合し
てなる本体ケース1の後壁10に記録の可否を判定する検
出開口11を有し、この検出開口11に切換片12をスライド
操作可能に組み込んだテープカートリッジにおいて、切
換片12は、デッキ側の検知片Pが検出開口11内に進入す
ることを阻止する主壁14と、検出開口11の底壁面16に受
け止め支持されるベース壁15とを有すること、下ケース
1bと切換片12との間にスライド案内手段18を有するこ
と、このスライド案内手段18は、前記切換片12を検知片
Pの進入を阻止する記録許可姿勢と、検知片Pの進入を
許す記録阻止姿勢とにわたって横方向にのみスライド自
在に支持するものであること、上ケース1aの内面から規
制壁21を下向きに突設してあること、この規制壁21がベ
ース壁15の上面に接当作用して切換片12の外倒れを規制
していることを要件とする。
更に具体的な実施に際しては、検出開口11に臨む上ケ
ース1aと切換片12との間に、位置保持手段22を設けてお
けば、これで切換片12を記録阻止姿勢と記録許可姿勢の
各位置に確実に位置決め保持できる。
〔作用〕
スライド案内手段18は切換片12を横方向にのみスライ
ド自在に案内支持し、切換片12が開口外面側に向かって
平行移動状に抜け落ちることを阻止する。規制壁21はベ
ース壁15の上面に接当作用して、前記案内手段18の係合
状態を維持し、同時に切換片12の外倒れを阻止する。従
って、検出開口11に臨む上ケース1aの後壁部分を利用す
ることなく切換片12をスライド切り換え可能に装着でき
る。
〔第1実施例〕 第1図ないし第7図は本発明に係るテープカートリッ
ジの第1実施例としてVHS−C型が挙げられている。
第7図において、符号1は上ケース1aと下ケース1bを
蓋合わせ状に結合してなる本体ケース1である。この本
体ケース1の内部左右に、繰出用のテープリール2と巻
取用のテープリール3を配置してあり、繰出用のテープ
リール2から導出されたテープ4は、ケース前端の左右
に設けたガイドローラ5・5を介して巻取用のテープリ
ール3に巻き取られる。両ガイドローラ5・5間にテー
プローディング用のポケット6を凹設してあり、このポ
ケット6を横断するテープ4の前方外側が本体ケース1
に付設の前蓋7で不使用時に覆われている。
本体ケース1の後方左隅のデッドスペースを利用し
て、切換式の誤消去防止手段9が設けられている。誤消
去防止手段9は、本体ケース1の後壁10に形成した検出
開口11に装着される切換片12を有し、該切換片12は記録
(録画)阻止姿勢と記録(録画)許可姿勢とにわたって
左右横方向にのみスライド操作できる。
検出開口11は上下ケース1a・1bの接合面より下方、即
ち下ケース1b側の後壁10に開口されており、従来のテー
プカートリッジにおける爪片の配設位置を含んで、この
配設位置より左側方に延長された横長四角形状に形成し
てある。検出開口11のケース内方には、後壁10に連続す
る区画壁13が設けられている。
第5図および第6図において、切換片12はプラスチッ
ク成形品であって、デッキの検知片Pが検出開口11内に
進入することを阻む主壁14と、検出開口11の底壁面16に
受け止め支持されるベース壁15とを一体に成形した断面
L字形状に形成されている。主壁14は、従来のテープカ
ートリッジにおける爪片よりひと回り大きな四角形に形
成する。ベース壁15は底壁面16の前後幅と同幅に形成
し、その後縁の左右両端は区画壁13の内面形状に対応し
て斜めにあるいは階段状に形成した。
切換片12を検出開口11に沿って左右横方向にのみスラ
イド自在に支持するために、切換片12と底壁16との間に
スライド案内手段18を有する。
このスライド案内手段18は、底壁面16の奥端に凹設し
たガイド溝19と、ベース壁15の下面内奥側に突設したス
ライド爪20とからなり、切換片12はこれが検出開口11の
右端側に位置する記録許可姿勢(第1図および第3図の
状態)と、検出開口11の左端側に位置する記録阻止姿勢
(第2図の状態)とにわたって左右横方向にスライド自
在に支持される。
第4図において切換片12は、主壁14を外面側にして検
出開口11に後側方から組み込み、この状態でスライド爪
20をガイド溝19に係合させる。これで、切換片12が開口
外面に向かって平行移動状に抜け落ちることは阻止され
るが、なお外倒れ状に抜け落ちるおそれがある。この外
倒れを阻止し、同時にスライド爪20の係合状態を維持す
るために規制壁21を有し、これでベース壁15の浮き上が
りを接当規制している。第5図に示すように、その規制
壁21は検出開口11に臨む上ケース1a側の後壁10の内面か
ら下向きに突設して形成され、切換片12のスライド位置
の如何に関わらず、ベース壁15の上面に接触ないし近接
対向状態で接当作用する。
切換片12を各切換位置に保持するために、検出開口11
に臨む上ケース1a側の後壁10の下端と切換片12との間に
位置保持手段22を有する。第3図および第4図におい
て、切換片12と上ケース1aとは、互い違い状に切欠かれ
た段部23・24を介して、それぞれの外表面が面一状にな
るよう接合しており、上ケース1a側の段部23に形成した
左右一組の係合凹部25と、切換片12側の段部24に形成し
た係合突起26とで前記位置保持手段22を構成している。
係合突起26は、切換片12が記録阻止姿勢と記録許可姿
勢に完全に切り換わった状態のとき、各係合凹部25と係
合して切換片12の自由な横移動を規制する。また、係合
突起26は切り換え途中状態において段部23と摺接する。
切換片12を記録阻止姿勢に切り換えた状態では、第2
図に示すごとくベース壁15が検出開口11の左側端面に先
当たりして、検出開口11の左側端面と主壁14との間に操
作用の隙間eを与えている。ところが、第1図に示すご
とく切換片12を録画許可姿勢に切り換えた状態では、主
壁14が検出開口11の右側端面に近接し、右側に十分な隙
間を得ることができない。そのため、第1図において主
壁14の右側縁前部に操作段部28を形成し、主壁14のスラ
イド操作の容易性を図っている。
第3図中の符号29は上下ケース1a・1bを仮止めするた
めの接合爪、30は該接合爪29が係合する係合孔である。
上記の構成によれば、上ケース1aから突設の規制壁21
で切換片12の外倒れを防止する。従って、たとえ検知開
口11に臨む上ケース1aの壁面に検出口や検出凹部が将来
的に形成された場合でも、切換片12を支障なく装備でき
る。
組立に際しては、切換片12をスライド爪20がガイド溝
19と係合する状態で検出開口11に組み込んだ後、従来と
同様に上ケース1aを下ケース1bに被せ付けて一体化する
だけで、規制壁21にて切換片12の組み込み状態を保持で
きる。
〔第2実施例〕 第8図はスライド案内手段を変更した本発明の第2実
施例を示す。
これでは、検出開口11の底壁面16に立設したガイドリ
ブ19aと、切換片12のベース壁15に形成したスライド溝2
0aとで左右横方向にのみ切換片12をスライド自在とする
スライド案内手段18を構成した。その他の構成は第1実
施例と実質的に同じである。
〔第3実施例〕 第9図はスライド案内手段18を変更した本発明の第3
実施例を示す。
これでは、検出開口11の底壁面16の開口縁に立設した
リブ19bと区画壁13をガイド部材として、これらでベー
ス壁15を前後に挟んでスライド案内手段18を構成した。
ベース壁15の内奥端には立壁31が上向きに突設されてお
り、この立壁31と主壁14との間の溝部に規制壁21が嵌ま
り込んでいる。これにおいても、その余の構成は第1実
施例と実質的に同じである。
〔別実施態様例〕
位置保持手段22は、ベース壁15と区画壁13との間、あ
るいは主壁14と規制壁21との間に設けることもでき、要
は相対移動する壁面間であればどこに配してもよい。
位置保持手段22は機械的に係合するものである必要は
なく、摺接面の摩擦力のみで位置保持するものであって
もよい。
〔発明の効果〕
本発明では、切換片12をスライド案内手段18で横方向
にのみスライド自在に支持し、更に上ケース1aの内面か
ら下向きに規制壁21を突設して、これら両部材18・21で
切換片12の組み込み姿勢を維持できるようにした。従っ
て、検出開口11に臨む上ケース1aの後壁部分を利用する
ことなく切換片12を装着できる。これにより従来品との
互換性を損なうことなく、使い勝手の良いスライド切換
式の切換片12を本体ケース1に装備できる。
切換片12と下ケース1bとの間にスライド案内手段18を
設け、しかも上ケース1b側に設けた規制壁21でベース壁
15を接当規制する支持構造としたので、従来例と同様に
上ケース1aを下ケース1bに被せ付けるだけで組み立てる
ことができ、テープカートリッジの組立性を確保して切
換片12を装備できる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第7図は本発明に係るテープカートリッジ
の第1実施例を示しており、 第1図は切換片を記録許可姿勢に切り換えた状態での横
断平面図、 第2図は切換片を記録阻止姿勢に切り換えた状態での横
断平面図、 第3図は第7図におけるA矢視図、 第4図は第3図におけるB−B線断面図、 第5図は要部の分解斜視図、 第6図は切換片を内面側から見た斜視図、 第7図は全体の内部平面図である。 第8図はスライド案内手段に関する本発明の第2実施例
を示す縦断側面図である。 第9図はスライド案内手段に関する本発明の第3実施例
を示す縦断側面図である。 第10図は従来のテープカートリッジを示す背面図であ
る。 1……本体ケース、1a……上ケース、1b……下ケース、
9……誤消去防止手段、10……本体ケースの後壁、11…
…検出開口、12……切換片、14……主壁、15……ベース
壁、16……検出開口の底壁面、18……スライド案内手
段、21……規制壁、22……位置保持手段。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上下ケース(1a)・(1b)を蓋合わせ状に
    結合してなる本体ケース(1)の後壁(10)に記録の可
    否を判定する検出開口(11)を有し、 この検出開口(11)に切換片(12)をスライド操作可能
    に組み込んだテープカートリッジにおいて、 切換片(12)は、デッキ側の検知片(P)が検出開口
    (11)内に進入することを阻止する主壁(14)と、検出
    開口(11)の底壁面(16)に受け止め支持されるベース
    壁(15)とを有し、 下ケース(1b)と切換片(12)との間にスライド案内手
    段(18)を有し、 このスライド案内手段(18)は、前記切換片(12)を検
    知片(P)の進入を阻止する記録許可姿勢と、検知片
    (P)の進入を許す記録阻止姿勢とにわたって横方向に
    のみスライド自在に支持するものであり、 上ケース(1a)の内面から規制壁(21)を下向きに突設
    してあり、 この規制壁(21)がベース壁(15)の上面に接当作用し
    て切換片(12)の外倒れを規制していることを特徴とす
    るテープカートリッジ。
  2. 【請求項2】検出開口(11)に臨む上ケース(1a)と切
    換片(12)との間に、切換片(12)を記録阻止姿勢と記
    録許可姿勢との各位置に保持する位置保持手段(22)が
    設けてある請求項1記載のテープカートリッジ。
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