JPH08239330A - α−オレフイン低重合体の製造方法 - Google Patents
α−オレフイン低重合体の製造方法Info
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- JPH08239330A JPH08239330A JP7068600A JP6860095A JPH08239330A JP H08239330 A JPH08239330 A JP H08239330A JP 7068600 A JP7068600 A JP 7068600A JP 6860095 A JP6860095 A JP 6860095A JP H08239330 A JPH08239330 A JP H08239330A
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- olefin
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】特定のクロム系触媒を使用したα−オレフイン
低重合体の製造方法であって、特に、エチレンから1−
ヘキセンを主体としたα−オレフイン低重合体を高収率
かつ高選択率で製造することが出来る工業的有利なα−
オレフイン低重合体の製造方法を提供する。 【構成】クロム系触媒として、少なくとも、クロム化合
物(a)、アミン、アミド及びイミドの群から選ばれる
1種以上の化合物(b)及びアルキルアルミニウム化合
物(c)の組み合わせから成る触媒系を使用し、反応系
内にアルキルアルミニウム化合物(c)に対して0.0
01〜1.5モル比の水分を存在させる。
低重合体の製造方法であって、特に、エチレンから1−
ヘキセンを主体としたα−オレフイン低重合体を高収率
かつ高選択率で製造することが出来る工業的有利なα−
オレフイン低重合体の製造方法を提供する。 【構成】クロム系触媒として、少なくとも、クロム化合
物(a)、アミン、アミド及びイミドの群から選ばれる
1種以上の化合物(b)及びアルキルアルミニウム化合
物(c)の組み合わせから成る触媒系を使用し、反応系
内にアルキルアルミニウム化合物(c)に対して0.0
01〜1.5モル比の水分を存在させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、α−オレフイン低重合
体の製造方法に関するものであり、詳しくは、特に、エ
チレンから1−ヘキセンを主体としたα−オレフイン低
重合体を高収率かつ高選択率で製造することが出来る工
業的有利なα−オレフイン低重合体の製造方法に関する
ものである。
体の製造方法に関するものであり、詳しくは、特に、エ
チレンから1−ヘキセンを主体としたα−オレフイン低
重合体を高収率かつ高選択率で製造することが出来る工
業的有利なα−オレフイン低重合体の製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、エチレン等のα−オレフイン
の低重合方法として、特定のクロム化合物と特定の有機
アルミニウム化合物の組み合せから成るクロム系触媒を
使用する方法が知られている。例えば、特公昭43−1
8707号公報には、クロムを含むVIA族の遷移金属
化合物とポリヒドロカルビルアルミニウムオキシドから
成る触媒系により、エチレンから1−ヘキセンを得る方
法が記載されている。
の低重合方法として、特定のクロム化合物と特定の有機
アルミニウム化合物の組み合せから成るクロム系触媒を
使用する方法が知られている。例えば、特公昭43−1
8707号公報には、クロムを含むVIA族の遷移金属
化合物とポリヒドロカルビルアルミニウムオキシドから
成る触媒系により、エチレンから1−ヘキセンを得る方
法が記載されている。
【0003】また、特開平3−128904号公報に
は、クロム−ピロリル結合を有するクロム含有化合物と
金属アルキル又はルイス酸とを予め反応させて得られた
触媒を使用してα−オレフインを三量化する方法が記載
されている。
は、クロム−ピロリル結合を有するクロム含有化合物と
金属アルキル又はルイス酸とを予め反応させて得られた
触媒を使用してα−オレフインを三量化する方法が記載
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の様な
クロム系触媒を使用した低重合反応の場合、反応溶媒な
どから反応系に導入される水分によって触媒活性が低下
する等の恐れがあるため、反応系に水分を同伴し易い反
応溶媒については、蒸留などの手段で予め除去する必要
があるとされている。一方、工業的規模の製造におい
て、プロセスの合理化は、建設費やユーティリティー等
の観点から重要である。従って、やみくもに反応溶媒な
どを精製することは、不必要な精製コストを招き工業的
に極めて不利である。
クロム系触媒を使用した低重合反応の場合、反応溶媒な
どから反応系に導入される水分によって触媒活性が低下
する等の恐れがあるため、反応系に水分を同伴し易い反
応溶媒については、蒸留などの手段で予め除去する必要
があるとされている。一方、工業的規模の製造におい
て、プロセスの合理化は、建設費やユーティリティー等
の観点から重要である。従って、やみくもに反応溶媒な
どを精製することは、不必要な精製コストを招き工業的
に極めて不利である。
【0005】本発明は、上記実情に鑑みなされたもので
あり、その目的は、特定のクロム系触媒を使用したα−
オレフイン低重合体の製造方法であって、特に、エチレ
ンから1−ヘキセンを主体としたα−オレフイン低重合
体を高収率かつ高選択率で製造することが出来る工業的
有利なα−オレフイン低重合体の製造方法を提供するこ
とにある。
あり、その目的は、特定のクロム系触媒を使用したα−
オレフイン低重合体の製造方法であって、特に、エチレ
ンから1−ヘキセンを主体としたα−オレフイン低重合
体を高収率かつ高選択率で製造することが出来る工業的
有利なα−オレフイン低重合体の製造方法を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、少なくと
も、クロム化合物(a)、アミン、アミド及びイミドの
群から選ばれる1種以上の化合物(b)及びアルキルア
ルミニウム化合物(c)の組み合わせから成る触媒系の
水分の影響について鋭意検討を重ねた結果、一定量の水
分は、何ら問題なく反応系に存在させることが出来ると
の知見を得た。
も、クロム化合物(a)、アミン、アミド及びイミドの
群から選ばれる1種以上の化合物(b)及びアルキルア
ルミニウム化合物(c)の組み合わせから成る触媒系の
水分の影響について鋭意検討を重ねた結果、一定量の水
分は、何ら問題なく反応系に存在させることが出来ると
の知見を得た。
【0007】本発明は、上記の知見に基づき達成された
ものであり、その要旨は、クロム系触媒を使用したα−
オレフイン低重合体の製造方法において、クロム系触媒
として、少なくとも、クロム化合物(a)、アミン、ア
ミド及びイミドの群から選ばれる1種以上の化合物
(b)及びアルキルアルミニウム化合物(c)の組み合
わせから成る触媒系を使用し、反応系内にアルキルアル
ミニウム化合物(c)に対して0.001〜1.5モル
比の水分を存在させることを特徴とするα−オレフイン
低重合体の製造方法に存する。
ものであり、その要旨は、クロム系触媒を使用したα−
オレフイン低重合体の製造方法において、クロム系触媒
として、少なくとも、クロム化合物(a)、アミン、ア
ミド及びイミドの群から選ばれる1種以上の化合物
(b)及びアルキルアルミニウム化合物(c)の組み合
わせから成る触媒系を使用し、反応系内にアルキルアル
ミニウム化合物(c)に対して0.001〜1.5モル
比の水分を存在させることを特徴とするα−オレフイン
低重合体の製造方法に存する。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいては、クロム系触媒として、少なくとも、クロム化
合物(a)、アミン、アミド及びイミドの群から選ばれ
る1種以上の化合物(b)及びアルキルアルミニウム化
合物(c)の組み合わせから成る触媒系を使用する。そ
して、好ましい態様として、クロム化合物(a)、アミ
ン、アミド及びイミドの群から選ばれる1種以上の化合
物(b)、アルキルアルミニウム化合物(c)及びハロ
ゲン含有化合物(d)の組み合わせから成る触媒系を使
用する。
おいては、クロム系触媒として、少なくとも、クロム化
合物(a)、アミン、アミド及びイミドの群から選ばれ
る1種以上の化合物(b)及びアルキルアルミニウム化
合物(c)の組み合わせから成る触媒系を使用する。そ
して、好ましい態様として、クロム化合物(a)、アミ
ン、アミド及びイミドの群から選ばれる1種以上の化合
物(b)、アルキルアルミニウム化合物(c)及びハロ
ゲン含有化合物(d)の組み合わせから成る触媒系を使
用する。
【0009】本発明で使用するクロム化合物は、一般式
CrXnで表される。但し、一般式中、Xは、任意の有
機基または無機の基もしくは陰性原子、nは1〜6の整
数を表し、そして、nが2以上の場合、Xは同一または
相互に異なっていてもよい。クロムの価数は0〜6価で
あり、上記の式中のnとしては2以上が好ましい。
CrXnで表される。但し、一般式中、Xは、任意の有
機基または無機の基もしくは陰性原子、nは1〜6の整
数を表し、そして、nが2以上の場合、Xは同一または
相互に異なっていてもよい。クロムの価数は0〜6価で
あり、上記の式中のnとしては2以上が好ましい。
【0010】有機基としては、炭素数が通常1〜30の
各種の基が挙げられる。具体的には、炭化水素基、カル
ボニル基、アルコキシ基、カルボキシル基、β−ジケト
ナート基、β−ケトカルボキシル基、β−ケトエステル
基およびアミド基などが例示れる。炭化水素基として
は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アル
キルアリール基、アラルキル基、シクロペンタジエニル
基など等が挙げられる。無機の基としては、硝酸基、硫
酸基などのクロム塩形成基が挙げられ、陰性原子として
は、酸素、ハロゲン等が挙げられる。
各種の基が挙げられる。具体的には、炭化水素基、カル
ボニル基、アルコキシ基、カルボキシル基、β−ジケト
ナート基、β−ケトカルボキシル基、β−ケトエステル
基およびアミド基などが例示れる。炭化水素基として
は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アル
キルアリール基、アラルキル基、シクロペンタジエニル
基など等が挙げられる。無機の基としては、硝酸基、硫
酸基などのクロム塩形成基が挙げられ、陰性原子として
は、酸素、ハロゲン等が挙げられる。
【0011】好ましいクロム化合物は、クロムのアルコ
キシ塩、カルボキシル塩、β−ジケトナート塩、β−ケ
トエステルのアニオンとの塩、または、クロムハロゲン
化物であり、具体的には、クロム(IV)tert−ブトキシ
ド、クロム(III) アセチルアセトナート、クロム(III)
トリフルオロアセチルアセトナート、クロム(III) ヘキ
サフルオロアセチルアセトナート、クロム(III)(2,
2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナー
ト)、Cr(PhCOCHCOPh)3(但し、ここでP
hはフェニル基を示す。)、クロム(II)アセテート、ク
ロム(III) アセテート、クロム(III) 2−エチルヘキサ
ノエート、クロム(III) ベンゾエート、クロム(III) ナ
フテネート、Cr(CH3 COCHCOOCH3)3 、塩
化第一クロム、塩化第二クロム、臭化第一クロム、臭化
第二クロム、ヨウ化第一クロム、ヨウ化第二クロム、フ
ッ化第一クロム、フッ化第二クロム等が挙げられる。
キシ塩、カルボキシル塩、β−ジケトナート塩、β−ケ
トエステルのアニオンとの塩、または、クロムハロゲン
化物であり、具体的には、クロム(IV)tert−ブトキシ
ド、クロム(III) アセチルアセトナート、クロム(III)
トリフルオロアセチルアセトナート、クロム(III) ヘキ
サフルオロアセチルアセトナート、クロム(III)(2,
2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナー
ト)、Cr(PhCOCHCOPh)3(但し、ここでP
hはフェニル基を示す。)、クロム(II)アセテート、ク
ロム(III) アセテート、クロム(III) 2−エチルヘキサ
ノエート、クロム(III) ベンゾエート、クロム(III) ナ
フテネート、Cr(CH3 COCHCOOCH3)3 、塩
化第一クロム、塩化第二クロム、臭化第一クロム、臭化
第二クロム、ヨウ化第一クロム、ヨウ化第二クロム、フ
ッ化第一クロム、フッ化第二クロム等が挙げられる。
【0012】また、上記のクロム化合物と電子供与体か
ら成る錯体も好適に使用することが出来る。電子供与体
としては、窒素、酸素、リン又は硫黄を含有する化合物
の中から選択される。
ら成る錯体も好適に使用することが出来る。電子供与体
としては、窒素、酸素、リン又は硫黄を含有する化合物
の中から選択される。
【0013】窒素含有化合物としては、ニトリル、アミ
ン、アミド等が挙げられ、具体的には、アセトニトリ
ル、ピリジン、ジメチルピリジン、ジメチルホルムアミ
ド、N−メチルホルムアミド、アニリン、ニトロベンゼ
ン、テトラメチルエチレンジアミン、ジエチルアミン、
イソプロピルアミン、ヘキサメチルジシラザン、ピロリ
ドン等が挙げられる。
ン、アミド等が挙げられ、具体的には、アセトニトリ
ル、ピリジン、ジメチルピリジン、ジメチルホルムアミ
ド、N−メチルホルムアミド、アニリン、ニトロベンゼ
ン、テトラメチルエチレンジアミン、ジエチルアミン、
イソプロピルアミン、ヘキサメチルジシラザン、ピロリ
ドン等が挙げられる。
【0014】酸素含有化合物としては、エステル、エー
テル、ケトン、アルコール、アルデヒド等が挙げられ、
具体的には、エチルアセテート、メチルアセテート、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジ
メトキシエタン、ジグライム、トリグライム、アセト
ン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、ア
セトアルデヒド等が挙げられる。
テル、ケトン、アルコール、アルデヒド等が挙げられ、
具体的には、エチルアセテート、メチルアセテート、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジ
メトキシエタン、ジグライム、トリグライム、アセト
ン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、ア
セトアルデヒド等が挙げられる。
【0015】リン含有化合物としては、ヘキサメチルフ
ォスフォルアミド、ヘキサメチルフォスフォラストリア
ミド、トリエチルフォスファイト、トリブチルフォスフ
ィンオキシド、トリエチルフォスフィン等が例示され
る。一方、硫黄含有化合物としては、二硫化炭素、ジメ
チルスルフォキシド、テトラメチレンスルフォン、チオ
フェン、ジメチルスルフィド等が例示される。
ォスフォルアミド、ヘキサメチルフォスフォラストリア
ミド、トリエチルフォスファイト、トリブチルフォスフ
ィンオキシド、トリエチルフォスフィン等が例示され
る。一方、硫黄含有化合物としては、二硫化炭素、ジメ
チルスルフォキシド、テトラメチレンスルフォン、チオ
フェン、ジメチルスルフィド等が例示される。
【0016】従って、クロム化合物と電子供与体から成
る錯体例としては、ハロゲン化クロムのエーテル錯体、
エステル錯体、ケトン錯体、アルデヒド錯体、アルコー
ル錯体、アミン錯体、ニトリル錯体、ホスフィン錯体、
チオエーテル錯体などが挙げられる。具体的には、Cr
Cl3 ・3THF、CrCl3 ・3dioxane、C
rCl3 ・(CH3 CO2 n−C4 H9 )、CrCl3
・(CH3 CO2 C2H5 )、CrCl3 ・3(i−C
3 H7 OH)、CrCl3 ・3[CH3 (CH2 )3 C
H(C2 H5 )CH2 OH]、CrCl3 ・3pyri
dine、CrCl3 ・2(i−C3 H7 NH2 )、
[CrCl3 ・3CH3 CN]・CH3 CN、CrCl
3 ・3PPh3 、CrCl2 ・2THF、CrCl2 ・
2pyridine、CrCl2 ・2[(C2 H5)2 N
H]、CrCl2 ・2CH3 CN、CrCl2 ・2[P
(CH3 )2 Ph]等が挙げられる。
る錯体例としては、ハロゲン化クロムのエーテル錯体、
エステル錯体、ケトン錯体、アルデヒド錯体、アルコー
ル錯体、アミン錯体、ニトリル錯体、ホスフィン錯体、
チオエーテル錯体などが挙げられる。具体的には、Cr
Cl3 ・3THF、CrCl3 ・3dioxane、C
rCl3 ・(CH3 CO2 n−C4 H9 )、CrCl3
・(CH3 CO2 C2H5 )、CrCl3 ・3(i−C
3 H7 OH)、CrCl3 ・3[CH3 (CH2 )3 C
H(C2 H5 )CH2 OH]、CrCl3 ・3pyri
dine、CrCl3 ・2(i−C3 H7 NH2 )、
[CrCl3 ・3CH3 CN]・CH3 CN、CrCl
3 ・3PPh3 、CrCl2 ・2THF、CrCl2 ・
2pyridine、CrCl2 ・2[(C2 H5)2 N
H]、CrCl2 ・2CH3 CN、CrCl2 ・2[P
(CH3 )2 Ph]等が挙げられる。
【0017】クロム化合物としては、炭化水素溶媒に可
溶な化合物が好ましく、クロムのβ−ジケトナート塩、
カルボン酸塩、β−ケトエステルのアニオンとの塩、β
−ケトカルボン酸塩、アミド錯体、カルボニル錯体、カ
ルベン錯体、各種シクロペンタジエニル錯体、アルキル
錯体、フェニル錯体などが挙げられる。クロムの各種カ
ルボニル錯体、カルベン錯体、シクロペンタジエニル錯
体、アルキル錯体、フェニル錯体としては、具体的に
は、Cr(CO)6 、(C6 H 6)Cr(CO)3 、
(CO)5 Cr(=CCH3 (OCH3 ))、(CO)
5 Cr(=CC6 H5 (OCH3 ))、CpCrCl2
(ここでCpはシクロペンタジエニル基を示す。)、(
Cp* CrClCH3)2 (ここでCp* はペンタメチル
シクロペンタジエニル基を示す。)、(CH3)2 CrC
l等が例示される。
溶な化合物が好ましく、クロムのβ−ジケトナート塩、
カルボン酸塩、β−ケトエステルのアニオンとの塩、β
−ケトカルボン酸塩、アミド錯体、カルボニル錯体、カ
ルベン錯体、各種シクロペンタジエニル錯体、アルキル
錯体、フェニル錯体などが挙げられる。クロムの各種カ
ルボニル錯体、カルベン錯体、シクロペンタジエニル錯
体、アルキル錯体、フェニル錯体としては、具体的に
は、Cr(CO)6 、(C6 H 6)Cr(CO)3 、
(CO)5 Cr(=CCH3 (OCH3 ))、(CO)
5 Cr(=CC6 H5 (OCH3 ))、CpCrCl2
(ここでCpはシクロペンタジエニル基を示す。)、(
Cp* CrClCH3)2 (ここでCp* はペンタメチル
シクロペンタジエニル基を示す。)、(CH3)2 CrC
l等が例示される。
【0018】クロム化合物は、無機酸化物などの担体に
担持して使用することも出来るが、担体に担持させず
に、他の触媒成分と組み合わせて使用するのが好まし
い。すなわち、本発明において、クロム系触媒は、後述
する特定の接触態様で使用されるが、斯かる態様によれ
ば、クロム化合物の担体への担持を行わなくとも高い触
媒活性が得られる。そして、クロム化合物を担体に担持
させずに使用する場合は、複雑な操作を伴う担体への担
持を省略でき、しかも、担体の使用による総触媒使用量
(担体と触媒成分の合計量)の増大と言う問題をも回避
することが出来る。
担持して使用することも出来るが、担体に担持させず
に、他の触媒成分と組み合わせて使用するのが好まし
い。すなわち、本発明において、クロム系触媒は、後述
する特定の接触態様で使用されるが、斯かる態様によれ
ば、クロム化合物の担体への担持を行わなくとも高い触
媒活性が得られる。そして、クロム化合物を担体に担持
させずに使用する場合は、複雑な操作を伴う担体への担
持を省略でき、しかも、担体の使用による総触媒使用量
(担体と触媒成分の合計量)の増大と言う問題をも回避
することが出来る。
【0019】本発明で使用するアミンは、1級または2
級のアミンである。1級アミンとしては、エチルアミ
ン、イソプロピルアミン、シクロヘキシルアミン、ベン
ジルアミン、アニリン、ナフチルアミン等が例示され、
2級アミンとしては、ジエチルアミン、ジイソプロピル
アミン、ジシクロヘキシルアミン、ジベンジルアミン、
ビス(トリメチルシリル)アミン、モルホリン、イミダ
ゾール、インドリン、インドール、ピロール、2,5−
ジメチルピロール、3,4−ジメチルピロール、3,4
−ジクロロピロール、2,3,4,5−テトラクロロピ
ロール、2−アシルピロール、ピラゾール、ピロリジン
等が例示される。
級のアミンである。1級アミンとしては、エチルアミ
ン、イソプロピルアミン、シクロヘキシルアミン、ベン
ジルアミン、アニリン、ナフチルアミン等が例示され、
2級アミンとしては、ジエチルアミン、ジイソプロピル
アミン、ジシクロヘキシルアミン、ジベンジルアミン、
ビス(トリメチルシリル)アミン、モルホリン、イミダ
ゾール、インドリン、インドール、ピロール、2,5−
ジメチルピロール、3,4−ジメチルピロール、3,4
−ジクロロピロール、2,3,4,5−テトラクロロピ
ロール、2−アシルピロール、ピラゾール、ピロリジン
等が例示される。
【0020】本発明で使用するアミドとしては、1級ま
たは2級のアミンから誘導される金属アミドが挙げら
れ、例えば、上記の1級または2級のアミンとIA族、
IIA族、IIIB族およびIVB族から選択される金
属との反応により得られるアミドが挙げられる。斯かる
金属アミドとしては、具体的には、リチウムアミド、ナ
トリウムエチルアミド、カルシウムジエチルアミド、リ
チウムジイソプロピルアミド、カリウムベンジルアミ
ド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、リチ
ウムインドリド、ナトリウムピロライド、リチウムピロ
ライド、カリウムピロライド、カリウムピロリジド、ア
ルミニウムジエチルピロライド、エチルアルミニウムジ
ピロライド、アルミニウムトリピロライド等が挙げられ
る。
たは2級のアミンから誘導される金属アミドが挙げら
れ、例えば、上記の1級または2級のアミンとIA族、
IIA族、IIIB族およびIVB族から選択される金
属との反応により得られるアミドが挙げられる。斯かる
金属アミドとしては、具体的には、リチウムアミド、ナ
トリウムエチルアミド、カルシウムジエチルアミド、リ
チウムジイソプロピルアミド、カリウムベンジルアミ
ド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、リチ
ウムインドリド、ナトリウムピロライド、リチウムピロ
ライド、カリウムピロライド、カリウムピロリジド、ア
ルミニウムジエチルピロライド、エチルアルミニウムジ
ピロライド、アルミニウムトリピロライド等が挙げられ
る。
【0021】本発明においては、上記の2級のアミン、
2級のアミンから誘導される金属アミド又はこれらの混
合物が好適に使用される。特には、2級のアミンとして
は、ピロール、2,5−ジメチルピロール、3,4−ジ
メチルピロール、3,4−ジクロロピロール、2,3,
4,5−テトラクロロピロール、2−アシルピロール、
2級のアミンから誘導される金属アミドとしては、アル
ミニウムピロライド、エチルアルミニウムジピロライ
ド、アルミニウムトリピロライド、ナトリウムピロライ
ド、リチウムピロライド、カリウムピロライドが好適で
ある。そして、ピロール誘導体の中、ピロール環に炭化
水素基を有する誘導体が特に好ましい。
2級のアミンから誘導される金属アミド又はこれらの混
合物が好適に使用される。特には、2級のアミンとして
は、ピロール、2,5−ジメチルピロール、3,4−ジ
メチルピロール、3,4−ジクロロピロール、2,3,
4,5−テトラクロロピロール、2−アシルピロール、
2級のアミンから誘導される金属アミドとしては、アル
ミニウムピロライド、エチルアルミニウムジピロライ
ド、アルミニウムトリピロライド、ナトリウムピロライ
ド、リチウムピロライド、カリウムピロライドが好適で
ある。そして、ピロール誘導体の中、ピロール環に炭化
水素基を有する誘導体が特に好ましい。
【0022】本発明で使用する前記以外のアミド又はイ
ミド化合物としては、下記一般式(1)〜(3)で表さ
れる化合物などが挙げられる。
ミド化合物としては、下記一般式(1)〜(3)で表さ
れる化合物などが挙げられる。
【0023】
【化1】
【0024】一般式(1)中、M1 は、水素原子または
周期律表のIA、IIA、 IIIB族から選ばれる金属元素
であり、R1 は、水素原子、炭素数1〜30のアルキル
基、アルケニル基、アラルキル基、置換基を有していて
もよいアリール基、または、ヘテロ元素を含んでいても
よいアリール基を表し、R2 は、水素原子、炭素数1〜
30のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、置換
基を有していてもよいアリール基、ヘテロ元素を含んで
いてもよいアリール基、または、アシル基C(=O)R
3 (R3 はR1 と同じ定義であり、R1 と異なっていて
もよい)を表し、R1 とR2 は環を形成してもよい。
周期律表のIA、IIA、 IIIB族から選ばれる金属元素
であり、R1 は、水素原子、炭素数1〜30のアルキル
基、アルケニル基、アラルキル基、置換基を有していて
もよいアリール基、または、ヘテロ元素を含んでいても
よいアリール基を表し、R2 は、水素原子、炭素数1〜
30のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、置換
基を有していてもよいアリール基、ヘテロ元素を含んで
いてもよいアリール基、または、アシル基C(=O)R
3 (R3 はR1 と同じ定義であり、R1 と異なっていて
もよい)を表し、R1 とR2 は環を形成してもよい。
【0025】一般式(2)中、M2 及びM3 は、水素原
子または周期律表のIA、IIA、 IIIB族から選ばれる
金属元素であり、R4 及びR 5は、水素原子、炭素数1
〜30のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、置
換基を有していてもよいアリール基、または、ヘテロ元
素を含んでいてもよいアリール基を表し、R4 とR 5は
環を形成していてもよく、Aは不飽和結合を含んでいて
もよいアルキレン基を表す。
子または周期律表のIA、IIA、 IIIB族から選ばれる
金属元素であり、R4 及びR 5は、水素原子、炭素数1
〜30のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、置
換基を有していてもよいアリール基、または、ヘテロ元
素を含んでいてもよいアリール基を表し、R4 とR 5は
環を形成していてもよく、Aは不飽和結合を含んでいて
もよいアルキレン基を表す。
【0026】一般式(3)中、M4 は、水素原子または
周期律表のIA、IIA、 IIIB族から選ばれる金属元素
であり、R6 は、水素原子、炭素数1〜30のアルキル
基、アルケニル基、アラルキル基、置換基を有していて
もよいアリール基、または、ヘテロ元素を含んでいても
よいアリール基を表し、R7 は、水素原子、炭素数1〜
30のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、置換
基を有していてもよいアリール基、ヘテロ元素を含んで
いてもよいアリール基、または、SO2 R8 基(R8 は
R6 と同じ定義であり、R6 と異なっていてもよい)を
表し、R6 とR7 は環を形成してもよい。
周期律表のIA、IIA、 IIIB族から選ばれる金属元素
であり、R6 は、水素原子、炭素数1〜30のアルキル
基、アルケニル基、アラルキル基、置換基を有していて
もよいアリール基、または、ヘテロ元素を含んでいても
よいアリール基を表し、R7 は、水素原子、炭素数1〜
30のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、置換
基を有していてもよいアリール基、ヘテロ元素を含んで
いてもよいアリール基、または、SO2 R8 基(R8 は
R6 と同じ定義であり、R6 と異なっていてもよい)を
表し、R6 とR7 は環を形成してもよい。
【0027】一般式(1)又は一般式(2)で表される
アミド類としては、例えば、アセトアミド、N−メチル
ヘキサンアミド、スクシンアミド、マレアミド、N−メ
チルベンズアミド、イミダゾール−2−カルボキソアミ
ド、ジ−2−テノイルアミン、β−ラクタム、δ−ラク
タム、ε−カプロラクタム、および、これらと周期律表
のIA、IIAまたは IIIB族の金属との塩が挙げられ。
イミド類としては、例えば、1,2−シクロヘキサンジ
カルボキシイミド、スクシンイミド、フタルイミド、マ
レイミド、2,4,6−ピペリジントリオン、ペルヒド
ロアゼシン−2,10−ジオン、および、これらと周期
律表のIA、IIAまたは IIIB族の金属との塩が挙げら
れる。
アミド類としては、例えば、アセトアミド、N−メチル
ヘキサンアミド、スクシンアミド、マレアミド、N−メ
チルベンズアミド、イミダゾール−2−カルボキソアミ
ド、ジ−2−テノイルアミン、β−ラクタム、δ−ラク
タム、ε−カプロラクタム、および、これらと周期律表
のIA、IIAまたは IIIB族の金属との塩が挙げられ。
イミド類としては、例えば、1,2−シクロヘキサンジ
カルボキシイミド、スクシンイミド、フタルイミド、マ
レイミド、2,4,6−ピペリジントリオン、ペルヒド
ロアゼシン−2,10−ジオン、および、これらと周期
律表のIA、IIAまたは IIIB族の金属との塩が挙げら
れる。
【0028】一般式(3)で示されるスルホンアミド類
およびスルホンイミド類としては、例えば、ベンゼンス
ルホンアミド、N−メチルメタンスルホンアミド、N−
メチルトリフルオロメチルスルホンアミド、および、こ
れらと周期律表のIA、IIAまたは IIIB族の金属との
塩が挙げられる。これらのアミド又はイミド化合物の
中、一般式(1)で表される化合物が好ましく、特に、
一般式(1)中のR2 がアシル基C(=O)R3 を表
し、R1 とR2 が環を形成しているイミド化合物が好ま
しい。
およびスルホンイミド類としては、例えば、ベンゼンス
ルホンアミド、N−メチルメタンスルホンアミド、N−
メチルトリフルオロメチルスルホンアミド、および、こ
れらと周期律表のIA、IIAまたは IIIB族の金属との
塩が挙げられる。これらのアミド又はイミド化合物の
中、一般式(1)で表される化合物が好ましく、特に、
一般式(1)中のR2 がアシル基C(=O)R3 を表
し、R1 とR2 が環を形成しているイミド化合物が好ま
しい。
【0029】本発明において、アルキルアルミニウム化
合物としては、下記一般式(4)で示されるアルキルア
ルミニウム化合物が好適に使用される。
合物としては、下記一般式(4)で示されるアルキルア
ルミニウム化合物が好適に使用される。
【0030】
【化2】 R1 m Al(OR2 )n Hp Xq ・・・(4)
【0031】一般式(4)中、R1 及びR2 は、炭素数
が通常1〜15、好ましくは1〜8の炭化水素基であっ
て互いに同一であっても異なっていてもよく、Xはハロ
ゲン原子を表し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、p
は0≦p<3、qは0≦q<3のそれぞれの数であっ
て、しかも、m+n+p+q=3である数を表す。
が通常1〜15、好ましくは1〜8の炭化水素基であっ
て互いに同一であっても異なっていてもよく、Xはハロ
ゲン原子を表し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、p
は0≦p<3、qは0≦q<3のそれぞれの数であっ
て、しかも、m+n+p+q=3である数を表す。
【0032】上記のアルキルアルミニウム化合物として
は、例えば、下記一般式(5) で示されるトリアルキル
アルミニウム化合物、一般式(6)で示されるハロゲン
化アルキルアルミニウム化合物、一般式(7)で示され
るアルコキシアルミニウム化合物、一般式(8)で水素
化アルキルアルミニウム化合物などが挙げられる。な
お、各式中のR1 、XおよびR2 の意義は前記と同じで
ある。
は、例えば、下記一般式(5) で示されるトリアルキル
アルミニウム化合物、一般式(6)で示されるハロゲン
化アルキルアルミニウム化合物、一般式(7)で示され
るアルコキシアルミニウム化合物、一般式(8)で水素
化アルキルアルミニウム化合物などが挙げられる。な
お、各式中のR1 、XおよびR2 の意義は前記と同じで
ある。
【0033】
【化3】 R1 3Al ・・・ (5) R1 m AlX3-m (mは1. 5≦m<3) ・・・ (6) R1 m Al(OR2 )3-m (mは0<m<3、好ましくは1. 5≦m<3) ・・・(7) R1 m AlH3-m ・・・(8) (mは0<m<3、好ましくは1. 5≦m<3)
【0034】上記のアルキルアルミニウム化合物の具体
例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジエチルアル
ミニウムモノクロリド、ジエチルアルミニウムエトキシ
ド、ジエチルアルミニウムヒドリド等が挙げられる。こ
れらの中、ポリマーの副生が少ないと言う点でトリアル
キルアルミニウムが特に好ましい。アルキルアルミニウ
ム化合物は、2種以上の混合物であってもよい。
例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジエチルアル
ミニウムモノクロリド、ジエチルアルミニウムエトキシ
ド、ジエチルアルミニウムヒドリド等が挙げられる。こ
れらの中、ポリマーの副生が少ないと言う点でトリアル
キルアルミニウムが特に好ましい。アルキルアルミニウ
ム化合物は、2種以上の混合物であってもよい。
【0035】本発明において、ハロゲン含有化合物とし
ては、周期律表のIIIA、IIIB、IVA、IV
B、VA、VB族の群から選ばれる元素を含むハロゲン
含有化合物が好適に使用される。そして、ハロゲンとし
ては、塩素または臭素が好ましい。
ては、周期律表のIIIA、IIIB、IVA、IV
B、VA、VB族の群から選ばれる元素を含むハロゲン
含有化合物が好適に使用される。そして、ハロゲンとし
ては、塩素または臭素が好ましい。
【0036】上記のハロゲン含有化合物の具体例として
は、塩化スカンジウム、塩化イットリウム、塩化ランタ
ン、四塩化チタン、四塩化ジルコニウム、四塩化ハフニ
ウム、三塩化ホウ素、塩化アルミニウム、ジエチルアル
ミニウムクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリ
ド、塩化ガリウム、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メ
チレン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラク
ロロエタン、ヘキサクロロベンゼン、1,3,5−トリ
クロロベンゼン、ヘキサクロロシクロヘキサン、トリチ
ルクロリド、四塩化シラン、トリメチルクロロシラン、
四塩化ゲルマニウム、四塩化スズ、トリブチルスズクロ
リド、三塩化リン、三塩化アンチモン、トリチルヘキサ
クロロアンチモネート、五塩化アンチモン、三塩化ビス
マス、三臭化ホウ素、三臭化アルミニウム、四臭化炭
素、ブロモホルム、ブロモベンゼン、ヨードメタン、四
臭化ケイ素、ヘキサフルオロベンゼン、フッ化アルミニ
ウム等が挙げられる。
は、塩化スカンジウム、塩化イットリウム、塩化ランタ
ン、四塩化チタン、四塩化ジルコニウム、四塩化ハフニ
ウム、三塩化ホウ素、塩化アルミニウム、ジエチルアル
ミニウムクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリ
ド、塩化ガリウム、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メ
チレン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラク
ロロエタン、ヘキサクロロベンゼン、1,3,5−トリ
クロロベンゼン、ヘキサクロロシクロヘキサン、トリチ
ルクロリド、四塩化シラン、トリメチルクロロシラン、
四塩化ゲルマニウム、四塩化スズ、トリブチルスズクロ
リド、三塩化リン、三塩化アンチモン、トリチルヘキサ
クロロアンチモネート、五塩化アンチモン、三塩化ビス
マス、三臭化ホウ素、三臭化アルミニウム、四臭化炭
素、ブロモホルム、ブロモベンゼン、ヨードメタン、四
臭化ケイ素、ヘキサフルオロベンゼン、フッ化アルミニ
ウム等が挙げられる。
【0037】上記のハロゲン含有化合物の中、ハロゲン
原子の数が多いものが好ましく、また、反応溶媒に可溶
の化合物が好ましい。特に好ましいハロゲン含有化合物
の例としては、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロエ
タン、テトラクロロエタン、四塩化チタン、四塩化ゲル
マニウム、四塩化スズ等が挙げられる。なお、ハロゲン
含有化合物は、2種以上の混合物として使用することも
出来る。
原子の数が多いものが好ましく、また、反応溶媒に可溶
の化合物が好ましい。特に好ましいハロゲン含有化合物
の例としては、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロエ
タン、テトラクロロエタン、四塩化チタン、四塩化ゲル
マニウム、四塩化スズ等が挙げられる。なお、ハロゲン
含有化合物は、2種以上の混合物として使用することも
出来る。
【0038】本発明においては、クロム化合物(a)と
アルキルアルミニウム化合物(c)とが予め接触しない
態様でα−オレフインとクロム系触媒とを接触させるの
が好ましい。斯かる特定の接触態様により、選択的に三
量化反応を行わせ、原料エチレンから1−ヘキセンを高
収率で得ることが出来る。
アルキルアルミニウム化合物(c)とが予め接触しない
態様でα−オレフインとクロム系触媒とを接触させるの
が好ましい。斯かる特定の接触態様により、選択的に三
量化反応を行わせ、原料エチレンから1−ヘキセンを高
収率で得ることが出来る。
【0039】上記の特定の接触態様は、具体的には、
(1)触媒成分(b)〜(d)を含む溶液中にα−オレ
フイン及び触媒成分(a)を導入する方法、(2)触媒
成分(a)、(b)及び(d)を含む溶液中にα−オレ
フイン及び触媒成分(c)を導入する方法、(3)触媒
成分(a)及び(d)を含む溶液中にα−オレフイン、
触媒成分(b)及び(c)を導入する方法、(4)触媒
成分(c)及び(d)を含む溶液中にα−オレフイン、
触媒成分(a)及び(b)を導入する方法、(5)触媒
成分(a)及び(b)を含む溶液中に、α−オレフイ
ン、触媒成分(c)及び(d)を導入する方法、(6)
触媒成分(b)及び(c)を含む溶液中にα−オレフイ
ン、触媒成分(a)及び(d)を導入する方法、(7)
触媒成分(c)を含む溶液中に、α−オレフイン、触媒
成分(a)、(b)及び(d)を導入する方法、(8)
触媒成分(a)を含む溶液中にα−オレフイン、触媒成
分(b)〜(d)を導入する方法、(9)α−オレフイ
ン及び各触媒成分(a)〜(d)をそれぞれ同時かつ独
立に反応系に導入する方法などによって行うことが出来
る。そして、上記の各溶液は、通常、反応溶媒を使用し
て調製される。
(1)触媒成分(b)〜(d)を含む溶液中にα−オレ
フイン及び触媒成分(a)を導入する方法、(2)触媒
成分(a)、(b)及び(d)を含む溶液中にα−オレ
フイン及び触媒成分(c)を導入する方法、(3)触媒
成分(a)及び(d)を含む溶液中にα−オレフイン、
触媒成分(b)及び(c)を導入する方法、(4)触媒
成分(c)及び(d)を含む溶液中にα−オレフイン、
触媒成分(a)及び(b)を導入する方法、(5)触媒
成分(a)及び(b)を含む溶液中に、α−オレフイ
ン、触媒成分(c)及び(d)を導入する方法、(6)
触媒成分(b)及び(c)を含む溶液中にα−オレフイ
ン、触媒成分(a)及び(d)を導入する方法、(7)
触媒成分(c)を含む溶液中に、α−オレフイン、触媒
成分(a)、(b)及び(d)を導入する方法、(8)
触媒成分(a)を含む溶液中にα−オレフイン、触媒成
分(b)〜(d)を導入する方法、(9)α−オレフイ
ン及び各触媒成分(a)〜(d)をそれぞれ同時かつ独
立に反応系に導入する方法などによって行うことが出来
る。そして、上記の各溶液は、通常、反応溶媒を使用し
て調製される。
【0040】なお、本発明において、「クロム化合物と
アルキルアルミニウム化合物とが予め接触しない態様」
とは、反応の開始時のみならず、その後の追加的なα−
オレフイン及び触媒成分の反応器への供給においても斯
かる態様が維持されることを意味する。しかし、上記の
特定の態様は、触媒の調製の際に要求される好ましい態
様であり、触媒が調製された後は無関係であり、従っ
て、反応系から回収された触媒は、上記の好ましい態様
に反することなくリサイクルすることが出来る。
アルキルアルミニウム化合物とが予め接触しない態様」
とは、反応の開始時のみならず、その後の追加的なα−
オレフイン及び触媒成分の反応器への供給においても斯
かる態様が維持されることを意味する。しかし、上記の
特定の態様は、触媒の調製の際に要求される好ましい態
様であり、触媒が調製された後は無関係であり、従っ
て、反応系から回収された触媒は、上記の好ましい態様
に反することなくリサイクルすることが出来る。
【0041】クロム化合物とアルキルアルミニウム化合
物とが予め接触する態様でクロム系触媒を使用した場合
にα−オレフインの低重合反応の活性が低くなる理由
は、未だ詳らかではないが、次の様に推定される。
物とが予め接触する態様でクロム系触媒を使用した場合
にα−オレフインの低重合反応の活性が低くなる理由
は、未だ詳らかではないが、次の様に推定される。
【0042】すなわち、クロム化合物とアルキルアルミ
ニウムを接触させた場合、クロム化合物に配位している
配位子とアルキルアルミニウム化合物中のアルキル基と
の間で配位子交換反応が進行すると考えられる。そし
て、斯かる反応によって生成するアルキル−クロム化合
物は、通常の方法で得られるアルキル−クロム化合物と
異なり、それ自身不安定である。そのため、アルキル−
クロム化合物の分解還元反応が優先して進行し、その結
果、α−オレフインの低重合反応に不適当な脱メタル化
が惹起され、α−オレフインの低重合反応の活性が低下
する。
ニウムを接触させた場合、クロム化合物に配位している
配位子とアルキルアルミニウム化合物中のアルキル基と
の間で配位子交換反応が進行すると考えられる。そし
て、斯かる反応によって生成するアルキル−クロム化合
物は、通常の方法で得られるアルキル−クロム化合物と
異なり、それ自身不安定である。そのため、アルキル−
クロム化合物の分解還元反応が優先して進行し、その結
果、α−オレフインの低重合反応に不適当な脱メタル化
が惹起され、α−オレフインの低重合反応の活性が低下
する。
【0043】本発明において、原料α−オレフインとし
ては、炭素数が2〜30の置換または非置換のα−オレ
フインが使用される。具体的には、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、3−メ
チル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げ
られる。特に、原料α−オレフインとしてエチレンが好
適であり、エチレンからその三量体である1−ヘキセン
を高収率かつ高選択率で得ることが出来る。
ては、炭素数が2〜30の置換または非置換のα−オレ
フインが使用される。具体的には、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、3−メ
チル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げ
られる。特に、原料α−オレフインとしてエチレンが好
適であり、エチレンからその三量体である1−ヘキセン
を高収率かつ高選択率で得ることが出来る。
【0044】本発明において、反応溶媒としては、ブタ
ン、ペンタン、3−メチルペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、2−メチルヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、
メチルシクロヘキサン、2,2,4−トリメチルペンタ
ン、デカリン等の炭素数1〜20の鎖状または脂環式の
飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチル
ベンゼン、メシチレン、テトラリン等の芳香族炭化水素
などが使用される。これらは、単独で使用する他、混合
溶媒として使用することも出来る。
ン、ペンタン、3−メチルペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、2−メチルヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、
メチルシクロヘキサン、2,2,4−トリメチルペンタ
ン、デカリン等の炭素数1〜20の鎖状または脂環式の
飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチル
ベンゼン、メシチレン、テトラリン等の芳香族炭化水素
などが使用される。これらは、単独で使用する他、混合
溶媒として使用することも出来る。
【0045】また、反応溶媒として、反応原料のα−オ
レフインそれ自体または主原料以外のα−オレフインを
使用することも出来る。反応溶媒用としては、炭素数が
4〜30のα−オレフインが使用されるが、常温で液状
のα−オレフインが特に好ましい。
レフインそれ自体または主原料以外のα−オレフインを
使用することも出来る。反応溶媒用としては、炭素数が
4〜30のα−オレフインが使用されるが、常温で液状
のα−オレフインが特に好ましい。
【0046】特に、反応溶媒としては、炭素数が4〜1
0の鎖状飽和炭化水素または脂環式飽和炭化水素が好ま
しい。これらの溶媒を使用することにより、ポリマーの
副生を抑制することが出来、更に、脂環式炭化水素を使
用した場合は、高い触媒活性が得られると言う利点があ
る。
0の鎖状飽和炭化水素または脂環式飽和炭化水素が好ま
しい。これらの溶媒を使用することにより、ポリマーの
副生を抑制することが出来、更に、脂環式炭化水素を使
用した場合は、高い触媒活性が得られると言う利点があ
る。
【0047】本発明において、クロム化合物の使用量
は、溶媒1リットル当たり、通常1.0×10-7〜0.
5mol、好ましくは1.0×10-6〜0.2mol、
更に好ましくは1.0×10-5〜0.05molの範囲
とされる。一方、アルキルアルミニウム化合物の使用量
は、クロム化合物1mol当たり、通常50mmol以
上であるが、触媒活性および三量体の選択率の観点か
ら、0.1mol以上とするのがよい。そして、上限
は、通常1.0×104 molである。また、アミン、
アミド又はイミドの各使用量は、クロム化合物1mol
当たり、通常0.001mol以上であり、好ましくは
0.005〜1000mol、更に好ましくは0.01
〜100molの範囲とされる。また、ハロゲン含有化
合物の使用量は、アミン、アミド又はイミドの使用量と
同一の範囲とされる。
は、溶媒1リットル当たり、通常1.0×10-7〜0.
5mol、好ましくは1.0×10-6〜0.2mol、
更に好ましくは1.0×10-5〜0.05molの範囲
とされる。一方、アルキルアルミニウム化合物の使用量
は、クロム化合物1mol当たり、通常50mmol以
上であるが、触媒活性および三量体の選択率の観点か
ら、0.1mol以上とするのがよい。そして、上限
は、通常1.0×104 molである。また、アミン、
アミド又はイミドの各使用量は、クロム化合物1mol
当たり、通常0.001mol以上であり、好ましくは
0.005〜1000mol、更に好ましくは0.01
〜100molの範囲とされる。また、ハロゲン含有化
合物の使用量は、アミン、アミド又はイミドの使用量と
同一の範囲とされる。
【0048】本発明においては、クロム化合物(a)、
アミン、アミド及びイミドの群から選ばれる1種以上の
化合物(b)、アルキルアルミニウム化合物(c)及び
ハロゲン含有化合物(d)のモル比(a):(b):
(c):(d)は1:0.1〜10:1〜100:0.
1〜20が好ましく、1:1〜5:5〜50:1〜10
が特に好ましい。斯かる特定条件の結合により、α−オ
レフイン低重合体として、例えば、ヘキセンを90%以
上(全生成量に対する割合)の収率で製造することが出
来、しかも、ヘキセン中の1−ヘキセンの純度を99%
以上に高めることが出来る。
アミン、アミド及びイミドの群から選ばれる1種以上の
化合物(b)、アルキルアルミニウム化合物(c)及び
ハロゲン含有化合物(d)のモル比(a):(b):
(c):(d)は1:0.1〜10:1〜100:0.
1〜20が好ましく、1:1〜5:5〜50:1〜10
が特に好ましい。斯かる特定条件の結合により、α−オ
レフイン低重合体として、例えば、ヘキセンを90%以
上(全生成量に対する割合)の収率で製造することが出
来、しかも、ヘキセン中の1−ヘキセンの純度を99%
以上に高めることが出来る。
【0049】反応温度は、通常0〜250℃、好ましく
は0〜150℃、更に好ましくは20〜100℃であ
る。一方、反応圧力は、常圧ないし250kg/cm2
の範囲から選択し得るが、通常は、100kg/cm2
の圧力で十分である。そして、滞留時間は、通常1分か
ら20時間、好ましくは0.5〜6時間の範囲とされ
る。反応時に水素を共存させるならば、触媒活性および
三量体の選択率の向上が認められるので好ましい。ま
た、水素の共存により、副生するポリマーの性状が付着
性の少ない紛状となる効果も得られる。共存させる水素
の量は、水素分圧として、通常0.1〜100kg/c
m2 、好ましくは1.0〜80kg/cm2 の範囲とさ
れる。
は0〜150℃、更に好ましくは20〜100℃であ
る。一方、反応圧力は、常圧ないし250kg/cm2
の範囲から選択し得るが、通常は、100kg/cm2
の圧力で十分である。そして、滞留時間は、通常1分か
ら20時間、好ましくは0.5〜6時間の範囲とされ
る。反応時に水素を共存させるならば、触媒活性および
三量体の選択率の向上が認められるので好ましい。ま
た、水素の共存により、副生するポリマーの性状が付着
性の少ない紛状となる効果も得られる。共存させる水素
の量は、水素分圧として、通常0.1〜100kg/c
m2 、好ましくは1.0〜80kg/cm2 の範囲とさ
れる。
【0050】本発明の最大の特徴は、反応系内にアルキ
ルアルミニウム化合物(c)に対して0.001〜1.
5モル比の水分を存在させる点にある。すなわち、例え
ば、反応溶媒としてn−ヘプタンを使用した場合、その
通常精製品は、約100ppmの水分を含有しているこ
とがある。斯かる反応溶媒をそのまま使用した場合、触
媒成分のモル比などにも依存するが、反応溶媒から反応
系に同伴される水のアルキルアルミニウム化合物(c)
に対するモル比は1.5モルを超える結果となり、例え
ば、ポリエチレン等のポリマーが多量に副生して触媒反
応の選択率が著しく低下する。
ルアルミニウム化合物(c)に対して0.001〜1.
5モル比の水分を存在させる点にある。すなわち、例え
ば、反応溶媒としてn−ヘプタンを使用した場合、その
通常精製品は、約100ppmの水分を含有しているこ
とがある。斯かる反応溶媒をそのまま使用した場合、触
媒成分のモル比などにも依存するが、反応溶媒から反応
系に同伴される水のアルキルアルミニウム化合物(c)
に対するモル比は1.5モルを超える結果となり、例え
ば、ポリエチレン等のポリマーが多量に副生して触媒反
応の選択率が著しく低下する。
【0051】しかしながら、上記の様なn−ヘプタンに
ついてその水分含有量を5〜20ppmに減少させるこ
とは比較的容易である。例えば、蒸留塔によって水分を
除去する場合は比較的少ない段数の蒸留塔が使用可能で
ある。また、蒸留塔に比してユーティリティーの少ない
乾燥剤による処理法を採用することも出来る。従って、
反応系内にアルキルアルミニウム化合物(c)に対して
0.001〜1.5モル比の水分を存在させる本発明に
よれば、不必要な精製コストを削減出来るために工業的
に極めて有利である。
ついてその水分含有量を5〜20ppmに減少させるこ
とは比較的容易である。例えば、蒸留塔によって水分を
除去する場合は比較的少ない段数の蒸留塔が使用可能で
ある。また、蒸留塔に比してユーティリティーの少ない
乾燥剤による処理法を採用することも出来る。従って、
反応系内にアルキルアルミニウム化合物(c)に対して
0.001〜1.5モル比の水分を存在させる本発明に
よれば、不必要な精製コストを削減出来るために工業的
に極めて有利である。
【0052】本発明においては、反応系に供給される成
分を予め乾燥剤で処理することにより反応系に存在する
水の量を制御するのが好ましい。乾燥剤としては、例え
ば、モレキュラシーブ等が好適に使用される。また、反
応溶媒の場合は、触媒成分の1つであるアルキルアルミ
ニウムを乾燥剤の目的に使用することが出来る。この場
合、アルキルアルミニウムと水との反応によってアルミ
ノキサンが副生するため、アルキルアルミニウムの溶液
を触媒成分として使用するに先立ち、アルミノキサンを
濾過などの手段によって除去するのが好ましい。
分を予め乾燥剤で処理することにより反応系に存在する
水の量を制御するのが好ましい。乾燥剤としては、例え
ば、モレキュラシーブ等が好適に使用される。また、反
応溶媒の場合は、触媒成分の1つであるアルキルアルミ
ニウムを乾燥剤の目的に使用することが出来る。この場
合、アルキルアルミニウムと水との反応によってアルミ
ノキサンが副生するため、アルキルアルミニウムの溶液
を触媒成分として使用するに先立ち、アルミノキサンを
濾過などの手段によって除去するのが好ましい。
【0053】反応液中の副生ポリマーの分離除去は、公
知の固液分離装置を適宜使用して行われ、回収されたα
−オレフイン低重合体は、必要に応じて精製される。精
製には、通常、蒸留精製が採用され、目的とする成分を
高純度で回収することが出来る。本発明においては、特
に、エチレンから高純度の1−ヘキセンを工業的有利に
製造することが出来る。そして、公知の重合触媒を使用
した重合反応により、本発明の製造方法で得られた1−
ヘキセンから有用な樹脂であるL−LDPEを製造する
ことが出来る。
知の固液分離装置を適宜使用して行われ、回収されたα
−オレフイン低重合体は、必要に応じて精製される。精
製には、通常、蒸留精製が採用され、目的とする成分を
高純度で回収することが出来る。本発明においては、特
に、エチレンから高純度の1−ヘキセンを工業的有利に
製造することが出来る。そして、公知の重合触媒を使用
した重合反応により、本発明の製造方法で得られた1−
ヘキセンから有用な樹脂であるL−LDPEを製造する
ことが出来る。
【0054】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により更
に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限
り以下の実施例に限定されるものではない。
に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限
り以下の実施例に限定されるものではない。
【0055】実施例1 120℃の乾燥器で加熱乾燥した2Lのオートクレーブ
を熱時に組み立てた後、真空窒素置換した。このオート
クレーブには破裂板を備えた触媒成分フィード管を取り
付けておいた。n−ヘプタン( 730ml) 、2,5−
ジメチルピロール(0.140mmol)のn−ヘプタ
ン溶液、トリエチルアルミニウム(0.700mmo
l)のn−ヘプタン溶液、1,1,2,2−テトラクロ
ルエタン(39.4mg、0.235mmol)のn−
ヘプタン溶液をオートクレーブの胴側に仕込み、一方、
触媒成分フィード管にクロム(III) 2−エチルヘキサノ
エート(22.5mg、0.047mmol)のn−ヘ
プタン溶液を仕込んだ。n−ヘプタンの全体量は750
mlであった。なお、上記において使用したn−ヘプタ
ンは、水分含有量100ppmのn−ヘプタンをモレキ
ュラシーブを充填した乾燥塔に流通させて水分含有量が
5ppm(水/ALモル比0.25)になる様に乾燥し
て使用した。
を熱時に組み立てた後、真空窒素置換した。このオート
クレーブには破裂板を備えた触媒成分フィード管を取り
付けておいた。n−ヘプタン( 730ml) 、2,5−
ジメチルピロール(0.140mmol)のn−ヘプタ
ン溶液、トリエチルアルミニウム(0.700mmo
l)のn−ヘプタン溶液、1,1,2,2−テトラクロ
ルエタン(39.4mg、0.235mmol)のn−
ヘプタン溶液をオートクレーブの胴側に仕込み、一方、
触媒成分フィード管にクロム(III) 2−エチルヘキサノ
エート(22.5mg、0.047mmol)のn−ヘ
プタン溶液を仕込んだ。n−ヘプタンの全体量は750
mlであった。なお、上記において使用したn−ヘプタ
ンは、水分含有量100ppmのn−ヘプタンをモレキ
ュラシーブを充填した乾燥塔に流通させて水分含有量が
5ppm(水/ALモル比0.25)になる様に乾燥し
て使用した。
【0056】先ず、オートクレーブを80℃に加熱し、
次いで、モレキュラシーブを充填した乾燥塔を流通させ
たエチレンを触媒成分フィード管より導入した。エチレ
ン圧により破裂板が破裂し、クロム化合物がオートクレ
ーブ胴側に導入されてエチレンの低重合が開始された。
全圧が35Kg/cm2 Gとなる迄エチレンを導入し、
その後、全圧を35Kg/cm2 Gに、温度を80℃に
維持した。
次いで、モレキュラシーブを充填した乾燥塔を流通させ
たエチレンを触媒成分フィード管より導入した。エチレ
ン圧により破裂板が破裂し、クロム化合物がオートクレ
ーブ胴側に導入されてエチレンの低重合が開始された。
全圧が35Kg/cm2 Gとなる迄エチレンを導入し、
その後、全圧を35Kg/cm2 Gに、温度を80℃に
維持した。
【0057】1.0時間反応後、オートクレーブの圧力
を解除して脱ガスを行い、濾過機によって反応液中の副
生ポリマー(主としてポリエチレン)を分離除去してα
−オレフイン低重合体を回収した。ガスクロマトグラフ
によるα−オレフイン低重合体の組成分析の結果などを
表1に示した。
を解除して脱ガスを行い、濾過機によって反応液中の副
生ポリマー(主としてポリエチレン)を分離除去してα
−オレフイン低重合体を回収した。ガスクロマトグラフ
によるα−オレフイン低重合体の組成分析の結果などを
表1に示した。
【0058】実施例2 実施例1において、n−ヘプタンの乾燥塔における滞留
時間を短くし、水分含有量が20ppm(水/ALモル
比1.00)になる様に乾燥したn−ヘプタンを使用し
た以外は、実施例1と同様にしてα−オレフイン低重合
体を製造し、組成分析の結果などを表1に示した。
時間を短くし、水分含有量が20ppm(水/ALモル
比1.00)になる様に乾燥したn−ヘプタンを使用し
た以外は、実施例1と同様にしてα−オレフイン低重合
体を製造し、組成分析の結果などを表1に示した。
【0059】比較例1 実施例1において、n−ヘプタンの乾燥塔における滞留
時間を短くし、水分含有量が40ppm(水/ALモル
比2.00)になる様に乾燥したn−ヘプタンを使用し
た以外は、実施例1と同様にしてα−オレフイン低重合
体を製造し、組成分析の結果などを表2に示した。
時間を短くし、水分含有量が40ppm(水/ALモル
比2.00)になる様に乾燥したn−ヘプタンを使用し
た以外は、実施例1と同様にしてα−オレフイン低重合
体を製造し、組成分析の結果などを表2に示した。
【0060】比較例2 実施例1において、水分含有量100ppm(水/AL
モル比4.00)のn−ヘプタンを使用した以外は、実
施例1と同様にしてα−オレフイン低重合体を製造し、
組成分析の結果などを表2に示した。
モル比4.00)のn−ヘプタンを使用した以外は、実
施例1と同様にしてα−オレフイン低重合体を製造し、
組成分析の結果などを表2に示した。
【0061】各表中、溶媒種類の「HP」はn−ヘプタ
ン、Cr化合物種類のCr(2EHA)3 はクロム(III) 2−エ
チルヘキサノエート、ハロゲン化物種類のTCEは1,
1,2,2−テトラクロルエタンを表し、触媒活性の単
位はg−α−オレフイン/1g−クロム・Hrである。
ン、Cr化合物種類のCr(2EHA)3 はクロム(III) 2−エ
チルヘキサノエート、ハロゲン化物種類のTCEは1,
1,2,2−テトラクロルエタンを表し、触媒活性の単
位はg−α−オレフイン/1g−クロム・Hrである。
【0062】
【表1】 ──────────────────────────── 実施例 1 2 溶媒種類(量:ml) HP(750) HP(750) Cr化合物種類 Cr(2EHA)3 Cr(2EHA)3 Cr化合物量(mg) 22.5 22.5 Cr化合物(mmol)(a) 0.047 0.047 2,5-シ゛メチルヒ゜ロール(mmol)(b) 0.140 0.140 Et3Al(mmol)(c) 0.701 0.701 ハロケ゛ン 化物種類 TCE TCE ハロケ゛ン 化物(mmol)(d) 0.240 0.240 触媒成分モル比(a:b:c:d) 1:3:15:5 1:3:15:5 水/Al(モル比) 0.250 1.00 反応温度(℃) 80 80 エチレン圧(Kg/cm2G) 35 35 反応時間(Hr) 1.0 1.0 <生成物量(g) > 389.3 387.2 <組成分布(wt%) > C4 0.2 0.3 C6 全体 91.2 93.1 C6 中の1-hexene含量(wt%) 98.4 98.6 C8 0.6 0.5 C10-20 8.0 6.1 副生PE 0.02 0.03 <触媒活性> 166360 165452 ────────────────────────────
【0063】
【表2】 ──────────────────────────── 比較例 1 2 溶媒種類(量:ml) HP(750) HP(750) Cr化合物種類 Cr(2EHA)3 Cr(2EHA) Cr化合物量(mg) 22.5 22.5 Cr化合物(mmol)(a) 0.047 0.047 2,5-シ゛メチルヒ゜ロール(mmol)(b) 0.140 0.140 Et3Al(mmol)(c) 0.701 0.701 ハロケ゛ン 化物種類 TCE TCE ハロケ゛ン 化物(mmol)(d) 0.240 0.240 触媒成分モル比(a:b:c:d) 1:3:15:5 1:3:15:5 水/Al(モル比) 2.00 4.00 反応温度(℃) 80 80 エチレン圧(Kg/cm2G) 35 35 反応時間(Hr) 1.0 1.0 <生成物量(g) > 302.0 90.1 <組成分布(wt%) > C4 0.4 0.8 C6 全体 91.7 84.7 C6 中の1-hexene含量(wt% 98.6 98.8 C8 0.5 0.5 C10-20 5.9 2.9 副生PE 1.37 11.1 <触媒活性> 129055 38494 ────────────────────────────
【0064】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、特定のク
ロム系触媒を使用したα−オレフイン低重合体の製造方
法であって、特に、エチレンから1−ヘキセンを主体と
したα−オレフイン低重合体を高収率かつ高選択率で製
造することが出来る工業的有利なα−オレフイン低重合
体の製造方法が提供される。
ロム系触媒を使用したα−オレフイン低重合体の製造方
法であって、特に、エチレンから1−ヘキセンを主体と
したα−オレフイン低重合体を高収率かつ高選択率で製
造することが出来る工業的有利なα−オレフイン低重合
体の製造方法が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 難波 美明 岡山県倉敷市潮通三丁目10番地 三菱化学 株式会社水島開発研究所内 (72)発明者 岡野 丈志 岡山県倉敷市潮通三丁目10番地 三菱化学 株式会社水島開発研究所内
Claims (8)
- 【請求項1】 クロム系触媒を使用したα−オレフイン
低重合体の製造方法において、クロム系触媒として、少
なくとも、クロム化合物(a)、アミン、アミド及びイ
ミドの群から選ばれる1種以上の化合物(b)及びアル
キルアルミニウム化合物(c)の組み合わせから成る触
媒系を使用し、反応系内にアルキルアルミニウム化合物
(c)に対して0.001〜1.5モル比の水分を存在
させることを特徴とするα−オレフイン低重合体の製造
方法。 - 【請求項2】 クロム系触媒が、クロム化合物(a)、
アミン、アミド及びイミドの群から選ばれる1種以上の
化合物(b)、アルキルアルミニウム化合物(c)及び
ハロゲン含有化合物(d)の組み合わせから成る請求項
1に記載のα−オレフイン低重合体の製造方法。 - 【請求項3】 触媒成分のモル比(a):(b):
(c)が、1:0.1〜10:1〜100である請求項
1に記載のα−オレフイン低重合体の製造方法。 - 【請求項4】 触媒成分のモル比(a):(b):
(c):(d)が、1:0.1〜10:1〜100:
0.1〜20である請求項2に記載のα−オレフイン低
重合体の製造方法。 - 【請求項5】 クロム化合物(a)とアルキルアルミニ
ウム化合物(c)とが予め接触しない態様でα−オレフ
インとクロム系触媒とを接触させてα−オレフインの低
重合を行う請求項1〜4の何れかに記載のα−オレフイ
ン低重合体の製造方法。 - 【請求項6】 反応系に供給される成分を予め乾燥剤で
処理することにより反応系に存在する水の量を制御する
請求項1〜5の何れかに記載のα−オレフイン低重合体
の製造方法。 - 【請求項7】 反応系に供給される溶媒を予めアルキル
アルミニウム乾燥剤で処理することにより反応系に存在
する水の量を制御する請求項1〜6の何れかに記載のα
−オレフイン低重合体の製造方法。 - 【請求項8】 反応系に供給される溶媒を予めアルキル
アルミニウム乾燥剤で処理した後に副生するアルミノキ
サンを除去する請求項7に記載のα−オレフイン低重合
体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7068600A JPH08239330A (ja) | 1995-03-02 | 1995-03-02 | α−オレフイン低重合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7068600A JPH08239330A (ja) | 1995-03-02 | 1995-03-02 | α−オレフイン低重合体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08239330A true JPH08239330A (ja) | 1996-09-17 |
Family
ID=13378453
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7068600A Pending JPH08239330A (ja) | 1995-03-02 | 1995-03-02 | α−オレフイン低重合体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08239330A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998007762A1 (fr) * | 1996-08-21 | 1998-02-26 | Japan Polyolefins Co., Ltd. | Procede de preparation de polymere ethylenique |
WO2011118533A1 (ja) * | 2010-03-26 | 2011-09-29 | 三菱化学株式会社 | α-オレフィン低重合体の製造方法 |
US8344198B2 (en) | 2003-03-14 | 2013-01-01 | Chevron Phillips Chemical Company Lp | Process to decrease or eliminate corrosion from the decomposition of halide containing olefin catalysts |
CN115501913A (zh) * | 2022-09-22 | 2022-12-23 | 中化泉州石化有限公司 | 一种含刚性结构化合物的催化剂及其在乙烯齐聚中的应用 |
CN114618588B (zh) * | 2020-12-08 | 2024-05-28 | 中国石油天然气股份有限公司 | 一种用于乙烯齐聚的催化剂体系及齐聚方法 |
-
1995
- 1995-03-02 JP JP7068600A patent/JPH08239330A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998007762A1 (fr) * | 1996-08-21 | 1998-02-26 | Japan Polyolefins Co., Ltd. | Procede de preparation de polymere ethylenique |
US8344198B2 (en) | 2003-03-14 | 2013-01-01 | Chevron Phillips Chemical Company Lp | Process to decrease or eliminate corrosion from the decomposition of halide containing olefin catalysts |
WO2011118533A1 (ja) * | 2010-03-26 | 2011-09-29 | 三菱化学株式会社 | α-オレフィン低重合体の製造方法 |
JP2011219474A (ja) * | 2010-03-26 | 2011-11-04 | Mitsubishi Chemicals Corp | α−オレフィン低重合体の製造方法 |
CN114618588B (zh) * | 2020-12-08 | 2024-05-28 | 中国石油天然气股份有限公司 | 一种用于乙烯齐聚的催化剂体系及齐聚方法 |
CN115501913A (zh) * | 2022-09-22 | 2022-12-23 | 中化泉州石化有限公司 | 一种含刚性结构化合物的催化剂及其在乙烯齐聚中的应用 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040326 |