JP3516708B2 - α−オレフイン低重合体の製造方法 - Google Patents
α−オレフイン低重合体の製造方法Info
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
Description
体の製造方法に関するものであり、詳しくは、副生ポリ
マーの分離を容易に行い得る様に改良されたα−オレフ
イン低重合体の製造方法に関するものである。
の低重合方法として、特定のクロム化合物と特定の有機
アルミニウム化合物の組み合せから成るクロム系触媒を
使用する方法が知られている。例えば、特公昭43−1
8707号公報には、一般式MXn で表され、クロムを
含むVIA族の遷移金属化合物(M)とポリヒドロカル
ビルアルミニウムオキシド(X)から成る触媒系によ
り、エチレンから1−ヘキセンを得る方法が記載されて
いる。
は、クロム−ピロリル結合を有するクロム含有化合物と
金属アルキル又はルイス酸とを予め反応させて得られた
触媒を使用してα−オレフインを三量化する方法が記載
されている。
によっても、ポリマーの副生は避けられず、反応液から
副生ポリマーを分離する必要があるが、副生ポリマーの
分離操作の容易性は、その形状に大きく依存し、また、
使用する固液分離装置の構造によっても異なる。
あり、その目的は、特に、副生ポリマーの分離を容易に
行い得る様に改良されたα−オレフイン低重合体の工業
的有利な製造方法を提供することにある。
的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、反応液中の副生
ポリマーの形状を特定のものとし、そして、特定構造の
固液分離装置を使用することにより、上記の目的を容易
に達成し得るとの知見を得た。
のであり、その要旨は、クロム系触媒を使用したα−オ
レフイン低重合体の製造方法において、クロム系触媒の
存在下、溶媒中でα−オレフインの低重合を行い、顆粒
状の副生ポリマーを含有する反応液を得、得られた反応
液を、遠心分離によって固形分を分離しつつ分離された
固形分を回転スクリューで系外に排出する構造の固液分
離装置に供給して反応液中の顆粒状副生ポリマーを分離
することを特徴とするα−オレフイン低重合体の製造方
法に存する。
おいて、クロム系触媒としては、特に制限されないが、
高収率かつ高選択率でα−オレフイン低重合体を製造す
るため、少なくとも、クロム化合物とアミン又は金属ア
ミドとアルキルアルミニウム化合物の組み合わせから成
る触媒系を使用するのが好ましい。また、斯かる触媒系
においては、後述の様に、クロム化合物とアルキルアル
ミニウム化合物とが予め接触しない態様でα−オレフイ
ンとクロム系触媒とを接触させるのが特に好ましい。
CrXnで表される。但し、一般式中、Xは、任意の有
機基または無機の基もしくは陰性原子、nは1〜6の整
数を表し、そして、nが2以上の場合、Xは同一または
相互に異なっていてもよい。クロムの価数は0価ないし
6価であり、上記の式中のnとしては2以上が好まし
い。
各種の基が挙げられる。具体的には、炭化水素基、カル
ボニル基、アルコキシ基、カルボキシル基、β−ジケト
ナート基、β−ケトカルボキシル基、β−ケトエステル
基およびアミド基などが例示れる。炭化水素基として
は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アル
キルアリール基、アラルキル基など等が挙げられる。無
機の基としては、硝酸基、硫酸基などのクロム塩形成基
が挙げられ、陰性原子としては、酸素、ハロゲン等が挙
げられる。
キシ塩、カルボキシル塩、β−ジケトナート塩、β−ケ
トエステルのアニオンとの塩、または、クロムハロゲン
化物であり、具体的には、クロム(IV)tert−ブトキシ
ド、クロム(III) アセチルアセトナート、クロム(III)
トリフルオロアセチルアセトナート、クロム(III) ヘキ
サフルオロアセチルアセトナート、クロム(III)(2,
2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナー
ト)、Cr(PhCOCHCOPh)3(但し、ここでP
hはフェニル基を示す。)、クロム(II)アセテート、ク
ロム(III) アセテート、クロム(III) 2−エチルヘキサ
ノエート、クロム(III) ベンゾエート、クロム(III) ナ
フテネート、Cr(CH3 COCHCOOCH3)3 、塩
化第一クロム、塩化第二クロム、臭化第一クロム、臭化
第二クロム、ヨウ化第一クロム、ヨウ化第二クロム、フ
ッ化第一クロム、フッ化第二クロム等が挙げられる。
ら成る錯体も好適に使用することが出来る。電子供与体
としては、窒素、酸素、リン又は硫黄を含有する化合物
の中から選択される。
ン、アミド等が挙げられ、具体的には、アセトニトリ
ル、ピリジン、ジメチルピリジン、ジメチルホルムアミ
ド、N−メチルホルムアミド、アニリン、ニトロベンゼ
ン、テトラメチルエチレンジアミン、ジエチルアミン、
イソプロピルアミン、ヘキサメチルジシラザン、ピロリ
ドン等が挙げられる。
テル、ケトン、アルコール、アルデヒド等が挙げられ、
具体的には、エチルアセテート、メチルアセテート、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジ
メトキシエタン、ジグライム、トリグライム、アセト
ン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、ア
セトアルデヒド等が挙げられる。
ォスフォルアミド、ヘキサメチルフォスフォラストリア
ミド、トリエチルフォスファイト、トリブチルフォスフ
ィンオキシド、トリエチルフォスフィン等が例示され
る。一方、硫黄含有化合物としては、二硫化炭素、ジメ
チルスルフォキシド、テトラメチレンスルフォン、チオ
フェン、ジメチルスルフィド等が例示される。
る錯体例としては、ハロゲン化クロムのエーテル錯体、
エステル錯体、ケトン錯体、アルデヒド錯体、アルコー
ル錯体、アミン錯体、ニトリル錯体、ホスフィン錯体、
チオエーテル錯体などが挙げられる。具体的には、Cr
Cl3 ・3THF、CrCl3 ・3dioxane、C
rCl3 ・(CH3 CO2 n−C4 H9 )、CrCl3
・(CH3 CO2 C2H5 )、CrCl3 ・3(i−C
3 H7 OH)、CrCl3 ・3[CH3 (CH2 )3 C
H(C2 H5 )CH2 OH]、CrCl3 ・3pyri
dine、CrCl3 ・2(i−C3 H7 NH2 )、
[CrCl3 ・3CH3 CN]・CH3 CN、CrCl
3 ・3PPh3 、CrCl2 ・2THF、CrCl2 ・
2pyridine、CrCl2 ・2[(C2 H5)2 N
H]、CrCl2 ・2CH3 CN、CrCl2 ・2[P
(CH3 )2 Ph]等が挙げられる。
溶な化合物が好ましく、クロムのβ−ジケトナート塩、
カルボン酸塩、β−ケトエステルのアニオンとの塩、β
−ケトカルボン酸塩、アミド錯体、カルボニル錯体、カ
ルベン錯体、各種シクロペンタジエニル錯体、アルキル
錯体、フェニル錯体などが挙げられる。クロムの各種カ
ルボニル錯体、カルベン錯体、シクロペンタジエニル錯
体、アルキル錯体、フェニル錯体としては、具体的に
は、Cr(CO)6 、(C6 H 6)Cr(CO)3 、
(CO)5 Cr(=CCH3 (OCH3 ))、(CO)
5 Cr(=CC6 H5 (OCH3 ))、CpCrCl2
(ここでCpはシクロペンタジエニル基を示す。)、(
Cp* CrClCH3)2 (ここでCp* はペンタメチル
シクロペンタジエニル基を示す。)、(CH3)2 CrC
l等が例示される。
担持して使用することも出来るが、担体に担持させず
に、他の触媒成分と組み合わせて使用するのが好まし
い。すなわち、本発明の好ましい態様に従い、後述する
特定の接触態様でクロム系触媒を使用するならば、クロ
ム化合物の担体への担持を行わなくとも高い触媒活性が
得られる。そして、クロム化合物を担体に担持させずに
使用する場合は、複雑な操作を伴う担体への担持を省略
でき、しかも、担体の使用による総触媒使用量(担体と
触媒成分の合計量)の増大と言う問題をも回避すること
が出来る。
級のアミンである。1級アミンとしては、アンモニア、
エチルアミン、イソプロピルアミン、シクロヘキシルア
ミン、ベンジルアミン、アニリン、ナフチルアミン等が
例示され、2級アミンとしては、ジエチルアミン、ジイ
ソプロピルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジベンジ
ルアミン、ビス(トリメチルシリル)アミン、モルホリ
ン、イミダゾール、インドリン、インドール、ピロー
ル、2,5−ジメチルピロール、3,4−ジメチルピロ
ール、3,4−ジクロロピロール、2,3,4,5−テ
トラクロロピロール、2−アシルピロール、ピラゾー
ル、ピロリジン等が例示される。
は2級のアミンから誘導される金属アミドであり、具体
的には、1級または2級のアミンとIA族、IIA族、
IIIB族およびIVB族から選択される金属との反応
により得られるアミドである。斯かる金属アミドとして
は、具体的には、リチウムアミド、ナトリウムエチルア
ミド、カルシウムジエチルアミド、リチウムジイソプロ
ピルアミド、カリウムベンジルアミド、ナトリウムビス
(トリメチルシリル)アミド、リチウムインドリド、ナ
トリウムピロライド、リチウムピロライド、カリウムピ
ロライド、カリウムピロリジド、アルミニウムジエチル
ピロライド、エチルアルミニウムジピロライド、アルミ
ニウムトリピロライド等が挙げられる。
アミンから誘導される金属アミド又はこれらの混合物が
好適に使用される。特には、2級のアミンとしては、ピ
ロール、2,5−ジメチルピロール、3,4−ジメチル
ピロール、3,4−ジクロロピロール、2,3,4,5
−テトラクロロピロール、2−アシルピロール、2級の
アミンから誘導される金属アミドとしては、アルミニウ
ムピロライド、エチルアルミニウムジピロライド、アル
ミニウムトリピロライド、ナトリウムピロライド、リチ
ウムピロライド、カリウムピロライドが好適である。そ
して、ピロール誘導体の中、ピロール環に炭化水素基を
有する誘導体が特に好ましい。
合物としては、下記一般式(1)で示されるアルキルア
ルミニウム化合物が好適に使用される。
15、好ましくは1〜8の炭化水素基であって互いに同
一であっても異なっていてもよく、Xはハロゲン原子を
表し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<
3、qは0≦q<3のそれぞれの数であって、しかも、
m+n+p+q=3である数を表す。
は、例えば、下記一般式( 2) で示されるトリアルキル
アルミニウム化合物、一般式(3)で示されるハロゲン
化アルキルアルミニウム化合物、一般式(4)で示され
るアルコキシアルミニウム化合物、一般式(5)で水素
化アルキルアルミニウム化合物などが挙げられる。な
お、各式中のR1 、XおよびR2 の意義は前記と同じで
ある。
例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジエチルアル
ミニウムモノクロリド、ジエチルアルミニウムエトキシ
ド、ジエチルアルミニウムヒドリド等が挙げられる。こ
れらの中、ポリマーの副生が少ないと言う点でトリアル
キルアルミニウムが特に好ましい。
分から成る触媒系を使用し、溶媒中でα−オレフインの
低重合を行い、顆粒状の副生ポリマーを含有する反応液
を得る。
当たり、通常0.1×10-3〜5g、好ましくは1.0
×10-3〜2gの範囲とされる。一方、アルキルアルミ
ニウム化合物の使用量は、クロム化合物1g当たり、通
常0.1mmol以上であるが、触媒活性および三量体
の選択率の観点から、5mmol以上とするのがよい。
そして、上限は、通常50molである。また、アミン
又は金属アミドの使用量は、クロム化合物1g当たり、
通常0.001当量以上であり、好ましくは0.005
〜1000当量、更に好ましくは0.01〜100当量
の範囲とされる。
ルアルミニウム化合物とが予め接触しない態様でα−オ
レフインとクロム系触媒とを接触させることが好まし
い。斯かる接触態様によれば、選択的に三量化反応を行
わせ、原料エチレンから1−ヘキセンを高収率で得るこ
とが出来る。
「アミン又は金属アミド」についてアミンを以て表した
場合、(1)アミン及びアルキルアルミニウム化合物を
含む溶液中にα−オレフイン及びクロム化合物を導入す
る方法、(2)クロム化合物およびアミンを含む溶液中
にα−オレフイン及びアルキルアルミニウム化合物を導
入する方法、(3)クロム化合物を含む溶液中にα−オ
レフイン、アミン及びアルキルアルミニウム化合物を導
入する方法、(4)アルキルアルミニウム化合物を含む
溶液中にα−オレフイン、クロム化合物およびアミンを
導入する方法、(5)クロム化合物、アミン、アルキル
アルミニウム化合物およびα−オレフインをそれぞれ同
時かつ独立に反応器に導入する方法などによって行うこ
とが出来る。そして、上記の各溶液は、通常、反応溶媒
を使用して調製される。
ルキルアルミニウム化合物とが予め接触しない態様」と
は、反応の開始時のみならず、その後の追加的なα−オ
レフイン及び触媒成分の反応器への供給においても斯か
る態様が維持されることを意味する。
物とが予め接触する態様でクロム系触媒を使用した場合
にα−オレフインの低重合反応の活性が低くなる理由
は、未だ詳らかではないが、次の様に推定される。
ニウムを接触させた場合、クロム化合物に配位している
配位子とアルキルアルミニウム化合物中のアルキル基と
の間で配位子交換反応が進行すると考えられる。そし
て、斯かる反応によって生成するアルキル−クロム化合
物は、通常の方法で生成するアルキル−クロム化合物と
異なり、それ自身不安定である。そのため、アルキル−
クロム化合物の分解還元反応が優先して進行し、その結
果、α−オレフインの低重合反応に不適当な脱メタル化
が惹起され、α−オレフインの低重合反応の活性が低下
する。
ては、炭素数が2〜30の置換または非置換のα−オレ
フインが使用される。具体的には、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、3−メ
チル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げ
られる。特に、原料α−オレフインとしてエチレンが好
適であり、エチレンからその三量体である1−ヘキセン
を高収率かつ高選択率で得ることが出来る。
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキ
サン、メチルシクロヘキサン、デカリン等の直鎖状また
は脂環式の飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、エチルベンゼン、メシチレン、テトラリン等の芳香
族炭化水素、クロロホルム、四塩化炭素、塩化メチレ
ン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロ
エタン等の鎖状塩素化炭化水素、クロロベンゼン、ジク
ロロベンゼン等の塩素化芳香族炭化水素などが使用され
る。これらは、単独で使用する他、混合溶媒として使用
することも出来る。
鎖状飽和炭化水素または脂環式飽和炭化水素が好まし
い。これらの溶媒を使用することにより、ポリマーの副
生を抑制することが出来、更に、脂環式炭化水素を使用
した場合は、高い触媒活性が得られると言う利点があ
る。
ましい。反応溶媒として、炭素数が7以下の直鎖状飽和
炭化水素、具体的には、ヘキサン、ヘプタン等を使用
し、70℃以下の反応温度を採用するならば、反応液中
の副生ポリマーの形状が確実に顆粒状となるので好まし
い。一方、反応圧力は、10〜250kg/cm2 の範
囲から選択し得るが、通常は、100kg/cm2 の圧
力で十分である。そして、滞留時間は、通常1分から2
0時間、好ましくは0.5〜6時間の範囲とされる。ま
た、反応形式は、回分式、半回分式または連続式の何れ
であってもよく、反応時に水素を共存させるならば、触
媒活性および三量体の選択率の向上が認められので好ま
しい。
の分離除去は、遠心分離によって固形分を分離しつつ分
離された固形分を回転スクリューで系外に排出する構造
の固液分離装置を使用して行うことが重要である。すな
わち、顆粒状の副生ポリマーは、上記の特定構造の固液
分離装置の使用により、驚くほど容易に分離される。
それ自体公知である。例えば、巴工業株式会社製の「シ
ャープレス・スーパ・デカンタ」として市販されてい
る。また、石川島播磨工業株式会社からもスクリュー型
遠心分離機として各種のタイプのものが市販されてい
る。
持され、分離液および固形分の排出口を備え且つ円筒形
と円錐形を一体とした形状の外胴ボウルと、その内部に
同軸に配置され且つ周囲にスクリュー羽根と本体に複数
の液突出口を備えた内胴スクリューと、内胴スクリュー
の本体の液突出口を通して原液を供給するフイードパイ
プと、外胴ボウルと内胴スクリューとに同一方向で回転
差を与える回転機構(遊星歯車装置)と、分離液および
固形分の排出口を備え外胴ボウルを包囲するケーシング
とから主として構成される。そして、縦型および横型の
2つの種類がある。
回転させ、それより低い低速で内胴スクリューを回転さ
せることにより、フイードパイプから供給された原液を
遠心分離して外胴ボウルの壁面側に固形分を分離しつ
つ、分離された固形分を内胴スクリューのコンベヤ作用
によって系外に排出させる機能を発揮する。本発明にお
いて、上記の固液分離装置の運転条件は、特に制限され
ないが、通常、外胴ボウルは、2000〜6000rp
mの回転数、内胴スクリューは、外胴ボウルの回転数よ
り、500〜1000rpm程度低い回転数で運転され
る。
反応を加圧条件下に行った場合は、適当な圧力まで降圧
した後、副生ポリマーを溶融させることなく行われる。
そして、固液分離装置への供給に先立ち、反応液を攪拌
して副生ポリマーを分散させるならば、副生ポリマーの
粒径をコントロールすることが出来る。
を分離した反応液から溶媒を蒸留分離することにより回
収され、必要に応じて精製される。精製には、通常、蒸
留精製が採用され、目的とする成分を高純度で回収する
ことが出来る。本発明においては、特に、エチレンから
高純度の1−ヘキセンを工業的有利に製造することが出
来る。
に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限
り以下の実施例に限定されるものではない。
クレーブを熱時に組み立てた後、真空窒素置換した。こ
のオートクレーブには破裂板を備えた触媒フィード管を
備えた攪拌機を取り付けておいた。n−ヘプタン( 4.
90リットル)、ピロール(6.22mmol)のn−
ヘプタン溶液、トリエチルアルミニウム(40.00m
mol)のn−ヘプタン溶液をオートクレーブの胴側に
仕込み、一方、触媒フィード管にn−ヘプタンにて溶液
化したクロム(III) 2−エチルヘキサノエート(1.0
0g、2.10mmol)を仕込んだ。n−ヘプタンの
全体量は5リットルであった。
次いで、40℃でエチレンを触媒フィード管より導入し
た。エチレン圧により破裂板が破裂し、クロム化合物が
オートクレーブ胴側に導入されてエチレンの低重合が開
始された。全圧が35Kg/cm2 となる迄エチレンを
導入し、その後、全圧を35Kg/cm2 に、温度を4
0℃に維持した。1時間後、オートクレーブ中にエタノ
ールを圧入して反応を停止した。その結果、顆粒状の副
生ポリマーを含有する反応液が得られた。
行った後、得られた反応液を巴工業株式会社製の縦型
「シャープレス・スーパ・デカンタ」に供給して副生ポ
リマーの分離を行った。分離は、外胴ボウルの回転数4
000rpm、内胴スクリューの回転数3500rpm
の条件で行った。副生ポリマーは、パウダーの様な良好
に流動状態を呈して効率よく反応液から分離された。ガ
スクロマトグラフによるα−オレフイン低重合体の組成
分析の結果などを表1に示した。
2に示す様に変更した以外は、実施例1と同様に重合お
よび副生ポリマーの濾過操作を行った。α−オレフイン
低重合体の組成分析の結果などを表1〜2に示した。実
施例2〜3においては、顆粒状のポリマーが副生し、副
生ポリマーの分離は、実施例1と同様に良好であった。
比較例1〜4においては、フイルム状および紐状のポリ
マーが副生し、副生ポリマーの装置内への付着などのた
め、副生ポリマーの分離は実施例1ほど円滑に行えなか
った。
ン、「OCT」はn−オクタン、「OCTE」は1−オ
クテンを表し、触媒効率の単位は、g−α−オレフイン
/1g−クロム化合物、触媒活性の単位は、g−α−オ
レフイン/1g−クロム・Hrである。
生ポリマーの分離を容易に行い得る様に改良されたα−
オレフイン低重合体の工業的有利な製造方法が提供さ
れ、本発明の工業的価値は顕著である。
Claims (5)
- 【請求項1】 クロム系触媒を使用したα−オレフイン
低重合体の製造方法において、クロム系触媒の存在下、
溶媒中でα−オレフインの低重合を行い、顆粒状の副生
ポリマーを含有する反応液を得、得られた反応液を、遠
心分離によって固形分を分離しつつ分離された固形分を
回転スクリューで系外に排出する構造の固液分離装置に
供給して反応液中の顆粒状副生ポリマーを分離すること
を特徴とするα−オレフイン低重合体の製造方法。 - 【請求項2】 クロム系触媒として、少なくとも、クロ
ム化合物とアミン又は金属アミドとアルキルアルミニウ
ム化合物の組み合わせから成る触媒系を使用する請求項
1に記載のα−オレフイン低重合体の製造方法。 - 【請求項3】 クロム化合物とアルキルアルミニウム化
合物とが予め接触しない態様でα−オレフインとクロム
系触媒とを接触させる請求項2に記載のα−オレフイン
低重合体の製造方法。 - 【請求項4】 溶媒が炭素数7以下の直鎖状飽和炭化水
素または脂環式飽和炭化水素である請求項1〜3の何れ
かに記載のα−オレフイン低重合体の製造方法。 - 【請求項5】 反応温度が70℃以下である請求項1〜
4の何れかに記載のα−オレフイン低重合体の製造方
法。
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1993
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