JP3373639B2 - α−オレフイン低重合体の製造方法 - Google Patents
α−オレフイン低重合体の製造方法Info
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- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
- Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
Description
体の製造方法に関するものであり、詳しくは、特に、エ
チレンから1−ヘキセンを主体としたα−オレフイン低
重合体を高収率かつ高選択率で製造することが出来る工
業的有利なα−オレフイン低重合体の製造方法に関する
ものである。
の低重合方法として、特定のクロム化合物と特定の有機
アルミニウム化合物の組み合せから成るクロム系触媒を
使用する方法が知られている。例えば、特公昭43−1
8707号公報には、クロムを含むVIA族の遷移金属
化合物とポリヒドロカルビルアルミニウムオキシドから
成る触媒系により、エチレンから1−ヘキセンを得る方
法が記載されている。
は、クロム−ピロリル結合を有するクロム含有化合物と
金属アルキル又はルイス酸とを予め反応させて得られた
触媒を使用してα−オレフインを三量化する方法が記載
されている。
43−18707号公報に記載された方法では、1−ヘ
キセンと同時に副生するポリエチレンの量が多く、ポリ
エチレンの副生量を少なくした条件では、触媒活性が低
下するという問題がある。また、特開平3−12890
4号公報に記載された方法では、ポリエチレン等の副生
ポリマーは少ないが、触媒活性が十分でないという問題
がある。
記載の方法は、αーオレフィンの低重合プロセスの他
に、クロム−ピロリル結合を有するクロム含有化合物を
触媒として使用するため、クロム塩と金属ピロライドと
の反応工程および得られた上記クロム含有化合物の単離
工程を必要とし、操作が煩雑であるばかりか、全体の製
造プロセスに要する建設費が高いと言う欠点がある。更
に、クロム−ピロリル結合を有するクロム含有化合物
は、空気や湿度に対して極めて不安定な物質であるた
め、その取り扱いが容易ではないと言う欠点もある。
あり、その目的は、煩雑な操作なしで工業的有利に1−
ヘキセン等のα−オレフイン低重合体を高収率かつ高選
択率で製造することが出来るα−オレフイン低重合体の
製造方法を提供することにある。
的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、特定のクロム系
触媒を特定の接触態様で使用するならば、α−オレフィ
ンの低重合反応、特に、エチレンの三量化を主体とする
低重合反応が高活性に進行して高純度の1−ヘキセンが
生成するとの知見を得た。
のであり、その要旨は、クロム系触媒を使用したα−オ
レフイン低重合体の製造方法において、クロム系触媒と
して、少なくとも、クロム化合物とアミン又は金属アミ
ドとアルキルアルミニウム化合物の組み合わせから成る
触媒系を使用し、溶媒中、クロム化合物とアルキルアル
ミニウム化合物とが予め接触しない態様でα−オレフイ
ンとクロム系触媒とを接触させてα−オレフインの低重
合を行うことを特徴とするα−オレフイン低重合体の製
造方法に存する。
おいては、クロム系触媒として、少なくとも、クロム化
合物とアミン又は金属アミドとアルキルアルミニウム化
合物の組み合わせから成る触媒系を使用する。
CrXnで表される。但し、一般式中、Xは、任意の有
機基または無機の基もしくは陰性原子、nは1〜6の整
数を表し、そして、nが2以上の場合、Xは同一または
相互に異なっていてもよい。クロムの価数は0価ないし
6価であり、上記の式中のnとしては2以上が好まし
い。
各種の基が挙げられる。具体的には、炭化水素基、カル
ボニル基、アルコキシ基、カルボキシル基、β−ジケト
ナート基、β−ケトカルボキシル基、β−ケトエステル
基およびアミド基などが例示れる。炭化水素基として
は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アル
キルアリール基、アラルキル基、シクロペンタジエニル
基など等が挙げられる。無機の基としては、硝酸基、硫
酸基などのクロム塩形成基が挙げられ、陰性原子として
は、酸素、ハロゲン等が挙げられる。
キシ塩、カルボキシル塩、β−ジケトナート塩、β−ケ
トエステルのアニオンとの塩、または、クロムハロゲン
化物であり、具体的には、クロム(IV)tert−ブトキシ
ド、クロム(III) アセチルアセトナート、クロム(III)
トリフルオロアセチルアセトナート、クロム(III) ヘキ
サフルオロアセチルアセトナート、クロム(III)(2,
2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナー
ト)、Cr(PhCOCHCOPh)3(但し、ここでP
hはフェニル基を示す。)、クロム(II)アセテート、ク
ロム(III) アセテート、クロム(III) 2−エチルヘキサ
ノエート、クロム(III) ベンゾエート、クロム(III) ナ
フテネート、Cr(CH3 COCHCOOCH3)3 、塩
化第一クロム、塩化第二クロム、臭化第一クロム、臭化
第二クロム、ヨウ化第一クロム、ヨウ化第二クロム、フ
ッ化第一クロム、フッ化第二クロム等が挙げられる。
ら成る錯体も好適に使用することが出来る。電子供与体
としては、窒素、酸素、リン又は硫黄を含有する化合物
の中から選択される。
ン、アミド等が挙げられ、具体的には、アセトニトリ
ル、ピリジン、ジメチルピリジン、ジメチルホルムアミ
ド、N−メチルホルムアミド、アニリン、ニトロベンゼ
ン、テトラメチルエチレンジアミン、ジエチルアミン、
イソプロピルアミン、ヘキサメチルジシラザン、ピロリ
ドン等が挙げられる。
テル、ケトン、アルコール、アルデヒド等が挙げられ、
具体的には、エチルアセテート、メチルアセテート、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジ
メトキシエタン、ジグライム、トリグライム、アセト
ン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、ア
セトアルデヒド等が挙げられる。
ォスフォルアミド、ヘキサメチルフォスフォラストリア
ミド、トリエチルフォスファイト、トリブチルフォスフ
ィンオキシド、トリエチルフォスフィン等が例示され
る。一方、硫黄含有化合物としては、二硫化炭素、ジメ
チルスルフォキシド、テトラメチレンスルフォン、チオ
フェン、ジメチルスルフィド等が例示される。
る錯体例としては、ハロゲン化クロムのエーテル錯体、
エステル錯体、ケトン錯体、アルデヒド錯体、アルコー
ル錯体、アミン錯体、ニトリル錯体、ホスフィン錯体、
チオエーテル錯体などが挙げられる。具体的には、Cr
Cl3 ・3THF、CrCl3 ・3dioxane、C
rCl3 ・(CH3 CO2 n−C4 H9 )、CrCl3
・(CH3 CO2 C2H5 )、CrCl3 ・3(i−C
3 H7 OH)、CrCl3 ・3[CH3 (CH2 )3 C
H(C2 H5 )CH2 OH]、CrCl3 ・3pyri
dine、CrCl3 ・2(i−C3 H7 NH2 )、
[CrCl3 ・3CH3 CN]・CH3 CN、CrCl
3 ・3PPh3 、CrCl2 ・2THF、CrCl2 ・
2pyridine、CrCl2 ・2[(C2 H5)2 N
H]、CrCl2 ・2CH3 CN、CrCl2 ・2[P
(CH3 )2 Ph]等が挙げられる。
溶な化合物が好ましく、クロムのβ−ジケトナート塩、
カルボン酸塩、β−ケトエステルのアニオンとの塩、β
−ケトカルボン酸塩、アミド錯体、カルボニル錯体、カ
ルベン錯体、各種シクロペンタジエニル錯体、アルキル
錯体、フェニル錯体などが挙げられる。クロムの各種カ
ルボニル錯体、カルベン錯体、シクロペンタジエニル錯
体、アルキル錯体、フェニル錯体としては、具体的に
は、Cr(CO)6 、(C6 H 6)Cr(CO)3 、
(CO)5 Cr(=CCH3 (OCH3 ))、(CO)
5 Cr(=CC6 H5 (OCH3 ))、CpCrCl2
(ここでCpはシクロペンタジエニル基を示す。)、(
Cp* CrClCH3)2 (ここでCp* はペンタメチル
シクロペンタジエニル基を示す。)、(CH3)2 CrC
l等が例示される。
担持して使用することも出来るが、担体に担持させず
に、他の触媒成分と組み合わせて使用するのが好まし
い。すなわち、本発明において、クロム系触媒は、後述
する特定の接触態様で使用されるが、斯かる態様によれ
ば、クロム化合物の担体への担持を行わなくとも高い触
媒活性が得られる。そして、クロム化合物を担体に担持
させずに使用する場合は、複雑な操作を伴う担体への担
持を省略でき、しかも、担体の使用による総触媒使用量
(担体と触媒成分の合計量)の増大と言う問題をも回避
することが出来る。
級のアミンである。1級アミンとしては、アンモニア、
エチルアミン、イソプロピルアミン、シクロヘキシルア
ミン、ベンジルアミン、アニリン、ナフチルアミン等が
例示され、2級アミンとしては、ジエチルアミン、ジイ
ソプロピルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジベンジ
ルアミン、ビス(トリメチルシリル)アミン、モルホリ
ン、イミダゾール、インドリン、インドール、ピロー
ル、2,5−ジメチルピロール、3,4−ジメチルピロ
ール、3,4−ジクロロピロール、2,3,4,5−テ
トラクロロピロール、2−アシルピロール、ピラゾー
ル、ピロリジン等が例示される。
は2級のアミンから誘導される金属アミドであり、具体
的には、1級または2級のアミンとIA族、IIA族、
IIIB族およびIVB族から選択される金属との反応
により得られるアミドである。斯かる金属アミドとして
は、具体的には、リチウムアミド、ナトリウムエチルア
ミド、カルシウムジエチルアミド、リチウムジイソプロ
ピルアミド、カリウムベンジルアミド、ナトリウムビス
(トリメチルシリル)アミド、リチウムインドリド、ナ
トリウムピロライド、リチウムピロライド、カリウムピ
ロライド、カリウムピロリジド、アルミニウムジエチル
ピロライド、エチルアルミニウムジピロライド、アルミ
ニウムトリピロライド等が挙げられる。
アミンから誘導される金属アミド又はこれらの混合物が
好適に使用される。特には、2級のアミンとしては、ピ
ロール、2,5−ジメチルピロール、3,4−ジメチル
ピロール、3,4−ジクロロピロール、2,3,4,5
−テトラクロロピロール、2−アシルピロール、2級の
アミンから誘導される金属アミドとしては、アルミニウ
ムピロライド、エチルアルミニウムジピロライド、アル
ミニウムトリピロライド、ナトリウムピロライド、リチ
ウムピロライド、カリウムピロライドが好適である。そ
して、ピロール誘導体の中、ピロール環に炭化水素基を
有する誘導体が特に好ましい。
合物としては、下記一般式(1)で示されるアルキルア
ルミニウム化合物が好適に使用される。
15、好ましくは1〜8の炭化水素基であって互いに同
一であっても異なっていてもよく、Xはハロゲン原子を
表し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<
3、qは0≦q<3のそれぞれの数であって、しかも、
m+n+p+q=3である数を表す。
は、例えば、下記一般式(2) で示されるトリアルキル
アルミニウム化合物、一般式(3)で示されるハロゲン
化アルキルアルミニウム化合物、一般式(4)で示され
るアルコキシアルミニウム化合物、一般式(5)で水素
化アルキルアルミニウム化合物などが挙げられる。な
お、各式中のR1 、XおよびR2 の意義は前記と同じで
ある。
例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジエチルアル
ミニウムモノクロリド、ジエチルアルミニウムエトキシ
ド、ジエチルアルミニウムヒドリド等が挙げられる。こ
れらの中、ポリマーの副生が少ないと言う点でトリアル
キルアルミニウムが特に好ましい。
成る触媒系を使用して溶媒中でα−オレフインの低重合
を行う。そして、クロム化合物とアルキルアルミニウム
化合物とが予め接触しない態様でα−オレフインとクロ
ム系触媒とを接触させてα−オレフインの低重合を行う
ことが重要である。斯かる特定の接触態様により、選択
的に三量化反応を行わせ、原料エチレンから1−ヘキセ
ンを高収率で得ることが出来る。
「アミン又は金属アミド」についてアミンを以て表した
場合、(1)アミン及びアルキルアルミニウム化合物を
含む溶液中にα−オレフイン及びクロム化合物を導入す
る方法、(2)クロム化合物およびアミンを含む溶液中
にα−オレフイン及びアルキルアルミニウム化合物を導
入する方法(3)クロム化合物を含む溶液中にα−オレ
フイン、アミン及びアルキルアルミニウム化合物を導入
する方法、(4)アルキルアルミニウム化合物を含む溶
液中にα−オレフイン、クロム化合物およびアミンを導
入する方法、(5)クロム化合物、アミン、アルキルア
ルミニウム化合物およびα−オレフインをそれぞれ同時
かつ独立に反応器に導入する方法などによって行うこと
が出来る。そして、上記の各溶液は、通常、反応溶媒を
使用して調製される。
アルキルアルミニウム化合物とが予め接触しない態様」
とは、反応の開始時のみならず、その後の追加的なα−
オレフイン及び触媒成分の反応器への供給においても斯
かる態様が維持されることを意味する。
物とが予め接触する態様でクロム系触媒を使用した場合
にα−オレフインの低重合反応の活性が低くなる理由
は、未だ詳らかではないが、次の様に推定される。
ニウムを接触させた場合、クロム化合物に配位している
配位子とアルキルアルミニウム化合物中のアルキル基と
の間で配位子交換反応が進行すると考えられる。そし
て、斯かる反応によって生成するアルキル−クロム化合
物は、通常の方法で得られるアルキル−クロム化合物と
異なり、それ自身不安定である。そのため、アルキル−
クロム化合物の分解還元反応が優先して進行し、その結
果、α−オレフインの低重合反応に不適当な脱メタル化
が惹起され、α−オレフインの低重合反応の活性が低下
する。
ては、炭素数が2〜30の置換または非置換のα−オレ
フインが使用される。具体的には、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、3−メ
チル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げ
られる。特に、原料α−オレフインとしてエチレンが好
適であり、エチレンからその三量体である1−ヘキセン
を高収率かつ高選択率で得ることが出来る。
ペンタン、3−メチルペンタン、ヘキサン、ヘプタン、
2−メチルヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、メチ
ルシクロヘキサン、デカリン等の炭素数1〜20の鎖状
または脂環式の飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、エチルベンゼン、メシチレン、テトラリン等の
芳香族炭化水素、クロロホルム、四塩化炭素、塩化メチ
レン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロ
ロエタン等の鎖状塩素化炭化水素、クロロベンゼン、ジ
クロロベンゼン等の塩素化芳香族炭化水素などが使用さ
れる。これらは、単独で使用する他、混合溶媒として使
用することも出来る。
ィンそれ自体または主原料以外のαーオレフィンを使用
することも出来る。溶媒用としては、炭素数が4〜30
のαーオレフィンが使用されるが、常温で液状のαーオ
レフィンが特に好ましい。
状飽和炭化水素または脂環式飽和炭化水素が好ましい。
これらの溶媒を使用することにより、ポリマーの副生を
抑制することが出来、更に、脂環式炭化水素を使用した
場合は、高い触媒活性が得られると言う利点がある。
は、溶媒1リットル当たり、通常1.0×10-7〜0.
5mol、好ましくは1.0×10-6〜0.2mol、
更に好ましくは1.0×10-5〜0.05molの範囲
とされる。一方、アルキルアルミニウム化合物の使用量
は、クロム化合物1mol当たり、通常50mmol以
上であるが、触媒活性および三量体の選択率の観点か
ら、0.1mol以上とするのがよい。そして、上限
は、通常1.0×104 molである。また、アミン又
は金属アミドの使用量は、クロム化合物1mol当た
り、通常0.001mol以上であり、好ましくは0.
005〜1000mol、更に好ましくは0.01〜1
00molの範囲とされる。
アミン又は金属アミド(b)及びアルキルアルミニウム
化合物(c)のモル比(a):(b):(c)が1:2
〜4:4〜8であり、反応温度が0〜70℃の条件下に
αーオレフィンの低重合を行うのが好ましい。斯かる特
定条件の結合により、α−オレフイン低重合体として、
例えば、ヘキセンを90%以上(全生成量に対する割
合)の収率で製造することが出来、しかも、ヘキセン中
の1−ヘキセンの純度を99%以上に高めることが出来
る。
(a):(b):(c)は、1:2.5〜3.5:4.
5〜6.5であり、好ましい反応温度は、0〜60℃で
ある。一方、反応圧力は、常圧ないし250kg/cm
2 の範囲から選択し得るが、通常は、100kg/cm
2 の圧力で十分である。そして、滞留時間は、通常1分
から20時間、好ましくは0.5〜6時間の範囲とされ
る。また、反応形式は、回分式、半回分式または連続式
の何れであってもよく、反応時に水素を共存させるなら
ば、触媒活性および三量体の選択率の向上が認められる
ので好ましい。共存させる水素の量は、水素分圧とし
て、通常0.1〜100kg/cm2 、好ましくは1.
0〜80kg/cm2 の範囲とされる。
知の固液分離装置を適宜使用して行われ、回収されたα
−オレフイン低重合体は、必要に応じて精製される。精
製には、通常、蒸留精製が採用され、目的とする成分を
高純度で回収することが出来る。本発明においては、特
に、エチレンから高純度の1−ヘキセンを工業的有利に
製造することが出来る。
に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限
り以下の実施例に限定されるものではない。
レーブを熱時に組み立てた後、真空窒素置換した。この
オートクレーブには破裂板を備えた触媒フィード管を取
り付けておいた。n−ヘプタン( 45ml) 、ピロール
(0.030mmol)のn−ヘプタン溶液、トリエチ
ルアルミニウム(0.800mmol)のn−ヘプタン
溶液をオートクレーブの胴側に仕込み、一方、触媒フィ
ード管にn−ヘプタンにてスラリー化したクロム(III)
−アセチルアセトナート(10mg、0.029mmo
l)を仕込んだ。n−ヘプタンの全体量は50mlであ
った。
し、次いで、100℃でエチレンを触媒フィード管より
導入した。エチレン圧により破裂板が破裂し、クロム化
合物がオートクレーブ胴側に導入されてエチレンの低重
合が開始された。全圧が35Kg/cm2 となる迄エチ
レンを導入し、その後、全圧を35Kg/cm2 に、温
度を100℃に維持した。1時間後、オートクレーブ中
にエタノールを圧入して反応を停止した。
行った後、濾過機によって反応液中の副生ポリマー(主
としてポリエチレン)を分離除去してα−オレフイン低
重合体を回収した。ガスクロマトグラフによるα−オレ
フイン低重合体の組成分析の結果などを表1に示した。
の操作によって反応を行った。但し、実施例12におい
ては、ピロールの代わりに2,5−ジメチルピロールを
使用した。結果を表1〜3に示す。
法を変更するため、n−ヘプタン(45ml) 、n−ヘ
プタンにて溶液化したクロム(III)(2−エチルヘ
キサノエート)(10mg、0. 021mmol)、
2,5−ジメチルピロール(0.065mmol)のn
−ヘプタン溶液をオートクレーブ胴側に仕込み、触媒フ
ィード管にトリエチルアルミニウム(0.400mmo
l)のヘプタン溶液を仕込んだ以外は、実施例1と同様
の操作によって反応を行った。n−ヘプタンの全体量は
50mlであった。結果を表4に示す。
4リットルのオートクレーブを使用し、表4〜5に示す
条件を採用した以外は、実施例1と同様の操作によって
反応を行った。結果を表4〜5に示す。
レーブを熱時に組み立てた後、真空窒素置換した。この
オートクレーブには破裂板を備えた触媒フィード管を取
り付けておいた。n−ヘプタン( 44ml) 、ヘプタン
にて溶液化したクロム(III) 2−エチルヘキサノエート
(10mg、0.021mmol)、トリエチルアルミ
ニウム(0.400mmol)のn−ヘプタン溶液をオ
ートクレーブの胴側に仕込み、一方、触媒フィード管に
2,5−ジメチルピロール(0.0650mmol)の
ヘプタン溶液を仕込んだ。n−ヘプタンの全体量は50
mlであった。
し、次いで、100℃でエチレンを触媒フィード管より
導入した。エチレン圧により破裂板が破裂し、2,5−
ジメチルピロールがオートクレーブ胴側に導入されてエ
チレンの低重合が開始された。全圧が35Kg/cm2
となる迄エチレンを導入し、その後、全圧を35Kg/
cm2 に、温度を100℃に維持した。1時間後、オー
トクレーブ中にエタノールを圧入して反応を停止した。
以降、実施例1と同様の操作を行ってα−オレフイン低
重合体を回収した。ガスクロマトグラフによるα−オレ
フイン低重合体の組成分析の結果などを表5に示した。
mmol)にTHF15mlを加え、THF5mlに溶
解したピロール1.4ml(20mmol)を滴下し
た。室温で1時間攪拌した後、得られた溶液をTHF2
0mlに懸濁したCrCl2 1.23g(10mmo
l)に滴下した。滴下後、THF5mlを加え、20時
間加熱還流した。沈殿を濾別した後、濾液にペンタン1
00mlを加え、5℃で静置した。生成した沈殿を濾
別、乾燥し、暗緑色の粉末0.506gを得た。この粉
末の各元素含有量は、Cr:19.1%,C:52.3
%,H:5.45%,N:11.6%であった。
lのオートクレーブを熱時に組み立てた後、真空窒素置
換した。このオートクレーブに、n−ヘプタン( 44m
l)、トリエチルアルミニウム(0.120mmol)
のn−ヘプタン溶液、ヘプタンにてスラリー化した上記
のCr化合物A(10mg)を仕込み、90℃で30分
間熱処理した後エチレンを導入した。n−ヘプタンの全
体量は50mlであった。その後、全圧を35Kg/c
m2 に、温度を100℃に維持した。0.5時間後、オ
ートクレーブ中にエタノールを圧入して反応を停止し
た。以降、実施例1と同様の操作を行ってα−オレフイ
ン低重合体を回収した。ガスクロマトグラフによるα−
オレフイン低重合体の組成分析の結果などを表5に示し
た。
ン、「CHX」はシクロヘキサンを表し、Cr化合物種
類の「Cr−1」はクロム(III) アセチルアセトナー
ト、「Cr−2」はクロム(III) (2,2,6,6−テ
トラメチル−3,5−ヘプタンジオナート)、「Cr−
3」はクロム(III) 2−エチルヘキサノエート、「Cr
−4」はCrCl3 ・3pyridine、「Cr−
5」は(CO)5 Cr(=CCH3 (OCH3 ))、
「Cr−A」は比較例2で合成したクロム化合物を表
す。
(ピロール)及びアルキルアルミニウム化合物を含む溶
液中にα−オレフイン及びクロム化合物を導入する方
法、「接触方法B」は、クロム化合物およびアミン(ピ
ロール)含む溶液中にα−オレフイン及びアルキルアル
ミニウム化合物を導入する方法、「接触方法C」は、ク
ロム化合物とアルキルアルミニウム化合物とを加熱処理
後にα−オレフインと接触させる方法を表し、触媒効率
の単位は、g−α−オレフイン/1g−クロム化合物、
触媒活性の単位は、g−α−オレフイン/1g−クロム
・Hrである。
作なしで工業的有利に1−ヘキセン等のα−オレフイン
の低重合物を高収率かつ高選択率で製造することが出来
る。よって、本発明の工業的価値は顕著である。
Claims (6)
- 【請求項1】 クロム系触媒を使用したα−オレフイン
低重合体の製造方法において、クロム系触媒として、少
なくとも、クロム化合物とアミン又は金属アミドとアル
キルアルミニウム化合物の組み合わせから成る触媒系を
使用し、低重合反応前にクロム−ピロリル結合を形成さ
せる操作を行なわず、溶媒中、クロム化合物とアルキル
アルミニウム化合物とが予め接触しない態様でα−オレ
フインとクロム系触媒とを接触させてα−オレフインの
低重合を行うことを特徴とするα−オレフイン低重合体
の製造方法。 - 【請求項2】 アミン又は金属アミド及びアルキルアル
ミニウム化合物を含む溶液中にα−オレフイン及びクロ
ム化合物を導入する請求項1に記載のα−オレフイン低
重合体の製造方法。 - 【請求項3】 クロム化合物およびアミン又は金属アミ
ドを含む溶液中にα−オレフイン及びアルキルアルミニ
ウム化合物を導入する請求項1に記載のα−オレフイン
低重合体の製造方法。 - 【請求項4】 クロム化合物(a)、アミン又は金属ア
ミド(b)及びアルキルアルミニウム化合物(c)のモ
ル比(a):(b):(c)が1:2〜4:4〜8であ
り、反応温度が0〜70℃である請求項1〜3の何れか
に記載のα−オレフイン低重合体の製造方法。 - 【請求項5】 溶媒として、炭素数が4〜7の鎖状飽和
炭化水素または脂環式飽和炭化水素を使用する請求項1
〜4の何れかに記載のα−オレフイン低重合体の製造方
法。 - 【請求項6】 α−オレフインがエチレンであり、α−
オレフイン低重合体が主として1−ヘキセンである請求
項1〜5の何れかに記載のα−オレフイン低重合体の製
造方法。
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---|---|---|---|
JP03911394A JP3373639B2 (ja) | 1993-02-17 | 1994-02-14 | α−オレフイン低重合体の製造方法 |
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JP10308493 | 1993-04-28 | ||
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JP5-103084 | 1993-10-20 | ||
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