JPH08239018A - 軌陸作業車の脱輪復帰方法 - Google Patents
軌陸作業車の脱輪復帰方法Info
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- JPH08239018A JPH08239018A JP7447795A JP7447795A JPH08239018A JP H08239018 A JPH08239018 A JP H08239018A JP 7447795 A JP7447795 A JP 7447795A JP 7447795 A JP7447795 A JP 7447795A JP H08239018 A JPH08239018 A JP H08239018A
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- Japan
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- track
- outrigger
- center
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- Vehicle Cleaning, Maintenance, Repair, Refitting, And Outriggers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 作業終了後、軌道用車輪の軌道に対する位置
合わせをスムーズ且つ短時間に行う。 【構成】 車体の前側および後側のうち、この車体の重
心位置Gに近い側に配設された2本のアウトリガジャッ
キ37および重心位置から遠い側に配設された1本のア
ウトリガジャッキ37のみを接地させた状態で、これら
3本のアウトリガジャッキを張出・引込作動させて車体
を移動させ、軌道用車輪36を軌道Rに対して位置合わ
せする。
合わせをスムーズ且つ短時間に行う。 【構成】 車体の前側および後側のうち、この車体の重
心位置Gに近い側に配設された2本のアウトリガジャッ
キ37および重心位置から遠い側に配設された1本のア
ウトリガジャッキ37のみを接地させた状態で、これら
3本のアウトリガジャッキを張出・引込作動させて車体
を移動させ、軌道用車輪36を軌道Rに対して位置合わ
せする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軌道上を走行するため
の軌道用車輪を備えた軌陸作業車に関し、さらに詳しく
は、この軌陸作業車の脱輪復帰方法に関する。
の軌道用車輪を備えた軌陸作業車に関し、さらに詳しく
は、この軌陸作業車の脱輪復帰方法に関する。
【0002】
【従来の技術】軌陸作業車は、車体の前後左右の4箇所
に軌道用車輪を有し、この軌道用車輪を軌道に載せて軌
道上を走行し、作業現場に移動することができるように
なっている。しかも、この軌陸作業車は、トラックをベ
ースとして作られる場合が多く、この場合は、トラック
にもともと取り付けられているタイヤにより道路上を走
行して、作業現場近くの踏切等まで移動することができ
る。
に軌道用車輪を有し、この軌道用車輪を軌道に載せて軌
道上を走行し、作業現場に移動することができるように
なっている。しかも、この軌陸作業車は、トラックをベ
ースとして作られる場合が多く、この場合は、トラック
にもともと取り付けられているタイヤにより道路上を走
行して、作業現場近くの踏切等まで移動することができ
る。
【0003】このようなトラックベースの軌陸作業車を
道路上から軌道上に移動させる場合は、まず軌道を横切
るように踏切の中央に停車させ、車体の下部中央に取り
付けられた転車用ジャッキを下方に張り出して車体を持
ち上げた後、この転車用ジャッキを中心として車体を軌
道に対して平行になるまで水平回転させ、さらに転車用
ジャッキを格納して車体を降ろし、軌道用車輪を軌道に
載せる。
道路上から軌道上に移動させる場合は、まず軌道を横切
るように踏切の中央に停車させ、車体の下部中央に取り
付けられた転車用ジャッキを下方に張り出して車体を持
ち上げた後、この転車用ジャッキを中心として車体を軌
道に対して平行になるまで水平回転させ、さらに転車用
ジャッキを格納して車体を降ろし、軌道用車輪を軌道に
載せる。
【0004】軌陸作業車の車体には、高所作業装置や穴
掘作業装置等が取り付けられており、これら作業装置
は、軌道の上方に架設されたトロリ線の保守・点検作業
や、トロリ線を支える電柱用建入れ穴の掘削作業等に用
いられる。
掘作業装置等が取り付けられており、これら作業装置
は、軌道の上方に架設されたトロリ線の保守・点検作業
や、トロリ線を支える電柱用建入れ穴の掘削作業等に用
いられる。
【0005】ところで、これら作業装置を作動させる場
合は、作業中の車体の安定を維持するため、車体の前後
左右の4箇所に取り付けられたアウトリガジャッキによ
り、軌道用車輪が軌道から若干浮き上がる程度に車体を
持ち上げて支持する。そして、作業終了後は、作業装置
を車体に対して格納するとともに、アウトリガジャッキ
を格納して車体を降ろし、軌道用車輪を軌道に載せる。
これにより、軌陸作業車は再び軌道上を走行して次の作
業現場に移動することができる。但し、アウトリガジャ
ッキにより車体を支持した状態で作業装置を作動させる
と、振動によって作業開始時より車体が左右方向に若干
ずれる場合があり、そのまま車体を降ろすと軌道用車輪
が軌道から外れてしまう(脱輪してしまう)ことがあ
る。
合は、作業中の車体の安定を維持するため、車体の前後
左右の4箇所に取り付けられたアウトリガジャッキによ
り、軌道用車輪が軌道から若干浮き上がる程度に車体を
持ち上げて支持する。そして、作業終了後は、作業装置
を車体に対して格納するとともに、アウトリガジャッキ
を格納して車体を降ろし、軌道用車輪を軌道に載せる。
これにより、軌陸作業車は再び軌道上を走行して次の作
業現場に移動することができる。但し、アウトリガジャ
ッキにより車体を支持した状態で作業装置を作動させる
と、振動によって作業開始時より車体が左右方向に若干
ずれる場合があり、そのまま車体を降ろすと軌道用車輪
が軌道から外れてしまう(脱輪してしまう)ことがあ
る。
【0006】このため、作業終了後に軌道用車輪を軌道
に載せるためには、まず軌道用車輪を軌道の真上位置に
戻す(位置合わせする)ことが必要となる。このような
脱輪復帰の方法としては、はじめに転車用ジャッキを用
いて各アウトリガジャッキの下端部が地面から浮き上が
るように車体を持ち上げた上で、前側および後側のうち
一方に取り付けられた軌道用車輪が軌道の真上位置に位
置するように車体を回転させ、次に再び各アウトリガジ
ャッキの下端部を接地させ、前側および後側のうち他方
の側の2本のアウトリガジャッキを張出・引込作動させ
て車体を移動させ、この他方の側に取り付けられた軌道
用車輪の軌道に対する位置合わせを行う手法が考えられ
る。
に載せるためには、まず軌道用車輪を軌道の真上位置に
戻す(位置合わせする)ことが必要となる。このような
脱輪復帰の方法としては、はじめに転車用ジャッキを用
いて各アウトリガジャッキの下端部が地面から浮き上が
るように車体を持ち上げた上で、前側および後側のうち
一方に取り付けられた軌道用車輪が軌道の真上位置に位
置するように車体を回転させ、次に再び各アウトリガジ
ャッキの下端部を接地させ、前側および後側のうち他方
の側の2本のアウトリガジャッキを張出・引込作動させ
て車体を移動させ、この他方の側に取り付けられた軌道
用車輪の軌道に対する位置合わせを行う手法が考えられ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような方法では、いちいち転車用ジャッキを張り出した
り格納したりしなければならないため、脱輪復帰に相当
な時間を要してしまうという問題がある。即ち、軌道上
での作業は列車が運行されない深夜の短い時間内に行わ
れることがほとんどであるが、そのように脱輪復帰に時
間を要していたのでは、本来の点検作業等にかけられる
時間が短くなってしまう。
ような方法では、いちいち転車用ジャッキを張り出した
り格納したりしなければならないため、脱輪復帰に相当
な時間を要してしまうという問題がある。即ち、軌道上
での作業は列車が運行されない深夜の短い時間内に行わ
れることがほとんどであるが、そのように脱輪復帰に時
間を要していたのでは、本来の点検作業等にかけられる
時間が短くなってしまう。
【0008】また、トラックベースの作業車の場合、運
転キャビンの下にエンジンが配置されるのが普通であ
り、作業装置を格納した状態では、車体の重心が前側に
偏っていることが多い。このため、車体後部のアウトリ
ガジャッキに作用する車体重量はもともと小さく、さら
にこの小さな支持重量を2本のアウトリガジャッキで支
えたのでは、これらを張出又は引込作動させても、各ジ
ャッキの下端部が地面に対して滑ってしまい、車体後部
をうまく移動させることができない。しかも、地面がバ
ラストで覆われている場合には、ジャッキの下端部がバ
ラストに対して滑りながらこれを崩してしまうおそれも
ある。
転キャビンの下にエンジンが配置されるのが普通であ
り、作業装置を格納した状態では、車体の重心が前側に
偏っていることが多い。このため、車体後部のアウトリ
ガジャッキに作用する車体重量はもともと小さく、さら
にこの小さな支持重量を2本のアウトリガジャッキで支
えたのでは、これらを張出又は引込作動させても、各ジ
ャッキの下端部が地面に対して滑ってしまい、車体後部
をうまく移動させることができない。しかも、地面がバ
ラストで覆われている場合には、ジャッキの下端部がバ
ラストに対して滑りながらこれを崩してしまうおそれも
ある。
【0009】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであり、軌道用車輪の軌道に対する位置合わせを
できるだけスムーズに且つ短時間で終了することができ
るようにした軌陸作業車の脱輪復帰方法を提供すること
を目的としている。
たものであり、軌道用車輪の軌道に対する位置合わせを
できるだけスムーズに且つ短時間で終了することができ
るようにした軌陸作業車の脱輪復帰方法を提供すること
を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の脱輪復帰方法では、車体の前後左右にア
ウトリガジャッキを取り付けておき、車体の前側および
後側のうち、この車体の重心位置に近い側に配設された
2本のアウトリガジャッキ(以下、重心側アウトリガジ
ャッキという)および重心位置から遠い側に配設された
1本のアウトリガジャッキ(以下、非重心側アウトリガ
ジャッキという)のみを接地させた状態で、これら3本
のアウトリガジャッキを張出又は引込作動させて車体を
移動させ、軌道用車輪を軌道に対して位置合わせする。
めに、本発明の脱輪復帰方法では、車体の前後左右にア
ウトリガジャッキを取り付けておき、車体の前側および
後側のうち、この車体の重心位置に近い側に配設された
2本のアウトリガジャッキ(以下、重心側アウトリガジ
ャッキという)および重心位置から遠い側に配設された
1本のアウトリガジャッキ(以下、非重心側アウトリガ
ジャッキという)のみを接地させた状態で、これら3本
のアウトリガジャッキを張出又は引込作動させて車体を
移動させ、軌道用車輪を軌道に対して位置合わせする。
【0011】
【作用】このような脱輪復帰方法では、車体を現に支持
しているアウトリガジャッキの作動のみを利用して行う
ため、従来のように転車用ジャッキを張り出したり格納
したりする手間がかからない分、位置合わせに要する時
間を短縮することができる。また、非重心側アウトリガ
ジャッキには、2本で支持する場合よりも大きな車体重
量がかかるため、その下端部は地面に対してある程度固
定された状態となる。このため、この非重心側アウトリ
ガジャッキを張出・引込作動させれば、確実に車体を水
平移動させることができる。
しているアウトリガジャッキの作動のみを利用して行う
ため、従来のように転車用ジャッキを張り出したり格納
したりする手間がかからない分、位置合わせに要する時
間を短縮することができる。また、非重心側アウトリガ
ジャッキには、2本で支持する場合よりも大きな車体重
量がかかるため、その下端部は地面に対してある程度固
定された状態となる。このため、この非重心側アウトリ
ガジャッキを張出・引込作動させれば、確実に車体を水
平移動させることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例について図面
を参照しながら説明する。まず、図2には、本発明に係
る脱輪復帰方法を用いる軌陸用高所作業車を示してい
る。この軌陸用高所作業車30は、道路上を走行可能な
トラックをベースとして構成されている。このため、車
体31の前後左右にはそれぞれタイヤ32が取り付けら
れている。また、車体31の前部には、車体31に対し
て水平旋回が自在な旋回台33が取り付けられており、
この旋回台33の上部には、テレスコピックに伸縮自在
に構成されたブーム34が起伏自在に枢着されている。
このブーム34の先端には、作業者搭乗用の作業台35
が取り付けられている。
を参照しながら説明する。まず、図2には、本発明に係
る脱輪復帰方法を用いる軌陸用高所作業車を示してい
る。この軌陸用高所作業車30は、道路上を走行可能な
トラックをベースとして構成されている。このため、車
体31の前後左右にはそれぞれタイヤ32が取り付けら
れている。また、車体31の前部には、車体31に対し
て水平旋回が自在な旋回台33が取り付けられており、
この旋回台33の上部には、テレスコピックに伸縮自在
に構成されたブーム34が起伏自在に枢着されている。
このブーム34の先端には、作業者搭乗用の作業台35
が取り付けられている。
【0013】車体31の前後左右の4箇所にはそれぞれ
鉄輪(軌道用車輪)36が、矢印で示すように鉄輪張出
機構10によって張出(下降)、格納(上昇)自在に取
り付けられている。そして、鉄輪張出機構10は鉄輪3
6の左右方向のピッチが2本の鉄道用レール(軌道)R
の軌間に合わせて受台20に固定されている。
鉄輪(軌道用車輪)36が、矢印で示すように鉄輪張出
機構10によって張出(下降)、格納(上昇)自在に取
り付けられている。そして、鉄輪張出機構10は鉄輪3
6の左右方向のピッチが2本の鉄道用レール(軌道)R
の軌間に合わせて受台20に固定されている。
【0014】この鉄輪張出機構10は、受台20に配設
された支柱13と、この支柱13の下端部に枢支ピンに
よって揺動自在に備えられた鉄輪保持部材12と、伸縮
作動により鉄輪保持部材12の上下方向の揺動を行う昇
降用シリンダ11とから構成され、鉄輪保持部材12に
は、枢支ピンによって回転自在に鉄輪36が取り付けら
れている。
された支柱13と、この支柱13の下端部に枢支ピンに
よって揺動自在に備えられた鉄輪保持部材12と、伸縮
作動により鉄輪保持部材12の上下方向の揺動を行う昇
降用シリンダ11とから構成され、鉄輪保持部材12に
は、枢支ピンによって回転自在に鉄輪36が取り付けら
れている。
【0015】また、車体31の前後左右の4箇所には、
アウトリガジャッキ37が取り付けられている。このア
ウトリガジャッキ37は、車体31の側方に向かって伸
縮(張出・引込)自在なビーム部材(図1参照)の先端
に取り付けられており、下方に伸長して下端部を接地さ
せ、車体31を持ち上げるようにしてこの車体31を支
持することができる。
アウトリガジャッキ37が取り付けられている。このア
ウトリガジャッキ37は、車体31の側方に向かって伸
縮(張出・引込)自在なビーム部材(図1参照)の先端
に取り付けられており、下方に伸長して下端部を接地さ
せ、車体31を持ち上げるようにしてこの車体31を支
持することができる。
【0016】さらに、車体31の下部における重心位置
Gの近傍には、転車用のセンタージャッキ38が取り付
けられている。このセンタージャッキ38は、下方に伸
長して下端部を接地させることにより車体31を持ち上
げるとともに、持ち上げた車体31を水平回転自在に支
持する。
Gの近傍には、転車用のセンタージャッキ38が取り付
けられている。このセンタージャッキ38は、下方に伸
長して下端部を接地させることにより車体31を持ち上
げるとともに、持ち上げた車体31を水平回転自在に支
持する。
【0017】このように構成された軌陸用高所作業車3
0は、まず、作業現場近くの踏切まで道路上を走行して
移動し、踏切上においてレールRを横切るようにして作
業車30を停止させる。次に、センタージャッキ38を
下方に伸長作動させてタイヤ32が地面から浮き上がる
程度まで車体31を持ち上げる。そして、センタージャ
ッキ38を中心にして車体31をレールRに平行となる
ように水平回転させ、その後、鉄輪36を張り出す。
0は、まず、作業現場近くの踏切まで道路上を走行して
移動し、踏切上においてレールRを横切るようにして作
業車30を停止させる。次に、センタージャッキ38を
下方に伸長作動させてタイヤ32が地面から浮き上がる
程度まで車体31を持ち上げる。そして、センタージャ
ッキ38を中心にして車体31をレールRに平行となる
ように水平回転させ、その後、鉄輪36を張り出す。
【0018】鉄輪36を張り出した後、センタージャッ
キ38を縮小作動させて各鉄輪36をレールR上に載せ
る。このとき、後側のタイヤ(駆動輪)32もレールR
に当接するため、この後側のタイヤ32を駆動させると
作業車30はレールR上を走行することができる。そし
て、作業車30が作業現場に到着した後、各アウトリガ
ジャッキ37を車体31の側方に適宜張り出すとともに
下端部を接地させ、各鉄輪36がレールRから浮き上が
る程度まで車体31を持ち上げて支持する。こうして、
作業現場に設置された作業車30において、作業台35
に搭乗した作業者は、旋回台33やブーム34の作動を
制御して任意の高所に移動し、図示しないトロリ線の保
守・点検作業を行う。
キ38を縮小作動させて各鉄輪36をレールR上に載せ
る。このとき、後側のタイヤ(駆動輪)32もレールR
に当接するため、この後側のタイヤ32を駆動させると
作業車30はレールR上を走行することができる。そし
て、作業車30が作業現場に到着した後、各アウトリガ
ジャッキ37を車体31の側方に適宜張り出すとともに
下端部を接地させ、各鉄輪36がレールRから浮き上が
る程度まで車体31を持ち上げて支持する。こうして、
作業現場に設置された作業車30において、作業台35
に搭乗した作業者は、旋回台33やブーム34の作動を
制御して任意の高所に移動し、図示しないトロリ線の保
守・点検作業を行う。
【0019】こうして作業が終了し、旋回台33やブー
ム34を車体31に対して格納した後、アウトリガジャ
ッキ37を縮小させて車体31を下降させ、鉄輪36を
レールRの上に載せれば、作業車30は再びレールR上
を走行して次の作業現場等に移動するこがてきる。但
し、作業中においてブーム34等の作動に伴って発生し
た振動により、アウトリガジャッキ37および車体31
がレールRに対して左右方向に移動してしまっているこ
とが多い。この場合、図1(A)に示すように、各鉄輪
36がレールRの真上位置からずれる。このため、鉄輪
36をレールRに載せるためには、まず車体31のレー
ルRに対するずれを直して、鉄輪36をレールRの真上
位置に戻す(位置合わせする)必要がある。そこで、本
発明の脱輪復帰方法により、以下のようにして鉄輪36
のレールRに対する位置合わせを行う。なお、ここで
は、車体31がレールRに対して右方(図では上方)に
移動し、且つ車体前部よりも後部の方が位置ずれ量が大
きい場合について説明する。
ム34を車体31に対して格納した後、アウトリガジャ
ッキ37を縮小させて車体31を下降させ、鉄輪36を
レールRの上に載せれば、作業車30は再びレールR上
を走行して次の作業現場等に移動するこがてきる。但
し、作業中においてブーム34等の作動に伴って発生し
た振動により、アウトリガジャッキ37および車体31
がレールRに対して左右方向に移動してしまっているこ
とが多い。この場合、図1(A)に示すように、各鉄輪
36がレールRの真上位置からずれる。このため、鉄輪
36をレールRに載せるためには、まず車体31のレー
ルRに対するずれを直して、鉄輪36をレールRの真上
位置に戻す(位置合わせする)必要がある。そこで、本
発明の脱輪復帰方法により、以下のようにして鉄輪36
のレールRに対する位置合わせを行う。なお、ここで
は、車体31がレールRに対して右方(図では上方)に
移動し、且つ車体前部よりも後部の方が位置ずれ量が大
きい場合について説明する。
【0020】まず、車体後部の2本のアウトリガジャッ
キ37のうち1本の下端部を上昇させ、地面から浮き上
がらせる。これにより、車体31は3本のアウトリガジ
ャッキ37により支持された状態となるが、車体31の
重心Gは前よりの位置にあるため、この重心Gに近い車
体前部の2本のアウトリガジャッキ(重心側アウトリガ
ジャッキ)37と、重心Gから遠い車体後部の1本のア
ウトリガジャッキ(非重心側アウトリガジャッキ)37
との支えだけでも十分に車体31の安定は確保される。
キ37のうち1本の下端部を上昇させ、地面から浮き上
がらせる。これにより、車体31は3本のアウトリガジ
ャッキ37により支持された状態となるが、車体31の
重心Gは前よりの位置にあるため、この重心Gに近い車
体前部の2本のアウトリガジャッキ(重心側アウトリガ
ジャッキ)37と、重心Gから遠い車体後部の1本のア
ウトリガジャッキ(非重心側アウトリガジャッキ)37
との支えだけでも十分に車体31の安定は確保される。
【0021】次に、前側の鉄輪36とレールRとの位置
ずれ量Tfをなくするために、接地状態の3本のアウト
リガジャッキ37を同時にスライド作動させる。図の場
合には、車体31がレールRに対して右側に移動してい
るため、これを戻すためには、前部右側のアウトリガジ
ャッキ37を位置ずれ量Tfに等しい距離だけ張出作動
させ(図中の矢印Aの方向への作動)、前部左側および
後部左側のアウトリガジャッキ37を位置ずれ量Tfに
等しい距離だけ引込作動(図中の矢印Bの方向への作
動)させる。なお、前部右側のアウトリガジャッキ37
の張出作動と前部左側のアウトリガジャッキ37の引込
作動とを連動させる操作手段を備えれば、作業者の操作
負担を軽減することができる。これにより、図中白抜き
矢印にて示すように、全体的に車体31が左方に平行移
動し、前側の鉄輪36がレールRの真上位置に位置す
る。このため、前部左右のアウトリガジャッキ37を縮
小させて車体前部を下降させれば、前側の鉄輪36をレ
ールRに載せることができる。
ずれ量Tfをなくするために、接地状態の3本のアウト
リガジャッキ37を同時にスライド作動させる。図の場
合には、車体31がレールRに対して右側に移動してい
るため、これを戻すためには、前部右側のアウトリガジ
ャッキ37を位置ずれ量Tfに等しい距離だけ張出作動
させ(図中の矢印Aの方向への作動)、前部左側および
後部左側のアウトリガジャッキ37を位置ずれ量Tfに
等しい距離だけ引込作動(図中の矢印Bの方向への作
動)させる。なお、前部右側のアウトリガジャッキ37
の張出作動と前部左側のアウトリガジャッキ37の引込
作動とを連動させる操作手段を備えれば、作業者の操作
負担を軽減することができる。これにより、図中白抜き
矢印にて示すように、全体的に車体31が左方に平行移
動し、前側の鉄輪36がレールRの真上位置に位置す
る。このため、前部左右のアウトリガジャッキ37を縮
小させて車体前部を下降させれば、前側の鉄輪36をレ
ールRに載せることができる。
【0022】次に、図1(B)に示すように、後側の鉄
輪36とレールRとの位置ずれ量(Tf−Tr)をなく
するために、接地状態にて残った後部左側のアウトリガ
ジャッキ37を位置ずれ量(Tf−Tr)にほぼ等しい
距離だけ引込作動(図中の矢印Bの方向への作動)させ
る。この際、車体後部の重量全部が後部左側のアウトリ
ガジャッキ37に作用しているため、アウトリガジャッ
キ37の下端部と地面との間には、引込作動により生ず
る反力を支えるのに十分な摩擦が生じる。このため、ア
ウトリガジャッキ37の下端部が地面に対して滑ること
なく、車体31は図中に白抜き矢印にて示すように、既
にレールR上に載置された前側の鉄輪36を可動中心と
して水平回転する。これにより、後側の鉄輪36がレー
ルRの真上位置に位置する。したがって、後部左側のア
ウトリガジャッキ37を縮小させて車体後部を下降させ
れば、後側の鉄輪36もレールRに載せることができ
る。従来のようにセンタージャッキ38を用いない分、
各鉄輪36とレールRとの位置合わせを短時間で行うこ
とができる。
輪36とレールRとの位置ずれ量(Tf−Tr)をなく
するために、接地状態にて残った後部左側のアウトリガ
ジャッキ37を位置ずれ量(Tf−Tr)にほぼ等しい
距離だけ引込作動(図中の矢印Bの方向への作動)させ
る。この際、車体後部の重量全部が後部左側のアウトリ
ガジャッキ37に作用しているため、アウトリガジャッ
キ37の下端部と地面との間には、引込作動により生ず
る反力を支えるのに十分な摩擦が生じる。このため、ア
ウトリガジャッキ37の下端部が地面に対して滑ること
なく、車体31は図中に白抜き矢印にて示すように、既
にレールR上に載置された前側の鉄輪36を可動中心と
して水平回転する。これにより、後側の鉄輪36がレー
ルRの真上位置に位置する。したがって、後部左側のア
ウトリガジャッキ37を縮小させて車体後部を下降させ
れば、後側の鉄輪36もレールRに載せることができ
る。従来のようにセンタージャッキ38を用いない分、
各鉄輪36とレールRとの位置合わせを短時間で行うこ
とができる。
【0023】なお、上記実施例では、はじめに前後のア
ウトリガジャッキを作動させて前部の鉄輪の位置合わせ
を行った後、後部のアウトリガジャッキを作動させて後
部の鉄輪の位置合わせを行うようにしたが、本発明に係
る脱輪復帰方法の実行手順は、これに限定されるもので
はない。例えば、まず前部のアウトリガジャッキのみを
作動させて前部の鉄輪の位置合わせを行った後、後部の
アウトリガジャッキを作動させて後部の鉄輪の位置合わ
せを行うようにしてもよい。また、まず後部のアウトリ
ガジャッキのみを作動させて後部の鉄輪の位置合わせを
行った後、前部のアウトリガジャッキのみを作動させて
前部の鉄輪の位置合わせを行うようにしてもよい。
ウトリガジャッキを作動させて前部の鉄輪の位置合わせ
を行った後、後部のアウトリガジャッキを作動させて後
部の鉄輪の位置合わせを行うようにしたが、本発明に係
る脱輪復帰方法の実行手順は、これに限定されるもので
はない。例えば、まず前部のアウトリガジャッキのみを
作動させて前部の鉄輪の位置合わせを行った後、後部の
アウトリガジャッキを作動させて後部の鉄輪の位置合わ
せを行うようにしてもよい。また、まず後部のアウトリ
ガジャッキのみを作動させて後部の鉄輪の位置合わせを
行った後、前部のアウトリガジャッキのみを作動させて
前部の鉄輪の位置合わせを行うようにしてもよい。
【0024】また、上記実施例では、車体の重心が前側
に偏っている軌陸作業車の場合について説明し、この場
合には前側2本と後側1本のアウトリガジャッキを用い
て脱輪復帰を行ったが、車体の重心が後側に偏っている
場合には、前側1本と後側2本のアウトリガジャッキを
用いることになる。また、車体の重心が前後方向中央付
近にある場合には、4本のアウトリガジャッキの張出・
引込作動を利用して脱輪復帰を行うことも可能である。
さらに、上記実施例では、高所作業用の軌陸作業車に脱
輪復帰方法を適用した場合について説明したが、本発明
の脱輪復帰方法は、それ以外の軌陸作業車にも適用する
ことができる。
に偏っている軌陸作業車の場合について説明し、この場
合には前側2本と後側1本のアウトリガジャッキを用い
て脱輪復帰を行ったが、車体の重心が後側に偏っている
場合には、前側1本と後側2本のアウトリガジャッキを
用いることになる。また、車体の重心が前後方向中央付
近にある場合には、4本のアウトリガジャッキの張出・
引込作動を利用して脱輪復帰を行うことも可能である。
さらに、上記実施例では、高所作業用の軌陸作業車に脱
輪復帰方法を適用した場合について説明したが、本発明
の脱輪復帰方法は、それ以外の軌陸作業車にも適用する
ことができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の脱輪復帰
方法では、車体の前側および後側のうち、車体の重心位
置に近い側に配設された2本のアウトリガジャッキ(重
心側アウトリガジャッキ)および重心位置から遠い側に
配設された1本のアウトリガジャッキ(非重心側アウト
リガジャッキ)のみを接地させた状態で、これら3本の
アウトリガジャッキの張出・引込作動を利用して車体を
移動させ、軌道用車輪を軌道に対して位置合わせをする
ようにしている。このため、従来のように転車用ジャッ
キを張り出したり格納したりする手間がかからない分、
位置合わせに要する時間を短縮することができる。ま
た、非重心側アウトリガジャッキには、2本で支持する
場合よりも大きな車体重量がかかり、その下端部は地面
にある程度固定された状態となるので、この非重心側ア
ウトリガジャッキを張出・引込作動させれば、確実に車
体を水平移動させることができる。
方法では、車体の前側および後側のうち、車体の重心位
置に近い側に配設された2本のアウトリガジャッキ(重
心側アウトリガジャッキ)および重心位置から遠い側に
配設された1本のアウトリガジャッキ(非重心側アウト
リガジャッキ)のみを接地させた状態で、これら3本の
アウトリガジャッキの張出・引込作動を利用して車体を
移動させ、軌道用車輪を軌道に対して位置合わせをする
ようにしている。このため、従来のように転車用ジャッ
キを張り出したり格納したりする手間がかからない分、
位置合わせに要する時間を短縮することができる。ま
た、非重心側アウトリガジャッキには、2本で支持する
場合よりも大きな車体重量がかかり、その下端部は地面
にある程度固定された状態となるので、この非重心側ア
ウトリガジャッキを張出・引込作動させれば、確実に車
体を水平移動させることができる。
【図1】上記脱輪防止方法の説明図である。
【図2】本発明に係る脱輪防止方法を用いる軌陸作業車
の側面図である。
の側面図である。
10 鉄輪張出機構 30 軌陸用高所作業車 34 ブーム 36 鉄輪(軌道走行用車輪) 37 アウトリガジャッキ 38 センタージャッキ R レール
Claims (1)
- 【請求項1】 軌道上を走行するための軌道用車輪と、
車体の側方に対して張出および引込作動が自在に取り付
けられ、下端部を接地させて前記車体を支持するアウト
リガジャッキとを、前記車体の前後左右の4箇所に備え
た軌陸作業車の脱輪復帰方法であって、 前記車体の前側および後側のうち、この車体の重心位置
に近い側に配設された2本のアウトリガジャッキおよび
前記重心位置から遠い側に配設された1本のアウトリガ
ジャッキのみを接地させた状態で、これら3本のアウト
リガジャッキの張出又は引込作動により前記車体を水平
方向に移動させ、前記軌道用車輪を前記軌道に対して位
置合わせすることを特徴とする軌陸作業車の脱輪復帰方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7074477A JP3001793B2 (ja) | 1995-03-07 | 1995-03-07 | 軌陸作業車の脱輪復帰方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7074477A JP3001793B2 (ja) | 1995-03-07 | 1995-03-07 | 軌陸作業車の脱輪復帰方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08239018A true JPH08239018A (ja) | 1996-09-17 |
JP3001793B2 JP3001793B2 (ja) | 2000-01-24 |
Family
ID=13548399
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7074477A Expired - Lifetime JP3001793B2 (ja) | 1995-03-07 | 1995-03-07 | 軌陸作業車の脱輪復帰方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3001793B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001180890A (ja) * | 1999-12-24 | 2001-07-03 | Suzuki Shoji:Kk | 軌陸車の軌道鉄輪等載せ用ジャッキ |
CN107499076A (zh) * | 2017-07-20 | 2017-12-22 | 西南交通大学 | 一种球罐外部检测工作平台 |
KR102609078B1 (ko) * | 2023-06-27 | 2023-12-04 | (주)미래로 | 궤륙양용(軌陸兩用) 작업차량 |
-
1995
- 1995-03-07 JP JP7074477A patent/JP3001793B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001180890A (ja) * | 1999-12-24 | 2001-07-03 | Suzuki Shoji:Kk | 軌陸車の軌道鉄輪等載せ用ジャッキ |
CN107499076A (zh) * | 2017-07-20 | 2017-12-22 | 西南交通大学 | 一种球罐外部检测工作平台 |
CN107499076B (zh) * | 2017-07-20 | 2023-06-16 | 西南交通大学 | 一种球罐外部检测工作平台 |
KR102609078B1 (ko) * | 2023-06-27 | 2023-12-04 | (주)미래로 | 궤륙양용(軌陸兩用) 작업차량 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3001793B2 (ja) | 2000-01-24 |
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