JPH08232939A - 接着剤を併用したボルト接合装置 - Google Patents

接着剤を併用したボルト接合装置

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JPH08232939A
JPH08232939A JP3668495A JP3668495A JPH08232939A JP H08232939 A JPH08232939 A JP H08232939A JP 3668495 A JP3668495 A JP 3668495A JP 3668495 A JP3668495 A JP 3668495A JP H08232939 A JPH08232939 A JP H08232939A
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bolt
adhesive
nut
joining
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JP3668495A
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Kuniaki Sato
邦昭 佐藤
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ARTES KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 近年開発された合成樹脂系の接着剤を、ボル
ト、ナット及び被接合材に併用して、接合を一体化し、
支圧形接合を容易に実現し剪断ずれとナットの緩みを防
ぎ効率のよい接合法を提供する。 【構成】 ボルト接合装置に於いて、ボルト7と該ボル
トを挿通するボルト孔、又はナットとの隙間に接着剤1
1を注入したり、ナット3に、接着剤注入用の孔又は溝
を設けたり、ボルトに、接着剤注入用の溝を設けたり、
被接合物に接着剤用の溝又は窪みを設けて接着剤を注入
して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】土木、建築構造物の鉄骨部材の接
合、鉄骨部材の補強、柱脚のアンカーボルトとベースプ
レートの接合、その他機械、器具等の金属材料同志を接
合する場合のボルト接合装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
(イ)一般のボルト接合。
【0003】従来は、ボルト軸径より大きい孔を明けボ
ルト、ナットで被接合材を接合する。
【0004】ナットの緩み止めのためスプリングワッシ
ャ、二重ナット等を用いる。ボルト孔が軸径よりも大き
いため、被接合材同志に剪断ずれが生じナットが緩むの
を防ぐため緩み止め用特殊座金や、二重ナットが用いら
れる。
【0005】本発明は、剪断ずれとナットの緩みを防ぐ
ことを目的とする。
【0006】(ロ)高力ボルト接合の場合。
【0007】一般のボルト接合と違う点は、ボルトに高
強度材を用い、締めつけ時にボルト軸部に張力を導入
し、被接合材を圧着し被接合材の剪断ずれを圧着部の摩
擦抵抗力により防ぐ接合法である。従って被接合材の肌
合わせ部分の表面粗度と、導入張力の大きさ、及び張力
を導入する場合の施工管理が重要になる。
【0008】この接合部の耐荷メカニズムは次のようで
ある。図1は従来の高力ボルト接合のメカニズムを示す
図である。
【0009】(a)被接合材に引張力Tを加えると、圧
着された部分の摩擦力で剛な接合状態となる。
【0010】(b)Tを、更に加力すると静摩擦が切れ
て動摩擦に達すると耐力は急速に低下するが、ボルト孔
側面とボルト軸部が接触すると、ボルト軸部と被接合材
が支圧状態になり耐力が急上昇する。
【0011】(c)更に加力を進めると、接合部は図2
のように変形し、ボルトの軸方向の引張耐力によって力
が伝達される。図2は図1の加力を進めて、接合部が変
形することを示す図である。
【0012】(d)終局的には耐力は被接合材の引張耐
力が、ボルト軸部の引張耐力より大きい場合は、ボルト
の軸部破断によって接合部が破断する。
【0013】従来技術では、高力ボルトの剪断接合では
ボルト軸部と孔側面の支圧状態を許容せず圧着面の耐力
を設計許容剪断耐力としている。
【0014】本発明は接着剤により、圧着部分の剪断抵
抗力を増すと共にボルト軸部と孔側面の支圧状態の耐力
を期待し、併せて辷りのない剛な結合部を得ることを目
的とする。
【0015】(ハ)板材の面外曲げ耐力の補強。
【0016】図3はボルトで板材を面外補強した図であ
り、図4は溶接で板材を面外補強した図である。板材が
荷重Pを受け面外に曲げ応力が加わる場合、通常補強板
を添えて補強する。ボルトによって板厚t2 の板で補強
するときは板厚t1 とt2 の2枚の板がそれぞれ曲げ応
力を分担する。補強板周辺を溶接すると、ボルト接合よ
り耐力と剛性が大きくなるが、内部が空洞になっている
ので、板厚が(t1 +t2 )相当の性能が発揮し難い。
【0017】本発明は板剤の面外曲げ補強のための添え
板の接合を効率的に行うことを目的としている。
【0018】(ニ)柱脚のベースプレートと下面の基礎
コンクリートのアンカーボルトによる接合。
【0019】図5は柱脚のベースプレートと下面の基礎
コンクリートをアンカーボルトによって接合する図であ
る。一般に鉄骨柱脚は基礎コンクリートの上にベースプ
レート下面が密着するよう均したモルタルを塗り、予め
埋め込まれたアンカーボルトにベースプレートを嵌合
し、ナットで締めつけて固定するが、この場合、ナット
の緩み止めのため二重ナットを用いる。この時均しモル
タルとベースプレート下面の密着を図るためグラウトモ
ルタルを後で充填する方法が採用されることがある。又
ベースプレートに明けられた孔はアンカーボルト軸より
も大きく、鉄骨建方を容易にする方法が行われている。
この場合柱脚に水平に剪断力が働くとボルト孔径が軸径
よりも大きいので、水平ずれが生ずる。これを防ぐため
ベースを据えつけてから、ボルト孔周辺の隙間にモルタ
ルを充填する方法もある。
【0020】これ等モルタルを充填する方法はモルタル
自体に接着する性能か期待し難い。
【0021】従って鉄骨柱脚と基礎コンクリートの接合
をより確実にし、応力伝達を円滑にすると同時に工事場
での施工方法を容易にすることが望まれる。
【0022】
【課題を解決するための手段】被接合板材のボルト孔と
ボルト軸部の間隙部分、被接合材のボルト孔、周辺の肌
合わせ部分及びナットとねじ部の噛み合わせ部分とナッ
ト下面に樹脂系接着剤を充填固化して一体化させる。図
6は被接合板材のボルト孔とボルト軸部の間隙部分、被
接合板のボルト孔周辺の肌合わせ部分及びナットとねじ
部の噛み合わせ部分とナット下面に樹脂系接着剤を充填
固化して一体化させた図である。
【0023】板同志のボルトの接合部に於いて、板に漏
斗状或いは平板状の窪み、或いは両者を併用したものを
設けて接着剤が充填し易いようにし、これをナット側に
設ければナットの緩み止めとなり、板と板の肌合わせ部
分に用いれば剪断ずれに対して有効である。図7はナッ
トの緩み止めとして応用した図であり、図8は剪断ずれ
に対抗するように応用した図である。又柱脚では窪みを
ナット側に設けて緩み止めとなり、モルタル部分にも窪
みを設ければナット、ボルト軸部、ベース下面のモルタ
ルへ、接着剤が滲出充填されこれらの接合材同志の密着
の目的が達成される。図9はモルタル側に窪みを設けた
図である。何れの場合も接着剤の流動特性を活かし図6
〜図9に示すように被接合材とボルトのまわり、ナット
とボルトのねじ部分に滲透接着させることによって剛な
接合部が得られる。
【0024】柱脚部に於いては、ベースプレートのナッ
ト周辺と共に下面にも窪みを設け、モルタル側に接着剤
溜まりを設けないことも出来る。
【0025】接着剤の充填方法は図6、図7、図8、図
9ではボルト装着前に接着剤を塗布してもよいが、本発
明ではボルト挿入後接着剤が充填できるよう次のような
手段も用いる。
【0026】(イ)ナットの内側にねじ溝と直角方向に
ナットの表、裏面に跨がる複数の溝或いは溝の途中から
孔を明けたものを設けておき、一方の溝から接着剤を注
入し、他の溝を通って接着剤が溢れ出すことにより充填
が確認出来るようにナットを形成する。図10(a)、
(b)は縦溝付きナットの実施例を示す図である。図1
0(c)はナット側面に注入口、排出口を設けた例を示
す図である。接着剤をボルト側から注入したとき、これ
らの溝或いは孔からの溢れ出しをもって充填が確認出来
るようになっている。
【0027】(ロ)柱脚の場合はベースプレート下面と
モルタル、アンカーボルト軸と孔の間隙を密着し、かつ
接着し、ナットの緩み止めを目的とするため次の方法を
用いる。
【0028】(a)縦溝付きナットを使用する。(図1
0参照) (b)縦溝付きボルト孔を有するベースプレートを使用
する。図13は縦溝付きベースプレートの図である。
【0029】(c)溝付きアンカールトを用いる。図1
2は縦溝付きアンカーボルトの図である。
【0030】(ハ)板部材同志を接合する場合は、次の
方法を用いる。
【0031】(a)縦溝付きボルトを使用する。
【0032】ボルトの側面に沿ってねじ部から所定の長
さの溝を複数設け、一方の溝から接着剤を注入し、他の
溝からの溢れ出しをもって充填を確認できるように形成
したボルトが縦溝付きボルトで図11は縦溝付きボルト
の図である。
【0033】(b)縦溝付きボルト孔を有する板部材を
使用する。図13は縦溝付きベースプレートの図であ
る。
【0034】(c)板同志を接合する場合は、縦溝付き
ナットを使用するが、接着剤の流入、流出を容易にする
ため前述の(a)、(b)、(c)の全部又は一部を併
用することも出来る。
【0035】次に柱脚の場合の接着剤の充填方法に就い
て説明する。
【0036】(イ)ナット側からの充填。
【0037】ベースプレートにボルト軸径より5〜10
mm程大きい径の孔を明けておき、ベースプレートをア
ンカーボルトに嵌合させる。
【0038】(a)図10に示す縦溝付きナットを用い
る場合、ナットを仮締めし、溝の一方から接着剤を流入
させ、ベースプレート下面、ボルト孔周辺の間隙に充填
し、ナットの他の溝から溢れ出ることを確認し、窪みの
あるナットの座に接着剤が充満してから、ナットを締め
付け、接着剤の固化によってこれらの相接する部材を接
着し、柱脚を固定する。(通常のアンカーボルト使用可
能である) (b)図11に示すような溝付きボルトを用いる場合、
ナットを仮締めし、ボルトの一方から接着剤を注入し、
前記(a)と同じ要領で接着剤の充填完了後ナットを締
め付ける。(通常のナット使用可能である) (c)図13に示す溝付きボルト孔を用いる場合、ナッ
トを締める前にボルト孔の溝を利用して、接着剤を注入
し、窪みのあるナット座に接着剤が充満してからナット
を締め付ける。(通常のボルト、ねじ鉄筋、ナット使用
可能である) (ロ)ベースプレート下面からの充填。
【0039】ベースプレートを据えつける前に、予め接
着剤の注入路をベースプレート下面側に設けておき、ベ
ースプレートをアンカーボルトに嵌合させ、基礎コンク
リート又は均しモルタルとベースプレートの接触面周辺
から接着剤が溢れ出ないようシールし、この注入路から
接着剤を圧入する。接着剤はベースプレート下面とモル
タルの隙間を充填し、アンカーボルトとボルト孔周辺の
隙間を充填してから、ベースプレート上面の窪みに設け
たナットの座に充満したのを確認してからナットを締め
つける。通常のボルト、ナットが使用出来るが充填を確
実にするためモルタルの窪み、或いはベースプレート下
面に窪みをもうけることが出来る。図9はモルタルに窪
みを設けたことを示す図であり図8に準じてベースプレ
ート下面に窪みを設けたことを示す図である。又軸部と
ボルト孔周辺への接着剤の充填を図るため、図13に示
すようなアンカーボルト孔に縦溝を設けるか、図12に
示すような縦溝のあるアンカーボルトを用いるのが有効
である。又ナットの緩み止めのために、図10に示した
縦溝付きナットを用いることができる。図14(a)は
モルタルに窪みを設けた図であり(b)はモルタルとベ
ースプレート下面の両方に窪みを設けた図である。
【0040】(ハ)ベースプレート上面からの充填。
【0041】前項(ロ)がベースプレート下面からの接
着剤の圧入に対して、注入口をベースプレート上面に設
け、窪みのあるナット座に接着剤の溢れ出しを確認して
からナットを締め付ける。図15はベースプレート上面
から接着剤を圧入する場合の図で(a)はモルタルに窪
みを設けた場合の図であり、(b)はベース下面に窪み
を設けた場合の図であり、(c)は複数のアンカーボル
トに纏めて充填する場合モルタル側に窪みを設けた場合
の図であり、(d)は(c)の場合と同様でベースプレ
ート下面側に窪みを設けた場合の図である。
【0042】縦溝付きナットを締め付けたときの接着剤
充填を図るため、接合材外側に漏斗状の窪みを設ける。
その外径は溝の差し渡し径より大きくしておけば、下部
からの接着剤が、ナットの縦溝に注入し易い。図16は
漏斗状の窪みを設けた場合の様子を示す図である。
【0043】
【作用】本発明はボルト接合部に於いて、被接合部材間
の接着耐力と、ボルトトボルト孔間隙に接着剤を充填し
固化することによるボルトとボルト孔の支圧耐力の相乗
効果をもたらすものである。
【0044】最近の研究によれば、エポキシ樹脂系接着
剤或いはビニール樹脂系接着剤による金属の接着接合
は、その接着面積を選べば母材同程度の接合が得られる
ことが報告されている。
【0045】一方ボルトを被接合材に明けられた孔に打
ち込み、支圧形ボルト接合の研究が行われてきたが、加
工組立に高度な技術を要するため、実用上普及していな
い。
【0046】かってのリベット接合はこれに近い考え方
であるが、リベット孔内への充填が不十分であり、剪断
力によるスリップ変形が認められてきた。
【0047】本発明は接着技術と支圧形接合による従来
技術の効果を相乗的に発揮するために、ボルト孔だけで
なく、接着剤の流動性を生かして被接合材の肌合わせ部
分も接着し、ナットの緩み止めの課題も解決しようとす
るものである。
【0048】(イ)板材の重ね合わせ接合に於いて、接
着剤の耐力に対する信頼性は塗布面積に依存するが本発
明では、肌合わせ部分に僅かな窪みを設け、塗布面積を
特定し、窪み外へ滲透した部分は耐力上安全側にあると
した。
【0049】(ロ)ボルト孔とボルト軸に接着剤を充填
固化させることは、支圧形接合に近い性状を示し、ボル
ト1本当たりの剪断耐力を著しく向上させる。この理由
は、ボルト孔周辺と上下のボルトの頭、ナットにより内
部の固化した接着剤が周囲から拘束されているからであ
る。一般に周囲を拘束された固体が著しい圧縮強度をも
つことは、固体を構成する粒子間ガ移動し難いことから
も説明できる。
【0050】(ハ)本発明では以上の原理に基づくもの
であるが、その効果を高めるため、バインダーとして樹
脂系の接着剤をベースにして、金属粉、石粉等を混入す
ることによって耐力を向上することが出来る。
【0051】(ニ)ナットの緩みは繰り返し応力を受け
ることにより発生する。これはボルト、ナットのねじ部
分の噛み合わせのリラクゼーションに拠るものであるか
ら、この部分を接着剤で接着し、かつナット下面及び側
面をも接着すれば、緩みのメカニズムが、従来の接触か
ら接着に変わるので効果がある。とくにアンカーボルト
のナットの緩みは、ナットの座に相当する部分を座掘り
にし、接着剤を充填固化させることによって、ナットの
回転緩みを物理的に拘束することになる。アンカーボル
トにねじ鉄筋を用いる時、ねじとナットの加工精度の関
係で緩み易い傾向がある。しかしこの場合ナットの内側
だけでなく外側も接着剤によって固化する効果は大き
い。
【0052】(ホ)以上の目的と効果を達成するため
に、発明者は特殊なボルト、ナット、ボルト孔、被接合
材に窪みを設ける発明を行った。
【0053】これらの作用は次の通りである。
【0054】(a)縦溝付きナットは、接着剤の注入、
溢出路であると同時に、ナットを回転することにより、
ねじ部分へ接着剤を塗布させることになり、固化した後
は、縦溝とボルトのねじ部分を結合させ、ナットが回転
し難い状態を作る。
【0055】(b)縦溝付きボルトは接着剤の注入、溢
出路である。しかもその溝は接着剤の充填を必要とする
部分にわたっているので接着剤を充填し易い。
【0056】(c)又溝を2本或いは複数本としている
のは、1つの溝から充填した場合、他の溝からの溢れ出
しをもって充填が確認出来るからである。又柱脚のよう
にナットと反対側から充填する場合には、空気抜きと溢
出し易さで効果がある。
【0057】(d)同様にボルト孔側面の溝は注入、溢
出用である。接着剤が固化してからは、ボルト軸部と周
辺は固化した接着剤と一体化するので、ボルト孔の形状
にかかわらず耐力上の問題は解決される。
【0058】(e)被接合材に設けたボルト孔周辺の窪
みは、肌合わせ部分の平面の塗布領域を確実にする。ボ
ルト孔周辺の漏斗状の窪みは接着剤が固化した状態で、
剪断辷り止めと同時にボルト孔周辺への充填を容易にす
る。図17は被接合部材に設けた漏斗状の窪みを示す図
である。(a)は被接合材の片側に設けた図であり
(b)は被接合材の両側に設けた図である。
【0059】図9、図16はナット側に窪みを設けナッ
トの緩み止めを主目的としたもので、ナットの外形が一
般に多角形をなしているために回転緩みに対して効果が
あることを示す図である。
【0060】
【実施例】以下実施例に就いて説明する。
【0061】(イ)部材の継手の場合。
【0062】図18は本発明によるH形部材接合の例を
示す図であり、(a)は従来のフランジ、ウエブ共ダブ
ルシヤー接合の正面図で(b)は側面図である。
【0063】(c)は継手効率がよいためスプライスプ
レートを1枚にしたシングルシヤー接合の正面図で
(d)は側面図である。
【0064】又(e)は、接合部の詳細図である。
【0065】(ロ)スプリットティ接合の場合。
【0066】図19はH形鉄骨柱のフランジの補強を添
えスプリットティで、H形鉄骨梁を接合した図である。
(a)は立面図であり、(b)は柱の補強のスタッド側
に接着剤塗布用窪みを設けたことを示す図である。
【0067】図20はスプリットティ側に平板状の窪み
を設けた図であり、(a)は側断面図、(b)は底面
図、(c)は正面図である。
【0068】図21はスプリットティ側に漏斗状の窪み
を設けた図であり、(a)は側断面図、(b)は底面図
である。
【0069】(ハ)柱脚部の場合。
【0070】図22は、柱脚部に本発明を応用した例
で、接着剤をベースプレートの上部から注入する図であ
る。
【0071】
【発明の効果】本発明の効果は次の通りである。
【0072】従来から鉄骨構造の部材の接合には、ボル
ト接合と溶接がある。リベット接合は作業性、信頼性の
点から今では殆ど使われていない。本発明は近年発達し
た接着剤を鉄骨構造の分野に導入することにょって次の
ような効果が期待できる。
【0073】(イ)接合メカニズムからみて溶接構造に
近い剛な接合法と位置づけられる。
【0074】(ロ)接着剤をボルトと併用することによ
って、辷り変形がなくなるので、柱、梁仕口、柱脚に用
いることにより、接合部の変形が小さくなる。
【0075】(ハ)中ボルト接合ではボルト自体の剪断
耐力、高力ボルトでは摩擦耐力に期待していたが、接着
剤の接着効果によってボルト本数を低減することが出来
る。ダブルシヤーをシングルシヤーにすることが可能と
なる。
【0076】(ニ)溶接のような大掛かりな設備が不要
になり作業が容易になる。
【0077】(ホ)柱脚に用いると接着剤の充填によ
り、基礎コンクリートとの固定度が増し、通常のアンカ
ーボルト或いはねじ鉄筋を用いたアンカーボルトのナッ
トの緩み止めとなり、二重ナットや、コンクリートで柱
脚を被覆する必要がなくなる。
【0078】(ヘ)柱脚のアンカーフレーム等の組立に
接着剤を用いれば軽微なボルト工具を用い、工事現場で
の作業が容易になり、かつ溶接を用いないので火災の心
配がない。
【0079】(ト)ボルト軸部、ねじ部に接着剤が充填
出来るので座金の使用を省略することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の高力ボルト接合のメカニズムを示す図で
ある。
【図2】図1の状態から加力を進めて、接合部が変形す
ることを示す図である。
【図3】ボルトで板剤を面外補強した図である。
【図4】溶接で板材を面外補強した図である。
【図5】柱脚のベースプレートと下面の基礎コンクリー
トをアンカーボルトで接合した図である。
【図6】被接合板材のボルト孔とボルト軸部の間隙部
分、被接合板のボルト孔周辺の肌合わせ部分及びナット
とねじ部の噛み合わせ部分とナット下面に樹脂系接着剤
を充填固化して一体化させた図である。
【図7】接着剤をナットの緩み止めとして応用した図で
ある。
【図8】接着剤を剪断ずれに対抗するように応用した図
である。
【図9】ナット側とモルタル側に接着剤用の窪みを設け
た図である。
【図10】(a)、(b)は縦溝付きナットの実施例を
示す図である。(c)はナット側面に注入口、排出口を
設けた例を示す図である。
【図11】縦溝付きボルトの図である。
【図12】縦溝付きアンカーボルトの図である。
【図13】板部材のボルト孔に縦溝を設けた図である。
【図14】(a)はモルタルに窪みを設けた図であり
(b)はモルタルとベースプレート下面の両方に窪みを
設けた図である。
【図15】ベースプレート上面から接着剤を圧入する場
合の図で(a)はモルタルに窪みを設けた場合の図であ
り、(b)はベース下面に窪みを設けた場合の図なあ
り、(c)は複数のアンカーボルトに纏めて充填する場
合モルタル側に窪みを設けた場合の図であり、(d)は
(c)の場合と同様でベースプレート下面側に窪みを設
けた場合の図である。
【図16】ナット側に窪みを設けナットの緩み止めを主
目的としたもので、ナットの外形が一般に多角形をなし
ているために回転緩みに対して効果があることを示す図
である。
【図17】被接合部材に設けた漏斗状の窪みを示す図で
ある。
【図18】H形部材接合の例を示す図であり、(a)は
従来のフランジ、ウエブ共ダブルシヤー接合の正面図で
(b)は側面図である。(c)は本発明で継手効率がよ
いためスプライスプレートを1枚にした、シングルシヤ
ー接合の正面図で(d)は側面図である。又(e)は、
接合部の詳細図である。
【図19】H形鉄骨柱のフランジの補強を添えスプリッ
トティで、H形鉄骨梁を接合した図である。(a)は立
面図であり、(b)は柱の補強のスタッド側に接着剤塗
布用窪みを設けたことを示す図である。
【図20】スプリットティ側に平板状の窪みを設けた図
であり、(a)は側断面図、(b)は底面図、(c)は
正面図である。
【図21】スプリットティ側に漏斗状の窪みを設けた図
であり、(a)は側断面図、(b)は底面図である。
【図22】柱脚部に本発明を応用した例で、接着剤をベ
ースプレートの上部から注入する図である。
【符号の説明】
1・・・接合板材、2・・・ボルト、3・・・ナット、
4・・・座金、5・・・補強板、6・・・ベースプレー
ト、7・・・アンカーボルト、8・・・二重ナット、9
・・・均しモルタル、10・・・柱、11・・・接着
剤、12・・・窪み、13・・・縦溝、14・・・孔、
15・・・溝を設けたボルト、16・・・溝を設けたア
ンカーボルト、17・・・接着剤注入口、18・・・接
着剤注入パイプ、19・・・梁、20・・・スプリット
ティ、21・・・柱の補強、22・・・スタッドボルト

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボルト接合装置に於いて、ボルトと該ボ
    ルトを挿通するボルト孔、又はナットとの隙間に接着剤
    を注入してなることを特徴とした接着剤を併用したボル
    ト接合装置。
  2. 【請求項2】 ナットに、接着剤注入用の孔又は溝を設
    けてなることを特徴とした請求項1記載の接着剤を併用
    したボルト接合装置。
  3. 【請求項3】 ボルト又は接合部材に、接着剤注入用の
    溝を設けてなることを特徴とした請求項1又は2記載の
    接着剤を併用したボルト接合装置。
  4. 【請求項4】 ボルト接合に於いて、被接合物に接着剤
    用の窪みを設けてなることを特徴とする請求項1、2又
    は3記載の接着剤を併用したボルト接合装置。
JP3668495A 1995-02-24 1995-02-24 接着剤を併用したボルト接合装置 Pending JPH08232939A (ja)

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