JP5205130B2 - Pc部材とコンクリート部材とが接合されてなるコンクリート構造体を構築する方法、仕口部と梁とからなる構造体の構築方法 - Google Patents

Pc部材とコンクリート部材とが接合されてなるコンクリート構造体を構築する方法、仕口部と梁とからなる構造体の構築方法 Download PDF

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本発明は、梁主筋の先端が仕口部内に定着される柱梁架構の仕口部をプレキャストコンクリート部材を用いて構築する方法に関する。
従来より、例えば、鉄筋コンクリート造の柱梁構造における一方から梁が接続されるような仕口部では、梁主筋に作用する引張力に抵抗できるように、梁主筋の端部に定着金物を取り付けておき、この定着金物を仕口部を構成するコンクリート内に埋設することにより、梁主筋を仕口部に定着させていた。
このように鉄筋に定着金物を取り付ける際には、鉄筋に作用する引張力が確実に定着金物に伝達されるように、定着金物を強固に鉄筋に固定する必要がある。そこで、例えば、非特許文献1には、鉄筋に定着金物を固定する方法として、鉄筋に定着金物を螺合させた後、鉄筋と定着金物との隙間にグラウトを充填する方法が記載されている。この方法では、グラウトが上記隙間に充填されていることを確認するため、定着金物の両端から溢れ出すまでグラウトを充填する必要がある。
なお、本願出願人の一社は鉄筋を定着金物を用いて、コンクリートに定着する方法として、特許文献1の図7に示すような方法を提案している。
東京鉄鋼株式会社、"プレートナット工法 設計指針 (財)日本建築センター 一般評定 BCJ評定―RC0152−01"、東京鉄鋼株式会社 特開2006−22494号公報
しかしながら、上記の方法では、定着金物の両端側からグラウトが溢れ出るのを視認する必要があるが、定着金物をコンクリート部材内に埋設してしまうと、コンクリート部材の内部側からグラウトが溢れ出るのを確認することができない。このため、仕口部をPC部材により構成する場合であっても、定着金物の周囲はコンクリートを現場打ちする必要があった。
本発明は、上記の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、仕口部を構成するコンクリートを現場打ちすることなく、梁主筋の端部が内部で定着される仕口部を構築することである。
本発明のPC部材とコンクリート部材とが接合されてなるコンクリート構造体を構築する方法は、内周面に螺条が形成された貫通孔を有し、部材の一面に一端側が露出するように埋設された定着金物と、部材の前記一面の反対面から前記定着金物の他端側に到達するように形成された鉄筋収容孔と、を備えたPC部材と、鉄筋が埋設されたコンクリート部材とが接合されてなるコンクリート構造体を構築する方法であって、前記定着金物に外周面に螺条が形成された鉄筋の一端を螺合させる鉄筋螺合ステップと、前記定着金物の前記貫通孔に通じる注入孔より前記定着金物と前記鉄筋との隙間に充填材を充填する充填材充填ステップと、前記PC部材の前記反対面に接続されるコンクリート部材を構築又は設置するコンクリート部材施工ステップと、を備え、 前記鉄筋螺合ステップでは、前記定着金物を、前記隙間に充填された充填材が前記他端側よりも前記一端側から溢れ出し難くなるように構成しておき、前記充填材充填ステップでは、前記貫通孔の前記一端側から溢れ出るまで前記充填材を充填し、前記コンクリート部材施工ステップでは、前記鉄筋の他端と、前記コンクリート部材に埋設された鉄筋のうち少なくとも一部とを継手することを特徴とする。
本発明の仕口部と梁とからなる構造体の構築方法は、内周面に螺条が形成された貫通孔を有し、部材の一面に一端側が露出するように埋設された定着金物と、部材の前記一面の反対面から前記定着金物の他端側に到達するように形成された鉄筋収容孔と、を備えたPC仕口部材を用いて仕口部と梁とからなる構造体を構築する方法であって、前記定着金物に外周面に螺条が形成された鉄筋の一端を螺合させる鉄筋螺合ステップと、前記定着金物の前記貫通孔に通じる注入孔より前記定着金物と前記鉄筋との隙間に充填材を充填する充填材充填ステップと、前記仕口部の前記反対面に接続される梁を構築又は設置する梁施工ステップと、を備え、前記鉄筋螺合ステップでは、前記定着金物を、前記隙間に充填された充填材が前記他端側よりも前記一端側から溢れ出し難くなるように構成しておき、前記充填材充填ステップでは、前記貫通孔の前記一端側から溢れ出るまで前記充填材を充填し、 前記梁施工ステップでは、前記鉄筋の他端と、前記梁を構成する梁主筋のうち少なくとも一部とを継手することを特徴とする。
上記の方法において、前記PC仕口部材は、前記仕口部の前記一面と隣接する両側面のうち少なくとも何れかの面に接続される梁の少なくとも一部を構成するPC梁部材と、一体に構築されていてもよい。
また、前記PC仕口部材は、前記仕口部の上下少なくとも何れかの柱の少なくとも一部を構成するPC柱部材と一体に構築されていてもよい。
また、前記仕口部は前記一面と、前記反対面とを貫通する貫通孔が形成されており、前記梁施工ステップでは、梁主筋が前記貫通孔を挿通するように前記一面に接続される梁を構築し、前記鉄筋の他端と、前記反対面に接合される梁を構成する梁主筋のうち一部とを継手するとともに、前記貫通孔を挿通する前記一面に接続される梁の梁主筋と、前記反対面に接合される梁を構成する梁主筋のうちの残りとを継手してもよい。
また、本発明の仕口部と梁とからなる構造体を構築する方法は、仕口部及び当該仕口部に接続される梁の梁端から中間までの梁端部を一体に構成するPC梁・仕口部材であって、内周面に螺条が形成された貫通孔を有し、前記仕口部の前記梁が接合される側とは反対側の面に一端側が露出するように埋設された定着金物と、前記梁を構成する部分の前記中間側の端面から前記定着金物の他端側に到達するように形成された鉄筋収容孔と、を備えたPC梁・仕口部材を用いて仕口部と梁とからなる構造体を構築する方法であって、前記定着金物に外周面に螺条が形成された鉄筋の一端を螺合させる鉄筋螺合ステップと、前記定着金物の前記貫通孔に通じる注入孔より前記定着金物と前記鉄筋との隙間に充填材を充填する充填材充填ステップと、前記PC梁・仕口部材の前記梁端部に接続される梁の一部を構築又は設置する梁施工ステップと、を備え、前記鉄筋螺合ステップでは、前記定着金物を、前記隙間に充填された充填材が前記他端側よりも前記一端側から溢れ出し難くなるように構成しておき、前記充填材充填ステップでは、前記貫通孔の前記一端側から溢れ出るまで前記充填材を充填し、前記梁施工ステップでは、前記鉄筋の他端と、前記梁を構成する梁主筋のうち少なくとも一部とを継手することを特徴とする。
また、上記の方法において、前記定着金物は、前記注入孔が前記定着金物の中間部よりも前記他端側に形成されていることにより、前記隙間に充填された充填材が前記他端側よりも前記一端側から溢れ出し難くなるように構成されていてもよい。
また、前記定着金物は、前記一端側に前記鉄筋と螺合するとともに、前記定着金物と当接するようにナットを取り付けることにより、前記隙間に充填された充填材が前記他端側よりも前記一端側から溢れ出し難くなるように構成されていてもよい。
また、前記定着金物は、前記鉄筋にナットを螺合させ、前記ナットを前記一端側に締め付けることにより、前記隙間に充填された充填材が前記他端側よりも前記一端側から溢れ出し難くなるように構成されていてもよい、
また、前記梁構築ステップでは、前記梁の少なくとも一部を構成するPC梁部材を建て込んでもよく、また、前記梁の少なくとも一部を構成するコンクリートを打設して前記梁を構築してもよい。
本発明によれば、定着金物に充填された充填材が他端側よりも一端側から溢れ出し難くなるように構成されているため、充填材が定着金物の他端側から溢れ出た際には、他端側からも充填材が溢れ出ていることとなる。これにより、一端側から溢れ出るまで充填材を充填することで、定着金物内に十分充填材が充填されることとなり、定着部材を鉄筋に強固に固定することができる。このため、定着部材を仕口部を構成するPC部材内に埋設することが可能となり、梁主筋の端部が内部で定着される仕口部をコンクリートを現場打ちすることなく構築することができる。
以下、本発明の柱梁架構における仕口部の構築方法の各実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、説明の都合上、柱及び梁のせん断補強筋は図示を省略するが、柱及び梁には適宜せん断補強筋が設けられているものとする。
図1は、以下に説明する本発明の第1〜第3実施形態の方法により構築された柱梁架構1を示す斜視図である。以下に説明する第1〜第3実施形態の仕口部の構築方法は、例えば、図1に示すような、建物の柱梁架構1の外周部における両側面及び建物中心側の面に梁3、4が接続された仕口部2Aや、柱梁架構1の角部のように隣接する面に梁3、4が接続された仕口部2Bのように、対向する側面のうちの一方の面のみに梁が接続される仕口部を構築する方法である。
このように対向する側面のうちの一方の面のみに梁4が接続されるような仕口部2A,2Bでは、梁4の梁主筋の端部を仕口部2A,2Bに定着させる必要があるため、鉄筋の端部に定着金物を固定しておき、この定着金物を仕口部2A,2Bを構成するコンクリート部材内に埋設する必要がある。従来技術の欄に記載したように、このような仕口部2A,2BをPC部材で構成する場合に、PC部材内に定着金物を埋設してしまうと、鉄筋に定着金物を確実に固定することができないという問題があった。
そこで、発明者らは、以下に説明するPC部材内に埋設された定着金物を鉄筋に固定する方法を提案している。第1〜第4実施形態の仕口部の構築方法は、この定着金物を鉄筋に固定する方法を用いている。そこで、まず、発明者らが提案するPC部材内に埋設された定着金物を鉄筋に固定する方法を、一側面に梁が接続される仕口部をPC梁部材及びPC仕口部材を用いて構築する場合を例として説明する。
図2(A)は、PC仕口部材10の一側面にPC梁部材20が接続された様子を示す水平断面図であり、(B)は(A)におけるB部の拡大図である。同図(A)に示すように、PC仕口部材10には鉄筋収容孔11が形成されており、この鉄筋収容孔11の端部には定着金物30が埋設されている。PC仕口部材10の上記一側面とは反対側の表面には、定着金物30の端面が露出するように凹部12が形成されている。
また、図2(B)に示すように、定着金物30は、内周面に螺条31が形成された貫通孔30Aを有する、端部に鍔部32が形成された鋼製の部材である。定着金物30には、外周面から貫通孔30Aまで到達するような注入孔33が形成されている。
PC梁部材20は内部には梁主筋21が埋設されており、梁主筋21の端部には機械式継手22が接続されている。この機械式継手22の鉄筋挿入孔23はPC梁部材20のPC仕口部材10側の端面に開口している。なお、PC仕口部材10及びPC梁部材20の接合端面にコッター等を設けてもよい。
以下、鉄筋を定着部材30に固定する方法を図3A〜図3Dを参照しながら詳細に説明する。
まず、PC仕口部材10及びPC梁部材20をこれらの接合端面が当接するように建て込む。
次に、図3Aに示すように、鉄筋40の螺条41と定着金物30の貫通孔30A内の螺条31とを螺合させ、鉄筋40を回転させることにより、同図に示すように、鉄筋40の端部がPC仕口部材10の凹部12内に位置し、その端部が定着金物30の鍔部32側の端面より突出した状態となるまで、鉄筋40を鉄筋収容孔11に挿入する。なお、鉄筋40は、外周面に螺条41が形成された異形鉄筋であり、外周面の一部に平面状の欠損部が形成されている。
次に、図3Bに示すように、凹部12内において、ナット50を鉄筋40の螺条41と螺合させることにより、定着金物30の鍔部32側の端面と当接させ、この状態からさらに締め付ける。これにより、図4Bに示すように、ナット50の螺条51の山のPC仕口部材10の表面側(図中左側;以下、部材表面側という)の面と、鉄筋40の螺条41の山のPC仕口部材10の中心側(図中右側;以下、部材内側という)の面とが当接し、ナット50内では鉄筋40の螺条41の山の部材表面側に隙間54が形成されることとなる。また、定着金物30の貫通孔30Aの内周に形成された螺条31の山の部材内側の面と、鉄筋40表面の螺条41の山の部材表面側の面とが当接することとなり、定着金物30内では鉄筋40の螺条41の山の部材内側に隙間34が形成されることとなる。
次に、図3Cに示すように、PC仕口部材10に設けられた孔13を通じて、注入孔33から定着金物30内にグラウト60を注入する。ここで、ナット50を定着金物30の鍔部32側の表面に当接するように取り付けているため、注入孔33から定着金物30の部材内側の端面までの長さよりも定着金物30の注入孔33からナット50の部材表面側の端面までの長さの方が大きい。
さらに、上記のように定着金物30の内部では鉄筋40表面の螺条41の山の部材内側に隙間34が形成され、ナット50の内部では、鉄筋40表面の螺条41の山の部材表面側に隙間54が形成される。すなわち、定着金物30内部とナット50内部とでは、鉄筋40の螺条41の山に対する隙間34、54の形成される位置が逆になり、隙間34と隙間54とはナット50と定着金物30との境界部において互いに遮断される。したがって、注入孔33から注入されたグラウト60は、定着金物30内では隙間34を通して貫通孔30A内にスムーズに充填されるものの、ナット50内へは隙間34から隙間54へと流れ込むことができないので、鉄筋40の螺条41の欠損部などの狭い隙間を通らなければ、ナット50内の隙間54に流れ込むことができない。このため、グラウト60は、ナット50の表面よりも先に定着金物30の部材内側端部まで到達することとなる。
これらの理由により、定着金物30の注入孔33に充填されたグラウト60は、図3Cに示すように、まず、定着金物30の部材内側の端部から溢れ出し、その後、図3Dに示すように、ナット50の表面から溢れ出すこととなる。このため、ナット50の表面からグラウト60が溢れ出れば、定着金物30内にグラウト60が完全に充填されたといえる。
なお、上記のように定着金物30内にグラウト60を充填した後、必要に応じて、PC仕口部材10の表面に形成された凹部12にグラウトを充填してもよい。
次に、PC仕口部材10の貫通孔及びPC梁部材20の機械式継手22内にグラウトを充填する。そして、PC仕口部材10とPC梁部材20との間の目地にグラウトを充填する。
以上の工程により、PC梁部材20とPC仕口部材10とが接合され、仕口部が構築される。
なお、上記の説明では、定着金物30のPC仕口部材10の表面側に当接させた状態で、ナット50を締め付けることとしたが、必ずしも、ナット50を締め付けなくてもよい。上記のように、ナット50を定着金物30のPC仕口部材10の表面側に当接するように設けておけば、定着金物30の注入孔33から部材内側の端部までの長さに比べて、注入孔33からナット50の部材表面側の端部までの長さが長くなるため、注入孔33から充填されたグラウト60は部材内側に比べて部材表面側に溢れ出しにくくなり、ナット50の部材表面側からグラウト60が溢れ出すのを視認することで、定着金物30内に十分グラウト60が充填されたことを確認できる。
また、上記の説明では、軸方向の略中央に注入孔33が形成された定着金物30を用いる場合について説明したが、これに限らず、例えば、図4Aに示すように、注入孔73が貫通孔70Aの軸方孔何れかに偏って設けられた定着金物70を用いてもよい。この場合には、同図に示すように、注入孔73が形成された側がPC仕口部材10の内部側に位置するように定着金物70を埋設しておくことで、本実施形態のようにナット50を取り付けなくても、注入孔73から定着金物70のPC仕口部材10の中心側までの長さに比べて、注入孔73から定着金物70のPC仕口部材10の表面側までの長さが長くなるため、上記の実施形態と同様に定着金物70の鉄筋40の端部側からグラウト60が溢れ出たのを視認できれば、定着金物70内にグラウト60が充填されたことを確認できる。また、上記の実施形態の定着金物30に代えて、このように一方に偏って注入孔73が形成された定着金物70を用いることも可能である。
また、上記の説明では、鍔部32がPC部材10の表面側に位置するように定着金物30を埋設するものとしたが、図4Bに示すように、定着金物を、鍔部82が部材中心側に位置するようにPC部材10に埋設してもよい。この場合、同図に示すように、定着金物80としては、注入孔83が鍔部82側に偏って設けられたものを用いるとよい。これにより、注入孔83から定着金物80のPC仕口部材10の中心側までの長さに比べて、注入孔83から定着金物80のPC仕口部材10の表面側までの長さが長くなり、内部に充填されたグラウトは、定着金物80の部材表面側に比べて、鉄筋40の端部側に溢れ出にくくなる。また、図4Bに示す実施形態では、注入孔83が鍔部82に偏って設けられた定着金物80を用いることにより、グラウトが鉄筋40の端部側から溢れ出にくくなるようにしたが、これに限らず、上記の実施形態と同様に、定着金物のPC部材の表面側にナットを当接させる又は締め付けることにより、グラウトが鉄筋40の端部側から溢れ出にくくなるようにしてもよい。
また、上記の説明では、図2Aに示すような、鉄筋挿入孔23が部材表面に開口するように埋設された機械式継手22を備えるPC梁部材20と、仕口部のみを構成するPC仕口部材とを接合する場合について説明したが、本発明が適用できるのはこれに限らない。例えば、図5Aに示すように、機械式継手26が部材内部に埋設されており、接合端面から機械式継手26の鉄筋挿入孔27まで到達するような貫通孔が形成されたPC梁部材25と、PC仕口部材10とを接合する場合や、図5Bに示すように、仕口部及び梁の端部を構成するPC梁・仕口部材95と、梁の中央部を構成するPC梁部材90とを接合する場合にも適用することができる。なお、図5Bに示す実施形態では、PC梁部材90の機械式継手92の鉄筋挿入孔93が部材の端面に開口する場合を示しているが、図9と同様に機械式継手92は部材内部に埋設する構成としてもよい。
<第1実施形態>
以下、本発明の柱梁仕口部の構築方法の第1実施形態を説明する。なお、以下の説明では、図1に示す柱梁架構を構築する場合を例として説明する。
図6(A)は、図1におけるA―A断面図であり、同図(B)は図1におけるB―B断面図である。本実施形態では、柱梁架構1を、下方のPC柱部材120と、PC梁・仕口部材110と、第1のPC梁部材130と、上方のPC柱部材140とを接合することにより構築する。
下方のPC柱部材120は、部材内部に上下方向に延びるように埋設された柱主筋121を備える。柱主筋121の上端は、部材上面から突出している。
上方のPC柱部材140は、部材内部に上下方向に延びるように埋設された柱主筋141と、柱主筋141の下端に接続され、鉄筋挿入孔が部材下面に開口する機械式継手142とを備える。
PC梁・仕口部材110は、仕口部2A,2Bを構成するPC仕口部材110Aと、この仕口部2A,2Bに接続される梁3の仕口部側端部から中間部までを構成する第2のPC梁部材110Bとが一体に構築された部材である。
柱梁架構1の両側面に梁が接続される仕口部2Aを構成するPC梁・仕口部材110では、PC仕口部材110Aの両側面に第2のPC梁部材110Bが接続されており、内部に水平方向に延びるように埋設された複数の梁主筋111を備える。これら複数の梁主筋111は第2のPC梁部材110Bの端面より突出している。
また、柱梁架構100の角部を構成するPC梁・仕口部材110では、PC仕口部材110Aの一側面に第2のPC梁部材110Bが接続されており、これらPC仕口部材110A及び第2のPC梁部材110Bに亘って水平方向に延びるように複数の梁主筋111が埋設されている。これら複数の梁主筋111の一端は第2のPC梁部材110Bの端面より突出しており、逆側の端部はPC仕口部材110A内に定着されている。
また、PC仕口部材110Aには、柱主筋にあたる位置に上下方向に延びるように貫通孔112が形成されており、また、第1のPC梁部材130が接合される側の端部には鉄筋収容孔113が形成されている。この鉄筋収容孔113の端部には、定着金物が埋設されており、この定着金物の端面はPC仕口部材110Aの表面に形成された凹部内に露出している。
第1のPC梁部材130は、水平方向に延びるように埋設された梁主筋131と、梁主筋131の端部に接続された機械式継手132とを備える。
以下、柱梁架構を構築する方法を説明する。
図7A〜図7Eは、柱梁架構1を構築する方法を説明するための図である。
まず、図7Aに示すように、下方のPC柱部材120の上部の仕口部2A,2Bにあたる部分の側方に第1のPC梁部材130を上方から建て込む。
次に、図7Bに示すように、PC梁・仕口部材110を、下方のPC柱部材120の上面から突出する柱主筋121がPC仕口部材110Aに形成された上下方向に延びる貫通孔112内に挿入されるように上方から建て込む。そして、貫通孔112内及びPC梁・仕口部材110と下方のPC柱部材120の間の目地にグラウトを充填する。
次に、図7Cに示すように、外周面に螺条を有する鉄筋133をPC仕口部材110Aの鉄筋収容孔113に挿入し、図4Aから図4Fを参照して説明した方法により、この鉄筋133の端部を定着部材によりPC仕口部材110Aに定着させる。そして、第1のPC梁部材130に埋設された機械式継手132、PC仕口部材110Aに形成された鉄筋収容孔113内及びPC仕口部材110Aと第1のPC梁部材130との間の目地にグラウトを充填する。これにより、PC梁・仕口部材110と第1のPC梁部材130とが接合される。
次に、図7Dに示すように、隣接するPC梁・仕口部材110を構成する第2のPC梁部材110Bの間において、梁主筋111間を重ね継手などの方法により継手し、梁の外周に型枠を設置し、型枠内にコンクリートを充填することで、これらPC梁・仕口部材110の第2のPC梁部材110B同士を接続する。
次に、図7Eに示すように、PC仕口部材110Aの貫通孔112の上部より突出した下方のPC柱部材120の柱主筋121が下部に埋設された機械式継手142内に到達するように、上方のPC柱部材140を建て込む。そして、上方のPC柱部材140の機械式継手142内及び上方のPC柱部材140とPC梁・仕口部材110との間の目地にグラウトを充填する。
以上の工程により仕口部2A,2Bが構築される。そして、上記の工程を繰り返すことで、柱梁架構を構築していくことができる。
本実施形態によれば、定着部材内に充填されたグラウトは、PC梁・仕口部材110の表面側に溢れ出にくくなっていることにより、定着金物内に充填されたグラウトが定着金物の鉄筋端部側から溢れ出すまでグラウトを充填すると、定着金物の貫通孔内にグラウトが十分充填されたこととなる。このため、上記のように定着金物を仕口部を構成するPC部材内に埋設した状態でも、定着部材を鉄筋に強固に固定することができ、仕口部を構成するコンクリートを現場打ちすることなく仕口部を構築することができる。
なお、本実施形態では、梁をフルPC部材を用いて構成する場合について説明したが、これに限られず、ハーフPC部材を用いて構築してもよい。さらに、梁を構成するコンクリートを現場打ちして構築することも可能である。
図8は、梁を構成するコンクリートを現場打ちして構築した柱梁架構を示す鉛直断面図である。同図に示すように、梁を構成するコンクリートを現場打ちとした場合には、上記の実施形態におけるPC梁・仕口部材に代えて、仕口部2A、2Bのみを構成するPC仕口部材610を用いている。PC仕口部材610には梁主筋611が水平方向に複数埋設されており、この梁主筋611の両端(角部の仕口部材では一端)は部材表面から突出している。
以下、梁を構成するコンクリートを現場打ちする場合の仕口部の構築方法を図9A〜図9Dを参照しながら説明する。
まず、部材上面から柱主筋621が突出する下方のPC柱部材620を建て込む。
次に、図9Aに示すように、PC仕口部材610を、下方のPC柱部材620の上面から突出する柱主筋621が、その貫通孔612内に挿入されるように建て込む。そして、PC仕口部材610と下方のPC柱部材620との間の目地及びPC仕口部材610内の貫通孔内にグラウトを充填する。
次に、図9Bに示すように、外周面に螺条を有する鉄筋633をPC仕口部材610の鉄筋収容孔613に挿入し、図4Aから図4Fを参照して説明した方法により、この鉄筋633の端部を定着部材によりPC仕口部材610に定着させる。そして、PC仕口部材610の鉄筋収容孔613内にグラウトを充填する。
次に、図9Cに示すように、隣接するPC仕口部材610の梁主筋611及び鉄筋633に梁主筋651、634を継手し、梁3、4を構成する梁主筋651、634を配筋する。そして、外周に型枠を設置し、型枠内にコンクリートを充填することで、梁3、4を構築する。
次に、図9Dに示すように、PC仕口部材610の貫通孔612の上部より突出した下方のPC柱部材620の柱主筋621が下部に埋設された機械式継手642内に到達するように、上方のPC柱部材640を建て込む。そして、上方のPC柱部材640の機械式継手642内及びPC柱部材640とPC仕口部材610の間の目地にグラウトを充填する。
以上の工程により仕口部2A、2Bを構築することができる。そして、上記の工程を繰り返すことで、柱梁架構を構築していくことができる。このように、梁を現場打ちコンクリートにより構成する場合であっても、仕口部を構成するコンクリートを現場打ちすることなく構築することができる。
なお、本実施形態では、仕口部2A,2Bを構成するPC梁・仕口部材110に梁4を構成するPC梁部材130を接続するものとしたが、これに限らず、梁4を構成するコンクリートの端部から中間までの部分をPC梁・仕口110部材と一体に構成しておいてもよい。この場合、上記図5Bを参照して説明したようにPC梁部材とPC梁・仕口部材110を接続すればよい。また、梁4を現場打ちコンクリートで構築する場合も同様に、梁4を構成するコンクリートの端部から中間までの部分をPC仕口部材610と一体に構築しておき、定着部材を固定した鉄筋と梁主筋とを継手した後、梁の残りの部分を構成するコンクリートを打設することにより梁と仕口部とを一体に構築してもよい。
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態においても、図1に示す柱梁架構1を構築する場合を例として説明する。
図10(A)は図1におけるA−A断面図、同図(B)は図1におけるB−B断面図である。同図に示すように、柱梁架構1は、下方のPC柱部材220と、PC梁・仕口部材210と、第2のPC梁部材230と、上方のPC柱部材240とを接合することにより構築される。
下方のPC柱部材220は、部材内部に上下方向に延びるように埋設された柱主筋221と、柱主筋221の上端に接続され、鉄筋挿入孔が部材上面に開口する機械式継手222と、を備える。
また、上方のPC柱部材240は、上下方向に延びるように埋設された下端が部材下面より突出する柱主筋241を備える。
また、PC梁・仕口部材210は、仕口部2A,2Bを構成するPC仕口部材210Aと、この仕口部2A,2Bに接続される梁3の端部から中間部までを構成するPC梁部材210Bとが一体となった部材である。柱梁架構1の両側面に梁が接続される仕口部2Aを構成するPC梁・仕口部材210では、PC仕口部材210Aの両側面に第2のPC梁部材210Bが接続されており、内部に水平方向に延びるように埋設された複数の梁主筋211を備える。これら複数の梁主筋211は第2のPC梁部材210Bの端面より突出している。
また、柱梁架構1の角部の仕口部2Bを構成するPC梁・仕口部材210では、PC仕口部材210Aの一側面に第2のPC梁部材210Bが接続されており、これらPC仕口部材210A及び第2のPC梁部材210Bに亘って水平方向に延びるように複数の梁主筋211が埋設されている。これら複数の梁主筋211の一端は第2のPC梁部材210Bの端面より突出しており、逆側の端部はPC仕口部材210A内に定着されている。
また、PC仕口部材210Aには、柱主筋にあたる位置に上下方向に延びるように貫通孔212が形成されており、また、第1のPC梁部材230が接合される側の端部には鉄筋収容孔213が形成されている。この鉄筋収容孔213の端部には、定着金物が埋設されており、この定着金物の端面はPC仕口部材210Aの表面に形成された凹部内に露出している。
第1のPC梁部材230は、水平方向に延びるように埋設された梁主筋231と、梁主筋231の端部に接続された機械式継手232とを備える。
以下、上記のPC部材を用いて柱梁仕口部を構築する方法を説明する。図11A〜図11Eは、柱梁架構を構築する方法を説明するための図である。
まず、図11Aに示すように、下方のPC柱部材220の上方の柱梁仕口部の側部に第1のPC梁部材230を建て込む。なお、本実施形態では、下方のPC柱部材220の上部に柱主筋が突出していないため、第1のPC梁部材230を水平に移動して建て込むことができる。
次に、図11Bに示すように、角部の仕口部2Bを構成するPC仕口部材を含むPC梁・仕口部材210を角部の柱を構成する下方のPC柱部材220の上部に水平に移動して建て込む。
次に、図11Cに示すように、角部の仕口部2Bを構成するPC梁・仕口部材210のPC梁部材210Bの端部から突出する梁主筋211が、仕口部2Aを構成するPC梁部材210B内に埋設された機械式継手214に挿入されるように、PC梁・仕口部材210を水平方向に移動させて、下方のPC柱部材220の上方に建て込む。そして、PC梁部材210B内に埋設されている機械式継手214内及びPC梁部材210B間の目地にグラウトを充填する。これにより隣接するPC梁部材210B同士が接合されることとなる。
次に、図11Dに示すように、外周面に螺条が形成された鉄筋233をPC仕口部材210Aの鉄筋収容孔213に挿入し、図4Aから図4Fを参照して説明した方法により、この鉄筋233の端部を定着部材によりPC仕口部材210Aに定着させる。そして、第1のPC梁部材230に埋設された機械式継手232、PC仕口部材210Aに形成された鉄筋収容孔213内及びPC部材間にグラウトを充填する。これにより、PC梁・仕口部材210と第1のPC梁部材230とが強固に接続される。
次に、図11Eに示すように、上方のPC柱部材240を、下面より突出する柱主筋241がPC仕口部材210Aに上下方向に延びるように形成された貫通孔212を通り、その先端が下方のPC柱部材220の上部に埋設された機械式継手222内に到達するように建て込む。
次に、PC仕口部材210Aの貫通孔212内及び下方のPC柱部材220の機械式継手222内及びPC仕口部材210Aと上方のPC柱部材240との間の目地にグラウトを充填する。また、PC仕口部材210Aと上方のPC柱部材240との間及びPC仕口部材210Aと下方のPC柱部材220との間の目地にもグラウトを充填する。
以上の工程を繰り返すことにより柱梁架構を構築することができる。そして、上記の工程を繰り返すことで、柱梁架構を構築していくことができる。
なお、本実施形態では、梁をフルPC部材を用いて構成する場合について説明したが、これに限られず、ハーフPC部材を用いて構築してもよい。さらに、梁を構成するコンクリートを現場打ちして構築することも可能である。
図12は、梁を構成するコンクリートを現場打ちして構築した柱梁架構を示す鉛直断面図であり、(A)は図1におけるA−A断面図、(B)は図1におけるB−B断面図である。同図に示すように、梁を構成するコンクリートを現場打ちとした場合には、上記の実施形態におけるPC梁・仕口部材に代えて、仕口部2A,2Bのみを構成するPC仕口部材710を用いている。PC仕口部材710には梁主筋711が水平方向に複数埋設されており、この梁主筋711の両端(角部の仕口部材では一端)は部材表面から突出している。
以下、このような場合の柱梁接合部の構築方法を図13A〜図13を参照しながら説明する。
まず、部材上面に機械式継手722の鉄筋挿入孔が開口する下方のPC柱部材720を建て込む。
次に、図13Aに示すように、PC仕口部材710を、下方のPC柱部材720の上方の仕口部2A,2Bにあたる位置に建て込む。これにより、PC仕口部材710の貫通孔712と下方のPC柱部材720の機械式継手722とが直線上に配置されることとなる。
次に、図13Bに示すように、外周面に螺条を有する鉄筋733をPC仕口部材710の鉄筋収容孔713に挿入し、図4Aから図4Fを参照して説明した方法により、この鉄筋733の端部を定着部材によりPC仕口部材710に定着させる。そして、PC仕口部材710の鉄筋収容孔内にグラウトを充填する。
次に、図13Cに示すように、梁主筋711及び鉄筋733に梁主筋751、734を継手し、梁3、4を構成する梁主筋751、734を配筋する。そして、外周に型枠を設置し、型枠内にコンクリートを充填することで、梁3、4を構築する。
次に、図13Dに示すように、下面より柱主筋741が突出する上方のPC柱部材740を、柱主筋741がPC仕口部材710の貫通孔712を通り、その先端が下方のPC柱部材740の上面に開口する機械式継手742内に到達するように、上方のPC柱部材740を建て込む。そして、PC仕口部材710の貫通孔712及び下方のPC柱部材720の機械式継手742内及びPC部材間の目地にグラウトを充填する。
以上の工程により仕口部2A、2Bを構築することができる。そして、上記の工程を繰り返すことで、柱梁架構を構築していくことができる。
本実施形態によっても第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、本実施形態では、仕口部2A,2Bを構成するPC梁・仕口部材210に梁4を構成するPC梁部材230を接続するものとしたが、これに限らず、梁4を構成するコンクリートの端部から中間までの部分をPC梁・仕口210部材と一体に構成しておいてもよい。この場合、上記図5Bを参照して説明したようにPC梁部材とPC梁・仕口部材210を接続すればよい。また、梁4を現場打ちコンクリートで構築する場合も同様に、梁4を構成するコンクリートの端部から中間までの部分をPC仕口部材710と一体に構築しておき、定着部材を固定した鉄筋と梁主筋とを継手した後、梁の残りの部分を構成するコンクリートを打設することにより梁と仕口部とを一体に構築してもよい。
<第3実施形態>
以下、本発明の第3実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態では、図14に示すような、図示の都合上、図1と対称な柱梁架構1を構築する場合を例として説明する。
図15は、本実施形態の柱梁架構1の構成を示す断面図であり、(A)は図14におけるA−A断面図、(B)は図14におけるB−B断面図である。同図に示すように、本実施形態では、仕口部2A,2Bとその下階の柱5を構成するPC柱・仕口部材320、340と、図15(B)における左右方向に延びる梁4を構成する第3のPC梁部材330と、図15(A)における左右方向に延びる梁3を構成する第4のPC梁部材310とを接合することにより構築される。
PC柱・仕口部材320、340は、仕口部2A,2Bを構成する部分に、図15(A)における左右方向に水平に延びる貫通孔322(同図中左側のPC柱・仕口部材)又は鉄筋収容孔325(同図中のPC柱・仕口部材)と、図15(B)における左右方向に延びる鉄筋収容孔323とが形成されており、また、上下方向に延びるように柱主筋321が埋設されている。柱主筋321の上端は部材上面より突出しており、また、下端には機械式継手352が接続されている。この機械式継手352の鉄筋挿入孔は部材下面に開口している。また、鉄筋収容孔323の端部には定着金物(不図示)が埋設されており、この定着金物の端面はPC柱・仕口部材320の表面に形成された凹部内に露出している。
第3のPC梁部材330は、水平方向に延びるように複数の梁主筋331が埋設されており、梁主筋331の端部には機械式継手332が接続されている。そして、この機械式継手332の鉄筋挿入孔は部材端面に開口している。
第4のPC梁部材310は、水平方向に延びるように複数の梁主筋311が埋設されており、梁主筋311の一端は部材端面から突出しており、また、他端には機械式継手312が接続されている。この機械式継手312の鉄筋挿入孔は部材端面に開口している。
以下、図16A〜図16Fを参照しながら、上記のPC部材を用いて仕口部を構築する方法を説明する。
本実施形態では、すでに、仕口部に接続される一方の第3のPC梁部材が、仕口部側に機械式継手が位置するように建て込まれている。
まず、図15(A)における左側に位置する第4のPC梁部材310を建て込む。次に、図16Aに示すように、仕口部2Aに接続される梁4を構成する第3のPC梁部材330を、仕口部2A側に機械式継手332が位置するように水平方向に移動させて建て込む。
次に、図16Bに示すように、仕口部2Aを構成する下方のPC柱・仕口部材320を上方から建て込む。これにより、第3のPC梁部材310に埋設された機械式継手312と、下方のPC柱・仕口部材320の貫通孔322とが連通し、また、第4のPC梁部材330に埋設された機械式継手332の鉄筋挿入孔と、下方のPC柱・仕口部材320の鉄筋収容孔323とが連通する。
次に、図16Cに示すように、部材端面より突出する梁主筋311が、下方のPC柱・仕口部材320の貫通孔322を通り、先端が既に建て込まれている(すなわち、図15(A)における左側の梁3を構成する)第3のPC梁部材310の機械式継手312内に到達するように、図15(B)における右側の梁3を構成する第3のPC梁部材310を水平方向に移動して建て込む。
次に、図16Dに示すように、仕口部2Bに接続される梁4を構成する第3のPC梁部材330を、仕口部2B側に機械式継手332が位置するように水平方向に移動させて建て込む。
次に、図16Eに示すように、仕口部2Bを構成する下方のPC柱・仕口部材320を上方から建て込む。
次に、図16Fに示すように、外周面に螺条を有する鉄筋333を、先端が第4のPC梁部材330に埋設された機械式継手332に到達するようにPC仕口部材320Aの鉄筋収容孔323に挿入し、図4Aから図4Fを参照して説明した方法により、この鉄筋333の端部を定着部材によりPC仕口部材320Aに定着させる。そして、第4のPC梁部材330に埋設された機械式継手332及びPC仕口部材320Aに形成された鉄筋収容孔323内にグラウトを充填する。これにより、PC梁・仕口部材320と第4のPC梁部材330とが強固に接続される。また、これと同様に、鉄筋324を、先端が第3のPC梁部材310に埋設された機械式継手312に到達するように仕口部2Bを構成するPC仕口部材320Aの鉄筋収容孔325に挿入し、図4Aから図4Fを参照して説明した方法により、この鉄筋324の端部を定着部材によりPC仕口部材320Aに定着させる。そして、第3のPC梁部材310に埋設された機械式継手312及びPC仕口部材320Aに形成された鉄筋収容孔325内にグラウトを充填する。なお、適宜なタイミングでPC部材間の目地にグラウトを充填する。
以上の工程を繰り返すことにより柱梁架構を構築することができる。そして、上記の工程を繰り返すことで、柱梁架構を構築していくことができる。
なお、本実施形態では、仕口部2A,2Bを構成するPC仕口部材320Aと仕口部2A,2Bの下方の柱5を構成するPC柱部材320Bとが一体となったPC柱・仕口部材320を用いる場合について説明したが、これに限らず、仕口部2A,2Bを構成するPC仕口部材と仕口部2A,2Bの上方の柱6を構成するPC柱部材とが一体となったPC柱・梁部材を用いてもよい。
また、本実施形態では、梁をフルPC部材を用いて構成する場合について説明したが、これに限られず、ハーフPC部材を用いて構築してもよい。さらに、梁を構成するコンクリートを現場打ちして構築することも可能である。
図17は、梁を構成するコンクリートを現場打ちして構築した柱梁架構を示す鉛直断面図であり、(A)は図14におけるA−A断面図、(B)は図14におけるB−B断面図である。同図に示すように、梁を構成するコンクリートを現場打ちとした場合には、梁は現場打ちにより、仕口部及び柱はPC部材を用いて構築している。
PC柱・仕口部材820、840は、仕口部2A,2Bを構成する部分に、図17(B)における左右方向に延びる鉄筋収容孔823が形成されており、また、上下方向に延びるように柱主筋821が埋設されている。柱主筋821の上端は部材上面より突出しており、また、下端には機械式継手825が接続されている。この機械式継手825の鉄筋挿入孔は部材下面に開口している。
また、仕口部2Aを構成するPC柱・仕口部材820は、図17(A)における左右方向に延びるように埋設された梁主筋811を備え、この梁主筋811はその両端が部材表面より突出している。仕口部2Bを構成するPC柱・仕口部材820は、図17(A)における左右方向に延びるように鉄筋収容孔826が形成されている。
以下、図18A〜図18Cを参照しながら、仕口部の構築方法を説明する。
まず、図18Aに示すように、PC柱・仕口部材820を上方から建て込む。
次に、図18Bに示すように、外周面に螺条を有する鉄筋833、824を、先端が反対側の端面より突出するように鉄筋収容孔823、826に挿入し、図4Aから図4Fを参照して説明した方法により、この鉄筋833、824の端部を定着部材によりPC仕口部材810に定着させる。そして、鉄筋収容孔823、826内にグラウトを充填する。
次に、図18Cに示すように、鉄筋833、824に梁主筋851、834を継手し、梁3、4を構成する梁主筋851、834を配筋する。そして、外周に型枠を設置し、型枠内にコンクリートを充填することで、梁3、4を構築する。
以上の工程により仕口部2A、2Bを構築することができる。そして、上記の工程を繰り返すことで、柱梁架構を構築していくことができる。
本実施形態によっても第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、本実施形態では、仕口部2A,2Bを構成するPC柱・仕口部材320に梁4を構成するPC梁部材330を接続するものとしたが、これに限らず、梁4を構成するコンクリートの端部から中間までの部分をPC柱・仕口320部材と一体に構成しておいてもよい。この場合、上記図5Bを参照して説明したようにPC梁部材とPC梁・仕口部材320を接続すればよい。また、梁4を現場打ちコンクリートで構築する場合も同様に、梁4を構成するコンクリートの端部から中間までの部分をPC仕口部材810と一体に構築しておき、定着部材を固定した鉄筋と梁主筋とを継手した後、梁の残りの部分を構成するコンクリートを打設することにより梁と仕口部とを一体に構築してもよい。
<第4実施形態>
以下、本発明の第4実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
図19は、本実施形態の方法により構築された仕口部400を示す斜視図である。また、図20は図19におけるA−A断面図である。図19及び図20に示すように、仕口部400は、柱7を構成するPC柱部材410と仕口部8を構成するPC仕口部材420とが一体となったPC柱・仕口部材450の仕口部8の両側部にPC梁部材430、440が接合されてなる。
PC梁部材440は、部材の上下に、ともに軸方向に伸びるように埋設された4本の梁主筋441を備え、これら梁主筋441はその先端が部材端部より突出している。
PC梁部材430は、PC梁部材440と同様に部材の上下にともに4本ずつの梁主筋431が埋設され、さらに、これら4本の梁主筋431の中央側に2本の梁主筋435が埋設されている。また、これら梁主筋431、435の端部には機械式継手432、434が接続されており、これら機械式継手432、434は、その鉄筋挿入孔が部材端面に開口している。
PC柱・仕口部材450は、PC梁部材430に埋設された機械式継手432に対応する位置に、水平方向に貫通する貫通孔422が形成されており、また、PC梁部材430に埋設された機械式継手434に対応する位置に、水平方向に延びる鉄筋収容孔423が形成されている。鉄筋収容孔423の端部には定着金物(不図示)が埋設されており、この定着金物の端面はPC柱・仕口部材420の表面に形成された凹部内に露出している。
以下、本実施形態の仕口部を構築する方法を図21A〜図21Cを参照しながら説明する。
まず、PC柱・仕口部材450を建て込む。
次に、図21Aに示すように、PC柱・仕口部材450の側部に、PC梁部材430を建て込む。これにより、PC柱・仕口部材450に形成された鉄筋収容孔423及び貫通孔422と、PC梁部材430の部材端面に開口する機械式継手432、424の鉄筋挿入孔とが連通することとなる。
次に、図21Bに示すように、外周面に螺条を有する鉄筋424をPC仕口部材420の鉄筋収容孔423に挿入し、その先端がPC梁部材430の機械式継手434内まで到達するように配置する。そして、図4Aから図4Fを参照して説明した方法により、この鉄筋424の端部を定着部材によりPC仕口部材420に定着させる。
次に、図21Cに示すように、PC梁部材440を、部材端面より突出する梁主筋441がPC柱・仕口部材420に形成された貫通孔422を通り、その先端がPC梁部材430に埋設された機械式継手434内に到達するように水平方向に移動させて建て込む。
そして、PC仕口部材420の鉄筋収容孔423、貫通孔422、機械式継手432、434、及びPC部材同士の目地にグラウトを充填する。
以上の工程により、仕口部8を構築することができる。
なお、本実施形態においても、梁をフルPC部材を用いて構成する場合について説明したが、これに限られず、ハーフPC部材を用いて構築してもよい。さらに、梁を構成するコンクリートを現場打ちして構築することも可能である。
図22は、梁を構成するコンクリートを現場打ちして構築した柱梁架構を示す図19におけるA−A断面図である。同図に示すように、梁はコンクリートを現場打ちすることにより、仕口部8及び柱7はこれらの部分を構成するPC柱・仕口部材950を用いて構築している。
PC柱・仕口部材950は、仕口部920の上下に水平方向に延びるように4本ずつの梁主筋922が埋設されており、また、これら梁主筋922よりも部材の中央側の両側部に水平方向に延びるように鉄筋収容孔が形成されている。鉄筋収容孔423の端部には定着金物(不図示)が埋設されており、この定着金物の端面はPC柱・仕口部材420の図22における右側の端面に形成された凹部内に露出している。
以下、本実施形態の仕口部を構築する方法を図23A〜図23Cを参照しながら説明する。
まず、図23Aに示すように、PC柱・仕口部材950を建て込む。
次に、図23Bに示すように、外周面に螺条を有する鉄筋924をPC仕口部材920の鉄筋収容孔923に挿入し、その先端部をPC仕口部材920の反対側の面から突出させる。そして、図4Aから図4Fを参照して説明した方法により、この鉄筋924の端部を定着部材によりPC仕口部材920に定着させる。そして、鉄筋収容孔923内にグラウトを充填する。
次に、図23Cに示すように、梁主筋922に梁9A,9Bの梁主筋931、941を継手し、また、鉄筋924に梁主筋935を継手する。そして、外周に型枠を設置し、型枠内にコンクリートを充填することで、梁9A,9Bを構築する。
以上の工程により仕口部8を構築することができる。
本実施形態によっても第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、本実施形態では、仕口部8を構成するPC柱・仕口部材450に梁4を構成するPC梁部材130を接続するものとしたが、これに限らず、梁9A、9Bを構成するコンクリートの端部から中間までの部分をPC柱・仕口450部材と一体に構成しておいてもよい。この場合、上記図5Bを参照して説明したのと同様に柱・仕口部材450に端部が定着された鉄筋424と、PC梁部材430の梁主筋435とを継手することができる。
また、梁4を現場打ちコンクリートで構築する場合も同様に、梁9A,9Bを構成するコンクリートの端部から中間までの部分をPC柱・仕口部材950と一体に構築しておき、定着部材を固定した鉄筋と梁主筋とを継手した後、梁9A,9Bの残りの部分を構成するコンクリートを打設することにより梁と仕口部とを一体に構築してもよい。
また、上記の各実施形態では、PC仕口部材と現場打ちの梁又はPC梁部材とを接合する場合について説明したが、これに限らず、PC部材により構成された大梁と小梁、PC部材により構成された梁と壁など、PC部材とコンクリート部材とを接合する場合であれば、本発明を適用できる。
また、上記の各実施形態における、梁主筋の継手の位置は、梁端部に設けてもよいし、梁中間部に設けてもよい。
また、上記の各実施形態では、機械式継手の鉄筋挿入孔が部材の接合端面に開口している場合について説明したが、図5Aを参照して説明したのと同様に、機械式継手は部材内に埋設されていてもよい。
第1〜第3実施形態の方法により構築された柱梁架構を示す斜視図である。 (A)は、PC仕口部材の一側面にPC梁部材が接続されて構築された仕口部を示す水平断面図であり、(B)は、(A)におけるA部の拡大図である。 定着金物を鉄筋に固定する方法を説明するための図(その1)である。 定着金物を鉄筋に固定する方法を説明するための図(その2)である。 定着金物を鉄筋に固定する方法を説明するための図(その3)である。 定着金物を鉄筋に固定する方法を説明するための図(その4)である。 注入孔が貫通孔の軸方孔何れかに偏って設けられた定着金物を用いた場合の実施形態を示す図である。 定着金物を、鍔部が部材中心側に位置するようにPC部材に埋設した場合を示す水平断面図である。 機械式継手が部材内部に埋設されたPC梁部材とPC仕口部材とを接合する場合を示す水平断面図である。 仕口部及び梁の端部を構成するPC梁・仕口部材と、梁の中央部を構成するPC梁部材とを接合する場合を示す水平断面図である。 第1実施形態の方法により構築した場合の図1に示す柱梁架構の構成を示す図であり、(A)は、図1におけるA―A断面図、同図(B)は図1におけるB―B断面図である。 第1実施形態の方法により柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その1)である。 第1実施形態の方法により柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その2)である。 第1実施形態の方法により柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その3)である。 第1実施形態の方法により柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その4)である。 第1実施形態の方法により柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その5)である。 第1実施形態の方法において梁を構成するコンクリートを現場打ちして構築した場合の図1に示す柱梁架構を示す図であり、(A)は、図1におけるA―A断面図、同図(B)は図1におけるB―B断面図である。 第1実施形態の方法において梁を構成するコンクリートを現場打ちとして柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その1)である。 第1実施形態の方法において梁を構成するコンクリートを現場打ちとして柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その2)である。 第1実施形態の方法において梁を構成するコンクリートを現場打ちとして柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その3)である。 第1実施形態の方法において梁を構成するコンクリートを現場打ちとして柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その4)である。 第2実施形態の方法により構築した場合の図1に示す柱梁架構の構成を示す図であり、(A)は、図1におけるA―A断面図、同図(B)は図1におけるB―B断面図である。 第2実施形態の方法により柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その1)である。 第2実施形態の方法により柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その2)である。 第2実施形態の方法により柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その3)である。 第2実施形態の方法により柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その4)である。 第2実施形態の方法により柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その5)である。 第2実施形態の方法において梁を構成するコンクリートを現場打ちして構築した場合の図1に示す柱梁架構を示す図であり、(A)は、図1におけるA―A断面図、同図(B)は図1におけるB―B断面図である。 第2実施形態の方法において梁を構成するコンクリートを現場打ちとして柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その1)である。 第2実施形態の方法において梁を構成するコンクリートを現場打ちとして柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その2)である。 第2実施形態の方法において梁を構成するコンクリートを現場打ちとして柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その3)である。 第2実施形態の方法において梁を構成するコンクリートを現場打ちとして柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その4)である。 第3実施形態の方法により構築された柱梁架構を示す斜視図である。 第3実施形態の方法により構築した場合の図14に示す柱梁架構の構成を示す図であり、(A)は、図14におけるA―A断面図、同図(B)は図14におけるB―B断面図である。 第3実施形態の方法により柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その1)である。 第3実施形態の方法により柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その2)である。 第3実施形態の方法により柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その3)である。 第3実施形態の方法により柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その4)である。 第3実施形態の方法により柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その5)である。 第3実施形態の方法により柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その6)である。 第3実施形態の方法により梁を構成するコンクリートを現場打ちして構築した場合の図14に示す柱梁架構の構成を示す図であり、(A)は、図14におけるA―A断面図、同図(B)は図14におけるB―B断面図である。 第3実施形態の方法において梁を構成するコンクリートを現場打ちとして柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その1)である。 第3実施形態の方法において梁を構成するコンクリートを現場打ちとして柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その2)である。 第3実施形態の方法において梁を構成するコンクリートを現場打ちとして柱梁架構を構築する方法を説明するための図(その3)である。 第4実施形態の方法により構築された仕口部を示す斜視図である。 図19におけるA−A断面図である。 第4実施形態の方法により仕口部を構築する方法を説明するための斜視図(その1)である。 第4実施形態の方法により仕口部を構築する方法を説明するための斜視図(その2)である。 第4実施形態の方法により仕口部を構築する方法を説明するための斜視図(その3)である。 第4実施形態の方法において梁を構成するコンクリートを現場打ちとした場合の図19におけるA−A断面図である。 第4実施形態の方法において梁を構成するコンクリートを現場打ちとして場合の仕口部を構築する方法を説明するための斜視図(その1)である。 第4実施形態の方法において梁を構成するコンクリートを現場打ちとして場合の仕口部を構築する方法を説明するための斜視図(その2)である。 第4実施形態の方法において梁を構成するコンクリートを現場打ちとして場合の仕口部を構築する方法を説明するための斜視図(その3)である。
符号の説明
1 柱梁架構 2A、2B 仕口部
3、4 梁 5、6 柱
7 柱 8 仕口部
9A、9B 梁 10 PC仕口部材
11 鉄筋収容孔 12 凹部
13 注入孔 20 PC梁部材
21 梁主筋 22 機械式継手
23 鉄筋挿入孔 30、70、80 定着金物
30A、70A 貫通孔 31、71 螺条
32、72、82 鍔部 33、73、83 注入孔
34、74 隙間 40 鉄筋
41 螺条 50 ナット
51 螺条 54 隙間
110 PC梁・仕口部材 110A PC仕口部材
110B 第2のPC梁部材 111 梁主筋
112 貫通孔 113 鉄筋収容孔
120 下方のPC柱部材 121 柱主筋
130 第1のPC梁部材 131 梁主筋
132 機械式継手 133 鉄筋
140 上方のPC柱部材 141 柱主筋
142 機械式継手 210 PC梁・仕口部材
210A PC仕口部材 210B 第2のPC梁部材
211 梁主筋 212 貫通孔
213 鉄筋収容孔 220 下方のPC柱部材
221 柱主筋 222 機械式継手
230 第1のPC梁部材 231 梁主筋
232 機械式継手 233 鉄筋
240 上方のPC柱部材 241 柱主筋
310 PC梁部材 311 梁主筋
312 機械式継手 320 PC柱・仕口部材
320A PC仕口部材 320B PC柱部材
321 柱主筋 322 貫通孔
323 鉄筋収容孔 324 鉄筋
330 PC梁部材 331 梁主筋
332 機械式継手 333 鉄筋
340 PC柱・仕口部材 341 柱主筋
342 機械式継手 352 機械式継手
400 柱梁仕口部 410 PC柱部材
411 柱主筋 420 PC仕口部材
422 貫通孔 423 鉄筋収容孔
424 鉄筋 430 PC梁部材
431 梁主筋 432 機械式継手
434 機械式継手 435 梁主筋
440 PC梁部材 441 梁主筋
610 PC仕口部材 611 梁主筋
612 貫通孔 613 鉄筋収容孔
620 PC柱部材 621 柱主筋
630 PC梁部材 631 梁主筋
633 鉄筋 640 PC柱部材
641 柱主筋 642 機械式継手
651 梁主筋 710 PC仕口部材
712 貫通孔 713 鉄筋収容孔
720 PC柱部材 721 柱主筋
722 機械式継手 733 鉄筋
734 梁主筋 740 PC柱部材
741 柱主筋 751 梁主筋
810 PC仕口部材 811 梁主筋
820 PC柱部材 821 柱主筋
822 鉄筋収容孔 823 鉄筋収容孔
824 鉄筋 825 機械式継手
826 鉄筋収容孔 833 鉄筋
840 PC柱部材 841 柱主筋
842 機械式継手 851 梁主筋
910 PC柱部材 911 柱主筋
920 PC仕口部材 922 梁主筋
923 鉄筋収容孔 924 鉄筋
931 梁主筋 935 梁主筋
941 梁主筋 950 PC柱・仕口部材

Claims (11)

  1. 内周面に螺条が形成された貫通孔を有し、部材の一面に一端側が露出するように埋設された定着金物と、部材の前記一面の反対面から前記定着金物の他端側に到達するように形成された鉄筋収容孔と、を備えたPC部材と、鉄筋が埋設されたコンクリート部材とが接合されてなるコンクリート構造体を構築する方法であって、
    前記定着金物に外周面に螺条が形成された鉄筋の一端を螺合させる鉄筋螺合ステップと、
    前記定着金物の前記貫通孔に通じる注入孔より前記定着金物と前記鉄筋との隙間に充填材を充填する充填材充填ステップと、
    前記PC部材の前記反対面に接続されるコンクリート部材を構築又は設置するコンクリート部材施工ステップと、を備え、
    前記鉄筋螺合ステップでは、前記定着金物を、前記隙間に充填された充填材が前記他端側よりも前記一端側から溢れ出し難くなるように構成しておき、
    前記充填材充填ステップでは、前記貫通孔の前記一端側から溢れ出るまで前記充填材を充填し、
    前記コンクリート部材施工ステップでは、前記鉄筋の他端と、前記コンクリート部材に埋設された鉄筋のうち少なくとも一部とを継手することを特徴とするPC部材とコンクリート部材とが接合されてなるコンクリート構造体を構築する方法。
  2. 内周面に螺条が形成された貫通孔を有し、部材の一面に一端側が露出するように埋設された定着金物と、部材の前記一面の反対面から前記定着金物の他端側に到達するように形成された鉄筋収容孔と、を備えたPC仕口部材を用いて仕口部と梁とからなる構造体を構築する方法であって、
    前記定着金物に外周面に螺条が形成された鉄筋の一端を螺合させる鉄筋螺合ステップと、
    前記定着金物の前記貫通孔に通じる注入孔より前記定着金物と前記鉄筋との隙間に充填材を充填する充填材充填ステップと、
    前記仕口部の前記反対面に接続される梁を構築又は設置する梁施工ステップと、を備え、
    前記鉄筋螺合ステップでは、前記定着金物を、前記隙間に充填された充填材が前記他端側よりも前記一端側から溢れ出し難くなるように構成しておき、
    前記充填材充填ステップでは、前記貫通孔の前記一端側から溢れ出るまで前記充填材を充填し、
    前記梁施工ステップでは、前記鉄筋の他端と、前記梁を構成する梁主筋のうち少なくとも一部とを継手することを特徴とする仕口部と梁とからなる構造体の構築方法。
  3. 請求項2記載の構造体の構築方法であって、
    前記PC仕口部材は、前記仕口部の前記一面と隣接する両側面のうち少なくとも何れかの面に接続される梁の少なくとも一部を構成するPC梁部材と、一体に構築されていることを特徴とする構造体の構築方法。
  4. 請求項2又は3記載の構造体の構築方法であって、
    前記PC仕口部材は、前記仕口部の上下少なくとも何れかの柱の少なくとも一部を構成するPC柱部材と一体に構築されていることを特徴とする構造体の構築方法。
  5. 請求項2から4のうち何れか1項に記載の構造体の構築方法であって、
    前記仕口部は前記一面と、前記反対面とを貫通する貫通孔が形成されており、
    前記梁施工ステップでは、
    梁主筋が前記貫通孔を挿通するように前記一面に接続される梁を構築し、
    前記鉄筋の他端と、前記反対面に接合される梁を構成する梁主筋のうち一部とを継手するとともに、前記貫通孔を挿通する前記一面に接続される梁の梁主筋と、前記反対面に接合される梁を構成する梁主筋のうちの残りとを継手することを特徴とする構造体の構築方法。
  6. 仕口部及び当該仕口部に接続される梁の梁端から中間までの梁端部を一体に構成するPC梁・仕口部材であって、内周面に螺条が形成された貫通孔を有し、前記仕口部の前記梁が接合される側とは反対側の面に一端側が露出するように埋設された定着金物と、前記梁を構成する部分の前記中間側の端面から前記定着金物の他端側に到達するように形成された鉄筋収容孔と、を備えたPC梁・仕口部材を用いて仕口部と梁とからなる構造体を構築する方法であって、
    前記定着金物に外周面に螺条が形成された鉄筋の一端を螺合させる鉄筋螺合ステップと、
    前記定着金物の前記貫通孔に通じる注入孔より前記定着金物と前記鉄筋との隙間に充填材を充填する充填材充填ステップと、
    前記PC梁・仕口部材の前記梁端部に接続される梁の一部を構築又は設置する梁施工ステップと、を備え、
    前記鉄筋螺合ステップでは、前記定着金物を、前記隙間に充填された充填材が前記他端側よりも前記一端側から溢れ出し難くなるように構成しておき、
    前記充填材充填ステップでは、前記貫通孔の前記一端側から溢れ出るまで前記充填材を充填し、
    前記梁施工ステップでは、前記鉄筋の他端と、前記梁を構成する梁主筋のうち少なくとも一部とを継手することを特徴とする仕口部と梁とからなる構造体の構築方法。
  7. 請求項2から6のうち何れか1項に記載の仕口部と梁とからなる構造体の構築方法であって、
    前記定着金物は、前記注入孔が前記定着金物の中間部よりも前記他端側に形成されていることにより、前記隙間に充填された充填材が前記他端側よりも前記一端側から溢れ出し難くなるように構成されていることを特徴とする方法。
  8. 請求項2から7のうち何れか1項に記載の仕口部と梁とからなる構造体の構築方法であって、
    前記定着金物は、前記一端側に前記鉄筋と螺合するとともに、前記定着金物と当接するようにナットを取り付けることにより、前記隙間に充填された充填材が前記他端側よりも前記一端側から溢れ出し難くなるように構成されていることを特徴とする方法。
  9. 請求項2から8のうち何れか1項に記載の仕口部と梁とからなる構造体の構築方法であって、
    前記定着金物は、前記鉄筋にナットを螺合させ、前記ナットを前記一端側に締め付けることにより、前記隙間に充填された充填材が前記他端側よりも前記一端側から溢れ出し難くなるように構成されていることを特徴とする方法。
  10. 請求項2から9のうち何れか1項に記載の仕口部と梁とからなる構造体の構築方法であって、
    前記梁構築ステップでは、前記梁の少なくとも一部を構成するPC梁部材を建て込むことを特徴とする方法。
  11. 請求項2から9のうち何れか1項に記載の仕口部と梁とからなる構造体の構築方法であって、
    前記梁構築ステップでは、前記梁の少なくとも一部を構成するコンクリートを打設して前記梁を構築することを特徴とする方法。
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