JP2012057314A - Pc部材の接合方法、接合構造、及びpc部材 - Google Patents

Pc部材の接合方法、接合構造、及びpc部材 Download PDF

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Abstract

【課題】PC部材同士を接合する際に、相互の鉄筋を機械式継手によらずに継手できる、PC部材の接合方法を提供する。
【解決手段】梁部50に梁主筋52が埋設され、梁部60に梁主筋62が埋設されたプレキャストコンクリート製のPC部材30同士を、梁部50と梁部60とで接合する方法であって、梁部50の接合側には、鉄筋挿入孔54が、埋設された梁主筋52と隣接して重なり合うように形成され、梁部60の接合側には、梁主筋62が、接合対象の梁部50側に突出するように設けられ、梁部60から突出する梁主筋62を、梁部50の鉄筋挿入孔54に挿入し、該鉄筋挿入孔54にグラウトを充填し、梁部50に埋設された梁主筋52と梁部60から突出する梁主筋62とによる重ね継手51を形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、プレキャストコンクリート(以下、PCという)部材を接合する方法、構造、及びPC部材に関する。
鉄筋が埋設されたPC製の柱や梁や仕口等のPC部材同士を接合する際に、相互の鉄筋を、スリーブ式やネジ式等の機械式継手により継手することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006―22494号公報
しかしながら、機械式継手をコスト等の理由から調達できない場合があり、このような場合には、PC部材同士を接合する際に、相互の鉄筋を機械式継手によらずに継手できるような対策が必要となる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、PC部材同士を接合する際に、相互の鉄筋を機械式継手によらずに継手できる、PC部材の接合方法、接合構造、及びPC部材を提供するものである。
上記課題を解決するために、本発明に係るPC部材の接合方法は、鉄筋が埋設されたプレキャストコンクリート製の第1PC部材と、プレキャストコンクリート製の第2PC部材との接合方法であって、前記第1PC部材の前記第2PC部材側には、鉄筋挿入孔が、埋設された鉄筋と隣で重なり合うように形成され、前記第2PC部材の前記第1PC部材側には、鉄筋が、前記第1PC部材側に突出するように設けられ、前記第2PC部材から突出する鉄筋を、前記第1PC部材の鉄筋挿入孔に挿入し、該鉄筋挿入孔にグラウトを充填し、前記第1PC部材に埋設された鉄筋と前記第2PC部材から突出する鉄筋とによる重ね継手を形成する。
上記PC部材の接合方法において、前記第1PC部材と前記第2PC部材とを、前記第2PC部材から突出する鉄筋を挿通させるための貫通孔が形成されたプレキャストコンクリート製の第3PC部材を介して接合してもよい。
上記PC部材の接合方法において、前記第2PC部材から突出する鉄筋は、前記第2PC部材に埋設されているか、又は、前記第2PC部材に形成された鉄筋挿入孔に挿入されていてもよい。
上記課題を解決するために、本発明に係るPC部材の接合構造は、鉄筋が埋設されたプレキャストコンクリート製の第1PC部材と、プレキャストコンクリート製の第2PC部材との接合構造であって、前記第1PC部材の前記第2PC部材側には、鉄筋挿入孔が、埋設された鉄筋と隣で重なり合うように形成され、前記第2PC部材の前記第1PC部材側には、鉄筋が、前記第1PC部材側に突出するように設けられ、前記第2PC部材から突出する鉄筋が、前記第1PC部材の鉄筋挿入孔に挿入され、該鉄筋挿入孔にグラウトが充填され、前記第1PC部材に埋設された鉄筋と前記第2PC部材から突出する鉄筋とによる重ね継手が形成されている。
上記PC部材の接合構造において、前記第1PC部材と前記第2PC部材とが、前記第2PC部材から突出する鉄筋を挿通させるための貫通孔が形成されたプレキャストコンクリート製の第3PC部材を介して接合されてもよい。
上記課題を解決するために、本発明に係るPC部材は、鉄筋が埋設されたプレキャストコンクリート製の部材であり、プレキャストコンクリート製の被接合部材と接合されるPC部材であって、当該部材の前記被接合部材側には、重ね継手の形成用の鉄筋挿入孔が、埋設された鉄筋と隣で重なり合うように形成されている。
上記発明によれば、PC部材同士を接合する際に、相互の鉄筋を機械式継手によらずに継手できる。
一実施形態に係るPC部材の接合方法を用いて構築された架構を示す分解斜視図である。 一実施形態に係るPC部材の接合方法を用いて構築された架構を示す分解立面断面図(A)及び立面断面図(B)である。 他の実施形態に係るPC部材の接合方法を用いて構築された架構を示す分解立面断面図(A)及び立面断面図(B)である。 他の実施形態に係るPC部材の接合方法を用いて構築された架構を示す分解斜視図である。 他の実施形態に係るPC部材の接合方法を用いて構築された架構を示す分解立面断面図(A)及び立面断面図(B)である。 他の実施形態に係るPC部材の接合方法を用いて構築された架構を示す分解立面断面図(A)及び立面断面図(B)である。 他の実施形態に係るPC部材の接合方法を用いて構築された架構を示す分解斜視図である。 他の実施形態に係るPC部材の接合方法を用いて構築された架構を示す分解立面断面図(A)及び立面断面図(B)である。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、一実施形態に係るPC部材の接合方法を用いて構築された架構10を示す分解斜視図である。また、図2(A)は、架構10を示す分解立面断面図であり、図2(B)は、架構10を示す立面断面図である。これらの図に示すように、架構10は、複数のPC柱20と、仕口部40とその両側の梁部50、60とが一体化された複数のPC部材30とを備えている。架構10を構築する際には、PC部材30の仕口部40をPC柱20の上に建て込み、隣設するPC部材30同士を、梁部50と梁部60とで接合する。
PC柱20には柱主筋22が埋設されており、PC柱20の上端には、柱主筋22と同軸にスリーブ継手26が埋設されている。また、柱主筋22の下端は、PC柱20の下端面から突出している。また、PC柱20の上端にはモルタルを充填するスリーブ式の機械式継手(以下、スリーブ継手という)26が埋設されている。また、PC部材30の仕口部40には、柱主筋22と同軸に鉄筋挿入孔44が形成されている。
上下のPC柱20とその間の仕口部40とは、上階のPC柱20の柱主筋22が、仕口部40の鉄筋挿入孔44と下階のPC柱20のスリーブ継手26に挿入された状態で組み合わされている。また、上下のPC柱20とその間の仕口部40との間の目地、スリーブ継手26、仕口部40の鉄筋挿入孔44にグラウトが充填されている。これにより、上階のPC柱20の柱主筋22が、仕口部40に定着されると共に下階のPC柱20の柱主筋22と継手され、上下のPC柱20とその間の仕口部40とが接合されている。
また、PC部材30の梁部50、60にはそれぞれ梁主筋52、62が埋設されている。梁主筋62は、梁部60の端面から突出している。また、梁部50の端部には、鉄筋挿入孔54が形成されている。ここで、鉄筋挿入孔54は、梁主筋52と隣で上下に重なり合うように配置されている。また、梁主筋52と梁主筋62とは上下にずらして配筋され、梁主筋62と鉄筋挿入孔54とは同軸に配されている。また、梁部50には、各鉄筋挿入孔54に連通するグラウト注入口59が形成されている。
一方のPC部材30の梁部50と他方のPC部材30の梁部60とは、梁部60から突出した梁主筋62が、梁部50の鉄筋挿入孔54に挿入された状態で組み合わされている。また、一方のPC部材30の梁部50と他方のPC部材30の梁部60との間の目地、及び鉄筋挿入孔54にグラウト(図2(B)にハッチングで示す)が充填されており、梁部50と梁部60とが接合されている。ここで、梁部50に埋設された梁主筋52と梁部60から突出した梁主筋62とが重ね継手51を形成している。
以上のような構成の架構10におけるPC柱20とPC部材30との接合方法について説明する。図1に示すように、下階のPC柱20を建て込んだ後、各PC柱20の上にPC部材30を図中右側から順に建て込んでいく。この際、PC部材30を、梁部60側を建て込み済みのPC部材30に向けて水平方向にスライドさせ、梁部60から突出した梁主筋62を、建て込み済みのPC部材30の梁部50の鉄筋挿入孔54に挿入する。その後、上階のPC柱20を下降させて、該PC柱20から下方へ突出した柱主筋22を、仕口部40の鉄筋挿入孔44に貫通させてその下のPC柱20の上端のスリーブ継手26に挿入する。
次に、先行して建て込んだPC部材30の梁部50と、後で建て込んだPC部材30の梁部60とを接合する。また、上下のPC柱20とその間のPC部材30の仕口部40とを接合する。梁部50と梁部60との接合方法は次のとおりである。
梁部50と梁部60との間の目地の外周をシールした状態で、グラウト注入口59から鉄筋挿入孔54にグラウトを圧入し、鉄筋挿入孔54及び梁部50と梁部60との間の目地にグラウトを充填して、該グラウトを硬化させる。これにより、梁部60から突出した梁主筋62が、梁部50に定着されると共に、梁主筋52と梁主筋62とで重ね継手51が形成される。また、梁部50と梁部60とが接合される。
また、上下のPC柱20とその間のPC部材30の仕口部40との接合方法は次のとおりである。上下のPC柱20とその間の仕口部40との間の目地の外周をシールした状態で、該目地に連通されたグラウト注入口から該目地にグラウトを圧入し、該目地、スリーブ継手26、仕口部40の鉄筋挿入孔44にグラウトを充填して、該グラウトを硬化させる。これにより、上階のPC柱20の柱主筋22が、仕口部40に定着されると共に、下階のPC柱20の柱主筋22とスリーブ継手26により継手され、上下のPC柱20とその間の仕口部40とが接合される。
以上、本実施形態に係るPC部材の接合方法では、梁部60から突出する梁主筋62を、梁部50の梁主筋52と隣で重なり合うように形成された鉄筋挿入孔54に挿入し、該鉄筋挿入孔54にグラウトを充填して硬化させる。これにより、隣り合って建て込まれるPC部材30同士を接合するにあたり、梁主筋52と梁主筋62とによる重ね継手51を形成することができ、機械式継手によらずに梁主筋52と梁主筋62とを継手することができる。
なお、本実施形態では、梁主筋62が突出した梁部60を、建て込み済みのPC部材30の梁部50に向けて移動させることにより、隣設したPC部材30を組み合わせた。しかし、図3に示すように、鉄筋挿入孔54が形成された梁部50を、建て込み済みのPC部材30の梁部60に向けて移動させることにより、隣設したPC部材30を組み合わせてもよい。
また、本実施形態では、上階のPC柱20から下方へ柱主筋22を突出させ、該柱主筋22を、仕口部40の鉄筋挿入孔44と下階のPC柱20のスリーブ継手26に挿入させた。しかし、PC柱20の下端にもスリーブ継手を埋設し、PC柱20から独立した柱主筋を、仕口部40の鉄筋挿入孔44とその上下のスリーブ継手とに挿入させる等してもよい。
図4は、他の実施形態に係るPC部材の接合方法を用いて構築された架構100を示す分解斜視図である。また、図5(A)は、架構100を示す分解立面断面図であり、図5(B)は、架構100を示す立面断面図である。なお、架構100において、上述の実施形態に係る架構と同様の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
架構100は、上述の実施形態に係る架構10のPC部材30に替えてPC部材130を備えている。PC部材130の梁部160には、梁主筋162が埋設されている。また、梁部160の端部には、鉄筋挿入孔164が形成されている。ここで、梁主筋162と梁主筋52とは同軸に配されており、鉄筋挿入孔164と鉄筋挿入孔54とは同軸に配されている。また、鉄筋挿入孔164は、梁主筋162と隣で上下に重なり合うように並列されている。また、鉄筋挿入孔164と鉄筋挿入孔54とには、やとい筋163が挿入されている。
一方のPC部材130の梁部50と他方のPC部材130の梁部160とは、やとい筋163が鉄筋挿入孔164、54に挿入された状態で組み合わされている。また、一方のPC部材130の梁部50と他方のPC部材130の梁部160との間の目地、及び鉄筋挿入孔164、54にグラウト(図5(B)にハッチングで示す)が充填されており、梁部50と梁部160とが接合されている。ここで、梁部50に埋設された梁主筋52とやとい筋163とが重ね継手51を形成し、梁部160に埋設された梁主筋162とやとい筋163とが重ね継手161を形成している。
以上のような構成の架構100におけるPC柱20とPC部材130との接合方法について説明する。図4に示すように、下階のPC柱20を建て込んだ後、各PC柱20の上にPC部材130を図中右側から順に建て込んでいく。この際、やとい筋163を、建て込み済みのPC部材130の梁部50の鉄筋挿入孔54に挿入する。そして、PC部材130を、梁部160側を建て込み済みのPC部材130に向けた状態で、水平方向にスライドさせ、鉄筋挿入孔54から突出したやとい筋163を、鉄筋挿入孔164に挿入する。その後、上階のPC柱20を下降させて、該PC柱20から下方へ突出した柱主筋22を、仕口部40の鉄筋挿入孔に貫通させてその下のPC柱20の上端のスリーブ継手26に挿入する。
次に、先行して建て込んだPC部材130の梁部50と、後で建て込んだPC部材130の梁部160とを接合する。また、下階のPC柱20と上階のPC部材130の仕口部40とを接合する。梁部50と梁部160との接合方法は次のとおりである。
梁部50と梁部160との間の目地の外周をシールした状態で、グラウト注入口59から鉄筋挿入孔54にグラウトを圧入し、鉄筋挿入孔54、梁部50と梁部160との間の目地、及び鉄筋挿入孔164にグラウトを充填して、該グラウトを硬化させる。これにより、やとい筋163が梁部50、160に定着されると共に、梁主筋52とやとい筋163とにより重ね継手51が形成され、梁主筋162とやとい筋163とにより重ね継手161が形成される。また、梁部50と梁部160とが接合される。また、上下のPC柱20とその間の仕口部40とが上述の方法で接合される。
以上、本実施形態に係るPC部材の接合方法では、梁部50から突出するやとい筋163を、梁部160の梁主筋162と隣で重なり合うように形成された鉄筋挿入孔164に挿入し、該鉄筋挿入孔164にグラウトを充填して硬化させる。また、やとい筋163を、梁部50に梁主筋52と並列して形成された鉄筋挿入孔54に挿入しておき、梁部50、60を組み合わせた後、鉄筋挿入孔54にグラウトを充填して硬化させる。これにより、隣り合って建て込まれるPC部材130同士を接合するにあたり、梁主筋52とやとい筋163とによる重ね継手51と、梁主筋162とやとい主筋163とによる重ね継手161とを形成することができ、機械式継手によらずに梁主筋52と梁主筋162とを継手することができる。
図6(A)は、他の実施形態に係るPC部材の接合方法を用いて構築された架構200を示す分解立面断面図であり、図6(B)は、架構100を示す立面断面図である。なお、架構200において、上述の各実施形態に係る架構と同様の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
架構200は、PC柱220とPC梁250、260とを備えている。架構200を構築する際には、PC柱220を下階のPC柱220の上に建て込み、PC梁250とPC梁260とをPC柱220を介して接合する。
PC梁250、260にはそれぞれ梁主筋252、262が埋設されている。梁主筋262は、PC梁260の端面から突出している。また、PC柱220には、水平方向に貫通する鉄筋挿入孔224が形成されている。この鉄筋挿入孔224は、梁主筋262と同軸に配されている。また、PC梁250の端部には、鉄筋挿入孔254が形成されている。ここで、鉄筋挿入孔254は、梁主筋252と隣で上下に重なり合うように並列されている。また、梁主筋252と梁主筋262とは上下にずらして配筋され、梁主筋262と鉄筋挿入孔224、254とは同軸に配されている。
PC柱220とPC梁250、260とは、PC梁260から突出した梁主筋262が、PC柱220の鉄筋挿入孔224を貫通してPC梁250の鉄筋挿入孔254に挿入された状態で組み合わされている。また、PC梁260とPC柱220との間の目地、鉄筋挿入孔224、PC柱220とPC梁250との間の目地、及び鉄筋挿入孔254にグラウト(図6(B)中ハッチングで示す)が充填されており、PC梁260とPC柱220、PC柱220とPC梁250が接合されている。ここで、PC梁250に埋設された梁主筋252とPC梁260から突出した梁主筋262とが、重ね継手251を形成している。
以上のような構成の架構200におけるPC柱220とPC梁250、260との接合方法について説明する。図6(A)に示すように、PC梁250とPC柱220とを建て込んだ後、PC梁260を建て込む。この際、PC梁260から突出した梁主筋262を、PC柱220の鉄筋挿入孔224に貫通させてPC梁250の鉄筋挿入孔254に挿入する。
次に、PC梁250とPC柱220、PC柱220とPC梁260とを次の方法で接合する。まず、PC梁250とPC柱220との間の目地の外周と、PC柱220とPC梁260との間の目地の外周とをシールした状態で、グラウト注入口59から鉄筋挿入孔254にグラウトを圧入し、鉄筋挿入孔254、PC梁250とPC柱220との間の目地、鉄筋挿入孔224、及びPC柱220とPC梁260との間の目地にグラウトを充填して、該グラウトを硬化させる。これにより、PC梁260から突出した梁主筋262が、PC柱220とPC梁250とに定着されると共に、PC梁250に埋設された梁主筋252と、PC梁260から突出した梁主筋262とにより重ね継手251が形成される。また、PC梁250とPC柱220、PC柱220とPC梁260とが接合される。
以上、本実施形態に係るPC部材の接合方法では、梁部260から突出する梁主筋262を、PC柱220の鉄筋挿入孔224を通して、梁部250の梁主筋252と隣で重なり合うように形成された鉄筋挿入孔254に挿入し、鉄筋挿入孔224、254にグラウトを充填して硬化させる。これによって、PC梁250とPC梁260とをPC柱220を介して接合するにあたり、梁主筋252と梁主筋262とによる重ね継手251を形成することができ、機械式継手によらずに梁主筋252と梁主筋262とを継手することができる。
なお、PC柱220はPC仕口部に替えてもよい。
図7は、他の実施形態に係るPC部材を用いて構築された架構300を示す分解斜視図である。また、図8(A)は、架構300を示す分解立面断面図であり、図8(B)は、架構300を示す立面断面図である。架構300において、上述の各実施形態に係る架構と同様の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
架構300は、PC柱310、320を備えている。架構300を構築する際には、PC柱310の上にPC柱320を建て込み、これらを互いに接合する。PC柱310には、柱主筋312が埋設されている。また、PC柱310の上端には、鉄筋挿入孔314が形成されている。柱主筋312の上端と鉄筋挿入孔314とは、左右に隣り合い重なり合うように形成されている。
また、PC柱320には、柱主筋322が埋設されている。この柱主筋322の下端側は、PC柱320の下端面から突出している。ここで、柱主筋312と柱主筋322とは横方向にずらして配筋され、柱主筋322と鉄筋挿入孔314とは同軸に配されている。また、PC柱310には、各鉄筋挿入孔314に連通するグラウト注入口319が形成されている。
PC柱310とPC柱320とは、PC柱320から突出した柱主筋322が、PC柱310の上端の鉄筋挿入孔314に挿入された状態で組み合わされている。また、鉄筋挿入孔314、及びPC柱310とPC柱320との間の目地にグラウト(図8(B)にハッチングで示す)が充填されており、PC柱310とPC柱320とが接合されている。ここで、PC柱310に埋設された柱主筋312と、PC柱320から突出した柱主筋322とが、重ね継手311を形成している。
以上のような構成の架構300おけるPC柱310とPC柱320との接合方法について説明する。図8(A)に示すように、下階のPC柱310を建て込んだ後、その上にPC柱320を建て込む。この際、PC柱320から突出した柱主筋322を、PC柱310の鉄筋挿入孔314に挿入する。
次に、PC柱310とPC柱320とを次の方法で接合する。まず、PC柱310とPC柱320との間の目地の外周をシールした状態で、グラウト注入口319から鉄筋挿入孔314にグラウトを圧入し、鉄筋挿入孔314、PC柱310とPC柱320との間の目地にグラウトを充填して、該グラウトを硬化させる。これにより、PC柱320から突出した柱主筋322が、PC柱310に定着されると共に、PC柱310に埋設された柱主筋312と、PC柱320から突出した柱主筋322とにより重ね継手311が形成される。また、PC柱310とPC柱320とが接合される。
以上、本実施形態に係るPC部材の接合方法では、PC柱320から突出する柱主筋322を、PC柱310の柱主筋312と隣で重なり合うように形成された鉄筋挿入孔314に挿入し、該鉄筋挿入孔314にグラウトを充填して硬化させる。これにより、上下に建て込まれるPC柱310、320を接合するにあたり、柱主筋312と柱主筋322とによる重ね継手311を形成することができ、機械式継手によらずに柱主筋312と柱主筋322とを継手することができる。
なお、PC柱310、320はPC仕口部に替えてもよく、また、PC柱310、320を、縦方向の貫通孔が形成されたPC仕口部を介して接合してもよい。また、PC柱310、320の長さは、1階分の長さとしてもよく、複数階分の長さとしてもよい。また、1階分に満たない長さのPC柱310、320を積み上げることにより、1階分の長さの柱を構築してもよい。
さらに、本実施形態では、上階のPC柱320から下方へ突出した柱主筋322を、下階のPC柱310の鉄筋挿入孔314に挿入させることにより、下階のPC柱310内で重ね継手311を形成した。しかし、下階のPC柱310から上方へ柱主筋を突出させて、該柱主筋を、上階のPC柱320に形成した鉄筋挿入孔に挿入させることにより、上階のPC柱320内で重ね継手を形成してもよい。
また、上記の各実施形態では、上下重ねであり、直線継手であり、あき重ね継手である重ね継手を用いたが、上下重ねは水平重ねに替えてもよく、直線継手はフック付きの重ね継手に替えてもよく、あき重ね継手は、重ね継手の相互の鉄筋を密着させた重ね継手に替えてもよい。また、重ね継手の相互の鉄筋の重ね長さ、重ね継手の相互の鉄筋の間隔は、日本建築学会発行の「鉄筋コンクリート造配筋指針・同解説」で定められている規準を満たすように設定すればよい。
さらに、上記の各実施形態では、柱主筋や梁主筋を重ね継手する実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は、腹筋を重ね継手する際にも適用可能である。
10 架構、20 PC柱、22 柱主筋、26 スリーブ継手、30 PC部材(第1PC部材、第2PC部材)、40 仕口部、44 鉄筋挿入孔、50 梁部、51 重ね継手、52 梁主筋(鉄筋)、54 鉄筋挿入孔、59グラウト注入口、60 梁部、62 梁主筋(鉄筋)、100 架構、130 PC部材(第1PC部材、第2PC部材)、131 重ね継手、160 梁部、161 重ね継手、162 梁主筋(鉄筋)、163 やとい筋(鉄筋)、164 鉄筋挿入孔、200 架構、220 PC柱(第3PC部材)、224 鉄筋挿入孔(貫通孔)、250 PC梁(第1PC部材)、251 重ね継手、252 梁主筋(鉄筋)、254 鉄筋挿入孔、260 PC梁(第2PC部材)、262 梁主筋(鉄筋)、300 架構、310 PC柱(第1PC部材)、311 重ね継手、312 柱主筋(鉄筋)、314 鉄筋挿入孔、319 グラウト注入口、320 PC柱(第2PC部材)、322 柱主筋(鉄筋)

Claims (6)

  1. 鉄筋が埋設されたプレキャストコンクリート製の第1PC部材と、プレキャストコンクリート製の第2PC部材との接合方法であって、
    前記第1PC部材の前記第2PC部材側には、鉄筋挿入孔が、埋設された鉄筋と隣で重なり合うように形成され、
    前記第2PC部材の前記第1PC部材側には、鉄筋が、前記第1PC部材側に突出するように設けられ、
    前記第2PC部材から突出する鉄筋を、前記第1PC部材の鉄筋挿入孔に挿入し、該鉄筋挿入孔にグラウトを充填し、前記第1PC部材に埋設された鉄筋と前記第2PC部材から突出する鉄筋とによる重ね継手を形成するPC部材の接合方法。
  2. 前記第1PC部材と前記第2PC部材とを、前記第2PC部材から突出する鉄筋を挿通させるための貫通孔が形成されたプレキャストコンクリート製の第3PC部材を介して接合する請求項1に記載のPC部材の接合方法。
  3. 前記第2PC部材から突出する鉄筋は、前記第2PC部材に埋設されているか、又は、前記第2PC部材に形成された鉄筋挿入孔に挿入されている請求項1又は請求項2に記載のPC部材の接合方法。
  4. 鉄筋が埋設されたプレキャストコンクリート製の第1PC部材と、プレキャストコンクリート製の第2PC部材との接合構造であって、
    前記第1PC部材の前記第2PC部材側には、鉄筋挿入孔が、埋設された鉄筋と隣で重なり合うように形成され、
    前記第2PC部材の前記第1PC部材側には、鉄筋が、前記第1PC部材側に突出するように設けられ、
    前記第2PC部材から突出する鉄筋が、前記第1PC部材の鉄筋挿入孔に挿入され、該鉄筋挿入孔にグラウトが充填され、前記第1PC部材に埋設された鉄筋と前記第2PC部材から突出する鉄筋とによる重ね継手が形成されているPC部材の接合構造。
  5. 前記第1PC部材と前記第2PC部材とが、前記第2PC部材から突出する鉄筋を挿通させるための貫通孔が形成されたプレキャストコンクリート製の第3PC部材を介して接合されている請求項4に記載のPC部材の接合構造。
  6. 鉄筋が埋設されたプレキャストコンクリート製の部材であり、プレキャストコンクリート製の被接合部材と接合されるPC部材であって、
    当該部材の前記被接合部材側には、重ね継手の形成用の鉄筋挿入孔が、埋設された鉄筋と隣で重なり合うように形成されているPC部材。
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