JP2005350859A - 既存建物の耐震補強構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 建物躯体に多数のアンカー孔を穿設する後施工アンカーを設ける必要がなく、耐震補強の施工手間を著しく低減でき、しかも施工時の騒音を著しく低減することができる既存建物の耐震補強構造を提供すること。
【解決手段】 柱9が外壁面10より横方向に突出している柱突出部28を有する既存建物8に外付け鉄骨補強フレーム1を設けて耐震補強する既存建物の耐震補強構造において、外壁面と隣り合う柱突出部28間の溝29内に外付け鉄骨補強フレーム1が設けられ、柱突出部28と外付け鉄骨補強フレーム1との間では圧縮力が伝達されるように構成され、かつ既存建物8の柱突出部28と前記外付け鉄骨補強フレーム1との接合に、あと施工アンカーなど、主に既存建物8と前記外付け鉄骨補強フレーム1との間のせん断力を伝達させることを目的とした接合機構を設けていない。
【選択図】図1

Description

本発明は、既存建物の耐震補強構造に関し、特に、柱が外壁面より突出している既存の鉄筋コンクリート造建物,鉄骨鉄筋コンクリート造建物の耐震強度を外付け鉄骨ブレース骨組等の外付け鉄骨補強フレームにより高めるための既存建物の耐震補強構造に関する。
従来、既存建物の耐震補強構造として、既存建物の内側を補強する内側補強工法に比べて、生活居住者が居ながら施工できる外側補強工法がある。外側補強工法のなかでも、既存建物の外側に、補強フレームを増設し、補強フレームと既存建物を接合する耐震補強構造が知られている。
また、従来、補強対象の既存建築物の数階に、そのほぼ全高にわたる高さの耐震壁を、既存建築物を取り囲むようにして既存建築物の各外壁面に近接させて設け、耐震壁の少なくとも頂部を既存建築物の頂部に対して連結固定する耐震補強構造も知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来、既存建物を構成する既存柱と既存梁の外側に、補強梁と補強柱とを一体化した補強構造体を配置し、既存梁にアンカー孔を設けると共に後施工アンカーにてPC鋼棒を固定したのち、PC鋼棒により補強構造体を既存梁に連結固定する耐震補強構造も知られている(例えば、特許文献2参照)。
これらの増設する補強フレームあるいは耐震壁等の耐震補強フレームを既存建物に連結する手段として、既存建物の1階以上の建物躯体に多数のアンカー孔を穿設し、後施工アンカーにより既存建物に耐震構造部材を取付けている。
さらに、既存建物と耐震構造部材との連結構造について具体的に説明すると、図10(a)のように、既存建物躯体20側に設けたアンカー孔21にPC鋼材22の一端部を埋め込み固定し、PC鋼材22の他端側の膨出部および耐震補強フレーム24側のスタッドジベル25をモルタル26内に埋め込み固定したり、図10(b)のように、PC鋼材22の他端側の雄ねじ部にナット23をねじ込んで直接耐震補強フレーム24を連結して、耐震補強している。
また、図11(a)では、既存建物躯体20側に設けた貫通孔21に、PC鋼材22を貫通配置して、前記PC鋼材22の両端部にねじ込み固定されるナット23により、モルタル26を介して既存建物躯体20と耐震補強フレーム24とを連結固定したり、図11(b)に示すように、既存建物躯体20にモルタル26を介して連結部付鋼板27を取付け、その連結部付鋼板27における連結部と耐震補強フレーム24の連結部とを、これらの透孔に挿通されたボルト・ナットからなる固定金具により、既存建物躯体20と耐震補強フレーム24とを連結し耐震補強している。
特開平9−235886号公報 特開2003−97057号公報
前記従来の耐震補強構造の場合は、既存建物躯体20に多数のアンカー孔または貫通孔21を設ける必要があり、前記アンカー孔または貫通孔21に基端側が固定されるPC鋼材22等により増設する耐震補強フレーム24を既存建物躯体20に連結固定し、アンカーボルトのせん断力を主として期待する接合構造であるため、増設する耐震補強フレームと既存建物の接合部において、既存建物側、特に1階以上の現に居住している既存建物側に、コンクリートの目荒しや後打ちアンカーが必要になるため、多大な施工手間がかかる上、施工時の騒音も大きいという問題がある。
本発明は、外付け鉄骨補強フレームを使用して既存建物を耐震補強する場合、外付け鉄骨補強フレームと1階以上の既存建物間の力の伝達を、主として圧縮力を伝達させる構造とすることにより、1階以上の建物躯体に多数のアンカー孔を穿設する後施工アンカーを設ける必要がなく、耐震補強の施工手間を著しく低減でき、しかも施工時の騒音を著しく低減することができる既存建物の耐震補強構造を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、第1発明の既存建物の耐震補強構造では、柱が外壁面より横方向に突出している柱突出部を有する既存建物に外付け鉄骨補強フレームを設けて耐震補強する既存建物の耐震補強構造において、外壁面と隣り合う柱突出部間の溝内に外付け鉄骨補強フレームを設けられ、柱突出部と外付け鉄骨補強フレームとの間では圧縮力が伝達されるように構成され、かつ既存建物の柱突出部と前記外付け鉄骨補強フレームとの接合に、あと施工アンカーなど、主に既存建物と前記外付け鉄骨補強フレームとの間のせん断力を伝達させることを目的とした接合機構を設けていないことを特徴とする。
また、第2発明では、第1発明の既存建物の耐震補強構造において、柱突出部に対してクリアランスを設けて外付け鉄骨補強フレームが設けられ、柱突出部と外付け鉄骨補強フレームとの間に間隙充填材が充填されていることを特徴とする。
また、第3発明では、第1発明または第2発明の既存建物の耐震補強構造において、外付け鉄骨補強フレームの転倒を防止する装置を有することを特徴とする。
第4発明では、第1〜第3発明のいずれかの既存建物の耐震補強構造において、外付け鉄骨補強フレームの最上部および最下部の少なくとも一方には、主に圧縮力を伝達させるための剛性のある梁を設けていることを特徴とする。
また、第5発明では、第1発明〜第4発明のいずれかの既存建物の耐震補強構造において、外付け鉄骨補強フレームは、その最上部および最下部の少なくとも一方に圧縮力を伝達させるための梁を有するとともに両側部に一体に固定した縦枠材を備えた枠形フレームの内側にブレースもしくは方杖などの斜材を備えていることを特徴とする。
また、第6発明では、第3発明〜第5発明のいずれかの既存建物の耐震補強構造において、外付け鉄骨補強フレームの転倒を防止する装置は、外付け鉄骨補強フレームの上部を、主に既存建物の面外方向に転倒することに対して抵抗する機構で既存建物に係止する係止装置であることを特徴とする。
本発明によると、次のような効果を奏する。
第1発明または第2発明によると、従来のように、外付け鉄骨補強フレームを既存建物に接合部するために、現に居住している1階以上の既存建物部分に、コンクリートの目荒しや、後打ちアンカーを必要としないので、施工手間を著しく低減できる上、1階以上の既存建物部分に、既存建物にアンカー孔を設けないですむので、既存建物に対して施工時の騒音を著しく低減できる効果がある。
また、地震時に地震力(特に水平力)が作用した場合、柱突出部から外付け鉄骨補強フレームに圧縮力が主に作用して、外付け鉄骨補強フレームにより既存建物を支承するように耐震補強されているので、伝達機構が単純化されているばかにでなく、従来の後施工アンカーの軸断面による力の伝達に比べて、部材断面が著しく大きなフレームによって伝達することができるため、強固な耐震補強とすることができる。
第3発明によると、外付け鉄骨補強フレームの転倒を防止する装置を有するので、地震時に外付け鉄骨外付け鉄骨フレームの既存建物面外方向に対する強度や剛性が小さくても補強フレームが転倒するのを防止することができる。
第4発明によると、外付け鉄骨補強フレームの最上部および最下部の少なくとも一方に主に圧縮力を伝達するための梁を設けているので、地震時に地震力(特に水平力)が作用した場合、外付け鉄骨補強フレームにおける上部および下部の梁およびブレースもしくは方杖などの斜材部分を介して外付け鉄骨補強フレームの他の部分に力を伝達させることができるため、外付け鉄骨補強フレームの全体で既存建物に作用する地震力(特に水平力)を支承するよう耐震補強することができる。
第5発明によると、外付け鉄骨補強フレームは、上下部に梁を備えた枠形フレームであると共にその内側にブレースを備えているので、柱突出部間に収まりのよい強固な耐震補強フレームとすることができる。
第6発明によると、外付け鉄骨補強フレームの上部が既存建物に係止されている構造の転倒を防止する装置であるので、外付け鉄骨補強フレームの転倒を確実に防止することができ、また、外付け鉄骨補強フレームの上部は単に、既存建物に係止されている構造であるので、外付け鉄骨補強フレームの転倒防止構造が簡単であると共に、施工が容易で経済的な転倒防止装置とすることができる。
次に、本発明の実施形態について図を参照して説明する。
図1〜図8は、本発明の実施形態の既存建物の耐震補強構造を示すものであって、本発明では、鉄筋コンクリート製(RC造)の既存建物あるいは鉄骨鉄筋コンクリート製(SRC造)の既存建物8における柱9が外壁面10よりも突出している形態の既存建物8を対象とする耐震補強構造である。
前記のような既存建物8では、外壁面10から突出するように横方向に間隔をおいて、柱突出部28があるため、横方向に隣り合う柱突出部28の対向する内側面と、柱突出部28間の外壁面10とにより形成され、上下方向に連続している凹溝29が存在している。
本発明は、前記の凹溝29内に耐震補強用の外付け鉄骨補強フレーム1を設置する既存建物8の耐震補強構造である。
前記の柱突出部28としては、鉄筋コンクリート柱自体による柱突出部でもよく、鋼製柱とこれを被覆するコンクリートとの鋼・コンクリート構造の柱からなる柱突出部でもよい。
先ず、本発明において使用する耐震補強フレーム(例えば、鉄骨ブレース骨組)1の基本構成について、図1を参照して説明すると、間隔をおいて平行に対向するように配置された一対の縦枠材2,3と、前記各縦枠材2,3の対向する内側面に、それぞれ剛性のある連結支持部材4の両端部が剛結合された構成とされている。
前記の連結支持部材4は、本発明においては、対向する縦枠材2,3の間に配置された十分剛性および強度のある斜材または交差斜材あるいは鉄骨ブレース5により構成されたり、またはこれと、前記対向する縦枠材2,3の上端部間および下端部間に配置された十分剛性および強度のある上部梁材6および下部梁材7とにより構成されている。
また、既存建物8側の柱9が外壁面10より突出した既存建物8における柱9よりも突出しないように、外付け鉄骨補強フレーム1の平面巾寸法dを、柱9の突出寸法Dと同じ程度か、それよりも突出寸法が小さくなるように平面巾寸法を予め設定した外付け鉄骨補強フレーム1を使用するのが突出させる場合よりは好ましい。
前記の外付け鉄骨補強フレーム1を自立させるための基礎11としては、既存建物8の基礎に連結して増設したり、あるいは既存建物8の基礎とは独立した別個の基礎とすることもできる。また、前記の基礎11に外付け鉄骨補強フレーム1を固定する必要があるが、外付け鉄骨補強フレーム1の固定手段としては、図7bあるいは図8に示すように、基礎11に埋め込み固定したアンカーボルト12により、下部梁材7をナットにより固定するようにしてもよく、あるいは、図示を省略するが、適宜、縦枠材2,3の下端部に設けた座板にアンカーボルト孔を設けて、前記アンカーボルト孔により外付け鉄骨補強フレーム1の下部を基礎11に固定することができる。
また、前記外付け鉄骨補強フレーム1を基礎11に固定すると共に、外付け鉄骨補強フレーム1が、既存建物11の外壁面10から離れる方向の地震時等における水平力を受けた場合に、外付け鉄骨補強フレーム1の転倒を防止するために、既存建物8側等に係合する転倒防止装置13を外付け鉄骨補強フレーム1に付属させると望ましい。
前記の転倒防止装置13としては、下部梁材7を基礎11に固定するアンカーボルト12により、一応作用しているが、さらに外付け鉄骨補強フレーム1の転倒防止を確実にするために、図5〜図7に一例として示す上部側の転倒防止装置では、各縦枠材2,3に一端部を固定または連結されている腕片14を有すると共にその腕片14の他端部に、既存建物8の柱9の背面に近接または係合する係合部15を有する上部側の転倒防止装置13aとされ、上部側の転倒防止装置13aと下部側のアンカーボルトおよびナットによる装置が共同して転倒防止するようにしてもよい。
また、上部側の転倒防止装置としては、図示を省略するが、既存建物8を挟んでその外壁面間にそれぞれ配置される外付け鉄骨補強フレーム1相互の上部を連結部材により連結することにより、転倒防止装置を構成することもできる。
さらに図1および図2に示す前記第1実施形態の外付け鉄骨補強フレーム1について説明すると、一対の縦枠材2,3はH形鋼により構成されていると共に、これらの上端部および下端部を連結するそれぞれH形鋼により構成されている上部梁材6と下部梁材7とを備えている。また、下部梁材7と上部梁材6との間は、H形鋼等を同面上にX字状に組み合わせた交差斜材または鉄骨ブレース5によりトラス構造を構成するように配置されている。
なお、縦枠材2,3をH形鋼材とした場合、そのH形鋼は内型枠として作用し、図2(a)に示すように、H形鋼のフランジ側端部を既存建物8の外表面に当接するように配置してもよく、このようにすると、フランジ外表面と既存建物8の柱突出部内面との間隙の体積が小さくなり、その間隙に充填される無収縮モルタル等の間隙充填材31を少なくすることができる。また、図2(b)に示すようにフランジ幅前面を既存建物8の外表面に当接するように配置してもよく、このようにすると、前記間隙の体積が大きくなるが、縦枠材2,3と間隙充填材31との一体化が高まる。
図2(a)に示すように、縦枠材2,3としてH形鋼を使用し、そのH形鋼のフランジ側端部を既存建物8の外表面に当接するように配置した外付け鉄骨補強フレーム1とする場合は、縦枠材2,3間の上部梁材6および下部梁材7並びに交差斜材または鉄骨ブレース5は、縦枠材2,3のフランジに溶接またはボルトにより剛接合され、また、図2(b)に示すように、縦枠材2,3のフランジ幅前面を既存建物8の外表面に当接するように配置した場合は、縦枠材2,3間の上部梁材6および下部梁材7並びに各交差斜材または鉄骨ブレース5は、縦枠材2,3としてのH形鋼のウエブまたはフランジに溶接またはボルトにより剛接合される。
図1に示す実施形態では、外付け鉄骨補強フレーム1の上下両端部で、X字状に傾斜配置された交差斜材または鉄骨ブレース5と水平な上部梁材6とで、各縦枠材2,3の内側および上部梁材6および下部梁材7の内側に三角形のトラス構造が形成され、外付け鉄骨補強フレーム1の内周側に三角形のトラス構造を順次並べた形態とされて、強固な外付け鉄骨補強フレーム1が構成されている。前記の交差斜材または鉄骨ブレース5相互の結合一体化には、適宜、溶接またはボルト接合による剛接合を採用することができる。
なお、前記縦枠材2,3と、上部梁材6および下部梁材7と、交差斜材または鉄骨ブレース5としては、H形鋼以外にも、組立H形鋼などのほぼH形断面部材あるいはボックス断面の鋼材等を使用することもできる。また、交差斜材または鉄骨ブレース5としてはさらに、溝形鋼あるいはリップ付溝形鋼の単体あるいはこれらのフランジ相互(またはリップ相互)を重ね合わせた閉断面部材あるいはウエブ相互を背中合わせに溶接等により一体化した開断面部材等を使用してもよい。
前記の上部梁材(または下部梁材7)6がない場合には、図9に示すように、既存建物から一方の縦枠材2(3)の上端部付近から入力される地震時等の水平力Fを、他方の縦枠材3(2)側に充分伝達することができず、耐震補強フレームの傾斜した方向成分F1のみしか伝達することができないので、剛性の大きい耐震補強とするには、適宜、点線で示すように、上部梁材6および下部梁材7を設けるとよく、このようにすると、縦枠材2(3)の上端部および下端部における圧縮力を確実に他方の縦枠材3(2)に伝達させることができ、外付け鉄骨補強フレーム1全体で既存建物8を支承することができるので好ましい。
また、図3に示すように、前記の外付け鉄骨補強フレーム1としては、縦枠材2,3における上端部側および下端部側を、上部梁材6と下部梁材7の長手方向中央の内側面と、縦枠材2,3の上下端部内側とを結ぶように斜材5aを配置して一体化すると共にこれらの間において複数の交差斜材または鉄骨ブレース5を配置して一体化した構造としてもよい。
さらに、図4に示すように、縦枠材6の中間部に、上下方向に間隔をおいて平行に、上部梁材6と下部梁材7に平行に中間梁材16を配置すると共に、縦枠材2,3と、上部梁材6または下部梁材7あるいは中間梁材16とのコーナー部の内隅部に、それぞれ補強斜材17を配置して一体化した外付け鉄骨補強フレーム1も使用することもできる。
図3、もしくは図4に示す実施形態の場合、図1に示す実施形態に比べ、耐震補強後も建物開口部を大きく確保できる。
前記の上部梁材6および下部梁材7は、縦枠材2,3相互を連結すると共に、既存建物8を介した一方の縦枠材2(3)からの押圧力(主として圧縮力)を、他方の縦枠材3(2)に伝達するための部材である。
次に、前記各実施形態の外付け鉄骨補強フレーム1の転倒防止装置を兼ねる基礎側の固定構造についてさらに説明すると、H形鋼からなる下部梁材7の上部フランジ18および下部フランジ19には、フランジ幅方向およびフランジ長手方向に間隔をおいて複数のアンカーボルト挿通孔が複数設けられ、基礎11に埋め込み固定しているアンカーボルト12を前記アンカーボルト挿通孔に挿通させる共に、アンカーボルト12の雄ねじ部にねじ込まれたナット等の雌ねじ部材を上部フランジ18に係合して、下部梁材7を基礎11に固定している。
前記のように、本発明における少なくとも上部側の転倒防止装置13aは,既存建物8を本体を穿孔する形態ではないので、アンカー孔を穿設する後施工アンカーを設ける必要がなく、耐震補強の施工手間を著しく低減でき、しかも施工時の騒音を著しく低減することができる。
図示の形態では、間隙充填材31を使用する形態を示したが、本発明を実施する場合、既存建物8の柱突出部28と外付け鉄骨補強フレームとが、例えば直接または間接的に面接触して、これらの間で圧縮力が伝達されるように構成されていてもよい。
本発明の第1実施形態の既存建物の耐震補強構造を示すものであって、(a)は既存建物一部を示す平面図、(b)は正面図である。 (a)は本発明において使用する一実施形態の鉄骨ブレース骨組と既存建物との関係を示す横断平面図、(b)は他の外付け鉄骨補強フレームを使用した場合の既存建物との関係を示す横断平面図である。 本発明の第2実施形態の既存建物の耐震補強構造を示すものであって、(a)は既存建物の一部を示す平面図、(b)は正面図である。 本発明の第3実施形態の既存建物の耐震補強構造を示すものであって、(a)は既存建物の一部を示す平面図、(b)は正面図である。 上部梁材側に設けられた上部側の転倒防止装置の一例を示す一部切欠拡大横断平面図である。 図5の転倒防止装置の正面図である。 (a)は図6のA−A線断面図、(b)は外付け鉄骨補強フレームにおける下部梁材とアンカーボルトおよび基礎との関係の一形態を示す断面図である。 外付け鉄骨補強フレームにおける下部梁材とアンカーボルトおよび基礎ならびに既存建物との関係を示す正面図である。 外付け鉄骨補強フレームにおける上部梁材と下部梁材がない場合の外付け鉄骨補強フレームの作用を示す説明図である。 (a)は従来の既存建物と耐震構造部材との連結構造の一例を示す横断平面図、(b)は他の例を示す横断平面図である。 (a)および(b)は従来の既存建物の耐震補強部材との連結構造のさらに他の例を示す横断平面図である。 既存建物と従来の外付け鉄骨補強フレームとの関係を示す概略斜視図である。
符号の説明
d 平面巾寸法
D 柱の突出寸法
1 耐震補強フレーム(鉄骨ブレース骨組)
2 縦枠材
3 縦枠材
4 連結支持部材
5 交差斜材または鉄骨ブレース
6 上部梁材
7 下部梁材
8 既存建物
9 柱
10 外壁面
11 基礎
12 アンカーボルト
13 転倒防止装置
13a 上部側の転倒防止装置
14 腕片
15 係合部
16 中間梁材
17 補強梁材
18 上部フランジ
19 下部フランジ
20 既存建物躯体
21 アンカー孔
22 PC鋼材
23 ナット
24 耐震補強フレーム
25 スタッドジベル
26 モルタル
27 連結部付鋼板
28 柱突出部
29 凹溝
30 アンカーボルト孔
31 間隙充填材

Claims (6)

  1. 柱が外壁面より横方向に突出している柱突出部を有する既存建物に外付け鉄骨補強フレームを設けて耐震補強する既存建物の耐震補強構造において、外壁面と隣り合う柱突出部間の溝内に外付け鉄骨補強フレームが設けられ、柱突出部と外付け鉄骨補強フレームとの間では圧縮力が伝達されるように構成され、かつ既存建物の柱突出部と前記外付け鉄骨補強フレームとの接合に、あと施工アンカーなど、主に既存建物と前記外付け鉄骨補強フレームとの間のせん断力を伝達させることを目的とした接合機構を設けていないことを特徴とする既存建物の耐震補強構造。
  2. 請求項1の既存建物の耐震補強構造において、柱突出部に対してクリアランスを設けて外付け鉄骨補強フレームが設けられ、柱突出部と外付け鉄骨補強フレームとの間に間隙充填材が充填されていることを特徴とする既存建物の耐震補強構造。
  3. 請求項1または請求項2の既存建物の耐震補強構造において、外付け鉄骨補強フレームの転倒を防止する装置を有することを特徴とする既存建物の耐震補強構造。
  4. 外付け鉄骨補強フレームの最上部および最下部の少なくとも一方には、主に圧縮力を伝達させるための剛性のある梁を設けていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の既存建物の耐震補強構造。
  5. 外付け鉄骨補強フレームは、その最上部および最下部の少なくとも一方に圧縮力を伝達させるための梁を有するとともに両側部に一体に固定した縦枠材を備えた枠形フレームの内側にブレースもしくは方杖などの斜材を備えていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の既存建物の耐震補強構造。
  6. 外付け鉄骨補強フレームの転倒を防止する装置は、外付け鉄骨補強フレームの上部を、主に外付け鉄骨フレームが既存建物外壁の面外方向に転倒することに対して抵抗する機能を有する既存建物に係止する係止装置であることを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれかに記載の既存建物の耐震補強構造。
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