JP2548623B2 - 鉄骨鉄筋コンクリート造柱、梁接合部の付着破壊防止用梁主筋の定着構造 - Google Patents

鉄骨鉄筋コンクリート造柱、梁接合部の付着破壊防止用梁主筋の定着構造

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JP2548623B2 JP2179591A JP17959190A JP2548623B2 JP 2548623 B2 JP2548623 B2 JP 2548623B2 JP 2179591 A JP2179591 A JP 2179591A JP 17959190 A JP17959190 A JP 17959190A JP 2548623 B2 JP2548623 B2 JP 2548623B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は高強度鉄筋が使用された柱、梁の付着破壊防
止用鉄骨、鉄筋コンクリート造柱、梁接合部における梁
主筋の定着構造に係るものである。
(従来の技術) 鉄骨鉄筋コンクリート構造物の柱、梁接合部内におい
ては、従来、X方向及びY方向の梁(a)の梁主筋
(b)を柱鉄骨(c)のウエブ(d)に貫挿して通し筋
としていた。(第6図参照) 図中(b′)は梁の上端主筋である。
(発明が解決しようとする課題) 従来の鉄筋は、降状点が40kgf/mm2以下のものが使用
されていたが、最近では60〜100kgf/mm2の高強度鉄筋が
開発されている。このような高強度鉄筋においては、
柱、梁接合部内における梁主筋を単に通し筋とすると、
付着破壊を主起する惧れがあり、柱、梁接合部内の付着
性能を確保するには、鉄筋量を必要以上に増やす必要が
ある。
第7図は前記従来構造の力学的性状を示す説明図であ
る。
本発明は前記従来技術の有する問題点に鑑みて提案さ
れたもので、その目的とする処は、鉄筋とコンクリート
との付着性能を増大し、鉄筋量を増大することなく柱、
梁接合部の付着破壊を防止することができる鉄骨鉄筋コ
ンクリート造柱、梁接合部における梁主筋の定着構造を
提供する点にある。
(課題を解決するための手段) 前記の目的を達成するため、本発明に係る柱、梁接合
部における梁主筋の定着構造は、鉄骨鉄筋コンクリート
構造物の柱、梁接合部内において、ねじ鉄筋より構成さ
れた高強度梁主筋を柱鉄骨のウエブに貫通するととも
に、同ウエブを挟む両側において、前記ねじ鉄筋にナッ
トを螺着緊締して構成されている。
(作用) 本発明によれば前記したように、鉄骨鉄筋コンクリー
ト構造物の柱、梁接合部において、ねじ鉄筋より構成さ
れた高強度の梁鉄筋を柱鉄骨のウエブに貫通せしめると
ともに、同貫通部における前記ウエブの両側において、
前記ねじ鉄筋にナツトを螺着、緊締し、同両側部のナツ
トにより前記ウエブを挟着することによって、ねじ鉄筋
よりなる梁鉄筋を柱鉄骨ウエブに緊結し、かくして柱鉄
骨ウエブ部分で付着滑りを防止し、梁鉄筋とコンクリー
トとの間の付着性能を増大させ、柱、梁接合部の付着破
壊を防止するものである。
(実施例) 以下本発明を図示の実施例について説明する。
第1図乃至第3図は本発明を十字型の柱、梁接合部に
適用した場合を示し、(1)は柱鉄骨、(2)はPC梁
で、柱鉄骨(1)のウエブ(1a)における高強度梁主筋
の通し筋位置に貫通孔を穿設し、同貫通孔に梁主筋の通
し筋を構成するねじ鉄筋(3)を貫通し、同ねじ鉄筋
(3)における前記ウエブ(1a)を挟む両側にナツト
(4)を螺着し、緊締して、ねじ鉄筋(3)を前記ウエ
ブ(1a)に緊結する。
次いでPC梁(2)を所定位置にセットし、予め同PC梁
(2)に埋設された梁主筋(5)と前記ねじ鉄筋(3)
とを、エンクローズ溶接法、その他各種の方法で接合す
る。
なお図示の実施例においては、2段の梁下端主筋の通
し筋部分がねじ鉄筋(3)より構成されているが、付着
応力によって上段通し筋(5′)をねじ鉄筋より構成す
ることもある。
なお図示の実施例では上段通し筋(5′)はPC梁
(2)の梁主筋(5)と直接連結されている。
また現場打ちコンクリート部分の梁上端筋(6)は通
し筋として組立てられる。
前記実施例によれば、梁主筋を構成するねじ鉄筋
(3)が一双のナツト(4)を介して柱鉄骨ウエブ(1
a)に緊結されたことによって、同ウエブ(1a)部分で
付着滑りが防止され梁主筋の引抜きが防止されることと
なり、柱、梁接合部における付着破壊が防止される。
(第5図参照) 更に梁主筋が機械的に定着されることによって、鉄筋
とコンクリートとの間の付着性能が増大し、鉄筋量を増
大させることなく、柱、梁接合部の付着破壊が防止され
る。
第4図はト型柱、梁接合部に本発明を適用した場合を
示し、直線のねじ鉄筋より構成された梁主筋(11)を柱
鉄骨(12)のウエブ(12a)に貫通せしめるとともに、
同ウエブ(12a)の両側において、ナツト(13)を螺
着、緊締して、前記梁主筋(11)をウエブ(12a)に定
着するものである。
(発明の効果) 本発明によれば前記したように、鉄骨鉄筋コンクリー
ト構造物の柱、梁接合部内において、ねじ鉄筋より構成
された高強度の梁主筋を柱鉄骨のウエブに貫通するとと
もに、同ウエブを挟む両側において前記ねじ鉄筋にナツ
トを螺着、緊締して、同ウエブに前記ねじ鉄筋を緊結す
ることによって、柱鉄骨ウエブ部分での付着滑りを防止
し、鉄筋とコンクリートとの間の付着性能を増大させ、
鉄筋量を増大させることなく柱、梁接合部の付着破壊を
防止しうるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る鉄骨鉄筋コンクリート造柱、梁接
合部における梁主筋の定着構造の一実施例を示す平面
図、第2図はその側面図、第3図はねじ鉄筋の定着部を
示す側面図、第4図は本発明の力学的性状を示す説明
図、第5図は本発明の他の実施例を示す斜視図、第6図
は従来構造を示す側面図、第7図はその力学的性状を示
す説明図である。 (1)……柱鉄骨、(1a)……柱鉄骨のウエブ、 (2)……PC梁、(3)……ねじ鉄筋、(4)……ナツ
ト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武藤 貞介 東京都渋谷区千駄ケ谷4丁目6番15号 フジタ工業株式会社内 (72)発明者 佐々木 仁 東京都渋谷区千駄ケ谷4丁目6番15号 フジタ工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−62350(JP,A) 特公 昭63−66969(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄骨鉄筋コンクリート構造物の柱、梁接合
    部内において、ねじ鉄筋より構成された高強度梁主筋を
    柱鉄骨のウエブに貫通するとともに、同ウエブを挟む両
    側において、前記ねじ鉄筋にナットを螺着、緊締してな
    ることを特徴とする鉄骨鉄筋コンクリート造柱、梁接合
    部の付着破壊防止用梁主筋の定着構造。
JP2179591A 1990-07-09 1990-07-09 鉄骨鉄筋コンクリート造柱、梁接合部の付着破壊防止用梁主筋の定着構造 Expired - Lifetime JP2548623B2 (ja)

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