JPH06248691A - 壁式プレキャスト鉄筋コンクリート造の接合構造 - Google Patents

壁式プレキャスト鉄筋コンクリート造の接合構造

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JPH06248691A
JPH06248691A JP5783493A JP5783493A JPH06248691A JP H06248691 A JPH06248691 A JP H06248691A JP 5783493 A JP5783493 A JP 5783493A JP 5783493 A JP5783493 A JP 5783493A JP H06248691 A JPH06248691 A JP H06248691A
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JP
Japan
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wall
vertical joint
reinforced concrete
precast concrete
bearing walls
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JP5783493A
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English (en)
Inventor
Hidetomo Sunatsuka
秀知 砂塚
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TOKYU KOKEN KK
Original Assignee
TOKYU KOKEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、相互の耐力壁の壁柱部の一体化
を図り、剪断耐力を向上させ、これにより変形性能に優
れる壁式プレキャスト鉄筋コンクリート造の接合構造を
提供する。 【構成】 壁式プレキャスト鉄筋コンクリート造1の接
合構造は、プレキャスト板化した壁柱部40と壁梁部5
0とを有する耐力壁2同士を、その壁柱部40を対向さ
せて配置し、この壁柱部40同士の間に鉛直接合部3を
介在させ、コンクリートを打設し、所定の強度が得られ
た後、高張力鋼60等で壁柱部40同士に鉛直接合部3
を挟んで締付力を与えて一体化を計っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プレキャスト板化し
た壁柱部と壁梁部とを有する耐力壁同士を、その壁柱部
を対向させて配置し、この壁柱部の間に鉛直接合部を介
在させて接合する壁式プレキャスト鉄筋コンクリート造
の接合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】壁式プレキャスト鉄筋コンクリート造
は、構造要素である壁と床からなる壁式鉄筋コンクリー
ト造を各構造要素ごとに、プレキャスト板化して、現場
で組み立てる工法である。どの部位をプレキャスト製品
とするかによって各種の工法があるが、例えば耐力壁が
ある。この耐力壁は、例えば門形またはロ字形の形状
で、通常壁柱部と、この壁柱部に取り付く壁梁部とを一
体化してプレキャスト板化されている。
【0003】この耐力壁同士の接合は、例えば壁柱部同
士の間に鉛直接合部を介在させて接合しているが、図6
に示すように、鉛直接合部100では耐力壁101の壁
柱部102のそれぞれからの差し筋103同士を溶接
し、またそれぞれの戸境壁104の差し筋105同士も
溶接して、コンクリート106を打設している。
【0004】また、図7に示すように、鉛直接合部11
0では耐力壁111の壁柱部112のそれぞれからのル
ープ状の差し筋113同士にループ筋114を重ね合わ
せ、また戸境壁116のそれぞれからのループ状の差し
筋117同士にループ筋118を重ね合わせて、コンク
リート119を打設している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
耐力壁の壁柱部同士の間の鉛直接合部では、コンクリー
ト一体打壁柱と比較して水平力に対する変形性能が小さ
く、従って構造設計の際のDs値もプレキャスト構造で
あるとの理由も含めて、例えば0.05ポイント程度上
乗せさせられている。ここでいうDs値とは、耐震設計
の際に用いられる構造特性係数のことで、変形能力によ
る地震エネルギー吸収能力等に応じた必要保有水平耐力
の低減係数をいう。
【0006】また、この図6及び図7に示すような鉛直
接合部の構造では、水平変形の小さい時期においてもす
でに、相互の耐力壁の壁柱部がバラバラに挙動している
のではないかということも専門家から指摘されている。
【0007】この発明は、このような実情に鑑みなされ
たもので、相互の耐力壁の壁柱部の一体化を図り、剪断
耐力を向上させ、これにより変形性能に優れる壁式プレ
キャスト鉄筋コンクリート造の接合構造を提供すること
を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、この発明の壁式プレキャスト鉄筋コンクリート造の
接合構造は、プレキャスト板化した壁柱部と壁梁部とを
有する耐力壁同士を、その壁柱部を対向させて配置し、
この壁柱部同士の間に鉛直接合部を介在させ、高張力鋼
等で前記壁柱部同士に前記鉛直接合部を挟んで締付力を
与えて一体化を計ることを特徴としている。
【0009】
【作用】この発明では、プレキャスト板化した壁柱部と
壁梁部とを有する耐力壁同士を、その壁柱部を対向させ
て配置し、この壁柱部同士の間に鉛直接合部を介在さ
せ、高張力鋼等で壁柱部同士に鉛直接合部を挟んで締付
力を与えて一体化を計っている。このため、相互の耐力
壁の壁柱部の剪断耐力が向上し、これにより変形性能に
優れる壁式プレキャスト鉄筋コンクリート造の接合構造
になっている。
【0010】
【実施例】次に、添付図面と共に、この発明の壁式プレ
キャスト鉄筋コンクリート造の接合構造の実施例を詳細
に説明する。
【0011】図1は壁式プレキャスト鉄筋コンクリート
造の壁配置の平面図である。この壁式プレキャスト鉄筋
コンクリート造1の壁配置は、例えば高層住宅のものを
示している。壁式プレキャスト鉄筋コンクリート造1は
構造要素である壁と床からなる壁式鉄筋コンクリート造
を各構造要素ごとに、プレキャスト板化して、現場で組
み立てられる。この壁式プレキャスト鉄筋コンクリート
造1では、図1において横方向に耐力壁2が鉛直接合部
3を介在させて配置され、縦方向に鉛直接合部3を介在
させて戸境壁4が接続されている。
【0012】この耐力壁2は門形の形状で、壁柱部40
と、この壁柱部40に取り付く壁梁部50とを一体化し
てプレキャスト板化されており、この耐力壁2の壁柱部
40同士の間に鉛直接合部3を介在させて接合してい
る。この耐力壁2同士は図2乃至図5に示すように構成
されている。
【0013】図2は壁式プレキャスト鉄筋コンクリート
造の配筋の側面図、図3は図2のIIIーIII線に沿う断面
図、図4は図3のIVーIV線に沿う断面図、図5は図3の
VーV線に沿う断面図である。
【0014】このそれぞれの耐力壁2は門形の形状で、
壁柱部40と、この壁柱部40に取り付く壁梁部50と
が一体化してプレキャスト板化されているが、耐力壁2
の形状はこれに限定されない。この壁柱部40には柱軸
方向主筋41の周りに柱補強筋42を配筋し、この柱補
強筋42の周りに帯筋43を配筋している。また、柱軸
方向主筋41の下部には接合部41aが設けられ、この
接合部41aで図示しない下層の耐力壁の柱軸方向主筋
と接合するようになっている。さらに、耐力壁2の壁柱
部40には保護シース44が所定間隔で上下方向に配管
され、この保護シース44の端部には圧縮力をコンクリ
ートに伝達するためのプレート45が埋設されている。
【0015】また、耐力壁2の壁梁部50には梁主筋5
1が配筋され、この梁主筋51の周りに肋筋52が配筋
されている。
【0016】次に、この壁式プレキャスト鉄筋コンクリ
ート造の施工を説明する。
【0017】まず、それぞれの耐力壁2は、その壁柱部
40の柱軸方向主筋41の接合部41aを、図示しない
スラブから突出する下層の耐力壁の柱軸方向主筋と接合
し、壁柱部40同士を所定間隔で対向させる。
【0018】そして、相互の耐力壁2の壁柱部40に所
定間隔で配管された保護シース44に高張力鋼60を貫
通させ、この高張力鋼60にはグリース80等が塗布さ
れている。この高張力鋼60の径は、計算や実験等によ
って決定される。また、高張力鋼60の両端部には雌ネ
ジ60aが形成されており、この雌ネジ60aにプレー
ト45を介してナット61を螺着して仮止めする。
【0019】さらに、それぞれの耐力壁2の壁梁部50
の肋筋52の上部には、梁主筋53,54を配筋し、こ
の梁主筋54同士は突き合わせて溶接し一体化する。
【0020】このように、それぞれの耐力壁2を配置し
て、この耐力壁2の壁柱部40の間にコンクリート70
を打設して鉛直接合部3が形成される。また、耐力壁2
の壁梁部50の上部にコンクリート81を打設してスラ
ブ82が形成される。
【0021】鉛直接合部3のコンクリート70が所要の
強度まで発現した後に、高張力鋼60の雌ネジ60aに
螺着したナット61を締め付ける。これで、高張力鋼6
0は、耐力壁2の壁柱部40で保護シース44に挿通さ
れ、鉛直接合部3ではグリース80が塗布されているた
めに張力が生じて、これによりプレート45を介して鉛
直接合部3を介在させた壁柱部40同士に圧縮力を与え
る。これで、相互の耐力壁2の壁柱部40の一体化が行
われ、壁柱部40の剪断耐力が向上し、壁式プレキャス
ト鉄筋コンクリート造の接合構造を変形性能に優れたも
のにすることができる。従って、Ds値を下げることが
でき、これにより耐力壁2の壁柱部40の構造断面を小
さくすることができる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、この発明は、プレ
キャスト板化した壁柱部と壁梁部とを有する耐力壁同士
を、その壁柱部を対向させて配置し、この壁柱部同士の
間に鉛直接合部を介在させ、コンクリートを打設し、所
定の強度が得られた後、高張力鋼等で壁柱部同士に鉛直
接合部を挟んで締付力を与えて一体化を計っているた
め、相互の耐力壁の壁柱部の剪断耐力が向上し、これに
より変形性能に優れた壁柱を可能としている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は壁式プレキャスト鉄筋コンクリート造の
壁配置の平面図である。
【図2】壁式プレキャスト鉄筋コンクリート造の配筋の
側面図である。
【図3】図2のIIIーIII線に沿う断面図である。
【図4】図3のIVーIV線に沿う断面図である。
【図5】図3のVーV線に沿う断面図である。
【図6】従来の壁式プレキャスト鉄筋コンクリート造の
鉛直接合部の水平断面図である。
【図7】従来の壁式プレキャスト鉄筋コンクリート造の
鉛直接合部の水平断面図である。
【符号の説明】
1 壁式プレキャスト鉄筋コンクリート造 2 耐力壁 3 鉛直接合部 40 壁柱部 50 壁梁部 60 高張力鋼

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレキャスト板化した壁柱部と壁梁部と
    を有する耐力壁同士を、その壁柱部を対向させて配置
    し、この壁柱部同士の間に鉛直接合部を介在させ、高張
    力鋼等で前記壁柱部同士に前記鉛直接合部を挟んで締付
    力を与えて一体化を計ることを特徴とする壁式プレキャ
    スト鉄筋コンクリート造の接合構造。
JP5783493A 1993-02-23 1993-02-23 壁式プレキャスト鉄筋コンクリート造の接合構造 Pending JPH06248691A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100377134B1 (ko) * 1999-10-25 2003-03-26 삼성물산 주식회사 초고층 아파트의 복도와 발코니의 하프 슬래브 시공방법
KR100456192B1 (ko) * 2000-04-12 2004-11-09 현대산업개발 주식회사 외력을 받는 프리캐스트 콘크리트 외벽 시스템
JP2010112099A (ja) * 2008-11-07 2010-05-20 Takenaka Komuten Co Ltd 建築構造、及び建築構造を有する建築構造物
JP2019105035A (ja) * 2017-12-08 2019-06-27 大成ユーレック株式会社 壁梁構造

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JP2010112099A (ja) * 2008-11-07 2010-05-20 Takenaka Komuten Co Ltd 建築構造、及び建築構造を有する建築構造物
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