JP3144077B2 - 柱と梁の接合方法 - Google Patents

柱と梁の接合方法

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JP3144077B2
JP3144077B2 JP04212995A JP21299592A JP3144077B2 JP 3144077 B2 JP3144077 B2 JP 3144077B2 JP 04212995 A JP04212995 A JP 04212995A JP 21299592 A JP21299592 A JP 21299592A JP 3144077 B2 JP3144077 B2 JP 3144077B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】この発明は、例えば柱と梁の接合方法に関
し、特に、FRP補強筋が配筋された梁の抜け出しを防
止した柱と梁の接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンクリートの補強筋として鉄筋
が用いられているが発錆の問題がある上に、コンクリー
ト部材の軽量化も要求されていることから、鉄筋に代え
てFRP部材を用いることが提案されている(例えば、
特開昭59−150848号公報、特開昭59−199
954号公報を参照)。同公報にも見られるように、F
RP部材は、炭素繊維、アラミド繊維等の高強度の繊維
をエポキシ樹脂等で集束、硬化させたものであり、鉄筋
に比べ軽量である上に、耐久性にも優れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、コンク
リート製の梁の内部に生じる引張応力に比べてFRP部
材とコンクリートとの付着強度が小さいため、コンクリ
ートが荷重及び自重による引張応力もしくは圧縮応力に
耐えきれず、コンクリート梁が変形して梁の端部にひび
割れが生じる惧れがあるとともに、FRP部材の持つ強
度を発揮する前にFRP補強筋が抜け出す惧れがある。
FRP補強筋が抜け出すと、さらにコンクリート梁の変
形が増大してひび割れが大きくなるという問題が生じ
る。
【0004】本発明は、この様な問題に鑑み、梁端部で
のFRP補強筋の抜け出しを防止し、この強度を十分に
発揮することができる柱と梁の接合方法の提供を目的と
したものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の目的を
達成するために、柱と、FRP補強筋を内部の長手方向
に有する梁とを接合する方法において、前記柱と梁の端
部との間に該梁の垂直断面より大きな垂直断面を有する
接合部を設け、この接合部に前記補強筋の端部を臨ま
せ、該接合部にて前記補強筋の端部に該補強筋の長手方
向と交差する方向にプレストレスを導入することを特徴
とするものである。
【0006】
【作用】柱と梁接合部に、梁の垂直断面より大きな垂直
断面を有する接合部に望ませたFRP補強筋の端部にそ
の長手方向と交差する方向にプレストレスを導入するこ
とにより、接合部内にFRP補強筋を締付けるような内
部応力を生じさせ、FRP補強筋とコンクリートとの付
着強度を増大させる。
【0007】
【実施例】以下,この発明の好適な一実施例を図面を用
いて詳細に説明する。
【0008】図1は柱と梁との接合部を示す斜視図であ
り、図2はその断面図であって、コンクリート製の柱1
と、四方から水平方向にそれぞれ直交し、その内部にF
RP補強筋3a、3b、3c、3dを有するコンクリー
ト製の梁2(2a、2b、2c、2d)とを接合した既
存の構造物である。FRP補強筋3(3a、3b、3
c、3d)は従来と同様に炭素繊維、アラミド繊維等の
高強度の繊維をエポキシ樹脂等で集束、硬化させたもの
であり、従来の鉄筋に代わって梁2の長手方向に配筋さ
れている。
【0009】柱1と梁2の端部との間には、柱1の外周
に型枠を設置してコンクリートを打ち増すことにより梁
2の垂直断面より大きな垂直断面を有する接合部5が形
成される。接合部5は、隣合う梁2間の4カ所にそれぞ
れ形成される。この結果、前記FRP補強筋3の端部は
接合部5内に位置することになる。
【0010】次いで、接合部5にてFRP補強筋3の端
部に対し該FRP補強筋3の長手方向と直交する方向に
緊張材4(4a、4b、4c、4d)を緊張させること
により、FRP補強筋3の端部にプレストレスを導入
し、FRP補強筋3とコンクリートとの付着強度を増大
させることができる。このため、梁の変形を抑えてその
端部に生じるひび割れが抑えられるとともに、FRP補
強筋が抜け出すことも防止することができる。
【0011】また、接合部5が柱1の周囲にコンクリー
トを打ち増すことによって形成されているため、梁2の
ひび割れ位置が柱1の表面より外側となり、補強筋3の
コンクリートとの付着劣化範囲がコンクリートを打ち増
す前より減少する。また、梁2のひび割れ位置を梁スパ
ン内とすることによって、クリアスパンが短くなり梁2
のたわみも低減される。
【0012】なお、この発明は、緊張材4をFRP補強
筋3に対して水平に直交させて設けたが、梁2を任意の
角度をもって柱1に接合させる場合でも適用することが
できる。また、以上の実施例では、緊張材4をFRP補
強筋3の長手方向と直交して配設したが、補強筋3の締
付け付着強度を増す方向にプレストレスが導入できれ
ば、任意の角度であっても良いし、垂直方向に緊張材4
を配設しても良いことはいうまでもない。さらに、プレ
ストレスの効果をより大きくするためにFRP補強筋3
を挟むようにその上下の位置に緊張材4を配設するとよ
り効果的である。
【0013】また、実施例では既存の構造物にコンクリ
ートを打ち増して接合部5を形成したが、設計段階で本
発明を実施する場合には、柱1と梁2の端部との間に梁
2の垂直断面より大きな垂直断面を有する接合部5を形
成し、予めFRP補強筋3を先組みして、コンクリート
打設時若しくは打設後にプレストレスを導入することも
できる。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、FRP補強筋の端部にプレストレスを導入してFR
P補強筋を締付ける応力を生じさせることにより、FR
P補強筋とコンクリートとの付着強度を向上し、補強筋
の抜け出し量を低減させて梁のひび割れを防止すること
ができる。また、梁のクリアスパンが短くなりそのたわ
みを低減させることができ、補強筋の付着劣化範囲も減
少させることができる。これらによって、梁端部での早
期圧壊を防止させFRP補強筋の持つ高強度を十分に発
揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の柱と梁との接合部の一実施例を示す斜
視図である。
【図2】本発明の柱と梁との接合部の一実施例を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 柱 2a、2b、2c、2d 梁 3a、3b、3c、3d FRP補強筋 4a、4b、4c、4d 緊張材 5 接合部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/16 E04B 1/20 - 1/21 E04C 5/00 - 5/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱と、FRP補強筋を内部の長手方向に
    有する梁とを接合する方法において、前記柱と梁の端部
    との間に該梁の垂直断面より大きな垂直断面を有する接
    合部を設け、この接合部に前記補強筋の端部を臨ませ、
    該接合部にて前記補強筋の端部に該補強筋の長手方向と
    交差する方向にプレストレスを導入することを特徴とし
    た柱と梁の接合方法。
JP04212995A 1992-08-10 1992-08-10 柱と梁の接合方法 Expired - Fee Related JP3144077B2 (ja)

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CN102535635A (zh) * 2012-01-18 2012-07-04 长安大学 一种梁柱节点处柱配筋经处理的钢筋混凝土框架

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CN110241971A (zh) * 2019-07-19 2019-09-17 同济大学建筑设计研究院(集团)有限公司 一种预应力组合钢结构构件及其施工方法

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