JPH08222A - 味付ゆで卵の製造方法 - Google Patents

味付ゆで卵の製造方法

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JPH08222A
JPH08222A JP6138802A JP13880294A JPH08222A JP H08222 A JPH08222 A JP H08222A JP 6138802 A JP6138802 A JP 6138802A JP 13880294 A JP13880294 A JP 13880294A JP H08222 A JPH08222 A JP H08222A
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JP
Japan
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eggs
egg
yolk
egg white
seasoning
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JP6138802A
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English (en)
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Takamasa Morimoto
高正 森本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゆで卵を、比較的簡単な手法で殻付きの状態
で味付けして製造でき、しかも、卵黄を卵の表面に偏在
させることなく、商品価値の高いものを確実に製造でき
るようにする。 【構成】 殻付の生鮮鶏卵を食酢等の弱酸の水溶液に常
温で2〜3時間浸漬後、加熱して卵白をゲル化させ、半
熟状態でカレー味の香辛料または醤油を主成分とする調
味液に24〜60時間浸漬し、次いで加熱して卵白及び
卵黄を凝固させて味付ゆで卵を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、食用卵を殻付きの状
態で調味して加熱する味付ゆで卵の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、殻付の食用卵として知られた鶏
や鶉などの鳥類の卵は、その表面に石灰質からなる硬質
の卵殻を有するが、鶏卵ではこの卵殻に直径10μm 程
度の気孔が7000〜15000個程度分布しているこ
とが知られている。
【0003】このような気孔は、卵殻表面と卵内を連通
しており、生鮮卵ではこの気孔を通じて呼吸が行われ
る。しかし、食用卵を貯蔵する場合にはこの気孔から細
菌などの微生物が侵入し易く、卵内でこれらが増殖して
鮮度低下や腐敗の原因になる。
【0004】このような殻付きの食用卵の変質・腐敗を
防止するために、卵を濃厚な塩水に浸漬するか、または
卵内に塩水を圧入する手法が知られており、この手法で
1ml程度の塩水を卵殻内に拡散または圧入することが
できる。
【0005】しかし、このような小量の塩水では卵を味
付けする点では全く不充分であり、これを改善する技術
が、特開平1−91760号に開示されている。
【0006】この技術は、殻付き卵を食酢に付けた後、
気孔が比較的多く分布する鈍端部を調味液に付け、これ
に周波数20〜100kHzの超音波を当てて、味付に
充分な量の調味料を生鮮卵の卵殻内に浸透させるもので
あった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の殻付生鮮卵の味付け方法は、調味液に浸漬した後、所
定の強さで超音波を照射するという特殊な手法を採用し
たものであるから、製造工程が複雑になるという欠点が
ある。
【0008】また、上記した従来方法は、生鮮卵を味付
けする方法であるから、さらにこれを適当に加熱すれ
ば、ゆで卵が製造できるのは勿論であるが、加熱する時
に味付された卵黄が卵白内で不具合に移動し易くなり、
卵黄(黄身)が卵白(白身)の表面近くに現れた状態で
製品となるので、商品価値が劣るという問題点がある。
【0009】このような不具合の原因としては、生鮮卵
の卵白部分に調味液が浸透した状態で卵白部分に本来の
粘性や弾性が失われるので、卵黄を卵白の中央に保持で
きなくなるためではないかと考えられる。
【0010】そこで、この発明の課題は、上記した問題
点を解決し、ゆで卵を、比較的簡単な手法で殻付きの状
態で味付けして製造でき、しかも、卵黄を卵の表面に偏
在させることなく、商品価値の高いものを確実に製造で
きるようにすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明においては、殻付生鮮卵を弱酸の水溶液に
浸漬した後、加熱して卵白をゲル化させ、この状態で調
味液に浸漬し、その後、加熱して卵白及び卵黄を凝固し
たのである。
【0012】また、前記した調味液が、カレー味の香辛
料または醤油を主成分とする調味液である手段を採用す
ることもできる。
【0013】
【作用】この発明に係る味付ゆで卵の製造方法では、殻
付生鮮卵を弱酸の水溶液に浸漬したとき、卵殻表面の蛋
白質が除去され、かつ気孔径が拡大して調味液が浸透し
易くなる。
【0014】そして、加熱して卵白をゲル化させると、
卵黄は生鮮卵の本来の状態で卵白中央に位置固定され、
しかも卵白は比較的軟質であって、調味成分をよく浸透
させることができる。
【0015】すなわち、次工程で卵を調味液に浸漬する
と、調味成分は、ゲル状の卵白および卵黄共に効率よく
浸透し、その後、加熱して卵白及び卵黄を完全に凝固す
れば、卵黄まで調味成分が浸透し、しかも卵黄が卵白の
中央に位置した商品価値の高い味付ゆで卵が製造でき
る。
【0016】また、前記調味液に浸漬したとき、卵殻内
側の気室内に調味液が溜まるが、再加熱した時に卵白が
膨張すること等によって、これを卵外に排除できる。
【0017】
【実施例】この発明に用いる殻付生鮮卵は、通常は鶏卵
を用いるが、鶉卵その他の鳥類の食用卵であれば限定な
く使用できる。
【0018】このような生鮮卵は、次に弱酸水溶液に浸
漬する。弱酸としては、酢酸、米酢その他の食酢を用い
て好ましい結果を得ている。このような弱酸に浸漬する
濃度は、特に限定されるものではないが、米酢の場合に
は5容量%以上の水溶液を用いて好ましい結果を得てい
る。
【0019】浸漬する時間は、酸の濃度により適宜変更
すればよいが、米酢の5容量%以上の濃度の水溶液中に
鶏卵を常温で2〜3時間浸漬した場合、卵殻表面のムチ
ンなどの糖タンパク質が剥がれ、卵殻表面が柔らかくな
り、気孔径が広がる現象が認められる。また、前記濃度
より低濃度の米酢水溶液を使用する場合でも、これを加
熱して使用することにより、浸漬時間を短縮することが
できる。
【0020】次に、最初に殻付の生鮮卵を加熱する工程
では、生鮮卵を加熱前の温度(冷蔵温度〜常温)から卵
白のゲル化温度以上になるまで昇温し、所定時間加熱を
続けていわゆる半熟卵が生成されるようにする。
【0021】通常の未調味の生鮮鶏卵では、卵白は60
〜62℃でゲル化を始め、64〜65℃で硬いゲル状に
なる。また、卵黄は、約65℃でゲル化が始まり、70
〜73℃で硬くなる。したがって、60℃以上で湯煎、
蒸気、放射熱等によって加熱して卵白をゲル化し、卵黄
が卵白のほぼ中央で保持された状態で半熟卵になるよう
にする。この場合、卵白が完全に硬化したり、卵黄まで
凝固するような条件で加熱することは好ましくない。な
ぜなら、この後に、調味液に浸漬した際に、卵白内部ま
たは卵黄内部まで調味液を充分に浸透させることが難し
くなるからである。
【0022】この発明に用いる調味液は、その配合成分
および割合を特に限定したものではなく、醤油、食塩、
甘味料、核酸系調味料、香辛料その他の通常食品に用い
られる調味成分を調製したものを用いることができる。
特に、調味液として醤油、またはカレー風調味液を用い
て、風味がよく賞味できる製品が得られる。
【0023】カレー風調味液は、市販のカレー粉を水に
溶かして用いることができるが、このようなカレー粉
は、多種類の香辛料(例えば、唐辛子、生姜、胡椒、タ
ーメリック、クミン、コリアンダーシーズ、ナツメッグ
等)を適宜混合して調製したものであってもよい。
【0024】上記した調味液に浸漬する時間は、例えば
醤油の原液(濃い口醤油)を用いた場合に常温で24〜
36時間、カレー風調味液(カレー粉/水=1/10、
重量比)を用いた場合に60時間以上として好ましい結
果が得られる。しかし、調味は嗜好に応じて変化するの
で、特にこのような条件は限定されるものではない。
【0025】このように調味された殻付きの卵は、その
後、湯煎、蒸気加熱その他の常法の加熱手段に従って卵
白及び卵黄を適当な硬さに凝固させ、味付ゆで卵の製品
が得られる。
【0026】前記調味液に浸漬したとき、卵殻内側の気
室内に調味液が溜まるが、その後の加熱によって、卵白
が膨張するなどの作用でこれを卵外に排除できる。この
ため、殻を割った際に調味液が飛散するといった不都合
な事態を回避できる。
【0027】〔実施例1〕生鮮卵(鶏卵)を5容量%の
米酢水溶液に常温で2時間浸漬し、水洗して表面の酸を
除去した後、85℃の水に11分浸漬して半熟卵を得
た。次に、この半熟卵を濃い口醤油の原液からなる調味
液に常温で30時間浸漬し、次に、85℃の水に浸漬し
た状態で13分加熱した。
【0028】このようにして得られた味付ゆで卵は、殻
を剥いて食すると、卵白および卵黄まで、おでん風の醤
油味があり、また、卵黄は卵白の中央に位置し、気室内
には調味液が溜まっていないものが得られた。
【0029】〔実施例2〕生鮮卵(鶏卵)を5容量%の
米酢水溶液に常温で3時間浸漬し、水洗して表面の酸を
除去した後、85℃の水に13分浸漬して半熟卵を得
た。次に、この半熟卵をカレー粉/水=1/10(重量
比)からなるカレー風調味液に常温で60時間浸漬し、
次に、85℃の水に浸漬した状態で16分加熱した。
【0030】このようにして得られた味付ゆで卵は、殻
を剥いて食すると、卵白および卵黄まで、カレー風味が
あり、また、卵黄は卵白の中央に位置し、気室内には調
味液が溜まっていないものが得られた。
【0031】〔実施例3、4〕実施例1または2におい
て、常温の米酢水溶液に浸漬することに代えて、85℃
前後に加熱した1容量%の米酢水溶液に10分間浸漬し
たこと以外は、全く同様にして、醤油風味またはカレー
風味の味付きゆで卵を製造した。
【0032】このようにして得られた味付ゆで卵は、殻
を剥いて食すると、卵白および卵黄まで醤油風味、また
はカレー風味があり、その他については実施例1または
2と全く同様に優れた製品が得られた。
【0033】また、以上の実施例において加熱に要する
合計時間は、約30分必要であったが、この場合は冬季
の製造条件であり、夏季では約20分でよい。いずれの
場合も最初の加熱時間(加熱温度が一定の場合)は、半
熟卵にするための時間であって、全加熱時間の1/2以
下であればよく、残りの加熱時間を2〜3回に分けた場
合に合計の加熱時間を合わせればよいのである。
【0034】
【効果】この発明は以上説明したように、殻付生鮮卵を
酸処理して気孔径を拡大し、加熱して卵白をゲル化した
状態で調味液に浸漬し、さらに加熱して卵白及び卵黄を
完全に凝固するようにしたから、比較的簡単な手法で味
付けして殻付きのゆで卵を製造でき、しかも、製品は卵
黄を卵の表面に偏在させることなく、商品価値の高いも
のを安定して製造できるようになる利点がある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 殻付生鮮卵を弱酸の水溶液に浸漬した
    後、加熱して卵白をゲル化させ、この状態で調味液に浸
    漬し、その後、加熱して卵白及び卵黄を凝固することか
    らなる味付ゆで卵の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記調味液が、カレー味の香辛料または
    醤油を主成分とする調味液である請求項1記載の味付ゆ
    で卵の製造方法。
JP6138802A 1994-06-21 1994-06-21 味付ゆで卵の製造方法 Pending JPH08222A (ja)

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