JP2972492B2 - 味付け魚節の製造方法 - Google Patents

味付け魚節の製造方法

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JP2972492B2
JP2972492B2 JP5170511A JP17051193A JP2972492B2 JP 2972492 B2 JP2972492 B2 JP 2972492B2 JP 5170511 A JP5170511 A JP 5170511A JP 17051193 A JP17051193 A JP 17051193A JP 2972492 B2 JP2972492 B2 JP 2972492B2
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fish
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隆太 八木
肇 山内
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、魚節を原料とし調味液
を含浸した味付け魚節の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、味付け魚節の製造方法として、例
えば特開平3−236737号公報に記載されているよ
うに、生の魚体を調味液にて煮熟した後、ばい乾して魚
節を製造する方法が提案されている。
【0003】しかしながら、この特開平3−23673
7号公報に記載の味付け魚節の製造方法では、煮熟後
に、魚体が高温でばい乾されるので、魚体に浸透した調
味液の旨味は煮熟工程およびばい乾工程の2工程によっ
て熱変性してしまい、旨味が損なわれるという問題を有
している。
【0004】一方、味付け魚節の製造方法として、例え
ば特開昭61−268125号公報に記載のように、生
の魚体を蒸煮し乾燥して得られた魚節を調味液に浸漬し
た後に乾燥して殺菌する構成が知られている。
【0005】しかしながら、この特開昭61−2681
25号公報に記載の味付け魚節の製造方法では、調味液
が容易に魚節内に浸透しないので均一な味付けが困難で
あるとともに、調味液が浸漬した後に行う殺菌の際に、
魚節に含浸した調味液が流出して効率よく良好な調味が
できないおそれがある問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、上記
従来の特開平3−236737号公報に記載の方法で
は、煮熟後に、魚体が高温でばい乾されるので、魚体に
浸透した調味液の旨味は煮熟工程およびばい乾工程の2
工程によって熱変性してしまい、旨味が損なわれるとい
う問題を有している。
【0007】また、特開昭61−268125号公報に
記載の味付け魚節の製造方法では、単に魚節を調味液に
浸漬するので調味液が浸透しにくく良好な味付けができ
ないとともに、調味後の殺菌の際に調味液が流出して良
好な調味が効率よくできないおそれがある問題がある。
【0008】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、効率よく調味でき、良好な味付け魚節が得られる
付け魚節の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の味付け魚
節の製造方法は、魚節を蒸気殺菌し、この蒸気殺菌した
魚節を調味液に浸漬し、この調味液に浸漬した魚節を
然乾燥し、この自然乾燥した魚節を遠赤外線を照射して
殺菌処理するものである。
【0010】請求項2記載の味付け魚節の製造方法は、
請求項1記載の味付け魚節の製造方法において、調味液
への浸漬は、前記調味液の温度を25℃〜45℃で浸漬
時間を30分〜60分とするものである。
【0011】請求項3記載の味付け魚節の製造方法は、
請求項1または2記載の味付け魚節の製造方法におい
て、殺菌処理は、80℃以下であるものである。
【0012】
【作用】請求項1記載の味付け魚節の製造方法では、蒸
気殺菌した後、魚節を調味液に浸漬して味付けし、次に
味付けした魚節を自然乾燥し自然乾燥している間に魚
節内に調味液を浸透させて、遠赤外線を照射して殺菌処
理し、味付け魚節を得る。そして、味付け後の乾燥を自
然乾燥により比較的低温で行うため、魚節内に浸透した
調味液のいわゆる旨味を熱変性させることなくそのまま
保持して魚節に付与する。また、魚節の調味液への浸漬
に先立って蒸気殺菌することにより、調味液の魚節内へ
の浸透を促進する。
【0013】請求項2記載の味付け魚節の製造方法で
は、請求項1記載の味付け魚節の製造方法において、調
味液の温度を25℃〜45℃として30分〜60分調味
液に魚節を浸漬するため、魚節の旨味が流出することを
防止しつつ効率よく調味液が浸透し、良好な味付け魚節
が得られる。なお、調味液の温度が25℃未満では調味
液の魚節内への浸透速度が遅くなり、45℃を超えると
魚節から旨味が調味液に流出するため、調味液の温度を
25℃〜45℃に設定する。また、浸漬時間が30分間
未満では調味液のかつお節内への浸透が不十分になり、
60分間を超えると魚節から旨味が調味液に流出するた
め、浸漬時間を30分〜60分に設定する。
【0014】請求項3記載の味付け魚節の製造方法で
は、請求項1または2記載の味付け魚節の製造方法にお
いて、80℃以下で殺菌処理するため、調味液の旨味の
熱変性 を防止する。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を説明する。
【0016】魚節としては、かつお節、さば節、まぐろ
節、いわし節、あじ節などの種々の魚節を用いることが
できるが、以下、かつお節を用いた場合について説明す
る。
【0017】(1) 原料かつおを煮熟およびばい乾するな
どして常法によりかつお節を製造する。
【0018】(2) 次に、得られたかつお節を蒸気殺菌す
る。
【0019】(3) 次に、蒸気殺菌したかつお節を調味液
に30分間〜60分間浸漬して味付けする。なお、この
浸漬処理は、調味液の温度を25℃〜45℃に加温しな
がら行う。また、調味液としては、例えばかつおエキ
ス、蛋白加水分解物、食塩を含む水溶液を用いる。
【0020】そして、浸漬温度が25℃未満では調味液
のかつお節内への浸透速度が遅くなる一方、45℃を超
えるとかつお節から節本体の旨味が調味液に流出される
ので好ましくないことから、調味液の温度を25℃〜4
5℃に設定する
【0021】また、浸漬時間が30分間未満では調味液
のかつお節内への浸透が不十分になる一方、60分間を
超えるとかつお節から節本来の旨味が調味液に流出され
るので好ましくないことから、浸漬時間を30分間〜6
0分間に設定する
【0022】(4) 次に、かつお節を室内に5時間放置
し、自然乾燥を行う。
【0023】(5) 次に、かつお節に110℃〜125℃
(雰囲気温度)で10分間遠赤外線を照射して殺菌処理
する。なお、従来のかつお節製造の最終工程としては通
常蒸気殺菌が行われているが、蒸気殺菌するとかつお節
に浸透した調味液が蒸気凝縮液に流出されてしまうの
で、好ましくない。また、遠赤外線照射して短時間殺菌
することにより、かつお節表面の温度を最大80℃程度
に抑えて、調味液の旨味の熱変性を防止している。
【0024】次に、上記実施の形態の作用を説明する。
【0025】上記実施例の方法で得られたかつお節を常
法により削成してかつお節削りを得、このかつお節削
りを濃度3%になるように湯中に入れて煮てだし汁Aを
る。そして、この得られただし汁Aの旨味を数人のパ
ラによるパネルテストを行い、次のような結果を得
た。
【0026】すなわち、このだし汁Aの旨味を、味付け
しないかつお節削り市販品から得ただし汁B(濃度3
%)の旨味および前記工程(3) で用いた調味液の400
倍稀釈液(水溶液)Cと比較した結果、だし汁Aはだし
汁Bの節本来の旨味に加えて調味液の稀釈液Cと同様の
旨味を有することが分かった。
【0027】また、調味液への浸漬温度および浸漬時間
と旨味である遊離アミノ酸総量と関係について実験し
た。なお、魚節としては、かつお節を用い、調味液温度
と遊離アミノ酸総量との関係の実験では、浸漬時間を4
5分に設定した。また、浸漬時間と遊離アミノ酸総量と
の関係の実験では、調味液の温度を35℃に設定した。
そして、これら実験結果を表1および表2に示す。
【0028】
【表1】
【表2】 そして、表1に示す調味液温度と遊離アミノ酸総量との
関係の実験結果から、25℃〜35℃および35℃〜4
5℃の範囲に設定したものが最も旨味である遊離アミノ
酸総量が多くなり、これらの温度から離れる、すなわち
低温側および高温側になると遊離アミノ酸総量が少なく
なることがわかる。これは、浸漬温度が25℃未満では
調味液のかつお節内への浸透速度が遅くなる一方、45
℃を超えるとかつお節から節本体の旨味が調味液に流出
してしまうためと考えられる。このことから、調味液の
温度を25℃〜45℃に設定することが好ましい。
【0029】また、表2に示す浸漬時間と遊離アミノ酸
総量との関係の実験結果から、30分〜45分および4
5分〜60分の範囲に設定したものが最も旨味である遊
離ア ミノ酸総量が多くなり、これらの浸漬時間から離れ
る、すなわち浸漬時間が30分より短い場合や長い場合
では、遊離アミノ酸総量が少なくなることがわかる。こ
れは、浸漬時間が30分間未満では調味液のかつお節内
への浸透が不十分になる一方、60分間を超えるとかつ
お節から節本来の旨味が調味液に流出してしまうためと
考えられる。このことから、調味液への浸漬時間を30
分から60分に設定することが好ましい。
【0030】なお、上記実施例では、調味液としてかつ
おエキス、蛋白加水分解物、食塩を含む水溶液としたも
のについて説明したが、調味液はこれに限られるもので
はなく、他の種々の調味液を用いることもできる。
【0031】
【発明の効果】請求項1記載の味付け魚節の製造方法に
よれば、蒸気殺菌した後魚節を調味液に浸漬して味付
けし、この味付けした魚節を自然乾燥して遠赤外線を照
射して殺菌処理し味付け魚節を得るため魚節の調味液
への浸漬に先立って蒸気殺菌することにより調味液の魚
節への浸透を促進でき、短時間に効率良く味付けでき、
この効率よく味付けした魚節の調味液の旨味が流出した
熱変性することなくそのまま保持して魚節に付与する
ことができ、長期保存性も向上できるとともに、調味液
の成分を変えることにより、嗜好に応じた自在の味付け
ができる。
【0032】請求項2記載の味付け魚節の製造方法によ
れば、請求項1記載の味付け魚節の製造方法の効果に加
え、調味液の温度を25℃〜45℃として30分〜60
分調味液に魚節を浸漬するため、魚節の旨味が流出する
ことを防止しつつ効率よく調味液を浸透でき、良好な味
付け魚節が得られる。
【0033】請求項3記載の味付け魚節の製造方法によ
れば、請求項1または2記載の味付け魚節の製造方法の
効果に加え、80℃以下で殺菌処理するため、調味液の
旨味の熱変性を防止できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23B 4/00 - 4/32 A23L 1/325

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 魚節を蒸気殺菌し この蒸気殺菌した魚節を 調味液に浸漬し、この調味液に浸漬した魚節を 自然乾燥し、 この自然乾燥した魚節を遠赤外線を照射して殺菌処理
    る ことを特徴とする味付け魚節の製造方法。
  2. 【請求項2】 調味液への浸漬は、前記調味液の温度を
    25℃〜45℃で浸漬時間を30分〜60分とする ことを特徴とする請求項1記載の味付け魚節の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 殺菌処理は、80℃以下である ことを特徴とする請求項1または2記載の味付け魚節の
    製造方法。
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JP4271360B2 (ja) * 2000-11-21 2009-06-03 株式会社丸俊 調味料含浸魚削り節及びその製造方法
JP5865586B2 (ja) * 2011-01-07 2016-02-17 味の素株式会社 風味原料の製造方法

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