JPH05244860A - 保存食品の製造方法 - Google Patents

保存食品の製造方法

Info

Publication number
JPH05244860A
JPH05244860A JP4059288A JP5928892A JPH05244860A JP H05244860 A JPH05244860 A JP H05244860A JP 4059288 A JP4059288 A JP 4059288A JP 5928892 A JP5928892 A JP 5928892A JP H05244860 A JPH05244860 A JP H05244860A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meat
raw
foods
drying
fish
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4059288A
Other languages
English (en)
Inventor
Sueo Kobayashi
末男 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KIYOUSHIYOKU KK
Original Assignee
KIYOUSHIYOKU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KIYOUSHIYOKU KK filed Critical KIYOUSHIYOKU KK
Priority to JP4059288A priority Critical patent/JPH05244860A/ja
Publication of JPH05244860A publication Critical patent/JPH05244860A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 魚、食肉などの原料が本来有する呈味成分を
損失することなく、かつ、ソフトな食感が得られるよう
にした保存食品の製造方法を提供する。 【構成】 生の魚、食肉を塩漬して水分含量を低減さ
せ、必要に応じて脱塩処理した後、調味液に浸漬して味
の増強を図り、その後、乾燥、燻煙及び圧延の工程を繰
り返し行う。調味液浸漬により味の増強が図られ、乾
燥、燻煙を行いながらときどき圧延することにより、ソ
フトな食感にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、魚、食肉を原料とする
保存食品の製造方法に関し、特に原料が本来有する呈味
成分を損失することなく、かつ、ソフトな食感が得られ
るようにした方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知の如く、魚、食肉は、多くの水分を
含んでいるため、その腐敗、変敗を防ぎ、保存性を高め
るためには、一般に乾燥させなければならない。この乾
燥方法としては、原料の魚、食肉を煮熟又は焼成した後
に乾燥させる加熱乾燥と、煮熟などを行わずにそのまま
乾燥させる素乾とがある。
【0003】これら従来の保存方法を更に発展させたも
のとして、特開昭51−61663号には、食肉の表面
部の蛋白質を熱変性させて凝固させた後、この食肉を食
塩に接触させて水分含量を低減させ、次いで加熱して食
肉の蛋白質を実質的に熱変性させた後、延伸する、のし
いか様食品の製造法が開示されている。
【0004】また、特公昭62−10621号には、赤
身の生魚肉をその繊維を切断する方向にスライスし、こ
のスライスした魚肉片を調味液に浸漬し、調味液を含浸
した魚肉片に燻乾を施した後、真空包装し、次に真空包
装入りの魚肉片を加熱された平面板間で圧延して薄葉肉
片に延展するスライスハム様魚肉製品の製造方法が開示
されている。
【0005】更に、特公昭62−17493号には、生
魚肉を煮熟又は蒸煮して蛋白変性させることにより脱水
すると共に自己消化酵素を失活させ、その後、乾燥させ
て魚肉の含有する水分を保存に適する量に調整し、この
魚肉を加圧するのに適する含有水分まで水戻ししてから
加圧して薄板状に成形する、のし魚肉の製造方法が開示
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、加熱乾
燥した場合には、魚体中の自己消化酵素を破壊した上で
乾燥により水分を除去するので、長期保存に耐える製品
を得ることができるが、例えば煮熟などによって、魚、
食肉が本来有する呈味成分や栄養成分が損失してしまう
という問題があった。
【0007】また、素乾の場合は、加熱を施さないの
で、このような呈味成分や栄養成分の損失は比較的少な
いが、自己消化酵素が魚体中に残存していることから、
長期保存には適していなかった。
【0008】更に、これら従来の乾燥食品は、長期保存
食とするために水分を極力除去しているため、食品とし
て極めて硬いものとなり、老人や子供、更には歯の悪い
人達にとっては不向きであった。
【0009】一方、特開昭51−61663号及び特公
昭62−17493号の方法も、食肉や生魚肉を加熱す
ることを要件にしているため、呈味成分や栄養成分の損
失を避けられなかった。
【0010】また、特公昭62−10621号の方法
は、真空包装し圧延してスライスハム状にするため、製
品形態が限定されてしまうとともに、製造コストが高く
なるという問題点があった。
【0011】したがって、本発明の目的は、魚、食肉な
どの原料が本来有する呈味成分を損失することなく、か
つ、ソフトな食感が得られるようにした保存食品の製造
方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の保存食品の製造方法は、生の魚、食肉を塩
漬して水分含量を低減させ、次いで調味液に浸漬して味
の増強を図った後、乾燥、燻煙及び圧延の工程を繰り返
し行うことを特徴とする。
【0013】以下、本発明について好ましい態様を挙げ
て更に詳細に説明する。
【0014】原料となる魚、食肉としては、例えば鮭、
カツオ、マグロ、サバ、アジ、大型マイワシ、イカなど
の各種の魚類や、豚肉、牛肉、鶏肉などの各種の食肉、
更にはホタテなどの貝類も使用できる。これらの原料肉
は、頭部、内蔵、骨、表皮などの不要部を予め除去する
ことが好ましい。
【0015】塩漬は、原料肉に対して、好ましくは20
重量%程度の食塩を加え、発生する水分を除去しなが
ら、7日間程度行うことが好ましい。ただし、原料肉を
所定濃度の食塩水に浸漬して行ってもよい。塩漬によ
り、原料肉の水分が減少し、筋肉蛋白質の変性が促進さ
れる。したがって、以後の工程における腐敗を防止する
ことができる。なお、塩漬を行った後、必要に応じて、
低濃度の食塩水に浸漬し、脱塩を行ってもよい。
【0016】塩漬した原料肉は、調味液に浸漬して味の
増強を図る。調味液としては、例えば、食塩、しょう
ゆ、みりん、味噌などの他、グリシン、グルタミン酸ソ
ーダなどの化学調味料、こしょうなどの香辛料、砂糖な
どの糖類、リンゴ酸などの有機酸類等、各種のものを自
由に組み合わせて使用することができる。なお、上記塩
漬の際に、上記各種の調味成分を含む調味液を添加し
て、塩漬と調味液浸漬とを同時に行ってもよい。
【0017】こうして調味液に浸漬した後、乾燥を行う
が、乾燥は、公知の自然乾燥、通風乾燥、熱風乾燥等の
各種方法を採用することができる。例えば自然乾燥の場
合、原料肉を金網に並べて22℃で24時間前後放置す
ることにより行われる。
【0018】燻煙は、例えばかし、なら、くぬぎ、ぶ
な、さくら等の堅木の燻材から生ずる燻煙を用いて、1
5℃前後の比較的低温度で行うことが好ましい。燻煙時
間は、特に限定されないが30時間程度が好ましい。こ
の燻煙により、原料肉の殺菌がなされ、保存性をより高
めることができ、更に、独特の香味を付与することがで
きる。
【0019】圧延は、例えばローラによって原料肉を押
圧することによってなされるが、その他、加圧プレスし
たり、ハンマーで叩くなどの処理を採用してもよい。圧
延によって、原料肉がほぐれて柔らかくなり、ソフトな
食感にすることができる。
【0020】上記乾燥、燻煙、圧延工程は、少なくとも
2回以上繰り返して行う。1回の工程で、十分な乾燥、
燻煙を行おうとすると、原料肉が硬くなってしまい、圧
延工程を行っても十分にソフト化することが困難とな
る。すなわち、乾燥、燻煙工程の途中でときどき圧延す
ることにより、原料肉の硬化を防止してソフトな食感の
製品を得ることが可能となる。
【0021】こうして得られた製品は、必要に応じて適
宜大きさ、形状に裁断し、包装して商品化することがで
きる。なお、最終製品における水分は、25〜30重量%程
度とすることが好ましく、水分活性は0.90以下とするこ
とが好ましい。
【0022】
【作用】本発明では、煮熟、焼成などの加熱処理を施さ
ないので、魚、食肉が有する本来の呈味成分や栄養成分
の損失を防ぐことができる。また、調味液に浸漬するこ
とにより、味の増強を図ることができる。更に、燻煙処
理により、独特なスモーク風味が付与される。その結
果、保存食品でありながら、良好な風味を有する製品を
得ることができる。
【0023】また、塩漬処理によって工程中における原
料肉の腐敗が防止され、乾燥と燻煙を繰り返すことによ
り、水分減少と殺菌効果がなされるので、長期保存に耐
える製品を得ることができる。
【0024】更に、乾燥と燻煙の途中でときどき圧延を
行うことにより、筋肉蛋白質をほぐして原料肉が硬くな
ってしまうことを防止でき、乾燥食品でありながら、ソ
フトな食感を有する製品を得ることができる。
【0025】
【実施例】
実施例1 鮭の頭部、内蔵、骨(中骨及び腹部分の骨)、尾、表皮
等を除去して原料肉を調製し、この原料肉に対して食塩
20重量%を加えて約7日間発生する水分を除去しなが
ら塩漬を行った。その後、1〜2日間、2〜3%の低食
塩水に浸漬して脱塩を行った。
【0026】次いで、下記表1の成分を含む調味液に2
〜3日間、5℃の温度を保ちながら浸漬し、味の増強を
図った。
【0027】
【表1】
【0028】次に、この原料肉を金網上に並べ(又は尾
部を固定して懸垂し)、22℃の温度で24時間前後乾
燥させ、更に15℃の温度で30時間燻煙を行った。
【0029】その後、ローラで圧延を行い、上記乾燥、
燻煙処理を再び繰り返した後、再びローラで圧延し、適
宜大きさに裁断、整形して、鮭の保存食品を得た。
【0030】こうして得られた製品は、水分25〜30
重量%、水分活性0.90以下であり、長期に亙る保存
が可能であった。また、ソフトな食感で食べやすく、風
味も良好であった。
【0031】実施例2 牛肉を原料にして、実施例1と同様な方法で、塩漬し、
脱塩し、調味液に浸漬した後、実施例1と同様に、乾
燥、燻煙、圧延の工程を2回繰り返して、牛肉の保存食
品を得た。なお、調味液としては、下記表2の成分を配
合したものを用いた。
【0032】
【表2】
【0033】こうして得られた得られた製品は、水分2
5〜30重量%、水分活性0.90以下であり、長期保
存に耐えるものであった。また、ソフトな食感で食べや
すく、風味も良好であった。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
魚、食肉を原料として、長期保存に耐えるように乾燥、
燻煙したものでありながら、ソフトな食感で風味も良好
な保存食品を得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生の魚、食肉を塩漬して水分含量を低減
    させ、次いで調味液に浸漬して味の増強を図った後、乾
    燥、燻煙及び圧延の工程を繰り返し行うことを特徴とす
    る保存食品の製造方法。
JP4059288A 1992-02-13 1992-02-13 保存食品の製造方法 Pending JPH05244860A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4059288A JPH05244860A (ja) 1992-02-13 1992-02-13 保存食品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4059288A JPH05244860A (ja) 1992-02-13 1992-02-13 保存食品の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05244860A true JPH05244860A (ja) 1993-09-24

Family

ID=13109053

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4059288A Pending JPH05244860A (ja) 1992-02-13 1992-02-13 保存食品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05244860A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010538648A (ja) * 2007-09-12 2010-12-16 マース インコーポレイテッド 低剪断肉類似物
JP2011110039A (ja) * 2009-11-26 2011-06-09 Tokyo Univ Of Agriculture ホタテガイ乾燥貝柱の生産方法
KR20210041762A (ko) * 2019-10-08 2021-04-16 주식회사 주형푸드 식육의 수분조절 가공처리방법

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59224648A (ja) * 1983-06-03 1984-12-17 Oji Paper Co Ltd 魚肉の燻製品を製造する方法
JPS62644A (ja) * 1985-06-25 1987-01-06 Nippon Denso Co Ltd 燃料噴射制御装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59224648A (ja) * 1983-06-03 1984-12-17 Oji Paper Co Ltd 魚肉の燻製品を製造する方法
JPS62644A (ja) * 1985-06-25 1987-01-06 Nippon Denso Co Ltd 燃料噴射制御装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010538648A (ja) * 2007-09-12 2010-12-16 マース インコーポレイテッド 低剪断肉類似物
JP2011110039A (ja) * 2009-11-26 2011-06-09 Tokyo Univ Of Agriculture ホタテガイ乾燥貝柱の生産方法
KR20210041762A (ko) * 2019-10-08 2021-04-16 주식회사 주형푸드 식육의 수분조절 가공처리방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4713504B2 (ja) ラクトビオン酸を含んでなる肉に基づく食品
JP4138889B2 (ja) 食肉改質剤
JPS6158151B2 (ja)
CA2437839C (en) Manufactured meat and method of production thereof
JPH05244860A (ja) 保存食品の製造方法
KR20000030141A (ko) 훈제 식품 제조 방법
JP2770952B2 (ja) 魚介類の処理方法
Serna-Saldivar Snacks from Animal, Poultry, and Sea Foods
JPS62163675A (ja) 魚加工素材の製造方法
JP2799442B2 (ja) 調理肉製品及びその製造方法
JP3434923B2 (ja) レトルト開き魚
JPS629286B2 (ja)
KR100435851B1 (ko) 어류분란 훈연소시지의 제조방법
JP3404478B2 (ja) 肉類含有食品
JP2008237156A (ja) 鯖のフィレ燻製品の製造方法
TWI753011B (zh) 製造可食性之濕性魷魚絲產品之方法
JP2512481B2 (ja) スナック食品とその製法
JP2675580B2 (ja) 魚肉ソフト燻製品の製造方法
JPH0322945A (ja) 鮪生ハム風味くん製品の製造方法
JPH06181719A (ja) 魚肉又は魚卵の加工食品製造方法及び該製造方法で得られる魚肉のハム様加工食品並びに魚卵の加工食品
JPH0423946A (ja) 鮭食品の製造方法
JPS6251969A (ja) 包装魚畜肉練製品の製造法
Serna-Saldivar 18 Snacks Poultry, from and Sea Animal, Foods
JPH0349664A (ja) 食肉珍味の製造法
JPS62163670A (ja) 調理済みビ−フステ−キ