JP2675580B2 - 魚肉ソフト燻製品の製造方法 - Google Patents

魚肉ソフト燻製品の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、断面積が大きく、食する際にスライスした
場合、見栄えが豪華で、且つ保存性に優れた大型魚の魚
肉ソフト燻製品を製造する方法に関する。
〔従来の技術〕
従来の魚介類の燻製品は、イカ、タコ等の軟体類を原
料としたもの、紅鮭、アトランティックサーモン、銀
鱈、ニシン等の魚類を原料としたものが多く、原料とな
るこれら軟体類、魚類等の最大肉厚は一般に3cm程度で
あることから、製品の肉厚が3cm以内のものが殆どであ
った。
そして従来の魚介類の燻製品は、原料の肉厚が上述の
如く3cm程度であるため、調味、味つけ、風乾、燻煙等
の処理工程に要する時間が短く、魚介肉の表面を露出し
たままの状態(自然のフィーレのままの状態)であって
も、表面に付着する細菌数を104〜105台に納めることが
でき、保存性を確保することができる。
一方、鮪、カジキ、鮫等の大型魚の魚肉を原料とする
燻製品も、所要製造時間を短くすることにより、その表
面に付着する細菌数を少なくし、細菌の増殖を抑制する
ため、魚肉を敢えて3cm位の厚さの鮭フィーレ状に調製
して製造している。
また、魚介類の燻製品には、含有水分を極力少なくし
た、いわゆるドライ・タイプ(ハード・タイプ)のもの
と、含有水分を高くして食感を柔らかな状態に仕上げ
た、いわゆるソフト・タイプのものがある。
ところで、イカ、タコ等の軟体類の燻製品は、保存料
として、ソルビン酸、またはソルビン酸カリウムをソル
ビン酸換算で1.5g/kg以下を添加することが許可されて
おり、その保存性を確保するようになっている。またハ
ード・タイプの燻製品は水分活性が低く抑えられている
こともあり、細菌等の増殖が少なく、保存性に関しては
さほど問題になっていない。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、鮭鱒類、鱈類、鮪類等の魚類を原料と
する燻製品においては、蒸気保存料を添加することは許
可されておらず、特にソフト・タイプの燻製品は水分活
性が高く製造工程で加熱等により細菌操作もなく、かつ
保存料等の添加も行うことができないため、その保存性
が大きな問題となっている。特に、鮪、カジキ、鮫等の
大型魚のもつ形状等を活かし、スライスした場合の断面
積が大きなソフト・タイプの燻製品を製造しようとして
も、原料に厚み(5cm〜7cm以上)があるため、その処理
工程に要する時間が従来の燻製品のほぼ2倍かかる。そ
のため細菌等が魚介肉に付着、増殖する機会が増え、実
質的に大型魚の形状特性を活かした燻製品を製造するこ
とができなかった。一方、細菌が付着し増殖する機会を
抑制した従来の鮭フィーレ状の魚肉ソフト燻製品は、最
大の肉厚が上述の如く3cm程度であり、これをスライス
して食する際、スライスにある程度の大きさを確保する
ためには、かなり斜めにスライスしなければならず、ま
たそのようにスライスしたとしてもスライス断面の大き
さに限度があり、例え大型魚を用いたソフト燻製品であ
っても、スライスしたものはその断面積が小さく、その
見栄えの貧弱さはぬぐえず、大型魚を燻製品に用いるメ
リットが少なかった。また燻製品の製造時には全処理工
程にわたって魚肉塊を露出させた状態で処理している。
特に大型魚が有する形状を生かし、断面積の大きな燻製
品を製造する場合には、処理時間も長くかかるので、外
部から細菌等が付着し、増殖する機会が大きくなり、延
いては保存性の低い燻製品しか得ることができなかっ
た。
従って、本発明の目的は、断面積が大きく、食する際
にスライスした場合、見栄えが豪華で、且つ保存性に優
れた魚肉ソフト燻製品を製造する方法を提供することに
ある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、魚肉、特にそのブロックの大きさに対
する燻煙処理と保存性との関係を種々検討した結果、大
型魚の形状を活かしたブロックであっても、燻煙が透過
する多孔性フィルムで魚肉ブロックを包装した後、燻煙
処理することにより、上記目的を達成することができる
ことを知見をした。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、大型
魚の魚肉部を縦5〜7cm、横7〜9cm、長さ15cm以上のブ
ロック状に調製し、味付調味後、多孔化フィルムで包装
し、燻煙処理を行うことを特徴とする魚肉ソフト燻製品
の製造方法を提供するものである。
〔作用〕
本発明の魚肉ソフト燻製品の製造方法によれば、大型
魚の魚肉部を縦5〜7cm、横7〜9cm、長さ15cm以上のブ
ロック状に調製し、味付調味後、多孔化フィルムで包装
し、燻煙処理を行うことによって、魚肉ソフト燻製品の
表面における細菌等の付着を防ぎ、且つその増殖を抑制
することが可能になる。
以下本発明の魚肉ソフトの燻製品の製造方法について
説明する。
本発明の魚肉ソフト燻製品の製造方法は、大型魚の魚
肉部を縦5〜7cm、横7〜9cm、長さ15cm以上のブロック
状に調製する。
本発明の魚肉ソフト燻製品の製造方法に用いられる大
型魚としては、例えば鮪、カジキ等が挙げられ、該大型
魚を上記寸法を有するブロック状に調製することによっ
て、魚肉ソフト燻製品の切断面積が大きく、見栄えが豪
華で食味、食感等を更に増幅することができる。
本発明の魚肉ソフト燻製品の製造方法は、味付調味
後、多孔化フィルムで包装し、燻煙処理を行う。
上記味付調味は、食塩、砂糖、香辛料等を適宜配合し
た混合調味料で一定時間塩漬等の処理をすることによっ
て行われる。
また、味付調味後にブロック状の魚肉塊を包装する際
に用いられる上記多孔化フィルムは、燻煙が透過する程
度に調整された微細孔が多数形成されたフィルムであれ
ば良く、そのような微細孔は公知の方法によって形成す
ることができる。また、フィルムの材質は、燻製品を製
造する際一般に用いられる材質であれば良く、特定の材
質に制限されるものではない。このような多孔化フィル
ムで魚肉塊を包装することによって魚肉塊に対する燻煙
の浸透を阻害することなく、長時間の燻煙処理を行って
も細菌等のブロック表面への付着が抑制される。尚、上
記包装をする際には、後述する実施例に示す如く、包装
された魚肉塊を従来公知の如くタコ紐等によって締めつ
けることが好ましい。
更に、予めエタノールあるいは次亜塩素酸ナトリウム
等の薬剤により、滅菌した多孔化フィルムを用いれば、
より一層細菌数を抑えることができ、且つ燻製品の保存
性を格段に高めることができる。
尚、上記燻煙処理は従来公知の手段を適用することに
よって行うことができる。
〔実施例〕
以下本発明をカジキ鮪を原料とした下記実施例に基づ
いて説明する。
実施例1 冷凍カジキ鮪フィーレを解凍後、フィーレ表面に付着
した細菌等による二次汚染を極力抑制しながら、表皮等
の不可食部を除き正肉部を約8cm×5cm×17cm(約700g)
程度の魚肉塊として調理し、実施例1とした。
得られたブロック状の魚肉塊に対し、表−1に示した
配合割合の調味料等を添加混合後、散塩法により、30時
間の塩漬を行った。
塩漬が終了した魚肉塊を燻煙の透過する多孔化フィル
ムの一種である特化紙1(ライファン工業製No.25D)で
第1図に示す如く包装し、タコ紐2で締め付けた後、20
℃の温度条件下で15時間燻煙処理を行い、カジキ鮪ソフ
ト燻製品を得た。
尚、上記塩漬時間は、予め準備した第2図に示す塩漬
時間と調味液の魚肉塊への浸透時間との関係に基づいて
決定した。即ち、魚肉塊の肉厚が3cmの場合には、第2
図に示す如く14〜15時間塩漬をすることにより、調味液
は魚肉塊中心まで完全に浸透する。一方、上記肉厚が5c
mの場合には、30時間以上の塩漬をする必要がある。
実施例2 実施例1と同様の手段で塩漬まで終了した魚肉塊を、
予め200ppmの次亜塩素酸ナトリウム溶液中に24時間浸漬
し、滅菌した多孔化フィルムによって包装後、20℃の温
度条件下で15時間燻煙処理を行い、本実施例のカジキ鮪
ソフト燻製品を得た。
比較例1 上記実施例1と同様の手段で正肉部を約8cm×3cm×20
cm(約700g)程度の鮭フィーレ状の魚肉塊として調製
し、この魚肉塊を実施例1と同様表−1に示す配合割合
の調味液を散塩法により15時間塩漬を行い、塩漬による
調味、味付けが終了した魚肉塊を取りだし、そのまま20
℃の温度条件下で6時間燻煙処理を行い、形状がスモー
クサーモン状のカジキ鮪ソフト燻製品として得、これを
比較例1とした。
比較例2 実施例1、2と同様に塩漬まで終了した魚肉塊を、多
孔化フィルムで包装せず、そのままの状態で20℃の温度
条件下で15時間の燻煙処理を行い、カジキ鮪ソフト燻製
品を得、これを比較例2とした。
尚、上記実施例及び比較例の燻煙時間の相違は、最終
製品の水分含有量をそれぞれ略同一(70〜73%)に調整
するために生じたものである。
また、比較例2については、多孔化フィルムによる魚
肉塊の包装の有無による細菌等の付着、増殖の動向を比
較するため、実施例1、2と同一時間燻煙処理を行なっ
た。
上記各実施例、比較例で得られたカジキ鮪ソフト燻製
品について、それぞれ細菌検査及びその保存性を試験し
た結果、表−2、表−3に示す結果が得られた。
表−2、表−3に示す結果から明らかな如く、魚肉塊
を多孔化フィルムで包装した後、燻煙処理した燻製品
(実施例1)、滅菌した多孔化フィルムで魚肉塊を包装
した後、燻煙処理した燻製品(実施例2)は、魚肉塊を
包装しないで製造した燻製品(比較例2)及び従来のよ
うに鮭フィーレ状(肉厚3cm)にした燻製品(比較例
1)に比べ、製造直後の細菌数が格段少なく、且つ細菌
的に初期腐敗段階を示す細菌数106個台に達するまでの
日数も長期化しており、保存性に優れているが判る。特
に、予め滅菌した多孔化フィルムを使用すると、燻製品
の初発細菌数の抑制及び保存日数の延長に格段の効果が
あることが判った。
また、多孔化フィルムによって包装しないで、単に肉
厚を厚くして製造した燻製品(比較例2)は、処理工程
時間が長く、細菌が付着、増殖する機会が増加したた
め、製造直後も生菌数が105台と最も多く、保存性の悪
いことが判る。
尚、本発明の魚肉ソフト燻製品の製造方法は、カジキ
鮪類にとどまらず、鮪類、鮫類、大鮃等の大型魚全般に
適用することができる。
〔発明の効果〕 本発明の魚肉ソフト燻製品の製造方法によれば、断面
積が大きく、食する際にスライスした場合、見栄えが豪
華で、且つ保存性に優れた魚肉ソフト燻製品を製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は塩漬後の魚肉塊を多孔化フィルムで包装した後
タコ紐で締めつけた状態を示す斜視図、第2図は魚肉塊
の塩漬時間と魚肉塊への調味液の浸透時間との関係を示
すグラフである。 1……特化紙(多孔化フィルム) 2……タコ紐

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】大型魚の魚肉部を縦5〜7cm、横7〜9cm、
    長さ15cm以上のブロック状に調製し、味付調味後、多孔
    化フィルムで包装し、燻煙処理を行うことを特徴とする
    魚肉ソフト燻製品の製造方法。
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