JP5921488B2 - 燻製製造用缶詰 - Google Patents

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Description

本発明は燻製製造用缶詰に関する。
種々の食材を燻製に加工して食することが広く行われている。家庭で手軽に燻製を製造したいという希望もあり、それに答えるべく、家庭用の燻製製造用器具も幾つか提案されている。
特許文献1には、燻製室の内底部に設けられた加熱源としてのガスバーナと、燻製室に設けられ、ガスバーナによって加熱されることにより煙を発生するチップを収容するチップ用容器および燻製食材を載置する複数の載置棚と、燻製室の天井部に設けられ、燻製食材を吊り下げるための吊り下げ部材と、燻製室の加温空気を強制循環するファンと、燻製室の温度を検知し、ガスバーナの火力を調整する温度制御盤とを具備した燻製器が記載されている。
特許文献2には、燻製器を陶器で作り、底部分に燻煙発生用のチップを収納した燻煙発生室を設け、その上部に網などで隔てられた被燻製食材を収納する食材収納室を設け、燻製器本体と上部の蓋とが接する部分には溝を設け、溝の中に水などの液体、または食塩や砂、活性炭などの粉体を充填し、この充填材を通して燻煙を排出させるようにした、卓上燻製器が記載されている。
特開2005−46043号公報 特開2005−204588号公報
従来提案されている家庭用の燻製製造用機器は、特許文献1および2に記載されるように、燻製製造用機器とは別に、その都度、燻製用チップおよび燻製用食材を準備する必要がある。また、良質の燻製を製造するためには、準備した燻製用食材の種類や量に合わせて、燻製用チップを用意し、燻蒸時間も調整することが必要となる。そのために、準備に手間がかかるとともに、初めての人にとって良質の燻製を製造するのは困難となっている。また、燻製を製造した後に、燻製製造用機器内にタール分が付着するのは避けられず、機器の片づけや清掃に多くの時間を必要とする。さらに、特許文献1に記載される形態の燻製製造用機器では、燻製室の内底部に加熱源としてのガスバーナを配置することが必要であり、家庭用ガスコンロを用いて燻製を製造することはできない。
本発明は、家庭で燻製を作るときの上記のような不都合を解消することを目的になされたものであり、具体的には、特別の事前準備をすることなく、初めての人でも、家庭用ガスコンロを用いて、容易にかつ手軽に良質の燻製を製造できるようにした燻製製造用缶詰を提供することを課題とする。また、燻製製造用缶詰のための中間製品となる燻製用チップの缶詰および燻製用食材の缶詰を提供することを課題する。
本発明による燻製製造用缶詰は、燻製用チップを収容した下缶部分と、前記下缶部分の上部に連接する燻製用食材を収容した上缶部分と、前記下缶部分と上缶部分との境界近傍に固定された多孔部材とを備え、前記下缶部分は底面側を閉鎖する底板と周壁とを有し、前記上缶部分は天面側を閉鎖する天板と周壁とを有し、前記天板は除去可能とされていることを特徴とする。好ましい態様では、前記周壁には空気取り入れ孔が形成されている。
本発明による燻製製造用缶詰では、下缶部分に燻製用チップが収容され、上缶部分に燻製用食材が収容されており、両者は、その間に位置する多孔部材によって、混合しないように仕切られている。専門の製造業者によって製造された本発明による燻製製造用缶詰は、店頭等に置かれ一般消費者等の購入に供される。
燻製製造用缶詰を購入した者は、燻製の製造に当たって、上缶部分の天板をわずかに開いた状態として、家庭用コンロの上に燻製製造用缶詰を置き、コンロに点火する。火炎の熱により、下缶部分に収容されている燻製用チップは例えば80℃以上の温度に加熱され、煙(燻煙)を発生する。発生した燻煙は、その上方に位置する多孔部材に形成された孔(煙孔)を通って上缶部分に流入し、そこに収容された燻製用食材を包み込むようにして加熱し、燻製とする。
所定時間(例えば、燻製製造用缶詰に表示されている時間)にわたって加熱した後、家庭用コンロを消火する。加熱された燻製製造用缶詰をコンロから下ろし、上缶部分の天板を除去することで、燻製となった食材を上缶部分から容易に取り出し、かつ食することができる。燻製化した食材を取り出した後の下缶部分および上缶部分は除去した天板も含めて、一般廃棄物として廃棄することができる。
上記のように、一般の消費者は、本発明による燻製製造用缶詰を買い求めて家庭に持ち帰り、それを家庭用のコンロで所要に加熱するだけで、当該燻製製造用缶詰を製造した専門家が予定した同じ味覚の良質の燻製を容易に食することが可能になる。すなわち、消費者は、個々に燻製用食材やそれに適した燻製用チップを購入する必要はなく、また、加熱時間等にも特に注意を払うことなく、燻製製造用缶詰を単に加熱するだけで、良質の燻製を容易に製造することができる。また、燻製を取り出した後の空き缶類(下缶部分と上缶部分など)は家庭用廃棄物として処理することができるので、後かたづけも容易である。
本発明による燻製製造用缶詰の一態様では、前記下缶部分と前記上缶部分は分離可能に連接しており、前記多孔部材は前記上缶部分の底部近傍に固定されていることを特徴とする。この態様では、所定の加熱が終わった後、下缶部分と上缶部分とを分離して、上缶部分のみを食卓等に移すことができ、食卓等の上を綺麗にしておくことができる。また、燻製製造用缶詰の製造業者側にとっては、種類や量の異なる燻製用チップを収容した多種類の下缶部材と、種類や量の異なる燻製用食材を収容した多種類の上缶部材とを別個に製造し、それらを消費者の要望に応じて適宜組み合わせた後、容易には分離しないようにフィルム等で一体にパッケージすることで、内容の異なる多種類の燻製製造用缶詰を容易に調整できるという利点もある。
上記した下缶部分と上缶部分とが分離可能に連接している態様の燻製製造用缶詰において、前記下缶部分は上面側を閉鎖する天板を有することはさらに好ましい。燻製製造用缶詰は、製造者から消費者にわたるまでの過程で横転や転倒などにより、燻製用チップが多孔部材を通過して燻製用食材側(燻製室側)に移動する恐れがある。しかし、下缶部分が上面側を閉鎖する天板を有することで、この不都合を確実に回避することができる。使用に当たっては、消費者が下缶部分と上缶部分とを分離し、下缶部分から天板を除去した後、再度、下缶部分と上缶部分とを重ね合わせる。そして、重ね合わせた状態で家庭用コンロにより加熱することで、良質の燻製を容易に製造することができる。
本発明による燻製製造用缶詰において、上缶部分の天板はイージーオープンエンド形式となっていることは、好ましい態様である。この態様では、家庭用コンロで加熱している間は、プルタブ等を操作して天板をわずかに開いた状態としておくことで、上缶部分に燻煙が充満して不測の事態が生じるのを確実に回避することができ、良質の燻製を確実に製造することができる。食するときには、プルタブ等を再度操作して天板を完全に除去する。それにより、上缶部分から製造された燻製を取り出すことも容易となる。
本発明による燻製製造用缶詰において、前記上缶部分の天板は燻煙を逃がすための煙孔を有し、さらに少なくとも煙孔を覆う被覆材を備えることは、好ましい態様である。煙孔を備えることで、発生する燻煙を適量だけ外部に逃がすことができ、燻煙の充満により不測の事態が生じるのを確実に回避することができる。煙孔の面積が大きすぎると、食品を燻製化することなく燻煙が外部に流出してしまうので、実験的に、煙孔の最適面積を設定する。この態様では、当初から天板に煙孔があることで、煙孔を通して上缶部分内に外部の異物が浸入する恐れがある。それを回避するために、少なくとも天板部分を覆う部材、例えば適宜の被覆材を備えることは必要となる。
本発明は、さらに、上記の燻製製造用缶詰のための中間製品となる燻製用チップの缶詰および燻製用食材の缶詰をも開示する。すなわち、本発明による燻製用チップの缶詰は、周壁と底板と天板を有し内部に燻製用チップを収容した燻製用チップの缶詰である。好ましい態様において、前記周壁の底板に近接した部分には空気取り入れ孔が形成される。また、本発明による燻製用食材の缶詰は、周壁と底板と天板を有し内部に燻製用食材を収容した燻製用食材の缶詰であって、前記底板には多数の孔が形成されており、前記天板はイージーオープンエンド形式となっていることを特徴とする。本発明による燻製用食材の缶詰の一態様では、前記天板は燻煙を逃がすための煙孔を有し、さらに少なくとも煙孔を覆う被覆材を備えることを特徴とする。
上記した本発明による燻製用チップの缶詰と燻製用食材の缶詰は、別々に商品として存在することができる。しかし、それらが単独で使用されることなく、使用に当たっては、両者は組み合わせて用いられる。組み合わせることにより、上記した本発明による燻製製造用缶詰の一形態を形成する。そのために、燻製用チップの缶詰の上方端と燻製用食材の缶詰の下方端は、一体に重ね合わせることのできる形状であることが必要であり、必要な場合には、耐熱性のあるバンドやテープがその重ね合わせ部に巻き付けられた状態で、家庭用コンロによって加熱される。
上記のように、燻製用チップの缶詰と燻製用食材の缶詰を別々に商品として市場に展開することで、消費者は、自分の好みに応じた組み合わせの燻製製造用缶詰を調整することができるようになり、消費者の嗜好により応えやすくなる。
なお、本発明において、燻製用チップは従来市場で頒布されている任意の燻製用チップを用いることができる。また、燻製用食材にも制限はなく、消費者の希望するものを適宜選択して用いることができる。下缶部分と上缶部分は、家庭用コンロでの加熱に耐える材料であれば任意の材料を用いることができるが、通常の製缶用の素材として用いられている金属材料が好ましい。燻製製造用缶詰の全体形状、燻製用チップの缶詰および燻製用食材の缶詰の全体形状は任意であり制限はない。好ましくは現在市販されている缶詰の形状のように、円筒形、楕円形、四角形などである。高さも、収容する燻製用食材の大きさに応じて、適宜設定すればよい。円筒形の場合に、その直径等も任意であるが、好ましくは家庭用コンロの五徳の上に安定して乗ることができ、かつ底面全体が均一に加熱されるように、約9〜15cm程度が好適である。
本発明によれば、燻製製造用缶詰を単に購入するだけで、特別の前準備をすることなく、初めての人でも、家庭用ガスコンロを用いて加熱するだけで、容易にかつ手軽に良質の燻製を得ることができるようになる。
本発明による燻製製造用缶詰の第1の形態を示す斜視図。 図1に示す燻製製造用缶詰を用いて燻製を製造する状態を説明する図。 本発明による燻製製造用缶詰の第2の形態を示す斜視図。 第2の形態の燻製製造用缶詰の変形例を示す図。 本発明による燻製製造用缶詰の第3の形態を示す斜視図。
以下、図面を参照しながら、本発明による燻製製造用缶詰のいくつかの実施の形態を説明する。
[第1の形態]
図1は、本発明による燻製製造用缶詰の第1の形態を斜視図で示している。この燻製製造用缶詰A1は、特に制限はないが、直径9〜15cm程度、高さの10〜15cm程度の円筒体形状であり、厚さ1mm程度の薄い金属板(例えばアルミ板)で作られている。燻製製造用缶詰A1は、底板10と、周壁20と、天板30とを備え、それらで囲まれる空間内部には底板10および天板30とほぼ平行に多孔部材40が一体に取り付けられている。本発明において、燻製製造用缶詰A1の前記多孔部材40が固定されている部位近傍から下位の部分を下缶部分Bといい、そこに連接する上位の部分を上缶部分Cという。そして、この例において、前記多孔部材40は、上缶部分Cの底部近傍に取り付けられている。
すなわち、この例では、前記下缶部分Bは、底板10と周壁20の下位部分21とで構成され、上缶部分Cは、周壁20の上位部分22と天板30と前記多孔部材40とで構成される。そして、下缶部分B内には燻製用チップDが収容され、上缶部分Bの多孔部材40と天板30との間の空間(以下、この空間を「燻製室41」という)には燻製用食材Eが収容されている。
下缶部分Bの周壁下位部分21における底板10に近い部位には、適数(図示のものでは周方向に等間隔で4個)の小孔23が形成されており、通常、該小孔23はラッピングフィルム24等の適宜の手段によって閉鎖されている。小孔23が円形の場合に、直径は1〜3mm程度である。この小孔23は、収容された燻製用チップDが加熱により酸化するときの酸化剤(空気)取り入れ孔として機能する。
上缶部分Cを構成する前記多孔部材40には、直径は3mm程度以下の多数の小孔42が形成されている。この小孔42は、燻製用チップDから発生する煙(燻煙)が前記燻製室41内に流入するときの通過孔として機能する。
上缶部分Cの一部である天板30は、周壁上位部分22の上縁にかしめ等の手段により固定されているとともに、周縁に沿って全周にスコア(易破断線)31が入れられており、さらにプルタブ32が取り付けられている。それにより、天板30は、いわゆるフルオープンエンドのイージーオープンエンド形式となっている。
上記した形態の燻製製造用缶詰A1は専門の工場において製造される。燻製用チップDとしては、加熱して煙の出るものが任意に用いられ、樹木としては、サクラ、ナラ、ブナ、クルミ、リンゴ、ヒッコリー、オーク、ピートなどが例示できる。これらは、スモークチップあるいはスモークウッドとして市販もされている。燻製用食材Eとしては、ベーコンやハムを含む肉類、魚介類、鶏卵のようなものを例示できる。
製造工場では、消費者の嗜好に応じた燻製用チップDと燻製用食材Eの組み合わせを選択し、下缶部分Bに燻製用チップDを、上缶部分Cに燻製用食材Eを収容して、燻製製造用缶詰とする。その際に、収容した燻製用食材Eを燻製化するのに必要な量の燻煙を発生できるだけの量の燻製用チップDを下缶部分Bに収容する。そして、全体をラッピングフィルム24などで包み込むとともに、該フィルム24には、消費者に対する情報として、燻製用食材Eおよび燻製用チップDの種類と量、好適な加熱温度および加熱時間、および加熱方法等を印刷しておく。
消費者は、店頭で燻製製造用缶詰A1を購入し、必要時まで冷蔵庫に保管しておく。燻製を食したいと思ったときに、冷蔵庫から燻製製造用缶詰A1を取り出し、図2に示すように、ラップされたフィルム24を除去して下缶部分Bに形成した小孔23を開放状態とする。さらに、天板30に取り付けてあるプルタブ32をわずかに持ち上げることで、スコア31に沿って開口部33を一部に形成する。
その状態で、燻製製造用缶詰A1を下缶部分Bの底板10側を下側として、家庭用のガスコンロ50の五徳51の上に置く(図2参照)。そして、コンロ50を点火して、製造業者が提供する情報に従った加熱温度および加熱時間で燻製製造用缶詰A1を加熱する。加熱により発生した燻煙は、多孔部材40に形成した多数の小孔42を通って燻製室41内に流入する。燻製室41は、天板30に形成された開口部33のみで外気と連通しており、発生した燻煙は、燻製室41内を循環しながら燻製用食材Eと接触し、所要に加熱する。所定時間の燻煙による加熱により、燻製用食材Eは良質の燻製となる。
消費者は、ガスコンロの火を止め、燻製製造用缶詰A1が安全な温度にまで冷却した後、燻製製造用缶詰A1をガスコンロ50からおろす。そして、天板30に取り付けてあるプルタブ32をさらに操作して、天板30のスコア31で区画された内側部分を完全に除去する。天板30を除去したことで形成される大きな開口部から燻製化した燻製用食材Eを取り出し、食材に供する。燻製用食材Eを取り出した後の缶本体(下缶部分Bおよび上缶部分C)と分離した天板30は、一般の缶詰の空き缶と同様に、すべて一般廃棄物として処理することができ、食した後の事後処理も容易である。
[第2の形態]
図3は、本発明による燻製製造用缶詰の第2の形態を示す図1に相当する図である(ただし、燻製用チップD、燻製用食材Eおよびラッピングフィルム24は図示を省略している)。この燻製製造用缶詰A2は、天板30に適数の煙孔34が外気との連通孔として形成されている点でのみ図1に示した燻製製造用缶詰A1と相違している。他の構成は、燻製製造用缶詰A1と同じであり、同じ符号を付すことで説明は省略する。
燻製製造用缶詰A2では、缶詰を製造する側で、良質の燻製を得るために最適な煙孔34の面積を算出し形成しておくことができる。そのために、消費者は一層確実に良質の燻製を家庭用のガスコンロによって加熱することで得ることができる。燻製製造用缶詰A2では、上記した燻製製造用缶詰A1のように加熱前にプルタブ32を操作してスコア31に沿って開口部33を形成する必要はなく、加熱前の準備は容易となる。ただし、前記煙孔34を通して外気や異物が燻製室41内に入り込まないように、少なくとも上缶部分Cの天板30の部分を適宜の蓋部材で閉鎖するか、ラッピングフィルム24等でラップしておくことは必要となる。
[第2の形態の変形例]
図4は、上記第2の形態の燻製製造用缶詰A2の変形例を示している。この燻製製造用缶詰A21は、上缶部分Cの天板30がフルオープンエンドのイージーオープンエンド形式とはなっていない点で、燻製製造用缶詰A2と相違している。なお、図4でも、燻製用チップD、燻製用食材Eおよびラッピングフィルム24は図示を省略している。すなわち、燻製製造用缶詰A21では、天板30にはスコア31が形成されてなく、プルタブ32が取り付けられていない。なお、図4において、35は必要に応じて取り付けられる蓋部材である。燻製製造用缶詰A21は、天板30に適数の煙孔34が形成されていることで、蓋部材35あるいはラッピングフィルム24を取り外した後、そのまま家庭用のガスコンロ50の上に載せて加熱することができる。ただし、燻製処理が終わった後に、缶オープナー等で、天板30を取り去る作業が必要となる。
[第3の形態]
図5は、本発明による燻製製造用缶詰の第3の形態を示している。第3の形態の燻製製造用缶詰A3は、図示のように、燻製用チップDを収容する下缶部分Bと燻製用食材Eを収容する上缶部分Cとが分離可能に連接している点で、上記した燻製製造用缶詰A1、A2と相違する。そして、前記した多孔部材40は前記上缶部分Cの底部分に固定されている。なお、図5において、燻製用チップD、燻製用食材Eおよびラッピングフィルム24は図示を省略している。
図5に示す例において、下缶部分Bは、底板10と周壁下位部分21と天板25とで構成されており、前記天板25は周壁下位部分21の上縁にかしめ等の手段により固定されているとともに、周縁に沿って全周にスコア26が入れられており、さらにプルタブ27が取り付けられている。それにより、天板25は、いわゆるフルオープンエンドのイージーオープンエンド形式となっている。また、周壁下位部分21における底板10に近い部位には、適数(図示のものでは周方向に等間隔で4個)の小孔23が形成されている。
上缶部分Cは、周壁20の上位部分22と天板30と多孔部材40とで構成されており、多孔部材40には、前記した多数の小孔42が形成されている。周壁上位部分22の下端部は縮径部28とされており、該縮径部28の下端に前記多孔部材40が設けられている。また、縮径部28の外径は、下缶部分Bの周壁下位部分21の上端の内径とほぼ同じ寸法とされている。上缶部分Cの天板30は、燻製製造用缶詰A1、A2と同様の構成であり、周縁に沿って全周にスコア31が形成され、さらにプルタブ32が取り付けられている。
製造工場では、上記した下缶部分Bと上缶部分Cとを別々に製造する。その際に、好ましくは、それぞれ異なる種類の燻製用チップDを収容した多種類の下缶部分Bと、それぞれ異なる種類の燻製用食材Eを収容した多種類の上缶部分Cとを製造する。そして、消費者の好み等を考慮して、下缶部分Bと上缶部分Cとの適宜の組み合わせを選択し、下缶部分Bの上に上缶部分Cを連接する。そして、両者が不用意に分離しないように、全体をラッピングフィルム24などで包み込む。燻製製造用缶詰A1、A2と同様に、ラッピングフィルム24には、燻製用食材Eおよび燻製用チップDの種類と量、好適な加熱温度および加熱時間、および加熱方法等を印刷しておく。図示しないが、下缶部分Bと上缶部分Cとをネジ接合により分離可能に連接するようにしてもよい。
燻製製造用缶詰A3の場合も、消費者は、店頭で燻製製造用缶詰A3を購入し、必要時まで冷蔵庫等に保管しておく。燻製を食したいと思ったときに、冷蔵庫等から燻製製造用缶詰A3を取り出し、ラップされたフィルム24を除去し、下缶部分Bと上缶部分Cとを分離する。分離後、プルタブ27を操作して下缶部分Bから天板25を除去する。また、上缶部分Cの天板30に取り付けてあるプルタブ32をわずかに持ち上げてスコア31に沿って開口部33を一部に形成する。
その状態で、再度、下缶部分Bと上缶部分Cとを重ね合わせ、以下、燻製製造用缶詰A1、A2と同様に、家庭用ガスコンロ50の五徳51の上にのせて加熱することで、燻製用食材Eを燻製とすることができる。食するときは、上缶部分Cのみを食卓等にもっていけばよく、食卓上を綺麗にすることができる。また、燻製用食材Eを取り出した後の缶本体(下缶部分Bおよび上缶部分C)と分離した天板25と天板30は、一般の缶詰の空き缶と同様、すべて一般廃棄物として処理することができ、燻製製造用缶詰A3においても、食した後の事後処理も容易である。
図示のように、下缶部分Bが天板25を備えることにより、横転や転倒などにより、燻製用チップDが多孔部材40を通過して燻製用食材E側(燻製室41側)に移動するのを確実に回避することができる。図示しないが、下缶部分Bが天板25を備えなくてもよく、その場合でも、燻製製造用缶詰A3は十分に所期の目的を達成することができる。
燻製製造用缶詰A3において、上缶部分Cの天板30に、図3に示した燻製製造用缶詰A2と同様に、適数の煙孔34を形成してもよく、その場合の煙孔34が奏する作用効果は、燻製製造用缶詰A2の場合と同じである。
[燻製用チップの缶詰および燻製用食材の缶詰の説明]
本発明による燻製製造用缶詰の第3の形態として、図5を参照して、燻製製造用缶詰A3を説明した。そこでは、製造工場が製造した燻製用チップDを収容する下缶部分Bと燻製用食材Eを収容する上缶部分Cとを、製造工場側で一体に連接することで、燻製製造用缶詰A3とした。しかし、燻製用チップDを収容した下缶部分Bと燻製用食材Eを収容した上缶部分Cとを、別個の商品として市場に提供することもできる。その場合には、燻製用チップDを収容した下缶部分Bはそれ単独でラッピングフィルム等により密封状に包装され、燻製用食材Eを収容した上缶部分Cもそれ単独でラッピングフィルム等により密封状に包装される。
そのようにして密封状に包装された下缶部分Bが本発明による燻製用チップの缶詰となり、密封状に包装された上缶部分Cが本発明による燻製用食材の缶詰となって、市場に出回ることとなる。燻製用チップの缶詰Bと燻製用食材の缶詰Cとが別々に商品として市場に出回ることで、消費者は、自分の好みに応じた組み合わせの燻製製造用缶詰Aを調整することができるようになり、消費者の嗜好により応えやすくなる利点がある。
使用に当たっては、購入した燻製用チップの缶詰Bから天板25を除去した後、その上に燻製用食材の缶詰Cの下方端を重ね合わせ、必要な場合には、耐熱性のあるバンドやテープを重ね合わせ部に巻き付けて外気を遮断した状態とする。その状態で、家庭用ガスコンロ50の上にのせて加熱する。それ以降の使い方は、燻製製造用缶詰A3の場合と同様である。
[実験例]
以下、本発明者らが行った実験例を説明する。実験に当たって、図5に基づき説明した形態の下缶部分Bと上缶部分Cを用意した。ともに、直径は10cm、高さ5.5cmであり、下缶部分Bには直径3mmの小孔23を4個形成した。上缶部分Cの底面に配置した多孔部材40には、直径3mmの小孔42をほぼ等間隔で259個形成した。そして、市販されている燻製用チップを5g,8g,11g収容した3種の下缶部分Bを用意し、上缶部分Cには鶏肉15〜25gを収容した。
3種の下缶部分Bの天板25を完全に除去し、その上に上缶部分Cを重ね合わせた。上缶部分Cのプルタブ32を操作して、スコア31に沿って、天板30に周方向にほぼ3cm程度の開口部を形成した。
3種類の燻製製造用缶詰を家庭用のガスコンロ上に載せて、中火で1分半程度加熱し、その後弱火で加熱した。前記ほぼ20分加熱した後、ガスコンロを消火して燻製製造用缶詰をコンロから取り外し、上缶部分Cの天板30を除去した。その状態での、それぞれの燻製用チップの状態を目視で観察した。また、鶏肉の状態を目視と匂いで観察した。その結果を表1に示した。
Figure 0005921488
[考察]
表1に示すように、本発明による燻製製造用缶詰を用いることにより、良質の燻製を得ることができる。燻製用チップや加熱時間を変えることにより、製造される燻製の品質が異なってきており、製造工場で燻製用食品に対応した燻製用チップの最適量や加熱時間を選定し、それを缶詰に表示しておくことで、消費者は容易に良質の燻製品を入手できるようになる。
A1…燻製製造用缶詰、
B…燻製用チップを収容した下缶部分、
C…燻製用食材を収容した上缶部分、
D…燻製用チップ、
E…燻製用食材、
10…底板、
20…周壁、
30…天板、
40…多孔部材。

Claims (8)

  1. 燻製用チップを収容した下缶部分と、前記下缶部分の上部に連接する燻製用食材を収容した上缶部分と、前記下缶部分と上缶部分との境界近傍に固定された多孔部材とを備え、
    前記下缶部分は底面側を閉鎖する底板と周壁とを有し、前記上缶部分は天面側を閉鎖する天板と周壁とを有し、前記天板は除去可能とされていることを特徴とする燻製製造用缶詰。
  2. 前記下缶部分の周壁には空気取り入れ孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の燻製製造用缶詰。
  3. 前記下缶部分と前記上缶部分は分離可能に連接しており、前記多孔部材は前記上缶部分の底部近傍に固定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の燻製製造用缶詰。
  4. 前記下缶部分は上面側を閉鎖する天板を有することを特徴とする請求項3に記載の燻製製造用缶詰。
  5. 前記上缶部分の天板はイージーオープンエンド形式となっていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の燻製製造用缶詰。
  6. 前記上缶部分の天板は燻煙を逃がすための煙孔を有し、さらに少なくとも煙孔を覆う被覆材を備えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の燻製製造用缶詰。
  7. 周壁と底板と天板を有し内部に燻製用食材を収容した燻製用食材の缶詰であって、前記底板には多数の孔が形成されており、前記天板はイージーオープンエンド形式となっていることを特徴とする燻製用食材の缶詰。
  8. 前記天板は燻煙を逃がすための煙孔を有し、さらに少なくとも煙孔を覆う被覆材を備えることを特徴とする請求項に記載の燻製用食材の缶詰。
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