JPH078224A - 食肉乾燥成形品の製造法 - Google Patents

食肉乾燥成形品の製造法

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JPH078224A
JPH078224A JP5179826A JP17982693A JPH078224A JP H078224 A JPH078224 A JP H078224A JP 5179826 A JP5179826 A JP 5179826A JP 17982693 A JP17982693 A JP 17982693A JP H078224 A JPH078224 A JP H078224A
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JP
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meat
dried
drying
sliced
freeze
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JP5179826A
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Hajime Matsushima
肇 松島
Kazuo Kiguchi
和男 城口
Tomiko Teramoto
登美子 寺本
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KOSUMOSU SHOKUHIN KK
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KOSUMOSU SHOKUHIN KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 厚さを極端に薄くしているにもかかわらず、
衝撃や振動に対しても破砕や欠けを生じがたく、その製
造に際しては調味液の浸透性が良好でかつ加湿工程を必
要とせず、また乾燥製品の吸水復元性が良好な食肉乾燥
成形品を製造する方法を提供することを目的とする。 【構成】 生または加工した食肉をスライスすると共に
適当な大きさにカットして肉片となす。そのスライスの
前または後(特に後)にその肉片を熱変成および調味し
てから、成形および乾燥を行うことにより乾燥成形品を
得る。この場合、スライス厚さを 1.0mm以下に設定し、
成形を結着剤を加えた状態で行い、かつ乾燥を凍結乾燥
法により行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生または加工した食肉
から食肉乾燥成形品を製造する方法、さらに詳しくは、
常態では固形乾燥状態であるが、熱湯を加えることによ
り直ちに吸水復元する食肉乾燥成形品の製造法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、肉片を調味および熱変成後、
乾燥した食肉乾燥成形品は、チャーシュー麺、チキン味
ラーメン等のラーメン具材や、各種スープの具材として
広く利用されている。
【0003】通常この種の乾燥肉は、ハム、ベーコン、
ソーセージ、焼豚等の製造技術に準じた方法で製造した
加工品を 1.5mm以上の厚さにスライスすると共に、適当
な大きさにカットし、ついで調味液に長時間浸漬して味
付けをし、液切りして凍結乾燥棚に並べ、ついで予備凍
結後、凍結乾燥させ、さらに加湿工程を経て製造されて
いた。
【0004】特開昭57−115158号公報には、生
肉に対し砂糖溶液を注入した後、加熱して得た肉を、3
mm以下の厚さにスライスし、ついで通風乾燥等の手段に
より乾燥して乾燥肉を製造する方法が示されている。ス
ライス時の厚さは3mm以下、さらに好ましくは 1.5mm以
下が適当であるとしているが、薄すぎると肉的食感に欠
け、外観も悪く、取り扱い上も乾燥肉が崩れるなどの不
便があるため、実施例では 1.5±0.25mmの厚さにスライ
スしている。
【0005】なお、この公報の従来技術の説明の中で
は、従来乾燥肉は薄片状の焼豚などを急速凍結および凍
結乾燥することにより得ていたことが述べられている。
【0006】特開平3−19647号公報には、真空凍
結乾燥生肉に調味づけし、加熱してその内部に30〜4
0%の糖(単糖類、二糖類、多糖類など)を含浸せしめ
た後、任意の方法で乾燥し、かついずれかの段階で切断
工程を実施して最小厚みが7〜18mmとなるようにした
調味乾燥肉製品の製造方法が示されている。
【0007】特開昭58−40033号公報には、食肉
を油揚げ処理により予備乾燥し、ついで真空凍結乾燥す
る食肉の乾燥方法が示されている。実施例および比較例
では、食肉を3〜5mmにスライスしたものを用いてい
る。
【0008】特開昭60−75232号公報には、適当
な大きさにした食用肉等を真空容器に入れ、遠赤外線を
熱源として低温真空乾燥する食用乾燥肉等の乾燥食品の
製造法が示されている。
【0009】特開平1−95745号公報には、塩漬お
よび味付け混和処理された径5〜50mmの食用乾燥赤身
肉薄片が筋繊維方向を種々異ならせて周面に相互に結着
され、0.02〜1.00mmの厚さに構成されるようにした薄切
り乾燥食肉片が示されている。この薄切り乾燥食肉片
は、サラダ用料理素材や酒の肴として供することができ
るものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】先に述べた従来の方法
(スライスおよびカット後、調味液に浸漬して味付け
し、液切りしてから、予備凍結、凍結乾燥、さらには加
湿を行う方法)においては、乾燥肉の厚みを薄くすると
わずかな衝撃で砕けたり欠けたりして商品価値を著しく
低下させることになり、特に乾燥直後はこの傾向が強か
った。たとえば、乾燥肉を少量宛秤量するとき、他の具
材と一定の比率で小袋に収納するとき、これらの乾燥具
材を包装・移動したりするときに、振動や衝撃で壊れや
すかった。
【0011】そこでこのようなトラブルを避けるため、
食肉の厚さを 1.5mm以上にスライスする必要があった
が、厚さを 1.5mm程度あるいはそれ以上にすると、調味
に際し調味液を肉組織内部まで浸透させるのに長時間浸
漬する必要があること、低温に保管しても細菌の増殖が
起こること、吸水復元性も悪いので、乾燥肉を相対湿度
80%程度の室内で24時間以上加湿させて崩壊性、吸
水性等の改善を図るなど煩雑な工程によって製造しなけ
ればならないことなど、数多くの問題があった。
【0012】なお、先にも引用した特開平1−9574
5号公報には厚さ0.02〜1.00mmの薄切り乾燥食肉片が示
されているが、これは乾燥赤身肉薄片が筋繊維方向を種
々異ならせて周面に相互に結着した特殊な態様のもので
ある上、熱湯による戻しを予定しないので、ラーメン具
材やスープ具材には適用できないという限界がある。
【0013】本発明は、このような背景下において、厚
さを極端に薄くしているにもかかわらず、衝撃や振動に
対しても破砕や欠けを生じがたく、その製造に際しては
調味液の浸透性が良好でかつ加湿工程を必要とせず、ま
た乾燥製品の吸水復元性が良好な食肉乾燥成形品を製造
する方法を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の食肉乾燥成形品
の製造法は、生または加工した食肉をスライスすると共
に適当な大きさにカットして肉片となし、前記スライス
の前または後に該肉片を熱変成および調味してから、成
形および乾燥を行うことにより乾燥成形品を得るにあた
り、前記スライス厚さを 1.0mm以下に設定し、前記成形
を結着剤を加えた状態で行い、かつ前記乾燥を凍結乾燥
法により行うことを特徴とするものである。
【0015】以下本発明を詳細に説明する。
【0016】本発明においては、生または加工した食肉
をスライスすると共に適当な大きさにカットして肉片と
なす。
【0017】生の食肉とは、牛肉、豚肉、羊肉、馬肉、
山羊肉、家兎肉、猪肉、鶏肉、うずら肉、きじ肉、かも
肉、あひる肉、七面鳥肉などがあげられる。加工した食
肉としては、ハム(ロースハム、ボンレスハム、ショル
ダーハム、プレスハム等)、ベーコン、焼豚、ソーセー
ジなどがあげられる。
【0018】そして本発明においては、スライス厚さを
1.0mm以下、好ましくは 0.5〜0.8mm 程度に設定する。
このようにスライス厚さを薄く設定する点が本発明の第
1の特徴点である。
【0019】最近は肉塊をスライスする機械技術が急速
に進歩し、従来は 1.0mm以下の肉厚にスライスすること
が困難であったが、現在は 0.3mm程度の厚さ、さらには
0.1mm程度の厚さにまでスライスすることが可能であ
る。
【0020】スライスおよびカット後の肉片は、これを
熱変成および調味する。なお熱変成や調味はスライスや
カットの前に行うこともできるが、スライス後に行った
方が調味液の浸透性が良いので有利である。熱変成と調
味との間の順序は、いずれを先に行ってもよく、同時に
行ってもよい。
【0021】熱変成は、肉片を60〜85℃程度の熱水
または調味液中で加熱処理することにより達成できる。
これにより肉質が変成して食感が好ましいものとなり、
食したときの消化性も良好となる。熱変成後は、必要に
応じて放冷または急冷を行う。
【0022】調味は、醤油、砂糖、ソルビトール、みり
ん、酒類、食塩、化学調味料、各種エキス、香辛料、ビ
タミン類などを含有する調味液に肉片を浸漬するするこ
とにより行われる。
【0023】スライス、熱変成および調味後は成形を行
う。この成形は結着剤を加えて肉片を包み込みようにし
て行うが、必要ならばこの工程で他の具材を混入するこ
とができる。成形に際し結着剤を加える点が本発明の第
2の特徴点である。
【0024】結着剤としては、乾燥吸水復元性を損なわ
ず、かつ保形性の良いものを選ぶことが重要である。結
着剤の例としては、馬鈴薯、小麦、コーン等の澱粉類の
糊化物、あるいはこれらの加工澱粉類の糊化物などがあ
げられ、そのほか、キサンタンガム、カラギーナン等の
天然粘質性多糖類、乳蛋白、卵蛋白、ゼラチン等の蛋白
質などを使用することもできる。味噌を結着剤として用
いることもできる。なお、結着剤の調製に使用する用水
には適当な味を付与してもよい。
【0025】この成形工程においては、上にも述べたよ
うに、必要に応じ食肉以外の具材を添加してもよい。具
材としては、キャベツ、モヤシ、白菜、人参、葱、玉葱
等の野菜類、椎茸、松茸等の茸類、海苔、ワカメ等の海
藻類、エンドウマメ、トウモロコシ等の種実類をはじ
め、種々の原料を使用することができる。これらの原料
は、適宜適当な大きさにカットし、加熱処理あるいは調
味をし、好みに応じて数種をバランスよく選択使用する
ようにする。
【0026】成形は、通常、成形原料を容器に充填して
形を整えることにより行われる。容器の材質としては、
熱伝導性の良いアルミニウムやステンレス鋼等の金属、
あるいはポリエチレン、ポリプロピレン等のプラスチッ
クスが用いられる。容器はたとえば5〜10mm程度の深
さとし、目的に応じて正方形、長方形等に区切りを設け
る。
【0027】成形原料を容器に充填して形を整えた後、
乾燥を行うが、本発明においてはこの乾燥を凍結乾燥法
により行う。このように乾燥を凍結乾燥法により行う点
が本発明の第3の特徴点である。
【0028】凍結乾燥に際しては、まずできるだけ速や
かに予備凍結し、ついで凍結乾燥する。予備凍結時の温
度は−20〜−40℃程度とし、凍結乾燥は絶えず水分
の昇華が行われるように高真空下(たとえば1Torr以
下、殊に 0.7Torr以下)で実施する。
【0029】このようにして得られた食肉乾燥成形品
は、インスタントラーメンの具材、肉うどん、肉丼、親
子丼等の具材およびそれらの味付け、肉入り各種インス
タントスープ類の具材などとして、広範囲の食品に利用
できる。
【0030】
【作用】本発明においては、食肉のスライス厚さを 1.0
mm以下に設定し、成形を結着剤を加えた状態で行い、か
つ乾燥を凍結乾燥法により行うという3つの工夫を行っ
ている。
【0031】このように薄くスライスしてあるため、ス
ライス後の調味液を肉組織に浸透させるのが容易とな
る。また肉厚が薄いので吸水復元性が極めて良好とな
る。
【0032】また結着剤を加えた状態で成形・乾燥して
あるので、薄くスライスしてあるにもかかわらず、衝撃
や振動によっても砕けたり欠けたりするおそれがない。
【0033】加えて、加湿工程を省略することができる
ので、製造時間の大幅な短縮およびび省力化が図られ
る。
【0034】そして凍結乾燥法を採用しているので、常
態では固形乾燥状態であって保存安定性が良好であり、
しかも熱湯を加えることによって直ちに吸水復元させる
ことができる。
【0035】しかも成形に際しては、食肉と結着剤を混
合する工程で食肉以外の具材を添加して均等に混在させ
ることができる。
【0036】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。
【0037】実施例1 〈牛肉乾燥成形品(インスタント牛丼用具材)〉生牛肉
(チャック)を 0.8mmの厚さにスライスし、75℃に加
温した下記組成の調味液中で個々の肉片が付着しないよ
う撹拌しながら3分間加熱して変成させると同時に、肉
組織内部に調味液を浸透させた。加熱処理後、液切り
し、調味した薄切り牛肉とした。
【0038】 醤油 400g ビーフエキス 54g みりん 90g ジンジャーエキス 10g 食塩 10g ガーリックエキス 5g 砂糖 200g ビタミンE乳剤 1g グルタミン酸ソーダ 30g 水 200g
【0039】別途、上記調味液を水で3倍に希釈した液
100gに結着剤としてのワキシーコーンスターチ8g
を加え、撹拌しながら、加熱、糊化させた。この糊化物
に上記で調味した薄切り牛肉600gと、適当な大きさ
にカットしかつローストした玉葱300gと、適当にカ
ットしかつブランチングした葱100gとを加え、均一
になるまで混合し、具材原料とした。
【0040】縦60mm、横60mm、深さ12mmのプラス
チックス製容器に上記で調製した具材原料を充填し、温
度−35℃で予備凍結後、 0.6Torr以下で凍結乾燥し、
目的とする牛肉乾燥成形品を得た。
【0041】このブロック状成形品を別に用意した容器
に入れ、これに熱湯50gを加えると、ブロックは速や
かに崩壊し、調味した薄切り肉が全体に広がると共に、
玉葱、葱と共に吸水復元した。
【0042】これを牛丼の具材および調味液として使用
した。すなわち、この具材および調味液を炊き立ての米
飯200gに掛けたところ、牛肉と葱類を含む風味豊か
な牛丼が得られた。
【0043】上記においては、肉を薄切りしているの
で、調味液中で加熱処理するだけで肉組織内部まで調味
液が浸透し、乾燥成形品を吸水復元しても肉質に適度の
味が残り、復元性も極めて速く、さらに米飯に吸水復元
した具材を掛けると、米飯上部に具材が広がり、見栄え
の良い肉丼を得ることができた。
【0044】この場合、熱湯復元時に適宜選択した調味
料を添加して、好みに応じた味付けの牛丼とすることが
できる。なお、牛肉乾燥成形品を吸水復元させるための
熱湯の使用比率が少ないため、冬季においては復元液の
温度が低くなることがあるが、そのような場合には電子
レンジ等で復元液を加熱すればよい。
【0045】実施例2 〈牛肉乾燥成形品(インスタント肉うどん用具材)〉生
牛肉(ブリスケット)を 0.6mmの厚さにスライスし、7
5℃の熱水中で3分間加熱して肉片が捌けた状態になる
ように肉質を変成させた。これを冷却した後、下記組成
の調味液に2時間浸漬し、肉組織内に調味液を浸透させ
た。
【0046】 醤油 400g ジンジャーエキス 10g 砂糖 60g ガーリック粉末 4g ソルビトール(70%) 300g ビタミンE乳剤 1g 食塩 20g 大豆レシチン 5g グルタミン酸ソーダ 100g 水 100g
【0047】別途、上記調味液を水で3倍に希釈した液
500gにゼラチン15gを加えて加熱溶解したものを
結着剤として用意し、また玉葱は適当な大きさにカット
しかつブランチングしたものを野菜具材として用意し
た。
【0048】次に、縦50mm、横50mm、深さ10mmの
プラスチックス製容器に、まず上記で調味した薄切り肉
10gと野菜具材10gとを入れ、これに上記で用意し
た結着剤20gを流し込み、以下実施例1と同様にして
予備凍結、凍結乾燥を行い、牛肉乾燥成形品を得た。
【0049】このブロック状になった野菜入り牛肉乾燥
成形品を、調味料を含むインスタントうどん麺の上部に
置き、熱湯を注いだところ、ブロックは直ちにその形を
消失し、肉片および野菜が麺の上部に浮かんだ状態で全
体に広がった。これにより、肉質は醤油味が適当に残
り、食感も極めて良好な風味に富んだ野菜入り肉うどん
を作ることができた。
【0050】実施例3 〈鶏肉乾燥成形品(インスタント鶏肉入りラーメン用具
材)〉生鶏肉(ササミ)を 0.8mmの厚さにスライスし、
この肉片が付着しないように撹拌しながら75℃の熱水
中で40秒間加熱処理して肉質を変成させ、冷水で冷却
した。
【0051】この変成した肉片を遠心分離機で軽く脱水
した後、脱水肉片1kgに下記の組成の調味液100gを
加えてから混合して1時間漬け込み、ついで液切りし
た。
【0052】 食塩 70g チキンエキス 80g 透明醤油 250g 乳化性チキンオイル 70g グルタミン酸ソーダ 120g ビタミンE乳剤 4g イノシン酸ソーダ 6g 水 400g
【0053】別途、ソルビトール10%水溶液にキサン
タンガム1%を溶解調製したものを結着剤として準備し
た。
【0054】上記で調味、液切りした鶏肉1kgに、ブラ
ンチングしたホールコーン粒200gと上記結着剤10
0gとを加えてよく混合した後、適当な大きさのプラス
チックス製容器に充填し、以下実施例1と同様にして予
備凍結、凍結乾燥を行った。これにより、ブロック状に
なったコーン入り鶏肉乾燥成形品を得た。
【0055】この乾燥成形品を調味料を含むインスタン
トラーメンの上部に置き、熱湯を注いで3分間容器内に
放置したところ、その形は消失した。鶏肉およびコーン
は吸水復元され、チキン風味にすぐれたコーン・鶏肉入
りラーメンを作ることができた。
【0056】通常鶏肉の凍結乾燥製品は崩壊しやすく、
特に薄くスライスするとわずかな振動や衝撃で簡単に潰
れて粉末状態になるので製品化が困難であったが、本発
明においてはこの欠点を解消することができた。
【0057】実施例4 〈豚肉乾燥成型品(インスタント豚汁)〉冷凍豚肉(も
も肉)を解凍し、余分な脂肪、筋、膜等を除去し、肉塊
の大きさを1kg程度とした。これをネットに詰め、75
℃、90分間の条件で熱水中で加熱処理して肉質を変成
させ、水槽で品温を20℃程度まで急冷した。
【0058】この加熱変成した肉塊を 0.6mmの厚さにス
ライスした後、適当な大きさにカットした。これを下記
組成の調味液に2時間浸漬した後、液切りして、調味し
た豚肉となした。
【0059】 醤油 370g ジンジャーエキス 4g ソルビトール 200g ビタミンE乳剤 4g 砂糖 70g グルタミン酸ソーダ 52g 水 300g
【0060】別途、白味噌500g、グルタミン酸ソー
ダ20g、イノシン酸ソーダ4g、ポークエキス50g
を水1kgに入れ、撹拌しながら80℃付近まで加熱する
ことにより、味噌汁を調製した。この場合は味噌自体が
結着剤になるので、結着剤として他のものを添加する必
要はない。
【0061】上記の調味豚肉200gを上記で調製した
味噌汁1kgに加えた後、これに適当な大きさにカットし
かつブランチングした玉葱100gおよび人参50gを
加え、よく混合してから、適当なプラスチックス製容器
に充填した。ついで実施例1と同様にして予備凍結、凍
結乾燥を行い、豚肉乾燥成形品を得た。
【0062】この乾燥成形品に熱湯を注ぐと、瞬時に豚
肉および野菜類が吸水復元して食器全体に広がり、良好
な風味を備えた和風豚汁を作ることができた。この方法
は、各種インスタントスープ類の食肉具材としても利用
できる。
【0063】以上述べた各実施例では生の食肉を加熱変
成した肉塊を原料として用いているが、食肉の加工品で
あるハム、ベーコン、焼豚、ソーセージを製造し、これ
らを原料として薄切りし、各種インスタント食品の食肉
乾燥成形品として広く利用しうることは言うまでもな
い。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、次に列挙するようなす
ぐれた効果が奏される。 (a) 結着剤を加えた状態で成形・乾燥してあるので、薄
くスライスしてあるにもかかわらず、衝撃や振動によっ
ても砕けたり欠けたりするおそれがない。 (b) このように薄くスライスしてあるため、スライス後
に調味するときに調味液を肉組織に浸透させるのが容易
となり、味付け工程時間の大幅短縮が図られる。 (c) 加湿工程を省略することができるので、製造時間の
大幅な短縮および省力化が図られる。 (d) 凍結乾燥法を採用しており、また肉厚が薄いので、
常態では固形乾燥状態であって保存安定性が良好であ
り、しかも熱湯を加えることによって直ちに吸水復元す
ることができる上、食肉が容器全体に広がり、ボリュー
ム感のある食品となる。 (e) しかも成形に際しては、食肉と結着剤を混合する工
程で食肉以外の具材を添加して均等に混在させることが
できるので、具材入り食肉乾燥成形品とすることも容易
であり、個々の具材を食肉乾燥成形品と共にラーメン具
材などとしてするとき、食肉以外の具材を少量宛秤量す
ることを省略できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生または加工した食肉をスライスすると共
    に適当な大きさにカットして肉片となし、前記スライス
    の前または後に該肉片を熱変成および調味してから、成
    形および乾燥を行うことにより乾燥成形品を得るにあた
    り、前記スライス厚さを 1.0mm以下に設定し、前記成形
    を結着剤を加えた状態で行い、かつ前記乾燥を凍結乾燥
    法により行うことを特徴とする食肉乾燥成形品の製造
    法。
JP5179826A 1993-06-24 1993-06-24 食肉乾燥成形品の製造法 Withdrawn JPH078224A (ja)

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JP5179826A JPH078224A (ja) 1993-06-24 1993-06-24 食肉乾燥成形品の製造法

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JP5179826A JPH078224A (ja) 1993-06-24 1993-06-24 食肉乾燥成形品の製造法

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014143922A (ja) * 2013-01-25 2014-08-14 Nissin Foods Holdings Co Ltd 復元可能な乾燥食肉加工品及びその製造方法
JP2021065204A (ja) * 2019-10-19 2021-04-30 アオノフレッシュミート株式会社 乾燥食肉製品の製造方法及び乾燥食品の製造法。
KR20210132766A (ko) * 2020-04-27 2021-11-05 주식회사 셀틱 반려동물 간식용 인스턴트 컵면

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