JPH0870762A - 魚節の製造方法 - Google Patents

魚節の製造方法

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Publication number
JPH0870762A
JPH0870762A JP6216400A JP21640094A JPH0870762A JP H0870762 A JPH0870762 A JP H0870762A JP 6216400 A JP6216400 A JP 6216400A JP 21640094 A JP21640094 A JP 21640094A JP H0870762 A JPH0870762 A JP H0870762A
Authority
JP
Japan
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fish
aqueous solution
dried
raw
raw material
Prior art date
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Pending
Application number
JP6216400A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryuta Yagi
隆太 八木
Kanji Doi
幹治 土居
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Marutomo KK
Original Assignee
Marutomo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 冷凍された生かつおを解凍し、頭と内臓を除
去して生肉を得る。生肉の表面にリパーゼ4%水溶液を
生肉に対して0.1重量%となるように均等に噴霧し、
常温で1〜2時間程度そのまま保持して酵素反応させ
る。酵素反応した節用原料魚の生肉を85℃〜90℃の
熱水温度で30分〜90分間煮熟する。煮熟処理した節
用原料魚を熱水から引き上げて水切りし、100℃〜1
20℃で12時間焙乾を行った後に、室温で12時間あ
ん蒸する。90℃〜100℃で6時間焙乾した後に再び
室温で18時間あん蒸する工程を節用原料魚の水分が約
20%になるまで繰り返し、日干しを行って魚節製品を
得る。 【効果】 脂肪分が減少でき、従来不向きの脂肪が多く
酸化しやすい魚を利用できる。削り節の粉末率が減少、
色や香りが向上でき、濁りが少なくまろやかな旨味のだ
し汁が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に、脂肪分の多い節
用原料魚を用いた魚節の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、魚節の製造方法としては、生の節
用原料魚を三枚や五枚に分割した後に熱水中で一定時間
煮熟し、この煮熟した節用原料魚を焙乾して乾燥処理す
る方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の魚節の製造方法において、脂肪の多い魚を節用原料
魚として用いた場合、従来のかつおなどの比較的脂肪分
の少ない魚を節用原料魚に用いた場合に比して、酸化さ
れ易く、また、得られた魚節を薄片状に削成すると粉末
が多く発生し、良好な削り節が得られないとともに、削
り節の色や香りが著しく劣化する。さらに、この削り節
を用いて煮だしただし汁は濁りが生じ、魚節の良好な風
味が得られない問題がある。
【0004】本発明は、このような問題点に鑑みなされ
たもので、脂肪が多い節用原料魚を用いても酸化を抑制
して、良好な風味の魚節が得られる魚節の製造方法を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の魚節の製
造方法は、節用原料魚を脂肪分解酵素を含有する水溶液
に浸漬またはこの水溶液を噴霧し、この水溶液に浸漬ま
たは水溶液を噴霧した節用原料魚を煮熟し、この煮熟し
た後の節用原料魚を焙乾して乾燥処理するものである。
【0006】請求項2記載の魚節の製造方法は、節用原
料魚を煮熟し、この煮熟した節用原料魚を脂肪分解酵素
を含有する水溶液に浸漬またはこの水溶液を噴霧し、こ
の水溶液に浸漬または水溶液を噴霧した節用原料魚を焙
乾して乾燥処理するものである。
【0007】
【作用】請求項1記載の魚節の製造方法は、節用原料魚
を脂肪分解酵素を含有する水溶液に浸漬またはこの水溶
液を噴霧した後に、煮熟して焙乾し乾燥処理するため、
脂肪分解酵素の反応により節用原料魚の脂肪が減少し、
酸化が抑制されるので、得られた魚節を薄片状に削成し
た時の粉末率が減少して削り節の色や香りが向上すると
ともに、この削り節をだし取り用に使用した際には、濁
りが少なくてまろやかな旨味のだし汁が得られる。ま
た、脂肪分解酵素に脂肪を減少させるため、酸化しやす
い脂肪の比較的多い魚も利用できる。
【0008】請求項2記載の魚節の製造方法は、煮熟し
た節用原料魚を脂肪分解酵素を含有する水溶液に浸漬ま
たはこの酵素水溶液を噴霧した後に、焙乾して乾燥処理
するため、酵素処理は生の原料魚に直接作用した際には
脂肪分を減少できるだけでなく、節用原料魚を煮熟した
後に作用させても、前記の脂肪分を減少させ酸化しやす
い脂肪の比較的多い魚も利用できるとともに、この魚節
を薄片状に削成した時の粉末率が減少して削り節の色や
香りが向上でき、削り節をだし取り用に使用した際には
濁りが少なくてまろやかな旨味のだし汁を同様に獲得す
ることができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の魚節の製造方法の一実施例の
構成を説明する。
【0010】まず、節用原料魚として冷凍された生かつ
おを用い、この生かつおを解凍して頭と内臓を除去し、
三枚に卸した左右の肉二枚をそれぞれ魚体側に沿って、
さらに、二分して四本の生肉を得る。なお、節用原料魚
が小形の場合には、三枚に卸すことなく二片に分割する
のみでも良い。
【0011】そして、この分割された生肉を、例えば、
リパーゼなどの脂肪分解酵素(商品名:AY−アマノ3
0、天野製薬社製)を4%含有する水溶液を用いて脂肪
分解処理する。即ち、分割した生肉の表面に、リパーゼ
4%水溶液を生肉に対して0.1重量%となるように均
等に噴霧する。この後、この噴霧された生肉を所定条
件、例えば、常温で1〜2時間程度そのまま保持して酵
素反応を進行させる。
【0012】なお、脂肪分解処理として、リパーゼ4%
水溶液中に分割した生肉を数秒間浸漬した後に、この生
肉を取り出して所定条件、例えば、常温で1〜2時間程
度そのまま保持して酵素反応を行わせるようにしても良
い。
【0013】次いで、この酵素反応した生肉を85℃〜
90℃の熱水温度で30分〜90分間煮熟する。
【0014】この後、煮熟処理した原料魚肉を熱水から
引き上げて水切りを行った後に、100℃〜120℃で
12時間焙乾を行う。次に、室温で12時間あん蒸す
る。
【0015】次に、90℃〜100℃で6時間焙乾した
後に、再び室温で18時間あん蒸する。
【0016】そして、この90℃〜100℃で6時間焙
乾した後に、再び室温で18時間あん蒸する工程を原料
魚肉の水分が約20%になるまで繰り返し、日干しを行
って魚節製品を得る。
【0017】なお、この実施例では、生肉を脂肪分解処
理した後に煮熟することを説明したが、生肉を煮熟した
後に脂肪分解処理を行っても良い。
【0018】次に、この実施例の作用を説明する。
【0019】まず、分割したかつおの生肉を脂肪分解し
た後に煮熟し、焙乾して乾燥を行って魚節Aを作製す
る。また、煮熟した節用原料魚を同様に脂肪分解処理し
て焙乾および乾燥して魚節Bを作製する。
【0020】そして、これらの魚節A,Bの粗脂肪分を
測定した。その結果を表1に示す。
【0021】なお、従来のリパーゼ水溶液を使用せずに
作製した魚節Cを比較試料として用いた。
【0022】
【表1】 この表1の結果から、本実施例の方法で得られた魚節
A,Bは、従来のリパーゼ水溶液を使用しない魚節Cに
比して粗脂肪分の含量が低いことが分かる。
【0023】また、この煮熟した後に脂肪分解処理を行
った魚節Bは、生肉を脂肪分解処理して得られた魚節A
より粗脂肪分の含量が低いことが分かる。
【0024】本実施例によれば、生肉または煮熟後の節
用原料魚をリパーゼ水溶液を用いて脂肪分解処理するこ
とにより、粗脂肪分が減少し、耐酸化性が向上できると
ともに、得られた魚節を削り節にした際に粉末率が減少
して良好な薄片状に削成でき、この削り節の色や香りも
向上できる。さらに、この削り節を煮だして得られただ
し汁の濁りが少なく、まろやかな旨味が得られる。そし
て、本実施例には、脂肪分解処理により脂肪分を減少し
ているため、従来、節用原料魚として利用できなかった
脂肪分の多い酸化しやすい魚も利用できる。
【0025】なお、上記各実施例において、節用原料魚
としてはかつおに限らず、さば、まぐろ、いわし、あじ
などいずれの魚を用いてもできる。
【0026】また、脂肪分解酵素としてリパーゼを説明
したが、これに限らず、例えば、酵素活性を有するエス
テラーゼを使用しても良い。
【0027】
【発明の効果】請求項1記載の魚節の製造方法によれ
ば、節用原料魚を脂肪分解酵素を含有する水溶液に浸漬
し、またはこの水溶液を噴霧した後に、煮熟して焙乾し
乾燥処理するため、脂肪分解酵素の反応により脂肪を減
少するので、酸化を抑制でき、得られた魚節を薄片状に
削成した時の粉末率を減少でき、色や香りが良好な削り
節が得られ、この削り節をだし取り用に使用した際に
は、濁りが少なくてまろやかな旨味のあるだし汁が得ら
れるとともに、脂肪を減少させることにより従来使用で
きなかった脂肪が多く酸化されやすい魚も利用できる。
【0028】請求項2記載の魚節の製造方法によれば、
煮熟した節用原料魚を脂肪分解酵素を含有する水溶液に
浸漬し、またはこの水溶液を噴霧した後に、焙乾して乾
燥処理するため、酵素処理は生の原料魚に直接作用した
際には脂肪分を減少できるだけでなく、節用原料魚を煮
熟した後に作用させても、前記の脂肪分を減少させ酸化
しやすい脂肪の比較的多い魚も利用できるとともに、こ
の魚節を薄片状に削成した時の粉末率が減少して削り節
の色や香りが向上でき、削り節をだし取り用に使用した
際には濁りが少なくてまろやかな旨味のだし汁が同様に
得られる。また、この煮熟した後に脂肪分解処理を行っ
た魚節Bは、生肉を脂肪分解処理して請求項1の方法で
得られた魚節Aより粗脂肪分の含量が低いことも表1よ
り分かる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 節用原料魚を脂肪分解酵素を含有する水
    溶液に浸漬またはこの水溶液を噴霧し、 この水溶液に浸漬または水溶液を噴霧した節用原料魚を
    煮熟し、 この煮熟した後の節用原料魚を焙乾して乾燥処理するこ
    とを特徴とする魚節の製造方法。
  2. 【請求項2】 節用原料魚を煮熟し、この煮熟した節用
    原料魚を脂肪分解酵素を含有する水溶液に浸漬またはこ
    の水溶液を噴霧し、 この水溶液に浸漬または水溶液を噴霧した節用原料魚を
    焙乾して乾燥処理することを特徴とする魚節の製造方
    法。
JP6216400A 1994-09-09 1994-09-09 魚節の製造方法 Pending JPH0870762A (ja)

Priority Applications (1)

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JP6216400A JPH0870762A (ja) 1994-09-09 1994-09-09 魚節の製造方法

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JP (1) JPH0870762A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014204702A (ja) * 2013-04-16 2014-10-30 寺尾元志 燻あん蒸による魚節の製造方法及び燻あん蒸庫
JP2018161071A (ja) * 2017-03-24 2018-10-18 日清食品ホールディングス株式会社 節類の製造方法

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JP2014204702A (ja) * 2013-04-16 2014-10-30 寺尾元志 燻あん蒸による魚節の製造方法及び燻あん蒸庫
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