JPH0820972A - 掘削機 - Google Patents

掘削機

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Publication number
JPH0820972A
JPH0820972A JP18178694A JP18178694A JPH0820972A JP H0820972 A JPH0820972 A JP H0820972A JP 18178694 A JP18178694 A JP 18178694A JP 18178694 A JP18178694 A JP 18178694A JP H0820972 A JPH0820972 A JP H0820972A
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JP
Japan
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turntable
swivel base
rotation
hydraulic
vehicle body
Prior art date
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Application number
JP18178694A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiro Kishi
光宏 岸
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Japanic Corp
Original Assignee
Japanic Corp
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Publication date
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  • Component Parts Of Construction Machinery (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 道路や工事現場での土砂の掘削作業に用いら
れ、特に、車体の側面の前方をきわ掘りすることがで
き、きわ掘りの際に掘削機構と操縦席を同期して回動さ
せることができる。 【構成】 車体10と、車体10上に載置された旋回台
14と、旋回台14の前側に連結された回動保持手段2
8と、この回動保持手段28に支持された掘削機構51
と、旋回台14の上面に載置されたターンテーブル17
と、このターンテーブル17の上面に載置された操縦席
18と、車体10に対して旋回台14を回転させる回転
手段と、旋回台14に対して回動ジョイント31を揺動
させる揺動手段と、旋回台14に対してターンテーブル
17を回動させる補正回動手段と、圧力油を供給して作
動させる油圧制御手段とから構成されたこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、道路や工事現場での土
砂の掘削作業に用いられる掘削機に関し、特に、車体の
側面の前方をきわ掘りすることができ、きわ掘りの際に
掘削機構と操縦席を同期して回動させることができる掘
削機に関する。
【0002】
【従来の技術】道路工事や建築工事などの地面を掘り取
る作業には、従来から掘削機(バックホーとも呼ばれ
る)が盛んに用いられている。従来の掘削機の構成は、
移動できる車体の上に旋回台を回転自在に載置し、旋回
台にアームを上下動自在に連結し、アームの先端にブー
ムを上下動自在に連結し、ブームの先端にバケットを連
結したものが多かった。これらのアーム、ブーム、バケ
ットで掘削機構が構成され、この掘削機構は旋回台に対
して左右に揺動できるように連結してある。このような
構成の掘削機では、前記掘削機構を構成するアーム、ブ
ーム、バケットを協同して回動させ、バケットにより土
砂を掘り取ることができるものであった。
【0003】そして、従来の掘削機では、車体の前方中
央に対向する地面を掘削する場合には、掘削機構をその
まま上下動させることにより土砂を掘り取ることができ
る。しかし、このような掘削の動作では車体の幅の中央
であって、車体の前方を向いた直線上の部分を掘削する
ことは容易に出来ても、その掘削の幅はバケットの幅程
度に限定されるものであった。このような掘削の作業で
は、ガス管、水道管の埋設などのような作業には向いて
いるが、車体の幅程度の比較的幅広の溝を掘り取る作業
は出来にくいものであった。従来の掘削機でバケットの
幅よりも広い溝を掘り取るためには、掘削機構を旋回台
に対して少し振り回し、同時に旋回台を車体に対して逆
方向に回転させ、掘削機構全体を車体のいずれか一方に
平行移動させていた。掘削機構全体を平行移動させるこ
とにより、掘削機構のバケットを車体の前方であって一
側に偏った位置に移動させることができ、そのままバケ
ットを車体方向に引き寄せることで掘削の作業を行うこ
とができる(この作業を『きわ掘り』と呼んでいた)。
【0004】このように、掘削機構全体を車体の一側に
平行移動させるのは、掘り取る溝の内側面を平行に掘削
したいからである。すなわち、旋回台のみを回転させて
掘削機構を車体の中心線に対して斜めになるように向
け、その斜めに向いた状態で掘削するとなれば、掘削の
終わった溝の内側面は直線状にはならず、凹凸が残るこ
とになるからである。このように掘削した溝では、バケ
ットの幅よりも幅広の溝ではあるが溝の左右の壁面は直
線的には切削されず、各種の装置の埋設に不便となりば
かりか、必要最小限の幅の溝を掘り取ることができない
からである。
【0005】このため、きわ掘りの作業でその掘削跡を
直線的に残すためには、前述したように掘削機構と旋回
台を逆方向に回動させ、掘削機構を車体の一側に向けて
平行移動させなければならないものであった。この掘削
機構を平行移動しておくならば、ブームとアームを回動
させてバケットを車体側に引き寄せると、バケットの移
動する軌跡は車体の前後の直線と平行となり、溝の内側
面は直線的に掘り取られることになるからである。この
ように掘削機構と旋回台を逆方向に回動させてきわ掘り
の作業を行えば、バケットで掘り取った跡の溝は幅広で
内側面は平行となり、埋設作業や地下工事には都合の良
いものである。
【0006】だが、従来はこの掘削機構を揺動させる操
作と、旋回台を回転させる操作はそれぞれ独立して行わ
なければならず、作業員にとって煩わしいものであっ
た。また、作業員は通常旋回台の上に載置された操縦席
に座って掘削機を操作しなければならないものである
が、従来の掘削機では操縦席は旋回台に固着してあっ
た。このため、掘削機構を車体に対して平行移動する
と、操縦席は旋回台の回転に追従して回転し、旋回台は
車体に対して斜めに偏ることになり、同時に操縦席も車
体の中心軸線(前側と後側を結ぶ前後の軸線であり、車
体の進行方向と同じである。)より斜めに偏ることにな
る。すると、操縦席に座った作業員の視線は車体の中心
軸線に対して斜めとなり、平行移動した掘削機構とは斜
めに向けられることになる。このような状態では、操縦
席に座った作業員が掘削機構のバケットを確認しようと
すれば、作業員の体を捩って斜めに向けなければなら
ず、作業員に無理な姿勢を強いることになっていた。
【0007】このように、バケットの幅より幅広に掘削
するきわ掘りの作業では、作業員にとって煩わしく、疲
労の原因となるものであった。この欠点を解消するた
め、例えば特開昭59年68435号のように、旋回台
と掘削機構を同期させて回動させ、掘削機構を車体に対
して容易に平行移動させる構成も提案されている。この
構成では、旋回台の前側の上面に作業台を回転自在に載
置し、この作業台上に掘削機構を載置したものであり、
旋回台と作業台を同時に逆方向に回転させることができ
るものである。この構成のため、旋回台が回転した角度
を補正するように作業台が逆方向に回転し、掘削機構の
長さ方向は車体の中心軸線に対して常に平行となるよう
に維持することができる特徴がある。しかしながら、こ
の機構であっては、作業台を回転させる機構が旋回台上
に設定してあるため、作業台を旋回台の上面に載置しな
ければならず、掘削機構の下部が地面よりも高い位置に
設定しなけれならない欠点があった。この掘削機構が高
い位置に設定されると、バケットが到達する下方の到達
距離が短くなり、深い溝や穴を掘削することができない
ことになった。
【0008】また、特開昭61年216936号のよう
に、旋回台の上面の一側に掘削機構の基部を回動自在に
載置し、掘削機構の基部と旋回台の間に角度補正用の油
圧シリンダーを介在させ、旋回台の上面の他側に操縦席
を回転自在に載置し、操縦席と旋回台の間に油圧シリン
ダーを介在させた構成が提案されている。この構成で
は、車体に対して旋回台を回転させながら、油圧シリン
ダーにより掘削機構を逆方向に回動させ、同時に油圧シ
リンダーにより操縦席を逆方向に回動させ、旋回台の回
転角度を補正するように掘削機構と操縦席を回動させる
ことができるものである。このため、掘削機構は車体に
対して常に平行移動することができ、きわ掘りの作業の
際に掘削機構のバケットを掘削する位置に設定するのが
容易となり、同時に操縦席は油圧シリンダーによって掘
削機構が振れた方向に回動され、操縦席に座った作業員
の視線は常時掘削機構の前方に向けることができる。
【0009】しかし、この構成であっては、掘削機構は
旋回台の上面に設置してあり、掘削機構の基部は高い位
置にあるため地面からの距離が長くなり、掘削機構の先
端に取り付けたバケットが到達できる深さが浅くなるた
め深い溝や穴を掘り取ることができない欠点があった。
また、掘削機構は旋回台の一側に接近して載置してあ
り、旋回台の中心線に一致させて載置していない。この
ことから、車体の中心線の前方を掘削する通常の作業
(実際の掘削機での作業は、車体の中心前方の位置にあ
る地面を掘削する作業が一番多い)では、一旦旋回台と
掘削機構を回動させてからでなければバケットの位置を
前側に設定することができず、逆に操作が煩わしくなる
ものであった。
【0010】さらに、特開昭62年17234号では、
前記の特開昭61年216936号の構成を改良し、車
体に対して旋回台を回転させる油圧モーター、旋回台に
対して掘削機構を回動させる油圧シリンダー、旋回台に
対して操縦席を回動させる油圧シリンダーをコンピュー
ターで制御し、それぞれを同時にかつ同期させて作動さ
せることにより、操作を簡易した構成が示されている。
この構成では、各機構の制御を容易にすることはできて
も、旋回台の上面に掘削機構が載置されている構成上か
ら前述した欠点は改良されていないものであった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
きわ掘りできる掘削機では、掘削機構の基部が旋回台の
上面に載置されているため地面よりも高い位置にあるた
め、掘削機構のバケットが掘削できる深さが浅くなり、
深い溝や穴を掘削することができなかった。また、きわ
掘りのために旋回台と掘削機構を同期してそれぞれを回
転させる操作が煩わしいものであり、さらに、操縦席も
同時に操作しなければ作業員の視線が掘削機構に向けら
れず、作業の安全の確認ができにくいものとなってい
た。
【0012】
【課題を解決するための手段】このため、本願の発明に
かかる掘削機では、移動可能な車体と、この車体上に水
平方向に回転できるよう載置された旋回台と、この旋回
台の前側の中央で水平方向に揺動できる回動保持手段
と、この回動保持手段によりその下部を支持され、先端
にバケットを連結して上下に屈曲できるアームとブーム
を有する掘削機構と、旋回台の上面であって、その中央
と一方の側面の間に位置して水平方向に回動できるよう
に載置されたターンテーブルと、このターンテーブルの
上面に載置されて作業員が座ることができる操縦席と、
旋回台に設けられて、車体に対して旋回台を回転させる
回転手段と、旋回台と回動ジョイントの間に介在され、
旋回台に対して回動ジョイントを揺動させる揺動手段
と、旋回台上に設けられて、旋回台に対してターンテー
ブルを回動させる補正回動手段と、回転手段と揺動手段
と補正回動手段にそれぞれ圧力油を供給して作動させる
油圧制御手段とから成り、油圧制御手段から供給される
圧力油により、回転手段と揺動手段と補正回動手段を同
時に作動させ、回転手段により旋回台を車体に対して回
転させると同時に、揺動手段により旋回台の回転方向と
は逆方向に回動保持手段を旋回台に対して揺動させるこ
とにより、掘削機構を車体の長さ方向と平行に移動さ
せ、さらに、補正回動手段により旋回台の回転方向とは
逆方向にターンテーブルを回動させ、ターンテーブル上
に載置した操縦席に座った作業者の視線の前方に掘削機
構が常時位置するように制御することを特徴とする。
【0013】本願の発明の掘削機では、望ましくは、前
記回動保持手段は、旋回台の前側の中央で前方に突起し
た支持突起と、側面にコ字形の開口を有した回動ジョイ
ントとから成り、回動ジョイントのコ字形の開口を支持
突起に挿入し、上下方向からピンにより回動ジョイント
を支持突起に軸支させることで回動自在に連結した構成
を特徴とする。
【0014】本願の発明の掘削機では、望ましくは、前
記旋回台は、車体の幅程度の直径を外径とした円形であ
り、その前側は車体の長さ方向とは直角方向の直線で切
断した平面形状をしたことを特徴とする。
【0015】本願の発明の掘削機では、望ましくは、前
記掘削機構は、回動ジョイントの上面にブームの下端を
上下に揺動自在に連結し、回動ジョイントとブームの間
に油圧シリンダーを介在させ、ブームの先端にアームを
上下に揺動自在に連結し、ブームとアームの間に油圧シ
リンダーを介在させ、アームの先端に土砂を掘り取るバ
ケットを連結し、アームとバケットの間に油圧シリンダ
ーを介在させたことを特徴とする。
【0016】本願の発明の掘削機では、望ましくは、前
記ターンテーブルは、旋回台の正面が車体の正面を向い
ている位置の時に、旋回台の中心と車体の一側の間に位
置し、その回転の中心軸は旋回台の回転の中心軸より離
れていて、旋回台の回転の中心軸よりやや45度斜め前
に位置させたことを特徴とする。
【0017】本願の発明の掘削機では、望ましくは、前
記回転手段は、旋回台に設けられ、車体に対して旋回台
を駆動する油圧モーターであることを特徴とする。
【0018】本願の発明の掘削機では、望ましくは、前
記揺動手段は、旋回台に基部が連結され、その先端が回
動保持手段の側面に連結され、長さ方向に伸縮すること
で回動保持手段を左右方向に揺動させる油圧シリンダー
であることを特徴とする。
【0019】本願の発明の掘削機では、望ましくは、前
記補正回動手段は、ターンテーブルと共に回転できる駆
動歯車と、この駆動歯車の歯面に噛み合い、その長さ方
向に進退するラックと、ラックを進退動させる油圧シリ
ンダーとから構成されたことを特徴とする。
【0020】本願の発明の掘削機では、望ましくは、前
記ターンテーブルには、その上面後部に作業者が座る操
縦席を載置し、その上面前部に保護レールを設け、この
保護レールはターンテーブルからパイプを立ち上げて操
縦席の前面でその上縁がターンテーブルの回転の円弧形
となるように形成したことを特徴とする。
【0021】本願の発明の掘削機では、望ましくは、前
記旋回台のターンテーブルを載置した前方の側面には、
旋回台の側面上方に向けて延長して車体の移動を制御す
る制御杆を設け、この制御杆はその上端を操縦席に座っ
た作業者が掴むことができる位置に位置させたことを特
徴とする。
【0022】本願の発明の掘削機では、望ましくは、前
記油圧制御手段は、油圧を発生させる油圧ポンプと、こ
の油圧ポンプから供給された圧力油を切り換える制御弁
と、制御弁からの圧力油を分岐する分流弁とから成り、
分流弁の一方に揺動手段の油圧シリンダーの供給側に接
続し、揺動手段の油圧シリンダーの排出側に補正回動手
段の油圧シリンダーの供給側に接続し、補正回動手段の
油圧シリンダーの排出側を制御弁に接続し、分流弁の他
方に油圧モーターの一方を接続し、油圧モーターの他方
を制御弁に接続したことを特徴とする。
【0023】さらに、本願の発明の掘削機では、移動可
能な車体と、この車体上に水平方向に回転できるよう載
置された旋回台と、この旋回台の前側の中央で水平方向
に揺動できる回動保持手段と、この回動保持手段により
その下部を支持され、先端にバケットを連結して上下に
屈曲できるアームとブームを有する掘削機構と、旋回台
の上面であって、その中央と一方の側面の間に位置して
水平方向に回動できるように載置されたターンテーブル
と、このターンテーブルの上面に載置されて作業員が座
ることができる操縦席と、旋回台と回動ジョイントの間
に介在され、旋回台に対して回動ジョイントを揺動させ
る揺動手段と、旋回台上に設けられて、旋回台に対して
ターンテーブルを回動させる補正回動手段と、揺動手段
と補正回動手段に直列に圧力油を供給して両者を同期し
て作動させる油圧供給手段と、油圧供給手段から供給さ
れる圧力油により、揺動手段と補正回動手段を同時に作
動させ、揺動手段により回動保持手段を旋回台に対して
揺動させることで掘削機構を揺動させ、同時に、補正回
動手段により回動保持手段と同じ方向にターンテーブル
を回動させ、ターンテーブル上に載置した操縦席に座っ
た作業者の視線の前方に掘削機構が常時位置するように
制御できるようにしたことを特徴とする。
【0024】本願の発明の掘削機では、望ましくは、前
記油圧供給手段は、油圧を発生させる油圧ポンプと、こ
の油圧ポンプから供給された圧力油を切り換える制御弁
とから成り、制御弁に揺動手段の油圧シリンダーの供給
側に接続し、揺動手段の油圧シリンダーの排出側に補正
回動手段の油圧シリンダーの供給側に接続し、補正回動
手段の油圧シリンダーの排出側を制御弁に接続したこと
を特徴とする。
【0025】さらに、本願の発明の掘削機では、移動可
能な車体と、この車体上に水平方向に回転できるよう載
置された旋回台と、この旋回台の前側の中央で水平方向
に揺動できる回動保持手段と、この回動保持手段により
その下部を支持され、先端にバケットを連結して上下に
屈曲できるアームとブームを有する掘削機構と、旋回台
の上面であって、その中央と一方の側面の間に位置して
水平方向に回動できるように載置されたターンテーブル
と、このターンテーブルの上面に載置されて作業員が座
ることができる操縦席と、旋回台に設けられて、車体に
対して旋回台を回転させる回転手段と、旋回台と回動ジ
ョイントの間に介在され、旋回台に対して回動ジョイン
トを揺動させる揺動手段と、旋回台上に設けられて、旋
回台に対してターンテーブルを回動させる補正回動手段
と、揺動手段と補正回動手段に直列に圧力油を供給して
両者を同期して作動させる第一の油圧供給手段と、回転
手段に圧力油を供給して作動させる第二の油圧供給手段
とから成り、第一の油圧供給手段から供給される圧力油
により、揺動手段と補正回動手段を同時に作動させ、揺
動手段により回動保持手段を旋回台に対して揺動させる
ことで掘削機構を揺動させ、同時に、補正回動手段によ
り回動保持手段と同じ方向にターンテーブルを回動さ
せ、ターンテーブル上に載置した操縦席に座った作業者
の視線の前方に掘削機構が常時位置するように制御し、
第二の油圧供給手段により回転手段を作動させて車体に
対して旋回台を回転させることができるようにしたこと
を特徴とする。
【0026】本願の発明の掘削機では、望ましくは、前
記第一の油圧供給手段は、油圧を発生させる油圧ポンプ
と、この油圧ポンプから供給された圧力油を切り換える
制御弁とから成り、制御弁の一方に揺動手段の油圧シリ
ンダーの供給側に接続し、揺動手段の油圧シリンダーの
排出側に補正回動手段の油圧シリンダーの供給側に接続
し、補正回動手段の油圧シリンダーの排出側を制御弁の
他方に接続したことを特徴とする。
【0027】
【作用】本発明による掘削機においては掘削機構が旋回
台の前側の中央に連結してあるため、通常の掘削作業で
は掘削機構は車体の中心軸線の延長方向をそのまま掘り
取ることができる。この掘削機構の基部は旋回台の前側
に位置しているため、旋回台の上面に比べて低い位置に
あり、掘削機構の先端に取り付けたバケットは車体の下
方の低い位置まで下げることができる。このため、溝や
穴を掘削する際に同じ形態の掘削機構に比べてより深く
掘り取ることが可能となる。また、車体に対して旋回台
を回転させると、同時に掘削機構と操縦席が逆方向に同
期して回転し、掘削機構を車体に対して平行移動させ、
操縦席に座った作業員の視線を掘削機構と同じ方向に向
けさせることができる。このため、きわ掘り作業のため
の各機構の設定を同時に行わせることができ、作業設定
のための準備作業が極めて容易となる。
【0028】この掘削機構を旋回台に連結する機構とし
て、旋回台の支持突起とコ字形の回動ジョイントより成
り、回動ジョイントで掘削機構の基部を保持している。
このため、掘削機構は旋回台の前側で揺動自在に保持さ
れ、しかも、掘削機構の基部は旋回台の上面より低い位
置で保持できる。
【0029】この旋回台の平面の形状は、円形を基本と
し、その前側の接線を直線状に切断しており、円形の直
径は車体の幅程度に設定してある。このため、旋回台が
車体上で回転しても、旋回台は周囲の建造物などに接触
することなく、安全に回転して作業をすることができ
る。
【0030】この掘削機構は、ブームとアームとバケッ
トから成り、各機構の間には油圧シリンダーを介在させ
てあるため、各機構は上下に自由に回動することがで
き、車体の前側にある土砂を確実に掘り取ることができ
る。
【0031】この旋回台の上面に載置してあるターンテ
ーブルは、車体の中心から一側に偏って位置しており、
しかも、旋回台の回転の中心からやや45度の角度だけ
斜め前に位置させている。このため、ターンテーブル上
の操縦席からは前方が見易くなり、作業の効率が向上す
る。
【0032】車体に対して旋回台を回転させるための回
転手段は、旋回台に設けられた油圧モーターによって行
われるので、その回転が滑らかであり、旋回台を水平方
向に360度回転させることができ、掘削機構をどの方
向にも向けることができて作業の応用性が向上する。
【0033】回動保持手段を左右に揺動させる揺動手段
は旋回台と回動保持手段との間に介在させた油圧シリン
ダーから成り、油圧シリンダーの伸縮により回動保持手
段は旋回台に対して左右方向に揺動することができる。
【0034】補正回動手段は駆動歯車とラックから成
り、ラックは油圧シリンダーによって進退させ、このラ
ックの進退運動で噛み合った駆動歯車を正逆に回転させ
ることができる。この駆動歯車の上に設けたターンテー
ブルは、この回転に従って回転し、掘削機構の揺動に追
従することができる。
【0035】ターンテーブルの上面後部には操縦席を設
けてあり、ターンテーブルの上面前部には円弧状に配置
した保護レールが設けてある。この保護レールによっ
て、ターンテーブルが回転する際に操縦席の前部を覆う
ことができ、操縦席に座った作業員の下部に他の機器が
衝突するのを防止することができる。
【0036】旋回台の前側面よりターンテーブルに向け
て車両の移動操縦の際に使用する制御杆が延長させてあ
るため、車両の移動の操縦する際には操縦席の前に制御
杆が位置していて操作が容易となる。また、制御杆は旋
回台に設けてあり、回転するターンテーブルには設けな
くとも操作することができ、制御回路のための機構を旋
回台側で組み立てることができるので、機構が簡易にな
る。
【0037】油圧制御手段では、油圧ポンプからの油圧
を分流弁により油圧シリンダーと油圧モーターに分岐
し、それぞれに同期して圧力油を供給して動作させるこ
とができる。このため、旋回台と掘削機構の回動が同期
し、掘削機構は車体に対して平行に移動させることがで
き、掘削機構のきわ掘りの設定を確実に行うことができ
る。また、揺動手段の油圧シリンダーから排出された圧
力油で補正回動手段の油圧シリンダーを作動させるた
め、両油圧シリンダーの動作は同時に同期するため、揺
動している掘削機構の回動方向にターンテーブルが正確
に追従して回動することができる。
【0038】また、この掘削機では旋回台の前側に回動
ジョイントを連結し、回動ジョイントに掘削機構を載置
しており、旋回台上にはターンテーブルを回転自在に設
けてある。この掘削機構を揺動させる揺動手段と、ター
ンテーブルを回転させる補正回動手段はそれぞれ油圧シ
リンダーであり、両油圧シリンダーは直列に接続してあ
る。このため、掘削機構を旋回台に対してチルトさせる
と、ターンテーブルは同時に同じ方向に揺動し、操縦席
に座っている作業員の視線を常に掘削機構の方向に向け
ることができ、安全確認が容易に行うことができる。
【0039】さらに、この掘削機では旋回台を回転させ
る回転手段と、掘削機構を揺動させる揺動手段と、ター
ンテーブルを回転させる補正回動手段とを備え、揺動手
段と補正回動手段を同時に駆動させる第一の油圧供給手
段と、回転手段を駆動させるための第二の油圧供給手段
を独立して設けてある。このため、掘削機の操作におい
て、掘削機構とターンテーブルだけを単独で回動させた
り、旋回台だけを単独で回動させる動作が可能であり、
複雑な制御が可能となる。
【0040】この第一の油圧供給手段では、揺動手段と
補正回動手段とを直列に油圧回路で結び、両者を同時に
駆動させせることができる。
【0041】
【実施例】以下、本発明の一実施例である掘削機5を図
面により説明する。この内で、図1は掘削機5全体の外
観を示す斜視図、図2は掘削機5を上方から見た平面
図、図3は掘削機5の側面図、図4は掘削機5の車体前
方から見た正面図である。この図1、図2、図3、図4
においては、旋回台14の正面は車体10の正面と一致
しており、バケット50を含む掘削機構51は車体10
の前方に向けられている。すなわち、これらの図におい
ては、旋回台14、掘削機構51はきわ掘りのために車
体10のいずれかの側面に偏位しておらず、通常の掘削
位置に設定してある。なお、図2においては、他の図で
示されたブーム37、アーム42等の一部を省略してあ
り、さらに、運転席18の上部を覆っている保護屋根2
7を省略してある。
【0042】まず、この掘削機5は自走することができ
るものであり、中央から左右に広がった車体10のそれ
ぞれ両側の前後には前輪11と後輪12が軸支してあ
る。車体10の左右のそれぞれにおける前輪11と後輪
12の間には無端状となったクローラー13が巻き廻し
てあり、車体10の左右には一対のクローラー13が平
行となるように配置してあることになる。この一対のク
ローラー13を同時に正回転又は逆回転、或いは左右を
逆に回転させることにより、車体10を前後進させた
り、方向転換をすることができ、この構成は従来から知
られたものである。そして、この車体10の中央(すな
わち、左右にあるクローラー13の間)には上方に突起
した回転支持台28が設けてあり、この車体10の回転
支持台28の上部には旋回台14が車体10に対して水
平方向に360度回転自在に載置してある。この旋回台
14は車体10に対して旋回でき、後述する掘削機構5
1を目的とする位置に向けることができるものであり、
旋回台14の上面にはエンジン、油圧発生機構等の駆動
機構や制御機構を収納してある(これらの機構は図示し
ていない)。
【0043】この旋回台14はその平面形状は図2によ
り示され、側面形状は図3により示されている。まず、
旋回台14の平面の形状はやや円形となっており、その
前面(図1において左下側、図2において下側)は車体
10の長さ方向と直角となった直線で切断された形状を
有している。このため、円形の一部を直線で切断した形
状となっており、旋回台14の円形となった外径は左右
にあるクローラー13の側面より内側となるように設定
してある。この形状のため、旋回台14が車体10上で
旋回しても、旋回台14の側面はクローラー13の外側
より突出せず、旋回台14の旋回によって建物や人員に
接触しない大きさに設定してある。そして、旋回台14
は図3で示すように、掘削機構51や駆動機構の重量を
支えるために充分な耐応力を持たせるために厚みがあ
り、この旋回台14の平坦となった上面にはお碗を伏せ
たようなカバー15が被せてある。このカバー15は薄
肉の鉄板を板金加工することによって立体形に成型した
ものであり、内部は空洞となっていて、このカバー15
の内部にはエンジン、油圧発生機構などが収納してあ
る。そして、このカバー15の外周は前記旋回台14の
周面の形状に一致させてあるが、旋回台14の前側の片
側(図1において手前側、図2において下側の右側、図
4において右側)は旋回台14の中心部に向けてやや
『く』の字形となるように後退した境界側面16が形成
してある。この境界側面16は、カバー15の上面であ
る屋根部分より垂直に垂れ下がるように一体となって形
成してあり、この境界側面16により旋回台14の前面
片側(図2において左側)の上面は外部に露出してい
る。
【0044】このように、カバー15の境界側面16に
よって区分けされ、その上面を露出したやや扇型の旋回
台14の平面(図2において下方の左側)にはターンテ
ーブル17が水平方向に回転自在に搭載してある。前述
した旋回台14は車体10に対して回転することがで
き、その回転の中心Xは左右のクローラー13の中間に
位置している。これに対し、ターンテーブル17の回転
の中心Yは旋回台14の回転の中心Xよりも外方に離れ
た位置にあり、しかも、図2でその位置を示すように、
旋回台14の回転の中心Xより斜め前側に偏位させてあ
る。そして、ターンテーブル17の回転の中心Yは左右
にあるクローラー13の幅の1/4程度の長さだけ旋回
台14の回転の中心Xから離してある。
【0045】次に、このターンテーブル17の上面後部
(図2において上側)には運転者が座ることのできる運
転席18が固定してあり、この運転席18の左右には細
長い箱状をした制御箱19、20が上方に延長して固定
してある。この制御箱19の上端には油圧機構を制御す
るためのジョイスティック21が上方に突出してあり、
制御箱20の上端にも油圧機構を制御するためのジョイ
スティック22が上方に突出してある。このジョイステ
ィック21、22は後述するように、掘削機構51の全
体を制御すると共に、掘削機構51を旋回台14に対し
て左または右の何れかに向けてチルト制御を行わせるも
のである。
【0046】また、ターンテーブル17の前側(図2に
おいて下側、図3において左側)には、運転席18に搭
乗した運転者が運転席18より落下するのを防止すると
共に、ターンテーブル17と共に運転席18が回転した
時に運転者が他の機構と接触して事故を起こすのを防止
するため保護レール23が固定してある。この保護レー
ル23は鉄パイプを曲げて形成し、その下端をターンテ
ーブル17の前側に固着することで起立させたものであ
り、保護レール23の上部はターンテーブル17の回転
軌跡に沿って半円弧形に形成してある。つまり、保護レ
ール23は3つの脚部で支えられ、その上部は半円弧形
で水平な部分を有しており、ターンテーブル17が回転
しても保護レール23は周囲の機構と衝突しないような
形状に設定してある。そして、運転席18の背面の位置
には、ターンテーブル17より垂直上方に向けてマスト
26が起立してあり、このマスト26の上端には運転席
18を覆うように保護屋根27が水平に取り付けてあ
る。
【0047】次に、旋回台14の前面(図2において下
側、図3において左側)にある直線部分の中央には支持
突起30が前方に向けて突出してあり、この支持突起3
0は円形の一部を直線で切断した形状の旋回台14の直
線状部分の中央で三角形に突起した形状となっている。
同時に、旋回台14の直線状に形成された前面であっ
て、ターンテーブル17側の側面(図1においては右
側)には、旋回台14の内外を連通する四角い窓穴24
が開口してある。この窓穴24からは、旋回台14の内
部から延長して一対の制御杆25が突出させてある。こ
の制御杆25は窓穴24を通過した後に、円弧を描くよ
うにして上方にまで延長し、その先端には握りが形成し
てあり、この制御杆25の握り部分は運転席18の正面
に位置するように設定してあり、保護レール23とは接
触しないように配置してある。運転席18に搭乗した運
転者が制御杆25を操作することにより旋回台14の内
部に設けた油圧の切換え弁を制御することができ、この
制御杆25で左右にあるクローラー13を制御し、掘削
機5全体を移動させる操縦機能を持っている。そして、
旋回台14の直線状に形成された前面であって、窓穴2
4とは反対の位置(図4で左側)にも旋回台14の内外
を連通する作動穴29が開口してある。
【0048】次に、旋回台14の直線部分で前面に突出
するよう形成された支持突起30には、鋳物等で一体形
成された回動ジョイント31が嵌め込んであり、支持突
起30と回動ジョイント31は垂直方向のピン32(図
2を参照)によって連結され、回動ジョイント31は水
平方向に揺動できるように軸支されている。この回動ジ
ョイント31の一側面(図2において左側、図4におい
て左側)には水平方向に作動杆33が連設してあり、こ
の作動杆33の先端には油圧シリンダー34のシリンダ
ーロッド91が連結してある。この油圧シリンダー34
の基部は旋回台14の内部にピン連結されており、油圧
シリンダー34は前記作動穴29より旋回台14の前方
に延長している。このため、油圧シリンダー34の前半
分が作動穴29から外部に露出しており、油圧シリンダ
ー34、シリンダーロッド91、作動杆33によりリン
ク機構が形成されていて、この油圧シリンダー34が伸
縮することによって、作動杆33はピン32を中心軸と
して回動ジョイント31を水平方向に揺動させる。
【0049】そして、この回動ジョイント31の上部に
はやや『く』の字形に曲げられたブーム37の下部が挿
通してあり、ブーム37の下部と回動ジョイント31は
ピン38によって連結してあり、ブーム37は上下に揺
動自在に軸支してある。また、回動ジョイント31の前
側の下部には油圧シリンダー39の基部がピン40によ
って回動自在に連結してあり、油圧シリンダー39のシ
リンダーロッドの先端はブーム37の中間よりやや上部
とにピン41によって連結してあり、油圧シリンダー3
9が伸縮するとブーム37は上下に揺動させられる。ま
た、ブーム37の先端には細長いアーム42の後部がピ
ン43によって上下に揺動自在に連結してあり、アーム
42の後端とブーム37の背中の中央との間には油圧シ
リンダー44が介在させてある。さらに、アーム42の
先端にはバケット50が揺動自在に連結してあり、アー
ム42の先端にはリンク48が連結してあり、バケット
50の背面にはリンク49が連結してある。そして、ア
ーム42の上面後部には油圧シリンダー45の基部がピ
ン46により連結してあり、油圧シリンダー45のシリ
ンダーロッドの先端とリンク48、49の先端とはピン
47により連結してある。このような構成により、ブー
ム37、アーム42、バケット50を主要部材とし、油
圧シリンダー39、44、45を駆動源とする掘削機構
51が形成されている。この掘削機構51の機構は従来
から知られた構成である。
【0050】次に、図5は運転席18の旋回運動を行わ
せる機構を分解して示すもので、この運転席18は掘削
機構51のきわ掘り運動やチルト運動と同期して連動す
ることができる。まず、境界側面16によってカバー1
5の前側に露出されている旋回台14の上面(図2にお
ける右下側のやや扇形の部分)には、中央に貫通口を形
成したリング状の軸支筒55をその軸線が垂直となるよ
うに突起させてあり、この軸支筒55の軸線は前記の回
転の中心Yに一致させてある。この軸支筒55は軸受け
の作用と共に、前記制御箱19、20と旋回台14の間
で制御用の油圧配管を導通させるための作用を持ってお
り、軸支筒55の中央で上下に設けた開口に油圧ホー
ス、制御電線が導通してある。この軸支筒55には駆動
歯車56の中心に開口した回転軸57を挿通し、駆動歯
車56は軸支筒55を中心として自由に回転できるよう
に保持されており、この円盤形をした駆動歯車56の周
囲には歯面を形成してある。そして、駆動歯車56の周
囲の二箇所(回転軸57を中心にしてそれぞれ反対の位
置)には上下に開口58が貫通形成してあり、各開口5
8には駆動歯車56の下面からボルト59を挿入し、各
ボルト59の上端はターンテーブル17の下面に形成し
たネジ穴60にねじ込んである。この構成により、ター
ンテーブル17は駆動歯車56の上面に密着して固定さ
れ、ターンテーブル17と駆動歯車56は軸支筒55を
その回転の中心として同時に回転できるようになってい
る。
【0051】このターンテーブル17と駆動歯車56を
回転させる機構に付いて説明すると、駆動歯車56は油
圧シリンダーの往復動により正逆方向に回動されるもの
である。前記旋回台14の上面であって軸支筒55と支
持突起30の間には、軸支筒55から駆動歯車56の半
径以上の間隔を離してシリンダー箱61が固定してあ
る。このシリンダー箱61は断面正方形をした細長い形
状のものであり、シリンダー箱61の軸線方向は旋回台
14の正面方向とは約45度の角度に斜めに配置してあ
り(図6を参照)、シリンダー箱61の前後に設けたL
字形のチャンネル62を旋回台14の上面に固着するこ
とによりシリンダー箱61は旋回台14に固定してあ
る。なお、図6で示すように、シリンダー箱61はその
後半分を境界側面16よりカバー15の内部に収納して
あり、シリンダー箱61の前半分はカバー15より露出
させてある。
【0052】このシリンダー箱61はその内部に油圧シ
リンダー(図6において油圧シリンダー105に対応す
る)を内蔵しており、その先端(図5において手前側)
にはその長さ方向に伸縮するシリンダーロッド63を突
出させてある。このシリンダー箱61より伸縮させられ
るシリンダーロッド63の先端には、『コ』の字形に形
成した連結体64が連結してあり、連結体64の側面に
はラック65の先端が固着してある。このラック65
は、その長さ方向をシリンダーロッド63の長さ方向と
平行となるように配置してあり、軸支筒55の側のその
側面には歯面が形成してある。この構成により、シリン
ダーロッド63がシリンダー箱61より伸縮することに
より、ラック65は連結体64により同時にその長さ方
向に移動させられる。そして、ラック65の側面に形成
した歯面は、軸支筒55に軸支させた状態の駆動歯車5
6の周面に形成してある歯面に噛み合わせてあり、ラッ
ク65が図6中でC方向に移動すると、駆動歯車56は
図6中でD方向に正逆に回動させられる。なお、旋回台
14の前側の中央に突出させた支持突起30は上下に厚
い肉厚を持たせて強固なものであり、山型に突出した支
持突起30の中央には上下にピン穴66が貫通開口して
ある。
【0053】また、図7は前記ラック65をその長さに
沿って水平に移動できるように保持する機構と駆動歯車
56との関係を示したものである。前述の旋回台14の
上面であって、ラック65が移動する直線に対応した位
置の三箇所には、間隔を置いて逆T字形となった軸支金
具70が固定してある。この軸支金具70は断面が逆T
字形となっており、その中央は上方に向かって垂直に立
ち上げられた片を形成してあり、この垂直片の側面には
水平支軸71が水平に固着してある。そして、各軸支金
具70の各水平支軸71の一端には金属製の下側コロ7
2が回転自在に軸支してあり、各下側コロ72の上端は
同じ高さに設定してあり、これらの下側コロ72にラッ
ク65の下面を接触させてある。このように、ラック6
5の下面を各下側コロ72の上端に接触させてあるの
で、ラック65は下側コロ72の転動により摩擦が少な
く円滑に水平に移動することができるように保持されて
いる。
【0054】そして、前記旋回台14の上面であって、
シリンダーロッド63とラック65の間の位置して(図
6では図示されていないが、シリンダーロッド63とラ
ック65の平行になった空間である)、やや正方形の板
金で形成した軸支金具73が二箇所に固着してあり、そ
れぞれの軸支金具73の上面には垂直支軸74が垂直に
突起させてある。各垂直支軸74の位置は前記軸支筒5
5の軸中心から同一の距離にあり、軸支筒55と両垂直
支軸74の軸中心を結ぶ三角形は二等辺三角形を描くよ
うに配置してある。そして、各垂直支軸74には金属製
の側面コロ75を軸支してあり、各側面コロ75は水平
に回転できるように保持されている。これらの側面コロ
75の一側はラック65の背面(歯面のある側とは反対
の平坦な面)に接触させてあり、ラック65と駆動歯車
56の噛み合い運動の際に発生する背面方向への応力を
この側面コロ75で規制していて、ラック65と駆動歯
車56の噛み合いが外れることを防止している。そし
て、各側面コロ75は駆動歯車56の回転中心である軸
支筒55の軸中心から同一の距離、同一の角度に位置し
ているため、2つの側面コロ75は軸支筒55の軸中心
と二等辺三角形を結ぶ位置でラック65の背面と接触し
ている。このため、ラック65はその進退の運動を妨げ
られることなく、その背面から直線の軌跡を外れないよ
うに規制されている。
【0055】次に、図8は前記支持突起30(旋回台1
4の前側の直線部分の中央に突起している)に連結して
ある回動ジョイント31の詳しい形状、及び掘削機構5
1との結合関係を示すものである。
【0056】この回動ジョイント31は、例えば鋳鉄等
によって一体となるように形成してあり、掘削運動を行
う掘削機構51全体を支えるため充分な強度を持つよう
に極めて強固に設計してある。この回動ジョイント31
は側面から見て(図8中で右側の下から見る)やや
『コ』の字形となった空間があり、正面から見て(図8
中で左側の下から見る)上方に向けてやや『コ』の字形
となった空間がある。この回動ジョイント31の中央の
上部には平坦な上保持片81があり、上保持片81の下
方には平坦な下保持片82があり、上保持片81と下保
持片82の前側(髄8で左側)は垂直部83によって連
結されている。この上保持片81の下面と下保持片82
の上面との間隔は支持突起30の厚さ程度の距離に設定
してあり、両者は並行となるように水平に配置してあ
る。このため、上保持片81、下保持片82、垂直部8
3によって側面から見て(図8中で右側の下から見る)
やや『コ』の字形をした連結機構が形成されている。そ
して、上保持片81と下保持片82の中央にはそれぞれ
上下方向にピン穴79、80が貫通して開口してある。
この連結機構により、支持突起30を上保持片81と下
保持片82の間の空間に挿入し、ピン穴66、79、8
0を位置合わせた後に、上方よりピン32をピン穴7
9、66、80の順に挿入することにより回動ジョイン
ト31は支持突起30に対して水平方向に揺動自在に連
結される。
【0057】また、前記上保持片81の両側には、やや
三角形状をした一対の軸支片84が平行となるように上
方に向けて固着してあり、両軸支片84の中央にはそれ
ぞれ水平方向にピン穴85が貫通して開口してある。こ
れら一対の軸支片84の内側の間隔は、前述のブーム3
7の下部の幅とほぼ一致した長さに設定してある。この
両軸支片84の対向する内側の空間内にブーム37の下
端を挿入し、ブーム37の下端に貫通開口した回動穴8
6をピン穴85の位置と合わせ、一方の軸支片84の側
面よりピン38をピン穴85、回動穴86、ピン穴85
の順で挿入することで、ブーム37はピン38をその揺
動の中心として連結される。
【0058】次に、前述した垂直部83の前面(図8に
おいて左側の側面)には、やや三角形状をした一対のシ
リンダー受片87が前方に向けて固着してあり、各シリ
ンダー受片87の中央にはピン穴88が貫通して開口し
てある。これら一対のシリンダー受片87の内側の間隔
は前記油圧シリンダー39の下部にあるリング状をした
ジョイント部の幅とほぼ一致した長さに設定してある。
この油圧シリンダー39の下部にはジョイント部が連接
してあり、このジョイント部には油圧シリンダー39の
長さ方向と直角の方向にピン穴89が貫通開口してあ
る。そして、油圧シリンダー39のジョイント部を一対
のシリンダー受片87の対向する空間に挿入し、ピン穴
88と89の軸線を一致させた後、一方のシリンダー受
片87の側面よりピン40をピン穴88、89、88の
順で挿通することにより、油圧シリンダー39とシリン
ダー受片87はピン連結される。
【0059】そして、回動ジョイント31の一方の側面
(図8における垂直部83の左側の面)には、細長い棒
状をした一対の作動杆33が上下に間隔をおいて突出し
てあり、両作動杆33の先端には上下にシリンダー受け
穴90を開口してある。これら一対の作動杆33の内側
の間隔は、前記シリンダーロッド91の先端に形成した
連結リンクの厚みとほぼ同じ長さに設定してあり、この
連結リンクにはシリンダーロッド91の長さ方向とは直
角にピン穴92を貫通開口してある。このシリンダーロ
ッド91の連結リンクを一対の作動杆33の上下の空間
に挿入し、シリンダー受穴90とピン穴92の軸線を一
致させた後、シリンダー受穴90、ピン穴92、シリン
ダー受片90の順にピン93を挿入することで、シリン
ダーロッド91はピン93を回動の中心として連結され
る。
【0060】このように、作動杆33、上保持片81、
下保持片82、垂直部83、軸支片84、シリンダー受
片87により、一体形となった回動ジョイント31が形
成されている。
【0061】次に、図9は本実施例の掘削機5におい
て、掘削機構51できわ掘りの作業を行わせると共に、
チルトの動作を行うための油圧回路の構成を示したもの
である。この図9の油圧回路では、ターンテーブル17
と回動ジョイント31を作動させるための回路のみを示
し、掘削機5の他の機構を作動させるための回路は省略
してある。
【0062】前述の旋回台14の上部であってカバー1
5によって覆われた部分には、エンジン98、油圧ポン
プ97、圧力油を蓄える油タンク96などが収納されて
いる。エンジン98によって駆動される油圧ポンプ97
は、油タンク96からの圧力油を吸引して高圧で吐出で
きるもので、油圧ポンプ97の吸引側は油タンク96に
連通してあり、油圧ポンプ97の吐出側は制御弁99、
100にそれぞれ接続してある。これらの制御弁99、
100は電磁的に作動されるもので、『中立』、『正方
向』、『逆方向』の三段階のいずれかの状態に回路を切
り換えることができ、両制御弁99、100の排出側は
油タンク96に連通して戻してある。この制御弁99の
一方には二方向のいずれかに切り換えることができる切
換弁101が接続してあり、切換弁101の一方には分
流弁102の中立点が接続してある。この分流弁102
は、流入した圧力油を同じ圧力で左右に振り分けて流出
させることができ、分流弁102の一方の流出側には切
換弁103が接続してある。この切換弁103は二方向
のいずれかに切り分けることがでるものであり、その共
通側には油圧シリンダー34の圧力室側を接続してあ
る。前述の切換弁101と103は同じ機能を有するも
のであり、両者は分流弁102を中心として対称となる
ように配置してあり、切換弁101と103のそれぞれ
の切換え側はバイパス路108で直列に接続してある。
【0063】また、前記油圧シリンダー34の排出室側
は油圧シリンダー105(シリンダー箱61内に収納し
てあり、実質的にこの油圧シリンダー105によってシ
リンダーロッド63が伸縮させられる)の圧力室側に接
続してあり、油圧シリンダー105の排出室側は制御弁
99に接続してある。このようにして、制御弁99、切
換弁101、103、分流弁102、油圧シリンダー3
4、105の一連の油路により、圧力油が循環して油圧
シリンダー34、105が同期する一方の油路が形成さ
れている。
【0064】次に、この油圧シリンダー34、105の
同期のための油路とは別に、単独で、或いは回動ジョイ
ント31と同期して旋回台14を回動させるための他方
の油路を説明する。
【0065】前述の制御弁100には、旋回台14を車
体10に対して水平方向に旋回させるための油圧モータ
ー107の両側が接続してある。この油圧モーター10
7は、図1〜図4では図示していないが、旋回台14内
に収納されていて、車体10に固定した内歯歯車と噛み
合った小歯車を駆動することで、車体10に対して旋回
台14を相対的に回転させることができるものである。
そして、この油圧モーター107の両端には『導通』と
『閉鎖』の二通りの動作を行う開閉弁106が並列に接
続してあり、開閉弁106の一方には前述の分流弁10
2の他方の流出側が接続してあり、開閉弁106の他方
には制御弁99が接続してある。
【0066】また、図10は、図9で説明した油圧回路
に設けた各弁を電気的に制御する電気回路を示すもので
あり、この回路は制御箱19、20及び制御杆25など
からの信号を判断し、それぞれの状態において制御弁9
9、100、切換弁101、103、開閉弁106を電
気的に制御して、掘削機5の全体を制御させることがで
きる。
【0067】先ず、前述の運転席18に接近して運転者
の手の届く位置(例えば、図1中において制御箱19か
20の近く)には、脇寄せスイッチ111とチルト設定
スイッチ112が設けてある。この脇寄せスイッチ11
1は、掘削機構51全体を旋回台14に対して左又は右
に揺動させると同時に、旋回台14を車体10に対して
旋回させることができるもので、掘削機構51の揺動と
旋回台14の旋回の2つの動作を同期させることができ
る。また、チルト設定スイッチ112は、掘削機構51
と旋回台14の同期の動作の開始を設定するためのもの
である。この脇寄せスイッチ111、チルト設定スイッ
チ112の出力は中央制御回路110に入力してあり、
この他に旋回台14のみを旋回させるための旋回スイッ
チ113やその他のスイッチ114、115等の各種の
信号も中央制御回路110に入力してある。
【0068】この中央制御回路110は、CPU(中央
演算素子)やプログラムを記憶したROM(読出専用メ
モリー)などから成り、掘削機5の状況を自己判断して
掘削機5全体を制御するものであり、条件判断のための
各種の信号が入力している。そして、中央制御回路11
0の出力側には制御弁100の左右にある電磁コイル1
00A、100Bが接続してあり、同様に制御弁99の
左右にある電磁コイル99A、99Bにも接続してあ
る。また、同期の動作を開始する際に発生する中央制御
回路110からの出力信号は、それぞれ切換弁101の
電磁コイル101A、切換弁103の電磁コイル103
A、開閉弁106の電磁コイル106Aにそれぞれ接続
してある。
【0069】次に、本実施例の作用を説明する。
【0070】「掘削機5の走行の操作」
【0071】この掘削機5は、それ自体で走行でき、作
業する場所から次の作業場所まで移動することができ、
掘削の作業をしながら作業位置を変更することができ
る。この走行の動作の場合には、運転席18に運転者が
座り、運転席18の前側に突出した制御杆25を前側も
しくは後側に倒すことで、左右のクローラー13をそれ
ぞれ駆動させ、クローラー13の回転に従って掘削機5
は前進或いは後退する。そして、この一対の制御杆25
の制御において、一方の制御杆25のみを前側もしくは
後側に倒し、他方の制御杆25を中立にすると、一方の
クローラー13のみが駆動され、掘削機5の移動方向の
転換をすることができる。さらに、一対の制御杆25を
それぞれ逆方向に倒すことにより、左右のクローラー1
3を逆方向に回転させ、掘削機5をその場で旋回させる
こともできる。
【0072】このようなクローラー13による掘削機5
の操縦の方法は従来から良く知られている。このような
掘削機5の移動の操作においては、図1〜4で示すよう
に、旋回台14の正面は掘削機5の移動方向と一致して
おり、運転席18も車体10の前方を向いている。この
ため、運転席18に座った運転者の視線は、図1で示す
ように常に車体10の前方を向いており、掘削機5が走
行する方向を真っ直ぐ見ることができる。
【0073】なお、前述の制御杆25は旋回台14の前
側側面より上方に向けて延長しているが、運転席18が
車体10の前方を向いている位置では、制御杆25は運
転席18の前側に位置しており、運転者は容易に制御杆
25の上端にある握りを保持することができる。また、
制御杆25は保護レール23と接触しないように円弧形
に曲げられて上方に延長し、制御杆25の上端の握りは
保護レール23の上縁を乗り越えるように位置してい
る。このため、制御杆25と保護レール23は接触せ
ず、制御杆25の操作を妨げることが無い。また、この
車体10の走行の操縦の際には、運転席18の左右にあ
るジョイスティック21、22の操作はしない。ジョイ
スティック21、22は掘削機構51の操作についての
み行うものであり、掘削機5の走行の制御には用いるこ
とがないからである。
【0074】「旋回台14のみの旋回の操作」
【0075】このようにして、掘削機5を所定の場所に
移動させたならば、制御杆25を中立の状態に復帰させ
ることで掘削機5はその位置で停車する。その停車した
位置で、車体10に対して旋回台14のみを旋回させる
には、チルト設定スイッチ112をオンの状態に設定す
る。すると、中央制御回路110は電磁コイル101
A、103A、106Aにそれぞれ制御信号を伝え、切
換弁101、103、開閉弁106を切り換える。この
ため、切換弁101を介して制御弁99とバイパス路1
08が連通し、切換弁103を介してバイパス路108
と油圧シリンダー34の圧力室側が連通する。また、開
閉弁106が閉鎖することから、制御弁99と油圧モー
ター107とは連通していない。
【0076】このように油圧回路の設定を切換えたな
ら、旋回スイッチ113を右又は左の方向のいずれか一
方に操作すると、この旋回スイッチ113からの信号は
中央制御回路110に伝えられ、中央制御回路110は
制御弁100にある電磁コイル100Aか100Bのい
ずれか一方に制御信号を伝える。すると、制御弁100
は『中立』の位置から、『正側』又は『逆側』の位置に
切り換わり、油圧ポンプ97から吐出された圧力油は制
御弁100を通過して油圧モーター107に供給され
る。圧力油を供給された油圧モーター107は制御弁1
00の切り換えられた位置によって正方向あるいは逆方
向に回転し、油圧モーター107の回転出力によって旋
回台14は車体10に対して水平方向に右又は左の方向
に旋回する。この旋回台14の旋回運動において、運転
席18及び掘削機構51は図1、図2で示すように旋回
台14の正面を向いたままの状態で旋回台14と共に水
平方向に回転する。この旋回台14の旋回運動により、
掘削機構51を車体10の前側から後側に向けることが
でき、車体10の前側でバケット50により掘り取った
土砂を車体10の後部に待機しているトラックの荷台に
移し変えることができる。また、旋回台14を車体10
の横方向(正面から90度旋回した位置)に旋回させ、
掘削機構51を車体10の側面に突出させ、側面での掘
削作業を行うこともできる。
【0077】「掘削機構51のみを左右に揺動させる動
作」
【0078】また、図12に示すように、旋回台14の
前方を車体10の前方に向けて停止させ(すなわち、支
持突起30を両側のクローラー13の中間に位置させ、
旋回台14の直線部分を前側に向けている状態)、掘削
機構51のみを左右方向に回動させる動作を行う。この
ような回動の動作を行うには、チルト設定スイッチ11
2をオンさせて、中央制御回路110に『チルトさせる
設定』の信号を送る。すると、中央制御回路110は電
磁コイル101A、103A、106Aにそれぞれ制御
信号を伝え、切換弁101、103、開閉弁106を切
り換える。このため、切換弁101を介して制御弁99
とバイパス路108が連通し、切換弁103を介してバ
イパス路108と油圧シリンダー34の圧力室が連通す
る。また、開閉弁106が閉鎖することから、制御弁9
9と油圧モーター107とは連通しなくなる。
【0079】このような油圧回路の設定において、旋回
スイッチ113を『右』側に投入すると、この旋回スイ
ッチ113からの信号は中央制御回路110に伝えら
れ、中央制御回路110は制御弁99の電磁コイル99
Aに制御信号を伝える。すると、制御弁99は『中立』
の位置から、『正側』の位置に切り換わり、油圧ポンプ
97から吐出された圧力油は制御弁99を通過した後、
切換弁101、バイパス路108、切換弁103を介し
て油圧シリンダー34の圧力室に流入する。この流入し
た圧力油は油圧シリンダー34の圧力室で膨張し、シリ
ンダーロッド91を押し出すことになり、このシリンダ
ーロッド91の押し出し力は作動杆33に伝えられる。
この作動杆33が押し出されると、作動杆33と一体の
回動ジョイント31はピン32を回転の中心として図1
1中で反時計方向に回動する。このため、回動ジョイン
ト31は、図11中で旋回台14に対しM方向に扇状に
回動することになる。そして、回動ジョイント31の回
動により、連結してある掘削機構51の全体も図11中
でM方向に回動する。
【0080】こうして、図11でブーム37ーAの位置
にあったブーム37は揺動して、ブーム37ーBの位置
に回動し、掘削機5の前方の左側を斜めに掘削すること
ができる。
【0081】そして、シリンダーロッド91が油圧シリ
ンダー34より押し出されると、この油圧シリンダー3
4の排出室にある圧力油は吐出し、直結してある油圧シ
リンダー105の圧力室に流入する。すると、油圧シリ
ンダー105の圧力室で圧力油が膨張してシリンダーロ
ッド63を油圧シリンダー105(シリンダー箱61)
の内部から押し出すように作用する。このシリンダーロ
ッド63の押し出しの運動により、シリンダーロッド6
3の先端に固着した連結体64が押し出され、同時に連
結体64に固着してあるラック65はシリンダーロッド
63と平行な方向である図6中でR方向に移動する。こ
のラック65の直進的な移動において、ラック65の下
面には下側コロ72が接触して転動するため、ラック6
5の荷重を下側から支えていて、円滑にかつ水平にラッ
ク65が移動することを保持している。また、ラック6
5の駆動歯車56とは反対側の背面には側面コロ75を
接触させてあり、ラック65はこれらの側面コロ75を
転動しながら案内されるため、ラック65の移動におい
て水平方向に直進するように規制されている。
【0082】このラック65の側面に形成した歯面には
駆動歯車56の外周に形成してある歯面が噛み合わせて
あるので、ラック65が直進的に移動すると駆動歯車5
6を回転させることになる。この駆動歯車56の回転に
おいては、軸支筒55に挿入した回転軸57が摺動する
することで行われ、駆動歯車56は図6中で反時計方向
のS方向に回転させられる。このようにして駆動歯車5
6が回動すると、駆動歯車56の上部に載置してあるタ
ーンテーブル17も同一の方向に回動し、ターンテーブ
ル17上に固定してある運転席18も同時に回転し、図
11中において回転の中心Bをその回転軸として回転す
る。このターンテーブル17、運転席18は、図11に
おいてP方向に回転することになり、ターンテーブル1
7と運転席18の回転は掘削機構51の回動の方向であ
るM方向と同じ方向となる。
【0083】このように、回動ジョイント31と掘削機
構51の揺動の方向と、ターンテーブル17と運転席1
8の回転の方向が一致し、しかもその運動が同期するた
め、運転席18の前方に掘削機構51の長さ方向が位置
することになる。このため、運転席18に座った運転者
の視線の前方には、掘削機構51の先端にあるバケット
50が位置し、運転者が掘削の作業においてバケット5
0の位置を見る際に、体を捩じって無理な姿勢を強いら
れることなく、運転席18に座ったままで確認すること
ができる。
【0084】また、旋回スイッチ113を『左』側に投
入すると、この旋回スイッチ113からの信号は中央制
御回路110に伝えられ、中央制御回路110は制御弁
99の電磁コイル99Bに制御信号を伝える。すると、
制御弁99は『中立』の位置から、『逆側』の位置に切
り換わり、油圧ポンプ97から吐出された圧力油は制御
弁99を通過して油圧シリンダー105(シリンダー箱
61)の排出室に流入する。この流入した圧力油は油圧
シリンダー105の排出室で膨張し、シリンダーロッド
63を引き込めることになり、このシリンダーロッド6
3の引き込みの運動により、シリンダーロッド63の先
端に固着した連結体64が引き込められ、同時に連結体
64に固着してあるラック65はシリンダーロッド63
と平行な方向である図6中でT方向に移動する。このラ
ック65の側面に形成した歯面には駆動歯車56の外周
に形成してある歯面が噛み合わせてあるので、このラッ
ク65が直進的に移動すると駆動歯車56は回転させら
れ、駆動歯車56は図6中U方向に回転させられる。こ
のようにして駆動歯車56が回動すると、駆動歯車56
の上部に載置してあるターンテーブル17も同一の方向
に回動することになり、ターンテーブル17上に固定し
てある運転席18も同時に図11中において回転の中心
Bをその回転軸としてQ方向に回転することになる。
【0085】次に、シリンダーロッド63が引き込めら
れると、油圧シリンダー105の圧力室に貯留していた
圧力油は押し出され、油圧シリンダー34の排出室に流
入する。この圧力油はシリンダーロッド91を油圧シリ
ンダー34内に引き込めるように作用し、シリンダーロ
ッド91に連結した作動杆33を引き寄せることにな
る。この作動杆33と一体の回動ジョイント31はピン
32を回転の中心として図11中で時計方向に回動し、
回動ジョイント31は図11中で旋回台14に対しN方
向に回動することになる。そして、回動ジョイント31
の回動により、連結してある掘削機構51の全体も図1
1中でN方向に回動する。
【0086】こうして、図11でブーム37ーAの位置
にあったブーム37は揺動して、ブーム37ーCの位置
に回動し、掘削機5の前方の右側を斜めに掘削すること
ができる。
【0087】このように、回動ジョイント31と掘削機
構51の揺動の方向と、ターンテーブル17と運転席1
8の回転の方向が一致し、しかもその運動が同期するた
め、運転席18の前方に掘削機構51の長さ方向が位置
することになる。このため、運転席18に座った運転者
の視線の前方には、掘削機構51の先端にあるバケット
50が位置し、運転者が掘削の作業においてバケット5
0の位置を見る際に、体を捩じって無理な姿勢を強いら
れることなく、運転席18に座ったままで確認すること
ができる。
【0088】「掘削機構51による土砂の掘り取りの操
作」
【0089】次に、掘削機構51を操作して、バケット
50により地面から土砂を掘り取る作業を行う操作につ
いて説明する。この操作では、運転席18の左右に突出
している一対のジョイスティック21、22をそれぞれ
所定の方向に操作し、制御箱19、20の内部に収納し
てあるスイッチ(図示せず)をジョイスティック21、
22の位置に従ってオン、オフさせる。このため、各ス
イッチのオン、オフ信号により油圧ポンプ97からの圧
力油が各油圧シリンダー39、44、45に供給され、
それぞれを伸長または縮小させることができる。油圧シ
リンダー39の動作によりブーム37はピン38を回動
の中心として上下に揺動し、油圧シリンダー44の動作
によりアーム42はピン43を回動の中心として上下に
揺動し、油圧シリンダー45の動作によりバケット50
はアーム42の先端で上下に揺動する。これら油圧シリ
ンダー39、44、45を協調して動作させることによ
り、バケット50を地面に押し下げて土砂を掘り取り、
次いでバケット50を持ち上げることで掘削の作業を行
うことができる。この掘削機構51による土砂の掘り取
りの動作は従来における掘削機5の動作と同様であり、
操作と運動は従来から周知である。
【0090】「きわ掘りのための油圧回路の設定」
【0091】前述のように掘削機構51を操作すること
により、地面の土砂を掘り取ることができるが、掘削機
構51は図2、図12で示すように旋回台14の中央で
前方向にのみ向けられいる。この位置で掘削機構51の
バケット50が掘り取ることができるのは、左右のクロ
ーラー13の中間の延長線の部分に限定される。このた
め、車体10の中心線に沿って帯状に掘削する作業には
対応することができるが、クローラー13の左右の幅程
度の広い幅の溝を掘るような作業はできない。このよう
な幅広の溝を掘り取るのであれば、左右にあるクローラ
ー13のいずれかに掘削機構51を車体10に対して平
行を保ちながら移動させなければならない。この移動に
より、掘削機構51を車体10に中心線より右又は左に
平行移動させ、きわ掘りの作業を行うことができる。
【0092】このきわ掘り作業を行わせるためには、ま
ず、チルト設定スイッチ112をオフに設定する。チル
ト設定スイッチ112からの信号は中央制御回路110
に伝えられ、中央制御回路110は電磁コイル101
A、103A、106Aへの制御信号を解除し、図9で
示す油圧回路のように切換弁101、103、開閉弁1
06を元の状態に復帰させる。この切換弁101、10
3の切り換えにより、バイパス路108は制御弁99と
油圧シリンダー34の接続を解除し、制御弁99と油圧
シリンダー34は分流弁102を介して接続される。ま
た、開閉弁106が導通されるため、分流弁102を介
して制御弁99と油圧モーター107が接続される(な
お、チルト設定スイッチ112がオフとなると、中央制
御回路110はその状況を自己判断し、旋回スイッチ1
13が操作されても電磁コイル100A又は100Bに
は制御信号を伝えない。このため、旋回スイッチ113
を誤って操作しても、制御弁100から圧力油が油圧モ
ーター107に供給されないので、旋回台14のみが車
体10に対して回転することはない。)。
【0093】「掘削機構51を右側に平行移動させる動
作」
【0094】このような設定状態において、掘削機構5
1の全体を車体10の右側(運転席18に座って前方を
見たときの右側を指す。以下、右、左は運転席18より
前方に対する方向を意味する。この場合の右側は図12
において上側)のクローラー13側に平行移動させるに
は、脇寄せスイッチ111を『右』に投入する。この脇
寄せスイッチ111の信号は中央制御回路110に伝え
られ、中央制御回路110はその信号により制御弁99
の電磁コイル99Aに制御信号を伝える。このため、制
御弁99は『中立』の位置から『正側』の位置に切り換
わり、油圧ポンプ97から吐出した圧力油は制御弁99
より切換弁101を通過し、分流弁102に流入する。
この分流弁102に流入した圧力油は左右に同じ圧力で
分岐され、一方は切換弁103を通過して油圧シリンダ
ー34の圧力室内に供給され、他方は開閉弁106を介
して油圧モーター107に供給される。
【0095】この油圧シリンダー34の圧力室に流入し
た圧力油が膨張することにより、油圧シリンダー34の
シリンダーロッド91は押し出され、このシリンダーロ
ッド91の押し出し力は作動杆33に伝えられる。この
作動杆33が押し出されると、作動杆33と一体の回動
ジョイント31はピン32を回転の中心として図13中
で反時計方向のE方向に回動し、回動ジョイント31に
連結してある掘削機構51の全体も図13中でE方向に
回動する。
【0096】そして、シリンダーロッド91が油圧シリ
ンダー34より押し出されると、この油圧シリンダー3
4の排出室に貯留していた圧力油は吐出し、直結してあ
る油圧シリンダー105の圧力室に流入する。すると、
油圧シリンダー105の圧力室で圧力油が膨張してシリ
ンダーロッド63を油圧シリンダー105(シリンダー
箱61)の内部から押し出すように作用する。このシリ
ンダーロッド63の押し出しの運動により、シリンダー
ロッド63の先端に固着した連結体64が押し出され、
同時に連結体64に固着してあるラック65はシリンダ
ーロッド63と平行な方向である図6中でR方向に移動
する。このラック65の直進的な移動において、ラック
65の下面には下側コロ72が接触して転動するため、
ラック65の荷重を下側から支えているため、円滑にか
つ水平にラック65が移動することを保持している。ま
た、ラック65の駆動歯車56とは反対側の背面には側
面コロ75を接触させてあり、ラック65はこれらの側
面コロ75を転動しながら案内されるため、ラック65
の移動において水平方向に直進するように規制されてい
る。
【0097】このラック65の側面に形成した歯面には
駆動歯車56の外周に形成してある歯面が噛み合わせて
あるので、ラック65が直進的に移動すると駆動歯車5
6を回転させることになる。この駆動歯車56の回転に
おいては、軸支筒55に挿入した回転軸57が摺動する
することで行われ、駆動歯車56は図6中で反時計方向
のS方向に回転させられる。このようにして駆動歯車5
6が回動すると、駆動歯車56の上部に載置してあるタ
ーンテーブル17も同一の方向に回転することになり、
ターンテーブル17上に固定してある運転席18も同時
に回転し、図13中において回転の中心Yをその回転軸
として回転することになる。このターンテーブル17、
運転席18は、図13においてG方向に回転することに
なり、ターンテーブル17と運転席18の回転は掘削機
構51の回動の方向であるE方向と同じ方向となる。
【0098】次に、これらの油圧シリンダー34、10
5の動作と同時に、油圧モーター107も動作すること
になる。すなわち、分流弁102からは開閉弁106を
介して油圧モーター107にも圧力油が供給されてお
り、この圧力油は油圧モーター107を駆動させること
になる。この油圧モーター107の回転出力軸には図示
しない駆動機構が連結してあるため、油圧モーター10
7の駆動により旋回台14は車体10に対して水平方向
に回転し、旋回台14は図13中で示す回転の中心Xを
回転軸とし、F方向に回転する。この回転方向のF方向
は、掘削機構51が回動するEの方向、ターンテーブル
17が回動するGの方向とは全く逆の方向となる。
【0099】このようにして、制御弁99が『正側』に
投入されることにより、油圧シリンダー34、105、
油圧モーター107が同時に動作し、掘削機構51、タ
ーンテーブル17、旋回台14はそれぞれ同期して回動
することになる。しかも、旋回台14の回転方向と掘削
機構51、ターンテーブル17の回動方向は逆となる。
【0100】こうして、旋回台14がF方向に回転する
ため、掘削機構51を支えている回動ジョイント31の
基部にあるピン32は右側(図13中上側)のクローラ
ー13の方向に接近される。また、回動ジョイント31
に載置してある掘削機構51はF方向とは逆のE方向に
振れ、掘削機構51におけるブーム37、アーム42の
長さ方向を車体10の前方に向けたままで右側のクロー
ラー13に平行移動することになる。つまり、旋回台1
4のみが回転したならば、掘削機構51の長さ方向はク
ローラー13の長さ方向と斜めになるように旋回するは
ずであるが、逆向きのE方向に補正されて回動されるた
め、掘削機構51はクローラー13の長さ方向(車体1
0の前後方向と同一)と平行を維持するように補正した
制御を受けることになる。すると、図13に示すように
掘削機構51の先端に設けたバケット50は右側のクロ
ーラー13の前方に位置し、掘削機構51を作動させる
ことでバケット50により右側のきわ掘りの動作を行う
ことができる。すなわち、掘削機構51を構成するブー
ム37、アーム42、バケット50をそれぞれ揺動させ
て、右側のクローラー13の前方にある土砂をバケット
50により掘り取ることができる。
【0101】前述のように旋回台14の回転により掘削
機構51はピン32により右側のクローラー13の方向
に接近するが、旋回台14にはターンテーブル17が搭
載してあるため、ターンテーブル17は左側のクローラ
ー13に接近した位置より車体10の中心位置(左右の
クローラー13の中間の位置)に移動する。このため、
きわ掘りの動作のために最終的にはターンテーブル17
は図13で示すように、車体10の中央にまで移動する
ことになり、ターンテーブル17と共に運転席18も車
体10の中央に移動する。同時に、ターンテーブル17
自体は図13中でG方向に自転させられているので、タ
ーンテーブル17の自転方向は旋回台14の回転方向と
は逆となり、旋回台14による回転を打ち消すように規
制される。このことから、ターンテーブル17と運転席
18は常に車体10の正面を向くように補正され、図1
3で示すように運転席18が車体10の中央(クローラ
ー13の中間)に移動しても、運転席18は車体10の
前方を向いていることになる。このため、運転席18上
に搭乗した運転者の視線は、運転者の身体を捩じらずと
もそのまま座った状態で車体10の前方に向けられてお
り、その視線の前方には掘削機構51の先端にあるバケ
ット50が位置していることになり、運転者が掘削機構
51を操作する際に無理な姿勢を取らなくとも作業の確
認をすることができ、安全性と作業性を向上させること
ができる。
【0102】上述の一連の動作を図12と図13により
説明する。先ず、図12は通常の掘削作業の状態を示す
ものであり、この状態は図1、図2、図3の状態と同じ
である。この状態においては、旋回台14の前側の中央
にある支持突起30は左右にあるクローラー13と13
の中間に位置しており、旋回台14の前側の直線的な平
面は前方を向いている。そして、運転席18は左側のク
ローラー13に接近して、旋回台14の中心から左側に
位置している。このため、運転席18は左側のクローラ
ー13と掘削機構51の間に位置しており、しかも運転
席18は車体10の前方に向けられている。これは従来
における掘削機5の通常の設定位置であり、運転席18
に搭乗した運転者の視線は前方に向けられ、しかもブー
ム37、アーム42などによって視線を妨げられること
なく作業場所を視覚によって確認することができる。
【0103】そして、前述のように制御弁99を操作し
て旋回台14、ターンテーブル17、掘削機構51を同
期して運動させると、図13で示すように掘削機構51
は右側のクローラー13に接近して平行に位置し、ター
ンテーブル17上の運転席18は車体10の中央に移動
し、しかも運転席18は車体10の前方を向いている。
この状態では、運転席18に搭乗した作業員の視線は車
体10の前方を向いており、右側のクローラー13の前
方に掘削機構51が延長していて、この状態で掘削機構
51を操作することで右側のクローラー13の前方の地
面をきわ掘りすることができる。
【0104】「初期状態への復帰」
【0105】次に、この図13のように掘削機構51を
車体10に対して平行移動させ、掘削機構51により右
側のクローラー13の前方をきわ掘りしてバケット50
で土砂を掘り取ったならば、この土砂を掘削機5の後方
に待機しているトラック等にバケット50に移送しなけ
ればならない。この操作の場合には、掘削機5を図13
の状態から図12の元の状態に復帰させ、その後旋回台
14のみを旋回させて掘削機構51全体を車体10の後
方に向けなければならない。図13の状態で旋回台14
を旋回させるならば、掘削機構51が旋回台14に対し
て偏ったままであるため、車体10の真後ろに待機して
いる荷台の中央にバケット50を向けることができない
からである。
【0106】この復帰の動作を行わせるには、前述とは
逆に脇寄せスイッチ111を『左』に投入し、中央制御
回路110に対して旋回台14、ターンテーブル17、
掘削機構51を逆転させて復帰する信号を伝える。この
ため、中央制御回路110は磁気コイル99Bに制御信
号を伝え、制御弁99を『逆側』に接続する。このた
め、油圧ポンプ97から吐出された圧力油は油圧シリン
ダー105の排出室と油圧モーター107にそれぞれ伝
えられる。このため、油圧モーター107は前述とは逆
方向に回転され、この油圧モーター107の逆転により
旋回台14は車体10に対して前述とは逆の方向(すな
わち、図13においてFとは逆の方向)に回転を始め
る。そして、油圧モーター107に供給された圧力油は
開閉弁106を通過し、分流弁102に流入した後に切
換弁101と制御弁99を通過して油タンク96で回収
される。
【0107】また、油圧シリンダー105の排出室に供
給された圧力油はシリンダーロッド63を油圧シリンダ
ー105(すなわち、シリンダー箱61)の内部に引き
込めるように作動し、シリンダーロッド63が摺動する
ことで油圧シリンダー105の圧力室に貯留していた圧
力油は排出され、油圧シリンダー34の排出室に流入す
る。このため、油圧シリンダー34のシリンダーロッド
91は油圧シリンダー34の内部に引き込められ、油圧
シリンダー34の圧力室に貯留していた圧力油は排出さ
れ、切換弁103を通過した後に分流弁102に流入
し、次いで切換弁101と制御弁99を通過して油タン
ク96で回収される。
【0108】前述の油圧シリンダー105のシリンダー
ロッド63が引き込められると、ラック65は図5中で
T方向に移動させられ、ラック65の移動により噛み合
っている駆動歯車56を前述とは逆に図6中において時
計方向のU方向に回転させられる。この駆動歯車56の
回転により、駆動歯車56の上部に載置したターンテー
ブル17及び運転席18も同時に回転させ、ターンテー
ブル17及び運転席18の回転は図13中においてG方
向とは逆の方向に回転させられる。そして、シリンダー
ロッド91が油圧シリンダー34の内部に引き込められ
ると、シリンダーロッド91の先端に連結した作動杆3
3が旋回台14側に引き寄せられ、作動杆33と一体の
回動ジョイント31はピン32を回動の中心として図1
3中でE方向とは逆の方向に回動する。この回動ジョイ
ント31の回動により、回動ジョイント31に載置して
ある掘削機構51も同時にE方向とは逆の方向に回動す
る。
【0109】このように、図13中において、掘削機構
51がピン32を中心にしてE方向とは逆の方向に、旋
回台14が車体10に対してF方向とは逆の方向に、タ
ーンテーブル17及び運転席18が旋回台14に対して
Gとは逆の方向にそれぞれ同期して回転することによ
り、掘削機構51は車体10の長さ方向(クローラー1
3の延長方向)と平行移動することになる。この同期し
た回動運動を続けると、旋回台14の前側の中央(前側
の平面のピン32を設けた支持突起30の位置)が左右
のクローラー13の中間に位置し、掘削機構51の長さ
方向はクローラー13の長さ方向と平行に戻ることにな
る。そして、ターンテーブル17及び運転席18は左側
のクローラー13(図12において下側)と車体10の
中間にまで移動し、かつ、運転席18は車体10の前方
を向いた状態になる。この状態が図12で示すものであ
り、掘削機5の各機構は最初の位置に復帰することにな
る。このように、図13の状態から図12の状態にまで
復帰したならば、脇寄せスイッチ111を『中立』に戻
し、旋回台14、ターンテーブル17及び運転席18、
掘削機構51の回転を中止してその位置に停止させてお
く。
【0110】「旋回台14を180度反転させる」
【0111】この図12のような状態に掘削機5が復帰
したならば、旋回台14のみを単独で旋回させ、車体1
0の後方(図12において右側)に掘削機構51を18
0度反転させ、掘削機構51のバケット50で掘り取っ
た土砂を移送することになる。この操作のためには、チ
ルト設定スイッチ112をオンし、中央制御回路110
に旋回台14のみの旋回の動作を行わせる旨の指示をす
る。すると、各電磁コイル101A、103A、106
Aにはそれぞれ制御信号が伝えられ、切換弁101、1
03が切り換えられてバイパス路108により制御弁9
9と油圧シリンダー34が直接接続され、同時に開閉弁
106が閉鎖する。この後に旋回スイッチ113を
『左』又は『右』のいずれか一方に投入すると、中央制
御回路110は電磁コイル100Aか電磁コイル100
Bのいずれか一方に制御信号を伝え、制御弁100を
『中立』の位置から『正側』又は『逆側』に接続する。
このため、油圧ポンプ97から吐出された圧力油は制御
弁100を介して油圧モーター107に供給され、油圧
モーター107は正転または逆転させ、旋回台14を車
体10に対して水平方向に回転させる。この旋回台14
が回転を続け、車体10の前側から後側に180度反転
したならば、旋回スイッチ113を元の位置に復帰させ
る。すると、制御弁100は『中立』の位置に戻り油圧
ポンプ97から油圧モーター107への圧力油の供給が
停止され、旋回台14は180度反転した状態で停止
し、旋回台14に載置してある掘削機構51は車体10
の後方を向いて停止する。そして、車体10の後方に待
機しているトラックに掘削機構51を向け、掘削機構5
1を操作することによりバケット50に掴み取った土砂
をトラックの荷台に落下させることができる。
【0112】なお、この後方への反転の動作とは逆に、
図12のように旋回台14を車体10の前方に向けるに
は、先程の操作を続けて旋回スイッチ113を『左』又
は『右』のいずれか一方に投入し、中央制御回路110
に対して旋回の指示を行う。すると、電磁コイル100
A又は電磁コイル100Bのいずれか一方に制御信号が
伝えられ、制御弁100は『中立』の位置から『正』又
は『逆』に接続され、油圧ポンプ97からの圧力油は油
圧モーター107に供給され、旋回台14を車体10に
対して水平方向に180度旋回させて図12の状態に復
帰させることができる。
【0113】「掘削機構51を左側に平行移動させる動
作」
【0114】前述の説明では、図12に示すように掘削
機構51が車体10の正面を向いている状態から掘削機
構51全体を右側(図12で上側のクローラー13側)
に平行移動させ、図13で示すように掘削機構51を右
側のクローラー13の前方に位置させる動作を順に説明
した。だが、掘削作業の目的においては、掘削機構51
の全体を左側(図12で下側のクローラー13側)に平
行移動させ、車体10の左側をきわ掘りしなければなら
ないこともある。以下、掘削機構51を車体10の左側
に平行移動させ、左側をきわ掘りする動作について説明
する。
【0115】まず、掘削機構51を平行移動させるため
に、チルト設定スイッチ112をオフに投入して油圧回
路を変更する。チルト設定スイッチ112からの信号は
中央制御回路110に伝えられ、中央制御回路110は
電磁コイル101A、103A、106Aへの制御信号
を解除し、図9で示す油圧回路のように切換弁101、
103、開閉弁106を元の状態に復帰させる。この切
換弁101、103の切り換えにより、バイパス路10
8は制御弁99と油圧シリンダー34の接続を解除し、
制御弁99と油圧シリンダー34は分流弁102を介し
て接続される。また、開閉弁106が導通されるため、
分流弁102を介して制御弁99と油圧モーター107
が接続される(なお、チルト設定スイッチ112がオフ
となると、中央制御回路110はその状況を自己判断
し、旋回スイッチ113が操作されても電磁コイル10
0A又は100Bには制御信号を伝えない。このため、
旋回スイッチ113を誤って操作しても、制御弁100
から圧力油が油圧モーター107に供給されないので、
旋回台14のみが車体10に対して回転することはな
い。)。
【0116】このように油圧回路を設定したならば、掘
削機構51の全体を車体10の左側(運転席18に座っ
て前方を見たときの左側を指す。以下、『左』は運転席
18より前方に対する方向を意味する。この場合の左側
は図12において下側)のクローラー13側に平行移動
させるには、脇寄せスイッチ111を『左』に投入す
る。この脇寄せスイッチ111の信号は中央制御回路1
10に伝えられ、中央制御回路110はその信号により
制御弁99の電磁コイル99Bに制御信号を伝える。こ
のため、制御弁99は『中立』の位置から『逆側』の位
置に切り換わり、油圧ポンプ97から吐出した圧力油は
制御弁99より油圧シリンダー105の排出室と油圧モ
ーター107に供給される。
【0117】この油圧シリンダー105の排出室に流入
した圧力油が膨張することにより、油圧シリンダー10
5(すなわち、シリンダー箱61)のシリンダーロッド
63は引き込められ、このシリンダーロッド63の先端
に固着した連結体64はシリンダー箱61の方向に移動
し、同時に連結体64に固着してあるラック65はシリ
ンダーロッド63と平行な方向である図6中でT方向に
移動する。
【0118】このラック65の側面に形成した歯面には
駆動歯車56の外周に形成してある歯面が噛み合わせて
あるので、ラック65が直進的に移動すると駆動歯車5
6を回転させることになる。この駆動歯車56の回転に
おいては、軸支筒55に挿入した回転軸57が摺動する
することで行われ、駆動歯車56は図6中で時計方向の
U方向に回転することができる。このようにして、ラッ
ク65により駆動歯車56が回動すると、駆動歯車56
の上部に載置してあるターンテーブル17も同一の方向
に回動することになり、ターンテーブル17上に固定し
てある運転席18も同時に回転し、ターンテーブル17
と運転席18は図14において回転の中心Yをその回転
軸としてH方向に回転する。
【0119】そして、シリンダーロッド63が油圧シリ
ンダー105に引き込められると、この油圧シリンダー
63の圧力室に貯留していた圧力油は吐出し、直結して
ある油圧シリンダー34の排出室に流入する。すると、
油圧シリンダー34の排出室で圧力油が膨張してシリン
ダーロッド91を油圧シリンダー34の内部に引き込め
るように作用する。このシリンダーロッド34の引き込
みの運動は、シリンダーロッド34の先端に連結した作
動杆33に伝えられ、作動杆33と一体の回動ジョイン
ト31はピン32を回転の中心として図14中で時計方
向のJ方向に回動することになる。そして、回動ジョイ
ント31の回動により、連結してある掘削機構51の全
体も図13中でJ方向に回動する。
【0120】このようにして、ターンテーブル17、運
転席18は旋回台14に対し図14においてH方向に回
転することになり、掘削機構51は旋回台14に対し図
14においてJ方向に回転することになり、ターンテー
ブル17と運転席18の回転方向は掘削機構51の回転
方向と同じ方向となる。
【0121】次に、これらの油圧シリンダー34、10
5の動作と同時に、油圧モーター107にも開閉弁10
6を介して圧力油が供給されているため、油圧モーター
107も動作することになる。この油圧モーター107
の回転出力軸は前述した脇寄せスイッチ111を『右』
に投入した時とは逆の方向に回転し、この油圧モーター
107の回転出力軸の回転により旋回台14は車体10
に対して水平方向に回転し、旋回台14は図14中で示
す回転の中心Xを回転軸とし、その回転の方向はKの方
向となる。この回転方向のK方向は、掘削機構51が回
動するJの方向、ターンテーブル17が回動するHの方
向とは逆の方向となる。
【0122】そして、油圧シリンダー34の圧力室から
吐出した圧力油は切換弁103より分流弁102に流
れ、油圧モーター107から排出された圧力油は開閉弁
106を通過して分流弁102に流れ込む。この分流弁
102では油圧シリンダー34と油圧モーター107か
らの圧力油を合流させ、切換弁101と制御弁99を通
過させた後に油タンク96に戻して回収する。
【0123】このようにして、制御弁99が『逆側』に
投入されることにより、油圧シリンダー34、105、
油圧モーター107が同時に動作し、掘削機構51、タ
ーンテーブル17、旋回台14はそれぞれ同期して回動
することになる。しかも、旋回台14の回転方向と掘削
機構51、ターンテーブル17の回動方向は逆となる。
【0124】このため、旋回台14はK方向に回転し、
回動ジョイント31の基部にあるピン32を左側(図1
4中下側)のクローラー13の方向に接近させる。ま
た、回動ジョイント31に載置してある掘削機構51は
K方向とは逆のJ方向に振れ、掘削機構51におけるブ
ーム37、アーム42の長さ方向は車体10の前方に向
いたままで左側のクローラー13に平行移動することに
なる。つまり、旋回台14のみが回転したならば、掘削
機構51の長さ方向はクローラー13の長さ方向とは斜
めになるように旋回するはずであるが、同時にJ方向に
回動されるため、掘削機構51はクローラー13の長さ
方向(車体10の前後方向と同一)と平行を維持するよ
うに補正した制御を受けることになる。すると、図14
に示すように掘削機構51の先端に設けたバケット50
は左側のクローラー13の前方に位置し、掘削機構51
を作動させることでバケット50により右側のきわ掘り
の動作を行うことができる。すなわち、掘削機構51を
構成するブーム37、アーム42、バケット50をそれ
ぞれ揺動させて、右側のクローラー13の前方にある土
砂をバケット50により掘り取ることができる。
【0125】こうして、掘削機構51とターンテーブル
17の回転の連動においては、前述のように旋回台14
の回転により掘削機構51はピン32により左側のクロ
ーラー13の方向に接近するが、旋回台14に搭載した
ターンテーブル17はこの左側のクローラー13の上方
の位置まで移動することになる。このため、きわ掘りの
動作のために図14で示すように、最終的にはターンテ
ーブル17は車体10の左側面にまで移動することにな
り、ターンテーブル17と共に運転席18も車体10の
左側面に移動する。このターンテーブル17が旋回台1
4で図14中K方向に移動させられるのと同時に、ター
ンテーブル17自体は図14中でH方向に自転させられ
ているので、ターンテーブル17の自転方向は旋回台1
4の回転方向とは逆になり、旋回台14による回転を打
ち消すように規制される。このことから、ターンテーブ
ル17と運転席18は常に車体10の正面を向くように
補正され、図14で示すように運転席18が車体10の
左側面に移動しても、運転席18は車体10の前方を向
いていることになる。このため、運転席18上に搭乗し
た運転者の視線は、運転者の身体を捩じらずともそのま
ま座った状態で車体10の前方に向けられており、その
視線の前方には掘削機構51の先端にあるバケット50
が配置されていることになり、運転者が掘削機構51を
操作していても、無理な姿勢を取らなくとも作業の確認
をすることができ、安全性と作業性を向上させることが
できる。
【0126】上述の一連の動作を図12と図14により
説明する。先ず、図12は通常の掘削作業の状態を示す
ものであり、この状態は図1、図2、図3の状態と同じ
である。この状態においては、旋回台14の前側の中央
にある支持突起30は左右にあるクローラー13と13
の中間に位置しており、旋回台14の前側の直線的な平
面は前方を向いている。そして、運転席18は旋回台1
4の中央から左側のクローラー13に接近して位置して
おり、車体10の中心と左側のクローラー13の左側面
の中間に位置している。このため、運転席18は左側の
クローラー13と掘削機構51の間に位置しており、し
かも運転席18は車体10の前方に向けられている。こ
れは従来における掘削機5の通常の設定位置であり、運
転席18に搭乗した運転者の視線は前方に向けられ、し
かもブーム37、アーム42などによって視線を妨げら
れることなく作業場所を視覚によって確認することがで
きる。
【0127】そして、前述のように制御弁99を操作し
て旋回台14、ターンテーブル17、掘削機構51を同
期して運動させると、図14で示すように掘削機構51
は左側のクローラー13に接近して平行に位置し、ター
ンテーブル17上の運転席18は車体10の左側面に移
動して左側のクローラー13の上方に位置し、しかも運
転席18は車体10の前方を向いている。この状態で
は、運転席18に搭乗した作業員の視線は車体10の前
方を向いており、左側のクローラー13の前方に掘削機
構51が延長していて、この状態で掘削機構51を操作
することで左側のクローラー13の前方の地面をきわ掘
りすることができる。
【0128】「初期状態への復帰」
【0129】次に、この図14のように掘削機構51を
車体10に対して平行移動させ、掘削機構51により左
側のクローラー13の前方をきわ掘りしてバケット50
で土砂を掘り取ったならば、この土砂を掘削機5の後方
に待機しているトラックに移送しなければならない。こ
の操作の場合には、掘削機5を図14の状態から図12
の元の状態に復帰させ、その後旋回台14を旋回させて
掘削機構51全体を車体10の後方に向けなければなら
ない。図14の状態で旋回台14のみを旋回させるなら
ば、掘削機構51が旋回台14に対して偏ったままであ
るため、車体10の後ろに待機している荷台の中央にバ
ケット50を向けることができないからである。
【0130】この復帰の動作を行わせるには、前述とは
逆に脇寄せスイッチ111を『右』に投入し、中央制御
回路110に対して旋回台14、ターンテーブル17、
掘削機構51を逆転させて復帰する信号を伝える。この
ため、中央制御回路110は磁気コイル99Aに制御信
号を伝え、制御弁99を『正側』に接続する。このた
め、油圧ポンプ97から吐出された圧力油は制御弁99
より切換弁101を通過し、分流弁102に流入するこ
とになる。この分流弁102に流入した圧力油は左右に
同じ圧力で分岐され、一方は切換弁103を通過して油
圧シリンダー34の圧力室内に供給され、他方は開閉弁
106を介して油圧モーター107に供給される。
【0131】この油圧シリンダー34の圧力室に流入し
た圧力油が膨張することにより、油圧シリンダー34の
シリンダーロッド91は押し出され、このシリンダーロ
ッド91の押し出し力は作動杆33に伝えられる。この
作動杆33が押し出されると、作動杆33と一体の回動
ジョイント31はピン32を回転の中心として図14中
で反時計方向(Jとは逆の方向)に回動する。そして、
回動ジョイント31の回動により、連結してある掘削機
構51の全体も図14中でJとは逆方向に回動する。
【0132】そして、シリンダーロッド91が油圧シリ
ンダー34より押し出されると、この油圧シリンダー3
4の排出室にある圧力油は吐出し、直結してある油圧シ
リンダー105の圧力室に流入する。すると、油圧シリ
ンダー105の圧力室で圧力油が膨張してシリンダーロ
ッド63を油圧シリンダー105(シリンダー箱61)
の内部から押し出すように作用する。このシリンダーロ
ッド63の押し出しの運動により、シリンダーロッド6
3の先端に固着した連結体64が押し出され、同時に連
結体64に固着してあるラック65はシリンダーロッド
63と平行な方向である図6中でR方向に移動する。
【0133】このラック65の側面に形成した歯面には
駆動歯車56の外周に形成してある歯面が噛み合わせて
あるので、ラック65が直進的に移動すると駆動歯車5
6を回転させ、駆動歯車56は図6中S方向に回転する
ことになる。このようにして駆動歯車56が回動する
と、駆動歯車56の上部に載置してあるターンテーブル
17も同一の方向に回動することになり、ターンテーブ
ル17上に固定してある運転席18も回転の中心Yをそ
の回転軸として同時に回転することになる。このターン
テーブル17、運転席18は、図14において反時計方
向(Hとは逆の方向)に回転することになり、ターンテ
ーブル17と運転席18の回転は掘削機構51の回動の
方向と同じ方向となる。
【0134】次に、これらの油圧シリンダー34、10
5の動作と同時に、油圧モーター107も動作すること
になる。すなわち、分流弁102からは、制御弁100
を介して油圧モーター107にも圧力油が供給されてお
り、この圧力油は油圧モーター107を駆動させること
になる。この油圧モーター107の回転出力軸には図示
しない駆動機構が連結してあるため、油圧モーター10
7の駆動により旋回台14は車体10に対して水平方向
に回転し、旋回台14は図14中で示す回転の中心Xを
回転軸とし、時計方向(Kとは逆の方向)となる。この
旋回台14の回転方向は、掘削機構51が回動する方
向、ターンテーブル17が回動する方向とは全く逆の方
向となる。
【0135】このように、図14中において、掘削機構
51がピン32を中心にしてJ方向とは逆の方向に、旋
回台14が車体10に対してK方向とは逆の方向に、タ
ーンテーブル17及び運転席18が旋回台14に対して
Hとは逆の方向にそれぞれ同期して回転することによ
り、掘削機構51は車体10の長さ方向(クローラー1
3の延長方向)と平行移動することになる。この同期し
た旋回運動を続けると、旋回台14の前側の中央(前側
の平面のピン32を設けた支持突起30の位置)が左右
のクローラー13の中間に位置し、この位置になると掘
削機構51の長さ方向はクローラー13の長さ方向と平
行となって一対のクローラー13の中間に戻ることにな
る。そして、ターンテーブル17及び運転席18は左側
のクローラー13(図12において下側)と車体10の
中央の間にまで移動し、かつ、運転席18は車体10の
前方を向いた状態になる。この状態が図12で示す初期
の状態であり、掘削機5の各機構は最初の位置に復帰す
ることになる。このように、図14の状態から図12の
状態にまで復帰したならば、脇寄せスイッチ111を
『中立』に戻し、旋回台14、ターンテーブル17及び
運転席18、掘削機構51の回転を中止してその位置に
停止させておく。
【0136】この後、旋回台14のみを車体10に対し
て旋回させ、掘削機構51を車体10の後方に移動させ
るには、前述の「旋回台14を180度反転させる」た
めの操作と同じ手順により行うことができる。
【0137】
【発明の効果】本発明による掘削機は上述のように掘削
機構が旋回台の前側の中央に連結してあるため、通常の
掘削作業では掘削機構は車体の中心軸線の延長方向をそ
のまま掘り取ることができる。この掘削機構の基部は旋
回台の前側に位置しているため、旋回台の上面に比べて
低い位置にあり、掘削機構の先端に取り付けたバケット
は車体の下方の低い位置まで下げることができる。この
ため、溝や穴を掘削する際に同じ形態の掘削機構に比べ
てより深く掘り取ることが可能となる。また、車体に対
して旋回台を回転させると、同時に掘削機構と操縦席が
逆方向に同期して回転し、掘削機構を車体に対して平行
移動させ、操縦席に座った作業員の視線を掘削機構と同
じ方向に向けさせることができる。このため、きわ掘り
作業のための各機構の設定を同時に行わせることがで
き、作業設定のための準備作業が極めて容易となる。
【0138】この掘削機構を旋回台に連結する機構とし
て、旋回台の支持突起とコ字形の回動ジョイントより成
り、回動ジョイントで掘削機構の基部を保持している。
このため、掘削機構は旋回台の前側で揺動自在に保持さ
れ、しかも、掘削機構の基部は旋回台の上面より低い位
置で保持できる。
【0139】この旋回台の平面の形状は、円形を基本と
し、その前側の接線を直線状に切断しており、円形の直
径は車体の幅程度に設定してある。このため、旋回台が
車体上で回転しても、旋回台は周囲の建造物などに接触
することなく、安全に回転して作業をすることができ
る。
【0140】この掘削機構は、ブームとアームとバケッ
トから成り、各機構の間には油圧シリンダーを介在させ
てあるため、各機構は上下に自由に回動することがで
き、車体の前側にある土砂を確実に掘り取ることができ
る。
【0141】この旋回台の上面に載置してあるターンテ
ーブルは、車体の中心から一側に偏って位置しており、
しかも、旋回台の回転の中心からやや45度の角度だけ
斜め前に位置させている。このため、ターンテーブル上
の操縦席からは前方が見易くなり、作業の効率が向上す
る。
【0142】車体に対して旋回台を回転させるための回
転手段は、旋回台に設けられた油圧モーターによって行
われるので、その回転が滑らかであり、旋回台を水平方
向に360度回転させることができ、掘削機構をどの方
向にも向けることができて作業の応用性が向上する。
【0143】回動保持手段を左右に揺動させる揺動手段
は旋回台と回動保持手段との間に介在させた油圧シリン
ダーから成り、油圧シリンダーの伸縮により回動保持手
段は旋回台に対して左右方向に揺動することができる。
【0144】補正回動手段は駆動歯車とラックから成
り、ラックは油圧シリンダーによって進退させ、このラ
ックの進退運動で噛み合った駆動歯車を正逆に回転させ
ることができる。この駆動歯車の上に設けたターンテー
ブルは、この回転に従って回転し、掘削機構の揺動に追
従することができる。
【0145】ターンテーブルの上面後部には操縦席を設
けてあり、ターンテーブルの上面前部には円弧状に配置
した保護レールが設けてある。この保護レールによっ
て、ターンテーブルが回転する際に操縦席の前部を覆う
ことができ、操縦席に座った作業員の下部に他の機器が
衝突するのを防止することができる。
【0146】旋回台の前側面よりターンテーブルに向け
て車両の移動操縦の際に使用する制御杆が延長させてあ
るため、車両の移動の操縦する際には操縦席の前に制御
杆が位置していて操作が容易となる。また、制御杆は旋
回台に設けてあり、回転するターンテーブルには設けな
くとも操作することができ、制御回路のための機構を旋
回台側で組み立てることができるので、機構が簡易にな
る。
【0147】油圧制御手段では、油圧ポンプからの油圧
を分流弁により油圧シリンダーと油圧モーターに分岐
し、それぞれに同期して圧力油を供給して動作させるこ
とができる。このため、旋回台と掘削機構の回動が同期
し、掘削機構は車体に対して平行に移動させることがで
き、掘削機構のきわ掘りの設定を確実に行うことができ
る。また、揺動手段の油圧シリンダーから排出された圧
力油で補正回動手段の油圧シリンダーを作動させるた
め、両油圧シリンダーの動作は同時に同期するため、揺
動している掘削機構の回動方向にターンテーブルが正確
に追従して回動することができる。
【0148】また、この掘削機では旋回台の前側に回動
ジョイントを連結し、回動ジョイントに掘削機構を載置
しており、旋回台上にはターンテーブルを回転自在に設
けてある。この掘削機構を揺動させる揺動手段と、ター
ンテーブルを回転させる補正回動手段はそれぞれ油圧シ
リンダーであり、両油圧シリンダーは直列に接続してあ
る。このため、掘削機構を旋回台に対してチルトさせる
と、ターンテーブルは同時に同じ方向に揺動し、操縦席
に座っている作業員の視線を常に掘削機構の方向に向け
ることができ、安全確認が容易に行うことができる。
【0149】さらに、この掘削機では旋回台を回転させ
る回転手段と、掘削機構を揺動させる揺動手段と、ター
ンテーブルを回転させる補正回動手段とを備え、揺動手
段と補正回動手段を同時に駆動させる第一の油圧供給手
段と、回転手段を駆動させるための第二の油圧供給手段
を独立して設けてある。このため、掘削機の操作におい
て、掘削機構とターンテーブルだけを単独で回動させた
り、旋回台だけを単独で回動させる動作が可能であり、
複雑な制御が可能となる。
【0150】この第一の油圧供給手段では、揺動手段と
補正回動手段とを直列に油圧回路で結び、両者を同時に
駆動させせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における掘削機の外観を示す
斜視図である。
【図2】本発明の一実施例における掘削機を上方から見
た平面図である。
【図3】本発明の一実施例における掘削機を側面から見
た側面図である。
【図4】本発明の一実施例における掘削機を正面から見
た正面図である。
【図5】本発明の一実施例における掘削機のターンテー
ブル付近の補正回転手段の機構を示す分解斜視図であ
る。
【図6】本発明の一実施例における掘削機のターンテー
ブル付近の補正回転手段の組合せた状態を示す平面図で
ある。
【図7】本発明の一実施例における掘削機の補正回転手
段の主要部を詳しく示す分解斜視図である。
【図8】本発明の一実施例における掘削機の回動ジョイ
ントと掘削機構の構成を詳しく示す分解斜視図である。
【図9】本発明の一実施例における掘削機に用いて最適
の油圧回路図である。
【図10】本発明の一実施例における掘削機に用いて最
適の制御を行う電気回路図である。
【図11】本発明の一実施例における掘削機の掘削機構
をチルトさせる動作を説明する平面図である。
【図12】本発明の一実施例における掘削機の動作を説
明するもので、掘削機構を車体の中心軸線に配置した状
態を示す平面図である。
【図13】本発明の一実施例における掘削機の動作を説
明するもので、掘削機構を車体の右側に平行移動させた
状態を示す平面図である。
【図14】本発明の一実施例における掘削機の動作を説
明するもので、掘削機構を車体の左側に平行移動させた
状態を示す平面図である。 5 掘削機 10 車体 13 クローラー 14 旋回台 17 ターンテーブル 18 運転席 23 保護レール 25 制御杆 28 回転支持台 30 支持突起 31 回動ジョイント 32 ピン 33 作動杆 34 油圧シリンダー 37 ブーム 42 アーム 50 バケット 51 掘削機構 56 駆動歯車 61 シリンダー箱 65 ラック 97 油圧ポンプ 99 制御弁 100 制御弁 102 分流弁 107 油圧モーター 111 脇寄せスイッチ 112 チルト設定スイッチ 113 旋回スイッチ

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動可能な車体と、この車体上に水平方
    向に回転できるよう載置された旋回台と、この旋回台の
    前側の中央で水平方向に揺動できる回動保持手段と、こ
    の回動保持手段によりその下部を支持され、先端にバケ
    ットを連結して上下に屈曲できるアームとブームを有す
    る掘削機構と、旋回台の上面であって、その中央と一方
    の側面の間に位置して水平方向に回動できるように載置
    されたターンテーブルと、このターンテーブルの上面に
    載置されて作業員が座ることができる操縦席と、旋回台
    に設けられて、車体に対して旋回台を回転させる回転手
    段と、旋回台と回動ジョイントの間に介在され、旋回台
    に対して回動ジョイントを揺動させる揺動手段と、旋回
    台上に設けられて、旋回台に対してターンテーブルを回
    動させる補正回動手段と、回転手段と揺動手段と補正回
    動手段にそれぞれ圧力油を供給して作動させる油圧制御
    手段とから成り、油圧制御手段から供給される圧力油に
    より、回転手段と揺動手段と補正回動手段を同時に作動
    させ、回転手段により旋回台を車体に対して回転させる
    と同時に、揺動手段により旋回台の回転方向とは逆方向
    に回動保持手段を旋回台に対して揺動させることによ
    り、掘削機構を車体の長さ方向と平行に移動させ、さら
    に、補正回動手段により旋回台の回転方向とは逆方向に
    ターンテーブルを回動させ、ターンテーブル上に載置し
    た操縦席に座った作業者の視線の前方に掘削機構が常時
    位置するように制御することを特徴とする掘削機。
  2. 【請求項2】 前記回動保持手段は、旋回台の前側の中
    央で前方に突起した支持突起と、側面にコ字形の開口を
    有した回動ジョイントとから成り、回動ジョイントのコ
    字形の開口を支持突起に挿入し、上下方向からピンによ
    り回動ジョイントを支持突起に軸支させることで回動自
    在に連結した構成を特徴とする請求項1記載の掘削機。
  3. 【請求項3】 前記旋回台は、車体の幅程度の直径を外
    径とした円形であり、その前側は車体の長さ方向とは直
    角方向の直線で切断した平面形状をしたことを特徴とす
    る請求項1記載の掘削機。
  4. 【請求項4】 前記掘削機構は、回動ジョイントの上面
    にブームの下端を上下に揺動自在に連結し、回動ジョイ
    ントとブームの間に油圧シリンダーを介在させ、ブーム
    の先端にアームを上下に揺動自在に連結し、ブームとア
    ームの間に油圧シリンダーを介在させ、アームの先端に
    土砂を掘り取るバケットを連結し、アームとバケットの
    間に油圧シリンダーを介在させたことを特徴とする請求
    項1記載の掘削機。
  5. 【請求項5】 前記ターンテーブルは、旋回台の正面が
    車体の正面を向いている位置の時に、旋回台の中心と車
    体の一側の間に位置し、その回転の中心軸は旋回台の回
    転の中心軸より離れていて、旋回台の回転の中心軸より
    やや45度斜め前に位置させたことを特徴とする請求項
    1記載の掘削機。
  6. 【請求項6】 前記回転手段は、旋回台に設けられ、車
    体に対して旋回台を駆動する油圧モーターであることを
    特徴とする請求項1記載の掘削機。
  7. 【請求項7】 前記揺動手段は、旋回台に基部が連結さ
    れ、その先端が回動保持手段の側面に連結され、長さ方
    向に伸縮することで回動保持手段を左右方向に揺動させ
    る油圧シリンダーであることを特徴とする請求項1記載
    の掘削機。
  8. 【請求項8】 前記補正回動手段は、ターンテーブルと
    共に回転できる駆動歯車と、この駆動歯車の歯面に噛み
    合い、その長さ方向に進退するラックと、ラックを進退
    動させる油圧シリンダーとから構成されたことを特徴と
    する請求項1記載の掘削機。
  9. 【請求項9】 前記ターンテーブルには、その上面後部
    に作業者が座る操縦席を載置し、その上面前部に保護レ
    ールを設け、この保護レールはターンテーブルからパイ
    プを立ち上げて操縦席の前面でその上縁がターンテーブ
    ルの回転の円弧形となるように形成したことを特徴とす
    る請求項1記載の掘削機。
  10. 【請求項10】 前記旋回台のターンテーブルを載置し
    た前方の側面には、旋回台の側面上方に向けて延長して
    車体の移動を制御する制御杆を設け、この制御杆はその
    上端を操縦席に座った作業者が掴むことができる位置に
    位置させたことを特徴とする請求項1記載の掘削機。
  11. 【請求項11】 前記油圧制御手段は、油圧を発生させ
    る油圧ポンプと、この油圧ポンプから供給された圧力油
    を切り換える制御弁と、制御弁からの圧力油を分岐する
    分流弁とから成り、分流弁の一方に揺動手段の油圧シリ
    ンダーの供給側に接続し、揺動手段の油圧シリンダーの
    排出側に補正回動手段の油圧シリンダーの供給側に接続
    し、補正回動手段の油圧シリンダーの排出側を制御弁に
    接続し、分流弁の他方に油圧モーターの一方を接続し、
    油圧モーターの他方を制御弁に接続したことを特徴とす
    る請求項1記載の掘削機。
  12. 【請求項12】 移動可能な車体と、この車体上に水平
    方向に回転できるよう載置された旋回台と、この旋回台
    の前側の中央で水平方向に揺動できる回動保持手段と、
    この回動保持手段によりその下部を支持され、先端にバ
    ケットを連結して上下に屈曲できるアームとブームを有
    する掘削機構と、旋回台の上面であって、その中央と一
    方の側面の間に位置して水平方向に回動できるように載
    置されたターンテーブルと、このターンテーブルの上面
    に載置されて作業員が座ることができる操縦席と、旋回
    台と回動ジョイントの間に介在され、旋回台に対して回
    動ジョイントを揺動させる揺動手段と、旋回台上に設け
    られて、旋回台に対してターンテーブルを回動させる補
    正回動手段と、揺動手段と補正回動手段に直列に圧力油
    を供給して両者を同期して作動させる油圧供給手段と、
    油圧供給手段から供給される圧力油により、揺動手段と
    補正回動手段を同時に作動させ、揺動手段により回動保
    持手段を旋回台に対して揺動させることで掘削機構を揺
    動させ、同時に、補正回動手段により回動保持手段と同
    じ方向にターンテーブルを回動させ、ターンテーブル上
    に載置した操縦席に座った作業者の視線の前方に掘削機
    構が常時位置するように制御できるようにしたことを特
    徴とする掘削機。
  13. 【請求項13】 前記油圧供給手段は、油圧を発生させ
    る油圧ポンプと、この油圧ポンプから供給された圧力油
    を切り換える制御弁とから成り、制御弁に揺動手段の油
    圧シリンダーの供給側に接続し、揺動手段の油圧シリン
    ダーの排出側に補正回動手段の油圧シリンダーの供給側
    に接続し、補正回動手段の油圧シリンダーの排出側を制
    御弁に接続したことを特徴とする請求項12記載の掘削
    機。
  14. 【請求項14】 移動可能な車体と、この車体上に水平
    方向に回転できるよう載置された旋回台と、この旋回台
    の前側の中央で水平方向に揺動できる回動保持手段と、
    この回動保持手段によりその下部を支持され、先端にバ
    ケットを連結して上下に屈曲できるアームとブームを有
    する掘削機構と、旋回台の上面であって、その中央と一
    方の側面の間に位置して水平方向に回動できるように載
    置されたターンテーブルと、このターンテーブルの上面
    に載置されて作業員が座ることができる操縦席と、旋回
    台に設けられて、車体に対して旋回台を回転させる回転
    手段と、旋回台と回動ジョイントの間に介在され、旋回
    台に対して回動ジョイントを揺動させる揺動手段と、旋
    回台上に設けられて、旋回台に対してターンテーブルを
    回動させる補正回動手段と、揺動手段と補正回動手段に
    直列に圧力油を供給して両者を同期して作動させる第一
    の油圧供給手段と、回転手段に圧力油を供給して作動さ
    せる第二の油圧供給手段とから成り、第一の油圧供給手
    段から供給される圧力油により、揺動手段と補正回動手
    段を同時に作動させ、揺動手段により回動保持手段を旋
    回台に対して揺動させることで掘削機構を揺動させ、同
    時に、補正回動手段により回動保持手段と同じ方向にタ
    ーンテーブルを回動させ、ターンテーブル上に載置した
    操縦席に座った作業者の視線の前方に掘削機構が常時位
    置するように制御し、第二の油圧供給手段により回転手
    段を作動させて車体に対して旋回台を回転させることが
    できるようにしたことを特徴とする掘削機。
  15. 【請求項15】 前記第一の油圧供給手段は、油圧を発
    生させる油圧ポンプと、この油圧ポンプから供給された
    圧力油を切り換える制御弁とから成り、制御弁の一方に
    揺動手段の油圧シリンダーの供給側に接続し、揺動手段
    の油圧シリンダーの排出側に補正回動手段の油圧シリン
    ダーの供給側に接続し、補正回動手段の油圧シリンダー
    の排出側を制御弁の他方に接続したことを特徴とする請
    求項14記載の掘削機。
JP18178694A 1994-07-11 1994-07-11 掘削機 Pending JPH0820972A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100498879B1 (ko) * 1996-07-10 2005-10-06 가부시키가이샤 고마쓰 세이사쿠쇼 유압셔블
JP2013540216A (ja) * 2010-10-11 2013-10-31 デホ カンパニー リミテッド トラクターの運転キャップ
KR101630700B1 (ko) * 2014-12-29 2016-06-24 코오롱워터앤에너지 주식회사 In-situ 토양교반장치 모니터링시스템
CN112211238A (zh) * 2019-07-11 2021-01-12 迪尔公司 自动履带对准和底盘回转

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