JPH0338288Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 この考案は、二重旋回バツクホーの旋回機構に
関するものである。

(ロ) 従来技術 従来、走行部上に左右旋回自在に枢支した機枠
上に、更に掘削作業部を左右旋回自在に枢支連設
して、同作業部の二重旋回を可能としたもの（実
公昭55−31096号、特公昭57−44777号、特公昭58
−26454号、特開昭59−18823号）等があつた。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 しかし、しずれも、掘削作業部の作動軌跡が走
行部に対し一定であり、運転者が作業に適した作
動軌跡を創成することができないという欠点があ
つた。

(ニ) 問題を解決するための手段 この考案では、走行部上に下部旋回油圧モータ
により機体フレームを左右旋回自在に枢支し、更
に同部上に上部旋回油圧モータにより掘削作業部
を左右旋回自在に枢支連設し、上記モータを駆動
する単一の油圧ポンプとの間に旋回制御のための
油圧方向弁を介設し、更に同弁と上、下部旋回油
圧モータとの間にそれぞれ作動油流方向を正・逆
及びブロツク可能の上下セレクタバルブを介設し
て、油圧方向制御弁及び上下セレクタバルブによ
り上下部旋回油圧モータを制御すべく構成した。

(ホ) 作用 従つて、油圧方向制御弁の操作による上下部旋
回作動は、上下セレクタバルブの切換え操作によ
り単独及び同時旋回のいずれかを選択でき、しか
も上下部の旋回方向を同方向または逆方向に設定
することができ、掘削作業部に多様な作動軌跡を
画かせることができる。

(ヘ) 効果 この考案では、二重旋回バツクホーの旋回機構
を上記のように構成することにより、運転者が作
業に適した掘削作業部の軌跡を設定することがで
き、掘削作業の効率を向上させるという効果があ
る。

(ト) 実施例 本考案の実施例を図面にもとづき詳説すれば、
第１図は、油圧駆動の二重旋回型バツクホーＡを
示し、走行部としてのクローラ１を装備した走行
フレーム２の略中央部に下部旋回基台３を立設
し、同基台３上に機体フレーム４を左右回動自在
に枢支連設し、同フレーム４上には、後部に原動
機部５、前部には上部旋回基台６を配設し、同基
台６上に、上部回転台７を左右回動自在に枢支連
設している。

上部回転台７上には、略中央部に運転部８を配
設し、同前端には掘削作業部支持体９を突設し、
同支持体９を介してそれぞれ上下回動自在の作業
ブーム１０、アーム１１及びバケツト１２よりな
る掘削作業部Ｂを支持している。

また、走行フレーム２の下部旋回基台３の前側
面には昇降作動自在の排土板１３が配設されてい
る。

機体フレーム４の旋回中心と、上部回転台７の
旋回中心との間には、所定のオフセツトｄが設定
されており、上部回転台７は、機体フレーム４に
対して自転しながら、走行フレーム２に対してオ
フセツトｄを半径として公転するものであり、上
記旋回作動は、上部回転台７と上部旋回基台６と
の間及び機体フレーム４と下部旋回基台３との間
にそれぞれ介設した上部、下部旋回油圧モータ１
４，１５により作動すべく構成している。図中１
６，１７は上部・下部スイベルジヨイントを示
す。

運転部８には、同バツクホーＡを操縦するため
の各種操作レバーが配設されており、特に、上部
回転台７及び機体フレーム４の旋回作動を制御す
るために、座席１８の左側前方に同座席１８に近
接して、下端が後方に延出した略Ｌ字形状の操作
レバー１９を枢支立設し、同レバー１９の左右方
法の操作作動を油圧方向制御弁たるメインコント
ロールバルブ２０と一体に構成した旋回バルブ２
２にリンク機構を介して連動連結している。ま
た、座席１８右側には、上下セレクタレバー２
４，２４′が枢支立設されており、同レバー２４，
２４′の操作により、上下セレクタバルブ２６，
２７をそれぞれ正・中立・逆の三位置に操作し得
るように構成して、操作レバー１９の作動による
上下部旋回油圧モータ１４，１５への作動油流
を、それぞれ単独、あるいは連携して、正・逆方
向に切換え可能とし、中立位置では、上下部旋回
油圧モータ１４，１５と連通した油路をブロツク
して同モータ１４，１５をロツクできるように構
成している。

第２図は、油圧動力及び作動制御の概略を示す
ブロツク図であり原動機Ｅで駆動された旋回用及
び他機器用油圧ポンプ２８，３０からの作動油
は、メインコントロールバルブ２０により制御さ
れて各油圧作動機器を作動させるものであり、特
に、上部旋回油圧モータ１４及び下部旋回油圧モ
ータ１５と旋回バルブ２２との間には、上下セレ
クタバルブ２６，２７が介設されて同バルブ２
６，２７の切換え操作により、旋回バルブ２２か
らの作動油流の方向をそれぞれ個別あるいは連携
して正逆切換え及びブロツク可能に構成してる。

第３図は、油圧回路Ｈを示すものである。但
し、図面の煩雑をさけるためセーフテイ、クツシ
ヨン、ドレン及びサーボ関係の回路は省略してあ
る。

旋回バルブ２２は、スプリングセンタ型の油圧
方向制御弁であり、メインコントロールバルブ２
０で上部旋回用油圧ポンプ１４からの作動油を最
初に受ける位置に配設されており、同バルブ２２
が作動すると、上部旋回用油圧ポンプ２８からの
作動油は、上下部旋回油圧モータ１４，１５方向
にのみ流れ、他はブロツクされるように構成して
いる。

上下セレクタバルブ２６，２７は、両者とも正
転・中立・逆転の３ケ所のデテント位置を有して
おり、中立位置では、上下部旋回油圧モータ１
４，１５からの作動油をブロツクして、それぞれ
上下部旋回油圧モータ１４，１５をロツクし、逆
転位置では、正転位置での作動油流の逆方向に作
動油を流通させるものである。

従つて、掘削作業部Ｂの回動軌跡を、上下セレ
クタバルブ２６，２７の切換により運転者が多様
に設定することができ、しかも、同設定軌跡上を
一本の操作レバー１９により掘削作業部を作動さ
せることができる。

なお、図中３１，３２，３３は、掘削作業部Ｂ
の作業ブーム、アーム、バケツト用油圧シリンダ
を示し、３４，３５，３６は、上記シリンダ３
１，３２，３３を制御するための油圧バルブを示
す。３７，３８は左右走行油圧モータ、３９，４
０は同油圧モータ３７，３８制御用の油圧バルブ
を示し、４１，４２は排土板１３昇降油圧シリン
ダ、及びシリンダ１３制御用の油圧バルブを示
す。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案による旋回操作機構を有する
二重旋回バツクホーの全体側面図。第２図は、油
圧動力及び作動制御の概略を示すブロツク図。第
３図は、油圧回路図。 Ｂ……掘削作業部、２……走行フレーム、４…
…機体フレーム、７……上部回転台、１４，１５
……上・下部旋回油圧モータ、１９……操作レバ
ー、２６，２７……上下セレクタバルブ、２８…
…旋回油圧ポンプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 走行フレーム２上に機体フレーム４を、下部旋
   回油圧モータ１５により左右旋回自在に枢支し、
   同機体フレーム４上に掘削作業部Ｂを支持した上
   部回転台７を左右旋回自在に枢支連設し、上下部
   旋回油圧モータ１４，１５を油圧方向制御弁を介
   して旋回油圧ポンプ２８に連通連結し、更に同モ
   ータ１４，１５と同制御弁との間にそれぞれ正・
   逆・中立の３個所の切換位置を有する上下セレク
   タバルブ２６，２７を介設してなる二重旋回バツ
   クホーの旋回機構。