JPH08199142A - 一液無溶剤反応型ウレタン系接着剤及び床構造 - Google Patents

一液無溶剤反応型ウレタン系接着剤及び床構造

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JPH08199142A
JPH08199142A JP7007060A JP706095A JPH08199142A JP H08199142 A JPH08199142 A JP H08199142A JP 7007060 A JP7007060 A JP 7007060A JP 706095 A JP706095 A JP 706095A JP H08199142 A JPH08199142 A JP H08199142A
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diisocyanate
reaction rate
weight
type urethane
reaction
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JP7007060A
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Masaya Kobayashi
正也 小林
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 床工事等の接着作業に際し、薬剤の計量や混
合の作業が不要であり、工場で調製された品質管理が徹
底できる接着剤をそのまま使用でき、塗布後速やかに粘
着性が発現し、且つ、貯蔵安定性に優れた一液無溶剤反
応型ウレタン系接着剤を提供する。 【構成】 1−クロロ−2,4−フェニレンジイソシア
ネート、パラフェニレンジイソシアネート、4,4’−
ジフェニルメタンジイソシアネート、トルエンジイソシ
アネートの群から選ばれる1種もしくは2種以上の反応
速度の速いイソシアネート化合物と、ヘキサメチレンジ
イソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネートの群から選ばれる1種
もしくは2種以上の反応速度の遅いイソシアネート化合
物及び硬化触媒を含有してなる一液無溶剤反応型ウレタ
ン系接着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一液無溶剤反応型ウレ
タン系接着剤及び床構造に関する。
【0002】
【従来の技術】反り等の歪みのある長尺の塩化ビニル樹
脂製床材や木質防音床材を床面に接着する床工事には、
初期粘着で被着床材の反発を抑えるため、揮発性の溶剤
を含有する2液混合型エポキシ系接着剤や酢酸ビニル樹
脂系接着剤が用いられてきた。
【0003】しかし、2液混合型エポキシ系接着剤は、
2液を計量、混合する手間が煩わしく、又、混合作業時
のミスによる接着不良が起き易く、又、酢酸ビニル樹脂
系接着剤は、耐水性が充分でないため、水回りの床工事
には適していない等、用途が限定され、いずれも問題が
ある。
【0004】これ等の問題を解決する手段として、一液
型ウレタン系接着剤が種々提案されている。例えば、特
開昭61−31418号公報には、活性イソシアネート
基を有するウレタンプレポリマー、および脂環式ジアミ
ンとカルボニル化合物の脱水縮合生成物から成り、イソ
シアネート基に対しアミン当量比が0.2〜0.6であ
る湿気硬化性ポリウレタン組成物が開示されている。
【0005】上記湿気硬化性ポリウレタン組成物に使用
される脂環式ジアミンとカルボニル化合物の脱水縮合反
応は、可逆反応であるため、得られる脱水縮合生成物は
逆反応等によって加水分解される等、一般には貯蔵安定
性に問題があるとされているものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は叙上の事実に
鑑みなされたものであって、その目的とするところは、
床工事等の接着作業に際し、薬剤の計量や混合の作業が
不要であり、工場で調製された品質管理が徹底できる接
着剤をそのまま使用でき、塗布後速やかに粘着性が発現
し、且つ、貯蔵安定性に優れた一液無溶剤反応型ウレタ
ン系接着剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、1−クロロ−2,4−フェニレンジイソシアネー
ト、パラフェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、トルエンジイソシアネ
ートの群から選ばれる1種もしくは2種以上の反応速度
の速いイソシアネート化合物と、ヘキサメチレンジイソ
シアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネートの群から選ばれる1種もしく
は2種以上の反応速度の遅いイソシアネート化合物及び
硬化触媒を含有してなる一液無溶剤反応型ウレタン系接
着剤をその要旨とするものである。
【0008】請求項2記載の本発明は、床材と床下地材
とが請求項1記載の一液無溶剤反応型ウレタン系接着剤
により接着されてなる床構造をその要旨とするものであ
る。
【0009】上記反応速度の速いイソシアネート化合物
或いは反応速度の遅いイソシアネート化合物なる用語は
相対的な尺度として用いるものであるが、反応速度の速
いイソシアネート化合物の反応速度と反応速度の遅いイ
ソシアネート化合物の反応速度の比は3〜5倍程度であ
り、これ等のイソシアネート化合物の水に対する反応速
度は、前者が数時間であるのに対して後者のそれは十数
時間から二十数時間であって、これらは反応速度の面か
ら2群に分けることができる。これらの反応速度の異な
るイソシアネート化合物を硬化触媒と共に含有してなる
本発明の一液無溶剤反応型ウレタン系接着剤の硬化の機
作は多段に進行し、先ず、外気に触れる接着層におい
て、増粘し被着体を固定し、逐次内方向に硬化が進行
し、反応は完結するものと解釈される。
【0010】上記反応速度の速いイソシアネート化合物
としては、1−クロロ−2,4−フェニレンジイソシア
ネート、パラフェニレンジイソシアネート、4,4’−
ジフェニルメタンジイソシアネート、トルエンジイソシ
アネート等が挙げられる。上記反応速度の遅いイソシア
ネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、1,5−ナフタレンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート等が挙げられる。上記反応速度の速い
イソシアネート化合物及び反応速度の遅いイソシアネー
ト化合物は、各々1種のみで使用されてもよいが、2種
以上が混合されて使用されてもよい。
【0011】上記一液無溶剤反応型ウレタン系接着剤に
おいて、上記反応速度の速いイソシアネート化合物及び
反応速度の遅いイソシアネート化合物は、ポリオール類
と反応してウレタンプレポリマーを構成する。上記反応
速度の速いイソシアネート化合物及び該反応速度の速い
イソシアネート化合物とからなるウレタンプレポリマー
は好ましくは5〜80重量部、更に好ましくは20〜5
0重量部、上記反応速度の遅いイソシアネート化合物及
び該反応速度の遅いイソシアネート化合物とからなるウ
レタンプレポリマーは好ましくは95〜20重量部、更
に好ましくは80〜50重量部の比率で配合され、且
つ、上記ポリオール類の含有する水酸基に対しイソシア
ネート基が過剰となる如く配合され、更に、硬化触媒
0.001〜5重量部と共に配合されている。
【0012】上記反応速度の速いイソシアネート化合物
及び該反応速度の速いイソシアネート化合物とからなる
ウレタンプレポリマーの含有率が、5重量部未満である
と上記一液無溶剤反応型ウレタン系接着剤の初期粘着性
の発現が充分でなく、80重量部を超えると、床工事等
における接着可能時間が短くなったり、硬化時に発生す
る二酸化炭素による発泡が多くなり、接着剤硬化物の凝
集力が低下する等の不都合を生ずる。
【0013】上記硬化触媒としては、例えば、トリエチ
ルアミン、N−メチルモルホリンビス(2−ジメチルア
ミノエチル)エーテル、N,N,N’,N”,N”−ペ
ンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’−トリ
メチルアミノエチル−エタノールアミン、ビス(2−ジ
メチルアミノエチル)エーテル等の3級アミン類、ジブ
チル錫ジラウレート、オクテン酸錫、オクテン酸鉛、ナ
フテン酸鉛等の有機金属化合物類が挙げられる。上記硬
化触媒は1種のみで使用されてもよいが、2種以上が混
合されて使用されてもよい。
【0014】又、上記ウレタンプレポリマーの硬化触媒
は、使用する硬化触媒の種類にもよって異なるが、0.
001重量%未満の場合、粘着性発現に時間がかかり、
5重量部を超えると、床工事等における接着可能時間が
短くなったり、硬化時に発生する二酸化炭素による発泡
が多くなり、接着剤硬化物の凝集力が低下する等の不都
合を生ずる。
【0015】上記ウレタンプレポリマーは、上記ポリオ
ール類の含有する水酸基(OH)に対しポリイソシアネ
ートのイソシアネート基(NCO)が、例えば、1.5
≦NCO/OH≦10の比率になるようにポリオール類
及びポリイソシアネートを配合し、60〜100℃で数
時間反応させることにより調製され、NCO含有量は、
通常、1〜15重量部程度である。
【0016】上記ポリオール類としては、一般にウレタ
ン化合物の製造に用いられるポリエーテル系ポリオー
ル、ポリエステル系ポリオール、ポリマーポリオール等
が使用できる。
【0017】ポリエーテル系ポリオールとしては、例え
ば、ビスフェノールA、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサン
ジオール等のジオール類、グリセリン、トリメチロール
プロパン等のトリオール類、エチレンジアミン、ブチレ
ンジアミン等のアミン類からなる活性水素2個以上を有
する低分子量活性水素化合物の1種又は2種以上の存在
下に、プロピレンオキサイド、エチレンオキサイド、テ
トラヒドロフラン等のアルキレンオキサイドの1種又は
2種以上を開環重合して得られる重合体等が挙げられ
る。
【0018】ポリエステル系ポリオールは、例えば、ア
ジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、
イソフタル酸、コハク酸等の多塩基酸と、例えば、ビス
フェノールA、エチレングリコール、1,2−プロピレ
ングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレング
リコール、1,6−ヘキサングリコール、ネオペンチル
グリコール等の多価アルコールを脱水縮合して得られる
重合体、例えば、ε−カプロラクトン、α−メチル−ε
−カプロラクトン等の重合体、例えば、ひまし油、ひま
し油とエチレングリコールの反応生成物等のヒドロキシ
カルボン酸と上記多価アルコールの縮合物等が挙げられ
る。
【0019】ポリマーポリオールとしては、例えば、前
記ポリエーテル系ポリオールもしくはポリエステル系ポ
リオールにアクリロニトリル、スチレン、メチル(メ
タ)アクリレート等のエチレン性不飽和化合物をグラフ
ト重合させたものや、1,2−もしくは1,4−ポリブ
タジエンポリオール又はこれ等の水素添加物等が挙げら
れる。
【0020】上記ポリオール類の重量平均分子量は、1
00〜50000程度のものが好ましく、更に好ましく
は、500〜5000程度のものである。上記ポリオー
ル類は1種類単独で使用されてもよいが、2種類以上の
ものを併用されてもよい。
【0021】本発明の上記一液無溶剤反応型ウレタン系
接着剤の粘度は、200mPa・s〜1000Pa・
s、好ましくは2Pa・s〜500Pa・sであり、且
つ、110℃で3時間加熱後の揮発分が5重量%未満、
好ましくは2重量%以下である。
【0022】本発明の上記反応性の異なるイソシアネー
ト化合物と硬化触媒を含有する一液無溶剤反応型ウレタ
ン系接着剤には、必要に応じて充填剤、チクソ改良剤、
可塑剤、接着性付与剤、安定剤等が添加される。
【0023】上記充填剤としては、例えば、炭酸カルシ
ウム、表面疎水処理炭酸カルシウム、カーボンブラッ
ク、タルク、酸化チタン、ゴム粉末、有機質及び無機質
バルーン等が挙げられ、これらの1種類単独で使用され
てもよいが、2種類以上のものが併用されてもよい。
【0024】上記チクソ改良剤としては、例えば、コロ
イド状シリカ、水素添加ヒマシ油、有機ベントナイト等
が挙げられ、これらの1種類単独で使用されてもよい
が、2種類以上のものが併用されてもよい。
【0025】上記可塑剤としては、例えば、ジオクチル
フタレート(DOP)、ジブチルフタレート、ジラウリ
ルフタレート、ジオクチルアジペート、ジイソデシルア
ジペート、トリブチルフォスフェート、トリオクチルフ
ォスフェート、アジピン酸プロピレングリコールポリエ
ステル、エポキシステアリン酸ブチレングリコールポリ
エステル、エポキシステアリン酸アルキル、エポキシ化
大豆油等が挙げられ、これらの1種類単独で使用されて
もよいが、2種類以上のものが併用されてもよい。
【0026】上記接着性付与剤としては、例えば、各種
チタネート或いはシラン系カップリング剤、カップリン
グ剤とイソシアネート化合物との反応生成物等が挙げら
れ、これらの1種類単独で使用されてもよいが、2種類
以上のものが併用されてもよい。
【0027】上記安定剤としては、例えば、チヌビン3
27、イルガノックス1010(いずれも商品名、チバ
ガイギー社製)、トミソープ800(商品名、吉富製薬
社製)等があげられる。
【0028】上記充填剤以下の各添加剤の若干を例示し
たが、本発明において、これらの添加剤は上記のものに
限定されるものではない。
【0029】本発明の一液無溶剤反応型ウレタン系接着
剤の製造方法は、特に限定されるものではないが、反応
速度の速いイソシアネート化合物からなるプレポリマー
と反応速度の遅いイソシアネート化合物からなるプレポ
リマーをそれぞれ別に作製した後、両者を混合してもよ
いが、反応速度の速いイソシアネート化合物と反応速度
の遅いイソシアネート化合物の混合系でプレポリマーを
作製してもかまわない。猶、いずれの方法によって作製
されるプレポリマーにも未反応の反応速度の速いイソシ
アネート化合物及び反応速度の遅いイソシアネート化合
物を含有している。
【0030】上記の如く作製されたプレポリマーもしく
はプレポリマー作製時に、前記充填剤、チクソ改良剤、
可塑剤、接着性付与剤、安定剤等が添加されるが、これ
らの各添加剤は、予め脱水処理を行っておき、プレポリ
マー組成物に湿気、水分等が混入しないよう留意すべき
である。
【0031】請求項2記載の本発明の床材を接着した床
構造において、床材とは、例えば、ウッデイ−1(朝日
ウッドテック社製)、ウッドライン(タジマ社製)等の
表面に木質系化粧シートを貼付けた床材、塩化ビニル系
樹脂が裏打ちされた木質防音床材、塩化ビニル系樹脂製
基材に植毛されたカーペット状の床材、塩化ビニル系樹
脂製タイル(通称Pタイル)、裏面にオレフィン系樹脂
発泡体や発泡ゴムシートやフェルトを貼付けた木質防音
床材、パーチクルボードや合板の表面に化粧シートを貼
付けた木質系床材、長尺塩化ビニル系樹脂製シート、塩
化ビニル系樹脂製基材に植毛された人口芝等が挙げられ
る。
【0032】上記床材は、コンクリートスラブ、アスフ
ァルト、合板、パーチクルボード、塩化ビニル系樹脂塗
装鋼板、木根太等の床下地材に接着されるが、接着施工
に際して櫛目ゴテ、ロール刷毛、スプレー、カートリッ
ジ等を使用し、塩化ビニル系樹脂製床材、床下地材のい
ずれかもしくはその両方に請求項1記載の本発明の一液
無溶剤反応型ウレタン系接着剤を塗布し、両者を接着す
る。
【0033】
【作用】本発明の一液無溶剤反応型ウレタン系接着剤
は、1−クロロ−2,4−フェニレンジイソシアネー
ト、パラフェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、トルエンジイソシアネ
ートの群から選ばれる1種もしくは2種以上の反応速度
の速いイソシアネート化合物と、ヘキサメチレンジイソ
シアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネートの群から選ばれる1種もしく
は2種以上の反応速度の遅いイソシアネート化合物及び
硬化触媒を含有してなるものであり、これらの反応速度
の異なるイソシアネート化合物を硬化触媒と共に含有し
てなる本発明の一液無溶剤反応型ウレタン系接着剤の硬
化の機作は多段に進行し、先ず、外気に触れる接着層に
おいて、増粘し被着体を固定し、逐次内方向に硬化が進
行し、反応は完結するものと解釈される。そしてこのよ
うな構成をとることにより、優れた貯蔵安定性を有し、
接着作業に際して、床下地材等に接着剤を塗布後、極め
て短時間の間に強い粘着性が発現し、床材等の建築材料
に反り等の歪みがあっても、接着剤が塗布された床下地
材面に押圧することにより、しっかりと固定され、作業
性よく効率的に施工できる。又、本発明の一液無溶剤反
応型ウレタン系接着剤は、叙上の如く、有機溶剤等の揮
発性成分を含有していないので、作業環境も良好に維持
される。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれに限定されるものではない。
【0035】(実施例1)分子量2000のポリプロピ
レングリコール(旭電化社製、アデカポリエーテルP−
2000)400重量部及び水酸基価65mgKOH/
gのポリエステルジオール(旭電化社製、商品名:アデ
カポリエステルYG−226)100重量部の混合物を
脱水処理後、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート(以下、MDIと略す)15重量部及びイソホロン
ジイソシアネート(以下、IPDIと略す)225重量
部を添加し、窒素気流中、90℃で5時間反応させて、
末端イソシアネート基含有量が8重量%のウレタンプレ
ポリマーを得た。次いで、得られたウレタンプレポリマ
ー50重量部に、130℃で12時間加熱乾燥した炭酸
カルシウム50重量部、コロイド状シリカ5重量部、ジ
オクチルフタレート(以下、DOPと略す)5重量部及
び硬化触媒(サンアプロ社製、商品名:U−CAT20
41、モルホリン系)0.5重量部を添加し、窒素気流
中、90℃で攪拌混合し、粘度20Pa・s(at 2
0℃)の一液無溶剤反応型ウレタン系接着剤を得た。
【0036】(実施例2)実施例1において、MDIの
添加量を15重量部から60重量部に、IPDIの添加
量を225重量部から190重量部に、硬化触媒の添加
量を0.5重量部から0.4重量部変更した以外実施例
1と同様にして、粘度20Pa・s(at20℃)の一
液無溶剤反応型ウレタン系接着剤を得た。
【0037】(実施例3)実施例1において、MDIの
添加量を15重量部から210重量部に、IPDIの添
加量を225重量部から55重量部に、硬化触媒の添加
量を0.1重量部から0.4重量部に変更した以外実施
例1と同様にして、粘度20Pa・s(at 20℃)
の一液無溶剤反応型ウレタン系接着剤を得た。
【0038】(比較例1)実施例1において、MDIを
添加量せず、IPDIのみを240重量部添加し、実施
例1と同様にして、末端イソシアネート基含有量が8重
量%のウレタンプレポリマーを経て、粘度20Pa・s
(at 20℃)の一液無溶剤反応型ウレタン系接着剤
を得た。
【0039】(比較例1)実施例1において、IPDI
を添加量せず、MDIのみを270重量部添加し、反応
時間を5時間から3時間に、硬化触媒の添加量を0.5
重量部から0.1重量部に変更した以外、実施例1と同
様にして、末端イソシアネート基含有量が8重量%のウ
レタンプレポリマーを経て、粘度20Pa・s(at
20℃)の一液無溶剤反応型ウレタン系接着剤を得た。
【0040】上記実施例において得られた一液無溶剤反
応型ウレタン系接着剤につき、以下の試験を行いその性
能を評価した。評価結果は表1に示す。
【0041】(試験方法) 1.初期粘着力 70mm×70mm×8mmのスレート板に櫛目ゴテを
用いて、得られた一液無溶剤反応型ウレタン系接着剤
を、350g/m2 の塗布量で塗布し、10分、20
分、30分、及び60分の4段階のオープンタイムを設
け、接着面が25mm×25mmで一端部に該面に対し
直角の立上がり部(側面から見てL字状)を有するアル
ミ材(厚さ1.5mm)を接着し、軽く押圧した後、直
ちに反転させ、立上がり部に100gの荷重をかけ落下
するまでの時間を測定し、その値から当該一液無溶剤反
応型ウレタン系接着剤の初期粘着力を評価した。
【0042】2.接着強度 70mm×70mm×8mmのスレート板に櫛目ゴテを
用いて、得られた一液無溶剤反応型ウレタン系接着剤
を、350g/m2 の塗布量で塗布し、10分、20
分、30分、及び60分の4段階のオープンタイムを設
け、40mm×40mmに切断した塩化ビニル樹脂系床
材(朝日ウッドテック社製、商品名:ウッディ−1)を
接着し、20℃×65%RHの雰囲気中で7日間養生し
た後、平面引張りにより接着強度を測定した。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】本発明の一液無溶剤反応型ウレタン系接
着剤は、上記の如く構成されているので、貯蔵安定性が
極めて良好であり、表1に示された評価結果より明らか
な如く、初期粘着性の立上がりが速く、且つ、強固な接
着強度を示す。又、本発明の一液無溶剤反応型ウレタン
系接着剤は、床工事の接着作業に際し、上記の如く初期
粘着性の立上がりが速いので、床材等の建築材料に反り
等の歪みがあっても、接着剤が塗布された床下地材面に
押圧することにより、しっかりと固定され、作業性よく
効率的に施工できる。又、本発明の一液無溶剤反応型ウ
レタン系接着剤は、叙上の如く、有機溶剤等の揮発性成
分を含有していないので、作業環境も良好に維持され
る。を損なうことなく水洗いによって容易に清浄化でき
る。
【0045】本発明の床材と床下地材とが請求項1記載
の一液無溶剤反応型ウレタン系接着剤により接着されて
なる床構造は、叙上の如く、床下地材面に床材がしっか
りと固定されているので、仕上がりが美麗であり、且
つ、強固な接着をしているので、使用中にズレたり、剥
離したりすることがない。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1−クロロ−2,4−フェニレンジイソ
    シアネート、パラフェニレンジイソシアネート、4,
    4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トルエンジ
    イソシアネートの群から選ばれる1種もしくは2種以上
    の反応速度の速いイソシアネート化合物と、ヘキサメチ
    レンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシア
    ネート、イソホロンジイソシアネートの群から選ばれる
    1種もしくは2種以上の反応速度の遅いイソシアネート
    化合物及び硬化触媒を含有してなる一液無溶剤反応型ウ
    レタン系接着剤。
  2. 【請求項2】 床材と床下地材とが請求項1記載の一液
    無溶剤反応型ウレタン系接着剤により接着されてなる床
    構造。
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Cited By (7)

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JPH1134212A (ja) * 1997-07-23 1999-02-09 Toppan Printing Co Ltd バリアー性ラミネートフィルム
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