JPH08194482A - 鍵盤楽器用スピーカの漏音防止構造 - Google Patents

鍵盤楽器用スピーカの漏音防止構造

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JPH08194482A
JPH08194482A JP7006695A JP669595A JPH08194482A JP H08194482 A JPH08194482 A JP H08194482A JP 7006695 A JP7006695 A JP 7006695A JP 669595 A JP669595 A JP 669595A JP H08194482 A JPH08194482 A JP H08194482A
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piano
pair
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speaker
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JP7006695A
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Muneo Ishida
宗雄 石田
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 音源付の鍵盤楽器を演奏する場合、演奏者に
負担をかけることなく、音源から出る音が周囲に漏れる
のを防止可能な鍵盤楽器用スピーカの漏音防止構造を提
供することを目的とする。 【構成】 スピーカ7、7は、遮音用板材30、30に
取り付けられている。遮音用板材30、30は、透明な
アクリル樹脂板により形成され、ピアノ1の上前板1a
の左側及び右側に当接する設置面31、31と、設置面
31、31から前方に延出された延出面32、32と、
延出面32、32の前端部にて演奏者側へ屈曲された屈
曲面33、33とを備えている。各スピーカ7は、電子
音源から出る音を演奏者Pの頭部に向かって出力するよ
うに配置され、接続コード7aがヘッドホン端子6に差
し込まれている。各遮音用板材30は、ピアノ1に対し
て脱着自在に固定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音源付の鍵盤楽器に取
り付ける鍵盤楽器用スピーカの漏音防止構造に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、通常のアコースティックピアノと
して演奏可能であるとともに、電子ピアノとしても演奏
可能なピアノが知られている。かかるピアノは、押鍵す
ると打弦機構のハンマーが打弦して音を出すモード(打
弦演奏モード)と、押鍵すると電子音源から音を出すモ
ード(音源演奏モード)を兼ね備え、いずれかのモード
を適宜選択できる。このピアノでは、音源演奏モードを
選択した場合、押鍵すると、ピアノアクションを介して
ハンマーが弦に向かって回動するものの、ハンマーが打
弦する前に阻止機構によりハンマーを停止させ、打弦音
を発生させないようにし、電子音源のみによって音を出
す。
【0003】かかるピアノでは、例えば、周囲にピアノ
の音が漏れても問題にならない昼間などにピアノ演奏を
行う場合には、打弦演奏モードを選択してピアノ演奏を
行うことが多く、一方、周囲にピアノの音が漏れると問
題になる夜間などにピアノ演奏を行う場合には、音源演
奏モードを選択し、演奏者は出力される電子音をヘッド
ホンを介して聴きながらピアノ演奏を行うことが多かっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ヘッド
ホンを装着してピアノを演奏すると、ヘッドホンの重さ
により演奏者が疲れ易いという問題があり、特に、子供
が演奏する場合にはこの問題が顕著であった。
【0005】また、ヘッドホンを装着して演奏を行うこ
とのある電子ピアノ、電子オルガン等においても、同様
に、演奏者が疲れ易いという問題があった。本発明は、
上記課題に鑑みなされたものであり、音源付の鍵盤楽器
を演奏する場合、演奏者に負担をかけることなく、音源
による音が周囲に漏れるのを防止可能な鍵盤楽器用スピ
ーカの漏音防止構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の鍵盤楽器用スピーカの漏音防止構造は、音
源付の鍵盤楽器に取り付けられ、該鍵盤楽器の左前面及
び右前面からそれぞれ前方に延出された一対の遮音用板
材と、前記遮音用板材に取り付けられ、前記鍵盤楽器の
音源による音を前記一対の遮音用板材により囲まれた空
間内に出力するスピーカと、を備えたことを特徴とす
る。
【0007】ここで、前記一対の遮音用板材は、前端部
が演奏者側へ屈曲されていてもよく、あるいは、前端部
が互いに連結されていてもよい。前記一対の遮音用板材
は、上端部が演奏者側へ屈曲されていてもよく、あるい
は、上端部が互いに連結されていてもよい。
【0008】更に、前記一対の遮音用板材は、前記鍵盤
楽器に対して脱着自在に取り付けられていてもよい。
【0009】
【作用及び発明の効果】上記構成を備えた本発明の鍵盤
楽器用スピーカの漏音防止構造では、音源付の鍵盤楽器
を演奏して、スピーカから音源の音が出力されると、そ
の音は一対の遮音用板材により囲まれた空間内に出力さ
れる。また、スピーカから出力される音は、鍵盤楽器の
左前面及び右前面から前方に延出された一対の遮音用板
材の存在により、左右方向に広がりにくい。このため、
ピアノの周囲にスピーカから出力される音が漏れるおそ
れがないという効果が得られる。従って、従来のよう
に、演奏者はヘッドホンを使用しなくても、音源による
音を周囲に漏らすことなく、演奏をすることができ、演
奏者は何らの負担もかかることがなく、疲れないという
効果が得られる。
【0010】また、一対の遮音用板材の前端部を演奏者
側へ屈曲した構造を採用した場合には、スピーカから出
力される音が前方に逃げるのを防止できるという効果が
得られ、特に、前端部を互いに連結した構造を採用した
場合には、その効果が大きい。
【0011】更に、一対の遮音用板材の上端部を演奏者
側へ屈曲した構造を採用した場合には、スピーカから出
力される音が上方に逃げるのを防止できるという効果が
得られ、特に、上端部を互いに連結した構造を採用した
場合には、その効果が大きい。
【0012】そして、一対の遮音用板材を鍵盤楽器に対
して脱着自在に取り付ける構造を採用した場合には、遮
音する必要のない昼間に演奏するときや、演奏者以外に
聴取者が居るときなどには、かかる遮音用板材を取り外
すことにより、スピーカからの音を周囲に広げることが
できる。
【0013】
【実施例】本発明の好適な実施例について図面に基づい
て以下に説明する。第1実施例のアップライトピアノ
は、本発明の鍵盤楽器用スピーカの漏音防止構造を適用
したものであり、図1は第1実施例のブロック図、図2
は打弦機構の説明図である。また、図3は第1実施例の
正面図、図4は同じく平面図、図5は同じく左側面図で
ある。
【0014】本実施例のアップライトピアノ(以下、
「ピアノ」という)1は、通常のアコースティックピア
ノとして演奏可能であるとともに、電子ピアノとしても
演奏可能なものである。このピアノ1は、図1に示すよ
うに、鍵盤Kと、キーセンサ2と、打弦機構3と、阻止
機構4と、電子音源5と、電子音源5に接続されたヘッ
ドホン端子6と、一対のスピーカ7、7と、切替スイッ
チ8と、コントロール部9と、から構成される。
【0015】キーセンサ2は、鍵盤Kの各鍵毎に設けら
れるものであり、図示しない発光素子及び受光素子によ
って、押鍵や離鍵のタイミングや速度などを検出するも
のである。打弦機構3は、鍵盤Kの操作に応じて打弦を
行う機構である。この打弦機構3は、図2に示すよう
に、鍵盤Kが押されると上昇するキャプスタンスクリュ
ー12と、ウイッペンフレンジ13を介してセンターレ
ール14に揺動可能に支持され、キャプスタンスクリュ
ー12の上昇によって上向きに揺動するウイッペン15
と、ウイッペン15に揺動可能に連結され、ジャックテ
ール17aがレギュレチングボタン16に当接するまで
ウイッペン15と共に上昇するジャック17と、ジャッ
ク17に対して当接・離間すると共に、センターレール
14に固着されたバットフレンジ18aのセンターピン
18bに揺動可能に支持されるバット18と、バット1
8に連結され、バット18がジャック17により突き上
げられると反時計回りに揺動するハンマーシャンク21
と、ハンマーシャンク21と直交する方向へ突出するよ
うバット18に突設されたキャッチャシャンク19と、
キャッチャシャンク19の先端に装着されたキャッチャ
20と、ハンマーシャンク21の先端に装着されたハン
マー23と、ハンマー23によって叩かれる弦25と、
打弦後に揺り戻したハンマーシャンク21の側部と当接
してハンマー23の振動を緩和する緩衝部28aを装着
したハンマーレール28とにより構成される。
【0016】阻止機構4は、打弦機構3のハンマー23
による打弦を阻止したり許容したりする機構である。こ
の阻止機構4は、ハンマーシャンク21と弦25との間
に配設され、ピアノ1の横方向(図2では紙面に対して
垂直方向)に延びるレール41と、このレール41を阻
止位置(図2にて実線で表示)と許容位置(図2にて点
線で表示)のいずれかに位置決めする駆動モータ42
(図1参照)とにより、構成される。
【0017】一対のスピーカ7、7は、図3〜図5に示
すように、一対の遮音用板材30、30に取り付けられ
ている。この一対の遮音用板材30、30は、透明なア
クリル樹脂板により形成され、ピアノ1の上前板1aの
左側及び右側に当接する設置面31、31と、この設置
面31、31から前方に延出された延出面32、32
と、この延出面32、32の前端部にて演奏者側へ屈曲
された屈曲面33、33とを備えている。そして、各ス
ピーカ7は、各遮音用板材30の延出面32と屈曲面3
3との間を架け渡すように斜めに取り付けられ、電子音
源5による音を一対の遮音用板材30、30により囲ま
れた空間内に出力するように配置されている。特に、本
実施例では、各スピーカ7は、電子音源5による音を演
奏者P(図3〜図5にて2点鎖線で表示)の頭部に向か
って出力するように配置されている。
【0018】この一対のスピーカ7、7は、接続コード
7aをヘッドホン端子6に差し込むことにより、電子音
源5からの音を出力することが可能となる。尚、各遮音
用板材30は、各設置面31の2箇所にて固定ネジ3
9、39によりピアノ1に対して脱着自在に固定されて
いる。
【0019】切替スイッチ8は、打弦機構3のハンマー
23が打弦することによって音を出す打弦演奏モード
と、打弦による音を止め電子音源5のみによって音を出
す音源演奏モードとを切り替えるものである。コントロ
ール部9は、周知のCPU91、ROM92、RAM9
3などを含む論理演算回路として構成されており、入出
力インタフェース94を介して、キーセンサ2、切替ス
イッチ8、電子音源5及び阻止機構4の駆動モータ42
が接続されている。このコントロール部9は、キーセン
サ2や切替スイッチ8から入力された信号に応じて、R
OM92に記憶された種々のプログラムに基づいて、C
PU91が電子音源5や阻止機構4を制御するものであ
る。
【0020】次に、第1実施例のピアノ1の使用例を説
明する。まず、切替スイッチ8により打弦演奏モードを
設定した場合について説明する。この場合、コントロー
ル部9のCPU91は、阻止機構4の駆動モータ42を
駆動してレール41を許容位置(図2にて点線で表示)
に移動・固定すると共に、キーセンサ2から信号の入力
があっても電子音源5から出力しないように制御する。
【0021】この状態で、鍵盤Kが押鍵されると、キャ
プスタンスクリュー12が上昇してウイッペン15を上
向きに揺動させ、ウイッペン15と共に上昇するジャッ
ク17が、バット18を押し上げてハンマーシャンク2
1を反時計回りに揺動させる。更に、ジャック17が上
昇してゆくと、ジャックテール17aがレギュレチング
ボタン16に当接し、ジャック17はウイッペン15に
対して図中時計周りに揺動する。この結果、バット18
は、ジャック17から離れてハンマーシャンク21及び
ハンマー23と共に慣性運動を開始する。このとき、レ
ール41は許容位置(図2にて点線で表示)に位置して
いるため、ハンマーシャンク21はレール41に当接す
ることがなく、従って、ハンマー23は打弦を行い、弦
振動により楽音が発生する。
【0022】尚、この場合には、スピーカ7、7は必要
でないため、接続コード7aをヘッドホン端子6から引
き抜き、各遮音用板材30の固定ネジ39、39を外
し、遮音用板材30、30をピアノ1から取り外しても
よい。次に、切替スイッチ8により音源演奏モードに設
定した場合について説明する。この場合には、図3〜図
5に示すように、一対のスピーカ7、7が取り付けられ
た一対の遮音用板材30、30をピアノ1に固定ネジ3
9、39を介して固定し、スピーカ7、7の接続コード
7aをヘッドホン端子6に差し込んだ状態としておく。
また、この場合には、コントロール部9のCPU91
は、阻止機構4の駆動モータ42を駆動してレール41
を阻止位置(図2にて実線で表示)に移動・固定すると
共に、キーセンサ2から信号の入力に応じて、電子音源
5を制御する。従って、電子音源5に接続されたヘッド
ホン端子6を介して一対のスピーカ7、7から音が出力
される状態となる。
【0023】この状態で、鍵盤Kが押鍵されると、打弦
機構3は打弦演奏モードに設定されたときと同様の動作
を行い、バット18は、ジャック17から離れてハンマ
ーシャンク21及びハンマー23と共に慣性運動を開始
する。このとき、レール41は阻止位置(図2にて実線
で表示)に位置しているため、ハンマーシャンク21が
慣性運動して図2の2点鎖線の位置に至るとレール41
に当接し、ハンマーシャンク21はそれ以上慣性運動
(回動)することを阻止される。このとき、ハンマーシ
ャンク21は、ハンマー23が弦25に当接する位置に
達していないため、打弦音は発生しない。一方、鍵盤K
が揺動すると、キーセンサ2は図示しない発光素子及び
受光素子によって、押鍵や離鍵のタイミングや速度など
を検出し、かかる信号をコントロール部9に出力する。
すると、コントロール部9は、このキーセンサ2から入
力された押鍵情報に応じて、ROM92に記憶された種
々のプログラム及びRAM93に記憶された種々のデー
タに従って演奏情報を作成し、この演奏情報を電子音源
5に送信する。従って、電子音源5に接続されたヘッド
ホン端子6を介して一対のスピーカ7、7から音が出力
される。
【0024】この音は、一対のスピーカ7、7が演奏者
Pに指向していること、一対の遮音用板材30、30の
延出面32、32がピアノ1の左右方向への音の広がり
を阻止すること、一対の遮音用板材の屈曲面33、33
がピアノ1の前方(演奏者Pの後方)への音の広がりを
阻止すること、等から、一対の遮音用板材30、30に
より演奏者Pを取り囲んだ空間から演奏音が外に広がる
のを防止する。即ち、ピアノ1の周囲に電子音源5によ
って発せられる音が漏れるおそれがない。
【0025】従って、従来、周囲にピアノの音が漏れる
と問題になる夜間などにピアノ演奏を行う場合には、切
替スイッチ8により音源演奏モードを選択し、演奏者は
電子音源5から出力される電子音をヘッドホンを介して
聴きながらピアノ演奏を行っていたため、ヘッドホンの
重さにより疲れ易いという問題があったが、本実施例に
よれば、ヘッドホンの代替として一対のスピーカ7、7
が取り付けられた一対の遮音用板材30、30をピアノ
1に備え付けることにより、電子音源5から一対のスピ
ーカ7、7を介して出る音が周囲に漏れるのを防止しつ
つ、しかも、演奏者Pに負担がかからないためヘッドホ
ンを使用したときに問題となった疲れ易いという問題を
克服できるという効果が得られる。
【0026】また、一対の遮音用板材30、30は、透
明なアクリル樹脂板により形成されているので、演奏者
Pは、この遮音用板材30、30を通じて周囲を見るこ
とができるため、遮音用板材30、30により圧迫感を
感じることがない。次に、第2実施例のアップライトピ
アノについて説明する。図6は第2実施例の正面図、図
7は同じく平面図、図8は同じく左側面図、図9は同じ
く部分断面図である。
【0027】第2実施例は、遮音用板材30、30を除
き第1実施例と同様の構成であるため、同一の構成要素
については同一の符号を付し、その説明を省略する。即
ち、第2実施例のアップライトピアノ(以下、「ピア
ノ」という)101は、図1に示すように、鍵盤Kと、
キーセンサ2と、打弦機構3(図2参照)と、阻止機構
4と、電子音源5と、電子音源5に接続されたヘッドホ
ン端子6と、一対のスピーカ7、7と、切替スイッチ8
と、コントロール部9とから構成される。
【0028】第2実施例は、第1実施例の遮音用板材3
0、30の代わりに、図6〜図8に示すように、遮音用
ボックス130を備えている。遮音用ボックス130
は、透明なアクリル樹脂板により形成され、ピアノ10
1の上前板101aと当接する設置面131と、第1実
施例の一対の遮音用板材30、30と同様の延出面13
2、132と、第1実施例の一対の遮音用板材30、3
0の前端部を互いに連結して形成された前端連結面13
3と、上端部を互いに連結して形成された上端連結面1
34とを備えている。
【0029】前端連結面133の略中央には、演奏者P
(図6〜図8にて2点鎖線で表示)が遮音用ボックス1
30に囲まれた空間内に容易に入れるように、アーチ状
の切欠133aが設けられている。また、上端連結面1
34のピアノ101側は、傾斜面134aが形成され、
この傾斜面134aの左右2箇所には、略「く」の字状
の取付金具138、138がピアノ101の上前板10
1aを設置面131と共に挟持した状態で、各取付金具
138につき各2つの固定ネジ139、139により脱
着自在に固定されている(図9参照)。
【0030】各スピーカ7は、各延出面132と前端連
結面133との間を架け渡すように斜めに取り付けら
れ、電子音源5による音を演奏者Pの頭部に向かって出
力するように配置されている。この一対のスピーカ7、
7は、接続コード7aをヘッドホン端子6に差し込むこ
とにより、電子音源5からの音を出力することが可能と
なる。
【0031】次に、第2実施例のピアノ101の使用例
を説明する。まず、切替スイッチ8により打弦演奏モー
ドを設定した場合は、第1実施例と同様であるため、そ
の説明を省略する。尚、この場合には、スピーカ7、7
は必要でないため、接続コード7aをヘッドホン端子6
から引き抜き、遮音用ボックス130の各固定ネジ13
9を緩め、設置面131と各取付金具138との間隔を
広げて、遮音用ボックス130をピアノ101の上前板
101aから取り外してもよい。
【0032】次に、切替スイッチ8により音源演奏モー
ドに設定した場合について説明する。この場合には、図
6〜図9に示すように、一対のスピーカ7、7が取り付
けられた遮音用ボックス130の設置面131と各取付
金具138によりピアノ101の上前板101aを挟み
込んだ状態で、各取付金具138の各2つの固定ネジ1
39、139を締め付けることによりピアノ101に固
定する。また、スピーカ7、7の接続コード7aをヘッ
ドホン端子6に差し込んだ状態としておく。更に、この
場合には、図1に示すコントロール部9のCPU91
は、阻止機構4の駆動モータ42を駆動してレール41
を阻止位置(図2にて実線で表示)に移動・固定すると
共に、キーセンサ2から信号の入力に応じて、電子音源
5を制御する。従って、電子音源5に接続されたヘッド
ホン端子6を介して一対のスピーカ7、7から音が出力
される状態となる。
【0033】この状態で、鍵盤Kが押鍵されると、第1
実施例の音源演奏モードと同様、打弦音は発生せず、電
子音源5に接続されたヘッドホン端子6を介して一対の
スピーカ7、7から音が出力される。この音は、一対の
スピーカ7、7が演奏者Pに指向していること、遮音用
ボックス130の延出面132、132がピアノ101
の左右方向への音の広がりを阻止すること、同じく前端
連結面133がピアノ101の前方(演奏者Pの後方)
への音の広がりを阻止すること、同じく上端連結面13
4がピアノ101の上方への音の広がりを阻止するこ
と、等から、遮音用ボックス130により演奏者Pを取
り囲んだ空間から演奏音が外に広がるのを、第1実施例
よりも一層確実に防止する。即ち、ピアノ1の周囲に電
子音源5によって発せられる音が漏れるおそれがない。
【0034】従って、ヘッドホンの代替として一対のス
ピーカ7、7が取り付けられた遮音用ボックス130を
ピアノ101に備え付けることにより、電子音源5から
一対のスピーカ7、7を介して出る音が周囲に漏れるの
を確実に防止しつつ、しかも、演奏者Pに負担がかから
ないためヘッドホンを使用したときに問題となった疲れ
易いという問題を克服できるという効果が得られる。
【0035】また、遮音用ボックス130は、透明なア
クリル樹脂板により形成されているので、演奏者Pは、
この遮音用ボックス130を通じて周囲を見ることがで
きるため、遮音用ボックス130により圧迫感を感じる
ことがない。尚、本発明は、上記実施例に何ら限定され
ることなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない限り、種
々の態様で実施できることはいうまでもない。
【0036】例えば、第1実施例の一対の遮音用板材3
0、30の上端部を演奏者側に屈曲してもよく、この場
合には一対のスピーカ7、7から発せられる電子音源5
による演奏音がピアノ1の上方に広がるのを防止できる
ため、周囲に音が漏れるのを防止する効果が高まる。あ
るいは、一対の遮音用板材30、30の上端部を互いに
連結してもよく、この場合には一対のスピーカ7、7か
ら発せられる電子音源5による演奏音がピアノ1の上方
に広がるのをより確実に防止できるため、周囲に音が漏
れるのを防止する効果が一層高まる。
【0037】また、第1実施例の一対の遮音用板材3
0、30の前端部を互いに連結してもよく、この場合に
は一対のスピーカ7、7から発せられる電子音源5によ
る演奏音がピアノ1の前方に広がるのを確実に防止でき
るため、周囲に音が漏れるのを防止する効果が一層高ま
る。
【0038】更に、第1実施例の一対の遮音用板材3
0、30の前端部は屈曲させて屈曲面33、33を設け
る必要は必ずしもなく、屈曲面33、33がなくても、
延出面32、32により一対のスピーカ7、7から発せ
られる電子音源5による演奏音がピアノ1の左右に広が
るのは防止できるため、周囲に音が漏れるのを防止する
効果が得られる。
【0039】更にまた、上記実施例では遮音用板材30
や遮音用ボックス130を透明なアクリル樹脂板により
形成したが、これらは必ずしも透明である必要はなく、
また材質はアクリル樹脂以外の合成樹脂やガラス、金属
等であってもよい。そして、上記実施例のスピーカ7
は、延出面32と屈曲面33との間(又は延出面132
と前端連結面133との間)を架け渡すように斜めに取
り付けたが、必ずしもこのように取り付ける必要はな
く、遮音用板材30、30(又は遮音用ボックス13
0)により囲まれた空間内にスピーカ7からの音が出力
されるように取り付ければ、どのような取付方でもよ
い。例えば、延出面32(又は延出面132)のみに当
接するように取り付けてもよく、あるいは屈曲面33
(又は前端連結面133)のみに当接するように取り付
けてもよい。また、スピーカ7は必ずしも一対である必
要はなく、一つであってもよいし、三つ以上であっても
よい。
【0040】また、上記実施例ではアップライトピアノ
を例に挙げて説明したが、グランドピアノや電子ピア
ノ、電子オルガン等の音源を備えた鍵盤楽器であれば、
本発明の鍵盤楽器用スピーカの漏音防止構造を採用する
ことができ、同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例のアップライトピアノのブロック
図である。
【図2】 第1実施例の打弦機構の説明図である。
【図3】 第1実施例のアップライトピアノの正面図で
ある。
【図4】 第1実施例のアップライトピアノの平面図で
ある。
【図5】 第1実施例のアップライトピアノの左側面図
である。
【図6】 第2実施例のアップライトピアノの正面図で
ある。
【図7】 第2実施例のアップライトピアノの平面図で
ある。
【図8】 第2実施例のアップライトピアノの左側面図
である。
【図9】 第2実施例のアップライトピアノの部分断面
図である。
【符号の説明】
1・・・ピアノ、 1a・・・上前板、
2・・・キーセンサ、 3・・・打弦機構、
4・・・阻止機構、 5・・・電子音源、
6・・・ヘッドホン端子、 7・・・スピーカ、
8・・・切替スイッチ、 9・・・コントロー
ル部、21・・・ハンマーシャンク、 23・・・ハ
ンマー、30・・・遮音用板材、 31・・・
設置面、32・・・延出面、 33・・・
屈曲面、39・・・固定ネジ、 41・・・
レール、K・・・鍵盤、 P・・・演
奏者、

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音源付の鍵盤楽器に取り付けられ、該鍵
    盤楽器の左前面及び右前面からそれぞれ前方に延出され
    た一対の遮音用板材と、 前記遮音用板材に取り付けられ、前記鍵盤楽器の音源に
    よる音を前記一対の遮音用板材により囲まれた空間内に
    出力するスピーカと、 を備えたことを特徴とする鍵盤楽器用スピーカの漏音防
    止構造。
  2. 【請求項2】 前記一対の遮音用板材は、前端部が演奏
    者側へ屈曲されていることを特徴とする請求項1記載の
    鍵盤楽器用スピーカの漏音防止構造。
  3. 【請求項3】 前記一対の遮音用板材は、前端部が互い
    に連結されていることを特徴とする請求項1記載の鍵盤
    楽器用スピーカの漏音防止構造。
  4. 【請求項4】 前記一対の遮音用板材は、上端部が演奏
    者側へ屈曲されていることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載の鍵盤楽器用スピーカの漏音防止構造。
  5. 【請求項5】 前記一対の遮音用板材は、上端部が互い
    に連結されていることを特徴とする請求項1〜請求項3
    のいずれかに記載の鍵盤楽器用スピーカの漏音防止構
    造。
  6. 【請求項6】 前記一対の遮音用板材は、前記鍵盤楽器
    に対して脱着自在に取り付けられていることを特徴とす
    る請求項1〜請求項5のいずれかに記載の鍵盤楽器用ス
    ピーカの漏音防止構造。
JP7006695A 1995-01-19 1995-01-19 鍵盤楽器用スピーカの漏音防止構造 Pending JPH08194482A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007047616A (ja) * 2005-08-11 2007-02-22 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd 電子楽器

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