JPH0819313B2 - フツ素系樹脂組成物 - Google Patents

フツ素系樹脂組成物

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JPH0819313B2
JPH0819313B2 JP61093226A JP9322686A JPH0819313B2 JP H0819313 B2 JPH0819313 B2 JP H0819313B2 JP 61093226 A JP61093226 A JP 61093226A JP 9322686 A JP9322686 A JP 9322686A JP H0819313 B2 JPH0819313 B2 JP H0819313B2
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    • C08F265/04Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of unsaturated monocarboxylic acids or derivatives thereof as defined in group C08F20/00 on to polymers of esters

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、電子線又は紫外線等の活性エネルギー線照
射により硬化し得る樹脂組成物に関し、より詳しくは、
活性エネルギー線照射により、低屈折率で、強靱かつ透
明な硬化樹脂を与える活性エネルギー線硬化型樹脂組成
物に関する。
含フツ素重合体は、一般に高度な耐薬品性、耐候性、
撥水撥油性、表面滑性等を有することから、種々の分野
で高機能性素材として利用されてきたが、近年その光学
的特性、即ち低屈折率性が注目され、光伝送フアイバー
の鞘材や低反射性被膜としての利用が活発化してきた。
光伝送フアイバーは、無機ガラス系と合成樹脂系とに
大別されるが、いずれも透明性に富んだ、屈折率が高い
芯部分と、比較的屈折率が小さい鞘部分から成り立つて
いる。従来より、鞘部分の形成方法として、屈折率が低
いシリコーン系化合物又は含フツ表重合体の被覆が提案
され、また実施されてきた。例えば、1)線引きされた
石英系芯線にシリコーン系樹脂組成物を塗布し、熱硬化
によつてシリコーン樹脂の鞘部分を形成する方法、 2)芯材であるポリ(メチルメタクリレート)又はポ
リ(スチレン)等と、溶液重合、塊状重合、又は乳化重
合等の重合方法によつて得られた、フツ素化アルキル基
含有(メタ)アクリレートの重合体、フツ素化アルキル
基含有(メタ)アクリレートと他のコモノマーとの共重
合体、もしくはポリ(テトラフロロエチレン)、ポリ
(フツ化ビニリデン/テトラフロロエチレン)、ポリ
(フツ化ビニリデン/ヘキサフロロプロピレン)等の含
フツ素重合体とを複合紡糸し、含フツ素重合体から成る
鞘部分を形成する方法(特公昭43−8978号、特公昭56−
8321号、特公昭56−8322号、特公昭56−8323号、特開昭
59−84203号、特開昭59−84204号、特開昭59−98116
号、特開昭59−147011号、特開昭59−204002号)、 3)繊維状に賦形された石英系又はプラスチツク系芯
線に、ポリ(フツ化ビニリデン/テトラフロロエチレ
ン)等の含フツ素重合体の溶融物又は溶液を塗布被覆
し、鞘部分を形成する方法(特公昭53−21660号、特公
昭56−41966号)等の提案がある。
しかしながら、これらの提案の内、1)に記したシリ
コーン樹脂は耐熱性に優れるものの機械的強度並びに耐
油性に劣り、特に鉱油等に浸漬すると膨潤し、屈折率の
変化や芯線からの剥離を生じるという欠点がある。この
為にシリコーン樹脂を鞘材とする光伝送フアイバーは用
途的に限定されており、変圧器やサイリスタ等、油中で
の使用には、不適当であつた。また硬化前のシリコーン
樹脂組成物はポツトライフが短く、経時的に粘度が増大
するため、芯線に対して一定の膜厚で塗布するためには
塗工速度や雰囲気の温度を制御しなければならないとい
う作業上の欠点があつた。さらにまた、シリコーン系樹
脂では屈折率が1.40程度が限界であり、通信の大容量化
に伴つて要求される大口径光伝送フアイバーの鞘材とし
ては、性能上不十分であるという欠点がある。
これに対し、2)、3)に記載した含フツ素重合体
は、その屈折率が1.36程度と低いために、大口径光伝送
フアイバーの鞘材としてはシリコーン系樹脂より適して
いる。しかしながら、2)、3)に示された如き、含フ
ツ素重合体により鞘部分を形成するという従来の方法に
おいては、高温にて芯線と鞘部分を複合紡糸したり、ま
た繊維状に賦形された芯線に含フツ素重合体の溶融物や
溶液を被覆するため、やはり芯線の径や鞘部分の厚みが
不均一になり易い。このために発生する芯部分と鞘部分
との界面の局部的な屈曲部分において、光の散乱が生
じ、伝送損失が大きくなるという問題があつた。また、
これら従来法によつて形成された光伝送フアイバーにお
いては必ずしも芯部分と鞘部分の密着性が十分でなく、
種々の外的要因、例えば屈曲、圧力変化、温度変化等に
よつて層間剥離が生じ易いため、耐久性等に問題があつ
た。さらにまた、2)、3)に示す如き含フツ素重合体
の溶融物又は溶液を塗布することによる光フアイバーの
製造方法においては、鞘部分の硬化に長時間を要し、ま
た溶液塗布法においては、特に溶剤を系外に完全に除去
する必要性から、製造工程並びに設備が複雑になる等、
生産性、安全性、経済性等に欠点があつた。
これ等の問題に対して最近、光重合反応によるアクリ
レート系単量体の迅速硬化に着目し、高フツ素化モノア
クリレートと、架橋剤として3官能以上のアクリレート
系単量体を含んで成る紫外線硬化型樹脂を鞘成分とする
光伝送フアイバー形成方法の提案がある(USP4,511,20
9)。しかしながら、本発明者等の知見によれば、該提
案の如き単量体成分のみから成る紫外線硬化型組成物は
粘度が低過ぎるため、現行の生産法では芯線に塗布し得
ないという欠点がある。またさらに、紫外線照射後の硬
化樹脂は透明性に乏しいため、得られる光伝送フアイバ
ーの光伝送損失が大きいという問題がある。
以上の様に、機械的強度、密着性、透明性等の性能面
及び光伝送フアイバーの製造において、生産性、安全
性、経済性等の点で満足でき、さらに同時により高開口
数化、大口径化を可能にする低屈折率の鞘材が見い出さ
れていないのが現状であつた。
本発明者等は、上記問題点を解決すべく鋭意研究を行
つた結果、後に記す或る種の含フツ素重合体と或る種の
含フツ素アクリレートまたは含フツ素メタアクリレート
〔以後、両者を合わせて(メタ)アクリレートと称
す〕、そして非フツ素系(メタ)アクリレート単量体と
から成ることを特徴とする樹脂組成物の活性エネルギー
線による硬化物が、従来の光伝送フアイバーの鞘材と比
較して、機械的強度、芯線との密着性、そして透明性に
優れ、さらに該樹脂組成物を光伝送フアイバー芯線に塗
布し、活性エネルギー線にて硬化して光伝送フアイバー
を製造する方法が、従来の方法と比較し、生産性、安全
性、経済性等の点で格段に優れていることを見い出し
た。
さらに、本発明に係る樹脂組成物においては、含フツ
素重合体の重合度および/または含有量を調節すること
により該樹脂組成物の粘度を任意に制御できることか
ら、塗工設備並びに芯線への要求塗布厚に合致した粘度
の樹脂組成物を容易に調製できること、さらに含フツ素
重合体中のフツ素原子含有量を増加すること等によつ
て、光伝送フアイバーのより一層の高開口数化、大口径
化を可能とする、屈折率が1.33程度の鞘材が得られる等
の利点を発見し、本発明を完成するに至つた。
斯くして、本発明によれば、一般式 〔式中、Rは炭素数0または1〜20のフツ素化脂肪族
基であり、nは1〜6の整数であり、RはH、CH3また
はFである。〕にて表わされる含フツ素(メタ)アクリ
レート(A)と、1種類または2種類以上の、炭素数3
以上のエステル部置換基を有するモノ(メタ)アクリレ
ート(B)とから成る含フツ素共重合体(I)、一般式 〔式中、R、n、Rは前記と同じ。〕にて表わされる
含フツ素(メタ)アクリレート(II)、1種類または2
種類以上の、炭素数3以上のエステル部置換基を有する
モノ(メタ)アクリレート(III)、および、分子中に
(メタ)アクリロイル基を2個以上含有する多官能モノ
マー(IV)から成ることを特徴とする、フツ素原子含有
量が30重量%以上の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物
が提供される。
含フツ素共重合体の構成単量体である含フツ素(メ
タ)アクリレート(A)、並びに単量体の形で本発明の
樹脂組成物に供する含フツ素(メタ)アクリレート(I
I)において、フツ素化脂肪族基Rは、パーフロロアル
キル基または部分フツ素化脂肪族基であり、直鎖状、分
岐状、または主鎖中に酸素原子が介入したもの、例えば 等のいずれでも良い。
含フツ素(メタ)アクリレート(A)及び(II)の具
体例としては、以下の如き化合物が挙げられる。
a−1 CH2=CHCOOCH2CH2C8F17 a−3 CH2=CHCOOCH2CH2C12F25 a−5 CH2=CHCOOCH2CH2C10F21 a−7 CH2=CHCOOCH2CH2C6F13 a−9 CH2=CHCOOCH2CH2C4F9 a−15 CH2=CHCOOCH2CF3 a−16 CH2=CHCOOCH2C8F17 a−19 CH2=CHCOOCH2C20F41 a−23 CH2=CHCOOCH2CF2 6CF(CF3)2 a−26 CH2=CHCOOCH2CF2 2H a−28 CH2=CHCOOCH2CF2 4H a−29 CH2=CHCOOCH2CF3 a−31 CH2=CHCOOCH2CF2 6H a−33 CH2=CHCOOCH2CF2 8H a−35 CH2=CHCOOCH2CF2 10H a−36 CH2=CHCOOCH2CF2 12H a−37 CH2=CHCOOCH2CF2 14H a−38 CH2=CHCOOCH2CF2 18H a−40 CH2=CHCOOCH2CH2CF2 7H a−44 CH2=CHCOOCH2C2F5 含フツ素(メタ)アクリレート(A)および(II)
は、それぞれ、構造が異なる2種類以上の化合物の混合
であつても良い。また、含フツ素(メタ)アクリレート
(A)と(II)は、同一であつても、また異なつていて
も良い。尚、本発明が上記の具体例によつて何ら限定さ
れるものでないことは勿論である。
本発明に係る含フツ素共重合体(I)において、1種
類または2種類以上の、炭素数3以上のエステル部置換
基を有するモノ(メタ)アクリレート(B)の導入は、
含フツ素共重合体(I)の透明性の向上、含フツ素(メ
タ)アクリレート(II)、モノ(メタ)アクリレート
(III)、そして分子中に(メタ)アクリロイル基を2
個以上含有する多官能モノマー(IV)との相溶性の向
上、石英芯線またはプラスチツク芯線との密着性の向
上、さらに本発明に係る樹脂組成物に活性エネルギー線
を照射して得られる硬化樹脂、即ち鞘材の透明性並びに
可撓性向上に、極めて重要である。モノ(メタ)アクリ
レート(B)のエステル部置換基の炭素数が3より少な
い場合や、モノ(メタ)アクリレート(B)が欠落した
場合、前記の含フツ素共重合体(I)の透明性、相溶
性、密着性そして硬化後の樹脂の透明性が劣悪になる。
含フツ素共重合体(I)中に占めるモノ(メタ)アクリ
レート(B)の割合は、0.5〜50重量%であり、2〜30
重量%が特に好ましい。
モノ(メタ)アクリレート(B)の具体例としては、
n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メ
タ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、
i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)
アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチ
ル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレー
ト、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、
そしてイソステアリル(メタ)アクリレート等の脂肪族
基エステル(メタ)アクリレート、グリセロール(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、
アリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)
アクリレート、ブトキシエチレングリコール(メタ)ア
クリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
レート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、γ
−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、2−メ
トキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレ
ングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピ
レングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフエノキ
シポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニ
ルフエノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリ
レート、アロニツクスM−5700(東亜合成社製)、フエ
ノキシエチル(メタ)アクリレート、フエノキシプロピ
レングリコール(メタ)アクリレート、フエノキシジプ
ロピレングリコール(メタ)アクリレート、フエノキシ
ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、そし
てAR−260、MR−260、AR−200、AR−204、AR−208、MR
−200、MR−204、MR−208(以上、大八化学社製)の如
きリン酸エステル基含有(メタ)アクリレート、さらに
ビスコート2000、ビスコート2308(以上、大阪有機社
製)、ポリブタジエン(メタ)アクリレート、ポリエチ
レングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレン
グリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ
ール−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコール−ポリブチレングリコール
(メタ)アクリレート、ポリスチリルエチル(メタ)ア
クリレート、そしてライトエステルHOA−MS、ライトエ
ステルHOMS(共栄社油脂製)、ベンジル(メタ)アクリ
レート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシク
ロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニ
ル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリ
レート、メトキシ化シクロデカトリエン(メタ)アクリ
レート、フエニル(メタ)アクリレート、そして日立化
成製のFA−512A、FA−512M等が挙げられる。尚、これら
の具体例によつて本発明が何ら限定されるものでないこ
とは勿論である。
上記モノ(メタ)アクリレート(B)の具体例の中
で、少量の導入によつて含フツ素共重合体の透明性、相
溶性さらに硬化後の樹脂の透明性を向上させるものとし
て、エステル部置換基が環状構造を有する、ベンジル
(メタ)アクリレート(b−1)、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート(b−2)、ジシクロペンタニル(メ
タ)アクリレート(b−3)、ジシクロペンテニル(メ
タ)アクリレート(b−4)、イソボルニル(メタ)ア
クリレート(b−5)、メトキシ化シクロデカリン(メ
タ)アクリレート(b−6)、フエニル(メタ)アクリ
レート(b−7)、そして日立化成製のFA−512A(b−
8)やFA−512M(b−9)が好ましい。
さらにこれらの中で、光伝送フアイバーの石英芯線、
プラスチツク芯線に対する密着性を向上させるものとし
ては、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート(b−
4)とイソボルニル(メタ)アクリレート(b−5)が
特に好ましい。
さらにまた、硬化後樹脂、即ち光伝送フアイバーの鞘
部分の透明性に関する温度安定性の観点から、ジシクロ
ペンテニル(メタ)アクリレート(b−4)とイソボル
ニル(メタ)アクリレート(b−5)を、同時に含フツ
素共重合体(I)中に構成成分として含有していること
が好ましい。
含フツ素共重合体(I)の分子量としては、特に制限
はないが、本発明に係る樹脂組成物に対して光伝送フア
イバー芯線に塗布し得る程度の粘性を付与する目的か
ら、数平均分子量▲▼にして1,000以上あることが
好ましい。含フツ素共重合体(I)は、本発明に係る樹
脂組成物に対して光伝送フアイバー芯線に塗布し得る程
度の粘性を付与するために必須であり、該含フツ素共重
合体(I)が欠如すると、塗布が極めて困難となり、光
伝送フアイバーも劣悪なものとなる。
本発明に係る樹脂組成物において、1種類または2種
類以上の、炭素数3以上のエステル部置換基を有するモ
ノ(メタ)アクリレート(III)は、硬化後の樹脂の透
明性、光伝送フアイバー芯線への密着性の観点から必須
である。また、モノ(メタ)アクリレート(III)のエ
ステル部置換基の炭素数が3より少ない場合や、モノ
(メタ)アクリレート(III)が欠落した場合、前記の
硬化後の樹脂の透明性や密着性は劣悪なものとなる。
モノ(メタ)アクリレート(III)の具体例として
は、前記モノ(メタ)アクリレート(B)の具体例と同
様の化合物が挙げられる。尚、それらの具体例によつて
本発明が何ら限定されるものでないことは勿論である。
モノ(メタ)アクリレート(III)の具体例の中で、
少量の添加によつて効果的に硬化後の樹脂の透明性並び
に密着性を向上させるものとして、エステル部置換基が
環状構造を有する、前記のb−1、b−2、b−3、b
−4、b−5、b−6、b−7、b−8そしてb−9が
好ましい。
さらにこれらの中で、光伝送フアイバーの石英芯線、
プラスチツク芯線に対する密着性を効果的に向上させる
ものとして、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート
(b−4)とイソボルニル(メタ)アクリレート(b−
5)が特に好ましい。
さらにまた、硬化後の樹脂の透明性に関する温度安定
性の観点から、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレー
ト(b−4)とイソボルニル(メタ)アクリレート(b
−5)とが同時に、本発明に係る樹脂組成物に含有され
ていることが好ましい。
分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上含有する
多官能モノマー(IV)は、2価以上の多価アルコールに
(メタ)アクリル酸が2個以上エステル結合により連結
したものであり、硬化後の樹脂への可撓性、力学的強靱
性等を付与する目的から、本発明に係る樹脂組成物にと
つて必須である。具体的化合物としては、例えば、以下
の如き化合物が挙げられる。
上記以外の具体例としては、ネオマーNA−305(c−2
3)、ネオマーBA−601(c−24)、ネオマーTA−505
(c−25)、ネオマーTA−401(c−26)、ネオマーPHA
405X(c−27)、ネオマーTA705X(c−28)、ネオマー
EA400X(c−29)、ネオマーEE401X(c−30)、ネオマ
ーEP405X(c−31)、ネオマーHB601X(c−32)、ネオ
マーHB605X(c−33)〔以上三洋化成工業(株)製〕、
KAYARAD HY−220(c−34)、HX−620(c−35)、D−
310(c−36)、D−320(c−37)、D−330(c−3
8)、DPHA(c−39)、DPCA−20(c−40)、DPCA−30
(c−41)、DPCA−60(c−42)、DPCA−120(c−4
3)〔以上日本化薬(株)製〕等も挙げられる。
本発明者等の知見によれば、硬化後の樹脂の透明性の
観点から、以上の具体例の内、(メタ)アクリロイル基
を2個以上含有する多官能モノマー(IV)としては、分
子中にメチル基を含有するものが好ましく、c−5、c
−6、c−7、c−8、c−9、c−13、c−14、c−
15、c−17、c−21、c−23、c−25等が特に好まし
い。また、多官能モノマー(IV)として、単一化合物を
用いることの他、構造の異なる2種類以上の化合物を使
用しても良い。尚、本発明が上記の具体例によつて何ら
限定されるものでないことは勿論である。
本発明の樹脂組成物において、含フツ素共重合体
(I)、含フツ素(メタ)アクリレート(II)、モノ
(メタ)アクリレート(III)、および多官能モノマー
(IV)の組成割合は、所望の粘度、屈折率に合わせて任
意に選択することが出来るが、本発明者等の知見によれ
ば、重量比で (III):(IV)=1:1000〜95:5、 (II):(III)+(IV)=50:50〜1000:1、 (I):(II)+(III)+(IV)=1:99〜10000:1 が好ましい。
本発明に係る含フツ素共重合体(I)は、当業界公知
の重合方法、例えばラジカル重合、アニオン重合等の方
法にて、熱、光、電子線、放射線等を重合開始エネルギ
ーとして製造されるが、工業的には熱及び/または光を
重合開始エネルギーとするラジカル重合が好ましい。こ
れらの重合方法による重合形態としては、塊状重合、溶
液重合のどちらをも採ることができる。重合開始エネル
ギーとして熱を利用する場合、無触媒又はアゾビスイソ
ブチロニトリル、ベンゾイルパーオキシド、メチルエチ
ルケトンパーオキシド−ナフテン酸コバルト等の重合開
始剤、紫外線のような光を利用する場合には、当業界公
知の所謂光重合開始剤(例えば、後述のVI−1〜11に示
す化合物等)と必要に応じてアミン化合物、またはリン
化合物等の光増感剤を添加し、重合をより迅速化するこ
とができる。また、これらのラジカル重合において、必
要に応じてラウリルメルカプタン、チオグリコール酸オ
クチル、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、
C8F17CH2CH2SH等のメルカプト基含有連鎖移動剤を併用
することにより、含フツ素共重合体(I)の重合度を調
節することができる。電子線または放射線によつて重合
を行う場合、得に重合開始剤等の添加は要しない。ま
た、溶液重合によつて含フツ素共重合体(I)を得る場
合、溶剤としては、重合反応に悪影響を及ぼさなければ
制限はない。
本発明に係る樹脂組成物において、含フツ素共重合体
(I)の構成単量体である含フツ素(メタ)アクリレー
ト(A)及びモノ(メタ)アクリレート(B)が、それ
ぞれ含フツ素(メタ)アクリレート(II)及びモノ(メ
タ)アクリレート(III)と等しい場合には、含フツ素
共重合体(I)の重合を、未反応の含フツ素(メタ)ア
クリレート(A)及びモノ(メタ)アクリレート(B)
が残存している段階で停止し、然る後に所定量の多官能
モノマー(IV)を添加混合することにより、本発明の樹
脂組成物を簡便に得ることが出来る。
また、本発明の樹脂組成物は、含フツ素共重合体
(I)、含フツ素(メタ)アクリレート(II)、モノ
(メタ)アクリレート(III)及び多官能モノマー(I
V)という必須成分以外に、必要に応じて各種添加剤
(V)並びに光重合開始剤(VI)を含有することも可能
である。
添加剤(V)としては、粘度調節のための溶剤、耐光
安定剤、着色剤、光伝送フアイバー芯線との密着性を向
上させるためのカツプリング剤、芯線に均一に塗布する
ための消泡剤、レベリング剤、そして界面活性剤、さら
に光伝送フアイバーと一次被覆剤との密着性を制御する
ための表面改質剤等が挙げられる。
カツプリング剤としては、シラン系、チタン系、ジル
コーアルミネート系が挙げられ、これらの中でジメチル
メトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルト
リメトキシシラン、ジメチルビニルメトキシシラン、フ
エニルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメ
トキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシ
ラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メ
ルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロ
ピルメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチ
ルジメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチル
トリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチル
ジメトキシシラン等のシラン系が特に好ましい。
消泡剤、レベリング剤、そして界面活性剤としては、
フツ素系のものが好ましい。
また、本発明に係る活性エネルギー線硬化型樹脂組成
物及び該樹脂組成物が硬化して得られる樹脂の屈折率の
低減下、透明性の向上、及び可塑化等を目的とする場合
には、添加剤(V)として、前記以外に、非重合性のフ
ツ素化合物、例えばHOCH2 rCsF2s+1(rは1〜4の
整数であり、sは1〜20の整数である。)の如きフツ素
化アルコール、 HOOCCH2 tCuF2u+1(tは0または1〜4の整数であ
り、uは1〜20の整数である。)の如きフツ素化カルボ
ン酸、通称フツ素オイルと称されるフツ素化ポリエーテ
ル、またN(C4F9)3、パーフロロデカリン、C8F17OC4F9
C9F20の如き通称フツ素系不活性液体と称される化合物
を使用できる。活性エネルギー線硬化型樹脂組成物中に
占めるこの非重合性のフツ素化合物添加剤の割合は、過
度に添加すると硬化後の樹脂が強度が低下するため30重
量%以下が好ましく、20重量%以下がより好ましい。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、
基材特に光伝送フアイバー芯線に塗布又は含浸させた
後、光、電子線、放射線等の活性エネルギー線を照射す
ることにより重合硬化せしめ、所望の被覆膜例えば鞘材
を形成することができる。また、場合によつては熱もエ
ネルギー源として併用することができる。活性エネルギ
ー線として紫外線等の光を利用する場合には、当業界公
知の光重合開始剤(IV)、例えば、IV−1:ベンゾフエノ
ン、IV−2:アセトフエノン、IV−3:ベンゾイン、IV−4:
ベンゾインエチルエーテル、IV−5:ベンゾインイソブチ
ルエーテル、IV−6:ベンジルメチルケタール、IV−7:ア
ゾビスイソブチロニトリル、IV−8:1−ヒドロキシシク
ロヘキシルフエニルケトン、IV−9:2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フエニル−1−オン、IV−10:1−(4′
−イソプロピルフエニル)−2−ヒドロキシ−2−メチ
ルプロパン−1−オン、IV−11:1−(4′−ドデシル−
フエニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1
−オン等を触媒として使用することが好ましい。また、
必要に応じてアミン化合物、又はリン化合物等の光増感
剤を添加し、重合をより迅速化することができる。本発
明に係る活性エネルギー線硬化型樹脂組成物中に占める
光重合開始剤の好適な割合は、0.01〜10重量%、より好
ましくは0.1〜7重量%である。電子線又は放射線にて
重合硬化させる場合には、特に重合開始剤等の添加は要
しない。
溶剤は、前述の如く本発明の樹脂組成物の粘度、塗布
性、並びに膜厚を制御するために配合することができ
る。この様な溶剤としては、本発明組成物の重合反応性
に悪影響を及ぼさなければ特に制限はないが、メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコー
ル系、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン等のケトン系、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸
ブチル等のエステル系、クロロホルム、ジクロルエタ
ン、四塩化炭素等の塩素系、そしてベンゾトリフロライ
ド、クロルベンゾトリフロライド、m−キシレンヘキサ
フロライド、テトラクロロジフロロエタン、1,1,2−ト
リクロロ−1,2,2−トリフロロエタン、トリクロロモノ
フロロメタン等の低沸点溶剤が作業性の点から好まし
い。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を、溶剤
に溶解させた溶液として基材に塗布又は含浸させた場
合、重合硬化を開始する前に、常温、又は必要に応じて
加熱や減圧により脱溶剤させる工程が必要となる。溶剤
を加熱除去する場合、モノマー等の加熱重合を来たさな
いために80℃以下で実施するのが好ましい。
本発明に係るエネルギー線硬化型樹脂組成物を基材に
塗布する方法としては、当業界公知の種々の方法、例え
ば、刷毛塗り、アプリケーター、バーコーター、ローラ
ーブラシ、又はロールコーター等による塗布法、エアー
スプレー又はエアーレススプレー塗装機等によるスプレ
ー塗布法、シヤワーコーター又はカーテンフローコータ
ー等による流し塗り法(フローコート)、浸漬法、キヤ
ステイング法、そしてスピンナーコーテイング法等を用
いることができ、基材の材質、形状又は用途等に応じて
適宜使い分けることが望ましい。
特に、光伝送フアイバー芯線に本発明の樹脂組成物を
塗布し硬化させる場合には、本発明に係る樹脂組成物を
含む貯槽に光伝送フアイバー芯線を連続的に浸漬して引
き上も、必要に応じて溶剤を除去し、活性エネルギー線
を照射して鞘部分を硬化形成する方法、または本発明の
樹脂組成物を連続的に供給できる口金に光伝送フアイバ
ー芯線を通して連続塗布し、必要に応じて溶剤を除去し
た後、活性エネルギー線を照射して鞘部分を硬化形成す
る方法等、DT2,459,320、特開昭53−139545号等に示さ
れる如き当業界公知の方法を使用できる。
本発明の樹脂組成物をエネルギー線照射により重合硬
化する場合、当業界公知の、殺菌灯、紫外線用螢光灯、
カーボンアーク、キセノンランプ、複写用高圧水銀灯、
中圧又は高圧水銀灯、超高圧水銀灯、無電極ランプ、メ
タルハライドランプ、自然光等を光源とする紫外線、又
は走査型、カーテン型電子線加速路による電子線等を使
用することができ、厚みが5μm以下の塗布層の紫外線
硬化の場合、重合の効率化の点で、窒素ガス等の不活性
ガス雰囲気下で照射することが好ましい。
本発明に係る樹脂組成物は、必ずしも熱エネルギーを
要せず、活性エネルギー線の照射にて迅速に硬化するこ
とから、熱にて変形しやすい素材の塗工に適している。
特に、光伝送フアイバーの鞘成分の形成において、前記
の如き従来の熱硬化型シリコーン樹脂や含フツ素重合体
の熱溶融物を使用する場合、硬化後の鞘成分の収縮が原
因で、光伝送フアイバーにマイクロベンデイングを生
じ、著しい伝送損失を生じるという欠点があつた。しか
しながら、本発明の樹脂組成物による鞘成分の形成法に
よれば、上記の如き問題は無いことから、光伝送フアイ
バーの品質並びに歩留りの向上といつた経済面での利点
がある。また、本発明に係る光伝送フアイバー形成法に
よれば、光伝送フアイバーの線引き速度は3〜6m/秒と
なり、光伝送フアイバーの製造速度が従来の3〜5倍に
なるという生産面での利点がある。さらにまた、本発明
者等の知見によれば、本発明の樹脂組成物によつて得ら
れる光伝送フアイバーは、従来のものと比較して、芯部
分と鞘部分との密着性の点で格段に優れているため、激
しい振動や屈曲を伴う使用条件にも耐えるという利点を
有する。
本発明の樹脂組成物では、前述の如く各構成成分の割
合を調節することにより、容易に目的に合つた屈折率の
樹脂を得ることができ、また屈折率が1.33程度の透明樹
脂が得られることから、光伝送フアイバーの高開口救
化、大口径化が可能になつた。
本発明の樹脂組成物は、光伝送フアイバーの鞘材だけ
でなく、その低屈折率性に基いて、ガラスまたは透明プ
ラスチツクなどの透明基体の表面に塗工して低反射率被
膜を形成するのに利用することもできる。
更にまた、本発明の樹脂組成物は、耐擦傷性、耐油
性、平滑性、減摩性、撥水撥油性、耐水性、防湿性、防
錆性、防汚性、剥離性、離型性、低吸水性などに優れた
硬化被膜を形成することから、各種素材並びに基材の保
護被覆膜としても使用することができる。
例えば、銅、アルミニウム、亜鉛などの非磁性金属や
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナ
フタレート等のポリエステル類、ポリプロピレン等のポ
リオレフイン類、セルロースアセテート等のセルロース
誘導体ポリカーボネート等のプラスチツクや、更に、場
合によりガラス、紙、木材、繊維、磁器及び陶器のよう
なセラミツクス上に蒸着された強磁性合金(鉄、コバル
ト及び/又はニツケルを主成分とし、少量のアルミニウ
ム、シリコン、クロム、マンガン、モリブデン、チタ
ン、各種重金属類、希土類金属等を含むもの)または徴
量酸素存在下で、鉄、コバルト、クロム等の磁性材料を
ポリエステル等のプラスチツクフイルムに蒸着した磁気
テープ、または磁気デイスクの磁性層等の保護被覆や、
減摩性が特に要求される、磁気テープ、フロツピーデイ
スク等の磁気記録媒体の表面及び背面処理剤としても好
適である。
一方、本発明の樹脂組成物は、ガラス表面上にも透明
で平滑な薄い被膜を形成できるので、各種光学機器の油
汚れ防止剤などとして耐油性と耐拭き取り性を必要とす
る用途にも使用することができる。
更に又、防湿性等が特に要求される太陽電池用保護
膜、光フアイバー、光フアイバーケーブル、光デイス
ク、光磁気デイスク等の保護被覆剤としても好適であ
る。更に、耐擦傷性、防汚性及び耐湿性に優れるので医
療用具及び器具の表面保護、歯、義歯の表面保護及び虫
歯のつめ物、型どりとしても使用できる。
また本発明の樹脂組成物は、耐擦傷性に優れた被膜を
形成できるので、各種成形品又はフイルム、シート等の
ハードコート剤としても使用できる。
さらに又、本発明の組成物は、顔料及び分散剤を混入
することによつて、防汚性又非粘着性に優れた塗料又は
インキを形成することができる。
次に、本発明の具体的な合成例、実施例について説明
するが、斯かる説明によつて本発明が何ら限定されるも
のではないことは勿論である。文中の「部」及び「%」
は、重量基準である。
活性エネルギー線の照射によつて得られた硬化樹脂の
性能は、次の方法によつて評価した。
〔密着性の評価〕
ポリメチルメタクリレート(三菱レイヨン社製アクリ
ライトL−#001、板厚2mm)、ポリスチレン板(ダウケ
ミカル社スタイロン、板厚2mm)及びガラス板(板厚5m
m)に、硬化膜厚が100μmになるように本発明の活性エ
ネルギー線硬化型樹脂を塗工した。活性エネルギー線源
としては高圧水銀灯160W/cm2灯集光型を用い、コンベア
スピード200m/分で硬化させた。
比較の熱溶融型含フツ素樹脂の場合、200℃で5分
間、100kg/cm2の圧力で加熱プレスして厚さ100μmのフ
イルムを得、これを各基材面に重ね、230℃で10秒、5kg
/cm2の条件下にて圧着してラミネートした。
このようにして得られた試料の密着性試験を、JIS 54
00による評価基準に従つて評価した。
〔光伝送性の評価〕 光伝送フアイバーの光伝送能は特開昭58−7602号第4
図に示される装置と同型のものにて伝送損失(dB/伝送
距離)を測定し、評価した。測定条件は下記の通りであ
る。
干渉フイルター(主波長) 650μm 光伝送フアイバーの全長 5m 光伝送フアイバーの切断長さ 4m ボビン直径 190mm 〔マンドレル試験〕 光伝送フアイバー芯線に対する鞘材の密着性と強靱性
と評価するため、直径5mmのマンドレルに光伝送フアイ
バーを捲きつけ、顕微鏡にて拡大し、光伝送フアイバー
芯線と鞘材の密着性並びに鞘材部分のクラツクの発生の
有無を観察し、以下の如き3段階で評価した。
評価点3:芯部分と鞘部分の間の密着性の変化並びに鞘部
分にクラツク等の発生が全く認められない。
2:芯部分と鞘部分の間に密着性の変化及び/又は鞘部分
にクラツク等の発生が僅かに認められる。
1:芯部分と鞘部分の間に剥離及び/又は鞘部分にクラツ
クの発生が認められる。
以後、化合物の略号は全て前出の化合物を示すものと
する。また、略号の後のAはアクリレート化合物、Mは
メタクリレート化合物であることを示す。
合成例1 a−1/b−5(A)/b−4(A)=90/8/2(%)共重合
体の合成 冷却コンデンサー、温度計及び攪拌機を備えた500ml
の4つ口丸底フラスコに、a−1 180g、b−5(A)18
g、b−4(A)2g及びアゾビスイソブチロニトリル
(以後AIBNと称す。)1gを秤取し、N2ガス雰囲気下、70
℃で15分間攪拌した。熱時粘調な塊状重合物を系外に取
り出した。
GPCから求めた分子量は、スチレン換算の▲▼は4
6万であつた。25℃の雰囲気下で重合物は透明であり、
屈折率▲n25 D▼は1.370であつた。
合成例2〜14 合成例1と同様にして合成した含フツ素共重合体の分
子量と屈折率を、表−1にまとめて示す。
合成例15 a−1/b−5(A)/n−ブチルアクリレート=90/5/5
(%)共重合体の合成 冷却コンデンサー、温度計及び攪拌機を備えた500ml4
つ口丸底フラスコに、a−1 90g、b−5(A)5g、n
−ブチルアクリレート5g、チオグリコール酸オクチル0.
5g、AIBN0.3g及び1,1,1−トリクロルエタン230gを秤取
し、N2ガス雰囲気下、80℃で10時間反応した。溶剤を減
圧下で留去し、目的とする透明重合物を得た。▲▼
=12万、▲n25 D▼は1.373であつた。
合成例16〜18 合成例15と同様にして合成した含フツ素共重合体の分
子量と屈折率を、表−2にまとめて示す。
合成例19 a−1/b−3(M)=93/7(%)共重合体の合成 攪拌機を備えた500mlのガラス製円筒フラスコに、a
−1 372g、b−3(M)28g及び光重合開始剤としてIV
−9 0.72gを秤取し、60℃で攪拌しながら高圧水銀灯80W
/cm1灯を側面から照射しながら、16秒間反応した。この
操作により、50℃で10000cpsの粘稠重合体を得た。重合
物は25℃の雰囲気で透明であり、GPCによる分子量▲
▼は3.6万であり、屈折率▲n25 D▼は1.365であつ
た。また、ガスクロマトグラフイーによる残存未反応モ
ノマーは全重量中の17%であつた。
合成例20〜28 合成例19と同様にして合成した含フツ素共重合体の粘
度、未反応モノマー残存量等を、表−3にまとめて示
す。
実施例1〜15および比較例1〜7 合成例1〜28において得られた含フツ素共重合体
(I)、含フツ素(メタ)アクリレート(II)、モノ
(メタ)アクリレート(III)、多官能モノマー(I
V)、添加剤(V)及び光重合開始剤(VI)を使用する
ことにより、表−4の1に示すとおりの括性エネルギー
線硬化型樹脂組成物を調製した。
応用例1〜15および比較応用例1〜10 上記の樹脂組成物及び公知の他の組成物のポリメチル
メタアクリレート板、ポリスチレン板、そしてガラス板
に対する密着性と、光伝送フアイバーの鞘材に供した場
合の諸特性を表−4の2及び5にまとめて示す。
活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を使用した場合に
は、光伝送フアイバー芯線を該樹脂組成物の浴中に連続
的に浸漬して引き上げ、300m/分の線引き速度で、160W/
cm高圧水銀灯集光型3灯にて紫外線を照射し、光伝送フ
アイバーを形成した。
比較応用例8及び9に示した光伝送フアイバーは、表
中に示した温度で溶融されたフツ素系重合体を光伝送フ
アイバー芯線に塗布し、空冷することにより形成した。
また、比較応用例10に示したシリコーン樹脂の硬化は
150℃、1分の条件にて実施した。この場合の光伝送フ
アイバーの線引き速度は3m/分である。
ポリメチルメタクリレート及びポリスチレンを芯成分
とする光伝送フアイバーでは、芯線の直径を500μm、
鞘部分の厚みを40μmとした。また、石英を芯成分とす
る光伝送フアイバーでは、芯線の直径を250μm、鞘部
分の厚みを30μmとした。
表−4の2及び5の中で、RM及びPSはそれぞれポリメ
チルメタクリレート及びポリスチレンを芯線とする光伝
送フアイバー、Gは石英を芯線とする光伝送フアイバー
をそれぞれ示す。
表−4の1、4の2及び5から明らかなように、本発
明に係る活性エネルギー線硬化型樹脂は、従来の鞘材よ
りも格段に優れた光伝送フアイバーを与えることができ
る。また、特に比較例6及び7より、本発明に係る含フ
ツ素重合体は、良質な光伝送フアイバーを得る上で必須
の成分であることが判る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 [式中、Rfは炭素数1〜20のフツ素化脂肪族基であり、
    nは0または1〜6の整数であり、RはH、CH3または
    Fである。]にて表わされる含フツ素(メタ)アクリレ
    ート(A)と、1種類または2種類以上の、炭素数3以
    上のエステル部置換基を有するモノ(メタ)アクリレー
    ト(B)とから成る含フツ素共重合体(I)、一般式 [式中、Rf、nおよびRは前記と同じ。]にて表わされ
    る含フツ素(メタ)アクリレート(II)、1種類または
    2種類以上の、炭素数3以上のエステル部置換基を有す
    るモノ(メタ)アクリレート(III)、並びに、分子中
    に(メタ)アクリロイル基を2個以上含有する多官能モ
    ノマー(IV)、から成ることを特徴とするフツ素原子含
    有量が30重量%以上の活性エネルギー線硬化型樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】1種類または2種類以上の、炭素数3以上
    のエステル部置換基を有するモノ(メタ)アクリレート
    (B)及び/または(III)として、イソボルニル(メ
    タ)アクリレートを含有することを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】1種類または2種類以上の、炭素数3以上
    のエステル部置換基を有するモノ(メタ)アクリレート
    (B)及び/または(III)として、ジシクロペンテニ
    ル(メタ)アクリレートを含有することを特徴とする特
    許請求の範囲第1項または第2項記載の活性エネルギー
    線硬化型樹脂組成物。
  4. 【請求項4】1種類または2種類以上の、炭素数3以上
    のエステル部置換基を有するモノ(メタ)アクリレート
    (B)及び/または(III)として、イソボルニル(メ
    タ)アクリレート及びジシクロペンテニル(メタ)アク
    リレートを含有することを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
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