JPH0818006B2 - 含フツ素低屈折率樹脂組成物及びその適用 - Google Patents

含フツ素低屈折率樹脂組成物及びその適用

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JPH0818006B2
JPH0818006B2 JP61221167A JP22116786A JPH0818006B2 JP H0818006 B2 JPH0818006 B2 JP H0818006B2 JP 61221167 A JP61221167 A JP 61221167A JP 22116786 A JP22116786 A JP 22116786A JP H0818006 B2 JPH0818006 B2 JP H0818006B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、電子線又は紫外線等の活性エネルギー線照
射により硬化し得る樹脂組成物及びその利用法に関し、
より詳しくは、活性エネルギー線照射により、低屈折率
で、強靭かつ透明な硬化樹脂を与える活性エネルギー線
硬化型樹脂組成物及び該樹脂組成物を使用した光伝送フ
ァイバーの形成方法に関する。
<従来の技術> 含フッ素重合体は、一般に高度な耐薬品性、耐候性、
撥水撥油性、表面滑性等を有することから、種々の分野
で高機能性素材として利用されてきたが、近年その光学
的特性、即ち低屈折率性が注目され、光伝送ファイバー
の鞘材や低反射性被膜としての利用が活性化してきた。
光伝送ファイバーは、無機ガラス系と合成樹脂系とに
大別されるが、いずれも透明性に富んだ、屈折率が高い
芯部分と、比較的屈折率が小さい鞘部分から成り立って
いる。従来より、鞘部分の形成方法として、屈折率が低
いシリコーン系化合物又は含フッ素重合体の被覆が提案
され、また実施例されてきた。例えば、1)線引きされ
た石英系芯線にシリコーン系樹脂組成物を塗布し、熱硬
化によってシリコーン樹脂の鞘部分を形成する方法、 2)芯材であるポリ(メチルメタクリレート)又はポリ
(スチレン)等と、溶液重合、塊状重合、又は乳化重合
等の重合方法によって得られた、フッ素化アルキル基含
有(メタ)アクリレートの重合体、フッ素化アルキル基
含有(メタ)アクリレートと他のコモノマーとの共重合
体、もしくはポリ(テトラフロロエチレン)、ポリ(フ
ッ化ビニリデン/テトラフロロエチレン)、ポリ(フッ
化ビニリデン/ヘキサフロロプロピレン)等の含フッ素
重合体とを複合紡糸し、含フッ素重合体から成る鞘部分
を形成する方法(特公昭43−8978号、特公昭56−8321
号、特公昭56−8322号、特公昭56−8323号、特開昭59−
84203号、特開昭59−84204号、特開昭59−98116号、特
開昭59−147011号、特開昭59−204002号)、 3)繊維状に賦形された石英系又はプラスチック系芯線
に、ポリ(フッ化ビニリデン/テトラフロロエチレン)
等の含フッ素重合体の溶融物又は溶液を塗布被覆し、鞘
部分を形成する方法(特公昭53−21660号、特公昭56−4
1966号)等の提案がある。
<発明が解決しようとする問題点> しかしながら、これらの提案の内、1)に記したシリ
コーン樹脂は耐熱性に優れるものの機械的強度並びに耐
油性に劣り、特に鉱油等に浸漬すると膨潤し、屈折度の
変化や芯線からの剥離を生じるという欠点がある。この
為にシリコーン樹脂を鞘材とする光ファイバーは用途的
に限定されており、変圧器やサイリスタ等、油中での使
用には、不適当であった。また硬化前のシリコーン樹脂
組成物はポットライフが短く、経済的に粘度が増大する
ため、芯線に対して一定の膜厚で塗布するためには塗工
速度や雰囲気の温度を制御しなければならないという作
業上の欠点があった。さらにまた、シリコーン系樹脂で
は屈折率が1.40程度が限界であり、通信の大容量化に伴
って要求される大口径光伝送ファイバーの鞘材として
は、性能上不十分であるという欠点がある。
これに対し、2),3)に記載した含フッ素重合体は、
その屈折率が1.36程度と低いために、大口径光伝送ファ
イバーの鞘材としてはシリコーン系樹脂より適してい
る。しかしながら、2),3)に示された如き、含フッ素
重合体により鞘部分を形成するという従来の方法におい
ては、高温にて芯線と鞘部分を複合紡糸したり、また繊
維状に賦形された芯線に含フッ素重合体の溶融物や溶液
を被覆するため、やはり芯線の径や鞘部分の厚みが不均
一になり易い。このために発生する芯部分と鞘部分との
界面の局部的な屈折部分において、光の散乱が生じ、伝
送損失が大きくなるという問題があった。また、これら
従来法によって形成された光伝送ファイバーにおいては
必ずしも芯部分と鞘部分の密着性が十分でなく、種々の
外的要因、例えば屈曲、圧力変化、温度変化等によって
層間剥離が生じ易いため、耐久性等に問題があった。さ
らにまた、2),3)に示す如き含フッ素重合体の溶融物
又は溶液を塗布することにより光ファイバーの製造方法
においては、鞘部分の硬化に長時間を要し、また溶液塗
布法においては、特に溶剤を系外に完全に除去する必要
性から、製造工程並びに設備が複雑になる等、生産性、
安全性、経済性等に欠点があった。
これ等の問題に対して最近、光重合反応によるアクリ
レート系単量体の迅速硬化に着目し、高フッ素化モノア
クリレートと、架橋剤として3官能以上のアクリレート
系単量体を含んで成る紫外線硬化型樹脂を鞘成分とする
光伝送ファイバー形成方法の提案がある(USP4,511,20
9)。しかしながら、本発明者等の知見によれば、該提
案の如き単量体成分のみから成る紫外線硬化型組成物は
粘度が低過ぎるため、現行の生産法では芯線に塗布し得
ないという欠点がある。またさらに、紫外線照射後の硬
化樹脂は透明性に乏しいため、得られる光伝送ファイバ
ーの光伝送損失が大きいという問題がある。
以上の様に、機械的強度、密着性、透明性等の性能面
及び光伝送ファイバーの製造において、生産性、安全
性、経済性等の点で満足でき、さらに同時により高開口
数化、大口径化を可能にする低屈折率の鞘材が見い出さ
れていないのが現状であった。
<問題点を解決するための手段> 本発明者等は、上記問題点を解決すべく鋭意研究を行
った結果、後に記す特定の高粘度の含フッ素化合物と特
定の含フッ素アクリレートまたは含フッ素メタアクリレ
ート〔以後、両者を合わせて(メタ)アクリレートと称
す〕、及び分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上
含有する多官能モノマーとから成ることを特徴とする樹
脂組成物の活性エネルギー線による硬化物が、従来の光
伝送ファイバーの鞘材と比較して、機械的強度、芯線と
の密着性、そして透明性に優れ、さらに該樹脂組成物を
光伝送ファイバー芯線に塗布し、活性エネルギー線にて
硬化して光伝送ファイバーを製造する方法が、従来の方
法として比較し、生産性、安全性、経済性等の点で格段
に優れていることを見い出した。
さらに、本発明に係る樹脂組成物においては、高粘度
の含フッ素化合物の含有量を調節することにより該樹脂
組成物の粘度を制御できることから、塗工設備並びに芯
線への要求塗布厚に合致した粘度の樹脂組成物を容易に
調製できるという利点を発見し、本発明を完成するに至
った。
斯くして、本発明によれば、一般式 〔式中、RfとRf′は、炭素数3〜20のフッ素化脂肪族基
であり、 Z1とZ2は、 (但し、R1は水素原子もしくは炭素数1〜10のアルキル
基である。)、またはCH2 (但し、nは1〜6の
整数である。)から選ばれた2価の連結基であって、同
一でも異なっていても良く、 Z3は、CH2 (但し、mは2〜6の整数である。)
または であり、 Rは、水素原子、メチル基、またはハロゲン原子であ
り、 X1,X2及びX3は、 (但し、R2は水素原子、または炭素数1〜36のアルキル
基もしくはアルケニル基である。)または から選ばれた2価の連結基であって同一でも異なってい
ても良く、 Aは、 (但し、R3は水素原子、ヒドロキシメチル基、メチル
基、エチル基、またはニトロ基である。)、 にて表わされる3価の連結基である。〕にて表わされる
含フッ素化合物(A)、一般式 〔式中、Rf″は炭素数3〜20のフッ素化脂肪族基であ
り、 Xは (但しR1は前記と同じ。)であり、 aは0または1であり、 lは1〜6の整数であり、 Rは前記と同じである。〕にて表わされる含フッ素(メ
タ)アクリレート(B)、 そして分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上含有
する多官能モノマー(C)とから成ることを特徴とする
活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、並びに該活性エネ
ルギー線硬化型樹脂組成物を光伝送ファイバー芯線に塗
布した後活性エネルギー線を照射して硬化させることに
よって光伝送ファイバーを形成する方法が提案される。
本発明に係る含フッ素化合物(A)並びに含フッ素化
(メタ)アクリレート(B)において、炭素数3〜20の
フッ素化脂肪族基Rf,Rf′、及びRf″は、直鎖状、分岐
状、環状またはそれらを組み合せたもののいずれでも良
く、さらに主鎖中に酸素原子が介入したもの、例えば の如きものであってもよい。
本発明における含フッ素化合物(A)の具体例として
は次の如きものが挙げられる。
上記具体例のうち、特に好ましいものとしては、A−
1,A−3,A−4,A−5,A−7,A−12,A−15,A−17,A−19,A−2
0,及びA−21を挙げることができる。
本発明に係る含フッ素化合物(A)の製造法には特に
制限はないが、例えば 含フッ素アルコール〔I〕 Rf−Z1−OH 〔II〕 Rf′−Z2−OH 〔II′〕 水酸基含有(メタ)アクリレート化合物 ジカルボン酸無水物 分子中にエポキシ基を3個含む化合物 〔但し、Rf,Rf′,Z1,Z2,Z3,R,R2,R3は前記の通りであ
る。〕の反応にて収率良く簡便に製造される。
即ち、含フッ素アルコール〔II〕及び/又は〔II′〕
とジカルボン酸無水物〔IV〕/又は〔IV′)、そして水
酸基含有(メタ)アクリレート化合物〔III〕とジカル
ボン酸無水物〔IV〕又は〔IV′〕とを、それぞれモル比
0.7;1〜1:1.3、好ましくは0.9:1〜1:11、反応温度0〜1
80℃、好ましくは50〜130℃にて反応させ、 そして を製造する。しかる後に、化合物〔VI〕,〔VII〕,そ
して分子中にエポキシ基を3個含む化合物〔V〕,
〔V′〕,または〔V″〕とをモル比2:1:0.8〜2:1:1.
2、好ましくは2:1:0.9〜2:1:1.1、反応温度0〜180℃、
好ましくは50〜130℃にて反応し、目的とする本発明の
含フッ素化合物(A)が製造される。
上記反応は無溶剤にて実施可能であるが、必要に応じ
て溶剤を使用することができる。溶剤としてはジカルボ
ン酸無水物〔IV〕,〔IV′〕又はエポキシ化合物
〔V〕,〔V′〕,〔V″〕と反応しないものであれば
特に制限はないが、例えばアセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、アセトニトリル、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、酢酸エチル、
酢酸ブチル、テトラヒドロフラン、ベンゾトリフロリド
等が挙げられる。
化合物〔VI〕並びに〔VII〕と、エポキシ基含有化合
物〔V〕,〔V″〕,または〔V″〕との反応では、必
要に応じて、三級アミン化合物又は四級アンモニウム塩
化合物等の触媒を使用することができる。
上記製造方法では、分子中にエポキシ基を3個含む化
合物〔V〕,〔V′〕,又は〔V″〕に化合物〔VI〕1
個と化合物〔VII〕2個とが付加したものや、さらには
化合物〔VII〕3個が付加したものが副生するが、これ
らが含フッ素化合物(A)に混入していても本発明に言
う機能、特性に大きな悪影響は及ぼさない。又、必要で
あれば、ゲル浸透クロマトグラフィーで分取することに
より精製すれば良い。
含フッ素(メタ)アクリレート(B)の具体例として
は、以下の如き化合物が挙げられる。
B−1 CH2=CHCOOCH2CH2C8F17 B−3 CH2=CHCOOCH2CH2C12F25 B−5 CH2=CHCOOCH2CH2C10F21 B−7 CH2=CHCOOCH2CH2C6F13 B−9 CH2=CHCOOCH2CH2F4F9 B−15 CH2=CHCOOCH2CF3 B−16 CH2=CHCOOCH2C8F17 B−19 CH2=CHCOOCH2C20F41 B−23 CH2=CHCOOCH2CF2 6CF(CF3 B−26 CH2=CHCOOCH2CF2 2H B−28 CH2=CHCOOCH2CF2 4H B−29 CH2=CHCOOCH2CF3 B−31 CH2=CHCOOCH2CF2 6H B−33 CH2=CHCOOCH2CF2 8H B−35 CH2=CHCOOCH2CF2 10H B−36 CH2=CHCOOCH2CF2 12H B−37 CH2=CHCOOCH2CF2 14H B−38 CH2=CHCOOCH2CF2 18H B−40 CH2=CHCOOCH2CH2CF2 7H B−44 CH2=CHCOOCH2C2F5 含フッ素(メタ)アクリレート(B)は、本発明に係
る樹脂組成物の屈折率及び粘度制御に関し必須である。
含フッ素(メタ)アクリレート(B)は、構造が異なる
2種以上の化合物の混合であっても良い。
上記例示化合物のうち特に好ましいものとしてはB−
1,B−2,B−3,B−5,B−7,B−9,B−10,B−16,B−22,B−2
3,B−28,B−31,B−33,B−35,B−36,B−40,B−43,B−46,
B−49,及びB−50を挙げることができる。
分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上含有する
多官能モノマー(C)は、2価以上の多価アルコールに
(メタ)アクリル酸が2個以上エステル結合により連結
したものであり、硬化後の樹脂への可撓性、力学的強靭
性等を付与する目的から、本発明に係る樹脂組成物にと
って必須である。具体的化合物としては、例えば、以下
の如き化合物が挙げられる。
C−1 エチレングリコールジ(メタ)アクリレート C−2 ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート C−3 トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト C−4 ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト(数平均分子量150〜1000) C−5 プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート C−6 ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト C−7 トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート C−8 ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート(数平均分子量200〜1000) C−9 ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト C−10 1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート C−11 1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート C−12 1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト C−13 ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグ
リコールジ(メタ)アクリレート C−16 ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート C−17 トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレ
ート C−18 ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト C−19 ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリ
レート C−20 ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレ
ート C−21 トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレー
ト C−22 ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ
(メタ)アクリレート 上記以外の具体例としては、ネオマーNA−305(C−2
3)、ネオマーBA−601(C−24)、ネオマーTA−505
(C−25)、ネオマーTA−401(C−26)、ネオマーPHA
405X(C−27)、ネオマーTA705X(C−28)、ネオマー
EA400X(C−29)、ネオマーEE401X(C−30)、ネオマ
ーEP405X(C−31)、ネオマーHB601X(C−32)、ネオ
マーHB605X(C−33)〔以上三洋化成工業(株)製〕、
KAYARAD HY−220(C−34)HX−620(C−35)、D−31
0(C−36)、D−320(C−37)、D−330(C−3
8)、DPHA(C−39)、DPCA−20(C−40)、DPCA−30
(C−41)、DPCA−60(C−42)、DPCA−120(C−4
3)〔以上日本化薬(株)製〕等も挙げられる。
本発明者等の知見によれば、硬化後の樹脂の透明性の
観点から、以上の具体例の内、(メタ)アクリロイル基
を2個以上含有する多官能モノマー(C)としては、分
子中にメチル基を含有するものが好ましく、C−5,C−
6,C−7,C−8,C−9,C−13,C−14,C−15,C−17,C−21,C−
23,C−25等が特に好ましい。また、多官能モノマー
(C)として、単一化合物を用いることの他、構造の異
なる2種類以上の化合物を使用しても良い。
本発明に係る樹脂組成物において、含フッ素化合物
(A)、含フッ素(メタ)アクリレート(B)、及び多
官能モノマーノ組成割合は、所望の粘度、屈折率に合わ
せて任意に選択することができ、本発明者等の知見によ
れば、 (A):(B)+(C)=1:99〜99:1、 (B):(C)=1:99〜99:1 の範囲で使用可能である。より好ましくは (A):(B)+(C)5:95〜85:15 (B):(C)=1:3〜10:1 の範囲である。
また本発明に係る樹脂組成物においては、含フッ素化
合物(A)、含フッ素(メタ)アクリレート(B)、及
び多官能モノマー(C)の相溶性の向上、光ファイバー
石英芯線または光ファイバープラスチック芯線との密着
性の向上、さらに本発明に係る樹脂組成物に活性エネル
ギー線を照射して得られる硬化樹脂、即ち鞘材の透明性
並びに可撓性の向上化、さらに又樹脂組成物の屈折率,
粘度調節等を目的として非フッ素系モノ(メタ)アクリ
レート(D)を添加しても良い。
非フッ素系モノ(メタ)アクリレート(D)の具体例
としては、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プ
ロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アク
リレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチ
ル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレー
ト、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)ア
クリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリ
ル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレ
ート、そしてイソステアリル(メタ)アクリレート等の
脂肪族基エステル(メタ)アクリレート、グリセロール
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレ
ート、アリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル
(メタ)アクリレート、ブトキシエチレングリコール
(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メ
トキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メ
トキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、
ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アク
リレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール
(メタ)アクリレート、アロニックスM−5700(東亜合
成社製)、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フ
ェノキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、
フェノキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレー
ト、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アク
リレート、そしてAR−260、MR−260、AR−200、AR−20
4、AR−208、MR−200、MR−204、MR−208(以上、大八
化学社製)の如きリン酸エステル基含有(メタ)アクリ
レート、さらにビスコート2000、ビスコート2308(以
上、大阪有機社製)、ポリブタジエン(メタ)アクリレ
ート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリ
エチレングリコール−ポリプロピレングリコール(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコール−ポリブチ
レングリコール(メタ)アクリレート、ポリスチリルエ
チル(メタ)アクリレート、そしてライトエステルHOA
−MS、ライトエステルHOMS(共栄社油脂製)、ベンジル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリ
レート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジ
シクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル
(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロデカトリエン
(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレー
ト、そして日立化成製のFA−512A,FA−512M等が挙げら
れる。
また本発明の樹脂組成物は、含フッ素化合物(A)、
含フッ素(メタ)アクリレート(B)、多官能モノマー
(C)、及び前記非フッ素系モノ(メタ)アクリレート
(D)以外に、必要に応じて各種添加剤(E)並びに光
重合開始剤(F)を含有することも可能である。
添加剤(E)としては、粘度調節のための溶剤、耐光
安定剤、着色剤、光伝送ファイバー芯線との密着性を向
上させるためのカップリング剤、芯線に均一に塗布する
ための消泡剤、レベリング剤、そして界面活性剤、さら
に光伝送ファイバーと一次被覆剤との密着性を制御する
ための表面改質剤等が挙げられる。
カップリング剤としては、シラン系、チタン系、ジル
コアルミネート系が挙げられ、これらの中でジメチルジ
メトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルト
リメトキシシラン、ジメチルビニルメトキシシラン、フ
ェニルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメ
トキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシ
ラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メ
ルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロ
ピルメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチ
ルジメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチル
トリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチル
ジメトキシシラン等のシラン系が特に好ましい。
消泡剤、レベリング剤、そして界面活性剤としては、
フッ素系のものが好ましい。
また、本発明に係る活性エネルギー線硬化型樹脂組成
物及び該樹脂組成物が硬化して得られる樹脂の屈折率の
低減下、透明性の向上、及び可塑化等を目的とする場合
には、添加剤(E)として、前記以外に、非重合性のフ
ッ素化合物、例えばHOCH2 rCsF2s+1(rは1〜4の
整数であり、sは1〜20の整数である。)の如きフッ素
化アルコール、 HOOCCH2 tCuF2u+1(tは0または1〜4の整数であ
り、uは1〜20の整数である。)の如きフッ素化カルボ
ン酸、通称フッ素オイルと称されるフッ素化ポリエーテ
ル、またN(C4F9、パーフロロデカリン、C8F17OC4
F9、C9F20の如き通称フッ素系不活性液体と称される化
合物を使用できる。活性エネルギー線硬化型樹脂組成物
中に占めるこの非重合性のフッ素化合物添加剤の割合
は、過度に添加すると硬化後の樹脂の強度が低下するた
め30重量%以下が好ましく、20重量%以下がより好まし
い。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、
基材特に光伝送ファイバー芯線に塗布又は含浸させた
後、光、電子線、放射線等の活性エネルギー線を照射す
ることにより重合硬化せしめ、所望の被覆膜例えば鞘材
を形成することができる。また、場合によっては熱もエ
ネルギー源として併用することができる。活性エネルギ
ー線として紫外線等の光を利用する場合には、当業界公
知の光重合開始剤(F)、例えば、F−1:ベンゾフエノ
ン、F−2:アセトフエノン、F−3:ベンゾイン、F−4:
ベンゾインエチルエーテル、F−5:ベンゾインイソブチ
ルエーテル、F−6:ベンジルメチルケタール、F−7:ア
ゾビスイソブチロニトリル、F−8:1−ヒドロキシシク
ロヘキシルフェニルケトン、F−9:2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フエニル−1−オン、F−10:1−(4′
−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチ
ルプロパン−1−オン、F−11:1−(4′−ドデシル−
フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1
−オン等を触媒として使用することが好ましい。また、
必要に応じてアミン化合物、又はリン化合物等の光増感
剤を添加し、重合をより迅速化することができる。本発
明に係る活性エネルギー線硬化型樹脂組成物中に占める
光重合開始剤の好適な割合は、0.01〜10重量%、より好
ましくは0.1〜7重量%である。電子線又は放射線にて
重合硬化させる場合には、特に重合開始剤等の添加は要
しない。
溶剤は、前述の如く本発明の樹脂組成物の粘度、塗布
性、並びに膜厚を制御するために配合することができ
る。この様な溶剤としては、本発明組成物の重合反応性
に悪影響を及ぼさなければ特に制限はないが、メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコー
ル系、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン等のケトン系、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸
ブチル等のエステル系、クロロホルム、ジクロルエタ
ン、四塩化炭素等の塩素系、そしてベンゾトリフロライ
ド、クロルベンゾトリフロライド、m−キシレンヘキサ
フロライド、テトラクロロジフロロエタン、1,1,2−ト
リクロロ−1,2,2−トリフロロエタン、トリクロロモノ
フロロメタン等の低沸点溶剤が作業性の点から好まし
い。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を、溶剤
に溶解させた溶液として基材に塗布又は含浸させた場
合、重合硬化を開始する前に、常温、又は必要に応じて
加熱や減圧により脱溶剤させる工程が必要となる。溶剤
を加熱除去する場合、モノマー等の加熱重合を来たさな
いために80℃以下で実施するのが好ましい。
本発明に係るエネルギー線硬化型樹脂組成物を基材に
塗布する方法としては、当業界公知の種々の方法、例え
ば、刷毛塗り、アプリケーター、バーコーター、ローラ
ーブラシ、又はロールコーター等による塗布法、エアー
スプレー又はエアーレススプレー塗装機等によるスプレ
ー塗布法、シャワーコーター又はカーテンフローコータ
ー等による流し塗り法(フローコート)、浸漬法、キャ
スティング法、そしてスピンナーコーティング法等を用
いることができ、基材の材質、形状又は用途等に応じて
適宜使い分けることが望ましい。
特に、光伝送ファイバー芯線に本発明の樹脂組成物を
塗布し硬化させる場合には、本発明に係る樹脂組成物を
含む貯槽に光伝送ファイバー芯線を連続的に浸漬して引
き上げ、必要に応じて溶剤を除去し、活性エネルギー線
を照射して鞘部分を硬化形成する方法、または本発明の
樹脂組成物を連続的に供給できる口金に光伝送ファイバ
ー芯線を通して連続塗布し、必要に応じて溶剤を除去し
た後、活性エネルギー線を照射して鞘部分を硬化形成す
る方法等、DT2,459,320、特開昭53−139545号等に示さ
れる如き当業界公知の方法を使用できる。
本発明の樹脂組成物をエネルギー線照射により重合硬
化する場合、当業界公知の、殺菌灯、紫外線用螢光灯、
カーボンアーク、キセノンランプ、複写用高圧水銀灯、
中圧又は高圧水銀灯、超高圧水銀灯、無電極ランプ、メ
タルハライドランプ、自然光等を光源とする紫外線、又
は走査型、カーテン型電子線加速路による電子線等を使
用することができ、厚みが5μm以下の塗布層の紫外線
硬化の場合、重合の効率化の点で、窒素ガス等の不活性
ガス雰囲気下で照射することが好ましい。
また、本発明における光伝送ファイバー芯線として
は、石英系、並びにポリメチルメタクリレート、重水素
化ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレー
ト、ポリスチレン、ポリカーボネート等のプラスチック
系が挙げられる。
<発明の効果> 本発明に係る樹脂組成物は、必ずしも熱エネルギーを
要せず、活性エネルギー線の照射にて迅速に硬化するこ
とから、熱にて変形しやすい素材の塗工に適している。
特に、光伝送ファイバーの鞘成分の形成において、前記
の如き従来の熱硬化型シリコーン樹脂や含フッ素重合体
の熱溶融物を使用する場合、高加護の鞘成分の収縮が原
因で、光伝送ファイバーにマイクロベンディングを生
じ、著しい伝送損失を生じるという欠点があった。しか
しながら、本発明の樹脂組成物による鞘成分の形成法に
よれば、上記の如き問題は無いことから、光伝送ファイ
バーの品質並びに歩留りの向上といった経済面での利点
がある。また、本発明に係る光伝送ファイバー形成法に
よれば、光伝送ファイバーの線引き速度は3〜6m/秒と
なり、光伝送ファイバーの製造速度が従来の3〜5倍に
なるという生産面での利点がある。さらにまた、本発明
者等の知見によれば、本発明の樹脂組成物によって得ら
れる光伝送ファイバーは、従来のものと比較して、芯部
分と鞘部分との密着性の点で格段に優れているため、激
しい振動や屈曲を伴う使用条件にも耐えるという利点を
有する。
本発明の樹脂組成物では、前述の如く各構成成分の割
合を調節することにより、容易に目的に合った屈折率の
樹脂を得ることができ、また屈折率が1.37程度の透明樹
脂が得られることから、光伝送ファイバーの高開口数
化、大口径化が可能になった。
本発明の樹脂組成物は、光伝送ファイバーの鞘材だけ
でなく、その低屈折率性に基いて、ガラスまたは透明プ
ラスチックなどの透明基体の表面に塗工して低反射率被
膜を形成するのに利用することもできる。
更にまた、本発明の樹脂組成物は、耐擦傷性、耐油
性、平滑性、減摩性、撥水撥油性、耐水性、防湿性、防
錆性、防汚性、剥離性、離型性、低吸水性などに優れた
硬化被膜を形成することから、各種素材並びに基材の保
護被覆膜としても使用することができる。
例えば、銅、アルミニウム、亜鉛などの非磁性金属や
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナ
フタレート等のポリエステル類、ポリプロピレン等のポ
リオレフィン類、セルロースアセテート等のセルロース
誘導体ポリカーボネート等のプラスチックや、更に、場
合によりガラス、紙、木材、繊維、磁器及び陶器のよう
なセラミックス上に蒸着された強磁性合金(鉄、コバル
ト及び/又はニッケルを主成分とし、少量のアルミニウ
ム、シリコン、クロム、マンガン、モリブデン、チタ
ン、各種重金属類、希土類金属等を含むもの)または微
量酸素存在下で、鉄、コバルト、クロム等の磁性材料を
ポリエステル等のプラスチックフィルムに蒸着した磁気
テープ、または磁気ディスクの磁性層等の保護被覆や、
減摩性が特に要求される、磁気テープ、フロッピーディ
スク等の磁気記録媒体の表面及び背面処理剤としても好
適である。
一方、本発明の樹脂組成物は、ガラス表面上にも透明
で平滑な薄い被膜を形成できるので、各種光学機器の油
汚れ防止剤などとして耐油性と耐拭き取り性を必要とす
る用途にも使用することができる。
更に又、防湿性等が特に要求される太陽電池用保護
膜、光ファイバー、光ファイバーケーブル、光ディス
ク、光磁気ディスク等の保護被覆剤としても好適であ
る。更に、耐擦傷性、防汚性及び耐湿性に優れるので医
療用具及び器具の表面保護、歯、義歯の方面保護及び虫
歯のつめ物、型どりとしても使用できる。
また本発明の樹脂組成物は、耐擦傷性に優れた被膜を
形成できるので、各種成形品又はフィルム、シート等の
ハードコート剤としても使用できる。
さらに又、本発明の組成物は、顔料及び分散剤を混入
することによって、防汚性又は非粘着性に優れた塗料又
はインキを形成することができる。
次に、本発明の具体的な合成例、実施例について説明
するが、斯かる説明によって本発明が何ら限定されるも
のでないことは勿論である。文中の「部」及び「%」
は、重量基準である。
また、合成例、実施例及び比較例中の化合物の略号は
全て前出の化合物を示すものとするえ。略号の後の
(A)はアクリレート化合物、(M)はメタクリレート
化合物であることを示す。
含フッ素化合物(A)の合成 A−19の合成 撹拌器、温度計、コンデンサーを備えた300mlの4つ
口丸底フラスコに、 C8F17CH2CH2OH27.9g(0.06モル)、2−(ヒドロキシエ
チルアクリレート7.1g(0.06モル)、ハイドロキノン0.
5g、そして無水コハク酸18.0g(0.18モル)を秤取し、
乾燥酸素雰囲気下95〜100℃で1時間反応した。系内の
温度を70〜75℃に下げた後、 次いでN,N−ジメチルベンジルアミン0.9gを投入し、95
〜100℃にて3時間反応した。この結果淡黄色ペースト1
07.6g得られた。残存カルボキシル基量を0.1(N)水酸
化ナトリウム水溶液で滴定した結果、反応率は98.7%で
あった。本粗生成物をそのまま被覆剤に供することがで
きるが、必要であれば以下の様にして精製できる。
上記粗生成物のテトラヒドロフラン溶液をGPC(カラ
ム:日立製、ゲルコGL−A130、8mmφ×500mm、溶離液:
テトラヒドロフラン、検出:紫外吸収計、254nm)にか
けたところ、主ピークの前後に数本の小さなピークが得
られた。全ピーク面積に対する主ピーク面積の割合は70
%であった。
主ピークを分取し、1H−NMR測定、IR測定、そして元
素分析を行ったところ、目的とする反応性含フッ素表面
改質剤であることが確認できる。
合成例1の元素分析 A−1の合成 合成例1の含フッ素アルコールの全て、無水コハク
酸、そして2−ヒドロキシエチルアクリレートをそれぞ
れ、C8F17CH2CH2OH55.8g(0.12モル)、 (0.18モル)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート7.
8g(0.06モル)に置換え同様にして反応を行い精製し
た。粗精製物の収量は120.9gであり、0.1(N)水酸化
ナトリウム水溶液による反応率は99.0%であった。GPC
分析における主ピーク面積の割合は78%であった。主ピ
ークを分取し、1H−NMR測定、IR測定、そして元素分析
を行ったところ、目的とする化合物であることが確認で
きた。
実施例1〜14および比較例1〜6 含フッ素化合物(A)、含フッ素(メタ)アクリレー
ト(B)、多官能モノマー(C)、非フッ素系モノ(メ
タ)アクリレート(D)、添加剤(E)、そして光重合
開始剤(F)を使用し、活性エネルギー線硬化型樹脂組
成物を調製した。この樹脂組成物のポリメチルメタアク
リレート板、ポリスチレン板、そしてガラス板に対する
密着性と、光伝送ファイバーの鞘材に供した場合の諸特
性を表1及び2にまとめて示す。
活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を使用した場合に
は、光伝送ファイバー芯線を該樹脂組成物の浴中に連続
的に浸漬して引き上げ、300m/分の線引き速度で、160W/
cm高圧水銀灯集光型3等にて紫外線を照射し、光伝送フ
ァイバーを形成した。
比較例に示した光伝送ファイバーは、表中に示した温
度で溶融されたフッ素系重合体を光伝送ファイバー芯線
に塗布し、空冷することにより形成した。
また、比較例に示したシリコーン樹脂の硬化は150
℃、2分の条件にて実施した。この場合の光伝送ファイ
バーの線引き速度は3m/分である。
ポリメチルメタクリレート及びポリスチレンを芯成分
とする光伝送ファイバーでは、芯線の直径を500μm、
鞘部分の厚みを40μmとした。また、石英を芯成分とす
る光伝送ファイバーでは、芯線の直径を200μm、鞘部
分の厚みを20μmとした。
表の中で、RM及びPSはそれぞれポリメチルメタクリレ
ート及びポリスチレンを芯線とする光伝送ファイバー、
Gは石英を芯線とする光伝送ファイバーをそれぞれ示
す。
活性エネルギー線の照射によって得られた硬化樹脂の
性能は、次の方法によって評価した。
〔密着性の評価〕
ポリメチルメタクリレート(三菱レイヨン社製アクリ
ライトL−#001、板厚2mm)、ポリスチレン板(ダウケ
ミカル社スタイロン、板厚2mm)及びガラス板(板厚5m
m)に、硬化膜厚が100μmになるように本発明の活性エ
ネルギー線硬化型樹脂を塗工した。活性エネルギー線源
としては高圧水銀灯160W/cm2灯集光型を用い、コンベア
スピード200m/分で硬化させた。
比較の熱溶融型含フッ素樹脂の場合、200℃で5分
間、100kg/cm2の圧力で加熱プレスして厚さ100μmのフ
ィルムを得、これを各基材面に重ね、230℃で10秒、5kg
/cm2の条件下にて圧着してラミネートした。
このようにして得られた試料の密着製試験を、JIS 5
400による評価基準に従って評価した。
〔光伝送性の評価〕 光伝送ファイバーの光伝送能は特開昭58−7602号第4
図に示される装置と同型のものにて伝送損失(dB/km)
を測定し、評価した。測定条件は下記の通りである。
干渉フィルター(主波長) 650μm 光伝送ファイバーの全長 5m 光伝送ファイバーの切断長さ 4m ボビン直径 190mm 〔マンドレル試験〕 光伝送ファイバー芯線に対する鞘材の密着性と強靭性
と評価するため、直径5mmのマンドレルに光伝送ファイ
バーを捲きつけ、顕微鏡にて拡大し、光伝送ファイバー
芯線と鞘材の密着性並びに鞘材部分のクラックの発生の
有無を観察し、以下の如き3段階で評価した。
評価点3:芯部分と鞘部分の間の密着性の変化並びに鞘部
分にクラック等の発生が全く認められない。
2:芯部分と鞘部分の間に密着性の変化及び/又は
鞘部分にクラック等の発生が僅かに認められる。
1:芯部分と鞘部分の間に剥離及び/又は鞘部分に
クラックの発生が認められる。
表−1及び2から明らかなように、本発明に係る活性
エネルギー線硬化型樹脂は、従来の鞘材よりも格段に優
れた光伝送ファイバーを与えることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中、RfとRf′は、炭素数3〜20のフッ素化脂肪族基
    であり、 Z1とZ2は、 (但し、R1は水素原子もしくは炭素数1〜10のアルキル
    基である。)、またはCH2 (但し、nは1〜6の
    整数である。)から選ばれた2価の連結基であり、 Z3は、CH2 (但し、mは2〜6の整数である。)
    または であり、 Rは、水素原子、メチル基、またはハロゲン原子であ
    り、 X1,X2及びX3は、 (但し、R2は水素原子、または炭素数1〜36のアルキル
    基もしくはアルケニル基である。)または から選ばれた2価の連結基であり、 Aは、 (但し、R3は水素原子、ヒドロキシメチル基、メチル
    基、エチル基、またはニトロ基である。)、 または にて表わされる3価の連結基である。〕にて表わされる
    含フッ素化合物(A)、 一般式 〔式中、Rf″は炭素数3〜20のフッ素化脂肪族基であ
    り、 Xは (但しR1は前記と同じ。)であり、 aは0または1であり、 lは1〜6の整数であり、 Rは前記と同じである。〕にて表わされる含フッ素(メ
    タ)アクリレート(B)、 及び分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上含有す
    る多官能モノマー(C)とから成ることを特徴とする活
    性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  2. 【請求項2】一般式 〔式中、RfとRf′は炭素数3〜20のフッ素化脂肪族基で
    あり、 Z1とZ2は、 (但し、R1は水素原子もしくは炭素数1〜10のアルキル
    基である。)、またはCH2 (但し、nは1〜6の
    整数である。)から選ばれた2価の連結基であり、 Z3は、CH2 (但し、mは2〜6の整数である。)
    または であり、 Rは、水素原子、メチル基、またはハロゲン原子であ
    り、 X1,X2及びX3は、 (但し、R2は水素原子、または炭素数1〜36のアルキル
    基もしくはアルケニル基である。)または から選ばれた2価の連結基であり、 Aは、 (但し、R3は水素原子、ヒドロキシメチル基、メチル
    基、エチル基、またはニトロ基である。)、 にて表わされる3価の連結基である。〕にて表わされる
    含フッ素化合物(A)、 一般式 〔式中、Rf″は炭素数3〜20のフッ素化脂肪族基であ
    り、 Xは (但しR1は前記と同じ。)であり、 aは0または1であり、 lは1〜6の整数であり、 Rは前記と同じである。〕にて表わされる含フッ素(メ
    タ)アクリレート(B)、 及び分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上含有す
    る多官能モノマー(C)とから成る樹脂組成物を光伝送
    ファイバー芯線に塗布し、然る後に活性エネルギー線を
    照射して硬化することを特徴とする光伝送ファイバーを
    形成する方法。
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