JP5135886B2 - 含フッ素コ−ティング剤及びそれを用いた減反射材 - Google Patents

含フッ素コ−ティング剤及びそれを用いた減反射材 Download PDF

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Description

本発明は、プラズマディスプレイ(PD)、液晶ディスプレイ(LCD)等に代表される各種表示デバイスの表面に適用され、フッ素原子に基づく防汚性、低屈折率性等の特性を良好に発揮することができる含フッ素コ−ティング剤及びそれを用いた減反射材に関するものである。
汚れやすい環境下で用いられる機材や装置には、撥水・撥油性に基づく防汚性という付加性能が広く求められる。特に、各種表示装置の高度化、高品位化や、タッチパネルなどの接触入力式デバイスの増加により、それらに対する撥水・撥油性の要求が高くなってきている。それらの表示装置においては、外景の映り込みを防ぐために反射防止性能も重要な性能であることから、それに加えて防汚性が付与されていなければならない。
防汚性を付与する方法としては、付与する対象物の表面に、撥水・撥油性を有する化合物を含む皮膜を形成する方法が従来広く採用されている。例えば、成膜性を有し、重合性二重結合をもつ含フッ素化合物と、成膜性を有しない含フッ素(メタ)アクリル酸エステルとを含有する含フッ素硬化性塗液が知られている(例えば、特許文献1を参照)。具体的には、高度な防汚性を付与するために、炭素数12以上の長い直鎖状のパーフルオロアルキル鎖を有する含フッ素化合物が使用されている。
特開2005−206829号公報(第2頁、第13頁及び第14頁)
ところが、特許文献1に記載された長いパーフルオロアルキル鎖を有する含フッ素化合物の場合、撥水・撥油性に基づく防汚性をより高めるためにはパーフルオロアルキル鎖を一層長くしなければならない。その場合、成膜性の著しい低下、含フッ素化合物の原料入手の難しさ、製造コストの上昇等の問題が発生する。また、含フッ素化合物を用いて製造された反射防止膜などのフッ素含有率が高い系では、撥水・撥油性の付与は難しく、さらに長いパーフルオロアルキル鎖が必要となり、より一層実現が難しくなる傾向にある。つまり、前述した表示装置やタッチパネルなどのように反射防止性能に加えて高い防汚性を付与することは、非常に難しいという問題があった。
そこで、本発明の目的とするところは、重合可能であると共に、短いパーフルオロアルキル鎖によりその含フッ素硬化膜が反射防止性能を発揮することができ、かつ優れた撥水・撥油性に基づく高い防汚性を発揮することができる含フッ素コ−ティング剤及びそれを用いた減反射材を提供することにある。
係る従来技術の問題点に鑑み、本発明者らは従来のような長いパーフルオロアルキル鎖を用いるのではなく、発想を転換して短いパーフルオロアルキル鎖を用い、長いパーフルオロアルキル鎖の機能を果たすことができないものかと考えた。そして、フッ素原子に由来する撥水・撥油性に基づいて防汚性を十分に発現することができる含フッ素コ−ティング剤の提供を試みた。
前記目的を達成するために、本発明における第1の発明の含フッ素コ−ティング剤は、下記化学式(1)で表される含フッ素(メタ)アクリル酸エステルと、その化学式(1)で表される含フッ素(メタ)アクリル酸エステル以外の重合性化合物とを含有することを特徴とする。
(式中、X及びYは炭素数4〜10の直鎖状又は分岐状のパ−フルオロアルキル鎖を有する炭素鎖であり、互いに同じでも異なっていてもよい。Zは(メタ)アクリロイル基であるか、又は(メタ)アクリロイルオキシ基を有する炭素鎖である。)
第2の発明の含フッ素コ−ティング剤は、第1の発明において、前記化学式(1)で表される含フッ素(メタ)アクリル酸エステルは、化学式(1)におけるX及びYが炭素数4〜7の直鎖状又は分岐状のパ−フルオロアルキル鎖を有する炭素鎖であり、互いに同じでも異なっていてもよく、Zが(メタ)アクリロイル基であるか、又は(メタ)アクリロイルオキシ基を有する炭素鎖であることを特徴とする。
第3の発明の含フッ素コ−ティング剤は、第1又は第2の発明において、前記化学式(1)で表される含フッ素(メタ)アクリル酸エステルの含有量が、含フッ素コ−ティング剤中の全固形分に対して0.5〜30質量%であることを特徴とする。
第4の発明の含フッ素コ−ティング剤は、第1から第3のいずれかの発明において、さらにコロイダルシリカを含有することを特徴とする。
第5の発明の減反射材は、第1から第4のいずれかの発明の含フッ素コ−ティング剤を硬化させてなる含フッ素硬化膜を基材上の最表層として備えていることを特徴とする。
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
第1の発明の含フッ素コ−ティング剤は、前記化学式(1)で表される含フッ素(メタ)アクリル酸エステルと、係る含フッ素(メタ)アクリル酸エステル以外の重合性化合物とを含有するものである。化学式(1)で表される含フッ素(メタ)アクリル酸エステルは、1分子中に2本のパ−フルオロアルキル鎖を有する有機鎖を含んでいることから、従来の1分子中に1本のパ−フルオロアルキル鎖を有する有機鎖を含む含フッ素(メタ)アクリル酸エステルに比べて、フッ素原子の表面配向性が高くなると推測される。そのため、フッ素原子に基づく機能の発現が向上するものと考えられる。従って、含フッ素コ−ティング剤は重合可能であると共に、短いパーフルオロアルキル鎖によりその含フッ素硬化膜が良好な反射防止性能を発揮することができ、かつ優れた撥水・撥油性に基づく高い防汚性を発揮することができる。
第2の発明の含フッ素コ−ティング剤では、化学式(1)で表される含フッ素(メタ)アクリル酸エステルは、化学式(1)におけるX及びYが炭素数4〜7の直鎖状又は分岐状のパ−フルオロアルキル鎖を有する有機鎖である。そのため、パ−フルオロアルキル鎖の炭素数が短い場合でも第1の発明の効果を発揮することができる。
第3の発明の含フッ素コ−ティング剤では、化学式(1)で表される含フッ素(メタ)アクリル酸エステルの含有量が、含フッ素コ−ティング剤中の全固形分に対して0.5〜30質量%である。従って、化学式(1)で表される含フッ素(メタ)アクリル酸エステルの含有量が少量で、第1又は第2の発明の効果を十分に発揮することができる。
第4の発明の含フッ素コ−ティング剤では、さらにコロイダルシリカが含まれている。そのため、第1から第3のいずれかの発明の効果に加えて、含フッ素コ−ティング剤より形成される含フッ素硬化膜の強度、硬度等の物性を向上させることができる。
第5の発明の減反射材は、前記含フッ素コ−ティング剤を硬化させてなる含フッ素硬化膜を基材上の最表層として備えている。従って、減反射材は第1から第4のいずれかの発明の効果を発揮することができると共に、パ−フルオロアルキル鎖のフッ素原子に基づく低屈折率性を発現することができる。その結果、この減反射材を、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ等の各種表示装置に適用することにより、外景の映り込みを抑制することができる。
以下、本発明の最良の形態と思われる実施形態について詳細に説明する。
本実施形態の含フッ素コ−ティング剤は、下記化学式(1)で表される含フッ素(メタ)アクリル酸エステルと、その化学式(1)で表される含フッ素(メタ)アクリル酸エステル以外の重合性化合物とを含有するものである。
(式中、X及びYは炭素数4〜10の直鎖状又は分岐状のパ−フルオロアルキル鎖を有する有機鎖であり、互いに同じでも異なっていてもよい。Zは(メタ)アクリロイル基であるか、又は(メタ)アクリロイルオキシ基を有する有機鎖である。)
化学式(1)で表される含フッ素(メタ)アクリル酸エステルは、分子中にパ−フルオロアルキル鎖を有していることからそのフッ素原子(単に、フッ素ともいう)の性質による撥水・撥油性に基づく防汚性や低屈折率性等の機能を発現するものである。前記化学式(1)中のX及びYが炭素数3以下のパ−フルオロアルキル鎖の場合、前記化学式(1)の含フッ素(メタ)アクリル酸エステルを合成する材料の沸点が低くなり、合成時の取扱性(ハンドリング性)が悪化する。その一方、炭素数が11以上のパ−フルオロアルキル鎖の場合には、該パ−フルオロアルキル鎖を有する化合物の溶解性が低くなり、取扱性が悪くなる。従って、前記化学式(1)で表される含フッ素(メタ)アクリル酸エステルは、炭素数4〜10のパ−フルオロアルキル鎖を有することが必要であり、炭素数4〜7のパ−フルオロアルキル鎖を有することが好ましい。
化学式(1)で表される含フッ素(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−(3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−ヘキシロキシメチル)−ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7−ウンデカフルオロ−1−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7−ウンデカフルオロ−ヘプチロキシメチル)−ヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ−1−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9−トリデカフルオロ−オクチロキシメチル)−オクチルエステル、(メタ)アクリル酸3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9−ペンタデカフルオロ−1−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9−ペンタデカフルオロ−ノニロキシメチル)−ノニルエステル、(メタ)アクリル酸3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−(2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−ペンチロキシメチル)−ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−(4,4,5,5,6,6,7,7,7−ノナフルオロ−ヘプチロキシメチル)−ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7−ウンデカフルオロ−1−(3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−ヘキシロキシメチル)−ヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ−1−(3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−ヘキシロキシメチル)−オクチルエステル、(メタ)アクリル酸3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9−ペンタデカフルオロ−1−(3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−ヘキシロキシメチル)−ノニルエステル、(メタ)アクリル酸3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7−ウンデカフルオロ−ヘプチロキシメチル)−ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ−オクチロキシメチル)−ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9−ペンタデカフルオロ−ノニロキシメチル)−ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6−ウンデカフルオロ−ヘキシロキシメチル)−ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7−ウンデカフルオロ−1−(4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9−トリデカフルオロノニロキシメチル)−ヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ペンタデカフルオロ−1−(3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−ヘキシロキシメチル)−ノニルエステル、(メタ)アクリル酸3,3,4,4,5,6,6,6−オクタフルオロ−1−(3,3,4,4,5,6,6,6−オクタフルオロ−5−トリフルオロメチル−ヘキシロキシメチル)−5−トリフルオロメチル−ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸1−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,8,8,8−ドデカフルオロ−7−トリフルオロメチル−オクチロキシメチル)−3,3,4,4,5,5,6,6,7,8,8,8−ドデカフルオロ−7−トリフルオロメチル−オクチルエステル、(メタ)アクリル酸3,3,4,4,5,5,6,6,7,8,8,8−ドデカフルオロ−1−(3,3,4,4,5,6,6,6−オクタフルオロ−5−トリフルオロメチル−ヘキシロキシメチル)−7−トリフルオロメチル−オクチルエステル等が挙げられる。これらの含フッ素(メタ)アクリル酸エステルは、1種又は2種以上を適宜選択して用いることができる。
この化学式(1)で表される含フッ素(メタ)アクリル酸エステルの製造は、次の第1工程と第2工程とを経て行われる。第1工程は、ルイス酸触媒の存在下で下記化学式(2)で表されるエポキシド及び下記化学式(3)で表されるアルコ−ルを反応させて下記化学式(4)で表されるアルコ−ルを得る工程である。第2工程は、化学式(4)で表されるアルコ−ルに重合性反応基を有する部位を導入して前記化学式(1)で表される含フッ素(メタ)アクリル酸エステルを得る工程である。
(式中のXは、前記化学式(1)におけるその定義と同じである。)
Y−OH ・・・(3)
(式中のYは、前記化学式(1)におけるその定義と同じである。)
(式中のX及びYは、前記化学式(1)におけるそれぞれの定義と同じである。)
前記化学式(2)で表されるエポキシド、前記化学式(3)で表されるアルコ−ル及びルイス酸触媒について、以下に具体例を示す。
化学式(2)で表されるエポキシドとしては、例えば2−ノナフルオロブチル−オキシラン、2ウンデカフルオロペンチル−オキシラン、2−トリデカフルオロヘキシル−オキシラン、2−ペンタデカフルオロヘプチル−オキシラン、2−(2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−ペンチル)−オキシラン、2−(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6−ウンデカフルオロ−ヘキシル)−オキシラン、2−(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7−トリデカフルオロ−ヘプチル)−オキシラン、2−(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロ−オクチル)−オキシラン、2−(3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−ヘキシル)−オキシラン、2−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7−ウンデカフルオロ−ヘプチル)−オキシラン、2−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ−オクチル)−オキシラン、2−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9−ペンタデカフルオロ−ノニル)−オキシラン、2−(4,4,5,5,6,6,7,7,7−ノナフルオロ−ヘプチル)−オキシラン、2−(4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ウンデカフルオロ−オクチル)−オキシラン、2−(4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9−トリデカフルオロ−ノニル)−オキシラン、2−(4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ペンタデカフルオロ−デシル)−オキシラン、2−(2,2,3,3,4,5,5,5−オクタフルオロ−4−トリフルオロメチル−ペンチル)−オキシラン、2−(2,2,3,3,4,4,5,5,6,7,7,7−ドデカフルオロ−6−トリフルオロメチル−ヘプチル)−オキシラン等が挙げられる。
化学式(3)で表されるアルコ−ルの例としては、1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロ−ブタン−1−オ−ル、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,5−ウンデカフルオロ−ペンタン−1−オ−ル、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6−トリデカフルオロ−ヘキサン−1−オ−ル、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7−ペンタデカフルオロ−ヘプタン−1−オ−ル、2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−ペンタン−1−オ−ル、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6−ウンデカフルオロ−ヘキサン−1−オ−ル、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7−トリデカフルオロ−ヘプタン−1−オ−ル、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロ−オクタン−1−オ−ル、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−ヘキサン−1−オ−ル、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7−ウンデカフルオロ−ヘプタン−1−オ−ル、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ−オクタン−1−オ−ル、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9−ペンタデカフルオロ−ノナン−1−オ−ル、4,4,5,5,6,6,7,7,7−ノナフルオロ−ヘプタン−1−オ−ル、4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ウンデカフルオロ−オクタン−1−オ−ル、4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9−トリデカフルオロ−ノナン−1−オ−ル、4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ペンタデカフルオロ−デカン−1−オ−ル、3,3,4,4,5,6,6,6−オクタフルオロ−5−トリフルオロメチル−ヘキサン−1−オ−ル、3,3,4,4,5,5,6,6,7,8,8,8−ドデカフルオロ−7−トリフルオロ−オクタン−1−オ−ル等が挙げられる。
ルイス酸触媒としては、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、アルミニウム、クロム、鉄、銅、銀、パラジウム、白金、水銀等の金属塩、トリフルオロボラン、トリアルコキシボラン、トリメチルアルミニウム、トリクロロアルミニウム等の化合物が挙げられる。これらのうち、汎用的に用いられているトリフルオロボラン、過塩素酸マグネシウム等が利用する上では好ましい。
前記のようなエポキシド及びアルコ−ルを前記のようなルイス酸触媒の存在下で反応させ、化学式(4)で表されるアルコ−ルを得る反応(第1工程)は、次のような条件下で行われる。反応温度は、好ましくは20℃〜120℃、より好ましくは40℃〜100℃、特に好ましくは60℃〜90℃である。反応時間は、好ましくは1〜12時間、より好ましくは2〜6時間、特に好ましくは2〜4時間である。また、前記化学式(3)のアルコ−ルは化学式(2)のエポキシドに対して等量以上存在しておればよく、原料コストよりも収率や反応速度を重視する場合には過剰量用いてもよい。
前記化学式(4)中の水酸基(ヒドロキシル基)に重合性反応部位(前記化学式(1)中のZ)を導入する第2工程では、次のような方法で反応が行われる。すなわち、(メタ)アクリロイル基又は(メタ)アクリロイルオキシ基を有する有機鎖をもつ化合物として、(メタ)アクリロイル基又は(メタ)アクリロイルオキシ基と酸ハロゲン基、カルボキシル基又はイソシアネ−ト基とを有する化合物を用い、化学式(4)で表されるアルコ−ルの水酸基と脱ハロゲン化水素反応、エステル化反応又は付加反応を行う。それらの方法のうち、(メタ)アクリル酸塩化物を用い、化学式(4)で表されるアルコ−ルの水酸基と脱塩化水素反応し、(メタ)アクリロイル基を導入する方法が最も簡便である。(メタ)アクリル酸塩化物は、前記化学式(4)のアルコ−ルに対して等量以上用いればよく、例えば1.1倍当量用いればよい。また、該反応で発生する塩化水素を除去(トラップ)するため、トリエチルアミン等の塩基を等量以上、例えば1.2倍当量用いるのが好ましい。
また、(メタ)アクリロイル基又は(メタ)アクリロイルオキシ基とイソシアネ−ト基とを有する化合物を、化学式(4)で表されるアルコ−ルの水酸基と付加反応させることができる。言い換えれば、化学式(4)中の水酸基に由来した酸素原子と導入しようとする(メタ)アクリロイルオキシ基の間に、リンカ−(結合剤)としてイソシアネ−ト基に基づく有機鎖の導入が可能である。(メタ)アクリロイル基又は(メタ)アクリロイルオキシ基とイソシアネ−ト基とを有する化合物の具体例としては、(メタ)アクリル酸2−イソシアネ−ト−エチルエステル、(メタ)アクリル酸2−(2−イソシアネ−ト−エトキシ)−エチルエステル、(メタ)アクリル酸3−(メタ)アクリロイロキシ−2−イソシアネ−ト−プロピルエステル等が挙げられる。このようにアルコ−ルとイソシアネ−トの反応を利用してZを導入する場合には、触媒などを必要とせず、常法に従って容易に反応させることが可能である。前記リンカ−として、各種アルキレン鎖、不飽和結合、極性結合等を含んでいてもよい。
さらに、(メタ)アクリロイル基又は(メタ)アクリロイルオキシ基とカルボキシル基とを有する化合物を、化学式(4)で表されるアルコ−ルの水酸基とエステル化反応させることもできる。(メタ)アクリロイル基又は(メタ)アクリロイルオキシ基とカルボキシル基とを有する化合物として代表的には、(メタ)アクリル酸が挙げられる。
上記のように、含フッ素(メタ)アクリル酸エステルを第1工程と第2工程とを組合せて製造することにより、第1工程及び第2工程とも反応がほぼ定量的に進行し、両工程による収率がそれぞれ好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上、特に好ましくは90%以上である。従って、最終的に得られる含フッ素(メタ)アクリル酸エステルの収率は、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上、特に好ましくは80%以上という高収率である。
以上詳述した含フッ素(メタ)アクリル酸エステルは、その重合物がパ−フルオロアルキル鎖に基づく撥水・撥油性に優れているため、係る含フッ素(メタ)アクリル酸エステルを含有する含フッ素コ−ティング剤は、防汚性に優れる含フッ素硬化膜を形成することができる。含フッ素コ−ティング剤中の全固形分に対する含フッ素(メタ)アクリル酸エステルの含有量は適宜定められ、例えば0.1〜0.2質量%のような極少量でも効果を発揮することができるが、十分に高い効果を得るためには0.5質量%以上であることが好ましい。含フッ素コーティング剤の調製時や塗布時における取扱性を考慮すると、0.5〜30質量%であることがさらに好ましく、5〜15質量%であることが特に好ましい。この含有量が0.5質量%を下回る場合には、撥水・撥油性による防汚性などの特性を十分に発揮することができない。一方、30質量%を上回る場合には、含フッ素コーティング剤をコーティング(塗布)したときの成膜性が低下する傾向を示して好ましくない。
次に、前述した化学式(1)で表される含フッ素(メタ)アクリル酸エステル以外の重合性化合物は、含フッ素コーティング剤に成膜性をもたせ、前記化学式(1)で表される含フッ素(メタ)アクリル酸エステルと共重合して含フッ素硬化膜の強度などの機械的特性を発現する機能を有している。前記含フッ素(メタ)アクリル酸エステルは成膜性に乏しいが、この重合性化合物は成膜性を有しているため、含フッ素コーティング剤として成膜性を得ることができる。係る重合性化合物としては、それ自体に成膜性があり、かつ重合性と溶媒可溶性とを有する化合物であれば、あらゆる化合物が使用可能である。しかしながら、架橋構造の形成による含フッ素硬化膜の強度向上や、減反射材としての高い反射防止性能を考慮すると、含フッ素多官能(メタ)アクリル酸エステルや、既に架橋構造が形成されかつ反応性(重合性)を有する含フッ素反応性重合体などがより好ましい。
フッ素原子は分極率が非常に小さいため、含フッ素化合物は分子の凝集力が小さく、成膜後に低表面エネルギ−性を得ることができる反面、成膜性に乏しいという性質を有している。ここで、成膜性とは、合成樹脂フィルム等の基材上に塗布されたとき、はじかれることなく皮膜を形成できる性質を表し、一定の厚さをもって均一な皮膜を形成できるものが成膜性良好と判断される。例えば、トリフルオロメチル基が皮膜の表面へ配向したときの臨界表面張力は6dyn/cmであるのに対し、テトラフルオロエチレン基では18dyn/cmであることから、トリフルオロメチル基ではなくフッ化メチレン基やフッ化メチン基の形でフッ素を導入する方が成膜性は良好である。
前記含フッ素多官能(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、1,3−ビス{(メタ)アクリロイルオキシ}−2,2−ジフルオロプロパン、1,4−ビス{(メタ)アクリロイルオキシ}−2,2,3,3−テトラフルオロブタン、1,5−ビス{(メタ)アクリロイルオキシ}−2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロペンタン、1,6−ビス{(メタ)アクリロイルオキシ}−2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロヘキサン、1,7−ビス{(メタ)アクリロイルオキシ}−2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−デカフルオロヘプタン、1,8−ビス{(メタ)アクリロイルオキシ}−2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロオクタン、1,9−ビス{(メタ)アクリロイルオキシ}−2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8−テトラデカフルオロノナン、1,10−ビス{(メタ)アクリロイルオキシ}−2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフルオロデカン、1,11−ビス{(メタ)アクリロイルオキシ}−2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10−オクタデカフルオロウンデカン、1,12−ビス{(メタ)アクリロイルオキシ}−2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11−エイコサフルオロドデカン、1,8−ビス{(メタ)アクリロイルオキシ}−2,7−ジヒドロキシ−4,4,5,5−テトラフルオロオクタン、1,7−ビス{(メタ)アクリロイルオキシ}−2,8−ジヒドロキシ−4,4,5,5−テトラフルオロオクタン、2,7−ビス{(メタ)アクリロイルオキシ}−1,8−ジヒドロキシ−4,4,5,5−テトラフルオロオクタン、1,10−ビス{(メタ)アクリロイルオキシ}−2,9−ジヒドロキシ−4,4,5,5,6,6,7,7−オクタフルオロデカン、1,9−ビス{(メタ)アクリロイルオキシ}−2,10−ジヒドロキシ−4,4,5,5,6,6,7,7−オクタフルオロデカン、2,9−ビス{(メタ)アクリロイルオキシ}−1,10−ジヒドロキシ−4,4,5,5,6,6,7,7−オクタフルオロデカン、1,2,8,9−テトラキス{(メタ)アクリロイルオキシ}−4,4,5,5,6,6−ヘキサフルオロノナン、1,2,9,10−テトラキス{(メタ)アクリロイルオキシ}−4,4,5,5,6,6,7,7−オクタフルオロデカン、1,2,10,11−テトラキス{(メタ)アクリロイルオキシ}−4,4,5,5,6,6,7,7,8,8−デカフルオロウンデカン、1,2,11,12−テトラキス{(メタ)アクリロイルオキシ}−4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ドデカフルオロドデカン、1,10−ビス(α−フルオロアクリロイルオキシ)−2,9−ジヒドロキシ−4,4,5,5,6,6,7,7−オクタフルオロデカン、1,9−ビス(α−フルオロアクリロイルオキシ)−2,10−ジヒドロキシ−4,4,5,5,6,6,7,7−オクタフルオロデカン、2,9−ビス(α−フルオロアクリロイルオキシ)−1,10−ジヒドロキシ−4,4,5,5,6,6,7,7−オクタフルオロデカン、1,2,9,10−テトラキス(α−フルオロアクリロイルオキシ)−4,4,5,5,6,6,7,7−オクタフルオロデカン、1,2,11,12−テトラキス(α−フルオロアクリロイルオキシ)−4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ドデカフルオロドデカン等が挙げられる。これらの含フッ素多官能(メタ)アクリル酸エステルは、単独又は混合物として用いられる。
係る含フッ素多官能(メタ)アクリル酸エステルは、公知の方法により製造される。例えば、相当する含フッ素エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との開環反応や、相当する含フッ素多価アルコ−ル又は前記開環反応で中間体として得られる水酸基を有する含フッ素(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸クロライドとのエステル化反応により製造される。
また、前述の含フッ素反応性重合体は、含フッ素エチレン系単量体に由来する主鎖を有し、架橋硬化のための重合性反応基を有し、汎用的な溶媒に対して可溶性を有するものである。汎用的な溶媒としては、酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル系溶媒、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、イソプロピルアルコ−ル、2−ブタノ−ル等のアルコ−ル系溶媒等が好ましい。重合性反応基としては、(メタ)アクリロイルオキシ基、α−フルオロアクリロイルオキシ基、エポキシ基等が挙げられる。このような溶媒可溶性で、重合性反応基を有する含フッ素反応性重合体は高分子量であるため、フッ素を含有しながらも成膜性が良好で、成膜後に重合性反応基を利用して架橋硬化することにより溶媒不溶の含フッ素硬化膜を得ることができる。
係る溶媒可溶性で重合性反応基を有する含フッ素反応性重合体は、(メタ)アクリロイルオキシ基の含有率が通常10〜90質量%、好ましくは30〜70質量%であり、また質量平均分子量が通常10,000〜500,000、好ましくは30,000〜200,000である。具体的な含フッ素反応性重合体としては、再公表特許WO02/018457号公報に開示されているものが挙げられる。
前記含フッ素多官能(メタ)アクリル酸エステルや含フッ素反応性重合体は、含フッ素コ−ティング剤の成膜性を高める点で、含フッ素コ−ティング剤中の全固形分の主成分であることが好ましい。また、その含有量は、含フッ素コ−ティング剤中の全固形分に対して20〜99.5質量%であることが好ましく、40〜80質量%であることがさらに好ましい。この含フッ素多官能(メタ)アクリル酸エステルや含フッ素反応性重合体の含有量が20質量%未満の場合には含フッ素コ−ティング剤を塗布、硬化して得られる含フッ素硬化膜を十分に低屈折率化できなくなり、一方99.5質量%を超える場合には含フッ素硬化膜の防汚性が低下する傾向にある。
また必要に応じて、三次元網目構造をさらに強化して強度及び硬度を高めた含フッ素硬化膜を得る場合には、(メタ)アクリロイルオキシ基を有するシランカップリング剤及びフッ素含有シランカップリング剤の少なくとも一方で変性されたコロイダルシリカを含フッ素コ−ティング剤中に添加することが好ましい。このコロイダルシリカを変性コロイダルシリカと称する。(メタ)アクリロイルオキシ基を有するシランカップリング剤は、シリカと前記含フッ素(メタ)アクリル酸エステル及び前記含フッ素多官能(メタ)アクリル酸エステルとの間に共有結合をもたせて含フッ素硬化膜の強度及び硬度を向上させるものである。フッ素含有シランカップリング剤は、前記含フッ素(メタ)アクリル酸エステル及び含フッ素多官能(メタ)アクリル酸エステルとの相溶性を向上させるものである。従って、双方の特性を向上させるために、変性コロイダルシリカとしては、(メタ)アクリロイルオキシ基を有するシランカップリング剤及びフッ素含有シランカップリング剤で変性されたコロイダルシリカが好ましい。
(メタ)アクリロイルオキシ基を有するシランカップリング剤としては、下記化学式(5)で表されるシランカップリング剤が挙げられ、フッ素含有シランカップリング剤としては化学式(6)で表されるシランカップリング剤が挙げられる。
z−a−Si(Ob) ・・・(5)
(式中、zは(メタ)アクリロイルオキシ基であり、aは炭素数1〜4のアルキレン基であり、bは水素原子、メチル基又はエチル基である。)
C−(CF−(CH−Si(Oc) ・・・(6)
(式中、cは水素原子、メチル基又はエチル基であり、nは0〜10の整数である。)
前記化学式(5)で表される(メタ)アクリロイルオキシ基を有するシランカップリング剤としては、例えばγ−メタアクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。前記化学式(6)で表されるフッ素含有シランカップリング剤の具体例としては、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
変性に使用されるコロイダルシリカの平均粒子径は5〜150nmであることが望ましく、分散安定性と光学特性の点で20〜100nmであることがより望ましい。変性コロイダルシリカは、公知の方法により製造される。例えば、有機溶媒中に分散されたコロイダルシリカに対して、前述のシランカップリング剤を加えて混合し、この混合物に水を加えて通常の加水分解反応及び縮合反応を行なうことにより製造される。
また、含フッ素コ−ティング剤中には、含フッ素コ−ティング剤の粘度調整や塗布後の表面レベリング調整のために、反応を阻害しない限り、溶媒を含有させることができる。該溶媒としては、メタノ−ル、エタノ−ル、イソプロパノ−ル、2−ブタノ−ル、イソブタノ−ル等のアルコ−ル系溶媒、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒等が挙げられる。さらに、含フッ素コ−ティング剤中には、フッ素含有量を調整する等の目的で、フッ素を含有しない多官能(メタ)アクリル酸エステル、例えばペンタエリスリト−ルテトラ(メタ)アクリレ−ト、ジペンタエリスリト−ルヘキサ(メタ)アクリレ−ト等を60質量%以下の割合で混合することができる。この含有量が60質量%を超える場合には含フッ素硬化膜の屈折率の上昇を招き、減反射材として使用するときなどに好ましくない。
上記のように含フッ素コ−ティング剤は、前記含フッ素(メタ)アクリル酸エステル、重合性化合物、溶媒等のその他の成分が常法に従って配合されて作製される。含フッ素コ−ティング剤は、対象物に塗布された後、硬化(重合)されることにより含フッ素硬化膜が形成される。硬化手段としては、熱分解型重合開始剤や光重合開始剤の存在下に含フッ素コ−ティング剤を重合硬化する方法等が採用される。これらの中では、光重合開始剤を添加した含フッ素コ−ティング剤を基材表面に塗布し、形成された被膜(塗膜)に不活性ガス雰囲気下で紫外線、電子線等の活性エネルギ−線、特に紫外線を照射して重合硬化させる方法が好ましい。
上記光重合開始剤としては、活性エネルギー線照射により重合開始能を有するものであればよい。具体的には例えば、1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフェリノプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等のアセトフェノン系重合開始剤、ベンゾイン、2,2−ジメトキシ1,2−ジフェニルエタン−1−オン等のベンゾイン系重合開始剤、ベンゾフェノン、[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]フェニルメタノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパ−オキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系重合開始剤、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系重合開始剤等が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独又は混合物として用いることができる。
光重合開始剤の含有量は、含フッ素コ−ティング剤中の全固形分に対し、0.1〜20質量%であることが好ましい。光重合開始剤の含有量が0.1質量%未満の場合には含フッ素コ−ティング剤の重合硬化が不十分となり、20質量%を超える場合には重合硬化後の含フッ素硬化膜の屈折率が上昇するため好ましくない。紫外線照射に用いられる紫外線灯としては、一般的に用いられているものであれば特に限定されず、例えば低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等が使用される。
紫外線照射の条件として、照射量は10mJ以上が好ましく、100mJ以上がさらに好ましい。照射量の上限は、この種の紫外線照射における常法に従って決定される。照射線量が10mJより少ない場合には、重合硬化後に得られる含フッ素硬化膜に十分な強度や硬度が得られない。また、重合硬化後にさらに紫外線照射による後硬化を行なってもよい。紫外線照射時の酸素濃度は、重合硬化時及び後硬化時とも、窒素、アルゴン等の不活性ガスを吹き込む等により1000ppm以下に抑えることが良好な重合硬化性を得るために好ましい。硬化後の含フッ素硬化膜は、減反射材の用途を考慮すると屈折率が好ましくは1.50以下、特に好ましくは1.45以下であり、その下限は1.20程度である。また、含フッ素硬化膜の膜厚は好ましくは50〜200nmである。この膜厚が50nm未満又は200nmを超える場合には、反射防止性能が低下する。
次に、上述した含フッ素コ−ティング剤を硬化させてなる含フッ素硬化膜を基材上の最表層として備えている減反射材について説明する。すなわち、前記含フッ素硬化膜を基材上に、特に低屈折率層として形成することにより減反射材を得ることができる。この減反射材は低屈折率層と基材との間に1層以上の機能層を設けることができる。該機能層としては、高屈折率層、ハ−ドコ−ト層、帯電防止層、紫外線防止層、防眩用のアンチグレア層、近赤外線防止層、電磁波遮蔽層等が挙げられる。なお、これら機能層は、その機能が有効に発揮される限りは基材の低屈折率層を設ける面とは反対側の面に設けられていてもよい。製造コストの面から、機能層は前記の機能を同時に複数併せ持つ複合機能層であることがより好ましい。係る複合機能層の例としては、例えば帯電防止ハ−ドコ−ト層、近赤外線防止ハ−ドコ−ト層、紫外線防止ハ−ドコ−ト層等が挙げられる。
機能層として反射防止性能を高めるために高屈折率材料による高屈折率層を設ける場合、高屈折率材料としては屈折率1.55以上の材料が好ましく、その膜厚は50〜500nmであることが好ましい。前記低屈折率層及び高屈折率層は、基材上に1層ずつ設けてもよいが、それぞれを複数層設けてもよい。複数層設ける場合、最外層には低屈折率層を設ける。屈折率の異なる層を100nm程度の光学膜厚で積層することにより、薄膜界面で発生させた界面反射光と最表面の反射光とを干渉させて相殺することで減反射効果を発現させることができる。従って、基材表面には基材側から順に屈折率の異なる膜を積層し、最表面に低屈折率層が設けられる。
減反射材において表面硬度をさらに向上させるために、機能層としてハ−ドコ−ト層を設けることができる。ハ−ドコ−ト層を形成する材料としては特に限定されず、重合性反応基を2個以上有する多官能単量体等から形成される通常のハ−ドコ−ト用樹脂を用いることができる。ハ−ドコ−ト層の膜厚は1〜10μmが好ましい。
各層の形成方法は特に限定されず、通常行なわれている塗布方法、例えばロ−ルコ−ト法、ディップコ−ト法、スピンコ−ト法等が採用される。減反射材において、さらに防眩性を持たせるために、減反射層と基材との間に、アンチグレア層を設けることができる。アンチグレア層は、層表面に均一かつ微細な凹凸を形成する手法や層中に屈折率の異なる微粒子を混入する手法で形成され、光を散乱させ、層に入射した光が真直ぐに戻ってこないようにしたものである。このアンチグレア層の厚さは1〜10μmが好ましく、3〜7μmがより好ましい。アンチグレア層の形成方法は特に制限されず、通常使用される方法、例えば微粒子を含む樹脂液を塗工する方法、或は塗工後にエンボスロ−ル等を用いて表面を凹凸状にする方法等が採用される。
前記基材としては、特に制限されるものではないが、フィルム状又はシ−ト状のものが好ましく、量産性の点からフィルム状のものが好ましい。基材を構成する材料としては、例えばポリエチレンテレフタレ−ト(PET)、ポリカ−ボネ−ト(PC)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、トリアセチルセルロ−ス(TAC)、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル(PVC)等の合成樹脂等を挙げることができる。
得られる減反射材は、プラズマディスプレイ(PD)、液晶ディスプレイ(LCD)、フィ−ルドエミッションディスプレイ(FED)、平面CRT及び表面電界ディスプレイ(SED)に代表される平面状電子ディスプレイ、或は額縁、美術品等の展示カバ−、ショ−ケ−ス等の表面に貼り合わせて使用される。
以上の実施形態によって発揮される作用及び効果について、以下にまとめて記載する。
・ 本実施形態における含フッ素コ−ティング剤は、前記化学式(1)の含フッ素(メタ)アクリル酸エステルと、それ以外の重合性化合物とを含有するものである。含フッ素(メタ)アクリル酸エステルは、1分子中に2本のパ−フルオロアルキル鎖を有する有機鎖を含んでいることから、従来の1分子中に1本のパ−フルオロアルキル鎖を有する有機鎖を含む含フッ素(メタ)アクリル酸エステルに比べ、フッ素原子の表面配向性が高くなると推測される。そのため、含フッ素コーティング剤中に含まれるフッ素原子がその機能を発現するために有効に働き、全体として機能発現が高められるものと考えられる。従って、含フッ素コ−ティング剤は重合可能であると共に、短いパーフルオロアルキル鎖によりその含フッ素硬化膜が良好な反射防止性能を発揮することができ、かつ優れた撥水・撥油性に基づく高い防汚性を発揮することができる。
また、含フッ素(メタ)アクリル酸エステルと重合性化合物とが共重合して含フッ素硬化膜が形成されるため、共有結合の形成によって含フッ素硬化膜の強度、硬度等の機械的物性を向上させることができる。さらに、重合性単量体が含フッ素多官能(メタ)アクリル酸エステル又は含フッ素反応性重合体であることにより、含フッ素コーティング剤を基材表面にコーティングしたときの成膜性に優れ、均一な塗膜を形成することができると共に、含フッ素硬化膜の低屈折率性による反射防止性を向上させることができる。
・ 含フッ素(メタ)アクリル酸エステルは、化学式(1)におけるX及びYが炭素数4〜7の直鎖状又は分岐状のパ−フルオロアルキル鎖を有する有機鎖であることにより、パ−フルオロアルキル鎖の炭素数が短い場合でも上記の効果を十分に発揮することができる。
・ 含フッ素(メタ)アクリル酸エステルの含有量が、含フッ素コ−ティング剤中の全固形分に対して0.5〜30質量%であることにより、含フッ素(メタ)アクリル酸エステルの含有量が少量で、上記の効果を十分に発揮することができる。
・ 含フッ素コ−ティング剤には、さらにコロイダルシリカ、特に(メタ)アクリロイルオキシ基を有するシランカップリング剤又はフッ素含有シランカップリング剤によって変性された変性コロイダルシリカを含有させることができる。この場合、変性コロイダルシリカと、前記含フッ素(メタ)アクリル酸エステル、含フッ素多官能(メタ)アクリル酸エステル、含フッ素反応性重合体等との間に共有結合或は相溶性をもたせることができる。従って、得られる含フッ素硬化膜の強度、硬度等の機械的特性を一層向上させることができる。
・ 減反射材は、含フッ素コ−ティング剤がPETフィルム等の基材表面に塗工され、はじかれることなく成膜された後、この塗膜に紫外線等を照射することにより硬化されて得られる含フッ素硬化膜を基材上の最表層として備えている。この含フッ素硬化膜は、主に含フッ素(メタ)アクリル酸エステルのトリフルオロメチル基(CF−)が表面に配向され、フッ素に基づく撥水・撥油性による防汚性、さらには低屈折率性等の特性が発現される。従って、この減反射材を、プラズマディスプレイ等の表面に適用することにより、背景からくる蛍光灯等の外景の映り込みを抑制することができる。その上、使用に際して汚れの付着を軽減することができると共に、付着した汚れの拭取り性を向上させることができる。これらの効果によって視認性を著しく向上させることができるため、目の疲れを軽減することができる。
以下に、製造例、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明するが、本発明はそれら実施例の範囲に限定されるものではない。
(製造例1、含フッ素アクリル酸エステルの製造)
2−(2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−ペンチル)−オキシラン2.8質量部、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−ヘキサン−1−オ−ル2.6質量部及び三フッ化ホウ素ジエチルエ−テル錯体0.05質量部を入れた反応器に冷却管を取り付け、攪拌しながらオイルバス中で80℃に加熱した。同温度で5時間反応させた後、室温まで冷却し、得られた反応液に炭酸水素ナトリウム飽和水溶液50mlとクロロホルム50mlを加えて抽出操作を行なった。有機相に含まれた成分をカラムクロマトグラフィ−により分離し、4,4,5,5,6,6,7,7,7−ノナフルオロ−1−(3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−ヘキシロキシ)−ヘプタン−2−オ−ルを得た。
続いて、得られたアルコ−ル及びトリエチルアミン1.3質量部を、攪拌装置を取り付けた反応器に入れ、ジエチルエ−テルを加えて溶液とした。該溶液を、氷浴を用いて0℃まで冷却させた後、よく攪拌しながらアクリル酸塩化物1.1質量部をゆっくり滴下した。滴下終了後、攪拌を続けながら2時間かけて室温まで戻した。この反応液中へメタノ−ル1mlを加えて余剰のアクリル酸塩化物をアクリル酸メチルとし、1N塩酸50mlとクロロホルム50mlを加えて抽出を行なった。有機相に含まれる化合物をカラムクロマトグラフィ−により分離し、アクリル酸3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−(3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−ヘキシロキシメチル)−ヘキシルエステル(下記化学式(7)で表される化合物。以下、DH18FAと称する)を3.6質量部得た。その収率は60%であった。
(製造例2、含フッ素アクリル酸エステルの製造)
2−(2,2,3,3,4,5,5,5−オクタフルオロ−4−トリフルオロメチル−ブチル)−オキシラン3.3質量部、3,3,4,4,5,5,6,6,6−オクタフルオロ−5−トリフルオロメチル−ヘキサン−1−オ−ル3.1質量部及び三フッ化ホウ素ジエチルエ−テル錯体0.05質量部を入れた反応器に冷却管を取り付け、攪拌しながらオイルバス中で80℃に加熱した。同温度で5時間反応させた後、室温まで冷却し、得られた反応液に炭酸水素ナトリウム飽和水溶液50mlとクロロホルム50mlを加えて抽出操作を行なった。有機相に含まれる成分をカラムクロマトグラフィ−により分離し、4,4,5,5,6,7,7,7−オクタフルオロ−1−(3,3,4,4,5,6,6,6−オクタフルオロ−5−トリフルオロメチル−ヘキシロキシ)−6−トリフルオロメチル−ヘプタン−2−オ−ルを得た。
続いて、得られたアルコ−ル及びトリエチルアミン1.3質量部を、攪拌装置を取り付けた反応器に入れ、ジエチルエ−テルを加えて溶液とした。該溶液を,氷浴を用いて0℃まで冷却させた後、よく攪拌しながらアクリル酸塩化物1.1質量部をゆっくり滴下した。滴下終了後、攪拌を続けながら2時間かけて室温まで戻した。この反応液中へメタノ−ル1mlを加えて余剰のアクリル酸塩化物をアクリル酸メチルとし、1N塩酸50mlとクロロホルム50mlを加えて抽出を行なった。有機相に含まれる化合物をカラムクロマトグラフィ−により分離し、アクリル酸3,3,4,4,5,6,6,6−オクタフルオロ−1−(3,3,4,4,5,6,6,6−オクタフルオロ−5−トリフルオロメチル−ヘキシロキシメチル)−5−トリフルオロメチル−ヘキシルエステル(下記化学式(8)で表される化合物。以下、DH22FAと称する)を4.5質量部得た。その収率は65%であった。
(製造例3、含フッ素アクリル酸エステルの製造)
2−(2,2,3,3,4,4,5,5,6,7,7,7−ドデカフルオロ−6−トリフルオロメチル−ヘプチル)−オキシラン4.3質量部、3,3,4,4,5,5,6,6,7,8,8,8−ドデカフルオロ−7−トリフルオロメチル−オクタン−1−オ−ル4.1質量部及び三フッ化ホウ素ジエチルエ−テル錯体0.05質量部を入れた反応器に冷却管を取り付け、攪拌しながらオイルバス中で80℃に加熱した。同温度で5時間反応させた後、室温まで冷却し、得られた反応液に炭酸水素ナトリウム飽和水溶液50mlとクロロホルム50mlを加えて抽出操作を行なった。有機相に含まれた成分をカラムクロマトグラフィ−により分離し、1−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,8,8,8−ドデカフルオロ−7−トリフルオロメチル−オクチロキシ)−4,4,5,5,6,6,7,7,8,9,9,9−ドデカフルオロ−8−トリフルオロメチル−ノナン−2−オ−ルを得た。
続いて、得られたアルコ−ル及びトリエチルアミン1.3質量部を、攪拌装置を取り付けた反応器に入れ、ジエチルエ−テルを加えて溶液とした。該溶液を,氷浴を用いて0℃まで冷却させた後、よく攪拌しながらアクリル酸塩化物1.1質量部をゆっくり滴下した。滴下終了後、攪拌を続けながら2時間かけて室温まで戻した。この反応液中へメタノ−ル1mlを加えて余剰のアクリル酸塩化物をアクリル酸メチルとし、1N塩酸50mlとクロロホルム50mlを加えて抽出を行なった。有機相に含まれる化合物をカラムクロマトグラフィ−により分離し、アクリル酸1−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,8,8,8−ドデカフルオロ−7−トリフルオロメチル−オクチロキシメチル)−3,3,4,4,5,5,6,6,7,8,8,8−ドデカフルオロ−7−トリフルオロメチル−オクチルエステル(下記化学式(9)で表される化合物。以下、DH30FAと称する)を5.3質量部得た。その収率は60%であった。
(製造例4、含フッ素反応性重合体の製造)
四つ口フラスコにパ−フルオロ−(1,1,9,9−テトラハイドロ−2,5−ビスフルオロメチル−3,6−ジオキサノネノ−ル)104質量部と、ビス(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプタノイル)パ−オキサイドの8質量%パ−フルオロヘキサン溶液11質量部を入れた。そして、その中空部を窒素置換した後、窒素気流下20℃で24時間撹拌して高粘度の固体を得た。得られた固体をジエチルエ−テルに溶解させたものをパ−フルオロヘキサンに注ぎ、分離後に真空乾燥させて無色透明な重合体を得た。
この重合体を19F−NMR(核磁気共鳴スペクトル)、H−NMR、IR(赤外線吸収スペクトル)により分析したところ、上記アリルエ−テルの構造単位からなる側鎖末端に水酸基を有する含フッ素重合体であった。GPC(ゲルパ−ミエ−ションクロマトグラフ)により測定した数平均分子量は72,000、質量平均分子量は118,000であった。
得られた水酸基含有含フッ素アリルエ−テル重合体5質量部とメチルエチルケトン(MEK)43質量部、ピリジン1質量部を四つ口フラスコ中に仕込み、5℃以下に氷冷した。そして、窒素気流下で撹拌しながらα−フルオロアクリル酸フルオライド1質量部をMEK9質量部に溶解したものを10分間かけて滴下した。そして、重合性二重結合をもつ含フッ素反応性重合体の溶液(以下、FPと称する)を得た。
得られたFPの固形分は13質量%であり、19F−NMRにより分析した結果、α−フルオロアクリロイル基の導入率は40%であった。
(製造例5、変性中空シリカ微粒子の製造)
フラスコにIPA分散中空シリカゾル(平均粒子径60nm、触媒化成(株)製の商品名「ELCOM NY−1001SIV」)2000質量部、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学(株)製の商品名「KBM5103」、)70質量部及び蒸留水80質量部を混合して、変性中空シリカゾル用塗液を得た。その後、4時間加熱還流(反応温度:77℃)を行ない、加水分解反応及び縮合反応を行なった。これらの操作により、変性中空シリカ微粒子(ゾル)を得た。
(製造例6、変性シリカ微粒子の製造)
フラスコにIPA分散シリカゾル(日産化学(株)製の商品名「XBA−ST」)1400質量部、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学(株)製の商品名「KBM5103」)70質量部及び蒸留水80質量部を混合し、変性シリカゾル用塗液を得た。その後、4時間加熱還流(反応温度:75℃)を行い、加水分解反応及び縮合反応を行なった。これらの操作により、変性シリカ微粒子(ゾル)を得た。
(製造例7、表面にハ−ドコ−ト層を有するフィルムの製造)
光重合性ウレタンアクリレ−ト(日本合成化学工業(株)製の商品名「紫光UV7600B」)50質量部、ジペンタエリスリト−ルヘキサアクリレ−ト(日本化薬(株)製の商品名:「DPHA」)20質量部、光重合開始剤(チバスペシャルティケミカルズ(株)製の商品名「IRGACURE184」)3質量部及びイソプロパノ−ル(IPA)30質量部を混合し、ハ−ドコ−ト層用コ−ティング剤を得た。
これを80μmの厚さのTAC基材フィルム上に、乾燥膜厚がおよそ4μmになるようにスピンコ−ト法で塗布し、塗膜を得た。その後、紫外線照射装置を用いて400mJの紫外線を該塗膜へ照射し、ハ−ドコ−ト層用コ−ティング剤を硬化させることにより、表面にハ−ドコ−ト層を有するTACフィルム(以下、HC−TACと称する)を作製した。
(製造例8、ハ−ドコ−ト層、高屈折率層の順に積層されたフィルムの製造)
平均粒子径が0.03μmの酸化チタン微粒子を80質量部、トリアクリル酸テトラメチロ−ルメタン15質量部、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ(株)製の商品名「IRGACURE 907」)1質量部を混合し、高屈折率層用コ−ティング剤を調製した。
該高屈折率層用コ−ティング剤を、製造例7に記載のHC−TAC上に、ディップコ−ト法で約0.1μmの厚みになるように成膜し、高屈折率層を有するHC−TAC(以下、H−HC−TACと称する)を得た。この高屈折率層の屈折率は、約1.65であった。
(実施例1)
1,10−ビス{(メタ)アクリロイルオキシ}−2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフルオロデカン(共栄社化学(株)製の商品名「16FDA」)45質量部、製造例5に記載の変性中空シリカ微粒子45質量部、製造例1で得られたDH18FA10質量部、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(チバスペシャリティケミカルズ(株)製の商品名「IRGACURE907」)5質量部及びイソプロピルアルコ−ル2000質量部を混合し、含フッ素コ−ティング剤(以下、L1と称する)を得た。
このL1を前記H−HC−TAC上に乾燥膜厚がおよそ0.1μmになるようにディップコ−ト法で塗布した。このとき、L1の成膜性は良好であった。その後、窒素雰囲気下、紫外線照射装置(アイグラフィックス社製、120W高圧水銀灯)を用いて400mJの紫外線を照射して塗膜を硬化させ、含フッ素硬化膜を有する減反射材(以下、減反射TACフィルムと称する)を得た。L1を用いて得た低屈折率層の屈折率は約1.45であった。得られた減反射TACフィルムについて、分光反射率及び膜表面の水に対する接触角の測定並びに防汚性及び成膜性の評価を以下に示す方法で行ない、それらの結果を表1に示した。
(1)分光反射率の測定
測定面の裏面反射を除くため、裏面をサンドペ−パ−で粗し、5°正反射測定装置のついた分光光度計〔日本分光(株)製の商品名:U−best50〕を用いて分光反射率を測定し、550nmにおける反射率(%)を読み取った。
(2)接触角の測定
静的接触角計〔和界面化学(株)製の商品名:CA−A〕を用い、蒸留水に対する静的接触角(°)を測定した。
(3)防汚性の評価
マ−カ−〔ゼブラ(株)製の商品名:マッキ−〕にて減反射フィルム表面上にマ−キングした。その後、防汚性の評価を次の3段階評価で行なった。
○:インクのはじきがあり、拭き取り可能な場合、△:インクをあまりはじかず、拭き取りに難がある場合、×:インクのハジキがなく、拭き取り不可能な場合
(4)成膜性の評価
含フッ素コーティング剤を塗布対象に塗布したとき、はじかれることなく皮膜を形成できるかどうかを目視にて確認した。はじかれず全面に一様に塗布できた場合を○、はじかれて全面には塗布できなかった場合を×として評価した。
(実施例2)
製造例4で得られたFPを固形分換算で45質量部、製造例5に記載の変性中空シリカ微粒子を45質量部、製造例2で得られたDH22FAを10質量部、IRGACURE907を5質量部及びイソプロピルアルコ−ルを2000質量部混合して含フッ素コ−ティング剤(以下、L2と称する)を得た。
続いて、実施例1の場合と同様にして、L2をH−HC−TAC上に塗布、硬化し、含フッ素硬化膜を有する減反射TACフィルムを得た。このとき、L2の成膜性は良好であった。L2を用いて得た低屈折率層の屈折率は約1.36であった。得られた減反射TACフィルムについて分光反射率及び膜表面の水に対する接触角の測定並びに防汚性及び成膜性の評価を実施例1に記載の方法で行ない、それらの結果を表1に示した。
(実施例3)
製造例4で得られたFPを80質量部、製造例6で得られた変性シリカ微粒子を10質量部、製造例3で得られたDH30FAを10質量部、IRGACURE907を5質量部及びイソプロピルアルコ−ルを2000質量部混合して含フッ素コ−ティング剤(以下、L3と称する)を得た。
続いて、実施例1の場合と同様にして、L3をH−HC−TAC上に塗布、硬化し、含フッ素硬化膜を有する減反射TACフィルムを得た。このとき、L3の成膜性は良好であった。L3を用いて得た低屈折率層の屈折率は1.37であった。得られた減反射TACフィルムについて、分光反射率及び膜表面の水に対する接触角の測定並びに防汚性及び成膜性の評価を実施例1に記載の方法で行ない、それらの結果を表1に示した。
(比較例1)
実施例1に記載のL1において、使用量を変えることなくDH18FAをアクリル酸3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−ヘキシルエステル(下記の化学式(10)で表される化合物。以下、9FAと称する)に置き換えて、含フッ素コ−ティング剤L4を得た。
続いて、実施例1の場合と同様にして、L4をH−HC−TAC上に塗布、硬化し、減反射TACフィルムを得た。得られた減反射TACフィルムについて、分光反射率及び膜表面の水に対する接触角の測定並びに防汚性及び成膜性の評価を実施例1に記載の方法で行ない、それらの結果を表1に示した。
(比較例2)
実施例2に記載のL2において、使用量を変えることなくDH22FAをアクリル酸3,3,4,4,5,6,6,6−オクタフルオロ−5−トリフルオロメチル−ヘキシルエステル(下記の化学式(11)で表される化合物。以下、11FAと称する)に置き換えて、含フッ素コ−ティング剤L5を得た。
続いて、実施例2の場合と同様にして、L5をH−HC−TAC上に塗布、硬化し、減反射TACフィルムを得た。得られた減反射TACフィルムについて、分光反射率及び膜表面の水に対する接触角の測定並びに防汚性及び成膜性の評価を実施例1に記載の方法で行ない、それらの結果を表1に示した。
(比較例3)
実施例3に記載のL3において、使用量を変えることなくDH30FAをアクリル酸3,3,4,4,5,5,6,6,7,8,8,8−ドデカフルオロ−7−トリフルオロメチル−オクチルエステル(下記の化学式(12)で表される化合物。以下、15FAと称する)に置き換えて、含フッ素コ−ティング剤を得た。
続いて、実施例1の場合と同様にして、L6をH−HC−TAC上に塗布、硬化し、減反射TACフィルムを得た。得られた減反射TACフィルムについて、分光反射率及び膜表面の水に対する接触角の測定並びに防汚性及び成膜性の評価を実施例1に記載の方法で行ない、それらの結果を表1に示した。
(比較例4)
実施例1に記載のL1において、使用量を変えることなくDH18FAをアクリル酸3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−−ヘプタデカフルオロデシルエステル(下記の化学式(13)で表される化合物。以下、17FAと称する)に置き換えて、含フッ素コ−ティング剤L7を得た。
続いて、実施例1の場合と同様にして、L7をH−HC−TAC上に塗布、硬化し、減反射TACフィルムを得た。得られた減反射TACフィルムについて、分光反射率及び膜表面の水に対する接触角の測定並びに防汚性及び成膜性の評価を実施例1に記載の方法で行ない、それらの結果を表1に示した。
(比較例5)
実施例2に記載のL2において、使用量を変えることなくDH20FAをアクリル酸3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,12,12−ヘニコサフルオロドデシルエステル(下記の化学式(14)で表される化合物。以下、21FAと称する)に置き換えて、含フッ素コ−ティング剤L8を得た。
続いて、実施例1の場合と同様にして、L8をH−HC−TAC上に塗布、硬化し、減反射TACフィルムを得た。得られた減反射TACフィルムについて、分光反射率及び膜表面の水に対する接触角の測定並びに防汚性及び成膜性の評価を実施例1に記載の方法で行ない、それらの結果を表1に示した。
表1に示した結果から、実施例1〜3では比較例1〜3に比べ、含フッ素硬化膜表面の接触角が大きく、さらに防汚性に優れていることがわかった。さらに、分光反射率が小さく、優れた反射防止性能も実現できることがわかった。
一方、比較例1〜3はそれぞれ実施例1〜3に対応し、例えば比較例1と実施例1を比較すると、実施例1中のDH18FA(前記化学式(7)で表される化合物)は比較例1中の9FA(前記化学式(10)で表される化合物)を2つ組み合わせた化合物と見ることができる。DH18FAが炭素数4のパーフルオロアルキル鎖を分子内に2本有する分子量594.24の化合物であるのに対し、9FAは炭素数4のパーフルオロアルキル鎖を分子内に1本有する分子量318.14の化合物で、DH18FAのおよそ半分である。そして、それぞれの対応する実施例と比較例において、モル数ではなく質量部で使用量を揃えているため、結果として含フッ素硬化膜中に含有されるパ−フルオロアルキル鎖の長さとしては、概ね同じとみなすことができる。このことを踏まえると、比較例1〜3のように分子内に1本の短いパ−フルオロアルキル鎖しか有さない場合には、撥水・撥油性に基づく十分な防汚性が得られない。しかし、実施例1〜3のように分子内に2本のパ−フルオロアルキル鎖を有しておれば、比較例1〜3と同様のパ−フルオロアルキル鎖の数(パ−フルオロアルキル鎖の本数)及び長さ(パーフルオロアルキル鎖を構成する炭素数)でも、高い撥水・撥油性に基づく優れた防汚性が得られることが明らかになった。
加えて、比較例4及び5は、従来通り長いパ−フルオロアルキル鎖を利用して撥水・撥油性による防汚性を得ている例である。比較例4及び5と実施例1及び2を比較すると、短いパ−フルオロアルキル鎖であっても、長いパ−フルオロアルキル鎖を利用した場合と同等以上の撥水・撥油性に基づく防汚性が得られることがわかった。
ちなみに、比較例5に記載の21FAよりも長いパ−フルオロアルキル鎖を利用する場合、そのもの自体やその原料の取扱性が低下するなどの問題が生じてくる。それに対し、前記化学式(1)で表される化合物とすれば、実施例3からわかるように、比較的短いパ−フルオロアルキル鎖を有する原料を用いて、高い撥水・撥油性を発現可能な含フッ素(メタ)アクリル酸エステルを得ることができる。
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記含フッ素(メタ)アクリル酸エステルを表す化学式(1)において、Zをフッ素原子を含有する(メタ)アクリル酸エステル等より形成し、フッ素原子に基づく機能を向上させるように構成することもできる。
・ 基材表面に対する密着性を向上させるために、含フッ素コ−ティング剤に水酸基、カルボキシル基等の接着性を高める官能基を有する化合物を配合することもできる。
・ 含フッ素コ−ティング剤に、フッ素系グラフト共重合体やフッ素系ブロック共重合体を配合し、撥水・撥油性の向上に寄与するように構成することもできる。
・ 含フッ素コ−ティング剤に充填剤、顔料、増粘剤、可塑剤等を添加することもできる。
・ 含フッ素コ−ティング剤には、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤等を配合することもできる。
さらに、前記実施形態より把握される技術的思想について以下に記載する。
・ 前記化学式(1)で表される含フッ素(メタ)アクリル酸エステルは、化学式(1)におけるX及びYは炭素数4〜7の直鎖状又は分岐状のパ−フルオロアルキル基が炭素数1〜4のアルキレン鎖で結合されている有機鎖であり、互いに同じであると共に、Zは(メタ)アクリロイル基であることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の含フッ素コ−ティング剤。このように構成した場合、請求項2から請求項4のいずれかに係る発明の効果を有効に発揮させることができる。
・ 前記重合性単量体は、含フッ素多官能(メタ)アクリル酸エステル又は含フッ素反応性重合体である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の含フッ素コ−ティング剤。このように構成した場合、請求項1から請求項4のいずれかに係る発明の効果に加えて、成膜性に優れ、均一な塗膜を形成することができると共に、含フッ素硬化膜の低屈折率性による反射防止性を向上させることができる。
・ 前記重合性化合物は、含フッ素コ−ティング剤中の全固形分に対して主成分であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の含フッ素コ−ティング剤。このように構成した場合、請求項1から請求項4のいずれかに係る発明の効果に加えて、含フッ素コーティング剤の成膜性を向上させることができる。
・ 前記コロイダルシリカは、(メタ)アクリロイル基で変性されているものであることを特徴とする請求項4に記載の含フッ素コ−ティング剤。このように構成した場合、請求項4に係る発明の効果に加えて、変性されたコロイダルシリカが含フッ素(メタ)アクリル酸エステルや重合性化合物と反応し、含フッ素コ−ティング剤より得られる含フッ素硬化膜の強度や硬度を向上させることができる。

Claims (5)

  1. 下記化学式(1)で表される含フッ素(メタ)アクリル酸エステルと、その化学式(1)で表される含フッ素(メタ)アクリル酸エステル以外の重合性化合物とを含有することを特徴とする含フッ素コ−ティング剤。
    (式中、X及びYは炭素数4〜10の直鎖状又は分岐状のパ−フルオロアルキル鎖を有する炭素鎖であり、互いに同じでも異なっていてもよい。Zは(メタ)アクリロイル基であるか、又は(メタ)アクリロイルオキシ基を有する炭素鎖である。)
  2. 前記化学式(1)で表される含フッ素(メタ)アクリル酸エステルは、化学式(1)におけるX及びYが炭素数4〜7の直鎖状又は分岐状のパ−フルオロアルキル鎖を有する炭素鎖であり、互いに同じでも異なっていてもよく、Zが(メタ)アクリロイル基であるか、又は(メタ)アクリロイルオキシ基を有する炭素鎖であることを特徴とする請求項1に記載の含フッ素コ−ティング剤。
  3. 前記化学式(1)で表される含フッ素(メタ)アクリル酸エステルの含有量が、含フッ素コ−ティング剤中の全固形分に対して0.5〜30質量%であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の含フッ素コ−ティング剤。
  4. さらにコロイダルシリカを含有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の含フッ素コ−ティング剤。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の含フッ素コ−ティング剤を硬化させてなる含フッ素硬化膜を基材上の最表層として備えていることを特徴とする減反射材。
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