JP2008115329A - 含フッ素硬化性塗液及びそれを用いた減反射材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】含フッ素硬化性塗液は、成膜性を有し、重合性二重結合をもつ含フッ素化合物と、水熱処理が施されると共に、重合性二重結合を有するシランカップリング剤により変性され、中空部の空隙率が40〜45%であり、平均粒子径が10〜100nmの変性中空シリカ微粒子とを含有している。さらに、含フッ素化合物及び変性中空シリカ微粒子の合計量中における含フッ素化合物の含有量が40〜80質量%及び変性中空シリカ微粒子の含有量が20〜60質量%に設定される。減反射材は、含フッ素硬化性塗液の硬化皮膜が、基材の片面上又は両面上に直接又は機能層を介して最表面に形成されたものである。
【選択図】なし
Description
第3の発明の含フッ素硬化性塗液は、第1又は第2の発明において、含フッ素化合物中のフッ素含有率が55〜70質量%である。
第1の発明の含フッ素硬化性塗液は、成膜性を有し、重合性二重結合をもつ含フッ素化合物が40〜80質量%と、中空部の空隙率が40〜45%の変性中空シリカ微粒子が20〜60質量%とを含有していることから、屈折率を下げ、反射率を抑えることができる。また、変性中空シリカ微粒子は水熱処理が施されていることから、その外殻が緻密化され、含フッ素硬化性塗液から形成される硬化皮膜表面に水分が吸着され難くなる。さらに、変性中空シリカ微粒子は重合性二重結合を有するシランカップリング剤により変性されているため、シランカップリング剤の重合性二重結合と含フッ素化合物の重合性二重結合とが共重合することにより、中空シリカ微粒子が含フッ素化合物に一体的に結合し、硬化皮膜の強度及び硬度を向上させることができる。
本実施形態における含フッ素硬化性塗液は、成膜性を有し、重合性二重結合をもつ含フッ素化合物と、水熱処理が施されると共に、重合性二重結合を有するシランカップリング剤により変性され、中空部の空隙率が40〜45%であり、平均粒子径が10〜100nmの変性中空シリカ微粒子とを含有するものである。この場合、含フッ素化合物及び変性中空シリカ微粒子の合計量中における含フッ素化合物の含有量は40〜80質量%及び変性中空シリカ微粒子の含有量は20〜60質量%である。
中空シリカ微粒子は、シリカ(二酸化珪素、SiO2)がほぼ球状に形成され、その外殻内に中空部を有する微粒子であり、その平均粒子径は10〜100nm程度である。外殻の厚さは1〜60nm程度、中空部の空隙率は40〜45%であり、屈折率は1.20〜1.29という低い屈折率である。中空部に屈折率が1.0の空気を含んでいることから、含フッ素硬化性塗液の硬化により形成される皮膜について低屈折率化及び低反射率化を図ることができると共に、シリカ微粒子という無機微粒子により皮膜の耐擦傷性及び耐摩耗性を向上させることができる。中空部の空隙率が40%未満の場合には、中空部の空気量が少なくなり、皮膜の低屈折率化及び低反射率化を図ることができなくなる。その一方、中空部の空隙率が45%を越える場合には、空隙率を大きくするために外殻を薄くする必要があり、その製造が困難になる。
前記変性中空シリカ微粒子についてさらに説明すると、変性中空シリカ微粒子は、平均粒子径5〜100nm、比表面積50〜1000m2/gである中空シリカ微粒子の表面をシランカップリング剤によって表面処理することにより製造される。具体的には、中空シリカ微粒子表面のシラノール基と前記シランカップリング剤との加水分解反応により、中空シリカ微粒子表面にオルガノシリル基(モノオルガノシリル基、ジオルガノシリル基又はトリオルガノシリル基)が結合すると共に、その表面に多数の珪素原子に直接結合した有機基を有する。
すなわち、第1工程では、珪酸塩の水溶液又は酸性珪酸液と、アルカリ可溶性の無機化合物水溶液とを、pH10以上のアルカリ水溶液又は、必要に応じて種粒子が分散されたpH10以上のアルカリ水溶液中に同時に添加し、シリカとシリカ以外の無機化合物のモル比が0.3〜1.0の範囲にある核粒子分散液を調製する。
上記の含フッ素(メタ)アクリル酸エステルは、自身が成膜性を発揮しないものの、前記成膜性を有する含フッ素化合物に親和性を示し、その成膜性を低下させることがないものである。このため、含フッ素硬化性塗液は優れた成膜性を発揮することができる。また、成膜性を有しない化学式(2)で示される含フッ素(メタ)アクリル酸エステルは、高い防汚性を発現することができる成分である。さらに、含フッ素(メタ)アクリル酸エステルは重合性二重結合をもつため、前記成膜性を有し、重合性二重結合をもつ含フッ素化合物と共重合反応を行ない、硬化皮膜となる。
・ 本実施形態の含フッ素硬化性塗液には、成膜性を有し、重合性二重結合をもつ含フッ素化合物が40〜80質量%と、中空部の空隙率が40〜45%の変性中空シリカ微粒子が20〜60質量%とが含まれている。含フッ素化合物中のフッ素の性質、その高い含有量及び変性中空シリカ微粒子の高い空隙率により、含フッ素硬化性塗液から形成される硬化皮膜の屈折率を下げ、反射率を抑えることができる。また、変性中空シリカ微粒子は水熱処理が施されていることから、その外殻が緻密化され、硬化皮膜表面に水分が吸着され難くなる。さらに、変性中空シリカ微粒子は重合性二重結合を有するシランカップリング剤により変性されているため、シランカップリング剤の重合性二重結合と含フッ素化合物の重合性二重結合とが共重合することにより、中空シリカ微粒子が含フッ素化合物に一体的に結合し、皮膜の強度及び硬度を向上させることができる。これらの作用は、含フッ素硬化性塗液の調製及び硬化皮膜の形成の際に発現され、相乗的かつ持続的に働く。
・ 変性中空シリカ微粒子は、中空シリカ微粒子が前記化学式(1)で示されるシランカップリング剤によって変性され、10℃/分の昇温速度で室温から500℃まで昇温させたときの熱質量減少が2〜10質量%のものである。このため、変性中空シリカ微粒子と含フッ素化合物との相溶性が改善され、硬化皮膜の強度及び硬度を向上させることができる。
(製造例1、表面にハードコート層を有するフィルムの製造)
光重合性ウレタンアクリレート〔商品名:紫光UV7600B、日本合成化学工業(株)製〕50部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〔商品名:DPHA、日本化薬(株)製〕20部、光重合開始剤〔商品名:IRGACURE184、チバスペシャルティケミカル(株)製〕3部、イソプロパノール(IPA)30部を混合して、ハードコート層用塗液を得た。
(製造例2、変性中空シリカゾルαの製造)
第1工程として、平均粒子径5nm、シリカ(SiO2)濃度20%のシリカゾルと純水とを混合して反応母液を調製し、80℃に加温した。この反応母液のpHは10.5であり、同反応母液にSiO2として1.17%の珪酸ナトリウム水溶液と、アルミナ(Al2O3)として0.83%のアルミン酸ナトリウム水溶液とを同時に添加した。その間、反応液の温度を80℃に保持した。反応液のpHは、珪酸ナトリウム及びアルミン酸ナトリウムの添加直後12.5に上昇し、その後ほとんど変化しなかった。添加終了後、反応液を室温まで冷却し、限外濾過膜で洗浄して固形分濃度20%のSiO2・Al2O3一次粒子分散液(核粒子分散液)を調製した。
(平均粒子径)
粒子径分布測定装置(大塚電子(株)製、PAR−III)を使用して、レーザー光による動的光散乱法により平均粒子径を測定した。
(比表面積)
ゾル50mlを110℃で20時間乾燥した試料について、比表面積測定装置(ユアサアイオニクス(株)製、マルチソーブ12)を用いて窒素吸着法(BET法)により測定した。
(示差熱熱質量同時測定法、TG/DTA)
示差熱熱質量同時測定装置(理学電機(株)製、Themoplus TG8110)を用いて示差熱熱質量同時測定を行なった。なお、TGは熱質量測定法(Thermogravimetry Analysis)を表し、DTAは示差走査熱量測定法(differential scanning calorimetry)を表す。測定条件は、空気雰囲気下、昇温速度10℃/分、室温〜500℃の温度範囲である。なお、示差熱熱質量同時測定法(TG/DTA)用の試料については、前記の通り調製されたオルガノゾルの溶媒を除去した後、ヘキサンで十分に洗浄を行い、ヘキサンを除去した後、減圧乾燥機で乾燥させて粉末の試料として測定に供した。
(製造例3、変性中空シリカ微粒子βの製造)
製造例2において、シリカ系微粒子(2)の分散液を200℃で1時間水熱処理した以外は製造例2と同様に製造して、SiO2濃度20%のオルガノゾルを得た。このオルガノゾルは、平均粒子径が50nmで、比表面積が120m2/gの中空シリカ微粒子が分散されたオルガノゾル(以下、「中空シリカゾルB」と称する。)であった。
(製造例4、重合性二重結合をもつ含フッ素化合物の製造)
四つ口フラスコにパーフルオロ−(1,1,9,9−テトラハイドロ−2,5−ビスフルオロメチル−3,6−ジオキサノネノール)104部と、ビス(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプタノイル)パーオキサイドの8%パーフルオロヘキサン溶液11部とを注入した。そして、その中空部を窒素置換した後、窒素気流下20℃で24時間撹拌して高粘度の固体を得た。得られた固体をジエチルエーテルに溶解させたものをパーフルオロヘキサンに注ぎ、分離後に真空乾燥させて無色透明なポリマーを得た。
(製造例5、含フッ素多官能(メタ)アクリル酸エステルの製造)
攪拌機、冷却管、ガス導入管を備えた反応器に、1,4−ビス(2’,3’−エポキシプロピル)ペルフルオロブタン314.2g(1mol)、アクリル酸216.2g(3mol)、テトラエチルアンモニウムブロマイド4.4g、tert―ブチルカテコール0.44gを仕込み、油浴中で徐々に加熱して95〜100℃とした。そして、その温度で4時間攪拌した後、室温まで冷却した。得られた反応液を500mlのクロロホルムに溶解し、10%炭酸ナトリウム水溶液で3回、飽和食塩水で3回洗浄した。クロロホルムを減圧留去し、得られた黄色結晶をさらに酢酸エチル/n−ヘキサン混合溶媒(体積比1:2)を展開溶媒としてカラムクロマトグラフにより精製し、さらに溶媒を減圧留去することで含フッ素化合物として生成物Aを得た。生成物Aは下記化学式(3)、(4)及び(5)に示す構造を有する化合物の混合物であった。それぞれの化合物のフッ素含有率は化学式(3)では33%、化学式(4)では32%、化学式(5)では31%であった。
製造例2で得られた変性中空シリカゾルαを固形分換算で50部、製造例4で得られた溶媒可溶性の含フッ素反応性ポリマー(フッ素含有率64%)を固形分換算で50部、2−メチル−1−〔4−メチルチオフェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン〔商品名:イルガキュア907、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製〕5部及びイソプロピルアルコール2000部を混合して含フッ素硬化性塗液を得た。この含フッ素硬化性塗液の組成を表1に示す。
(1)反射率の測定
測定面の裏面反射を除くため、裏面をサンドペーパーで粗し、5°正反射測定装置のついた分光光度計〔日本分光(株)製、商品名:U−best50〕を用いて反射率を測定し、光の波長600nmにおける反射率(%)を読み取った。
(2)耐擦傷性の評価
本光製作所製消しゴム摩耗試験機の先端に、#0000のスチールウールを固定し、2.5N(250gf)及び1N(100gf)の荷重をかけて、減反射フィルム表面上を10回往復摩擦したあとの表面の傷を目視で観察し、以下のA〜Eの6段階で評価した。
(3)耐摩耗性の評価
本光製作所製消しゴム摩耗試験機の先端に、白ネル〔興和(株)製〕を取り付け、10.0N(1000gf)の荷重をかけて減反射フィルム表面上を往復摩擦し、傷が入るまでに擦った回数を記録した。
(4)接触角の測定
静的接触角計〔和界面化学(株)製、商品名:CA−A〕を用い、蒸留水に対する静的接触角(°)を測定した。
(5)防汚性の評価
マーカー〔ゼブラ(株)製、商品名:マッキー、表2、表4及び表6中マッキーと略記する〕にて減反射フィルム表面上にマーキングを施した。その後、防汚性の評価を次の3段階評価で行った。
(6)皮膜の耐水性
得られた皮膜の表面に、蒸留水を30分間放置した後、水分をキムワイプ(ワイパーS−200、(株)クレシア製)で拭き取り、蒸留水を放置前後の皮膜表面について光の波長600nmにおける反射率差を測定した。
○:反射率差が0.3%未満、△:反射率差が0.3〜0.5%、×:反射率差が0.5%より大きい。
(実施例2)
製造例2で得られた変性中空シリカゾルαを固形分換算で50部、製造例4で得られた溶媒可溶性の含フッ素反応性ポリマー(フッ素含有率64%)を固形分換算で50部、1−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシ−4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,12,12,13,13,13−ヘンエイコサフルオロトリデカン(以下、DHPAと略記する)4部、2−メチル−1−[4−メチルチオフェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン〔商品名:イルガキュア907、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製〕5部及びイソプロピルアルコール2000部を混合して含フッ素硬化性塗液を得た。この含フッ素硬化性塗液の組成を表1に示す。
(実施例3)
製造例2で得られた変性中空シリカゾルαを固形分換算で50部、1,10−ジアクリロイルオキシ−2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフルオロデカン(フッ素含有率53%)〔共栄社化学(株)社製、商品名「16-FDA」〕50部、イルガキュア907を5部及びイソプロピルアルコール2000部を混合して含フッ素硬化性塗液を得た。この含フッ素硬化性塗液の組成を表1に示す。
(実施例4)
製造例2で得られた変性中空シリカゾルαを固形分換算で50部、16FDA(フッ素含有率53%)50部、DHPA4部、イルガキュア907を5部及びイソプロピルアルコール2000部を混合して含フッ素硬化性塗液を得た。この含フッ素硬化性塗液の組成を表1に示す。
(実施例5)
製造例2で得られた変性中空シリカゾルαを固形分換算で50部、製造例5で得られた生成物A(フッ素含有率31〜33%)を50部、イルガキュア907を5部及びイソプロピルアルコール2000部を混合して含フッ素硬化性塗液を得た。この含フッ素硬化性塗液の組成を表1に示す。
(実施例6)
製造例2で得られた変性中空シリカゾルαを固形分換算で50部、製造例5で得られた生成物A(フッ素含有率31〜33%)を50部、DHPA4部、イルガキュア907を5部及びイソプロピルアルコール2000部を混合して含フッ素硬化性塗液を得た。この含フッ素硬化性塗液の組成を表1に示す。この含フッ素硬化性塗液の組成を表1に示す。
(比較例1〜3)
比較例1においては、実施例1の変性中空シリカゾルαを製造例3で得られた変性中空シリカゾルβに変えたほかは、実施例1と同様に実施した。比較例2においては、実施例3の変性中空シリカゾルαを製造例3で得られた変性中空シリカゾルβに変えたほかは、実施例3と同様に実施した。比較例3においては、実施例5の変性中空シリカゾルαを製造例3で得られた変性中空シリカゾルβに変えたほかは、実施例5と同様に実施した。
(製造例6、変性中空シリカゾルγの製造)
製造例2で得られた中空シリカゾルAを原料に用い、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔商品名:KBM5103、信越化学(株)製〕の含有量を1.8gにした以外は、製造例2と同様にしてSiO2濃度20%の被覆中空微粒子からなるオルガノゾルを得た。このオルガノゾルは、平均粒子径が60nmで、比表面積が109m2/g、TGの質量減少割合が1.4%の中空シリカ微粒子が分散されたオルガノゾル(以下、「変性中空シリカゾルγ」と称する。)であった。
(実施例7)
製造例6で得られた変性中空シリカゾルγを固形分換算で50部、製造例4で得られた溶媒可溶性の含フッ素反応性ポリマー(フッ素含有率64%)を固形分換算で50部、DHPA4部、2−メチル−1−[4−メチルチオフェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン〔商品名:イルガキュア907、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製〕5部及びイソプロピルアルコール2000部を混合して含フッ素硬化性塗液を得た。この含フッ素硬化性塗液の組成を表3に示す。
(実施例8)
製造例6で得られた変性中空シリカゾルγを固形分換算で50部、16FDA(フッ素含有率53%)50部、DHPA4部、イルガキュア907を5部及びイソプロピルアルコール2000部を混合して含フッ素硬化性塗液を得た。この含フッ素硬化性塗液の組成を表3に示す。
(実施例9)
製造例6で得られた変性中空シリカゾルγを固形分換算で50部、製造例5で得られた生成物A(フッ素含有率31〜33%)を50部、DHPA4部、イルガキュア907を5部及びイソプロピルアルコール2000部を混合して含フッ素硬化性塗液を得た。この含フッ素硬化性塗液の組成を表3に示す。
(実施例10〜15)
実施例10及び11では、製造例2で得られた変性中空シリカゾルαと製造例4で得られた含フッ素反応性ポリマーとの配合割合を表5に示すように変えて含フッ素硬化性塗液を得た。そして、実施例2と同様に実施して減反射TACフィルムを得た。実施例12、13では、製造例2で得られた変性中空シリカゾルαと16FDAとの配合割合を表5に示すように変えて含フッ素硬化性塗液を得た。そして、実施例4と同様に実施して減反射TACフィルムを得た。実施例14、15では、製造例2で得られた変性中空シリカゾルαと製造例5で得られた生成物Aとの配合割合を表5に示すように変えて含フッ素硬化性塗液を得た。
(比較例4〜9)
比較例4及び5では、製造例2で得られた変性中空シリカゾルαと製造例4で得られた含フッ素反応性ポリマーとの配合割合を表5に示すように変えて含フッ素硬化性塗液を得た。そして、実施例1と同様に実施して減反射TACフィルムを得た。比較例6及び7では、製造例2で得られた変性中空シリカゾルαと16FDAとの配合割合を表5に示すように変えて含フッ素硬化性塗液を得た。そして、実施例3と同様に実施して減反射TACフィルムを得た。比較例8及び9では、製造例2で得られた変性中空シリカゾルαと製造例5で得られた生成物Aとの配合割合を表5に示すように変えて含フッ素硬化性塗液を得た。そして、実施例5と同様に実施して減反射TACフィルムを得た。
・ 変性中空シリカ微粒子として、空隙率が35%を越え、45%以下のものを併用することもできる。
・ 含フッ素硬化性塗液にフッ素系グラフトコポリマーやフッ素系ブロックコポリマーを配合することもできる。
・ 含フッ素硬化性塗液にフッ素含有シランカップリング剤として、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン等を配合することもできる。
・ 前記含フッ素硬化性塗液を硬化してなる硬化皮膜の屈折率が、1.32〜1.28であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の含フッ素硬化性塗液。このように構成した場合、請求項1から請求項4のいずれかの発明の効果に加え、低屈折率化による低反射率化の効果を十分に発揮することができる。
Claims (5)
- 成膜性を有し、重合性二重結合をもつ含フッ素化合物と、水熱処理が施されると共に、重合性二重結合を有するシランカップリング剤により変性され、中空部の空隙率が40〜45%であり、平均粒子径が10〜100nmの変性中空シリカ微粒子とを含有し、前記含フッ素化合物及び変性中空シリカ微粒子の合計量中における含フッ素化合物の含有量が40〜80質量%及び変性中空シリカ微粒子の含有量が20〜60質量%であることを特徴とする含フッ素硬化性塗液。
- 前記含フッ素化合物中のフッ素含有率が55〜70質量%であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の含フッ素硬化性塗液。
- 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の含フッ素硬化性塗液を硬化してなる硬化皮膜を、基材の片面上又は両面上に直接又は機能層を介して最表面に形成してなることを特徴とする減反射材。
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