JP5055763B2 - 光学物品及びそれを用いた表示装置 - Google Patents
光学物品及びそれを用いた表示装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5055763B2 JP5055763B2 JP2005366881A JP2005366881A JP5055763B2 JP 5055763 B2 JP5055763 B2 JP 5055763B2 JP 2005366881 A JP2005366881 A JP 2005366881A JP 2005366881 A JP2005366881 A JP 2005366881A JP 5055763 B2 JP5055763 B2 JP 5055763B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- reflection
- optical article
- fine particles
- refractive index
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
Description
第3の発明の光学物品は、第2の発明において、前記金属酸化物微粒子が酸化アルミニウム微粒子であることを特徴とするものである。
第1の発明の光学物品では、その表面部が活性エネルギー線の照射により重合し得る反応基を1分子中に少なくとも3つ有するポリジオルガノシロキサンを含む原料組成物を成膜して形成されるものである。このため、多官能のポリジオルガノシロキサンにより光学物品の架橋密度を高めることができ、摩耗刺激に耐え得る表面強度を発現することができるとともに、ポリシロキサン(ポリジオルガノシロキサン)のもつ性質によりオレイン酸に対する耐性を高めることができ、それらの作用が相乗的に発現されるものと考えられる。従って、光学物品は、耐摩耗性、特に人の皮脂に近いオレイン酸が介在した状態における耐摩耗性及びその持続性に優れている。
第4の発明の光学物品では、透明基材の表面上にハードコート層、少なくとも1層の減反射層が順次積層された積層構造を有することから、第1から第3のいずれかに係る発明の効果に加え、光学的機能として減反射機能を発揮することができる。
本実施形態の光学物品は、ディスプレイの前面に配置されて用いられ、光学的機能を発現する物品である。ここで、ディスプレイ(表示装置)とは、プラズマディスプレイ(PDP)、液晶ディスプレイ(LCD)、CRT(陰極線管、ブラウン管)ディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ(FED)、表面電界ディスプレイ(SED)、タッチパネル等の電子ディスプレイのほか、自動現金引出し預け入れ装置(ATM:Automatic Teller Machine)、現金自動支払機(CD:Cash Dispenser)、ナビゲーション装置、陳列ケース、鑑賞用ケース等のディスプレイを意味する。また、光学的機能としては、減反射機能(防眩機能、反射防止機能)、透過光制御機能、導光機能、近赤外線吸収機能等が挙げられる。光学物品としては、減反射材(反射防止材、防眩材)、透過光制御材、導光板、近赤外線吸収材等が挙げられる。
平均式(VII):
・ 本実施形態の光学物品では、その表面部は活性エネルギー線の照射により重合し得る反応基を1分子中に少なくとも3つ有するポリジオルガノシロキサンを含む原料組成物を成膜して形成されている。従って、光学物品は、表面強度及びオレイン酸耐性を向上させることができ、耐摩耗性、特に人の皮脂に近いオレイン酸が介在した状態における耐摩耗性及びその持続性に優れている。
(1)耐オレイン酸摩耗性の評価
(株)本光製作所製の消しゴム摩耗試験機の先端に、市販のネル布をシリコーンゴム製のクッションを介して設置し、オレイン酸が介在する状態で5N(500gf)の荷重下でフィルム表面をネル布で往復させて摩耗した。被摩耗体であるフィルムは、適当な粘着剤を介してガラス板に貼り付けた状態で使用した。摩耗面に傷が入ったところで終了とし、その摩耗回数をもって耐オレイン酸摩耗性を評価した。
(2)耐擦傷性の評価
(株)本光製作所製の消しゴム摩耗試験機の先端に、#0000のスチールウールを固定し、2.5N(250gf)及び1N(100gf)の荷重をかけて、被擦傷体であるフィルムの表面上を10往復して摩擦した後の表面の傷を目視で観察し、下記の4段階で評価した。
また、フィルムは、(1)耐オレイン酸摩耗性の評価の場合と同様に、適当な粘着剤を介してガラス板に貼り付けた状態で試験を行った。
(製造例1、重合性反応基を4つ有するポリジオルガノシロキサンの製造方法)
攪拌機、コンデンサ、温度計を取り付けた四つ口フラスコに、f=5とした一般式(IV)で表されるトリイソシアネートを62g入れ、攪拌しながら70℃に加熱しているところへ、d=18、e=2とした平均式(III)で表されるポリジオルガノシロキサン148gをゆっくり加えていく。赤外線吸収スペクトル分析(IR)にてトリイソシアネート由来のNCO基の約30%が消費されたことが確認されたところで、g=3とした一般式(V)で表される重合性反応基含有ポリエステルを210g加えていった。IRにてイソシアネート由来のNCO基のほとんどが消費されたことが確認されたところで、重合性反応基含有ポリジオルガノシロキサン〔d=18、e=2、f=5、g=3とした平均式(VI)の化合物〕を得た。
(製造例2、重合性反応基を6つ有するポリジオルガノシロキサンの製造方法)
攪拌機、コンデンサ、温度計を取り付けた四つ口フラスコに、j=6とした一般式(VIII)で表されるジイソシアネートを40g入れ、攪拌しながら70℃に加熱しているところへ、h=30、i=3とした平均式(VII)で表されるポリジオルガノシロキサン241gをゆっくり加えていった。IRにてジイソシアネート由来のNCO基の約50%が消費されたことが確認されたところで、k=3とした一般式(IX)で表される重合性反応基含有ポリエステルを150g加えていった。IRにてイソシアネート由来のNCO基のほとんどが消費されたことが確認されたところで、重合性反応基含有ポリジオルガノシロキサン〔h=30、i=3、j=6、k=3とした平均式(X)の化合物〕を得た。
(製造例3、重合性反応基を有するフッ素ポリマーの製造方法)
四つ口フラスコにパーフルオロ−(1,1,9,9−テトラハイドロ−2,5−ビスフルオロメチル−3,6−ジオキサノネノール)104部とビス(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプタノイル)パーオキサイドの8質量%パーフルオロヘキサン溶液11部を入れた。そして、その空間部を窒素置換した後、窒素気流下に20℃で24時間撹拌して高粘度の固体を得た。得られた固体をジエチルエーテルに溶解させたものをパーフルオロヘキサンに注ぎ、分離後に真空乾燥させて無色透明なポリマーを得た。
(製造例4、変性中空シリカ微粒子の製造)
フラスコにイソプロピルアルコール(IPA)分散中空シリカゾル(商品名「ELCOM NY−1001SIV」、平均粒径60nm、触媒化成(株)製)2000部、γ‐アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(商品名「KBM5103」、信越化学(株)製)70部及び蒸留水80部を混合し、変性中空シリカゾル用塗液を得た。その後、4時間加熱還流(反応温度:77℃)を行い、加水分解反応及び縮合反応を行なった。この操作により変性中空シリカ微粒子(ゾル)を得た。
(製造例5、変性シリカ微粒子の製造)
フラスコにIPA分散シリカゾル(商品名「XBA−ST」、日産化学(株)製)1400部、γ‐アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(商品名「KBM5103」、信越化学(株)製)70部及び蒸留水80部を混合して、変性シリカゾル用塗液を得た。その後、4時間加熱還流(反応温度:75℃)を行い、加水分解反応及び縮合反応を行なった。この操作により変性シリカ微粒子(ゾル)を得た。
(製造例6、低屈層用塗液(L−1−1)の調製)
製造例3で得られた含フッ素反応性ポリマー50部(固形分)、製造例4で得られた変性中空シリカ微粒子(平均粒子径0.05μm)50部(固形分)、製造例1で得られた重合性反応基含有ポリジメチルシロキサン5部、光重合開始剤(商品名「IRGACURE 907」、チバスペシャリティケミカルズ(株)製)2部及びIPA2000部を混合して、低屈層用塗液(L−1−1)を調製した。
(製造例7、低屈層用塗液(L−2−1)の調製)
製造例3で得られた含フッ素反応性ポリマー50部(固形分)、製造例4で得られた変性中空シリカ微粒子(平均粒子径0.05μm)50部(固形分)、製造例2で得られた重合性反応基含有ポリジメチルシロキサン5部、光重合開始剤(商品名「IRGACURE 907」、チバスペシャリティケミカルズ(株)製)2部及びイソプロピルアルコール2000部を混合して、低屈層用塗液(L−2−1)を調製した。
(製造例8、低屈層用塗液(L−3−1)の調製)
1,2,9,10−テトラアクリロイルオキシー4,4,5,5,6,6,7,7−オクタフルオロデカン50部、製造例4に記載の変性中空シリカ微粒子50部、製造例1に記載の重合性反応基含有ポリジメチルシロキサン3部、光重合開始剤(商品名「IRGACURE 184」、チバスペシャリティケミカルズ(株)製)6部及びイソプロピルアルコール2000部を混合して、低屈層用塗液(L−3−1)を調製した。
(製造例9、低屈層用塗液(L−4−1)の調製)
1,10−ジアクリロイルオキシー4,4,5,5,6,6,7,7−オクタフルオロデカンー2,9−ジオール50部、製造例5で得られた変性シリカ微粒子50部、製造例1に記載の重合性反応基含有ポリジメチルシロキサン7部、光重合開始剤(商品名「IRGACURE 907」、チバスペシャリティケミカルズ(株)製)4部及びイソプロピルアルコール2000部を混合して、低屈層用塗液(L−4−1)を調製した。
(製造例10、低屈層用塗液(L−5−1)の調製)
ジプロピレングリコールジアクリレート25部、ペンタエリスリトールトリアクリレート25部、製造例4に記載の変性中空シリカ微粒子50部、製造例1に記載の重合性反応基含有ポリジメチルシロキサン3部、光重合開始剤(商品名「IRGACURE 184」、チバスペシャリティケミカルズ(株)製)6部及びIPA2000部を混合して、低屈層用塗液(L−5−1)を調製した。
(製造例11、低屈層用塗液(L−1−2)の調製)
製造例6に記載のL−1−1に、さらにアルミナ微粒子(平均粒子径0.03〜0.05μm)1部を加えて混合し、低屈層用塗液(L−1−2)を調製した。
(製造例12、低屈層用塗液(L−2−2)の調製)
製造例7に記載のL−2−1に、さらにアルミナ微粒子(平均粒子径0.03〜0.05μm)0.5部を加えて混合し、低屈層用塗液(L−2−2)を調製した。
(製造例13、低屈層用塗液(L−3−2)の調製)
製造例8に記載のL−3−1に、さらにアルミナ微粒子(平均粒子径0.03〜0.05μm)0.5部を加えて混合し、低屈層用塗液(L−3−2)を調製した。
(製造例14、低屈層用塗液(L−4−2)の調製)
製造例9に記載のL−4−1に、さらにアルミナ微粒子(平均粒子径0.03〜0.05μm)1部を加えて混合し、低屈層用塗液(L−4−2)を調製した。
(製造例15、低屈層用塗液(L−5−2)の調製)
製造例10に記載のL−5−1に、さらにアルミナ微粒子(平均粒子径0.03〜0.05μm)0.5部を加えて混合し、低屈層用塗液(L−5−2)を調製した。
(製造例16、低屈層用塗液(L−6)の調製)
製造例6に記載のL−1−1の調製において、製造例1に記載の重合性反応基含有ポリジメチルシロキサンの代わりに、重合性反応基(アクリロイロキシ基)を6つ有するジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名「DHPA」、日本化薬(株)製)を10部加えて混合し、低屈層用塗液(L−6)を調製した。
(製造例17、低屈層用塗液(L−7)の調製)
製造例6に記載のL−1−1の調製において、製造例1に記載の重合性反応基含有ポリジメチルシロキサンの代わりに、重合性反応基を有さないポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン添加剤(商品名「BYK−300」、ビック・ケミー(株)製)を同部加えて混合し、低屈層用塗液(L−7)を調製した。
(製造例18、低屈層用塗液(L−8)の調製)
製造例6に記載のL−1−1の調製において、製造例1に記載の重合性反応基含有ポリジメチルシロキサンの代わりに、重合性反応基(メタクリロイロキシ基)を1つだけ有するポリジメチルシロキサン添加剤〔商品名「X−22−1602」、信越化学工業(株)製〕を同部加えて混合し、低屈層用塗液(L−8)を調製した。
(製造例19、低屈層用塗液(L−9)の調製)
製造例6に記載のL−1−1の調製において、製造例1に記載の重合性反応基含有ポリジメチルシロキサンの代わりに、重合性反応基(アクリロイロキシ基)を2つ有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン添加剤〔商品名「BYK−UV 3500」、ビック・ケミー(株)製〕を同部加えて混合し、低屈層用塗液(L−9)を調製した。
(製造例20、低屈層用塗液(L−10)の調製)
製造例6に記載のL−1−1の調製において、製造例1に記載の重合性反応基含有ポリジメチルシロキサンの代わりに、アルミナ微粒子(平均粒子径0.03〜0.05μm)を1部加えて混合し、低屈層用塗液(L−10)を調製した。
(製造例21、表面にハードコート層を有するフィルムの製造)
光重合性ウレタンアクリレート〔商品名「紫光UV7600B」、日本合成化学工業(株)製〕50部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〔商品名:「DPHA」、日本化薬(株)製〕20部、光重合開始剤〔商品名「IRGACURE184」、チバスペシャルティケミカルズ(株)製〕3部、IPA30部を混合して、ハードコート層用塗液を得た。
(製造例22、ハードコート層、高屈折率層の順に積層されたフィルムの製造)
平均粒子径が0.03μmの酸化チタン微粒子を80部、トリアクリル酸テトラメチロールメタン15部、光重合開始剤〔商品名「IRGACURE 907」、チバスペシャリティケミカルズ(株)製〕1部を混合し、高屈折率層用塗液を調整した。
(実施例1)
製造例6に記載のL−1−1を、製造例21に記載のHC−TACのハードコート層上に、乾燥膜厚がおよそ0.1μmになるようにディップコート法で塗布した。このとき、含フッ素硬化性塗液の成膜性は良好であった。その後、窒素雰囲気下、紫外線照射装置(アイグラフィックス社製、120W高圧水銀灯)を用いて400mJの紫外線を照射して塗膜を硬化させ、減反射材(反射防止材)(以下、減反射TACフィルムと略記する)を得た。得られた減反射TACフィルムの耐オレイン酸摩耗性及び耐擦傷性は、表1に示す通りであった。さらに、得られた減反射TACフィルムをプラズマディスプレイの前面板に貼り合せ、減反射処理されたプラズマディスプレイを得た。
(実施例2)
実施例1に記載のL−1−1の代わりに製造例7に記載のL−2−1を用い、その他は実施例1と同様にして減反射TACフィルムを得た。得られた減反射TACフィルムの耐オレイン酸摩耗性及び耐擦傷性は表1に示すとおりであった。得られた減反射TACフィルムをプラズマディスプレイの前面板に貼り合せ、減反射処理されたプラズマディスプレイを得た。
(実施例3)
実施例1に記載のL−1−1の代わりに製造例8に記載のL−3−1を用い、その他は実施例1と同様にして減反射TACフィルムを得た。得られた減反射TACフィルムの耐オレイン酸摩耗性及び耐擦傷性は表1に示すとおりであった。得られた減反射TACフィルムをプラズマディスプレイの前面板に貼り合せ、減反射処理されたプラズマディスプレイを得た。
(実施例4)
実施例1に記載のL−1−1の代わりに製造例9に記載のL−4−1を用い、その他は実施例1と同様にして減反射TACフィルムを得た。得られた減反射TACフィルムの耐オレイン酸摩耗性及び耐擦傷性は表1に示すとおりであった。得られた減反射TACフィルムをプラズマディスプレイの前面板に貼り合せ、減反射処理されたプラズマディスプレイを得た。
(実施例5)
実施例1に記載のL−1−1の代わりに製造例10に記載のL−5−1を用い、その他は実施例1と同様にして減反射TACフィルムを得た。得られた減反射TACフィルムの耐オレイン酸摩耗性及び耐擦傷性は表1に示すとおりであった。得られた減反射TACフィルムをプラズマディスプレイの前面板に貼り合せ、減反射処理されたプラズマディスプレイを得た。
(実施例6)
実施例1に記載のL−1−1の代わりに製造例11に記載のL−1−2を用い、その他は実施例1と同様にして減反射TACフィルムを得た。得られた減反射TACフィルムの耐オレイン酸摩耗性及び耐擦傷性は表1に示すとおりであった。得られた減反射TACフィルムをプラズマディスプレイの前面板に貼り合せ、減反射処理されたプラズマディスプレイを得た。
(実施例7)
実施例1に記載のL−1−1の代わりに製造例12に記載のL−2−2を用い、その他は実施例1と同様にして減反射TACフィルムを得た。得られた減反射TACフィルムの耐オレイン酸摩耗性及び耐擦傷性は表1に示すとおりであった。得られた減反射TACフィルムをプラズマディスプレイの前面板に貼り合せ、減反射処理されたプラズマディスプレイを得た。
(実施例8)
実施例1に記載のL−1−1の代わりに製造例13に記載のL−3−2を用い、その他は実施例1と同様にして減反射TACフィルムを得た。得られた減反射TACフィルムの耐オレイン酸摩耗性及び耐擦傷性は表1に示すとおりであった。得られた減反射TACフィルムをプラズマディスプレイの前面板に貼り合せ、減反射処理されたプラズマディスプレイを得た。
(実施例9)
実施例1に記載のL−1−1の代わりに製造例14に記載のL−4−2を用い、その他は実施例1と同様にして減反射TACフィルムを得た。得られた減反射TACフィルムの耐オレイン酸摩耗性及び耐擦傷性は表1に示すとおりであった。得られた減反射TACフィルムをプラズマディスプレイの前面板に貼り合せ、減反射処理されたプラズマディスプレイを得た。
(実施例10)
実施例1に記載のL−1−1の代わりに製造例15に記載のL−5−2を用い、その他は実施例1と同様にして減反射TACフィルムを得た。得られた減反射TACフィルムの耐オレイン酸摩耗性及び耐擦傷性は表1に示すとおりであった。得られた減反射TACフィルムをプラズマディスプレイの前面板に貼り合せ、減反射処理されたプラズマディスプレイを得た。
(実施例11)
製造例6に記載のL−1−1を、製造例22に記載のH−HC−TACフィルムの高屈折率層上に、乾燥膜厚がおよそ0.1μmになるように、精密ワイヤーバー(線径25μmのワイヤーと直径20mmのコアシャフトからなる)を用いたウェットコート法で塗布した。このとき、含フッ素硬化性塗液の成膜性は良好であった。その後、窒素雰囲気下、紫外線照射装置(アイグラフィックス社製、120W高圧水銀灯)を用いて400mJの紫外線を照射して塗膜を硬化させ、減反射TACフィルムを得た。得られた減反射TACフィルムの耐オレイン酸摩耗性及び耐擦傷性は、表1に示す通りであった。得られた減反射TACフィルムをプラズマディスプレイの前面板に貼り合せ、減反射処理されたプラズマディスプレイを得た。
(実施例12)
実施例11に記載のL−1−1の代わりに製造例11に記載のL−1−2を用い、その他は実施例11と同様にして減反射TACフィルムを得た。得られた減反射TACフィルムの耐オレイン酸摩耗性及び耐擦傷性は、表1に示す通りであった。得られた減反射TACフィルムをプラズマディスプレイの前面板に貼り合せ、減反射処理されたプラズマディスプレイを得た。
(実施例13)
実施例11に記載のL−1−1の代わりに製造例13に記載のL−3−2を用い、その他は実施例11と同様にして減反射TACフィルムを得た。得られた減反射TACフィルムの耐オレイン酸摩耗性及び耐擦傷性は、表1に示す通りであった。得られた減反射TACフィルムをプラズマディスプレイの前面板に貼り合せ、減反射処理されたプラズマディスプレイを得た。
(実施例14)
実施例11に記載のL−1−1の代わりに製造例15に記載のL−5−2を用い、その他は実施例11と同様にして減反射TACフィルムを得た。得られた減反射TACフィルムの耐オレイン酸摩耗性及び耐擦傷性は、表1に示す通りであった。得られた減反射TACフィルムをプラズマディスプレイの前面板に貼り合せ、減反射処理されたプラズマディスプレイを得た。
(比較例1)
製造例16に記載のL−6を、製造例21に記載のHC−TACフィルムのハードコート層上に、乾燥膜厚がおよそ0.1μmになるようにディップコート法で塗布した。このとき、含フッ素硬化性塗液の成膜性は良好であった。その後、窒素雰囲気下、紫外線照射装置(アイグラフィックス社製、120W高圧水銀灯)を用いて400mJの紫外線を照射して塗膜を硬化させ、減反射材を得た。得られた減反射TACフィルムの耐オレイン酸摩耗性及び耐擦傷性は、表1に示す通りであった。得られた減反射TACフィルムをプラズマディスプレイの前面板に貼り合せ、減反射処理されたプラズマディスプレイを得た。
(比較例2)
比較例1に記載のL−6の代わりに製造例17に記載のL−7を用い、その他は比較例1と同様にして減反射TACフィルムを得た。得られた減反射TACフィルムの耐オレイン酸摩耗性及び耐擦傷性は、表1に示す通りであった。
(比較例3)
比較例1に記載のL−6の代わりに製造例18に記載のL−8を用い、その他は比較例1と同様にして減反射TACフィルムを得た。得られた減反射TACフィルムの耐オレイン酸摩耗性及び耐擦傷性は、表1に示す通りであった。
(比較例4)
比較例1に記載のL−6の代わりに製造例19に記載のL−9を用い、その他は比較例1と同様にして減反射TACフィルムを得た。得られた減反射TACフィルムの耐オレイン酸摩耗性及び耐擦傷性は、表1に示す通りであった。
(比較例5)
比較例1に記載のL−6の代わりに製造例20に記載のL−10を用い、その他は比較例1と同様にして減反射TACフィルムを得た。得られた減反射TACフィルムの耐オレイン酸摩耗性及び耐擦傷性は、表1に示す通りであった。
・ 光学物品としての皮膜を、ディスプレイとしての絵画、写真等の前面に貼り付けて使用することができる。
・ 原料組成物には、重合性反応基を有していないポリシロキサンを配合することも可能である。
・ 前記原料組成物は、ベース成分と前記ポリジオルガノシロキサンとによって構成され、ベース成分は重合性反応基を有する単量体を含むものであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の光学物品。このように構成した場合、請求項1から請求項4のいずれかに係る発明の効果に加え、原料組成物の重合性を向上させることができる。
Claims (5)
- ディスプレイの前面に配置されて用いられ、光学的機能を発現する光学物品であって、
その表面部は、活性エネルギー線の照射により重合し得る反応基を1分子中に少なくとも3つ有するポリジオルガノシロキサンを含む原料組成物を成膜して形成されるものであり、前記ポリジオルガノシロキサンは、ポリジメチルシロキサンと、ジイソシアネート又はトリイソシアネートと、重合性反応基含有ポリエステルとをウレタン結合形成反応させてなる化合物であることを特徴とする光学物品。 - 前記原料組成物には、さらに平均粒子径が10〜100nmの金属酸化物微粒子が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の光学物品。
- 前記金属酸化物微粒子が酸化アルミニウム微粒子であることを特徴とする請求項2に記載の光学物品。
- 透明基材の表面上にハードコート層、少なくとも1層の減反射層が順次積層された積層構造を有し、光学的機能として減反射機能を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光学物品。
- ディスプレイの前面に請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の光学物品が配置されて構成されていることを特徴とする表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005366881A JP5055763B2 (ja) | 2005-12-20 | 2005-12-20 | 光学物品及びそれを用いた表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005366881A JP5055763B2 (ja) | 2005-12-20 | 2005-12-20 | 光学物品及びそれを用いた表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007171405A JP2007171405A (ja) | 2007-07-05 |
JP5055763B2 true JP5055763B2 (ja) | 2012-10-24 |
Family
ID=38298077
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005366881A Active JP5055763B2 (ja) | 2005-12-20 | 2005-12-20 | 光学物品及びそれを用いた表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5055763B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20180108700A (ko) | 2016-02-25 | 2018-10-04 | 후지필름 가부시키가이샤 | 반사 방지 필름, 및 반사 방지 필름의 제조 방법 |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009069429A (ja) * | 2007-09-12 | 2009-04-02 | Dainippon Printing Co Ltd | 光学積層体、光学積層体の製造方法、偏光板及び画像表示装置 |
DE102009035797A1 (de) | 2009-07-31 | 2011-02-03 | Leibniz-Institut Für Neue Materialien Gemeinnützige Gmbh | Verfahren zur Herstellung von Beschichtungen mit Antireflexionseigenschaften |
JP5987693B2 (ja) * | 2011-01-20 | 2016-09-07 | 日油株式会社 | 透過率向上フィルム |
JP5660970B2 (ja) * | 2011-05-13 | 2015-01-28 | リケンテクノス株式会社 | ハイグロスフィルムの施与方法 |
JP5861366B2 (ja) * | 2011-10-07 | 2016-02-16 | 住友ベークライト株式会社 | 樹脂積層体および紫外線硬化性樹脂組成物 |
JP6233042B2 (ja) * | 2013-02-01 | 2017-11-22 | 日油株式会社 | インモールド成形用反射防止フィルム及びそれを用いた成形物 |
JP6256074B2 (ja) * | 2014-02-12 | 2018-01-10 | 日油株式会社 | インサート成形用防眩性反射防止フィルム及びこれを用いた樹脂成形品 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004314468A (ja) * | 2003-04-17 | 2004-11-11 | Sumitomo Chem Co Ltd | 硬化被膜が形成された透明基材及びそのための硬化性組成物 |
JP2005092099A (ja) * | 2003-09-19 | 2005-04-07 | Fuji Photo Film Co Ltd | 硬化性樹脂組成物、及び光学物品、並びにそれを用いた画像表示装置 |
JP2005196122A (ja) * | 2003-12-12 | 2005-07-21 | Fuji Photo Film Co Ltd | 反射防止フィルム、偏光板用保護フィルム及びそれらの製造方法、並びに偏光板、画像表示装置 |
JP2005300576A (ja) * | 2004-04-06 | 2005-10-27 | Konica Minolta Opto Inc | 防眩性反射防止フィルム、偏光板及び表示装置 |
JP4578950B2 (ja) * | 2004-11-24 | 2010-11-10 | 大日精化工業株式会社 | 光学用保護フィルム |
-
2005
- 2005-12-20 JP JP2005366881A patent/JP5055763B2/ja active Active
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20180108700A (ko) | 2016-02-25 | 2018-10-04 | 후지필름 가부시키가이샤 | 반사 방지 필름, 및 반사 방지 필름의 제조 방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007171405A (ja) | 2007-07-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5055763B2 (ja) | 光学物品及びそれを用いた表示装置 | |
JP6331725B2 (ja) | 積層体 | |
KR102510268B1 (ko) | 함불소 아크릴 화합물 및 그 제조 방법, 경화성 조성물, 및 물품 | |
JP6331726B2 (ja) | 積層体 | |
JP6651940B2 (ja) | インサート成形用防眩性反射防止フィルム及びこれを用いた樹脂成形品 | |
JP5230902B2 (ja) | 含フッ素硬化性塗液、含フッ素硬化皮膜及び含フッ素硬化皮膜を用いた減反射材 | |
WO2013146482A1 (ja) | ハードコーティング組成物および高屈折率アンチブロッキング層形成組成物 | |
JP2001262011A (ja) | 含フッ素硬化性塗液、用途及び製造方法 | |
JP2016122140A (ja) | 防眩性反射防止フィルム及びそれを用いた画像表示装置 | |
JP5584989B2 (ja) | 表面修飾シリカ粒子及びそれを用いた活性エネルギー線硬化型樹脂組成物 | |
JP2008156435A (ja) | 樹脂成形体及び積層体 | |
JP2009197155A (ja) | 光硬化性組成物、その組成物の反射防止膜を有する反射防止フィルム、及びこれを備えたディスプレイ用光学フィルタ | |
KR101314407B1 (ko) | 반사방지필름 | |
JP5307511B2 (ja) | 被膜形成用ラジカル重合性樹脂組成物 | |
WO2006109528A1 (ja) | 液状硬化性組成物、硬化膜及び帯電防止用積層体 | |
JP2014080585A (ja) | 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、及びそれを用いてなるコーティング剤組成物、並びに硬化塗膜 | |
JP2006306008A (ja) | 帯電防止用積層体 | |
JP6488622B2 (ja) | インサート成形用反射防止フィルム及びそれを用いた樹脂成形品 | |
WO2004005976A1 (ja) | 低屈折率層を有する減反射フィルム | |
JP2008115329A (ja) | 含フッ素硬化性塗液及びそれを用いた減反射材 | |
JPWO2014208748A1 (ja) | 紫外線硬化型ハードコート樹脂組成物 | |
JP6364719B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物、硬化物、積層体、ハードコートフィルム及びフィルム積層体 | |
JP5135886B2 (ja) | 含フッ素コ−ティング剤及びそれを用いた減反射材 | |
JP5979423B2 (ja) | 反射防止塗料組成物及び反射防止フィルム | |
JP2008222985A (ja) | 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20081216 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110427 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110510 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110704 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120703 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120716 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150810 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5055763 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |