JPH08192570A - 耐擦性自己発色性感圧記録シート - Google Patents

耐擦性自己発色性感圧記録シート

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JPH08192570A
JPH08192570A JP7005888A JP588895A JPH08192570A JP H08192570 A JPH08192570 A JP H08192570A JP 7005888 A JP7005888 A JP 7005888A JP 588895 A JP588895 A JP 588895A JP H08192570 A JPH08192570 A JP H08192570A
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self
paper
pressure
coloring pressure
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JP7005888A
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Yuji Iguchi
裕二 井口
Sukeji Wakaura
資治 若浦
Takaaki Komatsu
孝章 小松
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】感圧記録面の変退色が抑制された耐擦性自己発
色性感圧記録シートを提供する。 【構成】不透明支持体1の片面に、(1)発色剤又は顕
色剤の少なくとも1方がマイクロカプセル化され、それ
ぞれ単独で積層或は混合して単層の自己発色性感圧記録
層2、(2)塗布量8〜25g/m2のポリオレフィン樹脂
層3、(3)セルロース繊維を用いて製造した透明度7
0%以上で坪量が10〜45g/m2の透明紙4を積層して
なる耐擦性自己発色性感圧記録シートにおいて、該ポリ
オレフィン樹脂層3中に0.05〜5重量%の紫外線吸
収剤を含有する耐擦性自己発色性感圧記録シート。 【効果】加圧印字により発色した自己発色性感圧記録層
をポリオレフィン樹脂層および透明紙を通して読みとる
ことが可能であり、自己発色性感圧記録層の発色汚れ、
変退色を抑制でき、光曝露や長期保存後の自己発色性感
圧記録層を有する支持体と、透明紙との接着強度がほと
んど低下しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感圧記録シートに関す
るものであり、その中でもフォーム印刷機、インパクト
プリンター等で容易に印字でき、通常の一般紙並の印刷
性を有するばかりでなく、十分な耐擦性を有する自己発
色性感圧記録シートに関するものであり、伝票、帳票、
無塵紙、記録紙、玩具、通信用等に用いることができ
る。
【0002】
【従来の技術】本発明に用いられる自己発色性感圧記録
層は、いわゆるノーカーボン複写紙から発展したもので
あり、製品形態としては自己発色感圧記録シート又はセ
ルフコンティンドペーパーとも呼ばれている。その構成
は、無色染料(以下、発色剤と称する)を内包するマイ
クロカプセルを支持体に設ける工程と、更にその塗層上
に酸性白土、フェノール樹脂、有機酸性物質等の電子受
容性物質(以下、顕色剤と称する)を設ける工程との都
合2工程からなる2層塗工による製造方法(塗工順序を
逆にしたものも含む)や、上記2成分の少なくとも1成
分をマイクロカプセル化し、均一に混合して一層塗工に
よる製造方法(特公昭47−16096号公報)が知ら
れている。
【0003】当然ながら、自己発色性感圧記録シート
は、支持体表面に発色剤と顕色剤の両方が近接して存在
するため、少しの摩擦や圧力により発色してしまうた
め、耐擦性の付与が必要であった。簡単な耐擦性の付与
方法として、マイクロカプセルよりも粒径の大きい小麦
でんぷん粒子等を自己発色性感圧記録層内に分散させ、
多少の圧力では不用意に発色しないようにしたものもあ
る。しかしながら、このようなクッション材の併用で
は、その耐擦性効果は限られるものであった。
【0004】これまでに、例えば、自己発色感圧記録シ
ートの記録層上に、真空密着法によるラミネート層を設
ける方法(特公昭49−10857号公報)や、溶融ラ
ミネート法によるプラスチック層を有する記録シート
(実開昭52−149709号公報)、及びこれらの保
護層上に剥離層を設ける等の例、あるいは自己発色性感
圧記録層上に、可溶性ポリマー溶液を塗布し、乾燥して
被膜を設ける方法等が知られている。しかし、これらの
方法では、マイクロカプセルの破壊により著しい発色カ
ブリを生じるか、樹脂によってマイクロカプセルが覆わ
れてしまい、本来の自己発色感圧記録性をほとんど失
い、発色濃度、発色速度とも低下してしまったり、記録
の保存性が低下してしまう等の問題の他に、表面がプラ
スチック化されてしまうために印刷性に劣るという問題
や、紙の風合いが失われるという問題もあった。
【0005】又、自己発色性感圧記録シートの記録層上
にポリオレフィン樹脂被覆層を設け、その上に裏面にヒ
ートシール性接着剤を塗工した不透明被覆シート(宛先
表示シート)を重ね合わせ、熱圧着することにより一体
化する方法(実開平2−2173号公報、実開平3−1
16974号公報)等が公開されている。また、自己発
色性感圧記録シートと不透明被覆シートを熱可塑性樹脂
により一体化する方法(特開平5−278175号公
報)及び同じく自己発色性感圧記録シートと不透明被覆
シートとを実質的に2層の熱可塑性樹脂層により一体化
する方法(特開平5−307362号公報)が開示され
ている。しかしながら、これらの方法では、表面の印刷
性や紙の風合いが保たれるにしろ、これはむしろ自己発
色性感圧記録層を剥離可能に覆い隠すことが目的で、自
己発色性感圧記録層上の発色は、不透明被覆シートを剥
離しなければ読めないという点で自己発色性感圧記録シ
ートの本来の使い方とは異なるものであった。
【0006】そこで、不透明支持体の片面に、(1)自
己発色性感圧記録層、(2)ポリオレフィン樹脂層、
(3)セルロース繊維を用いて製造した透明度70%以
上で坪量が10〜45g/m2の透明紙を積層してなる耐擦
性自己発色性感圧記録シートが考えられたが、この耐擦
性自己発色性感圧記録シートは一般の自己発色性記録シ
ートと同様に光に長時間曝露した場合や長期の保存時
に、発色画像が退色したり感圧記録面が変色したりして
記録内容が読み難くなる欠点を有することが判った。
【0007】また、ポリオレフィン樹脂の種類やラミネ
ート方法によっては、長期の保存や光に長時間暴露した
場合に、ポリオレフィン樹脂層と透明紙、あるいはポリ
オレフィン樹脂層と自己発色性感圧記録層が剥離してし
まうことがあるという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明が解決
しようとする課題は、自己発色性感圧記録シートにおい
て、十分な耐擦性を有するばかりでなく、光曝露や長期
保存時の感圧記録面の発色画像の退色、並びに地肌部の
変色(以下、変退色と略す)を抑制し、剥離によるトラ
ブルがなく、通常の一般紙並の印刷性、紙の風合いを有
する自己発色性感圧記録シートを提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
問題点を解決するため鋭意研究の結果、以下の様な方法
を見い出した。すなわち、不透明支持体の片面に、
(1)発色剤又は顕色剤の少なくとも1方がマイクロカ
プセル化され、それぞれ単独で積層或は混合して単層の
自己発色性感圧記録層、(2)塗布量8〜25g/m2のポ
リオレフィン樹脂層、(3)セルロース繊維を用いて製
造した透明度70%以上で坪量が10〜45g/m2の透明
紙を積層してなる耐擦性自己発色性感圧記録シートにお
いて、該ポリオレフィン樹脂層中に0.05〜5重量%
の紫外線吸収剤を含有することを特徴とする耐擦性自己
発色性感圧記録シートの発明である。
【0010】以下に本発明の詳細を説明する。
【0011】本発明の耐擦性自己発色性感圧記録シート
はポリオレフィン樹脂層に紫外線吸収剤を含有するもの
であり、自己発色性感圧記録層の変退色を抑制するもの
であるが、光曝露や長期保存後の自己発色性感圧記録層
を有する支持体と、透明紙との接着強度がほとんど低下
しないという予想外の効果があることが判明した。
【0012】本発明で用いる紫外線吸収剤とは、300
〜400mμの紫外線を吸収し、吸収したエネルギーを
熱エネルギーとして再輻射する素材であり、一般に紫外
線吸収剤として用いられるものであればいかなるもので
もよく、具体的には例えば以下のものが挙げられるが、
これらに限定されるものではない。
【0013】サリチル酸系紫外線吸収剤として、フェニ
ルサリシレート、p−tert−ブチルフェニルサリシ
レート、p−オクチルフェニルサリシレート、等。
【0014】ベンゾフェノン系紫外線吸収剤として、
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデ
シルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−
4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ
−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキ
シ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、ビス
(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェ
ニル)メタン、等。
【0015】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤とし
て、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−
tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチ
ルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロ
キシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニ
ル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒ
ドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニ
ル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒ
ドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
[2’−ヒドロキシ−3’−(3”,4”,5”,6”
−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフ
ェニル]ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス
[4−(1,1,3,3,−テトラメチルブチル)−6
−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノー
ル]、等。
【0016】シアノアクリレート系紫外線吸収剤とし
て、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフ
ェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3’−
ジフェニルアクリレート、等。
【0017】これらは、1種だけ用いることもできる
し、2種以上併用することもできる。
【0018】紫外線吸収剤は、ポリオレフィン樹脂の溶
融時ポリオレフィン樹脂に含有させればよい。
【0019】ポリオレフィン樹脂層中の紫外線吸収剤の
比率は、重量百分率で0.05%〜5%の範囲が好まし
い。これより少ない場合は変退色抑制の効果が小さくな
り、これより多い場合は、ポリオレフィン樹脂層の密着
性が悪化したりするという弊害が生じる。
【0020】本発明でポリオレフィン樹脂としては、一
般に、ポリオレフィン樹脂コーティングあるいはポリオ
レフィン樹脂ラミネートに用いられるポリオレフィン樹
脂なら制限なく使用可能であり、例えば、ポリエチレン
(低密度、中密度、高密度、線状低密度ポリエチレ
ン)、ポリプロピレン、ポリトリメチルペンテン、ポリ
ブテン等の汎用溶融押し出し樹脂を単独で、あるいは混
合して用いることができる。
【0021】本発明で言う透明度とは、100から不透
明度値を差引いた値として表した。不透明度値とは、J
IS P8138にて測定した不透明度(%)である。
厚みは、JIS P8118で規定される紙及び板紙の
厚さと密度の試験方法により測定した値である。
【0022】本発明において、70%以上の透明度を有
する透明紙が自己発色性感圧記録層の記録を読むために
必要であり、透明度が70%より低いと記録の読み取り
が困難になり不適当である。
【0023】このため、本発明においては、透明度が7
0%以上の紙を透明紙と呼ぶ。本発明に用いられる透明
紙は、透明度が70%以上のものであれば、グラシン
紙、樹脂含浸紙、タイプライター用紙、コンデンサーペ
ーパー、トレーシングペーパー、含浸トレーシングペー
パー、和紙等、特に制限するものではないが、中でもト
レーシングペーパー、含浸トレーシングペーパー、ある
いは和紙が適している。印刷性に問題がある場合がある
が、透明度が本発明の範囲内であれば不織布を使用する
こともできる。なお、本発明で称するトレーシングペー
パーとは、ナチュラルトレペあるいは天然トレペとも称
される透明紙のことである。
【0024】ここでいうトレーシングペーパー、あるい
は含浸トレーシングペーパーとは、最新紙加工便覧(テ
ックタイムス編 昭和63年8月20日発行)によると
次のように説明されている。『ナチュラルトレペとは、
製図における原図用紙といえば、トレース作業とジアゾ
コピー作業を考慮したトレーシングペーパーであった。
トレーシングペーパーは透明紙である。なぜ紙は不透明
で白いかというと、一般の上質紙は体積中に50%前後
の空気を含んでいる。微細な空隙の分布とセルロース繊
維と空気の屈折率の違いにより紙は白く見え、不透明に
なる。トレーシングペーパーには、ナチュラルトレペと
含侵トレペの2種類のトレーシングペーパーがある。ナ
チュラルトレペは、パルプ繊維を高度に叩解させて15
〜25%と空隙が少なくなる様に抄造した紙である。そ
れに対して、含浸トレペは一般の上質紙にセルロースと
屈折率の同じ透明化樹脂を含浸させた透明紙であ
る。』、『トレーシングペーパーにおいて事務用には4
0〜60g/m2の薄物品が使用され、設計製図、第二原図
用には55g/m2以上のものが使用されている。』。
【0025】さらに、新版印刷事典(日本印刷学会編
大蔵省印刷局)の透明紙の項には、『薄くて透明な筆記
用紙の一種。原図を透き写し、バンダイク法・青写真等
の原稿用に用いる。2種類あって、1)は原料を高度の
粘状に叩解し透明になるようにすいたもの、または薄紙
にカナダバルサム・テレビン油・植物油等の混合物を塗
って透明にした加工紙。2)はコウゾ・ミツマタ等を用
いて流しずき法によって抄造した薄葉和紙。図引き用紙
ともいう。』との記載がある。
【0026】紙パルプ技術便覧(1982年 紙パルプ
技術協会)によれば、『薄葉の総称で、辞典用紙、ライ
スペーパー、タイプ用紙、印刷用紙等用途により種類多
く、坪量は40g/m2以下で、薄葉和紙は20g/m2以下で
ある。』との記載がある。
【0027】以上の記載を踏まえた上で、便宜上本発明
においては、自己発色性感圧記録層の印字の読み取りに
適当な透明度が70%以上の紙を透明紙と呼ぶ。中で
も、本発明の透明紙は、坪量が10〜45g/m2であるこ
とが好ましい。本発明の透明紙には、木材パルプ、合成
パルプ、填料、サイズ剤、紫外線防止剤、酸化防止剤、
紙力増強剤、染料等、通常抄紙で用いられる原材料を必
要に応じて使用することが可能である。
【0028】透明紙の坪量が10g/m2より小さいと、寸
法安定性が悪くて貼り合わせ時にしわが入りやすく、ま
たペンプロッター等で筆記の際に破れる事があり好まし
くない。また、坪量が45g/m2より大きいと、貼合わせ
後の厚みが厚くなり、最も重要な自己発色性感圧記録層
の発色性および読み取り性が阻害されるため好ましくな
い。
【0029】本発明に用いられる支持体としては、上質
紙、アート紙、グラシン紙、キャスト紙、コーテッド紙
等の通常の天然パルプ紙を用いることができ、木材パル
プ、合成パルプ、填料、サイズ剤、紫外線防止剤、酸化
防止剤、顔料、紙力増強剤、染料等、通常抄紙で用いら
れる原材料を必要に応じて使用することが可能である。
又、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリメチルペンテン等のプラスッチクシー
ト、及びこれらの合成繊維からなる合成紙や不織布、又
はこれらの合成樹脂を紙に片面、又は両面にラミネート
したラミネート紙を使用しても良い。これらは白色で
も、着色されていても良い。当然のことながら、グラシ
ン紙、樹脂含浸紙、タイプライター用紙、コンデンサー
ペーパー、トレーシングペーパー、含浸トレーシングペ
ーパー、和紙、不織布等透明紙も支持体として用いるこ
とができる。これらは着色されていても何等差し支えな
い。
【0030】本発明の耐擦性自己発色性感圧記録シート
を得るには、支持体の片面に、少なくとも一方がマイク
ロカプセル化されている発色剤又は顕色剤をそれぞれ単
独で積層あるいは混合して単層の自己発色性感圧記録層
を設ける工程、該自己発色性感圧記録紙と透明紙を紫外
線吸収剤を含有したポリオレフィン樹脂層により一体化
する工程により製造することができる。
【0031】ポリオレフィン樹脂層により透明紙と自己
発色性感圧記録層を有する支持体を一体化するには、一
般の溶融押し出しダイ、Tダイ、あるいは多層同時押し
出しダイを用いることができる。溶融押し出しの前処理
として、透明紙、あるいは自己発色性感圧記録層を有す
る支持体にコロナ処理、フレーム処理等公知の接着性改
良のための処理を行うことは何等差し支えない。また、
本発明の自己発色性感圧記録シートの裏面には、カール
防止、帯電防止、顔料コート層あるいは耐水性層等のバ
ックコート層を設けることが出来、バックコート層には
帯電防止剤、親水性バインダー、ラテックス、硬膜剤、
顔料、界面活性剤、粘着剤等を適宜組み合わせて含有す
ることができる。
【0032】ポリオレフィン樹脂の塗布量は、自己発色
性感圧記録層の発色性、および透明紙との接着性に関与
するため一定の範囲にあることが必要である。透明紙と
支持体との接着強度を充分に保つ目的から、8〜25g/
m2の塗布量が必要であり、十分な自己発色性感圧記録層
の発色を確保するためには、多くとも30g/m2以下の塗
布量に抑える必要がある。
【0033】本発明に利用し得る自己発色性感圧記録層
については、特に制限されることなく、従来から公知の
ものを使用できる。例えば、マイクロカプセル化の方法
やマイクロカプセルの壁材、発色剤や発色剤を溶解する
油、あるいは顕色剤、接着樹脂、マイクロカプセル保護
剤等である。
【0034】マイクロカプセル化法としては、コアセル
ベーション法(米国特許2800458号明細書等)、
界面重合法(特公昭47−1763号公報等)、インサ
イチュー重合法(特開昭51−9079号公報等)等が
使用できる。
【0035】マイクロカプセルの壁材としては、ポリウ
レタン、ポリ尿素、エポキシ樹脂、尿素/ホルマリン樹
脂、メラミン/ホルマリン樹脂等が使用できる。
【0036】発色剤としては、トリアリルメタン系化合
物、ジアリールメタン系化合物、キサンテン系化合物、
チアジン系化合物、スピロピラン系化合物等が使用で
き、一般に感圧記録材料や感熱記録材料に用いられてい
るものであれば、特に制限されない。
【0037】例えば、発色剤としては、トリアリルメタ
ン系化合物、ジアリ−ルメタン系化合物、キサンテン系
化合物、チアジン系化合物、スピロピラン系化合物、ジ
フェニルメタン系染料、スピロ系染料、ラクタム系染
料、フルオラン系染料等が使用でき、一般に感圧記録材
料や感熱記録材料に用いられているものであれば特に制
限されない。
【0038】具体的には、3,3−ビス(p−ジメチル
アミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,
3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3
−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジ
メチルインド−ル−3−イル)フタリド、 3−(p−
ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインド−
ル−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメ
チルインド−ル−3−イル)−5−ジメチルアミノフタ
リド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾ−ル−3−イ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2
−フェニルインド−ル−3−イル)−6−ジメチルアミ
ノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−
(1−メチルピロ−ル−3−イル)−6−ジメチルアミ
ノフタリド等のトリアリルメタン系染料、4,4’−ビ
ス−ジメチルアミノベンズヒドリルベンジルエ−テル、
N−ハロフェニル、ロイコオ−ラミン、N−2,4,5
−トリクロロフェニルロイコオ−ラミン等のジフェニル
メタン系染料、ベンゾイルロイコメチレンブル−、p−
ニトロベンゾイルロイコメチレンブル−等のチアジン系
染料、3−メチル−スピロ−ジナフトピラン、3−エチ
ル−スピロ−ジナフトピラン、3−フェニル−スピロ−
ジナフトピラン、3−ベンジル−スピロ−ジナフトピラ
ン、3−メチル−ナフト(6’−メトキシベンゾ)スピ
ロピラン、3−プロピル−スピロ−ジベンゾピラン等の
スピロ系染料、ロ−ダミン−B−アニリノラクタム、ロ
−ダミン(p−ニトロアニリノ)ラクタム、ロ−ダミン
(o−クロロアニリノ)ラクタム等のラクタム系染料、
【0039】3−ジメチルアミノ−7−メトキシフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−6−メトキシフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−メトキシフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−6,7−ジメチルフルオラン、3−(N−エ
チル−p−トルイジノ)−7−メチルフルオラン、3−
ジエチルアミノ−7−N−アセチル−N−メチルアミノ
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−メチルアミ
ノフルオラン、3−ジメチルアミノ−7−ジベンジルア
ミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチル−N
−ベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−N−クロロエチル−N−メチルアミノフルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−N−ジエチルアミノフルオラ
ン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル
−7−フェニルアミノフルオラン、3−(N−エチル−
p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7
−フェニルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−(2−カルボメトキシ−フェニルアミノ)フルオラ
ン、3−(N−エチル−N−iso−アミルアミ ノ)−6
−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−(N−
シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7
−フェニルアミノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メ
チル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ピロリジノ
−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−6−メチル−7−キシリジノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロフェニルア
ミノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−ク
ロロフェニルアミノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6
−メチル−7−p−ブチルフェニルアミノフルオラン等
のフルオラン系染料等が挙げられる。
【0040】発色剤を溶解する油としては、ジアリール
アルカン系、アルキルナフタレン系、アルキル化ビフェ
ニル、水添ターフェニルの如き芳香族合成油、ケロシ
ン、ナフサ、パラフィン油、塩素化パラフィンの如き脂
肪族合成油、綿実油、大豆油、亜麻仁油の如き植物油等
が使用できる。
【0041】マイクロカプセルの保護剤としては、セル
ロース粉末、デンプン粒子、タルク、焼成カオリン、炭
酸カルシウム等が使用できる。
【0042】顕色剤としては、粘土類(例えば、活性白
土、酸性白土、アタパルジャイト、ベントナイト、コロ
イダルシルカ、硅酸アルミニウム等)、有機酸(例え
ば、サリチル酸の如き芳香族カルボキシ化合物又はこれ
らの金属塩等)、有機酸と金属化合物の混合物、酸性重
合体(例えばフェノ−ル/ホルムアルデヒド樹脂、サリ
チル酸系樹脂又はこれらの亜鉛、マグネシウム、アルミ
ニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケ
ル等の多価金属塩等)等が使用できる。
【0043】本発明において、自己発色性感圧記録層の
形成に使用されるバインダーとしては、デンプン類、ヒ
ドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロー
ス誘導体、カゼイン、ゼラチン等のプロテイン、酸化デ
ンプン、エステル化合物デンプン等のサッカロースの如
き水性天然高分子化合物、ポリビニルアルコール、変性
ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリア
クリル酸、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド/
アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アク
リル酸エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチレン
/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、ラテックス、
ポリアクリルアミド、スチレン/無水マレイン酸共重合
体等の如き水溶性合成高分子化合物やラテックス類、エ
チレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶
性接着樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアク
リル酸エステル、スチレン/ブタジエン共重合体、アク
リロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル
/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン
/アクリル酸共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体
等のラテックス等が挙げられる。
【0044】自己発色性感圧記録層中に使用される顔料
としては、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリ
ン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、
酸化亜鉛、酸化ケイ素、水酸化アルミニウム、尿素−ホ
ルマリン樹脂等が挙げられる。
【0045】その他に、助剤として、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、パ
ラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸化ポリエ
チレン、ステアリン酸アミド、カスターワックス等のワ
ックス類、又、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、
スルホン酸変性ポリビニルアルコール等の分散剤、ベン
ゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収
剤、更らに界面活性剤、蛍光染料、帯電防止剤、増粘
剤、防腐剤、酸化防止剤、消泡剤、離型剤、滑剤、耐ブ
ロッキング向上剤、粘着付与剤等が自己発色性感圧記録
層、水性高分子中間層、ポリオレフィン樹脂層中に必要
に応じて添加される。
【0046】本発明において、自己発色性感圧記録層の
形成方法としては、ブレード塗工法、エアナイフ塗工
法、グラビア塗工法、ロールコーティング塗工法、バー
塗工法、落下カーテン塗工法等の公知の塗工方法が利用
可能である。自己発色性感圧記録層は平滑化処理をする
ことが好ましい。
【0047】更に、カール防止のためにバックコートを
施したり、ジャミング防止のために導電処理を行った
り、支持体と自己発色性感圧記録層の間にアンダーコー
ト層を設ける等、感圧記録材料製造分野における各種の
公知技術を必要に応じて付加することができる。
【0048】又、本発明の構成として、高い発色濃度を
得る上で、支持体と自己発色性感圧記録層との間に、炭
酸カルシウム、タルク、シリカ、クレー、硫酸バリウ
ム、炭酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、硫酸鉛、
鉛白、亜鉛華、硫化亜鉛、サチン白、酸化チタン、酸化
アンチモン、雲母、ベントナイト、ケイ酸カルシウム、
石膏、水酸化アルミニウム等の無機顔料、又はポリスチ
レン、ポリビニルトルエン、スチレン/ジビニルベンゼ
ン共重合体、ポリメタクリル酸メチル、尿素/ホルムア
ルデヒド重合体、ポリエチレン等の微粉有機顔料を含む
アンカー層を設けたり、自己発色性感圧記録層内に分散
することは何等差し支えない。
【0049】本発明の耐擦性自己発色性感圧記録シート
への印刷や記録の方法は、鉛筆やインクによる筆記、イ
ンパクトプリンター、電子写真、熱転写、インクリボ
ン、感熱、感圧、インクジェット、フレキソ印刷、オフ
セット印刷、グラビア印刷、活版印刷、凹版印刷、レー
ザープリント、ラベル貼り合わせ等その方法による制限
はない。ただし透明紙と一体化した後の自己発色性感圧
記録層への記録は、圧力による発色を伴う記録方法に限
られる。自己発色性感圧記録層に記録する際には、イン
パクトプリンターを用いることも可能であるし、同じ情
報を多量に記録する必要がある場合には、活版印刷によ
り記録することも可能である。当然のことながら、ボー
ルペン、鉄筆等での記録も可能である。又、自己発色性
感圧記録層上、ポリオレフィン樹脂層上、あるいは支持
体の裏面に一般の印刷を行うことは何等差し支えない。
又、地紋印刷による不透明化を行うことも何等差し支え
ない。
【0050】耐擦性自己発色性感圧記録シートの裏面に
印字、あるいは印刷するには、なるべく自己発色性感圧
記録層の無用な発色を避ける目的で、インクジェット印
字、レーザープリント、電子写真方式等圧力のかからな
い方法を用いることが好ましい。
【0051】又、本発明の耐擦性自己発色性感圧記録シ
ートは、他の感圧記録シート、裏カーボン複写シート、
粘着シート、印刷シート、透明フィルム等と組合わせて
一連の複写シートとして使用できる。本発明の圧着シー
トの一部、あるいは全部にダイカット等の加工、支持体
の一部の分離、ミシン目、プリンター用送り孔等の加工
を施すことは何等差し支えない。本発明の耐擦性自己発
色性感圧記録シートの表面あるいは裏面に剥離加工、あ
るいは粘着加工することができる。
【0052】
【作用】本発明の耐擦性自己発色性感圧記録シートにお
いては、加圧印字を行うことにより、自己発色性感圧記
録層を発色させることが可能であり、その発色はポリオ
レフィン樹脂層および透明紙を通して読みとることが可
能である。その上、ポリオレフィン樹脂層中に紫外線吸
収剤が含有されているため、自己発色性感圧記録層の変
退色を抑制する。さらに、光曝露や長期保存後の自己発
色性感圧記録層を有する支持体と、透明紙との接着強度
がほとんど低下しない。
【0053】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は、実施例に限られるものではない。
以下に示す部及び%のいずれも重量基準である。又、塗
抹量を示す値は断わりのない限り乾燥後の塗抹量であ
る。
【0054】実施例1 自己発色性感圧記録層を有する支持体として、市販の自
己発色性感圧記録紙(三菱製紙製、ダイヤセルフ N1
00)をそのまま用いた。自己発色性感圧記録紙にコロ
ナ処理を施した後、溶融押し出しダイより紫外線吸収剤
フェニルサリシレートを10重量%含有する低密度ポリ
エチレン(日本ユニカー製、NUC8008)を押し出
し、自己発色性感圧記録紙と、透明紙としてコロナ処理
を行った坪量15g/m2のトレーシングペーパー(透明度
84%)を貼合せて一体化して目的の耐擦性自己発色性
感圧記録シートを得た。ポリエチレン樹脂の塗布量は1
5g/m2であった。
【0055】実施例2 実施例1において、紫外線吸収剤の含有量を0.05重
量%とした以外は実施例1と同様にして目的の耐擦性自
己発色性感圧記録シートを得た。
【0056】実施例3 実施例1において、紫外線吸収剤の含有量を5重量%と
した以外は実施例1と同様にして目的の耐擦性自己発色
性感圧記録シートを得た。
【0057】実施例4 実施例1において、透明紙を坪量50g/m2(透明度70
%)のトレーシングペーパーとした以外は実施例1と同
様にして目的の耐擦性自己発色性感圧記録シートを得
た。
【0058】実施例5 実施例1において、ポリオレフィン樹脂として低密度ポ
リエチレン(日本ユニカー製、NUC8008)と高密
度ポリエチレン(三菱化成製、ET010M)を8:2
の重量比で混合して用いた以外は実施例1と同様にして
目的の耐擦性自己発色性感圧記録シートを得た。
【0059】実施例6 実施例1において、ポリオレフィン樹脂としてポリプロ
ピレン(三菱化成製、1500F)を用いた以外は実施
例1と同様にして目的の耐擦性自己発色性感圧記録シー
トを得た。
【0060】比較例1 自己発色性感圧記録シート層を有する支持体として市販
の自己発色性感圧記録紙(三菱製紙製、ダイヤセルフ
N100)をそのまま用いた。
【0061】比較例2 自己発色性感圧記録層を有する支持体として、市販の自
己発色性感圧記録紙(三菱製紙製、ダイヤセルフ N1
00)をそのまま用いた。自己発色性感圧記録紙にコロ
ナ処理を施した後、溶融押し出しダイより低密度ポリエ
チレン(日本ユニカー製、NUC8008)を押し出
し、自己発色性感圧記録紙と、透明紙としてコロナ処理
を行った坪量15g/m2のトレーシングペーパー(透明度
84%)を貼合せて一体化して目的の耐擦性自己発色性
感圧記録シートを得た。ポリエチレン樹脂の塗布量は1
5g/m2であった。
【0062】[耐擦性]実施例および比較例で得られた
耐擦性自己発色性感圧記録シートを床に置き、1mの高
さから重量1kg分の砂を落下させた後、自己発色性感
圧記録層の発色濃度をマクベス濃度計を用いて光学濃度
を測定し、落下前の値との差を求めた。実用に供した場
合、+0.02までの濃度増加(発色汚れ)は許容でき
るがそれを上回ると取扱いによる発色汚れが大きく、使
用範囲が記録紙等非常に限られ伝票や通信文等には使用
できない。
【0063】[画像退色性]一定加重を加えた2本の金
属ロール間を通すことによって、予め十分発色させた試
料を、耐擦性自己発色性感圧記録シートの透明紙側を光
に曝して15日間放置の条件で保存し、保存前の発色濃
度を100%とた場合の経時後の発色残存率(値が大き
いほど良好)を測定した。発色濃度は色差計(日本電色
工業社製)のY値を指標とし、発色残存率は下記数1よ
り求めた。
【0064】
【数1】発色残存率(%)=−log(Yf/Y0)/−
log(Yi/Y0)×100 Yf:発色部の保存前のY値 Yi:発色部の保存後のY値 Y0:保存前の地肌部のY値
【0065】[地肌変色性]耐擦性自己発色性感圧記録
シートを「画像退色性」の試験と同様の条件で保存した
後に、自己発色性感圧記録面の地肌部について、製造直
後のサンプルとの色差を評価した。色差測定は、この面
のハンター空間のLab値を色差計(日本電色工業社
製)を用いて測定し、下記数2より求めた。色差の値が
小さいほど、変色度合いが小さい。
【0066】
【数2】ΔE={(Lf−Li2+(af−ai2+(b
f−bi21/2 ΔE:色差 L,a,b:ハンターLab空間のL値、a値、b値 添字:「f」は保存前、「i」は保存後を示す
【0067】[接着性]耐擦性自己発色性感圧記録シー
トの透明紙側を室内に6カ月間放置する前後での、自己
発色性感圧記録層を有する支持体と、透明紙とを剥離し
た場合の接着性をテンシロン万能引っ張り試験機により
180゜剥離した場合の剥離強度(gf/30mm)で
示す。
【0068】上記の方法により試験を行い、その評価結
果を表1に示した。
【0069】
【表1】
【0070】評価:実施例より得られた耐擦性自己発色
性感圧記録シートは、いずれも発色汚れが少なく、光曝
露後の画像の退色が少なく、地肌の変色は殆ど認められ
なかった。また、室内に6カ月間放置のちでも透明紙の
接着性は十分保たれていた。
【0071】一方、比較例1の市販の自己発色性感圧記
録紙では、発色汚れは大きく、光曝露による画像の退
色、地肌の変色が著しい。また、比較例2の紫外線吸収
剤を含有していないポリオレフィン樹脂層を用いた耐擦
性自己発色性感圧記録シートでは、室内に6カ月間放置
後の透明紙の接着性が低下していることがわかる。ま
た、ポリオレフィン樹脂を用いなかった、比較例3、4
でも接着性の低下が確認される。
【0072】
【発明の効果】本発明の耐擦性自己発色性感圧記録シー
トにおいては、加圧印字を行うことにより、自己発色性
感圧記録層を発色させることが可能であり、その発色は
ポリオレフィン樹脂層および透明紙を通して読みとるこ
とが可能であり、また、発色汚れがおきにくい。。その
上、ポリオレフィン樹脂層中に紫外線吸収剤が含有され
ているため、自己発色性感圧記録層の変退色を抑制す
る。さらに、光曝露や長期保存後の自己発色性感圧記録
層を有する支持体と、透明紙との接着強度がほとんど低
下しない。そのため、長期の使用が可能であり、連続伝
票用、貼り付け伝票、ラベル、記録用、無塵記録紙等多
くの用途に用いることができ、工業的意義の大きいもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の耐擦性自己発色性感圧記録シートの断
面図。
【符号の説明】
1 不透明支持体 2 自己発色性感圧記録層 3 紫外線吸収剤含有ポリオレフィン樹脂層 4 透明紙

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不透明支持体の片面に、(1)発色剤又
    は顕色剤の少なくとも1方がマイクロカプセル化され、
    それぞれ単独で積層或は混合して単層の自己発色性感圧
    記録層、(2)ポリオレフィン樹脂層、(3)セルロー
    ス繊維を用いて製造した透明度70%以上の透明紙を積
    層してなる耐擦性自己発色性感圧記録シートにおいて、
    該ポリオレフィン樹脂層中に0.05〜5重量%の紫外
    線吸収剤を含有することを特徴とする耐擦性自己発色性
    感圧記録シート。
JP7005888A 1995-01-18 1995-01-18 耐擦性自己発色性感圧記録シート Pending JPH08192570A (ja)

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