JPH0819209B2 - 高純度臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂の製造法 - Google Patents
高純度臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂の製造法Info
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- JPH0819209B2 JPH0819209B2 JP63043890A JP4389088A JPH0819209B2 JP H0819209 B2 JPH0819209 B2 JP H0819209B2 JP 63043890 A JP63043890 A JP 63043890A JP 4389088 A JP4389088 A JP 4389088A JP H0819209 B2 JPH0819209 B2 JP H0819209B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、耐熱、難燃性に優れた高純度難燃性エポキ
シ樹脂の製造法に関する。
シ樹脂の製造法に関する。
[従来の技術] 臭素化ノボラック型樹脂をエピハロヒドリンに溶解
し、共沸脱水下あるいは共沸せずにアルカリ存在下反応
させて臭素化ノボラック型エポキシ樹脂を製造する方法
(特公昭50−10635公報)が知られている。この方法に
よって得られるエポキシ樹脂は、耐熱、難燃性に優れ、
とりわけ半導体の封止用樹脂として広く用いられ、近年
の電子機器の発展に大きく貢献している。
し、共沸脱水下あるいは共沸せずにアルカリ存在下反応
させて臭素化ノボラック型エポキシ樹脂を製造する方法
(特公昭50−10635公報)が知られている。この方法に
よって得られるエポキシ樹脂は、耐熱、難燃性に優れ、
とりわけ半導体の封止用樹脂として広く用いられ、近年
の電子機器の発展に大きく貢献している。
[発明が解決しようとする問題点] しかし、ここ数年のめざましい電子材料の進歩に伴う
厳しい品質要求は、電気絶縁性を減少したり、金属の腐
食性の問題を引き起す臭素化ノボラック型エポキシ樹脂
中の加水分解性ハロゲンを極力減少させる試みがなされ
ている。しかし、加水分解性ハロゲンを減少させる手段
は、いづれもエピハロヒドリンを使用してエポキシ樹脂
を得る際に副生する加水分解性塩素をいかに軽減するか
の方法であって、実質的に加水分解される臭素について
解決するには至っていない。
厳しい品質要求は、電気絶縁性を減少したり、金属の腐
食性の問題を引き起す臭素化ノボラック型エポキシ樹脂
中の加水分解性ハロゲンを極力減少させる試みがなされ
ている。しかし、加水分解性ハロゲンを減少させる手段
は、いづれもエピハロヒドリンを使用してエポキシ樹脂
を得る際に副生する加水分解性塩素をいかに軽減するか
の方法であって、実質的に加水分解される臭素について
解決するには至っていない。
特に、近年の品質要求からくるエポキシ樹脂の高温煮
沸下での抽出法(PCT)により脱離してくる臭素の軽減
は、当業者らの最も解決しなければならない課題であ
る。
沸下での抽出法(PCT)により脱離してくる臭素の軽減
は、当業者らの最も解決しなければならない課題であ
る。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らはこのPCTによる臭素イオンの低減に関し
鋭意検討した結果、臭素化ノボラック型エポキシ樹脂中
に存在する置換臭素を有するフェノール性水酸基を減ら
すことによって、臭素化ノボラック型エポキシ樹脂のPC
Tによる臭素イオンの脱離量が大巾に低減されることを
見い出し本発明を完成させるに至った。
鋭意検討した結果、臭素化ノボラック型エポキシ樹脂中
に存在する置換臭素を有するフェノール性水酸基を減ら
すことによって、臭素化ノボラック型エポキシ樹脂のPC
Tによる臭素イオンの脱離量が大巾に低減されることを
見い出し本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、 (式中、Rは水素またはメチル基を示し、nは平均値0
〜10を示す。x及びyは夫々0〜2の整数を示す。但し
xとyは同時に0となることはない。) で表わされる臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹
脂において、置換臭素を有するフェノール性水酸基が0.
002ミリ当量/g以下である高純度臭素化エポキシ樹脂の
製造法に関する。
〜10を示す。x及びyは夫々0〜2の整数を示す。但し
xとyは同時に0となることはない。) で表わされる臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹
脂において、置換臭素を有するフェノール性水酸基が0.
002ミリ当量/g以下である高純度臭素化エポキシ樹脂の
製造法に関する。
本発明における高純度臭素化エポキシ樹脂中のフェノ
ール性水酸基の含有料は0.002ミリ当量/g以下である
が、好ましくは0.0015ミリ当量/g以下、より好ましくは
0.001ミリ当量/g以下である。
ール性水酸基の含有料は0.002ミリ当量/g以下である
が、好ましくは0.0015ミリ当量/g以下、より好ましくは
0.001ミリ当量/g以下である。
本発明における粗臭素化エポキシ樹脂を得るに際し、
一般式II (式中、R,n,x及びyは前記と同様の意味を有する。
一般式II (式中、R,n,x及びyは前記と同様の意味を有する。
で表わされる臭素化ノボラック型樹脂とエピハロヒドリ
ンをアリカリ存在下反応する。
ンをアリカリ存在下反応する。
しかしながら、前記一般式IIの臭素化ノボラック型樹
脂は、その置換臭素原子の影響からエピハロヒドリンと
の反応性が、無置換のノボラック型樹脂又はアルキル基
によって置換されたノボラック型樹脂に較べて劣る為
に、臭素置換されたフェノール性水酸基が、臭素化ノボ
ラック型エポキシ樹脂中に0.003ミリ当量/g〜0.005ミリ
当量/g残ってしまう。その結果、PCTにより臭素イオン
の脱離量が増大してしまう。それゆえ本発明における臭
素化ノボラック型エポキシ樹脂は、置換臭素を有するフ
ェノール性水酸基量が0.002ミリ当量/g以下、好ましく
は0.0015ミリ当量/g以下、より好ましくは0.001ミリ当
量/g以下である高純度な臭素化ノボラック型エポキシ樹
脂である。
脂は、その置換臭素原子の影響からエピハロヒドリンと
の反応性が、無置換のノボラック型樹脂又はアルキル基
によって置換されたノボラック型樹脂に較べて劣る為
に、臭素置換されたフェノール性水酸基が、臭素化ノボ
ラック型エポキシ樹脂中に0.003ミリ当量/g〜0.005ミリ
当量/g残ってしまう。その結果、PCTにより臭素イオン
の脱離量が増大してしまう。それゆえ本発明における臭
素化ノボラック型エポキシ樹脂は、置換臭素を有するフ
ェノール性水酸基量が0.002ミリ当量/g以下、好ましく
は0.0015ミリ当量/g以下、より好ましくは0.001ミリ当
量/g以下である高純度な臭素化ノボラック型エポキシ樹
脂である。
以下、本発明を詳細に説明する。
一般式III (式中、R,nは前記と同様の意味を有する。) で表わされるノボラック型樹脂をメタノール、四塩化炭
素等の臭素と反応しない溶媒に溶かし、臭素化剤(臭
素)と反応させて臭素化ノボラック型樹脂溶剤を得る。
素等の臭素と反応しない溶媒に溶かし、臭素化剤(臭
素)と反応させて臭素化ノボラック型樹脂溶剤を得る。
この際、ノボラック型樹脂を臭素化する方法は、臭素
のみでもよく、又、酸化剤の併用により副生する臭化水
素を臭素に変換して臭素化剤とする方法(特開昭49−54
301、特開昭58−225034)でもよく、特に限定されるも
のではない。
のみでもよく、又、酸化剤の併用により副生する臭化水
素を臭素に変換して臭素化剤とする方法(特開昭49−54
301、特開昭58−225034)でもよく、特に限定されるも
のではない。
この臭素化反応は、臭素の沸点以下の温度好ましくは
10〜50℃で行なわれる。この際使用する臭素量は、ノボ
ラック型樹脂の目的の臭素化度に応じた化学量論による
置換反応に必要な量又は僅かに過剰量でよい。
10〜50℃で行なわれる。この際使用する臭素量は、ノボ
ラック型樹脂の目的の臭素化度に応じた化学量論による
置換反応に必要な量又は僅かに過剰量でよい。
このようにして臭素化することにより得られる臭素化
ノボラック型樹脂は、次の一般式IIで表わされるもので
ある。
ノボラック型樹脂は、次の一般式IIで表わされるもので
ある。
(式中、Rは水素またはメチル基を示し、nは平均値0
〜10を示す。x及びyは夫々0〜2の整数を示す。但し
xとyは同時に0となることはない。) ついで該反応液は酸性であるから、苛性ソーダ等で中
和しておくことが望ましい。
〜10を示す。x及びyは夫々0〜2の整数を示す。但し
xとyは同時に0となることはない。) ついで該反応液は酸性であるから、苛性ソーダ等で中
和しておくことが望ましい。
かくして得られた臭素化ノボラック型樹脂溶液は、そ
のままあるいは必要により樹脂を回収後、エピハロヒド
リンとアルカリの存在下公知の方法によりエポキシ化さ
れ、容易に粗臭素化ノボラック型エポキシ樹脂(難燃性
エポキシ樹脂)を得ることができる。
のままあるいは必要により樹脂を回収後、エピハロヒド
リンとアルカリの存在下公知の方法によりエポキシ化さ
れ、容易に粗臭素化ノボラック型エポキシ樹脂(難燃性
エポキシ樹脂)を得ることができる。
臭素化ノボラック型樹脂と、臭素化ノボラック型樹脂
の水酸基当量に対して過剰モル量のエピハロヒドリンと
をテトラメチルアンモニウムクロリド、テトラメチルア
ンモニウムブロミド、トリエチルアンモニウムクロリド
などの第4級アンモニウム塩または水酸化ナトリウム、
水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物などの存在
下で反応させ、第4級アンモニウム塩などを用いた場合
は開環付加反応の段階で反応がとまるので次いで上記ア
ルカリ金属水酸化物を加えて閉環反応させる。
の水酸基当量に対して過剰モル量のエピハロヒドリンと
をテトラメチルアンモニウムクロリド、テトラメチルア
ンモニウムブロミド、トリエチルアンモニウムクロリド
などの第4級アンモニウム塩または水酸化ナトリウム、
水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物などの存在
下で反応させ、第4級アンモニウム塩などを用いた場合
は開環付加反応の段階で反応がとまるので次いで上記ア
ルカリ金属水酸化物を加えて閉環反応させる。
また最初からアルカリ金属水酸化物を加えて反応する
場合は、開環付加反応および閉環反応を一気に行わせ
る。
場合は、開環付加反応および閉環反応を一気に行わせ
る。
エピハロヒドリンの使用割合は臭素化ノボラック型樹
脂の水酸基当量1に対して通常1〜50モル、好ましくは
3〜15モルの範囲である。
脂の水酸基当量1に対して通常1〜50モル、好ましくは
3〜15モルの範囲である。
エピハロヒドリンとしては、エピクロルヒドリン、エ
ピブロムヒドリン等が使用できる。
ピブロムヒドリン等が使用できる。
アルカリ金属水酸化物の使用量は臭素化ノボラック型
樹脂の水酸基当量1に対して通常0.8〜1.5モル、好まし
くは0.9〜1.3モルの範囲であり、第4級アンモニウム塩
を使用する場合その使用量は臭素化ノボラック型樹脂の
水酸基当量1に対して通常0.001〜1モル、好ましくは
0.005〜0.5モルの範囲である。
樹脂の水酸基当量1に対して通常0.8〜1.5モル、好まし
くは0.9〜1.3モルの範囲であり、第4級アンモニウム塩
を使用する場合その使用量は臭素化ノボラック型樹脂の
水酸基当量1に対して通常0.001〜1モル、好ましくは
0.005〜0.5モルの範囲である。
反応温度は通常30〜130℃、好ましくは40〜80℃であ
る。
る。
また反応で生成した水を反応系外に除去しながら反応
を進行させることもできる。
を進行させることもできる。
反応終了後副生した塩を水洗、濾過等により除去する
か、又はそのまま過剰のエピハロヒドリンを留去する。
更に得られた粗臭素化ノボラック型エポキシ樹脂中に残
存する置換臭素を有するフェノール性水酸基をエポキシ
化するために、トルエン、キシレン、メチルイソブチル
ケトンなどの溶媒で希釈して、臭素化ノボラック型樹脂
の水酸基当量1に対して0.01〜0.2モルのエピハロヒド
リンを添加し、アルカリ存在下反応させる。アルカリ金
属水酸化物の使用量は臭素化ノボラック型樹脂の水酸基
当量1に対して0.01〜0.2モルの範囲であり、反応温度
は50〜100℃で行なわれる。反応終了後生成した塩が除
去されるまで水洗をくり返した後、溶剤を留去すること
により本発明における高純度臭素化ノボラック型エポキ
シ樹脂が得られる。
か、又はそのまま過剰のエピハロヒドリンを留去する。
更に得られた粗臭素化ノボラック型エポキシ樹脂中に残
存する置換臭素を有するフェノール性水酸基をエポキシ
化するために、トルエン、キシレン、メチルイソブチル
ケトンなどの溶媒で希釈して、臭素化ノボラック型樹脂
の水酸基当量1に対して0.01〜0.2モルのエピハロヒド
リンを添加し、アルカリ存在下反応させる。アルカリ金
属水酸化物の使用量は臭素化ノボラック型樹脂の水酸基
当量1に対して0.01〜0.2モルの範囲であり、反応温度
は50〜100℃で行なわれる。反応終了後生成した塩が除
去されるまで水洗をくり返した後、溶剤を留去すること
により本発明における高純度臭素化ノボラック型エポキ
シ樹脂が得られる。
又、必要により該臭素化ノボラック型エポキシ樹脂を
再びトルエン、キシレン、メチルイソブチルケトンなど
の溶媒で希釈して、公知の方法たとえば特公昭33−1397
号公報に記載されている方法によりアルカリ金属水酸化
物と接触した後、高純度臭素化ノボラック型エポキシ樹
脂を得ることもできる。
再びトルエン、キシレン、メチルイソブチルケトンなど
の溶媒で希釈して、公知の方法たとえば特公昭33−1397
号公報に記載されている方法によりアルカリ金属水酸化
物と接触した後、高純度臭素化ノボラック型エポキシ樹
脂を得ることもできる。
上記したように、本発明における高純度臭素化フェノ
ールノボラック型エポキシ樹脂はエポキシ化反応を2段
またはそれ以上の多段で行うことにより得られるが、従
来のように、例えば反応温度を上げたり、反応時間を延
長したりして1段で充分なエポキシ化反応を終了させよ
うとすると、エポキシ基に更にエピクロルヒドリンが付
加して加水分解性塩素やPCTでの遊離塩素が増大するば
かりでなく、エポキシ基どうしの間あるいはエポキシ基
と未反応フェノール性水酸基の間に反応が生起し、高分
子量の樹脂が生成して好ましくない。
ールノボラック型エポキシ樹脂はエポキシ化反応を2段
またはそれ以上の多段で行うことにより得られるが、従
来のように、例えば反応温度を上げたり、反応時間を延
長したりして1段で充分なエポキシ化反応を終了させよ
うとすると、エポキシ基に更にエピクロルヒドリンが付
加して加水分解性塩素やPCTでの遊離塩素が増大するば
かりでなく、エポキシ基どうしの間あるいはエポキシ基
と未反応フェノール性水酸基の間に反応が生起し、高分
子量の樹脂が生成して好ましくない。
本発明で得られる臭素化ノボラック型エポキシ樹脂
は、従来の臭素化ノボラック型エポキシ樹脂に較べて、
PCTにおける臭素イオンの脱離量が大巾に軽減され、電
子材料とりわけ半導体の封止剤として極めて市場ニーズ
の強い高純度臭素化エポキシ樹脂である。
は、従来の臭素化ノボラック型エポキシ樹脂に較べて、
PCTにおける臭素イオンの脱離量が大巾に軽減され、電
子材料とりわけ半導体の封止剤として極めて市場ニーズ
の強い高純度臭素化エポキシ樹脂である。
[実施例] 以下に実施例を挙げて説明する。
実施例1 フェノールノボラック樹脂(水酸基当量106g/eq)53g
及びメタノール100gを温度計、撹拌器付4つ口フラスコ
に仕込み、窒素ガスを吹込みながら溶解する。
及びメタノール100gを温度計、撹拌器付4つ口フラスコ
に仕込み、窒素ガスを吹込みながら溶解する。
これに、臭素88g(0.55モル)を反応温度25℃〜30℃
で滴下する。臭素滴下終了後、そのままの温度で30分間
撹拌を続けた。その後、30%苛性ソーダ水溶液を徐々に
添加し、中和した。
で滴下する。臭素滴下終了後、そのままの温度で30分間
撹拌を続けた。その後、30%苛性ソーダ水溶液を徐々に
添加し、中和した。
この反応液を激しく撹拌している水5中に滴下し、
粒状の臭素化フェノールノボラック樹脂を得た。こうし
て得られた粒状臭素化フェノールノボラック樹脂をエピ
クロルヒドリン278g(3モル)に溶解し、還流装置のつ
いた反応器に仕込み、減圧下(100mmHg)で共沸脱水に
より系内の水分を除去した。共沸脱水後、48%苛性ソー
ダ水溶液42gを6時間で滴下した。この間、苛性ソーダ
水溶液に含まれる水及び反応により生成する水を減圧下
(150mmHg〜250mmHg)で共沸脱水しながら反応温度を75
℃〜80℃に保った。苛性ソーダ水溶液滴下終了後、その
ままの温度でさらに1時間撹拌した。
粒状の臭素化フェノールノボラック樹脂を得た。こうし
て得られた粒状臭素化フェノールノボラック樹脂をエピ
クロルヒドリン278g(3モル)に溶解し、還流装置のつ
いた反応器に仕込み、減圧下(100mmHg)で共沸脱水に
より系内の水分を除去した。共沸脱水後、48%苛性ソー
ダ水溶液42gを6時間で滴下した。この間、苛性ソーダ
水溶液に含まれる水及び反応により生成する水を減圧下
(150mmHg〜250mmHg)で共沸脱水しながら反応温度を75
℃〜80℃に保った。苛性ソーダ水溶液滴下終了後、その
ままの温度でさらに1時間撹拌した。
反応終了後、副生した塩を濾過し、過剰のエピクロル
ヒドリンを追い出し、粗臭素化フェノールノボラックエ
ポキシ樹脂109gを得た。
ヒドリンを追い出し、粗臭素化フェノールノボラックエ
ポキシ樹脂109gを得た。
得られた樹脂をメチルイソブチルケトン300gに溶解
し、エピクロルヒドリン2.8g(0.03モル)及び20%苛性
ソーダ水溶液10gを添加して反応温度を75℃〜80℃に保
ちながら1時間撹拌した。その後、反応液が中性になる
まで水洗をくり返した。水洗後、メチルイソブチルケト
ン相を減圧下濃縮し、高純度臭素化フェノールノボラッ
クエポキシ樹脂100gを得た。
し、エピクロルヒドリン2.8g(0.03モル)及び20%苛性
ソーダ水溶液10gを添加して反応温度を75℃〜80℃に保
ちながら1時間撹拌した。その後、反応液が中性になる
まで水洗をくり返した。水洗後、メチルイソブチルケト
ン相を減圧下濃縮し、高純度臭素化フェノールノボラッ
クエポキシ樹脂100gを得た。
得られたエポキシ樹脂中の置換臭素を有するフェノー
ル性水酸基量をH−NMRのスペクトルにより求めた。な
お、置換臭素を有するフェノール性水酸基のピークはH
−NMRの9.5〜10ppmに認められる。このH−NMRによる測
定結果及び該樹脂のPCT(180℃,20時間)の抽出液組成
の分析結果を第1表に示した。
ル性水酸基量をH−NMRのスペクトルにより求めた。な
お、置換臭素を有するフェノール性水酸基のピークはH
−NMRの9.5〜10ppmに認められる。このH−NMRによる測
定結果及び該樹脂のPCT(180℃,20時間)の抽出液組成
の分析結果を第1表に示した。
なお、NMR及びPCTの測定条件は次のとおりである。
NMR条件 NMR;日本電子(株)JNM−GX270 溶媒;DMSO−d6、温度;70℃ 周波数領域;4000Hz 濃度;150mg/0.5ml パルス間隔;2sec、積算;15000回 PCT条件 エポキシ樹脂 5g イオン交換水 50g 180℃×20時間 抽出液分析条件 イオンクロマト;横河北辰電気(カラム:SAX1) 溶離液;4mM・Na2CO3/4mM・NaHCO3 除去液;0.05M・ドデシルベンゼンスルホン酸 検出;電気伝導度計 実施例2 粗臭素化フェノールノボラックエポキシ樹脂を得る
際、副生した塩を濾過せずに過剰のエピクロルヒドリン
を追い出した以外は実施例1と同様の操作を実施し、高
純度臭素化フェノールノボラックエポキシ樹脂103gを得
た。
際、副生した塩を濾過せずに過剰のエピクロルヒドリン
を追い出した以外は実施例1と同様の操作を実施し、高
純度臭素化フェノールノボラックエポキシ樹脂103gを得
た。
得られた樹脂のH−NMRの測定結果及びPCTの抽出液組
成の分析結果を第1表に示した。
成の分析結果を第1表に示した。
実施例3 実施例1と同様の操作を実施して高純度臭素化フェノ
ールノボラックエポキシ樹脂を得た後、該樹脂100gをメ
チルイソブチルケトン300gに再び溶解し、20%苛性ソー
ダ水溶液5gを添加し、反応温度75℃〜80℃に保ちながら
1時間撹拌した。その後、反応液が中性になるまで水洗
をくり返した。水洗後メチルイソブチルケトン相を減圧
濃縮し、臭素化フェノールノボラックエポキシ樹脂90g
を得た。
ールノボラックエポキシ樹脂を得た後、該樹脂100gをメ
チルイソブチルケトン300gに再び溶解し、20%苛性ソー
ダ水溶液5gを添加し、反応温度75℃〜80℃に保ちながら
1時間撹拌した。その後、反応液が中性になるまで水洗
をくり返した。水洗後メチルイソブチルケトン相を減圧
濃縮し、臭素化フェノールノボラックエポキシ樹脂90g
を得た。
得られた樹脂のH−NMRの測定結果及びPCTの抽出液組
成の分析結果を第1表に示した。
成の分析結果を第1表に示した。
実施例4 粗臭素化フェノールノボラックエポキシ樹脂にエピク
ロルヒドリン1g(0.01モル)を添加した以外は実施例1
と同様の操作を実施して高純度臭素化フェノールノボラ
ックエポキシ樹脂101gを得た。
ロルヒドリン1g(0.01モル)を添加した以外は実施例1
と同様の操作を実施して高純度臭素化フェノールノボラ
ックエポキシ樹脂101gを得た。
得られた樹脂のH−NMRの測定結果及びPCTの抽出液組
成の分析結果を第1表に示した。
成の分析結果を第1表に示した。
比 較 例 実施例1と同様の操作を実施して、粗臭素化フェノー
ルノボラックエポキシ樹脂107gを得た。
ルノボラックエポキシ樹脂107gを得た。
得られた樹脂のH−NMRの測定結果及びPCTの抽出液組
成の分析結果を第1表に示した。
成の分析結果を第1表に示した。
実施例5 実施例1及び比較例においてフェノールノボラック樹
脂の代りにm−クレゾールノボラック樹脂を用いて、そ
の他は同様の操作を実施した処、置換臭素を有するフェ
ノール性水酸基を減らすことにより、フェノールノボラ
ック樹脂の場合と同様にm−クレゾールノボラック樹脂
の場合も、高温煮沸下での臭素イオンの脱離が大幅に低
減した。
脂の代りにm−クレゾールノボラック樹脂を用いて、そ
の他は同様の操作を実施した処、置換臭素を有するフェ
ノール性水酸基を減らすことにより、フェノールノボラ
ック樹脂の場合と同様にm−クレゾールノボラック樹脂
の場合も、高温煮沸下での臭素イオンの脱離が大幅に低
減した。
[発明の効果] 本発明の臭素化エポキシ樹脂は、高温煮沸下での臭素
イオンの脱離が大幅に低減した高純度難燃性エポキシ樹
脂である。
イオンの脱離が大幅に低減した高純度難燃性エポキシ樹
脂である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−168617(JP,A) 特開 昭61−111319(JP,A) 特開 昭60−210622(JP,A) 特開 昭60−63218(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】一般式II: (式中、Rは水素またはメチル基を示し、nは平均値0
〜10を示す。x及びyは夫々0〜2の整数を示す。但し
xとyは同時に0となることはない。) で表わされる臭素化ノボラック型樹脂を第4級アンモニ
ウム塩またはアルカリ金属水酸化物の存在下、エピハロ
ヒドリンと反応させて得られた粗臭素化フェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂にアルカリ金属水酸化物の存在
下、エピハロヒドリンを反応させることを特徴とする一
般式I: (式中、R、n、x及びyは一般式IIにおけるのと同じ
意味を表す。) で表されかつ置換臭素を有するフェノール性水酸基が0.
002ミリ当量/g以下である高純度臭素化フェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63043890A JPH0819209B2 (ja) | 1988-02-26 | 1988-02-26 | 高純度臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂の製造法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP63043890A JPH0819209B2 (ja) | 1988-02-26 | 1988-02-26 | 高純度臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂の製造法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH01217028A JPH01217028A (ja) | 1989-08-30 |
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Family Applications (1)
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JP63043890A Expired - Lifetime JPH0819209B2 (ja) | 1988-02-26 | 1988-02-26 | 高純度臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂の製造法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JPH0819209B2 (ja) |
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JPS61168617A (ja) * | 1985-01-21 | 1986-07-30 | Sanyo Kokusaku Pulp Co Ltd | 高純度臭素化エポキシ樹脂の製造法 |
-
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- 1988-02-26 JP JP63043890A patent/JPH0819209B2/ja not_active Expired - Lifetime
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