JP2761230B2 - 高信頼性難燃性エポキシ樹脂 - Google Patents

高信頼性難燃性エポキシ樹脂

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、耐熱、高信頼性の難燃性に優れた難燃性エ
ポキシ樹脂に関する。
[従来の技術] 臭素化ノボラック型エポキシ樹脂は、耐熱、難燃性に
優れた特性を有することから、とりわけ半導体の封止用
樹脂として広く用いられ、近年の電子機器の発展に大き
く貢献している。
[発明が解決しようとする課題] しかし、ここ数年の目ざましい電子機器の進歩は、半
導体の高集積化、高密度化によるところが大きく、これ
は、封止用樹脂に対して一段と厳しい品質要求として現
われてきている。とりわけ、高集積化、高密度化による
信頼性の向上の問題は、高耐熱化および高温煮沸下での
抽出法(PCT)による遊離ハロゲンの軽減という要求と
なって現われてきている。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、この信頼性の向上を目指し、鋭意検討
を加えた結果、一方において、耐熱性に悪影響を及ぼす
低分子体すなわち2核体成分を減少させ、しかも、高分
子体すなわち11核体以上のノボラックも減少させること
により、高耐熱性を有し、しかもフェノール核の水酸基
に対してo位及びp位に結合した水素原子の数(空位な
o位及びp位の数ともいう)をフェノール性水酸基に対
して増加させることにより臭素含有量を増加せしめ難燃
性を一段と向上させ得ることを見い出した。
また、他方において、樹脂のエポキシ当量を理論的な
値にできるだけ近づけた樹脂を硬化物にした場合にも上
記にいう高信頼性を有することを見い出したものであ
る。
即ち、本発明は、一方において、一般式 で表わされるノボラック型樹脂を臭素化し、さらにエ
ピハロヒドリンをアルカリ存在下に反応させて得られる
難燃性エポキシ樹脂において、当該ノボラック型樹脂の
フェノール核の水酸基に対してo位およびp位に結合し
ている水素原子の数がフェノール性水酸基に対して1.25
〜1.45であり、実質的にnが1〜8であるノボラック型
樹脂より得られる高信頼性難燃性エポキシ樹脂に関す
る。これによれば、従来のノボラック型樹脂より得られ
る難燃性エポキシ樹脂に較べて、高耐熱性でしかも臭素
含有量の高い難燃性エポキシ樹脂を得ることができる。
また、本発明は、他方において、一般式 で表わされるノボラック型樹脂を臭素化し、さらにエ
ピハロヒドリンをアルカリ存在下に反応させて得られる
難燃性エポキシ樹脂において、平均値としてのnが1以
上、好ましくは1〜30であり、臭素含有率をx重量%と
した場合のエポキシ当量(y)の値が である高信頼性難燃性エポキシ樹脂にも関する。
前記エポキシ当量(y)の値は、好ましくは であり、より好ましくは である。
従来より、信頼性を付与する為の手段として、加水分
解性ハロゲンを軽減する方法が知られている。たとえ
ば、特開昭60-210615号では加水分解性臭素の軽減化が
提案されている。しかしながら、依然として、より高信
頼化を計る手段としては充分とは言えず、実際に樹脂を
硬化した時のPCTにおけるハロゲンの遊離は避けられな
い。ところが、驚くべきことに本発明の上記高信頼性難
燃性エポキシ樹脂を使用した硬化物は、耐熱性のひとつ
の指標であるTgの向上による信頼性の付与と同時にPCT
による遊離ハロゲン、特に脱臭素イオンの量を著しく減
少させることができる。従って、本発明の難燃性エポキ
シ樹脂を使用すれば、高信頼性の硬化物を得ることがで
きる。
以下、本発明を詳細に説明する。
フェノールとホルムアルデヒドを酸又はアルカリ触媒
の存在下公知の方法で反応させて得られるフェノールノ
ボラック樹脂(軟化点70℃〜120℃)を、アセトン及び
イソプロピルエーテルの好適な混合溶媒で沈澱、分離す
ることにより、高分子体すなわち11核体以上の成分が
別される。更に、高分子体が除去された樹脂を回収し
て、煮沸水下において抽出操作を行うと、低分子体すな
わち2核体成分が煮沸水側に抽出され、樹脂を別、回
収すると高分子体及び低分子体が除去されたフェノール
ノボラック樹脂が得られる。この操作を1回もしくは数
回くり返し実施することにより、フェノールノボラック
樹脂のH-NMRによる水酸基に対する空位なo位及びp位
の数は1.25〜1.45に高められる。
かくして得られるフェノールノボラック樹脂を公知の
方法たとえば特公昭50-10635号公報に記載されている方
法により臭素化し、臭素化フェノールノボラック樹脂溶
液を得る。かくして得られた臭素化フェノールノボラッ
ク樹脂溶液は、そのままあるいは必要により樹脂を回収
後、エピハロヒドリンのアルカリの存在下公知の方法に
よりエポキシ化され、容易に本発明の臭素化フェノール
ノボラックエポキシ樹脂(難燃性エポキシ樹脂)を得る
ことができる。
他方、上記したように高分子体および低分子体を除去
しなかったフェノールノボラック樹脂を同様に臭素化、
エポキシ化して粗臭素化フェノールノボラックエポキシ
樹脂(難燃性エポキシ樹脂)とした場合には、エポキシ
化の反応の過程で形成されたエポキシ基とフェノール性
水酸基との間で一部反応を生じ、高分子体が生成する。
これは、エポキシ樹脂のエポキシ当量の増大の要因とな
っている。従って、前記粗臭素化フェノールノボラック
エポキシ樹脂から、このような副反応物を除去すること
によってエポキシ当量を低下させることができる。
そこで、上記で得られた粗臭素化フェノールノボラッ
クエポキシ樹脂をアセトン及びイソプロピルエーテルの
好適な混合溶媒で沈澱、分離することにより比較的高分
子体の成分を除去した樹脂を回収する。回収した樹脂を
更に煮沸水下において抽出操作を実施して耐熱性に悪影
響を及ぼす比較的低分子体の成分を煮沸水側に抽出し、
樹脂を別、回収する。これらの操作を1回もしくは数
回くり返し実施することにより、本発明の高信頼性臭素
化フェノールノボラックエポキシ樹脂(難燃性エポキシ
樹脂)を得ることができる。
臭素化およびエポキシ化の前後において高分子体およ
び低分子体を除去するいずれの場合にあっても、エポキ
シ化は、常法に従い、臭素化ノボラック型樹脂と、臭素
化ノボラック型樹脂の水酸基当量に対して過剰モル量の
エピハロヒドリンとをテトラメチルアンモニウムクロリ
ド,テトラメチルアンモニウムブロミド,トリエチルア
ンモニウムクロリドなどの第4級アンモニウム塩または
水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属
水酸化物などの存在下で反応させることによって行なう
ことができる。第4級アンモニウム塩などを用いた場合
は開環付加反応の段階で反応がとまるので次いで上記ア
ルカリ金属水酸化物を加えて閉環反応させる。
また最初からアルカリ金属水酸化物を加えて反応する
場合は、開環付加反応および閉環反応を一気に行わせ得
る。
エピハロヒドリンの使用割合は臭素化ノボラック型樹
脂の水酸基当量1に対して通常1〜50モル、好ましくは
3〜15モルの範囲である。
エピハロヒドリンとしては、エピクロルヒドリン、エ
ピブロムヒドリン等が使用できる。
アルカリ金属水酸化物の使用量は臭素化ノボラック型
樹脂の水酸基当量1に対して通常0.8〜1.5モル、好まし
くは0.9〜1.3モルの範囲であり、第4級アンモニウム塩
を使用する場合その使用量は臭素化ノボラック型樹脂の
水酸基当量1に対して通常0.001〜1モル、好ましくは
0.005〜0.5モルの範囲である。
反応温度は通常30〜130℃、好ましくは40〜80℃であ
る。
また反応で生成した水を反応系外に除外しながら反応
を進行させることもできる。反応終了後副生した塩を、
水洗、過等により除去し過剰のエピハロヒドリンを留
去する。
本発明の高信頼性難燃性エポキシ樹脂は、単独で又は
他のエポキシ化合物との併用で、通常のエポキシ樹脂と
同様に、脂肪族ポリアミン、芳香族ポリアミン、ポリア
ミドポリアミン等のポリアミン系硬化剤、無水ヘキサヒ
ドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸等の酸
無水物系硬化剤、フェノールノボラック、クレゾールノ
ボラック等のフェノール系硬化剤、三フッ化ホウ素等の
ルイス酸又はそれらの塩類、ジシアンジアミド類等の硬
化剤等により硬化させることができる。又、必要に応じ
て硬化促進剤、無機又は有機の充填剤等の種々の配合剤
を添加することができる。
本発明の難燃性エポキシ樹脂は、高信頼性の要求され
る広範な分野に用いることができる。具体的には、絶縁
材料、積層板、封止材料、成型材料、複合材料等を例示
することができる。
[実施例] 以下、実施例を挙げて説明する。
合成例1 500ccの4つ口フラスコにフェノールノボラック樹脂
(日本化薬((株))、軟化点98℃、水酸基当量106g/e
q)100g及びアセトン200ccを仕込み、溶解する。該アセ
トン溶液を激しく攪拌しながらイソプロピルエーテル10
0ccを滴下する。そのまま30分間攪拌を続けた後、沈澱
物を別する。液を減圧下で濃縮し、樹脂90gを得
た。得られた樹脂を沸騰した水500cc中に仕込み、激し
く攪拌する。30分間攪拌後、デカンテーションにより水
を分離し、得られた樹脂を再び減圧下で濃縮することに
より、樹脂(A)80gを得た。
得られたフェノールノボラック樹脂(A)の水酸基に
対する空位なo位及びp位の数は1.30であった。ここで
水酸基に対する空位なo位及びp位の数はH-NMRの測定
により求めた。すなわち、空位なo位,p位,m位のプロト
ン数からm位のプロトン数を差し引いた値と水酸基のプ
ロトン数との比である。
なお、NMRは以下の条件により測定した。
NMR条件 NMR;日本電子(株)製JNM-GX270 溶媒;DMSO-d6、温度;室温 周波数領域;4000Hz、濃度;100mg/0.5ml パルス間隔;2sec、積算;20回 合成例2 合成例1のアセトン〜イソプロピルエーテルによる一
連の操作及び沸騰水による一連の操作を2回くり返すこ
とにより樹脂(B)60gを得た。
得られたフェノールノボラック樹脂(B)の水酸基に
対する空位なo位及びp位の数は合成例1と同様の測定
により1.37であった。
実施例1 合成例1で得られたフェノールノボラック樹脂(A)
(水酸基当量106g/eq)53g及びメタノール100gを温度
計、攪拌機付4つ口フラスコに仕込み、窒素ガスを吸込
みながら溶解する。
これに、臭素112g(0.70モル)を反応温度25℃〜30℃
で滴下する。臭素滴下終了後、そのままの温度で30分間
攪拌を続けた。その後、30%苛性ソーダ水溶液を徐々に
添加し、副生した臭化水素を中和した。中和後、この反
応液を激しく攪拌している水5l中に滴下し、粒状の臭素
化フェノールノボラック樹脂を得た。こうして得られた
粒状臭素化フェノールノボラック樹脂をエピクロルヒド
リン278g(3モル)に溶解し、還流装置のついた反応器
に仕込み、減圧下(100mmHg)で共沸脱水により系内の
水分を除去した。共沸脱水後、48%苛性ソーダ水溶液42
gを6時間で滴下した。この間、苛性ソーダ水溶液に含
まれる水及び反応により生成する水を減圧下(150mmHg
〜250mmHg)で共沸脱水しながら反応温度を75℃〜80℃
に保った。苛性ソーダ水溶液滴下終了後、そのままの温
度でさらに1時間攪拌した。
反応終了後、副生した塩を過し、更に、液を水10
0gで水洗した反応液を減圧下で濃縮し、過剰のエピクロ
ルヒドリンを追い出し、臭素化フェノールノボラックエ
ポキシ樹脂(A1)130gを得た。エポキシ当量300、軟化
温度93℃、臭素含有率40%であった。
実施例2 合成例1で得られたフェノールノボラック樹脂(A)
53gを用いて、臭素88g(0.55モル)を使用した以外は、
実施例1と同様の操作を実施し、臭素化フェールノボラ
ックエポキシ樹脂(A2)110gを得た。エポキシ当量26
3、軟化温度85℃、臭素含有率35%であった。
実施例3 合成例2で得られたフェノールノボラック樹脂(B)
53gを用いて、臭素120g(0.75モル)を使用した以外
は、実施例1と同様の操作を実施し、臭素化フェノール
ノボラックエポキシ樹脂(B1)130gを得た。エポキシ当
量310、軟化温度93℃、臭素含有率43%であった。
実施例4 合成例2で得られたフェノールノボラック樹脂(B)
53gを用いて、臭素88g(0.55モル)を使用した以外は、
実施例1と同様の操作を実施し、臭素化フェノールノボ
ラックエポキシ樹脂(B2)110gを得た。エポキシ当量26
0、軟化温度85℃、臭素含有率35%であった。
比較例1 合成例1と同様の測定法により求められた水酸基に対
する空位なo位及びp位の数が1.22なる市販のフェノー
ルノボラック樹脂(日本化薬(株)、軟化点98℃、水酸
基当量106)を使用した以外は、実施例2と同様の操作
を実施し、臭素化フェノールノボラックエポキシ樹脂
(C1)109gを得た。エポキシ当量268、軟化温度85℃、
臭素含有率35%であった。
実施例5および比較例2 第1表に示す割合でフェノールノボラック(日本化薬
(株)、水酸基当量106、軟化温度85℃)及びクレゾー
ルノボラックエポキシ樹脂(EOCN 1020、エポキシ当量2
01、軟化温度71℃)に実施例1,2,3,4で得られた臭素化
フェノールノボラックエポキシ樹脂(A1),(A2),
(B1),(B2)を配合し、2−メチルイミダゾールを触
媒に用いて加熱硬化させた。
比較例2として実施例1〜4で得られた樹脂(A1),
(A2),(B1),(B2)の代わりに第1表に示す割合で
比較例1で得られた樹脂(C1)を用いて加熱硬化した。
以上の硬化物についてのガラス転移温度(Tg)及びプ
レッシャー・クッカー・テスト(PCT)の測定結果を第
1表に示した。
なお、ガラス転移温度及びPCTの評価条件は次の通り
である。
ガラス転移温度 熱機械測定装置(TMA):真空理工(株) TM-7000 昇温速度:2℃/min PCTの条件 硬化物5g(粒径:60メッシュ〜80メッシュ) イオン交換水50g 180℃×20時間 分析条件 イオンクロマト:横河北辰電気 (カラム:SA×1) 溶離液:4mM・Na2CO3/4mM・NaHCO3 除去液:0.05M・ドデシルベンゼンスルホン酸 検出:電気伝導度計 実施例6 フェノールノボラック樹脂(水酸基当量106g/eq)53g
及びメタノール100mlを温度計、攪拌器付4つ口フラス
コに仕込み、窒素ガスを吹込みながら溶解する。
これに臭素72g(0.45モル)を反応温度25℃〜30℃で
滴下する。臭素滴下終了後、そのままの温度で30分間攪
拌を続けた。その後、30%苛性ソーダ水溶液を徐々に添
加し、中和した。
この反応液を激しく攪拌している水5l中に滴下し、粒
状の臭素化フェノールノボラック樹脂を得た。こうして
得られた粒状臭素化フェノールノボラック樹脂をエピク
ロルヒドリン278g(3モル)に溶解し、還流装置のつい
た反応器に仕込み、減圧下(100mmHg)で共沸脱水によ
り系内の水分を除去した。共沸脱水後、48%苛性ソーダ
水溶液42gを6時間で滴下した。この間、苛性ソーダ水
溶液に含まれる水及び反応により生成する水を減圧下
(150mmHg〜250mmHg)で共沸脱水しながら反応温度を75
℃〜80℃に保った。苛性ソーダ水溶液滴下終了後、その
ままの温度でさらに1時間攪拌した。
反応終了後、副生した塩を濾過し、過剰のエピクロル
ヒドリンを追い出し、粗臭素化フェノールノボラックエ
ポキシ樹脂(E1)109gを得た。この樹脂のエポキシ当量
は260,臭素含有率30.1%であった。
得られた粗臭素化フェノールノボラックエポキシ樹脂
50gをアセトン100mlに溶解し、激しく攪拌しながらイソ
プロピルエーテル100mlを滴下し、高分子体を沈澱させ
る。沈澱分を過助剤などを使用して別する。得られ
た液を減圧下、濃縮して樹脂を得る。更に、得られた
樹脂を沸騰した水1中に仕込み、1時間激しく攪拌
し、低分子体を抽出する。抽出後、デカンテーションに
より水を分離し、得られた樹脂を再び減圧下で濃縮する
ことにより、樹脂(D1)を得た。エポキシ当量245,臭素
含有率30.2%であった。
実施例7 臭素88g(0.55モル)を使用した以外は実施例6と同
様の操作を実施してエポキシ当量280,臭素含有率34.8%
の粗臭素化エポキシ樹脂(E2)105gを得、さらに実施例
1と同様の処理により高分子体、低分子体を除去して樹
脂(D2)を得た。エポキシ当量263,臭素含有率35.3%で
あった。
実施例8 臭素110g(0.69モル)を使用した以外は実施例6と同
様の操作を実施してエポキシ当量302,臭素含有率40.1%
の粗臭素化エポキシ樹脂(E3)117gを得、さらに実施例
1と同様の処理により高分子体、低分子体を除去して樹
脂(D3)を得た。エポキシ当量280,臭素含有率40.5%で
あった。
実施例9 イソプロピルエーテルを50ml使用した以外は実施例7
と同様の操作を実施して樹脂(D4)を得た。エポキシ当
量270,臭素含有率35.1%であった。
実施例10 イソプロピルエーテルを130ml使用した以外は実施例
7と同様の操作を実施して樹脂(D5)を得た。エポキシ
当量258,臭素含有率35.4%であった。
実施例11および比較例3〜5 第2表に示す割合でフェノールノボラック(日本化薬
(株)、水酸基当量106、軟化温度85℃)及びクレゾー
ルノボラックエポキシ樹脂(EOCN 1020、エポキシ当量2
01,軟化温度71℃)に実施例6〜10で得られた臭素化フ
ェノールノボラックエポキシ樹脂(D1),(D2),(D
3),(D4),(D5)を配合し、2−メチルイミダゾー
ルを触媒に用いて加熱硬化させた。
比較例3〜5として、実施例6〜8で得られた粗臭素
化フェノールノボラックエポキシ樹脂(E1),(E2),
(E3)それぞれを用いて、第2表に示す割合で配合して
加熱硬化した。
以上の硬化物についてのガラス転移温度(Tg)及びプ
レッシャー・クッカー・テスト(PCT)の測定結果を第
2表に示した。
なお、ガラス転移温度及びPCTの評価条件は実施例5
と同じである。
[発明の効果] 本発明によれば、第1表および第2表から明らかなよ
うに、耐熱性に優れ、Brイオンの脱離量を軽減した高信
頼性の硬化物を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−212410(JP,A) 特開 昭61−168617(JP,A) 特開 昭61−111319(JP,A) 特開 平1−217028(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 59/02 - 59/17

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 で表わされるノボラック型樹脂を臭素化し、さらにエピ
    ハロヒドリンをアルカリ存在下に反応させて得られる難
    燃性エポキシ樹脂において、当該ノボラック型樹脂のフ
    ェノール核の水酸基に対してo位およびp位に結合して
    いる水素原子の数がフェノール性水酸基に対して1.25〜
    1.45であり、実質的にnが1〜8であるノボラック型樹
    脂より得られる高信頼性難燃性エポキシ樹脂。
  2. 【請求項2】一般式 で表わされるノボラック型樹脂を臭素化し、さらにエピ
    ハロヒドリンをアルカリ存在下に反応させて得られる難
    燃性エポキシ樹脂において、平均値としてのnが1以上
    であり、臭素含有率をx重量%とした場合のエポキシ当
    量(y)の値が であることを特徴とする高信頼性難燃性エポキシ樹脂。
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