JP2856565B2 - 樹脂の製造方法 - Google Patents

樹脂の製造方法

Info

Publication number
JP2856565B2
JP2856565B2 JP9266391A JP9266391A JP2856565B2 JP 2856565 B2 JP2856565 B2 JP 2856565B2 JP 9266391 A JP9266391 A JP 9266391A JP 9266391 A JP9266391 A JP 9266391A JP 2856565 B2 JP2856565 B2 JP 2856565B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
product
formula
epoxy resin
resin
mol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP9266391A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04304225A (ja
Inventor
和幸 村田
博美 森田
一郎 木村
富好 石井
昌弘 浜口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Kayaku Co Ltd filed Critical Nippon Kayaku Co Ltd
Priority to JP9266391A priority Critical patent/JP2856565B2/ja
Publication of JPH04304225A publication Critical patent/JPH04304225A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2856565B2 publication Critical patent/JP2856565B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Phenolic Resins Or Amino Resins (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Epoxy Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子部品の封止又は積
層用の材料として有用な樹脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から電気・電子部品、特にICの封
止剤の分野では、エポキシ樹脂、フェノールノボラック
樹脂、硬化促進剤を主成分とした樹脂組成物が広く用い
られている。
【0003】しかし、近年のICにおける高密度・高集
積化は、封止剤に対して高耐熱化、低吸水化を要求する
ようになった。とりわけ、ICの高密度実装におけるハ
ンダ浴浸漬という苛酷な条件は、硬化物に対する高耐熱
化、低吸水化の要求をますます強めている。
【0004】しかし、従来の組成物においてエポキシ樹
脂として一般に用いられているクレゾールノボラック型
エポキシ樹脂では、ハンダ浴浸漬という苛酷な条件に対
して耐熱性の面で不充分である。又、耐熱性を有すると
して提案されている特開昭63−264622号公報記
載のフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとフ
ェノール類を縮合して得られるポリフェノールをエポキ
シ化したポリエポキシ化合物などでは硬化物の耐熱性の
向上は認められるものの、軟化点の上昇、あるいは溶融
粘度の上昇がみられ作業性を損なうという欠点を有し、
又、吸水率の面でもクレゾールノボラック型エポキシ樹
脂には及ばない。
【0005】一方、硬化剤として一般に使用されている
フェノールノボラック樹脂は耐熱性の面で未だ不充分で
あり、低分子量体(2核体フェノールノボラック)を少
なくする試みがなされているものの、ますます苛酷にな
っていく条件下(例えば、ハンダ浴浸漬)では満足な結
果をもたらしていない。そこで耐熱性、低吸水性の硬化
物を与え、更に良好な作業性を兼ね備えた樹脂の開発が
待ち望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このように
苛酷になっていく条件にも耐え得る、高耐熱性でしかも
低吸水性の硬化物を与える樹脂組成物及びその硬化物を
提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の相
反する2つの特性、高耐熱性、低吸水性を兼ね備えた樹
脂組成物の開発を目的に鋭意検討した結果、ナフトール
環を導入した特定の構造の化合物を使用することにより
上記目的を実現できることを見出だし本発明を完成する
に至った。
【0008】即ち、本発明は、 (1)式[10]
【0009】
【化9】
【0010】(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基、
アリール基又はハロゲン原子を示す。又は式[11]
【0011】
【化10】
【0012】(式中、Rは前記と同じ意味を示す)で表
されるジメチロール化合物と式[12]
【0013】
【化11】
【0014】で表されるジヒドロキシナフタレンとを反
応させることを特徴とする下記式[1]
【0015】
【化12】
【0016】(式中、Aは、式[A1]
【0017】
【化13】
【0018】又は式[A2]
【0019】
【化14】
【0020】を、Rは炭素数1〜4のアルキル基、アリ
ール基又はハロゲン原子を、XはHを示す。nは0〜1
0の値をとる。)で表される樹脂であって、該樹脂中に
式[1]におけるn=0である化合物を30重量%以上
含む樹脂の製造方法、
【0021】(2)上記(1)の製法により得られる樹
脂を、式[13]
【0022】
【化15】
【0023】(式中、Yはハロゲン原子を示す)で表さ
れるエピハロヒドリン化合物と反応させることを特徴と
する式[1]におけるXが式[XE]
【0024】
【化16】
【0025】であるエポキシ樹脂であって、該エポキシ
樹脂中に式[1]においてn=0、Xが式[XE]であ
る化合物を30重量%以上含むエポキシ樹脂の製造方法
に関する。
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】以下本発明を詳細に説明する。本発明によ
り得られる樹脂(以下、本発明の樹脂という)は、上記
式[1]で示され、式[1]においてn=0の化合物を
30重量%以上、好ましくは35重量%以上含むもので
ある。上記式[1]中のnの数は0〜10であり、好ま
しくは0〜5で、特に好ましくは0〜2である。nの値
が高すぎると粘度が増し作業性を損なう。
【0045】Rにおいて、炭素数1〜4のアルキル基と
しては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプ
ロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基
が挙げられ、特にメチル基が好ましい。アリール基とし
ては、フェニル基、4−メチルフェニル基、2−メチル
フェニル基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、塩
素原子、フッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げら
れるが、特に塩素原子、臭素原子が好ましい。
【0046】本発明の樹脂のうち、特に好ましいもの
は、下記式[4]、[5]、[8]又は、[9]で表さ
れる化合物を含んでなる樹脂である。
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【0047】本発明の樹脂は、例えば、次のようにして
製造することができる。 即ち、式[10]あるいは
[11]で表されるジメチロール化合物と式[12]で
表されるジヒドロキシナフタレンとを酸触媒の存在下に
脱水縮合させることにより製造できる。式[10]で表
されるジメチロール化合物としては、4,6−ジメチロ
ール−2−メチルフェノール、2,6−ジメチロール−
4−メチルフェノール、2,6−ジメチロール−4−エ
チルフェノール、2,6−ジメチロール−4−n−ブチ
ルフェノール、2,6−ジメチロール−4−sec−ブ
チルフェノール、2,6−ジメチロール−4−tert
−ブチルフェノール、2,6−ジメチロール−4−クロ
ロフェノール、2,6−ジメチロール−4−ブロモフェ
ノール、2,6−ジメチロール−4−フェニルフェノー
ル等が挙げられるが、特に、4,6−ジメチロール−2
−メチルフェノール、2,6−ジメチロール−4−メチ
ルフェノールが好ましい。
【0048】また、式[11]で表されるジメチロール
化合物としては、式[14]
【0049】
【化33】
【0050】で表される化合物であるオルソクレゾール
の2核体ジメチロール化合物が好適に用いられる。式
[12]で表されるジヒドロキシナフタレンとしては、
1,2−ジヒドロキシナフタレン、1,3−ジヒドロキ
シナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,
5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナ
フタレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、1,8−
ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタ
レン、2,4−ジヒドロキシナフタレン、2,5−ジヒ
ドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレ
ン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,8−ジヒド
ロキシナフタレンが挙げられるが特に1,6−ジヒドロ
キシナフタレン1,4−ジヒドロキシナフタレンが好ま
しい。 これらは、単独でも2種類以上混合して用いて
も良い。
【0051】酸触媒としては、塩酸、硫酸、リン酸、し
ゅう酸、p−トルエンスルホン酸等が使用でき、酸触媒
は式[10]あるいは[11]で表されるジメチロール
化合物の0.1 〜30重量%用いるのが好ましい。また、ジ
ヒドロキシナフタレンは式[10]あるいは[11]で
表されるジメチロール化合物に対して2〜10モル倍用
いるのが好ましい。反応は、無溶媒でも、ベンゼン、ト
ルエン、メチルイソブチルケトン等の溶媒中でも行うこ
とができる。反応温度は、20〜150℃の範囲が好ま
しい。反応終了後、使用した触媒を水洗等により除去
し、更に未反応物を溶媒抽出により除去した後、溶媒を
減圧下に除去することにより目的の樹脂(式[1]にお
いてXがHを示すもの)が得られる。
【0052】この様にして得られる樹脂は、式[1]に
おいてX=H、n=0の化合物を30重量%以上、好ま
しくは35重量%以上含むものである。
【0053】次に、このようにして得られた、式[1]
においてX=Hの樹脂に、式[13]で示されるエピハ
ロヒドリン化合物を塩基性化合物の存在下で反応させる
ことにより、(式[1]においてXが式[XE]を示す
樹脂が容易に得られる。前記式[13]において、Yで
表されるハロゲン原子としてCl、Br、I等が挙げら
れ、式[13]の化合物としては、具体的には、エピク
ロルヒドリン、エピブロムヒドリン、エピヨードヒドリ
ン等が挙げられ、これらの混合物を用いることもできる
が、工業的にはエピクロルヒドリンが好適に使用され
る。
【0054】式[1]においてX=Hの樹脂とエピハロ
ヒドリン化合物の反応は、公知の方法により行うことが
できる。例えば、式[1]においてX=Hの樹脂と、そ
の水酸基当量に対して過剰モル量のエピハロヒドリン化
合物とをテトラメチルアンモニウムクロリド、テトラメ
チルアンモニウムブロミド、トリエチルアンモニウムク
ロリドなどの第4級アンモニウム塩または水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物など
の存在下で反応させ、第4級アンモニウム塩などを用い
た場合は開環付加反応の段階で反応が止まるので次いで
上記アルカリ金属水酸化物を加えて閉環反応させる。
【0055】また最初からアルカリ金属水酸化物を加え
て反応させる場合は、開環付加反応及び閉環反応を一気
に行わせる。エピハロヒドリン化合物の使用割合は、式
[1]においてX=Hの樹脂の水酸基1当量に対して通
常1〜50モル、好ましくは、3〜15モルの範囲であ
る。
【0056】又、この際、反応を円滑に行わせる為、メ
タノールなどのアルコール類、或いはアセトン、ジオキ
サン又はジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ジ
メチルホルムアミドなどの非プロトン性極性溶媒を用い
ることができ、特にジメチルスルホキシドを用いること
が好ましい。
【0057】アルカリ金属水酸化物の使用量は、式
[1]においてX=Hの樹脂の水酸基当量1に対して通
常0.8〜1.5モル、好ましくは0.9〜1.3モル
の範囲であり、第4級アンモニウム塩を使用する場合そ
の使用量は、式[1]においてX=Hの樹脂の水酸基当
量1に対して通常0.001〜1.0モル、好ましくは
0.005〜0.5モルの範囲である。反応温度は通常
30〜130℃、好ましくは40〜120℃である。ま
た反応で生成した水を反応系外に除去しながら反応を進
行させることもできる。
【0058】反応終了後、副生した塩を水洗、濾過等に
より、除去することにより式 [1]においてXが式[X
E]を示すエポキシ樹脂が得られる。この様にして得ら
れるエポキシ樹脂は、式[1]においてn=0、Xが式
[XE]を示す化合物を30重量%以上、好ましくは3
5%以上含むものである。
【0059】このようにして得られた本発明の樹脂はエ
ポキシ樹脂、硬化剤及び硬化促進剤を含有するエポキシ
樹脂組成物においてエポキシ樹脂及び/又は硬化剤の全
部又は一部として使用することができる。以下、本発明
の樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物(以下、本発明の
エポキシ樹脂組成物という)につき説明する。本発明の
エポキシ樹脂組成物において、上記(2)記載の方法に
より得られる樹脂(以下、本発明のエポキシ樹脂とい
う)は単独で又は、他のエポキシ樹脂と併用して使用す
ることができる。併用する場合、本発明のエポキシ樹脂
の全エポキシ樹脂中に占める割合は30重量%以上が好
ましく、特に40重量%以上が好ましい。
【0060】本発明のエポキシ樹脂と併用される他のエ
ポキシ樹脂としては、ノボラック型エポキシ樹脂、ビス
フェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポ
キシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、脂環式エ
ポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等が挙げられる
が、ノボラック型エポキシ樹脂が耐熱性の点で特に有利
である。具体的には、クレゾールノボラック型エポキシ
樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、臭素化フ
ェノールノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられるが
これらに限定されるものではない。これらは単独で用い
てもよく、2種以上併用してもよい。
【0061】また、本発明のエポキシ樹脂組成物におい
て、上記(1)記載の方法により得られる樹脂(以下、
本発明のノボラック型樹脂という)は単独で又は、他の
硬化剤と併用して使用することができる。併用する場
合、本発明のノボラック型樹脂の全硬化剤中に占める割
合は、30重量%以上が好ましく、特に40重量%以上
が好ましい。
【0062】本発明のノボラック型樹脂と併用される他
の硬化剤としては、例えば、脂肪族ポリアミン、芳香族
ポリアミン、ポリアミドポリアミン等のポリアミン系硬
化剤、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒ
ドロフタル酸等の酸無水物系硬化剤、フェノールノボラ
ック、クレゾールノボラック等のフェノール系硬化剤、
三フッ化ホウ素等のルイス酸又はそれらの塩類、ジシア
ンジアミド類等の硬化剤等が挙げられるが、これらに限
定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、
2種以上併用してもよい。
【0063】本発明のエポキシ樹脂組成物において、エ
ポキシ樹脂として本発明のエポキシ樹脂を用いる場合、
硬化剤としては、前記の他の硬化剤や本発明のノボラッ
ク型樹脂を用いることができる。
【0064】又、前記のエポキシ樹脂組成物において、
硬化剤として本発明のノボラック型樹脂を用いる場合、
エホキシ樹脂としては、前記の他のエポキシ樹脂や本発
明のエポキシ樹脂を用いることができる。
【0065】本発明のエポキシ樹脂組成物において、硬
化剤の使用量は、エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対
して0.5〜1.5当量が好ましく特に0.6〜1.2
当量が好ましい。
【0066】硬化促進剤としては、2−メチルイミダゾ
ール、2−エチルイミダゾール等の、イミダゾール系化
合物、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール等の第
3アミン系化合物、トリフェニルホスフィン化合物等が
挙げられ、公知の種々の硬化剤促進剤が使用でき、特に
限定されるものではない。硬化促進剤の使用量はエポキ
シ樹脂100重量部に対して0.01〜15重量部の範
囲が好ましく、特に、0.1〜10重量部の範囲が好ま
しい。
【0067】本発明のエポキシ樹脂組成物には、さらに
必要に応じて公知の添加剤を配合することができ、添加
剤としては、例えば、シリカ、アルミナ、タルク、ガラ
ス繊維等の無機充填剤、シランカップリング剤のような
充填剤の表面処理剤、離型剤、顔料等が挙げられる。
【0068】本発明のエポキシ樹脂組成物は、各成分を
均一に混合することにより得られ、通常130〜170
℃の温度で30〜300秒の範囲で予備硬化し、さらに
150〜200℃の温度で2〜8時間、後硬化すること
により充分な硬化反応が進行し、本発明の硬化物が得ら
れる。
【0069】こうして得られる硬化物は、耐熱性を保持
しながら、低吸水性を有するという二つの特性を兼ね備
えた優れた性能を有する。従って、本発明の上記化合物
又は樹脂は、耐熱性、低吸水性の要求される広範な分野
で、エポキシ樹脂として、あるいは、硬化剤として用い
ることができる。具体的には、絶縁材料、積層板、封止
材料等あらゆる電気・電子材料の配合成分として有用で
ある。又、成形材料、複合材料等の分野に用いることも
できる。
【0070】エポキシ樹脂成分、硬化剤成分の両方に本
発明エポキシ樹脂と本発明のノボラック型樹脂を用いる
ことによりその効果は倍増する。さらに、本発明の樹脂
は、ナフトール環を有するにも拘らず軟化点が低く抑え
られているためトランスファー成型等、従来通りの手法
を用いることができ作業性も良好である。
【0071】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。
【0072】実施例1.4−メチルフェノール162g
(1.5モル)、パラホルムアルデヒド90g及び水1
00mlを温度計、冷却管、滴下ロート及び攪拌機を付
けたフラスコに仕込み、窒素を吹き込みながら攪拌し
た。室温下、15%水酸化ナトリウム水溶液120g
(水酸化ナトリウムとして0.45モル)を発熱に注意
しながら液温が50℃を越えないようにゆっくり滴下し
た。
【0073】その後、水浴中で50℃まで加熱し、10
時間反応させた。反応終了後、水300mlを加え室温
まで冷却し発熱に注意しながら10%塩酸水溶液で中和
し、その後析出した結晶を濾取した。濾液のpHが6〜
7になるまで洗浄し、減圧下(10mmHg)50℃で乾
燥し、白色結晶の2,6−ジメチロール−4−メチルフ
ェノール(AM)202gを得た。
【0074】こうして得られた白色結晶(AM)168
gを温度計、冷却管、及び攪拌機を付けたフラスコに仕
込み、1,6−ジヒドロキシナフタレン640g及びメ
チルイソブチルケトン1000mlを加えて窒素雰囲気
下、室温で攪拌した。そして、p−トルエンスルホン酸
1.7gを発熱に注意しながら液温が50℃を越えない
ようにゆっくり滴下した。添加後、水浴中で50℃まで
加温し2時間反応させた後、分液ロートに移し水洗し
た。
【0075】洗浄水が、中性を示すまで水洗後、更に水
/メタノール溶液(水/メタノール=60/40(重量
%))により未反応のジヒドロキシナフタレンを抽出し
た後、有機層から溶媒及び未反応物を減圧下に除去する
ことにより本発明の樹脂(A−1)430gを得た。生
成物(A−1)の軟化温度(JIS K2425 環球
法)は115℃で水酸基当量(g/mol)は88であ
った。
【0076】実施例2.実施例1において1,6−ジヒ
ドロキシナフタレンの使用量を400gとした以外は実
施例1と同様の操作により生成物(A−2)438gを
得た。生成物(A−2)の軟化温度は118℃で水酸基
当量(g/mol)は86であった。
【0077】実施例3.実施例1において1,6−ジヒ
ドロキシナフタレンの代わりに1,4−ジヒドロキシナ
フタレン640gを用いた以外は実施例1と同様の操作
により生成物■(A−3)426gを得た。生成物(A
−3)の軟化温度は120℃で水酸基当量(g/mo
l)は89であった。
【0078】実施例4.4−t−ブチルフェノール22
5g(1.5モル)、パラホルムアルデヒド90g及び
水100mlを温度計、冷却管、滴下ロート及び攪拌機
を付けた1リットルのフラスコに仕込み、窒素を吹き込
みながら攪拌した。室温下、15%水酸化ナトリウム水
溶液120g(水酸化ナトリウムとして0.45モル)
を発熱に注意しながら液温が50℃を越えないようにゆ
っくり滴下した。
【0079】その後、水浴中で50℃まで加熱し、10
時間反応させた。反応終了後、水300mlを加え室温
まで冷却し発熱に注意しながら10%塩酸水溶液で中和
した。クロロホルムを500ml加えて油層を分離し、
水/メタノール溶液(水/メタノール=80/20(重
量%))にて洗浄した後、無水硫酸ナトリウムを加えて
乾燥した。その後減圧下でクロロホルムを除去し粘稠な
液体として2,6−ジメチロール−4−t−ブチルフェ
ノール(AB)285g(純度85%)を得た。
【0080】こうして得られた2,6−ジメチロール4
−t−ブチルフェノール(AB)247gを温度計、冷
却管、及び攪拌機を付けたフラスコに仕込み、1,6−
ジヒドロキシナフタレン640g及びメチルイソブチル
ケトン1000mlを加えて窒素雰囲気下、室温で攪拌
した。そして、p−トルエンスルホン酸1.7gを発熱
に注意しながら液温が50℃を越えないようにゆっくり
滴下した。添加後、水浴中で50℃まで加温し2時間反
応させた後、分液ロートに移し水洗した。
【0081】洗浄水が、中性を示すまで水洗後、更に水
/メタノール溶液(水/メタノール=60/40(重量
%))により未反応のジヒドロキシナフタレンを抽出し
た後、有機層から溶媒及び未反応物を減圧下に除去する
ことにより本発明の樹脂(A−4)480gを得た。生
成物(A−4)の軟化温度(JIS K2425 環球
法)は105℃で水酸基当量(g/mol)は101で
あった。
【0082】実施例5.実施例4において1,6−ジヒ
ドロキシナフタレンの代わりに1,4−ジヒドロキシナ
フタレン640gを用いた以外は実施例4と同様の操作
により生成物■(A−5)476gを得た。生成物(A
−5)の軟化温度は102℃で水酸基当量(g/mo
l)は99であった。
【0083】実施例6.実施例1において2,6−ジメ
チロール−4−メチルフェノールの代りに2,6−ジメ
チロール4−クロロフェノール(AC)189gを用い
た以外は、実施例1と同様にして生成物(A−6)46
0gを得た。生成物(A−6)の軟化温度(JIS K
2425 環球法)は116℃で水酸基当量(g/mo
l)は93であった。
【0084】実施例7.実施例6において1,6−ジヒ
ドロキシナフタレンの代わりに1,4−ジヒドロキシナ
フタレン640gを用いた以外は実施例6と同様の操作
により生成物■(A−7)472gを得た。生成物(A
−7)の軟化温度は117℃で水酸基当量(g/mo
l)は95であった。
【0085】実施例8.実施例1において2,6−ジメ
チロール4−メチルフェノールの代りに2,6−ジメチ
ロール4−フェニルフェノール(AP)295g(純度
78%)を用いた以外は、実施例1と同様にして生成物
(A−8)508gを得た。生成物(A−8)の軟化温
度(JIS K2425 環球法)は125℃で水酸基
当量(g/mol)は104であった。
【0086】実施例9.実施例8において1,6−ジヒ
ドロキシナフタレンの代わりに1,4−ジヒドロキシナ
フタレン640gを用いた以外は実施例8と同様の操作
により生成物■(A−9)472gを得た。生成物(A
−9)の軟化温度は128℃で水酸基当量(g/mo
l)は105であった。
【0087】実施例10.オルソクレゾール162g
(1.5モル)、パラホルムアルデヒド90g及び水1
00mlを温度計、冷却管、滴下ロート及び攪拌機を付
けた1リットルのフラスコに仕込み、窒素を吹き込みな
がら攪拌した。室温下、15%水酸化ナトリウム水溶液
50g(水酸化ナトリウムとして0.19モル)を発熱
に注意しながら液温が50℃を越えないようにゆっくり
滴下した。その後、水浴中で50℃まで加熱し、10時
間反応させた。反応終了後、水300mlを加え室温ま
で冷却し発熱に注意しながら10%塩酸水溶液で中和
し、その後析出した結晶を濾取した。濾液のpHが6〜
7になるまで洗浄し、減圧下(10mmHg)50℃で乾
燥し、白色結晶(式[14]の化合物)(AO)197
gを得た。
【0088】こうして得られた白色結晶(AO)197
gを温度計、冷却管、及び攪拌機を付けたフラスコに仕
込み、1,6−ジヒドロキシナフタレン450g及びメ
チルイソブチルケトン500mlを加えて窒素雰囲気
下、室温で攪拌した。そして、p−トルエンスルホン酸
2gを発熱に注意しながら液温が50℃を越えないよう
にゆっくり滴下した。
【0089】添加後、水浴中で50℃まで加温し2時間
反応させた後、分液ロートに移し水洗した。洗浄水が、
中性を示すまで水洗後、更に水/メタノール溶液(水/
メタノール=60/40(重量%))により未反応のジ
ヒドロキシナフタレンを抽出した後、有機層から溶媒及
び未反応物を減圧下に除去することにより、本発明の樹
脂(A−10)388gを得た。生成物(A−10)の
軟化温度(JIS K2425 環球法)は96℃で水
酸基当量(g/mol)は99であった。
【0090】実施例11.実施例10において1,6−
ジヒドロキシナフタレンの使用量を281gとした以外
は実施例10と同様の操作により生成物(A−11)3
93gを得た。生成物(A−11)の軟化温度は108
℃で水酸基当量(g/mol)は97であった。
【0091】実施例12.実施例10において1,6−
ジヒドロキシナフタレンの代わりに1,4−ジヒドロキ
シナフタレン450gを用いた以外は実施例10と同様
の操作により生成物(A−12)385gを得た。生成
物(A−12)の軟化温度は107℃で水酸基当量(g
/mol)は96であった。
【0092】実施例13.実施例12において1,4−
ジヒドロキシナフタレンの使用量を281gとした以外
は実施例12と同様の操作により生成物(A−13)3
79gを得た。生成物(A−13)の軟化温度は110
℃で水酸基当量(g/mol)は99であった。
【0093】分析例1. 実施例1〜9で得られた本発明の樹脂である生成物(A
−1)〜(A−9)についてGPC分析を行い、下式
[2]
【化21】 (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基、アリール基又
はハロゲン原子を示す。)で表される化合物のものと思
われるピークを分取し、マススペクトル(FAB−M
S)によって分析した。その結果、生成物(A−1)〜
(A−3)についてはM+452、生成物(A−4)、
(A−5)についてはM494、生成物(A−6)、
(A−7)についてはM+472と474、生成物(A
−8)、(A−9)についてはM+514が得られた。
【0094】また同様に、実施例10〜13で得られた
生成物(A−10)〜(A−13)については式〔5〕
の化合物と思われるピークを分取しマススペクトルによ
って分析した所、M+ 572が得られた。従って、実施
例1〜13で得られた生成物(A−1)〜(A−13)
中には、各々第1〜2表に示すような含有量で式[2]
あるいは式[5]で表される化合物が含まれることが確
認された。
【0095】尚、GPC分析条件は、次のとおり。 GPC装置:島津製作所 (カラム:TSK−G−
3000XL(1本)+TSK−G−2000XL(2本)) 溶媒:テトラヒドロフラン 1ml/min 検出:UV(254nm)
【0096】 第1表 生成物中に含まれる使途[2]で表される化合物 生成物 構造式 (分子量) 含有量(重量%) (A−1) 下記式[15] (452) 55 (A−2) 下記式[15] (452) 45 (A−3) 下記式[16] (452) 53 (A−4) 下記式[17] (494) 52 (A−5) 下記式[18] (494) 50 (A−6) 下記式[19] (472.5) 56 (A−7) 下記式[20] (472.5) 53 (A−8) 下記式[21] (514) 54 (A−9) 下記式[22] (514) 52
【0097】
【化34】
【0098】
【化35】
【0099】
【化36】
【0100】
【化37】
【0101】
【化38】
【0102】
【化39】
【0103】
【化40】
【0104】
【化41】
【0105】 第2表 生成物中に含まれる式[5]で表される化合物 生成物 構造式 (分子量) 含有量(重量%) (A−10) 下記式[23] (572) 52 (A−11) 下記式[23] (572) 43 (A−12) 下記式[24] (572) 53 (A−13) 下記式[24] (572) 42
【0106】
【化42】
【0107】
【化43】
【0108】実施例14.温度計、攪拌装置、滴下ロー
ト及び生成水分離装置のついた1リットルの反応器に実
施例1で得た生成物(A−1)(水酸基当量(g/mo
l)88)176g及びエピクロルヒドリン920gを
仕込み窒素置換を行った後、48%水酸化ナトリウム水
溶液170gを5時間かけて滴下した。滴下中は反応温
度60℃、圧力100〜150mmHgの条件下で生成水
及び水酸化ナトリウム水溶液の水をエピクロルヒドリン
との共沸により連続的に反応系外に除去し、エピクロル
ヒドリンは系内に戻した。
【0109】ついで過剰の未反応エピクロルヒドリンを
減圧下に回収した後、メチルイソブチルケトン1000
mlを加え水層が中性を示すまで水洗した。有機層から
メチルイソブチルケトンを減圧下に除去し、その後再び
メチルイソブチルケトンを400g加え再溶解した。得
られたメチルイソブチルケトン溶液に20%水酸化ナト
リウム水溶液40gを加え反応温度70℃で2時間反応
した。
【0110】反応終了後、水層が中性を示すまで水で洗
浄し、油層からメチルイソブチルケトンを減圧下に除去
し、淡黄色の固体(B−1)285gを得た。本発明の
エポキシ樹脂である生成物(B−1)の軟化温度(JI
S K2425)は88℃でエポキシ当量(g/mo
l)は149であった。
【0111】実施例15.温度計、攪拌装置及び滴下ロ
ートの付いた反応器に実施例1で得た生成物(A−1)
(水酸基当量(g/mol)88)176g、エピクロ
ルヒドリン920g及びジメチルスルホキシド460g
を仕込み窒素置換を行った後、30℃の水浴中にて水酸
化ナトリウム80gを徐々に加えた。発熱に注意しなが
ら30℃にて5時間、50℃にて2時間、さらに70℃
にて1時間反応を行った。ついで水を加えて水層が中性
を示すまで洗浄した。その後油層からエピクロルヒドリ
ン及びジメチルスルホキシドを減圧下に除去した。
【0112】次にメチルイソブチルケトンを400g加
え再溶解した。得られたメチルイソブチルケトン溶液に
20%水酸化ナトリウム水溶液40gを加えて反応温度
70℃で2時間反応した。反応終了後、水層が中性を示
すまで水で洗浄し、油層からメチルイソブチルケトンを
減圧下に除去し、淡黄色の固体(B−2)280gを得
た。本発明のエポキシ樹脂である生成物(B−2)の軟
化温度は90℃でエポキシ当量(g/mol)は148
であった。
【0113】実施例16.生成物(A−1)の代わりに
実施例2で得た生成物(A−2)(水酸基当量■(g/
mol)86)172gを用いた以外は実施例14と同
様にして反応を行い生成物(B−3)307gを得た。
本発明のエポキシ樹脂である生成物(B−3)の軟化温
度は86℃でエポキシ当量(g/mol)は149であ
った。
【0114】実施例17.生成物(A−1)の代わりに
実施例3で得た生成物(A−3)(水酸基当量■(g/
mol)89)178gを用いた以外は実施例14と同
様にして反応を行い生成物(B−4)298gを得た。
本発明のエポキシ樹脂である生成物(B−4)の軟化温
度は91℃でエポキシ当量(g/mol)は150であ
った。
【0115】実施例18.生成物(A−1)の代わりに
実施例4で得た生成物(A−4)(水酸基当量■(g/
mol)101)202gを用いた以外は実施例14と
同様にして反応を行い生成物(B−5)305gを得
た。本発明のエポキシ樹脂である生成物(B−5)の軟
化温度は92℃でエポキシ当量(g/mol)は157
であった。
【0116】実施例19.生成物(A−1)の代わりに
実施例5で得た生成物(A−5)(水酸基当量■(g/
mol)99)198gを用いた以外は実施例14と同
様にして反応を行い生成物(B−6)303gを得た。
本発明のエポキシ樹脂である生成物(B−6)の軟化温
度は90℃でエポキシ当量(g/mol)は156であ
った。
【0117】実施例20.生成物(A−1)の代わりに
実施例6で得た生成物(A−6)(水酸基当量■(g/
mol)93)186gを用いた以外は実施例14と同
様にして反応を行い生成物(B−7)280gを得た。
本発明のエポキシ樹脂である生成物(B−7)の軟化温
度は97℃でエポキシ当量(g/mol)は155であ
った。
【0118】実施例21.生成物(A−1)の代わりに
実施例7で得た生成物(A−7)(水酸基当量■(g/
mol)95)190gを用いた以外は実施例14と同
様にして反応を行い生成物(B−8)277gを得た。
本発明のエポキシ樹脂である生成物(B−8)の軟化温
度は96℃でエポキシ当量(g/mol)は158であ
った。
【0119】実施例22.生成物(A−1)の代わりに
実施例8で得た生成物(A−8)(水酸基当量■(g/
mol)104)208gを用いた以外は実施例14と
同様にして反応を行い生成物(B−9)308gを得
た。本発明のエポキシ樹脂である生成物(B−9)の軟
化温度は99℃でエポキシ当量(g/mol)は163
であった。
【0120】実施例23.生成物(A−1)の代わりに
実施例9で得た生成物(A−9)(水酸基当量(g/m
ol)105)210gを用いた以外は実施例14と同
様にして反応を行い生成物(B−10)299gを得
た。本発明のエポキシ樹脂である生成物(B−10)の
軟化温度は101℃でエポキシ当量(g/mol)は1
64であった。
【0121】実施例24.生成物(A−1)の代わりに
実施例10で得た生成物(A−10)(水酸基当量(g
/mol)96)192gを用いた以外は実施例14と
同様にして反応を行い生成物(B−11)294gを得
た。本発明のエポキシ樹脂である生成物(B−11)の
軟化温度は89℃でエポキシ当量(g/mol)は15
7であった。
【0122】実施例25.生成物(A−1)の代わりに
実施例11で得た生成物(A−11)(水酸基当量(g
/mol)97)194gを用いた以外は実施例14と
同様にして反応を行い生成物(B−12)290gを得
た。本発明のエポキシ樹脂である生成物(B−12)の
軟化温度は88℃でエポキシ当量(g/mol)は15
5であった。
【0123】実施例26.生成物(A−1)の代わりに
実施例12で得た生成物(A−12)(水酸基当量(g
/mol)96)192gを用いた以外は実施例14と
同様にして反応を行い生成物(B−13)292gを得
た。本発明のエポキシ樹脂である生成物(B−13)の
軟化温度は90℃でエポキシ当量(g/mol)は15
6であった。
【0124】実施例27.生成物(A−1)の代わりに
実施例13で得た生成物(A−13)(水酸基当量(g
/mol)99)198gを用いた以外は実施例14と
同様にして反応を行い生成物(B−14)294gを得
た。本発明のエポキシ樹脂である生成物(B−14)の
軟化温度は91℃でエポキシ当量(g/mol)は15
4であった。
【0125】分析例2. 実施例14〜27で得られた生成物(B−1)〜(B−
14)について分析例1と同様にGPC分析を行い、式
[6]
【化22】 (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基、アリール基又
はハロゲン原子を示す。)あるいは式[9]で表される
化合物のものと思われるピークを分取し、マススペクト
ル(FAB−MS)によって分析した。その結果、生成
物(B−1)〜(B−4)についてはM+732、生成
物(B−5)、(B−6)についてはM+774、生成
物(B−7)、(B−8)についてはM+752と75
4、及び生成物(B−9)、(B−10)についてはM
+794が、生成物(B−11)〜(B−14)につい
てはM+908が得られた。従って、実施例14〜27
で得られた生成物(B−1)〜(B−14)中には、各
々第3−4表に示すような含有量で式[6]あるいは式
[9]で表される化合物が含まれることが確認された。
【0126】 第3表 生成物中に含まれる式[6]で表される化合物 生成物 構造式 (分子量) 含有量(重量%) (B−1) 下記式[25] (732) 49 (B−2) 下記式[25] (732) 48 (B−3) 下記式[25] (732) 38 (B−4) 下記式[26] (732) 47 (B−5) 下記式[27] (774) 45 (B−6) 下記式[28] (774) 44 (B−7) 下記式[29] (752.5) 48 (B−8) 下記式[30] (752.5) 46 (B−9) 下記式[31] (794) 45 (B−10) 下記式[32] (794) 42
【0127】
【化44】
【0128】
【化45】
【0129】
【化46】
【0130】
【化47】
【0131】
【化48】
【0132】
【化49】
【0133】
【化50】
【0134】
【化51】
【0135】 第4表 生成物中に含まれる式[9]で表される化合物 生成物 構造式 (分子量) 含有量(重量%) (B−11) 下記式[33] (908) 46 (B−12) 下記式[33] (908) 38 (B−13) 下記式[34] (908) 47 (B−14) 下記式[34] (908) 36
【0136】
【化52】
【0137】
【化53】
【0138】なお、生成物(A−1)〜(B−14)の
nの値(平均値)(式[1]における)は次のとおりで
ある。 生成物 nの値 生成物 nの値 (A−1) 0.5 (B−1) 0.5 (A−2) 0.8 (B−2) 0.5 (A−3) 0.6 (B−3) 0.8 (A−4) 0.7 (B−4) 0.6 (A−5) 0.9 (B−5) 0.7 (A−6) 0.7 (B−6) 0.9 (A−7) 0.8 (B−7) 0.7 (A−8) 0.6 (B−8) 0.8 (A−9) 0.9 (B−9) 0.6 (A−10) 0.9 (B−10) 0.9 (A−11) 1.1 (B−11) 0.9 (A−12) 1.0 (B−12) 1.1 (A−13) 1.2 (B−13) 1.0 (B−14) 1.2
【0139】応用実施例1〜13.硬化剤として実施例
1〜13で得られた生成物(A−1)〜(A−13)
を、エポキシ樹脂としてクレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂EOCN−1020を用い、2−メチルイミダゾ
ール(2MZ)を硬化促進剤とし、これらを第5表に示
す割合で配合した組成物を70〜80℃で15分間ロー
ル混練した。これを冷却後、粉砕、タブレット化し、更
にトランスファー成型機により成型後、160℃で2時
間予備硬化して、180℃で8時間、後硬化を行って硬
化物(試験片)を得た。この硬化物のガラス転移温度
(Tg)及び吸水率を測定した。硬化物の評価結果を第
5表に示した。
【0140】応用実施例14〜26.硬化剤として市販
フェノールノボラック樹脂(PN(H−1))を、エポ
キシ樹脂として実施例14〜27で得られた生成物(B
−1)〜(B−14)を用い、2−メチルイミダゾール
(2MZ)を硬化促進剤とし、これらを第6表に示す割
合で配合し、以下応用実施例1〜13と同様にして試験
を行った。硬化物の評価結果を第6表に示した。
【0141】応用実施例27〜35.硬化剤として実施
例1〜13で得られた生成物を、エポキシ樹脂として実
施例14〜27で得られた生成物を用い、2−メチルイ
ミダゾール(2MZ)を硬化促進剤とし、これらを第7
表に示す割合で配合し、以下応用実施例1〜13と同様
にして試験を行った。硬化物の評価結果を第7表に示し
た。
【0142】応用比較例1〜3.第8表に示す割合で市
販の硬化剤としてフェノールノボラック樹脂(PN■
(H−1))をエポキシ樹脂としてクレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂(EOCN1020)、芳香族アルデ
ヒドとフェノールを縮合して得られるポリフェノールの
ポリエポキシ化合物(EPPN502)、ビスフェノー
ル型エポキシ樹脂(エポミックR301)を用い、硬化
促進剤を配合し、応用実施例1〜13と同様の操作によ
り硬化物の評価を行った。その評価結果を第8表に示し
た。
【0143】なお、ガラス転移温度及び吸水率の測定装
置及び測定条件は以下の通り。 ガラス転移温度(℃) :熱機械測定装置(TMA)真空理工(株) TM−7000 昇温速度 2℃/min 吸水率(%) :試 験 片 直径 50 (硬化物) 厚さ 3 円板 条 件 100℃の水中で20時間 煮沸した後の重量増加量 (重量%)
【0144】 第5表(1) 応用実施例 1 2 3 4 生成物(A−1) 88 生成物(A−2) 86 硬化剤 生成物(A−3) 89 生成物(A−4) 101 生成物(A−5) 生成物(A−6) 生成物(A−7) エポキシ樹脂 EOCN−1020 200 200 200 200 硬化促進剤(2MZ) 2.0 2.0 2.0 2.0 ガラス転移温度(℃) 190 188 187 181 吸水率 (%) 0.8 0.9 0.8 0.9
【0145】 第5表(2) 応用実施例 5 6 7 生成物(A−1) 生成物(A−2) 硬化剤 生成物(A−3) 生成物(A−4) 生成物(A−5) 99 生成物(A−6) 93 生成物(A−7) 95 エポキシ樹脂 EOCN−1020 200 200 200 硬化促進剤(2MZ) 2.0 2.0 2.0 ガラス転移温度(℃) 180 183 181 吸水率 (%) 0.9 0.8 0.9
【0146】 第5表(3) 応用実施例 8 9 10 生成物(A−8) 104 生成物(A−9) 105 硬化剤 生成物(A−10) 96 生成物(A−11) 生成物(A−12) 生成物(A−13) エポキシ樹脂 EOCN−1020 200 200 200 硬化促進剤(2MZ) 2.0 2.0 2.0 ガラス転移温度(℃) 192 188 188 吸水率 (%) 0.8 0.8 0.8
【0147】 第5表(4) 応用実施例 11 12 13 生成物(A−8) 生成物(A−9) 硬化剤 生成物(A−10) 生成物(A−11) 97 生成物(A−12) 96 生成物(A−13) 99 エポキシ樹脂 EOCN−1020 200 200 200 硬化促進剤(2MZ) 2.0 2.0 2.0 ガラス転移温度(℃) 186 187 186 吸水率 (%) 0.9 0.9 0.9
【0148】 第6表(1) 応用実施例 14 15 16 17 生成物(B−1) 148 生成物(B−3) 149 生成物(B−4) 150 エポキシ樹脂 生成物(B−5) 157 生成物(B−6) 生成物(B−7) 生成物(B−8) 硬化剤 PN (H−1) 106 106 106 106 硬化促進剤(2MZ) 1.5 1.5 1.5 1.6 ガラス転移温度(℃) 188 186 182 179 吸水率 (%) 0.8 0.8 0.9 0.9
【0149】 第6表(2) 応用実施例 18 19 20 生成物(B−1) 生成物(B−3) 生成物(B−4) エポキシ樹脂 生成物(B−5) 生成物(B−6) 156 生成物(B−7) 155 生成物(B−8) 158 硬化剤 PN (H−1) 106 106 106 硬化促進剤(2MZ) 1.6 1.6 1.6 ガラス転移温度(℃) 180 184 182 吸水率 (%) 0.9 0.8 0.8
【0150】 第6表(3) 応用実施例 21 22 23 生成物(B−9) 163 生成物(B−10) 164 生成物(B−11) 157 エポキシ樹脂 生成物(B−12) 生成物(B−13) 生成物(B−14) 硬化剤 PN (H−1) 106 106 106 硬化促進剤(2MZ) 1.6 1.6 1.6 ガラス転移温度(℃) 186 185 188 吸水率 (%) 0.9 0.9 0.8
【0151】 第6表(4) 応用実施例 24 25 26 生成物(B−9) 生成物(B−10) 生成物(B−11) エポキシ樹脂 生成物(B−12) 155 生成物(B−13) 156 生成物(B−14) 155 硬化剤 PN (H−1) 106 106 106 硬化促進剤(2MZ) 1.6 1.6 1.6 ガラス転移温度(℃) 187 183 182 吸水率 (%) 0.9 0.9 0.9
【0152】 第7表(1) 応用実施例 27 28 29 生成物(B−1) 148 生成物(B−3) 149 生成物(B−4) 150 エポキシ樹脂 生成物(B−6) 生成物(B−8) ──────────────────────────────────── 生成物(A−1) 88 生成物(A−2) 86 生成物(A−3) 89 硬化剤 生成物(A−5) 生成物(A−7) 生成物(A−11) 硬化促進剤(2MZ) 1.5 1.5 1.5 ガラス転移温度(℃) 192 193 189 吸水率 (%) 0.7 0.7 0.8
【0153】 第7表(2) 応用実施例 30 31 32 生成物(B−1) 生成物(B−3) 生成物(B−4) エポキシ樹脂 生成物(B−6) 156 生成物(B−8) 158 ──────────────────────────────────── 生成物(A−1) 生成物(A−2) 生成物(A−3) 硬化剤 生成物(A−5) 99 生成物(A−7) 95 生成物(A−11) 97 硬化促進剤(2MZ) 1.6 1.6 1.6 ガラス転移温度(℃) 186 188 184 吸水率 (%) 0.8 0.9 0.8
【0154】 第7表(3) 応用実施例 33 34 35 生成物(B−9) 148 エポキシ樹脂 生成物(B−11) 149 生成物(B−13) 150 ──────────────────────────────────── 生成物(A−8) 88 硬化剤 生成物(A−10) 86 生成物(A−12) 89 硬化促進剤(2MZ) 1.5 1.5 1.5 ガラス転移温度(℃) 194 192 188 吸水率 (%) 0.8 0.7 0.7
【0155】 第8表 応用比較例 1 2 3 EOCN−1020 200 エポキシ樹脂 EPPN−502 168 エポミックR−301 470 硬化剤 PN− (H−1) 106 106 106 硬化促進剤(2MZ) 2.0 1.7 4.7 ガラス転移温度(℃) 162 177 125 吸水率 (%) 1.4 2.0 1.2
【0156】尚、配合した市販の樹脂は次のとおり。 PN (H-1) : (日本化薬製) フェノールノボラック樹脂 水酸基当量(g/mol)106 軟化温度 85℃ EOCN-1020: (日本化薬製)クレゾールノボラック型エポキシ樹脂 エポキシ当量(g/mol)200 軟化温度 65℃
【0157】エホ゜ミック R-301 :(三井石油化学エポキシ製) ビスフェノールA型エポキシ樹脂 エポキシ当量(g/mol)470 軟化温度 68℃ EPPN502 :(日本化薬製) ポリエポキシ化合物 エポキシ当量(g/mol)168 軟化温度 70℃
【0158】
【発明の効果】本発明により得られる樹脂は、軟化温度
が低く抑えられ、作業性に優れている。また、これを用
いて得られる硬化物は、耐熱性の指標であるガラス転移
温度、熱変形温度が高くしかも吸水率を従来の樹脂に比
べて低くすることができる。従って、本発明により得ら
れる樹脂は、近年の高耐熱、低吸水性の要求に充分応え
ることができ、この性能を利用して広範な分野、具体的
には、電子部品の封止材料、成形材料または積層用の材
料として極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 59/04 - 59/08 C08G 61/02 - 61/10 C07C 39/14 C07D 301/28 C07D 303/27

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式[10] 【化1】 (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基、アリール基又
    はハロゲン原子を示す。又は式[11] 【化2】 (式中、Rは前記と同じ意味を示す)で表されるジメチ
    ロール化合物と式[12] 【化3】 で表されるジヒドロキシナフタレンとを反応させること
    を特徴とする下記式[1] 【化4】 (式中、Aは、式[A1] 【化5】 又は式[A2] 【化6】 を、Rは炭素数1〜4のアルキル基、アリール基又はハ
    ロゲン原子を、XはHを示す。nは0〜10の値をと
    る。)で表される樹脂であって、該樹脂中に式[1]に
    おけるn=0である化合物を30重量%以上含む樹脂の
    製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1の製法により得られる樹脂を、式
    [13] 【化7】 (式中、Yはハロゲン原子を示す)で表されるエピハロ
    ヒドリン化合物と反応させることを特徴とする式[1]
    におけるXが式[XE] 【化8】 である樹脂であって、該樹脂中に式[1]においてn=
    0、Xが式[XE]である化合物を30重量%以上含む
    樹脂の製造方法。
JP9266391A 1991-04-01 1991-04-01 樹脂の製造方法 Expired - Lifetime JP2856565B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9266391A JP2856565B2 (ja) 1991-04-01 1991-04-01 樹脂の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9266391A JP2856565B2 (ja) 1991-04-01 1991-04-01 樹脂の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04304225A JPH04304225A (ja) 1992-10-27
JP2856565B2 true JP2856565B2 (ja) 1999-02-10

Family

ID=14060719

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9266391A Expired - Lifetime JP2856565B2 (ja) 1991-04-01 1991-04-01 樹脂の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2856565B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5433294B2 (ja) * 2009-04-30 2014-03-05 エア・ウォーター株式会社 ジヒドロキシナフタレン系重合体、その製造方法およびその用途
JP6394941B2 (ja) * 2014-06-13 2018-09-26 Dic株式会社 エポキシ化合物、フェノール性水酸基含有化合物、硬化性組成物、その硬化物、半導体封止材料、半導体装置、プリプレグ、回路基板、ビルドアップフィルム、ビルドアップ基板、繊維強化複合材料、及び繊維強化樹脂成形品
JP7049605B2 (ja) * 2018-06-27 2022-04-07 Dic株式会社 エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
WO2020145083A1 (ja) * 2019-01-07 2020-07-16 日東シンコー株式会社 樹脂組成物、該樹脂組成物の製造方法、及び、熱伝導性シート

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04304225A (ja) 1992-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3206778B2 (ja) 環状ホスファゼン化合物、樹脂組成物及びその硬化物
JP3132610B2 (ja) ナフタレン環含有樹脂、樹脂組成物及びその硬化物
JP3074013B2 (ja) エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP2631560B2 (ja) フエノール類ノボラック型エポキシ樹脂及びその製造法
JP2856565B2 (ja) 樹脂の製造方法
JPH04323214A (ja) ノボラック型樹脂、その製造法、エポキシ樹脂、樹脂組成物及びその硬化物
JP2870709B2 (ja) 新規化合物、樹脂、樹脂組成物及び硬化物
JPH093162A (ja) エポキシ樹脂混合物、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物
JP3636409B2 (ja) フェノール類樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP2887213B2 (ja) 新規化合物、樹脂、樹脂組成物及び硬化物
JP2870710B2 (ja) 新規化合物、樹脂、樹脂組成物及び硬化物
JP2845410B2 (ja) 新規エポキシ樹脂、樹脂組成物及びその硬化物
JP2823455B2 (ja) 新規エポキシ樹脂及びその製造方法
JP2823056B2 (ja) エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP2865439B2 (ja) エポキシ樹脂及びその硬化物
JP2741075B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JP2848545B2 (ja) エポキシ樹脂、樹脂組成物及びその硬化物
JP2887214B2 (ja) ナフトール化合物、その製造法、エポキシ化合物、組成物及び硬化物
JP2776924B2 (ja) 新規エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP3192471B2 (ja) エポキシ樹脂、樹脂組成物及び硬化物
JPH04359919A (ja) エポキシ樹脂、同樹脂の製造法及び同樹脂組成物
JP3436794B2 (ja) エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JPH04220413A (ja) フェノール類ノボラック型の化合物、樹脂、樹脂組成物及び硬化物
JPH07330645A (ja) ポリフェノール類化合物、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP3141960B2 (ja) 新規エポキシ樹脂、樹脂組成物及び硬化物