JP2720066B2 - 臭素化ノボラック型エポキシ樹脂の製造法 - Google Patents
臭素化ノボラック型エポキシ樹脂の製造法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐熱、難燃性に優れた臭素化ノボラック型
エポキシ樹脂の製造法に関する。
エポキシ樹脂の製造法に関する。
臭素化ノボラック型エポキシ樹脂の製造法としては特
公昭50−10635号公報に提案されているように、ノボラ
ック型樹脂をメタノール、四塩化炭素等の臭素と反応し
ない溶媒を使用し、臭素化反応を行なわせ臭素化ノボラ
ック型樹脂を得、ついでエポキシ化を行い臭素化ノボラ
ック型エポキシ樹脂を得る方法が知られている。
公昭50−10635号公報に提案されているように、ノボラ
ック型樹脂をメタノール、四塩化炭素等の臭素と反応し
ない溶媒を使用し、臭素化反応を行なわせ臭素化ノボラ
ック型樹脂を得、ついでエポキシ化を行い臭素化ノボラ
ック型エポキシ樹脂を得る方法が知られている。
この方法によれば、メタノール等の水溶性であるアル
コール類を使用して臭素化反応を行なった場合は、大量
の水中に該反応液を滴下することによって、粒状の臭素
化ノボラック型樹脂を得ることができる。このように粒
状の臭素化ノボラック型樹脂を得る方法は特開昭60−21
0615号公報あるいは特開昭64−56723号公報にも同様な
実施例が記載されている。これは、臭素化ノボラック型
樹脂がビスフェノールA型の臭素化物のように溶媒中で
結晶化が起りにくい為に、取り出し方法がむずかしい事
に由来する。しかしながら、この方法では大量の水を使
用する為、現在の排水規制の問題に鑑みると極めて工業
的には不利な方法である。それに対して四塩化炭素等の
ハロゲン化炭化水素は水への溶解度が著しく小さい為、
水中に臭素化反応後の反応液を滴下しても粒状の臭素化
ノボラック型樹脂を得ることができない。しかも、ハロ
ゲン化炭化水素はノボラック型樹脂の溶解性が悪く、多
量のハロゲン化炭化水素を使用せざるを得ない。従っ
て、通常このまま該反応液を次のエポキシ化工程に移行
した場合、得られる臭素化ノボラック型エポキシ樹脂の
エポキシ当量が増大したり、加水分解性塩素の増加につ
ながりとりわけ現在市場ニーズの極めて大きい低加水分
解性塩素の要求に答えられない欠点を有している。
コール類を使用して臭素化反応を行なった場合は、大量
の水中に該反応液を滴下することによって、粒状の臭素
化ノボラック型樹脂を得ることができる。このように粒
状の臭素化ノボラック型樹脂を得る方法は特開昭60−21
0615号公報あるいは特開昭64−56723号公報にも同様な
実施例が記載されている。これは、臭素化ノボラック型
樹脂がビスフェノールA型の臭素化物のように溶媒中で
結晶化が起りにくい為に、取り出し方法がむずかしい事
に由来する。しかしながら、この方法では大量の水を使
用する為、現在の排水規制の問題に鑑みると極めて工業
的には不利な方法である。それに対して四塩化炭素等の
ハロゲン化炭化水素は水への溶解度が著しく小さい為、
水中に臭素化反応後の反応液を滴下しても粒状の臭素化
ノボラック型樹脂を得ることができない。しかも、ハロ
ゲン化炭化水素はノボラック型樹脂の溶解性が悪く、多
量のハロゲン化炭化水素を使用せざるを得ない。従っ
て、通常このまま該反応液を次のエポキシ化工程に移行
した場合、得られる臭素化ノボラック型エポキシ樹脂の
エポキシ当量が増大したり、加水分解性塩素の増加につ
ながりとりわけ現在市場ニーズの極めて大きい低加水分
解性塩素の要求に答えられない欠点を有している。
従って、アルコール類を溶媒とした場合でも、ハロゲ
ン化炭化水素を溶媒とした場合でも、いづれも工業的に
は極めて重大な欠点を有していることになる。
ン化炭化水素を溶媒とした場合でも、いづれも工業的に
は極めて重大な欠点を有していることになる。
本発明者らは、かかる問題を解決すべく鋭意検討した
結果、ノボラック型樹脂をアルコール類とハロゲン化炭
化水素を併用し臭素化反応を行い、反応液を水洗等によ
りアルコール類を除去し、ついでハロゲン化炭化水素を
減圧下留去せしめ、更にエピクロルヒドリン等のエピハ
ロヒドリンを添加し、ハロゲン化炭化水素をエピハロヒ
ドリンの一部とともに実質的に完全に無くした状態でエ
ポキシ化反応を行うことにより、排水量を大巾に減少さ
せ、しかもエポキシ当量の増加や加水分解性塩素を抑え
ることができることを見い出し、本発明を完成させるに
至った。
結果、ノボラック型樹脂をアルコール類とハロゲン化炭
化水素を併用し臭素化反応を行い、反応液を水洗等によ
りアルコール類を除去し、ついでハロゲン化炭化水素を
減圧下留去せしめ、更にエピクロルヒドリン等のエピハ
ロヒドリンを添加し、ハロゲン化炭化水素をエピハロヒ
ドリンの一部とともに実質的に完全に無くした状態でエ
ポキシ化反応を行うことにより、排水量を大巾に減少さ
せ、しかもエポキシ当量の増加や加水分解性塩素を抑え
ることができることを見い出し、本発明を完成させるに
至った。
すなわち、本発明は 一般式〔I〕 (式中Rは水素又はメチル基を示し、nは平均値0〜10
を示す。x及びyは夫々0〜2の整数を示し同時に0に
なることはない。) で表わされる臭素化ノボラック型エポキシ樹脂を製造す
る方法において、次の工程を経由することを特徴とする
臭素化ノボラック型エポキシ樹脂の製造法。
を示す。x及びyは夫々0〜2の整数を示し同時に0に
なることはない。) で表わされる臭素化ノボラック型エポキシ樹脂を製造す
る方法において、次の工程を経由することを特徴とする
臭素化ノボラック型エポキシ樹脂の製造法。
第1工程; ノボラック型樹脂を沸点が90℃以下のハロゲン化炭化
水素と低級アルコール類との混合溶媒に溶解して臭素化
し臭素化ノボラック型樹脂を得る工程。
水素と低級アルコール類との混合溶媒に溶解して臭素化
し臭素化ノボラック型樹脂を得る工程。
第2工程; 臭素化ノボラック型樹脂溶液から水洗又は蒸留により
低級アルコール類を除く工程。
低級アルコール類を除く工程。
第3工程; 臭素化ノボラック型樹脂溶液から蒸留によりハロゲン
化炭化水素の大部分(好ましくは使用したハロゲン化炭
化水素の80重量%以上)を留去し、更にエピハロヒドリ
ンを添加し臭素化ノボラック型樹脂溶液からハロゲン化
炭化水素を実質的に完全に除く工程。
化炭化水素の大部分(好ましくは使用したハロゲン化炭
化水素の80重量%以上)を留去し、更にエピハロヒドリ
ンを添加し臭素化ノボラック型樹脂溶液からハロゲン化
炭化水素を実質的に完全に除く工程。
第4工程; 臭素化ノボラック型樹脂のエピハロヒドリン溶液を必
要により4級塩の存在下アルカリ金属水酸化物と反応し
エポキシ樹脂を得る工程。
要により4級塩の存在下アルカリ金属水酸化物と反応し
エポキシ樹脂を得る工程。
からなる臭素化ノボラック型エポキシ樹脂の製造法に関
する。
する。
本発明において、第1工程で使用するノボラック型樹
脂は、フェノールノボラック樹脂、メタクレゾールノボ
ラック樹脂などが挙げられ、又混合溶媒の混合割合は、
ハロゲン化炭化水素60〜95重量%に対し低級アルコール
類は40〜5重量%が好ましく、低級アルコール類の混合
割合が多すぎては、第2工程で水洗時に分離不良が発生
しやすく、又、ハロゲン化炭化水素の混合割合が多すぎ
ては、ノボラック樹脂の溶解性が悪くなる為、さらに混
合割合は好ましくはハロゲン化炭化水素70〜90重量%に
対して低級アルコール30〜10重量%である。本発明にお
いて沸点が90℃以下のハロゲン化炭化水素としては、四
塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジク
ロロエタンなどが挙げられ、低級アルコール類として
は、メタノール、エタノール、プロパノールなどが挙げ
られる。又、ノボラック樹脂100重量部に対して混合溶
媒は100〜500重量部使用することが望ましい。少なすぎ
てはノボラック樹脂の溶解性が悪くなり、多すぎては後
の工程での処理の面から工業的に不利である。
脂は、フェノールノボラック樹脂、メタクレゾールノボ
ラック樹脂などが挙げられ、又混合溶媒の混合割合は、
ハロゲン化炭化水素60〜95重量%に対し低級アルコール
類は40〜5重量%が好ましく、低級アルコール類の混合
割合が多すぎては、第2工程で水洗時に分離不良が発生
しやすく、又、ハロゲン化炭化水素の混合割合が多すぎ
ては、ノボラック樹脂の溶解性が悪くなる為、さらに混
合割合は好ましくはハロゲン化炭化水素70〜90重量%に
対して低級アルコール30〜10重量%である。本発明にお
いて沸点が90℃以下のハロゲン化炭化水素としては、四
塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジク
ロロエタンなどが挙げられ、低級アルコール類として
は、メタノール、エタノール、プロパノールなどが挙げ
られる。又、ノボラック樹脂100重量部に対して混合溶
媒は100〜500重量部使用することが望ましい。少なすぎ
てはノボラック樹脂の溶解性が悪くなり、多すぎては後
の工程での処理の面から工業的に不利である。
この臭素化工程では反応温度を0〜40℃に保ちながら
目的の臭素化度に応じて臭素化剤を添加して反応を進め
る。臭素化剤の添加時間は通常1〜5時間であるが臭素
化度に応じて添加時間は調整する。
目的の臭素化度に応じて臭素化剤を添加して反応を進め
る。臭素化剤の添加時間は通常1〜5時間であるが臭素
化度に応じて添加時間は調整する。
本発明において第2工程で低級アルコール類を除く方
法は、水洗による方法が好適である。この水洗は通常、
混合溶媒100重量部に対して50〜100重量部の水によって
常温で実施することができ、1〜4回の水洗で低級アル
コール類が除かれる。又蒸留により低級アルコールを取
り除くこともでき、この際は特に低級アルコールとして
沸点の低いメタノールが好適である。
法は、水洗による方法が好適である。この水洗は通常、
混合溶媒100重量部に対して50〜100重量部の水によって
常温で実施することができ、1〜4回の水洗で低級アル
コール類が除かれる。又蒸留により低級アルコールを取
り除くこともでき、この際は特に低級アルコールとして
沸点の低いメタノールが好適である。
本発明において第3工程でハロゲン化炭化水素を蒸留
により留去する際、添加するエピハロヒドリンとしては
エピクロルヒドリン、エピブロムヒドリンなどが挙げら
れ、ノボラック樹脂の水酸基当量に対してエピハロヒド
リンを3〜10倍モル添加し、ハロゲン化炭化水素を実質
的に完全にエピハロヒドリンの一部とともに留去する。
により留去する際、添加するエピハロヒドリンとしては
エピクロルヒドリン、エピブロムヒドリンなどが挙げら
れ、ノボラック樹脂の水酸基当量に対してエピハロヒド
リンを3〜10倍モル添加し、ハロゲン化炭化水素を実質
的に完全にエピハロヒドリンの一部とともに留去する。
留去する際の温度の条件は80℃以下で行なうことが好
ましく、これ以上の温度で留去すると臭素化ノボラック
樹脂の変質につながり好ましくない。従って、本発明に
おいて90℃以下のハロゲン化炭化水素を使うことによる
効果がここにも生ずる。
ましく、これ以上の温度で留去すると臭素化ノボラック
樹脂の変質につながり好ましくない。従って、本発明に
おいて90℃以下のハロゲン化炭化水素を使うことによる
効果がここにも生ずる。
従ってハロゲン化炭化水素を留去する際は減圧下で行
なうことが望ましい。
なうことが望ましい。
本発明において第4工程でエポキシ化反応を行なわせ
る際、エピハロヒドリンは第3工程で一部留去させてし
まう為、再びエピハロヒドリンを添加して、ノボラック
樹脂の水酸基当量に対して3〜10倍モルとなるように調
整することが望ましい。
る際、エピハロヒドリンは第3工程で一部留去させてし
まう為、再びエピハロヒドリンを添加して、ノボラック
樹脂の水酸基当量に対して3〜10倍モルとなるように調
整することが望ましい。
本発明において、第4工程でのエポキシ化反応は、好
ましくは4級塩の存在下、固形のアルカリ金属水酸化物
や水溶液のアルカリ金属水酸化物によって反応が進行す
る。この際、生成する水および/またはアルカリ金属水
酸化物水溶液中の水を共沸脱水下、系外に除きながら反
応を進行させることは更に好ましい。又、4級塩ととも
にエーテル化合物や非プロトン性極性溶媒などを使用す
ることは反応を円滑に進行させるのに有効である。本発
明において使用される四級塩はテトラメチルアンモニウ
ムクロリド、テトラメチルアンモニウムブロミドなどの
第4級アンモニウム塩が挙げられる。
ましくは4級塩の存在下、固形のアルカリ金属水酸化物
や水溶液のアルカリ金属水酸化物によって反応が進行す
る。この際、生成する水および/またはアルカリ金属水
酸化物水溶液中の水を共沸脱水下、系外に除きながら反
応を進行させることは更に好ましい。又、4級塩ととも
にエーテル化合物や非プロトン性極性溶媒などを使用す
ることは反応を円滑に進行させるのに有効である。本発
明において使用される四級塩はテトラメチルアンモニウ
ムクロリド、テトラメチルアンモニウムブロミドなどの
第4級アンモニウム塩が挙げられる。
エポキシ化反応の条件は、反応温度が100℃以下であ
ることが好ましく、より好ましくは反応温度が80℃以下
になるよう常圧又は減圧共沸脱水下で生成する水および
/またはアルカリ金属水酸化物水溶液中の水を系外に除
きながら反応する。アルカリ金属水酸化物はノボラック
樹脂の水酸基当量に対して0.9〜1.1倍モル使用すること
が好ましく、4級塩はノボラック樹脂100重量部に対し
て0.1〜5重量部使用するのが好ましい。又、エーテル
化合物や非プロトン性極性溶媒などを使用する場合は、
その使用量は、ノボラック樹脂100重量部に対して10〜5
00重量部が好ましい。
ることが好ましく、より好ましくは反応温度が80℃以下
になるよう常圧又は減圧共沸脱水下で生成する水および
/またはアルカリ金属水酸化物水溶液中の水を系外に除
きながら反応する。アルカリ金属水酸化物はノボラック
樹脂の水酸基当量に対して0.9〜1.1倍モル使用すること
が好ましく、4級塩はノボラック樹脂100重量部に対し
て0.1〜5重量部使用するのが好ましい。又、エーテル
化合物や非プロトン性極性溶媒などを使用する場合は、
その使用量は、ノボラック樹脂100重量部に対して10〜5
00重量部が好ましい。
反応時間は通常2〜5時間であり、特に限定されな
い。反応終了后、エポキシ樹脂を得る方法は公知の方法
により実施される。たとえば、反応液をロ過することに
よって生成した塩を分離し、ロ液を濃縮し臭素化ノボラ
ック型エポキシ樹脂とすることができる。又、こうして
得られた臭素化ノボラック型エポキシ樹脂を更に、メチ
ルイソブチルケトンに溶解しノボラック樹脂の水酸基当
量に対して0.01〜0.2倍モルのアルカリ金属水酸化物あ
るいは、その水溶液を添加して50〜80℃で1〜5時間反
応し、終了後、水洗を数回くり返して得られた有機層を
減圧下濃縮して臭素化ノボラック型エポキシ樹脂を得る
ことは、より好ましい。
い。反応終了后、エポキシ樹脂を得る方法は公知の方法
により実施される。たとえば、反応液をロ過することに
よって生成した塩を分離し、ロ液を濃縮し臭素化ノボラ
ック型エポキシ樹脂とすることができる。又、こうして
得られた臭素化ノボラック型エポキシ樹脂を更に、メチ
ルイソブチルケトンに溶解しノボラック樹脂の水酸基当
量に対して0.01〜0.2倍モルのアルカリ金属水酸化物あ
るいは、その水溶液を添加して50〜80℃で1〜5時間反
応し、終了後、水洗を数回くり返して得られた有機層を
減圧下濃縮して臭素化ノボラック型エポキシ樹脂を得る
ことは、より好ましい。
こうして得られた臭素化ノボラック型エポキシ樹脂は
エポキシ当量の増加を抑制し、加水分解性塩素も低減さ
れている。
エポキシ当量の増加を抑制し、加水分解性塩素も低減さ
れている。
しかも、本発明によれば、こうした一連の操作の中で
系外に排出される排水の量も極端に少なくすることがで
きる極めて工業的価値が大きい臭素化ノボラック型エポ
キシ樹脂の製造法である。
系外に排出される排水の量も極端に少なくすることがで
きる極めて工業的価値が大きい臭素化ノボラック型エポ
キシ樹脂の製造法である。
又、本発明の方法により得られる臭素化ノボラック型
エポキシ樹脂は特に電気・電子材料として耐熱、難燃
性、信頼性の要求される広範囲な分野に使用される。
エポキシ樹脂は特に電気・電子材料として耐熱、難燃
性、信頼性の要求される広範囲な分野に使用される。
具体的には電子部品の封止剤、積属板、絶縁材料等が
挙げられ、これらに限定されるものではない。
挙げられ、これらに限定されるものではない。
以下に実施例を挙げて説明する。
実施例1. 第1工程; 市販のフェノールノボラック樹脂103g(日本化薬
(株)製、軟化点95℃、水酸基当量103g/eq.)、クロロ
ホルム200g及びメタノール50gを撹拌機付四つ口フラス
コに仕込み、窒素ガスを吹込みながら溶解する。これに
臭素160g(1.0モル)を反応温度25〜30℃で滴下する。
滴下終了後、そのままの温度で30分間撹拌を続けた。
(株)製、軟化点95℃、水酸基当量103g/eq.)、クロロ
ホルム200g及びメタノール50gを撹拌機付四つ口フラス
コに仕込み、窒素ガスを吹込みながら溶解する。これに
臭素160g(1.0モル)を反応温度25〜30℃で滴下する。
滴下終了後、そのままの温度で30分間撹拌を続けた。
第2工程; その後水200gを添加して水洗し、水相を分離した後、
再び水200gを添加して水洗し、水相を分離した。
再び水200gを添加して水洗し、水相を分離した。
第3工程; こうして得られたクロロホルム〜臭素化フェノールノ
ボラック樹脂溶液を留出装置、及び減圧装置を取り付け
た撹拌機付のフラスコに仕込み、浴温を75℃、減圧下
(150〜200mmHg)でクロロホルムを留去した。ついで、
エピクロルヒドリン510g(5.5モル)を該フラスコ中に
添加して更に減圧下(50〜100mmHg)、浴温75℃で、わ
ずかに残っているクロロホルムをエピクロルヒドリンと
ともに留去し、エピクロルヒドリン〜臭素化フェノール
ノボラック樹脂溶液を得た。この時、該溶液中のクロロ
ホルムはガスクロマトグラフィーによる分析の結果、臭
素化フェノールノボラック樹脂に対して0.5重量%以下
であった。又、クロロホルムとともに留去したエピクロ
ルヒドリンは140g(1.5モル)であった。
ボラック樹脂溶液を留出装置、及び減圧装置を取り付け
た撹拌機付のフラスコに仕込み、浴温を75℃、減圧下
(150〜200mmHg)でクロロホルムを留去した。ついで、
エピクロルヒドリン510g(5.5モル)を該フラスコ中に
添加して更に減圧下(50〜100mmHg)、浴温75℃で、わ
ずかに残っているクロロホルムをエピクロルヒドリンと
ともに留去し、エピクロルヒドリン〜臭素化フェノール
ノボラック樹脂溶液を得た。この時、該溶液中のクロロ
ホルムはガスクロマトグラフィーによる分析の結果、臭
素化フェノールノボラック樹脂に対して0.5重量%以下
であった。又、クロロホルムとともに留去したエピクロ
ルヒドリンは140g(1.5モル)であった。
第4工程; ついで、得られた該エピクロルヒドリン〜臭素化フェ
ノールノボラック樹脂溶液に185g(2モル)のエピクロ
ルヒドリンを添加して、臭素化フェノールノボラック樹
脂の水酸基当量に対して6倍モルのエピクロルヒドリン
溶液に調整した。
ノールノボラック樹脂溶液に185g(2モル)のエピクロ
ルヒドリンを添加して、臭素化フェノールノボラック樹
脂の水酸基当量に対して6倍モルのエピクロルヒドリン
溶液に調整した。
ついで、該溶液を還流装置のついた反応器に仕込み、
テトラメチルアンモニウムクロリド1gを添加後、48%苛
性ソーダ水溶液83gを5時間で滴下した。この間、苛性
ソーダ水溶液中に含まれる水及び反応により生成する水
を減圧下(150〜250mmHg)で共沸脱水しながら反応温度
を75〜80℃に保った。苛性ソーダ水溶液滴下終了後、そ
のままの温度でさらに1時間撹拌した。
テトラメチルアンモニウムクロリド1gを添加後、48%苛
性ソーダ水溶液83gを5時間で滴下した。この間、苛性
ソーダ水溶液中に含まれる水及び反応により生成する水
を減圧下(150〜250mmHg)で共沸脱水しながら反応温度
を75〜80℃に保った。苛性ソーダ水溶液滴下終了後、そ
のままの温度でさらに1時間撹拌した。
反応終了後副生した塩を過し、過剰のエピクロルヒ
ドリンを追い出し臭素化フェノールノボラックエポキシ
樹脂を得た。
ドリンを追い出し臭素化フェノールノボラックエポキシ
樹脂を得た。
得られた樹脂をメチルイソブチルケトン500gに溶解
し、20%苛性ソーダ水溶液20gを添加して反応温度を75
℃〜80℃に保ちながら1時間撹拌した。その後、反応液
が中性になるまで水洗を繰り返した。水洗後、メチルイ
ソブチルケトン相を減圧下濃縮し、臭素化フェノールノ
ボラックエポキシ樹脂A1(220g)を得た。
し、20%苛性ソーダ水溶液20gを添加して反応温度を75
℃〜80℃に保ちながら1時間撹拌した。その後、反応液
が中性になるまで水洗を繰り返した。水洗後、メチルイ
ソブチルケトン相を減圧下濃縮し、臭素化フェノールノ
ボラックエポキシ樹脂A1(220g)を得た。
得られた樹脂A1のエポキシ当量(g/eq.)、軟化点、
加水分解性塩素、臭素含有率及び排水量を表−1に示し
た。
加水分解性塩素、臭素含有率及び排水量を表−1に示し
た。
尚、加水分解性塩素は試料をジオキサンに溶解し、1N
水酸化カリウムエタノール溶液で30分間還流下で加水分
解した時に脱離する塩素イオンを硝酸銀溶液で滴定した
ものである。
水酸化カリウムエタノール溶液で30分間還流下で加水分
解した時に脱離する塩素イオンを硝酸銀溶液で滴定した
ものである。
又、排水量は、第2工程で発生する水相の量の比較例
1で発生する水相(排水量)100重量部に対する重量部
である。
1で発生する水相(排水量)100重量部に対する重量部
である。
実施例2. 実施例1において第4工程でジメチルスルホキサイド
300gを添加してエポキシ化反応を行なった以外は同様の
操作を実施して臭素化フェノールノボラックエポキシ樹
脂A2(218g)を得た。評価結果を表−1に示した。
300gを添加してエポキシ化反応を行なった以外は同様の
操作を実施して臭素化フェノールノボラックエポキシ樹
脂A2(218g)を得た。評価結果を表−1に示した。
実施例3. 実施例1において第1工程でクロロホルムの代りに1,
2−ジクロロエタン200gを使用した以外は同様の操作の
実施して臭素化フェノールノボラックエポキシ樹脂A3
(217g)を得た。評価結果を表−1に示した。
2−ジクロロエタン200gを使用した以外は同様の操作の
実施して臭素化フェノールノボラックエポキシ樹脂A3
(217g)を得た。評価結果を表−1に示した。
比較例1. 市販のフェノールノボラック樹脂103g(日本化薬
(株)製、軟化点95℃、水酸基当量103g/eq.)及びメタ
ノール200gを撹拌機付四つ口フラスコに仕込み、窒素ガ
スを吹込みながら溶解する。これに臭素160g(1.0モ
ル)を反応温度25〜30℃で滴下する。滴下終了後、その
ままの温度で30分間撹拌を続けた。ついで該反応液を激
しく撹拌している水3中に滴下し、過することによ
り粒状の臭素化フェノールノボラック樹脂を得、乾燥し
てエピクロルヒドリン555g(6モル)に溶解した。つい
で該溶液にテトラメチルアンモニウムクロリド1gを添加
後の操作は実施例1の第4工程のエポキシ化反応と同様
の操作を実施して臭素化フェノールノボラックエポキシ
樹脂A4(213g)を得た。評価結果を表−1に示した。
(株)製、軟化点95℃、水酸基当量103g/eq.)及びメタ
ノール200gを撹拌機付四つ口フラスコに仕込み、窒素ガ
スを吹込みながら溶解する。これに臭素160g(1.0モ
ル)を反応温度25〜30℃で滴下する。滴下終了後、その
ままの温度で30分間撹拌を続けた。ついで該反応液を激
しく撹拌している水3中に滴下し、過することによ
り粒状の臭素化フェノールノボラック樹脂を得、乾燥し
てエピクロルヒドリン555g(6モル)に溶解した。つい
で該溶液にテトラメチルアンモニウムクロリド1gを添加
後の操作は実施例1の第4工程のエポキシ化反応と同様
の操作を実施して臭素化フェノールノボラックエポキシ
樹脂A4(213g)を得た。評価結果を表−1に示した。
比較例2. 実施例1の第1工程において、クロロホルム600gを使
用した以外は同様の操作を実施してクロロホルム〜臭素
化フェノールノボラック樹脂溶液を得た。ついで該反応
液を水200gを添加して水洗し、水相を分離した後、再び
水200gを添加して水洗し、水相を分離した。こうして得
られたクロロホルム〜臭素化フェノールノボラック樹脂
溶液にエピクロルヒドリン555g(6モル)を添加し、つ
いでテトラメチルアンモニウムクロリド1gを添加後の操
作は実施例1の第4工程のエポキシ化反応と同様の操作
を実施して臭素化フェノールノボラックエポキシ樹脂A5
(215g)を得た。
用した以外は同様の操作を実施してクロロホルム〜臭素
化フェノールノボラック樹脂溶液を得た。ついで該反応
液を水200gを添加して水洗し、水相を分離した後、再び
水200gを添加して水洗し、水相を分離した。こうして得
られたクロロホルム〜臭素化フェノールノボラック樹脂
溶液にエピクロルヒドリン555g(6モル)を添加し、つ
いでテトラメチルアンモニウムクロリド1gを添加後の操
作は実施例1の第4工程のエポキシ化反応と同様の操作
を実施して臭素化フェノールノボラックエポキシ樹脂A5
(215g)を得た。
評価結果を表−1に示した。
比較例3. 比較例2.において、水洗後に得られたクロロホルム〜
臭素化フェノールノボラック樹脂溶液を浴温75℃、減圧
下(150〜200mmHg)でクロロホルムを留去してエピクロ
ルヒドリン555g(6モル)を添加した以外は比較例2と
同様の操作を実施して臭素化フェノールノボラックエポ
キシ樹脂A6(214g)を得た。
臭素化フェノールノボラック樹脂溶液を浴温75℃、減圧
下(150〜200mmHg)でクロロホルムを留去してエピクロ
ルヒドリン555g(6モル)を添加した以外は比較例2と
同様の操作を実施して臭素化フェノールノボラックエポ
キシ樹脂A6(214g)を得た。
評価結果を表−1に示した。
比較例4. 実施例1においてパークロルエチレン(沸点、121℃
を使用した以外は実施例1と同様の操作を実施して臭素
化フェノールノボラックエポキシ樹脂A7(212g)を得
た。
を使用した以外は実施例1と同様の操作を実施して臭素
化フェノールノボラックエポキシ樹脂A7(212g)を得
た。
評価結果を表−1に示した。
〔発明の効果〕 表−1から明らかなように本発明によれば排水量を著
しく低減し、しかも得られる臭素化フェノールノボラッ
クエポキシ樹脂の加水分解性塩素を低減することができ
る工業的価値が極めて大きい臭素化ノボラック型エポキ
シ樹脂の製造法である。
しく低減し、しかも得られる臭素化フェノールノボラッ
クエポキシ樹脂の加水分解性塩素を低減することができ
る工業的価値が極めて大きい臭素化ノボラック型エポキ
シ樹脂の製造法である。
Claims (1)
- 【請求項1】一般式〔I〕 (式中Rは水素又はメチル基を示し、nは平均値0〜10
を示す。x及びyは夫々0〜2の整数を示し同時に0に
なることはない。) で表わされる臭素化ノボラック型エポキシ樹脂を製造す
る方法において、次の工程を経由することを特徴とする
臭素化ノボラック型エポキシ樹脂の製造法。 第1工程; ノボラック型樹脂を沸点が90℃以下のハロゲン化炭化水
素と低級アルコール類との混合溶媒に溶解して臭素化し
臭素化ノボラック型樹脂を得る工程。 第2工程; 臭素化ノボラック型樹脂溶液から水洗又は蒸留により低
級アルコール類を除く工程。 第3工程; 臭素化ノボラック型樹脂溶液から蒸留によりハロゲン化
炭化水素の大部分を留去し、更にエピハロヒドリンを添
加し、臭素化ノボラック型樹脂溶液からハロゲン化炭化
水素を実質的に完全に除く工程。 第4工程; 臭素化ノボラック型樹脂のエピハロヒドリン溶液を必要
により4級塩存在下アルカリ金属水酸化物と反応しエポ
キシ樹脂を得る工程。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9628089A JP2720066B2 (ja) | 1989-04-18 | 1989-04-18 | 臭素化ノボラック型エポキシ樹脂の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9628089A JP2720066B2 (ja) | 1989-04-18 | 1989-04-18 | 臭素化ノボラック型エポキシ樹脂の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02274716A JPH02274716A (ja) | 1990-11-08 |
JP2720066B2 true JP2720066B2 (ja) | 1998-02-25 |
Family
ID=14160710
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9628089A Expired - Fee Related JP2720066B2 (ja) | 1989-04-18 | 1989-04-18 | 臭素化ノボラック型エポキシ樹脂の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2720066B2 (ja) |
-
1989
- 1989-04-18 JP JP9628089A patent/JP2720066B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02274716A (ja) | 1990-11-08 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |