JPH08175421A - 車体のリヤサイドメンバ構造 - Google Patents

車体のリヤサイドメンバ構造

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JPH08175421A
JPH08175421A JP32560194A JP32560194A JPH08175421A JP H08175421 A JPH08175421 A JP H08175421A JP 32560194 A JP32560194 A JP 32560194A JP 32560194 A JP32560194 A JP 32560194A JP H08175421 A JPH08175421 A JP H08175421A
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cross
buckling inducing
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Kinichi Tanuma
謹一 田沼
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リヤサイドメンバの折れ方をコントロールす
ることにより燃料タンクの保護を図ることができる車体
のリヤサイドメンバ構造を提供する。 【構成】 リヤサイドメンバ1における燃料タンク8の
後側部位に第1座屈誘起部Z1 を設けると共に前側部位
に第2座屈誘起部Z2 を設け、且つリヤサイドメンバ1
の後端13の断面中心線を前記第1座屈誘起部の断面中
心線よりも下側に位置させたものである。リヤサイドメ
ンバ1が第1座屈誘起部Z1 と第2座屈誘起部Z2 から
燃料タンク8を包み込むように折れ、燃料タンク8の保
護を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は車体のリヤサイドメン
バ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の車体後部には、例えば特開平4
−11517号公報にて知られているように、その全体
剛性を担うリヤサイドメンバが左右に配されており、該
リヤサイドメンバの下側には燃料タンクがベルト手段等
によって取付けられている。そして、自動車が後面衝突
を受けた場合には、リヤサイドメンバの後端に過大な荷
重が加わるため、リヤサイドメンバは折れるように変形
するが、燃料タンクが取付けられている部分のリヤサイ
ドメンバが折れると、燃料タンクの保護の面から好まし
くない。従って、そのための対策として、従来はリヤサ
イドメンバにおける燃料タンクの取付部位に補強部材を
追加したり或いはその部分の板厚を増したりすることに
より、リヤサイドメンバ自体の剛性を高め、該リヤサイ
ドメンバが燃料タンクの取付部位で折れないようにされ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術にあっては、燃料タンクの保護のため
に、リヤサイドメンバに補強部材を追加したり或いは板
厚を増したりする必要があるため、部品点数や車体重量
の増加を招いていた。そこで、リヤサイドメンバ自体の
剛性を高める方法でなく、リヤサイドメンバの折れ方を
コントロールすることにより燃料タンクの保護を図るこ
とができるリヤサイドメンバ構造の提案が望まれてい
る。
【0004】この発明はこのような従来の要請に基づい
て提案されたものであり、リヤサイドメンバの折れ方を
コントロールすることにより燃料タンクの保護を図るこ
とができる車体のリヤサイドメンバ構造を提供するもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
リヤサイドメンバにおける燃料タンクの後側部位に第1
座屈誘起部を設けると共に前側部位に第2座屈誘起部を
設け、且つリヤサイドメンバの後端の断面中心線を前記
第1座屈誘起部の断面中心線よりも下側に位置させたも
のである。
【0006】請求項2記載の発明は、リヤサイドメンバ
の後端に直接的・間接的に取付けられるバンパ本体の断
面中心線を、リヤサイドメンバの後端の断面中心線より
も下側に位置させたものである。
【0007】請求項3記載の発明は、リヤサイドメンバ
の第1座屈誘起部よりも後側部位に、下端が燃料タンク
の後端と略同様の高さ位置か或いはそれよりも下側に位
置するガード部材を取付けたものである。
【0008】請求項4記載の発明は、サスペンションメ
ンバ後端の取付部がリヤサイドメンバにおける燃料タン
クの前側に設定されている場合に、第2座屈誘起部が前
記取付部と燃料タンクとの間に設けられている。
【0009】
【作用】請求項1記載の発明によれば、リヤサイドメン
バの後端の断面中心線が第1座屈誘起部の断面中心線よ
りも下側に位置していることから、後面衝突を受けた場
合における荷重は、リヤサイドメンバの後端を下側へ回
転させるように作用する。従って、荷重を受けた際の最
初の段階として、第1座屈誘起部が座屈し、該第1座屈
誘起部よりも後側部分が下側へ折れる。第1座屈誘起部
の後側部分が下側へ折れることにより、その次の段階と
して第2座屈誘起部が座屈し、該第2座屈誘起部よりも
後側部分が下側へ折れる。よって、燃料タンクが取付け
られている第1座屈誘起部と第2座屈誘起部の間の部分
は途中から折れることはなく、リヤサイドメンバが燃料
タンクを包み込むように折れるため、該燃料タンクの保
護を図ることができる。
【0010】請求項2記載の発明によれば、リヤサイド
メンバの後端に取付けられるバンパ本体の断面中心線
が、リヤサイドメンバの後端の断面中心線よりも下側に
位置しているため、後面衝突の荷重によるリヤサイドメ
ンバの後端を下側へ回転させる作用が更に強まる。
【0011】請求項3記載の発明によれば、後面衝突を
受けてリヤサイドメンバの後端が下側へ折れた場合に、
ガード部材の下端が燃料タンクの後端よりも先に路面に
当接し、燃料タンクが路面に当たるのを防止することが
できる。
【0012】請求項4記載の発明によれば、リヤサイド
メンバにサスペンションメンバが取付けられている場合
は、このサスペンションメンバとリヤサイドメンバの対
応部とで高剛性の閉断面構造が形成され、その部分のリ
ヤサイドメンバが途中から折れないので、第2座屈誘起
部の位置をサスペンションメンバによる閉断面構造から
外して、該第2座屈誘起部における確実な折れ変形を担
保している。
【0013】
【実施例】以下、この発明の好適な実施例を図1〜図3
に基づいて説明する。リヤサイドメンバ1の一般部は前
端部2から第1屈曲部3と第2屈曲部4を介して上側に
持ち上がった状態になっている。5はサスペンションメ
ンバで、図示せぬリヤサスペンションを支持する部材で
ある。このサスペンションメンバ5の前端5aは前記第
1屈曲部3の前側部位に取付けられ、後端5bは第2屈
曲部4の後側部位に設けられた「取付部」としての取付
ブラケット6に取付けられている。このサスペンション
メンバ5が取付けられることにより、該サスペンション
メンバ5とリヤサイドメンバ1の対応部とで高剛性の閉
断面構造Hが形成される。リヤサイドメンバ1の取付ブ
ラケット6が設けられている部分の外側端は上向きのフ
ランジ7として上方へ延長形成されており、図示せぬ車
体パネルに接続されている。
【0014】そして、前記取付ブラケット6の後側には
燃料タンク8がベルト手段9により取付けられている。
この燃料タンク8の後側にはブラケット10とU形フッ
ク11から成るガード部材12が取付けられている。こ
のU形フック11の下端11aはブラケット10よりも
下方へ突出しており、この下端11aを牽引フックとし
て利用できる。また、この下端11aの上下位置は燃料
タンク8の後端8aと略同じ位置になっている。
【0015】リヤサイドメンバ1の後端13は閉断面構
造をした後部パネル14に連結され、該後部パネル14
の後側にはステー15とアーマチュア16から成るバン
パ本体17が取付けられている。バンパ本体17は表皮
部としての図示せぬバンパフェイシアにて覆われる。
【0016】次に、図2に基づいて、リヤサイドメンバ
1の断面形状について説明する。リヤサイドメンバ1は
その全長にわたって基本的に断面逆ハット形状を呈して
おり、その内部の底部には断面上向きコ字形のレインフ
ォース18が連続して接合してある。
【0017】リヤサイドメンバ1の前端部2から第2屈
曲部4までの部分1Aは横に広がった形状で、その前端
部2の底部の一部にはサスペンションメンバ5の前端5
aを取付けるための孔部19が形成されている。
【0018】第2屈曲部4からフランジ7に至るまでの
部分1Bは前記1A部分よりも縦長の断面形状をしてい
る。
【0019】フランジ7から取付ブラケット6までの部
分1Cは、外側端に前述の如き上向きのフランジ7を形
成した以外は前記部分1Bと同じ断面形状である。
【0020】取付ブラケット6からガード部材12まで
の部分1Dは、燃料タンク8が取付けられる部分であ
り、前記部分1Cよりも上下サイズが小さくなった断面
形状をしている。
【0021】ガード部材12が取付けられている部分1
Eは、前記部分1Dよりも上下サイズが後端13へ向け
て漸次下方へ拡大され、後端13付近では前記部分1C
と同様な断面形状になっている。尚、この部分1Eにお
けるレインフォース18の上端は部分1Eの上端まで形
成されており、該部分1E全体の剛性向上が特に図られ
ている。
【0022】前記部分1Eでは上下サイズが下方へ漸次
拡大されるため、該部分1Eの断面中心線S1 は下方へ
傾斜しており、部分1Eの後端13における断面中心線
1は、部分1Eの前端に相当する部分1Dの断面中心
線S1 よりもd1 だけ下側に位置している。また、バン
パ本体17の断面中心線S2 は前記後端13の断面中心
線S1 よりも更にd2 だけ下側に位置している。
【0023】そして、リヤサイドメンバ1が以上のよう
な断面形状を呈しているため、部分1Eと部分1Dとの
境界部分に、断面形状が大から小へ変化する「第1座屈
誘起部」としての第1断面変化部Z1 が存在し、また部
分1Dと部分1Cとの境界部分には、断面形状が小から
大へ変化する「第2座屈誘起部」としての第2断面変化
部Z2 が存在する。尚、部分1Bと部分1Aとの境界部
分にも第3断面変化部Z3 が存在する。
【0024】次に、自動車が後面衝突を受けた場合の作
用を説明する。この実施例によれば、バンパ本体17の
断面中心線S2 がリヤサイドメンバ1の後端13の断面
中心線S1 よりもd2 だけ下側に位置しており、且つ後
端13の断面中心線S1 が第1断面変化部Z1 の断面中
心線S1 よりもd1 だけ下側に位置しているため、バン
パ本体17に加わる後面衝突の荷重Fは、リヤサイドメ
ンバ1の後端13を下側へ回転させるように作用する。
従って、リヤサイドメンバ1は後端13から最初に断面
が変化する点である第1断面変化部Z1 で座屈し、該第
1断面変化部Z 1 よりも後側の部分1Eが下側へ折れる
ことになる。部分1E内のレインフォース18は該部分
1Eの上端まで形成されているため、該部分1Eの途中
部分で折れが発生することはない。
【0025】第1断面変化部Z1 の後側の部分1Eが該
第1断面変化部Z1 から下側へ折れることにより、次の
段階として、第2断面変化部Z2 が座屈し、該第2断面
変化部Z2 よりも後側の部分1Dが下側へ折れることに
なる。部分1Dが下側へ折れる際に、第2断面変化部Z
2 は上側に持ち上がりながら座屈するため、次の段階と
して、第1屈曲部3が座屈し、第1屈曲部3よりも後側
の部分1Aの一部、1B、1Cが上側へ折れる。第3断
面変化部Z3 で折れずに、第1屈曲部3で折れるのは、
第3断面変化部Z3 がサスペンションメンバ5とリヤサ
イドメンバ1による閉断面構造H内の折れにくい位置に
あるからであり、そのために閉断面構造Hの比較的端部
に位置する第1屈曲部3から折れが発生したものであ
る。
【0026】以上のようにこの実施例のリヤサイドメン
バ1は第1断面変化部Z1 、第2断面変化部Z2 、第1
屈曲部3で折れるものの、それ以外の部分では折れが発
生しない。つまり、燃料タンク8が取付けられている部
分1Dでは折れが発生せず、リヤサイドメンバ1が前記
3カ所から燃料タンク8を包み込むように折れるため、
該燃料タンク8の保護を図ることができる。
【0027】しかも、リヤサイドメンバ1が前記3カ所
で折れると、ガード部材12の下端11が路面Gに当た
るが、ガード部材12の下端11が燃料タンク8の後端
8aと同様の高さに位置しているため、部分1D、1E
が下側へ折れた際に、燃料タンク8よりも前記ガード部
材12の下端11aの方が先に路面Gに当たり、燃料タ
ンク8の後端8aが路面Gに当たるのを防止することが
できる。従って、この点においても燃料タンク8の保護
を図ることができる。
【0028】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、リヤサイ
ドメンバの後端の断面中心線が第1座屈誘起部の断面中
心線よりも下側に位置していることから、後面衝突を受
けた場合における荷重は、リヤサイドメンバの後端を下
側へ回転させるように作用する。従って、荷重を受けた
際の最初の段階として、第1座屈誘起部が座屈し、該第
1座屈誘起部よりも後側部分が下側へ折れる。第1座屈
誘起部の後側部分が下側へ折れることにより、その次の
段階として第2座屈誘起部が座屈し、該第2座屈誘起部
よりも後側部分が下側へ折れる。よって、燃料タンクが
取付けられている第1座屈誘起部と第2座屈誘起部の間
の部分は途中から折れることはなく、リヤサイドメンバ
が燃料タンクを包み込むように折れるため、該燃料タン
クの保護を図ることができる。
【0029】請求項2記載の発明によれば、リヤサイド
メンバの後端に取付けられるバンパ本体の断面中心線
が、リヤサイドメンバの後端の断面中心線よりも下側に
位置しているため、後面衝突の荷重によるリヤサイドメ
ンバの後端を下側へ回転させる作用が更に強まる。
【0030】請求項3記載の発明によれば、後面衝突を
受けてリヤサイドメンバの後端が下側へ折れた場合に、
ガード部材の下端が燃料タンクの後端よりも先に路面に
当接し、燃料タンクが路面に当たるのを防止することが
できる。
【0031】請求項4記載の発明によれば、リヤサイド
メンバにサスペンションメンバが取付けられている場合
は、このサスペンションメンバとリヤサイドメンバの対
応部とで高剛性の閉断面構造が形成され、その部分のリ
ヤサイドメンバが途中から折れないので、第2座屈誘起
部の位置をサスペンションメンバによる閉断面構造から
外して、該第2座屈誘起部における確実な折れ変形を担
保している。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る車体のリヤサイドメ
ンバ構造を示す側面図である。
【図2】リヤサイドメンバの各部分における断面形状を
示す図である。
【図3】リヤサイドメンバの折れ方を示すリヤサイドメ
ンバ構造の概略側面図である。
【符号の説明】
1 リヤサイドメンバ 8 燃料タンク 13 後端 S1 断面中心線 Z1 第1断面変化部(第1座屈誘起部) Z2 第2断面変化部(第2座屈誘起部)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体後部のリヤサイドメンバの下側に燃
    料タンクが取付けられている車体のリヤサイドメンバ構
    造において、 前記リヤサイドメンバにおける燃料タンクの後側部位に
    第1座屈誘起部を設けると共に前側部位に第2座屈誘起
    部を設け、且つリヤサイドメンバの後端の断面中心線を
    前記第1座屈誘起部の断面中心線よりも下側に位置させ
    たことを特徴とする車体のリヤサイドメンバ構造。
  2. 【請求項2】 リヤサイドメンバの後端に直接的・間接
    的に取付けられるバンパ本体の断面中心線を、リヤサイ
    ドメンバの後端の断面中心線よりも下側に位置させた請
    求項1記載の車体のリヤサイドメンバ構造。
  3. 【請求項3】 リヤサイドメンバの第1座屈誘起部より
    も後側部位に、下端が燃料タンクの後端と略同様の高さ
    位置か或いはそれよりも下側に位置するガード部材を取
    付けた請求項1又は請求項2記載の車体のリヤサイドメ
    ンバ構造。
  4. 【請求項4】 サスペンションメンバ後端の取付部がリ
    ヤサイドメンバにおける燃料タンクの前側に設定されて
    いる場合に、第2座屈誘起部が前記取付部と燃料タンク
    との間に設けられている請求項1〜3のいずれか1項に
    記載の車体のリヤサイドメンバ構造。
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