JPH08172004A - チップ抵抗器の製造方法 - Google Patents

チップ抵抗器の製造方法

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JPH08172004A
JPH08172004A JP7165979A JP16597995A JPH08172004A JP H08172004 A JPH08172004 A JP H08172004A JP 7165979 A JP7165979 A JP 7165979A JP 16597995 A JP16597995 A JP 16597995A JP H08172004 A JPH08172004 A JP H08172004A
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film
insulating substrate
resistance
chip resistor
chip
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JP7165979A
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Hideya Maki
秀哉 牧
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Taiyo Yuden Co Ltd
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Taiyo Yuden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 部品自体に方向性が無く、しかも所期の抵抗
値を有するチップ抵抗器を極めて安価に製造できるチッ
プ抵抗器の製造方法を提供する。 【構成】 絶縁基板1上の抵抗膜3に対し必要とする抵
抗値を得るためのレーザトリミングを行ってから、該抵
抗膜3を接着剤を介して別の絶縁基板によって被覆する
ようにしているので、高精度で且つ高歩留まりのトリミ
ング3aが実施できると共に、所期の抵抗値を有するチ
ップ抵抗器を極めて安価に製造できる。また、上下2枚
の絶縁基板間に一対の引出電極膜2,抵抗膜3及び接着
剤とが介装されたチップ構造が得られるので、部品自体
に方向性が無く、4側面全てを実装面として利用でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷配線板等に面実装
可能なチップ抵抗器の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図15及び図16にはこの種従来のチッ
プ抵抗器をそれぞれ示してある。図15に示したチップ
抵抗器は、絶縁基板11上に所定形状の抵抗膜12を備
えると共に、絶縁基板11の両端部に該抵抗膜12と導
通する電極膜13を備えており、抵抗膜12の表面は絶
縁性の保護膜14によって覆われ、各電極膜13の表面
にはニッケル膜15と半田膜16が形成されている。
【0003】このチップ抵抗器は、長さ方向に等間隔で
分割用溝を有する所定幅の絶縁基板上に、分割用溝の間
に位置するように抵抗ペーストを印刷して焼き付け、そ
の両側に電極ペーストを印刷して焼き付けた後に、各抵
抗膜をトリミングして必要な抵抗値を得てから、該抵抗
膜の表面を絶縁性の保護膜で被覆し、そして絶縁基板を
分割用溝によって分割して、各分割チップの電極膜表面
にニッケル膜と半田膜をメッキして製造されている。
【0004】一方、図16に示したチップ抵抗器は、上
下の絶縁膜21の間に抵抗膜22と一対の引出電極膜2
3を備えると共に、チップ両端部に引出電極膜23と導
通する外部電極膜24を備えており、各外部電極膜24
の表面にはニッケル膜25と半田膜26が形成されてい
る。
【0005】このチップ抵抗器は、下側の絶縁膜となる
グリーンシート上に電極ペーストと抵抗ペーストを所定
パターンで印刷し、この上に上側の絶縁膜となるグリー
ンシートを圧着してこれを一部品に対応する寸法で切断
してから焼成し、焼成後のチップ両端部に電極ペースト
を塗布して焼き付け、該外部電極膜の表面にニッケル膜
と半田膜をメッキして製造されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、環境問題やコス
トダウンのため、チップ部品を1個宛パッケージしたテ
ーピングを使用せずに、多数のチップ部品を一括収納し
たバルクカセットを用いてチップ部品を供給することが
検討されている。
【0007】しかし、図15に示した従来のチップ抵抗
器では、製法上、分割後のチップにバレル研磨等を実施
できないため、分割時に発生するバリや凹凸によって供
給経路途中で詰まりが発生して部品供給が停止する可能
性が高い。また、部品自体に表裏があるため表裏逆に供
給,実装される恐れがあり、表裏逆に実装された場合に
は隆起した保護膜によってリフロー時にチップ立ち不良
を生じてしまう。
【0008】一方、図16に示した従来のチップ抵抗器
では、部品自体に方向性がなく、切断後のチップにバレ
ル研磨を施せばバリ無しの部品が得られるが、製法上、
抵抗値修正をトリミングによって行うことが不可能であ
り、ペースト印刷や焼き付け等のばらつきの影響で歩留
まりが悪化し易く量産に適しない問題点がある。
【0009】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、部品自体に方向性が無
く、しかも所期の抵抗値を有するチップ抵抗器を極めて
安価に製造できるチップ抵抗器の製造方法を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明にかかるチップ抵抗器の製造方法
は、絶縁基板上に抵抗膜を成膜する工程と、絶縁基板上
の抵抗膜に対し必要とする抵抗値を得るためのレーザト
リミングを行う工程と、絶縁基板上に抵抗膜を覆うよう
にして別の絶縁基板を接着する工程とを具備した、こと
を特徴としている。
【0011】請求項2の発明にかかるチップ抵抗器の製
造方法は、絶縁基板上に抵抗膜を成膜する工程と、絶縁
基板上の抵抗膜に対し必要とする抵抗値を得るためのレ
ーザトリミングを行う工程と、絶縁基板上に抵抗膜を覆
うようにして絶縁膜を成膜する工程とを具備した、こと
を特徴としている。
【0012】請求項3の発明にかかるチップ抵抗器の製
造方法は、請求項1または2に記載のチップ抵抗器の製
造方法において、レーザトリミングを行う前段階で、少
なくとも抵抗膜の表面に絶縁性の保護膜を成膜する工程
を具備した、ことを特徴としている。
【0013】請求項4の発明にかかるチップ抵抗器の製
造方法は、請求項1乃至3の何れか1項に記載のチップ
抵抗器の製造方法において、絶縁基板上に抵抗膜と導通
するようにして引出電極膜を成膜する工程を具備した、
ことを特徴としている。
【0014】請求項5の発明にかかるチップ抵抗器の製
造方法は、請求項1乃至4の何れか1項に記載のチップ
抵抗器の製造方法において、絶縁基板として複数個取り
が可能な大きさのものを用い、これを所定寸法に切断す
ることによって最終的に1つのチップ抵抗器を得る、こ
とを特徴としている。
【0015】請求項6の発明にかかるチップ抵抗器の製
造方法は、請求項5に記載のチップ抵抗器の製造方法に
おいて、切断チップのエッジに丸みを形成する工程を具
備した、ことを特徴としている。
【0016】請求項7の発明にかかるチップ抵抗器の製
造方法は、請求項1乃至6の何れか1項に記載のチップ
抵抗器の製造方法において、チップ表面に抵抗膜または
引出電極膜と導通するようにして外部電極膜を成膜する
工程を具備した、ことを特徴としている。
【0017】
【作用】請求項1の発明にかかるチップ抵抗器の製造方
法では、絶縁基板上に抵抗膜を成膜した後、該抵抗膜に
対し必要とする抵抗値を得るためのレーザトリミングが
実施される。トリミング後の抵抗膜は、絶縁基板上に接
着される別の絶縁基板によって被覆される。
【0018】請求項2の発明にかかるチップ抵抗器の製
造方法では、絶縁基板上に抵抗膜を成膜した後、該抵抗
膜に対し必要とする抵抗値を得るためのレーザトリミン
グが実施される。トリミング後の抵抗膜は、絶縁基板上
に成膜される絶縁膜によって被覆される。
【0019】請求項3の発明にかかるチップ抵抗器の製
造方法では、レーザトリミングを行う前段階で少なくと
も抵抗膜の表面に絶縁性の保護膜を成膜することによ
り、抵抗膜の表面に成膜された保護膜を通じて該抵抗膜
へのレーザトリミングが実施される。他の作用は請求項
1,2の発明と同様である。
【0020】請求項4の発明にかかるチップ抵抗器の製
造方法では、絶縁基板上に抵抗膜と導通するようにして
引出電極膜が成膜される。他の作用は請求項1乃至3の
発明と同様である。
【0021】請求項5の発明にかかるチップ抵抗器の製
造方法では、絶縁基板として複数個取りが可能な大きさ
のものを用いられ、これを所定寸法に切断することによ
って最終的に1つのチップ抵抗器を得えられる。他の作
用は請求項1乃至4の発明と同様である。
【0022】請求項6の発明にかかるチップ抵抗器の製
造方法では、切断チップのエッジにバレル研磨等によっ
て丸みが形成される。他の作用は請求項5の発明と同様
である。
【0023】請求項7の発明にかかるチップ抵抗器の製
造方法では、チップ表面に抵抗膜または引出電極膜と導
通するようにして外部電極膜が成膜される。他の作用は
請求項1乃至6の発明と同様である。
【0024】
【実施例】
[第1実施例]以下に、本発明にかかるチップ抵抗器の
一製造方法を図1乃至図10を参照して説明する。
【0025】まず、図1に示すように、アルミナ等のセ
ラミック或いはガラスエポキシ等から成る単位寸法の絶
縁基板1を用意し、該絶縁基板1上に所定形状の引出電
極膜2を所定パターンで多数個(図中は9個)形成す
る。この引出電極膜2の形成には、銀,ニッケル等の金
属粉を含有する電極ペーストをスクリーン印刷によって
塗工しこれを乾燥して含有金属に準じた温度で焼き付け
る方法の他、不要部分をマスキングしながら蒸着やスパ
ッタリング等によって同様の金属膜を形成する方法が適
宜採用できる。
【0026】次に、図2に示すように、隣接する引出電
極膜2に両端部が重なるように、絶縁基板1上に所定形
状の抵抗膜3を所定パターンで多数個(図中は6個)形
成する。この抵抗膜3の形成には、酸化ルテニウム,S
iO2 ,ZnO,TaN等の金属粉を含有する抵抗ペー
ストをスクリーン印刷によって塗工しこれを乾燥して含
有金属に準じた温度(好ましくは引出電極膜形成時より
も低い温度)で焼き付ける方法の他、不要部分をマスキ
ングしながら蒸着やスパッタリング等によって同様の金
属膜を形成する方法が適宜採用できる。
【0027】次に、一対の引出電極膜2を検出部位とし
て各抵抗膜3の抵抗値を検出しながら、該抵抗膜3に対
し必要とする抵抗値を得るためのトリミング3aをレー
ザ光照射によってそれぞれ行う。抵抗膜3が絶縁基板1
上に形成されているため、レーザトリミングによる抵抗
値修正は極めて容易に行うことができる。
【0028】次に、図4及び図5に示すように、引出電
極膜2及び抵抗膜3を含む絶縁基板1の表面全体にエポ
キシ樹脂やガラスペースト等の絶縁性接着剤5を塗工
し、この上に別の絶縁基板4を重ねて乾燥し接着する。
【0029】次に、図6に示すように、抵抗膜3を挟ん
で積層された絶縁基板1,4を、ダイシングマシン等に
よって、各抵抗膜3の中心を通るラインLxと抵抗膜3
の両側を通るラインLyに沿って切断し、図7に示すよ
うな一部品に対応したチップを得る。
【0030】図面から分かるように、この切断チップ
は、対向面積を一致する上下2枚の絶縁基板1,4の間
に一対の引出電極膜2,抵抗膜3及び接着剤5とが介装
されており、正四角形或いはこれに近似した形状を備え
る端面には引出電極膜2がそれぞれ露出している。
【0031】次に、図7に示した切断チップを一括でバ
レル研磨し、図8に示すように、そのエッジ(8個の角
と12個の稜線部分)に丸みを形成する。
【0032】次に、図9に示すように、チップ両端部に
その端面から側面に及んで外部電極膜6をそれぞれ形成
する。この外部電極膜6の形成には、銀,ニッケル等の
金属粉を含有する電極ペーストをディップ法によって塗
工しこれを含有金属に準じた温度(好ましくは抵抗膜形
成時よりも低い温度)で焼き付ける法や、同様の金属粉
と熱硬化性樹脂粉を含有した電極ペーストをディップ法
によって塗工しこれを硬化点温度で熱硬化させる方法が
適宜採用できる。
【0033】次に、両外部電極膜6の表面にニッケル膜
7を形成し、そして該ニッケル膜7の表面に半田膜8を
形成する。これらニッケル膜7と半田膜8の形成には、
電解メッキや無電解メッキ等によってNiや半田(Sn
−Pb合金)を形成する方法が採用できる。以上で、図
10に示すような四角柱状のチップ抵抗器の製造がされ
る。
【0034】このように本実施例の製造方法によれば、
絶縁基板1上の抵抗膜3に対し必要とする抵抗値を得る
ためのレーザトリミングを行ってから、該抵抗膜3を接
着剤5を介して別の絶縁基板4によって被覆するように
しているので、高精度で且つ高歩留まりのトリミングが
実施できると共に、所期の抵抗値を有するチップ抵抗器
を極めて安価に製造できる。
【0035】また、上下2枚の絶縁基板1,4の間に一
対の引出電極膜2,抵抗膜3及び接着剤5とが介装され
たチップ構造が得られるので、部品自体に方向性が無
く、4側面全てを実装面として利用できる。
【0036】さらに、抵抗膜3を挟んで積層された絶縁
基板1,4を切断して一部品に対応したチップを得た後
これをバレル研磨しているので、バリや凹凸によって供
給不良を生じることを回避してバルク供給を的確に行う
ことができる。
【0037】尚、抵抗膜3に対しーザトリミングを行う
前段階で、少なくとも抵抗膜3の表面全体にガラス等の
絶縁ペーストを薄く塗工して保護膜を予め形成しておけ
ば、レーザトリミングが開始されるまでの準備期間で生
じる抵抗膜3の表面酸化を防止し、該表面酸化を原因と
した抵抗値変動を回避することができる。この場合、レ
ーザトリミングは保護膜を通じて実施されることになり
保護膜自体に穴が形成されてしまうが、後工程で接着剤
5を塗工する際にこれを塞ぐことができるので何ら問題
は生じ得ない。
【0038】また、図示例では6個取りの絶縁基板を示
してあるが、これより寸法が大きな絶縁基板を使用して
引出電極膜及び抵抗膜の形成数を増加させれば、1つの
絶縁基板をベースとしてより多くのチップ抵抗器を製造
することができる。
【0039】[第2実施例]以下に、本発明にかかるチ
ップ抵抗器の他の製造方法を図1乃至3と図11乃至図
14を参照して説明する。
【0040】まず、図1に示すように、アルミナ等のセ
ラミック或いはガラスエポキシ等から成る単位寸法の絶
縁基板1を用意し、該絶縁基板1上に所定形状の引出電
極膜2を所定パターンで多数個(図中は9個)形成す
る。この引出電極膜2の形成には、銀,ニッケル等の金
属粉を含有する電極ペーストをスクリーン印刷によって
塗工しこれを乾燥して含有金属に準じた温度で焼き付け
る方法の他、不要部分をマスキングしながら蒸着やスパ
ッタリング等によって同様の金属膜を形成する方法が適
宜採用できる。
【0041】次に、図2に示すように、隣接する引出電
極膜2に両端部が重なるように、絶縁基板1上に所定形
状の抵抗膜3を所定パターンで多数個(図中は6個)形
成する。この抵抗膜3の形成には、酸化ルテニウム,S
iO2 ,ZnO,Nicl,TaN等の金属粉を含有す
る抵抗ペーストをスクリーン印刷によって塗工しこれを
乾燥して含有金属に準じた温度(好ましくは引出電極膜
形成時よりも低い温度)温度で焼き付ける方法の他、不
要部分をマスキングしながら蒸着やスパッタリング等に
よって同様の金属膜を形成する方法が適宜採用できる。
【0042】次に、一対の引出電極膜2を検出部位とし
て各抵抗膜3の抵抗値を検出しながら、該抵抗膜3に対
し必要とする抵抗値を得るためのトリミング3aをレー
ザ光照射によってそれぞれ行う。抵抗膜3が絶縁基板1
上に形成されているため、レーザトリミングによる抵抗
値修正は極めて容易に行うことができる。
【0043】次に、図11に示すように、引出電極膜2
及び抵抗膜3を含む絶縁基板1の表面全体に絶縁膜9を
形成する。この絶縁膜9の形成には、耐メッキ性のガラ
スペーストや低温セラミックペーストをスクリーン印刷
によって塗工しこれを所定温度(好ましくは抵抗膜形成
時よりも低い温度)で焼き付ける方法の他、熱硬化性の
樹脂ペーストをスクリーン印刷によって塗工しこれを硬
化点温度で熱硬化させる方法が適宜採用できる。
【0044】次に、図12に示すように、抵抗膜3を挟
んで積層された絶縁基板1と絶縁膜9を、ダイシングマ
シン等によって、各抵抗膜3の中心を通るラインLxと
抵抗膜3の両側を通るラインLyに沿って切断し、図1
3に示すような一部品に対応したチップを得る。
【0045】図面から分かるように、この切断チップ
は、対向面積を一致する絶縁基板1と絶縁膜9の間に一
対の引出電極膜2及び抵抗膜3とが介装されており、正
四角形或いはこれに近似した形状を備える端面には引出
電極膜2がそれぞれ露出している。
【0046】次に、図13に示した切断チップを一括で
バレル研磨し、そのエッジ(8個の角と12個の稜線部
分)に丸みを形成する。
【0047】次に、図14に示すように、チップ両端部
にその端面から側面に及んで外部電極膜6をそれぞれ形
成する。この外部電極膜6の形成には、銀,ニッケル等
の金属粉を含有する電極ペーストをディップ法によって
塗工しこれを含有金属に準じた温度(好ましくは絶縁膜
形成時よりも低い温度)で焼き付ける法や、同様の金属
粉と熱硬化性樹脂粉を含有した電極ペーストをディップ
法によって塗工しこれを硬化点温度で熱硬化させる方法
が適宜採用できる。
【0048】次に、両外部電極膜6の表面にニッケル膜
7を形成し、そして該ニッケル膜7の表面に半田膜8を
形成する。これらニッケル膜7と半田膜8の形成には、
電解メッキや無電解メッキ等によってNiや半田(Sn
−Pb合金)を形成する方法が採用できる。以上で、図
10と同様の四角柱状のチップ抵抗器の製造がされる。
【0049】このように本実施例の製造方法によれば、
絶縁基板1上の抵抗膜3に対し必要とする抵抗値を得る
ためのレーザトリミングを行ってから、該抵抗膜3を絶
縁膜9によって被覆するようにしているので、高精度で
且つ高歩留まりのトリミングが実施できると共に、所期
の抵抗値を有するチップ抵抗器を極めて安価に製造でき
る。
【0050】また、絶縁基板1と絶縁膜9の間に一対の
引出電極膜2及び抵抗膜3とが介装されたチップ構造が
得られるので、部品自体に方向性が無く、4側面全てを
実装面として利用できる。
【0051】さらに、抵抗膜3を挟んで積層された絶縁
基板1と絶縁膜9を切断して一部品に対応したチップを
得た後これをバレル研磨しているので、バリや凹凸によ
って供給不良を生じることを回避してバルク供給を的確
に行うことができる。
【0052】尚、抵抗膜3に対しーザトリミングを行う
前段階で、少なくとも抵抗膜3の表面全体に絶縁膜9と
同材料の保護膜を予め薄く形成しておけば、レーザトリ
ミングが開始されるまでの準備期間で生じる抵抗膜3の
表面酸化を防止し、該表面酸化を原因とした抵抗値変動
を回避することができる。この場合、レーザトリミング
は保護膜を通じて実施されることになり保護膜自体に穴
が形成されてしまうが、後工程で絶縁膜9を形成する際
にこれを塞ぐことができるので何ら問題は生じ得ない。
【0053】また、図示例では6個取りの絶縁基板を示
してあるが、これより寸法が大きな絶縁基板を使用して
引出電極膜及び抵抗膜の形成数を増加させれば、1つの
絶縁基板をベースとしてより多くのチップ抵抗器を製造
することができる。
【0054】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明にかかるチ
ップ部品の製造方法によれば、絶縁基板上の抵抗膜に対
し必要とする抵抗値を得るためのレーザトリミングを行
ってから、該抵抗膜を接着剤を介して別の絶縁基板によ
って被覆、或いは絶縁膜によって被覆するようにしてい
るので、高精度で且つ高歩留まりのトリミングが実施で
きると共に、所期の抵抗値を有するチップ抵抗器を極め
て安価に製造できる。しかも、2枚の絶縁基板の間、或
いは絶縁基板と絶縁膜の間に抵抗膜が介装されたチップ
構造が得られるので、部品自体に方向性が無く、4側面
全てを実装面として利用できる。
【0055】また、レーザトリミングを行う前段階で抵
抗膜の表面に保護膜を成膜しておけば、該保護膜によっ
てレーザトリミングが開始されるまでの準備期間で生じ
る抵抗膜の表面酸化を防止し、該表面酸化を原因とした
抵抗値変動を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】絶縁基板上に引出電極膜を形成する様子を示す
【図2】絶縁基板上に抵抗膜を形成する様子を示す図
【図3】抵抗膜に対しレーザトリミングを行う様子を示
す図
【図4】絶縁基板上の抵抗膜を別の絶縁基板によって被
覆する様子を示す図
【図5】図4のA−A線断面図
【図6】抵抗膜を挟んで積層された絶縁基板を切断する
様子を示す図
【図7】切断チップの斜視図
【図8】バレル研磨後のチップの斜視図
【図9】チップ表面に外部電極膜,ニッケル膜及び半田
膜を形成する様子を示す図
【図10】チップ抵抗器の斜視図
【図11】絶縁基板上の抵抗膜を絶縁膜によって被覆す
る様子を示す図
【図12】抵抗膜を挟んで積層された絶縁基板と絶縁膜
を切断する様子を示す図
【図13】切断チップの斜視図
【図14】チップ表面に外部電極膜,ニッケル膜及び半
田膜を形成する様子を示す図
【図15】従来のチップ抵抗器の上面図及びそのB−B
線断面図
【図16】従来のチップ抵抗器の上面図及びそのC−C
線断面図
【符号の説明】
1…絶縁基板、2…引出電極膜、3…抵抗膜、3a…ト
リミング、4…絶縁基板、5…接着剤、Lx,Ly…切
断ライン、6…外部電極膜、7…ニッケル膜、8…半田
膜、9…絶縁膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01C 17/06 V 17/242

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板上に抵抗膜を成膜する工程と、 絶縁基板上の抵抗膜に対し必要とする抵抗値を得るため
    のレーザトリミングを行う工程と、 絶縁基板上に抵抗膜を覆うようにして別の絶縁基板を接
    着する工程とを具備した、 ことを特徴とするチップ抵抗器の製造方法。
  2. 【請求項2】 絶縁基板上に抵抗膜を成膜する工程と、 絶縁基板上の抵抗膜に対し必要とする抵抗値を得るため
    のレーザトリミングを行う工程と、 絶縁基板上に抵抗膜を覆うようにして絶縁膜を成膜する
    工程とを具備した、 ことを特徴とするチップ抵抗器の製造方法。
  3. 【請求項3】 レーザトリミングを行う前段階で、少な
    くとも抵抗膜の表面に絶縁性の保護膜を成膜する工程を
    具備した、 ことを特徴とする請求項1または2に記載のチップ抵抗
    器の製造方法。
  4. 【請求項4】 絶縁基板上に抵抗膜と導通するようにし
    て引出電極膜を成膜する工程を具備した、 ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の
    チップ抵抗器の製造方法。
  5. 【請求項5】 絶縁基板として複数個取りが可能な大き
    さのものを用い、これを所定寸法に切断することによっ
    て最終的に1つのチップ抵抗器を得る、 ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の
    チップ抵抗器の製造方法。
  6. 【請求項6】 切断チップのエッジに丸みを形成する工
    程を具備した、 ことを特徴とする請求項5に記載のチップ抵抗器の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 チップ表面に抵抗膜または引出電極膜と
    導通するようにして外部電極膜を成膜する工程を具備し
    た、 ことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の
    チップ抵抗器の製造方法。
JP7165979A 1994-10-18 1995-06-30 チップ抵抗器の製造方法 Pending JPH08172004A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998038652A3 (en) * 1997-02-26 1998-12-10 Koninkl Philips Electronics Nv Thick film chip resistor and its manufacture
JP2003068503A (ja) * 2001-08-30 2003-03-07 Koa Corp チップ抵抗器
JP2015141938A (ja) * 2014-01-27 2015-08-03 コーア株式会社 チップ抵抗器

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